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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】車両用エンジン
(51)【国際特許分類】
   F02M 69/00 20060101AFI20230912BHJP
   F02M 63/00 20060101ALI20230912BHJP
   F02M 35/10 20060101ALI20230912BHJP
   F02M 35/104 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
F02M69/00 350P
F02M63/00 G
F02M35/10 301P
F02M35/104 H
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019153240
(22)【出願日】2019-08-23
(65)【公開番号】P2021032152
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2022-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 靖
(72)【発明者】
【氏名】阿部 忠輔
(72)【発明者】
【氏名】須藤 大樹
(72)【発明者】
【氏名】▲濱▼田 隆志
(72)【発明者】
【氏名】向川 康介
【審査官】二之湯 正俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-336528(JP,A)
【文献】実開平02-147865(JP,U)
【文献】特開2017-043130(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02M 39/00-71/04
F02M 35/00-35/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの吸気ポートに接続される吸気マニホールドと、燃料を噴射する燃料噴射弁と、を備え、車両に搭載されてなる車両用エンジンであって、
前記燃料噴射弁は、車両前後方向において、前記吸気マニホールドと、前記車両用エンジンを車両前後方向に2分したときの両壁面のうち、前記吸気マニホールドに対向する一壁面である吸気側壁面と、の間に配置され、
前記吸気マニホールドは、車両前後方向に沿って見たときに、前記燃料噴射弁から離れる方向に面する表面の一部が前記燃料噴射弁と重なる位置に配置される一方、該表面の他部が前記燃料噴射弁と重ならない位置に配置され、
前記表面の一部を燃料系部品対応部と呼称し、前記表面の他部を非対応部と呼称すると、前記非対応部は、前記燃料系部品対応部に比して、前記吸気側壁面から離れる方向に突出し、
前記吸気マニホールドは、前記燃料系部品対応部と前記非対応部との間に介在する不連続部を有し、
前記不連続部は、前記吸気マニホールドにおいて前記燃料噴射弁から離れる方向に面する表面を少なくとも部分的に分断することより、該表面上に、前記燃料系部品対応部と、前記非対応部と、を区画する
ことを特徴とする車両用エンジン。
【請求項2】
請求項1に記載された車両用エンジンにおいて、
前記吸気側壁面は、前記車両用エンジンにおける後方側の壁面であり、
前記燃料噴射弁は、車両前後方向において、前記吸気マニホールドの前方、かつ前記吸気側壁面の後方に配置される
ことを特徴とする車両用エンジン。
【請求項3】
請求項に記載された車両用エンジンにおいて、
前記不連続部は、前記吸気マニホールドの表面を凹ませてなる凹部を有する
ことを特徴とする車両用エンジン。
【請求項4】
請求項1からのいずれか1項に記載された車両用エンジンにおいて、
前記非対応部は、車両前後方向に沿って見たときに、前記燃料系部品対応部よりも表面積が大きい
ことを特徴とする車両用エンジン。
【請求項5】
請求項1からのいずれか1項に記載された車両用エンジンにおいて、
前記燃料系部品対応部及び前記非対応部は、前記吸気マニホールドにおけるサージタンク部の表面上に構成され、
前記吸気マニホールドは、前記吸気ポート及び前記サージタンク部を連通する連通管を有し、
前記連通管は、車両前後方向に延びるストレート通路部を区画するとともに、車両前後方向に沿って見たときに、前記連通管の少なくとも一部と、前記燃料系部品対応部と、が重なる位置に配置される
ことを特徴とする車両用エンジン。
【請求項6】
請求項を引用する請求項に記載された車両用エンジンにおいて、
前記サージタンク部及び前記連通管は、互いに別体として構成され、
前記凹部は、車両前後方向に沿って見たときに、該凹部の少なくとも一部が前記連通管と重なる位置に配置され、
前記凹部の底面は、前記サージタンク部と前記連通管との合わせ面をなす
ことを特徴とする車両用エンジン。
【請求項7】
請求項又はに記載された車両用エンジンにおいて、
前記連通管の側壁部には、車両前後方向に延び、かつ該車両前後方向において前記吸気側壁面と間隔を空けて相対する肉厚部が設けられている
ことを特徴とする車両用エンジン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示する技術は、車両用エンジンに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、車両用エンジンにおける燃料噴射弁のレイアウトが開示されている。具体的に、前記特許文献1に開示されている燃料噴射弁(セカンダリインジェクタ)は、独立吸気通路(第2独立吸気通路)に取り付けられており、その独立吸気通路内に燃料を噴射するように構成されている。
【0003】
また、特許文献2には、燃料噴射弁以外の燃料系部品、例えば燃料分配管のレイアウトが開示されている。具体的に、前記特許文献2には、エンジンの前側に配置される吸気マニホールドと、この吸気マニホールドとエンジンの前面の間に配置される燃料分配管と、を備えるエンジンの吸気装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-126493号公報
【文献】特開2016-102441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、車両衝突時、例えば車両の前面衝突時に燃料噴射弁を保護するための方策として、前記特許文献2に記載されているレイアウトを利用することが考えられる。そのレイアウトを利用した場合、吸気マニホールドとエンジンの前面との間に、燃料分配管に代えて燃料噴射弁が配置されることになる。
【0006】
しかしながら、エンジンを含んで構成されるパワートレインの高重量化に起因して、そのパワートレインが衝突に際して移動するときの慣性力が増大する可能性がある。一方、例えば、電気自動車においてエンジンをレンジエクステンダーとして用いた場合には、エンジンの小型化に伴って吸気マニホールドも小型になる可能性がある。それらの可能性を考慮すると、前記特許文献2に開示されているレイアウトに加えて、燃料噴射弁の保護性能をさらに向上させるような工夫を施すことが望まれる。
【0007】
