(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230912BHJP
G08G 1/14 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
G06Q50/10
G08G1/14 A
(21)【出願番号】P 2020091553
(22)【出願日】2020-05-26
【審査請求日】2022-05-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100169823
【氏名又は名称】吉澤 雄郎
(74)【代理人】
【識別番号】100195534
【氏名又は名称】内海 一成
(72)【発明者】
【氏名】藤森 一憲
(72)【発明者】
【氏名】藤堂 翔龍
【審査官】塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-063504(JP,A)
【文献】特開2012-068041(JP,A)
【文献】特開2004-340757(JP,A)
【文献】国際公開第2012/014258(WO,A1)
【文献】特開2015-069429(JP,A)
【文献】特開2014-085760(JP,A)
【文献】特開2019-121211(JP,A)
【文献】特開2019-185144(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0033634(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G08G 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備え、
前記制御部は、
カテゴリで分類された複数の店舗と複数の施設出入口とを有する複合施設に併設されている駐車場に
車両が入場した場合に、前記車両のユーザの嗜好を前記カテゴリの優先順位として特定する嗜好情報を取得し、
前記ユーザが駐車案内を希望した場合に、前記車両が駐車可能な駐車区画に近い出入口の位置と前記嗜好情報とに基づいて、前記複数の店舗の中から前記ユーザに利用させる利用店舗
の候補となる候補店舗を絞り込み、前記候補店舗の中から前記利用店舗を決定し、
前記利用店舗の位置に基づいて前記複数の施設出入口の中から前記ユーザに利用させる利用出入口を決定し、前記利用出入口の位置を前記車両に出力する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記ユーザの興味又は関心の度合いが前記嗜好情報に反映されるように、前記ユーザが前記車両の目的地を検索又は設定する操作に基づいて、前記カテゴリの優先順位を定めるスコアを算出することによって、前記カテゴリの優先順位を決定し、
前記スコアが高いほど前記カテゴリの優先順位が上位になるように定められる場合に、前記カテゴリに関する操作に基づいて前記カテゴリのスコアに所定値を加算し、
前記スコアが低いほど前記カテゴリの優先順位が上位になるように定められる場合に、前記カテゴリに関する操作に基づいて前記カテゴリのスコアから前記所定値を減算する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記カテゴリに関する操作として、前記ユーザが目的地を検索するために用いるユーザインタフェースに設定されているトップカテゴリとして前記カテゴリを設定する操作を実行した場合に、前記所定値として第1所定値を設定する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記カテゴリに関する操作として、前記ユーザが前記カテゴリを指定して前記車両の目的地を検索する操作を実行した場合に、前記所定値として第2所定値を設定し、
前記カテゴリに関する操作として、前記ユーザが前記カテゴリに含まれる目的地を前記車両の目的地として設定する操作を実行した場合に、前記所定値として第3所定値を設定する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記カテゴリは、少なくとも第1カテゴリと第2カテゴリとを含み、
前記制御部は、
前記ユーザが前記第1カテゴリに関する操作を実行してからの経過日数が、前記ユーザが前記第2カテゴリに関する操作を実行してからの経過日数よりも短い場合、かつ、前記スコアが高いほど前記カテゴリの優先順位が上位になるように定められる場合に、前記第1カテゴリのスコアに加算する前記第1カテゴリに関する操作に基づく値に乗じる係数を、前記第2カテゴリのスコアに加算する前記第2カテゴリに関する操作に基づく値に乗じる係数よりも大きくし、
前記ユーザが前記第1カテゴリに関する操作を実行してからの経過日数が、前記ユーザが前記第2カテゴリに関する操作を実行してからの経過日数よりも短い場合、かつ、前記スコアが低いほど前記カテゴリの優先順位が上位になるように定められる場合に、前記第1カテゴリのスコアから減算する前記第1カテゴリに関する操作に基づく値に乗じる係数を、前記第2カテゴリのスコアから減算する前記第2カテゴリに関する操作に基づく値に乗じる係数よりも大きくする、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記利用店舗までの経路が最短になる前記施設出入口を前記利用出入口として決定する、請求項1から5までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記施設出入口は、前記店舗の出入口又は前記店舗のカウンターを含む、請求項1から6までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記複合施設は、前記店舗が位置する複数の店舗フロアを有し、
前記複数の店舗フロアは、前記施設出入口を有する複数の出入口フロアを含み、
前記制御部は、前記利用店舗からの垂直方向の移動距離が最短となる前記施設出入口を前記利用出入口として決定する、請求項1から7までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記複数の店舗フロアは全て、前記出入口フロアに該当し、
前記制御部は、前記利用店舗が位置する利用フロアの前記施設出入口を前記利用出入口として決定する、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記駐車場は、複数の駐車フロアを有し、
前記各駐車フロアは、複数の駐車区画を有し、
前記制御部は、前記車両を駐車可能であり、且つ、決定した前記利用出入口を有する前記出入口フロアとの高さの差が最小となる前記駐車フロアに位置する駐車区画を利用区画として決定して前記車両に出力する、請求項8又は9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記駐車場は、複数の駐車区画を有し、
前記制御部は、前記複数の駐車区画のうち前記車両が駐車可能な駐車区画の中から、前記利用出入口に移動する距離が最短になる駐車区画を決定して前記車両に出力する、請求項1から9までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
請求項1から11までのいずれか一項に記載の情報処理装置と、前記車両とを備える情報処理システム。
【請求項13】
