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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-08
(45)【発行日】2023-09-19
(54)【発明の名称】ねじり振動減衰装置
(51)【国際特許分類】
   F16F 15/131 20060101AFI20230911BHJP
   F16D 7/02 20060101ALI20230911BHJP
   F16F 15/14 20060101ALI20230911BHJP
【FI】
F16F15/131
F16D7/02 A
F16F15/14 Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021577330
(86)(22)【出願日】2020-06-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-31
(86)【国際出願番号】 EP2020068287
(87)【国際公開番号】W WO2020260707
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2022-02-16
(31)【優先権主張番号】1907225
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】503041177
【氏名又は名称】ヴァレオ アンブラヤージュ
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100106655
【弁理士】
【氏名又は名称】森 秀行
(72)【発明者】
【氏名】マチュー、マレー
(72)【発明者】
【氏名】バンサン、クラン
(72)【発明者】
【氏名】エルカン、アクソイ
【審査官】大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-127410(JP,A)
【文献】特開2012-193773(JP,A)
【文献】特開2009-133378(JP,A)
【文献】特開2014-152835(JP,A)
【文献】特開2003-004101(JP,A)
【文献】特開2014-101915(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0216696(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16F 15/131
F16D 7/02
F16F 15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじり振動を減衰させるための装置(1)であって、
- 駆動シャフトに接続されるのに適した第1入力要素(31)と、第1出力要素(10)と、前記第1入力要素と前記第1出力要素との間に配置された少なくとも1つの機械的エネルギー貯蔵部材(9)と、を含むねじり振動ダンパ(3)と、
- 摩擦要素と、2つのカバー(15)と、前記2つのカバーを固定するのに適した少なくとも1つの第2連結部材(43)と、を含むトルクリミッタ(4)と、を備え、
前記装置は、前記ねじり振動ダンパ(3)の前記第1出力要素(41)と、前記トルクリミッタ(4)の前記カバー(15)のうちの少なくとも1つとを一体的に回転するように固定するのに適した少なくとも1つの第3連結部材(44)をさらに備えており、前記少なくとも1つの第3連結部材(44)は、スクリュであることを特徴とする、装置(1)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの第3連結部材(44)は、前記ねじり振動ダンパ(3)の前記第1出力要素(41)と、前記トルクリミッタ(4)の前記カバー(15)のうちの少なくとも1つとを一体的に回転するように直接固定するのに適している、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
前記トルクリミッタ(4)の前記摩擦要素は、従動軸と一体的に回転するように固定されるのに適した第2出力要素(41)と一体的に回転するように固定されている、請求項1または2に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記ねじり振動ダンパ(3)の前記少なくとも1つの機械的エネルギー貯蔵部材(9)と少なくとも部分的に半径方向に整列している追加のねじり振動ダンパをさらに備えた、請求項1から3のうちのいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項5】
前記追加のねじり振動ダンパが振り子ダンパ(2)である、請求項4に記載の装置(1)。
【請求項6】