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両衝突時に、燃料噴射弁をより確実に保護することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、エンジンの吸気ポートに接続される吸気マニホールドと、燃料を噴射する燃料噴射弁と、を備え、車両に搭載されてなる車両用エンジンに係る。この車両用エンジンにおいて、前記燃料噴射弁は、車両前後方向において、前記吸気マニホールドと、前記車両用エンジンを車両前後方向に2分したときの両壁面のうち、前記吸気マニホールドに対向する一壁面である吸気側壁面と、の間に配置される。
【0009】
そして、前記吸気マニホールドは、車両前後方向に沿って見たときに、前記燃料噴射弁から離れる方向に面する表面の一部が前記燃料噴射弁と重なる位置に配置される一方、該表面の他部が前記燃料噴射弁と重ならない位置に配置され、前記表面の一部を燃料系部品対応部と呼称し、前記表面の他部を非対応部と呼称すると、前記非対応部は、前記燃料系部品対応部に比して、前記吸気側壁面から離れる方向に突出し、前記吸気マニホールドは、前記燃料系部品対応部と前記非対応部との間に介在する不連続部を有する。
【0010】
そして、前記不連続部は、前記吸気マニホールドにおいて前記燃料噴射弁から離れる方向に面する表面を少なくとも部分的に分断することより、該表面上に、前記燃料系部品対応部と、前記非対応部と、を区画する。
【0011】
ここで、「吸気側壁面」は、車両用エンジンを車両前後方向に2分したときの前方側の壁面と、後方側の壁面と、のいずれか一方を指す。すなわち、本開示は、前方吸気エンジンと、後方吸気エンジンと、の双方に適用することができる。
【0012】
また、「吸気マニホールド」の語は、原義では1本の吸気管から複数本の吸気管に分岐した多気筒エンジン用の吸気管を意味するところ、本開示においては、1本の吸気管から分岐しない1気筒エンジン用の吸気管を含んだ概念を指す。
【0013】
この構成によれば、燃料噴射弁は、車両前後方向において、吸気マニホールドにおける燃料系部品対応部と、前述のように定義される吸気側壁面と、の間に位置することになる。
【0014】
ここで、吸気マニホールドにおける非対応部は、燃料系部品対応部に比して吸気側壁面から離れる方向に突出している。そのため、車両衝突時に吸気マニホールドに対し後方又は前方から荷重が加わったときに、非対応部には、燃料系部品対応部よりも早いタイミングで荷重が作用することになる。
【0015】
そして、非対応部と、燃料系部品対応部と、の間に不連続部を介在させたことで、非対応部に作用した荷重の影響(例えば、ひび割れ)が、燃料系部品対応部まで伝達するのを抑制することができる。そのことで、燃料系部品対応部の剛性を高く保つことができ、ひいては、燃料噴射弁をより確実に保護することができるようになる。
【0016】
さらに、前記構成によれば、車両衝突時に燃料噴射弁を保護する上で有利になる。
【0017】
また、前記吸気側壁面は、前記車両用エンジンにおける後方側の壁面であり、前記燃料噴射弁は、車両前後方向において、前記吸気マニホールドの前方、かつ前記吸気側壁面の後方に配置される、としてもよい。
【0018】
この構成によれば、車両用エンジンにおける後方側の壁面に対向するように吸気マニホールドをレイアウトするとともに、その後方側の壁面と吸気マニホールドとの間に燃料噴射弁を配置することで、車両衝突時に、ダッシュパネル等の車体部品から燃料噴射弁を保護する上で有利になる
【0019】
た、前記不連続部は、前記吸気マニホールドの表面を凹ませてなる凹部を有する、としてもよい。
【0020】
仮に、凸部によって不連続部を構成した場合、車両衝突時に、非対応部よりも早いタイミングで、不連続部に荷重が入力されてしまう虞がある。その場合、不連続部から燃料系部品対応部へと荷重の影響が伝達するのを抑制するためには、凸部の剛性を高める工夫など、さらなる対策が求められる。
【0021】
それに対し、凹部によって不連続部を構成することで、非対応部よりも遅いタイミングで荷重が入力されるように構成することができ、前述のような追加の対策をせずとも、燃料系部品対応へ荷重の影響が伝達するのを抑制することができる。そのことで、車両衝突時に燃料噴射弁を保護する上で有利になる。
【0022】
また、前記非対応部は、車両前後方向に沿って見たときに、前記燃料系部品対応部よりも表面積が大きい、としてもよい。
【0023】
この構成によれば、非対応部において衝突を受け止める面積を広く確保することができ、ひいては、燃料噴射弁をより確実に保護することができるようになる。
【0024】
また、前記燃料系部品対応部及び前記非対応部は、前記吸気マニホールドにおけるサージタンク部の表面上に構成され、前記吸気マニホールドは、前記吸気ポート及び前記サージタンク部を連通する連通管を有し、前記連通管は、車両前後方向に延びるストレート通路部を区画するとともに、車両前後方向に沿って見たときに、前記連通管の少なくとも一部と、前記燃料系部品対応部と、が重なる位置に配置される、としてもよい。
【0025】
この構成によれば、仮に燃料系部品対応部に荷重が作用したとしても、ストレート通路部を区画する連通管が支柱として機能する。これにより、燃料系部品対応部の前進又は後退を抑制し、サージタンク部と吸気側壁面との接近を抑制することができる。そのことで、車両衝突時に燃料噴射弁を保護する上で有利になる。
【0026】
また、前記サージタンク部及び前記連通管は、互いに別体として構成され、前記凹部は、車両前後方向に沿って見たときに、該凹部の少なくとも一部が前記連通管と重なる位置に配置され、前記凹部の底面は、前記サージタンク部と前記連通管との合わせ面をなす、としてもよい。
【0027】
この構成によれば、不連続部を構成する凹部を、可能な限り深く形成することができる。これにより、非対応部に作用した荷重の影響が、燃料系部品対応部まで伝達するのをより確実に抑制することができるようになる。そのことで、燃料系部品対応部の剛性を高く保つことができ、ひいては、燃料噴射弁をより確実に保護することができるようになる。
【0028】
また、前記連通管の側壁部には、車両前後方向に延び、かつ該車両前後方向において前記吸気側壁面と間隔を空けて相対する肉厚部が設けられている、としてもよい。
【0029】
この構成によれば、連通管に肉厚部を設けたことで、その肉厚部も支柱として機能させることができるようになる。これにより、車両衝突時にサージタンク部と吸気側壁面との接近を抑制し、ひいては燃料噴射弁を保護する上で有利になる。また、肉厚部と吸気側壁面との間に間隔を設けることで、吸気マニホールド等の製造公差を吸収させることができる。
【発明の効果】
【0030】
以上説明したように、前記車両用エンジンによれば、車両衝突時に、燃料噴射弁をより確実に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、パワートレインが搭載された自動車を例示する平面図である。
図2A図2Aは、パワートレイン及びドライブシャフトを例示する背面図である。
図2B図2Bは、パワートレイン及びダッシュパネルを例示する背面図である。
図3図3は、エンジンの構成を例示する断面図である。
図4図4は、エンジンの構成を例示する側面図である。
図5図5は、エンジンの構成を例示する平面図である。
図6図6は、吸気マニホールドを例示する平面図である。
図7図7は、吸気マニホールドを例示する正面図である。
図8図8は、吸気マニホールドを例示する斜視図である。
図9図9は、吸気マニホールドの内部構造を例示する縦断面図である。
図10図10は、吸気マニホールドの内部構造を例示する別の縦断面図である。
図11図11は、サージタンク部を例示する背面図である。
