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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】閉止装置及び配管閉止ユニット
(51)【国際特許分類】
   F16L 55/134 20060101AFI20230912BHJP
   F16J 13/02 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
F16L55/134
F16J13/02
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2019157170
(22)【出願日】2019-08-29
(65)【公開番号】P2021032395
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2022-04-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(72)【発明者】
【氏名】前野 潤
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】実開昭57-130097(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2010/0032043(US,A1)
【文献】特開2000-065282(JP,A)
【文献】実公昭50-000251(JP,Y1)
【文献】特開平07-167372(JP,A)
【文献】実開昭48-074118(JP,U)
【文献】実開昭52-156324(JP,U)
【文献】特開2001-124284(JP,A)
【文献】特開2013-155873(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 55/134
F16J 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉止対象配管の閉止を行う閉止装置であって、
前記閉止対象配管の内径よりも小さな直径とされた閉塞板と、
前記閉塞板の外縁から前記閉塞板の径方向外側に膨出可能なシール部と、
前記閉塞板の一方側の面に設けられていると共に前記閉止対象配管の内部の一部に係止可能な係止フックと
前記シール部の前記閉塞板と反対側に配置されると共に前記閉塞板の法線方向から見て前記閉塞板の外縁部よりも前記閉塞板の径方向外側に突出可能とされ、前記閉止対象配管の開口端面に当接されるストッパ片と
を備えることを特徴とする閉止装置。
【請求項2】
前記係止フックは、先端部に爪部が設けられると共に根本部が前記閉塞板に対して傾動可能に接続され、前記爪部が前記閉止対象配管の一部に係止される係止姿勢と前記爪部が前記閉止対象配管の一部から脱離する脱離姿勢とに姿勢変更可能とされていることを特徴とする請求項1記載の閉止装置。
【請求項3】
前記係止フックの姿勢を変更する外部動力を前記係止フックに伝達するフックリンク部を備え、
前記フックリンク部は、前記外部動力の入力がない状態で前記係止フックを係止姿勢に保持する係止姿勢保持機構を有する
ことを特徴とする請求項2記載の閉止装置。
【請求項4】
前記係止フックが設けられた前記閉塞板の一方側の面に設けられていると共に前記閉止対象配管の内壁面に当接されることで前記閉塞板を支持する閉塞板転倒規制部を備えることを特徴とする請求項1記載の閉止装置。
【請求項5】
前記閉塞板転倒規制部は、根本部が前記閉塞板に対して傾動可能に接続され、先端部が前記閉止対象配管の内壁面に当接される当接姿勢と前記先端部が前記閉止対象配管の内壁面から離間する離間姿勢とに姿勢変更可能とされていることを特徴とする請求項4記載の閉止装置。
【請求項6】
前記閉塞板転倒規制部の姿勢を変更する外部動力を前記閉塞板転倒規制部に伝達する転倒規制リンク部を備え、
前記転倒規制リンク部は、前記外部動力の入力がない状態で前記閉塞板転倒規制部を当接姿勢に保持する当接姿勢保持機構を有する
ことを特徴とする請求項5記載の閉止装置。
【請求項7】
前記ストッパ片は、前記閉塞板の法線方向から見て前記閉塞板の外縁よりも前記閉塞板の径方向外側に突出された突出姿勢と、前記閉塞板の法線方向から見て前記閉塞板の外縁よりも前記閉塞板の径方向外側に突出されていない収容姿勢とに姿勢変更可能とされていることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の閉止装置。
【請求項8】
前記閉塞板と前記シール部を挟持すると共に中央部に開口が設けられた環状の対向板を備え、
前記対向板の内縁部は、前記閉塞板との間に隙間を空けて対向配置されている
ことを特徴とする請求項1~いずれか一項に記載の閉止装置。
【請求項9】
請求項1~いずれか一項に記載の閉止装置と、
前記閉止装置を着脱可能に保持すると共に前記係止フックを前記閉止対象配管の一部に係止させる動力を発生する着脱操作装置と
を備えることを特徴とする配管閉止ユニット。
【請求項10】
前記着脱操作装置は、
前記閉塞板の表面に当接されると共に磁力を発生可能なマグネット当接部と、
前記係止フックを前記閉止対象配管に対して係止させるように動かす動力を発生する係止フック用動力発生部と
を有することを特徴とする請求項記載の配管閉止ユニット。
【請求項11】
前記閉止装置は、前記閉塞板の表面から突出して設けられると共に前記マグネット当接部を前記閉塞板との当接位置まで案内する案内部を備えることを特徴とする請求項10記載の配管閉止ユニット。
【請求項12】
前記着脱操作装置は、
前記シール部を前記閉塞板の外縁から前記閉塞板の径方向外側に膨出させる動力を発生するシール部用動力発生部
を有することを特徴とする請求項10または11記載の配管閉止ユニット。
【請求項13】
閉止対象配管の閉止を行う閉止装置であって、
前記閉止対象配管の内径よりも小さな直径とされた閉塞板と、
前記閉塞板の外縁から前記閉塞板の径方向外側に膨出可能なシール部と、
前記閉塞板の一方側の面に設けられていると共に前記閉止対象配管の内部の一部に係止されることで前記閉止対象配管の一方側から他方側及び他方側から一方側の両方方向に前記閉塞板の移動を規制可能な係止フックと
を備え
前記係止フックは、先端部に爪部が設けられると共に根本部が前記閉塞板に対して傾動可能に接続され、前記爪部が前記閉止対象配管の一部に係止される係止姿勢と前記爪部が前記閉止対象配管の一部から脱離する脱離姿勢とに姿勢変更可能とされている
ことを特徴とする閉止装置。
【請求項14】
前記係止フックの姿勢を変更する外部動力を前記係止フックに伝達するフックリンク部を備え、
前記フックリンク部は、前記外部動力の入力がない状態で前記係止フックを係止姿勢に保持する係止姿勢保持機構を有する
ことを特徴とする請求項13記載の閉止装置。
【請求項15】
閉止対象配管の閉止を行う閉止装置であって、
前記閉止対象配管の内径よりも小さな直径とされた閉塞板と、
前記閉塞板の外縁から前記閉塞板の径方向外側に膨出可能なシール部と、
