IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 維沃移動通信有限公司の特許一覧

特許7346723省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器
<>
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図1a
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図1b
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図1c
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図2
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図3
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図4
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図5
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図6a
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図6b
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図6c
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図6d
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図6e
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図6f
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図7
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図8
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図9
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図10
  • 特許-省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-08
(45)【発行日】2023-09-19
(54)【発明の名称】省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20230911BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20230911BHJP
   H04W 74/08 20090101ALI20230911BHJP
【FI】
H04W52/02 111
H04W16/28
H04W74/08
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022518274
(86)(22)【出願日】2020-09-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-22
(86)【国際出願番号】 CN2020116458
(87)【国際公開番号】W WO2021057647
(87)【国際公開日】2021-04-01
【審査請求日】2022-03-22
(31)【優先権主張番号】201910906938.2
(32)【優先日】2019-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 彦良
(72)【発明者】
【氏名】呉 凱
(72)【発明者】
【氏名】陳 力
(72)【発明者】
【氏名】潘 学明
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,On the RAN2 aspects on power signal/channel for wake-up,3GPP TSG RAN WG2#106 R2-1906700,フランス,3GPP,2019年05月02日
【文献】Samsung,PDCCH-based power saving signal/channel,3GPP TSG RAN WG1#98 R1-1908505,フランス,3GPP,2019年08月16日
【文献】Huawei, HiSilicon,Summary of remaining issues on beam failure recovery,3GPP TSG RAN WG1#92b R1-1803637,フランス,3GPP,2018年04月06日
【文献】Sony (resubmission of R2-1807787),Beam failure detection and maintenance,3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2018_07_NR R2-1810119,フランス,3GPP,2018年06月21日
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,Remaining Details on Beam Recovery,3GPP TSG RAN WG1#92 R1-1802557,フランス,3GPP,2018年02月16日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末機器に用いられる省電力信号受信方法であって、
ビーム失敗を検出した場合、ランダムアクセス要求を送信するステップと、
前記ランダムアクセス要求の送信後、伝送配置指示TCI状態の更新前に、第一の疑似コロケーションQCL関係に基づいて回復探索空間で第一の省電力信号を検出するステップを含み、そのうち、前記第一の省電力信号は、アクティブ化時間OnDurationをウェイクアップするかどうかを判断するためのものであり、前記第一のQCL関係は、ビーム失敗回復リファレンス信号BFR-RSのQCL関係である、省電力信号受信方法。
【請求項2】
前記第一の省電力信号は、さらにビーム回復が完了したことを判断するためのものである、請求項1に記載の省電力信号受信方法。
【請求項3】
前記ランダムアクセス要求の送信後、第二のQCL関係に基づいて第一の探索空間で第二の省電力信号を検出するステップをさらに含み、
そのうち、前記第一の探索空間は、第二の省電力信号の伝送用の探索空間であり、前記第一の探索空間は、前記回復探索空間と異なり、前記第二のQCL関係は、前記第一の探索空間に対応する制御リソースセットCORESET上に配置されたQCL関係である、請求項1に記載の省電力信号受信方法。
【請求項4】
前記第一の疑似コロケーションQCL関係に基づいて回復探索空間で第一の省電力信号を検出するステップは、
第二の時刻から、前記第一のQCL関係に基づいて前記回復探索空間で前記第一の省電力信号を検出するステップを含み、
そのうち、前記第二の時刻は、第一の時刻よりも少なくとも第一の予め設定される時間間隔遅く、前記第一の時刻は、前記ランダムアクセス要求の送信時刻である、請求項1に記載の省電力信号受信方法。
【請求項5】
前記回復探索空間から前記第一の省電力信号を検出した場合、ビーム失敗カウンタの値のクリアと失敗回復タイマーの停止とのうちの少なくとも一つを実行するステップをさらに含む、請求項1に記載の省電力信号受信方法。
【請求項6】
前記ランダムアクセス要求を送信するステップの後、アクティブ化時間OnDurationをウェイクアップするステップをさらに含む、請求項5に記載の省電力信号受信方法。
【請求項7】
前記第一の省電力信号を検出していない場合、アクティブ化時間OnDurationをウェイクアップし、ランダムアクセス要求を送信し続けるステップをさらに含む、請求項1に記載の省電力信号受信方法。
【請求項8】
前記OnDurationをウェイクアップした場合、前記OnDurationで制御信号をモニタリングし、ランダムアクセス要求を送信し続けるステップをさらに含む、請求項7に記載の省電力信号受信方法。
【請求項9】
ネットワーク側機器に用いられる省電力信号送信方法であって、
ランダムアクセス機会でランダムアクセス要求を受信した場合、回復探索空間で第一の省電力信号を送信するステップを含み、
そのうち、前記第一の省電力信号は、アクティブ化時間OnDurationをウェイクアップするかどうかを判断するためのものであり、前記ランダムアクセス機会は、ビーム失敗回復リファレンス信号BFR-RSとQCL関係を有し、前記第一の省電力信号は、前記BFR-RSとQCL関係を有する、省電力信号送信方法。
【請求項10】
前記第一の省電力信号は、さらにビーム回復が完了したことを判断するためのものである、請求項9に記載の省電力信号送信方法。
【請求項11】
第二のQCL関係に基づいて第一の探索空間で第二の省電力信号を送信するステップをさらに含み、
そのうち、前記第一の探索空間は、前記第二の省電力信号の伝送用の探索空間であり、前記第一の探索空間は、前記回復探索空間と異なり、前記第二のQCL関係は、前記第一の探索空間に対応する制御リソースセットCORESET上に配置されたQCL関係である、請求項9に記載の省電力信号送信方法。
【請求項12】
前記回復探索空間で第一の省電力信号を送信するステップは、
第三の時刻から、前記回復探索空間で前記第一の省電力信号を送信するステップを含み、
そのうち、前記第三の時刻は、第四の時刻よりも少なくとも第二の予め設定される時間間隔遅く、前記第四の時刻は、前記ランダムアクセス要求の受信時刻である、請求項9に記載の省電力信号送信方法。
【請求項13】
前記第一の省電力信号は、アクティブ化時間OnDurationをウェイクアップすることを指示するためのものである、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される時、請求項1~8のいずれか1項に記載の省電力信号受信方法のステップを実現させる、端末機器。