図12A図12Aは、連通管を例示する正面図である。
図12B図12Bは、連通管を例示する平面図である。
図12C図12Cは、連通管を例示する側面図である。
図13図13は、吸気マニホールドによるドライブシャフトの支持構造を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本開示の実施形態を図面に基づき説明する。なお、以下の説明は例示である。
【0033】
図1は、本実施形態に係る車両用エンジン(以下、単に「エンジン」という)1を備えるパワートレインPと、そのパワートレインPが搭載された自動車(車両)100を例示する平面図である。また、図2Aは、パワートレインP及びドライブシャフト102を例示する背面図であり、図2Bは、パワートレインP及びダッシュパネル104を例示する背面図である。
【0034】
なお、以下の説明において、「前」とは車両前後方向における前(具体的には、自動車100の推進方向)を指し、「後」とは車両前後方向における後(具体的には、自動車100の逆走方向)を指す。
【0035】
同様に、「左」とは車幅方向における左(具体的には、自動車100の推進方向に沿って見たときの左)を指し、「右」とは車幅方向における右(具体的には、自動車100の推進方向に沿って見たときの右)を指す。また、「上」とは車高方向における上(具体的には、重力方向に逆らう方向)を指し、「下」とは車高方向における下(具体的には、重力方向)を指す。
【0036】
<全体構成>
以下、車両前後方向を「Y方向」と呼称するとともに、車両前後方向における前を「Y+」と呼称し、車両前後方向における後を「Y-」と呼称する場合がある。
【0037】
同様に、車幅方向を「X方向」と呼称するとともに、車幅方向における右を「X+」と呼称し、車幅方向における左を「X-」と呼称する場合がある。また、車高方向を「Z方向」と呼称するとともに、車高方向における上を「Z+」と呼称し、車高方向における下を「Z-」と呼称する場合がある。
【0038】
自動車100は、モータ1を動力源としたパワートレインPを備える電気自動車である。特に、本実施形態に係る自動車100は、動力源としてのモータ1に加えて、レンジエクステンダーとしてエンジン3を利用するように構成された、いわゆる航続距離延長機能付き電気自動車(Extended-Range Electric Vehicle:EREV)である。
【0039】
また、本実施形態に係る自動車100は、該自動車100の前部にパワートレインPを搭載してなる前輪駆動式の4輪車(エンジン車でいうところのフロントエンジン・フロンドライブ式の4輪車)として構成されている。
【0040】
すなわち、自動車100の前部には、その主たる構成要素として、エンジンルーム(モータルーム)S1と、自動車100の左右前輪101L,101Rからなる駆動輪101と、左右前輪101L,101Rを連結するドライブシャフト102と、エンジンルームS1に収容されかつドライブシャフト102を回転駆動するパワートレインPと、が配置されている。
【0041】
なお、自動車100は、いわゆる左ハンドル車として構成されている。すなわち、図2Aに例示するように、車幅方向における左側(X-側)には、ステアリングホイール、ステアリングシャフト等からなるステアリング装置103が配置されている。ステアリング装置103は、車両前後方向においては、後述のダッシュパネル104を挟んでパワートレインP、特にエンジン3の後方に配置されている。
【0042】
(エンジンルーム)
エンジンルームS1は、自動車100の前後方向に延びる左右一対のサイドフレーム(不図示)と、左右一対のサイドフレームの間に架け渡されるフロントフレーム(不図示)と、左右一対のサイドフレームの後方に配置され、かつY方向及びZ方向に沿って広がるダッシュパネル104と、によって区画されている。
【0043】
このうち、ダッシュパネル104は、エンジンルームS1における後側の壁面を構成しており、乗員を収容する車室S2からエンジンルームS1を隔てるようになっている。すなわち、本実施形態に係るダッシュパネル104は、少なくとも、パワートレインP、特にエンジン3の後方に配置されるようになっている。
【0044】
ダッシュパネル104のX方向中央部には、図1及び図2Bに例示するように、該ダッシュパネル104からY-方向に延びるトンネル部S3が形成されている。このトンネル部S3には、排気ガスをマフラー(不図示)まで導くための排気ダクト44が配置されたり、自動車100の走行時(車両走行時)にエンジンルームS1から流出する走行風が流れたりするようになっている。
【0045】
詳しくは、トンネル部S3は、Y方向に沿って延び、かつZ+方向に向かって凸を成す天井面104aによって区画されている。さらに詳しくは、この天井面104aは、図2Bに例示するように、Z+側からZ-側に向かって幅広となり、かつ底面側が開放された略台形状の横断面を有しており、Y方向に沿って延設されている。詳細な図示は省略するが、ダッシュパネル104と共に車室S2を構成するフロアパネル(不図示)においても、同様の形状を有する天井面によってトンネル部が設けられており、ダッシュパネル104側に設けられたトンネル部S3と繋がっている。
【0046】
(駆動輪)
駆動輪101は、前述のように、自動車100の左右前輪101L,101Rからなる。本実施形態に係る駆動輪101は、ドライブシャフト102を介してパワートレインPにおけるモータ1と連結されている。モータ1が作動すると、ドライブシャフト102を介して駆動輪101が回転し、自動車100がY+方向に推進する。
【0047】
(ドライブシャフト)
ドライブシャフト102は、いわゆる車軸であり、左右前輪101L,101Rを相互に連結している。詳細なレイアウトは後述するが、本実施形態に係るドライブシャフト102は、パワートレインP、詳しくはエンジン3のローターハウジング10(さらに詳しくは吸気側壁面10a)の後方に配置されている。換言すれば、本実施形態に係るエンジン3は、エンジンルームS1内において、ドライブシャフト102に対し、Y方向におけるY+側に搭載されるようになっている。
【0048】
(パワートレイン)
前述のように、パワートレインPは、動力源としてのモータ1に加えて、航続距離を延長するためのレンジエクステンダー、すなわち補助パワーユニット(Auxiliary Power Unit:APU)としてのエンジン3を備えてなる。
【0049】
具体的に、本実施形態に係るパワートレインPは、主たる構成要素として、自動車100を推進するための動力を出力するモータ1と、そのモータ1へ電力を供給するバッテリ(不図示)と、モータ1の回転数を調整する減速機2と、1ローター式のロータリーエンジンからなるエンジン3と、例えばバッテリ残量が少量になった場合に電力を補充する発電機4と、を備えている。
【0050】
図1に例示するように、パワートレインPは、X+側からX-側へ向かって順に、モータ1、減速機2、エンジン3及び発電機4を並べた状態で、エンジンルームS1に収容される。このように構成した場合、パワートレインPのX方向における寸法の長大化が懸念されるところ、エンジン3としてロータリーエンジンを用いることで、X方向におけるパワートレインPのコンパクト化を実現することができる。
【0051】
モータ1は、バッテリに蓄電された電力を受けて出力軸(不図示)を回転させ、その動力を減速機2に入力する。減速機2は、モータ1の回転数を調整した上で出力し、ドライブシャフト102を介して駆動輪101を回転駆動する。
