(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-08
(45)【発行日】2023-09-19
(54)【発明の名称】オーディオ応答再生
(51)【国際特許分類】
H04R 3/00 20060101AFI20230911BHJP
【FI】
H04R3/00 320
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021163622
(22)【出願日】2021-10-04
(62)【分割の表示】P 2019073348の分割
【原出願日】2017-02-21
【審査請求日】2021-10-18
(32)【優先日】2016-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】506030756
【氏名又は名称】ソノズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100183265
【氏名又は名称】中谷 剣一
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン・ピー・ラング
(72)【発明者】
【氏名】マーク・プラッグ
(72)【発明者】
【氏名】サイモン・ジャービス
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー・バッツ
(72)【発明者】
【氏名】ロミ・カドリ
(72)【発明者】
【氏名】ポール・アンドリュー・ベイツ
(72)【発明者】
【氏名】ルイス・ベガ-ザヤス
【審査官】堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/133022(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0229959(US,A1)
【文献】国際公開第2016/003509(WO,A1)
【文献】特開2003-223188(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 3/00- 3/14
G10K 15/02-15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数のネットワークマイクロホンデバイス(512~516)と、1つ又は複数のネットワークマイクロホンデバイス(512~516)に第1通信経路(542)を介して接続されるネットワークマイクロホンシステムサーバ(504)と、を含む複数の第1コンポーネントで構成されるネットワークマイクロホンシステムのための方法であって、
ネットワークマイクロホンシステムの1つ又は複数のネットワークマイクロホンデバイスによって音声コマンドを受信するステップ、ここで音声コマンドは、1つ又は複数のゾーンを含むメディア再生システムに関連付けられたコンテキスト特有の要求を有し、
メディア再生システムは1つ又は複数の再生デバイス(532~538)と、1つ又は複数の再生デバイス(532~538)に第1通信経路とは異なる第2通信経路(546)を介して接続されるメディア再生システムサーバ(506)と、
を含む複数の第2コンポーネントで構成され、又、1つ又は複数のゾーンのそれぞれは、1つ又は複数の再生デバイスを含む、
ネットワークマイクロホンシステムの複数の第1コンポーネントのうち少なくとも1つによって、メディア再生システムから、メディア再生システムの複数の
第2コンポーネント
のうちの少なくとも1つに格納されたメタデータを取得するステップ、ここでメタデータは、メディア再生システムの1つ又は複数の再生デバイスの1つ又は複数の構成パラメータを含み、又、1つ又は複数の構成パラメータは同期グループにグルーピングされた再生デバイスに関する情報を含む、
取得したメタデータに基づいて、コンテキスト特有の要求を処理するステップ、
を含む、方法。
【請求項2】
ネットワークマイクロホンシステムサーバとメディ
ア再生システムサーバとのうち1つ以上は、クラウドベースである、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
更に、
コンテキスト特有の要求を処理した後、
メディア再生システムの特定の再生デバイスに可聴応答を出力するように指示するステップと、
コンテキスト特有の要求を実行するステップと、
のうち少なくとも1つを含む、
請求項1
又は2に記載の方法。
【請求項4】
メタデータを取得するステップは、メディア再生システムサーバからメタデータを取得すること、を含む、
請求項1~
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
メディア再生システムサーバは、クラウドネットワーク(502)を介して
1つ又は複数のネットワークマイクロホンデバイスにアクセス可能なクラウドベースシステムである、
請求項
1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
メタデータは、
メディア再生システムを介して現在再生中のオーディオコンテンツに関する情報、
メディア再生システムを介して再生されたオーディオコンテンツに関する履歴情報、
メディア再生システム構成に関するユーザ嗜好情報、
のうち少なくとも1つを含む、
請求項1~
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
1つ又は複数の構成パラメータは、
1つ又は複数の再生デバイスの位置、
1つ又は複数の再生デバイスに与えられる名前、
統合再生デバイスとしてグルーピングされた1つ又は複数の再生デバイスに関する情報、
結合ゾーンとしてグルーピングされた1つ又は複数の再生デバイスに関する情報、
特定の再生デバイスがどのオーディオチャンネルを再生するように構成されているかに関する情報、
1つ又は複数の再生デバイスのイコライゼーション設定に関する情報、
1つ又は複数の再生デバイスの方位状態情報に関する情報、
特定の再生デバイスが再生グループのグループコーディネータ又はスレーブとして動作しているかに関する情報、
1つ又は複数の再生デバイスのバッテリレベルに関する情報、
1つ又は複数の再生デバイスが電源コンセント又はベース充電ユニットのうちの1つに取り付けられているかに関する情報、
再生デバイスが現在移動中であるかに関する情報、
のうち1つ又は複数を含む、
請求項1~
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
構成パラメータは、再生デバイスが構成され得る既に記憶された特定のグルーピングに関する情報を含む、
請求項1~
7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
メタデータを取得するステップは、メディア再生システム
の複数の
第2コンポーネント
のうちの少なくとも1つからネットワークマイクロホンシステム
の複数の
第1コンポーネント
のうちの少なくとも1つに送信されたメタデータを受信すること、を含
む、
請求項1~
8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
メタデータを取得するステップは、ネットワークマイクロホンデバイスによって、メディア再生システム
の複数の
第2コンポーネント
のうち少なくとも1つに記憶されたメタデータにアクセスすること、を含む、
請求項1~
9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
更に、
コンテキスト特有の
要求を受信することに応答して、メディア再生システムからメタデータを受信するステップ、
を含む、
請求項1~
10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
更に、
同期グループの作成もしくは削除、
ゾーンシーンの確立、
メディア再生システムへのメディア再生デバイスの追加または削除、
音量の上げ下げ、
イコライゼーション設定の変更、
のうちの1つ又は複数に応答して、ネットワークマイクロホンシステムによって、メディア再生システムからメタデータを受信するステップ、
を含む、
請求項1~
11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
請求項1~
12のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたネットワークマイクロホンシステム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
この出願は、(i)2016年4月14日に出願され「CONTENT MIXING」と題された米国非仮出願第15/098,760号、(ii)2016年4月14日に出願され「DEFAULT PLAYBACK DEVICE DESIGNATION」と題された米国非仮出願第15/098,867号、(iii)2016年4月14日に出願され「DEFAULT PLAYBACK DEVICES」と題された米国非仮出願第15/098,892号、(iv)2016年8月15日に出願され「AUDIO RESPONSE PLAYBACK」と題された米国非仮出願第15/237,133号、(v)2016年4月18日に出願され「METADATA EXCHANGE INVOLVING A NETWORKED PLAYBACK SYSTEM AND A NETWORKED MICROPHONE SYSTEM」と題された米国非仮出願第15/131,244号、(vi)2016年4月18日に出願され「HANDLING OF LOSS OF PAIRING BETWEEN NETWORKED DEVICES」と題された米国非仮出願第15/131,254号、(vii)2016年2月22日に出願され「DEFAULT PLAYBACK DEVICE(S)」と題された米国仮出願第62/298,410号、(viii)2016年2月22日に出願され「AUDIO RESPONSE PLAYBACK」と題された米国仮出願第62/298,418号、(ix)2016年2月22日に出願され「ROOM-CORRECTED VOICE DETECTION」と題された米国仮出願第62/298,433号、(x)2016年2月22日に出願され「CONTENT MIXING」と題された米国仮出願第62/298,439号、(xi)2016年2月22日に出願され「MUSIC SERVICE SELECTION」と題された米国仮出願第62/298,425号、(xii)2016年2月22日に出願され「METADATA EXCHANGE INVOLVING A NETWORKED PLAYBACK SYSTEM AND A NETWORKED MICROPHONE SYSTEM」と題された米国仮出願第62/298,350号、(xiii)2016年2月22日に出願され「HANDLING OF LOSS OF PAIRING BETWEEN NETWORKED DEVICES」と題された米国仮出願第62/298,388号、(xiv)2016年2月22日に出願され「ACTION BASED ON USER ID」と題された米国仮出願第62/298,393号、および(xv)2016年3月23日に出願され「VOICE CONTROL OF A MEDIA PLAYBACK SYSTEM」と題された米国仮出願第62/312,350号に対するPCT第8条に基づく優先権を主張する。これら出願の各々の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本願は、コンシューマ製品に関するものであり、特に、メディア再生に向けられた方法、システム、製品、機能、サービス、および他の要素に関するものや、それらのいくつかの態様に関する。
【背景技術】
【0003】
2003年に、ソノズ・インコーポレイテッドが最初の特許出願のうちの1つである「複数のネットワークデバイス間のオーディオ再生を同期する方法」と題する特許出願をし、2005年にメディア再生システムの販売を開始するまで、アウトラウド設定におけるデジタルオーディオへのアクセスおよび試聴のオプションは厳しく制限されていた。人々は、ソノズ無線HiFiシステムによって、1つ又は複数のネットワーク再生デバイスを介して多くのソースから音楽を実質的に無制限に体験できるようになっている。スマートフォン、タブレット、又はコンピュータにインストールされたソフトウェアコントロールアプリケーションを通じて、ネットワーク再生デバイスを備えたいずれの部屋においても、人々は自分が望む音楽を再生することができる。また、例えばコントローラを用いて、再生デバイスを備えた各部屋に異なる歌をストリーミングすることもできるし、同期再生のために複数の部屋をグループ化することもできるし、全ての部屋において同期して同じ歌を聞くこともできる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これまでのデジタルメディアに対する関心の高まりを考えると、試聴体験を更に向上させることができるコンシューマアクセス可能な技術を更に開発することにニーズがある。
【0005】
本明細書で開示されている技術の特徴、態様、および利点は、以下の記載、添付の特許請求の範囲、および添付の図面を参照するとより理解しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、ある実施形態を実施することができる例示的なメディア再生システム構成を図示する。
【
図2】
図2は、例示的な再生デバイスの機能ブロック図を図示する。
【
図3】
図3は、例示的な制御デバイスの一例の機能ブロック図を図示する。
【
図4】
図4は、例示的なコントローラインタフェースを図示する。
【
図5】
図5は、例示的な複数のネットワークデバイスを図示する。
【
図6】
図6は、例示的なネットワークマイクロホンデバイスの機能ブロック図を図示する。
【
図7】
図7は、コンテンツ出力の存在下でオーディオコンテンツの音量を調節する再生デバイスに関する例示的なフロー図である。
【
図8】
図8は、再生デバイスによるコンテンツ出力および/またはオーディオコンテンツの再生に関する別の例示的なフロー図である。
【
図9】
図9は、ある実施形態における例示的な方法を図示する。
【
図10】
図10は、ある実施形態における別の例示的な方法を図示する。
【
図11】
図11は、ある実施形態におけるさらに別の例示的な方法を図示する。
【
図12】
図12は、デフォルト再生デバイスを指定するための例示的なフロー図を図示する。
【
図13A】
図13Aは、ネットワークマイクロホンデバイスを割り当てるための例示的なユーザインタフェースを図示する。
【
図13B】
図13Bは、ネットワークマイクロホンデバイスを割り当てるための例示的なユーザインタフェースを図示する。
【
図13C】
図13Cは、ネットワークマイクロホンデバイスを割り当てるための例示的なユーザインタフェースを図示する。
【
図13D】
図13Dは、ネットワークマイクロホンデバイスを割り当てるための例示的なユーザインタフェースを図示する。
【
図14】
図14は、デフォルト再生デバイス指定を適用するための例示的なフロー図を図示する。
【
図15】
図15は、本明細書で説明する態様におけるオーディオ応答を再生する例示的な方法のフロー図を図示する。
【
図16】
図16は、
図15のブロック1508および1512のフロー図を、本明細書で説明する態様に従ってより詳細に図示する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図面は、いくつかの例示的な実施形態を説明することを目的としているが、本発明が、図面に示した配置および手段に限定されるものではないことは理解される。
【0008】
I.概要
ある構成においては、述べられた実施形態は、とりわけ、オーディオコンテンツとは異なるコンテンツがネットワークマイクロホンデバイスまたは再生システムによって出力されたときに、再生システムによって再生されるオーディオコンテンツの音量を調整することを含むことができる。
【0009】
ネットワークマイクロホンデバイス(NMD)は、マイクロホンアレイを介して音声入力を受信し、スピーカーを介してコンテンツを出力する装置であってもよい。音声入力は、例えば、人間の音声の形式のクエリであってもよく、コンテンツ出力は、クエリに対する応答であってもよい。音声入力は、人間の音声の形態であってもよく、コンテンツ出力は、音声出力、音声、警報、または音声入力に応答する音楽を含む様々な形態をとり得る。 ネットワークマイクロホンデバイスによって出力されるコンテンツは、本明細書ではNMD出力と称する場合がある。
【0010】
一例として、NMDは、「ストリーミングサービス1」から「トラック1」の「アーティスト1」が誰であるかという音声入力を受信することができる。NMDは、音声入力がコマンドであると判断し、音声入力に応答して音声出力を提供することができる。音声出力は、音声入力において照会されたアーティスト(例えば、プリンス)を識別する音声応答であってもよい。
【0011】
多くの状況において、NMDは、メディア再生システムに近接して配置されてもよい。 メディア再生システムは、オーディオコンテンツを再生する複数の再生デバイスを含むことができる。これらの再生デバイスは、家庭内の様々な場所に分散されていてもよく、これらの場所は、寝室やリビングルームなどのゾーンと呼ばれてもよい。再生デバイスは、NMDがコンテンツを出力するのと同時にオーディオコンテンツを再生することができる。その結果、オーディオコンテンツが再生されている間に、NMDからのコンテンツ出力が聞こえないことがある。
【0012】
一態様では、再生デバイスは、NMDがコンテンツを出力するときにNMDが使用するボリュームの音量を下回るレベルまでその音量を減少させるように構成することができる。このようにして、リスナーはNMDからのコンテンツ出力をよりよく聞くことができる。再生デバイスの音量を他のコンテンツの音量よりも小さくする処理は、ここではダッキングと呼ぶ場合がある。
【0013】
ダッキングされた再生デバイスは、メディア再生システム内の全ての再生デバイスであってもよい。別の例では、ダッキングされたメディア再生デバイスは、再生デバイスのサブセットであってもよい。ダッキングされる再生デバイスのサブセットは、NMDが同じゾーンにあるかどうかに基づいてもよい。あるいは、ダッキングされる再生デバイスのサブセットは、NMDが再生デバイスと結合(グループ化またはペアリング)されているかどうかに基づいてもよい。
【0014】
オーディオコンテンツを再生しているこれらの再生デバイスは、NMDによって出力されたコンテンツが聞こえるかどうかに直接影響を与えることができる。例えば、メディア再生システムがキッチン内の再生デバイスを寝室内に有し、NMDがキッチン内に位置する場合、キッチンの再生デバイスはNMDと結合されてもよい。キッチンの再生デバイスと寝室の再生デバイスの両方が音声を再生してもよい。しかし、NMDがコンテンツを出力すると、キッチンの再生デバイスがダックされることがある一方、寝室の再生デバイスはダックされなくてもよい。しかし、再生デバイスが動作している環境が、異なるゾーンを有するオープンエリアである場合、異なるゾーン内のすべての再生デバイスは、まだダッキングされていてもよい。さもなければ、NMDからのコンテンツ出力は、オープンエリアで聞くことがまだ難しいかもしれない。
【0015】
別の態様では、再生デバイス自体がNMDコンテンツを再生することができる。再生デバイスがオーディオコンテンツ、例えば、音楽を再生している場合、再生デバイスは様々な方法でNMDコンテンツを出力することができる。一例として、再生デバイスは、NMDからNMDコンテンツの指示を受信し、NMDコンテンツを再生デバイスによって再生されるオーディオコンテンツと混ざるように構成されてもよい。別の例として、再生中のオーディオコンテンツはミュートされてもよく、NMDコンテンツは再生デバイス上に出力されてもよい。さらに別の例として、再生中のオーディオコンテンツは一時停止されてもよく、NMDコンテンツは再生デバイス上に出力されてもよい。他の例も可能である。
【0016】
別の構成では、メディア再生デバイスがNMDを介して受信された音声コマンドによって制御されるように構成されている場合、メディア再生システムがメタデータをNMDと共有することが有益である場合がある。その逆も同様であり、ネットワーク接続されたマイクロホンシステムを介してメディア再生システムの音声制御を実現してもよい。例えば、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが「今、私のオフィスでこの曲を再生してください」という音声コマンドを受信すると、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、「この曲」が何であり、どのメディア再生デバイスがユーザのオフィスにあるかを知る必要がある。「この曲」が何であり、どのメディア再生デバイスがユーザのオフィスにあるかをネットワークマイクロホンシステムが把握する1つの方法は、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、(i)メディア再生システムが現在再生中である音楽、および(ii)メディア再生システム内のメディア再生デバイスの構成に関するメタデータをメディア再生システムから取得することに関する。
【0017】
本明細書で説明されるいくつかの実施形態は、ネットワーク接続されたマイクロホン(または、おそらくはその1つ又は複数のコンポーネント)にメタデータを供給し、ネットワーク接続されたマイクロホンシステムによってメディア再生システムの音声制御を可能にするメディア再生システム(または、おそらくその1つ又は複数のコンポーネント)を含む。
【0018】
一態様は、メディア再生システムとネットワーク化したマイクロホンシステムとの間にメタデータ交換チャネルを確立するステップを含む。いくつかの実施形態では、メディア再生システムは、1つ又は複数のメディア再生デバイスか、あるいはメディア再生システムサーバと組み合わされた1つ又は複数のメディア再生デバイスを含む一方、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、1つ又は複数のネットワーク化されたマイクロホンデバイスか、あるいはネットワーク化されたマイクロホンシステムと組み合わされた1つ又は複数のネットワーク化されたマイクホロンデバイスを含む。いくつかの実施形態では、メディア再生システムサーバとネットワーク化されたマイクロホンシステムサーバとの両方又はいずれかは、クラウドベースサーバシステムである。
【0019】
動作中、メタデータ交換チャネルは、本明細書で説明されるように、メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネントと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネントとの間の任意のタイプの通信チャネルであってもよい。いくつかの実施形態では、メタデータ交換チャンネルは、メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネントと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネントとの間の通信セッションである。通信セッションは、メタデータの交換用に特別に構成されているものであってもよいし、そうでなくてもよい。実際には、メディア再生システムおよびネットワーク化されたマイクロホンシステムは、これらに限定されないが、通信経路、リンク、チャネル、および/またはセッションを含む2つのシステム間でメタデータを交換するために現在知られている、または、後に開発される任意のタイプの通信メカニズムを使用してよい(たとえば、1つ又は複数の経路、リンク、および/または、チャネルが、セッションをサポートしてもよい)。
【0020】
メタデータ交換チャネルを確立した後、あるいは、少なくとも、ネットワーク化されたマイクロホンシステムとメタデータを共有するか、または他の方法でネットワーク化されたマイクロホンシステムにメタデータを提供するようにメディア再生システムを構成した後、メディア再生システムは、メタデータ交換のトリガイベントに応答して、メディア再生システムに関連するメタデータをネットワーク化されたマイクロホンシステムに提供する。いくつかの実施形態では、メタデータ交換のトリガイベントは、(i)メディア再生システムが新たなメディアコンテンツアイテム(例えば、新しいオーディオトラック)を再生すること、(ii)メディア再生システムが、ネットワーク化されたマイクロホンシステムを介して、コンテキスト特有の再生コマンドを受信すること、(iii)メディア再生システムが、ネットワーク化されたマイクロホンシステムを介して、コンテキスト特有の情報要求を受信すること、および/または(iv)定義された期間の経過のうちのいずれかである。
【0021】
いくつかの実施形態は、メタデータ交換チャンネルを介して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムにメタデータを提供するネットワーク化されたメディア再生システムを含む。例えば、メディア再生システムは、メディア再生システムに関連するメタデータを、メタデータ交換チャネルを介してネットワーク化されたマイクロホンシステムに提供することができる。メタデータの提供は、(i)メタデータ交換チャンネルを介して、メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネントからネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネントに送信すること、(ii)ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、メタデータ交換チャンネルを介して、メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネントに格納されたメタデータにアクセスすることを許可すること、のうちのいずれか又は両方によって行うことができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、メディア再生システムがネットワーク化されたマイクロホンシステムに提供するメタデータは、本明細書で開示(i)メディア再生システムの1つ又は複数の構成パラメータ、(ii)メディア再生システムを介して現在再生中のオーディオコンテンツに関する情報、(iii)メディア再生システムによって再生されたオーディオコンテンツに関する履歴情報、(iv)オーディオコンテンツに関するユーザ嗜好情報、(v)メディア再生ステム構成に関連するユーザ嗜好情報、および/または(vi)本明細書で開示および/または説明された他のメタデータを含むが、これらに限定されるものではない、他の任意のメタデータ、のうちの1つ又は複数を含む。
【0023】
いくつかの実施形態は、メタデータ交換チャネルを介して、メタデータをメディア再生システムに提供するネットワーク化されたマイクロホンシステムをさらに含むことができる。例えば、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、メタデータ交換チャネルを介して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに関連するメタデータを提供することができる。メタデータの提供は、(i)メタデータ交換チャネルを介して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネントから、メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネントにメタデータを送信すること、(ii)メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネントが、メタデータ交換チャネルを介してネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネントに格納されたメタデータにアクセスすることを許可すること、のうちのいずれか又は両方であってもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムがメディア再生システムに提供するメタデータは、(i)ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数の構成パラメータ、(ii)ネットワーク化されたマイクロホンシステムの個々のネットワーク化されたマイクロホンデバイスの構成パラメータ、(iii)メディア再生システムを制御するためにネットワーク化されたマイクロホンシステムを使用した人(例えば、どのユーザか)に関する履歴情報、(iv)音声コマンドがネットワーク化されたマイクロホンシステムによって受信された時、および/または(v)本明細書で開示および/または説明された他のメタデータを含むが、これらに限定されるものではない、他の任意のメタデータ、のうちの1つ又は複数を含む。
【0025】
更に別の構成では、メディア再生システムは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムを介して受信された音声コマンドによって制御されるように構成されているとき、メディア再生システムが音声コマンドを実行し、おそらくネットワーク化されたマイクロホンシステムを介して受信された音声コマンドに応答してフィードバックを提供することが有益な場合がある。
【0026】
例えば、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが「この曲を自分のお気に入りのプレイリストに追加する」という音声コマンドを受信したことに応答して、その曲をお気に入りのプレイリストに追加すること、およびいくつかのオーディオフィードバック、例えば「[曲名]がお気に入りのプレイリストに追加されました」などのフィードバックを介してその曲がユーザのお気に入りのプレイリストに追加されたことを確認することは、メディア再生システム(又はメディア再生システムの少なくとも1つのメディア再生デバイス)にとって、有益である。同様に、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが「この曲の名前は何ですか?」という音声コマンドを受信することに応答して、いくつかのオーディオフィードバック、例えば「この曲はビートルズの「All You Need is Love」です」などのフィードバックを介して曲の名前をユーザに知らせることは、メディア再生システム(又はメディア再生システムの少なくとも1つのメディア再生デバイス)にとって望ましい場合がある。
【0027】
しかしながら、時には、1つ又は複数の再生デバイスが利用できないか、あるいは音声コマンド(例えば、メディアを再生し、メディア再生システムを再構成する等のコマンド)を実行できない、またはネットワーク化されたマイクロホンシステムが音声コマンドを受信したことに応答してフィードバックを提供できない場合がある。そのような状況では、メディアを再生し、メディア再生システムの再構成を実行し、および/またはネットワーク化されたマイクロホンシステムを介して受信された音声コマンドに応答してフィードバックを提供するフォールバックデバイスを有することが望ましい場合がある。
【0028】
本明細書で述べられているいくつかの実施形態は、(i)メディア再生システムが機能(例えば、メディアコンテンツを再生する、プレイリストから曲を追加又は削除する、曲を購入するなど)を実行するための音声コマンドを受信するように構成されたNMDを介して音声コマンドを受信するステップ、ここでメディア再生システムは、NMDを介して音声コマンドを受信したことに応答して、機能を実行するように構成されたプライマリメディア再生デバイスを備える、(ii)プライマリメディア再生デバイスが音声コマンドに応答して機能を実行するために利用できないことを決定するステップ、および(iii)プライマリメディア再生デバイスが音声コマンドに応答して機能を実行するために利用できないと決定したことに応答して、音声コマンドに応答して機能を実行するようにフォールバックデバイスに指示するステップ、を含む。
【0029】
本明細書で述べられているいくつかの実施形態は、追加的に又は代替的に、(i)メディア再生システムの音声コマンドを受信するように構成されたNMDを介して音声コマンドを受信するステップ、ここでメディア再生システムは、NMDを介して受信した音声コマンドに応答して第1のフィードバックを提供するように構成されたプライマリメディア再生デバイスを備える、(ii)プライマリメディア再生デバイスが音声コマンドに応答して第1のフィードバックを提供するために利用できないことを決定するステップ、(iii)プライマリメディア再生デバイスが音声コマンドに応答して第1のフィードバックを提供するために利用できないと決定したことに応答して、音声コマンドに応答して第2のフィードバックを提供するようにフォールバックデバイスに指示するステップ、を含んでもよい。
【0030】
更に、時には、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のNMDが利用できない、又は音声コマンドを受信できない場合がある。このような状況では、メディア再生システム用の音声コマンドを受信するためにフォールバックマイクロホン(おそらく一時的に)を構成することが望ましい場合がある。
【0031】
本明細書で述べられているいくつかの実施形態は、(i)ネットワーク化されたマイクロホンシステムのプライマリNMDが、メディア再生システムの音声コマンドを受信するために利用できないと決定するステップ、ここでメディア再生システムは、1つ又は複数の再生デバイス備える、(ii)プライマリNMDが音声コマンドを受信するために利用できないと決定したことに応答して、メディア再生システムの音声コマンドを受信するフォールバックマイクロホンを指定するステップ、を含む。
【0032】
更に、別の構成では、本明細書で述べられているいくつかの実施形態は、メディア再生システム内のデフォルト再生デバイスを指定し、デフォルト再生デバイスのそのような指定を適用することを含んでもよい。一実施形態では、NMDをメディア再生システムの再生ゾーンに割り当ててもよい。このような場合、再生ゾーン内の1つ又は複数の再生デバイスを、NMDのデフォルトの再生デバイスとして指定してもよい。ここでのいくつかの例は、デフォルトの再生デバイスを指定し、および/またはNMDを再生ゾーンに割り当てるための方法およびプロセスを含む。他の例は、デフォルト再生デバイスに特定の動作をさせるための方法およびプロセスを含む。一実施形態では、メディア再生システムに特定の再生コマンドを実行させるためのNMDを介するコマンドは、特定の再生ゾーンを特定しない場合がある。そのような場合、デフォルト再生デバイスは、デフォルト再生デバイスの再生ゾーンへのNMDの割り当てに基づいて識別されてもよい。したがって、デフォルトの再生デバイスは、特定の再生コマンドを実行してもよい。デフォルト再生デバイスの指定とその指定の適用を含む他のシナリオおよび例は、以下のセクションでも開示されている。
【0033】
一態様では、方法が提供される。方法は、コンピュータによって、ローカル再生ネットワーク内の1つ又は複数の再生ゾーンへの割り当てにNMDが利用可能であることを決定するステップ、コンピュータによって、NMDが割り当てられた少なくとも1つの再生ゾーンを示すプロンプトを表示するステップ、コンピュータによって、NMDが割り当てられたローカル再生ネットワーク内の特定の再生ゾーンを示す入力を受信するステップ、および、コンピュータによって、特定の再生ゾーンへのNMDの割り当てを示すデータを記憶するステップ、を含む。
【0034】
別の態様では、コンピュータが提供される。コンピュータは、プロセッサ、および、デバイスに機能を実行させるためにプロセッサによって実行可能な命令を記憶したメモリを備える。機能は、ローカル再生ネットワーク内の1つ又は複数の再生ゾーンへの割り当てにNMDが利用可能であることを決定すること、NMDが割り当てられた少なくとも1つの再生ゾーンを示すプロンプトを表示すること、NMDが割り当てられたローカル再生ネットワーク内の特定の再生ゾーンを示す入力を受信すること、および、特定の再生ゾーンへのNMDの割り当てを示すデータを記憶すること、を含む。
【0035】
更に別の態様では、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータに機能を実行させるためにコンピュータデバイスによって実行可能な命令を記憶している。機能は、ローカル再生ネットワーク内の1つ又は複数の再生ゾーンへの割り当てにNMDが利用可能であることを決定すること、NMDが割り当てられた少なくとも1つの再生ゾーンを示すプロンプトを表示すること、NMDが割り当てられたローカル再生ネットワーク内の特定の再生ゾーンを示す入力を受信すること、および、特定の再生ゾーンへのNMDの割り当てを示すデータを記憶すること、を含む。
【0036】
更なる態様では、別の方法が提供される。方法は、メディア再生システムの再生ゾーンへのNMDとしての識別の割り当てを示すデータを含むデータベースを、コンピュータによって維持するステップ、(i)NMDの識別、および(ii)メディア再生コマンドを示すメッセージを、コンピュータによって受信するステップ、コンピュータによって、データベース内のデータおよび受信したメッセージに基づいて、メディア再生システム内の再生ゾーンを特定するステップ、および、コンピュータによって、メディア再生コマンドを示すメッセージを再生ゾーンに送信するステップ、を含む。
【0037】
別の態様では、コンピュータは、プロセッサ、および、デバイスに機能を実行させるためにプロセッサによって実行可能な命令を記憶したメモリを備えてもよい。機能は、メディア再生システムの再生ゾーンへのNMDとしての識別の割り当てを示すデータを含むデータベースを維持するステップ、(i)NMDの識別、および(ii)メディア再生コマンドを示すメッセージを受信するステップ、データベース内のデータおよび受信したメッセージに基づいて、メディア再生システム内の再生ゾーンを特定するステップ、および、メディア再生コマンドを示すメッセージを再生ゾーンに送信するステップ、を含んでもよい。
【0038】
更に別の態様は、コンピュータに機能を実行させるためにコンピュータデバイスによって実行可能な命令を記憶した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えてもよい。機能は、メディア再生システムの再生ゾーンへのNMDとしての識別の割り当てを示すデータを含むデータベースを維持するステップ、(i)NMDの識別、および(ii)メディア再生コマンドを示すメッセージを受信するステップ、データベース内のデータおよび受信したメッセージに基づいて、メディア再生システム内の再生ゾーンを特定するステップ、および、メディア再生コマンドを示すメッセージを再生ゾーンに送信するステップ、を含んでもよい。
【0039】
更なる構成では、本明細書に述べられているいくつかの実施形態は、メディア再生システム内の音声コマンドに対するオーディオ応答を再生し、音声コマンドに対するオーディオ応答を再生する応答デバイスまたはゾーンを選択することを含んでもよい。一実施形態では、応答デバイスまたはゾーンは予め定められていてもよく、別の実施形態では、応答デバイスまたはゾーンはコンテキスト情報に基づいて動的に選択されてもよい。
【0040】
一態様では、方法が提供される。方法は、メディア再生システムに関連するマイクロホンデバイスから音声コマンドを受信するステップを含んでもよい。メディア再生システムは、1つ又は複数のゾーンを含んでもよい。1つ又は複数の再生デバイスの少なくとも1つの再生デバイスまたは少なくとも1つのゾーンは、ゾーンのペアリング情報または機能の少なくとも1つに基づいてオーディオ応答を再生するように選択されてもよく、選択された少なくとも1つの再生デバイスまたはゾーンは、オーディオ応答を再生する。
【0041】
別の態様では、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータに機能を実行させるためにコンピュータデバイスによって実行可能な命令を記憶している。機能は、メディア再生システムに関連するマイクロホンデバイスから音声コマンドを受信することを含む。メディア再生システムは、1つ又は複数のゾーンを含んでもよい。また、機能は、ゾーンのペアリング情報または機能の少なくとも1つに基づいてオーディオ応答を再生するように1つ又は複数の再生デバイスの少なくとも1つの再生デバイスまたは少なくとも1つのゾーンを選択すること、および、選択された少なくとも1つの再生デバイスまたはゾーンにオーディオ応答を再生させこと、を含んでもよい。