【請求項15】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される時、請求項9~13のいずれか1項に記載の省電力信号送信方法のステップを実現させる、ネットワーク側機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年9月24日に中国で提出された中国特許出願番号No.201910906938.2の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
本開示は、通信技術分野に関し、特に省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器に関する。
【背景技術】
【0002】
接続状態(即ちConnected状態)では、ユーザ機器(User Equipment、UE)(端末機器と呼ばれてもよい)の業務特徴に従って、UEのために非連続受信(Discontinuous RX、DRX)、即ち、接続状態DRX(Connnected mode DRX、C-DRX)を配置することにより、UEの消費電力を削減することができる。現在、各DRXのアクティブ化時間(即ちOnDuration)の前に、UEは、省電力信号(即ちPower Saving Signal)、又は、ウェイクアップ信号(Wake-Up Signal、WUS)を受信することにより、OnDurationをウェイクアップする必要があるかどうかを判断し、そのうち、OnDurationをウェイクアップした場合、UEは、このOnDurationで制御チャネル上のスケジューリング情報をモニタリングしてから、データの送信又は受信を行い、OnDurationをスリーブする場合、UEは、このOnDurationで制御チャネル上のスケジューリング情報をモニタリングしてから、データの送信又は受信を行うようにしない。そのため、省電力信号の送受信に対するネットワーク側とUE側の理解が一致していることは非常に重要である。
【0003】
しかしながら、関連技術では、省電力信号の伝送用のビーム信号の品質が比較的悪い場合、省電力信号の受信性能は常に比較的悪いことで、省電力信号の送受信に対するネットワーク側とUE側の理解が一致していないことを引き起こしやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施例は、ビーム信号の品質が比較的悪い場合に省電力信号の受信性能が比較的悪いという問題を解決するための省電力信号受信方法、省電力信号送信方法及び関連機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術的課題を解決するために、本開示は、このように実現される:
第一の方面によれば、本開示の実施例は、端末機器に用いられる省電力信号受信方法を提供する。この方法は、
ビーム失敗を検出した場合、ランダムアクセス要求を送信することと、
前記ランダムアクセス要求の送信後、伝送配置指示TCI状態の更新前に、第一の疑似コロケーションQCL関係に基づいて回復探索空間で省電力信号を検出することとを含み、そのうち、前記第一のQCL関係は、ビーム失敗回復リファレンス信号BFR-RSのQCL関係である。
【0006】
第二の方面によれば、本開示の実施例は、ネットワーク側機器に用いられる省電力信号送信方法をさらに提供する。この方法は、
ランダムアクセス機会でランダムアクセス要求を受信した場合、回復探索空間で省電力信号を送信することを含み、
そのうち、前記ランダムアクセス機会は、ビーム失敗回復リファレンス信号BFR-RSとQCL関係を有し、前記省電力信号は、前記BFR-RSとQCL関係を有する。
【0007】
第三の方面によれば、本開示の実施例は、端末機器をさらに提供する。この端末機器は、
ビーム失敗を検出した場合、ランダムアクセス要求を送信するための第一の送信モジュールと、
前記ランダムアクセス要求の送信後、伝送配置指示TCI状態の更新前に、第一の疑似コロケーションQCL関係に基づいて回復探索空間で省電力信号を検出するための第一の検出モジュールとを含み、そのうち、前記第一のQCL関係は、ビーム失敗回復リファレンス信号BFR-RSのQCL関係である。
【0008】
第四の方面によれば、本開示の実施例は、ネットワーク側機器をさらに提供する。このネットワーク側機器は、
ランダムアクセス機会でランダムアクセス要求を受信した場合、回復探索空間で省電力信号を送信するための第一の送信モジュールを含み、
そのうち、前記ランダムアクセス機会は、ビーム失敗回復リファレンス信号BFR-RSとQCL関係を有し、前記省電力信号は、前記BFR-RSとQCL関係を有する。
【0009】
第五の方面によれば、本開示の実施例は、端末機器をさらに提供する。プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される時、上記第一の方面において提供する省電力信号受信方法のステップを実現させる。
【0010】
第六の方面によれば、本開示の実施例は、ネットワーク側機器をさらに提供する。プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される時、上記第二の方面において提供する省電力信号送信方法のステップを実現させる。
【0011】
第七の方面によれば、本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記第一の方面において提供する省電力信号受信方法のステップを実現させるか、又は上記第二の方面において提供する省電力信号送信方法のステップを実現させる。
【発明の効果】
【0012】
本開示の実施例では、ビーム失敗を検出した場合、ランダムアクセス要求を送信し、前記ランダムアクセス要求の送信後、伝送配置指示TCI状態の更新前に、BFR-RSのQCL関係に基づいて回復探索空間で省電力信号を検出する。ビーム失敗回復フローにおいて省電力信号の伝送を行うことにより、ビーム信号の品質が比較的悪い場合の省電力信号の受信性能を向上させることができ、さらに、省電力信号の送受信に対するネットワーク側とUE側の理解の一致性を向上させることができる。
【0013】
本開示の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本開示の実施例の記述において使用される必要がある添付図面を簡単に紹介する。自明なことに、以下の記述における添付図面は、ただ本開示のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、それらの添付図面に基づき、他の添付図面を取得することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1a】本開示の実施例によるビーム失敗回復の概略図のその一である。
図1b】本開示の実施例によるビーム失敗回復の概略図のその二である。
図1c】本開示の実施例によるビーム失敗回復の概略図のその三である。
図2】本開示の実施例によるWUS信号の伝送の概略図である。
図3】本開示の実施例による制御リソースセットと探索空間の概略図である。
図4】本開示の実施例の応用可能なネットワークシステムの構造図である。
図5】本開示の実施例による省電力信号受信方法のフローチャートである。
図6a】本開示の実施例によるBFRプロセスに基づくWUSの伝送の概略図のその一である。
図6b】本開示の実施例によるBFRプロセスに基づくWUSの伝送の概略図のその二である。
図6c】本開示の実施例によるBFRプロセスに基づくWUSの伝送の概略図のその三である。
図6d】本開示の実施例によるBFRプロセスに基づくWUSの伝送の概略図のその四である。
図6e】本開示の実施例によるBFRプロセスに基づくWUSの伝送の概略図のその五である。
図6f】本開示の実施例によるBFRプロセスに基づくWUSの伝送の概略図のその六である。
図7】本開示の実施例による省電力信号送信方法のフローチャートである。
図8】本開示の実施例による端末機器の構造図である。
図9】本開示の実施例によるネットワーク側機器の構造図である。
図10】本開示の別の実施例による端末機器の構造図である。
図11】本開示の別の実施例によるネットワーク側機器の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下は、本開示の実施例における添付図面を結び付けながら、本開示の実施例における技術案を明瞭に記述する。明らかに、記述された実施例は、本開示の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本開示における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0016】
本出願の明細書及び特許請求の範囲における「第一の」、「第二の」などの用語は、類似する対象を区別するためのものであり、特定の順序又は先後順序を記述するためのものではない。理解すべきことは、このように使用される数字が適切な状況で互いに入れ替えることができ、それにより、ここで記述された本出願の実施例は、例えば、ここで図示又は記述された順序以外の順序で実施できる。なお、「含む」と「有する」という用語及びそれらの任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は、必ずしも明瞭にリストアップされているそれらのステップ又はユニットに限らず、明瞭にリストアップされていない又はそれらのプロセス、方法、製品又は機器に固有の他のステップ又はユニットを含んでもよい。なお、明細書及び特許請求の範囲において使用された「及び/又は」は、接続された対象の少なくともそのうちの一つを表し、例えばA及び/又はB及び/又はCは、単独のA、単独のB、単独のC、及びAとBとの組み合わせ、BとCとの組み合わせ、AとCとの組み合わせ、及びAとBとCとの組み合わせという7つのケースを含むことを表す。
【0017】
理解の便宜上、以下は、本開示の実施例に係るいくつかの内容を説明する。
【0018】
