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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230912BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020042069
(22)【出願日】2020-03-11
(65)【公開番号】P2021144417
(43)【公開日】2021-09-24
【審査請求日】2022-04-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山根 丈亮
(72)【発明者】
【氏名】岡 尚哉
(72)【発明者】
【氏名】山本 涼介
(72)【発明者】
【氏名】奥田 佳緒莉
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-032907(JP,A)
【文献】特開2012-251791(JP,A)
【文献】特開2003-179698(JP,A)
【文献】矢島 竜児,O2Oはもう古い!顧客接点の価値を高める「OMO」の衝撃,コールセンタージャパン,日本,株式会社リックテレコム,2018年12月20日,第22巻 第1号,P.36-37
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーシャルネットワーキングシステムへの投稿から、洗車機に関する投稿を抽出することと、
抽出した前記投稿に基づいて特定される前記洗車機の位置に関する情報及び前記洗車機の種類に関する情報を、前記ソーシャルネットワーキングシステムを利用するユーザの端末に送信することと、
を実行する制御部を備える情報処理装置であって、
所定のキーワードと、前記洗車機の種類との関係を記憶する記憶部を更に備え、
前記制御部は、
前記抽出した投稿に紐づけられた位置情報を前記洗車機の位置に関する情報として特定し、
前記抽出した投稿に含まれる前記所定のキーワードと、前記記憶部に記憶されている関係とに基づいて、前記洗車機の種類を特定する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記ユーザに紐付けされた車両に搭載されるセンサによって検出される
データと、前記洗車機の種類との関係を更に記憶しており、
前記制御部は、前記抽出した投稿に前記所定のキーワードが含まれていない場合に、前記ユーザに紐付けされている前記車両に搭載されるセンサによって前記洗車機の位置において検出されるデータと、前記記憶部に記憶されている関係とに基づいて、前記洗車機の種類を特定する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記センサがカメラであり、
前記制御部は、
前記カメラによって撮影された画像に基づいて、前記洗車機の種類を特定する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記センサが振動センサであり、
前記制御部は、
前記振動センサの検出値に基づいて、前記洗車機の種類を特定する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記センサが音を検出するマイクであり、
前記制御部は、
前記マイクの検出値に基づいて、前記洗車機の種類を特定する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記車両に搭載されるセンサによって検出されるデータと、前記洗車機の評価との関係を更に記憶しており、
前記制御部は、
前記センサによって検出されるデータに基づいた前記洗車機の評価を、前記ユーザの端末に送信する、
請求項2から5の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記抽出した投稿に基づいて生成される前記洗車機の評価を、前記ユーザの端末に送信する、
請求項1から6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記ユーザの端末の画面に表示される地図上に、前記洗車機の位置及び前記洗車機の種類を表示させる指令を前記ユーザの端末に送信する、
請求項1から7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
ソーシャルネットワーキングシステムを利用可能なユーザの端末と、
前記ソーシャルネットワーキングシステムを管理する制御部を備えるサーバと、
を備えるシステムであって、
前記制御部が、
前記ユーザの端末から前記ソーシャルネットワーキングシステムへの投稿から、洗車機に関する投稿を抽出することと、
抽出した前記投稿に基づいて特定される前記洗車機の位置に関する情報及び前記洗車機の種類に関する情報を、前記ソーシャルネットワーキングシステムを利用するユーザの端末に送信することと、
を実行し、
前記サーバは、所定のキーワードと、前記洗車機の種類との関係を記憶する記憶部を更
に備え、
前記制御部は、
前記抽出した投稿に紐づけられた位置情報を前記洗車機の位置に関する情報として特定し、
前記抽出した投稿に含まれる前記所定のキーワードと、前記記憶部に記憶されている関係とに基づいて、前記洗車機の種類を特定する、
システム。
【請求項10】
前記ユーザに紐付けされた車両であってセンサを搭載する車両を更に備え、
前記記憶部は、前記センサによって検出されるデータと、前記洗車機の種類との関係を更に記憶しており、
前記制御部は、前記抽出した投稿に前記所定のキーワードが含まれていない場合に、前記洗車機の位置において前記ユーザに紐付けされている前記車両に搭載される前記センサと、前記記憶部に記憶されている関係とに基づいて、前記洗車機の種類を特定する、
請求項に記載のシステム。
【請求項11】
前記記憶部は、前記車両に搭載されるセンサによって検出されるデータと、前記洗車機の評価との関係を更に記憶しており、
前記制御部は、
前記センサによって検出されるデータに基づいた前記洗車機の評価を、前記ユーザの端末に送信する、
請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記制御部は、
前記抽出した投稿に基づいて生成される前記洗車機の評価を、前記ユーザの端末に送信する、
