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特許7346614プラグ状態検出回路、コントローラ、及び車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-08
(45)【発行日】2023-09-19
(54)【発明の名称】プラグ状態検出回路、コントローラ、及び車両
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/69 20200101AFI20230911BHJP
【FI】
G01R31/69
【請求項の数】 16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022001493
(22)【出願日】2022-01-07
(65)【公開番号】P2022107586
(43)【公開日】2022-07-22
【審査請求日】2022-02-07
(31)【優先権主張番号】202110029727.2
(32)【優先日】2021-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521531171
【氏名又は名称】ファーウェイ デジタル パワー テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ,レイ
(72)【発明者】
【氏名】リ,シアオチィウ
【審査官】小川 浩史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0208066(US,A1)
【文献】特開2015-142511(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/50-31/74
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラグ状態検出回路であって、
プラグがソケットに接続されときに、前記プラグ状態検出回路の接続抵抗の抵抗値に基づいてウェイクアップ信号を即時に出力する、または遅延して出力するように構成されたウェイクアップ回路であって、前記ウェイクアップ信号は、中央処理装置(CPU)をトリガしてサンプリング回路を駆動するために使用される、ウェイクアップ回路と、
前記サンプリング回路は、前記CPUの駆動下でスタートアップ電圧注入されるように構成され、前記スタートアップ電圧が注入された後、前記サンプリング回路の検出点のレベルがプラグ状態を示すために使用される、前記サンプリング回路とを有し、
前記ウェイクアップ回路は、
前記プラグが前記ソケットに接続されているときに、前記検出点を前記ウェイクアップ回路と連通するように構成されたウェイクアップ機能イネーブル回路と、
スイッチング・トランジスタの遅延導通を実現するように構成された遅延回路と、
前記プラグ状態検出回路の前記接続抵抗の抵抗値が第1の抵抗値より小さく、前記遅延回路のスイッチング・トランジスタがスイッチオフであるときに、ウェイクアップ信号出力回路をトリガして前記ウェイクアップ信号を出力し、前記プラグ状態検出回路の前記接続抵抗の抵抗値が第2の抵抗値より大きく、前記遅延回路のスイッチング・トランジスタがスイッチオンであるときに、ウェイクアップ信号出力回路をトリガして前記ウェイクアップ信号を出力するように構成されたトリガレベル変換回路と、
前記トリガレベル変換回路のトリガの下で前記ウェイクアップ信号を出力するように構成された前記ウェイクアップ信号出力回路とを有する
プラグ状態検出回路。
【請求項2】
前記ウェイクアップ信号は、さらに、前記CPUをトリガして前記検出点のレベルを収集するために使用される、請求項1に記載の回路。
【請求項3】
前記ウェイクアップ回路は、さらに、前記ウェイクアップ信号を出力した後に、前記CPUの制御下で、前記検出点から切り離されるように構成される、
請求項1または2に記載の回路。
【請求項4】
前記ウェイクアップ機能イネーブル回路は、さらに、前記ウェイクアップ信号出力回路が前記ウェイクアップ信号を出力した後、前記CPUの制御下で、前記検出点を前記ウェイクアップ回路から切り離すように構成される、
請求項1ないし3のいずれか一項に記載の回路。
【請求項5】
前記サンプリング回路は、
第1のスイッチング・トランジスタであって、前記第1のスイッチング・トランジスタの第1の端子は前記スタートアップ電圧を入力するように構成され、前記第1のスイッチング・トランジスタの第2の端子は前記CPUに結合される、第1のスイッチング・トランジスタと、
第1の抵抗であって、前記第1の抵抗の第1の端子は、前記第1のスイッチング・トランジスタの第3の端子に結合され、前記第1の抵抗の第2の端子は、前記検出点に結合される、第1の抵抗とを有する、
請求項1ないしいずれか一項に記載の回路。
【請求項6】
前記第1のスイッチング・トランジスタは、NPNタイプのバイポーラトランジスタまたはNMOSである、請求項に記載の回路。
【請求項7】
ウェイクアップ機能イネーブル回路は、
第2のスイッチング・トランジスタであって、前記第2のスイッチング・トランジスタの第1の端子は、遅延回路及び前記トリガ・レベル変換回路に結合され、前記第2のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、第3のスイッチング・トランジスタの第1の端子に結合され、前記第2のスイッチング・トランジスタの第3の端子は、前記検出点に結合される、第2のスイッチング・トランジスタと、
前記第3のスイッチング・トランジスタであって、前記第3のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、前記CPUに結合され、前記第3のスイッチング・トランジスタの第3の端子は接地される、前記第3のスイッチング・トランジスタと、
第2の抵抗であって、前記第2の抵抗の第1の端子は、前記第2のスイッチング・トランジスタの前記第1の端子に結合され、前記第2の抵抗の第2の端子は、前記第3のスイッチング・トランジスタの前記第1の端子に結合される、第2の抵抗とを有する、
請求項ないしいずれか一項に記載の回路。
【請求項8】
前記遅延回路は、
第3の抵抗であって、前記第3の抵抗の第1の端子はトリガレベル変換回路の第1のノードに結合され、前記第3の抵抗の第2の端子は第1のコンデンサの第1の端子に結合される、第3の抵抗と、
前記第1のコンデンサであって、前記第1のコンデンサの第2の端子は、前記第2のスイッチング・トランジスタの前記第1の端子に結合される、第1のコンデンサと、
第4のスイッチング・トランジスタであって、前記第4のスイッチング・トランジスタの第1の端子は、前記第3の抵抗の前記第1の端子に結合され、前記第4のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、前記第3の抵抗の前記第2の端子に結合され、前記第4のスイッチング・トランジスタの第3の端子は、前記第1のコンデンサの前記第2の端子に結合される、第4のスイッチング・トランジスタと、
第2のコンデンサであって、前記第2のコンデンサの第1の端子は、前記第1のコンデンサの前記第2の端子に結合され、前記第2のコンデンサの第2の端子は、前記第1のノードと異なる前記トリガレベル変換回路の第2のノードに結合される、第2のコンデンサとを有し、
前記トリガレベル変換回路は、
第4の抵抗であって、前記第4の抵抗の第1の端子は、前記ウェイクアップ回路の入力電圧を受けるように構成され、前記第4の抵抗の第2の端子は、前記第2のコンデンサの前記第2の端子に結合される、第4の抵抗と、
第5の抵抗であって、前記第5の抵抗の第1の端子は、前記ウェイクアップ回路の入力電圧を受けるように構成され、前記第5の抵抗の第2の端子は、前記第3の抵抗の前記第1の端子に結合される、第5の抵抗と、
第6の抵抗であって、前記第6の抵抗の第1の端子は、前記第4の抵抗の前記第2の端子に結合され、前記第6の抵抗の第2の端子は接地される、第6の抵抗と、
第5のスイッチング・トランジスタであって、前記第5のスイッチング・トランジスタの第1の端子は、ウェイクアップ信号出力回路に結合され、前記第5のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、前記第4の抵抗の前記第2の端子に結合され、前記第5のスイッチング・トランジスタの第3の端子は、前記第2のスイッチング・トランジスタの前記第1の端子に結合される、第5のスイッチング・トランジスタとを有する
請求項に記載の回路。
【請求項9】
前記ウェイクアップ信号出力回路は、
第7の抵抗であって、前記第7の抵抗の第1の端子は、前記ウェイクアップ回路の前記入力電圧を受けるように構成される、第7の抵抗と、
第8の抵抗であって、前記第8の抵抗の第1の端子は、前記第7の抵抗の第2の端子に結合され、前記第8の抵抗の第2の端子は、前記第5のスイッチング・トランジスタの第1の端子に結合される、第8の抵抗と、
第6のスイッチング・トランジスタであって、前記第6のスイッチング・トランジスタの第1の端子は、前記第6のスイッチング・トランジスタがスイッチオンのときに、前記ウェイクアップ信号を出力し、前記第6のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、前記第7の抵抗の前記第2の端子に結合され、前記第6のスイッチング・トランジスタの第3の端子は、前記第7の抵抗の前記第1の端子に結合される、第6のスイッチング・トランジスタとを有する、