【0052】
一方、エンジン3は、燃料の燃焼によって、エキセントリックシャフトからなる出力軸(不図示)を回転させ、その動力を発電機4に入力する。発電機4は、エンジン3から入力された動力を受けて作動して、電力を発生させる。発電機4において発生せしめた電力は、前述のバッテリに補充される。
【0053】
また、エンジン3は、Y方向に沿って見たときに、ダッシュパネル104に形成されるトンネル部S3に対してX-方向にオフセットした位置に配置される。
【0054】
詳しくは、本実施形態に係るエンジン3は、前述のように、1ローター式のロータリーエンジンである。このエンジン3は、1つのローター(不図示)を収容するローターハウジング10を備えている。
【0055】
ローターハウジング10は、Z方向及びY方向の寸法に比して、X方向の寸法が短い薄箱状に形成されており、X方向に沿ってエキセントリックシャフトが挿し通された状態で配置されている。ローターハウジング10は、トンネル部S3に対してX-方向にオフセットした位置に配置されており、X方向においては、X+側の駆動輪(右前輪101R)101に比して、X-側の駆動輪(左前輪101L)101に近接して配置されている。また、ローターハウジング10は、Z方向においてはドライブシャフト102と重なり合う位置に配置されており、Y方向においてはドライブシャフト102よりもY+側に配置されている。
【0056】
例えば、一般的な横置き式のレシプロエンジンの場合、シリンダブロックにおけるY+側の壁面に開口した吸気ポートに吸気マニホールド等が接続される一方、シリンダブロックにおけるY-側の壁面に開口した排気ポートに排気マニホールド等が接続されることになる。
【0057】
対して、本実施形態のようにロータリーエンジンを用いた場合、吸気ポートと排気ポートとが同一壁面に開口することになる。具体的に、本実施形態では、ローターハウジング10をY方向に2分したときの両壁面のうちY-側(後方側)の壁面に、ローター室(不図示)に通じる吸気ポート11と排気ポート12とが開口している(図3にのみ図示)。そのうちの吸気ポート11には吸気マニホールド24が接続され、排気ポート12には排気マニホールド41が接続される(図3を参照)。このY-側の壁面は、吸気マニホールド24と対向するようになっていることから、以下、同壁面を「吸気側壁面」と呼称し、これに符号10aを付す。
【0058】
詳しくは、本実施形態に係る吸気ポート11は、ローターハウジング10における吸気側壁面10aに開口しており、略Y方向に沿って延びている。同様に、本実施形態に係る排気ポート12は、吸気側壁面10aにおける吸気ポート11の直下方位置に開口しており、吸気ポート11と同様に、略Y方向に沿って延びている。
【0059】
このように、本実施形態に係るエンジン3は、前述の如きレシプロエンジンとは異なり、Y方向における一方側(Y-側)に、吸気系(吸気装置20)の大部分と、排気系(排気装置40)の全部と、が密集して配置されるようになっている。エンジン3は、その後方側の壁面(吸気側壁面10a)に吸気ポート11が開口していることから、いわゆる「後方吸気エンジン」を構成している。
【0060】
さらに、エンジン3は、吸気ポート11内に燃料を噴射することから、いわゆる「ポート噴射式エンジン」を構成している。この場合、本実施形態における燃料噴射装置30は、吸気装置20及び排気装置40と同様に、エンジン3のY-側に配置されることになる。
【0061】
以下、エンジン3の構成について、吸気装置20、燃料噴射装置30及び排気装置40のレイアウトに焦点を当てて詳細に説明する。
【0062】
<エンジン>
まず、エンジン3の全体構成について説明する。
【0063】
(エンジンの全体構成)
図3は、エンジン3の構成を例示する断面図である。また、図4は、エンジン3の構成を例示する側面図であり、図5は、エンジン3の構成を例示する平面図である。
【0064】
図1図5に例示するように、本実施形態に係るエンジン3は、ローターハウジング10以外の主な要素として、外部からガスを取り込む吸気系としての吸気装置20と、ローター室内に燃料を噴射するための燃料噴射装置30と、排気ガスを外部へ排出する排気系としての排気装置40と、を備えている。
【0065】
具体的に、吸気装置20は、ガスの流れ方向上流側から順に、エアクリーナ21と、エアクリーナ21に接続される中継吸気管22と、中継吸気管22における中途の部位に設けられるスロットルバルブ23と、中継吸気管22を介してエアクリーナ21に接続される吸気マニホールド24と、を有している。
【0066】
このうち、エアクリーナ21は、Z方向における発電機4の上方かつ前端付近に配置されており、外部から取り込んだガスを浄化しつつ通過させる。
【0067】
中継吸気管22は、エアクリーナ21におけるX+側の側面からX+方向へ延びた後、折れ曲がってY-方向へと延びて吸気マニホールド24に接続される。中継吸気管22の下流端部は、エンジン3の後端(吸気側壁面10a)よりもY-側に突出している。スロットルバルブ23は、中継吸気管22の下流端部付近に設けられており、中継吸気管22を流れるガスの流量を調整することができる。
【0068】
吸気マニホールド24は、Y方向においては燃料噴射弁31及び吸気側壁面10aよりもY-側に配置されており、その吸気側壁面10aに対し、Y方向におけるY-側から取り付けられている。
【0069】
また、図2Bに例示するように、吸気マニホールド24は、X方向においてはローターハウジング10とオーバーラップしつつも、該ローターハウジング10のX方向中央部に対してX-側に若干オフセットしている。さらに、吸気マニホールド24は、Z方向においてはローターハウジング10のZ方向中央部付近に配置されている。
【0070】
そして、本実施形態に係る吸気マニホールド24は、中継吸気管22に接続されるサージタンク部25と、このサージタンク部25及び吸気ポート11を連通する連通管26と、を有している。サージタンク部25は、本実施形態では樹脂製の部材として構成される。一方、連通管26は、本実施形態では金属製の部材として構成される。このように、サージタンク部25及び連通管26は、少なくとも本実施形態では、互いに別体の部品(独立した別部品)として構成される。
【0071】
詳細は後述するが、サージタンク部25は、その上面に吸気口24aを有している(図6参照)。吸気口24aは、外部からガスを導入するための開口部である。この吸気口24aには、中継吸気管22の下流端部が接続される。
【0072】
一方、そのサージタンク部25に連通する連通管26は、その前面(Y+側の壁面)に接続口24bを有している(図12A参照)。接続口24bは、吸気ポート11にガスを送り込むための開口部である。この接続口24bには、吸気ポート11の上流端部が接続される。
【0073】
また、図3に例示されるように、吸気マニホールド24は、その少なくとも一部(具体的には連通管26)が、燃料噴射弁31よりもZ-側(車高方向における下方)の位置に取り付けられるようになっている。
【0074】
一方、燃料噴射装置30は、燃料を噴射可能なインジェクタとして構成された燃料噴射弁31と、燃料噴射弁31に燃料を供給する燃料配管(不図示)と、燃料噴射弁31及び燃料配管を連通する連結部材33と、燃料噴射弁31及び連結部材33を上方から覆うブラケット34と、を有している(連結部材33及びブラケット34は、本実施形態では図3にのみ図示)。
【0075】