前記振り子ダンパ(2)が、軸線(X)を中心に回転可能な振り子支持体(25)と、前記振り子支持体(25)に対して案内されて自由に移動可能な少なくとも1つの振り子質量(26)と、を備え、前記ねじり振動ダンパ(3)の前記第1出力要素(10)が前記振り子支持体(25)を形成している、請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記ねじり振動ダンパ(3)の前記第1入力要素(31)が少なくとも1つの第1窓(32)を有し、少なくとも1つの第1連結部材(33)が、軸線(X)を中心とした一体的な回転をするように、前記少なくとも1つの第1窓を介して、第1入力要素と駆動軸とを固定するのに適しており、
前記第2出力要素(41)が、少なくとも1つの第2窓(42)を有し、
前記少なくとも1つの第2連結部材(43)が、前記摩擦要素に所定の軸方向圧力を負荷させるように弾性要素(18)に予荷重を負荷するロック位置と、前記弾性要素が休止して前記摩擦要素が回転移動可能なロック解除位置との間で移動可能であることを特徴とする、請求項1から6のうちのいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの第2連結部材(43)が、前記トルクリミッタ(4)のカバー(15)の1つに作られたねじ部(45)に係合したスクリュであり、前記スクリュはねじ山付きシャンクを有し、このシャンクのねじ部が前記弾性要素(18)の軸線方向の潰れ距離よりも大きい軸線方向距離(D43)を有している、請求項7に記載の装置(1)。
【請求項9】
前記トルクリミッタ(4)が乾式である、請求項1から8のうちのいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項10】
前記ねじり振動ダンパ(3)および前記トルクリミッタ(4)は、軸線方向に整列している、請求項1から9のうちのいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項11】
請求項1から10のうちのいずれか一項に記載の装置(1)を備えた車両用ドライブトレイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に自動車のドライブトレインに組み込まれるのに適した、ねじり振動を減衰させるための装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フランス国特許出願FR3039613は、ねじり減衰装置と、入力側でねじり減衰装置の半径方向上方に配置されたトルクリミッタと、軸線方向でトルクリミッタの隣に配置された振り子型減衰装置とを備えたねじり振動減衰装置を開示している。このアーキテクチャでは、装置によってねじり振動の十分な減衰を得ることが可能であるが、トルクリミッタの下流に大きな慣性があり、ドライブトレインに強い過大トルクが発生してしまう。また、このようなアーキテクチャは組み立てやメンテナンスが困難である。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、この種の装置を改良することを目的としている。
【0004】
したがって、本発明は、特に車両のドライブトレインのねじり振動を減衰させるための装置であって、
- 駆動シャフトに接続されるのに適した第1入力要素と、第1出力要素と、前記第1入力要素と第1出力要素との間に配置された少なくとも1つの機械的エネルギー貯蔵部材と、を含むねじり振動ダンパと、
- 摩擦要素と、2つのカバーと、前記2つのカバーを固定するのに適した少なくとも1つの第2連結部材と、を含むトルクリミッタと、を備え、
前記ねじり振動ダンパの前記第1出力要素と、前記トルクリミッタの前記カバーのうちの少なくとも1つとを一体的に回転するように固定するのに適した少なくとも1つの第3連結部材をさらに備え、少なくとも1つの第3連結部材は、スクリュ(ねじボルト)であることを特徴とする、装置に関する。
【0005】
このように、ねじり振動ダンパはトルクリミッタに固定され、つまり中間部品の有無に関わらず、2つの要素間でトルクを効果的に受け渡すことが可能となる。
【0006】
このトルクリミッタとねじり振動ダンパとのねじを用いた連結により、独立したトルクリミッタサブアセンブリを得ることが可能になり、すべての組み立て作業(スリップトルクの制御、走行、バランス調整など)が容易となる。このため、このアーキテクチャの組み立ておよびメンテナンスが容易になる。
【0007】
また、このアーキテクチャにより、特にハイブリッドエンジンのドライブトレインに適したコンパクトな装置を得ることが可能となる。
【0008】
このアーキテクチャはまた、装置によってねじり振動の特に満足のいく減衰を得ることを可能にする。
【0009】
ねじり振動ダンパは、任意のダンパを用いることができる。
【0010】
ねじり振動ダンパは、デュアルマスフライホイールであってもよい。 そして、デュアルマスフライホイールは、