前記閉塞板の一方側の面に設けられていると共に前記閉止対象配管の内部の一部に係止されることで前記閉止対象配管の一方側から他方側及び他方側から一方側の両方方向に前記閉塞板の移動を規制可能な係止フックと
を備え
前記係止フックは、先端部に爪部が設けられると共に根本部が前記閉塞板に対して傾動可能に接続され、前記爪部が前記閉止対象配管の一部に係止される係止姿勢と前記爪部が前記閉止対象配管の一部から脱離する脱離姿勢とに姿勢変更可能とされ、
前記係止フックが設けられた前記閉塞板の一方側の面に設けられていると共に前記閉止対象配管の内壁面に当接されることで前記閉塞板を支持する閉塞板転倒規制部を備え、
前記閉塞板転倒規制部は、根本部が前記閉塞板に対して傾動可能に接続され、先端部が前記閉止対象配管の内壁面に当接される当接姿勢と前記先端部が前記閉止対象配管の内壁面から離間する離間姿勢とに姿勢変更可能とされている
ことを特徴とする閉止装置。
【請求項16】
前記閉塞板転倒規制部の姿勢を変更する外部動力を前記閉塞板転倒規制部に伝達する転倒規制リンク部を備え、
前記転倒規制リンク部は、前記外部動力の入力がない状態で前記閉塞板転倒規制部を当接姿勢に保持する当接姿勢保持機構を有する
ことを特徴とする請求項15記載の閉止装置。
【請求項17】
閉止対象配管の閉止を行う閉止装置は、
前記閉止対象配管の内径よりも小さな直径とされた閉塞板と、
前記閉塞板の外縁から前記閉塞板の径方向外側に膨出可能なシール部と、
前記閉塞板の一方側の面に設けられていると共に前記閉止対象配管の内部の一部に係止されることで前記閉止対象配管の一方側から他方側及び他方側から一方側の両方方向に前記閉塞板の移動を規制可能な係止フックと
を備え
前記閉止装置と、
前記閉止装置を着脱可能に保持すると共に前記係止フックを前記閉止対象配管の一部に係止させる動力を発生する着脱操作装置と
を備え、
前記着脱操作装置は、
前記閉塞板の表面に当接されると共に磁力を発生可能なマグネット当接部と、
前記係止フックを前記閉止対象配管に対して係止させるように動かす動力を発生する係止フック用動力発生部と
を有する
ことを特徴とする配管閉止ユニット。
【請求項18】
前記閉止装置は、前記閉塞板の表面から突出して設けられると共に前記マグネット当接部を前記閉塞板との当接位置まで案内する案内部を備えることを特徴とする請求項17記載の配管閉止ユニット。
【請求項19】
前記着脱操作装置は、
前記シール部を前記閉塞板の外縁から前記閉塞板の径方向外側に膨出させる動力を発生するシール部用動力発生部
を有することを特徴とする請求項17または18記載の配管閉止ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、閉止装置及び配管閉止ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、大型の容器に対して接続された配管を外部装置によって閉止しようとした場合には、シール性を確保した状態にて配管の外周部に閉止装置を固定し、このように配管の外周に固定された閉止装置に設けられた閉塞板等で開口を覆うことが考えられる。ところが、配管の外周部に既に別の装置が取り付けられていたり、配管の外周部に閉止装置の固定を阻害する構造体が存在していたりするような場合には、上述のような閉止装置を配管の外周部に固定することができない。
【0003】
このような場合には、配管の内部に閉止装置を設置することも考えられる。このような配管の内部に設置される閉止装置は、例えば、配管の内壁面に対して配管の全周に亘って密着されるシール部を備えており、このシール部を配管の内壁面に圧着させることによって、シール性を確保することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平8-219284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、配管がされた容器の内圧が、容器の外部の圧力と等しいとは限らない。例えば、容器の内圧が容器の外部よりも高い場合には、閉止装置に対して容器の外側に向けて圧力が作用する。一方、容器の内圧が容器の外部よりも低い場合には、閉止装置に対して容器の内側に向けて圧力が作用する。また、閉止装置を設置した後に、容器の内圧と容器の外部との大小関係が逆転する場合も想定される。
【0006】
上述のような配管の内壁面にシール部を圧着させる閉止装置は、容器の内部と外部とで圧力差がない状態で使用されることを前提とされている。容器の内部と外部とで圧力差が大きい場合には、シール部と配管の内壁面との静摩擦力だけでは閉止装置を保持できず、シール性の確保が困難となる。
【0007】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、閉止対象配管の内部に配置される閉止装置において、閉止装置の一方側と他方側とに圧力差が存在する場合であっても高いシール性を確保することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
【0009】
第1の発明は、閉止対象配管の閉止を行う閉止装置であって、上記閉止対象配管の内径よりも小さな直径とされた閉塞板と、上記閉塞板の外縁から上記閉塞板の径方向外側に膨出可能なシール部と、上記閉塞板の一方側の面に設けられていると共に上記閉止対象配管の内部の一部に係止可能な係止フックとを備えるという構成を採用する。
【0010】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記係止フックが、先端部に爪部が設けられると共に根本部が上記閉塞板に対して傾動可能に接続され、上記爪部が上記閉止対象配管の一部に係止される係止姿勢と上記爪部が上記閉止対象配管の一部から脱離する脱離姿勢とに姿勢変更可能とされているという構成を採用する。
【0011】
第3の発明は、上記第第2の発明において、上記係止フックの姿勢を変更する外部動力を上記係止フックに伝達するフックリンク部を備え、上記フックリンク部が、上記外部動力の入力がない状態で上記係止フックを係止姿勢に保持する係止姿勢保持機構を有するという構成を採用する。
【0012】
第4の発明は、上記第1の発明において、上記係止フックが設けられた上記閉塞板の一方側の面に設けられていると共に上記閉止対象配管の内壁面に当接されることで上記閉塞板を支持する閉塞板転倒規制部を備えるという構成を採用する。
【0013】
第5の発明は、上記第4の発明において、上記閉塞板転倒規制部が、根本部が上記閉塞板に対して傾動可能に接続され、先端部が上記閉止対象配管の内壁面に当接される当接姿勢と上記先端部が上記閉止対象配管の内壁面から離間する離間姿勢とに姿勢変更可能とされているという構成を採用する。
【0014】
第6の発明は、上記第5の発明において、上記閉塞板転倒規制部の姿勢を変更する外部動力を上記閉塞板転倒規制部に伝達する転倒規制リンク部を備え、上記転倒規制リンク部が、上記外部動力の入力がない状態で上記閉塞板転倒規制部を当接姿勢に保持する当接姿勢保持機構を有するという構成を採用する。
【0015】
