(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】空気調整装置用コントローラ、カラオケ装置、空気調整装置及び空気調整装置用コントロールプログラム
(51)【国際特許分類】
F24F 11/50 20180101AFI20230912BHJP
G10K 15/04 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
F24F11/50
G10K15/04 302D
(21)【出願番号】P 2021059139
(22)【出願日】2021-03-31
【審査請求日】2022-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100157118
【氏名又は名称】南 義明
(72)【発明者】
【氏名】水谷 哲也
(72)【発明者】
【氏名】深谷 政宏
(72)【発明者】
【氏名】小橋 嘉寛
【審査官】町田 豊隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-035360(JP,A)
【文献】実開昭56-057564(JP,U)
【文献】実開平01-048128(JP,U)
【文献】特開2011-247552(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-2001782(KR,B1)
【文献】特開2016-225726(JP,A)
【文献】特開昭60-122850(JP,A)
【文献】特開2022-006939(JP,A)
【文献】特開2020-030010(JP,A)
【文献】特開2021-103028(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/50
G10K 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声検出処理と、
第1パラメータ算出処理と、第2パラメータ算出処理と、制御パラメータ算出処理と、指示処理と、を実行可能な空気調整装置用コントローラであって、
音声検出処理は、マイクロホンに入力される音響信号から、音声に関する所定の発話状態を検出し、
第1パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された特定の子音に基づき、第1パラメータを算出し、
第2パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された音声の音量に基づき、第2パラメータを算出し、
制御パラメータ算出処理は、算出された第1パラメータと第2パラメータを比較し、比較の結果に応じて異なる算出式を使用して制御パラメータを算出し、
指示処理は、
制御パラメータ算出処理で算出された制御パラメータを空気調整装置
に出力する
空気調整装置用コントローラ。
【請求項2】
制御パラメータ算出処理は、第1パラメータ、第2パラメータの大きい方に、第1パラメータ、第2パラメータの小さい方の所定割合を加算することで制御パラメータを算出する
請求項1に記載の空気調整装置用コントローラ。
【請求項3】
指示処理は、音声検出処理で検出された音声に関する所定の発話状態の種類に基づいて、空気調整装置に制御パラメータを出力する
請求項1に記載の空気調整装置用コントローラ。
【請求項4】
空気調整装置は、空気清浄機、エアコン、換気扇を含む
請求項1から請求項
3の何れか1項に記載の空気調整装置用コントローラ。
【請求項5】
楽曲再生処理と、音声検出処理と、
第1パラメータ算出処理と、第2パラメータ算出処理と、制御パラメータ算出処理と、指示処理と、を実行可能なカラオケ装置であって、
楽曲再生処理は、楽曲情報を再生し、
音声検出処理は、マイクロホンに入力される音響信号から、音声に関する所定の発話状態を検出し、
第1パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された特定の子音に基づき、第1パラメータを算出し、
第2パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された音声の音量に基づき、第2パラメータを算出し、
制御パラメータ算出処理は、算出された第1パラメータと第2パラメータを比較し、比較の結果に応じて異なる算出式を使用して制御パラメータを算出し、
指示処理は、
制御パラメータ算出処理で算出された制御パラメータを空気調整装置
に出力する
カラオケ装置。
【請求項6】
音声検出処理と、
第1パラメータ算出処理と、第2パラメータ算出処理と、制御パラメータ算出処理と、制御処理と、を実行可能な空気調整装置であって、
音声検出処理は、マイクロホンに入力される音響信号から、音声に関する所定の発話状態を検出し、
第1パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された特定の子音に基づき、第1パラメータを算出し、
第2パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された音声の音量に基づき、第2パラメータを算出し、
制御パラメータ算出処理は、算出された第1パラメータと第2パラメータを比較し、比較の結果に応じて異なる算出式を使用して制御パラメータを算出し、