【0042】
更に別の態様では、装置が提供される。装置は、プロセッサ、およびメモリを備える。メモリは、装置に機能を実行させるために装置によって実行可能な命令を記憶している。機能は、1つ又は複数の再生デバイスを含むゾーンに割り当てられたマイクロホンデバイスを介して音声コマンドを受信すること、ゾーンのペアリング情報または機能の少なくとも1つに基づいてオーディオ応答を再生するために1つ又は複数の再生デバイスの少なくとも1つの再生デバイスを選択すること、および、選択された少なくとも1つの再生デバイスにオーディオ応答を再生させること、を含む。
【0043】
本開示が他の多数の実施形態を含むことは、当業者に理解される。本開示が他の多数の実施形態を含むことは、当業者に理解される。本明細書に記載された一部の例は、「ユーザ」及び/又は他の実体等、所定の主体により実行される機能を示す場合があるが、この記載は、説明の目的のみを有することを理解されたい。特許請求の範囲自体に明示的に必要であることが記載されていない限り、こうした任意の主体による行動が必要であると解釈されるべきではない。当業者であれば、本開示が多数の他の実施形態を含むことが理解される。
【0044】
II.動作環境の例
図1は、本明細書で開示されている1つ又は複数の実施形態で実施可能又は実装可能なメディア再生システム100の例示的な構成を示す。図示されるように、メディア再生システム100は、複数の部屋および空間、例えば、主寝室、オフィス、ダイニングルーム、およびリビングルームを有する例示的なホーム環境に関連付けられている。
図1の例に示されるように、メディア再生システム100は、再生デバイス102-124、制御デバイス126および128、有線又は無線のネットワークルータ130を含む。
【0045】
更に、例示的なメディア再生システム100の異なる構成要素、および異なる構成要素がどのように作用してユーザにメディア体験を提供するかに関しての説明は、以下のセクションで述べられている。本明細書における説明は、概してメディア再生システム100を参照しているが、本明細書で述べられている技術は、
図1に示されるホーム環境の用途に限定されるものではない。例えば、本明細書で述べられている技術は、マルチゾーンオーディオが望まれる環境、例えば、レストラン、モール、又は空港のような商業的環境、スポーツ用多目的車(SUV)、バス又は車のような車両、船、若しくはボード、飛行機などの環境において有益である。
【0046】
a.例示的な再生デバイス
図2は、
図1のメディア再生システム100の再生デバイス102-124の1つ又は複数を構成する例示的な再生デバイス200の機能ブロック図を示す。再生デバイス200は、プロセッサ202、ソフトウェアコンポーネント204、メモリ206、オーディオ処理コンポーネント208、オーディオアンプ210、スピーカー212、およびネットワークインタフェース214を含んでもよい。ネットワークインタフェース214は、無線インタフェース216および有線インタフェース218を含む。ある場合では、再生デバイス200は、スピーカー212を含まないが、再生デバイス200を外部スピーカーに接続するためのスピーカーインタフェースを含んでもよい。別の場合では、再生デバイス200は、スピーカー212もオーディオアンプ210も含まないが、再生デバイス200を外部オーディオアンプ又はオーディオビジュアルレシーバーに接続するためのオーディオインタフェースを含んでもよい。
【0047】
ある例では、プロセッサ202は、メモリ206に記憶された命令に基づいて、入力データを処理するように構成されたクロック駆動コンピュータコンポーネントであってもよい。メモリ206は、プロセッサ202によって実行可能な命令を記憶するように構成された非一時的なコンピュータ読み取り可能記録媒体であってもよい。例えば、メモリ206は、ある機能を実行するためにプロセッサ202によって実行可能なソフトウェアコンポーネント204の1つ又は複数をロードすることができるデータストレージであってもよい。ある例では、機能は、再生デバイス200がオーディオソース又は別の再生デバイスからオーディオデータを読み出すステップを含んでもよい。別の例では、機能は、再生デバイス200がネットワーク上の別のデバイス又は再生デバイスにオーディオデータを送信するステップを含んでもよい。更に別の例では、機能は、マルチチャンネルオーディオ環境を作るために、再生デバイス200と1つ又は複数の再生デバイスとをペアリングするステップを含んでもよい。
【0048】
ある機能は、再生デバイス200が、1つ又は複数の他の再生デバイスと、オーディオコンテンツの再生を同期するステップを含む。再生を同期している間、再生デバイス200によるオーディオコンテンツの再生と1つ又は複数の他の再生デバイスによる再生との間の遅延を、リスナーが気づかないことが好ましい。「複数の独立クロックデジタルデータ処理デバイス間の動作を同期するシステムおよび方法」と題する米国特許第8,234,395号が本明細書に参照として援用されており、それは再生デバイス間のオーディオ再生を同期することが述べられたより詳細な例を提供している。
【0049】
更に、メモリ206は、データを記憶するように構成されてもよい。データは、例えば、1つ又は複数のゾーン及び/又はゾーングループに一部として含まれる再生デバイス200などの再生デバイス200、再生デバイス200によりアクセス可能なオーディオソース、又は再生デバイス200(又は他の再生デバイス)に関連付け可能な再生キュー、に関連付けられている。データは、定期的に更新され、再生デバイス200の状態を示す1つ又は複数の状態変数として記憶されてもよい。また、メモリ206は、メディアシステムの他のデバイスの状態に関連付けられたデータを含んでもよく、デバイス間で随時共有することによって、1つ又は複数のデバイスが、システムに関連するほぼ直近のデータを有することができる。他の実施形態も可能である。
【0050】
オーディオ処理コンポーネント208は、1つ又は複数のデジタル-アナログ変換器(DAC)、オーディオ処理コンポーネント、オーディオ強化コンポーネント、及びデジタルシグナルプロセッサ(DSP)などを含んでいてもよい。ある実施形態では、1つ又は複数のオーディオ処理コンポーネント208は、プロセッサ202のサブコンポーネントであってもよい。ある実施形態では、オーディオコンテンツが、オーディオ処理コンポーネント208によって処理及び/又は意図的に変更されることによって、オーディオ信号を生成してもよい。生成されたオーディオ信号は、オーディオアンプ210に送信され、増幅され、スピーカー212を通じて再生される。特に、オーディオアンプ210は、1つ又は複数のスピーカー212を駆動できるレベルまでオーディオ信号を増幅するように構成されたデバイスを含んでもよい。スピーカー212は、独立した変換器(例えば、「ドライバ」)又は1つ又は複数のドライバを内包する筐体を含む完全なスピーカーシステムを備えてもよい。スピーカー212に備えられたあるドライバは、例えば、サブウーファー(例えば、低周波用)、ミドルレンジドライバ(例えば、中間周波用)、及び/又はツイーター(高周波用)を含んでもよい。ある場合では、1つ又は複数のスピーカー212のそれぞれの変換器は、オーディオアンプ210の対応する個々のオーディオアンプによって駆動されてもよい。再生デバイス200で再生するアナログ信号を生成することに加えて、オーディオ処理コンポーネント208は、オーディオコンテンツを処理し、そのオーディオコンテンツを1つ又は複数の他の再生デバイスに再生させるために送信する。
【0051】
再生デバイス200によって処理及び/又は再生されるオーディオコンテンツは、外部ソース、例えば、オーディオライン-イン入力接続(例えば、オートディテクティング3.5mmオーディオラインイン接続)又はネットワークインタフェース214を介して、受信されてもよい。
【0052】
ネットワークインタフェース214は、データネットワーク上で再生デバイス200と1つ又は複数の他のデバイスとの間のデータフローを可能にするように構成されてもよい。このように、再生デバイス200は、再生デバイスと通信する1つ又は複数の他の再生デバイス、ローカルエリアネットワーク内のネットワークデバイス、又は例えば、インターネット等のワイドエリアネットワーク上のオーディオコンテンツソースから、データネットワークを介してオーディオコンテンツを受信するように構成されてもよい。再生デバイス200は、本明細書で開示及び記載されているネットワークマイクロホンシステムの構成要素として限定されるものではないが、ネットワーク上の他のデバイスへメタデータを送信してもよいし、他のデバイスからメタデータを受信してもよい。ある例では、再生デバイス200によって送信および受信されたオーディオコンテンツおよび他の信号(例えば、メタデータ及び他の信号)は、インターネットプロトコル(IP)に基づくソースアドレスおよびIPに基づく宛先アドレスを含むデジタルパケットの形で送信されてもよい。そのような場合、ネットワークインタフェース214は、デジタルパケットデータを解析することによって、再生デバイス200宛てのデータを、再生デバイス200によって適切に受信して処理することができる。
【0053】
図示されるように、ネットワークインタフェース214は、無線インタフェース216と有線インタフェース218とを含んでもよい。無線インタフェース216は、再生デバイス200用のネットワークインタフェース機能を提供し、通信プロトコル(例えば、無線規格IEEE802.11a、802.11b、802.11g、802.11n、802.11ac、802.15、4Gモバイル通信基準などを含む無線基準(規格)のいずれか)に基づいて、他のデバイス(例えば、再生デバイス200に関連付けられたデータネットワーク内の他の再生デバイス、スピーカー、レシーバー、ネットワークデバイス、制御デバイス)と無線通信してもよい。有線インタフェース218は、再生デバイス200用のネットワークインタフェース機能を提供し、通信プロトコル(例えば、IEEE802.3)に基づいて他のデバイスとの有線接続を介して通信してもよい。
図2に示されるネットワークインタフェース214は、無線インタフェース216と有線インタフェース218との両方を含んでいるが、ネットワークインタフェース214は、ある実施形態において、無線インタフェースのみか、又は有線インタフェースのみを含んでもよい。
【0054】
マイクロホン220は、再生デバイス200の環境内の音を検出するように配置することができる。たとえば、再生デバイスの筐体の外壁にマイクロホンを搭載することができる。マイクロホンは、コンデンサマイクロホン、エレクトレットコンデンサマイクロホン、またはダイナミックマイクロホンのような、現在知られているかまたは後に開発される任意のタイプのマイクロホンであってもよい。マイクロホンは、スピーカー220の周波数範囲の一部に敏感であってもよい。スピーカー220のうちの1つまたは複数は、マイクロホン220とは逆に動作してもよい。いくつかの態様では、再生デバイス200は、マイクロホン220を有しなくてもよい。
【0055】
ある例では、再生デバイス200と他の再生デバイスとは、ペアにされて、オーディオコンテンツの2つの別々のオーディオコンポーネントを再生してもよい。例えば、再生デバイス200は、左チャンネルオーディオコンポーネントを再生するように構成される一方、他の再生デバイスは、右チャンネルオーディオコンポーネントを再生するように構成されてもよい。これにより、オーディオコンテンツのステレオ効果を生成するか、又は強化することができる。ペアにされた再生デバイス(「結合再生デバイス」とも言う)は、更に、他の再生デバイスと同期してオーディオコンテンツを再生してもよい。
【0056】
別の例では、再生デバイス200は、1つ又は複数の他の再生デバイスと音響的に統合され、単一の統合された再生デバイス(統合再生デバイス)を形成してもよい。統合再生デバイスは、統合されていない再生デバイス又はペアにされた再生デバイスと比べて、サウンドの処理や再現を異なるように構成することができる。なぜならば、統合再生デバイスは、オーディオコンテンツを再生するスピーカー追加することができるからである。例えば、再生デバイス200が、低周波レンジのオーディオコンテンツを再生するように設計されている場合(例えば、サブウーファー)、再生デバイス200は、全周波数レンジのオーディオコンテンツを再生するように設計された再生デバイスと統合されてもよい。この場合、全周波数レンジの再生デバイスは、低周波の再生デバイス200と統合されたとき、オーディオコンテンツの中高周波コンポーネントのみを再生するように構成されてもよい。一方で低周波レンジの再生デバイス200は、オーディオコンテンツの低周波コンポーネントを再生する。更に、統合再生デバイスは、単一の再生デバイス、又は更に他の統合再生デバイスとペアにされてもよい。
【0057】
例として、現在、ソノズ・インコーポレイテッドは、「PLAY:1」、「PLAY:3」、「PLAY:5」、「PLAYBAR」、「CONNECT:AMP」、「CONNECT」、および「SUB」を含む再生デバイスを販売提供している。他の過去、現在、及び/又は将来のいずれの再生デバイスにおいても、追加的に又は代替的に本明細書で開示された実施例の再生デバイスに実装して使用することができる。更に、再生デバイスは、
図2に示された特定の例又は提供されるソノズ製品に限定されないことは理解される。例えば、再生デバイスは、有線又は無線のヘッドホンを含んでもよい。別の例では、再生デバイスは、パーソナルモバイルメディア再生デバイス用のドッキングステーションを含むか、又は、それらと対話してもよい。更に別の例では、再生デバイスは、別のデバイス又はコンポーネント、例えば、テレビ、照明器具、又は屋内又は屋外で使用するためのいくつかの他のデバイスと一体化されてもよい。
【0058】
b.例示的な再生ゾーン構成
図1のメディア再生システムに戻って、環境は、1つ又は複数の再生ゾーンを有しており、それぞれの再生ゾーンは1つ又は複数の再生デバイスを含んでいる。メディア再生システム100は、1つ又は複数の再生ゾーンで形成されており、後で1つ又は複数のゾーンが追加又は削除して、
図1に示す例示的な構成としてもよい。それぞれのゾーンは、異なる部屋又は空間、例えば、オフィス、浴室、主寝室、寝室、キッチン、ダイニングルーム、リビングルーム、及び/又はバルコニーに基づく名前が与えられてもよい。ある場合では、単一の再生ゾーンは複数の部屋又は空間を含んでもよい。別の場合では、単一の部屋又は空間は、複数の再生ゾーンを含んでもよい。
【0059】
図1に示されるように、バルコニー、ダイニングルーム、キッチン、浴室、オフィス、および寝室のゾーンのそれぞれは、1つの再生デバイスを有する一方、リビングルームおよび主寝室のゾーンのそれぞれは、複数の再生デバイスを有する。リビングルームゾーンは、再生デバイス104、106、108、および110が、別々の再生デバイスとしてか、1つ又は複数の結合再生デバイスとしてか、1つ又は複数の統合再生デバイスとしてか、又はこれらのいずれかの組み合わせで、オーディオコンテンツを同期して再生するように構成されてもよい。同様に、主寝室の場合では、再生デバイス122および124が、別々の再生デバイスとしてか、結合再生デバイスとしてか、又は統合再生デバイスとして、オーディオコンテンツを同期して再生するように構成されてもよい。
【0060】
ある例では、
図1の環境における1つ又は複数の再生ゾーンは、それぞれ異なるオーディオコンテンツを再生している。例えば、ユーザは、バルコニーゾーンでグリルしながら、再生デバイス102によって再生されるヒップホップ音楽を聞くことができる。一方、別のユーザは、キッチンゾーンで食事を準備しながら、再生デバイス114によって再生されるクラシック音楽を聞くことができる。別の例では、再生ゾーンは、同じオーディオコンテンツを別の再生ゾーンと同期して再生してもよい。例えば、ユーザがオフィスゾーンにいる場合、オフィスゾーンの再生デバイス118が、バルコニーの再生デバイス102で再生されている音楽と同じ音楽を再生してもよい。そのような場合、再生デバイス102および118は、ロック音楽を同期して再生しているため、ユーザは、異なる再生ゾーン間を移動してもアウト-ラウドで再生されるオーディオコンテンツをシームレス(又は少なくともほぼシームレス)に楽しむことができる。再生ゾーン間の同期は、前述の米国特許第8,234,395号で述べられているような再生デバイス間の同期と同様の方法で行ってもよい。
【0061】
上述したように、メディア再生システム100のゾーン構成は、動的に変更してもよく、ある実施形態では、メディア再生システム100は、複数の構成をサポートする。例えば、ユーザが1つ又は複数の再生デバイスを、物理的にゾーンに移動させるか、又はゾーンから移動させる場合、メディア再生システム100は変更に対応するように再構成されてもよい。例えば、ユーザが再生デバイス102をバルコニーゾーンからオフィスゾーンに物理的に移動させる場合、オフィスゾーンは、再生デバイス118と再生デバイス102との両方を含んでもよい。必要に応じて、制御デバイス、例えば制御デバイス126と128とを介して、再生デバイス102が、ペアにされるか、又はオフィスゾーンにグループ化されるか、及び/又はリネームされてもよい。一方、1つ又は複数の再生デバイスが、再生ゾーンを未だ設定していないホーム環境において、ある領域に移動させられた場合、新しい再生ゾーンがその領域に形成されてもよい。
【0062】
更に、メディア再生システム100の異なる再生ゾーンは、動的にゾーングループに組み合わされてもよいし、又は別々の再生ゾーンに分割されてもよい。例えば、ダイニングルームゾーンとキッチンゾーン114とがディナーパーティ用のゾーングループに組み合わされることによって、再生デバイス112と114とがオーディオコンテンツを同期して再生することができる。一方、あるユーザがテレビを見たい一方、他のユーザがリビングルーム空間の音楽を聞きたい場合、リビングルームゾーンが、再生デバイス104を含むテレビゾーンと、再生デバイス106、108および110を含むリスニングゾーンと、に分けられてもよい。
【0063】
c.例示的な制御デバイス
図3は、メディア再生システム100の制御デバイス126及び128のうちの一方又は両方を構成する例示的な制御デバイス300の機能ブロック図を示す。図示されるように、制御デバイス300は、1つ又は複数のプロセッサ302、メモリ304、ネットワークインタフェース306、ユーザインタフェース308、マイクロホン310、およびソフトウェアコンポーネント312を含んでもよい。ある例では、制御デバイス300は、メディア再生システム100専用の制御デバイスであってもよい。別の例では、制御デバイス300は、メディア再生システムコントローラアプリケーションソフトウェアがインストールされたネットワークデバイス、例えば、iPhone(登録商標)、iPad(登録商標)、又は任意の他のスマートフォン、タブレットあるいはネットワークデバイス(例えば、PC又はMac(登録商標)などのネットワークコンピュータ)であってもよい。
【0064】
1つ又は複数のプロセッサ302は、メディア再生システム100のユーザアクセス、コントロール、および構成を可能にすることに関する機能を実行するように構成されてもよい。メモリ304は、それらの機能を実行するために1つ又は複数のプロセッサ302によって実行可能な1つ又は複数のソフトウェアコンポーネントと共にロードされ得るデータストレージであってもよい。また、メモリ304は、メディア再生システムコントローラアプリケーションソフトウェアと、メディア再生システム100とユーザとに関連付けられた他のデータを記憶するように構成されてもよい。
【0065】
ある例では、ネットワークインタフェース306は、工業規格(例えば、赤外線、無線、IEEE802.3などの有線規格、IEEE802.11a、802.11b、802.11g、802.11n、802.11ac、802.15などの無線規格、4G通信規格など)に基づいてもよい。ネットワークインタフェース306においては、制御デバイス300がメディア再生システム100内の他のデバイスと通信するための手段を提供してもよい。ある例では、データおよび情報(例えば、状態変数)は、ネットワークインタフェース306を介して制御デバイス300と他のデバイスとの間で通信されてもよい。例えば、メディア再生システム100における再生ゾーンおよびゾーングループの構成は、制御デバイス300によって、再生デバイス又は別のネットワークデバイスから受信されてもよいし、あるいは制御デバイス300によって、ネットワークインタフェース306を介して別の再生デバイス又はネットワークデバイスに送信されてもよい。ある場合では、他のネットワークデバイスは、別の制御デバイスであってもよい。
【0066】
ボリュームコントロールおよびオーディオ再生コントロールなどの再生デバイス制御コマンドは、ネットワークインタフェース306を介して制御デバイス300から再生デバイスに通信されてもよい。上述したように、メディア再生システム100の構成の変更は、ユーザにより制御デバイス300を用いて行うことができる。構成の変更は、1つ又は複数の再生デバイスをゾーンに追加すること、1つ又は複数の再生デバイスをゾーンから取り除くこと、1つ又は複数のゾーンをゾーングループに追加すること、1つ又は複数のゾーンをゾーングループから取り除くこと、結合プレーヤー又は統合プレーヤーを形成すること、結合プレーヤー又は統合プレーヤーから1つ又は複数の再生デバイスに分けることなどを含んでもよい。このように、制御デバイス300は、コントローラと呼ばれてもよく、制御デバイス300は、メディア再生システムコントローラアプリケーションソフトウェアをインストールした専用のコントローラか、又はネットワークデバイスであってもよい。
【0067】
制御デバイス300は、マイクロホン310を含むことができる。マイクロホン310は、制御デバイス300の環境内の音を検出するように配置することができる。マイクロホン310は、コンデンサマイクロホン、エレクトレットコンデンサマイクロホン、またはダイナミックマイクロホンのような、現在知られているかまたは後に開発される任意のタイプのマイクロホンであってもよい。マイクロホンは、周波数範囲の一部に敏感であってもよい。2つ以上のマイクロホン310は、オーディオソース(たとえば、音声、可聴音)の位置情報を捕捉し、および/または背景ノイズをフィルタリングすることを支援するように配置することができる。
【0068】
制御デバイス300のユーザインタフェース308は、
図4に示されるコントローラインタフェース400などのようなコントローラインタフェースを提供することによって、メディア再生システム100のユーザアクセスおよび制御を可能にするように構成されてもよい。コントローラインタフェース400は、再生制御領域410、再生ゾーン領域420、再生ステータス領域430、再生キュー領域440、およびオーディオコンテンツソース領域450を含む。図示されるユーザインタフェース400は、
図3の制御デバイス300などのようなネットワークデバイス(及び/又は
図1の制御デバイス126および128)を設けられたユーザインタフェースの単なる一例であって、ユーザによってメディア再生システム100などのようなメディア再生システムを制御するためにアクセスされるものである。あるいは、様々なフォーマット、スタイル、および対話型シーケンスを他のユーザのインタフェースを1つ又は複数のネットワークデバイスに実装し、メディア再生システムへ類似の制御アクセスを提供してもよい。
【0069】
再生制御領域410は、(例えば、タッチ又はカーソルを用いることで)選択可能なアイコンを含んでもよい。このアイコンによって、選択された再生ゾーン又はゾーングループ内の再生デバイスが、再生又は停止、早送り、巻き戻し、次にスキップ、前にスキップ、シャッフルモードのオン/オフ、リピートモードのオン/オフ、クロスフェードモードのオン/オフを行う。再生制御領域410は、別の選択可能なアイコンを含んでもよい。別の選択可能なアイコンは、イコライゼーション設定、再生ボリュームなど他の設定などを変更してもよい。
【0070】
再生ゾーン領域420は、メディア再生システム100内の再生ゾーンの表示を含んでもよい。ある実施形態では、再生ゾーンのグラフィック表示が選択可能であってもよい。追加の選択可能なアイコンを移動させることによって、メディア再生システム内の再生ゾーンを管理又は構成することができる。例えば、結合ゾーンの作成、ゾーングループの作成、ゾーングループの分割、およびゾーングループのリネームなど他の管理又は構成を行うことができる。
【0071】
例えば、図示されるように、「グループ」アイコンは、再生ゾーンのグラフィック表示のそれぞれに設けられてもよい。あるゾーンのグラフィック表示内の「グループ」アイコンは、メディア再生システム内の1つ又は複数のゾーンを選択して、あるゾーンとグループ化するオプションを出せるように選択可能であってもよい。一度グループ化すると、あるゾーンとグループ化されたゾーン内の再生デバイスは、あるゾーン内の再生デバイスと同期してオーディオコンテンツを再生するように構成される。同様に、「グループ」アイコンは、ゾーングループのグラフィック表示内に設けられてもよい。この場合、「グループ」アイコンは、ゾーングループ内の1つ又は複数のゾーンをゾーングループから取り除くために、ゾーングループ内の1つ又は複数のゾーンを選択から外すというオプションを出すように選択可能であってもよい。ユーザインタフェース400等のユーザインタフェースを介してゾーンをグループ化およびグループ解除するための他の対話をすることも可能であるし、実施することも可能である。再生ゾーン領域420内の再生ゾーンの表示は、再生ゾーン又はゾーングループ構成が変更されると、動的に更新されてもよい。
【0072】
再生ステータス領域430は、現在再生されているオーディオコンテンツ、前に再生されたオーディオコンテンツ、又は選択された再生ゾーン又はゾーングループ内で次に再生するように予定されているオーディオコンテンツ、のグラフィック表示を含んでもよい。選択可能な再生ゾーン又は再生グループは、ユーザインタフェース上で、例えば、再生ゾーン領域420及び/又は再生ステータス領域430内で視覚的に区別されてもよい。グラフィック表示は、トラックタイトル、アーティスト名、アルバム名、アルバム年、トラックの長さ、およびメディア再生システムを、ユーザインタフェース400を介して制御するときに、ユーザにとって有益な他の関連情報を含んでもよい。
【0073】
再生キュー領域440は、選択された再生ゾーン又はゾーングループに関連付けられた再生キュー内のオーディオコンテンツのグラフィック表示を含んでもよい。ある実施形態では、それぞれの再生ゾーン又はゾーングループは、再生ゾーン又は再生グループによって再生される0以上のオーディオアイテムに対応する情報を含む再生キューに関連付けられてもよい。例えば、再生キュー内のそれぞれのオーディオアイテムは、ユー・アール・アイ(URI)、ユー・アール・エル(URL)、又は再生ゾーン又はゾーングループ内の再生デバイスによって使用可能な他の識別子を含んでもよい。これらによって、ローカルオーディオコンテンツソース又はネットワークオーディオコンテンツソース、からオーディオアイテムを見つけ、及び/又は取り出し、再生デバイスによって再生することができる。
【0074】
ある例では、プレイリストが再生キューに追加されてもよい。この場合、プレイリスト内のそれぞれのオーディオアイテムに対応する情報が再生キューに追加されてもよい。別の例では、再生キュー内のオーディオアイテムは、プレイリストとして保存されてもよい。更に別の例では、再生デバイスがストリーミングオーディオコンテンツ、例えば、再生時間を有することで連続して再生されないオーディオアイテムよりも、停止しない限り連続して再生されるインターネットラジオを再生し続けているとき、再生キューは、空であってもよいし、又は「未使用」であるが埋められていてもよい。別の実施形態では、再生キューは、インターネットラジオ及び/又は他のストリーミングオーディオコンテンツアイテムを含むことができ、且つ再生ゾーン又はゾーングループがそれらのアイテムを再生しているとき「未使用」とすることができる。他の例も可能である。
【0075】
再生ゾーン又はゾーングループが「グループ化される」か、又は「グループ解除」されるとき、影響を受ける再生ゾーン又はゾーングループに関連付けられた再生キューは、クリアされてもよいし、又は再び関連付けられてもよい。例えば、第1再生キューを含む第1再生ゾーンが、第2再生キューを含む第2再生ゾーンとグループ化された場合、形成されたゾーングループは、関連付けられた再生キューを有してもよい。関連付けられた再生キューは、最初は空であるか、(例えば、第2再生ゾーンが第1再生ゾーンに追加された場合、)第1再生キューのオーディオアイテムを含むか、(例えば、第1再生ゾーンが第2再生ゾーンに追加された場合、)第2再生キューのオーディオアイテムを含むか、又は第1再生キューと第2再生キューとの両方のオーディオアイテムを組み合わせられる。その後、形成されたゾーングループがグループ解除された場合、グループ解除された第1再生ゾーンは、前の第1再生キューと再び関連付けられてもよいし、空の新しい再生キューに関連付けられてもよいし、あるいはゾーングループがグループ解除される前にゾーングループに関連付けられていた再生キューのオーディオアイテムを含む新しい再生キューに関連付けられてもよい。同様に、グループ解除された第2再生ゾーンは、前の第2再生キューと再び関連付けられてもよいし、空の新しい再生キューに関連付けられてもよいし、あるいはゾーングループがグループ解除される前にゾーングループに関連付けられていた再生キューのオーディオアイテムを含む新しい再生キューに関連付けられてもよい。
【0076】
図4のユーザインタフェース400に戻って、再生キュー領域440内のオーディオコンテンツのグラフィック表示は、トラックタイトル、アーティスト名、トラックの長さ、および再生キュー内のオーディオコンテンツに関連付けられた他の関連情報を含んでもよい。ある例では、オーディオコンテンツのグラフィック表示は、追加の選択可能なアイコンを選択して移動させることができる。これにより、再生キュー及び/又は再生キューに表示されたオーディオコンテンツを管理及び/又は編集することができる。例えば、表示されたオーディオコンテンツは、再生キューから取り除いてもよいし、再生キュー内の異なる位置に移動させてもよいし、すぐに再生させるか若しくは現在再生しているオーディオコンテンツの後に再生するように選択されてもよいし、あるいは他の動作を実行してもよい。再生ゾーン又はゾーングループに関連付けられた再生キューは、再生ゾーン又はゾーングループ内の1つ又は複数の再生デバイスのメモリ、再生ゾーン又はゾーングループに入っていない再生デバイスのメモリ、及び/又は他の指定のデバイスのメモリに記憶されていてもよい。
【0077】
オーディオコンテンツソース領域450は、選択可能なオーディオコンテンツソースのグラフィック表示を含んでいてもよい。このオーディオコンテンツソースにおいては、オーディオコンテンツが選択された再生ゾーン又はゾーングループによって取り出され、再生されてもよい。オーディオコンテンツソースに関する説明は、以降のセクションを参照することができる。
【0078】
d.例示的なオーディオコンテンツソース
前回図示したように、ゾーン又はゾーングループ内の1つ又は複数の再生デバイスは、再生するオーディオコンテンツを、(例えば、オーディオコンテンツの対応するURI又はURLに基づいて、)複数の入手可能なオーディオコンテンツソースから取り出すように構成されてもよい。ある例では、オーディオコンテンツは、再生デバイスによって、対応するオーディオコンテンツソース(例えば、ライン-イン接続)から直接取り出されてもよい。別の例では、オーディオコンテンツは、1つ又は複数の他の再生デバイス若しくはネットワークデバイスを介してネットワーク上の再生デバイスに提供されてもよい。
【0079】
例示的なオーディオコンテンツソースは、メディア再生システム内の1つ又は複数の再生デバイスのメモリを含んでもよい。メディア再生システムとしては、例えば、
図1のメディア再生システム100、1つ又は複数のネットワークデバイス上のローカルミュージックライブラリ(例えば、制御デバイス、ネットワーク対応のパーソナルコンピュータ、又はネットワーク接続ストレージ(NAS)など)、インターネット(例えば、クラウド)を介してオーディオコンテンツを提供するストリーミングオーディオサービス、あるいは再生デバイス又はネットワークデバイスのライン-イン入力接続を介してメディア再生システムに接続されるオーディオソース、他の可能なシステムであってもよい。
【0080】
ある実施形態では、オーディオコンテンツソースは、
図1のメディア再生システム100などのようなメディア再生システムに定期的に追加されてもよいし、定期的に取り除かれてもよい。ある例では、1つ又は複数のオーディオコンテンツソースが追加される、取り除かれる、又は更新される度に、オーディオアイテムのインデックス付けが行われてもよい。オーディオアイテムのインデックス付けは、ネットワーク上で共有される全てのフォルダ/ディレクトリ内の識別可能なオーディオアイテムをスキャンすることを含んでもよい。ここで、ネットワークは、メディア再生システム内の再生デバイスによってアクセス可能である。また、オーディオアイテムのインデックス付けは、メタデータ(例えば、タイトル、アーティスト、アルバム、トラックの長さなど)と他の関連情報とを含むオーディオコンテンツデータベースを作成すること、又は更新すること、を含んでもよい。他の関連情報とは、例えば、それぞれの識別可能なオーディオアイテムを見つけるためのURI又はURLを含んでもよい。オーディオコンテンツソースを管理し、且つ維持するための他の例も可能である。
【0081】
再生デバイス、コントローラデバイス、再生ゾーン構成、およびメディアコンテンツソースに関する上記論述は、以下に説明する機能および方法を実施することができる動作環境のいくつかの例を提供するだけである。本明細書に明示的に説明されていないメディア再生システム、再生デバイス、およびネットワークデバイスの他の動作環境および構成もまた、適用可能であり、機能および方法の実施に適している。
【0082】
e.複数のネットワークデバイスの例
図5は、音声制御に基づいてオーディオ再生体験を提供するように構成され得る例示的な複数のデバイス500を図示する。当業者であれば、
図5に図示されたデバイスは例示目的のみのためであり、異なるおよび/または追加の(またはより少ない)デバイスを含む変形が可能であり得ることを理解するであろう。図示されるように、複数のデバイス500は、コンピュータ504、506、および508と、ネットワークマイクロホンデバイス(NMD)512、514、および516と、再生デバイス(PBD)532、534、536、および538と、コントローラデバイス(CR)522とを含む。
【0083】
複数のデバイス500のそれぞれは、とりわけ、広域ネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、およびパーソナルエリアネットワーク(PAN)等の1つ又は複数のタイプのネットワークを介して、他の例の中でも、NFC、Bluetooth(登録商標)、イーサネット(登録商標)、およびIEEE802.11等の1つ又は複数のネットワークプロトコルに従って、複数のデバイス内の1つ又は複数の他のデバイスとの通信を確立することができるネットワーク対応デバイスであってもよい。
【0084】
図示されるように、コンピュータ504、506、および508は、クラウドネットワーク502の一部であってもよい。クラウドネットワーク502は、追加のコンピュータを含むことができる。一例では、コンピュータ504、506、および508は、異なるサーバであってもよい。別の例では、2つ以上のコンピュータ504、506、および508は、単一のサーバのモジュールであってもよい。同様に、コンピュータ504、506、および508のそれぞれは、1つ又は複数のモジュールまたはサーバを含むことができる。本明細書における例示を容易にする目的のために、コンピュータ504、506および508のそれぞれは、クラウドネットワーク502内の特定の機能を実行するように構成されてもよい。たとえば、コンピュータ508は、ストリーミング音楽サービスのオーディオコンテンツのソースであってもよい。
【0085】
図示されるように、コンピュータ504は、通信経路542を介してNMD512、514および516とインタフェースするように構成され得る。NMD512、514、および516は、1つ又は複数の「Smart Home」システムのコンポーネントでもよい。1つのケースでは、NMD512、514、および516は、
図1に図示されるデバイスの分散と同様に、家庭全体に物理的に分散されてもよい。別のケースでは、2つ以上のNMD512、514、および516が、互いに比較的近接して物理的に位置することができる。通信経路542は、とりわけ、インターネットを含むWAN、LAN、および/またはPAN等の1つ又は複数のタイプのネットワークを備えることができる。
【0086】
1つの例では、NMD512、514、および516のうちの1つ又は複数は、主にオーディオ検出用に構成されたデバイスであってもよい。別の例では、NMD512、514、および516のうちの1つ又は複数は、様々な主要なユーティリティを有するデバイスのコンポーネントであってよい。たとえば、
図2および
図3に関連して上記で示唆したように、NMD512、514および516のうちの1つ又は複数は、再生デバイス200のマイクロホン220またはネットワークデバイス300のマイクロホン310であってもよい。さらに、いくつかのケースでは、NMD512、514および/または516のうちの1つ又は複数は、再生デバイス200またはネットワークデバイス300であってもよい。例では、NMD512、514および/または516のうちの1つ又は複数は、マイクロホンアレイ内に配置された多数のマイクロホンを含むことができる。いくつかの実施形態では、NMD512、514および/または516のうちの1つ又は複数は、移動コンピュータ(たとえば、スマートフォン、タブレット、または他のコンピュータ)上のマイクロホンであってもよい。
【0087】
図示されるように、コンピュータ506は、通信経路544を介してCR522およびPBD532、534、536、および538とインタフェースするように構成されてもよい。1つの例では、CR522は、
図2のネットワークデバイス200のようなネットワークデバイスであってよい。したがって、CR522は、
図4のコントローラインタフェース400を提供するように構成されてよい。同様に、PBD532、534、536、および538は、
図3の再生デバイス300のような再生デバイスであってもよい。このように、PBD532、534、536、および538は、
図1に図示されるように、家庭全体に物理的に分散されてもよい。例示の目的で、PBD536および538は、結合ゾーン530の一部であってもよく、一方、PBD532および534は、それぞれの自身のゾーンの一部であってもよい。上記で説明したように、PBD532、534、536、および538は、動的に結合、グループ化、結合解除およびグループ解除することができる。通信経路544は、とりわけ、インターネットを含むWAN、LAN、および/またはPANのような1つまたは複数のタイプのネットワークを備えることができる。
【0088】
1つの例では、NMD512、514、および516と同様に、CR522およびPBD532、534、536、および538も、1つ又は複数の「Smart Home」システムのコンポーネントであってもよい。1つのケースでは、PBD532、534、536、および538は、NMD512、514、および516と同じ家庭全体に分散されてもよい。さらに、上記で示唆したように、PBD532、534、536、および538のうちの1つ又は複数は、NMD512、514、および516のうちの1つ又は複数であってもよい。
【0089】
NMD512、514、および516は、ローカルエリアネットワークの一部であってもよく、通信経路542は、NMD512、514、および516のローカルエリアネットワークを、WAN(通信経路は図示せず)を介してコンピュータ504にリンクするアクセスポイントを含むことができる。同様に、各NMD512、514、および516は、そのようなアクセスポイントを介して互いに通信することができる。
【0090】