第7の発明は、上記第1~第6いずれかの発明において、上記シール部の上記閉塞板と反対側に配置されると共に上記閉塞板の法線方向から見て上記閉塞板の外縁部よりも上記閉塞板の径方向外側に突出可能とされ、上記閉止対象配管の開口端面に当接されるストッパ片を備えるという構成を採用する。
【0016】
第8の発明は、上記第7の発明において、上記ストッパ片が、上記閉塞板の法線方向から見て上記閉塞板の外縁よりも上記閉塞板の径方向外側に突出された突出姿勢と、上記閉塞板の法線方向から見て上記閉塞板の外縁よりも上記閉塞板の径方向外側に突出されていない収容姿勢とに姿勢変更可能とされているという構成を採用する。
【0017】
第9の発明は、上記第1~第8いずれかの発明において、上記閉塞板と上記シール部を挟持すると共に中央部に開口が設けられた環状の対向板を備え、上記対向板の内縁部が、上記閉塞板との間に隙間を空けて対向配置されているという構成を採用する。
【0018】
第10の発明は、配管閉止ユニットであって、上記第1~第9いずれかの発明である閉止装置と、上記閉止装置を着脱可能に保持すると共に上記係止フックを上記閉止対象配管の一部に係止させる動力を発生する着脱操作装置とを備えるという構成を採用する。
【0019】
第11の発明は、上記第10の発明において、上記着脱操作装置が、上記閉塞板の表面に当接されると共に磁力を発生可能なマグネット当接部と、上記係止フックを上記閉止対象配管に対して係止させるように動かす動力を発生する係止フック用動力発生部とを有するという構成を採用する。
【0020】
第12の発明は、上記第11の発明において、上記閉止装置が、上記閉塞板の表面から突出して設けられると共に上記マグネット当接部を上記閉塞板との当接位置まで案内する案内部を備えるという構成を採用する。
【0021】
第13の発明は、上記第11または第12の発明において、上記着脱操作装置が、上記シール部を上記閉塞板の外縁から上記閉塞板の径方向外側に膨出させる動力を発生するシール部用動力発生部を有するという構成を採用する。
【発明の効果】
【0022】
本発明においては、閉塞板の外縁から閉塞板の径方向外側に膨出可能なシール部を備えている。このため、シール部を閉止対象配管の内壁面に圧着させることによって、閉止対象配管の外周面に閉止装置を固定させることなく、閉止対象配管を密閉することができる。さらに、本発明においては、閉塞板の一方側の面に係止フックが設けられており、この係止フックが閉止対象配管の内部の一部に係止可能とされている。このため、閉塞板が係止フックで支えられることによって、閉塞板の一方側と他方側との圧力が異なる場合であっても、この圧力差によって閉塞板が移動することを抑止することができる。したがって、本発明によれば、閉止対象配管の内部に配置される閉止装置において、閉止装置の一方側と他方側とに圧力差が存在する場合であっても高いシール性を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態における配管閉止ユニットとの概略構成を模式的に示す分解図である。
図2】本発明の一実施形態における配管閉止ユニットが備える閉止装置を模式的に示す拡大側面図である。
図3】本発明の一実施形態における配管閉止ユニットが備える閉止装置を配管の外側から見た模式的な正面図である。
図4】本発明の一実施形態における配管閉止ユニットが備える閉止装置を配管の内側から見た模式的な背面図である。
図5】本発明の一実施形態における配管閉止ユニットが備える着脱操作装置を模式的に示した平面図である。
図6】本発明の一実施形態における配管閉止ユニットが備える着脱操作装置を模式的に示した拡大側面図である。
図7】本発明の一実施形態における配管閉止ユニットが備える着脱操作装置の位置調整機構の模式的な正面図である。
図8】本発明の一実施形態における配管閉止ユニットが備える閉止装置を強制的に引き出すための強制脱離ユニットの概略構成を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して、本発明に係る閉止装置及び配管閉止ユニットの一実施形態について説明する。
【0025】
図1は、本実施形態の配管閉止ユニット1の概略構成を模式的に示す分解図である。本実施形態の配管閉止ユニット1は、例えば、大型の容器に接続された配管Xを閉止対象配管とし、配管Xの流路を閉鎖することによって配管Xを閉止する装置である。本実施形態において、配管閉止ユニット1は、配管X及びこの配管Xが接続された容器の外部にて、ロボットアームRによって移動かつ操作される。
【0026】
配管Xは、内壁面と外壁面とが円形とされた筒状とされており、内壁面の下部に対して、U字型の突起X1を備えている。この突起X1は、配管Xの軸心に沿った方向から見て、内壁面に沿って湾曲されており、配管Xの開口端から一定距離だけ配管Xの奥側に配置されている。つまり、配管Xの内壁面は、突起X1から開口端までの一定距離だけ突起X1が設けられていない領域を有している。また、配管Xは、開口端を囲うようにフランジ部X2を有している。このようなフランジ部X2の配管Xの開口端と面一とされた端面は、配管Xの端面(開口端面X3)となっている。
【0027】
図1に示すように、本実施形態の配管閉止ユニット1は、閉止装置2と、着脱操作装置3とを有している。閉止装置2は、配管Xの内部に配置され配管Xの閉止を行う装置である。着脱操作装置3は、ロボットアームRに対して接続され、閉止装置2の搬送時に閉止装置2を保持すると共に、保持した閉止装置2の操作を行う。
【0028】
図2は、閉止装置2を模式的に示した拡大側面図である。また、図3は、閉止装置2を配管Xの外側(着脱操作装置3側)から見た模式的な正面図である。また、図4は、閉止装置2を配管Xの内側から見た模式的な背面図である。これらの図に示すように、閉止装置2は、閉塞板2aと、シール部2bと、対向板2cと、締結ボルト2dと、ボルト回動ギア2eと、環状ギア2fと、コロ2gと、駆動ギア2hと、駆動シャフト2iと、中央シャフト2jと、ストッパ片2kと、ストッパリンク部2mと、係止フック2nと、フックリンク部2pと、転倒規制棒2q(閉塞板転倒規制部)と、転倒規制リンク部2rと、背面側案内部2sと、正面側案内部2t(案内部)とを備えている。
【0029】
閉塞板2aは、配管Xの内径よりも僅かに小さい直径とされた円板状の部材である。このような閉塞板2aは、直径が配管Xの内壁よりも小さいことから配管Xの内部に収容可能であり、表面と背面とを配管Xの軸心に対して直交するようにして配管Xの内部に配置される。このようにして配置された閉塞板2aの外縁と配管Xとの内壁面との間には、僅かな隙間が設けられることとなる。なお、この閉塞板2aは、着脱操作装置3の後述するマグネット当接部3hが磁力によって固着可能なように、鉄や鉄を含有する合金等の磁性体によって形成されている。なお、以下の説明においては、閉塞板2aの表裏面のうち、配管Xの外側に向けられる面を表面と称し、配管Xの奥側に向けられる面を背面(一方側の面)と称する。
【0030】