制御処理は、
制御パラメータ算出処理で算出された制御パラメータに基づいて、空気調整に関する制御を実行する
空気調整装置。
【請求項7】
音声検出処理と、
第1パラメータ算出処理と、第2パラメータ算出処理と、制御パラメータ算出処理と、指示処理と、を情報処理装置に実行させることが可能な空気調整装置用コントロールプログラムであって、
音声検出処理は、マイクロホンに入力される音響信号から、音声に関する所定の発話状態を検出し、
第1パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された特定の子音に基づき、第1パラメータを算出し、
第2パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された音声の音量に基づき、第2パラメータを算出し、
制御パラメータ算出処理は、算出された第1パラメータと第2パラメータを比較し、比較の結果に応じて異なる算出式を使用して制御パラメータを算出し、
指示処理は、
制御パラメータ算出処理で算出された制御パラメータを空気調整装置
に出力する
空気調整装置用コントロールプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄機、エアコン、換気扇等、各種の空気調整装置を制御する空気調整装置用コントローラに関する。また、空気調整装置用コントローラの機能を有するカラオケ装置、空気調整装置、そして、情報処理装置において空気調整装置用コントローラの機能を実現するための空気調整装置用コントロールプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、伴奏に合わせて歌唱を楽しむカラオケが社交場等において行われている。このような社交場におけるカラオケは、カラオケボックス、あるいは、スナック等の区画された空間で行われることが一般的である。ところで、現在、感染症の流行により、このような区画された空間で行われるカラオケが避けられる傾向にある。そのため、カラオケの場においては、空気清浄機、換気扇、等が設置され、空気を浄化することで感染症を防ぐ対策が取られている。
【0003】
特許文献1には、カラオケルームの悪化する空気循環を改善することを目的として、
楽曲の演奏回数あるいは、演奏時間が基準値を超えた場合、空気清浄剤を噴霧するカラオケ空気清浄システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この特許文献1に開示されるカラオケルーム空気清浄システムでは、演奏時間、演奏回数に基づいて噴霧制御装置を制御するため、必ずしも効率よく飛沫を回収することはできない。
【0006】
また、空気清浄機を使用して最大限に浄化する場合、空気清浄機のファン音が生じることになる。このようなファン音は、歌唱を楽しむユーザにとって不快な騒音にもなる。
【0007】
現在、空気清浄機は、カラオケを行う環境のみならず、一般家庭や職場にも設置されることが多く、上述する課題が生じることが考えられる。特に、特許文献1では、カラオケ装置の使用を前提としたものであって、カラオケ装置を使用しない環境では、噴霧制御装置は動作することはない。
【0008】
本発明はこのような状況を鑑みたものであり、空気清浄機、エアコン、換気扇等の空気調整装置を使用する際、人の発声で生じた飛沫を効率よく回収することを1つの目的としている。また、空気清浄機、換気扇等の空気調整装置を適切に動作させることで、騒音を抑制した環境を提供することをもう1つの目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そのため、本発明に係る空気調整装置用コントローラは、音声検出処理と、第1パラメータ算出処理と、第2パラメータ算出処理と、制御パラメータ算出処理と、指示処理と、を実行可能な空気調整装置用コントローラであって、音声検出処理は、マイクロホンに入力される音響信号から、音声に関する所定の発話状態を検出し、第1パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された特定の子音に基づき、第1パラメータを算出し、第2パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された音声の音量に基づき、第2パラメータを算出し、制御パラメータ算出処理は、算出された第1パラメータと第2パラメータを比較し、比較の結果に応じて異なる算出式を使用して制御パラメータを算出し、指示処理は、制御パラメータ算出処理で算出された制御パラメータを空気調整装置に出力する。
さらに本発明に係る空気調整装置用コントローラにおいて、制御パラメータ算出処理は、第1パラメータ、第2パラメータの大きい方に、第1パラメータ、第2パラメータの小さい方の所定割合を加算することで制御パラメータを算出する。
【0010】
さらに本発明に係る空気調整装置用コントローラにおいて、指示処理は、音声検出処理で検出された音声に関する所定の発話状態の種類に基づいて、空気調整装置に対する制御指示を出力する。
【0013】
さらに本発明に係る空気調整装置用コントローラにおいて、空気調整装置は、空気清浄機、エアコン、換気扇を含む。
【0014】