請求項に記載の回路。
【請求項10】
前記ウェイクアップ信号出力回路は、さらに、
第3のコンデンサであって、前記第3のコンデンサの第1の端子は、前記第6のスイッチング・トランジスタの前記第1の端子に結合され、前記第3のコンデンサの第2の端子は、前記ウェイクアップ信号を出力するように構成される、第3のコンデンサを有する、
請求項に記載の回路。
【請求項11】
前記第2のスイッチング・トランジスタ、前記第3のスイッチング・トランジスタ、前記第4のスイッチング・トランジスタ、および前記第5のスイッチング・トランジスタは、NPN型のバイポーラトランジスタまたはNMOSであり、
前記第6のスイッチング・トランジスタは、PNP型のバイポーラトランジスタまたはPMOSである、
請求項または10に記載の回路。
【請求項12】
前記ウェイクアップ回路は、
第1の抵抗であって、前記第1の抵抗の第1の端子は、前記スタートアップ電圧を注入するように構成されている、第1の抵抗と、
第2の抵抗であって、前記第2の抵抗の第1の端子は、前記第1の抵抗の第2の端子に結合され、前記第2の抵抗の第2の端子は、前記検出点に結合される、第2の抵抗と、
スイッチング・トランジスタであって、前記スイッチング・トランジスタの第1の端子は、前記スイッチング・トランジスタがスイッチオンであるときにウェイクアップ信号を出力し、前記スイッチング・トランジスタの第2の端子は、前記第1の抵抗の前記第2の端子に結合され、前記スイッチング・トランジスタの第3の端子は、前記第1の抵抗の前記第1の端子に結合され、スイッチング・トランジスタと、を有する、
請求項1に記載の回路
【請求項13】
前記第1の抵抗および前記第2の抵抗の抵抗値は、
プラグがソケットに接続されていないとき、前記スイッチング・トランジスタはスイッチオフになり、前記プラグが前記ソケットに接続されているとき、前記スイッチング・トランジスタはスイッチオンになる
という条件を満たす、請求項12に記載の回路。
【請求項14】
レベル変換部であって、パワーバッテリの出力電圧を前記スタートアップ電圧に変換し、前記スタートアップ電圧を前記第1の抵抗の第1の端子に注入するように構成されたレベル変換部をさらに有する、請求項12または13に記載の回路。
【請求項15】
請求項1ないし14いずれか一項に記載の回路を有するコントローラ。
【請求項16】
CPUと、請求項15に記載のコントローラとを有する車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、新エネルギー車両技術の分野に関し、具体的にはプラグ状態検出回路、コントローラ、及び車両に関する。
【背景技術】
【0002】
新エネルギー分野の技術開発に伴い、電気車両/ハイブリッド電気車両など、新エネルギー車両の普及が進んでいる。現在、新エネルギー車両の交流充電には、米国標準(US標準と略す)、欧州標準(EU標準と略す)、中国標準(GB標準と略す)の3つの標準があり、新エネルギー車両と充電パイルとの間の接続と制御ガイダンスを規定している。新エネルギー車両は、プラグ状態信号を介して充電パイルと相互作用してもよい。EU標準及びUS標準では、プラグ状態信号は近接パイロット(PP)信号とも呼ばれ、GB標準では、プラグ状態信号はコネクション確認(CC)機能信号とも呼ばれる。
【0003】
3つの標準において、GB標準とEU標準では、電気車両と充電パイルのインタフェース構成が類似しているため、同じプラグ状態検出回路を用いてプラグ状態を検出することができる。しかし、US標準のインタフェース構成は他の2つの標準(GB標準とEU標準)とは全く異なっているため、同じプラグ状態検出回路を使用してプラグ状態を検出することはできない。
【0004】
GB標準では、充電パイルの充電プラグ(すなわち、プラグ)と電気車両の充電ソケット(ソケットと呼ぶ)との間のインターフェースの概略図は、図1に示すようなものである。プラグがソケットに挿入された後、電気車両のCC検出回路は、RC抵抗の抵抗値(RC抵抗の抵抗値は、CC検出点の電圧を検出することによって計算される)を検出することによって、プラグ状態を判定することができる。US標準では、プラグとソケットとの間のインターフェースの概略図は、図2に示すようなものである。プラグをソケットに挿入した後、CC検出回路は、CC検出点の電圧を検出することによりプラグ状態を判定することができる。図1図2を比較することにより、US標準のソケットは、GB標準のソケットと比較して、追加の抵抗R5を有することが分かる。また、GB標準では、U及びRの値は必須ではないが、US標準では、U、R4、R5、R6及びR7の値はすべて固定である。
【0005】
標準によってインタフェース構成は異なるため、3つの標準のプラグ状態は、同じプラグ状態検出回路を使用して検出できない。
【0006】
現在の技術では、GB標準、EU標準、US標準の検出を互換性のあるものとするために、次のソリューションが通常使われる:図3に示すように、プラグ状態検出回路は、デフォルトでGB標準/EU標準の検出をサポートし、プラグ状態検出回路がUS標準の検出をサポートするように、変換モジュールが構成される。プラグ状態検出を行う時、変換を行うために変換モジュールが必要かどうかは、システム構成に基づいて決定される。
【0007】
現在の技術で提供されているソリューションでは、プラグ状態検出を実行する場合、変換モジュールを構成し、シナリオに基づいて異なるパスを選択する必要がある。これにより、電気車両側に構成される製品の量が増加し、製品の規格化された設計および供給に寄与しない。
【発明の概要】
【0008】
本出願の実施形態は、1つの検出回路を使用することにより、異なる標準におけるプラグ状態を検出するプラグ状態検出回路、コントローラ、および車両を提供する。
【0009】
第1の態様によれば、本出願の一実施形態は、プラグ状態検出回路を提供する。プラグ状態検出回路は、ウェイクアップ回路とサンプリング回路とを含む。ウェイクアップ回路は、プラグがソケットに接続されているときに、前記プラグ状態検出回路の接続抵抗の抵抗値に基づいてウェイクアップ信号を即時に出力する、または遅延して出力するように構成され、前記ウェイクアップ信号は、中央処理装置(CPU)をトリガしてサンプリング回路を駆動するために使用される。前記サンプリング回路は、前記CPUの駆動下でスタートアップ電圧を注入するように構成され、前記スタートアップ電圧が注入された後、前記サンプリング回路の検出点のレベルがプラグ状態を示すために使用される。
【0010】
第1の態様で提供されるプラグ状態検出回路を使用し、ウェイクアップ信号を即時に出力するか、又は遅延して出力することによって、異なる接続抵抗の抵抗値範囲を区別する。GB標準プラグ、EU標準プラグ、またはUS標準プラグのどれがソケットに挿入されても、ウェイクアップ回路がトリガされてウェイクアップ信号が出力され、CPUをトリガしてサンプリング回路を駆動してスタートアップ電圧を注入し、その後プラグ状態検出を開始する。現行技術で提供されているソリューションと比較して、前述のソリューションでは、1つのプラグ状態検出回路を使用することにより、異なる標準でプラグ状態を検出することができ、これは、電気車両側に構成される製品の量を減らし、製品の規格化された設計および供給を容易にする。
【0011】
さらに、ウェイクアップ信号は、CPUをトリガして、検出点のレベルを収集するために使用される。
【0012】
上述のソリューションでは、検出点のレベルを収集した後、CPUは、その検出点のレベルに基づいてプラグ状態を判定することができる。
【0013】
可能な設計では、前記ウェイクアップ回路は、さらに、前記ウェイクアップ信号を出力した後に、前記CPUの制御下で、前記検出点から切り離すように構成される。
【0014】
前述のソリューションでは、ウェイクアップ回路がウェイクアップ信号を出力した後、ウェイクアップ回路の機能が完了する。この場合、ウェイクアップ回路は検出点から切り離され、システムの電力消費を低減する。
【0015】
可能な設計では、前記ウェイクアップ回路は、前記プラグが前記ソケットに接続されているときに、前記検出点を前記ウェイクアップ回路と連通するように構成されたウェイクアップ機能イネーブル回路と、スイッチング・トランジスタの遅延導通を実現するように構成された遅延回路と、前記プラグ状態検出回路の前記接続抵抗の抵抗値が第1の抵抗値より小さく、前記遅延回路のスイッチング・トランジスタがスイッチオフであるときに、前記ウェイクアップ信号出力回路をトリガして前記ウェイクアップ信号を出力し、前記プラグ状態検出回路の前記接続抵抗の抵抗値が第2の抵抗値より大きく、前記遅延回路のスイッチング・トランジスタがスイッチオンであるときに、ウェイクアップ信号出力回路をトリガして前記ウェイクアップ信号を出力するように構成されたトリガレベル変換回路と、前記トリガレベル変換回路のトリガの下で前記ウェイクアップ信号を出力するように構成された前記ウェイクアップ信号出力回路とを含む。
【0016】
また、前記ウェイクアップ機能イネーブル回路は、さらに、前記ウェイクアップ信号出力回路が前記ウェイクアップ信号を出力した後、前記CPUの制御下で、前記検出点を前記ウェイクアップ回路から切り離すように構成される。