シール部2bは、閉塞板2aの表面側に配置されており、閉塞板2aと対向板2cとの間に挟持されている。このシール部2bは、閉塞板2a及び対向板2cの外縁部に沿って環状に連続的に設けられている。このシール部2bは、閉塞板2aと対向板2cとによって押圧されることによって弾性変形可能な材料によって形成されている。このようなシール部2bは、閉塞板2aと対向板2cとの離間距離が短くなると、閉塞板2aと対向板2cとの間で強く押圧されることで、閉塞板2aの外縁から閉塞板2aの径方向外側に膨出される。つまり、シール部2bは、閉塞板2aの外縁から閉塞板2aの径方向外側に膨出可能とされている。
【0031】
このようなシール部2bは、閉塞板2aの外縁から閉塞板2aの径方向外側に膨出されることによって配管Xの内壁面に強く押し当てられた状態で当接される。このようなシール部2bによって、閉塞板2aと配管Xの内壁面との隙間が埋められ、閉止装置2の一方側の空間と他方側の空間とが隔離される。このようにシール部2bは、閉塞板2aと配管Xの内壁面との隙間を封止する。
【0032】
対向板2cは、シール部2bを挟んで閉塞板2aの表面と対向配置されており、閉塞板2aと同心状に配置されている。このような対向板2cは、中央部に円形の開口が設けられており、全体として円環状の形状とされている。このような対向板2cは、外縁部がシール部2bを介して閉塞板2aと対向配置されており、内縁部が空間を隔てて閉塞板2aと対向配置されている。つまり、対向板2cの内縁部は、閉塞板2aとの間に隙間を空けて閉塞板2aと対向配置されている。このような対向板2cの内縁部は、後述する強制脱離ユニット10の爪部14aが係止される係止縁2c1として用いられる。
【0033】
締結ボルト2dは、閉塞板2aと反対側から対向板2cを貫通し、閉塞板2aと対向板2cとを締結している。このような締結ボルト2dは図3に示すように、対向板2cの中心位置(閉塞板2aの中心位置)を囲うように環状に複数配列されている。つまり、本実施形態においては、閉塞板2aと対向板2cとは、環状に配列された複数の締結ボルト2dによって締結されている。
【0034】
これらの締結ボルト2dは、締める方向に回すことによって、閉塞板2aと対向板2cとを近づける。一方、これらの締結ボルト2dは、緩める方向に回すことによって、閉塞板2aと対向板2cとを遠ざける。つまり、締結ボルト2dが締める方向に回されることによって、閉塞板2aと対向板2cとの離間距離が小さくなり、シール部2bが膨出される。一方、締結ボルト2dが緩まる方向に回されることによって、閉塞板2aと対向板2cとの離間距離が大きくなり、シール部2bの膨出量が減少する。
【0035】
ボルト回動ギア2eは、締結ボルト2dの端部に固定され、締結ボルト2dを回動させるための平歯車である。このボルト回動ギア2eは、締結ボルト2dの各々に対して設けられている。環状ギア2fは、外周に歯が設けられた環状のギアであり、ボルト回動ギア2eに噛合されている。コロ2gは、環状ギア2fの内周面に当接されるように複数配置されており、対向板2cの閉塞板2aと反対側の面から突出して複数設けられている。これらのコロ2gは、環状ギア2fを回転可能に支持している。
【0036】
駆動ギア2hは、環状ギア2fに噛合されており、駆動シャフト2iに固定されている。駆動シャフト2iは、対向板2cに軸支されており、駆動ギア2hに固定されている。この駆動シャフト2iの先端部は、対向板2cから閉塞板2aと反対側に突出して設けられており、断面が六角形等の多角形状とされている。
【0037】
このような駆動シャフト2iは、着脱操作装置3の後述するシール部用モータユニット3kの出力軸が接続可能とされており、シール部用モータユニット3kによって回転駆動される。この駆動シャフト2iが回転駆動されることによって、駆動ギア2h、環状ギア2f及びボルト回動ギア2eが回転され、締結ボルト2dが回動される。つまり、駆動シャフト2iを回転させることによって、閉塞板2aと対向板2cとの離間距離が変化し、シール部2bの膨出量が変化する。
【0038】
中央シャフト2jは、閉塞板2aを貫通して設けられており、閉塞板2aの中央部に配置されている。この中央シャフト2jは、不図示の軸受によって閉塞板2aに回転可能に支持されている。このような中央シャフト2jは、対向板2c側に突出した先端部が、断面が六角形等の多角形状とされている。
【0039】
このような中央シャフト2jは、着脱操作装置3の後述する中央モータユニット3cの出力軸が接続可能とされており、中央モータユニット3cによって回転駆動される。この中央シャフト2jは、ストッパリンク部2mと、フックリンク部2pと、転倒規制リンク部2rとに接続されており、ストッパ片2k、係止フック2n及び転倒規制棒2qに中央モータユニット3cからの動力を伝達する。
【0040】
ストッパ片2kは、対向板2cの閉塞板2aと反対側の面に回動可能に接続された板部材である。このストッパ片2kは、対向板2cの中心位置を囲む周方向に配列するように3つ設けられている。これらのストッパ片2kは、回動されることによって、突出姿勢(図3において実線で示す姿勢)と収容姿勢(図3において仮想線で示す姿勢)との姿勢変更可能とされている。突出姿勢は、閉塞板2aの法線方向から見て閉塞板2aの外縁よりも閉塞板2aの径方向外側に突出された姿勢である。収容姿勢は、閉塞板2aの法線方向から見て閉塞板2aの外縁よりも閉塞板2aの径方向外側に突出されていない姿勢である。
【0041】
ストッパリンク部2mは、ストッパ片2kに中央モータユニット3cからの動力伝達するリンク部であり、図3に示すように、リンクプレート2m1と、リンク棒2m2とを備えている。リンクプレート2m1は、中央シャフト2jの閉塞板2aよりも対向板2c側に位置する部位に固定されており、リンク棒2m2の根本部が回動可能に接続されている。リンク棒2m2は、ストッパ片2kの各々に対して設けられており、本実施形態においては3つ設けられている。各々のリンク棒2m2は、根本部がリンクプレート2m1に軸支されており、先端部がストッパ片2kに軸支されている。このようなストッパリンク部2mによって、ストッパ片2kの姿勢を変更する外部動力(中央モータユニット3cから閉止装置2に入力される動力)がストッパ片2kに伝達される。なお、リンクプレート2m1が中央シャフト2jから外れることを確実に防止するため、リンクプレート2m1と中央シャフト2jを締結する締結部を設置することが望ましい。
【0042】
係止フック2nは、閉塞板2aの背面に設けられている。この係止フック2nは、図2に示すように、先端部に爪部2n1が設けられており、根本部が閉塞板2aに対して軸支された棒状の部材である。つまり、係止フック2nの根本部は傾動可能に閉塞板2aに接続されている。このような係止フック2nは、先端部に設けられた爪部2n1が配管Xの突起X1に係止可能とされている。このような係止フック2nは、図4に示すように、閉塞板2aの下部に、閉塞板2aの中心位置を囲う円弧状に配列されて複数設けられている。なお、本実施形態において係止フック2nは、4つ設けられている。ただし、係止フック2nの設置数は4つに限定されるものではない。
【0043】