また本発明に係るカラオケ装置は、 楽曲再生処理と、音声検出処理と、第1パラメータ算出処理と、第2パラメータ算出処理と、制御パラメータ算出処理と、指示処理と、を実行可能なカラオケ装置であって、楽曲再生処理は、楽曲情報を再生し、音声検出処理は、マイクロホンに入力される音響信号から、音声に関する所定の発話状態を検出し、第1パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された特定の子音に基づき、第1パラメータを算出し、第2パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された音声の音量に基づき、第2パラメータを算出し、制御パラメータ算出処理は、算出された第1パラメータと第2パラメータを比較し、比較の結果に応じて異なる算出式を使用して制御パラメータを算出し、指示処理は、制御パラメータ算出処理で算出された制御パラメータを空気調整装置に出力する。
【0015】
また本発明に係る空気調整装置は、音声検出処理と、第1パラメータ算出処理と、第2パラメータ算出処理と、制御パラメータ算出処理と、制御処理と、を実行可能な空気調整装置であって、音声検出処理は、マイクロホンに入力される音響信号から、音声に関する所定の発話状態を検出し、第1パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された特定の子音に基づき、第1パラメータを算出し、第2パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された音声の音量に基づき、第2パラメータを算出し、制御パラメータ算出処理は、算出された第1パラメータと第2パラメータを比較し、比較の結果に応じて異なる算出式を使用して制御パラメータを算出し、制御処理は、制御パラメータ算出処理で算出された制御パラメータに基づいて、空気調整に関する制御を実行する。
【0016】
また本発明に係る空気調整装置用コントロールプログラムは、音声検出処理と、第1パラメータ算出処理と、第2パラメータ算出処理と、制御パラメータ算出処理と、指示処理と、を情報処理装置に実行させることが可能な空気調整装置用コントロールプログラムであって、音声検出処理は、マイクロホンに入力される音響信号から、音声に関する所定の発話状態を検出し、第1パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された特定の子音に基づき、第1パラメータを算出し、第2パラメータ算出処理は、音声検出処理で検出された音声の音量に基づき、第2パラメータを算出し、制御パラメータ算出処理は、算出された第1パラメータと第2パラメータを比較し、比較の結果に応じて異なる算出式を使用して制御パラメータを算出し、指示処理は、制御パラメータ算出処理で算出された制御パラメータを空気調整装置に出力する。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る空気調整装置用コントローラ、カラオケ装置、空気調整装置。空気調整装置用コントロールプログラムによれば、人の発声で生じた飛沫を効率よく回収することが可能となる。また、空気清浄機、換気扇等の空気調整装置を適切に動作させることで、騒音を抑制した環境を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本実施形態のカラオケボックスにおける部屋内の様子を示す模式図
【
図2】本実施形態のカラオケシステムの構成を示す図
【
図7】本実施形態の第1パラメータ算出処理を示すフロー図
【
図8】本実施形態の第1パラメータ特性曲線を示す図
【
図9】本実施形態の第2パラメータ算出処理を示すフロー図
【
図10】本実施形態の第2パラメータ特性曲線を示す図
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本実施形態のカラオケボックスにおける部屋内の様子を示す模式図である。カラオケボックスでは、区画された空間を形成する部屋を時間借りし、部屋内に設置されているカラオケシステムを使用して歌唱を楽しむことになる。
【0020】
図1に示されるように、部屋内には、カラオケシステムを構成するカラオケ装置2、リモコン装置1が設置されている。また、カラオケ装置2にはモニタ41が接続されており、歌詞等の映像が表示される。歌唱者Sは、モニタ41の映像で歌詞を確認しつつ、マイクロホン43aを使用して歌唱を楽しむことが可能である。
【0021】
また、区画された部屋内には、部屋内の空気の各種調整を行う空気調整装置3として、空気清浄機3a、エアコン3b、換気扇3cが設置されている。これら空気調整装置3を使用して空気の浄化、入れ替え、温度や湿度等の調整が行われる。本実施形態では、歌唱者Sによる歌唱状況に基づき、空気調整装置3の1つである空気清浄機3aを制御することとしている。
【0022】
図1には、空気清浄機3aの構成が示されている。空気清浄機3aは、赤外線通信部36、制御部37、送風ファン38を有して構成されている。赤外線通信部36は、外部機器との赤外線通信を行うことが可能であって、本実施形態では、カラオケ装置2から送信された赤外線信号を受信する。制御部37は、赤外線通信部36から受信した制御信号に基づき、送風ファン38の風量を制御する。送風ファン38は、吸気した空気をフィルタで浄化して部屋内に送風する。送風ファン38の送風強度を変化させることで、空気の浄化能力を変更することが可能である。