- 車両のサーマルエンジンまたはハイブリッドエンジンのクランクシャフトに接続可能な、第1入力要素を形成するプライマリフライホイールと、
- トルクリミッタの第2入力要素に直接的または間接的に接続されるセカンダリフライホイールと、
- 前記プライマリフライホイールと前記セカンダリフライホイールとの間に互いに平行に取り付けられた複数の弾性復帰部材と、
を含む。
【0011】
少なくとも1つの第3の連結部材は、ねじり振動ダンパの第1出力要素とトルクリミッタのカバーの少なくとも1つとを、一体的に回転するように直接的に固定するのに適している。トルクリミッタの摩擦要素は、従動軸と一体的に回転するように固定されるのに適した第2出力要素と一体的に回転するように固定される。
【0012】
かくして、ねじり振動ダンパはトルクリミッタに直接固定され、つまり中間部品を使用しないので、軸線方向にコンパクトな装置を得ることができ、コスト面(製造する部品が少ない)や組立時間の面でも節約することができるまた、トルクリミッタのカバーの一方は、ねじり振動ダンパの封止に参加することができる。
【0013】
かくして、トルクリミッタはギアボックス(変速機)にできるだけ近い位置に配置され、これにより、トルクリミッタの前でのイナーシャ(慣性)を制限することができ、したがって、当該トルクリミッタに作用する過大トルクを制限することができる。
【0014】
トルクリミッタの摩擦要素は、第2出力要素に固定されるディスクを含む。弾性要素は、ディスク上のカバーの少なくとも1つに固定される部品を圧縮するために、所定の軸方向圧力を負荷することができる。
【0015】
変形例(バリエーション)として、トルクリミッタの摩擦要素は、少なくとも1つの部品と、第2出力要素に固定されるディスクとを含む。弾性要素は、ディスク上のコンポーネントを圧縮するために、所定の軸方向圧力を負荷することができる。
【0016】
トルクリミッタの摩擦要素の構成要素は、ディスクに取り付けられた摩擦ライニングである。
【0017】
変形例(バリエーション)として、トルクリミッタの摩擦要素の構成要素は、カバーの少なくとも一方に取り付けられ、そして、トルクリミッタのドライブプレート上に設けられた摩擦ライニングである。
【0018】
この装置は、ねじり振動ダンパの少なくとも1つの機械的エネルギー貯蔵部材と少なくとも部分的に半径方向に整列している追加のねじり振動ダンパをさらに備えている。したがって、装置の軸方向および/または半径方向のサイズを増大させることなく、ねじり振動を特に良好に減衰させることができる。
【0019】
追加のねじり振動ダンパは、振り子ダンパである。振り子ダンパは、特に1次のフィルタリングに適している。
【0020】
前記振り子ダンパは、軸線を中心に回転可能な振り子支持体と、前記振り子支持体に対して案内されて自由に移動可能な少なくとも1つの振り子質量と、を備え、ねじり振動ダンパの第1出力要素は、振り子支持体を形成している。軸線方向のサイズは維持される。また、第1出力要素を振り子支持体として使用することにより、装置のコスト(製造する部品点数の減少)及び組立時間を節約することが可能となる。さらに、第1出力要素を振り子支持体として使用することにより、満足な厚みを有する振り子質量を使用することができる。振り子ダンパのフィルタ性能は、特に振り子質量の質量と連動しているので、この装置では非周期的な挙動を効果的にフィルタリングすることが可能となる。
【0021】
ねじり振動ダンパの第1入力要素は、少なくとも1つの第1窓を有し、少なくとも1つの第1連結部材は、少なくとも1つの第1窓を介して、第1入力要素と駆動軸とを、回転軸線を中心とした一体的な回転をするように、固定するのに適している。
【0022】
第2出力要素が少なくとも1つの第2窓を有している。
【0023】
前記少なくとも1つの第2連結部材は、摩擦要素に所定の軸線方向圧力を負荷するように弾性要素が予荷重を負荷するロック位置と、弾性要素が休止して摩擦要素が回転移動可能なロック解除位置との間で移動可能である。
【0024】
本発明はまた、例えば製造時、メンテナンス時、および/またはテスト時に、装置を容易に組み立てるおよび/または分解することを可能にするものである。少なくとも1つの第2連結要素は、前記少なくとも1つの第1窓と前記少なくとも1つの第2窓との角度再調整を可能にするために、ロック位置とロック解除位置との間で、軸線方向に移動可能である。とりわけ、ロック解除位置では、弾性要素は休止位置にあり、すなわち、摩擦要素に、すなわちより詳細には、前記の少なくとも1つのライニングおよびディスクに、軸線方向の圧力を負荷していない。このため、(複数の)カバーは、第2出力要素に対して回転軸線を中心に回転移動することができ、したがって、第2出力要素は、第1入力要素に対して回転軸線周りに回転移動することができる。したがって、第1入力要素および第2出力要素の窓は、軸線方向に完全に再調整する(再整列させる)ことができ、したがって、第1入力要素をクランクシャフトとも呼ばれる駆動軸に固定するために、少なくとも1つの第1連結部材を前記窓に容易に通過させることができる。このように組立/分解が容易であることにより、破損のリスクを抑えることが可能となり、例えばガレージでのメンテナンス時に、部品に対する労力の介入時間を短縮することが可能となる。