これらの係止フック2nは、根本部を中心として傾動されることによって、係止姿勢(図2において実線で示す姿勢)と脱離姿勢(図2において仮想線で示す姿勢)とに姿勢変更可能とされている。係止姿勢は、爪部2n1が配管Xの突起X1に係止される姿勢である。脱離姿勢は、爪部2n1が配管Xの突起X1から脱離された姿勢である。なお、本実施形態においては、係止フック2nが係止姿勢となることによって、爪部2n1が閉塞板2aと反対側から突起X1に係止され、これによって閉塞板2aが配管Xから外に押し出される圧力に対して抵抗することが可能となる。
【0044】
フックリンク部2pは、係止フック2nに中央モータユニット3cからの動力伝達するリンク部であり、図3に示すように、リンクプレート2p1と、リンク棒2p2とを備えている。リンクプレート2p1は、中央シャフト2jの閉塞板2aよりも係止フック2n側に位置する部位に固定されており、リンク棒2p2の根本部が回動可能に接続されている。リンク棒2p2は、係止フック2nの各々に対して設けられており、本実施形態において4つ設けられている。各々のリンク棒2p2は、根本部がリンクプレート2p1に軸支されており、先端部が係止フック2nの中央部に軸支されている。このようなフックリンク部2pによって、係止フック2nの姿勢を変更する外部動力(中央モータユニット3cから閉止装置2に入力される動力)が係止フック2nに伝達される。なお、リンクプレート2p1が中央シャフト2jから外れることを確実に防止するため、リンクプレート2p1と中央シャフト2jを締結する締結部を設置することが望ましい。
【0045】
また、フックリンク部2pにおいては、リンク棒2p2の長さ寸法が、係止フック2nが脱離姿勢から係止姿勢となる場合にリンク棒2p2が死点を超えるように設定されている。さらに、リンク棒2p2は、係止フック2nが係止姿勢となった場合に、リンク棒2p2を僅かに撓ませる長さ寸法とされている。このため、係止フック2nが係止姿勢となった場合には、係止フック2nが撓まされることで強く配管Xの突起X1に係止され、また係止フック2nの復元力が中央シャフト2jに伝達されないように構成されている。つまり、本実施形態においてフックリンク部2pは、係止フック2nが係止姿勢となった場合に、中央シャフト2jへの外部動力の入力がない状態でも係止フック2nを係止姿勢に保持するトグル機構(係止姿勢保持機構)を有している。
【0046】
転倒規制棒2qは、閉塞板2aの背面に設けられている。つまり、転倒規制棒2qは、係止フック2nと同じく閉塞板2aの背面に設けられている。この転倒規制棒2qは、図2に示すように、根本部が傾動可能に閉塞板2aに対して接続されており、先端部が配管Xの内壁面に当接可能とされている。このような転倒規制棒2qは、先端部を配管Xの内壁面に当接させることで、閉塞板2aを支持し、閉塞板2aが転倒することを防止する。なお、図4に示すように、閉塞板2aの下部に偏って係止フック2nが配置されており、転倒規制棒2qは、係止フック2nと反対に閉塞板2aの上部に配置されている。
【0047】
この転倒規制棒2qは、根本部を中心として傾動されることによって当接姿勢(図2におにて実線で示す姿勢)と離間姿勢(図2において仮想線で示す姿勢)とに姿勢変更可能とされている。当接姿勢は、先端部が配管Xの内壁面に当接される姿勢である。離間姿勢は、先端部が配管Xの内壁面から離間された姿勢である。
【0048】
転倒規制リンク部2rは、転倒規制棒2qに中央モータユニット3cからの動力伝達するリンク部であり、図3に示すように、リンクプレート2r1と、リンク棒2r2とを備えている。リンクプレート2r1は、中央シャフト2jの閉塞板2aよりも転倒規制棒2q側に位置する部位に固定されており、リンク棒2r2の根本部が回動可能に接続されている。リンク棒2r2は、転倒規制棒2qに対して接続されてり、転倒規制棒2qと同様に1つ設けられている。リンク棒2r2は、根本部がリンクプレート2r1に軸支されており、先端部が転倒規制棒2qの中央部に軸支されている。このような転倒規制リンク部2rによって、転倒規制棒2qの姿勢を変更する外部動力(中央モータユニット3cから閉止装置2に入力される動力)が転倒規制棒2qに伝達される。なお、リンクプレート2r1が中央シャフト2jから外れることを確実に防止するため、リンクプレート2r1と中央シャフト2jを締結する締結部を設置することが望ましい。
【0049】
また、転倒規制リンク部2rにおいては、リンク棒2r2の長さ寸法が、転倒規制棒2qが離間姿勢から当接姿勢となる場合にリンク棒2r2が死点を超えるように設定されている。さらに、リンク棒2r2は、転倒規制棒2qが当接姿勢となった場合に、転倒規制棒2qを僅かに撓ませる長さ寸法とされている。このため、転倒規制棒2qが当接姿勢となった場合には、転倒規制棒2qが撓まされることで強く配管Xの内壁面に押し上げられ、また転倒規制棒2qの復元力が中央シャフト2jに伝達されないように構成されている。つまり、本実施形態において転倒規制リンク部2rは、転倒規制棒2qが当接姿勢となった場合に、中央シャフト2jへの外部動力の入力がない状態でも転倒規制棒2qを当接姿勢に保持するトグル機構(当接姿勢保持機構)を有している。
【0050】
背面側案内部2sは、閉塞板2aの背面に外縁に合わさるように設けられおり、閉止装置2が外部から配管Xの内部に搬送される場合に、配管Xに対する閉止装置2の位置合わせをするものである。この背面側案内部2sは、閉塞板2aの径方向外側に、閉塞板2aから離間するに連れて閉塞板2aの中心方向に変位する傾斜面を有している。閉止装置2の搬送時に、この傾斜面が配管Xに当接されることで、閉止装置2は、配管Xの中心方向に案内される。本実施形態においては、図4に示すように、閉塞板2aの上端、下端、左端及び右端の各々に、背面側案内部2sが設けられている。
【0051】
正面側案内部2tは、閉塞板2aの表面から突出して設けられると共に、着脱操作装置3のマグネット当接部3hが当接される領域(当接位置)を囲むように複数設けられている。これらの正面側案内部2tは、閉塞板2aに近づくに連れて当接位置に近づくように変位される傾斜面を有しており、マグネット当接部3hが当接位置に当接される場合に、マグネット当接部3hを当接位置に向けて案内する。
【0052】
続いて、着脱操作装置3について説明する。図5は、着脱操作装置3を模式的に示した平面図である。また、図6は、着脱操作装置3を模式的に示した拡大側面図である。これらの図に示すように、着脱操作装置3は、アーム接続部3aと、基台3bと、中央モータユニット3c(係止フック用動力発生部)と、吊下機構3dと、第1支持板3eと、第2支持板3fと、防振器3gと、マグネット当接部3hと、シール部用モータユニット支持台3iと、位置調整機構3jと、シール部用モータユニット3k(シール部用動力発生部)と、傾動規制部3mとを備えている。
【0053】
アーム接続部3aは、ロボットアームRに対して着脱可能とされた部位であり、例えばツールチェンジャ等を有している。基台3bは、アーム接続部3aに接続されており、中央モータユニット3c、吊下機構3d、第1支持板3e、第2支持板3f、防振器3g、マグネット当接部3h、シール部用モータユニット支持台3i、位置調整機構3j、シール部用モータユニット3k及び傾動規制部3mを直接的あるいは間接的に支持している。