伝送配置指示(Transmission Configuration Indication、TCI)状態について、
下りリンクにマルチビームが存在する応用シーンでは、例えば、ミリ波の場合、ネットワークは、制御リソースセット(Control Resource Set、CORESET)を配置する時、一組のTCI状態、即ち、一組のビーム情報を配置し、さらに、MAC制御要素(Control Element、CE)又は下りリンク制御情報(Downlink control information、DCI)を介して複数のTCI状態のうちの一つをアクティブ化する。省電力信号(又は、WUSと呼ばれる)のCORESETが最大3つ配置されることができ、即ち、アクティブ化されたTCI状態が最大3つあるようにすることができるが、ネットワークは、シグナリングオーバーヘッドとUE検出オーバーヘッドを削減するという観点から、数多くのTCI状態をアクティブ化することがなく、例えば、一つ又は二つのTCI状態のみをアクティブ化する。
【0019】
ビーム失敗回復(Beam Failure Recovery、BFR)技術について、
第十五バージョン(Release 15、R15)のニューラジオ(New Radio、NR)プロトコルによれば、BFR用のリファレンス信号(Reference Signal、RS)リソースは2つを超えない。UEは、BFRのRSリソースを使用して、ビーム次元の無線リンク品質をモニタリングする。リンク品質があるしきい値よりも継続的に低い場合、UEの物理層は、メディアアクセス制御(Media Access Control、MAC)層にビーム失敗(即ち、Beam Failure)を報告し、MAC層は、タイマーbeamFailureDetectionTimerを起動し、且つビーム失敗が報告されるたびにこのタイマーを再起動する。また、ビーム失敗が報告されるたびにレジスタBFI_COUNTERの値が1だけ増加する。タイマーが時間切れになる場合、ビーム失敗の報告に対してレジスタBFI_COUNTERがクリアされる。レジスタの値がbeamFailureInstanceMaxCountを超える場合、UEは、ビーム失敗が検出された(Beam Failure Detected、BFD)と考え、ビーム回復フローを開始する。
【0020】
ビーム回復フローにおいて、UEは、ランダムアクセス要求(即ち、RACH)を送信し、ビーム切り替えが発生したことをネットワーク側に通知し、FailureRecoveryタイマーとRA応答タイマーを起動する必要がある。さらに、UEは、ネットワークによって配置されたビーム失敗回復用の探索空間(SearchSpace、SS)でビーム探索を行い、ネットワークのさらなる応答情報を取得し、この応答情報は、セル無線ネットワーク一時識別子(Cell Radio Network Tempory Identity、C-RNTI)であってもよく、図1aに示すとおりである。RA応答タイマーが期限切れ(即ち、Expire)になった後にもUEがC-RNTIを受信していない場合、UEは、パワーを上げてからRACHを送信してもよく、図1bに示すとおりである。UEがC-RNTIを受信した場合、FailureRecoveryタイマーを停止させる。FailureRecoveryタイマーが期限切れ(即ち、Expire)になった後にもUEが応答情報を受信していない場合、UEは、RACHを送信せず、無線リンクモニター(Radio Link Monitor、RLM)による無線リンク失敗のトリガーを待ち、図1cに示すとおりである。
【0021】
DRXが存在する場合、R15プロトコルの定義に従えば、UEは、ビーム失敗(即ち、Beam Failure)のモニタリングとビーム回復(即ち、Beam Recovery)のRACHの送信を、非アクティブ化時間(即ち、Inactive Time)内で、実行しなくてもよい。UEは、DRXのアクティブ化時間(OnDuration、即ち、Active Time)内でのみBeam FailureのモニタリングとBeam RecoveryのRACHの送信を行ってもよい。また、注意すべきことは、上記ネットワークの応答情報は、C-RNTIによって載せられるものであるが、このC-RNTIは、Active Time外に受信されてもよく、即ち、Active Timeに制限されず、ただし、RA応答時間ウィンドウ内(即ち、RA応答タイマーが時間切れになる前)に受信されなければならない。
【0022】
BFRの役割は、UEがPDCCHを受信するためのビーム情報を維持することである。ネットワークがBFD-RSを配置していない場合、UEは、現在配置されたすべての制御リソースセット(Control Resource Set、CORESET)の伝送配置指示(Transmission Configuration Indication、TCI)状態を使用して、現在のBFD-RSのセットを決定する。TCI状態指示は、実際には疑似コロケーション(Quasi co-location、QCL)の指示であり、この疑似コロケーション関係は、二つの信号が疑似コロケーションになり、即ち、二つの信号が同一組のポートから送信されたことを指示し、受信時、一部のパラメータが同じであるとしてもよい。そのため、UEのすべてのCORESETのTCI状態は、配置されたBFD-RSのうちの少なくとも一つとQCL関係を有する必要があるが、一般的なネットワーク実現ロジックから、ネットワークは、BFRを介して、アクティブ化されたビームの維持を実現する必要があると考えられる。例えば、図2に示すように、WUSは、BFD-RSに対応するビーム上のみで送信される。
【0023】
NR R15におけるCORESET、SS(即ち、SearchSpace)の配置について、
NRにおいて、CORESETを定義しており、そのうち、CORESETは、制御情報を載せるための時間周波数リソースセットであり、この配置は、各スロット(即ち、Slot)内の時間周波数リソースのパターンを決定している。CORESETに対して、ネットワークがこのCORESETを伝送する時に使用するビームを指示するためのQCL関係を配置してもよい。
【0024】
さらに、各UEに対して、一連のSSを配置してもよい。各SSは、対応するCORESETを有するとともに、独立して配置された周期(即ち、Periodicity)、サブフレームオフセット(即ち、Slot offset)及びシンボルオフセット(即ち、Symbol offset)を有し、図3に示すとおりである。一つのCORESETには複数のSSがあってもよい。
【0025】
図4を参照すると、図4は、本開示の実施例の応用可能なネットワークシステムの構造図である。図4に示すように、端末機器11とネットワーク側機器12を含み、そのうち、端末機器11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device、MID)、又はウェアラブルデバイス(Wearable Device)などのユーザ側機器であってもよい。なお、本開示の実施例では、端末機器11の具体的なタイプを限定しない。ネットワーク側機器12は、基地局、例えば、マクロ基地局、LTE eNB、5G NR NB、gNBなどであってもよい。ネットワーク側機器12は、ピコ基地局、例えば、低パワーノード(Low Power Node、LPN)pico、femtoなどのピコ基地局であってもよい。又は、ネットワーク側機器12は、アクセスポイント(Access Point、AP)であってもよい。基地局は、中央ユニット(Central Unit、CU)とそれによって管理及び制御された複数のTRPで構成されたネットワークノードであってもよい。なお、本開示の実施例では、ネットワーク側機器12の具体的なタイプを限定しない。
【0026】
そのうち、上記端末機器11は、本開示の実施例による省電力信号受信方法を実行するために用いられてもよく、上記ネットワーク側機器12は、本開示の実施例による省電力信号送信方法を実行するために用いられてもよい。
【0027】
本開示の実施例は、端末機器に用いられる省電力信号受信方法を提供する。図5を参照すると、図5は、本開示の実施例による省電力信号受信方法のフローチャートである。図5に示すように、以下のステップを含む。
【0028】
ステップ501、ビーム失敗を検出した場合、ランダムアクセス要求を送信する。
【0029】
本実施例では、省電力信号を受信する前に、ビーム失敗を検出した場合にビーム失敗回復(即ち、BFR)フローを開始して、ビームの切り替えを行ってもよい。即ち、UEは、ビーム失敗を検出した場合、ランダムアクセス要求(即ち、RACH)を送信して、ビーム失敗回復を行ってもよい。
【0030】
ステップ502、前記ランダムアクセス要求の送信後、伝送配置指示TCI状態の更新前に、第一の疑似コロケーションQCL関係に基づいて回復探索空間で省電力信号を検出し、そのうち、前記第一のQCL関係は、ビーム失敗回復リファレンス信号(Beam Failure Recovery Reference Signal、BFR-RS)のQCL関係であり、又は回復探索空間に対応するCORESETのQCL関係と呼ばれる。
【0031】
本実施例では、上記回復探索空間(即ち、Recovery Searchspace)は、ビーム失敗回復用の探索空間を指してもよい。上記BFR-RSは、ビーム失敗回復用のリファレンス信号を指してもよい。上記第一のQCL関係は、省電力信号とBFR-RSのQCL関係であってもよい。例えば、ネットワーク側機器によって予め配置できるBFR-RSが、UEによってビーム回復に利用可能なRSとして識別されると、自動的に、省電力信号を検出する時に使用するQCL関係になり、即ち、UEが省電力信号を検出する時、省電力信号がBFR-RSとQCL関係を有し、例えば、同じUE受信ビームを使用して検出を行うことができるとする。
【0032】
なお、BFR-RSがUEによってビーム回復に利用可能なRSとして識別されると、自動的に、省電力信号を検出する時に使用するQCL関係になる場合、ネットワーク側機器は、回復探索空間で省電力信号を伝送してもよく、この時、実際に伝送された省電力信号は、BFR-RSとQCL関係を有し、回復探索空間で省電力信号を伝送しなくてもよく、この時、実際に伝送された省電力信号は、BFR-RSとQCL関係を有さない。