【0025】
少なくとも1つの第2連結部材は、トルクリミッタの一方のカバーに作られたスレッド(ねじ部)に係合するスクリュ(ねじボルト)であり、前記スクリュは、そのねじ部が前記弾性要素の軸線方向の潰れ距離よりも大きい軸線方向の距離を有するねじ付きシャンクを有する。
【0026】
休止(非負荷)状態の弾性要素は、第1の最大軸線方向距離を有する。予荷重が負荷された(プリロードされた)弾性要素は、第2の最大軸線方向距離を有する。軸線方向潰れ距離とは、第1の最大軸線方向距離と第2の最大軸線方向距離との差である。ねじ付きシャンクのスレッド(ねじ部)の軸線方向の長さは、軸線方向の潰れ距離よりも大きい。このように、少なくとも1つの第2連結部材は、トルクリミッタの2つのカバーを一体的に回転するように固定したまま、弾性要素を休止位置に向けて解放するために、トルクリミッタのカバーのスレッド(ねじ部)と係合することができる。したがって、弾性部材から負荷を解放するために、少なくとも第2連結部材のねじを完全に外す必要はない。したがって、第2出力要素の少なくとも1つの第2窓と、ねじり振動ダンパの少なくとも1つの第1窓および少なくとも1つの第1連結部材との間の角度再調整は、トルクリミッタを完全に分解することなく、容易に行うことができる。
【0027】
トルクリミッタは乾式である。トルクリミッタは、少なくとも1つの機械的エネルギー貯蔵部材を収容する空間の外側に配置されている。グリースなどの潤滑剤で満たされたこの空間の外側にトルクリミッタを配置することで、有機ライニングとベルビルスプリングワッシャとの乾式摩擦が可能となり、最小の軸線方向サイズでスリップトルクの完璧な動作制御が可能となる。
【0028】
装置は、ねじり振動ダンパの第1入力要素とトルクリミッタの第2出力要素との間に転がり軸受を含んでいない。このように転がり軸受がないことで、製造コストを抑えることができ、静的不確定性(static indeterminacy)のリスクを抑えることができる。
【0029】
振り子ダンパは、トルク伝達方向において、ねじり振動ダンパとリミッタとの間に配置することができる。このことは、非周期的なトルクがねじり振動ダンパによって減衰されるため、振り子ダンパの飽和を回避するのに役立つ。これにより、より良く振り子ダンパを動作させることができる。
【0030】
振り子ダンパは、トルクリミッタから軸線方向にオフセットさせることができる。
【0031】
トルクリミッタに過大なトルクがかかった場合、ライニングがカバーに対してスリップすることができる。
【0032】
2つのカバーのそれぞれの少なくとも一部は、トルクリミッタの(単数または複数の)ライニングおよびディスクを取り囲むように、軸線方向に間隔を空けて配置されている。これらの2つのカバーは、回転軸線からの距離が増加するにつれて互いに近づいてゆき、最後に両者は接触する。この接触領域のレベルでは、少なくとも1つの第2連結部材により、2つのカバーを固定することができる。したがって、これらの2つのカバーは、ライニング(単数または複数)を超えて半径方向に取り付けることができる。
【0033】
トルクリミッタはまた、回転軸線の周りを回転し、かつ、軸線方向に移動可能な駆動プレートを含んでいてもよい。駆動プレートは、2つのカバーの間に配置することができる。駆動プレートは、2つのカバーと一体的に回転するように固定されてもよい。
【0034】
(単数または複数の)ライニングは、駆動プレートとカバーの1つとの間に介在させることができる。
【0035】
トルクリミッタがディスクの両側に配置されたライニングを備える場合、各々は、前記ディスクの一方の面に、また、(複数の)カバーのうちの一方の面に、そして駆動プレートの一方の面に、それぞれ支えさせることができる。
【0036】
トルクリミッタに過大なトルクがかかった場合、ライニングは、それらが支えられる(複数の)カバーに対してそして駆動プレートに対して、特に回転しながら滑ることができるように配置されている。
【0037】
弾性部材、好ましくはベルビルワッシャは、2つのカバーのうちの1つと駆動プレートの間に介在させることもできる。
【0038】
弾性部材は、駆動プレートの、ライニングのうちの(1つまたは複数の)ライニングが支えられている面とは反対側の面に支えられていてもよい。
【0039】
弾性部材は、ライニングの摩耗状態に関わらず、駆動プレートをライニングと接触させ続けることを可能にする。弾性部材の予荷重(プリロード)により、駆動プレートに較正された押圧力を恒久的に与えることができ、これにより駆動プレートとカバーとの間でライニングを圧迫することができる。
【0040】
また、本発明は、上述のような装置を備える車両のドライブトレインに関する。
【0041】
