(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】ホログラフィックディスプレイの0次光を低減するための光アセンブリ及び方法
(51)【国際特許分類】
G02B 27/02 20060101AFI20230912BHJP
G03H 1/22 20060101ALI20230912BHJP
H04N 5/64 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G03H1/22
H04N5/64 511A
(21)【出願番号】P 2022545933
(86)(22)【出願日】2021-01-25
(86)【国際出願番号】 EP2021051566
(87)【国際公開番号】W WO2021151816
(87)【国際公開日】2021-08-05
【審査請求日】2022-07-27
(32)【優先日】2020-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】521309824
【氏名又は名称】ヴィヴィッドキュー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】VividQ Limited
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ニューマン, アルフレッド ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】カチョロフスキ, アンジェイ
【審査官】山本 貴一
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-518695(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0004478(US,A1)
【文献】特開2008-216578(JP,A)
【文献】特開2018-205754(JP,A)
【文献】特開2008-145614(JP,A)
【文献】国際公開第2018/169974(WO,A1)
【文献】特表2009-536747(JP,A)
【文献】特開2017-167346(JP,A)
【文献】特開2008-275909(JP,A)
【文献】特開平11-295638(JP,A)
【文献】特開2008-300106(JP,A)
【文献】登録実用新案第3187510(JP,U)
【文献】特開2001-117142(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/01,27/02
G02F 1/13
G03H 1/00-1/34
H04N 5/64
G03B 21/00
JSTPlus(JDreamIII)
JST7580(JDreamIII)
JSTChina(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光アセンブリを備えるホログラフィックディスプレイであって、前記光アセンブリが、
光源と、
光ビームによって軸外で照らされるように配置され、入射光を変調するように構成された光変調要素であって、ピクセルのアレイを備え、再生画像及び0次光ビームを生成するように構成された、前記光変調要素と、
前記光変調要素の後ろに配置され、前記光変調要素からの変調された光と、前記0次光ビームとを集束させるように構成された集束システムと、
前記集束システムによって集束された前記光から前記0次光ビームを除去するように構成された、前記集束システムの後ろに配置された光除去器と、
前記0次光が前記光除去器によって除去された変調された光を、前記光アセンブリから導くための終端光学素子と、
前記光ビームを収束させるために、前記光源からの光ビームによって照らされるコリメータと、
前記コリメータから光を受光し、前記受光した光を前記光変調要素に反射するように構成されたビームスプリッタと、
を備え、
前記コリメータの軸が、前記ビームスプリッタの光軸と整列しておらず、
前記コリメータからの前記光のビームの中心が、軸外で及び前記光変調要素の中心で前記光変調要素に当たるように、前記コリメータの光軸が、前記ビームスプリッタの前記光軸に対してある角度で配置され、
前記角度が、前記ピクセルのアレイのピクセルピッチの前記値の2倍で除算された前記光ビームの光の最短の波長の値に実質的に等しく、
前記集束システムを含む前記光変調要素の後ろに位置するすべての光学素子が、前記再生画像の視野の中心に、中心が置かれ、
前記集束システムが、前記光変調要素からの前記0次光を、前記再生画像の平行光の焦点面である第2の平面とは異なる第1の平面内で集束させるように構成され、
前記光除去器が、前記第1の平面の前記0次光を除去するように構成される、
ホログラフィックディスプレイ。
【請求項2】
前記集束システムが、前記第1の平面に位置する前記光除去器を越えて中間再生画像を形成するように構成される、請求項1に記載のホログラフィックディスプレイ。
【請求項3】