前記情報処理装置は、前記車両に搭載されている、請求項12に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記情報処理装置は、前記車両のユーザによって所持されている、請求項12に記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記車両は、前記情報処理装置に通信可能に接続される車載器を搭載している、請求項12に記載の情報処理システム。
【請求項16】
情報処理装置が、
カテゴリで分類された複数の店舗と複数の施設出入口とを有する複合施設に併設されている駐車場に
車両が入場した場合に、前記車両のユーザの嗜好を前記カテゴリの優先順位として特定する嗜好情報を取得することと、
前記情報処理装置が、前記ユーザが駐車案内を希望した場合に、前記車両が駐車可能な駐車区画に近い出入口の位置と前記嗜好情報とに基づいて、前記複数の店舗の中から前記ユーザに利用させる利用店舗
の候補となる候補店舗を絞り込み、前記候補店舗の中から前記利用店舗を決定することと、
前記情報処理装置が、前記利用店舗の位置に基づいて前記複数の施設出入口の中から前記ユーザに利用させる利用出入口を決定し、前記利用出入口の位置を前記車両に出力することと
を含む情報処理方法。
【請求項17】
前記情報処理装置が、前記ユーザの興味又は関心の度合いが前記嗜好情報に反映されるように、前記ユーザが前記車両の目的地を検索又は設定する操作に基づいて、前記カテゴリの優先順位を定めるスコアを算出することによって、前記カテゴリの優先順位を決定することと、
前記情報処理装置が、前記スコアが高いほど前記カテゴリの優先順位が上位になるように定められる場合に前記カテゴリに関する操作に基づいて前記カテゴリのスコアに所定値を加算し、前記スコアが低いほど前記カテゴリの優先順位が上位になるように定められる場合に前記カテゴリに関する操作に基づいて前記カテゴリのスコアから前記所定値を減算することと
を含む、請求項16に記載の情報処理方法。
【請求項18】
前記情報処理装置が、前記カテゴリに関する操作として、前記ユーザが目的地を検索するために用いるユーザインタフェースに設定されているトップカテゴリとして前記カテゴリを設定する操作を実行した場合に、前記所定値として第1所定値を設定することを更に含む、請求項17に記載の情報処理方法。
【請求項19】
前記情報処理装置が、前記カテゴリに関する操作として、前記ユーザが前記カテゴリを指定して前記車両の目的地を検索する操作を実行した場合に、前記所定値として第2所定値を設定することと、
前記情報処理装置が、前記カテゴリに関する操作として、前記ユーザが前記カテゴリに含まれる目的地を前記車両の目的地として設定する操作を実行した場合に、前記所定値として第3所定値を設定することと
を更に含む、請求項18に記載の情報処理方法。
【請求項20】
前記情報処理装置が、前記利用店舗までの経路が最短になる前記施設出入口を前記利用出入口として決定することを更に含む、請求項16
から19までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、広大な駐車場内において空き情報を表示する駐車場空き情報報知システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
駐車場内の案内において、車両のユーザの利便性を向上させることが求められる。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、車両のユーザの利便性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、制御部を備える。前記制御部は、複数の店舗と複数の施設出入口とを有する複合施設に併設されている駐車場に入場した車両のユーザの嗜好に基づいて、前記複数の店舗の中から前記ユーザに利用させる利用店舗を決定する。前記制御部は、前記利用店舗の位置に基づいて前記複数の施設出入口の中から前記ユーザに利用させる利用出入口を決定し、前記利用出入口の位置を前記車両に出力する。
【0007】
本開示の一実施形態に係る情報処理システムは、前記情報処理装置と、前記車両とを備える。
【0008】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、情報処理装置が、複数の店舗と複数の施設出入口とを有する複合施設に併設されている駐車場に入場した車両のユーザの嗜好に基づいて、前記複数の店舗の中から前記ユーザに利用させる利用店舗を決定することを含む。前記情報処理方法は、前記情報処理装置が、前記利用店舗の位置に基づいて前記複数の施設出入口の中から前記ユーザに利用させる利用出入口を決定し、前記利用出入口の位置を前記車両に出力することを含む。
【0009】
本開示の一実施形態に係る車両は、ユーザを乗車させる車両である。前記車両は、複数の店舗と複数の施設出入口とを有する複合施設に併設されている駐車場に入場した場合に前記ユーザの嗜好に基づいて前記複数の施設出入口の中から決定された、前記ユーザに利用させる利用出入口に最も近い駐車区画に駐車する。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び車両によれば、車両のユーザの利便性が向上され得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す模式図である。
【
図2】一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示すブロック図である。
【
図3】立体駐車場が併設された複合施設の構成例を示す図である。
【
図4】一実施形態に係る情報処理方法の一例を示すフローチャートである。
【
図5】カテゴリのスコアを算出する手順の一例を示すフローチャートである。
【
図6】平面駐車場が併設された平面型複合施設の構成例を示す図である。
【
図7】車両が自動運転で走行可能に構成される例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(情報処理システム1の構成例)
図1及び
図2に示されるように、一実施形態に係る情報処理システム1は、車両30と、端末装置10とを備える。情報処理システム1は、必須ではないがサーバ20を更に備える。
【0013】
車両30は、運転者が乗車し、運転者による運転に基づいて走行する。車両30は、同乗者が乗車してもよい。車両30の運転者又は同乗者は、車両30のユーザとも称される。
【0014】
端末装置10は、車両30に搭載されている。端末装置10は、車両30のナビゲーション機能を提供するカーナビゲーション装置であってよい。カーナビゲーション装置は、
図1において車両30に取り付けられている端末装置10aとして例示されている。端末装置10は、車両30のナビゲーション機能を提供するアプリケーションを実行するスマートフォン又はタブレット等の携帯端末であってもよい。携帯端末は、
図1において端末装置10bとして例示されている。携帯端末としての端末装置10bは、車両30のダッシュボード又はコンソール等に取り付けられていてもよいし、車両30のユーザによって所持されていてもよい。
【0015】
端末装置10は、端末制御部11と、端末通信部12と、出力部13と、入力部15と、位置情報取得部14とを備える。