【0054】
中央モータユニット3cは、例えばロボットアームRを介して外部から給電及び制御されることによって、ストッパ片2k、係止フック2n及び転倒規制棒2qを姿勢変更するための動力を生成する。このような中央モータユニット3cは、モータや必要に応じて設置される変速機を備えており、回転動力を出力するための出力軸3c1を有している。この出力軸3c1は、中央シャフト2jの先端部に接続可能とされている。この中央モータユニット3cは、マグネット当接部3hが、閉塞板2aの当接位置に当接された場合に、出力軸3c1が中央シャフト2jの先端部と接続されるように配置されている。
【0055】
吊下機構3dは、第1支持板3eを吊下支持するための機構であり、第1支持板3eを介して、第2支持板3f、防振器3g、マグネット当接部3h、シール部用モータユニット支持台3i、位置調整機構3j及びシール部用モータユニット3kも間接的に吊下支持している。このような吊下機構3dは、リンクボール3d1と、傾動棒3d2と、棒支持部3d3とを有している。
【0056】
リンクボール3d1は、基台3bに接続されており、傾動棒3d2の根本部が傾動可能に接続されている。傾動棒3d2は、リンクボール3d1から前方(閉止装置2に向かう方向)に延伸された棒部材である。棒支持部3d3は、基台3bに固定されており、傾動棒3d2の途中部位を下方から支持している。なお、この棒支持部3d3は、容易に弾性変形可能なバネ等を有しており、傾動棒3d2を傾動可能に下方から支持している。
【0057】
第1支持板3eは、傾動棒3d2の先端部に固定されている。第2支持板3fは、防振器3gを介して第1支持板3eと接続されており、第1支持板3eの先方に第1支持板3eに対向するように配置されている。防振器3gは、第1支持板3eに対して第2支持板3fが移動可能に支持しており、本実施形態においてはワイヤロープ防振器が用いられている。このような防振器3gによって、第2支持板3fは、第1支持板3eに対して移動可能に支持されている。
【0058】
マグネット当接部3hは、第2支持板3fの第1支持板3eと反対側の面に対して固定されている。このマグネット当接部3hは、例えばロボットアームRを介して外部から制御されることによって、磁力のオンオフを切り替え可能とされている。このようなマグネット当接部3hに閉止装置2の閉塞板2aが固定されることによって、閉止装置2が着脱操作装置3に保持される。
【0059】
シール部用モータユニット支持台3iは、第2支持板3fと接続されており、位置調整機構3jを介して、シール部用モータユニット3kを支持している。図7は、位置調整機構3jの概略構成を示す正面図である。この図に示すように、位置調整機構3jは、シール部用モータユニット支持台3iとシール部用モータユニット3kとの間で直列的に接続された2つの平行リンク機構3j1と、シール部用モータユニット支持台3iとシール部用モータユニット3kとの間で平行リンク機構3j1の下方に配置された防振器3j2とを備えている。このような位置調整機構3jは、防振器3j2によってシール部用モータユニット支持台3iに対してシール部用モータユニット3kが移動可能に接続され、平行リンク機構3j1によってシール部用モータユニット支持台3iに対するシール部用モータユニット3kがシール部用モータユニット3kの軸心と直交する面内に規制されている。
【0060】
シール部用モータユニット3kは、例えばロボットアームRを介して外部から給電及び制御されることによって、締結ボルト2dを回動する動力(すなわちシール部2bの膨出量を調整するための動力)を生成する。このようなシール部用モータユニット3kは、モータや必要に応じて設置される変速機を備えており、回転動力を出力するための出力軸3k1を有している。この出力軸3k1は、駆動シャフト2iの先端部に接続可能とされている。このシール部用モータユニット3kは、マグネット当接部3hが、閉塞板2aの当接位置に当接された場合に、出力軸3k1が駆動シャフト2iの先端部と接続されるように配置されている。
【0061】
傾動規制部3mは、図6に示すように、マグネット当接部3hの下方に配置された当接支持部3m1と、当接支持部3m1を基台3bに接続するアーム部3m2とを有している。当接支持部3m1は、図5に示すように、水平方向に離間して2つ設けられている。このような傾動規制部3mは、マグネット当接部3hによって保持された閉止装置2が必要以上に傾動することを規制するものであり、当接支持部3m1を閉止装置2の閉塞板2aの表面に当接させることで閉止装置2を支持する。なお、当接支持部3m1に当接した閉止装置2が、上端が下端に対して僅かに前方に位置するように傾斜された姿勢となるように位置されている。つまり、傾動規制部3mは、マグネット当接部3hに保持された閉止装置2を僅かに傾動させるものの、閉止装置2が大きく傾動されないように移動を規制する。
【0062】
このような構成の本実施形態の閉止装置2を配管X内に設置する場合には、ロボットアームRに対して着脱操作装置3を固定し、着脱操作装置3に閉止装置2を保持させる。なお、着脱操作装置3に閉止装置2を予め保持させた状態で、着脱操作装置3にロボットアームRを固定しても良い。
【0063】
着脱操作装置3を閉止装置2に保持させる場合には、着脱操作装置3の中央モータユニット3cの出力軸3c1を閉止装置2の中央シャフト2jの先端部に接続すると共に、マグネット当接部3hを閉止装置2の閉塞板2aの表面に固定する。このとき、マグネット当接部3hは、防振器3gを介して中央モータユニット3cと接続されている。このため、中央モータユニット3cとマグネット当接部3hとの間に組立誤差が存在したとしても、マグネット当接部3hは、中央モータユニット3cに対して移動され、さらに閉止装置2の正面側案内部2tに案内されることで、閉塞板2aの当接位置に当接される。
【0064】
また、このとき、シール部用モータユニット3kの出力軸3k1は、駆動シャフト2iに接続される。このとき、シール部用モータユニット3kは、位置調整機構3jによってシール部用モータユニット支持台3iに対して移動可能とされている。このため、図2に示すように駆動シャフト2iの先端を尖らせ、図6に示すようにシール部用モータユニット3kの出力軸3k1を駆動シャフト2iの先端よりも広くすることによって、シール部用モータユニット3kと駆動シャフト2iとの接続を円滑にすることができる。
【0065】
このようにしてマグネット当接部3hが閉止装置2に固定されると、閉止装置2の上部にマグネット当接部3hが当接されていることから、閉止装置2は、上端よりも下端が着脱操作装置3側に近づくように傾斜される。このとき、傾動規制部3mによって閉止装置2の傾斜は僅かなものに規制される。
【0066】