【0017】
上述したように、ウェイクアップ信号を出力した後、ウェイクアップ回路は、さらに、CPUの制御下で検出点から切断することができる。前述のソリューションでは、本機能はウェイクアップ機能イネーブル回路によって実現することができる。
【0018】
可能な設計では、前記サンプリング回路は、第1のスイッチング・トランジスタであって、前記第1のスイッチング・トランジスタの第1の端子は前記スタートアップ電圧を入力するように構成され、前記第1のスイッチング・トランジスタの第2の端子は前記CPUに結合される、第1のスイッチング・トランジスタと、第1の抵抗であって、前記第1の抵抗の第1の端子は、前記第1のスイッチング・トランジスタの第3の端子に結合され、前記第1の抵抗の第2の端子は、前記検出点に結合される、第1の抵抗とを有する。
【0019】
第1のスイッチング・トランジスタは、NPNタイプのバイポーラトランジスタ、NMOS、または同様の機能を有する他のデバイスであってもよく、第2の端子の電圧が第3の端子の電圧よりも高い特定値であるときに、第1のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされる。第1のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、制御端子であり、例えば、NPNタイプのバイポーラトランジスタのベースまたはNMOSのゲートであってもよい。第1のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、CPUに結合され、第1のスイッチング・トランジスタは、CPUの制御の下で、スイッチオフまたはオンされる。
【0020】
可能な設計では、前記ウェイクアップ機能イネーブル回路は、第2のスイッチング・トランジスタであって、前記第2のスイッチング・トランジスタの第1の端子は、前記遅延回路及び前記トリガ・レベル変換回路に結合され、前記第2のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、第3のスイッチング・トランジスタの第1の端子に結合され、前記第2のスイッチング・トランジスタの第3の端子は、前記検出点に結合される、第2のスイッチング・トランジスタと、前記第3のスイッチング・トランジスタであって、前記第3のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、前記CPUに結合され、前記第3のスイッチング・トランジスタの第3の端子は接地される、前記第3のスイッチング・トランジスタと、第2の抵抗であって、前記第2の抵抗の第1の端子は、前記第2のスイッチング・トランジスタの前記第1の端子に結合され、前記第2の抵抗の第2の端子は、前記第3のスイッチング・トランジスタの前記第1の端子に結合される、第2の抵抗と、を有する。
【0021】
第2のスイッチング・トランジスタおよび第3のスイッチング・トランジスタは、NPNタイプのバイポーラトランジスタ、NMOS、または同様の機能を有する他のデバイスであってもよい。第2の端子の電圧が、第3の端子の電圧よりも高い特定値である場合、第2のスイッチング・トランジスタはスイッチオンされ、同じ条件下で第3のスイッチング・トランジスタは、スイッチオンにされる。第2のスイッチング・トランジスタの第2の端子と第3のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、制御端子であり、例えば、NPNタイプのバイポーラトランジスタのベースまたはNMOSのゲートのであってもよい。
【0022】
前述のソリューションでは、プラグがソケットに挿入された後、検出点は接地される。第2のスイッチング・トランジスタでは、第3の端子の電圧が低下し、第2の端子と第3の端子との間の電圧差が第2のスイッチング・トランジスタのスイッチオンの条件を満たす。第2のスイッチング・トランジスタがスイッチオンにされると、ウェイクアップ回路が検出点と連通される。
【0023】
可能な設計では、前記遅延回路は、第3の抵抗であって、前記第3の抵抗の第1の端子は前記トリガレベル変換回路に結合され、前記第3の抵抗の第2の端子は第1のコンデンサの第1の端子に結合される、第3の抵抗と、前記第1のコンデンサであって、前記第1のコンデンサの第2の端子は、前記第2のスイッチング・トランジスタの前記第1の端子に結合される、第1のコンデンサと、第4のスイッチング・トランジスタであって、前記第4のスイッチング・トランジスタの第1の端子は、前記第3の抵抗の前記第1の端子に結合され、前記第4のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、前記第3の抵抗の前記第2の端子に結合され、前記第4のスイッチング・トランジスタの第3の端子は、前記第1のコンデンサの前記第2の端子に結合される、第4のスイッチング・トランジスタと、第2のコンデンサであって、前記第2のコンデンサの第1の端子は、前記第1のコンデンサの前記第2の端子に結合され、前記第2のコンデンサの第2の端子は、前記トリガレベル変換回路に結合される、第2のコンデンサとを有する。
【0024】
第4のスイッチング・トランジスタは、NPNタイプのバイポーラトランジスタ、NMOS、または同様の機能を有する他のデバイスであってもよい。第2の端子の電圧が第3の端子の電圧よりも高い特定値である場合、第4のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされる。第4のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、制御端子であり、例えば、NPN型のバイポーラトランジスタのベースまたはNMOSのゲートであってもよい。
【0025】
上述のソリューションにおいて、第1のコンデンサの両端子は、第4のスイッチング・トランジスタの第2の端子と第3の端子とにブリッジされる。上述したように、プラグがソケットに挿入された後、遅延回路の第1のコンデンサが充電を開始し、第4のスイッチング・トランジスタがスイッチオフされる。ある時間にわたり充電を行った後、第4のスイッチング・トランジスタの第2の端子と第3の端子との間の電圧差は、第4のスイッチング・トランジスタのスイッチオンの条件を満たし、第4のスイッチング・トランジスタはスイッチオンされ、第1のコンデンサの充電が完了し、第1のコンデンサが短絡される。第4のスイッチング・トランジスタの遅延導通によって、遅延回路は、ウェイクアップ信号の遅延出力を実現することができる。
【0026】
可能な設計では、前記トリガレベル変換回路は、第4の抵抗であって、前記第4の抵抗の第1の端子は、前記ウェイクアップ回路の入力電圧を受けるように構成され、前記第4の抵抗の第2の端子は、前記第2のコンデンサの前記第2の端子に結合される、第4の抵抗と、第5の抵抗であって、前記第5の抵抗の第1の端子は、前記ウェイクアップ回路の入力電圧を受けるように構成され、前記第5の抵抗の第2の端子は、前記第2の抵抗の前記第1の端子に結合される、第5の抵抗と、第6の抵抗であって、前記第6の抵抗の第1の端子は、前記第4の抵抗の前記第2の端子に結合され、前記第3の抵抗の第2の端子は接地される、第6の抵抗と、第5のスイッチング・トランジスタであって、前記第5のスイッチング・トランジスタの第1の端子は、前記ウェイクアップ信号出力回路に結合され、前記第5のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、前記第4の抵抗の前記第2の端子に結合され、前記第5のスイッチング・トランジスタの第3の端子は、前記第2のスイッチング・トランジスタの前記第1の端子に結合される、第5のスイッチング・トランジスタとを有する。
【0027】
第5のスイッチング・トランジスタは、NPNタイプのバイポーラトランジスタ、NMOS、または同様の機能を有する他のデバイスであってもよい。第2の端子の電圧が第3の端子の電圧よりも高い特定値であるとき、第5のスイッチング・トランジスタはスイッチオンされる。第5のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、制御端子であり、例えば、NPNタイプのバイポーラトランジスタのベースまたはNMOSのゲートであってもよい。
【0028】
可能な設計において、 前記ウェイクアップ信号出力回路は、第7の抵抗であって、前記第7の抵抗の第1の端子は、前記ウェイクアップ回路の前記入力電圧を受けるように構成される、第7の抵抗と、第8の抵抗であって、前記第8の抵抗の第1の端子は、前記第7の抵抗の第2の端子に結合され、前記第8の抵抗の第2の端子は、前記第5のスイッチング・トランジスタの第1の端子に結合される、第8の抵抗と、第6のスイッチング・トランジスタであって、前記第6のスイッチング・トランジスタの第1の端子は、前記第6のスイッチング・トランジスタがスイッチオンのときに、前記ウェイクアップ信号を出力し、前記第6のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、前記第7の抵抗の前記第2の端子に結合され、前記第6のスイッチング・トランジスタの第3の端子は、前記第7の抵抗の前記第1の端子に結合される、第6のスイッチング・トランジスタと、を有する。