同様に、CR522およびPBD532、534、536、および538は、前のセクションで示唆したように、ローカルエリアネットワークおよび/またはローカル再生ネットワークの一部であってもよく、通信経路544は、CR522およびPBD532、534、536、および538のローカルエリアネットワークおよび/またはローカル再生ネットワークを、WANを介してコンピュータ506へリンクするアクセスポイントを含むことができる。このため、CR522およびPBD532、534、536、および538のそれぞれは、アクセスポイント等を介して互いに通信することもできる。
【0091】
1つの例では、通信経路542および544は、同じアクセスポイントを備えることができる。1つの例では、NMD512、514、および516、CR522、ならびにPBD532、534、536、および538のそれぞれは、家庭用の同じアクセスポイントを介してクラウドネットワーク502にアクセスすることができる。
【0092】
図5に図示されるように、NMD512、514、および516、CR522、ならびにPBD532、534、536、および538のそれぞれは、通信手段546を介して他のデバイスの1つ又は複数と直接通信することもできる。本明細書で説明する通信手段546は、1つ又は複数のタイプのネットワークを介して、1つ又は複数のネットワークプロトコルに従って、デバイス間の1つ又は複数の形式の通信を含み、および/または、1つ又は複数の他のネットワークデバイスを介した通信を含むことができる。たとえば、通信手段546は、とりわけ、Bluetooth(商標)(IEEE802.15)、NFC、ワイヤレスダイレクト、および/または、プロプライエタリワイヤレスのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0093】
1つの例では、CR522は、Bluetooth(商標)を介してNMD512と通信し、別のローカルエリアネットワークを介してPBD534と通信することができる。別の例では、NMD514は、別のローカルエリアネットワークを介してCR522と通信し、Bluetoothを介してPBD536と通信することができる。さらなる例では、PBD532、534、536、および538のそれぞれは、ローカル再生ネットワークとは異なるローカルエリアネットワークを介してCR522とそれぞれ通信しながら、ローカル再生ネットワークを介してスパニングツリープロトコルに従って互いに通信することもできる。他の例も可能である。
【0094】
いくつかのケースでは、NMD512、514、および516、CR522、ならびにPBD532、534、536、および538の間の通信手段は、デバイス間の通信のタイプ、ネットワーク状態、および/または、レイテンシ要求に依存して変化することがある。たとえば、通信手段546は、NMD516が、PBD532、534、536、および538を有する家庭に最初に導入されるときに使用され得る。1つのケースでは、NMD516は、NMD516に対応する識別情報を、NFCを介してPBD538へ送信することができ、それに応答して、PBD538は、ローカルエリアネットワーク情報を、NFC(または他の形式の通信)を介して、NMD516へ送信することができる。しかしながら、一旦NMD516が家庭内で構成されると、NMD516とPBD538との間の通信手段は変更してもよい。たとえば、NMD516は、その後、通信経路542、クラウドネットワーク502、および通信経路544を介してPBD538と通信することができる。別の例では、NMDおよびPBDは、ローカル通信手段546を介して決して通信しない。さらなる例では、NMDおよびPBDは、主として、ローカル通信手段546を介して通信することができる。他の例も可能である。
【0095】
例示的な例では、NMD512、514、および516は、PBD532、534、536、および538を制御する音声入力を受信するように構成されてもよい。利用できる制御コマンドには、とりわけ、再生音量制御、再生トランスポート制御、音楽ソース選択、およびグループ化等のように、前に示唆した任意のメディア再生システム制御を含むことができる。1つの事例では、NMD512は、PBD532、534、536、および538のうちの1つ又は複数を制御する音声入力を受信することができる。音声入力の受信に応答して、NMD512は、音声入力を、通信経路542を介して、処理のために通信デバイス504へ送信することができる。1つの例では、コンピュータ504は、音声入力を等価のテキストコマンドへ変換し、テキストコマンドを解析してコマンドを識別することができる。その後、コンピュータ504は、テキストコマンドをコンピュータ506に送信し、次いで、コンピュータ506は、コマンドを実行するためにPBD532~538のうちの1つ又は複数を制御することができる。別の例では、コンピュータ504は、音声入力を等価のテキストコマンドに変換し、次に、テキストコマンドをコンピュータ506に送信することができる。次に、コンピュータ506は、テキストコマンドを解析して、1つ又は複数の再生コマンドを識別し、その後、コンピュータ506は、コマンドを実行するためにPBD532~538のうちの1つ又は複数を追加的に制御することができる。
【0096】
たとえば、テキストコマンドが「「ゾーン1」の「ストリーミングサービス1」から「アーティスト1」による「トラック1」を再生する」である場合、コンピュータ506は、(i)「ストリーミングサービス1」から利用できる「アーティスト1」による「トラック1」のURL、および(ii)「ゾーン1」における少なくとも1つの再生デバイスを識別することができる。この例では、「ストリーミングサービス1」からの「アーティスト1」による「トラック1」のURLは、コンピュータ508を指すURLであってよく、「ゾーン1」は結合ゾーン530であってよい。このように、URLと、PBD536および538のうちの一方または両方を識別すると、コンピュータ506は、識別されたURLを、再生のために、通信経路544を介して、PBD536および538のうちの一方または両方に送信することができる。PBD536および538のうちの一方または両方はそれぞれ、受信したURLに従って、コンピュータ508からオーディオコンテンツを検索し、「ストリーミングサービス1」からの「アーティスト1」による「トラック1」の再生を開始することができる。
【0097】
当業者であれば、上記は例示的な単なる1つの例であり、他の実施も可能であることを理解するであろう。1つのケースでは、上記で説明したように、複数のデバイス500のうちの1つ又は複数によって実行される動作は、複数のデバイス500における1つ又は複数の他のデバイスによって実行されてもよい。たとえば、音声入力からテキストコマンドへの変換は、NMD512、コンピュータ506、PBD536、および/または、PBD538のような別のデバイスによって代替的に、部分的にまたは完全に実行されてもよい。同様に、URLの識別は、代替的に、部分的にまたは完全に、NMD512、コンピュータ504、PBD536、および/または、PBD538のような別のデバイスによって実行されてよい。
【0098】
f.ネットワークマイクロホンデバイスの例
図6は、
図5のNMD512、514、および516のうちの1つ又は複数であるように構成され得る例示的なネットワークマイクロホンデバイス600の機能ブロック図を図示する。図示されるように、ネットワークマイクロホンデバイス600は、1つ又は複数のプロセッサ602、メモリ604、マイクロホンアレイ606(たとえば、1つまたは複数のマイクロホン)、ネットワークインタフェース608、ユーザインタフェース610、ソフトウェアコンポーネント612、およびスピーカー614を含む。当業者は、他のネットワークマイクロホンデバイスの構成および配置も可能であることを理解するであろう。たとえば、ネットワークマイクロホンデバイスは、代替的に、スピーカー614を除外してもよいし、マイクロホンアレイ606の代わりに単一のマイクロホンを有してもよい。
【0099】
1つ又は複数のプロセッサ602は、汎用または専用のプロセッサまたはコントローラの形態を採ることができる1つ又は複数のプロセッサおよび/またはコントローラを含むことができる。たとえば、1つ又は複数のプロセッサ602は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路、デジタル信号プロセッサ等を含むことができる。メモリ604は、これら機能を実行するために1つ又は複数のプロセッサ602によって実行可能なソフトウェアコンポーネントのうちの1つ又は複数をロードすることができるデータストレージであってもよい。したがって、メモリ604は、1つ又は複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含むことができ、その例は、とりわけ、ランダムアクセスメモリ、レジスタ、キャッシュ等の揮発性記憶媒体と、読み出し専用メモリ、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ、および/または、光学記憶デバイス等の不揮発性記憶媒体とを含む。
【0100】
マイクロホンアレイ606は、ネットワークマイクロホンデバイス600の環境内の音を検出するように配置された複数のマイクロホンであってもよい。マイクロホンアレイ606は、とりわけ、コンデンサマイクロホン、エレクトレットコンデンサマイクロホン、またはダイナミックマイクロホンのように、現在知られているかまたは後に開発される任意のタイプのマイクロホンを含むことができる。1つの例では、マイクロホンアレイは、ネットワークマイクロホンデバイスに対する1つ又は複数の方向からのオーディオを検出するように配置されてもよい。マイクロホンアレイ606は、周波数範囲の一部に敏感であってもよい。1つの例では、マイクロホンアレイ606の第1のサブセットは第1の周波数範囲に敏感である一方、マイクロホンアレイの第2のサブセットは第2の周波数範囲に敏感である。マイクロホンアレイ606は、オーディオソース(たとえば、音声、可聴音)の位置情報を捕捉し、および/または、背景ノイズをフィルタリングする際に支援するようにさらに配置されてもよい。特に、いくつかの実施形態では、マイクロホンアレイは、複数のマイクロホンではなく、単一のマイクロホンのみで構成されてもよい。
【0101】
ネットワークインタフェース608は、とりわけ、様々なネットワークデバイス、たとえば、
図5を参照すると、クラウドネットワーク502内のCR522、PBD532~538、コンピュータ504~508と、他のネットワークマイクロホンデバイスとの間の無線通信および/または有線通信を容易にするように構成することができる。このように、ネットワークインタフェース608は、これらの機能を実行するための任意の適切な形態を取ることができ、その例は、無線通信を容易にするように適合されたイーサネットインターフェース、シリアルバスインターフェース(たとえば、FireWire、USB2.0等)、チップセット、およびアンテナ、ならびに/または、有線通信および/もしくは無線通信を提供する他の任意のインタフェースを含むことができる。1つの例では、ネットワークインタフェース608は、業界規格(たとえば、赤外線、無線、IEEE802.3を含む有線規格、IEEE802.11a、802.11b、802.11g、802.11n、802.11ac、802.15、4G移動通信規格を含む無線規格等)に基づくものであってもよい。
【0102】
ネットワークマイクロホンデバイス600のユーザインタフェース610は、ネットワークマイクロホンデバイスとのユーザインタラクションを容易にするように構成することができる。1つの例では、ユーザインタフェース608は、ユーザがネットワークマイクロホンデバイス600に入力を直接提供するために、とりわけ、物理的ボタン、タッチセンシティブスクリーンおよび/または表面に設けられたグラフィカルインターフェースのうちの1つ又は複数を含むことができる。ユーザインタフェース610は、視覚的フィードバックおよび/またはオーディオフィードバックをユーザに提供するために、ライトおよびスピーカー614のうちの1つ又は複数をさらに含むことができる。1つの例では、ネットワークマイクロホンデバイス600は、スピーカー614を介してオーディオコンテンツを再生するように構成することもできる。
【0103】
III.コンテンツミキシングのための例示的なシステム、装置、および方法
1つの配置では、実施形態は、とりわけ、オーディオコンテンツとは異なるコンテンツがNMDまたは再生システムによって出力された場合、再生システムによって再生されるオーディオコンテンツの音量を調節することを含むことができる。多くの状況において、NMDはPBD532~538に近接して配置され得る。たとえば、再生デバイスがNMDと同じ部屋に配置されることがあるが、この場合、オーディオコンテンツが再生デバイスによって再生されている場合に、コンテンツ出力が聞こえにくくなる。
【0104】
図7~
図8は、開示された動作環境内で実施することができる実施形態を提示する。
図7は、再生デバイスがオーディオコンテンツを再生している間にも、NMDによって出力されたコンテンツを聞くことを可能にするように実行される機能のフローチャートである。いくつかの例では、説明されるこれら機能のうちの1つ又は複数は、再生デバイスによって実行されてもよい。他の例では、504~508のようなコンピュータは、再生デバイスと関連して、または、再生デバイスの代わりに、これら機能のうちの1つ又は複数を実行することもできる。コンピュータは、再生デバイスに関連付けられてもよく、再生デバイスに関連付けられた処理を実行してもよい。
【0105】
702において、メッセージを受信することができる。メッセージは、NMDに関連付けられ得る。メッセージは、通信ネットワーク546を介してNMDから受信されてもよい。代替的に、メッセージは、通信リンク544、546を介してNMDに関連付けられたコンピュータ、たとえば504~508から受信されてもよい。他の例も可能である。
【0106】
メッセージは、NMDによって出力されるべき、出力されるべきであるとNMDによって決定された、および/または、出力されるべきであるとNMDに関連付けられたコンピュータによって決定されたコンテンツ(本明細書では、集合的にNMDコンテンツと称される)を示すことができる。NMDコンテンツは、様々な形態をとることができ、その例は、音声出力、発言、音楽、トーン、またはアラームを含むことができる。メッセージは、NMDが、再生デバイスおよびNMDと共通のクロック基準によって定義された特定の時間にコンテンツを出力することを指定することができる。メッセージはまた、NMDによって出力されたコンテンツの持続時間を指定してもよい。NMDがコンテンツを出力することができるときを示すための他の例も可能である。
【0107】
メッセージは、再生システム内の再生デバイスのうちの1つ又は複数へ送られ得る。いくつかの事例では、メッセージは、メディア再生システム内の再生デバイスのすべてへ送られてもよい。別の例では、メッセージは、再生デバイスのサブセットへ送られてもよい。再生デバイスのサブセットは、NMDが再生デバイスと同じゾーンに存在するか否かに基づいてもよい。
【0108】
追加的または代替的に、再生デバイスのサブセットは、NMDが再生デバイスに結合されているか否かに基づいてもよい。この結合は、再生デバイスとNMDが、同じ部屋またはゾーン内で、または同期してオーディオコンテンツを再生しているように、互いに近接していることを示すことができる。これに関して、これら再生デバイスは、NMDコンテンツが、たとえば再生デバイスによって再生されている音楽に対して聞き取れるかどうかに直接影響を与え得る。
【0109】
いくつかの例では、結合された再生デバイスおよびNMDは、それらの間のレイテンシを低減させるために様々なネットワーキング技術を使用することができる。たとえば、WAN以外のローカルなネットワーク接続(LANまたはBluetooth)を通信に使用することができる。別の例として、たとえば、再生デバイスがNMDに結合されている間、「典型的な」2.4Ghz通信から5Ghz通信に切り換えるように、通信がローカルネットワーク内の異なる周波数範囲へ戻され得る。さらに別の例として、通信は、2.4Ghzスペクトルまたは5Ghzスペクトルの何れかで予約されたチャネルに切り替えることができ、または、再生デバイスおよびNMDが結合されている場合に、他のネットワークトラフィックが減少することがあり、たとえば、再生デバイスが、他のネットワークトラフィックのための中継ノードとしての機能を停止することがある。他の例もまた可能である。
【0110】
704において、再生デバイスは、メッセージに指定されたときに、NMDがコンテンツを出力する場合に使用する音量のレベルを下回るレベルまで、たとえば、その音量を下げるように、調節することができる。音量は、再生デバイスによって受信されたメッセージに指定されてもよく、または音量は、再生デバイスによって既に予め定義されていてもよい。音量は、NMDコンテンツの持続時間によって定義された期間中下げられてもよい。音量を下げる目的は、オーディオコンテンツが再生デバイス上で再生し続けている間に、リスナーがNMDによって出力されたコンテンツをより良く聞くことができるようにすることである。NMDコンテンツと比較してオーディオコンテンツの音量を下げる処理は、ダッキングとして知られている。
【0111】
例として、キッチン内および寝室内に再生デバイスを備えたメディア再生システムを考慮すると、NMDはキッチン内に配置されている。キッチン再生デバイスは、NMDと結合されてもよい。キッチン再生デバイスおよび寝室再生デバイスは、音声を再生することができる。この結合により、NMDがコンテンツを出力する場合に、キッチン再生デバイスはダックされるが、寝室再生デバイスはダックされないことがある。
【0112】
別の例として、再生デバイスのすべてが異なるゾーンにあってもよい。しかし、再生デバイスが動作している環境は、リビングルームゾーンおよびダイニングルームゾーンを有するリビングルームおよびダイニングルームのコンボスペースのようなオープンエリアであってもよい。このケースでは、(おそらく、NMDが設定された場合)NMDは領域の性質を認識することができる。このケースでは、NMDによって出力されたコンテンツが依然として、オープンエリアにおいて聞き取りにくい可能性があるため、再生デバイスのすべてがダッキングされる可能性がある。
【0113】
706において、再生デバイスは、再生されているオーディオコンテンツの音量を回復させることができる。たとえば、コンテンツがNMDによって出力された後に、音量を回復させることができる。NMDによって送られるメッセージは、NMDコンテンツの持続時間を示すことができる。これに関して、再生デバイスは、NMDコンテンツが出力されたと決定し、再生されているオーディオコンテンツの音量を回復させることができる。代替的に、NMDは、再生デバイスがこの決定を行うのではなく、再生デバイスがオーディオコンテンツの音量を回復させる場合に、再生デバイスへメッセージを送ることができる。いくつかの実施形態では、再生デバイスは、704における調節前に再生されているコンテンツの音量が回復され得るように、この音量を記憶することができる。
【0114】
NMDがオーディオコンテンツを出力する代わりに、またはそれに加えて、メディア再生システムが、NMDコンテンツを出力することができる。このケースでは、NMDはNMDコンテンツを出力しないか、または再生デバイスと連携してNMDコンテンツを出力することができる。
図8は、NMDコンテンツを出力するとともに、オーディオコンテンツを再生する際に実行され得る機能のフローチャートである。いくつかの例では、説明される機能のうちの1つ又は複数は、再生デバイスによって実行され得る。他の例では、504~508のようなコンピュータは、再生デバイスと関連して、または、再生デバイスの代わりに、これら機能のうちの1つ又は複数を実行することもできる。再生デバイスに関連付けられたコンピュータは、再生デバイスに関連付けられた処理を実行することができる。
【0115】
802において、メッセージを受信することができる。このメッセージは、NMDに関連付けられてもよく、NMDまたはNMDに関連付けられたコンピュータから到来し得る。メッセージは、通信ネットワーク546を介してNMDから受信されてもよい。代替的に、メッセージは、通信リンク544を介してNMDに関連付けられたコンピュータ、たとえば504~508から受信されてもよい。他の例もまた可能である。
【0116】
メッセージは、NMDコンテンツを示すインジケーションを含むことができる。インジケーションは、コンテンツ出力を定義するオーディオファイルであってもよい。たとえば、オーディオファイルは、NMDコンテンツを表すデジタルサンプルを含むことができる。メッセージは、NMDおよび/またはメディア再生システム内の再生デバイスのすべてに結合された再生デバイスへ送られてもよい。
【0117】
再生デバイス上のNMDコンテンツ出力は、様々な手法で処理することができる。1つの例として、804において、再生デバイスは、NMDコンテンツを、再生デバイスによって再生されているオーディオコンテンツ、たとえば、曲とミキシングするように配置されてもよい。再生デバイスは、固定サンプルレートでオーディオコンテンツを再生することができる。再生デバイスは、オーディオコンテンツのサンプリングレートおよびNMDコンテンツのサンプルレートを低減させることによって、オーディオコンテンツをNMDコンテンツとミキシングすることができ、その結果、再生デバイスは、ミキシングされたオーディオコンテンツおよびNMD出力を、同じ固定サンプルレートで依然として再生することが可能となる。このミキシング処理の間に、オーディオコンテンツおよび/またはNMDコンテンツの音量を調節して、再生デバイス上のNMDコンテンツを聞き易くすることができる。
【0118】
別の例として、806において、再生デバイス上で再生されているオーディオコンテンツはミュートされてもよく、NMDコンテンツが再生デバイス上に出力されてもよい。同期して同じオーディオコンテンツを再生している他の再生デバイス502が存在する場合、これら再生デバイス502は、オーディオコンテンツを再生し続けることができる。再生デバイスがNMDコンテンツの出力を終了すると、再生デバイスは、他の再生デバイスと同期してオーディオコンテンツを再生し続けることができる。たとえば、スピーカーの左チャンネルは、NMDコンテンツをミュートして出力し、右チャンネルは、オーディオコンテンツを再生し続けることができる。次いで、再生デバイスは、オーディオコンテンツ内の表示タイムスタンプを使用することによってオーディオコンテンツを再生し続けることができる。表示タイムスタンプは、オーディオコンテンツの再生のタイミングを示すことができる。NMDコンテンツが再生デバイスによって出力された時と、NMDコンテンツ出力の持続時間とに基づいて、再生デバイスは、NMDコンテンツが出力された後に再生を開始するオーディオコンテンツを、表示タイムスタンプを使用して決定することができる。この処理の間に、メディア再生システム上でNMDコンテンツ出力を聞くことを容易にするために、オーディオコンテンツおよび/またはNMDコンテンツの出力の音量を調節することができる。
【0119】
さらに別の例として、808において、再生デバイスで再生されているオーディオコンテンツが一時停止され、NMDコンテンツが再生デバイス上で出力されてもよい。再生デバイスが一時停止から解放されると、再生デバイスが再生を中止した時点でオーディオコンテンツが再生され得る。このケースでは、再生デバイスがNMDコンテンツを出力したときに同時にオーディオコンテンツを再生する他の何れの再生デバイス502も、一時停止され得る。再び、この処理の間に、メディア再生システムでNMDコンテンツ出力を聞くことを容易にするために、オーディオコンテンツおよび/またはNMDコンテンツ出力の音量を調節することができる。
【0120】
上述したように、再生デバイスによって出力されたNMDコンテンツは、ベースライン音量にあることができる。これは、再生デバイスに対して既に設定されていてもよいし、NMDによってメッセージで示された適切な音量であってもよい。いくつかの実施形態では、再生デバイスによるNMDコンテンツ出力および/またはオーディオコンテンツ出力の音量は、適応的に調節されてもよい。
【0121】
たとえば、NMDコンテンツ出力の音量は、ベースライン音量に関するダッキングの前および後に、再生デバイスによって再生されるオーディオコンテンツの音量に対して調節されてもよい。NMDコンテンツ出力の音量は、オーディオコンテンツの音量が実質的にダッキングされた場合、ベースライン音量から実質的に減少されてもよい。一方、NMDコンテンツ出力の音量は、再生デバイスによって再生されるオーディオコンテンツの音量がわずかに変化した場合、ベースライン音量からわずかに変化し得る。同様に、オーディオコンテンツの音量は、NMDコンテンツの音量に対して調節されてもよい。
【0122】
NMDがコンテンツを出力している場合、再生デバイスは、NMDがその音量でNMDコンテンツを出力できるように、NMDコンテンツの決定された音量を示すインジケーションをNMDに送ることができる。代替的に、再生デバイスは、NMDコンテンツが出力されている間に、(ダッキングの前または後の何れかに)再生デバイスによって再生されたオーディオコンテンツの音量を示すインジケーションを送って、NMDがNMDコンテンツ出力の音量を決定してもよい。他の例も可能である。
【0123】
したがって、再生デバイスによって再生されているオーディオコンテンツが既に大音量であれば、NMDコンテンツ出力は大音量ではない可能性がある。同様に、再生されるオーディオコンテンツが既にソフトである場合、NMDコンテンツ出力はソフトではない可能性がある。またさらに、いくつかの実施形態では、再生デバイスまたはNMDは、オーディオコンテンツの音量、または、NMDコンテンツの音量を、まったく調節しないことがある。音量は、調節が必要とされないように許容され得る。
【0124】
IV.ネットワーク化された再生システムおよびネットワーク化されたマイクロホンシステムを含むメタデータ交換のための例示的なシステム、装置、および方法
別の配置では、メディア再生システムの音声制御を容易にするために、いくつかの事例では、メディア再生システムがネットワーク化されたマイクロホンシステムに、および/またはその逆に、メタデータを、共有、交換、またはそうではない場合、提供することが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、メディア再生システムは、PBD532、534、536、および538のうちの1つまたは複数と、(メディア再生システムサーバとして構成された)コンピュータ506とを含み、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、NMD512、514、および516のうちの1つ又は複数と、(ネットワーク化されたマイクロホンシステムサーバとして構成された)コンピュータ504とを含む。
【0125】
メディア再生システムから、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに共有されるメタデータの例は、(i)メディア再生システムの1つ又は複数の構成パラメータ、(ii)メディア再生システムによって現在再生されているオーディオコンテンツに関する情報、(iii)メディア再生システムによって再生されたオーディオコンテンツに関する履歴情報、(iv)オーディオコンテンツに関するユーザ嗜好情報、(v)メディア再生システム構成に関するユーザ嗜好情報、および(vi)本明細書に開示または説明されたメタデータの何れにも限定されないものを含むメタデータ、のうちの任意の1つまたは複数を含む。ネットワーク化されたマイクロホンシステムからメディア再生システムに共有されるメタデータの例は、(i)ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数の構成パラメータ、(ii)どのユーザが、および、恐らくはいつ、ネットワーク化されたマイクロホンシステムを使用したか、(iii)ネットワーク化されたマイクロホンシステムによって受信された情報のコマンドおよび/または要求のタイプ、(iv)たとえば、地方の天気、スポーツスコア、ニュース、地方のコンサート情報、メディア再生システムによって以前に再生されたアルバムを、ネットワーク化されたマイクロホンシステムによってユーザが購入したか否かのような他の情報ソースからの情報、(v)本明細書に開示または説明されたメタデータの何れにも限定されないものを含む他のメタデータ、のうちの任意の1つ又は複数を含む。ネットワーク化されたマイクロホンシステムとメディア再生システムとの間で共有されるメタデータは、メディア再生システムおよびネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数に関する任意の特性、構成、または他のタイプの情報を含むことができ、そのようなメタデータの他の例もまた存在し得る。
【0126】
メディア再生システムの構成パラメータの例は、個々のPBD532~538が配置されるゾーン(たとえば、
図1に図示されるようなキッチン、バルコニー、リビングルーム、寝室等)、または個々のPBDに与えられる名前を含む。構成パラメータには、どのPBDが同期グループにグループ化されているか、統合再生デバイスにグループ化されているか、および/または、再生デバイスの結合グループにグループ化されているかに関する情報も含まれる。構成パラメータは、特定のPBDが再生するように構成されたオーディオのチャンネル(たとえば、他の例の中でも、「左チャンネル」または「後部左チャンネル」)に関する情報も含むことができる。構成パラメータには、個々のPBDまたはPBDのグループのイコライゼーション設定も含むことができる。いくつかの実施形態では、個々のPBDまたはPBDのグループのイコライゼーション設定は、個々のPBDまたはPBDのグループのSonos Trueplay(商標)設定を含むことができる。構成パラメータは、たとえば、特定のPBDが右上に、逆さまに、またはその側面に立っているかどうか等の個々のPBDの方位状態情報も含むことができる。構成パラメータはまた、たとえば、特定のPBDが、再生デバイスのグループ内のグループコーディネータ(たとえば、「マスタ」)として動作しているか、または、再生デバイスのグループ内のグループメンバ(たとえば、「スレーブ」)として動作しているか、のようなネットワーキング情報を含むことができる。構成パラメータはまた、PBDのバッテリレベル、PBDが物理的に電源コンセントに接続されているかどうか、PBDがベースに取り付けられているかどうか、および/または、PBDが現在動いている(すなわち、移動している)か否かのような様々な他の物理的状態情報を含むことができる。
【0127】
構成パラメータはまた、個々のPBDを構成することができる利用可能な(たとえば、以前に記憶された)ゾーンシーンを含むことができる。個々のゾーンシーンには、特定の構成パラメータのセットで構成された特定のグループのPBDが含まれている場合がある。たとえば、「イブニングジャズ」ゾーンのシーンは、(i)キッチン、ダイニングルーム、リビングルーム、およびバルコニー(
図1参照)内のPBDを同期グループにグループ化して、PBD102~114のすべてが同じメディアコンテンツを同時に再生するように構成され、(ii)個々のPBD102~114の音量および/もしくはイコライゼーション設定を構成して、PBD102~114のすべてがともに再生されているという事実を考慮し、(iii)個々のPBD102~114のイコライザ設定を「ジャズ」設定に構成し、ならびに/または(iv)1つまたは複数の再生リストおよび/もしくは音楽購読サービスからのPBD102~114の同期グループの再生待ち行列にジャズトラックをロードすることができる。ゾーンシーンは、「Controlling and manipulating groupings in a multi-zone media system」と題された米国特許第8,483,853号と、「Multiple Groupings in a Playback System」と題された係属中の出願第14/737,199号に詳細に説明されている。特許第8,483,853号および出願第14/737,199号は、すべての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0128】
メディア再生システムによって現在再生されているオーディオコンテンツに関する情報の例は、(i)トラック、(ii)タイトル、(iii)アーティスト、(iv)出演者、(v)作者、(vi)アルバム、(vii)ジャンル、(viii)年、(ix)トラックをメディア再生システムに提供するオーディオ情報ソース/メディアサービス、(x)トラックが何回再生されたか、(xi)トラックがユーザ「好み」か否か、(xii)トラックが現れる再生リスト(もしあれば)、(xiii)トラックの再生を開始したユーザ、(xiv)トラックの現在の再生経過(たとえば、再生タイムスタンプ)、(xv)トラックがリスナーによって「好まれた」か否か、および何回「好まれた」か(および、恐らくはいつ)、ならびに/または(xvi)現在再生中のトラックに関する他の情報を含むことができる。メディア再生システムによって再生されているオーディオコンテンツに関する履歴情報の例は、個々のオーディオコンテンツがメディア再生システムによって再生された日時、および、おそらくは、コンテンツを再生した特定のPBDと組み合わせたオーディオコンテンツに関する上記説明されたメタデータの何れかまたは全部を含む。現在または以前に再生されたオーディオに関する情報は、他の例の中でも、「ラリーのパーティ中に再生された」、「クリスマスに再生された」、または「外で雨が降っている間に再生された」のような再生に関する他のコンテキスト情報も含むことができる。
【0129】
オーディオコンテンツに関するユーザ嗜好情報の例は、(i)(たとえば、Spotify、Pandora、トラックのローカルライブラリ等)から音楽を取得するための好適なオーディオ情報ソースまたは音楽サービス、(ii)好適な曲のバージョン(たとえば、ライブバージョン対スタジオバージョン、特定のアーティストまたはグループによる曲のバージョン)、(iii)好ましいスタイルまたはジャンルの音楽、および(iv)オーディオコンテンツに関する他のユーザ嗜好を含む。
【0130】
メディア再生システム構成に関するユーザ嗜好情報の例は、(i)好適な再生音量、(ii)好適なイコライゼーション設定、(iii)好適な同期グループ配置、(iv)好適なゾーンシーン、および/または(v)他のメディア再生システム設定を含む。
【0131】
いくつかの実施形態では、メディア再生システムと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムとの間で、上記で説明されたメタデータ(および、おそらくは他のメタデータ)の何れかを共有することは、メディア再生システムと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムとの間にメタデータ交換チャネルを最初に確立することを含む。動作中、メタデータ交換チャネルは、メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネントと、本明細書で説明するネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネントとの間の任意のタイプの通信チャネルとすることができる。
【0132】
いくつかの実施形態では、メタデータ交換チャネルは、メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネントと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネントとの間で生じる通信セッションであり、メタデータ交換チャネルを確立することは、通信セッションを確立することを含む。通信セッションは、特にメタデータの交換のために構成または適合されていても、されていなくてもよい。実際には、メディア再生システムおよびネットワーク化されたマイクロホンシステムは、これらに限定されないが、通信経路、リンク、チャネル、および/またはセッションを含む2つのシステム間でメタデータを交換するために現在知られている、または、後に開発される任意のタイプの通信メカニズムを使用してよい(たとえば、1つ又は複数の経路、リンク、および/または、チャネルが、セッションをサポートしてもよい)。
【0133】
いくつかの実施形態では、メタデータ交換チャネルは、(i)メディア再生システムから、ネットワーク化されたマイクロホンシステムへの一方向接続、(ii)ネットワーク化されたマイクロホンシステムから、メディア再生システムへの一方向接続、(iii)メディア再生システムと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムとの間(すなわち、相互の)の双方向接続、または(iv)メディア再生システムの多数のコンポーネントと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの多数のコンポーネントとの間の多方向接続のうちの何れかであることができる。
【0134】
いくつかの実施形態では、PBD532~538、CR522、およびコンピュータ506のうちの任意の1つ又は複数は、メタデータを、1つ又は複数の別個の、または、おそらくは共有のメタデータマルチキャストチャネルを介して送信することができ、PBD532~538、CR522、コンピュータ506、NMD512~516、およびコンピュータ504のうちの任意の他のものは、メディア再生システムのコンポーネントから送信されたメタデータを受信するために、メタデータマルチキャストチャネルのうちの1つ又は複数に加入することができる。同様に、NMD512~513およびコンピュータ504のうちの任意の1つ又は複数は、メタデータを、1つ又は複数の別個または共有のメタデータマルチキャストチャネルを介して送信することができ、他のNMD512~516、コンピュータ504、PBD532~538、CR522、およびコンピュータ506のうちの何れかは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムのコンポーネントから送信されたメタデータを受信するために、メタデータマルチキャストチャネルのうちの1つ又は複数へ加入することができる。いくつかの実施形態では、メタデータマルチキャストチャネルの集合は、ネットワーク化されたマイクロホンシステムのコンポーネントおよびメディア再生システムのコンポーネントが、互いにメタデータを共有するためのメタデータメッシュネットワークを形成することができる。
【0135】
いくつかの実施形態では、メタデータ交換チャネルを確立することは、通信経路、リンク、チャネル、および/またはセッションを介して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネント(すなわち、NMD512、514、516のうちの任意の1つ又は複数、および/または、ネットワーク化されたマイクロホンシステムサーバとして構成されたコンピュータ504)と通信するために、メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネント(すなわち、PBD532、534、536、538のうちの任意の1つ又は複数、CR522、および/または、メディア再生システムサーバとして構成されたコンピュータ506)を構成することを含む。メタデータ交換チャネルを確立することは、追加的または代替的に、通信経路、リンク、チャネル、および/またはセッションを介して、メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネント(すなわち、PBD532、534、536、538のうちの何れか、CR522、および/または、コンピュータ506)と通信するために、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネント(すなわち、NMD512、514、516の何れか、および/または、コンピュータ504)を構成することを含むことができる。
【0136】
先に説明したように、いくつかの実施形態では、メタデータ交換チャネルは、別個の、恐らく専用のメタデータ交換チャネルである。しかしながら、他の実施形態では、メタデータ交換チャネルは、1つ又は複数の通信経路、接続、リンク、または、メディア再生システムと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムとの間の類似の通信接続を含むことができ、これらは、メタデータまたは他の任意の情報、コンテンツ、または他のデータを、メディア再生システムのコンポーネントと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムのコンポーネントとの間で、一方向、双方向、および/または、多方向方式で交換するために使用され得る。