ドライブトレインは、ハイブリッドエンジンまたは電気モーター、好ましくはハイブリッドエンジンを含むことができる車両のパワートレインの一部を形成することができる。
【0042】
本発明はまた、上記のような装置を組み立てるため、および/または分解するための方法に関し、この方法は、以下のステップを含んでいる。
- トルクリミッタをもたらすステップ、
- ねじり振動ダンパをもたらすステップ、
- 前記トルクリミッタを前記ねじり振動ダンパに少なくとも1つの第3連結部材でねじ止めするか、ねじ止めを解除するステップ。
【0043】
「車両」とは、乗用車だけでなく、産業用車両(特に大型貨物車、公共輸送車両、農業用車両を含む)を含む自動車のほか、生物および/または物体をある地点から別の地点に運ぶことを可能にするあらゆる輸送ユニットを意味する。
【0044】
非限定的な例として与えられた以下の説明を読み、添付の図面を参照することによって、本発明はよりよく理解され、本発明のさらなる詳細、特徴および利点は、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1図1は、本発明によるねじり振動減衰装置の一実施例の断面図であり、ここでは、少なくとも1つの第2連結部材がロック位置にある。
図2図2は、図1のねじり振動減衰装置を通る第2の切断面による図である。
図3図3は、図1の断面図であり、ここでは、少なくとも1つの第2連結部材は、ロック解除位置にある。
図4図4は、図1のねじり振動減衰装置の破断斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
図1図3は、ねじり振動ダンパ3とトルクリミッタ4とを備えた車両のドライブトレイン(駆動系)のねじり振動減衰装置1を示している。
【0047】
ねじり振動ダンパ3は、第1入力要素と、第1出力要素と、少なくとも1つの第1連結部材(図示せず)と、少なくとも1つの機械的エネルギー貯蔵部材と、を含んで構成することができる。第1入力要素と第1出力要素は、ともに回転軸線Xを中心に回転可能であり、第1入力要素は、プライマリフライホイール31であってもよい。第1入力要素は、クランクシャフトと呼ばれる駆動軸に接続可能である。第1入力要素は、少なくとも1つの第1窓32、好ましくは複数の第1窓32を備えている。少なくとも1つの第1連結部材は、プライマリフライホイール31を駆動軸と一体的回転させるために固定するのに適している。ねじり振動ダンパ3は、好ましくは、複数の第1連結部材を備えている。ねじり振動ダンパ3は、第1窓32の数だけ第1連結部材を含むことができる。ねじり振動ダンパ3は、好ましくは、入力要素と出力要素との間に配置された複数の機械的エネルギー貯蔵部材を含む。当該例では、機械的エネルギー貯蔵部材は、第1出力要素に対する第1入力要素の枢動を打ち消す湾曲スプリング9である。
【0048】
当該実施例では、ねじり振動ダンパ3は、ねじり振動ダンパ3の第1出力要素を形成する環状のウェブ10を含んでいる。ウェブ10は、当該ウェブ10の環状の本体から半径方向に延びる少なくとも2つのアームを備えていてもよい。スプリング9は、ウェブ10の2つのアームの間に受け入れられていてもよい。スプリング9は、軸線方向にはプライマリフライホイール31と連結部40によって、半径方向にはプライマリフライホイール31とウェブ10によって、離脱しないように保持することができる。
【0049】
上記に代えて、ねじり振動ダンパ3は、ねじり振動ダンパ3の第1出力要素を形成する環状のウェブ10と、2つのガイドワッシャとを備える。これら2つのガイドワッシャは、ウェブ10の両側に取り付けることができ、スプリング9を受け入れるために、ウェブ10およびガイドワッシャに窓が設けられている。さらに、ガイドワッシャは、これらのスプリング9が離脱しないように軸線方向に保持する。
【0050】
スプリング9は、第1入力要素とトルクリミッタ4との間に画定された空間に収容することができる。この空間は、動作を容易とし、かつ、ばね9の寿命を延ばすために、グリースで充填することができる。この空間は密閉することができる。ねじり振動ダンパ3は、シールワッシャ11をさらに含むことができる。シールワッシャ11は、スプリング9を備えた空間のシールを形成するように適合させることができる。シールワッシャ11は、ねじり振動ダンパ3およびトルクリミッタ4と接触していてもよい。シールワッシャ11は、ねじり振動ダンパ3とトルクリミッタ4との間に支持を作り出すことで、ねじり振動ダンパ3とトルクリミッタ4との間の軸線方向のセンタリングを可能にすることができる。また、ウェブ10とプライマリフライホイール31が支承する摩擦ワッシャとの間にカウンターベアリングを生じさせることができる。
【0051】