【0023】
現在、感染症が流行する中、このような部屋内における空気調整を適切に行うことが望まれている。本実施形態では、カラオケ装置2を使用した歌唱状況に対応して空気調整を適切に行うことを1つの目的としている。また、このような空気調整装置3を使用して空気調整を行う場合、ファン音等の雑音が発生することが考えられる。このような雑音は、歌唱を楽しむ状況においては、必ずしも好ましいものではない。本実施形態では、空気調整装置3を使用した場合であっても、雑音の発生を抑制することを別の目的としている。
【0024】
図2は、本実施形態のカラオケシステムの構成を示す図である。本実施形態におけるカラオケシステムは、カラオケ装置2(コマンダと呼ぶこともある)と、リモコン装置1を含んで構成されている。カラオケ装置2とリモコン装置1は、LAN100及びアクセスポイント130を利用してネットワークを形成するように通信接続されている。
【0025】
カラオケ装置2は、楽曲を演奏するための演奏部として音響制御部25を備えている。また、カラオケ装置2は、ユーザからの各種入力を受け付ける操作部21を備える。カラオケ装置2は、操作部21からの入力を解釈してCPU30に伝達する操作処理部22を備える。また、カラオケ装置2は、各種情報を記憶する記憶部としてのハードディスク32を備える。カラオケ装置2は、LAN100に接続してネットワークに加入する通信手段としてのLAN通信部24aを備えている。また、本実施形態のカラオケ装置2は、無線LAN通信部24bも備えており、LAN通信部24aを使用した有線によるネットワーク接続に代え、無線LAN通信部24bを使用した無線によるネットワーク接続を行うことも可能である。
【0026】
また、カラオケ装置2は、モニタ41に対して歌詞映像、背景映像を表示させる映像再生手段を備える。この映像再生手段は、映像情報に基づいて映像を再生する映像再生部29、再生する映像を一時的に蓄積するビデオRAM28、再生された映像に対する歌詞テロップの重畳、映像効果の付与等を行う映像制御部31を備えて構成される。
【0027】
さらに、このカラオケ装置2では、外部に接続されるモニタ41以外に、タッチパネルモニタ33に対して各種情報を表示することを可能としている。タッチパネルモニタ33は映像制御部31から入力された映像情報を表示する表示部35と、タッチ入力された位置を操作処理部22に出力するタッチパネル34が重畳されて構成されている。このタッチパネルモニタ33は、カラオケ装置2の筐体前面等に配置され、カラオケ装置2の操作部21、あるいは、リモコン装置1のタッチパネルモニタ11などと同様、入力部として機能する。ユーザは、タッチパネルモニタ33にて楽曲を選択することで、直接カラオケ装置2に予約させる等、カラオケ装置2に対する各種操作を行うことが可能である。
【0028】
さらに、カラオケ装置2は、各構成を統括して制御するためのCPU30、各種プログラムを実行するにあたって必要となる情報を一時記憶するためのメモリ27を含んだ制御部を備えて構成されている。
【0029】
このような構成にてカラオケ装置2は、各種処理を実行することとなるが、カラオケ装置2の主な機能として、楽曲予約処理、楽曲再生処理などを実行可能としている。楽曲予約処理は、ユーザからの指定に基づいて楽曲を指定、予約するための処理であってリモコン装置1と連携して実行される。リモコン装置1の選曲処理で形成された予約情報は、カラオケ装置2に送信される。カラオケ装置2は、受信した予約情報をメモリ27中の予約テーブルに登録する。楽曲再生処理は、予約された楽曲を再生させる処理であって、楽曲演奏処理と歌詞表示処理とが同期して実行される処理である。
【0030】
楽曲演奏処理は、楽曲情報に含まれる演奏情報に基づき、音響制御部25に演奏を実行させる処理である。音響制御部25にて演奏された楽曲は、マイクロホン43a、43bから入力される歌唱音声と一緒にスピーカー42から放音される。歌詞表示処理は、楽曲情報に含まれる歌詞情報をモニタ41に表示させることで歌唱補助を行う処理である。この歌詞表示処理で表示される歌詞に、背景映像を重畳させて表示させる背景映像表示処理を実行することとしてもよい。
【0031】
一方、リモコン装置1は、ユーザからの指示に基づいて楽曲を検索し、再生指示のあった楽曲について予約情報をカラオケ装置2に送信する選曲処理を実行可能としている。また、リモコン装置1は、カラオケ装置2あるいはインターネット上に接続されたサーバー装置5から各種情報を受信し、各種処理を実行することが可能である。本実施形態では、ユーザから各種指示を受け付けるユーザインターフェイスとして、操作部17と、タッチパネルモニタ11を備えている。タッチパネルモニタ11は、表示部11aとタッチパネル11bを有して構成され、表示部11aに各種インターフェイスを表示するとともに、ユーザからのタッチ入力を受付可能としている。
【0032】