【0033】
このステップでは、前記ランダムアクセス要求の送信後、TCI状態の更新前に、UEは、ネットワーク側機器が回復探索空間でBFR-RSとQCL関係を有する省電力信号を送信することを希望してもよいため、UEは、BFR-RSのQCL関係に基づいて回復探索空間で省電力信号を検出してもよい。
【0034】
例えば、図6aと図6bを参照すると、ビーム失敗(即ち、Beam Failure Detected)を検出した場合、RACHの送信をトリガーし、RA応答時間ウィンドウ(即ち、RA-Response時間ウィンドウ)内でC-RNTIを検出する。そのうち、UEは、C-RNTIを検出する前に、RA応答時間ウィンドウ内で回復探索空間でBFR-RSのQCL関係に基づいてWUSを検出してもよく、図6aに示すとおりである。C-RNTIを検出した後、RA応答時間ウィンドウ外に回復探索空間でBFR-RSのQCL関係に基づいてWUSを検出してもよく、図6bに示すとおりである。
【0035】
なお、本実施例では、省電力信号は、アクティブ化時間(即ち、OnDuration)をウェイクアップするかどうかを判断するためだけのものであってもよく、ビーム回復が完了したことを判断するためだけのものであってもよく、ビーム回復が完了したことを判断するためのものであるとともに、アクティブ化時間(即ち、OnDuration)をウェイクアップするかどうかを判断するためのものであってもよい。
【0036】
本開示の実施例による省電力信号受信方法では、ビーム失敗を検出した場合、ランダムアクセス要求を送信し、前記ランダムアクセス要求の送信後、伝送配置指示TCI状態の更新前に、BFR-RSのQCL関係に基づいて回復探索空間で省電力信号を検出する。ビーム失敗回復フローにおいて省電力信号の伝送を行うことにより、ビーム信号の品質が比較的悪い場合の省電力信号の受信性能を向上させることができ、さらに、省電力信号の送受信に対するネットワーク側とUE側の理解の一致性を向上させることができる。
【0037】
選択的に、前記方法は、
前記ランダムアクセス要求の送信後、前記TCI状態の更新前に、第二のQCL関係に基づいて第一の探索空間で省電力信号を検出することをさらに含んでもよく、
そのうち、前記第一の探索空間は、省電力信号の伝送用の探索空間であり、前記第一の探索空間は、前記回復探索空間と異なり、前記第二のQCL関係は、前記第一の探索空間に対応する制御リソースセットCORESET上に配置されたQCL関係である。
【0038】
本実施例では、上記第一の探索空間は、回復探索空間と異なる省電力信号の伝送用の任意の探索空間であってもよい。
【0039】
実際の応用では、前記ランダムアクセス要求の送信後、前記TCI状態の更新前に、UEは、回復探索空間でBFR-RSのQCL関係に基づいて省電力信号を検出してもよく、従来の省電力信号の伝送用の配置情報(例えば、CORESET、探索空間、QCL関係など)に基づいて省電力信号を検出してもよく、そのうち、上記従来の省電力信号の伝送用の配置情報は、ビーム失敗が発生していない時、省電力信号の伝送用の配置情報、例えば、関連技術における省電力信号の伝送用の配置情報を含んでもよい。
【0040】
本実施例では、前記ランダムアクセス要求の送信後、前記TCI状態の更新前に、回復探索空間で省電力信号を検出できるとともに、第一の探索空間で省電力信号を検出でき、省電力信号の受信性能をさらに向上させることができる。
【0041】
選択的に、前述した、第一の疑似コロケーションQCL関係に基づいて回復探索空間で省電力信号を検出することは、
第二の時刻から、前記第一のQCL関係に基づいて前記回復探索空間で省電力信号を検出することを含んでもよく、
そのうち、前記第二の時刻は、第一の時刻よりも少なくとも第一の予め設定される時間間隔遅く、前記第一の時刻は、前記ランダムアクセス要求の送信時刻である。
【0042】
本実施例では、上記第一の予め設定される時間間隔は、予め設定される時間長さ、例えば、X1ミリ秒であってもよく、予め設定される数のスロット、例えば、X2個のスロットであってもよい。そのうち、上記X1とX2の値は、ネットワーク側によって配置されてもよく、プロトコルによって予め定義されてもよい。例えば、X1が1、2、3又は4などとなるようにプロトコルによって予め定義されてもよく、X2が1、2、3又は4などとなるようにプロトコルによって予め定義されてもよい。
【0043】
実際の状況では、ランダムアクセスに対するネットワーク側の応答には、一般的に、一定の時間がかかる必要があるため、ランダムアクセス要求の送信時刻の後の第一の予め設定される時間間隔から回復探索空間で省電力信号を検出してもよく、それにより、いくつかの無効な検出を減少させ、システムリソースを節約することができる。それに対応して、省電力信号の受信時間は、ランダムアクセス要求の送信時間より少なくとも予め設定される時間間隔遅い。
【0044】
本実施例では、第二の時刻から、前記第一のQCL関係に基づいて前記回復探索空間で省電力信号を検出することにより、いくつかの無効な検出を減少させ、システムリソースを節約することができる。
【0045】
選択的に、前記方法は、
前記回復探索空間から省電力信号を検出した場合、ビーム失敗カウンタの値のクリアと失敗回復タイマーの停止とのうちの少なくとも一つを実行することをさらに含んでもよい。
【0046】
本実施例では、回復探索空間で省電力信号を検出した場合、ビーム回復が完了したことを判定するためにC-RNTIを検出し続けることなく、ビーム失敗カウンタ(即ち、BFI_COUNTER)の値をクリアしてもよく、及び/又は失敗回復タイマー(即ち、FailureRecoveryタイマー)を停止させてもよく、このようにリソースを節約することができる。
【0047】
例えば、図6cを参照すると、RA応答時間ウィンドウ内で回復探索空間からWUSを検出した場合、C-RNTIを検出することなく、BFI_COUNTERの値をクリアし、FailureRecoveryタイマーを停止させてもよい。
【0048】
選択的に、本実施例では、ランダムアクセス要求を送信した後、RA応答時間ウィンドウでC-RNTIを検出してもよく、前記回復探索空間で省電力信号を検出する前にC-RNTIを検出した場合、C-RNTIに従って、ビーム回復が完了したと判定してもよく、即ち、BFI_COUNTERの値をクリアし、及び/又はFailureRecoveryタイマーを停止させてもよい。
【0049】
なお、本実施例では、省電力信号は、ビーム回復が完了したことを判断するためだけのものであってもよく、ビーム回復が完了したことを判断するためのものであるとともに、アクティブ化時間(即ち、OnDuration)をウェイクアップするかどうかを判断するためのものであってもよい。
【0050】
選択的に、前記方法は、
前述した、ランダムアクセス要求を送信することの後、アクティブ化時間OnDurationをウェイクアップすることをさらに含んでもよい。
【0051】
本実施例では、ビーム失敗によりランダムアクセス要求を開始した後、OnDurationをウェイクアップしてもよく、即ち、省電力信号を検出したかどうかにかかわらず、OnDurationをウェイクアップし、このように、ランダムアクセス要求に基づいてOnDurationをウェイクアップでき、OnDurationの状態に対するUE側とネットワーク側の理解の一致性を維持できる。なお、上述したOnDurationをウェイクアップすることは、DRX cycleによって定義された到来する直前のOnDuration機会上に、OnDurationをウェイクアップすることとして理解されてもよい。
【0052】
本実施例では、UEは、ランダムアクセス要求を送信した後に、ネットワーク側が省電力信号を送信してUEにスリーブを指示しないか、又は、ネットワークが省電力信号を送信して省電力信号においてスリーブを指示すると考えなくてもよい。
【0053】
なお、この実施例では、上記省電力信号は、ビーム回復が完了したことを判断するためのものであってもよい。
【0054】
選択的に、前記方法は、
省電力信号を検出した場合、第一のフィードバック情報を送信することと、
省電力信号を検出していない場合、第二のフィードバック情報を送信することとのうちの少なくとも一つをさらに含んでもよい。
【0055】
本実施例では、上記第一のフィードバック情報と第二のフィードバック情報は、任意の異なるフィードバック情報であってもよい。例えば、上記第一のフィードバック情報は、ACK情報であってもよく、上記第二のフィードバック情報は、NACK情報であってもよい。
【0056】
本実施例では、省電力信号を検出した場合、ネットワーク側機器に第一のフィードバック情報を送信し、省電力信号を検出していない場合、ネットワーク側機器に第二のフィードバック情報を送信することにより、ネットワーク側機器が省電力信号に対するUEの受信状況を把握して、省電力信号の送受信に対するネットワーク側とUE側の理解の一致性を向上させるのに役立つ。
【0057】
選択的に、前記方法は、
省電力信号を検出していない場合、アクティブ化時間OnDurationをウェイクアップし、ランダムアクセス要求を送信し続けることをさらに含んでもよい。
【0058】
本実施例では、上述した省電力信号を検出していないことは、UEが回復探索空間でのみ省電力信号を検出する場合、回復探索空間で省電力信号を検出していないこととして理解されてもよい。
【0059】
選択的に、UEは、ランダムアクセス要求を送信した後に、ネットワーク側が省電力信号を送信してUEにスリーブを指示しないと考えなくてもよい。そのため、UEが省電力信号を受信していない場合、省電力信号の検出が欠落しているか、又はRACHがネットワークによって正常に受信されていない可能性があると考え、UEは、OnDurationを自動的にウェイクアップし、ネットワーク側機器にRACHを送信し続けてもよい。そのうち、上記OnDurationは、省電力信号の検出のためのOnDurationを指してもよく、例えば、第一のOnDurationの前に省電力信号を検出し、即ち、省電力信号の検出のためのOnDurationが第一のOnDurationであれば、省電力信号を検出していない場合に第一のOnDurationをウェイクアップしてもよい。