トルクリミッタ4は、摩擦要素を含む。トルクリミッタ4の摩擦要素は、少なくとも1つの構成要素と、トルクリミッタ4の第2出力要素と共回りするように固定されたディスク6とを含んでいてもよい。トルクリミッタ4の摩擦要素の構成要素は、ディスクに取り付けられた摩擦ライニング5であってもよい。あるいは、トルクリミッタ4の摩擦要素の構成要素は、前記トルクリミッタ4の(複数の)カバー15のうちの一つに、そして駆動プレート16に取り付けられた摩擦ライニング5であってもよい。
【0052】
第2出力要素は、ハブ41とすることができる。このハブ41は、装置1をギアボックスに接続することができる従動軸(ここでは図示せず)に接続することができる。このハブ41は、X軸を中心に回転することで、従動軸にトルクを伝達することができる。ハブ41は、少なくとも1つの第2窓42、好ましくはプライマリフライホイール31が備える第1窓32と同数の第2窓42を備えていてもよい。各第2窓42は、第1窓32と軸線方向に整列している。各第2窓42は、ドライブトレインへの装置の取り付けを容易にするために、(複数の)第1連結部材の1つの通過を可能にするように適合されている。
【0053】
当該実施例では、トルクリミッタ4は、ねじり振動ダンパ3を軸線方向に超えて存在し、また、平面状であるトルクリミッタ4のディスク6は、複数のリベットによってハブ41に取り付けられている。
【0054】
トルクリミッタ4を、グリースを含みかつスプリング9を収容する空間の外側に配置することで、乾式トルクリミッタ4を有することが可能になる。乾式トルクリミッタ4は、有機摩擦ライニング5との乾式摩擦を可能にし、トルクリミッタ4の軸線方向の嵩を最小限にしてスリップトルクの完全な動作制御を得ることができる。
【0055】
回転軸線Xを有する環状のディスクの形をした2つのライニング5が、リミッタのディスク6の両側に配置されている(両側に1つずつのライニング - (複数の)ライニング5およびディスク6は、平面状で軸Xに垂直な対向面を有する)。(複数の)ライニング5は、例えば、複数のリベットによって、このディスク6に固定することができる。これに代えて、(複数の)ライニング5は、(複数の)カバー15のうちの1つに、そして、駆動プレート16に固定することができ、好ましくは(複数の)ライニング5がそれぞれ(複数の)カバー15の1つに、例えば複数のリベットによって、固定することができる。
【0056】
当該実施例では、環状のディスクの形態の(1つの)ライニングの代わりに、ディスクの部分の形態の(複数の)ライニング5を、ディスク6の両側に配置することができることに留意されたい。
【0057】
トルクリミッタ4は、さらに、互いに固定された2つの(軸Xに関して)同心の駆動カバー15と、2つの駆動カバー15の間に配置され、これら2つのカバー15と一体回転するように固定された、軸Xを中心に回転可能かつ軸線方向に移動可能な駆動プレート16と、を備えている。
【0058】
(複数の)ライニング5は、(複数の)ドライブカバー15のうちの1つの一方の面と駆動プレート16の一方の面とに恒久的に支承されるように、駆動プレート16と(複数の)ドライブカバー15うちの1つとの間に介在している。
【0059】
トルクリミッタ4に過大なトルクがかかった場合、(複数の)ライニング5は、それらが支承されているドライブカバー15および駆動プレート16に対して相対的に回転スライド(回転摺動)できるように配置されている。あるいは,(複数の)ライニング5がカバー15および駆動プレート16と一体的に回転するように固定されている場合,トルクリミッタ4に過大なトルクが印加された場合に,それらが支承されたディスク6に対して回転スライドできるように配置されている。
【0060】
当該実施例では、2つのカバー15のうちの他方と駆動プレート16との間に、弾性部材、この場合はベルビルワッシャ18が軸線方向に介在している。ベルビルワッシャ18は、ライニング5を支承する駆動プレート16の面とは反対側の駆動プレート16の面で支承させることができる。このベルビルワッシャ18は、(複数の)ライニング5が摩耗してしまっても、駆動プレート16を(複数の)ライニング5に当接させる役割を果たす。ベルビルワッシャ18は、駆動プレート16に所定の軸線方向の圧力を恒久的に及ぼすように予荷重が負荷されており、これにより、(複数の)ライニング5をこの駆動プレート16とカバー15との間に挟み込むことができる。ベルビルワッシャ18が休止しているときには、駆動プレート16に不十分な軸線方向の圧力を及ぼし、これにより、ライニング5をこの駆動プレート16とカバー15との間に挟み込むことができないようになっている。そして、(複数の)ライニング5は、オーバートルクがなくても、カバー15に対して回転スライド自在である。
【0061】
当該実施例では、(複数の)ライニング5とそれらがリベット留めされたディスク6によって形成されるアセンブリは、トルクリミッタ4に過大なトルクが印加された場合に、カバー15に対して、また、駆動プレート16に対して回転スライドできるように配置されている。
【0062】