さらにリモコン装置1は、選曲処理に必要とされるデータベース、各種プログラム、並びに、プログラム実行に伴って発生する各種情報を記憶する記憶部として、メモリ14、そして、これら構成を統括して制御するためのリモコン側制御部を備えて構成される。リモコン側制御部には、CPU15、タッチパネルモニタ11に対して表示する映像を形成する映像制御部13、表示する映像情報を一時的に蓄えるビデオRAM12、タッチパネルモニタ11あるいは操作部17からの入力を解釈してCPU15に伝える操作処理部18が含まれている。
【0033】
リモコン装置1は、無線LAN通信部16によって、アクセスポイント130と無線接続されることで、LAN100によって構成されるネットワークに接続される。なお、各リモコン装置1は、特定のカラオケ装置2に対して事前に対応付けされている。リモコン装置1から出力される各種命令は、対応付けされたカラオケ装置2にて受信されることとなる。
【0034】
このようなリモコン装置1の構成により、ユーザからの各種入力をタッチパネルモニタ11、あるいは、操作部17から受付けるとともに、映像情報をタッチパネルモニタ11の表示により各種情報を提供することで、カラオケ装置2に対して出力する予約情報を送信する選曲処理など、各種処理を行うことが可能となっている。
【0035】
図3は、本実施形態の楽曲情報のデータ構成を示した図である。
図3に示されるように、楽曲情報は、楽曲情報に関連する各種情報を含んだメタ情報と、演奏や歌詞の表示といった各種処理を実行するための実情報を有している。メタ情報には、楽曲情報を識別するための楽曲ID、曲名、歌手名、ジャンル等の楽曲関連情報を有している。楽曲関連情報は、ユーザが楽曲を検索する際の検索対象項目として使用することが可能である。楽曲情報の実情報には、演奏情報、歌詞情報、背景映像情報等を含んで構成される。
【0036】
演奏情報は、MIDI規格に基づいて電子楽器用の制御情報、あるいは、実際の演奏を録音した圧縮音声情報等を含んで構成された、カラオケの伴奏音を演奏するための情報である。歌詞情報は、歌唱補助のため、演奏情報に同期して表示される情報であり、演奏に同期して表示された歌詞の色替えを行うように構成してもよい。歌唱評価情報は、楽曲再生時において、ユーザの歌唱音声を評価する情報であり、歌唱すべき旋律等を含んで構成される。楽曲再生時、歌唱評価を行う際には、マイクロホン43a、43bに入力される歌唱音声と、この歌唱評価情報を比較することで、採点値の算出等を行うことが可能である。
【0037】
図4は、本実施形態の選曲処理を示すフロー図である。ここでは、リモコン装置1で実行される選曲処理について説明する。ユーザは、楽曲名、もしくは、歌手名等を使用して歌唱したい楽曲を選択することが可能である。ユーザにより1の楽曲が選択される(S101:Yes)と、楽曲の詳細を表示してユーザに確認させる楽曲確認画面がタッチパネルモニタ11に表示される(S102)。
【0038】
図5には、本実施形態の楽曲確認画面が示されている。本実施形態では、事前にユーザ登録しているユーザは、カラオケシステムを使用する際、リモコン装置1を使用してカラオケシステムにログインし、自己のユーザ情報を使用したサービスを受けることが可能である。ログインユーザ欄103には、カラオケシステムにログインしているユーザの分身像103a~103e(本実施形態では顔部分)が表示される。
【0039】
またログインユーザ欄103中、右端に背景がハイライト(白色)で示されるユーザは、アクティブユーザ(この例ではAさん)であって、アクティブユーザに対するサービス、すなわち、アクティブユーザのユーザ情報を利用したサービスが実行されている状態となっている。アクティブユーザの切り替えは、ユーザ切り替えボタン101を操作することで行うことが可能である。また、ユーザ登録していないユーザは、ゲストボタン102を操作することで、ゲストユーザとしてカラオケシステムを使用することが可能である。
【0040】
楽曲確認画面には、楽曲名、歌手名、歌い出しといった楽曲に関連する情報が表示されている。ユーザはこの楽曲確認画面で、自分が歌唱したい楽曲か否かを確認し、予約ボタン106を操作することで、楽曲の予約を行うことが可能である。予約ボタン106が操作された場合(S103:Yes)、当該楽曲の楽曲IDを含む予約情報が、カラオケ装置2に送信される(S104)。
【0041】
また、楽曲確認画面には、TOPボタン104、戻るボタン105が表示されている。ユーザはTOPボタン104を操作することで、トップメニューに戻ることが可能である。また、戻るボタン105が操作された場合、楽曲検索画面等、1画面前の状態に戻る。
【0042】
本実施形態のカラオケシステムは、カラオケシステムを利用した歌唱時、空気調整装置3としての空気清浄機3aを制御するものである。カラオケ装置2から空気清浄機3aに対する制御は、カラオケ装置2の赤外線通信部23と、空気清浄機3aの赤外線通信部36を使用した赤外線通信にて実行される。本実施形態では、歌唱者Sの歌唱時における発話状態に応じて生じる飛沫を効果的に収集するものである。
【0043】
そのため、マイクロホン43a、43bに入力される音響信号から、音声に関する所定の発話状態を検出し、検出された発話状態の検出タイミングに基づいて、空気清浄機3aを制御することとしている。なお、音声に関する所定の発話状態とは、音声認識等に使用される音声を意味解析して得られる発話の内容とは異なるものであって、例えば、子音、濁音、破裂音等、音声の特徴を検出するものである。
【0044】