前記光アセンブリが、前記ビームスプリッタと前記光変調要素との間に配置された偏光子をさらに備える、請求項1または2に記載のホログラフィックディスプレイ。
【請求項4】
いずれの直接反射も前記0次光の直接反射ではないように、前記偏光子が、前記光変調要素の前記光軸に対して傾斜している、請求項3に記載のホログラフィックディスプレイ。
【請求項5】
前記偏光子が、偏光が前記ビームスプリッタの偏光面に対して45度に設定された偏光を有する光の透過を可能にするように配置される、請求項3または4に記載のホログラフィックディスプレイ。
【請求項6】
前記光アセンブリが、前記光変調要素の後ろに配置された鏡を備え、
前記鏡が、周辺光の反射を抑制するために凹部または開口内に位置する、請求項1~5のいずれか一項に記載のホログラフィックディスプレイ。
【請求項7】
前記光除去器が視野絞り開口である、請求項1~6のいずれか一項に記載のホログラフィックディスプレイ。
【請求項8】
前記光変調要素が、前記光変調要素が少なくとも1つの軸の周りで傾斜することを可能にし、前記0次光を前記視野絞り開口に向けることを可能にするために調節器を備える、請求項7に記載のホログラフィックディスプレイ。
【請求項9】
前記光アセンブリが、0次光が前記視野絞り開口によって遮られているかどうかを検出するセンサをさらに備える、請求項7または8に記載のホログラフィックディスプレイ。
【請求項10】
光が前記光源によって発せられており、前記光が、前記センサによって検出されない場合に、前記光アセンブリが、前記光源による発光を阻止するように構成される、請求項9に記載のホログラフィックディスプレイ。
【請求項11】
前記集束システムが対物レンズである、請求項1~10のいずれか一項に記載のホログラフィックディスプレイ。
【請求項12】
前記光アセンブリが、前記光除去器の後ろに位置するプローセル光学部品をさらに備え、
前記プローセル光学部品が1対の対称光学素子を備え、前記光アセンブリから出力される縮小画像を生成するように構成される、請求項1~11のいずれか一項に記載のホログラフィックディスプレイ。
【請求項13】
前記光アセンブリが、迷光を除去するために、前記プローセル光学部品の後ろに設けられた第2の開口をさらに備える、請求項12に記載のホログラフィックディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は再生画像のホログラフィックディスプレイで使用するための光アセンブリ、及びホログラフィック再生画像を生成するための方法に関する。より具体的には、光アセンブリは、ホログラフィック拡張現実(AR)ヘッドセットまたは仮想現実(VR)ヘッドセットなどのニアアイディスプレイでの使用向けである。そのようなARヘッドセット及びVRヘッドセットでは、光アセンブリは、後にヘッドセットを装着しているユーザーに配信されるホログラフィック再生画像を生成するために使用され得る。また、ヘッドアップディスプレイ(HUD)またはプロジェクタでの使用など、他の用途も検討される。
【背景技術】
【0002】
ユーザーが眼鏡に類似した外観を有するヘッドセットを装着する拡張現実(AR)ヘッドセットが知られている。一部のARヘッドセットでは、2D画像は、ユーザーが自分の周囲と画面要素上に投影される画像の両方を見ることができるように、ユーザーの目の前の画面要素上に投影される。用語「複合現実」はまた、実物体とインタラクションする仮想画像(画面要素上に投影される画像)を説明するために使用されることがある。本願の目的のために、用語「拡張現実」は、用語「複合現実」を含むと広く理解される。ユーザーが画面要素上に投影された画像を見るが、自分の周囲は見ないようにユーザーの目を覆うヘッドセットを装着する仮想現実(VR)ヘッドセットも知られている。
【0003】
ARヘッドセット及びVRヘッドセットは、ゲーム用途から、設計プロトタイピングなどの商業的用途まで広範囲の潜在的な用途を有する。
【0004】
光を操作して物体の三次元画像を作成するホログラフィックディスプレイも知られている。光の位相を制御して3次元画像を再現するために、そのようなディスプレイで空間光変調器を使用することも検討されてきた。
【0005】
ホログラフィックイメージングのために空間光変調器を使用するときに発生する問題は、ホログラフィック再生画像に加えて、空間光変調器が、アドレス指定できない領域もしくは空間光変調器のピクセル間のデッドスペースに当たる光によって、または表示された位相誤差(空間光変調器によって生成された実際の位相値が要求された位相値に正確に一致しない場合など)のために引き起こされる0次光ビームを生成することである。0次光ビームは、再生画像からの除去が困難である可能性がある不必要な特徴である。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、再生画像のホログラフィックディスプレイで使用するための光アセンブリが提供され、
光源と、