このように着脱操作装置3によって閉止装置2を保持した状態で、ロボットアームRによって閉止装置2を配管Xの内部に挿入する。例えば、閉止装置2が配管Xの内部の所定位置まで挿入されると、着脱操作装置3は、中央モータユニット3cによって閉止装置2の中央シャフト2jを回動する。これによって、係止フック2nが脱離姿勢から係止姿勢に向けて姿勢変更され、ストッパ片2kが収容姿勢から突出姿勢に向けて姿勢変更され、転倒規制棒2qが離間姿勢から当接姿勢に向けて姿勢変更される。ただし、ここでは、ストッパ片2kが僅かに対向板2cの外縁から突出された状態で、係止フック2nが完全に係止姿勢となる前でかつ転倒規制棒2qが完全に当接姿勢となる前に中央シャフト2jの回動を停止する。
【0067】
続いて、複数のストッパ片2kのうち、上部に配置されたストッパ片2kを配管Xの開口端面X3に押し当てる。この状態で、さらに閉止装置2を押すことによって、下部に配置されたストッパ片2kが開口端面X3に当接させる。その後、さらに中央モータユニット3cによって中央シャフト2jを回動させることで、係止フック2nを係止姿勢とし、転倒規制棒2qを当接姿勢とする。ここまでの工程で、係止フック2nが配管Xの突起X1に係止され、転倒規制棒2qが配管Xの内壁面に当接し、ストッパ片2kが配管Xの開口端面X3に当接された状態となる。
【0068】
続いて、着脱操作装置3は、シール部用モータユニットによって閉止装置2の駆動シャフト2iを回動する。これによって、締結ボルト2dが締められ、シール部2bが膨出して配管Xの内壁面に圧着される。これによって、閉止装置2が配管Xを閉止する。その後、着脱操作装置3は、マグネット当接部3hを閉塞板2aから離間させ、配管X内に閉止装置2を残した状態で退避する。
【0069】
このような本実施形態の配管閉止ユニット1によれば、遠隔操作によって作業員が近くに居なくとも、容易かつ確実に閉止装置2を配管Xの内部に設置することができる。なお、配管Xを閉止している閉止装置2を取り外す場合には、上述した工程を反対に行う。これによって、遠隔操作にて配管Xを容易かつ確実に取り出すことが可能となる。
【0070】
以上のような本実施形態の閉止装置2は、配管Xの内径よりも小さな直径とされた閉塞板2aと、閉塞板2aの外縁から閉塞板2aの径方向外側に膨出可能なシール部2bと、閉塞板2aの一方側の面に設けられていると共に配管Xの内部の一部に係止可能な係止フック2nとを備えている。
【0071】
本実施形態の閉止装置2においては、閉塞板2aの外縁から閉塞板2aの径方向外側に膨出可能なシール部2bが備えられている。このため、シール部2bを配管Xの内壁面に圧着させることによって、配管Xの外周面に閉止装置2を固定させることなく、配管Xを密閉することができる。さらに、閉塞板2aの一方側の面に係止フック2nが設けられており、この係止フック2nが配管Xの内部の一部に係止可能とされている。このため、閉塞板2aが係止フック2nで支えられることによって、閉塞板2aの一方側と他方側との圧力が異なる場合であっても、この圧力差によって閉塞板2aが移動することを抑止することができる。したがって、本実施形態の閉止装置2は、閉止装置2の一方側と他方側とに圧力差が存在する場合であっても高いシール性を確保することが可能となる。
【0072】
本実施形態の閉止装置2においては、係止フック2nが、先端部に爪部2n1が設けられると共に根本部が閉塞板2aに対して傾動可能に接続され、爪部2n1が配管Xの一部に係止される係止姿勢と爪部2n1が配管Xの一部から脱離する脱離姿勢とに姿勢変更可能とされている。このため、本実施形態の閉止装置2によれば、係止フック2nを脱離姿勢とすることによって、閉止装置2を容易に配管Xの内部に出し入れすることができる。
【0073】
また、本実施形態の閉止装置2においては、係止フック2nの姿勢を変更する外部動力を係止フック2nに伝達するフックリンク部2pを備え、フックリンク部2pが、外部動力の入力がない状態で係止フック2nを係止姿勢に保持するトグル機構を有している。このため、本実施形態の閉止装置2によれば、中央モータユニット3cから動力を供給しなくても係止フック2nを係止姿勢に保持することができる。
【0074】
また、本実施形態の閉止装置2においては、係止フック2nが設けられた閉塞板2aの一方側の面に設けられていると共に配管Xの内壁面に当接されることで閉塞板2aを支持する転倒規制棒2qを備えている。このような本実施形態の閉止装置2によれば、転倒規制棒2qによって閉塞板2aすなわち閉止装置2が転倒することを防止することが可能となる。
【0075】
また、本実施形態の閉止装置2においては、転倒規制棒2qが、根本部が閉塞板2aに対して傾動可能に接続され、先端部が配管Xの内壁面に当接される当接姿勢と先端部が配管Xの内壁面から離間する離間姿勢とに姿勢変更可能とされている。このため、本実施形態の閉止装置2によれば、転倒規制棒2qを離間姿勢とすることによって、閉止装置2を容易に配管Xの内部に出し入れすることができる。
【0076】
また、本実施形態の閉止装置2においては、転倒規制棒2qの姿勢を変更する外部動力を転倒規制棒2qに伝達する転倒規制リンク部2rを備え、転倒規制リンク部2rが、外部動力の入力がない状態で転倒規制棒2qを当接姿勢に保持するトグル機構を有している。このため、本実施形態の閉止装置2によれば、中央モータユニット3cから動力を供給しなくても転倒規制棒2qを当接姿勢に保持することができる。
【0077】
また、本実施形態の閉止装置2においては、シール部2bの閉塞板2aと反対側に配置されると共に閉塞板2aの法線方向から見て閉塞板2aの外縁部よりも閉塞板2aの径方向外側に突出可能とされ、配管Xの開口端面X3に当接されるストッパ片2kを備えている。このため、本実施形態の閉止装置2によれば、ストッパ片2kを開口端面X3に当接させることで、閉止装置2が配管Xの奥に引き込まれることを防止できる。このため、係止フック2nにおいて、閉止装置2が配管Xから飛び出さないように係止するのみで、閉止装置2が一方側と他方側とに圧力差で移動することを防止でき、係止フック2nの負荷を低減することができる。
【0078】
また、本実施形態の閉止装置2においては、ストッパ片2kが、閉塞板2aの法線方向から見て閉塞板2aの外縁よりも閉塞板2aの径方向外側に突出された突出姿勢と、閉塞板2aの法線方向から見て閉塞板2aの外縁よりも閉塞板2aの径方向外側に突出されていない収容姿勢とに姿勢変更可能とされている。このため、本実施形態の閉止装置2によれば、ストッパ片2kを収容姿勢とすることで、閉止装置2の搬送時にストッパ片2kが他の部材に接触することを防止することができる。
【0079】
また、本実施形態の閉止装置2においては、閉塞板2aとシール部2bを挟持すると共に中央部に開口が設けられた環状の対向板2cを備え、対向板2cの係止縁2c1が、閉塞板2aとの間に隙間を空けて対向配置されている。このため、万が一、シール部2bの膨出量を調整できなくなった場合であっても、配管Xの内部に配置された閉止装置2を係止縁2c1に他の装置を係止することで、強制的に配管Xから引き出すことが可能となる。
【0080】