このうち、燃料噴射弁31は、図3に示すように、Y方向におけるY-側から吸気側壁面10aに取り付けられている。詳しくは、本実施形態に係る燃料噴射弁31は、Y方向においては、燃料噴射弁31と同様に吸気側壁面10aに取り付けられる吸気マニホールド24と、その吸気側壁面10aと、の間に配置される。具体的に、本実施形態に係る燃料噴射弁31は、Y方向(車両前後方向)において、吸気マニホールド24のY+側(前方側)、かつ吸気側壁面10aのY-側(後方側)に配置される。
【0076】
また、燃料噴射弁31は、X方向においては、ローターハウジング10と同様に、トンネル部S3に対しオフセットして配置される。詳しくは、本実施形態に係る燃料噴射弁31は、X方向において、左右前輪101L,101RのX方向における中間位置Xcに比して、左右一方側の前輪、特に左前輪101Lに近接した位置に配置されるようになっている(図2A参照)。
【0077】
また、燃料噴射弁31は、Z方向においては吸気マニホールド24の上方に取り付けられており、吸気側壁面10aにおける吸気ポート11の直上方からローターハウジング10内に挿入されている。燃料噴射弁31は、その先端に設けた燃料噴射口(不図示)が吸気ポート11内に露出しており、吸気ポート11内に燃料を噴射することができる。このように、エンジン3は、前述したポート噴射式のエンジンとして構成されている。
【0078】
一方、排気装置40は、排気ガスの流れ方向上流側から順に、排気ポート12に接続される排気マニホールド41と、排気ポート12及び排気浄化装置43を中継する中継排気管42と、排気マニホールド41及び中継排気管42を介して排気ポート12に接続される排気浄化装置43と、排気浄化装置43に接続される排気ダクト44と、を有している。
【0079】
このうち、排気マニホールド41は、X方向に沿って並んだ複数(例えば2本)の独立排気管41aからなり、中継排気管42を介して排気ポート12と排気浄化装置43とを接続している(独立排気管41aは、図3にのみ図示)。
【0080】
詳しくは、独立排気管41aは、ローターハウジング10の下端部に開口した排気ポート12に接続されているとともに、排気ポート12との接続部からY-方向に向かって延びている。図3に例示するように、独立排気管41a及び排気ポート12は、ドライブシャフト102よりも下方に配置される。複数の独立排気管41aは、互いに集合して1本の排気管となった状態で、中継排気管42に接続される。
【0081】
中継排気管42は、略Z方向に延びる1本の配管からなり、排気マニホールド41を介して排気ポート12と排気浄化装置43とを接続している。
【0082】
図2Bに例示するように、本実施形態に係る中継排気管42は、Z方向においては、少なくとも吸気マニホールド24よりもZ-側(下側)の位置からZ+側(上方)に向かって延びる。Z+側に向かって延びる中継排気管42は、Z方向において吸気マニホールド24の上端部と略同じ高さとなるまで延びたところで曲がり、X+方向に方向転換する。X+方向に方向転換した中継排気管42は、X方向において排気浄化装置43と略同じ位置まで延びたところで再び曲がり、Y-方向に方向転換して排気浄化装置43に接続される。
【0083】
図2Bに例示するように、中継排気管42は、X方向においては、吸気マニホールド24(特にサージタンク部25)と、排気浄化装置43と、の間の領域に配置される。具体的に、本実施形態に係る中継排気管42は、Y方向に沿って見たときに、中継排気管42の少なくとも一部と、ローターハウジング10と、が互いに重なり合うように配置されている(図2B参照)。
【0084】
また、図4に例示するように、中継排気管42は、Y方向においては、吸気マニホールド24におけるサージタンク部25の前端部と、排気浄化装置43の後端部と、の間に配置される。具体的に、本実施形態に係る中継排気管42は、X方向に沿って見たときに、その中継排気管42の少なくとも一部と、サージタンク部25と、が重なった状態で上方に向かって延びて排気浄化装置43に接続されるようになっている。
【0085】
また、さらに詳しくは、サージタンク部25のY方向における後端部(Y-側の端部)と、中継排気管42のY方向における後端部(Y-側の端部)と、はY方向における位置が一致するようになっている(図4の破線Y1を参照)。
【0086】
また、図4に例示するように、中継排気管42と、エンジン3の吸気側壁面10aと、の間には、前述したドライブシャフト102が挿し通されるようになっている。このドライブシャフト102は、Z方向においてはサージタンク部25の下方、かつ排気マニホールド41の上方に配置される。ドライブシャフト102はまた、Y方向においては吸気側壁面10aに対し後方、かつ中継排気管42に対し前方に配置される。
【0087】
また、排気浄化装置43は、図2B及び図4に例示するように、吸気側壁面10aに対してY方向におけるY-側に配置されるとともに、Y方向に沿って見たときに、トンネル部S3に対して重なる位置に配置される。
【0088】
具体的に、本実施形態に係る排気浄化装置43は、筒状体43aと、その筒状体43aに収容され、かつ排気ガスの浄化機能を有する触媒43bと、を有する(図4を参照)。
【0089】
このうち、筒状体43aは、筒状の筐体からなり、その長手方向をYZ平面に沿わせた状態で、吸気側壁面10aに対しY-側(後方)に配置されている。
【0090】
ここで、筒状体43aの前端部(Y+側かつZ+側の端部であり、ガスの流れ方向における上流端部に相当)は、図2A図2B及び図4に例示するように、サージタンク部25と略同じ高さ位置であり、X方向に沿って見たときに、サージタンク部25と中継排気管42におけるZ+側の部位との双方と重なり合っている。
【0091】
一方、筒状体43aの後端部(Y-側かつZ-側の端部であり、ガスの流れ方向における下流端部に相当)は、図2Bに例示するように、Y方向に沿って見たときに、トンネル部S3に対して重なるように配置されている。
【0092】
よって、中継排気管42から筒状体43aの内部に導入された排気ガスは、触媒43bを通過することによって浄化される。触媒43bによって浄化された排気ガスは、筒状体43aの後端部から排気ダクト44へと排出される。
【0093】
排気ダクト44は、略Y方向に沿って延びる一方のダクトからなり、排気浄化装置43によって浄化された排気ガスを流通させる。本実施形態に係る排気ダクト44は、トンネル部S3を通過するようにレイアウトされている。
【0094】
以上説明したように、外部から取り込まれたエアクリーナ21によって浄化されたガスは、中継吸気管22及びスロットルバルブ23を通過して吸気マニホールド24に導入される。吸気マニホールド24に導入されたガスは、そのサージタンク部25と連通管26とを順番に通過して吸気ポート11に送り込まれる。吸気ポート11の内部には燃料噴射弁31の噴射口が露出しており、吸気ポート11を通過するガスは、燃料噴射弁31から噴射される燃料とともに、ローターハウジング10の内部に送り込まれる。ローターハウジング10の内部でガスと燃料の混合気が燃焼すると、その燃焼に伴い排気ガスが発生する。そうして発生した排気ガスは、排気マニホールド41と、中継排気管42と、排気浄化装置43と、排気ダクト44と、を順番に通過し、消音器(不図示)等を介して自動車100の外部に排出される。
【0095】
以下、本実施形態に係る吸気マニホールド24の構成について、より詳細に説明する。
【0096】
(吸気マニホールドの構成)