【0016】
端末制御部11は、1つ以上のプロセッサを含んでよい。本実施形態において「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ、特定の処理に特化した専用のプロセッサ等であるが、これらに限られない。端末制御部11は、1つ以上の専用回路を含んでもよい。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含んでよい。端末制御部11は、プロセッサの代わりに専用回路を含んでもよいし、プロセッサとともに専用回路を含んでもよい。
【0017】
端末制御部11は、記憶部を備えてよい。記憶部は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部は、磁気ディスク等の電磁記憶媒体を含んでよい。記憶部は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体を含んでよい。記憶部は、端末装置10の動作に用いられる任意の情報を格納する。例えば、記憶部は、システムプログラム、又はアプリケーションプログラム等を格納してもよい。端末装置10は、端末制御部11と別体で記憶部を備えてもよい。
【0018】
端末通信部12は、サーバ20等の外部の装置と通信可能に接続される。端末通信部12は、サーバ20等の外部の装置とネットワークを介して通信可能に接続されてよい。端末通信部12は、ネットワーク又は外部装置に接続する通信モジュールを含んでよい。通信モジュールは、例えば4G(4th Generation)及び5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応する通信モジュールを含んでよいが、これらに限られない。
【0019】
出力部13は、画像又は文字若しくは図形等の視覚情報を出力してよい。出力部13は、表示デバイスを含んで構成されてよい。表示デバイスは、LED(Light Emission Diode)等の発光デバイスを含んでよい。表示デバイスは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、又は、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ若しくは無機ELディスプレイを含んでよい。表示デバイスは、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)を含んでもよい。表示デバイスは、これらのディスプレイに限られず、他の種々の方式のディスプレイを含んでもよい。
【0020】
出力部13は、例えば、音声等の聴覚情報を出力してよい。出力部13は、スピーカ等の音声を出力するデバイスを含んでよい。出力部13は、これらの例に限られず、他の種々のデバイスを含んでもよい。
【0021】
入力部15は、端末装置10を所持するユーザによる操作又は入力を受け付けるための入力デバイスを備える。入力デバイスは、例えば、キーボード又は物理キーを含んでもよいし、タッチパネル若しくはタッチセンサ又はマウス等のポインティングデバイスを含んでもよい。入力デバイスは、タッチパネル又はタッチセンサである場合、出力部13のディスプレイと一体に構成されてもよい。入力デバイスは、例えば、音声の入力を受け付けるマイク等を含んでもよい。入力部15は、入力デバイスとして、これらの例に限られず、他の種々のデバイスを含んでもよい。
【0022】
位置情報取得部14は、端末装置10の位置情報を取得する。位置情報取得部14は、衛星測位システムに対応する受信機を含んでよい。衛星測位システムに対応する受信機は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機を含んでもよい。本実施形態において、端末装置10は、位置情報取得部14を用いて、端末装置10自身の位置情報を取得できるとする。
【0023】
サーバ20は、サーバ制御部22と、サーバ通信部24とを備える。サーバ制御部22は、1つ以上のプロセッサを含んでよいし、1つ以上の専用回路を含んでもよい。サーバ制御部22は、端末制御部11と同様に構成されてもよい。サーバ20又はサーバ制御部22は、記憶部を備えてもよい。サーバ通信部24は、端末装置10等の外部の装置と通信可能に接続される。サーバ通信部24は、端末装置10等の外部の装置とネットワークを介して通信可能に接続されてよい。サーバ通信部24は、ネットワーク又は外部装置に接続する通信モジュールを含んでよい。サーバ通信部24は、端末通信部12と同様に構成されてもよい。サーバ20は、1つ又は互いに通信可能な複数のサーバ装置を含んでもよい。
【0024】
本実施形態に係る情報処理システム1は、例えば
図3又は
図4に示される複合施設5に併設される駐車場6に入場した車両30を駐車場6内で案内する。情報処理システム1は、車両30の運転者が車両30の駐車位置を選択するために有用な情報を提供する。情報処理システム1は、例えば、車両30のユーザの嗜好に基づいて選択される店舗と、複合施設5の出入口の位置との関係に基づいて、1つの出入口を決定し、その位置を車両30の運転者に通知してよい。情報処理システム1は、その出入口の位置に近い駐車区画、又は、その出入口まで歩きやすい駐車区画を決定し、その位置を車両30の運転者に通知してもよい。
【0025】
情報処理システム1は、出入口の決定を端末装置10に実行させてよい。この場合、端末装置10は、端末装置10自身で決定した出入口の情報を出力部13から出力することによって車両30の運転者に通知する。
【0026】
情報処理システム1は、出入口の決定をサーバ20に実行させてもよい。この場合、端末装置10は、サーバ20が決定した出入口の情報を取得して出力部13から出力することによって車両30の運転者に通知する。
【0027】
情報処理システム1において、出入口の決定を実行する装置は、情報処理装置と称されるとする。端末装置10が出入口を決定する場合、端末装置10が情報処理装置として機能する。端末装置10が情報処理装置として機能する場合、端末制御部11は、単に制御部とも称される。サーバ20が出入口を決定する場合、サーバ20が情報処理装置として機能する。サーバ20が情報処理装置として機能する場合、サーバ制御部22は、単に制御部とも称される。以下、端末装置10がカーナビゲーション装置として車両30に搭載され、出入口を決定する実施形態が説明される。端末装置10は、携帯端末として車両30に搭載されてもよいし、車両30のユーザによって所持されてもよい。以下説明される実施形態における情報処理装置としての端末装置10の動作は、サーバ20の動作によって代替され得る。
【0028】
(複合施設5及び併設される駐車場6の構成例)
図3に例示されるように、複数の店舗と複数の出入口とを有する複合施設5と、複合施設5に併設される駐車場6とが仮定される。車両30のユーザは、複合施設5の中に位置する店舗を訪れるために、駐車場6に車両30を駐車する。言い換えれば、駐車場6に駐車した車両30のユーザは、複合施設5の複数の店舗の中から訪れる店舗を選び、複数の出入口のうち1つの出入口を通ってその店舗を訪れることができる。車両30の運転者は、目的の店舗に移動しやすい位置に車両30を駐車したい。しかし、車両30の運転者がそのような位置を判断することは難しいことがある。ユーザが車両30をどこに駐車すればよいか判断することが難しい駐車場6は、難駐車場とも称される。本実施形態において、難駐車場は、複数の店舗と複数の出入口とを有する複合施設5に併設される駐車場6を意味する。