【0137】
たとえば、
図5を参照すると、メディア再生システムと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムとの間にメタデータ交換チャネルを確立することは、(i)ローカルネットワーク546、(ii)通信経路544、(iii)通信経路542、(iv)クラウドネットワーク502、および/または(v)任意の他のタイプの通信経路、リンク、または現在知られているかまたは後に開発される他の接続のうちの1つ又は複数を介して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つまたは複数のコンポーネント(すなわち、NMD512~513の何れか、および/またはコンピュータ504)と通信するために、メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネント(すなわち、PBD532~538の何れか、および/または、コンピュータ506)間の通信セッションを確立することを含むことができる。
【0138】
動作中、メタデータ交換チャネルを確立した後、メディア再生システムは、メタデータ交換トリガリングイベントを体験することに応答して、メディア再生システムに関連付けられたメタデータを、メタデータ交換チャネルを介して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムへ提供する。
【0139】
いくつかの実施形態では、メタデータ交換トリガイベントは、新たなメディアコンテンツアイテムを再生するメディア再生システムのPBDのうちの1つ又は複数を備える。たとえば、そのような実施形態では、メディア再生システム(すなわち、PBD532~538の何れか、またはコンピュータ506)は、メディア再生システムのPBD532~538のうちの何れか1つが新たなメディアトラックの再生を開始したときはいつでも、上記で説明したメタデータの何れかを、ネットワーク化されたマイクロホンシステム(すなわち、NMD512~516のうちの何れか、またはコンピュータ504)へ送る。このように、新たなメディアトラックの再生は、メディア再生システムが、メタデータを、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに送るようにするメタデータ交換トリガイベントである。そのような実施形態では、メディア再生システムは、新たな各トラックが再生されると、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが具体的にメタデータを要求しているか否かにかかわらず、ネットワーク化されたマイクロホンシステムにメタデータを送る。この実施は、ネットワーク化されたマイクロホンシステム(または、おそらく、たとえば、コンピュータ504のような、そのコンポーネント)が、履歴メタデータ、および/または、メディア再生システムに関する他のメタデータ、および/または、メディア再生システムによって再生されるメディアを記憶するように構成されているシナリオにおいて有利となる可能性がある。
【0140】
いくつかの実施形態では、メディア再生システムは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムを介して受信されたメディアトラックを再生する音声コマンドに応答して、メディアトラックの再生を開始することができる。追加的または代替的に、メディア再生システムは、CR522のようなメディア再生システムを制御するように構成されたコンピュータを介して受信されたメディアトラックを再生するコマンドに応答して、メディアトラックの再生を開始することができる。何れの事例においても、メディアトラックの再生を開始することは、メディア再生システム(すなわち、個別に、または、組み合わされた、メディアトラックを再生するPBD532~538のうちの任意の1つまたは複数、メディア再生システム(たとえば、CR522)を制御するように構成されたコンピュータ、および/または、コンピュータ506)に、メタデータを、ネットワーク化されたマイクロホンシステム(すなわち、個別の、または、組み合わされた、NMD512~516のうちの任意の1つまたは複数、または、コンピュータ504)へ送信させる。
【0141】
いくつかの実施形態では、メタデータ交換トリガイベントは、追加的または代替的に、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、ユーザから、コンテキスト特有のコマンド(または、おそらくは他のタイプのコマンド)を受信することに応答して、メタデータの要求を受信するメディア再生システムを備える。コンテキスト特有のコマンドの例は、「この曲を私のお気に入り再生リストに保存して下さい」である。このコマンドは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、メディア再生システムに対して、ユーザのお気に入り再生リストへの「この曲」の追加を指示できるように、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが「この曲」が何であるかを知る必要があるので、コンテキスト特有である。
【0142】
「この曲」が何であるかを決定するために、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、メディア再生システムが現在再生しているオーディオトラックに関するメタデータを要求する。メディア再生システムが多数のPBDを有し、異なるゾーンにある異なるPBDが異なるオーディオトラックを再生している場合(
図1参照)、「この曲」が何であるかを決定するための機能が必要になる場合がある。たとえば、コンテキスト特有のコマンドを受信したネットワーク化されたマイクロホンシステムのNMDが、キッチンゾーンとペアリングされている(または、キッチンゾーンに接続されているか、関連付けられている)場合、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、現在、キッチンゾーンのPBD(または複数のPBD)によって再生されているオーディオトラックを求めてメタデータを検索できる。したがって、この例では、コンテキスト特有のコマンドを処理することは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに対して、メディア再生システムの構成に関するメタデータ(すなわち、どのPBDがキッチンゾーンにあるか)と、キッチンにあるPBD(または複数のPBD)が現在再生しているオーディオコンテンツに関するメタデータと、さらに恐らくは、ユーザの再生リストに関するメタデータ(すなわち、ユーザ嗜好メタデータ)とを取得するように要求する。
【0143】
コンテキスト特有のコマンドの別の例は、「先週の金曜日の夜、リビングルームで再生されていた曲を再生する」ことである。このコマンドは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、これらの曲を今再び再生するように、メディア再生システムに指示できるように、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、先週の金曜日の夜、メディア再生システムがリビングルームでどの曲を再生していたのかを知る必要があるので、コンテキスト特有である。
【0144】
「先週の金曜日の夜、リビングルームで再生されていた曲」を決定するために、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、リビングルームゾーンのPBD(または複数のPBD)が、直近の金曜日に再生していたオーディオトラックの履歴に関するメタデータを要求する。メディア再生システムが多数のPBDを有し、異なるゾーンにある異なるPBDが異なるオーディオトラックを再生できる場合(
図1参照)、どのPBD(複数のPBD)が「先週の金曜日の夜、リビングルームで再生されていた曲」を再生すべきであるかを決定することは、さらなる課題を提起することがある。しかし、コンテキスト特有の再生コマンドを受信したネットワーク化されたマイクロホンシステムのNMDが、オフィスゾーンとペアリングされている(または、オフィスゾーンに接続されているか、または関連付けられている)場合、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、リビングルームゾーンにおけるPBD(または複数のPBD)が直近の金曜日に再生したオーディオトラックに関するメタデータを検索し、その後、オフィス内のPBD(または、複数のPBD)に対して、これらオーディオトラックを今再生するように指示することができる。したがって、この例では、コンテキスト特有のコマンドを処理することは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに対して、メディア再生システムの履歴構成(すなわち、どのPBDがリビングルームゾーンにあるか、または、少なくとも先週の金曜日にリビングルームにあったのか)に関するメタデータ、リビングルームのPBD(または、複数のPBD)が先週の金曜日に再生したオーディオコンテンツに関するメタデータ、および恐らくは、どのPBD(または、複数のPBD)が現在オフィスゾーンにあるのかに関するメタデータ、を取得するように要求する。
【0145】
コンテキスト特有のコマンドの別の例は、「この曲を私の寝室のキューに追加して下さい」である。このコマンドは、コンテキスト特有である。なぜならば、メディア再生システムが正しい曲を、メディア再生システムにおける正しいPBDにおける再生キューへ追加できるように、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、「この曲」が何であり、どの寝室が「私の寝室」であるのかを知る必要があるからである。
【0146】
「この曲」が何であるかを決定するために、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、メディア再生システムが現在再生しているオーディオトラックに関するメタデータを要求する。メディア再生システムが多数のPBDを有し、異なるゾーンにある異なるPBDが異なるオーディオトラックを再生している場合(
図1参照)、「この曲」が何であるかを決定するための機能が必要になる場合がある。たとえば、コンテキスト特有のコマンドを受信したネットワーク化されたマイクロホンシステムのNMDが、オフィスゾーンとペアリングされている(または、オフィスゾーンに接続されているか、または関連付けられている)場合、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、オフィスゾーン内のPBD(または複数のPBD)によって現在再生されているオーディオトラックを求めてメタデータを検索することができる。
【0147】
どの寝室が「私の寝室」であるかを決定するために、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、誰が音声コマンドを発声したのかを決定するために音声コマンドに対して音声認識を実行し、どの寝室ゾーンがその特定のユーザに対応するのかを決定するために、メディア再生システムによって記憶されたユーザに関するメタデータに(たとえば、ユーザプロファイルから)アクセスし、どのPBD(または、複数のPBD)がユーザに対応する寝室ゾーンにあるのかを決定するために、メディア再生デバイスの構成に関するメタデータにアクセスし、どのPBDが、寝室ゾーンのPBD(または、複数のPBD)のための再生キューを記憶した寝室ゾーンのマスタゾーンプレーヤであるかを決定するために、寝室ゾーンのPBD(または、複数のPBD)の構成に関するメタデータにアクセスし、最後に、ユーザに対応する寝室ゾーンにおけるそのPBDのための再生キューに関するメタデータにアクセスする。
【0148】
したがって、この例では、コンテキスト特有のコマンドを処理することは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに対して、メディア再生システムの登録されたユーザに関するメタデータ、メディア再生システムの構成(すなわち、どのPBDがオフィスゾーンおよび寝室ゾーンにあるのか)に関するメタデータ、オフィスのPBD(または、複数のPBD)が現在再生しているコンテンツに関するメタデータ、寝室ゾーンのPDB(または、複数のPBD)のための再生待ち行列に関するメタデータ、および/または、恐らくは、オフィスで再生している曲を、ユーザの寝室のための再生待ち行列へ追加するための他のメタデータを取得するように要求する。
【0149】
コンテキスト特有のコマンド(または、情報要求)のさらに別の例では、「このバンドが町で次にいつ演奏するのか?」である。このコマンドは、コンテキスト特有である。なぜならば、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、ユーザに回答を提供することができるか、またはおそらく、メディア再生デバイスに対して、ユーザへ回答を提供するように指示できるように、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、「このバンド」およびこの「町」が何であるのかを知る必要があるからである。
【0150】
「このバンド」が何であるかを決定するために、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、メディア再生システムが現在再生しているオーディオトラックに関するメタデータを要求する。メディア再生システムが多数のPBDを有し、異なるゾーンにある異なるPBDが異なるオーディオトラックを再生している場合(
図1参照)、「このバンド」が何であるかを決定するための機能が必要になる場合がある。たとえば、コンテキスト特有のコマンドを受信したネットワーク化されたマイクロホンシステムのNMDが、オフィスゾーンとペアリングされている(または、オフィスゾーンに接続されているか、または関連付けられている)場合、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、オフィスゾーン内のPBD(または複数のPBD)によって現在再生されているオーディオトラックを求めてメタデータを検索することができる。
【0151】
この「町」が何であるかを決定するために、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、メディア再生システムの位置に関するメタデータを要求してもよいか、または、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、自身の構成情報を使用してもよい。何れにせよ、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが「このバンド」および「町」を知ると、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、1つ又は複数のサードパーティ情報ソースに問い合わせを行い、「このバンド」のツアー日を取得し、次回の日をユーザへ提供し、または、おそらく、ユーザに知らせるようにメディア再生システムに指示することができる。
【0152】
たとえば、いくつかの実施形態では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、メディア再生システム(または、少なくとも、メディア再生システムの特定のPBD)に対して、「このバンドは、この町で、次にいつ演奏するのか」という質問へ可聴応答を提供するように指示することができる。動作中、メディア再生システムの1つ又は複数のPBDは、「ローリングストーンズは次にシカゴで11月15日に演奏する」という可聴回答を提供することができる。いくつかの実施形態では、この制御の下、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、追加的に、ユーザに対して、「チケットを購入しますか?」と尋ね、ユーザが「はい」と応答すると、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、チケットを購入するためのリンクをユーザへ電子メールで送信することができる。これは、ユーザとの対話に続いて、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに対して、コンサートチケットを購入するためのリンクを送るために使用する電子メールアドレスを取得するために、メディア再生システムの登録ユーザに関するメタデータにアクセスすることを要求することもできる。
【0153】
コンテキスト特有の情報要求の別の例は、「このバンドは何ですか?」である。この情報要求は、コンテキスト特有である。なぜならば、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、(i)現在再生しているトラックのアーティストをユーザへ通知すること、または(ii)現在再生しているトラックのアーティストをユーザへ通知するようにメタデータ再生システムへ指示することの何れかを行うことができるように、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、どの曲が現在再生されているのかを知る必要があるからである。以前の例と同様に、メディア再生システムが多数のPBDを有し、異なるゾーンにある異なるPBDが異なるオーディオトラックを再生できる場合(
図1参照)、どのPBD(または、複数のPBD)が対象の曲を再生しているのかを決定することは、さらなる課題を提起することがある。しかし、コンテキスト特有の情報要求を受信したNMDが、リビングルームゾーンとペアリングされている(または、さもなければ、リビングルームゾーンに接続されている、または関連付けられている)場合、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、リビングルームゾーンのPBD(または、複数のPBD)が現在再生しているオーディオトラックに関するメタデータを検索することができる。したがって、この例では、コンテキスト特有の情報要求を処理し応答するために、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、メディア再生システムの構成に関するメタデータ(すなわち、どのPBDがリビングルームゾーンにあるか)と、リビングルームのPBD(または、複数のPBD)が再生しているオーディオコンテンツに関するメタデータとを取得せねばならない。
【0154】
いくつかの実施形態では、メタデータ交換トリガイベントは、定義された期間の経過を含む。たとえば、いくつかの実施形態では、メディア再生システムは、本明細書で説明されたタイプのメタデータの何れか(または、おそらくすべて)を、ネットワー化されたマイクロホンシステムへ、1秒毎、10秒毎、1分毎、15分毎、30分毎、1時間毎、または他のいくつかの時間枠毎に送るように構成され得る。
【0155】
いくつかの実施形態では、メディア再生システムに何らかの変更があるときはいつでも、メディア再生システムは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムへメタデータを送るように構成され得る。たとえば、メディア再生システムは、(i)同期グループの作成もしくは削除、ゾーンシーンの確立、メディア再生システムへのメディア再生デバイスの追加または削除、音量の上げ下げ、イコライゼーション設定の変更、または、他の任意の設定変更、(ii)メディアトラックの再生の開始もしくは停止、次のトラックへの進行、トラックのスキップ、トラックの繰り返し、または他の再生コマンド、(iii)現在再生しているトラック、アルバム、もしくは再生リストをユーザが「好き」か「嫌いか」を示すインジケーション(たとえば、サムアップインジケーションもしくはサムダウンインジケーション)の受信、(iv)トラックもしくはアルバムの再生リストへの追加、または、トラックもしくはアルバムの再生リストからの削除、および/あるいは(v)トラック、アルバム、もしくは再生リストの再生待ち行列への追加、または、トラック、アルバム、もしくは再生リストの再生待ち行列からの削除のように、メディア再生システムへの構成変更があった場合には常に、ネットワーク化されたマイクロホンシステムへメタデータを送るように構成され得る。いくつかの実施形態では、メディア再生システムは、トラックを再生し、かつ他のメディア管理機能を実行しながら、メディア再生システム内の異なるPBDが構成され、再構成されると、連続的、実質的に連続的、または半連続的な手法で、ネットワーク化されたマイクロホンシステムにメタデータを送ることができる。
【0156】
いくつかの実施形態では、メタデータ交換チャネルを介して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに、メディア再生システム(および/または、メディア再生システムによって再生されるメディア)に関連付けられたメタデータを提供するメディア再生システムは、ネットワーク化されたマイクロホンシステム(または、おそらくは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネント)へメタデータを送信するメディア再生システム(または、おそらくは、メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネント)を備える。たとえば、ネットワーク化されたマイクロホンシステムにメタデータを送信するメディア再生システムは、(i)ローカルネットワーク546を介してNMDのうちの何れか(すなわち、NMD512~516のうちの何れか)にメタデータを送るPBDのうちの1つ(すなわち、PBD532~538のうちの何れか)、(ii)コンピュータ504にメタデータを送るコンピュータ506、(iii)ネットワーク546を介してNMD512~516の何れかにメタデータを送るCR522、(iv)メタデータをコンピュータ504に送るCR522、(v)通信リンク544を介してコンピュータ506にメタデータを送るPBD532~538のうちの1つ、および、メタデータをコンピュータ504に送るコンピュータ506、(vi)ネットワーク546を介してNMD512~516のうちの1つにメタデータを送るPBD532~538のうちの1つ、および、通信リンク546を介してメタデータをコンピュータ504に送るNMD512~516のうちの1つ、のうちの任意の1つ又は複数を含むことができる。メディア再生システムの任意の1つまたは複数のコンポーネント(PBD532~538およびコンピュータ506)が、
図5に図示される通信経路(544、542、546)のうちの何れか(または、他の任意の通信経路)を介して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネント(NMD512~516およびコンピュータ504)へメタデータを送り、共有し、転送し、送信し、またはそうでなければ提供する他のすべてのシナリオが可能であり、本明細書において考慮される。
【0157】
いくつかの実施形態では、メタデータ交換チャネルを介して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに、メディア再生システム(および/または、メディア再生システムによって再生されたメディア)に関連付けられたメタデータを提供するメディア再生システムは、メタデータ交換チャネルを介したメタデータへのアクセスを、ネットワーク化されたマイクロホンシステム(または、おそらくは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネント)へ許可するメディア再生システム(または、おそらくは、メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネント)を備える。たとえば、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに、メタデータへのアクセスを許可するメディア再生システムは、(i)NMDの何れか(すなわち、NMD512~516のうちの何れか)に、ローカルネットワーク546を介したメタデータへのアクセスを許可するPBDのうちの1つ(すなわち、PBD532~538のうちの何れか)、(ii)コンピュータ504にメタデータへのアクセスを許可するコンピュータ506、(iii)ネットワーク546を介したメタデータへのアクセスをNMD512~516の何れかに許可するCR522、(iv)メタデータへのアクセスをコンピュータ504に許可するCR522、(v)通信リンク544を介したメタデータへのアクセスをコンピュータ506に許可するPBD532~538のうちの1つと、メタデータへのアクセスをコンピュータ504に許可するコンピュータ506、(vi)ネットワーク546を介したメタデータへのアクセスをNMD512~516のうちの1つに許可するPBD532~538のうちの1つと、通信リンク546を介してコンピュータ504へメタデータを送るNMD512~516のうちの1つ、のうちの任意の1つ又は複数を含むことができる。メディア再生システムの任意の1つ又は複数のコンポーネント(PBD532~538およびコンピュータ506)が、
図5に図示される通信経路(544、542、546)のうちの何れか(または、他の任意の通信経路)を介したメタデータへのアクセスを、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つまたは複数のコンポーネント(NMD512~516およびコンピュータ504)に許可する他のすべてのシナリオが、可能であり、本明細書において考慮される。
【0158】
図9に図示される方法900は、たとえば、
図1のメディア再生システム100、
図2の1つもしくは複数の再生デバイス200、
図3の1つもしくは複数の制御デバイス300、
図4のユーザインタフェース、
図5に図示される構成、および/または
図6に図示されるNMDを含むまたは包含する動作環境内で実施され得る方法の実施形態を提示する。
【0159】
方法900は、メディア再生システムと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムとの間にメタデータ交換チャネルを確立することを含むブロック902で開始し、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、NMDおよびネットワーク化されたマイクロホンサーバを備える。
【0160】
メタデータ交換チャネルは、メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネントと、本明細書で説明されたネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネントとの間の任意のタイプの通信チャネルとすることができる。いくつかの実施形態では、メタデータ交換チャネルは、メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネントと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネントとの間の通信セッションである。いくつかの実施形態では、通信セッションは、特に、メタデータの交換のために構成されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、メディア再生システムおよびネットワーク化されたマイクロホンシステムは、2つのシステム間でメタデータを交換するために現在知られているかまたは後に開発される任意のタイプの通信メカニズムを使用することができる。
【0161】
いくつかの実施形態では、メディア再生システムは、少なくとも1つのメディア再生デバイスを備え、メディア再生システムと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムとの間にメタデータ交換チャネルを確立することは、少なくとも1つのメディア再生デバイスと、(i)NMDおよび(ii)ネットワーク化されたマイクロホンサーバのうちの少なくとも1つとの間にメタデータ交換チャネルを確立することを含む。
【0162】
代替の実施形態では、メディア再生システムは、少なくとも1つのメディア再生デバイスに接続されたメディア再生サーバをさらに備え、メディア再生システムと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムとの間でメタデータ交換チャネルを確立することは、メディア再生サーバと、(i)NMDおよび(ii)ネットワーク化されたマイクロホンサーバのうちの少なくとも1つとの間にメタデータ交換チャネルを確立することを含む。
【0163】
次に、方法900は、メタデータ交換チャネルを確立した後に、メタデータ交換トリガリングイベントを体験しているメディア再生システムを含むブロック904に進む。動作中、メタデータ交換トリガイベントは、(i)メディア再生システムが新たなメディアコンテンツアイテムを再生すること、(ii)メディア再生システムが、ネットワーク化されたマイクロホンシステムを介して、コンテキスト特有の再生コマンドを受信すること、(iii)メディア再生システムが、ネットワーク化されたマイクロホンシステムを介して、コンテキスト特有の情報要求を受信すること、(iv)定義された期間の経過、および/または(v)メタデータ交換をトリガするために使用することができる他の構成変化、状態変化、アクション、入力、または要求のうちの何れかを含むことができる。いくつかの実施形態では、メディア再生システムは、継続的に、ネットワーク化されたマイクロホンシステムにメタデータを送ることができる。
【0164】
ブロック904は、メタデータ交換チャネルを確立した後に、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、メタデータ交換トリガイベントを体験することを追加的または代替的に含むことができる。動作中、メタデータ交換トリガイベントは、(i)ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、限定されないが、コンテキスト特有の音声コマンドを含む、新たな音声コマンドを受信すること、(ii)ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、限定されないが、情報を求めるコンテキスト特有の音声要求を含む、情報を求める新たな音声要求を受信すること、(iii)ネットワーク化されたマイクロホンシステムの構成変化、(iv)定義された期間の経過、および/または(v)メタデータ交換をトリガするために使用することができる他の構成変化、状態変化、アクション、入力、または要求のうちの何れかを含むことができる。いくつかの実施形態では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、継続的に、メディア再生システムへメタデータを送ることができる。
【0165】
最後に、方法900は、メタデータ交換トリガイベントを体験することに応答して、メディア再生システムに関連付けられたメタデータを、メタデータ交換チャネルを介して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに提供することを含むブロック906に進む。
【0166】
動作中、メタデータは、(i)メディア再生システムの1つ又は複数の構成パラメータ、(ii)メディア再生システムを介して現在再生中のオーディオコンテンツに関する情報、(iii)メディア再生システムによって再生されたオーディオコンテンツに関する履歴情報、(iv)オーディオコンテンツに関するユーザ嗜好情報、(v)メディア再生システム構成に関するユーザ嗜好情報、および/または(vi)本明細書で開示および/または説明された他の任意のメタデータ、のうちの少なくとも1つを備える。
【0167】
いくつかの実施形態では、メディア再生システムに関連付けられたメタデータを、メタデータ交換チャネルを介して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに提供するメディア再生システムは、(i)メタデータ交換チャネルを介して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムにメタデータを送信するメディア再生システム、または(ii)メタデータ交換チャネルを介した、選択されたメタデータへのアクセスを、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに許可するメディア再生システムのうちの少なくとも1つを備える。
【0168】
いくつかの実施形態では、ブロック906は、メタデータ交換トリガイベントを体験することに応答して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに関連付けられたメタデータを、メタデータ交換チャネルを介して、メディア再生システムへ提供することを追加的または代替的に含むことができる。
【0169】
動作中、メタデータは、(i)ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数の構成パラメータ、(ii)ネットワーク化されたマイクロホンシステムを介して受信された音声コマンドおよび要求に関する情報、(iii)ネットワーク化されたマイクロホンシステムを介して受信された音声コマンドおよび要求に関する履歴情報、(iv)ネットワーク化されたマイクロホンシステムに関するユーザ嗜好情報、(v)ネットワーク化されたマイクロホンシステム構成に関するユーザ嗜好情報、および/または(vi)本明細書で開示および/または説明された他の任意のメタデータ、のうちの少なくとも1つを備える。
【0170】
いくつかの実施形態では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに関連付けられたメタデータを、メタデータ交換チャネルを介してメディア再生システムに提供するネットワーク化されたマイクロホンシステムは、(i)メタデータ交換チャネルを介してメディア再生システムへメタデータを送信するネットワーク化されたマイクロホンシステム、(ii)メタデータ交換チャネルを介した選択されたメタデータへのアクセスを、メディア再生システムへ許可する、ネットワーク化されたマイクロホンシステムとのうちの少なくとも1つを備える。
【0171】
V.ネットワーク化されたデバイス間のペアリングの喪失を処理するための例示的なシステム、装置、および方法
さらに別の配置では、いくつかの事例では、メディア再生システムのメディア再生デバイスのうちの1つ(PBD532~538の何れか等)が、ネットワーク化されたマイクロホンシステムのNMD(たとえば、NMD512~516のうちの何れか)を介して受信された音声コマンドに応答して、機能を実行し、および/または、フィードバックを提供することが望ましい場合がある。
【0172】
この開示のコンテキストにおいて、機能を実行することは、音声コマンドに応答してメディア再生システムの任意の1つ又は複数のコンポーネントによって講じられる任意のアクションを含むことができる。たとえば、ネットワーク化されたマイクロホンシステムを介して受信された「レッドツェッペリンを再生してください」に対する音声コマンドに応答して、メディア再生システム(または、おそらくは、メディア再生システムの1つ又は複数のPBD)は、レッドツェッペリンというバンドによる曲を再生する機能を実行する。別の例では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムを介して受信された「キッチンおよびリビングゾーンを、同期グループに結合する」という音声コマンドに応答して、メディア再生システムが(または、おそらくは、メディア再生システムの1つ又は複数のPBDが、個別に、または、CR522および/またはコンピュータ506と組み合わされて)、キッチンおよびリビングルームゾーンのPBDを同期グループに構成することができ、キッチンおよびリビングルームゾーンのPBDを同期グループに構成した後、キッチンゾーンのPBDおよびリビングルームゾーンのPBDは、本明細書で説明するように、互いに同期してメディアを再生するように構成される。
【0173】
この開示のコンテキストにおいて、フィードバックは、音声コマンドに対するいくつかの可聴、視覚、有形、または他のタイプの応答である。たとえば、「現在の外の温度は何度ですか?」という音声コマンドに応答して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、メディア再生システム内のPBDの1つ又は複数に対して、現在の外の温度で応答するように指示することができる。いくつかの実施形態では、このフィードバックは、メディア再生システムのPBDの1つによって再生される「現在の温度は75度です」という可聴の発言とすることができる。同様に、「この曲の名前は何ですか?」という音声コマンドに応答して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、メディア再生システムのPBDのうちの1つ又は複数に、曲のタイトルで応答するよう指示することができる。いくつかの実施形態では、このフィードバックは、メディア再生システムのPBDのうちの1つによって再生される「現在の曲はビートルズによるAll You Need is Loveである」という可聴の発言であってもよい。可聴フィードバックの代わりに、いくつかの実施形態では、フィードバックは、本明細書で説明するように、視覚的または有形/触覚的であり得る。
【0174】
いくつかの実施形態では、メディア再生システムの特定のPBDは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの特定のNMDのプライマリPBDとして指定される。動作中、特定のNMDのプライマリPBDは、機能を実行し、および/または、その特定のNMDによって受信された音声コマンドに対するフィードバックを提供するように構成されたPBDである。いくつかの実施形態では、異なるNMDは、異なる対応するプライマリPBDを有することができる。たとえば、キッチンゾーンに位置するNMDのプライマリPBDは、キッチンゾーンに位置するPBDでもよい。同様に、寝室ゾーンに位置するNMDのプライマリPBDは、寝室ゾーンに位置するPBDでもよい。他の実施形態では、単一のPBDが、ネットワーク化されたマイクロホンシステムのプライマリPBDであってもよい。さらに別の実施形態では、メディア再生システムを制御するように構成されたコンピュータは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つまたは複数のNMDを介して受信された音声コマンドに対する機能の実行、および/または、フィードバックの提供の観点で、プライマリPBDとして機能することができる。
【0175】
動作中、ネットワーク化されたマイクロホンシステムのNMDは、音声コマンドを受信する。音声コマンドは、任意のタイプのコマンドまたは情報の要求であってもよい。音声コマンドに対する応答(すなわち、フィードバック)が望ましい場合、または、おそらく必要でさえあれば、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、音声コマンドに応答してフィードバック(および、おそらくは、フィードバックのコンテンツ)を提供するようにメディア再生システムに指示する。
【0176】
いくつかの実施形態では、音声コマンドに応答してフィードバックを提供するよう、メディア再生システムに指示するために、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、最初に、音声コマンドを受信したNMDに関連付けられたプライマリPBDが、音声コマンドに応答してフィードバックを提供するために利用できるか否かを決定する。代替的に、いくつかの実施形態は、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、音声コマンドを受信したNMDに関連付けられたプライマリPBDに対して、最初に、音声コマンドに応答してフィードバックを提供するためにプライマリPBDが利用できるか否かをチェックすることなく、音声コマンドに応答して、フィードバックを提供するように、指示することを含むことができる。
【0177】