【0060】
例えば、図6dに示すように、あるOnDurationの前にWUSを検出していない場合、UEは、このOnDurationを自動的にウェイクアップし、C-RNTIを受信するまで、RACHを送信し続ける。
【0061】
なお、上述したOnDurationをウェイクアップすることは、DRX cycleによって定義された到来する直前のOnDuration機会上に、OnDurationをウェイクアップすることとして理解されてもよい。
【0062】
選択的に、前記方法は、
前記OnDurationをウェイクアップした場合、前記OnDurationで制御信号をモニタリングすることをさらに含んでもよい。
【0063】
本実施例では、前記OnDurationをウェイクアップした場合、ランダムアクセス要求を送信し続ける以外、ウェイクアップされたOnDurationで制御信号をモニタリングしてもよい。例えば、UEは、従来の制御信号のモニタリング用の配置情報(例えば、CORESET、SearchSpaceなど)に基づいて制御信号をモニタリングしてもよく、そのうち、上記従来の制御信号のモニタリング用の配置情報は、ビーム失敗が発生していない時、制御信号のモニタリング用の配置情報、例えば、関連技術における制御信号のモニタリング用の配置情報を含んでもよい。なお、上記制御信号は、省電力信号を含んでもよい。
【0064】
本実施例では、前記OnDurationをウェイクアップした場合、ランダムアクセス要求を送信し続ける以外、ウェイクアップされたOnDurationで制御信号をモニタリングしてもよく、これにより、信号品質が比較的良いビームへの切り替えを保証するとともに、制御信号の受信性能を向上させることができる。
【0065】
選択的に、前記方法は、
前記TCI状態が更新されておらず、且つ検出された省電力信号がスリーブを指示する場合、前記第一のQCL関係に基づいて前記回復探索空間で省電力信号を検出し続けることをさらに含んでもよい。
【0066】
本実施例では、前記TCI状態が更新されておらず、且つ検出された省電力信号がスリーブを指示する場合、現在検出された省電力信号のためのOndurationをスリーブし、次のOndurationの前に第一のQCL関係に基づいて回復探索空間で対応する省電力信号を検出し続ける。
【0067】
例えば、図6eに示すように、あるOndurationの前に検出された省電力信号がスリーブを指示する場合、このOndurationをスリーブし、TCI状態が更新されるまで、このOndurationの次のOndurationの前に第一のQCL関係に基づいて回復探索空間で省電力信号を検出し続け、これに基づき類推する。
【0068】
本実施例による方案に基づき、ネットワーク側機器は、業務需要がなく、且つビーム回復に使用されたBFR-RSに対応するRACHの受信性能が比較的優れた場合、UEを直ちにウェイクアップせず、業務需要がある場合にUEをウェイクアップし、業務の伝送を兼ねてTCI状態の更新を実行してもよく、TCI状態の更新に専用のスケジューリングも回避し、UEがOndurationにある時間も短縮することにより、ネットワークオーバーヘッドを減少させ、UEの消費電力を低下させるという効果を達成する。
【0069】
選択的に、前記方法は、
前記TCI状態が更新されておらず、且つ検出された省電力信号がスリーブを指示する場合、ランダムアクセス要求を送信し続けることをさらに含んでもよい。
【0070】
本実施例では、前記TCI状態が更新されておらず、且つ検出された省電力信号がスリーブを指示する場合、ランダムアクセス要求を送信し続けて、ビームをできるだけ早く回復する必要があることをネットワーク側に通知してもよく、図6fに示すとおりである。ネットワーク側機器は、RACHの受信品質に基づいて、UEのBFR-RSビームに対応するリンク品質を判断し、さらにビーム回復を直ちに行うかどうかを決定してもよい。
【0071】
本開示の実施例は、ネットワーク側機器に用いられる省電力信号送信方法を提供する。図7を参照すると、図7は、本開示の実施例による省電力信号送信方法のフローチャートである。図7に示すように、以下のステップを含む。
【0072】
ステップ701、ランダムアクセス機会でランダムアクセス要求を受信した場合、回復探索空間で省電力信号を送信し、
そのうち、前記ランダムアクセス機会は、ビーム失敗回復リファレンス信号BFR-RSとQCL関係を有し、前記省電力信号は、前記BFR-RSとQCL関係を有する。
【0073】
本実施例では、ネットワーク側機器は、ビーム失敗回復用ランダムアクセス要求を受信した場合、即ち、BFR-RSとQCL関係を有するランダムアクセス機会上にランダムアクセス要求を受信した場合、回復探索空間(即ち、Recovery Searchspace)でBFR-RSとQCL関係を有する省電力信号を送信してもよい。このように、端末機器は、BFR-RSと省電力信号のQCL関係に基づいて回復探索空間で省電力信号を検出することができる。
【0074】
本実施例では、ランダムアクセス機会上にランダムアクセス要求を受信した場合、回復探索空間で省電力信号を送信することにより、ビーム信号の品質が比較的悪い場合の省電力信号の受信性能を向上させることができ、さらに、省電力信号の送受信に対するネットワーク側とUE側の理解の一致性を向上させることができる。
【0075】
選択的に、前記方法は、
第二のQCL関係に基づいて第一の探索空間で省電力信号を送信することをさらに含んでもよく、
そのうち、前記第一の探索空間は、省電力信号の伝送用の探索空間であり、前記第一の探索空間は、前記回復探索空間と異なり、前記第二のQCL関係は、前記第一の探索空間に対応するリファレンス信号のQCL関係である。
【0076】
本実施例では、上記第一の探索空間は、回復探索空間と異なる省電力信号の伝送用の任意の探索空間であってもよい。
【0077】
選択的に、実際の応用では、ネットワーク側機器は、ランダムアクセス機会上にランダムアクセス要求を受信した場合、回復探索空間で省電力信号を送信することができるだけでなく、従来の省電力信号の伝送用の配置情報(例えば、CORESET、探索空間、QCL関係など)に基づいて省電力信号を送信することができ、そのうち、上記従来の省電力信号の伝送用の配置情報は、ビーム失敗が発生していない時、省電力信号の伝送用の配置情報、例えば、関連技術における省電力信号の伝送用の配置情報を含んでもよい。
【0078】
本実施例では、ランダムアクセス機会上にランダムアクセス要求を受信した場合、回復探索空間で省電力信号を送信することができるだけでなく、第一の探索空間で省電力信号を送信することができ、省電力信号の受信性能をさらに向上させることができる。
【0079】
選択的に、前述した、回復探索空間で省電力信号を送信することは、
第三の時刻から、前記回復探索空間で省電力信号を送信することを含んでもよく、
そのうち、前記第三の時刻は、第四の時刻よりも少なくとも第二の予め設定される時間間隔遅く、前記第四の時刻は、前記ランダムアクセス要求の受信時刻である。
【0080】
本実施例では、上記ランダムアクセス要求の受信時刻は、ネットワーク側の物理層がランダムアクセス要求を受信した時刻を指してもよく、ランダムアクセス要求の送信時刻と同等であってもよい。上記第二の予め設定される時間間隔は、予め設定される時間長さ、例えば、X1ミリ秒であってもよく、予め設定される数のスロット、例えば、X2個のスロットであってもよい。そのうち、上記X1とX2の値は、ネットワーク側によって配置されてもよく、プロトコルによって予め定義されてもよい。例えば、X1が1、2、3又は4などとなるようにプロトコルによって予め定義されてもよく、X2が1、2、3又は4などとなるようにプロトコルによって予め定義されてもよい。
【0081】
実際の状況では、端末機器は、ランダムアクセス要求を受信した後、通常、受信したランダムアクセス要求を解析する必要があり、解析には通常一定の時間がかかるため、本実施例では、ランダムアクセス要求の受信時刻の後の第二の予め設定される時間間隔から前記回復探索空間で省電力信号を送信してもよい。
【0082】
選択的に、前記省電力信号は、アクティブ化時間OnDurationをウェイクアップすることを指示するためのものである。
【0083】
本実施例では、ネットワーク側機器が端末機器に送信する省電力信号は、OnDurationをウェイクアップすることを指示するためのものであり、即ち、UEは、ランダムアクセス要求を送信した後にネットワーク側から送信された省電力信号がスリーブを指示すると考えていない。
【0084】
選択的に、前記方法は、
端末機器が省電力信号を受信したことを指示するための第一のフィードバック情報を受信することと、
端末機器が省電力信号を受信していないことを指示するための第二のフィードバック情報を受信することとのうちの一つをさらに含んでもよい。
【0085】
本実施例では、上記第一のフィードバック情報と第二のフィードバック情報は、任意の異なるフィードバック情報であってもよい。例えば、上記第一のフィードバック情報は、ACK情報であってもよく、上記第二のフィードバック情報は、NACK情報であってもよい。
【0086】
本実施例では、端末機器から端末機器が省電力信号を受信したことを指示するための第一のフィードバック情報を受信し、又は端末機器から端末機器が省電力信号を受信していないことを指示するための第二のフィードバック情報を受信することにより、ネットワーク側機器が省電力信号に対するUEの受信状況を把握して、省電力信号の送受信に対するネットワーク側とUE側の理解の一致性を向上させるのに役立つ。
【0087】
以下は、例を結び付けながら、本開示の実施例を説明する。
【0088】
図6a~図6eを参照すると、UEのMAC層は、ビーム失敗(即ち、Beam Failure)を検出したと決定した場合、RACHの送信をトリガーし、RACHを送信した後、RA応答時間ウィンドウ内、即ち、RA応答タイマーが期限切れになる前に、C-RNTIを検出してもよい。
【0089】