【0029】
複合施設5は、第1店舗フロア51と、第2店舗フロア52と、第3店舗フロア53とを備える。第1店舗フロア51は、1階に相当する。第1店舗フロア51に、店舗51aと店舗51bとが位置する。第2店舗フロア52は、2階に相当する。第2店舗フロア52に、店舗52aと店舗52bとが位置する。第3店舗フロア53は、3階に相当する。第3店舗フロア53に、店舗53aと店舗53bと店舗53cとが位置する。
【0030】
複合施設5に併設されている駐車場6は、第1駐車フロア61と、第2駐車フロア62と、第3駐車フロア63とを備える。第1駐車フロア61と第1店舗フロア51との間に第1出入口71が位置する。第2駐車フロア62と第2店舗フロア52との間に第2出入口72が位置する。第3駐車フロア63と第3店舗フロア53との間に第3出入口73が位置する。第1出入口71、第2出入口72及び第3出入口73は、出入口と総称される。駐車場6に車両30を駐車したユーザは、車両30を降りた後、いずれかの出入口を通って複合施設5に移動し、複合施設5内に位置するいずれかの店舗を訪れる。
【0031】
図3に例示される複合施設5は、各店舗フロアに1つの出入口を有している。各店舗補ロアの出入口の数は、1つに限られず、2つ以上であってもよい。複合施設5の出入口は、施設出入口とも称される。
【0032】
<利用店舗及び利用出入口の決定>
端末装置10の端末制御部11は、車両30のユーザの嗜好に基づいて、ユーザに対して利用をすすめる店舗を決定する。ユーザに対して利用をすすめる店舗は、利用店舗とも称される。
【0033】
端末制御部11は、車両30のユーザの嗜好に関する情報を取得する。ユーザの嗜好に関する情報は、嗜好情報とも称される。具体的には、車両30のユーザの嗜好は、ユーザの興味又は関心の度合いに対応する。つまり、嗜好情報は、ユーザの興味又は関心の度合いを表す情報に対応する。端末制御部11は、ユーザの嗜好情報に基づいて、ユーザの嗜好に合った店舗を利用店舗として決定する。端末制御部11は、各店舗に対して、ユーザの嗜好にどの程度合っているかを表す優先順位をつけてよい。
【0034】
店舗は、カテゴリに分類される。店舗は、POI(Point Of Interest)カテゴリに分類されてよい。POIは、ユーザが興味又は関心を抱く対象を意味する。POIカテゴリは、ユーザが興味又は関心を抱くカテゴリとして、例えば、ファッション、インテリア、グルメ、又はサービス等を含む。POIカテゴリは、店舗を分類する基準の1つであるといえる。店舗は、POIカテゴリに限られず、他の基準で分類されてもよい。例えば、店舗は、その店舗が対象とする顧客の年齢層又は性別等で定められたカテゴリに分類されてもよい。
【0035】
端末制御部11は、店舗を分類するカテゴリに対するユーザの興味又は関心の度合いに基づいて、各カテゴリに優先順位をつけてよい。本実施形態において、各カテゴリに対するユーザの興味又は関心の度合いは、カテゴリ毎に算出されたスコアで表されるとする。端末制御部11は、各カテゴリのスコアの大小関係に基づいて、各カテゴリに優先順位をつけることができる。本実施形態において、スコアの値が大きいほどカテゴリの優先順位が高くなるとする。嗜好情報は、カテゴリ毎に算出されたスコアを含むとする。具体的なスコアの算出例は後述される。各店舗に対するユーザの興味又は関心の度合いは、カテゴリ毎のスコアに限られず、店舗毎のスコアとして算出されてもよい。
【0036】
端末制御部11は、決定した利用店舗の利用をユーザに促すために、利用店舗の名称又は位置等を含む情報をユーザに通知してよい。端末制御部11は、決定した利用店舗に関する情報を、端末装置10の出力部13に表示させることによって車両30のユーザに通知してよい。
【0037】
端末制御部11は、複合施設5内における利用店舗の位置に基づいて、複数の施設出入口の中から車両30のユーザに対して利用をすすめる出入口を決定する。ユーザに対して利用をすすめる出入口は、利用出入口とも称される。端末制御部11は、決定した利用出入口の位置を車両30に出力する。端末制御部11は、決定した利用出入口の位置を、出力部13に表示させることによって車両30の運転者に通知してよい。
【0038】
端末制御部11は、決定した利用出入口の位置に基づいて、車両30に対して駐車をすすめる駐車区画を決定してもよい。車両に対して駐車をすすめる駐車区画は、利用区画とも称される。端末制御部11は、駐車場6内において駐車可能な駐車区画の中から利用区画を決定してよい。駐車可能な駐車区画は、空いている駐車区画を含んでよい。駐車可能な駐車区画は、車両30の外形の大きさに対して十分大きい広さを有する駐車区画を含んでもよい。端末制御部11は、決定した利用区画の位置を車両30に出力する。端末制御部11は、決定した利用区画の位置を、出力部13に表示させることによって車両30の運転者に通知してよい。
【0039】
本実施形態に係る情報処理システム1及び情報処理装置は、複合施設5に併設される駐車場6に入場した車両30に対して、車両30のユーザの嗜好に基づいて決定された利用出入口の位置を出力できる。車両30は、利用出入口の位置に基づいてどこに駐車するのがよいか判断できる。このようにすることで、車両30の運転者は、車両30を駐車する位置を判断しやすくなる。また、車両30のユーザは、嗜好に合った店舗を訪れやすくなる。その結果、車両30のユーザの利便性が向上し得る。
【0040】
<ユーザによる候補店舗の確認>
端末制御部11は、車両30のユーザの嗜好情報に基づいて、複合施設5内に位置する複数の店舗の中から利用店舗の候補となる候補店舗を決定してよい。端末制御部11は、候補店舗をユーザに通知し、利用店舗となる店舗をユーザに選択させたり確認させたりしてよい。
【0041】
嗜好情報が店舗毎のスコアを含む場合、端末制御部11は、最も高いスコアの店舗を候補店舗として決定してよいし、所定値以上のスコアの店舗を候補店舗として決定してもよい。嗜好情報がカテゴリ毎のスコアを含む場合、端末制御部11は、最も高いスコアのカテゴリに含まれる店舗を候補店舗として決定してよい。端末制御部11は、所定値以上のスコアのカテゴリに含まれる店舗を候補店舗として決定してよい。
【0042】
端末制御部11は、候補店舗が複数存在する場合、他の条件に基づいて候補店舗を絞り込んでよい。端末制御部11は、例えば、出入口から候補店舗までの距離に基づいて、候補店舗を絞り込んでよい。端末制御部11は、候補店舗を、出入口の最も近くに位置する店舗、又は、出入口から所定距離以内に位置する店舗に絞り込んでよい。端末制御部11は、車両30が駐車可能な駐車区画に近い出入口の位置に基づいて、候補店舗を絞り込んでよい。端末制御部11は、候補店舗を、車両30が駐車可能な駐車区画に近い出入口から所定距離以内に位置する店舗に絞り込んでよい。端末制御部11は、これらの例に限られず、種々の基準によって候補店舗を絞り込んでよい。
【0043】