したがって、2つのカバー15は、(複数の)ライニング5およびディスク6を枠に嵌め、X軸からの距離が増加するにつれて、これら2つのカバー15は、互いに近づいてゆき、最後に接触する。この接触部では、複数の第2連結部材により、2つのカバー15を固定することができる。複数の第2連結部材の各部材は、スクリュ(ねじボルト)43であってもよい。各スクリュ43は、シャンクとヘッド(頭部)とを含むことができる。各スクリュ43は、ロック位置とロック解除位置との間で軸線方向に移動可能であってよい。ロック位置では、各スクリュ43は、摩擦要素、より詳細には、少なくとも1つのライニングおよびディスクに所定の軸線方向圧力を及ぼすように、ベルビルワッシャ18に予荷重を負荷することができる。ロック解除位置では、各スクリュ43は、ベルビルワッシャ18を休止させることができるので、ディスク6およびライニングは、過大なトルクを伝達することなく、カバー15に対して、またはディスク6に対して回転移動することができる。負荷が無いことにより、複数の第1窓32と複数の第2窓42との角度再調整が可能となる。
【0063】
2つのカバー15は、少なくとも1つのスレッド(ねじ孔)45を含む。好ましくは、2つのカバーは、複数のスレッド45を含み、より詳細には、スクリュ(ねじボルト)43ごとに1つのスレッド45を含む。各スクリュ43は、2つのカバーを一体的な回転のために固定するために、スレッド45に係合することができる。2つのカバー15のうちの1つは、軸線方向の距離D45を有することができるスレッド45を備えている。
【0064】
ベルビルワッシャ18が休止している(無負荷状態の)とき、第1の最大軸線方向距離D18を有することができる。予荷重が負荷されたベルビルワッシャ18は、第2の最大軸線方向距離D19を有することができる。ベルビルワッシャ18は、軸線方向潰し距離を有してもよい。軸線方向潰し距離は、第1の最大軸線方向距離D18と第2の最大軸線方向距離D19との差である。スクリュ43のシャンクは、ベルビルワッシャ18の軸線方向潰し距離よりも大きいねじ部軸線方向長さD43を含んでいてもよい。
【0065】
このように、トルクリミッタ4の2つのカバー15を共回りするように固定したまま、ベルビルワッシャ18が休止位置に向かって移動できるように、各スクリュ(ねじボルト)43をスレッド(ねじ孔)45に係合させることができる。そのため、ベルビルワッシャ18から負荷を解放するために、スクリュ43を完全に緩める必要はない。したがって、ハブ41の各第2窓42と、ねじり振動ダンパ3の各第1窓32および第1連結部材との間の角度再調整は、トルクリミッタ4を完全に分解することなく、容易に行うことができる。
【0066】
スレッド45の軸線方向距離D45は、スクリュ43のシャンクのスレッド(ねじ部)の軸線方向の長さD43よりも大きくてもよい。あるいは、スレッド45の軸線方向距離D45は、スクリュ43のシャンクのねじの軸線方向の長さD43と等しくてもよい。
【0067】
したがって、2つのカバー15は、ライニング5の半径方向上方であってかつ軸線方向には同じレベルで固定されており、これら2つのカバー15は、ねじり振動ダンパ3の第1出力要素、すなわちウェブ10と一体的に回転するように固定される。より詳細には、連結部40は、トルクリミッタ4とねじり振動ダンパ3とを一体的に回転可能に固定することができる。連結部40は、トルクリミッタ4の(複数の)カバー15のうちの1つを形成することができる。このように、カバー15の1つ、すなわち連結部品40は、直接的に、つまり中間部品なしに、ねじり振動ダンパ3のウェブ10との一体的な回転のために固定される。このようにして、連結部40により、軸線方向にコンパクトな装置1を得ることができ、コスト(製造すべき部品の数が少ない)と組立時間を節約することができる。この固定は、少なくとも1つの第3連結部材44によって、好ましくは複数の第3連結部材44によって達成することができる。各第3連結部材44は、スクリュとすることができる。このねじ込み式の連結により、独立したトルクリミッタサブアセンブリ4を有することが可能になり、これにより、組立作業(スリップトルクの制御、駆け込み、バランス調整など)が容易になる。また、このねじ込み式の連結により、装置1の残りの部分に対してトルクリミッタサブアセンブリ4を半径方向にセンタリングすることが可能になる。
【0068】
したがって、当該例では、トルクは、フライホイール21からねじり振動ダンパ3に伝達され、次に、第1出力要素を形成するウェブ10を介して、それ自体が出力ハブ41に固定されているトルクリミッタ4に伝達される。
【0069】
当該実施例では、トルクリミッタ4は、ディスク6を介してハブ41の中心に配置されている(ハブ41に対して芯合わせされている)。
【0070】
装置1は、追加のねじり振動ダンパをさらに含んでもよい。
【0071】
追加のねじり振動ダンパは、直列に配置された1つまたは複数のスプリングであってもよい。
【0072】