図6は、本実施形態の楽曲再生処理を示すフロー図である。カラオケ装置2では、リモコン装置1、あるいは、タッチパネルモニタ33等の入力部に対する操作に基づいて楽曲が予約される。楽曲の予約が行われた場合、楽曲情報を識別するための楽曲ID、予約したユーザのユーザID等を含む予約情報が、カラオケ装置2のメモリ27で記憶管理する予約テーブルに登録される。
【0045】
カラオケ装置2は、まず、予約テーブルをチェックし、再生の対象となる楽曲を確認する(S201)。次に再生する楽曲がある場合(S202:Yes)、予約情報中の楽曲IDに対応する楽曲情報が読み出され、楽曲再生が開始される(S203)。本実施形態では、S204~S320までの空気清浄機3aの制御に関する処理、及び、採点処理(S205)が実行される。
【0046】
採点処理(S205)は、マイクロホン43a、43bから入力される歌唱音声、及び楽曲情報に含まれる歌唱評価情報を対比することで、歌唱者Sの歌唱能力を評価する処理である。本実施形態では記載しないが、採点処理(S205)で得られた採点結果は、楽曲再生処理の終了後、モニタ41を使用した表示等によって、歌唱者Sに通知される。
【0047】
一方、楽曲の再生期間中、S204~S205を繰り返し行うことによる空気清浄機3aの制御に関する処理が行われる。まず、本実施形態では、歌唱者Sが使用するマイクロホン43a、43bに入力される音響信号に基づき、入力音声解析処理(S204)が実行される。本実施形態では、歌唱者Sの発話状態を検出する処理であって、第1パラメータP1を算出するため、特定音(例えば、破裂音)が発話されているか否かの検出、及び、第2パラメータP2を算出するための、発話における音量検出が行われる。
【0048】
第1パラメータ算出処理(S310)では、入力音声解析処理(S204)の結果得られた特定音が発話されているか否かに応じて第1パラメータP1を算出する。
図7は、本実施形態の第1パラメータ算出処理を示すフロー図である。本実施形態の入力音声解析処理(S204)では、所定の発話状態として、特定音の発話を検出する。本実施形態では、特定音として、破裂音(無声音の[p][t][k]、有声音の[b][d][g])の検出を行う。なお、特定音としては、破裂音のみならず、特定の子音であってもよい。
【0049】
特定音が発話されている場合(S311:Yes)、第1パラメータ特性曲線において、制御推移カウントを0からカウント開始する(S312)。
図8は、本実施形態の第1パラメータ特性曲線を示す図である。本実施形態の第1パラメータ特性曲線は、横軸に制御推移カウント(経過時間[秒])、縦軸に第1パラメータP1(%)を取った曲線であって、制御推移カウントが進むと、第1パラメータP1は、減衰する特性となっている。なお、本実施形態では、第1パラメータP1の算出に、第1パラメータ特性曲線を使用しているが、このような形態に代え、テーブルを使用する、あるいは、計算式で算出する等、各種算出の形態を採用することが可能である。
【0050】
一方、特定音が発話されていない場合(S311:No)、S312の処理はスキップされる。次に制御推移カウント中の場合(S313:Yes)、現在の制御推移カウントに則した第1パラメータP1が算出される(S314)。例えば、制御推移カウントが4[秒]の場合、第1パラメータP1は、70[%]と算出される。
【0051】
第1パラメータP1の算出後、制御推移カウントアップを実行(S315)し、制御推移カウントが上限値に達したか否かを確認する(S316)。制御推移カウントが上限値達した場合(S316:Yes)、制御推移カウントを停止する(S317)。本実施形態では、制御推移カウントの上限値は、8[秒]に設定されている。一方、制御推移カウント中で無い場合(S313:No)、第1パラメータP1の算出は行われず、その処理を終了する。
【0052】
このように第1パラメータ算出処理(S310)では、特定音が発話されたタイミングで、第1パラメータP1が算出され、空気清浄機3aの制御に使用される。したがって、特定音が発話されたタイミングで、空気清浄機3aの清浄能力を向上させ、特定音の発話で生じた飛沫を効果的に回収することが可能となっている。
【0053】
また、本実施形態では、発話の音量に基づく第2パラメータP2を検出し、空気清浄機3aの制御に使用している。
図10は、本実施形態の第2パラメータ算出処理を示すフロー図である。
【0054】
本実施形態の入力音声解析処理(S204)では、所定の発話状態として、発話における音量、すなわち、マイクロホン43a、43bから入力される音響信号中、音声についての音量も検出している。第2パラメータ算出処理では、検出した音量に基づいて、空気清浄機3aを制御するための第2パラメータP2を算出する。
【0055】
第2パラメータ算出処理では、まず、入力音声解析処理(S204)の結果、一定以上の音量で発声されているか否かが判断される(S321)。一定以上の音量で発声されている場合(S321:Yes)、音量に応じた制御特性が設定される。
図10は、本実施形態の第2パラメータ特性曲線を示す図である。本実施形態の第2パラメータ特性曲線は、横軸に制御推移カウント(経過時間[秒])、縦軸に第2パラメータP2(%)を取った複数の曲線であって、音量毎に4種類の制御特性(第1~第4制御特性)を有している。