端末制御部11は、候補店舗をそのまま利用店舗に設定してよい。候補店舗が複数の店舗を含む場合、複数の店舗が利用店舗に設定されてもよい。端末制御部11は、候補店舗を車両30のユーザに通知してよい。端末制御部11は、ユーザから候補店舗を利用店舗に設定してよいか確認する操作入力を入力部15で受け付けてよい。端末制御部11は、ユーザが候補店舗を利用店舗に設定してよいと確認した場合、候補店舗を利用店舗に設定する。端末制御部11は、候補店舗として複数の店舗を決定した場合、ユーザから利用店舗に設定する候補店舗を選択する操作入力を入力部15で受け付けてよい。端末制御部11は、ユーザが選択した候補店舗を利用店舗に設定する。
【0044】
以上述べてきたように、端末制御部11が候補店舗を決定し、利用店舗となる店舗をユーザに選択させたり確認させたりすることによって、ユーザの嗜好に合った店舗が利用店舗として設定されやすくなる。その結果、ユーザの利便性が向上し得る。
【0045】
(情報処理装置が実行する情報処理方法の一例)
端末制御部11は、車両30が難駐車場に入場した場合に、例えば
図4に例示されるフローチャートの手順を含む情報処理方法を実行してよい。端末制御部11は、例示される情報処理方法を実行することによって、車両30のユーザの嗜好に基づく利用店舗を決定し、利用店舗の位置に基づいて利用出入口を決定し、利用出入口の位置を車両30に出力できる。サーバ20が情報処理装置として機能する場合、情報処理方法は、サーバ制御部22によって実行される。情報処理方法は、端末制御部11又はサーバ制御部22に実行させる情報処理プログラムとして実現されてもよい。
【0046】
端末制御部11は、車両30が難駐車場に入場したか判定する(ステップS1)。端末制御部11は、車両30が難駐車場に入場していない場合(ステップS1:NO)、
図4のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0047】
端末制御部11は、車両30が難駐車場に入場した場合(ステップS1:YES)、車両30のユーザの嗜好情報を取得する(ステップS2)。端末制御部11は、嗜好情報を外部の装置から取得してよい。端末制御部11は、端末装置10の入力部15で受け付けたユーザの操作入力の内容に基づいてカテゴリのスコアを算出することによって嗜好情報を生成してもよい。ユーザの操作入力に基づくスコアの算出手順は後述される。
【0048】
端末制御部11は、車両30のユーザの嗜好情報に基づいて、ユーザの嗜好に合うカテゴリを決定する(ステップS3)。ユーザの嗜好に合うカテゴリは、嗜好カテゴリとも称される。具体的には、端末制御部11は、嗜好情報に基づいて各カテゴリに優先順位をつけるとともに、複合施設5の店舗が分類されるカテゴリを特定する。端末制御部11は、複合施設5の店舗が分類されるカテゴリのうち、嗜好情報に基づく優先順位が最上位のカテゴリを嗜好カテゴリとして決定する。言い換えれば、端末制御部11は、嗜好情報に基づく優先順位で上位とされるカテゴリから順にそのカテゴリに複合施設5の店舗が分類されるか判定し、複合施設5の店舗が分類されるカテゴリのうちの最上位のカテゴリを嗜好カテゴリとして決定する。
【0049】
端末制御部11は、嗜好カテゴリに含まれる店舗に関する情報を取得する(ステップS4)。嗜好カテゴリに含まれる店舗に関する情報は、嗜好カテゴリの店舗情報とも称される。具体的には、嗜好カテゴリの店舗情報は、嗜好カテゴリに含まれる店舗に関する情報を含む。店舗に関する情報は、その店舗の位置若しくは名称、又は、その店舗が分類されるカテゴリ等を表す情報を含む。端末制御部11は、嗜好カテゴリに含まれる店舗を候補店舗とみなしてよい。
【0050】
嗜好カテゴリの店舗情報は、車両30のユーザが駐車場6から候補店舗に移動するために通行することがすすめられる出入口の位置に関する情報を含む。駐車場6から候補店舗に移動するために通行することがすすめられる出入口は、候補出入口とも称される。端末制御部11は、複合施設5が備える各出入口の位置を取得し、候補店舗の位置に基づいて、各候補店舗に対応する候補出入口を決定する。端末制御部11は、例えば、候補店舗に最も近い出入口を候補出入口として決定してもよい。端末制御部11は、例えば、候補店舗までバリアフリーで移動できる出入口を候補出入口として決定してもよい。候補店舗が複数の店舗を含む場合、端末制御部11は、複数の候補店舗を巡る経路が最短になる出入口を、複数の候補店舗に対応する候補出入口として決定してもよい。
【0051】
端末制御部11は、ユーザが駐車案内を希望するか判定する(ステップS5)。駐車案内は、候補出入口又は利用出入口の位置の案内を含む。駐車案内は、利用区画の案内を含んでもよい。駐車案内は、嗜好カテゴリの店舗情報の案内を含んでもよい。具体的には、端末制御部11は、ユーザに対して駐車案内を希望するかを問う質問を、端末装置10の出力部13に表示させ、端末装置10の入力部15に対する回答の入力をユーザに促してよい。端末制御部11は、ユーザが駐車位置の案内を希望するかを問う質問に対する回答の入力を入力部15で受け付ける。端末制御部11は、ユーザが駐車位置の案内を希望しない旨の回答を入力した場合、ユーザが駐車案内を希望しないと判定し(ステップS5:NO)、
図4のフローチャートの手順の実行を終了する。端末制御部11は、ユーザが駐車位置の案内を希望する旨の回答を入力した場合、ユーザが駐車案内を希望すると判定し(ステップS5:YES)、ステップS6の手順に進む。
【0052】
端末制御部11は、ユーザが駐車案内を希望する場合(ステップS5:YES)、嗜好カテゴリの店舗情報を表示する(ステップS6)。具体的には、端末制御部11は、嗜好カテゴリの店舗情報が1つの店舗に関する情報を含む場合、つまり、候補店舗が1つの店舗だけである場合、候補店舗を利用店舗に決定する。
【0053】
端末制御部11は、嗜好カテゴリの店舗情報が複数の店舗に関する情報を含む場合、つまり、候補店舗が複数の店舗を含む場合、複数の候補店舗全てを利用店舗に決定してもよいし、複数の候補店舗のうち一部の候補店舗だけを利用店舗に決定してもよい。端末制御部11は、少なくとも一部の候補店舗に関する情報を出力部13に表示させてユーザに通知し、利用店舗とする店舗をユーザに選択させてよい。端末制御部11は、ユーザからの選択の入力に基づいて利用店舗を決定する。端末制御部11は、複数の候補店舗を利用店舗として決定してもよい。出力部13は、候補店舗の位置を複合施設5の店舗フロアの地図上に表示してもよい。出力部13は、候補店舗に関する情報を聴覚情報として出力してもよい。
【0054】
端末制御部11は、決定した利用店舗に関する情報を出力部13に表示させる。端末制御部11は、決定した利用店舗の位置を出力部13に表示させ、車両30のユーザに通知してよい。端末制御部11は、決定した利用店舗に対応する利用出入口の位置を車両30に出力する。端末制御部11は、利用出入口の位置を出力部13に表示させ、車両30の運転者に通知してよい。出力部13は、利用店舗の位置を複合施設5の店舗フロアの地図上に表示してもよい。出力部13は、利用出入口の位置を駐車フロアの地図上に表示してもよい。出力部13は、駐車フロアの地図上に、位置情報取得部14が取得した端末装置10の位置、つまり、端末装置10を搭載している車両30の位置をあわせて表示してもよい。出力部13は、利用店舗及び利用出入口に関する情報を聴覚情報として出力してもよい。
【0055】