図8は、シール部2bを収縮できなくなった場合に、閉止装置2を配管Xから強制的に引き出すための強制脱離ユニット10の概略構成を模式的に示す側面図である。この図に示すように、強制脱離ユニット10は、例えば、ロボットアームRに接続される基部11と、中央シャフト2jに押し当てられると共に基部11に対して移動可能とされた筒状の先端部12と、先端部12を付勢するバネ13と、先端部12が中央シャフト2jに近づけられることによって先端の爪部14aを径方向外側に広げるアーム14とを備えている。このような強制脱離ユニット10では、先端部12を中央シャフト2jの先端に押し当てて基部11に近づけることによって、アーム14を広げ、爪部14aを対向板2cの係止縁2c1に係止することができる。なお、爪部14aが対向板2cの係止縁2c1に係止された状態を保持するため、先端部12を基部11に近づけた状態でロックするラッチ機構を備えることが望ましい。このように爪部14aが対向板2cの係止縁2c1に係止された状態で強制脱離ユニット10をロボットアームRで引き出すことで、閉止装置2を強制的に配管Xから引き出すことができる。
【0081】
また、本実施形態の配管閉止ユニット1は、上述の閉止装置2と、閉止装置2を着脱可能に保持すると共に係止フック2nを配管Xの一部に係止させる動力を発生する着脱操作装置3とを備えている。このため、着脱操作装置3によって閉止装置2の操作を行うことができ、閉止装置2を遠隔操作にて容易に閉止装置2を配管Xに対して着脱することが可能となる。
【0082】
また、本実施形態の配管閉止ユニット1においては、着脱操作装置3が、閉塞板2aの表面に当接されると共に磁力を発生可能なマグネット当接部3hと、係止フック2nを配管Xに対して係止させるように動かす動力を発生する中央モータユニット3cとを有している。このため、着脱操作装置3によって、閉止装置2を保持すると共に、係止フック2nを姿勢変更することが可能となる。また、本実施形態においては、着脱操作装置3によって、転倒規制棒2qの姿勢も変更することが可能である。
【0083】
また、本実施形態の配管閉止ユニット1においては、閉止装置2が、閉塞板2aの表面から突出して設けられると共にマグネット当接部3hを閉塞板2aとの当接位置まで案内する正面側案内部2tを備えている。このため、マグネット当接部3hを確実に閉塞板2aの当接位置に当接させることが可能となる。
【0084】
また、本実施形態の配管閉止ユニット1においては、着脱操作装置3が、シール部2bを閉塞板2aの外縁から閉塞板2aの径方向外側に膨出させる動力を発生するシール部用モータユニット3kを有している。このため、本実施形態によれば、着脱操作装置3によって、シール部2bの膨出量を調整することが可能となる。なお、着脱操作装置3にシール部用モータユニットを設置しない構成を採用することも可能である。この場合には、例えば、着脱操作装置3と異なる装置にシール部用モータユニットを搭載し、シール部2bの膨出量を調整する場合には、シール部用モータユニットを備える装置をロボットアームRによって閉止装置2に接続することが考えられる。このような場合には、例えば、6つのシール部用モータユニットを備える装置とし、1つの締結ボルト2dを1つのシール部用モータユニットで回動する構成を採用することも可能である。
【0085】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0086】
例えば、上記実施形態においては、配管Xの突起X1に係止フック2nを係止する構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、配管Xの内部に溝が形成されている場合には、この溝に係止フック2nを係止することも可能である。なお、配管Xに突起や溝がない場合には、係止フック2nを係止するために、突起や溝を配管Xの内部に形成しても良い。なお、配管X内部の突起や溝に係止フック2nを係止することによって、配管Xの一方側から他方側及び他方側から一方側の両方向に閉塞板2aの移動を規制できる場合には、ストッパ片2kを設けない構成を採用することも可能である。
【0087】
また、上記実施形態においては、ストッパ片2kが突出姿勢と収容姿勢との姿勢変更可能な構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、突出姿勢に固定されたストッパ片2kを備える構成を採用することも可能である。
【0088】
また、上記実施形態においては、転倒規制棒2qを備える構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、配管Xの上下に突起X1あるいは溝が設けられている場合には、係止フック2nを上下に設けることで転倒規制棒2qを備えない構成を採用することも可能である。
【0089】
また、上記実施形態においては、トグル機構によって、係止フック2nを係止姿勢に保持し、転倒規制棒2qを当接姿勢に保持する構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ウォームギア等を用いた機構等の他の機構によって、係止フック2nを係止姿勢に保持し、転倒規制棒2qを当接姿勢に保持する構成を採用することも可能である。
【0090】
また、上記実施形態においては、閉塞板2aと対向板2cとによってシール部2bを圧縮することによってシール部2bを膨出させる構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、シール部2bに圧縮ガスを供給することによって、シール部2bを膨出させる構成を採用することも可能である。
【符号の説明】
【0091】
1……配管閉止ユニット、2……閉止装置、2a……閉塞板、2b……シール部、2c……対向板、2c1……係止縁、2d……締結ボルト、2e……ボルト回動ギア、2f……環状ギア、2g……コロ、2h……駆動ギア、2i……駆動シャフト、2j……中央シャフト、2k……ストッパ片、2m……ストッパリンク部、2m1……リンクプレート、2m2……リンク棒、2n……係止フック、2n1……爪部、2p……フックリンク部、2p1……リンクプレート、2p2……リンク棒、2q……転倒規制棒(閉塞板転倒規制部)、2r……転倒規制リンク部、2r1……リンクプレート、2r2……リンク棒、2s……背面側案内部、2t……正面側案内部、3……着脱操作装置、3a……アーム接続部、3b……基台、3c……中央モータユニット(係止フック用動力発生部)、3c1……出力軸、3d……吊下機構、3d1……リンクボール、3d2……傾動棒、3d3……棒支持部、3e……第1支持板、3f……第2支持板、3g……防振器、3h……マグネット当接部、3i……シール部用モータユニット支持台、3j……位置調整機構、3j1……平行リンク機構、3j2……防振器、3k……シール部用モータユニット(シール部用動力発生部)、3k1……出力軸、3m……傾動規制部、3m1……当接支持部、3m2……アーム部、10……強制脱離ユニット、11……基部、12……先端部、13……バネ、14……アーム、14a……爪部、R……ロボットアーム、X……配管(閉止対象配管)、X1……突起、X2……フランジ部、X3……開口端面
図1
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図7
図8