請求項9から11の何れか1項に記載のシステム。
【請求項13】
前記制御部は、
前記ユーザの端末の画面に表示される地図上に、前記洗車機の位置及び前記洗車機の種類を表示させる指令を前記ユーザの端末に送信する、
請求項9から12の何れか1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯型の端末を介して洗車情報を設定し、給油後に洗車情報を用いて洗車することが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-042253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、洗車機に関する情報をユーザに提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の態様の一つは、
ソーシャルネットワーキングシステムへの投稿から、洗車機に関する投稿を抽出することと、
抽出した前記投稿に基づいて特定される前記洗車機の位置に関する情報及び前記洗車機の種類に関する情報を、前記ソーシャルネットワーキングシステムを利用するユーザの端末に送信することと、
を実行する制御部を備える情報処理装置である。
【0006】
本開示の態様の一つは、
ソーシャルネットワーキングシステムを利用可能なユーザの端末と、
前記ソーシャルネットワーキングシステムを管理する制御部を備えるサーバと、
を備えるシステムであって、
前記制御部が、
前記ユーザの端末から前記ソーシャルネットワーキングシステムへの投稿から、洗車機に関する投稿を抽出することと、
抽出した前記投稿に基づいて特定される前記洗車機の位置に関する情報及び前記洗車機の種類に関する情報を、前記ソーシャルネットワーキングシステムを利用するユーザの端末に送信することと、
を実行するシステムである。
【0007】
本開示の態様の一つは、
洗車機による洗車中に変化する車両または車両周辺の状況を検出するセンサと、
前記センサの検出値に基づいて、前記洗車機による洗車が行われていると判定される場合に、前記センサの検出値をサーバに送信する制御部と、
を備える車載装置である。
【0008】
また、本開示の他の態様は、上記の情報処理装置、システム、または、車載装置の処理をコンピュータに実行させる情報処理方法である。また、本開示の他の態様は、上記の情報処理装置、システム、または、車載装置の処理をコンピュータに実行させるプログラム、または、このプログラムを非一時的に記憶した記憶媒体である。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、洗車機に関する情報をユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係るシステムの概略構成を示す図である。
図2】実施形態に係るシステムを構成する車載装置、ユーザ端末、及び、サーバのそれぞれの構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図3】サーバの機能構成を例示した図である。
図4】SNS情報のテーブル構成を例示した図である。
図5】センサデータのテーブル構成を例示した図である。
図6】洗車機情報のテーブル構成を例示した図である。
図7】ユーザ端末の機能構成を例示した図である。
図8】車載装置の機能構成を例示した図である。
図9】システムの全体のシーケンス図である。
図10】ユーザ端末のディスプレイに表示される地図の一例を示した図である。
図11】実施形態に係る提供処理のフローチャートである。
図12】実施形態に係るSNSアカウント送信部が実行する処理のフローチャートである。
図13】実施形態に係るユーザ端末において洗車機の位置を表示させる処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の態様の一つである情報処理装置が備える制御部は、ソーシャルネットワーキングシステムへの投稿から、洗車機に関する投稿を抽出する。洗車機に関する投稿とは、例えば、洗車機を利用したことを示す所定のキーワードが含まれる投稿であってもよい。この投稿には、メッセージ、静止画、動画、または、音声が含まれていてもよい。また、投稿には、洗車機の位置情報、洗車機の種類に関する情報、または、洗車機の評価に関する情報が含まれていてもよい。
【0012】
また、制御部は、抽出した前記投稿に基づいて特定される前記洗車機の位置に関する情報及び前記洗車機の種類に関する情報を、前記ソーシャルネットワーキングシステムを利用するユーザの端末に送信する。洗車機の位置及び洗車機の種類は、上記のようにSNSへの投稿に基づいて特定することもできるし、車両に搭載される車載装置から送信される情報に基づいて特定することもできる。
【0013】
ユーザの端末が、洗車機の位置に関する情報及び前記洗車機の種類に関する情報を受信することにより、ユーザがユーザの端末を介して、洗車機の位置及び洗車機の種類を知ることができる。例えば、ユーザの端末において、洗車機の位置及び洗車機の種類を、地図上に表示させることができる。このようにして、洗車機の位置及び洗車機の種類を知ることができるため、ユーザは、自分の好みの洗車機を選択して利用することができる。
【0014】
以下、図面に基づいて、本開示の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本開示は実施形態の構成に限定されない。また、以下の実施形態は可能な限り組み合わせることができる。
【0015】
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係るシステム1の概略構成を示す図である。システム1は、ユーザがSNSに洗車機に関する投稿を行った場合に、洗車機の位置及び洗車機の種類等に関する情報を収集し、それらの情報を地図上に表示させる。これらの情報は、SNSで公開される。したがって、ユーザが所持するユーザ端末20で、洗車機の位置及び種類等を確
認することができる。ユーザ端末20は、SNSへの投稿及びSNSの閲覧が可能な端末である。ユーザは、SNSに登録済みのユーザである。
【0016】