【0029】
上述したソリューションでは、プラグがソケットに挿入されると、ウェイクアップ機能イネーブル回路の第2のスイッチング・トランジスタはスイッチオンになり、ウェイクアップ回路を検出点と連通する。遅延回路の第4のスイッチング・トランジスタは、NPNタイプのバイポーラトランジスタまたはNMOSである。この場合、第4のスイッチング・トランジスタの第2の端子と第3の端子との間の電圧差は、第4のスイッチング・トランジスタのスイッチオン条件をほとんど満たすことができず、第4のスイッチング・トランジスタはスイッチオフされる。トリガレベル変換回路の第4の抵抗は、回路に接続され、第1のコンデンサは、第5の抵抗→第3の抵抗→第1のコンデンサ→R5の経路を通して充電される。第1のコンデンサの充電過程が進行するにつれて、第4のスイッチング・トランジスタの第2の端子と第3の端子との間の電圧差は大きくなり、電圧差が第4のスイッチング・トランジスタのスイッチオン条件を満たすと、第4のスイッチング・トランジスタがスイッチオンになり、第3の抵抗と第1のコンデンサとが短絡し、第1のコンデンサが充電を停止する。
【0030】
このように、US標準、クローズドGB標準S3、EU標準の3つのシナリオにおいて、プラグ状態検出回路の接続抵抗の抵抗値が第1の抵抗値より小さく、第4のスイッチング・トランジスタがスイッチオフにされると、接続抵抗の抵抗値が第5のスイッチング・トランジスタをトリガしてスイッチオンにすることができる。第5のスイッチング・トランジスタがスイッチオンにされた後、トリガレベル変換回路は、ウェイクアップ信号出力回路を駆動してウェイクアップ信号を出力することができる。
【0031】
非クローズドGB標準S3のシナリオでは、プラグ状態検出回路の接続抵抗の抵抗値が第2の抵抗値よりも大きく、第4のスイッチング・トランジスタがスイッチオフにされると、接続抵抗の抵抗値は、第5のスイッチング・トランジスタをトリガしてスイッチオンにすることができない。第1のコンデンサの充電過程が進行するにつれて、第4のスイッチング・トランジスタの第2の端子の電圧は、第4のスイッチング・トランジスタがスイッチオンになるまで徐々に上昇する。第4のスイッチング・トランジスタがスイッチオンになると、第3の抵抗と第1のコンデンサが短絡される。この場合、プラグ状態検出回路内の接続関係が変化し、プラグ状態検出回路内の抵抗値も変化し、プラグ状態検出回路の接続抵抗の抵抗値が第5のスイッチング・トランジスタをトリガしてスイッチオンすることができる。第5のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされた後、トリガレベル変換回路は、ウェイクアップ信号出力回路を駆動してウェイクアップ信号を出力することができる。
【0032】
また、前記ウェイクアップ信号出力回路は、さらに、第3のコンデンサであって、前記第3のコンデンサの第1の端子は、前記第6のスイッチング・トランジスタの前記第1の端子に結合され、前記第3のコンデンサの第2の端子は、前記ウェイクアップ信号を出力するように構成される。
【0033】
前述のソリューションでは、ウェイクアップ信号は、パルス信号であり、具体的には、ウェイクアップ回路の出力は、第6のスイッチング・トランジスタがスイッチオンにされる前には低レベルであり、ウェイクアップ回路は、第6のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされた後にパルス信号を出力する。CPUが受信するパルス信号はウェイクアップ信号とみなすことができる。
【0034】
第2の態様によれば、本出願の実施形態は、プラグ状態検出回路をさらに提供する。プラグ状態検出回路は、第1の抵抗であって、前記第1の抵抗の第1の端子は、スタートアップ電圧を注入するように構成され、前記スタートアップ電圧が注入された後、前記プラグ状態検出回路の検出点のレベルがプラグ状態を示すために使用される、第1の抵抗と、第2の抵抗であって、前記第2の抵抗の第1の端子は、前記第1の抵抗の第2の端子に結合され、前記第2の抵抗の第2の端子は、前記検出点に結合される、第2の抵抗と、スイッチング・トランジスタであって、前記スイッチング・トランジスタの第1の端子は、前記スイッチング・トランジスタがスイッチオンであるときにウェイクアップ信号を出力し、前記スイッチング・トランジスタの第2の端子は、前記第1の抵抗の前記第2の端子に結合され、前記スイッチング・トランジスタの第3の端子は、前記第1の抵抗の前記第1の端子に結合され、前記ウェイクアップ信号は、CPUをトリガして、前記検出点のレベルを収集するために使用される、スイッチング・トランジスタと、を有する。
【0035】
前記第1の抵抗および前記第2の抵抗の抵抗値は、プラグがソケットに接続されていないとき、前記スイッチング・トランジスタはスイッチオフになり、前記プラグが前記ソケットに接続されているとき、前記スイッチング・トランジスタはスイッチオンになるという条件を満たす。
【0036】
前述のソリューションでは、GB標準、EU標準、US標準の3つの標準の下で、プラグをソケットに挿入した後にウェイクアップ信号を出力することができる。CPUは、ウェイクアップ信号を受信した後、検出点の電圧を収集し、プラグ状態検出をさらに判定する。換言すれば、本出願のこの実施形態で提供されるプラグ状態検出回路を使用することによって、プラグ状態を、1つの検出回路を使用することによって、異なる標準で検出することができ、それによって、電気車両側に構成される製品の量を削減し、製品の規格化された設計および供給を容易にする。
【0037】
さらに、第2の態様で提供されるプラグ状態検出回路は、レベル変換部であって、パワーバッテリの出力電圧を前記スタートアップ電圧に変換し、前記スタートアップ電圧を前記第1の抵抗の第1の端子に注入するように構成されたレベル変換部をさらに有する。
【0038】
第3の態様によれば、本出願の実施形態は、さらに、コントローラを提供する。コントローラは、第1の態様、第2の態様、およびそれらの任意の可能な設計において提供されるプラグ状態検出回路を含む。
【0039】
第4の態様によれば、本出願の実施形態は、さらに、車両を提供する。車両は、CPUと、第3の態様で提供されるコントローラとを含む。
【0040】
また、第3の態様における任意の可能な設計手法および第4の態様における任意の可能な設計手法によってもたらされる技術的効果については、第1の態様および第2の態様における異なる設計手法によってもたらされる技術的効果を参照し、ここでは、再度、詳細について説明しない。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】現行技術によるGB標準における電気車両と充電パイルとの間のインターフェイスの概略図である。
【0042】
図2】現行技術によるUS標準における電気車両と充電パイルとの間のインターフェイスの概略図である。
【0043】
図3】現行技術によるプラグ状態検出回路の構成の概略図である。
【0044】
図4】本出願の一実施形態による第1のプラグ状態検出回路の構造の概略図である。
【0045】
図5】本出願の一実施形態によるサンプリング回路の構造の概略図である。
【0046】
図6】本出願の一実施形態によるウェイクアップ機能イネーブル回路の構成の概略図である。
【0047】
図7】本出願の一実施形態によるウェイクアップ機能イネーブル回路とソケットおよびプラグとの接続の概略図である。
【0048】
図8】本出願の一実施形態による遅延回路及びトリガレベル変換回路の構成概略図である。
【0049】
図9】本出願の一実施形態によるウェイクアップ信号出力回路の構造の概略図である。
【0050】
図10】本出願の一実施形態による第2のプラグ状態検出回路の構造の概略図である。
【0051】
図11】本出願の一実施形態による第3のプラグ状態検出回路の構造の概略図である。
【0052】
図12】本出願の一実施形態による第4のプラグ状態検出回路の構造の概略図である。
【0053】
図13】本出願の一実施形態によるコントローラの構造の概略図である。
【0054】
図14】本出願の一実施形態による車両の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
本出願の実施形態で提供されるプラグ状態検出ソリューションは、プラグ状態を検出するために使用される。
【0056】
具体的には、プラグ状態は、完全接続状態、半接続状態、または非接続状態であってもよい。例えば、GB標準では、プラグがソケットに挿入され、S3が非クローズドの場合、プラグは半接続状態であり、プラグがソケットに挿入され、S3が閉じている場合、プラグ状態は完全接続状態であり、プラグがソケットに挿入されていない場合、プラグ状態は非接続状態である。さらに、GB標準およびEU標準では、完全接続状態の場合、異なる充電ケーブルコンデンサが異なるプラグ状態に対応することがある。例えば、完全接続状態と10Aの充電ケーブル通電コンデンサは1つのプラグ状態に対応し、完全接続状態と32Aの充電ケーブル通電コンデンサは別のプラグ状態に対応する。RC抵抗の抵抗値はプラグの状態によって変化する。
【0057】
本出願の目的、技術的ソリューション、および利点をより明確にするために、添付の図面を参照して本出願をさらに詳細に説明する。