選択的に、WUS(即ち、上記の省電力信号)がRA応答時間ウィンドウ内にあり、又はUEがすでにC-RNTIを検出したが、TCI状態の更新を受信していない場合、UEは、RecoverySearchSpaceで、BFR-RSのQCL関係を使用してWUSを検出してもよく、図6aと図6bに示すとおりである。この時、UEは、C-RNTIを受信したことに基づいてビーム回復が完了したことを判断してもよく、即ち、FailureRecoveryタイマーを停止させてもよい。
【0090】
選択的に、UEは、同時に従来の省電力信号の伝送用の配置情報(例えば、CORESET、Searchspace及びQCL関係など)に基づいてWUSを検出してもよい。
【0091】
選択的に、上記RA応答時間ウィンドウは、RACHがX1ミリ秒又はX1個のスロットを経って送信された後に開始してもよい。X1又はX2は、プロトコルによって定義された値であってもよく、例えば、X1は4であり、X2は4である。
【0092】
選択的に、WUSがRA応答時間ウィンドウ内にあり、UEがWUSを受信した場合、ビーム回復が完了したと考えてもよく、即ち、BFI_COUNTERを0に設定し、FailureRecoveryタイマーなどを停止させてもよい。このような状況に対して、一つのWUSの検出機会が存在し、RA応答時間ウィンドウ内にある場合、ネットワークは、WUSを送信した後、C-RNTIを応答として送信する必要がない。
【0093】
選択的に、上記WUSは、ACK/NACKをフィードバックする必要がなる物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Shared Channel、PDCCH)情報であってもよく、例えば、上記WUSは、ACK/NACKをフィードバックする必要がなる下りリンク制御情報(Downlink control information、DCI)であってもよい。
【0094】
選択的に、UEは、RACHを送信した後、ネットワーク側が必ずWUSを送信し、WUSを送信しないことによってUEにスリープを指示することはないと考える。そのため、UEがWUSを受信していない場合、UEは、WUSの検出が欠落しているか、又はRACHがネットワークによって正常に受信されていないと考え、UEは、自動的に次のDRX cycle(即ち、DRX周期)のOnDurationでActive Timeに入り、Active Time内で制御信号のモニタリングを行う。なお、UEは、RA応答タイマーが期限切れになるたびにRACHを送信してもよく、図6dに示すとおりである。
【0095】
選択的に、UEは、ネットワーク側によって送信されたWUSがUEにスリーブを指示し、TCI状態が更新されていないとする場合、UEは、次のDRXのOnDurationがウェイクアップされる前に、依然としてRecoverySearchSpaceで、BFR-RSのQCL関係に基づいてWUSを検出してもよく、図6eに示すとおりである。
【0096】
選択的に、WUSがスリーブを指示する場合、UEは、次のWUSが到来する前に、RACHを再度送信することにより、ネットワークにビーム情報を更新する必要があることを提示してもよく、図6fに示すとおりである。
【0097】
また、UEがRACHを送信した後、TCI状態を更新する前に、WUSの受信機会がある場合、UEは、このWUSがUEにスリーブを指示しないと考えるように、プロトコルにより予め定義してもよい。
【0098】
以上をまとめてわかるように、本開示の実施例では、BFRプロセスを介してWUSを伝送することにより、WUSの受信性能を保証すると同時に、WUSのCORESETとQCL関係の配置を減少させ、ネットワークオーバーヘッドを減少させることができる。
【0099】
図8を参照すると、図8は、本開示の実施例による端末機器の構造図である。図8に示すように、端末機器800は、
ビーム失敗を検出した場合、ランダムアクセス要求を送信するための第一の送信モジュール801と、
前記ランダムアクセス要求の送信後、伝送配置指示TCI状態の更新前に、第一の疑似コロケーションQCL関係に基づいて回復探索空間で省電力信号を検出するための第一の検出モジュール802とを含み、そのうち、前記第一のQCL関係は、ビーム失敗回復リファレンス信号BFR-RSのQCL関係である。
【0100】
選択的に、前記端末機器は、
前記ランダムアクセス要求の送信後、前記TCI状態の更新前に、第二のQCL関係に基づいて第一の探索空間で省電力信号を検出するための第二の検出モジュールをさらに含み、
そのうち、前記第一の探索空間は、省電力信号の伝送用の探索空間であり、前記第一の探索空間は、前記回復探索空間と異なり、前記第二のQCL関係は、前記第一の探索空間に対応する制御リソースセットCORESET上に配置されたQCL関係である。
【0101】
選択的に、前記第一の検出モジュールは、具体的に、
第二の時刻から、前記第一のQCL関係に基づいて前記回復探索空間で省電力信号を検出するためのものであり、
そのうち、前記第二の時刻は、第一の時刻よりも少なくとも第一の予め設定される時間間隔遅く、前記第一の時刻は、前記ランダムアクセス要求の送信時刻である。
【0102】
選択的に、前記端末機器は、
前記回復探索空間から省電力信号を検出した場合、ビーム失敗カウンタの値のクリアと失敗回復タイマーの停止とのうちの少なくとも一つを実行するための実行モジュールをさらに含む。
【0103】
選択的に、前記端末機器は、
前述した、ランダムアクセス要求を送信することの後、アクティブ化時間OnDurationをウェイクアップするための第一のウェイクアップモジュールをさらに含む。
【0104】
選択的に、前記端末機器は、
省電力信号を検出した場合、第一のフィードバック情報を送信することと、
省電力信号を検出していない場合、第二のフィードバック情報を送信することとのうちの少なくとも一つに用いられる第二の送信モジュールをさらに含む。
【0105】
選択的に、前記端末機器は、
省電力信号を検出していない場合、アクティブ化時間OnDurationをウェイクアップし、ランダムアクセス要求を送信し続けるための第二のウェイクアップモジュールをさらに含む。
【0106】
選択的に、前記端末機器は、
前記OnDurationをウェイクアップした場合、前記OnDurationで制御信号をモニタリングするためのモニタリングモジュールをさらに含む。
【0107】
選択的に、前記端末機器は、
前記TCI状態が更新されておらず、且つ検出された省電力信号がスリーブを指示する場合、前記第一のQCL関係に基づいて前記回復探索空間で省電力信号を検出し続けることをさらに含む。
【0108】
選択的に、前記端末機器は、
前記TCI状態が更新されておらず、且つ検出された省電力信号がスリーブを指示する場合、ランダムアクセス要求を送信し続けるための第三の送信モジュールをさらに含む。
【0109】
本開示の実施例による端末機器800は、上記方法の実施例において端末機器によって実現された各プロセスを実現することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0110】
本開示の実施例の端末機器800において、第一の送信モジュール801は、ビーム失敗を検出した場合、ランダムアクセス要求を送信するためのものであり、第一の検出モジュール802は、前記ランダムアクセス要求の送信後、伝送配置指示TCI状態の更新前に、第一の疑似コロケーションQCL関係に基づいて回復探索空間で省電力信号を検出するためのものであり、そのうち、前記第一のQCL関係は、ビーム失敗回復リファレンス信号BFR-RSのQCL関係である。ビーム失敗回復フローにおいて省電力信号の伝送を行うことにより、ビーム信号の品質が比較的悪い場合の省電力信号の受信性能を向上させることができ、さらに、省電力信号の送受信に対するネットワーク側とUE側の理解の一致性を向上させることができる。
【0111】
図9を参照すると、図9は、本開示の実施例によるネットワーク側機器の構造図である。図9に示すように、ネットワーク側機器900は、
ランダムアクセス機会でランダムアクセス要求を受信した場合、回復探索空間で省電力信号を送信するための第一の送信モジュール901を含み、
そのうち、前記ランダムアクセス機会は、ビーム失敗回復リファレンス信号BFR-RSとQCL関係を有し、前記省電力信号は、前記BFR-RSとQCL関係を有する。
【0112】
選択的に、前記ネットワーク側機器は、
第二のQCL関係に基づいて第一の探索空間で省電力信号を送信するための第二の送信モジュールをさらに含み、
そのうち、前記第一の探索空間は、省電力信号の伝送用の探索空間であり、前記第一の探索空間は、前記回復探索空間と異なり、前記第二のQCL関係は、前記第一の探索空間に対応する制御リソースセットCORESET上に配置されたQCL関係である。
【0113】
選択的に、前記第一の送信モジュールは、具体的に、
第三の時刻から、前記回復探索空間で省電力信号を送信するためのものであり、
そのうち、前記第三の時刻は、第四の時刻よりも少なくとも第二の予め設定される時間間隔遅く、前記第四の時刻は、前記ランダムアクセス要求の受信時刻である。
【0114】
選択的に、前記省電力信号は、アクティブ化時間OnDurationをウェイクアップすることを指示するためのものである。
【0115】
選択的に、前記ネットワーク側機器は、
端末機器が省電力信号を受信したことを指示するための第一のフィードバック情報を受信することと、
端末機器が省電力信号を受信していないことを指示するための第二のフィードバック情報を受信することとのうちの一つに用いられる受信モジュールをさらに含む。
【0116】
本開示の実施例によるネットワーク側機器900は、上記方法の実施例においてネットワーク側機器によって実現された各プロセスを実現することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0117】
本開示の実施例のネットワーク側機器900において、第一の送信モジュール901は、ランダムアクセス機会でランダムアクセス要求を受信した場合、回復探索空間で省電力信号を送信するためのものであり、そのうち、前記ランダムアクセス機会は、ビーム失敗回復リファレンス信号BFR-RSとQCL関係を有し、前記省電力信号は、前記BFR-RSとQCL関係を有する。ビーム失敗回復フローにおいて省電力信号の伝送を行うことにより、ビーム信号の品質が比較的悪い場合の省電力信号の受信性能を向上させることができ、さらに、省電力信号の送受信に対するネットワーク側とUE側の理解の一致性を向上させることができる。