図1の例では、システム1は、車両10に搭載される車載装置100、ユーザ端末20、及び、サーバ30を含む。車載装置100、ユーザ端末20、及び、サーバ30は、ネットワークN1によって相互に接続されている。なお、ネットワークN1は、例えば、インターネット等の世界規模の公衆通信網でありWAN(Wide Area Network)やその他の通信網が採用されてもよい。また、ネットワークN1は、携帯電話等の電話通信網、Wi-Fi(登録商標)等の無線通信網を含んでもよい。また、車載装置100とユーザ端末20とは、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信によって接続されていてもよい。なお、図1には、例示的に1つのユーザ端末20を図示しているが、ユーザ端末20は複数のユーザが夫々所持しており、ユーザ端末20はユーザの数だけ存在する。また、図1には、例示的に1台の車両10を図示しているが、車両10も複数存在し得る。
【0017】
図2に基づいて、車載装置100、ユーザ端末20、及び、サーバ30のハードウェア構成及び機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係るシステム1を構成する車載装置100、ユーザ端末20、及び、サーバ30のそれぞれの構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0018】
サーバ30は、一般的なコンピュータの構成を有している。サーバ30は、プロセッサ31、主記憶部32、補助記憶部33、及び、通信部34を有する。これらは、バスにより相互に接続される。
【0019】
プロセッサ31は、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等である。プロセッサ31は、サーバ30を制御し、様々な情報処理の演算を
行う。プロセッサ31は、制御部の一例である。主記憶部32は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。補助記憶部33は、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)、リムーバブルメディア等である。補助記憶部33には、オペレーティングシステム(Operating System :OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。補助記憶部33に格納されたプログラムをプロセッサ31が主記憶部32の作業領域にロードして実行し、このプログラムの実行を通じて各構成部等が制御される。これにより、所定の目的に合致した機能をサーバ30が実現する。補助記憶部33は、記憶部の一例である。主記憶部32および補助記憶部33は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体である。なお、サーバ30は、単一のコンピュータであってもよいし、複数台のコンピュータが連携したものであってもよい。また、補助記憶部33に格納される情報は、主記憶部32に格納されてもよい。また、主記憶部32に格納される情報は、補助記憶部33に格納されてもよい。
【0020】
通信部34は、ネットワークN1経由で車載装置100、及び、ユーザ端末20と通信を行う手段である。通信部34は、例えば、LAN(Local Area Network)インターフェースボード、無線通信のための無線通信回路である。LANインターフェースボードや無線通信回路は、ネットワークN1に接続される。
【0021】
なお、サーバ30で実行される一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。
【0022】
次に、ユーザ端末20について説明する。ユーザ端末20は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、個人情報端末、ウェアラブルコンピュータ(スマートウォッチ等)、パーソナルコンピュータ(Personal Computer、PC)とい
った小型のコンピュータである。ユーザ端末20は、プロセッサ21、主記憶部22、補助記憶部23、入力部24、ディスプレイ25、通信部26、及び、位置情報センサ27を有する。これらは、バスにより相互に接続される。プロセッサ21、主記憶部22、補助記憶部23については、サーバ30のプロセッサ31、主記憶部32、補助記憶部33と同様であるため、説明を省略する。
【0023】
入力部24は、ユーザが行った入力操作を受け付ける手段であり、例えば、タッチパネル、マウス、キーボード、または、押しボタン等である。ディスプレイ25は、ユーザに対して情報を提示する手段であり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、または、EL(Electroluminescence)パネル等である。入力部24及びディスプレイ25は、
1つのタッチパネルディスプレイとして構成してもよい。通信部26は、ユーザ端末20をネットワークN1に接続するための通信手段である。通信部26は、例えば、移動体通信サービス(例えば、5G(5th Generation)、4G(4th Generation)、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)等の電話通信網)、Wi-Fi(登録商標
)、Bluetooth(登録商標)等の無線通信網を利用して、ネットワークN1経由で他の装置(例えば車載装置100、または、サーバ30等)と通信を行うための回路である。
【0024】
位置情報センサ27は、ユーザ端末20の位置情報(例えば緯度、経度)を取得する。位置情報センサ27は、例えば、GPS(Global Positioning System)受信部、無線L
AN通信部等である。位置情報センサ27で取得された位置情報は、SNSに投稿する際にサーバ30に送信される。
【0025】
次に、車両10の車載装置100について説明する。車載装置100は、プロセッサ11、主記憶部12、補助記憶部13、入力部14、ディスプレイ15、通信部16、位置情報センサ17、カメラ18、マイク19、及び、振動センサ41を有する。これらは、バスにより相互に接続される。プロセッサ11、主記憶部12、補助記憶部13、入力部14、ディスプレイ15、及び、通信部16については、ユーザ端末20のプロセッサ21、主記憶部22、補助記憶部23、入力部24、ディスプレイ25、及び、通信部26と同様であるため、説明を省略する。なお、プロセッサ11は、制御部の一例である。また、カメラ18、マイク19、及び、振動センサ41は、センサの一例である。また、カメラ18、マイク19、及び、振動センサ41は、「洗車機による洗車中に変化する車両または車両周辺の状況を検出するセンサ」の一例である。