【0058】
本出願の一実施形態は、プラグ状態検出回路を提供する。図4に示すように、プラグ状態検出回路400は、ウェイクアップ回路401およびサンプリング回路402を含む。
【0059】
ウェイクアップ回路401は、プラグがソケットに接続されたときに、プラグ状態検出回路400の接続された抵抗の抵抗値に基づいてウェイクアップ信号を即時に出力する、または遅延して出力するように構成される。ウェイクアップ信号は、中央処理装置をトリガしてサンプリング回路402を駆動するために使用される。サンプリング回路402は、CPUの駆動下でスタートアップ電圧を注入するように構成され、スタートアップ電圧が注入された後、サンプリング回路402の検出点のレベルが、プラグ状態を示すために使用される。
【0060】
背景技術の説明から、GB標準、EU標準、US標準のインタフェース構成が異なり、電気車両に配置されるプラグ状態検出回路では、異なるインタフェース構成が異なる接続抵抗に対応していることが分かる。例えば、US標準では、プラグをソケットに挿入した後、プラグ状態検出回路の抵抗値の範囲は、100Ω~1.5kΩである。GB標準S3が非クローズドの場合、プラグをソケットに差し込んだ後、プラグ状態検出回路の接続抵抗の抵抗値は3.8kΩになる。
【0061】
本出願のこの実施形態では、異なる接続抵抗の抵抗値範囲は、ウェイクアップ信号を直ちに出力するか、または遅延して出力することによって区別される。GB標準プラグ、EU標準プラグ、またはUS標準プラグがソケットに挿入されても、ウェイクアップ回路401は、ウェイクアップ信号を出力するようにトリガされて、CPUをトリガしてサンプリング回路402を駆動し、スタートアップ電圧を注入し、次いでプラグ状態検出を開始する。
【0062】
例えば、US標準、クローズドGB標準S3、EU標準の3つのシナリオにおいて、プラグをソケットに挿入した後、プラグ状態検出回路400の抵抗値の範囲は、100Ω~1.5kΩであり、この場合、ウェイクアップ回路401は、ウェイクアップ信号を直ちに出力することができる。別の例として、非クローズドGB標準S3のシナリオでは、プラグがソケットに挿入された後、プラグ状態検出回路400の接続抵抗の抵抗値は約3.8kΩであり、この場合、ウェイクアップ回路401はウェイクアップ信号の出力を遅延させることができる。
【0063】
ウェイクアップ回路401から出力されたウェイクアップ信号を受信した後、CPUはサンプリング回路402を駆動して、スタートアップ電圧がサンプリング回路402に注入されるようにしてもよい。スタートアップ電圧が注入された後、サンプリング回路402の検出点のレベルが、プラグ状態を示すために使用される。CPUは、プラグの状態をさらに判定するために、検出ポイントのレベルを収集することができる。
【0064】
本出願の本実施形態では、CPUがプラグ状態を判定する具体的な方法は、下記の通りであってもよい。プラグがソケットに挿入されていない場合には、ウェイクアップ回路401はウェイクアップ信号を出力せず、CPUは、ウェイクアップ信号が受信されない場合にはプラグ状態が非接続状態であると判定する;プラグがソケットに挿入された後は、接続抵抗の抵抗値が異なる場合には、ウェイクアップ回路401は、ウェイクアップ信号を直ちに出力又は遅延して出力し;ウェイクアップ信号を受信した後は、CPUは、サンプリング回路402を駆動して駆動電圧を注入し、検出点の電圧を検出することによりプラグ状態を判定する。S3スイッチの状態が異なり、ケーブル通電コンデンサが異なる場合、CPUが検出する検出点の電圧が異なる。従って、CPUは、検出点の電圧に基づいてプラグ状態を判定することができる。
【0065】
本出願のこの実施形態では、US標準、EU標準、およびGB標準の下で、プラグがソケットに挿入されている限り、ウェイクアップ回路401がウェイクアップ信号を (即時にまたは遅延して)出力することを容易に知ることができる。ウェイクアップ信号を受信した後、CPUは、サンプリング回路402を駆動し、サンプリング回路402の検出点の電圧を収集することによって、プラグ状態を判定することができる。すなわち、本出願のこの実施形態で提供されるプラグ状態検出回路400は、異なる標準の下でプラグ状態を検出するために使用することができる。現行技術で提供されているソリューションと比較して、本出願のこの実施形態では、1つのプラグ状態検出回路400を使用することにより、異なる標準の下でプラグ状態を検出することができる。これは、電気車両側に構成される製品の量を削減し、製品の規格化された設計および供給を容易にする。
【0066】
具体的には、本出願のこの実施形態では、サンプリング回路402は、第1のスイッチング・トランジスタ及び第1の抵抗を含んでもよい。第1のスイッチング・トランジスタの第1の端子は、スタートアップ電圧を入力するように構成され、第1のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、CPUに結合され;図5に示すように、第1の抵抗の第1の端子は、第1のスイッチング・トランジスタの第3の端子に結合され、第1の抵抗の第2の端子は、検出点に結合される。
【0067】
第1のスイッチング・トランジスタは、NPNタイプのバイポーラトランジスタ、Nタイプの金属酸化物半導体(NMOS)、または同様の機能を有する他のデバイスであってもよく、第2の端子の電圧が第3の端子の電圧よりも高い特定値である場合に、第1のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされる。第1のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、制御端子であり、例えば、NPNタイプバイポーラトランジスタのベースまたはNMOSのゲートであってもよい。第1のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、CPUに結合され、第1のスイッチング・トランジスタは、CPUの制御の下で、スイッチオフまたはスイッチオンされる。
【0068】
ウェイクアップ信号を受信した後、CPUは、駆動信号を第1のスイッチング・トランジスタに送信し(例えば、第1のスイッチング・トランジスタの第2の端子に12 Vレベルを印加し)、第1のスイッチング・トランジスタの第2の端子の電圧が第1のスイッチング・トランジスタの導通条件を満たすように上昇する。第1のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされた後、スタートアップ電圧(例えば、スタートアップ電圧は5Vであってもよい)がサンプリング回路402に注入される。
【0069】
本出願のこの実施形態で提供されるサンプリング回路402および現行技術で提供されるCC検出回路(例えば、図1または図2に示すようなもの)は、同様の機能および構造を有する。相違点は、第1のスイッチング・トランジスタがサンプリング回路402に配置されることである。プラグがソケットに挿入された後、ウェイクアップ回路401はウェイクアップ信号を出力し、CPUは、ウェイクアップ信号を受信した後、第1のスイッチング・トランジスタを介してサンプリング回路402を駆動する。具体的には、第1のスイッチング・トランジスタは、サンプリング回路402に配置され、プラグがソケットに挿入されていないとき、すなわちサンプリング回路402が作動しないとき、スタートアップ電圧がサンプリング回路402に注入されないようにして、静止電流及びシステム電力消費を低減する。
【0070】
本出願のこの実施形態では、第1のスイッチング・トランジスタと第1の抵抗の位置は、交換可能であり(第1のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、依然として、CPUに結合される)、例えば、第1の抵抗の第1の端子は、スタートアップ電圧を入力するように構成され、第1のスイッチング・トランジスタの第1の端子および第3の端子は、それぞれ、第1の抵抗の第2の端子および検出点に結合されることに留意されたい。第1のスイッチング・トランジスタと第1の抵抗との位置の交換は、サンプリング回路402の機能の実現に実質的な影響を及ぼさない。
【0071】
本出願のこの実施形態では、ウェイクアップ回路401は、ウェイクアップ信号を出力した後、CPUの制御下で検出点から切断するようにさらに構成される。
【0072】
ウェイクアップ回路401がウェイクアップ信号を出力した後、ウェイクアップ回路401の機能が完了する。この場合、システムの電力消費を低減するために、ウェイクアップ回路401を検出ポイントから切り離すことができる。
【0073】
具体的には、ウェイクアップ回路401は、ウェイクアップ機能イネーブル回路、遅延回路、トリガレベル変換回路、およびウェイクアップ信号出力回路を含んでもよい。ウェイクアップ機能イネーブル回路は、プラグがソケットに接続されているときに、検出点をウェイクアップ回路401と通信するように構成され;遅延回路は、スイッチング・トランジスタの遅延導通を実施するように構成され;トリガレベル変換回路は、プラグ状態検出回路400の接続抵抗の抵抗値が第1の抵抗値より小さく、かつ、遅延回路のスイッチング・トランジスタがスイッチオフされたときに、ウェイクアップ信号を出力するウェイクアップ信号出力回路をトリガし、プラグ状態検出回路400の接続抵抗の抵抗値が第2の抵抗値より大きく、かつ、遅延回路のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされたときに、ウェイクアップ信号を出力するようにウェイクアップ信号出力回路をトリガし、ウェイクアップ信号出力回路は、トリガレベル変換回路のトリガの下でウェイクアップ信号を出力するように構成される。