光ビームによって軸外で照らされるように配置され、入射光を変調するように構成された光変調要素であって、ピクセルのアレイを含み、再生画像及び0次光ビームを生成するように構成された、光変調要素と、
光変調要素の後ろに配置され、光変調要素からの変調された光と、0次光ビームとを集束させるように構成された集束システムと、
集束システムによって集束された光から0次光ビームを除去するように構成された、集束システムの後ろに配置された光除去器と、
0次光が光除去器によって除去された変調された光を、光アセンブリから導くための終端光学素子と
を含み、
集束システムは、光変調要素からの0次光を、再生画像の平行光の焦点面である第2の平面とは異なる第1の平面内で集束させるように構成され、
光除去器は、第1の平面の0次光を除去するように構成される。
【0007】
本発明の利点は、0次光を除去することで、視聴者に明るい光が伝えられることを防ぐことができることである。さらなる利点は、0次光が、再生画像の平行光の焦点面とは異なる平面から除去されることである。このようにして、0次光の除去により引き起こされる粗いエッジを回避することができる。「軸外の」照明は、光軸に平行なまたは光軸と同軸の照明よりむしろ、構成要素の光軸に対するある角度の照明を指す。
【0008】
さらなる利点は、「共役像」の影響を減らすことができることである。共役像は、空間光変調器の不完全な位相制御から生じ、所望の画像の反転及び回転したバージョンに似た可視の追加画像である。そのような共役像は、反対の意味で再生画像に集束する。つまり、再生オブジェクトをより近くに移動させると、共役像はさらに遠くに移動する。異なる第1の焦点面と第2の焦点面の利点は、これが、いずれの共役像も集束することを不可能にし、その影響を減らす効果も有することである。
【0009】
いくつかの実施形態では、集束システムは、第1の平面に位置する光除去器を越えて中間再生画像を形成するように構成される。0次光は再生画像の前で除去されるので、残っているいずれの0次光も、ユーザーがそれを見るときには収束している場合がある。残っている0次光は、それがユーザーの網膜に達する前に集束するように、ユーザーの瞳孔に達すると収束し、網膜に入射する点で発散する。結果として、ユーザーは、0次光に集束することはできず、これは、レーザーの安全性の視点から有利である。
【0010】
光アセンブリは、光ビームが収束するように光ビームをコリメートさせるために、光源からの光ビームによって照らされるコリメータをさらに含み得る。収束する光ビームは、0次光の焦点面を、光変調要素から前方に導き、0次光を光除去器で除去することを可能にする。
【0011】
光アセンブリは、コリメータから光を受光し、受光した光を光変調要素に反射するように構成された偏光ビームスプリッタをさらに含み得、コリメータの軸は、コリメータからの光ビームの中心が、中心から外れた光変調要素に当たるように、偏光ビームスプリッタの光軸と整列していない。いくつかの実施形態では、コリメータの光軸は、偏光ビームスプリッタの光軸に対してある角度で配置され、その角度は、ピクセルのアレイのピクセルピッチの値の2倍で除算された光ビームの光の最短の波長の値に実質的に等しい。光変調要素を軸外で照らすようにコリメータ及び偏光ビームスプリッタを配置することによって、光変調要素からの0次光ビームは軸外であり、光除去器によって除去することができる。
【0012】
偏光子は、偏光ビームスプリッタと光変調要素との間に配置され得る。いくつかの実施形態では、いずれの直接反射も0次光の直接反射ではないように、偏光子は、光変調要素の光軸に対して傾斜している。0次光の直接反射を回避することは、その反射により引き起こされるアーチファクトを回避することによって画質を向上させ得る。
【0013】
偏光子は、偏光が偏光ビームスプリッタの偏光面に対して45度に設定された光の透過を可能にするように配置され得る。そのような実施形態では、偏光ビームスプリッタからの光は、偏光子によって強度が約半分、低減され得る。光変調器から反射される光は、それが偏光ビームスプリッタを通過すると、再び、約半分、低減され得る。この配置の結果、光アセンブリからの再生画像の視聴者は、偏光ビームスプリッタ及び/または偏光子からのいかなる鏡面反射からも隔離される。
【0014】
いくつかの実施形態では、集束システムを含む光変調要素の後ろに位置するすべての光学素子は、再生画像の視野の中心に、中心が置かれる。この理由は、光変調要素の後ろの視野変動収差を完全に補正できないためである。したがって、軸外での光のいずれの操作も、光変調要素の前で発生する。
【0015】
光アセンブリは、光変調要素の後ろに配置された鏡を含み得、鏡は、周辺光の反射を抑制するために凹部または開口内に位置する。これは、光アセンブリの軸外の性能を向上させる傾向がある。代わりにまたはさらに、鏡は、周辺光の反射を抑制するために光吸収材料によって取り囲まれ得る。
【0016】