【0026】
位置情報センサ17は、所定の周期で、車両10の位置情報(例えば緯度、経度)を取得する。位置情報センサ17は、例えば、GPS(Global Positioning System)受信部
、無線LAN通信部等である。位置情報センサ17で取得された情報は、例えば、補助記憶部13等に記録され、サーバ30に送信される。カメラ18は、車両10の周辺を撮影する。カメラ18は、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサまたはC
MOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を
用いて撮影を行う。撮影により得られる画像は、静止画または動画の何れであってもよい。マイク19は、ユーザの発話を取得する手段であり、音声を電気信号に変換する。振動センサ41は、車両10の振動を検出するセンサであり、例えば、ジャイロセンサである。
【0027】
次に、サーバ30の機能について説明する。サーバ30は、ユーザのSNSへの投稿を管理し、洗車機に関する情報をユーザに提供するサーバである。サーバ30は、ネットワークN1を介して車載装置100及びユーザ端末20と通信可能である。サーバ30は、補助記憶部33に、各ユーザの投稿、及び、各ユーザが投稿をした位置等を記憶している。サーバ30は、ユーザ端末20からの要求に基づいて、SNSに関する情報を提供する
【0028】
図3は、サーバ30の機能構成を例示した図である。サーバ30は、機能構成要素として、SNS情報取得部301、センサデータ取得部302、洗車機情報生成部303、提供部304、SNS情報DB311、センサデータDB312、洗車機情報DB313、及び、地図情報DB314を備える。サーバ30のプロセッサ31は、主記憶部32上のコンピュータプログラムにより、SNS情報取得部301、センサデータ取得部302、洗車機情報生成部303、及び、提供部304の処理を実行する。ただし、各機能構成素のいずれか、またはその処理の一部がハードウェア回路により実行されてもよい。
【0029】
SNS情報DB311、センサデータDB312、洗車機情報DB313、及び、地図情報DB314は、プロセッサ31によって実行されるデータベース管理システム(Database Management System、DBMS)のプログラムが、補助記憶部33に記憶されるデータを管理することで構築される。SNS情報DB311、センサデータDB312、洗車機情報DB313、及び、地図情報DB314は、例えば、リレーショナルデータベースである。
【0030】
なお、サーバ30の各機能構成素のいずれか、またはその処理の一部は、ネットワークN1に接続される他のコンピュータにより実行されてもよい。
【0031】
SNS情報取得部301は、ユーザのSNSへの投稿を管理する。なお、ユーザのSNSへの投稿に関する情報を、以下では、「SNS情報」ともいう。このSNS情報には、ユーザのSNSアカウント、投稿を行った位置に関する情報、投稿の内容に関する情報、及び、ユーザが乗っている車両10に固有な識別子である車両IDが含まれる。ユーザのSNSアカウントは、ユーザに対してサーバ30が予め付与しており、例えば、ユーザ端末20の補助記憶部23に記憶されている。投稿を行った位置に関する情報は、ユーザ端末20の位置情報センサ27により取得される情報である。投稿の内容に関する情報は、ユーザによってユーザ端末20の入力部24に入力された情報である。車両IDは、例えば、ユーザ端末20と車載装置100とが近距離無線通信を行うことにより、車載装置100からユーザ端末20が取得してもよいし、ユーザのSNSアカウントに対応する車両IDが、ユーザによって予めサーバ30に登録されていてもよい。SNS情報取得部301は、SNS情報を取得すると、そのSNS情報を後述するSNS情報DB311に格納する。
【0032】
センサデータ取得部302は、車載装置100から洗車時のセンサデータを取得する。センサデータには、例えば、画像データ、音データ、または、振動データが含まれる。画像データは、車載装置100のカメラ18により取得される。また、音データは、車載装置100のマイク19により取得される。振動データは、車載装置100の振動センサ41により取得される。なお、洗車機の種類等を特定可能な他のセンサデータを取得してもよい。センサデータは、車両ID及び車両10の位置情報と共に、車載装置100から送信される。センサデータ取得部302は、センサデータを取得すると、そのセンサデータを後述するセンサデータDB312に格納する。
【0033】
洗車機情報生成部303は、SNS情報またはセンサデータから、洗車機に関する情報(以下、「洗車機情報」ともいう。)を生成する。洗車機情報は、少なくとも洗車機の位置に関する情報、及び、洗車機の種類に関する情報を含み、さらに、洗車機の評価に関する情報を含んでいてもよい。洗車機情報生成部303は、洗車機に関する情報が含まれている投稿をSNS情報DB311から抽出する。このときに、例えば、「洗車場」、「洗車機」または「洗車」等のキーワードが含まれている投稿を抽出してもよい。別法として、洗車機の評価を行うための特定のキーワードを予め定めておき、このキーワードが含ま
れている投稿を抽出してもよい。洗車機情報生成部303は、抽出した投稿に対して、洗車機IDを付与する。洗車機IDは、洗車機を特定するための識別情報である。
【0034】
洗車機の位置に関する情報には、SNS情報DB311に格納されている位置情報を用いることができる。なお、洗車機の位置に関する情報には、投稿に含まれる店舗の名称または店舗の住所に関する情報が含まれていてもよい。また、別法として、SNSアカウントに紐付けされた車両IDに対応する位置情報を、センサデータDB312から取得してもよい。
【0035】