【0074】
遅延回路は、スイッチング・トランジスタの遅延導通を通じてウェイクアップ信号を遅延して出力することを実施する。遅延回路は、スイッチング・トランジスタおよびコンデンサを含んでもよい。コンデンサの両端子は、スイッチング・トランジスタの第2の端子及び第3の端子にブリッジされる。プラグがソケットに挿入されると、遅延回路のコンデンサが充電を開始し、スイッチング・トランジスタがスイッチオフされる。一定時間充電した後、スイッチング・トランジスタの第2端子と第3端子との間の電圧差がスイッチング・トランジスタのスイッチオン条件を満たし、スイッチング・トランジスタがオンになり、コンデンサの充電が完了し、コンデンサが短絡される。遅延回路におけるスイッチング・トランジスタのスイッチオフ状態及びスイッチオン状態は、それぞれ、プラグ状態検出回路400における2つの接続状態に対応し、2つの状態は、プラグ状態検出回路400の接続抵抗の異なる抵抗値と一致する。したがって、プラグがソケットに挿入されると、ウェイクアップ回路401は、US標準、EU標準、およびGB標準の下でウェイクアップ信号を出力することができる(異なる標準は接続抵抗の異なる抵抗値範囲に対応する)。
【0075】
例えば、US標準、クローズドGB標準S3、EU標準の3つのシナリオにおいて、プラグをソケットに挿入した後、プラグ状態検出回路400の接続抵抗の抵抗値範囲は100Ω~1.5kΩであり、遅延回路のスイッチング・トランジスタがスイッチオフされると(すなわち、コンデンサが充電を開始すると)、プラグ状態検出回路400内の接続状態がウェイクアップ回路401をトリガしてウェイクアップ信号を出力することができる。すなわち、ウェイクアップ信号は、プラグがソケットに挿入された直後に出力される。例えば、非クローズドGB標準S3のシナリオでは、プラグがソケットに挿入された後、プラグ状態検出回路400の接続抵抗の抵抗値は、約3.8kΩである。遅延回路内のスイッチング・トランジスタがスイッチオフされると(すなわち、コンデンサが充電されると)、プラグ状態検出回路400内の接続状態は、ウェイクアップ信号を出力するウェイクアップ回路401をトリガしない;遅延回路のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされたとき(すなわち、コンデンサの充電が完了したとき)のみ、プラグ状態検出回路400内の接続状態がウェイクアップ回路401をトリガしてウェイクアップ信号を出力することができる。すなわち、ウェイクアップ信号の出力は、プラグがソケット内に挿入された後に遅延される。
【0076】
さらに、上述のように、ウェイクアップ信号を出力した後、ウェイクアップ回路401はさらに、CPUの制御下で検出点から切断することができる。特に、この機能は、ウェイクアップ機能イネーブル回路によって実現することができ、具体的には、ウェイクアップ機能イネーブル回路はさらに、ウェイクアップ回路401がウェイクアップ信号を出力した後、CPUの制御の下でウェイクアップ回路401から検出点を切り離すように構成される。
【0077】
ウェイクアップ機能イネーブル回路、遅延回路、トリガレベル変換回路、ウェイクアップ信号出力回路の機能について説明した。ウェイクアップ機能イネーブル回路、遅延回路、トリガレベル変換回路、ウェイクアップ信号出力回路の具体的な構成を以下に説明する。
【0078】
1.ウェイクアップ機能イネーブル回路
【0079】
本出願のこの実施形態では、ウェイクアップ機能イネーブル回路は、第2のスイッチング・トランジスタ、第3のスイッチング・トランジスタ、及び第2の抵抗を含む。具体的には、図6に示すように、第2のスイッチング・トランジスタの第1の端子を遅延回路及びトリガ・レベル変換回路に結合し、第2のスイッチング・トランジスタの第2の端子を第3のスイッチング・トランジスタの第1の端子に結合し、第2のスイッチング・トランジスタの第3の端子を検出点に結合し、第3のスイッチング・トランジスタの第2の端子をCPUに結合し、第3のスイッチング・トランジスタの第3の端子を接地し、第2の抵抗の第1の端子を第2のスイッチング・トランジスタの第1の端子に結合し、第2の抵抗の第2の端子を第3のスイッチング・トランジスタの第1の端子に結合する。
【0080】
第2のスイッチング・トランジスタおよび第3のスイッチング・トランジスタは、NPNタイプのバイポーラトランジスタ、NMOS、または同様の機能を有する他のデバイスであってもよい。第2の端子の電圧が、第3の端子の電圧よりも高い特定値である場合、第2のスイッチング・トランジスタはスイッチオンされ、第3のスイッチング・トランジスタは、同じ条件下でスイッチオンされる。第2のスイッチング・トランジスタの第2の端子と第3のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、制御端子であり、例えば、NPNタイプバイポーラトランジスタのベースまたはNMOSのゲートであってもよい。
【0081】
第3のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、CPUに結合され、第3のスイッチング・トランジスタは、CPUの制御の下で、スイッチオフまたはオンされる。ウェイクアップ信号を受信する前に、CPUは、第3のスイッチング・トランジスタをスイッチオフされるように制御し(すなわち、第3のスイッチング・トランジスタを駆動するため低レベルに設定し)、この場合、ウェイクアップ回路401は正常に動作する;ウェイクアップ信号を受信した後に、CPUは、第3のスイッチング・トランジスタをスイッチオンするように制御し(すなわち、第3のスイッチング・トランジスタを駆動する高レベルを設定し)、この場合、ウェイクアップ回路401は、検出点と切断され、ウェイクアップ回路401は動作しなくなる。すなわち、上述のように、ウェイクアップ機能イネーブル回路は、ウェイクアップ回路401がウェイクアップ信号を出力した後に、CPUの制御下で、ウェイクアップ回路401から検出点を切り離すようにさらに構成される。
【0082】
第3のスイッチング・トランジスタをスイッチオフした(すなわち、CPUがウェイクアップ信号を受信しない)ときのウェイクアップ機能イネーブル回路の動作原理を以下に分析する。分析を容易にするために、ウェイクアップ機能イネーブル回路とインタフェース構成構造を図に示し、例としてUS標準インタフェースを用いる(本出願の本実施形態の以下の図では、US標準インタフェースも例として用いたが、詳細は後述しない)。ウェイクアップ機能イネーブル回路とプラグ及びソケットとの接続関係を図7に示すようになる。プラグをソケットに差し込んだ後、R5を通して検出点を接地する。第2のスイッチング・トランジスタでは、第3の端子の電圧が低下し、第2の端子と第3の端子との間の電圧差が第2のスイッチング・トランジスタのスイッチ・オン条件を満たす。第2のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされた後、ウェイクアップ回路401は、検出ポイントと連通される。
【0083】
2.遅延回路
【0084】
本出願のこの実施形態では、遅延回路は、第3の抵抗と、第1のコンデンサと、第4のスイッチング・トランジスタと、第2のコンデンサとを含む。第3の抵抗の第1の端子は、トリガレベル変換回路に結合され、第3の抵抗の第2の端子は、第1のコンデンサの第1の端子に結合される;第1のコンデンサの第2の端子は、第2のスイッチング・トランジスタの第1の端子に結合される;第4のスイッチング・トランジスタの第1の端子は、第3の抵抗の第1の端子に結合され、第4のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、第3の抵抗の第2の端子に結合され、第4のスイッチング・トランジスタの第3の端子は、第1のコンデンサの第2の端子に結合される;第2のコンデンサの第1の端子は、第1のコンデンサの第2の端子に結合され、第2のコンデンサの第2の端子は、トリガレベル変換回路に結合される。
【0085】
第4のスイッチング・トランジスタは、NPNタイプバイポーラトランジスタ、NMOS、または同様の機能を有する他のデバイスであってもよい。第2の端子の電圧が第3の端子の電圧よりも高い特定値である場合、第4のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされる。第4のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、制御端子であり、例えば、NPN型バイポーラトランジスタのベースまたはNMOSのゲートであってもよい。
【0086】