【0056】
また、これら各制御特性は、制御推移カウントが進むと、第2パラメータP2は、減衰する特性となっている。本実施形態では、第2パラメータP2の算出に、第2パラメータ特性曲線を使用しているが、このような形態に代え、テーブルを使用する、あるいは、計算式で算出する等、各種算出の形態を採用することが可能である。
【0057】
S322では、この第1~第4制御特性中、検出された音量に応じた制御特性が設定される。音量が大きい程、第2パラメータP2は大きくなり、空気清浄機3aの空気浄化能力は大きくなる。そして、制御推移カウントを0からカウント開始する(S323)。
【0058】
一方、一定以上の音量で発声されていない場合(S321:No)、S322、S323の処理はスキップされる。次に制御推移カウント中の場合(S324:Yes)、現在の制御推移カウントに則した第1パラメータP1が算出される(S314)。これは、S322で設定された制御特性上、現在の制御推移カウントに対応する第2パラメータP2を読み取ることで行われる。例えば、第1制御特性が設定されているときにおいて、制御推移カウントが4[秒]の場合、第2パラメータP2は、30[%]と算出される。
【0059】
第2パラメータP2の算出後、制御推移カウントアップを実行(S326)し、制御推移カウントが上限値に達したか否かを確認する(S327)。なお、本実施形態では、4つの制御特性があるため、各制御特性について、制御推移カウントの上限値が設けられている。制御推移カウントが上限値に達した場合(S327:Yes)、制御推移カウントを停止する(S328)。一方、制御推移カウント中で無い場合(S324:No)、第2パラメータP2の算出は行われず、その処理を終了する。
【0060】
このように第2パラメータ算出処理(S320)では、音量が大きくなったタイミングで、第2パラメータP2が算出され、空気清浄機3aの制御に使用される。したがって、発話の音量が大きくなったタイミングで、空気清浄機3aの清浄能力を向上させ、特定音の発話で生じた飛沫を効果的に回収することが可能となっている。また、発話の音量に応じて空気清浄機3aの清浄能力を変化させ、発話に応じた適応制御も可能となっている。
【0061】
図11は、本実施形態の機器制御処理(S350)を示すフロー図である。本実施形態では、第1パラメータ算出処理(S310)で算出された第1パラメータP1、第2パラメータ算出処理(S320)で算出された第2パラメータに基づき、空気清浄機3aを制御する制御パラメータPallを算出し、空気清浄機3aに送信する処理である。
【0062】
機器制御処理(S350)では、まず、第1パラメータP1と第2パラメータP2が比較される(S351)、本実施形態では、比較の結果に応じて異なる算出式を使用し、制御パラメータPallが算出される。本実施形態では、第1パラメータP1、第2パラメータP2の大きい方をベースとしてそのまま使用し、小さい方に0.3を乗算することで補助的に使用している(S352、S353)。
【0063】
制御パラメータPallの算出後、制御パラメータPallがその最大値である100[%]よりも大きい場合(S354:Yes)、制御パラメータPallは、100[%]に補正される(S355)。以上の過程で算出された制御パラメータPallは、赤外線通信部23を使用して空気清浄機3aに送信される(S356)。空気清浄機3aは、赤外線通信部36で制御パラメータPallを受信し、送風ファン38を制御する。一方、制御パラメータPallがその最大値である100[%]以下である場合(S354:No)、制御パラメータPallは、そのまま赤外線通信部23を使用して空気清浄機3aに送信される(S356)。
【0064】
以上、本実施形態のカラオケ装置2によれば、検出された発話状態に応じて、空気清浄機3a等の空気調整装置3を適切に制御することで、飛沫を効果的に回収し、感染の抑制を図ることが可能となっている。また、空気清浄機3aの送風ファン38で生じるノイズを抑制することが可能となる。例えば、発話が少ない、あるいは、発話がない状況下では、空気清浄機3aから生じるノイズが抑制され、静かな状況が保たれる。
【0065】
[第1変形例]
次に本実施形態の各種変形例について説明する。前述の実施形態では、カラオケ装置2を使用し、マイクロホン43a、43bから入力される音響信号に基づき、空気清浄機3aの制御を行うものであった。このように、カラオケ装置2は、空気清浄機3a(空気調整装置3)のコントローラとして機能する。本発明は、カラオケ装置2のみならず、カラオケ装置2における、空気清浄機3aを制御する機能構成である空気調整装置用コントローラ(空気調整装置用制御装置)であってもよい。空気調整装置用コントローラは、集音された音響信号中、音声に関する所定の発話状態を検出し、発話状態の検出タイミングに基づいて空気調整装置に対する制御指示を出力するものである。その際、空気調整装置用コントローラは、カラオケ装置2のように楽曲再生を行うものに限らないものであって、終始、あるいは、所定条件下において、空気清浄装置3に対する制御を行うものであってもよい。
【0066】
あるいは、各種情報処理装置にインストールされ、空気調整用コントローラと同様の機能を実現する空気調整装置用コントロールプログラムであってもよい。例えば、スマートフォン等の携帯端末にインストールし、スマートフォンで集音した音響信号に基づき、周囲に配置された空気調整装置を制御することも可能である。