洗車機情報生成部303は、洗車機の種類に関する情報を、例えば、SNSへの投稿から抽出する。洗車機の種類に関する情報は、例えば、ブラシを用いて洗車するのか若しくは水圧を利用して洗車するのかの区別、ブラシの種類、ドライブスルー型か若しくは門型かの区別、水で洗車するのか若しくはお湯で洗車するのかの区別、洗剤の種類、ワックスの種類、または、値段等の情報である。例えば、投稿に洗車機の型式が含まれている場合には、投稿から洗車機の種類を特定することができる。また、洗車機情報生成部303は、投稿に含まれる洗車機の特徴を示すキーワード(例えば、メーカ、または、ブラシの種類等)に基づいて、洗車機の種類を特定してもよい。
【0036】
洗車機情報生成部303は、洗車機の評価に関する情報を、例えば、SNSへの投稿から抽出する。洗車機の評価は、例えば、ユーザの感想であってもよく、評価を点数で示したものであってもよく、評価を星の数で示したものであってもよく、評価を「良い」又は「悪い」の何れかで示したものであってもよい。また、洗車機を評価するときに入力する事項が予め決められていてもよい。洗車機情報生成部303は、洗車機情報を生成すると、その洗車機情報を洗車機情報DB313に格納する。
【0037】
なお、洗車機情報生成部303は、センサデータDB312に格納されているセンサデータに基づいて、洗車機の種類に関する情報または洗車機の評価に関する情報を生成してもよい。洗車機情報生成部303は、画像データ、音データ、または、振動データに基づいて、例えば、洗車機の種類若しくは特徴等を特定可能である。
【0038】
例えば、洗車機情報生成部303は、センサデータDB312から、洗車機に関する投稿に対応したセンサデータを抽出する。このときに、洗車機に関する投稿と、車両ID及び位置情報が一致するセンサデータを抽出する。そして、このセンサデータに基づいて、洗車機の種類を特定する。例えば、洗車機の外観の画像データを、補助記憶部33に記憶されている洗車機の画像データと比較して、洗車機の種類を特定することができる。また、例えば、洗車機の画像データに基づいて、ブラシの種類等を特定することも可能である。また、例えば、洗車時の振動パターンは、洗車機の種類に応じたパターンになるため、洗車機の種類ごとに予め振動パターンを計測して補助記憶部33に記憶させておくことにより、車載装置100から送信された振動データに基づいて洗車機の種類を特定することができる。また、例えば、洗車時の音は、洗車機の種類に応じた音になるため、洗車機の種類ごとに予め音を計測して補助記憶部33に記憶させておくことにより、車載装置100から送信される音データに基づいて洗車機の種類を特定することができる。画像データ、音データ、及び、振動データを複数組み合わせることにより、洗車機の種類の特定の精度を高めることができる。
【0039】
また、洗車機情報生成部303は、センサデータに基づいて、洗車機の評価に関する情報を生成してもよい。例えば、洗車中の画像データまたは音データに基づいて、洗車に用いる水の量を特定することができる。水の量が多いほど、車両10に傷が付きにくくなると考えられるため、その洗車機の評価をより高くしてもよい。
【0040】
提供部304は、洗車機の位置及び洗車機の種類等に関する情報をSNS上で公開する。例えば、ユーザ端末20からの要求に応じて、洗車機の位置を地図上に表示させる指令を生成し、ユーザ端末20に送信してもよい。この指令には、洗車機の種類等を地図上に表示させる指令も含まれる。なお、ユーザ端末20に送信する情報は、例えば、ユーザ端末20の現在地から所定の距離内に位置する洗車機の情報に限ってもよい。所定の距離は、例えば、ユーザが洗車するために移動する距離の最大値としてもよいし、ユーザ端末20のディスプレイ25に表示される範囲の距離としてもよい。
【0041】
次に、SNS情報DB311に格納されるSNS情報の構成について、図4に基づいて説明する。図4は、SNS情報のテーブル構成を例示した図である。SNS情報テーブルは、SNSアカウント、位置、投稿、及び、車両IDの各フィールドを有する。SNSアカウントフィールドには、ユーザのSNSアカウントに関する情報が入力される。位置フィールドには、各ユーザが洗車機に関する投稿を行った位置に関する情報が入力される。ユーザが洗車機に関する投稿を行った位置は、洗車機の位置と同じと考えてもよい。この位置に関する情報は、例えば、SNSの投稿時にユーザ端末20の位置情報センサ27によって検出された位置情報である。投稿フィールドには、ユーザがSNSに投稿した内容に関する情報が入力される。車両IDフィールドには、SNSアカウントに紐付けされている車両IDが入力される。SNSアカウントに車両IDが紐付けされていない場合には、車両IDフィールドは空欄であってもよい。
【0042】
次に、センサデータDB312に格納されるセンサデータの構成について、図5に基づいて説明する。図5は、センサデータのテーブル構成を例示した図である。センサデータテーブルは、車両ID、位置、及び、センサデータの各フィールドを有する。車両IDフィールドには、車両10の識別情報が入力される。位置フィールドには、車載装置100がセンサデータを送信した位置に関する情報が入力される。車載装置100がセンサデータを送信した位置は、洗車機の位置と同じと考えてもよい。この位置に関する情報は、例えば、車載装置100がセンサデータを送信するときに車載装置100の位置情報センサ17によって検出された位置情報である。センサデータフィールドには、車載装置100から送られたセンサデータが入力される。このセンサデータは、洗車中のセンサデータである。
【0043】
次に、洗車機情報DB313に格納される洗車機情報の構成について、図6に基づいて説明する。図6は、洗車機情報のテーブル構成を例示した図である。洗車機情報テーブルは、洗車機ID、位置、種類、及び、評価の各フィールドを有する。洗車機IDフィールドには、洗車機を特定するための識別情報が入力される。洗車機IDは、上記のように洗車機情報生成部303によって付与される。位置フィールドには、洗車機に関する投稿が行われたユーザ端末20の位置情報が入力される。なお、ユーザ端末20の位置情報に代えて、車両10の位置情報を用いることもできる。種類フィールドには、洗車機の種類に関する情報が入力される。評価フィールドには、ユーザがSNSに投稿した洗車機の評価に関する情報、または、センサデータから生成される洗車機の評価に関する情報が入力される。
【0044】