動作中、音声コマンドを受信したNMDに関連付けられたプライマリPBDが、音声コマンドに応答してフィードバックを提供するために利用できるか否かを決定することは、音声コマンドを受信したNMDに関連付けられたプライマリPBDが、(i)ミュートされている、(ii)割込禁止状態にある、(iii)省電力モードにある、(iv)メディア再生システムとNMDとの間の通信をサポートするように構成されたネットワークを介して到達不能である、(v)プラグが外されている、または(vi)電源がオフにされている、のうちの1つ又は複数であるか否かを決定することを含むことができる。プライマリPBDをその典型的な位置から移動させた場合、プライマリPBDは代替的に利用できなくなるため、音声コマンドに応答してフィードバックを提供することは有用ではないことがある。たとえば、キッチン内の特定のNMDのプライマリPBDをキッチンから寝室に移動させた場合、プライマリPBDが寝室にある間は、キッチンのユーザはプライマリPBDからのフィードバックを聞くことができないので、キッチン内のNMDを介して受信された音声コマンドに応答してプライマリPBDがフィードバックを提供することは有用ではないことがある。いくつかの実施形態では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムがプライマリPBDに対して、機能を実行するまたはフィードバックを提供するように指示した後、プライマリPBDは利用できないと決定することはできるが、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、プライマリPBDが所望の機能を実行した、または、所望のフィードバックを提供したとの確認をプライマリPBDから受信することには失敗する。
【0178】
いくつかの実施形態では、メディア再生システムは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに対して、メディア再生システム内の特定のPBDの状態(利用できるか、利用できないか)を通知することができる。たとえば、PBD534が映画に関連付けられたオーディオコンテンツを再生しているために、メディア再生システムが、PBD534が「割込禁止」状態にあることを知っている場合、メディア再生システムは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに対して、PBD534は利用できないが、PBD532、536、および538は利用できることを通知することができる。いくつかの実施形態では、メディア再生システムは、PBDが状態を、利用できるから、利用できないに、またはその逆に変更する場合は常に、ネットワークマイクロホンシステムに、PBDの利用可能性(または利用不可能性)を通知することができる。いくつかの実施形態では、メディア再生システムは、メディア再生システム内のどのPBDが利用できるか、または利用できないかに関して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに、定期的または半定期的に通知することができる。たとえば、メディア再生システムは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに、数秒毎、数分毎、または他の定期的または半定期的なベースで、どのPBDが利用できるか、または利用できないかを通知することができる。
【0179】
動作中、メディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネント(すなわち、PBD532~538のうちの何れか、CR522、および/または、コンピュータ506)は、メディア再生システムと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムとの間の任意の通信経路を介して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの任意の1つ又は複数のコンポーネント(すなわち、NMD512~516のうちの何れか、および/または、コンピュータ504)へ状態メッセージを送ることができる。たとえば、PBD532は、PBD532が、ネットワーク546および/または542を介して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネントに状態変更メッセージを送ることによって、音声コマンドに応答して、機能を実行し、および/または、フィードバックを提供するように利用できることを、コンピュータ504に通知することができる。別の例では、コンピュータ506は、個々のPBD532~538の状態(利用できるか、利用できないか)に関して、コンピュータ504に通知することができる。さらに別の例では、CR522は、個々のPBD532~538の状態(利用できるか、利用できないか)に関して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネントへ通知することができる。メディア再生システムは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに、PBD状態変化を他の手法でも通知することができる。
【0180】
いくつかの実施形態では、メディア再生システムは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに、メディア再生システム内の特定のPBDの状態(利用できるか、利用できないか)をPBDベースおよびNMDベースで通知することができる。たとえば、メディア再生システムは、キッチン内のアクティブなPBDが、キッチン内のNMDから受信した音声コマンドに応答してフィードバックを提供するために利用できるが、他の部屋のアクティブなPBDは、キッチン内のNMDから受信した音声コマンドに応答してフィードバックを提供するために利用できないことを示すことがあり得る。
【0181】
音声コマンドを受信したNMDに関連付けられたプライマリPBDが、音声コマンドに応答して、機能を実行し、および/または、フィードバックを提供するために利用できると決定したことに応答して、ネットワーク化されたマイクロホンシステム(たとえば、個別に、または、組み合わされた、NMD512~516のうちの何れか、または、コンピュータ504)は、プライマリPBDに対して、音声コマンドに応答して、機能を実行、および/または、第1のフィードバックを提供するように指示する。
【0182】
動作中、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、プライマリPBDに対して、音声コマンドで要求される機能を直接的または間接的に実行するように指示することができる。たとえば、いくつかの実施形態では、NMD512~516のうちの1つは、プライマリPBDに対して、所望の機能を実行するように、ネットワーク546を介して直接指示することができる。他の実施形態では、NMD512~516のうちの1つは、CR522に対して、音声コマンドで要求される機能を実行するように、ネットワーク546を介して指示することができ、CR522は、その後、プライマリPBDに対して、その機能を実行するように指示することができる。さらに別の実施形態では、コンピュータ504は、コンピュータ506に対して、音声コマンドによって要求される機能を実行するように指示し、コンピュータ506は、その後、プライマリPBDに対して、その機能を実行するように、ネットワーク544を介して指示することができる。さらに別の実施形態では、コンピュータ504は、CR522に対して、音声コマンドによって要求される機能を実行するように指示し、コンピュータ504は、その後、プライマリPBDに対して、その機能を実行するように指示することができる。さらなる実施形態では、コンピュータ504は、プライマリPBDに対して、音声コマンドによって要求される機能を実行するように直接指示することができる。ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、プライマリPBDに対して、他の直接的または間接的な手法でも機能を実行するように指示することができる
【0183】
同様に、動作中、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、プライマリPBDに対して、第1のフィードバックを直接的または間接的に提供するように指示することができる。たとえば、いくつかの実施形態では、NMD512~516のうちの1つは、プライマリPBDに対して、第1のフィードバックを提供するように、ネットワーク546を介して直接指示することができる。他の実施形態では、NMD512~516のうちの1つは、ネットワーク546を介して、CR522に対して、フィードバックを提供するように指示することができ、CR522は、その後、プライマリPBDに対して、フィードバックを提供するように指示することができる。さらに別の実施形態では、コンピュータ504は、コンピュータ506に対して、フィードバックを提供するように指示し、コンピュータ506は、その後、ネットワーク544を介して、プライマリPBDに対して、フィードバックを提供するように指示することができる。さらに別の実施形態では、コンピュータ504は、CR522に対して、フィードバックを提供するように指示し、コンピュータ504は、その後、プライマリPBDに対して、フィードバックを提供するように指示することができる。さらなる実施形態では、コンピュータ504は、プライマリPBDに対して、フィードバックを提供するように直接指示することができる。ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、プライマリPBDに対して、第1のフィードバックを他の直接的または間接的な手法でも提供するように指示することができる。
【0184】
いくつかの実施形態では、プライマリPBDに対して、音声コマンドに応答して第1のフィードバックを提供するように指示するネットワーク化されたマイクロホンシステムはまた、プライマリPBDに、第1のフィードバックのコンテンツを提供するネットワーク化されたマイクロホンシステムをも含むことができる。たとえば、「このバンドの名前は何ですか?」という音声コマンドに応答して、ネットワーク化されたマイクロホンシステム(すなわち、個別にまたは組み合わされた、NMD512~516のうちの何れか、または、コンピュータ504)は、現在トラックの再生を実行しているバンドの名前を決定するために、メディア再生システムが現在再生しているオーディオトラックに関するメタデータを、ネットワーク化されたマイクロホンシステム(すなわち、個別に、または、組み合わされた、PBD532~538のうちの何れか、または、コンピュータ506)からアクセスし、その後、プライマリPBDに対して、「バンドの名前はビートルズです」というオーディオフィードバックを提供するように指示することができる。
【0185】
しかし、音声コマンドを受信したNMDに関連付けられたプライマリPBDが、音声コマンドに応答して機能を実行する、または、フィードバックを提供することができないと決定したことに応答して、ネットワーク化されたマイクロホンデバイスは、フォールバックデバイスに対して、音声コマンドに応答して、機能を実行するか、または、第2のフィードバックを提供するように指示することができる。
【0186】
たとえば、特定のNMDのプライマリPBDが何らかの理由でオーディオを再生するために利用できない場合、ネットワーク化されたマイクロホンシステム(個別に、または、メディア再生システムとの組み合わせ)は、フォールバックPBDに対して、オーディオを再生するように指示することができる。
【0187】
いくつかの実施形態では、音声コマンドがフィードバックを要求するとき、第2のフィードバックは第1のフィードバックと同じであってもよい。たとえば、「このバンドの名前は何ですか?」という音声コマンドに応答して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、プライマリPBDに対して、「このバンドの名前はビートルズです」というオーディオフィードバックを提供するように指示するのではなく、代わりに、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、フォールバックデバイスに対して、「このバンドの名前はビートルズです」というオーディオフィードバックを提供するように指示することができる。動作中、第1のフィードバックは、(i)音声応答(たとえば、「このバンドの名前はビートルズです」)、ビープ音、または他のオーディオインジケーションのようなオーディオフィードバック、(ii)フラッシュ光または他の視覚的インジケーションのような視覚的フィードバック、(iii)振動または他の触覚的インジケーションのような触覚的フィードバック、のうちの1つ又は複数であり得る。
【0188】
しかし、他の実施形態では、第2のフィードバックは、第1のフィードバックとは異なる場合がある。動作中、第2のフィードバックは、(i)音声応答(たとえば、「このバンドの名前はビートルズです」)、ビープ音、または他のオーディオインジケーションのようなオーディオフィードバック、(ii)フォールバックデバイスを介したフラッシュ光または他の視覚的インジケーションのような視覚的フィードバック(たとえば、テキストメッセージまたはアプリケーション通知)、(iii)振動または他の触覚インジケーションもしくは物理的インジケーションのような触覚的フィードバック、のうちの任意の1つ又は複数であり得る。第2のフィードバックが第1のフィードバックと同じか異なるかは、フォールバックデバイスがプライマリPBDと同じ出力能力を有するか否かに依存し得る。たとえば、いくつかのフォールバックデバイスは、オーディオフィードバックを提供するスピーカーを備えていないものもある。いくつかの実施形態では、プライマリPBDが利用できないため、第2のフィードバックのコンテンツは第1のフィードバックと異なる場合がある。たとえば、音声コマンドが「このバンドは何ですか?」という先のシナリオでは、第2のフィードバックは、「プライマリ再生デバイスがオフラインであり、バンドの名前はビートルズです」と発言するフォールバックデバイスからのオーディオインジケーションであることができる。
【0189】
いくつかの実施形態では、(音声コマンドのコンテンツに依存して)機能を実行する、および/または、第2のフィードバックを提供するフォールバックデバイスは、(i)メディア再生システム内の別のPBD、(ii)CR522のようなメディア再生システムを制御するように構成されたコンピュータ、(iii)音声コマンドを受信したNMD、および/または(iv)ネットワーク化されたマイクロホンシステムの別のNMD、のうちの少なくとも1つである。
【0190】
いくつかの実施形態では、ネットワーク化されたマイクロホンシステム(すなわち、個別に、または、組み合わされた、NMD512~516のうちの何れか、および、コンピュータ504)は、1つ又は複数のフォールバックデバイスのセットからフォールバックデバイスを選択することができる。他の実施形態では、メディア再生システム(すなわち、個別に、または、組み合わされた、PBD532~538、CR522、およびコンピュータ506のうちの何れか)は、1つ又は複数のフォールバックデバイスのセットからフォールバックデバイスを選択することができる。何れのシナリオにおいても、1つ又は複数のフォールバックデバイスのセットからフォールバックデバイスを選択することは、(i)フォールバックデバイスの予め定義された階層に従ってフォールバックデバイスを選択すること、(ii)プライマリメディア再生デバイスと同期してメディアコンテンツを再生するように構成された1つまたは複数のメディア再生デバイスからフォールバックデバイスを選択すること、(iii)プライマリメディア再生デバイスと同期してメディアコンテンツを再生するように以前に構成された1つ又は複数のメディア再生デバイスからフォールバックデバイスを選択すること、または(iv)フォールバックデバイスとしてセカンダリメディア再生デバイスを選択すること、のうちの1つを備え、プライマリメディア再生デバイスは、メディアコンテンツの第1のチャンネルを再生するように構成され、セカンダリメディア再生デバイスは、メディアコンテンツの第2のチャンネルを再生するように構成される。
【0191】
たとえば、いくつかの実施形態は、選択するフォールバックデバイスの予め定義された階層を有することができる。いくつかの実施形態では、予め定義された階層は、ユーザ構成可能であってもよい。いくつかの実施形態では、予め定義された階層は、メディア再生システムのコンポーネントの製造者、および/または、ネットワーク化されたマイクロホンシステムのコンポーネントの製造者によって構成されてもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータ506(または、おそらくはコンピュータ504)は、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの構成、および/または、メディア再生システムの構成が経時的に変化するにつれて、フォールバックデバイスの階層を時々変更することができる。
【0192】
1つの例示的な階層に従って、ネットワーク化されたマイクロホンシステムまたはメディア再生システムのうちの一方または両方が、個別に、または、組み合わされて、プライマリPBDが、結合されたPBDのペアのメンバであるか否かを最初に決定し、メンバであれば、結合されたペアにおける他方のPBDを、フォールバックデバイスとして選択することができる。
【0193】
しかし、プライマリPBDが、結合されたペアのメンバでない場合、ネットワーク化されたマイクロホンシステムまたはメディア再生システムのうちの一方または両方が、個別に、または、組み合わされて、プライマリPBDが同期グループのメンバであるか否かを決定し、メンバであれば、同期グループ内の他のPBDからフォールバックデバイスを選択する。
【0194】
しかし、プライマリPBDが、結合されたペアまたは同期グループのメンバではない場合、個別に、または、組み合わされた、ネットワーク化されたマイクロホンシステムまたはメディア再生システムのうちの一方または両方が、メディア再生デバイスが、他の任意のPBDを含むか否かを決定し、含むのであれば、メディア再生システム内の他のPBDのうちの1つからフォールバックデバイスを選択する。
【0195】
その後、プライマリPBDが、結合されたペアまたは同期グループのメンバではなく、プライマリPBDがメディア再生システムにおける唯一のPBDである場合、個別に、または、組み合わされた、ネットワーク化されたマイクロホンシステムまたはメディア再生システムのうちの一方または両方は、メディア再生システム(たとえば、CR522)を制御するように構成されたコンピュータがアクティブであるか否かを決定し、アクティブであれば、フォールバックデバイスとしてコンピュータを選択することができる。動作中、CR522は、自身のスピーカーからのオーディオフィードバック、画面上の視覚的フィードバック(たとえば、メディア再生システムを制御するユーザインターフェースアプリケーションを介して、アプリケーション通知を介して、テキストメッセージを介して、または他のいくつかの視覚的フィードバックを介して)、または触覚的フィードバック(たとえば、振動)を提供することができる。
【0196】
最後に、プライマリPBDが、結合されたペアまたは同期グループのメンバではなく、プライマリPBDがメディア再生システムの唯一のPBDであり、メディア再生システムを制御するように構成されたコンピュータがアクティブではない場合、個別に、または、組み合わされた、ネットワーク化されたマイクロホンシステムまたはメディア再生システムのうちの一方または両方が、たとえば、音声コマンドを受信したNMD、ネットワーク化されたマイクロホンシステム内の他のNMD、ネットワーク化されたテレビ、ネットワーク化されたクロックラジオ、または他のデバイスのようなメディア再生システムの外部の他のネットワークデバイスが、フィードバックを提供するために利用できるか否かを決定し、利用できるのであれば、メディア再生システムの一部ではない利用できるネットワーク化されたデバイスのセットから、フォールバックデバイスを選択することができる。任意の組み合わせ、順序、または配置におけるデバイスの、他の予め定義された階層もまた可能である。
【0197】
代替的に、潜在的なフォールバックデバイスの階層を有するのではなく、いくつかの実施形態では、個別に、または、組み合わされた、ネットワーク化されたマイクロホンシステムまたはメディア再生システムのうちの一方または両方が、(i)プライマリPBDを有する統合メディア再生デバイス内の1つ又は複数の他のPBD、(ii)プライマリPBDとの結合されたペアにおける1つ又は複数の他のPBD、(iii)プライマリPBDと同期グループにおける1つ又は複数の他のPBD、(iv)プライマリPBDを有する統合再生デバイス内に以前に存在していた1つ又は複数の他のPBD、(v)プライマリPBDと結合されたペアに以前に存在していた1つ又は複数の他のPBD、(vi)プライマリPBDとの同期グループに以前に存在していた1つ又は複数の他のPBD、(vii)プライマリPBDを有するメディア再生システム内にある1つ又は複数の他のPBD、(viii)プライマリPBDを有するメディア再生システムに以前に存在していた1つ又は複数の他のPBDのような、プライマリPBDに関連付けられた1つ又は複数の他のPBDから、フォールバックデバイスを選択するように構成され得る。
【0198】
いくつかの実施形態では、フォールバックデバイスは、(i)オーディオインジケーション、(ii)視覚的インジケーション、および(iii)触覚的インジケーションのうちの1つ又は複数によって、プライマリPBDが利用できないことを付加的または代替的に示すことができる。たとえば、第2のフィードバックを提供することに加えて(または、おそらくは、その代わりに)、フォールバックデバイスは、通常、音声コマンドに応答してフィードバックを提供するプライマリPBDが、現在、音声コマンドに応答してフィードバックを提供するために利用できないことを示すことができる(たとえば、ユーザへ通知することができる)。1つの例では、プライマリPBDが利用できないというインジケーションは、たとえば、「プライマリ再生デバイスは現在利用できません」と発言するオーディオインジケーションでもよい。このインジケーションは、(i)メディア再生システムにおける別のPBD、(ii)メディア再生システム(たとえば、CR522)を制御するように構成されたコンピュータ、(iii)音声コマンドを受信したNMD、(iv)ネットワーク化されたマイクロホンシステムにおける別のNMD、または(v)おそらくは、メディア再生システムおよび/またはネットワーク化されたマイクロホンシステムと通信する他のいくつかのデバイス、のうちの何れかによって大きな音で再生されたオーディオインジケーションであり得る。代替的に、プライマリPBDが利用できないというインジケーションは、他の任意のタイプの可聴インジケーション、視覚的インジケーション、および/または触覚的インジケーションであってもよい。たとえば、フォールバックデバイスがCR522である場合、プライマリPBDが利用できないというインジケーションは、CR522の画面上に表示されるテキストメッセージもしくはアプリケーション通知、および/または、CR522デバイスによる振動でもよい。
【0199】
いくつかの実施形態は、プライマリPBDが、音声コマンドに応答して機能を実行するか、および/または、フィードバックを提供するために利用できない場合、別個の機能を実行するか、および/または、別個のフィードバックをユーザへ提供するコントローラデバイス(たとえば、CR522)およびPBDを追加的に含むことができる。1つの例では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、「All You Need is Loveを再生する」ための音声コマンドを受信し、この音声コマンドを受信したNMDに関連付けられたプライマリPBDが利用できないと決定した後、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは(単独で、または、メディア再生システムと組み合わせて)、(i)フォールバックデバイスに対する、曲を再生せよとの指示と、(ii)コントローラに対する、プライマリPBDが利用できないというメッセージをユーザに表示せよとの指示との両方を行うことができる。したがって、このようにして、フォールバックデバイスは、この機能を実行し、別のデバイスが、フィードバックを提供する。
【0200】
上記説明された例は、フォールバックデバイスを選択するネットワーク化されたマイクロホンシステム(または、恐らくはメディア再生システム)を説明している。動作中、フォールバックデバイスを選択するネットワーク化されたマイクロホンシステムは、フォールバックデバイスを選択するNMD512~516のうちの何れか、または、コンピュータ504を(個別に、または、組み合わせて)含むことができる。同様に、フォールバックデバイスを選択するメディア再生システムは、フォールバックデバイスを選択するPBD532~538のうちの何れか、CR522、またはコンピュータ506を(個別に、または、組み合わせて)含むことができる。
【0201】
NMDは、PBDが音声コマンドに応答して機能を実行するため、および/または、フィードバックを提供するために利用できるか、または、利用できないかに加えて、音声コマンドを受信するために利用できるか、または利用できないことがある。上記で説明されたプライマリPBDを有する個々のNMDの概念と同様に、いくつかの実施形態では、個々のPBDは、対応するプライマリNMDを有することができる。たとえば、キッチン内の特定のNMDが、キッチン内にある対応するプライマリPBDを有することができるように、キッチン内のPDBは、そのプライマリNMDとして構成されたキッチン内のNMDを有することができる。このようにして、特定のNMDが特定のPBDとペアリングされ、NMDがPBDのプライマリNMDであり、PBDがNMDのプライマリPBDとなるようにすることができる。NMDとPBDとの間の正式なソフトウェアベースのペアリングは、すべての実施形態において必要とされる訳ではないが、いくつかの実施形態では存在する可能性がある。
【0202】
いくつかの実施形態は、ネットワーク化されたマイクロホンシステムのプライマリNMDが、1つ又は複数のPBDを有するメディア再生システムの音声コマンドを受信するために利用できないと決定することを含む。動作中、プライマリNMDは、NMDが、(i)割込禁止状態にある、(ii)省電力モードにある、(iii)メディア再生システムとNMDとの間の通信をサポートするように構成されたネットワークを介して到達不能である、(iv)プラグが外されている、または(v)電源がオフにされている、ことにより、利用できないことがある。プライマリNMDは、プライマリPBDを、対応するプライマリPBDとは異なる部屋に移動させた場合(または、NMDの対応するプライマリPBDを別の部屋に移動させた場合)、代替的に利用できないことがある。
【0203】
プライマリNMDが音声コマンドを受信するために利用できないと決定することに応答して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムおよびメディア再生システムのうちの一方または両方は、個別に、または、組み合わされて、メディア再生システムのための音声コマンドを受信するフォールバックマイクロホンを、メディア再生システムの全体として、または、メディア再生システムの少なくとも1つのPBDのために指定する。
【0204】
いくつかの実施形態では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムのプライマリNMDが、メディア再生システム(または、メディア再生システムの少なくとも1つのPBD)の音声コマンドを受信するのに利用できないと決定することは、メディア再生システムが、ネットワーク化されたマイクロホンシステムから、プライマリNMDが、音声コマンドを受信するために利用できないことを示すメッセージを受信することを含む。メディア再生システム内の個々のPBDが、ネットワーク化されたマイクロホンシステム内の対応するプライマリNMDを有するいくつかの実施形態では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、PBDベースで、PBD上で音声コマンドを受信するために、どのNMDが利用でき、どのNMDが利用できないのかを示すことができる。
【0205】
いくつかの実施形態では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの個々のNMDの利用可能性または利用不可能性に関する状態情報を、メディア再生システムに定期的または半定期的に提供することができる。
【0206】
いくつかの実施形態では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、ネットワーク化されたマイクロホンシステム内の特定のNMDの状態(利用できるか、利用できないか)をメディア再生システムに通知することができる。たとえば、NMD512がソフトウェアまたはファームウェアのアップグレードを実行しているので、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、NMD512が「割込禁止」状態にあることを知っている場合、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、NMD512は利用できないが、NMD514および516は利用できることを、メディア再生システムへ通知することができる。いくつかの実施形態では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、利用できるから、利用できないへ、または、その逆へ、NMDが状態を変化させる場合には常に、NMDの利用可能性(または利用不可能性)をメディア再生システムに通知することができる。いくつかの実施形態では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、ネットワーク化されたマイクロホンシステム内のどのNMDが利用できるか、または、利用できないかに関して、メディア再生システムに定期的または半定期的に通知することができる。たとえば、ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、メディア再生システムに、数秒毎、数分毎、または他の定期的ベースまたは半定期的ベースで、どのNMDが利用できるか、または利用できないかを通知することができる。
【0207】
動作中、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの1つ又は複数のコンポーネント(すなわち、NMD512~516のうちの何れか、および/または、コンピュータ504)は、状態メッセージを、ネットワーク化されたマイクロホンシステムと、メディア再生システムとの間の任意の通信経路を介して、メディア再生システムの任意の1つまたは複数のコンポーネント(すなわち、PBD532~538のうちの何れか、CR522、および/または、コンピュータ506)へ送ることができる。たとえば、NMD512は、ネットワーク546および/または544を介してメディア再生システムの1つ又は複数のコンポーネントに状態変化メッセージを送ることによって、NMD512が音声コマンドを受信するために利用できることをコンピュータ506に通知することができる。別の例では、コンピュータ504は、個々のNMD512~516の状態(利用できるか、利用できないか)についてコンピュータ506に通知することができる。さらに別の例では、CR522は、NMD512~516の利用可能性を監視し、個々のNMD512~516の状態(利用できるか、利用できないか)に関してメディア再生システムの1つ又は複数の他のコンポーネントに通知することができる。ネットワーク化されたマイクロホンシステムは、他の手法でもNMD状態変化をメディア再生システムに通知することができる。
【0208】
ネットワーク化されたマイクロホンシステムおよびメディア再生システムのうちの一方または両方は、個別に、または、組み合わされて、音声コマンドを受信するフォールバックマイクロホンとして、利用できる様々なマイクロホンのうちの1つを指定することができる。たとえば、いくつかの実施形態では、フォールバックマイクロホンは、メディア再生システム内のPBDのうちの1つのマイクロホンである。他の実施形態では、フォールバックマイクロホンは、たとえばCR522のようなメディア再生システムを制御するように構成されたコンピュータ上のマイクロホンであってもよい。他の実施形態では、フォールバックマイクロホンは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムのセカンダリNMD上のマイクロホンであってもよい。さらに別の実施形態では、フォールバックマイクロホンは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムおよび/またはメディア再生システムのうちの一方または両方と通信する他のデバイス上のマイクロホンであってもよい。
【0209】
いくつかの実施形態では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムおよびメディア再生システムのうちの一方または両方が、個別に、または、組み合わされて、定義された階層に従ってフォールバックマイクロホンを選択することができる。たとえば、いくつかの実施形態では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムおよびメディア再生システムのうちの一方または両方が、個別に、または、組み合わされて、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、1つ又は複数の追加のNMDを含むか否かを決定し、含むのであれば、ネットワーク化されたマイクロホンシステムおよびメディア再生システムのうちの一方または両方が、個別にまたは組み合わされて、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの他のNMDのうちの1つを、メディア再生システムのフォールバックマイクロホンとして選択することができる(または、他のNMDのうちの1つを、メディア再生システムの1つ又は複数のPBDのフォールバックマイクロホンとして選択することができる)。
【0210】
ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、他の何れのNMDも有していない場合、ネットワーク化されたマイクロホンシステムおよびメディア再生システムのうちの一方または両方が、個別に、または、組み合わされて、メディア再生システムのPBDのうちの1つを選択して、メディア再生システム(または、メディア再生システムの1つ又は複数のPBD)の音声コマンドを受信するフォールバックマイクロホンとして、(もしも装備されていれば)そのオンボードマイクロホンを使用する。次に、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに追加のNMDがなく、メディア再生システムのPBDの何れもマイクロホンを有していない場合、ネットワーク化されたマイクロホンシステムおよびメディア再生システムのうちの一方または両方が、個別に、または、組み合わされて、メディア再生システムのための(または、少なくとも、メディア再生システムの1つ又は複数のPBDのための)音声コマンドを受信するためのフォールバックマイクロホンとしてそのマイクロホンを使用するようにメディア再生システム(たとえば、CF522)を制御するように構成されたコンピュータを選択することができる。
【0211】
そして、ネットワーク化されたマイクロホンシステムが、他の何れのNMDも有していない場合、メディア再生システムのPBDのうちの何れもが、マイクロホンを有していない場合(または、マイクロホンが使用できない場合、もしくは、マイクロホンが家の離れた位置にあるので、マイクロホンを使用できなくする、または、少なくとも使用することが望ましくないようにする位置にPBDが位置されている場合)、および、メディア再生システム(たとえば、CR522)を制御するように構成されたコンピュータがマイクロホンを有していない場合(または、たとえばCR522が通話中であるように、CR522において実行している他のいくつかのアプリケーションによってマイクロホンが使用されている場合)、ネットワーク化されたマイクロホンシステムおよびメディア再生システムのうちの一方または両方が、個別に、または、組み合わされて、メディア再生システムのための音声コマンドを受信するためのフォールバックマイクロホンとして、そのマイクロホンを使用するために、マイクロホンを備えたネットワーク上の他のいくつかのデバイスを選択することができる。フォールバックマイクロホン選択の他の階層も同様に使用することができ、これは、任意の順序で、上記で説明されたフォールバックマイクロホンの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、フォールバックマイクロホン選択階層は、ユーザ構成可能であってもよい。
【0212】
いくつかの実施形態では、プライマリNMDが、音声コマンドを受信するのに利用できないと決定したことに応答して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムおよびメディア再生システムのうちの一方または両方が、個別に、または、組み合わされて、別のデバイスに対して、プライマリNMDが利用できないことを示すように追加的に指示することができる。動作中、プライマリNMDが利用できないことを示すことは、(i)オーディオインジケーション、(ii)視覚的インジケーション、および(iii)触覚的インジケーションのうちの1つ又は複数を含む。動作中、プライマリNMDが利用できないことを示す他のデバイスは、(i)メディア再生システム内のPBDのうちの何れか、(ii)ネットワーク化されたマイクロホンシステム内の別のNMD、(iii)メディア再生システム、たとえばCR522、を制御するように構成された任意のコンピュータ、または(iv)ネットワーク化されたマイクロホンシステムおよび/またはメディア再生システムと通信し、音声コマンドを受信するためにプライマリNMDが利用できないことを示すインジケーションを提供または出力するように構成可能な他の任意デバイス、のうちの何れかを含むことができる。
【0213】
図10に図示される方法1000は、たとえば、
図1のメディア再生システム100、
図2の1つもしくは複数の再生デバイス200、
図3の1つもしくは複数の制御デバイス300、
図4のユーザインタフェース、
図5に図示される構成、および/または、
図6のNMDを含むまたは包含する動作環境内で実施され得る方法の実施形態を提示する。方法1000は、ブロック1002~1006のうちの1つ又は複数によって例示されるような、1つ又は複数の動作、機能、またはアクションを含むことができる。
【0214】
方法1000は、メディア再生システムの音声コマンドを受信するように構成されたNMDを介して音声コマンドを受信することを含むブロック1002において開始し、メディア再生システムは、NMDを介して受信された音声コマンドに応答して、第1のフィードバックを提供するように構成されたプライマリメディア再生デバイスを備える。いくつかの実施形態では、第1のフィードバックは、本明細書で説明されたような(i)オーディオフィードバック、(ii)視覚的フィードバック、および(iii)触覚的フィードバックのうちの1つ又は複数である。
【0215】
いくつかの実施形態では、方法ブロック1002は、追加的または代替的に、メディア再生システムのための音声コマンドを受信するように構成されたNMDを介して音声コマンドを受信することを含むことができ、メディア再生システムは、NMDを介して受信した音声コマンドに応答して、機能を実行するように構成されたプライマリメディア再生デバイスを備える。いくつかの実施形態では、この機能は、(i)たとえば、トラックの開始/停止、再生、スキップのような再生機能、(ii)たとえば、再生リストからのトラックの追加/削除のような再生リスト機能、(iii)たとえば、音量上昇/下降、イコライザ設定変更のような再生デバイス構成機能、(iv)たとえば、再生デバイスの同期グループへのグループ化、ゾーンシーンのアクティブ化のようなメディア再生システム構成機能、および/または、(v)再生デバイスによって個別に、もしくは、メディア再生システムによって全体的に実行され得る他の任意の機能、のうちの1つ又は複数である。