【0067】
また、空気調整装置用コントローラを空気清浄機3a等、空気調整装置3に搭載することとしてもよい。
図12は、他の実施形態の空気清浄機3aを示す図であって、空気調整装置用コントローラを搭載したものである。この空気清浄機3aには、周囲の音を集音するマイクロホン39が設けられている。制御部37は、このマイクロホン39で集音した音響信号から、音声に関する所定の発話状態を検出し、指示処理は、音声検出処理で検出された所定の発話状態の検出タイミングに基づいて、空気調整に関する制御を実行する。
【0068】
このように、空気清浄機3aに空気調整装置用コントローラを搭載することで、発話状態に応じて空気調整に関する制御を実行することが可能である。このような空気清浄機3aは、例えば、机上に設置する卓上型の空気清浄機3aにおいて、机上の周囲に位置するユーザの飛沫を収集するのに効果的である。
【0069】
[第2変形例]
前述の実施形態では、空気調整装置3として、部屋内に設置された空気清浄機3aを対象として制御を行うものであった。制御対象とする空気調整装置3は、空気清浄機3aに限られるものではなく、
図1で説明したように、エアコン3b、あるいは、換気扇3cを対象とするものであってもよい。また、1つの空気調整装置3を制御対象とすることに限られるものではなく、同時に複数の空気調整装置3を制御対象とすることとしてもよい。その際、種類の異なる空気調整装置3毎に機器制御情報を設けることで、空気調整装置3に適した制御を行うことが可能となる。
【0070】
[第3変形例]
前述の実施形態では、特定音(破裂音)の発話に基づき、第1パラメータP1を算出し、発話の音量に基づき第2パラメータP2を算出し、2つのパラメータを使用して、空気清浄機3aを制御している。このように、前述の実施形態では、特定音の発話、発話の音量という2種類の発話状態に基づき、空気清浄機3aの制御を行っているが、発話状態は何れか1種類を使用してもよい。
【0071】
また、第1パラメータP1は、
図8で説明したように、1つの第1パラメータ特性曲線を使用しているが、第1パラメータP1を算出するための特性は、検出した発話状態の種類に基づいて変更されるものであってもよい。例えば、飛沫が多く発生し易い破裂音では制御値が多くし、それ以外の子音では制御値を少なくすることで、発話された子音の種類に応じた適応制御が可能となる。
【0072】
[第4変形例]
前述の実施形態では、空気清浄機3aの制御に赤外線通信方式を使用するものであった。カラオケ装置2と空気清浄機3a(空気調整装置3)との間の通信は、赤外線通信方式に限られるものではない。例えば、USBケーブル、有線LAN等の有線通信方式であってもよい。あるいは、無線LAN、Bluetooth(登録商標)といった無線通信方式を使用するものであってもよい。
【0073】
また、前述の実施形態では、カラオケ装置2の赤外線通信部23から、空気清浄機3aに対して機器制御情報を送信する形態を取るものであった。カラオケボックス等の部屋内では、カラオケ装置2は、ラックやソファーの下等、隠れた状況下に設置される場合もある。そのような状況下では、カラオケ装置2から、空気清浄機3aが死角内となり、赤外線通信ができないことが考えられる。
【0074】
そのため、カラオケ装置2と、空気清浄機3a(空気調整装置3)との間には、リモコン装置1を介在した通信を行うこととしてもよい。例えば、カラオケ装置2とリモコン装置1が無線LANを使用して通信接続されている場合、カラオケ装置2から無線LANを使用して、機器制御情報をリモコン装置1に送信し、リモコン装置1の赤外線通信部19を使用して空気清浄機3aに機器制御情報を送信する。リモコン装置1は、テーブル上等、見通しの利く状態に置かれることが多いため、空気清浄機3aとの間で良好な赤外線通信を行うことが可能となる。なお、これらカラオケ装置2、リモコン装置1、空気清浄機3a(空気調整装置3)間は、適宜通信方式とすることが可能である。
【0075】
以上、本実施形態のカラオケ装置2について説明したが、本発明はカラオケ装置に限られるものでは無く、リモコン装置1、あるいは、ユーザが所持するスマートフォン、あるいは家庭に設置されるパーソナルコンピュータや、ゲーム機等、各種情報処理装置で実行されるプログラムについても本発明の範疇に属する。
【符号の説明】
【0076】
1:リモコン装置 23:赤外線通信部
2:カラオケ装置 24a:LAN通信部
3:空気調整装置 24b:無線LAN通信部
3a:空気清浄機 25:音響制御部
3b:エアコン 27:メモリ
3c:換気扇 28:ビデオRAM
5:サーバー装置 29:映像再生部
11:タッチパネルモニタ 30:CPU
11a:表示部 31:映像制御部
11b:タッチパネル 32:ハードディスク
12:ビデオRAM 33:タッチパネルモニタ
13:映像制御部 34:タッチパネル
14:メモリ 35:表示部
15:CPU 36:赤外線通信部
16:無線LAN通信部 37:制御部
17:操作部 38:送風ファン
18:操作処理部 39:マイクロホン
19:赤外線通信部 41:モニタ
21:操作部 42:スピーカー
22:操作処理部 43a、43b:マイクロホン