端末制御部11は、車両30に対して駐車をすすめる利用区画を決定し、決定した利用区画の位置を出力部13に表示させる(ステップS7)。端末制御部11は、決定した利用区画の位置を車両30に出力するともいえる。具体的には、端末制御部11は、利用出入口の位置に基づいて利用区画を決定する。端末制御部11は、車両30が駐車可能な駐車区画の中で利用出入口に最も近い駐車区画、又は、利用出入口から所定距離以内に位置する駐車区画を利用区画として決定してよい。端末制御部11は、利用区画の位置を出力部13に表示させ、車両30の運転者に通知してよい。出力部13は、利用区画の位置を駐車フロアの地図の上に表示してもよい。出力部13は、駐車フロアの地図上に、位置情報取得部14が取得した端末装置10の位置、つまり、端末装置10を搭載している車両30の位置をあわせて表示してもよい。出力部13は、利用区画に関する情報を聴覚情報として出力してもよい。端末制御部11は、ステップS7の手順の実行後、
図4のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0056】
端末制御部11は、ステップS5の手順の実行を省略してもよい。この場合、端末制御部11は、ユーザの希望にかかわらず、ステップS6の手順を実行し、嗜好カテゴリの店舗情報を表示してユーザに通知する。
【0057】
端末制御部11は、ステップS7の手順の実行を省略してもよい。この場合、端末制御部11は、利用区画を車両30の運転者に通知しない。車両30の運転者は、運転者自身で駐車区画を決定する。車両30の運転者は、ステップS6の手順で嗜好カテゴリの店舗情報として表示される利用出入口の位置に基づいて、駐車区画を決定してもよい。
【0058】
以上述べてきたように、本実施形態に係る情報処理システム1及び情報処理方法によれば、車両30のユーザの嗜好に基づいて車両30のユーザに対して利用することがすすめられる利用出入口が決定される。このようにすることで、車両30の運転者は、利用出入口の位置に基づいて駐車位置を選択できる。つまり、車両30の運転者は、難駐車場における駐車位置を選択しやすくなる。また、車両30のユーザは、その嗜好に合った店舗を訪れやすくなる。その結果、車両30のユーザの利便性が向上する。
【0059】
(他の実施形態)
<嗜好情報の生成>
本実施形態において、端末装置10は、カーナビゲーション装置の機能として、車両30のユーザが目的地を検索できる機能を提供する。端末装置10は、車両30のユーザにカテゴリを選択させ、ユーザが選択したカテゴリに含まれる店舗又は施設等を目的地の検索結果として表示する。端末制御部11は、車両30のユーザが目的地を検索したり、目的地を設定したりする操作の内容に基づいて、ユーザの嗜好情報としてカテゴリに優先順位をつけることができる。
【0060】
端末制御部11は、例えば
図5に例示されるフローチャートの手順を含む情報処理方法を実行してよい。端末制御部11は、
図5に例示される情報処理方法を実行することによって、車両30のユーザの嗜好情報として、カテゴリのスコアを算出できる。情報処理方法は、サーバ20によって実行されてもよい。情報処理方法は、端末制御部11又はサーバ制御部22に実行させる情報処理プログラムとして実現されてもよい。
【0061】
端末制御部11は、ユーザが目的地を検索するために用いるユーザインタフェースに設定されているトップカテゴリの入替操作を実行したか判定する(ステップS11)。トップカテゴリは、ユーザが目的地を検索する際に指定しやすいように検索のトップ画面に表示されるように設定されたカテゴリを意味する。トップカテゴリは、いわゆる「お気に入り」に指定されているカテゴリともいえる。
【0062】
端末制御部11は、トップカテゴリの入替操作が実行されなかった場合(ステップS11:NO)、ステップS13の手順に進む。端末制御部11は、トップカテゴリの入替操作が実行された場合(ステップS11:YES)、新たにトップカテゴリに設定されたカテゴリのスコアを更新する(ステップS12)。具体的には、端末制御部11は、更新の対象となるカテゴリのスコアに第1所定値を加算する。第1所定値は、例えば10点に設定されてよいがこれに限られない。
【0063】
端末制御部11は、ユーザがカテゴリを指定して目的地を検索する操作を実行したか判定する(ステップS13)。カテゴリを指定した目的地検索は、指定されたカテゴリに含まれる店舗又は施設等を検索結果として表示したり、他の条件に更に基づいて絞り込んだ店舗又は施設等を検索結果として表示したりする機能に対応する。
【0064】
端末制御部11は、カテゴリを指定した目的地検索の操作が実行されなかった場合(ステップS13:NO)、ステップS15の手順に進む。端末制御部11は、カテゴリを指定した目的地検索の操作が実行された場合(ステップS13:YES)、目的地の検索のために指定されたカテゴリのスコアを更新する(ステップS14)。具体的には、端末制御部11は、更新の対象となるカテゴリのスコアに第2所定値を加算する。第2所定値は、第1所定値より小さい値に設定されてよい。第2所定値は、例えば1点に設定されてよいがこれに限られない。
【0065】
端末制御部11は、ユーザが目的地を設定する操作を実行したか判定する(ステップS15)。
【0066】
端末制御部11は、目的地設定の操作が実行されなかった場合(ステップS15:NO)、
図5のフローチャートの手順の実行を終了する。端末制御部11は、目的地設定の操作が実行された場合(ステップS15:YES)、設定された目的地を含むカテゴリのスコアを更新する(ステップS16)。言い換えれば、端末制御部11は、目的地として設定された店舗又は施設等が分類されるカテゴリのスコアを更新する。具体的には、端末制御部11は、更新の対象となるカテゴリのスコアに第3所定値を加算する。第3所定値は、第1所定値より小さい値に設定されてよい。第3所定値は、例えば1点に設定されてよいがこれに限られない。第3所定値は、第2所定値と同じ値に設定されてもよいし異なる値に設定されてもよい。端末制御部11は、ステップS16の手順の実行後、
図5のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0067】
以上述べてきたように、端末制御部11がユーザの検索操作に基づいてカテゴリのスコアを更新することによって、ユーザの興味又は関心の度合いがスコアに反映されやすくなる。ユーザの興味又は関心の度合いがスコア、つまり嗜好情報に反映されることによって、嗜好情報に基づいて決定される嗜好カテゴリの店舗情報に対するユーザの満足度が向上され得る。その結果、ユーザの利便性が向上し得る。
【0068】
端末制御部11は、スコアに基づかずにカテゴリの優先順位を決定してもよい。例えば、端末制御部11は、目的地検索のために指定されたカテゴリの優先順位を、最上位に変更してもよいし、所定の順位だけ上位に繰り上げてもよい。このようにすることで、端末制御部11は、スコアを算出するかにかかわらず、ユーザの操作に基づいてカテゴリの優先順位を簡便に決定できる。ユーザの操作に基づいてカテゴリの優先順位が決定されることによって、ユーザの興味又は関心の度合いが嗜好情報に反映され得る。その結果、嗜好情報に基づいて決定される嗜好カテゴリの店舗情報に対するユーザの満足度が向上され得るとともに、ユーザの利便性が向上し得る。
【0069】
<<嗜好情報の生成における変形例>>