光除去器は視野絞り開口であってよい。構成要素の配置は、0次光が軸外に向けられる、つまり、中心線から変位され、したがって視野絞り開口により、再生画像が開口を通過し、開口外である0次光を阻止することを可能にすることができることを意味する。そのような実施形態では、光変調要素は、光変調要素が少なくとも1つの軸の周りで傾斜することを可能にし、それによって0次光を視野絞り開口に向けることを可能にするために調節器を含み得る。これは、それにより、光アセンブリを調整することが可能なので、高製造公差で作業しない場合に特に便利である。さらに、光アセンブリは、0次光が視野絞り開口によって遮られているかどうかを検出するためにセンサを具備し得る。センサが設けられる場合、光が光源によって発せられており、光が、センサによって検出されない場合に、光アセンブリは、光源による発光を阻止するように構成され得る。センサは、0次光を確実に把握し、それがエンドユーザーに伝達されないことを確実にする安全機能である。
【0017】
集束システムは対物レンズであってよい。
【0018】
光アセンブリは、視野絞り開口の後ろに位置するプローセル光学部品を含み得、プローセル光学部品は1対の対称光学素子を含み、光アセンブリから出力される縮小画像を生成するように構成される。プローセル光学部品は、通常、比較的に少ない数の構成要素で良好な画質を可能にする。さらに、短い焦点距離は、光アセンブリをよりコンパクトにする傾向がある。
【0019】
第2の開口は、迷光を除去するために、プローセル光学部品の後ろに設けられ得る。これは、光アセンブリの軸外性能を向上させる傾向がある。
【0020】
本発明の別の態様によれば、上述の光学特徴を有する、または有さない上述の光アセンブリを含むホログラフィックディスプレイが提供される。そのようなディスプレイはコンパクトな形を有し得る。光変調要素は、再生画像を生成するために、入射する光ビームの位相を変調するように構成され得る。ディスプレイは、光アセンブリからの画像を別の光源からの光と結合するためのコンバイナを含み得、これにより、例えば拡張現実の用途が可能になる。
【0021】
いくつかの例では、ディスプレイはニアアイディスプレイである。用語「ニアアイディスプレイ」は、VR及びARの用途においてなど、ディスプレイが使用中に目に近く配置される用途を包含するために当技術分野で使用される。例えば、ニアアイディスプレイは、目から10mm以内、20mm以内、30mm以内、40mm以内、50mm以内、100mm以内、または200mm以内にあってよい。一例では、ホログラフィックディスプレイは、第1の光アセンブリ及び第2の光アセンブリを含む両眼ホログラフィックニアアイディスプレイである。光アセンブリのそれぞれは、それらが、光アセンブリがユーザーの目のそれぞれ1つの視野内にそれぞれの再生画像を生成するように配置され得る。ニアアイディスプレイは、内蔵型ヘッドセットであってよい。内蔵型ヘッドセットは、光学エンジンの構成要素が、外部構造よりむしろユーザーの頭部によって支持され、光学系のコンパクトな構造によって可能にされるヘッドセットである。内蔵型ヘッドセットは、電力及び/またはデータ用のケーブル接続を備える場合もあれば、例えば無線通信プロトコルを使用し、ヘッドセット内に電源を含むなど、ケーブル接続を有さない場合もある。
【0022】
本発明の別の態様によれば、上述の光アセンブリを含むヘッドアップディスプレイが提供される。本発明のさらに別の態様によれば、上述の光アセンブリを含むプロジェクタが提供される。
【0023】
本発明のさらなる態様によれば、ホログラフィック再生画像を生成するための方法が提供され、方法は、
光ビームからの光が、軸外で光変調要素を照らして、再生画像及び0次光ビームを生成するように、収束する光ビームで光変調要素を照らすことと、
0次光ビームが、再生画像の平行光の焦点面である第2の平面とは異なる第1の平面内で集束するように、光変調要素から光を集束させることと、
第1の平面で0次光を除去することと
を含む。
【0024】
そのような方法は、0次光の除去のために再生画像の中での激しい遷移を回避する、及び/または安全性を高めることができる。
【0025】
本発明のさらなる特徴及び利点は、添付の図面を参照して作成された、例としてのみ与えられた、本発明の好ましい実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】ホログラフィック拡張現実ヘッドセットの構成要素を示す。
【
図2】
図1に示される光学エンジン内の構成要素を示す図である。
【
図3a】空間光変調器を照らすための軸上平行光ビームを示し、
図3bと共に空間光変調器を照らすための軸上平行光ビームの使用と、軸外収束光ビームの使用との違いを示す。
【
図3b】空間光変調器を照らすための軸外収束光ビームを示し、
図3aと共に空間光変調器を照らすための軸上平行光ビームの使用と、軸外収束光ビームの使用との違いを示す。
【