地図情報DB314には、地図データ、当該地図データ上の各地点の特性を示す文字や写真等のPOI(Point of interest)情報を含む地図情報が格納される。なお、地図情
報DB314は、ネットワークN1に接続される他のシステム、例えば、GIS(Geographic Information System)から提供されてもよい。
【0045】
次に、ユーザ端末20の機能について説明する。図7は、ユーザ端末20の機能構成を例示した図である。ユーザ端末20は、機能構成要素として、SNS利用部201を備える。ユーザ端末20のプロセッサ21は、主記憶部22上のコンピュータプログラムによ
り、SNS利用部201の処理を実行する。ただし、SNS利用部201、またはそれらの処理の一部がハードウェア回路により実行されてもよい。
【0046】
SNS利用部201は、ディスプレイ25に操作画面を表示させ、ユーザによる入力部24への入力に応じた情報をサーバ30に送信する。例えば、SNS利用部201は、タッチパネルディスプレイにSNSの操作画面等を表示し、当該操作画面等においてユーザが何らかの入力を行った場合に、その入力に応じた情報をサーバ30に送信する。ユーザは、例えば、洗車機を利用したこと、洗車機の種類に関する投稿、及び、洗車機の評価に関する投稿を行うことができる。SNS利用部201はSNSの投稿を送信するときに、位置情報センサ27から位置情報を取得して、この位置情報を投稿と共に送信する。
【0047】
また、SNS利用部201は、SNS上で公開されている洗車機の位置等をディスプレイ25に表示させることができる。SNS利用部201は、洗車機の位置等を示す地図をディスプレイ25に表示するように、ユーザから所定の入力があった場合に、サーバ30へ洗車機情報の提供を要求する。そして、その要求に応じてサーバ30が提供情報を送信すると、SNS利用部201は、提供情報に含まれる洗車機の位置等に関する情報をディスプレイ25に表示させる。
【0048】
次に、車両10の車載装置100の機能について説明する。図8は、車載装置100の機能構成を例示した図である。車載装置100は、機能構成要素として、センサデータ送信部101を備える。車載装置100のプロセッサ11は、主記憶部12上のコンピュータプログラムにより、センサデータ送信部101の処理を実行する。ただし、センサデータ送信部101、またはそれらの処理の一部がハードウェア回路により実行されてもよい。
【0049】
センサデータ送信部101は、センサデータを、通信部16を介してサーバ30に送信する。センサデータは、洗車機の種類などを特定することが可能なデータである。センサデータには、例えば、カメラ18により取得された画像データ、マイク19を介して取得された音データ、または、振動センサ41を介して取得された振動データが含まれる。なお、本実施形態では、画像データ、音データ、または、振動データに基づいて洗車機の種類等を特定しているが、他のセンサのデータに基づいて洗車機の種類等を特定してもよい。
【0050】
センサデータ送信部101は、洗車機による洗車が開始されるとサーバ30に送信するためのセンサデータを収集する。例えば、画像データ、音データ、または、振動データに基づいて、洗車機による洗車が開始されたか否か判断してもよいし、車載装置100の入力部14にユーザから所定の入力があった場合に、洗車機による洗車が開始されたと判断してもよい。例えば、洗車機による洗車が開始されるとき、または、洗車機による洗車が行われているときのセンサデータを、予め補助記憶部23に記憶しておき、取得したセンサデータと比較することで、洗車機による洗車が開始されたか否か判断可能である。センサデータ送信部101は、洗車機による洗車中の画像データ、音データ、または、振動データを収集してサーバ30へ送信する。なお、これらのセンサデータを収集する期間は、例えば、洗車機による洗車が終了するまでであってもよく、洗車機の種類等を特定可能な所定の時間が経過するまでであってもよい。例えば、画像データ、音データ、または、振動データに基づいて、洗車機による洗車が完了したか否か判断してもよいし、車載装置100の入力部14にユーザから所定の入力があった場合に、洗車機による洗車が完了したと判断してもよい。
【0051】
次に、システム1の全体の処理について説明する。図9は、システム1の全体のシーケンス図である。図9において、車載装置100が洗車機による洗車の開始を検出すると(
S11)、車載装置100はセンサデータを収集する(S12)。収集したセンサデータは、車両ID及び位置情報と共に、サーバ30へ送信され(S13)、センサデータを受信したサーバ30は、センサデータDB312を更新する(S14)。車載装置100からのセンサデータの送信は、例えば、車載装置100において洗車の終了が検出されるまで行われる。なお、センサデータは、洗車中に随時サーバ30へ送信してもよいし、洗車の終了が検出された後にまとめてサーバ30へ送信してもよい。
【0052】
ユーザ端末20では、ユーザの入力に基づいて、洗車機に関する投稿が生成される(S16)。生成された投稿は、サーバ30へ送信される(S17)。投稿を受信したサーバ30は、SNS情報DB311を更新する(S18)。サーバ30は、SNS情報DB311に格納されている情報、または、センサデータDB312に格納されている情報に基づいて、洗車機の種類を特定し、洗車機の評価を抽出して、洗車機情報を生成する(S19)。サーバ30は、洗車機情報を生成すると、洗車機情報DB313を更新する(S20)。
【0053】
そして、ユーザ端末20から洗車機情報の開示の要求があると(S21)、サーバ30はユーザ端末20に提供するための情報である提供情報を生成する(S22)。提供情報は、洗車機情報のうち、ユーザ端末20の現在地から所定の距離内の洗車機の位置および洗車機の種類等を示す情報、または、ユーザ端末20のディスプレイ25に表示される地図の範囲内に位置する洗車機の位置および洗車機の種類等を示す情報である。ユーザ端末20の現在地、または、ユーザ端末20のディスプレイ25に表示される地図の範囲は、ユーザ端末20から提供される。提供情報を生成したサーバ30は、提供情報をユーザ端末20へ送信する(S23)。そして、ユーザ端末20では、地図上に洗車機の位置等が表示される(S24)。
【0054】