図6は、吸気マニホールド24を例示する平面図であり、図7は、吸気マニホールド24を例示する正面図であり、図8は、吸気マニホールド24を例示する斜視図である。
【0097】
また、図9は、吸気マニホールド24の内部構造を例示する縦断面図であり、図10は、吸気マニホールド24の内部構造を例示する別の縦断面図であり、図11は、サージタンク部25を例示する背面図である。
【0098】
さらに、図12Aは、連通管26を例示する正面図であり、図12Bは、連通管26を例示する平面図であり、図12Cは、連通管26を例示する側面図であり、図13は、吸気マニホールド24によるドライブシャフト102の支持構造を例示する図である。
【0099】
前述のように、燃料噴射弁31は、Y方向(車両前後方向)において、吸気マニホールド24のY+側(前方側)、かつ吸気側壁面10aのY-側(後方側)に配置される。このように配置したことで、本実施形態に係る燃料噴射弁31は、エンジン3をY-側から正面視したときに、吸気マニホールド24の少なくとも一部によって覆われるようになっている。
【0100】
具体的に、吸気マニホールド24は、Y方向に沿って見たとき(本実施形態ではY-側からY+側に向かって見たとき)に、燃料噴射弁31から離れる方向(本実施形態ではY-方向)に面する表面27の一部が燃料噴射弁31と重なる位置に配置される一方、該表面27の他部が燃料噴射弁31と重なる位置に配置される。
【0101】
ここで、吸気マニホールド24において「燃料噴射弁から離れる方向に面する表面」とは、本実施形態ではサージタンク部25におけるY-側の表面27に相当する。図7に例示するように、サージタンク部25におけるY-側の表面27は、その一部が燃料噴射弁31に重なる位置に配置され、その他部が燃料噴射弁31に重ならない位置に配置される。
【0102】
以下、前者(表面27の一部)を燃料系部品対応部27aと呼称し、後者(表面27の他部)を非対応部27bと呼称する。このように、サージタンク部25におけるY-側の表面27上には、燃料系部品対応部27aと、非対応部27bと、が構成されるようになっている。
【0103】
図4及び図5に例示するように、Y方向において、非対応部27bは、燃料系部品対応部27aに比して、吸気側壁面10aから離れる方向(本実施形態ではY-方向)に突出している。具体的に、非対応部27bのY-側の端部は、図4における破線Y1に対応する一方、燃料系部品対応部27aのY-側の端部は、図4における破線Y2に対応する。図4に示すように、破線Y1は、破線Y2よりもY-側に位置している。また図7に例示するように、X方向において、非対応部27bは、燃料系部品対応部27aに対してX-側に配置されている。
【0104】
また、Z方向において、非対応部27bの上縁部は、燃料系部品対応部27aの上縁部よりも下方に配置されている。また、Z方向において、非対応部27bの下縁部は、燃料系部品対応部27aの下縁部と略同じ位置に配置されている。
【0105】
ここで、図7に例示するように、非対応部27bの下縁部と、燃料系部品対応部27aの下縁部と、は連続的に繋がっている。一方、同図に例示するように、非対応部27bの上縁部と、燃料系部品対応部27aの上縁部と、は繋がっておらず、不連続に形成されている。
【0106】
すなわち、本実施形態に係る吸気マニホールド24は、燃料系部品対応部27aと非対応部27bとの間に介在する不連続部28を有している。この不連続部28は、吸気マニホールド24において燃料噴射弁31から離れる方向に面する表面27を少なくとも部分的に分断することにより、その表面上に、燃料系部品対応部27aと、非対応部27bと、を区画している。
【0107】
この不連続部28によって、非対応部27bの上縁部からZ方向中央部にかけての部位と、燃料系部品対応部27aの上縁部からZ方向中央部にかけての部位と、が分断されるようになっている。図9に例示するように、本実施形態に係る不連続部28は、吸気マニホールド24の表面ばかりでなく、その内部空間さえも、部分的に分断するように構成されている。
【0108】
特に、本実施形態に係る不連続部28は、吸気マニホールド24の表面、特にサージタンク部25におけるY-側の表面27を凹ませてなる凹部28aと、その凹部28aを切り欠いてなる切欠28bと、を有している。
【0109】
このうち、凹部28aは、Y方向に沿って凹んでなる有底凹状に形成されており、その底部には、ボルト挿入口28cが形成されている。このボルト挿入口28cは、連通管26における後述の上流側フランジ部26Uに形成されたボルト挿入口26cと対応するように配置されている。
【0110】
凹部28aは、Y方向に沿って見たときに、該凹部28aの少なくとも一部が、連通管26における上流側フランジ部26Uと重なる位置に配置される。図11に例示するように、Y+側から凹部28aを見たときに、Y+側に面する外面は、上流側フランジ部26Uの外面(Y-方向に面する表面)と密着する合わせ面28dをなす。本実施形態に係る凹部28aの底面は、サージタンク部25と連通管26との合わせ面28dを構成している。
【0111】
切欠28bは、凹部28aの上縁部を切り欠いている。切欠28bと凹部28aを通過する平面によって、サージタンク部25においてY-側に面する表面27を燃料系部品対応部27aと非対応部27bに2分すると、非対応部27bは、少なくともY方向に沿って見たときに、燃料系部品対応部27aよりも表面積が大きい。
【0112】
また、サージタンク部25は、不連続部28の影響を無視すれば、Z方向に比して、X方向の寸法が長いタンク状に形成されている。ここで、サージタンク部25は、ローターハウジング10よりもX-側に配置される端部から、車幅方向(X方向)において排気浄化装置43に接近する方向(X+方向)に延びて連通管26に接続される。
【0113】
言い換えると、本実施形態に係るサージタンク部25は、ガスの流れ方向に逆らう方向に沿って見た場合、サージタンク部25と連通管26との接続部(後述の導入口26b)を始点として、車幅方向(X方向)における排気浄化装置43の反対側(X-側)に向かって延びるようになっている。
【0114】
このように、排気浄化装置43から離れる方向に向かってサージタンク部25を延ばすことで、排気浄化装置43とサージタンク部25との間に隙間を確保し、ひいては、中継排気管42を配置するスペースを確保することができる。
【0115】
さらに、本実施形態に係るサージタンク部25は、導入口26bを始点としてX-側に向かって延びた後、さらに、車両前後方向(Y方向)における前側(Y+側)に向かって膨出する。以下、サージタンク部25において前側(Y+側)に向かって膨出した部位を「膨出部」と呼称し、これに符号25aを付す(図6の斜線部を参照)。
【0116】
また、サージタンク部25は、非対応部27bに対応する部位と、燃料系部品対応部27aに対応する部位と、に2分することができる。図8等に示すように、前者の部位を上流側タンク部25Uと呼称し、後者の部位を下流側タンク部25Dと呼称すると、前述の膨出部25aは、上流側タンク部25Uに形成されている。
【0117】
燃料系部品対応部27a及び非対応部27bの配置と同様に、上流側タンク部25Uは、下流側タンク部25Dに対してX-側に並んで配置されている。また図9に例示するように、上流側タンク部25Uの内部空間Suと、下流側タンク部25Dの内部空間Sdと、は、非対応部27b及び燃料系部品対応部27aそれぞれの下縁部に対応する内部空間を介して繋がっている。