図4】ホログラフィック拡張現実ヘッドセットを示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、一般的に、光学エンジン1の形の光アセンブリ、及び光学エンジン1からの光をユーザーの周囲からの光と結合し、それをユーザーに表示するための光コンバイナ2を含むホログラフィック拡張現実ヘッドセットの構成要素を示す。周囲からの光を、光学エンジン1によって生成された画像と結合することによって、ユーザーのために拡張現実効果を作り出すことができる。光学コンバイナ2は、一般に、光学エンジン1からの光を導くための1つまたは複数の光学素子、及びホログラフィック画像をユーザーの周囲からの光と結合して、結合された光を、見るためにユーザーに配信するディスプレイ要素を含む。光学コンバイナ2は、光学エンジン1からユーザーの目3へ光を導く。
【0028】
図2は、光学エンジン1の詳細を平面図で示している。光学エンジン1は、空間光変調器12の形の光変調要素を照らすように構成された、RGBレーザーダイオード11(以降、「レーザーダイオード」)の形の光源を含む。レーザーダイオード11は、Sumitomo Electric(RTM)SLM-RGB-T20-F-2レーザーダイオードであるが、他のレーザーダイオードも使用し得る。レーザーダイオード11は、発散するレーザー光を出射する。光は垂直偏光(垂直方向は、
図2を見るときにページの中から出る)により、及び水平面内(ページ平面内)でより大きな発散により発せられる。レーザーダイオード11は、それが異なる色のレーザー光の発出を迅速に切り替え、赤の光、緑の光、及び青の光を周期的に発するため、RGBダイオードと呼ばれる。異なる色が発せられる異なるときにレーザー光を変調することによって、ユーザーのためにカラーホログラフィック画像の外観が作成され得る。
【0029】
空間光変調器12は、複合フォトニクス(RTM)DP1080p26マイクロディスプレイであり、光の位相を調整するように構成される。光の位相を制御することによって、干渉を使用してホログラフィック再生画像(以後「再生画像」)を作成することが可能である。空間光変調器12は、ピクセルのアレイを含む。各ピクセルは、反射された光の位相を調整するために制御することができるミラーリングされたバックプレーンの前に、可変液晶リターダを含む。本発明は、特定の空間光変調器技術または構成要素に結び付けられておらず、この技術は経時的に変化し、例えば解像度及びリフレッシュレートを上げることが予想される。再生画像は、出力折り畳みミラー13、より具体的には金属プラノミラーの形の終端光学素子で光学エンジン1から出力される。
図1を参照すると、出力折り畳みミラー13からの光は、ユーザーへの送達のために光学コンバイナ2の光学素子に送られる。
【0030】
光学素子は、レーザーダイオード11から空間光変調器12に光を導くために提供される。レーザーダイオード11からの光を反射するように機能する第1の折り畳みミラー14の形の反射器は、レーザーダイオード11の反対側に設けられる。出力折り畳みミラー13と同様に、第1の折り畳みミラー14は金属プラノミラーである。
【0031】
第1の折り畳みミラー14からの光は、発散する光のビームを狭める構成要素であるレーザーコリメートレンズ15の形のコリメータに向けられる。第1の実施形態では、光ビームは、レーザーコリメートレンズ15を離れるとわずかに収束するように、レーザーコリメートレンズ15は、第1の折り畳みミラー14からの光を狭める。本実施形態では、レーザーコリメートレンズ15は、Thorlabs(RTM)の部品AC080-016-Aであるが、別のコリメートレンズを使用し得る。
【0032】
第1の折り畳みミラー14とレーザーコリメートレンズ15との間の経路は、
図2には示されていないバッフルによって囲まれている。バッフルは、構成要素及び光路の形状に一致するように3Dプリントされ得る。
【0033】
コリメートされた光は、レーザーコリメートレンズ15を通過した後、偏光ビームスプリッタ16に入射する。偏光ビームスプリッタ16は、垂直偏光(示されるように紙の中から)で光を反射し、水平偏光(示されるように、紙の平面内で)で光を渡すように構成される。偏光ビームスプリッタ16は、Thorlabs(RTM)の部品PBS101であるが、別の偏光ビームスプリッタを使用できるであろう。
【0034】
上述のように、光は、垂直偏光でレーザーダイオード11から発せられる。したがって、偏光ビームスプリッタ16は、ほぼすべての光が偏光ビームスプリッタ16から空間光変調器12に向けて反射されるように構成される。
【0035】
図2から、レーザーダイオード11からの光が、空間光変調器12への第1のC字形の経路をたどることが分かる。特に、Cの3つの側面は、i)レーザーダイオード11から第1の折り畳みミラー14へ、ii)第1の折り畳みミラー14から偏光ビームスプリッタ16へ、及びiii)偏光ビームスプリッタ16から空間光変調器12へ通過する光により形成される。
【0036】
より注意深く
図2を見ると、レーザーコリメートレンズ15は、偏光ビームスプリッタ16の光軸に対してわずかな角度で設けられる。このわずかな角度は、2で除算される再生視野の幅であり、次のように計算される。
【数1】
上式で、λ