【0216】
次に、方法1000は、音声コマンドに応答して第1のフィードバックを提供するためにプライマリメディア再生デバイスが利用できないと決定することを含むブロック1004に進む。いくつかの実施形態では、方法ブロック1004は、追加的または代替的に、プライマリメディア再生デバイスが、音声コマンドで呼び出される機能を実行するために利用できないと決定することを含むことができる。
【0217】
いくつかの実施形態では、プライマリメディア再生デバイスが、音声コマンドに応答して第1のフィードバックを提供するため、および/または、機能を実行するために利用できないと決定することは、プライマリメディア再生デバイスが、(i)ミュートされている、(ii)割込禁止状態にある、(iii)省電力モードにある、または(iv)メディア再生システムとNMDとの間の通信をサポートするように構成されたネットワークを介して到達不能である、のうちの1つであると決定することを含む。いくつかの実施形態では、プライマリメディア再生デバイスが音声コマンドに応答して第1のフィードバックを提供し、および/または、機能を実行するために利用できないと決定することは、プライマリメディア再生デバイスが利用できないことを示すメッセージをメディア再生システムから受信することを含む。
【0218】
いくつかの実施形態では、方法1000は、1つ又は複数のフォールバックデバイスのセットからフォールバックデバイスを選択するオプションのステップを追加的に含む。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のフォールバックデバイスのセットからフォールバックデバイスを選択することは、(i)フォールバックデバイスの予め定義された階層に従ってフォールバックデバイスを選択すること、(ii)プライマリメディア再生デバイスと同期してメディアコンテンツを再生するように構成された1つ又は複数のメディア再生デバイスからフォールバックデバイスを選択すること、(iii)プライマリメディア再生デバイスと同期してメディアコンテンツを再生するように以前に構成された1つ又は複数のメディア再生デバイスからフォールバックデバイスを選択すること、または(iv)セカンダリメディア再生デバイスをフォールバックデバイスとして選択することのうちの1つを含み、プライマリメディア再生デバイスは、メディアコンテンツの第1のチャンネルを再生するように構成され、セカンダリ再生デバイスは、メディアコンテンツの第2のチャンネルを再生するように構成される。フォールバックデバイスは、(i)メディア再生システムの別のメディア再生デバイス、(ii)メディア再生システムを制御するように構成されたコンピュータ、または(iii)NMDのうちの何れか1つであってもよい。
【0219】
最後に、方法1000は、音声コマンドに応答して第1のフィードバックを提供するためにプライマリメディア再生デバイスが利用できないと決定することに応答して、フォールバックデバイスに対して、音声コマンドに応答して、第2のフィードバックを提供するように指示するブロック1006に進む。いくつかの実施形態では、第2のフィードバックは、本明細書で説明されたような(i)オーディオフィードバック、(ii)視覚的フィードバック、および(iii)触覚的フィードバックのうちの1つまたは複数である。いくつかの実施形態では、第2のフィードバックは第1のフィードバックと同じである。
【0220】
いくつかの実施形態では、ブロック1006は、追加的または代替的に、音声コマンドに応答して機能を実行するためにプライマリメディア再生デバイスが利用できないと決定したことに応答して、フォールバックデバイスに対して、音声コマンドで要求された機能を実行するように指示する。
【0221】
方法1000のいくつかの実施形態はさらに、音声コマンドに応答して第1のフィードバックを提供し、および/または、機能を実行するために、プライマリメディア再生デバイスが利用できないと決定することに応答して、さらに、フォールバックデバイスに対して、プライマリメディア再生デバイスが利用できないことを示すように追加的に指示することを含むことができ、プライマリメディア再生デバイスが利用できないことを示すことは、本明細書で説明されたような(i)オーディオインジケーション、(ii)視覚的インジケーション、および(iii)触覚的インジケーションのうちの1つ又は複数を含む。
【0222】
図11に図示される方法1100は、たとえば、
図1のメディア再生システム100、
図2の1つもしくは複数の再生デバイス200、
図3の1つもしくは複数の制御デバイス300、
図4のユーザインタフェース、
図5に図示される構成、および/または、
図6のNMDを含むまたは包含する環境内で実施され得る方法の実施形態を提示する。方法1100は、ブロック1102~1104のうちの1つまたは複数によって例示されるような1つ又は複数の動作、機能、またはアクションを含むことができる。
【0223】
方法1100は、ネットワーク化されたマイクロホンシステムのプライマリNMDが、メディア再生システムのための音声コマンドを受信するために利用できないと決定することを含むブロック1102から開始し、メディア再生システムは、1つ又は複数のメディア再生デバイスを備える。
【0224】
いくつかの実施形態では、プライマリNMDは、NMDが(i)割込禁止状態にあり、(ii)省電力モードにあり、(iii)メディア再生システムとNMDとの間の通信をサポートするように構成されたネットワークを介して到達不能であり、(iv)プラグを外されており、または(v)電源がオフにされているので、音声コマンドを受信するために利用できないことがある。プライマリNMDは、対応するプライマリメディア再生デバイスとは別の部屋へ移動させた場合(または、NMDの対応するプライマリメディア再生デバイスを別の部屋へ移動させた場合)、代替的に利用できないことがある。いくつかの実施形態では、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの、プライマリなネットワーク化されたマイクロホンデバイスが、メディア再生システムの音声コマンドを受信するのに利用できないと決定することは、プライマリNMDが音声コマンドを受信するために利用できないことを示すメッセージを受信することを含む。
【0225】
次に、方法1100は、プライマリNMDが音声コマンドを受信するために利用できないと決定することに応答して、メディア再生システムの音声コマンドを受信するフォールバックマイクロホンを指定することを含むブロック1104に進む。動作中、メディア再生システムの音声コマンドを受信するフォールバックマイクロホンを指定するステップは、ネットワーク化されたマイクロホンシステムの任意のコンポーネント(たとえば、
図5を参照して、個別に、または、組み合わされた、NMD512~516のうちの何れか、または、コンピュータ504)、または、メディア再生システムの任意のコンポーネント(たとえば、
図5を参照して、個別に、または、組み合わされた、PBD532~538のうちの何れか、CR522、またはコンピュータ506)によって実行され得る。
【0226】
動作中、フォールバックマイクロホンは、(i)メディア再生システム内のメディア再生デバイス上のマイクロホン(たとえば、PBD532~538の何れかのマイクロホン)、(ii)メディア再生システムを制御するように構成されたコンピュータデバイス上のマイクロホン(たとえば、
図5におけるCR522)、(iii)ネットワーク化されたマイクロホンシステムのセカンダリNMD上のマイクロホン、または(iv)ネットワーク化されたマイクロホンシステムおよび/もしくはメディア再生システムと通信する別のデバイス上の別のマイクロホン、のうちの何れかを含むことができる。
【0227】
いくつかの実施形態では、方法1100は、追加的または代替的に、音声コマンドを受信するためにプライマリNMDが利用できないと決定したことに応答して、さらに、メディア再生システムを制御するように構成されたコンピュータに対して、プライマリNMDが利用できないことを示すように追加的に指示するステップを含むことができ、プライマリNMDが利用できないことを示すことは、本明細書で説明されたような、(i)オーディオインジケーション、(ii)視覚的インジケーション、および(iii)触覚的インジケーションのうちの1つまたは複数を含む。また、いくつかの実施形態では、方法1100は、追加的または代替的に、プライマリNMDが音声コマンドを受信するために利用できないと決定したことに応答して、さらに、メディア再生システムの1つまたは複数のメディア再生デバイスに対して、プライマリNMDが利用できないことを示すように追加的に指示するステップを含み、プライマリNMDが利用できないことを示すことは、本明細書で説明されたような(i)オーディオインジケーション、(ii)視覚的インジケーション、および(iii)触覚的インジケーションのうちの1つまたは複数を含む。
【0228】
VI.デフォルトの再生デバイスのための例示的なシステム、装置、および方法
さらに別の配置では、本明細書で説明された実施形態は、メディア再生システムにおけるデフォルト再生デバイスの指定、およびそのような指定の適用を含むことができる。
図12は、デフォルト再生デバイスを指定する例示的なフロー
図1200を図示し、
図14は、デフォルト再生デバイス指定を適用するための例示的なフロー
図1400を図示する。図示される方法1200および方法1400は、たとえば、
図1のメディア再生システム100、
図2の再生デバイス200の1つもしくは複数、
図3の制御デバイス300の1つもしくは複数、および
図5の複数のデバイスのうちの1つもしくは複数を包含する動作環境内で実施され得る方法の実施形態を提示する。方法1200および方法1400は、ブロック1202~1208およびブロック1402~1408のうちの1つまたは複数それぞれによって例示されるような1つまたは複数の動作、機能、またはアクションを含むことができる。
【0229】
a.デフォルト再生デバイスの指定
1つの態様では、メディア再生システムにおけるデフォルト再生デバイスの指定は、メディア再生システム内の1つ又は複数の再生デバイスにNMDを割り当てることを含むことができ、その結果、1つ又は複数の再生デバイスは、NMDに関連付けられた機能のために指定されたデフォルト再生デバイスになる。
【0230】
図12に図示すように、方法1200は、ブロック1202においてNMDが割り当てのために利用できると決定すること、ブロック1204においてNMDが割り当てられるべき少なくとも1つの再生ゾーンを示すプロンプトを表示すること、ブロック1206においてNMDが割り当てられるべきメディア再生システム内の特定の再生ゾーンを示す入力を受信すること、および、ブロック708において特定の再生ゾーンへのNMDの割り当てを示すデータを記憶することを含む。
【0231】
例示目的のために、方法1200は、
図5のCR522によって実行されてもよく、これは、PBD532、534、536、および538のうちの1つもしくは複数、または、他の再生デバイスを含むメディア再生システムを制御するように構成された1つもしくは複数のコントローラデバイスのうちの1つとすることができる。それにもかかわらず、当業者であれば、方法1200に関連して示唆した機能は、追加的または代替的に、適用可能な変更を伴って、または伴わずに、
図5に図示される複数のデバイス500のうちの1つ又は複数の他のデバイスによって、全体的または部分的に実行され得ることを理解するであろう。
【0232】
ユーザが、CR522のように、方法1200を実行するコンピュータとのインタラクションを行うシナリオの1つの例では、CR522のユーザは、NMDが1つ又は複数の再生ゾーンに割り当てられるべきであることを示すことができる。ユーザによるインジケーションに応答して、CR522は、1つ又は複数のNMDが割り当てのために利用できるか否かを決定することができる。1つのケースでは、ユーザは、ユーザが割り当てることを望むNMDの識別情報をCR522に入力することができる。追加の論述が以下に提供される別のケースでは、CR522は、CR522の通信範囲内で、割り当てのために利用できるNMDを探索することができる。1つの事例では、CR522は、発見されたNMDのリストを表示し、割り当てのためのNMDを選択するようにユーザに促す。他の例も可能である。
【0233】
ブロック1202において、方法1200は、ローカル再生ネットワーク内の1つ又は複数の再生ゾーンへの割り当てのために、ネットワーク化されたマイクロホンデバイスが利用できると決定することを含む。ここでの論述では、ローカル再生ネットワーク上の再生デバイスおよびコントローラは、上記のセクションで説明したようなメディア再生システムを形成することができる。例示目的のために、ネットワーク化されたマイクロホンデバイスは、
図5のNMD512であってもよい。NMD512が割り当てのために利用できると決定することは、NMD512が、ローカルエリアネットワークの一部として、またはローカル再生ネットワーク内のデバイスを介しての何れかで、ローカル再生ネットワークと通信することができると決定することを含むことができる。以前に示唆したように、CR522、ならびにPBD532、534、536、および538(本明細書では「家庭用デバイス」とも呼ばれる)は、ローカル再生ネットワークを介して互いに通信するように構成することができる。このように、NMD512がローカル再生ネットワークと通信することができると決定することは、NMD512が家庭用デバイスのうちの少なくとも1つと通信することができると決定することを含んでもよい。1つのケースでは、家庭用デバイスのうちの1つ又は複数は、家庭用デバイスのうちの他のものから、ローカルネットワーク上の送信デバイスの存在を示すメッセージを、送信および/または検出するように構成されてもよい。そのようなメッセージは、送信デバイスが最初に電源を投入されたとき、定期的に、および/または、他のデバイスからの要求に応答して送信されてもよい。このケースでは、NMD512が家庭用デバイスのうちの少なくとも1つと通信することができると決定することは、家庭用デバイスのうちの1つまたは複数によって、NMD512から、NMD512の存在を示すメッセージを受信することを含んでもよい。
【0234】
1つの例では、CR522は、ローカル再生ネットワークとは異なる第2のネットワークを介してNMD512との通信を確立することができる。たとえば、NMD512は、CR522も通信するように構成されたローカルエリアネットワーク(LAN)との通信を確立し、パーソナルエリアネットワーク(PAN)を介してCR522との通信を確立することができる。1つの例では、LANおよび/またはPANは、Bluetooth(商標)(IEEE802.15)無線技術規格に従って容易化され得る。1つのケースでは、第2のネットワークを介して接続を確立すると、NMD512は、NMD512がローカル再生ネットワーク内の1つまたは複数の再生ゾーンへの割り当てのために利用できることを示すメッセージをCR522に送信することができる。
【0235】
別の例では、NMD512が割り当てのために利用できると決定することはさらに、NMD512が、家庭用デバイスのローカル再生ネットワークに参加することを含んでもよい。1つのケースでは、以前に示唆したように、第2のネットワークを介してCR522(または家庭用デバイスのうちの他の何れか)とNMD512との間の通信を確立することができる。しかしながら、このケースでは、CR522は、ローカル再生ネットワークに参加するためのパラメータを示すデータを、第2のネットワークを介してNMD512に送信することができる。ローカル再生ネットワークに参加するためのパラメータの例は、とりわけ、サービスセット識別子(SSID)、ネットワーク暗号化タイプ、ネットワークパスワード、ネットワーク許可トークン、およびネットワーク通信チャネル定義のうちの1つ又は複数を含んでもよい。1つの事例では、CR522は、NMD512がNMD512から受信した後に割り当てのために利用できると決定し、NMD512を示すネットワークパラメータおよび/またはメッセージの受信の確認は、第2のネットワークを介した割り当てのために利用できる。別の事例では、CR522は、ローカル再生ネットワークを介してNMD512からメッセージを受信した後、NMD512が割り当てのために利用できると決定することができる。この事例では、ローカル再生ネットワークを介したNMD512からのメッセージは、ローカル再生ネットワークを介したCR522とNMD512との間の通信が、NMD512が割り当てのために利用できることを示すのに十分なことがあるため、NMD512が割り当てのために利用できることを明示することもあるし、あるいは、しないこともある。
【0236】
前述したように、NMD512、514、および516のうちの1つ又は複数は、家庭用デバイスであるCR522、ならびにPBD532、534、536、および538のうちの1つ又は複数のモジュールまたはサブコンポーネントであってもよい。そのようなケースでは、上記の例を続けると、CR522は、NMD512の存在をそれ自身のサブコンポーネント(このケースでは、NMD512は、CR522のモジュールである)として識別することにより、またはNMD512が家庭用デバイスのうちの別のもののサブコンポーネントであると決定することにより、NMD512が割り当てのために利用できると決定してもよい。1つの事例では、NMD512がPBD532のサブコンポーネントである場合、CR522はNMD512を識別し、CR522およびPBD532が(すなわち、ローカル再生ネットワークを介して)通信を確立したとき、NMD512が割り当てのために利用できると決定する。他の例も可能である。
【0237】
CR522が、NMD512が割り当てのために利用できると決定すると、CR522は、CR522のユーザインタフェース上に、NMD512が割り当てのために利用できることを示すインジケーションを提供することができる。例示目的のために、
図13A~
図13Dは、NMDを割り当てるときに関与する可能性がある例示的なインタフェース1302~1362を図示する。
図13Aのインタフェース1302は、ローカル再生ネットワーク内の再生ゾーンの表現を図示する。1つの例では、特定の再生ゾーン(このケースでは、オフィス再生ゾーン)に対応する表現の選択(たとえば、スクリーンタップ、強制タッチ、および/または右クリック等)によって、インタフェースに、選択された再生ゾーンで実行可能なアクションの表現を提供するメニュー1304(および/または一連のサブメニュー)を表示させることができる。図示されるように、「マイクロホンを割り当てる」選択1306が検出され得る。1つの例では、インタフェース1302を表示することができ、NMD512が割り当てのために利用できることをCR522が決定する前に選択1306を受信することができる。別の例では、インタフェース802が表示されてもよく、NMD512が割り当てのために利用できることをCR522が既に決定した後に選択1306を受信してもよい。このケースでは、「マイクロホン割り当て」のオプションはメニュー1304に表示されないか、または、NMD512もしくは少なくとも1つの他のNMDが、割り当てのために利用できることを、CR522がまだ決定していないのであれば、グレーアウトされてもよい。他の例も可能である。
【0238】
図13Bのインタフェース1322は、1つ又は複数のNMDが検出された(および、割り当てのために利用できる)ことを示すメッセージボックス1324を図示する。メッセージボックス1324は、割り当てのために利用できるNMDの選択可能な表現をさらに含むことができる。たとえば、表現1326は、NMD512の割り当てを進めるように選択可能であり得る。1つの例では、インタフェース1322は、インタフェース1302の選択1306に応答して提供されてもよい。別の例では、インタフェース1322は、NMD512(この例では、NMD514)が割り当てのために利用できるとCR522が決定することに応答して、提供され得る。1つのケースでは、インタフェース1322およびメッセージボックス1324が、1つ又は複数のNMDの検出にのみ応答して、マイクロホンを割り当てるためのインタフェース(インタフェイス1302)を介した事前入力からではなく、提供されているのであれば、メッセージボックス1324はまた、検出されたNMDを後で割り当てるための選択可能なオプション(図示せず)をも含むことができる。他の例も可能である。
【0239】
ブロック1204において、方法1200は、NMDが割り当てられるべき少なくとも1つの再生ゾーンを示すプロンプトを表示することを含む。いくつかのケースでは、少なくとも1つの再生ゾーンは、2つ以上の再生デバイス(PBD536および538を含む
図5の結合ゾーン530等)を含むことができる。そのようなケースでは、CR522は、NMD512が割り当てられるべき少なくとも1つの再生ゾーン内に少なくとも1つの再生デバイスを示すためのプロンプトを表示することもできる。いくつかの他のケースでは、CR522は、少なくとも1つのゾーン内の再生デバイスの選択を促すことができない。そのようなケースでは、NMD512は、結合ゾーン内の各再生デバイスに、またはデフォルトで、結合ゾーンのグループコーディネータに、割り当てられてもよい。他の例も可能である。
【0240】
1つの実施形態では、少なくとも1つの再生ゾーンを示すプロンプトは、少なくとも1つの再生ゾーンに物理的に関連するアクションを促すことを含むことができる。1つの例では、プロンプトは、ユーザがNMD512を割り当てることを望む再生ゾーン内の再生デバイス上のボタンを、ユーザが押すためのものであり得る。
図13Cのインタフェース1342は、ユーザがNMD512を割り当てることを望む再生ゾーン内の再生デバイス上のボタンを押すようにユーザに促すための例示的なメッセージボックス1344を図示する。上述したように、インタフェース1342は、インタフェース1322上の表現1326の選択に応答して提供され得る。別の例では、プロンプトは、ユーザがNMD512を割り当てることを望む再生ゾーン内の再生デバイス上でCR522をタップするためのものであり得る。このケースでは、再生デバイスは、近距離通信(NFC)プロトコルを介してCR522を検出することができる。
【0241】
少なくとも1つの再生ゾーンに物理的に関連するアクションが含まれるそのような例では、NMD512が割り当てられるべき少なくとも1つの再生ゾーン内の少なくとも1つの再生デバイスのインジケーションは、少なくとも1つの再生ゾーンのインジケーションに固有であり得る。言い換えれば、ボタン押下またはCR522タップが発生する少なくとも1つの再生ゾーン内の再生デバイスは、NMD512が割り当てられるべき再生デバイスであってもよい。他の例も可能である。
【0242】
別の実施形態では、少なくとも1つの再生ゾーンを示すプロンプトは、CR522のユーザインタフェース上でアクションを促すことを含むことができる。1つの例では、CR522は、ローカル再生ネットワーク内の各再生ゾーンについて、(
図4の再生ゾーン領域420に類似した)対応する表現をユーザインタフェース上に表示し、NMD512が割り当てられるべき再生ゾーンに対応する表現を選択するためのプロンプトをインタフェース上にさらに表示することができる。
図13Dのインタフェース1362は、ローカル再生ネットワーク内の再生ゾーンに対応する選択可能な表現を含む例示的なメッセージボックス1364を図示する。上述のように、インタフェース1362は、インタフェース1322上の表現1326の選択に応答して提供されてもよい。この例では、選択された表現が、結合された再生ゾーン530のような、結合された再生ゾーンに対応する場合、CR522は、結合された再生ゾーン内の特定の再生デバイス(すなわち、PBD536または538)を示すプロンプトをインタフェース上にさらに表示することができる。たとえば、CR522は、インタフェース上に、選択された再生ゾーン内の各再生デバイスの対応する表現を選択するためのプロンプトを表示することができる。
【0243】
さらなる実施形態では、少なくとも1つの再生ゾーンを示すプロンプトは、少なくとも1つの再生ゾーンに物理的に関連するアクションと、CR522のユーザインタフェース上のアクションとのいくつかの組み合わせを含むことができる。たとえば、NMD512が割り当てられるべき再生ゾーンを示すためのプロンプトは、CR522のユーザインタフェース上のアクションのみを含むことができるが、再生ゾーン内の再生デバイスを示すための後続するプロンプトは、NMD512が割り当てられるべき再生デバイスに物理的に関連するアクションを含むことができる。他の例も可能である。
【0244】
さらに別の実施形態では、少なくとも1つの再生ゾーンを示すプロンプトは、示唆された少なくとも1つの再生ゾーンをさらに含むことができる。1つの例では、CR522は、(i)NMD512に「主寝室」を含む名前が与えられ、(ii)ローカル再生ネットワーク内の再生ゾーンにも「主寝室」という名前が与えられていることも識別し、したがって、主寝室再生ゾーンが、NMD512が割り当てられるべき適切な再生ゾーンであるとの示唆を、少なくとも1つの再生ゾーンを示すプロンプトとともに含むか、または、少なくとも1つの再生ゾーンを示すプロンプトへ追加することができる。他の例も可能である。
【0245】
ブロック1206において、方法1200は、NMDが割り当てられるべきローカル再生ネットワーク内の特定の再生ゾーンを示す入力を受信することを含む。上述のように、特定の再生デバイスが2つ以上の再生デバイスを含む場合、入力は、特定の再生ゾーン内の特定の再生デバイスをさらに示すことができる。
【0246】
1つの実施形態では、ブロック1204で表示されるプロンプトが、再生ゾーンに物理的に関連するアクションを含む場合、特定の再生ゾーンを示す入力は、特定の再生ゾーン内の再生デバイスから受け取ることができる。たとえば、ブロック1204で、表示されたプロンプトに応答して、PBD536上のボタンが押された場合、またはCR522によってPBD536上のタップが実行された場合、PBD536は、PBD536および/または結合領域530が選択されたことを示すメッセージをCR522へ送信することができる。
【0247】
別の実施形態では、ブロック1204で表示されるプロンプトがCR522のインタフェース上のアクションを含む場合、特定の再生ゾーンを示す入力は、インタフェース上のユーザによる選択入力の形態で受け取ることができる。他の例も可能である。
【0248】
ブロック1208において、方法1200は、特定の再生ゾーンへのNMDの割り当てを示すデータを記憶することを含む。1つの例では、上記の例を続けると、結合領域530へのNMD512の割り当てを示すデータを記憶することは、割り当てを示すデータをCR522のローカルメモリ記憶装置に記憶することを含むことができる。別の例では、割り当てを示すデータを記憶することは、他の家庭用デバイスのうちの1つ又は複数へ、割り当てを示すデータと、他の家庭用デバイスのうちの1つ又は複数に、データを記憶させるメッセージとを送信することを含むことができる。さらに別の例では、割り当てを示すデータを記憶することは、クラウドネットワーク502のコンピュータ504、506、および508のうちの1つ又は複数のようなサーバへ、割り当てを示すデータと、クラウドネットワーク502のコンピュータ504、506、および508のうちの1つまたは複数にデータを記憶させるメッセージとを送信することを含むことができる。他の例も可能である。
【0249】
上述したように、特定の再生ゾーンへのNMDの割り当ては、特定の再生ゾーン内の少なくとも1つの再生デバイスへのNMDの割り当てを含むこともできる。このように、結合ゾーン530へのNMD512の割り当てを示すデータは、上記の例を続けると、NMD512のPBD536への割り当てを示すデータを含むことができる。いくつかのケースでは、再生ゾーン内の再生デバイスが明示的に示されていない場合、特定の再生ゾーン内の各再生デバイスにNMDを割り当てることができる。他のケースでは、再生ゾーン内の再生デバイスが明示されていない場合、特定の再生ゾーン内の再生デバイスが自動的および/またはインテリジェントに識別され、NMDが、識別された再生デバイスに割り当てられる。たとえば、再生ゾーンが結合ゾーンである場合、結合ゾーンのコーディネート再生デバイスを識別することができる。別の例では、再生ゾーンがゾーングループである場合、ゾーングループ内のグループコーディネータ再生デバイスを識別することができる。他の例も可能である。
【0250】
1つの実施形態では、割り当てられたNMDは、1つ又は複数の固有の識別子に対応することができる。たとえば、NMDは、とりわけ、固有のシリアル番号または対応するMACアドレスを有することができる。したがって、結合ゾーン530(および/またはPBD536)へのNMD512の割り当てを示すデータを記憶することは、結合ゾーン530(および/またはPBD536)へのNMD512の固有の識別子の割り当てを記憶することを含むことができる。
【0251】
1つの例では、CR522は、NMD512が割り当てのために利用できると最初に決定したときに、NMD512の固有の識別子を受信することができる。いくつかのケースでは、NMDが固有の識別子を提供しない場合、固有の識別子が生成され、NMDに割り当てられることがある。他の例も可能である。
【0252】
いくつかの実施形態では、NMDを2つ以上の再生ゾーンに割り当てることができる。たとえば、
図1に図示されるような「オープンフロアプラン」を持つ家庭では、NMDは、リビングルーム、ダイニングルーム、およびキッチンの近くのどこかに配置することができる。そのようなケースでは、2つ以上の再生ゾーンへのNMDの割り当てが有益な場合がある。
【0253】
1つの例では、上記の例を続けると、CR522は、NMD512が割り当てられるべき第2の再生ゾーンを示すプロンプトを、インタフェース上に表示し、メディア再生システムにおける第2の再生ゾーンを示す入力を受信し、ブロック1204~1208と同様に、NMDが第1の再生ゾーンと第2の再生ゾーンとの両方に割り当てられるように、第2の再生ゾーンへのNMDの割り当てを示すデータを記憶することができる。
【0254】
1つの例では、NMD512を第2の再生ゾーンに割り当てるためのインタラクションは、連続して実行され得る。たとえば、CR522は、ブロック1206においてNMD512が、結合ゾーン530に割り当てられるべきであることを示す入力を受信した後、または、結合ゾーン530へのNMD512の割り当てを示すデータを記憶した後、NMD512が割り当てられるべき第2の再生ゾーンを示すプロンプトを、インタフェース上に表示することができる。
【0255】
別の例では、第2の再生ゾーンにNMD512を割り当てるためのインタラクションは、NMD512を結合ゾーン530に割り当てるためのインタラクションと実質的に並行して実行されてもよい。たとえば、ブロック1204において少なくとも1つの再生ゾーンを示すプロンプトは、NMD512が割り当てられるべき各再生ゾーンを示すプロンプトであってもよい。このケースでは、ブロック1206において受信された入力が単一の再生ゾーンのみを示す場合、ブロック708において記憶されたデータは、単一の再生ゾーンにのみNMD512の割り当てを示すことができる。一方、ブロック1206において受信された入力が2つ以上の再生ゾーンを示す場合、ブロック1208において記憶されたデータは、2つ以上の再生ゾーンの各々へNMD512の割り当てを示すことができる。
【0256】
さらなる例では、再生ゾーンを示すプロンプトは、NMD512が割り当てられるべき2つ以上の再生ゾーンを共にグループ化するようにユーザに促すことができ、その結果、ユーザは、NMD512がゾーングループおよび/またはゾーングループ内の再生ゾーンに割り当てられるべきであることを示すために、インタフェース上において、ゾーンの表現から、グループに対応する表現を選択する(または、代替的に、ゾーングループ内の再生デバイスを物理的に選択する)ことができる。他の例も可能である。
【0257】
【0258】
例示目的のために、表1は、デフォルト再生デバイスデータベース内のエントリの例示的なセットを図示する。図示されるように、表1は、NMD512、514、および516のそれぞれと、これらが割り当てられる再生ゾーンおよび再生デバイスを列挙する。この例では、NMD512とNMD516の両方が主寝室再生ゾーン(結合ゾーン530)に割り当てられる。しかしながら、この例では、NMD512はさらに主寝室再生ゾーンのPBD536に特に割り当てられる一方、NMD516はさらに両PBD536、538に特に割り当てられる。さらにこの例では、NMD514はリビングルーム再生ゾーンとキッチン再生ゾーンとの両方に割り当てられる。しかしながら、NMD514は、リビングルーム再生ゾーン内のPBD534にさらに割り当てられるが、キッチン再生ゾーン内の再生デバイスにはそれ以上割り当てられない。
【0259】
当業者であれば、表1と同様の機能を達成するために異なるフォーマット、構成、およびパラメータのセットが可能であることを理解するであろう。1つの例では、2つ以上のNMDが、単一の再生ゾーンまたは再生デバイスに割り当てられ得る。別の例では、各NMDは、3つ以上の再生ゾーンに割り当てられてもよい。さらなる例では、各NMDは、再生ゾーンではなく、1つ又は複数の再生デバイスに割り当てられてもよい。さらに別の例では、表1は、ローカル再生ネットワーク内の各再生ゾーンおよび/または再生デバイスを列挙することができ、列挙されたすべての再生ゾーンまたは再生デバイスに1つ又は複数のNMDが割り当てられているとは限らない。他の例も可能である。
【0260】
上記論述は、一般に、1つ又は複数のNMDの、1つ又は複数の再生ゾーンおよび/または再生デバイスへの割り当てを指すが、当業者であれば、そのような割り当ておよび指定は、追加的または代替的に、他の方法および/またはプロトコルに従って確立され得ることを理解するであろう。たとえば、1つ又は複数の再生ゾーンおよび/または再生デバイスは、等価的または代替的に、1つまたは複数のNMDに割り当てられ、対応するデータが、1つ又は複数のNMDにローカルに、またはコンピュータ504のようなサーバに遠隔に記憶されてもよい。表1の例を続けると、表1のエントリは、少なくともNMD512に対するインタフェース(すなわち、少なくともNMD512を管理および制御するためのコントローラインタフェース)を介して、PBD536および/または主寝室再生ゾーンのNMD512への割り当てに基づいて代替的(または追加的)に提供され得る。同様に、オフィス再生ゾーンおよび主寝室再生ゾーンは両方とも、少なくともNMD512および516に対応するインタフェースを介してNMD516に割り当てられてもよい。
【0261】
それに加えて、複数のNMDと複数の再生デバイスが互いに相互割り当てされるように、割り当てと指定との両方の形態が共存することができる。そのようなケースでは、相互割り当ては完全に一致していてもよいし、あるいは一致していなくてもよい。たとえば、いくつかのケースでは、2つの再生デバイスにNMDを割り当てることができるが、再生デバイスのうちの1つしかNMDに割り当てられない、またはどちらもNMDに割り当てられない。他の例も可能である。
【0262】
上述のように、特定の再生ゾーンへのNMDの割り当ては、特定の再生ゾーンがNMDのためのデフォルト再生ゾーンとして指定されていることを示す。次のセクションでは、そのようなデフォルト再生ゾーン指定の適用の例を提供する。
【0263】
b.デフォルト再生デバイス指定の適用
図14に図示されるように、方法1400は、ブロック1402において、NMDの識別情報の再生ゾーンへの割り当てを示すデータを備えたデータベースを維持することと、ブロック1404において、(i)NMDの識別情報、および(ii)メディア再生コマンドを示すメッセージを受信することと、ブロック1406において、データベース内のデータおよび受信メッセージに基づいてメディア再生システム内の再生ゾーンを識別することと、ブロック1408において、再生コマンドを示すメッセージを再生ゾーンに送信することとを含む。
【0264】
例示目的のために、方法1400は、
図5のコンピュータ506によって実行され得る。それにもかかわらず、当業者であれば、方法1400に関連して示唆した機能は、適用可能な変更を伴って、または伴わずに、
図5に図示される複数のデバイス500のうちの1つ又は複数の他のデバイスによって、全体的または部分的に実行され得ることを理解するであろう。たとえば、方法1400は、コンピュータ504および/もしくは508、またはクラウドネットワーク502によって全体的または部分的に実行されてもよい。
【0265】
ブロック1402において、方法1400は、メディア再生システムの再生ゾーンへのNMDの識別情報の割り当てを示すデータを備えるデータベースを維持することを含む。1つの例では、データベースを維持することは、
図12の方法1200に関連して上記で説明したものと同様の機能を含むことができる。それに加えて、データベースを維持することはさらに、メディア再生システムおよび/またはローカル再生ネットワークへの変更に応答してデータベースを更新することを含むことができる。たとえば、NMDが異なる再生ゾーンおよび/または再生デバイスに再割り当てされた場合、データベースは更新されてもよい。同様に、NMD512、514、および516のようなNMDを含む1つまたは複数のデバイス、PBD532、534、536、および538のような再生デバイス、またはCR552のような制御デバイスが追加され、削除され、一時的に切断され、または再接続された場合、データベースはそれに従って更新され得る。データベースを維持する他の例も可能である。
【0266】
ブロック1404において、方法1400は、(i)NMDの識別情報、および(ii)メディア再生コマンドを示すメッセージを受信することを含む。上記の例を続けると、コンピュータ506は、NMD514からメッセージを受信することができる。
【0267】
1つの例では、コンピュータ506は、メッセージを、コンピュータ504を介してNMD514から受信することができる。
図5に関連して示唆したように、NMD514は、通信経路542を介してコンピュータ504へ音声入力を送信し、コンピュータ504は、音声入力を、等価なテキストコマンドに変換し、その後、テキストコマンドをコンピュータ506に送信することができる。そのようなケースでは、(i)NMDの識別情報、および(ii)メディア再生コマンドを示すメッセージは、コンピュータ504からのテキストコマンドを含むことができる。
【0268】
別の例では、コンピュータ506は、NMD514から直接的にメッセージを受信することができる。そのようなケースでは、メッセージは、メディア再生コマンドを示すデータを含むことができる一方、メッセージ内で識別されたメッセージのソース(すなわち、メッセージのデータパケットヘッダ/プレフィックス)は、NMD514を示してもよい。このケースでは、コンピュータ506は、音声入力を処理し、等価なテキストコマンドに変換することもできる。
【0269】
ブロック1406において、方法1400は、データベース内のデータおよび受信したメッセージに基づいて、メディア再生システム内の再生ゾーンを識別することを含む。また、
図5に関連して示唆したように、コンピュータ506は、その後、テキストコマンドを解析して、1つ又は複数の再生コマンドを識別することができる。テキストコマンドを解析して1つ又は複数の再生コマンドを識別する間、コンピュータ506は特定のコマンドを識別することができるが、特定のコマンドを実行する再生ゾーンが識別されなかったと決定することができる。1つの例では、コンピュータ506は、再生コマンドにゾーン表示が提供されていない場合、特定のコマンドを実行する再生ゾーンが識別されなかったと決定することができる。別の例では、コンピュータ506は、再生コマンドで提供されたゾーンインジケーションがメディア再生システムに存在しない場合、特定のコマンドを実行する再生ゾーンが識別されなかったと決定することができる。他の例も可能である。
【0270】
何れのケースも、受信したメッセージが特定の再生ゾーンを示していないと決定したことに応答して、コンピュータ1406は、受信したメッセージにおけるNMDの識別情報に基づいて、メディア再生システム内の再生ゾーンを、データベース内で識別することができる。言い換えれば、コンピュータ506は、受信されたメッセージで識別された(および/または、メディア再生コマンドが発信された)NMDのデフォルト再生ゾーンとして指定された再生ゾーンを識別することができる。
【0271】