【0118】
このうち、上流側タンク部25Uの上面には、前述した吸気口24aが開口している。吸気口24aは、上流側タンク部25UにおけるX方向中央部の上面に開口している。すなわち、吸気口24aは、下流側タンク部25Dを含めたサージタンク部25全体では、X-側に偏った位置に開口している。上流側タンク部25Uは、その吸気口24aを介して中継吸気管22に接続されている。
【0119】
また、膨出部25aは、上流側タンク部25Uの前面(Y方向におけるY+側の壁面)に形成されている。膨出部25aは、上流側タンク部25Uの他部とともに、内部空間Suを区画する。
【0120】
詳しくは、図6に例示するように、膨出部25aは、X方向においては、少なくとも、ローターハウジング10、連通管26、排気マニホールド41、中継排気管42及び排気浄化装置43よりもX-側に配置されている。
【0121】
また、図4及び図6に例示するように、膨出部25aは、Y方向及びZ方向においては、連通管26と略同じ位置に配置されている。すなわち、本実施形態に係る膨出部25aは、車幅方向(X方向)に沿って見たときに、連通管26と重なる位置に配置されるようになっている。また、膨出部25aは、ドライブシャフト102よりも上方に配置されており、車高方向(Z方向)に沿って見たときに、ドライブシャフト102と重なる位置に配置されている。
【0122】
一方、下流側タンク部25Dの前面(Y方向におけるY+側の壁面)には、図11に例示するように、連通管26の導入口26bに接続される接続口25bが開口している。この接続口25bは、下流側タンク部25DにおけるX方向中央部の前面に開口している。すなわち、接続口25bは、上流側タンク部25Uを含めたサージタンク部25全体では、X+側に偏った位置に開口している。下流側タンク部25Dは、その接続口25bを介して連通管26に接続されている。
【0123】
よって、図9及び図10において矢印で示したように、吸気口24aから流入したガスは、上流側タンク部25Uの内部空間Suを、Z-方向及びX+方向に沿って流れる。上流側タンク部25Uの内部空間Suを通過したガスは、下流側タンク部25Dの内部空間Sdへ流入し、その内部空間Sdを経由して接続口25bへ至る。接続口25bへ至ったガスは、Y+方向に沿って流れることで、その接続口25bから導入口26bを介して連通管26へ至る。
【0124】
ここで、本実施形態に係る膨出部25aは、図9及び図10に例示されるように、吸気口24aから連通管26へ向かって流れるガスの主流から外れた部位に配置されている。ここで、「ガスの主流」とは、例えば、吸気口24aから接続口25bへ至るガスの流線、より具体的には、図9及び図10に図示した矢印を結んだ曲線として定義することができる。
【0125】
一方、サージタンク部25とともに吸気マニホールド24を構成する連通管26は、図3に例示するように、Y方向に延びるストレート通路部26aを区画するとともに、Y方向に沿って見たときに、連通管26の少なくとも一部と、サージタンク部25における燃料系部品対応部27aと、が重なる位置に配置される。
【0126】
図3に例示するように、本実施形態に係る連通管26は、Y方向に沿ってY+側からY-側に向かうにしたがって、Z方向においてテーパ状に拡径している。
【0127】
具体的に、連通管26におけるY+側の部位は、Y方向に沿って延びる空間、ひいてはストレート通路部26aを区画する。連通管26におけるY+側の端部には、図12Bに例示するように、三角形状の横断面を有する下流側フランジ部26Dが設けられている。この下流側フランジ部26Dは、ローターハウジング10における吸気側壁面10aに締結することができる。
【0128】
一方、連通管26におけるY-側の部位は、図12Aに例示するように、略Z方向に延び、かつストレート通路部26aに連通する導入口26bを区画する。この導入口26bは、サージタンク部25と連通管26とを組み合わせて吸気マニホールド24を構成したときに、サージタンク部25における下流側タンク部25Dと接続されるように形成されている。連通管26におけるY-側の端部には、図12Aに例示するように、薄板状の上流側フランジ部26Uが設けられている。この上流側フランジ部26Uは、サージタンク部25において凹部28aがなす合わせ面28dと密着するように構成されており、その合わせ面28dに密着させた状態にあっては、ボルト挿入口26cを介して凹部28aに締結することができる。
【0129】
また、図3に例示するように、連通管26におけるZ-側の部位は、燃料噴射弁31よりも下方に配置される。一方、連通管26におけるZ+側の部位は、前述した燃料系部品対応部27aと同様に、Y方向に沿ってY-側から見たときに、燃料噴射弁31を覆い隠すように構成されている。特に本実施形態では、上流側フランジ部26UにおけるZ+側の部位が、燃料噴射弁31を覆い隠すようになっている(図12Aを参照)。
【0130】
よって、本実施形態に係るエンジン3は、図3に例示する断面(YZ方向に沿って広がる断面)で見た場合、Y方向におけるY-側から順に、燃料系部品対応部27aと、下流側タンク部25Dの内部空間Sdと、上流側フランジ部26Uと、燃料噴射弁31と、吸気側壁面10aと、が配置されるようになっている。
【0131】
また、図12B及び図12Cに例示するように、連通管26の側壁部(X-側の側壁部)には、車両前後方向(Y方向)に延び、かつ該車両前後方向(Y方向)において吸気側壁面10aと間隔を空けて相対する肉厚部29が設けられている。
【0132】
具体的に、肉厚部29は、略Y方向に沿って延びる柱状に形成されている。肉厚部29におけるY-側の基端部は、上流側フランジ部26Uと一体的に形成されている。一方、肉厚部29におけるY+側の先端部は、吸気側壁面10aと間隔を空けて向かい合っている(図12Cを参照)。
【0133】
また、肉厚部29は、Z方向においては、連通管26のZ方向における中央部に配置されている。また、肉厚部29は、X方向においては、図6に例示するように、膨出部25aと、連通管26及び燃料噴射弁31と、の間の領域に配置される。
【0134】
さらに、本実施形態に係る連通管26は、サージタンク部25とともに吸気マニホールド24を構成するのに加えて、ドライブシャフト102の支持機能も具備している。
【0135】
具体的に、本実施形態に係るドライブシャフト102は、図13に例示するように、略リング状の支持具105に挿入された状態で支持することができる(図3も参照)。この支持具105は、エンジン3に締結するためのシャフト側フランジ部105aを有している。連通管26は、そのシャフト側フランジ部105aを介して支持具105、ひいてはドライブシャフト102を支持することができる。
【0136】
具体的に、連通管26における下流側フランジ部26Dの下半部261は、図12Aに例示するように、Z-方向に向かうにつれてテーパ状に拡径しており、そうして拡径した下半部261の下端部にはX方向に並んだ左右一対のボルト挿入口261aが設けられている。このボルト挿入口261aにボルトを挿入することで、下流側フランジ部26Dと、シャフト側フランジ部105aと、を吸気側壁面10aに共締めすることができる。そうして共締めすることで、連通管26は、支持具105を介してドライブシャフト102を支持することになる。
【0137】
<燃料噴射弁の保護について>