minは、光ビームの最短波長であり、δは、空間光変調器12のピクセルピッチであり、θは、レーザーコリメートレンズ15の軸が、偏光ビームスプリッタ16の光軸から軸外になる角度である。θの典型的な値は、3~6度の領域内にある可能性がある。第1の実施形態では、最短波長は450nmであり、ピクセルピッチは3μmであり、角度θは4.3度である。
【0037】
レーザーコリメートレンズ15のこの軸外整列の理由は、コリメートされた光の中心を空間光変調器12の上に軸外で照らすためである。これは、光の中心が、空間光変調器12の中心にあるが、空間光変調器12の垂直軸に対してある角度で空間光変調器12に当たることを意味する。空間光変調器12は、レーザーコリメートレンズ15の傾斜のために軸外で照らされるが、空間光変調器12に続くすべての光学部品が軸上に位置することに留意されたい。これは、空間光変調器12以降の収差は、補正するのが困難であるのに対し、空間光変調器12までの光路により引き起こされる収差は、空間光変調器12で変調された画像に固定位相マスクを追加することによって、ソフトウェアで完全に補正することができるためである。
【0038】
偏光子17は、偏光ビームスプリッタ16と空間光変調器12との間に設けられている。偏光子17は平面偏光子であり、水平偏光面と垂直偏光面との間で45度に偏光面を備えて配置されている。結果的に、光が偏光ビームスプリッタ16から空間光変調器12へ偏光子17を通過するとき、垂直に偏光された光の約50%が、空間光変調器12に透過される。光は、偏光方向を変えることなく、空間光変調器12から反射され、その結果、空間光変調器12からの実質的にすべての光が、垂直偏光及び水平偏光に45度での偏光方向で偏光ビームスプリッタ16に達する。したがって、光が空間光変調器12から戻るときに、光は偏光子17でほとんど失われない。偏光ビームスプリッタ16は、空間光変調器12から反射された光の約半分を通過させる。残りの半分は、レーザーコリメートレンズ15、第1の折り畳みミラー14、及びレーザーダイオード4に向かって反射され、そこで、光は発せられた光への干渉を最小限にして吸収される。
【0039】
空間光変調器は、45度の偏光を有する入射光でうまく機能するため、上記の構成は、上述の複合フォトニクス(RTM)DP1080p26空間光変調器を使用するときに最適である。ただし、空間光変調器の他の例は、異なる偏光の光で最適に機能し得る。そのような場合、複屈折要素を偏光子17と空間光変調器12との間に追加して、光の偏光を好ましい角度に回転させることができる。非偏光ビームスプリッタの使用を含む他の構成も可能である。
【0040】
偏光子17は、偏光ビームスプリッタ16の光軸に対してわずかな角度で傾斜している。本実施形態では、偏光子17は、光軸に対して1度傾斜している。しかしながら、偏光子17の設置の製造公差を使用しても、満足の行く結果を提供し得る。傾斜の理由は、偏光子17の表面からのいずれの直接反射も、再生画像の光とは反対側の0次光に送られることを確実にするためである。
【0041】
空間光変調器12で、入射光は、その位相を制御して再生画像を作成するマイクロディスプレイから反射される。しかしながら、空間光変調器12の欠陥及びピクセル間のアドレス指定不可能な領域のために、回折により、0次光ビームを形成させる。0次ビームは非常に明るく、ユーザーに表示するには望ましくない場合がある。空間光変調器12に入射する光ビームは軸外であるので、0次ビームも軸外に形成される。
【0042】
偏光ビームスプリッタ16によって渡される空間光変調器12からの光は、光学エンジン1の反対側の空間光変調器12の反対側に位置する第2の折り畳みミラー18の形の反射器に達する。第1の折り畳みミラーと同様に、第2の折り畳みミラー18は金属プラノミラーである。光は、第2の折り畳みミラー18によって対物レンズ19の形の集束システムに向かって反射される。対物レンズ19は、変調された光を異なる焦点面に集束させて、実際の中間画像121を形成するために役立つ。対物レンズ19は、Thorlabs(RTM)の部品AC080-020-Aであるが、他の光学部品を使用し得る。
【0043】
ここでより詳細に説明されるように、0次光を除去するために、対物レンズ19の後ろに視野絞り開口120の形の光除去器が設けられる。対物レンズ19によって集束された空間光変調器12からの0次光は、偏光ビームスプリッタ16を通過し、第2の折り畳みミラー18によって反射されて、視野絞り開口120に達した。さらに、レーザーコリメートレンズ15に関連して上述されたように、レーザーコリメートレンズ15からの光は、レーザーコリメートレンズ15の軸外配置のために、それが軸外で空間光変調器12に当たると、わずかに収束する。結果的に、0次光は軸外であり、わずかに収束しており、それが視野絞り開口120によって除去できるように、対物レンズ19によって集束される。0次光は、視野絞り開口120の固体部分の上でまたはその近くで集束される。空間光変調器12からの変調された光は、対物レンズ19によって集束され、視野絞り開口120の開口を通過して視野絞り開口120の後ろに再生画像を形成する。いま述べたように、0次光は空間光変調器12ですでにわずかに収束していたため、より早期に集束するので、再生画像の無限焦点面(平行光)は、視野絞り開口120の後ろで対物レンズ19によって集束される。