あるいは、追加のねじり振動ダンパは、振り子ダンパ2であってもよい。振り子ダンパ2は、ねじり振動を減衰させるのに適している。振り子ダンパ2は、X軸を中心に回転可能な振り子支持部25と、複数の振り子質量部26とを含むことができる。この振り子ダンパ2は、振り子支持部25を介して、ねじり振動ダンパ3に固定されていてもよい。より詳細には、ねじり振動ダンパ3のウェブ10が振り子支持部25を形成することができる。この振り子ダンパ2は、少なくとも部分的に、ねじり振動ダンパ3と半径方向に整列させることができる。
【0073】
当該実施例では、振り子ダンパ2は、トルクが通る経路上にある。
【0074】
当該実施例では、振り子ダンパ2は、ねじり振動ダンパ3とトルクリミッタ4との間で、かつ、トルク伝達方向に配置されている。
【0075】
当該実施例では、振り子ダンパ2は、スプリング9の半径方向下側(内側)に配置されている。
【0076】
図示の例では、振り子ダンパ2は、バネ9を備えた空間に収容されている。したがって、当該空間に収容されたグリスは、振り子ダンパ2を潤滑することもできる。
【0077】
振り子支持部25の周囲に取り付けられた振り子質量26は、この支持部に案内されながら相対的に自由に移動することができる。
【0078】
(複数の)振り子質量26は、各々が動作時に振り子運動によって駆動され、かつ、振り子支持部25の両側に軸線方向に取り付けられた2つの部分27を備え、かつ、振り子支持部25の開口部をそれぞれ通過する2つのスペーサ28によって互いに接続されている。ローラ29は、それぞれが振り子質量26の部分27の開口部に形成された2つの転動軌道と、振り子支持部25の開口部の縁によって形成された第3転動軌道とに協働する。このの開口部は、スペーサ専用の振り子支持部の開口部とは異なる。
【0079】
上記に代えて、ローラ29は、スペーサ28に形成された転動軌道と、スペーサ専用の振り子支持部25の開口部の縁によって形成された第2転動軌道と、協働する。
【0080】
これらのケースのそれぞれにおいて、各振り子質量26に対して複数のローラ29を設けることができる。
【0081】
好ましくは、トルクリミッタ4の振り子質量26とライニング5は、軸線方向にオフセットされている。
【0082】
ねじり振動または非周期的な回転挙動に応答して、各振り子質量26は、その重心が振り子状に振動するように移動する。
【0083】
当該実施例では、振り子質量26とライニング5は軸線方向にオフセットされており、装置1を軸Xに沿って見たときに、それらは部分的に重なり合っていてもよい。
【0084】
振り子質量26またはライニング5の移動ゾーンは、これらの振り子質量およびこれらのライニングによって占められる位置のセットである。
【0085】
振り子質量26は、すべて同じ移動ゾーンを描いて動き、この移動ゾーンは、ライニング5によって描かれる移動ゾーンと、軸線方向に部分的に重なっている。装置1の特定の構成では、ライニング5と振り子質量26の両方を通過するX軸に平行な軸が少なくとも1つ存在する。
【0086】
装置1は、ねじり振動ダンパ3の一次フライホイール31とトルクリミッタ4のハブ41との間に転がり軸受を含んでいない。このように転がり軸受がないことで、製造コストを抑えることができ、静的不確定性のリスクを抑えることができる。転がり軸受は、装置1がすでにセンタリング手段を備えているので、装置1には必要ない。トルクリミッタ4は、ハブ41によってセンタリングされる。さらに、連結部40は、ハブ41に対して連結部40を半径方向にセンタリングするために、ハブ41の内側とのクリアランスが小さくなるように適合されたオフセット40aを含むことができ、したがってトルクリミッタ4に対しても相対的にセンタリングすることができる。さらに、ディスクが、ねじり振動ダンパ3の一次側と連結部40との間の半径方向のセンタリングを行う。
【0087】
作業者が装置1を組み立てる場合には、ねじり振動ダンパ3とトルクリミッタを取る。そして、ねじり振動ダンパ3とトルクリミッタ4とを結合する。トルクリミッタ4は、第3連結部材44を介して、ねじり振動ダンパ3にねじ止めされる。次に、図4に特に示されているように、第1および第2窓32,42を軸線方向に整列させるために、スクリュ43をロック位置からロック解除位置に移動させる。そして、トルクリミッタを最適な動作位置に設置するために、スクリュ43をロック解除位置からロック位置に移動させる。その後、作業者は、ねじり振動ダンパ3のカバーをプライマリフライホイール31に溶接することができる。この時点で、ねじり振動ダンパ3およびトルクリミッタ4は、1つのサブアセンブリを形成しています。最後に、組立ラインにおいて、新たな作業者は、第1および第2窓を通過する第1連結部材を用いて、装置1を駆動軸に固定することができる。
【0088】
各ステップは、第1ステップを除き、装置1のメンテナンス操作を行う場合でも同じである。
【0089】
本発明は、これまで説明してきた実施例に限定されるものではない。
図1
図2
図3
図4