第1のコンデンサの両端子は、第4のスイッチング・トランジスタの第2の端子及び第3の端子にブリッジされる。上述したように、プラグをソケットに挿入した後、遅延回路の第1のコンデンサが充電を開始し、第4のスイッチング・トランジスタがスイッチオフされる。一定時間充電を行った後、第4のスイッチング・トランジスタの第2の端子と第3の端子との間の電圧差が第4のスイッチング・トランジスタのスイッチオン条件を満たし、第4のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされ、第1のコンデンサの充電が完了し、第1のコンデンサが短絡される。第4のスイッチング・トランジスタの遅延導通によって、遅延回路は、ウェイクアップ信号の遅延出力を実現することができる
【0087】
遅延回路はトリガレベル変換回路と連動して動作するので、次に、遅延回路の特定の機能をトリガレベル変換回路と共に説明する。
【0088】
3.トリガレベル変換回路
【0089】
本出願のこの実施形態では、トリガ・レベル変換回路は、第4の抵抗、第5の抵抗、第6の抵抗、および第5のスイッチング・トランジスタを含む。第4の抵抗の第1の端子は、ウェイクアップ回路401の入力電圧を受けるように構成され、第4の抵抗の第2の端子は、第2のコンデンサの第2の端子に結合される;第5の抵抗の第1の端子は、ウェイクアップ回路401の入力電圧(例えば、入力電圧は12 Vでもよい)を受けるように構成され、第5の抵抗の第2の端子は、第2の抵抗の第1の端子に結合される;
第6の抵抗の第1の端子は、第4の抵抗の第2の端子に結合され、第3の抵抗の第2の端子は、接地される;
第5のスイッチング・トランジスタの第1の端子は、ウェイクアップ信号出力回路に結合され、第5のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、第4の抵抗の第2の端子に結合され、第5のスイッチング・トランジスタの第3の端子は、第2のスイッチング・トランジスタの第1の端子に結合される。
【0090】
第5のスイッチング・トランジスタは、NPNタイプのバイポーラトランジスタ、NMOS、または同様の機能を有する他のデバイスであってもよい。第2の端子の電圧が第3の端子の電圧よりも高い特定値である場合には、第5のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされる。第5のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、制御端子であり、例えば、NPNタイプバイポーラトランジスタのベースまたはNMOSのゲートであってもよい。
【0091】
遅延回路及びトリガレベル変換回路の構造の概略図は図8に示すようなものである。
【0092】
遅延回路及びトリガレベル変換回路の動作原理を分析すると下記の通りである。プラグがソケットに挿入された後、ウェイクアップ機能イネーブル回路の第2のスイッチング・トランジスタがオンにされ、ウェイクアップ回路401が検出点と連通される。遅延回路の第4のスイッチング・トランジスタは、NPNタイプのバイポーラトランジスタまたはNMOSである。この場合、第4のスイッチング・トランジスタの第2の端子と第3の端子との間の電圧差は、第4のスイッチング・トランジスタのスイッチオン条件をほとんど満たすことができず、第4のスイッチング・トランジスタはスイッチオフされる。トリガレベル変換回路の第4の抵抗は、その回路に接続され、第1のコンデンサは、第5の抵抗→第3の抵抗→第1のコンデンサ→R5の経路を通して充電される。第1のコンデンサの充電処理が進行するにつれて、第4のスイッチング・トランジスタの第2の端子と第3の端子との間の電圧差は大きくなり、電圧差が第4のスイッチング・トランジスタのスイッチオン条件を満たすと、第4のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされ、第3の抵抗と第1のコンデンサとが短絡し、第1のコンデンサは充電を停止する。
【0093】
US標準、クローズドGB標準S3およびEU標準の3つのシナリオにおいて、プラグ状態検出回路400の接続抵抗の抵抗値が第1の抵抗値より小さく(例えば、抵抗値は1.5kΩであってもよい)、第4のスイッチング・トランジスタがスイッチオフされると、接続抵抗の抵抗値が第5のスイッチング・トランジスタをトリガしてスイッチオンにさせることができる。第5のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされた後、トリガレベル変換回路は、ウェイクアップ信号出力回路を駆動してウェイクアップ信号を出力することができる。
【0094】
非クローズドGB標準S3のシナリオでは、プラグ状態検出回路400の接続抵抗の抵抗値が、第2の抵抗値(例えば、抵抗値は3.7kΩまたは3.8kΩであってもよい)よりも大きく、第4のスイッチング・トランジスタがスイッチオフされると、接続抵抗の抵抗値は、第5のスイッチング・トランジスタをトリガしてスイッチオンすることができない。第1のコンデンサの充電プロセスが進行するにつれて、第4のスイッチング・トランジスタの第2の端子の電圧は、第4のスイッチング・トランジスタがスイッチオンするまで徐々に上昇する。第4のスイッチング・トランジスタのスイッチがオンになると、第3の抵抗と第1のコンデンサが短絡される。この場合、プラグ状態検出回路400内の接続関係が変化し、プラグ状態検出回路400内の抵抗値も変化し、プラグ状態検出回路400の接続抵抗の抵抗値が、第5のスイッチング・トランジスタをトリガして、スイッチオンすることができる。第5のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされた後、トリガレベル変換回路は、ウェイクアップ信号出力回路を駆動してウェイクアップ信号を出力することができる。
【0095】
トリガレベル変換回路では、第5のスイッチング・トランジスタは飽和領域で動作し、プラグをソケットに挿入すると、第5のスイッチング・トランジスタは、瞬間的にスイッチオンされた後、スイッチオフされる。
【0096】
容易に分かるように、ウェイクアップ回路401は、プラグがUS標準、クローズドGB標準S3、およびEU標準の3つのシナリオにおいてソケットに挿入された後、ウェイクアップ信号を即時出力する;非クローズドの国家標準S3のシナリオにおいて、ウェイクアップ回路401は、ウェイクアップ信号を直ちに出力しないが、プラグがソケットに挿入された後の設定時間の遅延後に、ウェイクアップ信号を出力する。設定時間は、第1のコンデンサの充電時間であり、第1のコンデンサの容量値、第3の抵抗の抵抗値、第5の抵抗の抵抗値などを調整することによって設定することができる。
【0097】
4.ウェイクアップ信号出力回路
【0098】
本出願のこの実施形態では、第9図に示すように、ウェイクアップ信号出力回路は、第7の抵抗と、第8の抵抗と、第6のスイッチング・トランジスタとを含む。第7の抵抗の第1の端子は、ウェイクアップ回路401の入力電圧を受けるように構成され;第8の抵抗の第1の端子は、第7の抵抗の第2の端子に結合され、第8の抵抗の第2の端子は、第5のスイッチング・トランジスタの第1の端子に結合され;
第6のスイッチング・トランジスタの第1の端子は、第6のスイッチング・トランジスタのスイッチオン時にウェイクアップ信号を出力し、第6のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、第7の抵抗の第2の端子に結合され、第6のスイッチング・トランジスタの第3の端子は、第7の抵抗の第1の端子に結合される。
【0099】
第6のスイッチング・トランジスタは、PNP型バイポーラトランジスタ、P型金属酸化物半導体(P-metal-oxide-semiconductor,PMOS)、または同様の機能を有する他のデバイスであり、第2の端子と第3の端子との間の電圧差が特定値より小さい場合には、第6のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされる。第6のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、制御端子であり、例えば、PNPタイプのバイポーラトランジスタのベースまたはPMOSのゲートであってもよい。
【0100】
トリガレベル変換回路の第5のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされた後、第6のスイッチング・トランジスタの第2の端子は、第8の抵抗及びR5を介して接地され、第2の端子と第3の端子との電圧差が小さくなり、第6のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされ、ウェイクアップ信号が出力される。ウェイクアップ信号は、低レベルから高レベルへの変換として理解され得る。具体的には、ウェイクアップ回路401の出力は、第6のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされる前に低レベルであり、ウェイクアップ回路401の出力は、第6のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされた後に高レベルである。CPUがウェイクアップ回路401の出力ジャンプを捕捉する場合、CPUがウェイクアップ信号を受信すると考えることができる。
【0101】