【0044】
上述の偏光子17からの任意の直接反射光はまた、それが、再生画像の光と比較して0次光の反対側に位置していたので、視野絞り開口120によって遮られる。
【0045】
図2に関連していま説明された0次光の除去は、
図3a及び
図3bを参照してさらに理解することができる。
図3a及び
図3bは、空間光変調器を照らすための軸上平行光ビームの使用と、軸外収束光ビームの使用との違いを示す。
図3aは、偏光ビームスプリッタ31の光軸上で偏光ビームスプリッタ31を照らす平行光ビームを示している。光ビームは、偏光ビームスプリッタ31によって空間光変調器32に向かって反射される。空間光変調器は軸上で照らされ、入射する平行光を変調する。上述の理由により、再生画像と、空間光変調器32からの0次光ビームの両方とも、ユーザーの目33に向けられる。空間光変調器32に入射する光は軸上にあるので、最も明るい光が空間光変調器32の中心に当たり、0次光ビームは、空間光変調器32の光軸上で生成される。空間光変調器32の光軸上に配置された対物レンズ34は、空間光変調器32からの光を、それが偏光ビームスプリッタ31によって透過された後に集束させる。詳細に図示または説明されていないが、
図3aに示される装置は、空間光変調器32から反射された光を偏光ビームスプリッタ31によって透過することを可能にするために、偏光ビームスプリッタ31と空間光変調器32との間に偏光子を含む。
【0046】
図3aに示されるように、0次光は、空間光変調器32から平行に(無限遠焦点)出現した光と同じ平面35内に集束する。
【0047】
0次光を除去しようとするとき、空間光変調器32は、0次光から横方向に再生画像を変位させようとするために、傾斜する可能性がある。これは
図3aに示され、再生画像37(無限遠焦点)の中心点は0次光の焦点38から変位して示されている。視野絞り開口は、0次光を遮るために
図3aに示される装置内に設けられ得る。ただし、0次光は、再生画像からの平行光と同じ平面内で遮られるため、視野のエッジは粗い外観を有する。
図3aに示される装置は、本発明を具現化しない。
【0048】
図3bは、
図3aに同じ装置を示しているが、代わりに本実施形態での偏光ビームスプリッタ31は、収束する軸外の光39のビームによって照らされる。空間光変調器32は、偏光ビームスプリッタ31からの入射光によって軸外で照らされる。空間光変調器32は、入射光を変調して再生画像を生成し、0次光ビームも形成される。再生画像は軸上で空間光変調器32から発せられ、無限遠焦点での再生画像の中心点の焦点40(空間光変調器32からの平行光)が、対物レンズ34の後ろに形成される。0次光は、収束光から形成され、したがって再生画像の上述の焦点40よりも早期に集束する。さらに、空間光変調器32は軸外で照らされるため、0次光の焦点41も軸外である。したがって、0次光は、比較的に容易に除去できる。さらに、0次光は空間光変調器32からの平行光の焦点面以外の焦点面で除去されるため、視野のエッジの外観は、視聴者にとってあまり厳しくない。
【0049】
図2に示される実施形態に戻ると、視野絞り開口120は、任意選択で、その上にまたは近くに配置された、光センサを有して、視野絞り開口120に当たる0次光を確実に把握し得る。そのような実施形態では、センサからの光の検出は、レーザーダイオード11への電力を論理的に制御するために使用され得る。特に、電力がレーザーダイオード11に供給される場合(つまり、レーザーダイオードがレーザービームを出射している)場合、次に、センサによって光が検出されない場合、0次光を把握できないため、制御ユニット(図示せず)は、レーザーダイオード11への電力を遮断し得る。これにより、光学エンジン1の不適切な設定のために、0次光がユーザーに不用意に通過させることが防がれる。
【0050】
空間光変調器12は、視野絞り開口120上での0次光の位置決めの制御を可能にするために傾斜自在に取り付けられ得る。空間光変調器12の傾斜角度の制御は、当技術分野で既知のタイプの傾斜自在の取り付けにより得る。代わりに、空間光変調器12は、その向きを調整するために製造中に調整され得る(例えば、シムを入れて水平にされ得る)。
【0051】
実際の中間画像121は、視野絞り開口120を超えて様々な焦点面で形成され、3Dホログラフィック再生画像である。再生画像の焦点面の前で平面内の0次光を除去することによって、視野絞り開口120によって生じる視野に対する粗いエッジを回避することができる。さらに、中間画像が形成される領域の前で0次光が集束するため、0次光は中間画像内で発散し、ユーザーはそれに集束することができない。これはまた、有利な安全機能でもある。
【0052】