【0118】
図10は、本開示の実施例による別の端末機器の構造図である。図10を参照すると、この端末機器1000は、無線周波数ユニット1001と、ネットワークモジュール1002と、オーディオ出力ユニット1003と、入力ユニット1004と、センサ1005と、表示ユニット1006と、ユーザ入力ユニット1007と、インターフェースユニット1008と、メモリ1009と、プロセッサ1010と、電源1011などの部材を含むが、それらに限らない。当業者であれば理解できるように、図10に示される端末機器の構造は、端末機器に対する限定を構成せず、端末機器は、図示される部材の数よりも多くまたは少ない部材、またはなんらかの部材の組み合わせ、または異なる部材の配置を含んでもよい。本開示の実施例では、端末機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載端末、ウェアラブルデバイス、及び歩数計などを含むが、それらに限らない。
【0119】
そのうち、無線周波数ユニット1001は、ビーム失敗を検出した場合、ランダムアクセス要求を送信するためのものであり、前記プロセッサ1010は、前記ランダムアクセス要求の送信後、伝送配置指示TCI状態の更新前に、第一の疑似コロケーションQCL関係に基づいて回復探索空間で省電力信号を検出するためのものであり、そのうち、前記第一のQCL関係は、ビーム失敗回復リファレンス信号BFR-RSのQCL関係である。
【0120】
本開示の実施例では、ビーム失敗回復フローにおいて省電力信号の伝送を行うことにより、ビーム信号の品質が比較的悪い場合の省電力信号の受信性能を向上させることができ、さらに、省電力信号の送受信に対するネットワーク側とUE側の理解の一致性を向上させることができる。
【0121】
選択的に、前記プロセッサ1010はさらに、
前記ランダムアクセス要求の送信後、前記TCI状態の更新前に、第二のQCL関係に基づいて第一の探索空間で省電力信号を検出するために用いられ、
そのうち、前記第一の探索空間は、省電力信号の伝送用の探索空間であり、前記第一の探索空間は、前記回復探索空間と異なり、前記第二のQCL関係は、前記第一の探索空間に対応する制御リソースセットCORESET上に配置されたQCL関係である。
【0122】
選択的に、前記プロセッサ1010はさらに、
第二の時刻から、前記第一のQCL関係に基づいて前記回復探索空間で省電力信号を検出するために用いられ、
そのうち、前記第二の時刻は、第一の時刻よりも少なくとも第一の予め設定される時間間隔遅く、前記第一の時刻は、前記ランダムアクセス要求の送信時刻である。
【0123】
選択的に、前記プロセッサ1010はさらに、
前記回復探索空間から省電力信号を検出した場合、ビーム失敗カウンタの値のクリアと失敗回復タイマーの停止とのうちの少なくとも一つを実行するために用いられる。
【0124】
選択的に、前記プロセッサ1010はさらに、
前述した、ランダムアクセス要求を送信することの後、アクティブ化時間OnDurationをウェイクアップするために用いられる。
【0125】
選択的に、前記プロセッサ1010はさらに、
省電力信号を検出した場合、第一のフィードバック情報を送信することと、
省電力信号を検出していない場合、第二のフィードバック情報を送信することとのうちの少なくとも一つに用いられる。
【0126】
選択的に、前記プロセッサ1010はさらに、
省電力信号を検出していない場合、アクティブ化時間OnDurationをウェイクアップし、ランダムアクセス要求を送信し続けるために用いられる。
【0127】
選択的に、前記プロセッサ1010はさらに、
前記OnDurationをウェイクアップした場合、前記OnDurationで制御信号をモニタリングするために用いられる。
【0128】
選択的に、前記プロセッサ1010はさらに、
前記TCI状態が更新されておらず、且つ検出された省電力信号がスリーブを指示する場合、前記第一のQCL関係に基づいて前記回復探索空間で省電力信号を検出し続けるために用いられる。
【0129】
選択的に、前記プロセッサ1010はさらに、
前記TCI状態が更新されておらず、且つ検出された省電力信号がスリーブを指示する場合、ランダムアクセス要求を送信し続けるために用いられる。
【0130】
理解すべきことは、本開示の実施例では、無線周波数ユニット1001は、情報の送受信または通話中の信号の送受信に用いられてもよい。具体的には、基地局からの下りリンクデータを受信してから、プロセッサ1010に処理させてもよい。また、上りリンクのデータを基地局に送信してもよい。一般的には、無線周波数ユニット1001は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。なお、無線周波数ユニット1001は、無線通信システムやネットワークを介して他の機器との通信を行ってもよい。
【0131】
端末機器は、ネットワークモジュール1002によってユーザに無線のブロードバンドインターネットアクセスを提供し、例えば、ユーザへ電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、ストリーミングメディアへのアクセスなどを支援する。
【0132】
オーディオ出力ユニット1003は、無線周波数ユニット1001またはネットワークモジュール1002によって受信されたまたはメモリ1009に記憶されたオーディオデータをオーディオ信号に変換して、音声として出力することができる。そして、オーディオ出力ユニット1003はさらに、端末機器1000によって実行された特定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、呼び信号受信音、メッセージ着信音など)を提供することができる。オーディオ出力ユニット1003は、スピーカ、ブザー及び受話器などを含む。
【0133】
入力ユニット1004は、オーディオまたはビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット1004は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)10041とマイクロホン10042を含んでもよい。グラフィックスプロセッサ10041は、ビデオキャプチャモードまたは画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像またはビデオの画像データを処理する。処理された画像フレームは、表示ユニット1006に表示されてもよい。グラフィックスプロセッサ10041によって処理された画像フレームは、メモリ1009(または他の記憶媒体)に記憶されてもよく、または無線周波数ユニット1001またはネットワークモジュール1002を介して送信されてもよい。マイクロホン10042は、音声を受信することができるとともに、このような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話の通話モードにおいて、無線周波数ユニット1001を介して移動通信基地局に送信することが可能なフォーマットに変換して出力されてもよい。
【0134】
端末機器1000は、少なくとも一つのセンサ1005、例えば、光センサ、モーションセンサ及び他のセンサをさらに含む。具体的には、光センサは、環境光センサ及び接近センサを含み、そのうち、環境光センサは、環境光の明暗に応じて、表示パネル10061の輝度を調整することができ、接近センサは、端末機器1000が耳元に移動した時、表示パネル10061及び/又はバックライトをオフにすることができる。モーションセンサの一種として、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸)での加速度の大きさを検出することができ、静止時、重力の大きさ及び方向を検出することができ、端末機器姿勢(例えば、縦横スクリーン切り替え、関連ゲーム、磁力計姿勢校正)の識別、振動識別関連機能(例えば、歩数計、タップ)などに用いることができる。センサ1005は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどをさらに含んでもよい。ここではこれ以上説明しない。
【0135】
表示ユニット1006は、ユーザによって入力された情報またはユーザに提供される情報を表示するために用いられる。表示ユニット1006は、表示パネル10061を含んでもよい。液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)などの形式で表示パネル10061を配置してもよい。
【0136】
ユーザ入力ユニット1007は、入力された数字または文字情報の受信、端末機器のユーザによる設置及び機能制御に関するキー信号入力の発生に用いられてもよい。具体的には、ユーザ入力ユニット1007は、タッチパネル10071および他の入力機器10072を含む。タッチパネル10071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上または付近でのユーザによるタッチ操作(例えば、ユーザが指、タッチペンなどの任意の適切な物体または付属品を使用してタッチパネル10071上またはタッチパネル10071付近で行う操作)を収集することができる。タッチパネル10071は、タッチ検出装置とタッチコントローラの二つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザによるタッチ方位を検出し、タッチ操作による信号を検出し、信号をタッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換してから、プロセッサ1010に送信し、プロセッサ1010から送信されてきた指令を受信して実行する。なお、抵抗式、静電容量式、赤外線及び表面音波などの様々なタイプを用いてタッチパネル10071を実現してもよい。タッチパネル10071以外、ユーザ入力ユニット1007は、他の入力機器10072を含んでもよい。具体的には、他の入力機器10072は、物理的なキーボード、機能キー(例えば、ボリューム制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らない。ここではこれ以上説明しない。