ところで、車両衝突時、例えば車両の前面衝突時に燃料噴射弁31を保護するための方策としては、図3に例示するように、吸気マニホールド24と、ローターハウジング10の吸気側壁面10aと、の間に燃料噴射弁31を配置することが考えられる。
【0138】
しかしながら、本実施形態に係るパワートレインPのように、エンジン3をレンジエクステンダーとして用いた場合、そのパワートレインPは、エンジン3に加えて、大型の発電機4及び大型のモータ1等が連結された重量物となる。そのため、パワートレインPの高重量化が懸念される。
【0139】
この場合、パワートレインPの高重量化に起因して、そのパワートレインPが衝突に際して移動するときの慣性力が増大する可能性がある。このことは、燃料噴射弁31の保護という観点からは不都合である。
【0140】
また一般に、レンジエクステンダーとしてエンジンを用いる場合には、自動車を推進させるための動力源としてエンジンを用いる場合に比して、小型のエンジンが使用される傾向にある。例えば、本実施形態に係るエンジン3は、1ローター式のロータリーエンジンとして構成されており、多気筒式のレシプロエンジンに比して小型のエンジンとされている。
【0141】
この場合、エンジンの小型化に伴って吸気マニホールドも小型になる傾向にある。そのため、吸気マニホールド24と、吸気側壁面10aと、の間に燃料噴射弁31を配置することに加えて、燃料噴射弁31をより確実に保護するためのさらなる工夫が求められる。
【0142】
一方、本実施形態に係る燃料噴射弁31は、図7に例示するように、車両前後方向(Y方向)において、吸気マニホールド24における燃料系部品対応部27aと、ローターハウジング10における吸気側壁面10aと、の間に位置するようになっている。
【0143】
ここで、図5に例示するように、吸気マニホールド24における非対応部27bは、燃料系部品対応部27aに比して吸気側壁面10aから離れる方向(Y-方向)に突出している。そのため、車両衝突時に吸気マニホールド24に対し後方又は前方から荷重が加わったときに、非対応部27bには、燃料系部品対応部27aよりも早いタイミングで荷重が作用することになる。
【0144】
そして、図7に例示するように、非対応部27bと、燃料系部品対応部27aと、の間に不連続部28を介在させたことで、非対応部27bに作用した荷重の影響(例えば、ひび割れ)が、燃料系部品対応部27aまで伝達するのを抑制することができる。そのことで、燃料系部品対応部27aの剛性を高く保つことができ、ひいては、燃料噴射弁31をより確実に保護することができるようになる。
【0145】
また、図4に例示するように、吸気側壁面10aは、エンジン3における後方側の壁面である。その後方側の壁面に対向するように吸気マニホールド24をレイアウトするとともに、吸気側壁面10aと吸気マニホールド24との間に燃料噴射弁31を配置することで、車両衝突時に、ダッシュパネル104等の車体部品から燃料噴射弁31を保護する上で有利になる。
【0146】
また、仮に、凸部によって不連続部28を構成した場合、車両衝突時に、非対応部27bよりも早いタイミングで、不連続部28に荷重が入力されてしまう虞がある。その場合、不連続部28から燃料系部品対応部27aへと荷重の影響が伝達するのを抑制するためには、凸部の剛性を高める工夫など、さらなる対策が求められる。
【0147】
それに対し、図7に例示するように、凹部28aによって不連続部28を構成することで、非対応部27bよりも遅いタイミングで荷重が入力されるように構成することができ、前述のような追加の対策をせずとも、燃料系部品対応部27aへ荷重の影響が伝達するのを抑制することができる。そのことで、車両衝突時に燃料噴射弁31を保護する上で有利になる。
【0148】
また、図7に例示するように、非対応部27bの表面積を、燃料系部品対応部27aの表面積に比して大きく構成することで、非対応部27bにおいて衝突を受け止める面積を広く確保することができる。そのことで、燃料噴射弁31をより確実に保護することができるようになる。
【0149】
また、図3に例示するように、仮に燃料系部品対応部27aに荷重が作用したとしても、ストレート通路部26aを有する連通管26が支柱とて機能することで、燃料系部品対応部27aの前進又は後退を抑制することができる。そのことで、車両衝突時に燃料噴射弁31を保護する上で有利になる。
【0150】
また、図11に例示するように、Y+側から見たときに、凹部28aの底面が合わせ面28dを構成することで、不連続部28を構成する凹部28aを、可能な限り深く形成することができる。これにより、非対応部27bに作用した荷重の影響が、燃料系部品対応部27aまで伝達するのをより確実に抑制することができるようになる。そのことで、燃料系部品対応部27aの剛性を高く保つことができ、ひいては、燃料噴射弁31をより確実に保護することができるようになる。
【0151】
また、図12Bに例示するように、連通管26に肉厚部29を設けたことで、その肉厚部29も支柱として機能させることができるようになる。これにより、車両衝突時にサージタンク部25と吸気側壁面10aとの接近を抑制し、ひいては燃料噴射弁31を保護する上で有利になる。また、肉厚部29と吸気側壁面10aとの間に間隔を設けることで、吸気マニホールド24等の製造公差を吸収させることができる。
【0152】
また図2A等に例示するように、ステアリング装置103は、Y方向に沿って見たときに、サージタンク部25と重なり合う位置に配置されている。このように配置することで、車両衝突時における燃料噴射弁31とステアリング装置103との干渉を抑制することができる。
【0153】
《他の実施形態》
前記実施形態では、エンジン3は、1ローター式のロータリーエンジンとして構成されていたが、本開示は、そうした構成には限定されない。エンジン3は、例えばレシプロエンジンとしてもよい。
【0154】
また、前記実施形態では、エンジン3は、レンジエクステンダーとして用いられるように構成されていたが、本開示は、そうした構成には限定されない。エンジン3は、例えば、自動車100を推進させるための動力源として用いてもよい。
【0155】
また、前記実施形態では、エンジン3は、いわゆる後方吸気エンジンとして構成されていたが、本開示は、そうした構成には限定されない。エンジン3は、いわゆる前方吸気エンジンとして構成することもできる。その場合、前述した吸気側壁面10aは、ローターハウジング10における車両前方側の壁面に相当し、燃料噴射弁31と、吸気マニホールド24と、が前方に向かって順番にレイアウトされることになる。
【0156】
また、前記実施形態では、不連続部28は、凹部28aと、この凹部28aを切り欠いた切欠28bと、によって構成されていたが、本開示は、そうした構成には限定されない。不連続部28は、例えば、Y-側に向かって突出し、かつZ方向に沿って延びる凸部によって構成することができる。また、不連続部28は、凹部と凸部を組み合わせて構成することもできる。
【符号の説明】
【0157】
3 エンジン(車両用エンジン)
10 ローターハウジング
10a 吸気側壁面
11 吸気ポート
20 吸気装置
24 吸気マニホールド
25 サージタンク部
26 連通管
26a ストレート通路部
27 表面(燃料噴射弁から離れる方向に面する表面)
27a 燃料系部品対応部
27b 非対応部
28 不連続部
28a 凹部
29 肉厚部
31 燃料噴射弁
40 排気装置
100 自動車(車両)
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13