表1を含む上記の例を続けると、受信メッセージが、有効な再生ゾーンを識別しないがNMD512を示す場合、コンピュータ506は、再生ゾーン「主寝室」および/またはPBD536を、受信メッセージにおけるメディア再生コマンドを実行するための再生ゾーンとして識別することができる。
【0272】
表1に図示されるように、いくつかのケースでは、NMD514または516のようなNMDは、2つ以上の再生ゾーン(および/または再生デバイス)に割り当てられてもよい。1つの例では、コンピュータ506は、2つ以上の再生ゾーンの各々を、メディア再生コマンドを実行する再生ゾーンとして識別することができる。たとえば、受信したメッセージがNMD514を示す場合、コンピュータ506は、リビングルームとキッチンの両方を、メディア再生コマンドを実行する再生ゾーンとして識別することができる。
【0273】
別の例では、コンピュータ506は、2つ以上の再生ゾーンのサブセットを、メディア再生コマンドを実行する再生ゾーンとして識別することができる。たとえば、受信したメッセージがNMD516を示す場合、コンピュータは、メディア再生コマンドを実行する再生ゾーンとしてオフィスまたは主寝室のうちの1つを識別することができる。いくつかのケースでは、コンピュータ506は、コンテキスト情報のような追加の情報に基づいてサブセットを識別することができる。
【0274】
1つのケースでは、コンピュータ506は、2つ以上の再生ゾーンに関連付けられたメディアコンテンツに基づいて、メディア再生コマンドを実行する再生ゾーンとして、2つ以上の再生ゾーンのサブセットを識別することができる。たとえば、2つ以上の再生ゾーンの第1のサブセットが、メディアコンテンツを再生している、および/または、2つ以上の再生ゾーンの第2のサブセットがメディアコンテンツを再生していない間、メディアコンテンツに関連付けられている(すなわち、対応する再生キューにメディアコンテンツを有している)、および/または、音声入力が、対応するNMDにおいて受信された場合に、メディアコンテンツに関連付けられていないのであれば、コンピュータ506は、2つ以上の再生ゾーンの第1のサブセットを、メディア再生コマンドを実行する再生ゾーンとして識別することができる。
【0275】
追加的に、コンピュータ506は、2つ以上の再生ゾーンのメディア再生コマンドおよびメディア再生状態に基づいて、2つ以上の再生ゾーンのサブセットを識別することができる。そのようなケースでは、コンピュータ506は、メディア再生システム内の再生ゾーンの各々の再生状態を受信し維持するように構成され得る。たとえば、音声入力が、対応するNMDによって受信された場合、2つ以上の再生ゾーンの第1のサブセットがメディアコンテンツを再生し、2つ以上の再生ゾーンの第2のサブセットがメディアコンテンツを再生していない間、メディア再生コマンドが、メディアコンテンツの再生を停止することを含んでいるのであれば、コンピュータ506は、ユーザが、メディアコンテンツを再生していない(すなわち、既に停止されている)再生ゾーンではなく、メディアコンテンツを再生している再生ゾーンへ停止コマンドを提供する可能性が高いという仮定に基づいて、2つ以上の再生ゾーンの第1のサブセットを識別することができる。
【0276】
別のケースでは、データベース(または別のデータベース)は、メディア再生システム内のメディア再生履歴に関する情報、および/または、より具体的には、NMDの各々に関連付けられたメディア再生コマンド履歴をも記憶するように構成されてもよい。たとえば、データベース内のデータは、2つ以上の再生ゾーンのサブセットが、メディアコンテンツを再生するためにより頻繁に使用され、および/または、対応するNMDを介して音声コマンドに応答してメディアコンテンツを再生するためにより頻繁に使用されることを示すことができる。そのようなケースでは、コンピュータ506は、メディア再生コマンドを実行する再生ゾーンとして、2つ以上の再生ゾーンの、より頻繁に使用されるサブセットを識別することができる。
【0277】
さらなるケースでは、メディア再生履歴および/またはメディア再生コマンド履歴は、2つ以上の再生ゾーンのサブセットが、メディアコンテンツを再生するためにより頻繁に使用され、および/または、音声コマンドに応答して、メディアコンテンツを再生するためにより頻繁に使用される場合、日時、曜日等をさらに示すことができる。そのようなケースでは、コンピュータ506は、音声入力が、対応するNMDにおいて受信された時刻に基づいてメディア再生コマンドを実行する2つ以上の再生ゾーンのサブセットをさらに識別することができる。
【0278】
さらに別のケースでは、コンピュータ506は、2つ以上の再生ゾーンのサブセットを再生ゾーンとして識別して、コンピュータ506に利用できる近接情報にさらに基づいてメディア再生コマンドを実行することができる。言い換えれば、コンピュータ506は、対応するNMDに音声入力を提供するときに、ユーザの物理的な位置に基づいて2つ以上の再生ゾーンのサブセットを識別することができる。
【0279】
1つの例では、NMDによって検出され処理された音声入力は、音声入力に対応する方向情報を含むことができる。1つの実施形態では、NMDを2つ以上の再生ゾーンにセットアップして割り当てる際に、NMDに関連する2つ以上の再生ゾーンの位置を決定し、メモリ(ローカルまたはリモートで、すなわちコンピュータ504)に記憶することができる。たとえば、NMDのセットアップおよび割り当て中、または時間の経過とともに、NMDは、2つ以上の再生ゾーンによるメディアコンテンツの再生を検出し、メディアコンテンツの再生が検出された方向を、対応する再生ゾーンに相関付けることができる。このように、NMDによって音声入力が検出された方向に基づいて、ユーザの物理的な位置を決定することができる。
【0280】
別の例では、以前に示唆したように、メディア再生システム内の1つ又は複数の他のデバイスは、NMDおよび/または他のセンサも含むことができる。したがって、利用できるセンサのネットワークは、ユーザが、対応するNMDに音声入力を提供したときに、近接性を決定し、またはユーザを(すなわち、三角測量等によって)位置決めするように構成することができる。1つのケースでは、ユーザがCR522のような制御デバイスを保持しているか、または最近使用した場合、ユーザの位置、またはユーザと再生デバイス/再生ゾーンとの間の近接性は、制御デバイスと再生デバイスとの間の信号強度に基づいて決定され得る。同様に、他のNMDによって検出された音声入力のオーディオの大きさ、または、音声信号が検出されたときのユーザの物理的位置を決定するためにコンピュータ506によって、様々なデバイス間でユーザによって引き起こされる無線信号干渉が受信および適用され、したがって、2つ以上の再生ゾーンのサブセットを、メディア再生コマンドを実行するための再生ゾーンとして識別することができる。他の例も可能である。
【0281】
ブロック1408において、方法1400は、メディア再生コマンドを示すメッセージを再生ゾーンに送信することを含む。既に説明したように、メディア再生システム内の各再生ゾーンは、少なくとも1つの再生デバイスを含む。したがって、メディア再生コマンドを示すメッセージを再生ゾーンに送信することは、メディア再生コマンドを示すメッセージを、再生ゾーンの対応する少なくとも1つの再生デバイスに送信することを含むことができる。表1および
図5を参照すると、オフィス再生ゾーンはちょうどPBD532を含む。このケースでは、メディア再生コマンドを示すメッセージをオフィス再生ゾーンに送信することは、コンピュータ506が、メディア再生コマンドを示すメッセージをPBD532に送信することを含むことができる。
【0282】
再び表1および
図5を参照すると、結合ゾーン530(主寝室)は、両PBD536、538を含む。1つのそのようなケースでは、コンピュータ506は、メディア再生コマンドを示すメッセージを、両PBD536、PBD538に送信することができる。別のそのようなケースでは、コンピュータ506は、メディア再生コマンドを示すメッセージを、再生ゾーン内の再生デバイスのうちの1つにのみ送信することができる。
【0283】
1つの事例では、コンピュータ506は、データベースに従ってPBD536および538のうちの1つを選択することができる。たとえば、メディア再生コマンドがNMD512から発信され、コンピュータ506が、メディア再生コマンドを示すメッセージを、主寝室再生ゾーンに送信している場合、NMD512はさらにPBD536へ割り当てられ、PBD538へ割り当てられていないので、コンピュータ506は、メディア再生コマンドを示すメッセージをPBD536に送信することができる。
【0284】
別の例では、メディア再生コマンドがNMD516から発信され、コンピュータ506が、メディア再生コマンドを示すメッセージを、主寝室再生ゾーンに送信している場合、NMD516は、主寝室再生ゾーンへ割り当ての一部として、両PBD536、538に割り当てられているので、コンピュータ506は、追加の情報に基づいて、PBD536またはPBD538の1つを選択することができる。1つのケースでは、コンピュータ506は、とりわけ、デバイス処理電力およびネットワーク条件等のうちの1つまたは複数の要因に基づいて、PBD536またはPBD538のうちの1つを選択することができる。追加的または代替的に、コンピュータ506は、再生デバイスのうちの1つが、結合ゾーンのコーディネータであることに基づいて、PBD536またはPBD538のうちの1つを選択することができる。他の例も可能である。
【0285】
別のケースでは、前述のように、コンピュータ506は、メディア再生コマンドを実行する再生ゾーンとして、2つ以上の再生ゾーンを識別することができる。そのようなケースでは、コンピュータ506は、メディア再生コマンドを示すメッセージを、2つ以上の再生ゾーンのそれぞれにおける各再生デバイス、2つ以上の再生ゾーンのそれぞれにおける再生デバイスのサブセット、またはそれらの組み合わせへ送信することができる。
【0286】
さらに、メディア再生コマンドを実行する再生ゾーンとして識別された2つ以上の再生ゾーンのすべてまたは少なくとも一部のサブセットが、ゾーングループ内でグループ化されているケースでは、コンピュータ506は、各再生ゾーン内の再生デバイスにメッセージを送信するのではなく、メディア再生コマンドを示すメッセージを送信する、ゾーングループ内の単一の再生デバイスを識別することができる。このケースでは、コンピュータ506は、とりわけ、デバイス処理電力およびネットワーク条件等のうちの1つまたは複数の要因に基づいて、ゾーングループから再生デバイスを選択することができる。追加的または代替的に、コンピュータ506は、再生デバイスがゾーングループのためのグループコーディネータであることに基づいて、ゾーングループから再生デバイスを選択することができる。他の例も可能である。
【0287】
1つの実施形態では、メディア再生コマンドを示すメッセージを再生ゾーンに送信した後、コンピュータ506は、再生ゾーンにおける実行のために再生コマンドが送られたことを示すメッセージを、コンピュータ504および/またはNMDにさらに送信することができる。1つの例では、コンピュータ506は、再生ゾーン内の少なくとも1つの再生デバイスから、再生ゾーンがNMDに送信する前に再生コマンドを実行していることを示すメッセージを受信することができ、このメッセージは、再生コマンドが、再生ゾーンにおける実行のために送られたことを示す。
【0288】
1つのケースでは、コンピュータ506は、再生コマンドが再生ゾーンで実行のためにNMDに直接送られたことを示すメッセージを送信することができる。別のケースでは、コンピュータ506は、クラウドネットワーク502内のコンピュータ504のような別のコンピュータを介して、再生ゾーンでの実行のために再生コマンドがNMDに送られたことを示すメッセージを送信することができる。
【0289】
さらに別のケースでは、コンピュータ506は、メディア再生システム内の再生デバイスを介して、再生ゾーンでの実行のために、再生コマンドが送られたことを示すメッセージを、NMDに送信することができる。たとえば、コンピュータ506は、実行のために、再生コマンドが送られたことを示すメッセージを、通信経路544を介してPMD536へ送信することができ、PMD536は、ローカル通信手段546を介してメッセージをNMD512に中継することができる。
【0290】
再生コマンドが実行のために送られたことを示すメッセージを中継する再生デバイスは、メディア再生コマンドを実行する再生デバイスであってもよい。たとえば、メディア再生コマンドを示すメッセージを再生ゾーンに送信するとき、コンピュータ506は、メディア再生コマンドを示すメッセージを受信すると、識別された再生ゾーン内の再生デバイスに、メディア再生コマンドが実行のために送られたことを示すメッセージを対応するNMDへさらに送信させることができる。
【0291】
追加的または代替的に、コンピュータ506は、メディア再生コマンドが実行されたか、または実行されていると決定し、それに応答して、コンピュータ504および/またはNMDに、直接的にまたは別のデバイスを介して、メディア再生コマンドが実行されたか、または実行されていることを示すメッセージを送信することができる。
【0292】
さらに、コンピュータ506は、メディア再生コマンドを示すメッセージを再生ゾーンに送信するときさらに、識別された再生ゾーン内の再生デバイスに、メディア再生コマンドの実行完了時または実行中に、メディア再生コマンドが実行されたこと、または実行中であることを示すメッセージを対応するNMDへ送信させることができる。他の例も可能である。
【0293】
VII.オーディオ応答再生のための例示的なシステム、装置、および方法
さらなる配置では、本明細書で説明する実施形態は、音声コマンドに応答してオーディオを再生することを含むことができる。
図15は、オーディオ応答を再生するための方法の例示的なフロー
図1500を図示し、
図16は、
図15のブロック1508およびブロック1512の態様をより詳細に示す例示的なフロー
図1600を図示する。方法1500および方法1600は、たとえば、
図1のメディア再生システム100、
図2の再生デバイス200の1つまたは複数、
図3の制御デバイス300の1つ又は複数、および
図5のシステム500内の複数のデバイスのうちの1つ又は複数を含む動作環境内で実施され得る。
【0294】
方法1500のブロック1502において、ネットワークマイクロホンデバイス512、514、または516は、再生デバイス532、534、536、538のような1つ又は複数の再生デバイスを備えるゾーンに割り当てられる(たとえば、ペアリングされるか、または結合される)。NMDは、その内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる「Default Playback Device(s)」と題された米国仮出願第62/298,410号において識別されるアプリケーションにおいて説明されたゾーンへ割り当てられ得る。ブロック1504において、ユーザは、マイクロホンを含む複数のデバイス500(たとえば、NMD512、514、516、PBD532、534、536、538、CR522)のうちの1つ又は複数のデバイスに音声コマンドを提供することができる。1つ又は複数のマイクロホンデバイスは、処理のために、音声コマンドを、複数の他のデバイスまたはデバイス500のシステム(たとえば、クラウドネットワーク502内の1又は複数のコンピュータ504、506、508、NMD512、514、516、PBD532、534、536、538)へ渡すことができる。ブロック1506において、1つ又は複数の処理デバイスは、音声コマンドを処理し、再生されるべき応答を返すことができる。再生されるべき応答は、再生されるべきオーディオクリップ、発言に変換されるべきテキスト、および/または、システム500のデバイスにローカルに記憶され得る、再生されるべき事前記録された応答の識別子(たとえば、URLまたはURI)を備えた音声応答メッセージの形式で返され得る。応答は、1つ又は複数の通信経路542、544、546を介して返され得る。
【0295】
ブロック1508において、システム500は、音声応答を再生するための1つ又は複数のデバイスか、あるいは1つ又は複数のゾーンを選択することができる。音声応答を再生するための1つ又は複数のデバイスまたはゾーンの決定または選択は、コンテキスト情報、ペアリング情報、および/またはユーザ設定を含む様々な要因に依存し得る。ブロック708は、
図8に関してより詳細に議論されるであろう。
【0296】
ブロック1510において、システム500は、再生する応答を示す音声応答メッセージを受信することができる。ブロック1512において、システム500は、ブロック1508で選択された1つ又は複数のデバイスに音声応答を再生させることができる。デフォルトゾーンは、別のゾーンとの同期再生のためにグループ化されてもよく、オーディオ応答の再生は、
図16に関してより詳細に説明されるグループ化に基づいて調節されてもよい。
【0297】
図16は、本明細書で説明する態様に従って、音声コマンドに応答して音声応答を再生するための、1つ又は複数のゾーンか、あるいはデバイス(たとえば、個々のデバイス、1つ又は複数のデバイスを備えるゾーン)を選択する例示的なフロー図を図示する。ブロック1602において、コンピュータ(たとえば、NMD、再生デバイス、制御デバイス、コンピュータ)は、予め決定された応答デバイス(たとえば、デフォルトPBD)またはゾーン(たとえば、デフォルトゾーン)を使用するか、あるいは、音声応答を再生するための応答デバイスまたはゾーンを動的に選択するかを、決定することができる。新たなデバイスをシステム500に追加するとき、初期のシステム設定または構成(たとえば、割り当て、ペアリング、結合)中に、予め決定された応答デバイスまたはゾーンを決定することができる。たとえば、初期設定または構成は、システム500に新たな再生デバイスを追加すること、および/または、新たなNMDをゾーン(たとえば、デフォルトゾーン)に追加または割り当てることができる。予め決定された応答デバイスは、ユーザによって選択されてもよく、および/または、システム500によって自動的に選択されてもよい。応答デバイスまたはゾーンは、ペアリング情報(たとえば、ユーザの位置に依存するペアリング、マイクロホンデバイスの位置に依存するペアリング)および/または能力情報(たとえば、利用できるセンサ、利用できるデバイス、利用できるネットワーク、利用できる処理電力)を含むことができるコンテキスト情報(たとえば、位置情報、方向情報、存在情報)のような様々な情報に基づいて動的に選択され得る。
【0298】
予め決定されたデバイスを使用するか、またはオーディオ応答デバイスを動的に選択するかの決定は、応答デバイスを動的に選択するための、および/または、応答デバイスの効率的な決定のためのシステム500の能力に基づくことができる。あるデバイスおよび/またはハードウェアが動的選択を行うために使用されてもよく、あるデバイスおよび/またはハードウェアが動的選択に参加するために利用できない場合、システム500は、予め決定された応答デバイスを使用するようにデフォルトで動作させることができる。たとえば、システム500は、ユーザの位置、および/または、ユーザによって話された音声コマンドを、受信する、または、処理する役割を担う、マイクロホンデバイス(たとえば、NMD、PBD、CR等)の位置に関する位置情報を決定する能力を有していない場合がある、および/または、システム500は、システム500におけるデバイスの、以前に決定された位置情報を有していない場合がある。そのような例では、予め決定されたデバイスを使用するとの決定は、音声コマンドに対する即時の肯定情報または応答をユーザに提供するために最も便利な手段であり得る。別の例として、システム500は、センサ、カメラ、またはコンテキスト情報(たとえば、位置情報、存在情報等)を決定するために使用され得る他の入力デバイス等のハードウェアを欠いていてもよい。この事例では、システム500は、予め決定された応答デバイス(たとえば、デフォルトゾーン、デフォルト再生デバイス)を使用することを決定することができる。さらに別の例として、システム500は、1つのゾーンのみを有することができ、そのケースでは、システムは、1つのゾーンをデフォルトゾーンとして設定するか、および/または、すべてのオーディオ応答に対して1つのゾーンを使用するかを、自動的に決定することができる。同様に、システム500は単一のPBDのみを有することができる。これを考慮して、システムは、単一のPBDをデフォルトデバイスおよび/または予め決定されたオーディオ応答デバイスとして使用するように選択することができる。
【0299】
いくつかの事例では、通信経路542、544、および/または546を介して処理するために、システム500内のデバイスによって検出された情報をクラウドネットワーク502に送信することによって、位置情報を決定または処理することができる。クラウドネットワーク502は、デバイスNMD512、514、516、CR522、およびPBD532、534、536、538よりも多くの処理電力を有することができる。クラウドネットワーク502が利用できない場合、システム500は、予め決定されたデバイスの1つを使用してもよく、オーディオ応答を発声または再生するための具体的な予め決定されたデバイス(たとえば、デフォルト応答デバイス)のための、ユーザプロファイルに記憶されたユーザの嗜好を放棄することができる。いくつかの態様では、位置情報は、NMD、CR、PBDのうちの1つ又は複数によってローカルに処理されてもよい。
【0300】
システム500が、ブロック1602において、音声コマンドに対するオーディオ応答を再生するための1つ又は複数の予め決定された応答デバイスまたはゾーンを選択すると決定した場合、方法1600はブロック1604に進むことができる。システム500がブロック1602でオーディオ応答を再生するために1つ又は複数の応答デバイスを動的に選択する場合、方法800はブロック806に進むことができる。
【0301】
ブロック1604において、処理デバイス(たとえば、複数のデバイス500のうちの何れか)は、予め決定されたゾーンか、あるいは1つ又は複数の予め決定されたデバイスを選択することを決定することができる。たとえば、ユーザは、初期設定または構成(たとえば、割り当て、ペアリング、または結合)中に、任意の音声コマンドに対する音声応答を再生するために、1つ又は複数のデバイスか、あるいは1つ又は複数のゾーンを指定することができ、ユーザ指定は、ユーザに関連付けられたユーザプロファイルに、デフォルト設定として保存されてよい。ユーザプロファイルは、複数のデバイス500のうちの任意のデバイスに記憶することができる。音声コマンドの受信に応答して、システム500内の受信デバイスまたは任意の他のデバイスは、ローカルまたは別のデバイスに記憶されたユーザプロファイルを検索して、使用する再生デバイスの予め決定されたスピーカーまたはゾーンを、音声コマンドに対してオーディオ応答を再生するデバイスとして使用することができる。
【0302】
1つの例では、NMDはスピーカーを含み、ネットワーク化されたマイクロホンデバイスのスピーカーは、音声応答を再生するために使用され得る。
【0303】
別の態様では、オーディオ応答デバイス(たとえば、NMD、再生デバイス、制御デバイス)内のスピーカーは、オーディオ応答を再生するためにNMDを用いて初期設定中に構成されてもよい。たとえば、ユーザは、デフォルトゾーン内の特定のデバイスを、デフォルト応答デバイスとして選択することができる。他の事例では、デフォルトゾーンは1つの再生デバイスを含み、その1つの再生デバイスは、デフォルト応答デバイスとして識別されてもよい。いくつかの他の事例では、デフォルトゾーンは、2つ以上の再生デバイスを含み、ユーザは、再生デバイスのうちの1つ、または、再生デバイスのうちの2つ以上を、デフォルト応答デバイスとして選択することができる。
【0304】
いくつかの態様では、オーディオ応答を再生するゾーンは、2つ以上の再生デバイス(たとえば、PBD536、538)を含む結合ゾーン(たとえば、結合ゾーン530)であってもよい。結合ゾーンでは、オーディオ応答は、結合ゾーン内の1つまたは複数の再生デバイスによって再生され、結合ゾーンの再生デバイスのうちのどれがオーディオを再生するかは、再生デバイスのタイプに依存し得る。たとえば、結合ゾーンは、再生デバイスがユーザの周りの異なる位置に配置され、オーディオの1つ又は複数のチャンネルを演奏することを担当するサラウンドサウンドシステムを含むことができる。この配置では、再生デバイスは、ユーザの前および後ろに配置されてもよい。PBDに対するユーザの方位に基づいて、ユーザの前にあるPBDを選択してオーディオ応答を再生することができる。
【0305】
いくつかの態様では、NMDは、通常、相対的な位置が初期設定の間に構成され得るように静止していてもよい。1つの態様では、ユーザは、NMDに最も近い応答デバイスを識別することができる。応答デバイスは、デフォルトゾーンまたは別のゾーンの一部である場合がある。別の態様では、NMDに最も近い応答デバイスは、近くの応答デバイスおよび/またはNMDによって自動的に識別されてもよい。たとえば、近接検出は、近くの応答デバイスおよび/またはNMDのマイクロホンを使用して実行することができる。たとえば、デフォルトゾーン内の1つ又は複数の再生デバイスは、予め決定されたトーンを放出または再生することができる。予め決定されたトーンは、各再生デバイスにおいて同じ電力レベルまたは音量で再生されてもよい。NMDのマイクロホンは、テストトーンを受信し、再生デバイスがNMDに最も近い最大電力レベルに基づいて決定することができる。
【0306】
いくつかの態様では、デフォルト応答デバイスは、NMDに対する再生デバイスの方位に基づいて決定されてもよい。たとえば、NMDに面している再生デバイスは、NMDに物理的により近い再生デバイスよりも高い優先度を有するデフォルト応答デバイスとすることができる。最も近い再生デバイスを決定するためにテストトーンを使用するのと同様に、NMDのマイクロホンによってピックアップされたテストトーンを使用して、NMDに対する再生デバイスの方位を決定することができる。NMDは、NMDに面しているスピーカーが、NMDから離れて向けられたスピーカーよりも、より大きな音で、または高い電力で検出されるように配置された再生デバイスから再生されたトーンをピックアップまたは検出することができる。本明細書で説明されているものを含む、近接度または位置決定のための他の技術が可能である。
【0307】
別の例として、すべての再生デバイスは、音声コマンドに対するオーディオ応答を再生するように選択されてもよい。たとえば、デフォルトゾーン(たとえば、NMDが割り当てられているゾーン)内のすべての再生デバイスは、オーディオまたは音声コマンドに応答する任意のまたはすべてのオーディオ応答を再生することができる。
【0308】
1つ又は複数の予め決定された応答デバイスを決定した後、方法はブロック1608に進み、デフォルトゾーンが別のゾーンとグループ化されているか否かを決定することができる。デフォルトゾーンは、メディアアイテム(たとえば、オーディオコンテンツ、ビデオクリップ、ラジオ)の同期再生のために別のゾーンとグループ化することができる。
【0309】
ブロック1606に戻って、システム500は、オーディオコマンドに対するオーディオ応答を再生するために、1つ又は複数の応答デバイスか、あるいは1つ又は複数のゾーンを動的に選択することができる。動的に選択されたオーディオ応答デバイスは、ペアリング情報(たとえば、ユーザ位置および/またはデバイス位置に基づくNMD動的ペアリング)および/または、コンテキスト情報(たとえば、ユーザの方位、音声コマンドの時刻におけるコンテキスト、位置情報)に基づいて選択され得る。ペアリング情報は、コンテキスト情報に依存してもよい。動的に選択されるデバイスは、ペアリング情報とは独立して選択されてもよい。応答のために選択されたゾーンまたはデバイスは、NMDが割り当てられているデバイスまたはゾーンと同じであってもよいし、あるいは異なっていてもよい。
【0310】
上記で示唆したように、NMDは、ゾーンまたはデバイスにペアリングされるか、または割り当てられてもよい。動的に選択されたオーディオ応答デバイスは、NMDがペアリングされるデバイスであることができ、NMDと別のデバイスとの間のペアリングは、特定のイベント(たとえば、ユーザが特定のゾーンを要求する)に応答して、任意の時間において決定され得るユーザの位置、および/または、別のデバイス(たとえば、NMD、PBD、CR)に対するNMDの位置(における変化に応じた変化)に基づいて動的に変化し得る。たとえば、音声コマンドが受信された時、または、オーディオ応答がユーザに再生されるべき時。ユーザの位置は、複数のデバイス500のうちの1つ又は複数、および様々な技術を使用して決定されてもよい。たとえば、複数のデバイス500のうちの2つ以上の異なるデバイスのマイクロホンを使用して、2つ以上の異なるデバイスに対するユーザの位置を決定することができる。
【0311】
2つ以上の異なるデバイスは、ユーザの声を聞き、ユーザの声の大きさ(たとえば、音量、電力レベル)を比較することによって、および/または、2つ以上の異なるデバイスの各々が、ユーザの声を受信する間の遅延またはタイミング差を決定することによって、最も近いスピーカーを決定することができる。例として、第1のデバイス(たとえば、PBD532)および第2のデバイス(たとえば、PBD534)は、ユーザと同じゾーンに位置していてもよく、これら再生デバイスのマイクロホンは、ユーザの音声コマンドをピックアップすることができる。デバイスは、ユーザが音声コマンドを話すときに、ユーザの発言または音声を記録および/または分析することができる。記録は、マイクロホンを含むデバイス500(たとえば、NMD、PBD、CR)のうちの何れかによって行われてもよく、分析は、複数のデバイス500のうちの任意のデバイスによって行われてもよい。分析は、記録されたユーザの発言または音声を、1つ又は複数の他のデバイスから受信し、タイムスタンプおよび/または話し言葉および/またはユーザの発言の音節、または録音の他の特性に基づいて比較することを含むことができる。いくつかの態様では、比較は、各単語、音節、および/または、句の後に実行され、ユーザが音声コマンドの発言を完了するまで待つ必要はない。
【0312】
ユーザにより近いデバイスは、ユーザから離れたデバイスよりも前に、ユーザの音声を受信できるので、異なるデバイスがユーザの音声を受信する間の遅延またはタイミング差は、ユーザと受信デバイスとの間の相対距離を示すことができる。たとえば、2つ以上のデバイスが各々、ある音特性または音マーカが音声入力に発生したときにタイムスタンプを設けることができ、タイムスタンプを比較して、2つ以上のデバイスのうちのどれが、音声を最初に受信したかを決定する。2つ以上のデバイスは、同期クロックを維持することができ、音特性のタイムスタンプを直接比較して、どのデバイスが音特性を最初に受信したかを決定することができる。いくつかの態様では、2つ以上のデバイスが、それぞれのクロック間の時間差を決定し、それぞれのクロック間の時間差を差し引いて、タイムスタンプの差を比較することができる。
【0313】
ユーザの発言の記録または分析は、1つ又は複数のデバイスによって実行されてもよく、別のデバイスによって開始されてもよい。たとえば、NMD、または、マイクロホン(たとえば、CR、PBD)を含む他のデバイスは、音声コマンドを常に聞くことができ、NMDまたは他のマイクロホンデバイスが、ユーザがコマンドを発声し始めたことを検出すると、NMDは、通信接続(たとえば、542、544、546)を介してアラート(たとえば、メッセージ)を、NMDと同じゾーンにあることも、または、ないこともあり得る他のマイクロホンに送信することにより、ユーザの音声コマンドの受信、記録、および/または分析を開始するように他のマイクロホンデバイス(たとえばNMD、CR、PBD)にアラートすることができる。
【0314】
同様に、ユーザの発言の分析を使用して、スピーカーに対するユーザの方位を決定することができる。たとえば、ユーザは、第1のスピーカーの方に向いていて、第2のスピーカーをユーザの後ろに向けることができる。いくつかの事例では、ユーザの後ろにあるスピーカーよりも、ユーザの前にあるスピーカーが、オーディオ応答を再生することが望ましい場合もあるので、システム500は、ユーザが第2のスピーカーに近い場合であっても、オーディオ応答を再生するために第1のスピーカーを選択することができる。ユーザの前にあるデバイス(たとえば、PBD、CR、NMD)内のマイクロホンは、ユーザの側面または後ろにあるデバイス(たとえば、PBD、CR、NMD)内のマイクロホンよりも大きな声で、またはより高い電力でユーザの声をピックアップまたは検出することができる。
【0315】
いくつかの態様では、位置情報は、スピーカーに対するマイクロホンデバイス(たとえば、NMD、PBD、CR)の位置を含むことができる。たとえば、デフォルトゾーン内の1つ又は複数の再生デバイスは、予め決定されたトーンを放出または再生することができる。予め決定されたトーンは、各再生デバイスにおいて同じ電力レベルまたは音量で再生されてもよく、および/または、人間の聴力範囲(たとえば、約20Hzから20kHz)の範囲内または範囲外とすることができる。NMDのマイクロホンは、テストトーンを受信し、再生デバイスがNMDに最も近い最大電力レベルに基づいて決定することができる。
【0316】
いくつかの態様では、NMD512は、マイクロホンアレイ606を含むことができる。マイクロホンアレイ606を使用して、NMDは、マイクロホンアレイ606のどのマイクロホンが、ユーザの音声の最大音量または最大電力を検出するのかを決定することによって、一般に、ユーザの方向、距離、および/または、方位を識別することができる。いくつかの態様では、システムまたはNMD500は、再生デバイスの相対位置を予め決定することができ、および/または、再生デバイスの相対位置でプログラムされていてもよく、NMDは、再生デバイスのマイクロホンを、音声コマンドが発せられたときにユーザの声を使用しているユーザの一般的な方向、距離、および/または、方位を決定するために、自身のマイクロホンと組み合わせて使用することができる。ユーザの位置の各決定は、デバイス500のうちの1つまたは複数に格納されてもよく、ユーザの位置および/または方位のより迅速な決定のために、後の音声コマンドに応答して参照されてもよい。
【0317】
ユーザの位置を決定するための別の技術は、環境(たとえば、位置、ゾーン)における無線信号の干渉および/または強度を使用することができる。いくつかの態様では、ユーザの位置は、ユーザとPBDおよび/またはNMDが位置する環境内の無線信号に基づいて決定されてもよい。無線信号は、業界規格(たとえば、IEEE802.11a、802.11b、802.11g、802.11n、802.11ac、802.15、Bluetooth、4G移動通信規格、LTE移動通信規格、Bluetooth(登録商標)、近距離通信(NFC)等)のような任意の無線通信プロトコルに従う無線通信信号を含むことができる。ユーザは、無線通信プロトコルに従って無線通信信号を送信するための無線インタフェースを含むデバイス(たとえば、コンピュータ、移動デバイス、ウェアラブル、タブレット等)を有することができる。デバイスから放射される無線信号は、ユーザが位置する環境内に存在する他の無線信号との干渉を引き起こす可能性がある。他の無線信号との干渉の強度に基づいて、無線信号および干渉を検出することができる他のデバイスがユーザの位置を決定することができる。
【0318】
環境内の無線信号の強度に基づいてユーザの位置を決定するために、ユーザのデバイスは、ユーザがいる環境内の任意の無線デバイスが発する信号の信号強度(たとえば、受信信号強度インジケータ(RSSI))を測定し、ユーザに最も近いデバイスとして最も強い信号強度を有するデバイスを識別する。同様に、環境内の無線デバイス(たとえば、PBD、NMD、無線ルータ、ビーコン、NFC)は、ユーザのデバイスによって発せられた無線信号の信号強度を測定し、他のデバイスによるユーザデバイスの無線信号の信号強度測定値を送信および/または収集することができる。信号強度測定値は、システム500内の任意のデバイスによって収集および/または比較され、最も強い信号強度測定値を有するデバイスは、ユーザに最も近いデバイスとして識別され得る。
【0319】
いくつかの態様では、NMDはゾーンとのペアリングを解除され、ゾーンと再ペアリングされることがある。そのようなペアリング解除は、NMDがメディア再生システムに関連付けられた環境を離れ(たとえば、自宅環境を離れ、ゾーンを離れる)、通信経路(たとえば、通信経路542、544、および/または546)の範囲外に移動し(たとえば、通信経路の無線信号範囲外に移動し)、および/または、通信経路から切断する(たとえば、ネットワークから切断する、システムまたはサービスからログアウトする、通信インタフェースを使用不可能にする、機内モードに入る)場合に生じ得る。たとえば、NMDが、メディア再生システムに関連付けられた環境に戻り(たとえば、自宅環境に再び入り)、通信経路の範囲内に戻り(たとえば、通信経路の無線信号範囲に入り)、および/または、通信経路に再接続する(たとえば、ネットワークへの接続を確立し、通信インタフェースを有効にし、機内モードを終了する)場合、NMDは、その後、ゾーンと再ペアリングすることができる。
【0320】
例として、ユーザは、NMDを搬送していてもよく、ユーザの自宅の構内からNMDを除去してもよい。したがって、NMDは、NMDがペアリングされたゾーンまたはデバイスとの接続を失うことがある。NMDは、この最後に知られている接続またはペアリングを保存し、ユーザの自宅に戻ったときにこの最後に知られた接続またはペアリングとの再接続または再ペアリングを自動的に試みることができる。いくつかの態様では、NMDは、本明細書で説明されているように位置情報に基づいて動的にペアリングすることができ、NMDがゾーンまたはデバイスとペアになることができるとNMDが決定すると、動的なペアリングが自動的に生じ得る。
【0321】
NMDがペアリング解除されている間にユーザによって話され、NMDによって受信された任意の音声コマンドは、直ちに処理および/または実行されるか、または、再ペアリング時に、処理および/または実行のために待ち行列に入れられ、音声コマンドに対する何れのオーディオ応答も、本明細書で説明されるように動的に選択されたデバイス上で再生される。たとえば、ユーザは、自宅の外で再生リストを再生し、帰宅後に同じ再生リストを再生し続けるために音声コマンドを発声することができる。NMDは、ユーザが自宅に入る前に、自宅内の任意のデバイスまたはゾーンと再ペアリングする前に、自宅に入った後に、または、自宅内の任意のデバイスまたはゾーンとの再ペアリング後に、音声コマンドの処理を開始する(たとえば、処理をローカルに開始し、処理のために、システム500の別のデバイスへ送信する)ことができる。音声コマンドに対するオーディオ応答は、本明細書で説明される動的なペアリングの態様に従うことができる、NMDがペアリングされる第1のゾーンまたはデバイスによって再生され得る。異なるゾーン間を移動するユーザまたはNMDには、同じペアリング解除および再ペアリング機能が適用される場合がある。異なるゾーン間のペアリングのシフト、または、特定のゾーンまたはデバイスとのペアリング解除および再ペアリングでは、現在再生中のコンテンツまたは最後に再生されたコンテンツの状態情報を、ペアリング手順とともに、またはペアリング手順から別個に転送することができる。
【0322】
いくつかの事例では、音声コマンドは、コマンドを実行する特定のゾーンを含むことができる(たとえば、キッチン内で音楽を演奏する)。特定のゾーン(たとえばキッチン)の音声コマンドにおける要求に応答して、NMDは自動的にそのペアリングをキッチンゾーンに変更することができる。音声コマンド内の特定のゾーンに対する要求は、ユーザまたはNMDの検出された位置に基づいて、NMDが他の方法で行った可能性がある動的なペアリング選択を無効にすることができる。
【0323】
ユーザまたは他のデバイスに関連する位置情報を決定するための他の技術は、米国特許第9,084,058号、米国特許第9,225,307号、米国特許第8,930,005号、米国特許第9,195,432号、2014年9月2日に出願された米国特許出願第14/475,191号、および2015年4月8日に出願された米国特許出願第14/681,735号に説明されており、これらの内容は、参照によりその全体がすべて組み込まれる。
【0324】