図10は、ユーザ端末20のディスプレイ25に表示される地図の一例を示した図である。図10は、サーバ30から送信された提供情報に基づいて、地図上に洗車機の位置等を表示した例である。ディスプレイ25には、ユーザ端末20の周辺の所定領域の道路地図が表示され、略中央に現在地を示すアイコンが示される。また、ユーザが洗車機に関する投稿を行った地図上の位置には、洗車機に対応するアイコンが表示される。このようにディスプレイ25に表示された情報をユーザが見ることにより、洗車機が設置されている位置を地図上で知ることができる。図9に示した例では、ユーザがディスプレイ25に表示されているアイコンをタップすると、例えば、洗車機の機種、評価、及び、特徴等が表示される。なお、洗車機の位置を示すアンコンは、洗車機の種類または評価に応じて異なっていてもよい。
【0055】
次に、サーバ30がSNS上で洗車機情報を提供する処理である提供処理について説明する。図11は、本実施形態に係る提供処理のフローチャートである。図11に示した提供処理は、サーバ30において、所定の時間毎に繰り返し実行される。なお、SNS情報DB311及びセンサデータDB312には、必要な情報が既に格納されているものとして説明する。
【0056】
ステップS101では、洗車機情報生成部303が、SNS情報DB311に格納されている投稿の中から洗車機に関する投稿を抽出する。また、ステップS102では、洗車機情報生成部303が、抽出した投稿に対応する位置情報を抽出することで、洗車機の位置を特定する。次いで、ステップS103では、洗車機情報生成部303が、抽出した投稿から洗車機の種類を特定可能か否か判定する。洗車機情報生成部303は、例えば、投稿に、洗車機の種類を特定可能なキーワードが含まれているか否か判定する。ステップS103で肯定判定された場合にはステップS104へ進み、否定判定された場合にはステップS105へ進む。
【0057】
ステップS104では、洗車機情報生成部303が、洗車機の種類を特定する。洗車機情報生成部303は、例えば、投稿に含まれるキーワードにしたがって、洗車機の種類を特定する。キーワードと洗車機の種類との関係は、予め補助記憶部33に記憶させておく。一方、ステップS105では、洗車機情報生成部303が、抽出した投稿に対応するセンサデータを、センサデータDB312から取得する。そして、ステップS106では、洗車機情報生成部303が、センサデータに基づいて洗車機の種類を特定する。洗車機の種類とセンサデータとの関係は予め補助記憶部33に記憶させておく。
【0058】
ステップS107では、洗車機情報生成部303が、SNSへの投稿から洗車機の評価を抽出する。洗車機情報生成部303、例えば、ステップS101で抽出された投稿から所定のキーワードを抽出することで、洗車機の評価を抽出する。なお、洗車機の評価は、点数または星の数によって行われてもよい。この場合、洗車機情報生成部303は、評価として、点数または星の数を抽出してもよい。また、本ステップS107では、センサデータに基づいて洗車機の評価を生成してもよい。
【0059】
ステップS108では、洗車機情報生成部303が、特定した洗車機の種類等に基づいて洗車機情報を生成して洗車機情報DB313に格納することにより、洗車機情報DB313を更新する。そして、ステップS109では、提供部304が洗車機情報をSNS上に公開する。提供部304は、例えば、SNS上に公開されている地図上に、洗車機の位置をプロットする。提供部304は、ユーザ端末20から洗車機情報を利用したい旨の要求があった場合に、洗車機の位置及び種類等の情報をユーザ端末20に送信する。したがって、SNSを利用しているユーザは、ユーザ端末20のディスプレイ25を介して、SNSで公開されている洗車機の位置、及び、種類等を閲覧することができる。
【0060】
次に、車載装置100がセンサデータを送信する処理について説明する。図12は、本実施形態に係る車載装置100がセンサデータを送信する処理のフローチャートである。図12に示した処理は、センサデータ送信部101により所定の時間毎に繰り返し実行される。
【0061】
ステップS201では、センサデータ送信部101が、例えば、画像データ、音データ、または、振動データを取得する。このときに取得するセンサデータは、洗車機による洗車が開始されてか否かを判定するときに利用するデータである。ステップS202では、センサデータ送信部101が、洗車機による洗車が開始されたか否か判定する。センサデータ送信部101は、ステップS201で取得したセンサデータに基づいて、洗車機による洗車が開始されたか否か判断する。洗車機による洗車が開始された場合のセンサデータは、予め補助記憶部13に記憶させておく。そして、センサデータ送信部101は、補助記憶部13に記憶されているセンサデータと、ステップS201で取得したセンサデータとを比較して、所定の一致度合いの場合に、洗車機による洗車が開始されたと判定する。所定の一致度合いは、誤差などの影響を考慮して設定してもよい。なお、別法として、センサデータ送信部101は、車載装置100の入力部14にユーザから所定の入力があった場合に、洗車機による洗車が開始されたと判断してもよい。ステップS202で肯定判定された場合にはステップS203へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。
【0062】
ステップS203では、センサデータ送信部101が、センサデータを収集する。なお、ここで収集するセンサデータは、ステップS201において取得したセンサデータと同種のものであってもよく、異種のものであってもよい。次に、ステップS204では、センサデータ送信部101が、洗車機による洗車が終了したか否か判定する。洗車機による洗車が終了したか否かは、センサデータに基づいて判定される。例えば、洗車機による洗
車が行われていない状態をセンサデータで検出し、この状態が所定時間継続した場合に、洗車機による洗車が終了したと判定される。ここでいう所定時間は、洗車機による洗車が終了したと考えられる時間であり予め設定して補助記憶部13に記憶させておく。なお、別法として、センサデータ送信部101は、車載装置100の入力部14にユーザから所定の入力があった場合に、洗車機による洗車が終了したと判断してもよい。ステップS204で肯定判定された場合にはステップS205へ進み、否定判定された場合にはステップS203へ戻って引き続きセンサデータが収集される。
【0063】