現在、0次光が除去されている対物レンズ19からの光は、プローセル光学素子123の形のプローセル光学部品に入射する前に、再び金属のプラノミラーである、第3の折り畳みミラー122の形の反射器によって反射される。プローセル光学素子は、既知のタイプであり、出力折り畳みミラー13によって出力される準備が完了した縮小画像を生成する。プローセル光学素子は、「プローセル接眼レンズ」と呼ばれることがあり、2つの対称光学素子を含む。本実施形態では、2つの対称光学素子は、Thorlabs(RTM)の部品AC064-013-Aであるが、他の光学部品を使用できるであろう。この光学素子の利点は、それが相対的に少ない光学素子を含み、良好な視野を有し、良好な画質を提供することである。プローセル接眼レンズの焦点距離は、通常、非常に短く、これは光学エンジン1をコンパクトに保つのに役立つ。
【0053】
第2の開口124は、プローセル光学素子123の後ろに設けられる。この段階では、第2の折り畳みミラー18の追加の機能を説明することも適切である。第2の折り畳みミラー18は、事実上開口を提供する凹部に設けられる。第2の開口124及び第2の折り畳みミラー18の凹部は、ともに軸外の迷光を除去し、ユーザーのために再生画像の外観を改善する。
【0054】
空間光変調器12の削減された(縮小された)画像は、プローセル光学素子123の後ろに、かつ光が出力折り畳みミラー13によって光学コンバイナ2に向かって反射される前に、領域125内でプローセル光学素子によって形成される。第1の実施形態では、領域125に形成された再生画像は、空間光変調器12によって生成された再生画像のサイズの約3分の1のサイズを有する。
【0055】
光学コンバイナ2は、拡張現実ヘッドセット用のいくつかの既知の光学コンバイナの1つである可能性がある。例えば、光学コンバイナ2は、光学エンジン1からの再生画像を、外部からヘッドセットに入射する光と結合するために、半透明のミラーまたはビームスプリッタを使用できるであろう。光学コンバイナ2は、平面要素及び球形要素を含む、当技術分野で既知のタイプの「バードバス」コンバイナであってよい。
【0056】
図2から、光が空間光変調器12から出力折り畳みミラー13へ第2のC字形の経路をたどることが分かる。特にCの3つの側面は、i)空間光変調器12から第2の折り畳みミラー18へ、ii)第2の折り畳みミラー18から第3の折り畳みミラー122へ、及びiii)第3の折り畳みミラー122から出力折り畳みミラー13へ通る光によって形成される。上述の第1のC字形の経路は、第2のC字形の経路内に入れ子にされている。
【0057】
第1の実施形態では、終端の光学素子は、出力折り畳みミラー13である。しかしながら、他の実施形態では、出力折り畳みミラー13は、視野の調整を可能にするために操縦可能な視野走査ミラーによって、またはレーザーダイオード11を使用することにより生じるスペックルノイズを平滑化するためにマイクロスケールバイブレータによって置き換えられ得る。
【0058】
光学エンジン1は、良好な光学性能が可能であり、いくつかの場合、光学コンバイナ2を介してユーザーのために再画像化される回折限界に近い画像を生成し得る。
【0059】
図4は、本発明の実施形態による、ホログラフィック拡張現実ヘッドセット40を示している。ホログラフィック拡張現実ヘッドセット40は、メインハウジング41、1対のアーム42、及び1対の光学コンバイナ43を含む。メインハウジングは、第1の実施形態に説明されるタイプの1対の光学エンジン(図示せず)を含む。光学エンジンの第1の光学エンジンは、ユーザーの右目での表示用のホログラフィック画像を生成し、光学エンジンの第2の光学エンジンは、ユーザーの左目での表示のためのホログラフィック画像を生成する。光学コンバイナ43は透明な画面であり、ユーザーにホログラフィック再生画像を配信するように構成される。使用中、ユーザーは、光学エンジンによって生成されるホログラフィック再生画像を見るために光学コンバイナ43を通して見ることができる。
【0060】
上記の実施形態は、本発明の説明目的の実施例として理解されるべきである。本発明のさらなる実施形態が想定される。例えば、図には示されていないが、光学エンジン1は、レーザーダイオード11からの光の強度(明るさ)を測定するためにモニタフォトダイオードをさらに含み得る。モニタフォトダイオードは、レーザーダイオード11の近くに、または光路のさらに奥に設けられてよい。レーザーフォトダイオードは、光の強度を測定するために設けられる。光の測定されたレベルは、レーザーダイオード11への電力を制御し、それによってレーザー出力の閉ループ制御が一様なレーザー輝度を確実にすることを可能にするために使用される。任意の1つの実施形態に関連して説明された任意の特徴は、単独でまたは説明した他の特徴と組み合わせて使用し得、また、他の任意の実施形態の1つ以上の特徴、または任意の他の実施形態の任意の組み合わせと組み合わせて使用し得ることを理解されたい。さらに、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲から逸脱することなく、上述されていない均等物及び修正が採用されてもよい。