端末制御部11は、ユーザの検索操作に基づいてスコアを算出する際、実行されてからの日数が経過しているほど、その操作がスコアに寄与する度合いを小さくしてよい。例えば、1年前の検索操作において指定されたカテゴリのスコアに加算する値は、1週間前の検索操作において指定されたカテゴリのスコアに加算する値よりも小さくされてよい。具体的には、端末制御部11は、ある操作に基づいてスコアに加算する所定値に対して、その操作が実行されてからの経過日数に応じた係数を乗じた値を、スコアに実際に加算してもよい。この場合、端末制御部11は、実行された操作のログを記憶部に格納し、格納した過去の操作ログに基づいてスコアを算出する。
【0070】
具体的には、端末制御部11は、以下に例示するように、ユーザの操作が実行されてからの経過日数に応じて、その操作に基づいて各カテゴリのスコアに加算する値を変更してよい。ここで、カテゴリは、第1カテゴリと第2カテゴリとを含むとする。第1カテゴリを指定した検索操作又は第1カテゴリをトップカテゴリに設定する操作等は、第1カテゴリに関する操作と称される。第2カテゴリを指定した検索操作又は第2カテゴリをトップカテゴリに設定する操作等は、第2カテゴリに関する操作と称される。
【0071】
端末制御部11は、第1カテゴリに関する操作に基づく所定値に、ユーザが第1カテゴリに関する操作を実行してからの経過日数に応じた第1係数を乗じた値を、第1カテゴリのスコアに加算するとする。ユーザが第1カテゴリに関する操作を実行してからの経過日数は、第1経過日数とも称される。端末制御部11は、第2カテゴリに関する操作に基づく所定値に、ユーザが第2カテゴリに関する操作を実行してからの経過日数に応じた第2係数を乗じた値を、第2カテゴリのスコアに加算するとする。ユーザが第2カテゴリに関する操作を実行してからの経過日数は、第2経過日数とも称される。
【0072】
ここで、第1経過日数は、第2経過日数よりも短いとする。言い換えれば、第1カテゴリに関する操作は、第2カテゴリに関する操作よりも最近に実行されたとする。この場合、端末制御部11は、第1係数を第2係数よりも大きい値に設定する。このようにすることで、最近の操作がスコアに反映されやすくなる。その結果、端末制御部11は、ユーザの興味又は関心が時期によって変化することを考慮して、より一層高精度に嗜好情報を生成できる。
【0073】
ユーザが所定のカテゴリをトップカテゴリに設定する場合、ユーザがそのカテゴリに対して抱いている興味又は関心の度合いが大きいと推定される。よって、トップカテゴリに設定されたカテゴリのスコアに加算される第1所定値が第2所定値及び第3所定値より大きい値に設定されることによって、ユーザの興味又は関心の度合いがより一層スコアに反映されやすくなる。
【0074】
端末制御部11は、ステップS13の手順において、目的地の検索がカテゴリ指定で実行された場合に、検索で指定されたカテゴリのスコアを更新した。端末制御部11は、目的地の検索がカテゴリ指定ではなく50音検索又はワンボックス検索等の他の検索方式で実行された場合でも、得られた検索結果に含まれる店舗又は施設等が含まれるカテゴリのスコアを更新してもよい。具体的には、端末制御部11は、検索で指定されたカテゴリのスコアに加算する第2所定値と同じ値を、得られた検索結果に含まれる店舗又は施設等が含まれるカテゴリのスコアに加算してもよい。端末制御部11は、検索で指定されたカテゴリのスコアに加算する第2所定値と異なる第4所定値を、得られた検索結果に含まれる店舗又は施設等が含まれるカテゴリのスコアに加算してもよい。第4所定値は、第2所定値より大きい値に設定されてもよいし小さい値に設定されてもよい。端末制御部11が種々の検索方式による検索結果をスコアに反映させることによって、ユーザの興味又は関心の度合いがより一層スコアに反映されやすくなる。
【0075】
端末制御部11は、スコアが高いカテゴリを上位のカテゴリとみなすとして説明されてきたが、スコアが低いカテゴリを上位のカテゴリとみなしてもよい。この場合、端末制御部11は、ユーザの操作に基づいてスコアを更新する際に、スコアに所定値を加算するのではなくスコアから所定値を減算する。
【0076】
<複合施設5の他の形態の例>
<<平面型複合施設に平面駐車場が併設されている構成例>>
図6に例示されるように、複合施設5は、地面に沿って並ぶ店舗54、55及び56を備える、平面型複合施設であってよい。複合施設5に併設される駐車場6は、地面に沿って並ぶ駐車領域64、65及び66を備える平面駐車場であってよい。
【0077】
店舗54及び56はそれぞれ、店舗出入口74及び76を有する。
図6に例示される複合施設5は、施設全体としての出入口を有していない。よって、店舗出入口74及び76は、複合施設5の出入口とみなされるとする。店舗55は、カウンター75を有する。カウンター75は、複合施設5の出入口とみなされるとする。
【0078】
端末制御部11は、
図4のフローチャートのステップS6の手順として示されるように、複合施設5の店舗54、55及び56の中から利用店舗を決定するとともに、利用店舗の位置に基づいて利用出入口を決定する。複合施設5が平面型複合施設である場合、端末制御部11は、店舗出入口74及び76、並びに、カウンター75のいずれかを利用出入口として決定してよい。
【0079】
端末制御部11は、
図4のフローチャートのステップS7の手順として示されるように、利用出入口の位置に基づいて利用区画を決定する。
図6の例において、端末制御部11は、店舗54の店舗出入口74を利用出入口に決定した場合、店舗出入口74に最も近い駐車領域64に含まれる駐車区画を利用区画として決定してよい。端末制御部11は、店舗55のカウンター75を利用出入口に決定した場合、カウンター75に最も近い駐車領域65に含まれる駐車区画を利用区画として決定してよい。端末制御部11は、店舗56の店舗出入口76を利用出入口に決定した場合、店舗出入口76に最も近い駐車領域66に含まれる駐車区画を利用区画として決定してよい。
【0080】
<<店舗フロアと駐車フロアとが一対一に対応しない構成例>>
図3に例示される、第1店舗フロア51、第2店舗フロア52及び第3店舗フロア53は、駐車場6との間に出入口を有する店舗フロアである。一方で、複合施設5は、駐車場6との間に出入口を有しない店舗フロアを備えることがある。駐車場6との間に出入口を有する、第1店舗フロア51、第2店舗フロア52及び第3店舗フロア53は、出入口フロアとも称される。
図3に例示される複合施設5において、店舗フロアは全て、出入口フロアに該当する。利用店舗に設定された店舗が位置する店舗フロアは、利用フロアとも称される。
【0081】
複合施設5は、利用フロアに出入口を有しないことがある。言い換えれば、利用フロアが出入口フロアではないことがある。この場合、端末制御部11は、利用店舗からの垂直方向の移動距離が最短となる出入口を利用出入口として決定してよい。垂直方向の移動は、移動手段が限定されることによって移動に時間がかかったり、ユーザの身体に負担がかかったりすることがある。よって、垂直方向の移動距離が最短とされることによって、ユーザの利便性が向上し得る。端末制御部11は、利用店舗からの歩行距離が最短となる出入口を利用出入口として決定してもよい。このようにすることでも、ユーザの利便性が向上し得る。
【0082】