方法は、選択されたゾーン(たとえば、デフォルトゾーンまたはデバイスか、あるいは動的に選択されたゾーンまたはデバイス)が上記で示唆したような追加のゾーンとグループ化されているか否かを決定するためにブロック1608に進むことができる。選択されたゾーンが別のゾーンとグループ化されていない場合、システム500は、ブロック1610において、1つ又は複数の応答デバイスを含むことができる選択されたゾーンに、オーディオ応答を再生させることができる。オーディオ応答は、オーディオ応答を再生しているデバイスにおいて生成または記憶され得、および/または、オーディオ応答は、通信経路542、544、546のうちの何れかを介して、システム500の他の任意のデバイスから、オーディオ応答を再生しているデバイスへ送信され得る。オーディオ応答は、他のデバイスからのメッセージで受信されてもよく、および/または、選択された応答デバイスは、再生する特定のオーディオ応答に対応する識別子を含むメッセージを、音声コマンドを処理するデバイス(たとえば、システム500の任意のデバイス)から受信することができる。
【0325】
いくつかの態様では、システムは、選択されたゾーン(たとえば、予め決定されたゾーン、デフォルトゾーン、動的に選択されたゾーン)または選択されたデバイス(たとえば、予め決定されたデバイス、デフォルトデバイス、動的に選択されたデバイス)が、別のゾーンとグループ化されたゾーンに存在すると決定し、ブロック1612へ進むことができる。たとえば、選択されたゾーンと、選択されたゾーンとグループ化された追加のゾーンは、オーディオコンテンツを同期して再生している(たとえば、同じオーディオコンテンツを同時に同期再生している)ことがある。音声コマンドを処理する音声コマンドを受信し、および/または、音声コマンドに対するオーディオ応答を再生する間に、現在再生中のメディアアイテムまたはオーディオコンテンツ(たとえば、曲、再生リスト、ラジオ局、ビデオ)の再生は、選択されたゾーンのデバイスから再生される。また、選択されたゾーンでグループ化された他の任意のゾーンに加えて、オーディオまたは音声コマンドの結果として再生されるべき任意のメディアアイテムまたはオーディオコンテンツが、選択されたゾーンで再生されてもよい。たとえば、音声コマンドは、特定の曲を再生する要求であってもよく、音声コマンドが処理され、その曲が要求されている間に、現在再生中のオーディオコンテンツのオーディオ再生は、動的に選択された、または、予め決定された応答デバイスによってオーディオ応答が再生されている間、継続することができる。音声コマンドが処理され、要求された曲が識別され取得されると、選択されたゾーンおよびデフォルトゾーンでグループ化された任意のゾーンのすべての再生デバイスによる再生が、要求された曲に変わることがある。
【0326】
いくつかの態様では、応答デバイスと同じゾーン、および、応答デバイスとグループ化されたゾーンにおけるすべての再生デバイスが、オーディオ応答を再生することができる。オーディオ応答がこれらゾーンで再生されるべきか否かの決定は、コンテキスト情報(たとえば、ユーザの存在)に基づいてもよい。たとえば、選択された応答デバイスが、第2のゾーンとの同期オーディオ再生のためにグループ化された第1のゾーンにある場合、システムは、ユーザが第2のゾーンに存在すると決定し、受信した音声コマンドが再生状態の変化を引き起こしていることを他のユーザへ通知するために、オーディオ応答を再生することができる。
【0327】
いくつかの態様では、単一の音声コマンドに対して2つ以上のオーディオ応答を提供することができる。たとえば、第1のオーディオ応答は、複数のデバイス500のうちのデバイスが、音声コマンドを受信したことに応答して再生され、音声コマンドが受信されたという肯定情報または通知をユーザに提供し、第2のオーディオ応答は、音声コマンドの処理および/または処理の完了に応答して再生され得る。第1のオーディオ応答および第2のオーディオ応答は、1つ又は複数の予め決定されたデバイスの任意の組み合わせにおいて、または、動的に選択されたデバイスにおいて再生され得る。たとえば、ユーザは、「トップ40再生リスト」を再生するために再生する音声コマンドを発声することができ、デフォルトオーディオ応答デバイスは、音声コマンドがNMD(たとえば、デフォルトゾーンに関連付けられたNMD)によって受信されたことを示す第1のオーディオ応答(たとえば、トーン、着信音、通知音、音クリップ)を再生することができる。音声コマンドが処理されているかまたは処理が完了していることを示すインジケーションを受信したことに応答して、「トップ40再生リストが現在再生されている」等の第2のオーディオ応答が、生成および/または受信される。第2のオーディオ応答は、動的に選択されたデバイス上で再生されてもよい。追加のオーディオコマンドおよび/またはオーディオ応答のために、
図15および
図16の様々なブロックを必要に応じて繰り返すことができる。
【0328】
いくつかの態様では、選択された1つ又は複数の応答デバイスは、様々な要因に基づいてオーディオ応答の再生音量を調節することができる。応答デバイスのいくつかは、音声コマンドを受信する前、および/または、オーディオ応答を再生する前に、特定の音量レベルに既に設定されており、応答デバイスは、特定の音量レベルでオーディオ応答を再生することができる。応答デバイスが、現在、どのメディアコンテンツも再生していなくても、応答デバイスは、特定の音量レベルに設定され得る。音声コマンドに対するオーディオ応答は、特定の音量レベルより大きい、小さい、または等しい音量で再生することができる。
【0329】
いくつかの事例では、システムは、選択された1つ又は複数のゾーンが依然としてユーザから幾分離れていると決定し、システムは、ユーザがオーディオ応答を聞くことができるように、より大きな音量でオーディオ応答を再生することができる。たとえば、キッチン再生デバイスがユーザに最も近いので、システムはキッチンゾーン内の再生デバイスを選択しているかもしれないが、ユーザは、再生デバイスが存在しない外の裏庭にいることがある。ユーザが再生デバイスからのオーディオ応答を聞くためには、オーディオ応答をより大きな音量で再生する必要があるかもしれない。オーディオ応答の音量は、メディアコンテンツが再生される音量または音の強さと独立していることがある。この事例では、NMDはキッチンゾーン内にあってもよく、システムは、NMDによって受信されたユーザの音声の強さと、オーディオ応答再生の音量との間に、逆の関係を使用すると決定することができる。
【0330】
再生音量を調節するか否の決定は、ユーザ位置および/またはユーザ存在情報等のコンテキスト情報に依存してもよい。たとえば、システムは、ユーザが、選択された再生デバイスからの閾値距離よりも遠いか、または、ユーザが、オーディオ応答再生の音量が調節されるべき距離に予め決定され得る特定のゾーンに存在すると決定することができる。いくつかの態様では、システムによっては、選択されたゾーンに、別の人物がいるまたは選択されたゾーンが使用されているとシステムが決定した場合、オーディオ応答再生の音量を、しきい音量レベルよりも上げないことがある。
【0331】
いくつかの態様では、システムは、オーディオ応答を再生する音量を決定するときに、時刻、曜日、および/または、現在再生されているメディアコンテンツの音量等の他のコンテキスト情報を使用することができる。他のコンテキスト情報は、ユーザがNMDから離れた距離にいるか否か、または、ユーザが低音量(たとえば、ささやき音)で音声コマンドを提供しているか否かを区別するために使用されてもよい。たとえば、時刻は、夕方、または、同じ位置にいる他のユーザが眠っている深夜であり得る。ユーザは、眠っている他のユーザを邪魔することを望まないかもしれず、したがって、低音量で音声コマンドを提供するかもしれない。ある時間(たとえば、午後9時)後の時刻に基づいて、システムは、夜間モードのような特殊モードに切り替えて、NMDが音声コマンドを受信したのと同じまたはほぼ同じ音量でオーディオ応答を再生することを決定することができる。いくつかの態様では、制御デバイスを介して夜間モードを使用するオプションをユーザに提供することができる。さらに別の例では、睡眠時間は週末には、より変わりやすいことがあるので、システムは、その時刻がある時刻後であっても、その日が週末であるため、夜間モードを使用しないと決定することができる。
【0332】
別の例は、現在再生中の音楽が再生され得る音量に部分的に基づいてオーディオ応答の音量を決定することであってもよい。たとえば、システムは、音楽の音量がしきい音量レベル以下に設定された場合に、夜間モードのオーディオ応答音量を自動的に使用するように決定することができる。ユーザは、より高い音量で聴覚範囲内にいるかもしれない他人を邪魔しないように、より低い音量で音楽を再生している可能性がある。この例では、音楽再生の音量、および/または、ユーザの音声の強さと、オーディオ応答の音量との間に直接的な相関関係が存在し得る。
【0333】
システムは、本明細書で説明された様々な技術を使用して、環境内の他のデバイスから、環境内の人の存在情報および/または位置情報等のコンテキスト情報を受信することができる。システムは、オーディオ応答が再生される音量が、コンテキスト情報および/または位置情報に基づいて現在の音量設定から変更され得ると決定することができる。
【0334】
オーディオ応答再生音量は、オーディオ応答再生期間中のメディアコンテンツの再生音量の調節とは独立して、またはそれと組み合わせて調節されてもよく、または、メディアコンテンツの再生音量は、オーディオ応答再生期間中に調節されてもよく、これは、2016年4月14日に出願され「Content Mixing」と題された米国特許出願第15/098,760号に説明されており、その内容は参照によって組み込まれる。
【0335】
選択された1つ又は複数の再生デバイスに、調節された音量でオーディオ応答を再生させる際に、クラウドネットワーク502内の1つ又は複数の再生デバイスおよび/または1つ又は複数のコンピュータの再生デバイスが、調節された音量を決定することができる。たとえば、クラウドネットワーク502内のコンピュータのうちの1つ又は複数は、調節された音量(たとえば、音量レベル、利得レベル、利得調節量)を決定し、音量情報を、選択された1つ又は複数の再生デバイスに送信する。別の例では、選択された1つ又は複数のデバイスは、調節された音量を決定することができる。
【0336】
本明細書で説明される特徴は、音声コマンドに対してオーディオ応答を再生するための1つ又は複数のデバイスの選択に対処するが、選択された1つ又は複数のデバイスは、オーディオ応答の再生の代わりに、または、オーディオ応答の再生に加えて、音声コマンドへの応答として、視覚的インジケーションを提供することができる。
【0337】
VIII.さらなる例示的な特徴
(特徴1)第1の音量レベルでオーディオコンテンツを出力するステップ、ネットワークマイクロホンデバイスに関連付けられたメッセージを受信するステップ、メッセージに基づいて、オーディオコンテンツの音量を、ネットワークマイクロホンデバイスに関連付けられたコンテンツの音量よりも低い第2の音量レベルに調節するステップ、を含む、再生デバイスのための方法。
【0338】
(特徴2)メッセージは、ネットワークマイクロホンに関連付けられたコンテンツの持続時間を定義し、オーディオコンテンツの音量は、定義された持続時間の間、第2の音量レベルに調節される、特徴1の方法。
【0339】
(特徴3)更に、定義された持続時間の後に、オーディオコンテンツの音量を第1の音量レベルに戻すステップを含む、特徴2の方法。
【0340】
(特徴4)更に、ネットワークマイクロホンデバイスに関連付けられたコンテンツと、再生デバイスで再生するためのオーディオコンテンツとをミキシングするステップを含む、特徴1から3のうちの1つの方法。
【0341】
(特徴5)オーディオコンテンツの音量を調節するステップは、オーディオコンテンツをミュートまたは一時停止することを含み、方法はさらに、オーディオコンテンツがミュートされている間に、ネットワークマイクロホンデバイスに関連付けられたコンテンツを再生デバイスにおいて出力するステップを含む、特徴1~3のうちのいずれか1つの方法。
【0342】
(特徴6)実行されると、プロセッサに任意の前述の特徴に記載の方法を実施させる、プロセッサによる実行のための命令を含むコンピュータ可読記憶媒体。
【0343】
(特徴7)ネットワークマイクロホンデバイスと通信ネットワークを介して通信するように構成されたネットワークインタフェースと、任意の前述の特徴に記載の方法を実行するように構成されたプロセッサとを備えた、再生デバイス。
【0344】
(特徴8)メディア再生システムと、ネットワーク化されたマイクロホンデバイスおよびネットワーク化されたマイクロホンサーバを備えたネットワーク化されたマイクロホンシステムと、の間にメタデータ交換チャネルを確立するステップ、メタデータ交換チャネルを確立した後、メディア再生システムによって、メタデータ交換トリガイベントを体験するステップ、メタデータ交換トリガイベントを体験することに応答して、メディア再生システムに関連付けられたメタデータを、メタデータ交換チャネルを介して、メディア再生システムから、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに提供するステップ、を含む、方法。
【0345】
(特徴9)メタデータ交換チャネルを確立するステップは、メディア再生システムの少なくとも1つのメディア再生デバイス、およびメディア再生システムのメディア再生サーバのうちの少なくとも1つと、ネットワーク化されたマイクロホンデバイス、およびネットワーク化されたマイクロホンサーバのうちの少なくとも1つとの間に、メタデータ交換チャネルを確立することを含む、特徴8の方法。
【0346】
(特徴10)メタデータ交換トリガイベントは、メディア再生システムが新たなメディアコンテンツアイテムを再生することと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムがコンテキスト特有の再生コマンドを受信することに応答して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムからメタデータを求める要求を受信することと、ネットワーク化されたマイクロホンシステムがコンテキスト特有の情報要求を受信することに応答して、ネットワーク化されたマイクロホンシステムからメタデータを求める要求を受信することと、定義された期間の経過とのうちの1つを含む、任意の前述した特徴8又は9の方法。
【0347】
(特徴11)ネットワーク化されたマイクロホンシステムにメタデータを提供するステップは、メディア再生システムが、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに、メタデータ交換チャネルを介して、メタデータを送信すること、およびメディア再生システムが、ネットワーク化されたマイクロホンシステムに、メタデータ交換チャネルを介したメタデータへのアクセスを許可することのうちの少なくとも1つを含む、任意の前述した特徴8~10うちのいずれか1つの方法。
【0348】
(特徴12)メタデータは、メディア再生システムの1つ又は複数の構成パラメータ、メディア再生システムを介して現在再生されているオーディオコンテンツに関する情報、メディア再生システムによって再生されるオーディオコンテンツに関する履歴情報、オーディオコンテンツに関するユーザ嗜好情報、および、メディア再生システム構成に関するユーザ嗜好情報、のうちの少なくとも1つを備えた、任意の前述した特徴8~11のうちのいずれか1つの方法。
【0349】
(特徴13)ネットワーク化されたマイクロホンデバイスは、移動コンピュータである、任意の前述した特徴8~12のうちのいずれか1つの方法。
【0350】
(特徴14)1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、コンピュータに任意の前述した特徴8~13のうちのいずれか1つに記載の方法を実行させる、エンコードされた命令を有する、有形の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0351】
(特徴15)1つ又は複数のプロセッサと、特徴14に記載の有形の非一時的なコンピュータ可読媒体とを備えた、メディア再生デバイス。
【0352】
(特徴16)ネットワーク化されたマイクロホンデバイスを介して受信された音声コマンドに応答して第1のフィードバックを提供するように構成されたプライマリメディア再生デバイスを備えたメディア再生システムの音声コマンドを受信するように構成されたネットワーク化されたマイクロホンデバイスのための方法であって、ネットワーク化されたマイクロホンデバイスを介して音声コマンドを受信するステップ、プライマリメディア再生デバイスが、音声コマンドに応答して、第1のフィードバックを提供するために利用できないと決定するステップ、それに応答して、フォールバックデバイスに、音声コマンドに応答して第2のフィードバックを提供するように指示するステップ、を含む、方法。
【0353】
(特徴17)プライマリメディア再生デバイスが第1のフィードバックを提供するために利用できないと決定するステップは、プライマリメディア再生デバイスが、ミュートされている、割込禁止状態にある、省電力モードにある、または、メディア再生システムとネットワーク化されたマイクロホンデバイスとの間の通信をサポートするように構成されたネットワークを介して到達不可能である、のうちの1つであると決定することを含む、特徴16の方法。
【0354】
(特徴18)プライマリメディア再生デバイスが第1のフィードバックを提供するために利用できないと決定するステップは、メディア再生システムから、プライマリメディア再生デバイスが利用できないことを示すメッセージを受信することを含む、特徴16の方法。
【0355】
(特徴19)更に、1つ又は複数のフォールバックデバイスのセットからフォールバックデバイスを選択するステップを含み、1つ又は複数のフォールバックデバイスのセットからフォールバックデバイスを選択するステップは、フォールバックデバイスの予め定義された階層に従ってフォールバックデバイスを選択することと、プライマリメディア再生デバイスと同期してメディアコンテンツを再生するように構成された1つ又は複数のメディア再生デバイスからフォールバックデバイスを選択することと、プライマリメディア再生デバイスと同期してメディアコンテンツを再生するように以前に構成された1つ又は複数のメディア再生デバイスからフォールバックデバイスを選択することと、フォールバックデバイスとしてセカンダリメディア再生デバイスを選択することと、のうちの1つを含み、プライマリメディア再生デバイスは、メディアコンテンツの第1のチャンネルを再生するように構成され、セカンダリメディア再生デバイスは、メディアコンテンツの第2のチャンネルを再生するように構成された、任意の前述した特徴16~18のうちのいずれか1つの方法。
【0356】
(特徴20)フォールバックデバイスは、メディア再生システムを制御するように構成されたコンピュータ、およびネットワーク化されたマイクロホンデバイスのうちの1つである、特徴16または19の方法。
【0357】
(特徴21)第1および/または第2のフィードバックは、オーディオフィードバック、視覚的フィードバック、および触覚的フィードバックのうちの1つまたは複数である、任意の前述した特徴16~20のうちのいずれか1つの方法。
【0358】
(特徴22)第1のフィードバックは、第2のフィードバックと同じである、任意の前述した特徴16~21のうちのいずれか1つの方法。
【0359】
(特徴23)フォールバックデバイスに第2のフィードバックを提供するように指示するとき、フォールバックデバイスに、プライマリメディア再生デバイスが利用できないことを、オーディオインジケーション、視覚的インジケーション、および触覚的インジケーションのうちの少なくとも1つを使用して示すように追加的に指示する、任意の前述した特徴16~22のうちのいずれか1つの方法。
【0360】
(特徴24)任意の前述した特徴16~23のうちのいずれか1つの方法を実行するように構成された1つ又は複数のプロセッサを備えた、ネットワーク化されたマイクロホンデバイス。
【0361】
(特徴25)1つ又は複数の再生デバイスを備えるメディア再生システムに関連付けられたコンピュータのための方法であって、ネットワーク化されたマイクロホンシステムのプライマリなネットワーク化されたマイクロホンデバイスが、メディア再生システムの音声コマンドを受信するために利用できないと決定するステップ、それに応答して、メディア再生システムの音声コマンドを受信するフォールバックマイクロホンを指定するステップ、を含む、方法。
【0362】
(特徴26)プライマリなネットワーク化されたマイクロホンデバイスが利用できないと決定するステップは、プライマリマイクロホンデバイスが音声コマンドを受信するために利用できないことを示すメッセージを受信することを含む、特徴25の方法。
【0363】
(特徴27)更に、プライマリなネットワーク化されたマイクロホンデバイスが利用できないと決定したことに応答して、プライマリなネットワーク化されたマイクロホンデバイスが、オーディオインジケーション、視覚的インジケーション、および触覚的インジケーションのうちの1つ又は複数を使用して利用できないことを示すように、コンピュータのうちの1つ又は複数、および、1つ又は複数のメディア再生デバイスに対して追加的に指示するステップを含む、特徴25または26の方法。
【0364】
(特徴28)フォールバックマイクロホンは、メディア再生システム内のメディア再生デバイス上のマイクロホンと、メディア再生システムを制御するように構成されたコンピュータ上のマイクロホンと、セカンダリなネットワーク化されたマイクデバイス上のマイクロホンのうちの1つ又は複数を備えた、特徴25~27のうちのいずれか1つの方法。
【0365】
(特徴29)コンピュータは、ネットワーク化されたマイクロホンデバイス、メディア再生デバイス、メディア再生システムを制御するように構成されたコンピュータ、メディア再生システムと通信するように構成されたサーバシステム、および、ネットワーク化されたマイクロホンシステムと通信するように構成されたサーバシステムのうちの1つである、特徴25~28のうちのいずれか1つの方法。
【0366】
(特徴30)特徴25~29のうちのいずれか1つの方法を実行するように構成された1つ又は複数のプロセッサを備えた、コンピュータ。
【0367】
(特徴31)1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、ネットワーク化されたマイクロホンデバイスに特徴16~23および25~29のうちのいずれか1つに記載の方法を実行させる、エンコードされた命令を備えた、有形の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0368】
(特徴32)ネットワーク化されたマイクロホンデバイスが、ローカル再生ネットワーク内の1つ又は複数の再生ゾーンへの割り当てのために利用できると決定するステップ、ここで各再生ゾーンが少なくとも1つの再生デバイスを備える、ネットワーク化されたマイクロホンデバイスが割り当てられるべき少なくとも1つの再生ゾーンを示すためのプロンプトを表示するステップ、ネットワークマイクロホンデバイスが割り当てられるべきローカル再生ネットワークにおいて、特定の再生ゾーンを示す入力を受信するステップ、特定の再生ゾーンへのネットワークマイクロホンデバイスの割り当てを記憶するステップ、を含む、方法。
【0369】
(特徴33)更に、特定の再生ゾーンの2つ以上の再生デバイスの特定の再生デバイスを示すプロンプトをインタフェース上に表示するステップ、特定の再生ゾーン内の特定の再生デバイスを示す入力を受信するステップを含み、割り当てるステップはさらに、特定の再生ゾーン内の選択された特定の再生デバイスへのネットワークマイクロホンデバイスの割り当てを示す、特徴32の方法。
【0370】
(特徴34)表示されたプロンプトは、特定の再生ゾーン内の再生デバイス上のボタンを押すためのプロンプトを含む、任意の前述した特徴32又は33の方法。
【0371】
(特徴35)更に、メディア再生システム内の各再生ゾーンに対応する複数の表示された表現をそれぞれ表示するステップを含み、表示されたプロンプトは、表示された複数の表現から、特定の再生ゾーンに対応する表現を選択するためのプロンプトを備えた、任意の前述した特徴32~34のうちのいずれか1つの方法。
【0372】
(特徴36)ネットワーク化されたマイクロホンデバイスが、1つ又は複数の再生ゾーンへの割り当てのために利用できると決定するステップは、第2のネットワークを介して、ネットワークマイクロホンデバイスとの通信を確立すること、ここでローカル再生ネットワークが第1のネットワークである、ネットワークマイクロホンがローカル再生ネットワーク内の1つ又は複数の再生デバイスへの割り当てのために利用できることを示すメッセージを、ネットワークマイクロホンデバイスから受信すること、を含む、任意の前述した特徴32~35のうちのいずれか1つの方法。
【0373】
(特徴37)ネットワーク化されたマイクロホンデバイスが、ローカル再生ネットワーク内の1つ又は複数の再生ゾーンへの割り当てのために利用できると決定することは、第2のネットワークを介して、ネットワークマイクロホンデバイスとの通信を確立すること、ここでローカル再生ネットワークが第1のネットワークである、第1のネットワークに参加するためのパラメータを示すデータを、第2のネットワークを介してネットワークマイクロホンデバイスに送信すること、第1のネットワークに参加するためのパラメータを示すデータを、ネットワークマイクロホンデバイスに送信した後、ネットワークマイクロホンデバイスが、第1のネットワーク内の1つ又は複数の再生ゾーンへの割り当てのために利用できることを示すメッセージを受信すること、を含む、任意の前述した特徴32~36のうちのいずれか1つの方法。
【0374】
(特徴38)メッセージは、再生デバイスおよびネットワークマイクロホンデバイスのうちの1つから第1のネットワークを介して受信される、特徴36または37の方法。
【0375】
(特徴39)メッセージは、ネットワークマイクロホンデバイスが第1のネットワークに接続されていることを示す、特徴37または38の方法。
【0376】
(特徴40)第2のネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、および好適にはBluetooth無線技術規格に従って容易化されたパーソナルエリアネットワーク(PAN)のうちの1つである、特徴36~39のうちのいずれか1つの方法。
【0377】
(特徴41)割り当てを記憶するステップは、サーバに割り当てを記憶させるメッセージをサーバに送信することを含む、任意の前述した特徴32~40のうちのいずれか1つの方法。
【0378】
(特徴42)ネットワークマイクロホンデバイスは固有の識別子に対応し、割り当てを記憶するステップは、固有の識別子の特定の再生ゾーンへの割り当てを示すデータを記憶することを含む、任意の前述した特徴32~41のうちのいずれか1つの方法。
【0379】
(特徴43)更に、ローカル再生ネットワーク内の第2の再生ゾーンを示す入力を受信するステップ、ネットワークマイクロホンデバイスが第1の特定の再生ゾーンと第2の再生ゾーンの両方に割り当てられるように、ネットワークマイクロホンデバイスの第2の再生ゾーンへの割り当てを記憶するステップ、を含む、任意の前述した特徴32~42のうちのいずれか1つの方法。
【0380】
(特徴44)ネットワークマイクロホンデバイスは、ローカル再生ネットワーク内の再生デバイスのコンポーネントである、任意の前述した特徴32~43のうちのいずれか1つの方法。
【0381】
(特徴45)実行されると、プロセッサに任意の前述した特徴32~44のうちのいずれか1つに記載の方法を実施させる、プロセッサによる実行のための命令を含むコンピュータ可読記憶媒体。
【0382】
(特徴46)任意の前述した特徴32~44のうちのいずれか1つの方法を実行するように構成されたプロセッサと、ネットワークマイクロホンとを備えた、ローカル再生ネットワークのためのコントローラデバイスとして構成されたコンピュータ。
【0383】
(特徴47)複数の再生ゾーンを備えたメディア再生システムの第1の再生ゾーンへのネットワークマイクロホンデバイスの識別情報の割り当てを示すデータを備えたデータベースを維持するステップ、ここで各再生ゾーンは少なくとも1つの再生デバイスを備える、ネットワークマイクロホンデバイスの識別情報を示す第1のメッセージ、およびメディア再生コマンドを受信するステップ、データベース内のデータ、および受信した第1のメッセージに基づいて第1の再生ゾーンを識別するステップ、メディア再生コマンドを示す第2のメッセージを、第1の再生ゾーンへ送信するステップ、を含む、方法。
【0384】
(特徴48)第2のメッセージを第1の再生ゾーンに送信するステップは、第1の再生ゾーンによって備えられた少なくとも1つの再生デバイスに第2のメッセージを送信することを含む、特徴47の方法。
【0385】
(特徴49)更に、第1の再生ゾーンによって備えられた複数の再生デバイスの各々に第2のメッセージを送信するステップを含む、請求項48の方法。
【0386】
(特徴50)第2のメッセージを送信することは、第1の再生ゾーンによって備えられた複数の再生デバイスのうちの1つを選択することと、第2のメッセージを、選択された再生デバイスに送信することとを含む、特徴48の方法。
【0387】
(特徴51)第1のメッセージを受信することは、ネットワークマイクロホンデバイスから、メディア再生コマンドを示すメッセージを受信することを含む、任意の前述した特徴47~50のうちのいずれか1つの方法。
【0388】
(特徴52)第1のメッセージは、リモートサーバから受信される、任意の前述した特徴47~51のうちのいずれか1つの方法。
【0389】
(特徴53)第1の再生ゾーンを識別することは、受信した第1のメッセージが、第2の再生ゾーンを示さないと決定するステップ、受信したメッセージが第2の再生ゾーンを示さないと決定することに応答して、ネットワークマイクロホンデバイスの識別情報に基づいて、データベース内で第1の再生ゾーンを識別するステップ、を含む、任意の前述した特徴47~52のうちのいずれか1つの方法。
【0390】
(特徴54)データベース内のデータはさらに、ネットワークマイクロホンデバイスの識別情報の第2の再生ゾーンへの割り当てを示す、任意の前述した特徴47~53のうちのいずれか1つの方法。
【0391】
(特徴55)第1の再生ゾーンはさらに、第1の再生ゾーンがメディアコンテンツに関連付けられているとの決定、および第2の再生ゾーンがメディアコンテンツに関連付けられているとの決定のうちの少なくとも1つに基づいて識別される、特徴54の方法。
【0392】
(特徴56)第1の再生ゾーンを識別することは、第1の再生ゾーンと第2の再生ゾーンとの両方を識別することを含み、第2のメッセージは、識別された第1の再生ゾーンまたは第2の再生ゾーンに関連付けられた少なくとも1つの再生デバイスに送信される、特徴54の方法。
【0393】
(特徴57)第1のメッセージは近接情報をさらに示し、近接情報に基づいて第1の再生ゾーンがさらに識別される、特徴54の方法。
【0394】
(特徴58)更に、再生ゾーンでの実行のために再生コマンドが送られたことを示す第3のメッセージを、ネットワークマイクロホンデバイスに送信するステップを含む、任意の前述した特徴47~57のうちのいずれか1つの方法。
【0395】
(特徴59)更に、第3のメッセージを送信する前に、再生ゾーン内の少なくとも1つの再生デバイスから、再生ゾーンが再生コマンドを実行していることを示す第4のメッセージを受信するステップを含む、特徴58の方法。
【0396】
(特徴60)第3のメッセージが、第2のサーバを介して送信され、コンピュータは、第1のサーバである、特徴58または59の方法。
【0397】
(特徴61)第3のメッセージを送信するステップは、再生ゾーン内の少なくとも1つの再生デバイスに、ネットワークマイクロホンデバイスへ第3のメッセージを送信させることを含む、特徴58の方法。
【0398】
(特徴62)実行されると、プロセッサに任意の前述した特徴47~61のうちのいずれか1つに記載の方法を実施させる、プロセッサによって実行される命令を含むコンピュータ可読記憶媒体。
【0399】
(特徴63)プロセッサと、特徴47~61のうちのいずれか1つに記載の方法を実行するためにコンピュータによって実行可能な命令を記憶したメモリとを備えた、コンピュータ。
【0400】
(特徴64)メディア再生システムに関連付けられたマイクロホンデバイスから、音声コマンドを備えた第1のメッセージを受信するステップ、ここでメディア再生システムは、1つ又は複数のゾーンを備える、1つ又は複数のゾーンからオーディオ応答ゾーンを選択して、音声コマンドに対するオーディオ応答を再生するステップ、ここで選択されたゾーンは、1つ又は複数の再生デバイスを備える、選択されたゾーンの1つ又は複数の再生デバイスのうちの少なくとも1つの再生デバイスにオーディオ応答を再生させるステップ、を含む、コンピュータのための方法。
【0401】
(特徴65)オーディオ応答ゾーンを選択するステップは、位置情報、方位情報、ユーザの方位、存在情報、ユーザの位置に依存するペアリング情報、マイクロホンデバイスの位置に依存するペアリング情報のうちの少なくとも1つを含むコンテキスト情報に基づいてオーディオ応答ゾーンを選択することを含む、特徴64の方法。
【0402】
(特徴66)オーディオ応答ゾーンを選択するステップは、コンテキスト情報に基づいて、オーディオ応答ゾーンとして、1つ又は複数のゾーンのうちの第1のゾーンを動的に選択することを含む、特徴65の方法。
【0403】
(特徴67)音声コマンドを受信した後に、コンテキスト情報が収集される、特徴65または66の方法。
【0404】
(特徴68)更に、能力情報に基づいて、第1のゾーンとして、予め決定されたゾーンを選択するか、または第1のゾーンとして1つ又は複数のゾーンのうちのゾーンを動的に選択するかを決定するステップを含み、能力情報は、利用できるセンサ、利用できるデバイス、利用できるネットワーク、および利用できる処理電力のうちの少なくとも1つを含む、任意の前述した特徴64~67のいずれか1つの方法。
【0405】
(特徴69)更に、メディア再生システムが1つ又は複数のハードウェアデバイスを欠いていると決定するステップ、これに応答して、マイクロホンデバイスのペアリング情報に基づいて、予め決定されたゾーンを、オーディオ応答ゾーンとして選択するように決定するステップ、を含む、特徴68の方法。
【0406】
(特徴70)更に、第2のゾーンとの同期再生のためにオーディオ応答ゾーンがグループ化されていると決定するステップを含み、少なくとも1つの再生デバイスにオーディオ応答を再生させるステップは、オーディオ応答ゾーンにのみ、オーディオ応答を再生させることを含む、任意の前述した特徴64~69のうちのいずれか1つの方法。
【0407】
(特徴71)更に、コンテキスト情報に基づいて、オーディオ応答の再生の音量レベルを調節するステップを含む、特徴65~70のうちのいずれか1つの方法。
【0408】
(特徴72)オーディオ応答デバイスを選択することは、ユーザに最も近いと決定されたデバイスを選択することを含み、ユーザに最も近い再生デバイスは、2つ以上の異なるデバイスで受信されたユーザの音声の大きさを比較することによって最も近いスピーカーを決定することと、2つ以上の異なるデバイスの各々がユーザの音声を受信する時の間の遅延またはタイミング差を決定することと、のうちの1つによって決定される、任意の前述した特徴64~71のうちのいずれか1つの方法。
【0409】
(特徴73)オーディオ応答デバイスを選択することは、ユーザが向いているデバイスがオーディオ応答デバイスとして選択されるように、検出されたユーザの方位に基づいてデバイスを選択することを含む、任意の前述した特徴64~72のうちのいずれか1つの方法。
【0410】
(特徴74)プロセッサによって実行されると、コンピュータに任意の前述した特徴64~73のうちのいずれか1つに記載の方法を実行させる命令を記憶した、有形の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0411】
特徴64~73のうちのいずれか1つの方法を実行するように構成されたプロセッサを備えた、装置。
【0412】
IX.結論
上記の説明は、とりわけ、他のコンポーネントの中でも、ハードウェア上で実行されるファームウェアおよび/またはソフトウェアを含む、様々な例示的なシステム、方法、装置、および製造品を開示する。そのような例は単に例示的であり、限定するものとみなすべきではないことが理解される。たとえば、ファームウェア、ハードウェア、および/またはソフトウェアの態様またはコンポーネントの何れかまたはすべてを、ハードウェア、ソフトウェアのみ、ファームウェアのみ、またはハードウェア、ソフトウェア、および/もしくはファームウェアの任意の組み合わせで具体化することができると考えられる。したがって、提供される例は、そのようなシステム、方法、装置、および/または製造品を実施する唯一の手法ではない。
【0413】
本明細書で開示される方法および他の処理は、1つ又は複数の動作、機能、またはアクションを含むことができる。ブロックは連続順に例示されているが、これらブロックは、本明細書で説明されたものと並行して、および/または異なる順序で実行されてもよい。また、様々なブロックをより少数のブロックに結合し、追加のブロックに分割し、および/または、所望の実施に基づいて削除することができる。
【0414】
それに加えて、本明細書で開示される方法ならびに他の処理および方法について、フローチャートは、本実施形態の1つの可能な実施の機能および動作を図示する。これに関して、各ブロックは、処理における特定の論理機能またはステップを実施するためにプロセッサによって実行可能な1つまたは複数の命令を含むモジュール、セグメント、またはプログラムコードの一部を表すことができる。プログラムコードは、たとえば、ディスクまたはハードドライブを含む記憶装置のような、任意のタイプのコンピュータ可読媒体に記憶することができる。コンピュータ可読媒体は、たとえば、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、およびランダムアクセスメモリ(RAM)のように、短期間、データを記憶するコンピュータ可読媒体のような非一時的なコンピュータ可読媒体を含むことができる。コンピュータ可読媒体はまた、たとえば、読み出し専用メモリ(ROM)、光ディスクまたは磁気ディスク、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)等の、セカンダリなまたは永続的な長期記憶装置等の非一時的媒体を含むことができる。コンピュータ可読媒体は、任意の他の揮発性または不揮発性の記憶システムであってもよい。コンピュータ可読媒体は、たとえば、コンピュータ可読記憶媒体、または有形記憶デバイスと考えることができる。それに加えて、図中の各ブロックは、処理内の特定の論理機能を実行するように配線された回路を表すことができる。
【0415】
追加的に、本明細書における「実施形態」に対する参照は、実施形態に関連して説明した特定の特徴、構造、または特性を、本発明の少なくとも1つの例示的な実施形態に含めることができることを意味する。本明細書の様々な箇所におけるこの語句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を参照しているわけではなく、他の実施形態と相互排他的な別個のまたは代替の実施形態でもない。このように、本明細書で説明された実施形態は、当業者によって明白かつ暗黙的に理解され、他の実施形態と組み合わせることができる。
【0416】
本明細書は、例示的な環境、システム、手順、ステップ、論理ブロック、処理、および他のシンボル表現に関して広く示されており、それらは直接又は間接的にネットワークに接続されるデータ処理デバイスの動作に類似するものである。これらの処理説明および表現は、一般的に当業者によって使用され、それらの仕事の内容を他の当業者に最も効率良く伝えることができる。多くの具体的な内容が、本開示を理解するために提供されている。しかしながら、当業者にとって、本開示の特定の実施形態が特定の、具体的な詳細なしに実施され得ることは理解される。他の例では、周知の方法、手順、コンポーネント、および回路が、実施形態を不必要に曖昧にすることを避けるため、詳細に説明していない。したがって、本開示の範囲は、上記した実施形態よりむしろ添付された特許請求の範囲によって定義される。
【0417】
添付の特許請求の範囲のいずれかが単にソフトウェア及び/又はファームウェアへの実装をカバーするように読み取ると、少なくとも1つの例における要素の1つ又は複数は、本明細書では、ソフトウェア及び/又はファームウェアを記憶する有形の非一時的な記憶媒体、例えば、メモリ、DVD、CD、Blu-ray(登録商標)等を含むことが明確に定められている。