そして、ステップS205では、センサデータ送信部101が、位置情報センサ17から位置情報を取得する。さらに、ステップS206では、センサデータ送信部101が、通信部16を介して、センサデータをサーバ30へ送信する。センサデータ送信部101は、車両ID及び位置情報と共にセンサデータを、サーバ30へ送信する。
【0064】
次に、ユーザ端末20において洗車機の位置を表示させる処理について説明する。図13は、本実施形態に係るユーザ端末20において洗車機の位置を表示させる処理のフローチャートである。図13に示した処理は、SNS利用部201により所定の時間毎に繰り返し実行される。
【0065】
ステップS301では、SNS利用部201が、洗車機情報をディスプレイ25に表示させる要求がユーザからあったか否か判定する。例えば、ユーザがディスプレイ25に表示されているSNSの利用画面の所定の位置をタップした場合に、洗車機情報を表示させる入力があったと判定される。ここでいう所定の位置は、例えば、洗車機の位置等が示されている地図を起動させるためのアイコンが表示されている位置である。ステップS301で肯定判定された場合にはステップS302へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。
【0066】
ステップS302では、SNS利用部201が、サーバ30に対して洗車機情報を要求する。SNS利用部201は、洗車機情報の要求に関する情報を生成し、サーバ30に送信する。サーバ30に送信する情報には、例えば、ユーザ端末20の位置情報及びユーザのSNSアカウントが含まれる。ステップS303では、SNS利用部201が、サーバ30から提供情報を受信したか否か判定する。ステップS303で肯定判定された場合にはステップS304へ進み、否定判定された場合にはステップS303の処理を再度実行する。ステップS304では、SNS利用部201が、ディスプレイ25に表示されている地図上に、洗車機の位置等を表示させる。また、ディスプレイ25に表示されているアイコン等をユーザがタップすると、そのタップした位置に対応した洗車機の評価がディスプレイ15に表示されるようにしてもよいし、または、そのタップした位置に対応した洗車機の特徴等がディスプレイ25に表示されるようにしてもよい。
【0067】
以上説明したように本実施形態によれば、SNSを利用してユーザが洗車機の位置及びその洗車機の種類を知ることができる。これにより、ユーザは、自分の好みに合った洗車機を利用することができる。
【0068】
<その他の実施形態>
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
【0069】
本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0070】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行
されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。例えば、サーバ30は、SNSを管理するサーバと、洗車機情報を管理するサーバとから構成されていてもよい。
【0071】
上記実施形態では、サーバ30が情報処理装置として機能する例について説明したが、これに限らず、車載装置100が情報処理装置として機能してもよく、または、ユーザ端末20が情報処理装置として機能してもよい。また、サーバ30、車載装置100、及び、ユーザ端末20が、連携して情報処理装置として機能してもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、ユーザ端末20からSNSへの投稿が行われているが、これに代えて、車載装置100からSNSへの投稿が行われてもよい。この場合、ユーザが車載装置100の入力部14に投稿を入力してもよい。また、ユーザがユーザ端末20に投稿を入力し、ユーザ端末20から車載装置100に投稿が送信されてもよい。この場合、車載装置100からユーザ端末20へ近距離無線通信により投稿を送信してもよい。また、上記実施形態では、車載装置100からサーバ30へセンサデータが送信されているが、これに代えて、車載装置100からユーザ端末20へセンサデータが送信され、さらにユーザ端末20からサーバ30へセンサデータが送信されてもよい。この場合、車載装置100からユーザ端末20へ近距離無線通信によりセンサデータを送信してもよい。
【0073】
また、上記実施形態では、ユーザ端末20のディスプレイ25に洗車機の位置及び種類が表示されているが、これに代えて、車載装置100のディスプレイ15に洗車機の位置及び種類が表示されてもよい。この場合、洗車機の位置に関する情報及び洗車機の種類に関する情報は、サーバ30から車載装置100に直接送信されてもよいし、サーバ30からユーザ端末20を介して車載装置100に送信されてもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、洗車機の位置を示すアイコン等をユーザがタップすると、洗車機に関する評価が表示されるが、この表示は必須ではない。単に、地図上に洗車機の位置及び洗車機の種類が分かる情報をディスプレイ25に表示させるだけでもよい。
【0075】
また、上記実施形態では、洗車時の画像のデータ等をサーバ30へ送信し、サーバ30において洗車機の種類等を特定しているが、これに代えて、車載装置100がセンサデータに基づいて洗車機の種類等を特定し、特定した洗車機の種類等に関する情報を車載装置100がサーバ30へ送信してもよい。
【0076】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク、ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0077】
1 システム
10 車両
18 カメラ
19 マイク
20 ユーザ端末
30 サーバ
31 プロセッサ
32 主記憶部
33 補助記憶部
34 通信部
100 車載装置
101 センサデータ送信部
201 SNS利用部
301 SNS情報取得部
302 センサデータ取得部
303 洗車機情報生成部
304 提供部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13