図3に例示される、第1駐車フロア61、第2駐車フロア62及び第3駐車フロア63は、複合施設5の出入口フロアと略同一の高さで接続される駐車フロアである。言い換えれば、第1駐車フロア61、第2駐車フロア62及び第3駐車フロア63から複合施設5の出入口にユーザが移動する場合の垂直方向の移動距離は、所定距離未満である。一方で、駐車場6は、車両30のユーザが複合施設5の出入口フロアに移動するために垂直方向に所定距離以上移動する必要がある駐車フロアを備えることがある。複合施設5の出入口フロアと略同一の高さで接続される、第1駐車フロア61、第2駐車フロア62及び第3駐車フロア63は、接続フロアとも称される。
【0083】
端末制御部11は、利用出入口の近くの駐車区画を利用区画として決定する。しかし、利用出入口を有する出入口フロアと略同一の高さで接続される接続フロアに車両30が駐車可能な駐車区画がないことがある。この場合、端末制御部11は、他の駐車フロアの駐車区画を利用区画として決定する。端末制御部11は、出入口フロアとの高さの差が最小となる駐車フロアに位置する駐車区画を利用区画として決定してよい。端末制御部11は、利用店舗までの垂直方向の移動距離が最短となる駐車区画を利用区画として決定してよい。端末制御部11は、利用店舗までの歩行距離が最短となる駐車区画を利用区画として決定してもよい。このようにすることで、ユーザの利便性が向上し得る。
【0084】
<<駐車場6が複合施設5の店舗フロアと重なる構成例>>
駐車場6は、複合施設5の店舗フロアと重なって位置することがある。例えば、駐車場6は、複合施設5の屋上又は地下に位置することがある。店舗フロアは、それに重なって位置する駐車場6との間に複数の出入口を有する。端末制御部11は、決定した利用店舗の位置に基づいて、複数の出入口の中から利用出入口を決定してよい。端末制御部11は、利用出入口の位置に基づいて利用区画を決定してよい。
【0085】
<<小括>>
以上述べてきたように、本実施形態に係る情報処理システム1は、種々の形態の複合施設5及び駐車場6において、駐車場6に入場した車両30のユーザに適した利用出入口を決定し、その位置を車両30に出力できる。その結果、ユーザの利便性が向上し得る。
【0086】
<サーバ20が情報処理装置として機能する構成例>
本実施形態に係る情報処理システム1において、端末装置10が情報処理装置として機能する構成例が説明されてきた。上述したように、サーバ20は、端末装置10の動作として説明されてきた動作の少なくとも一部を実行し、情報処理装置として機能してよい。サーバ20は、情報処理装置として機能する場合、決定した嗜好カテゴリの店舗情報等の情報をユーザに通知するために、情報を端末装置10に出力し、端末装置10の出力部13にその情報を表示させる。この場合、端末装置10は、車両30に搭載されているカーナビゲーション装置であってよいし、車両30のユーザが所持しているスマートフォン等の携帯端末であってもよい。サーバ20が情報処理装置として機能し、情報を端末装置10に出力する場合、端末装置10は、車載器とも称される。
【0087】
<車両30の他の形態の例>
図7に示されるように、一実施形態に係る情報処理システム1は、車両30と、サーバ20とを備える。車両30は、車両制御部32と、車両通信部34と、位置情報取得部36とを備える。車両制御部32、車両通信部34及び位置情報取得部36は、例えばCAN(Controller Area Network)等の車載ネットワーク又は専用線を介して、互いに通信可能に接続される。
【0088】
車両制御部32は、車両30が備える各構成部を制御する。車両制御部32は、1つ以上のプロセッサを含んでよいし、プロセッサの代わりに1つ以上の専用回路を含んでもよいし、プロセッサとともに1つ以上の専用回路を含んでもよい。車両制御部32は、端末制御部11と同様に構成されてもよい。車両30又は車両制御部32は、記憶部を備えてもよい。
【0089】
車両通信部34は、サーバ20と通信可能に接続される。車両通信部34は、例えば車載通信機であってよい。車両通信部34は、ネットワーク又はサーバ20と通信可能に接続する通信モジュールを含んでよい。車両通信部34は、端末通信部12と同様に構成されてもよい。
【0090】
位置情報取得部36は、車両30の位置情報を取得する。位置情報取得部36は、端末装置10の位置情報取得部14と同様に構成されてもよい。
【0091】
車両30は、運転者によって運転されるように構成されてもよい。車両30は、自動運転によって運行可能に構成されてもよい。自動運転は、例えばSAE(Society of Automotive Engineers)において定義されるレベル1からレベル5までのいずれかのレベルで実施されてよい。自動運転は、例示した定義に限られず、他の定義に基づいて実施されてもよい。
【0092】
車両30は、必須ではないが、端末装置10を更に備える。端末装置10は、車載ネットワーク又は専用線を介して、車両制御部32と通信可能に接続される。端末装置10は、外部の無線ネットワークを介してサーバ20と通信可能に接続されてよい。端末装置10は、車両30に搭載されるカーナビゲーション装置として構成されよい。端末装置10は、車両30のユーザに所持される携帯端末として情報処理システム1に含まれてもよい。
【0093】
車両30が自動運転によって制御される場合、車両制御部32は、位置情報取得部36が取得した車両30の位置情報に基づいて車両30の走行を制御する。端末装置10又はサーバ20は、車両30の目的地を特定する情報を含む制御情報を車両制御部32に対して出力する。車両制御部32は、端末装置10又はサーバ20が出力する制御情報に更に基づいて車両30の走行を制御し、車両30を目的地まで移動させる。
【0094】
端末装置10又はサーバ20は、上述してきた情報処理装置の動作を実行することによって車両30の目的地として利用区画を決定し、利用区画の位置を含む情報を車両制御部32に対して出力する。車両制御部32は、制御情報と位置情報取得部36が取得した車両30の位置情報とに基づいて車両30の走行を制御し、車両30を利用区画に駐車する。
【0095】
車両制御部32は、端末装置10又はサーバ20の代わりに、上述してきた情報処理装置の動作を実行し、車両制御部32自身で車両30の目的地としての利用区画を決定してもよい。この場合、車両制御部32は、車両30のユーザに情報を通知するために、端末装置10の出力部13に情報を表示させてもよい。
【0096】
以上述べてきたように、本実施形態に係る情報処理システム1は、自動運転で走行する車両30を、車両30のユーザの嗜好に基づいて決定した駐車区画に駐車させることができる。このようにすることで、ユーザは、目的地として複合施設5を指定するだけで、ユーザ自身の嗜好に合う店舗を訪れやすくなる。その結果、ユーザの利便性が向上し得る。
【0097】
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0098】
1 情報処理システム
5 複合施設(51~53:第1~第3店舗フロア、51a、51b、52a、52b、53a、53b、53c及び54~56:店舗)
6 駐車場(61~63:第1~第3駐車フロア、64~66:駐車領域)
10(10a、10b) 端末装置(11:端末制御部、12:端末通信部、13:出力部、14:位置情報取得部、15:入力部)
20 サーバ(22:サーバ制御部、24:サーバ通信部)
30 車両(32:車両制御部、34:車両通信部、36:位置情報取得部)
71~73 第1~第3出入口
74、76 店舗出入口
75 カウンター