さらに、ウェイクアップ信号出力回路は、さらに、第3のコンデンサを含んでもよく、第3のコンデンサの第1の端子が第6のスイッチング・トランジスタの第1の端子に結合され、第3のコンデンサの第2の端子がウェイクアップ信号を出力するように構成される。この場合、ウェイクアップ信号は、パルス信号として理解され得る。具体的には、ウェイクアップ回路401の出力は、第6のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされる前に低レベルであり、ウェイクアップ回路401は、第6のスイッチング・トランジスタがスイッチオンされた後にパルス信号を出力する。CPUが受信したパルス信号はウェイクアップ信号とみなせる。
【0102】
上記の分析から分かるように、本出願のこの実施形態で提供されるウェイクアップ回路401は、プラグが3つの標準、すなわちGB標準、EU標準、およびUS標準の下のソケットに挿入された後にウェイクアップ信号を出力し、CPUが、ウェイクアップ信号を受信した後に、サンプリング回路402を駆動し、プラグ状態検出をさらに実行することができる。換言すれば、本出願のこの実施形態で提供されるプラグ状態検出回路400を使用することによって、1つの検出回路を使用することによって、プラグ状態を異なる標準の下で検出することができ、それによって、電気車両側に構成される製品の量を削減し、製品の規格化された設計および供給を容易にする。さらに、本出願のこの実施形態では、プラグがソケットに挿入されていない場合にはスタートアップ電圧がサンプリング回路402に注入されず、サンプリング回路が作動状態にないため、システムの電力消費が低減され、プラグ状態検出回路400が低い静止電流を有することができる。
【0103】
さらに、ウェイクアップ回路401がウェイクアップ信号を出力した後、ウェイクアップ回路401は検出点から切り離され、その結果、システムの電力消費はさらに低減され、ウェイクアップ回路401はサンプリング回路402の検出を妨げない。
【0104】
例えば、図10は、本出願のこの実施形態によるプラグ状態検出回路の可能な構造の概略図である。
【0105】
図10に示すプラグ状態検出回路では、プラグがソケットに挿入される前に、サンプリング回路402の第1のスイッチング・トランジスタはスイッチオフにされ、サンプリング回路402は作動しない;ウェイクアップ回路401の第2のスイッチング・トランジスタはスイッチオフされ、ウェイクアップ回路401は作動しない。この場合、システムは低静止電流と低消費電力を実現する。
【0106】
US標準、クローズドGB標準S3、およびEU標準の3つのシナリオでは、プラグがソケットに挿入された後、第1のコンデンサが充電を開始する。第4のスイッチング・トランジスタがオンになる前に、プラグ状態検出回路の接続抵抗の抵抗値は、第5のスイッチング・トランジスタのスイッチング・オン条件を満たすことができ、第5のスイッチング・トランジスタがオンになり、ウェイクアップ回路401がウェイクアップ信号を出力する。
【0107】
非クローズドGB標準S3のシナリオでは、プラグがソケットに挿入された後、第1のコンデンサが充電を開始する。第4のスイッチング・トランジスタがオンになる前に、プラグ状態検出回路の接続抵抗の抵抗値は、第5のスイッチング・トランジスタのスイッチング・オン条件を満たすことができず、第5のスイッチング・トランジスタはオンにならず、ウェイクアップ回路401はウェイクアップ信号を出力しない。第1のコンデンサが設定持続時間の間充電された後、第4のスイッチング・トランジスタがオンにされ、第3の抵抗が短絡される。この場合、プラグ状態検出回路の接続抵抗の抵抗値は、第5のスイッチング・トランジスタのスイッチオン条件を満たすことができ、第5のスイッチング・トランジスタがオンになり、ウェイクアップ回路401がウェイクアップ信号を出力する。
【0108】
任意の標準において、ウェイクアップ回路401がCPUにウェイクアップ信号を出力した後、CPUはサンプリング回路402の第1のスイッチング・トランジスタをオンに制御し、スタートアップ電圧がサンプリング回路402に注入され、CPUはプラグ状態検出を開始する。さらに、CPUは、第3のスイッチング・トランジスタを駆動するために高レベルを設定し、第3のスイッチング・トランジスタはオンにされ、ウェイクアップ回路401は検出点から切り離される。
【0109】
さらに、本出願の一実施形態は、プラグ状態検出回路をさらに提供する。図11参照する。プラグ状態検出回路1100は、第1の抵抗1101と、第2の抵抗1102と、スイッチング・トランジスタ1103とを含む。
【0110】
第1の抵抗1101の第1の端子は、スタートアップ電圧を注入するように構成され、スタートアップ電圧が注入された後、プラグ状態を示すために、プラグ状態検出回路1100の検出点のレベルが使用される;第2の抵抗1102の第1の端子は、第1の抵抗1101の第2の端子に結合され、第2の抵抗1102の第2の端子は、検出点に結合される;スイッチング・トランジスタ1103の第1の端子は、スイッチング・トランジスタ1103がオンにされると、ウェイクアップ信号を出力し、スイッチング・トランジスタ1103の第2の端子は、第1の抵抗1101の第2の端子に結合され、スイッチング・トランジスタ1103の第3の端子は、第1の抵抗1101の第1の端子に結合され、スイッチング・トランジスタ1103の第3の端子は、第1の抵抗1101の第1の端子に結合され、ウェイクアップ信号は、検出点のレベルを収集するためにCPUをトリガするために使用される。
【0111】
スイッチング・トランジスタ1103は、PNPタイプのバイポーラトランジスタ、PMOS、または同様の機能を有する他のデバイスであり、第2の端子と第3の端子との間の電圧差が特定値より小さい場合には、スイッチング・トランジスタ1103がオンにされる。スイッチング・トランジスタ1103の第2の端子は、制御端子であり、例えば、PNPタイプのバイポーラトランジスタのベースまたはPMOSのゲートであってもよい。
【0112】
具体的には、第1の抵抗1101および第2の抵抗1102の抵抗値は、次の条件を満たす:プラグがソケットに接続されていない場合にスイッチング・トランジスタ1103がオフになり、プラグがソケットに接続されている場合にスイッチング・トランジスタ1103がオンになる。
【0113】
換言すれば、本出願のこの実施形態では、第1の抵抗1101および第2の抵抗1102の抵抗値を調整することによって、プラグ状態検出回路1100の接続抵抗の抵抗値は、プラグがソケットに挿入されたときに、異なる標準の下でスイッチング・トランジスタ1103のスイッチオン条件を満たすことができる。スイッチング・トランジスタ1103がオンにされた後、CPUは、ウェイクアップ信号を受信し、次いで、検出点のレベルを収集することによってプラグ状態を判定する。
【0114】
さらに、プラグ状態検出回路1100は、レベル変換ユニットをさらに含んでもよい。レベル変換ユニットは、図12に示すように、パワーバッテリの出力電圧をスタートアップ電圧に変換し、スタートアップ電圧を第1の抵抗の第1の端子に注入するように構成される。
【0115】
電気車両では、パワーバッテリの出力電圧は、固定値、例えば、12Vであり、この電圧値は、プラグ状態検出回路1100の作動のための電圧要件を満たさなくてもよい。したがって、パワーバッテリの出力電圧は、レベル変換ユニットによって変換されてもよく、変換された電圧(例えば、5V)は、プラグ状態検出回路1100の作動のための電圧要件を満たす。
【0116】
結論として、本出願のこの実施形態で提供されるプラグ状態検出回路1100が使用される場合、ウェイクアップ信号は、プラグがソケットに挿入された後に、3つの標準、すなわち、GB標準、EU標準、およびUS標準の下で出力され得る。CPUは、ウェイクアップ信号を受信した後、検出点の電圧を収集し、プラグ状態検出を行う。換言すれば、本出願のこの実施形態で提供されるプラグ状態検出回路1100を使用することによって、1つの検出回路を使用することによって、プラグ状態を異なる標準の下で検出することができ、それによって、電気車両側に構成される製品の量を削減し、製品の規格化された設計および供給を容易にする。
【0117】
本出願の一実施形態は、さらに、コントローラを提供する。図13に示すように、コントローラ1300は、プラグ状態検出回路1301を含む。プラグ状態検出回路は、プラグ状態検出回路400またはプラグ状態検出回路1100であってもよい。
【0118】
実際の用途では、コントローラ1300は、異なる車両の構成に応じて、モータコントローラまたは充電コントローラであってもよい。
【0119】
本出願の一実施形態は、さらに、車両を提供する。図14参照されたい。車両は、CPU1401および前述のコントローラ1300を含む。
【0120】
実際の用途では、CPU1401は、車両コントローラまたは車両コントローラの一部とすることができる。
【0121】
当業者は、本出願の範囲から逸脱することなく、本出願に種々の修正及び変更を加えることができることは明らかである。本出願は、本出願の特許請求の範囲およびその同等の技術の範囲内にあることを条件として、本出願のこれらの修正および変形をカバーすることを意図している。
図1
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