【0137】
さらに、タッチパネル10071は、表示パネル10061上に覆われてもよい。タッチパネル10071は、その上または付近でのタッチ操作を検出すると、プロセッサ1010に伝送して、タッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ1010は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル10061上で相応な視覚出力を提供する。図10では、タッチパネル10071と表示パネル10061は、二つの独立した部材として端末機器の入力と出力機能を実現するものであるが、なんらかの実施例では、タッチパネル10071と表示パネル10061を集積して端末機器の入力と出力機能を実現してもよい。具体的には、ここでは限定しない。
【0138】
インターフェースユニット1008は、外部装置と端末機器1000との接続のためのインターフェースである。例えば、外部装置は、有線または無線ヘッドフォンポート、外部電源(または電池充電器)ポート、有線または無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置への接続用のポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含んでもよい。インターフェースユニット1008は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信するとともに、受信した入力を端末機器1000内の一つまたは複数の素子に伝送するために用いられてもよく、または端末機器1000と外部装置との間でデータを伝送するために用いられてもよい。
【0139】
メモリ1009は、ソフトウェアプログラム及び各種のデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ1009は、主に記憶プログラム領域および記憶データ領域を含んでもよい。そのうち、記憶プログラム領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができ、記憶データ領域は、携帯電話の使用によって作成されるデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳など)などを記憶することができる。なお、メモリ1009は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、不揮発性メモリ、例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、または他の不揮発性ソリッドステートメモリデバイスをさらに含んでもよい。
【0140】
プロセッサ1010は、端末機器の制御センターであり、各種のインターフェースと線路によって端末機器全体の各部分に接続され、メモリ1009内に記憶されたソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを運行又は実行すること、及びメモリ1009内に記憶されたデータを呼び出し、端末機器の各種の機能を実行し、データを処理することにより、端末機器全体をモニタリングする。プロセッサ1010は、一つまたは複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ1010は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを集積してもよい。そのうち、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェースおよびアプリケーションプログラムなどを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ1010に集積されなくてもよい。
【0141】
端末機器1000はさらに、各部材に電力を供給する電源1011(例えば、電池)を含んでもよい。選択的に、電源1011は、電源管理システムによってプロセッサ1010にロジック的に接続されてもよい。それにより、電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
【0142】
また、端末機器1000は、いくつかの示されていない機能モジュールを含む。ここではこれ以上説明しない。
【0143】
選択的に、本開示の実施例は、端末機器をさらに提供する。プロセッサ1010と、メモリ1009と、メモリ1009に記憶され、且つ前記プロセッサ1010上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、このコンピュータプログラムがプロセッサ1010によって実行される時、上記省電力信号受信方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0144】
図11を参照すると、図11は、本開示の実施例による別のネットワーク側機器の構造図である。図11に示すように、ネットワーク側機器1100は、プロセッサ1101、メモリ1102、バスインターフェース1103及び送受信機1104を含む。そのうち、プロセッサ1101、メモリ1102及び送受信機1104は、いずれもバスインターフェース1103に接続される。
【0145】
そのうち、本開示の実施例では、ネットワーク側機器1100は、メモリ1102に記憶され、且つプロセッサ1101上で運行できるコンピュータプログラムをさらに含む。
【0146】
本開示の実施例では、前記プロセッサ1101は、
ランダムアクセス機会でランダムアクセス要求を受信した場合、回復探索空間で省電力信号を送信するためのものであり、
そのうち、前記ランダムアクセス機会は、ビーム失敗回復リファレンス信号BFR-RSとQCL関係を有し、前記省電力信号は、前記BFR-RSとQCL関係を有する。
【0147】
選択的に、前記プロセッサ1101はさらに、
第二のQCL関係に基づいて第一の探索空間で省電力信号を送信するために用いられ、
そのうち、前記第一の探索空間は、省電力信号の伝送用の探索空間であり、前記第一の探索空間は、前記回復探索空間と異なり、前記第二のQCL関係は、前記第一の探索空間に対応する制御リソースセットCORESET上に配置されたQCL関係である。
【0148】
選択的に、前記プロセッサ1101はさらに、
第三の時刻から、前記回復探索空間で省電力信号を送信するために用いられ、
そのうち、前記第三の時刻は、第四の時刻よりも少なくとも第二の予め設定される時間間隔遅く、前記第四の時刻は、前記ランダムアクセス要求の受信時刻である。
【0149】
選択的に、前記省電力信号は、アクティブ化時間OnDurationをウェイクアップすることを指示するためのものである。
【0150】
選択的に、前記プロセッサ1101はさらに、
端末機器が省電力信号を受信したことを指示するための第一のフィードバック情報を受信することと、
端末機器が省電力信号を受信していないことを指示するための第二のフィードバック情報を受信することとのうちの一つに用いられる。
【0151】
本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記省電力信号受信方法の実施例の各プロセス又は上記省電力信号送信方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。そのうち、前記コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスクまたは光ディスクなどである。
【0152】
なお、本明細書において、「含む」、「包含」という用語またはその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品または装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、またはこのようなプロセス、方法、物品または装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品または装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。
【0153】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されてもよい。無論、ハードウェアによっても実現されるが、多くの場合、前者は、好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本開示の技術案は、実質にはまたは関連技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって表われてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、またはネットワーク機器などであってもよい)に本開示の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の指令を含む。
【0154】
以上は、添付図面を結び付けながら、本開示の実施例を記述したが、本開示は、上記具体的な実施の形態に限らず、上記具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本開示による示唆を基にして、本開示の趣旨や請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式の変更を行うことができ、それらはいずれも本開示の保護範囲に入っている。
図1a
図1b
図1c
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図6f
図7
図8
図9
図10
図11