(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】プログラム駆動装置
(51)【国際特許分類】
A63H 17/395 20060101AFI20230912BHJP
A63H 29/22 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
A63H17/395
A63H29/22 C
(21)【出願番号】P 2019100133
(22)【出願日】2019-05-29
【審査請求日】2022-04-19
(31)【優先権主張番号】P 2018106684
(32)【優先日】2018-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2019年5月24日に、株式会社はくぶんが、株式会社幻冬舎に、株式会社はくぶんの塚本修が発明したプログラム駆動装置を公開。
(73)【特許権者】
【識別番号】595020883
【氏名又は名称】株式会社はくぶん
(74)【代理人】
【識別番号】100101409
【氏名又は名称】葛西 泰二
(74)【代理人】
【氏名又は名称】葛西 さやか
(74)【代理人】
【識別番号】100175662
【氏名又は名称】山本 英明
(74)【代理人】
【識別番号】100206195
【氏名又は名称】山本 直樹
(72)【発明者】
【氏名】塚本 修
【審査官】佐々木 祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-245476(JP,A)
【文献】特表2017-517030(JP,A)
【文献】実公昭50-017515(JP,Y1)
【文献】登録実用新案第3093205(JP,U)
【文献】特開昭62-105326(JP,A)
【文献】特開2005-237770(JP,A)
【文献】株式会社タミヤ,楽しい工作シリーズ(セット) No.227 カムプログラムロボット工作セット[online],2017年08月01日,https://www.tamiya.com/japan/products/70227/index.html,特に、[カムを使って動きをプログラムしよう!]、[基本の動きは2タイプ]、文献中央部の左右方向に4枚並んだ各図を参照。[検索日:2023年2月20日]
【文献】株式会社タミヤ,楽しい工作シリーズ(セット) No.232 チェーンプログラムロボット工作セット[online],2018年10月26日,https://www.tamiya.com/japan/products/70232/index.html,[検索日:2023年2月20日]
【文献】おためし新商品ナビ,満足度100%!噂の「プログラミング教育」が手軽に楽しめる「カードでピピッとはじめてのプログラミングカー」で未就学児と遊んでみた!!,2018年05月22日,https://www.shin-shouhin.com/2018/05/22/hajimetenoprogrammingcar/,[検索日:2023年2月20日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00 - 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
教育用のプログラム駆動装置であって、
筐体と、
駆動情報が入力されることが可能であって、前記筐体に脱着自在に装着されるプログラム媒体と、
前記筐体に装着されたプログラム媒体から前記駆動情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した駆動情報に基づいて前記筐体を駆動させる駆動部とを備え
、
前記プログラム媒体は、複数個の駆動情報を入力することが可能であって、
前記情報取得部は、時間経過に伴って前記複数個の駆動情報の各々を連続的に取得し、
前記プログラム媒体は、その各々にあらかじめ駆動情報が入力された複数個の切片が連結自在に接続されて構成され、
前記切片は、前記筐体を第1の駆動情報が入力された第1切片と、前記第1の駆動情報とは異なる第2の駆動情報が入力された第2切片とを含み、
前記駆動部は、前記情報取得部が取得した駆動情報の順序に準じて前記筐体を駆動させ、
前記第1切片及び前記第2切片の各々は、平板状の本体と、前記本体の左右(開始方向と終了方向とを結ぶ方向に直交する方向)外方の各々の開始方向側に位置し、その外方面において内方に凹状である凹部が形成された平板状の第1の側壁と、前記第1の側壁より終了方向側に接続され、終了方向に延びると共にその内方面において内方に凸状である凸部が形成された平板状の第2の側壁とを有し、
前記第1切片と前記第2切片とは、前記第1切片の前記凸部の各々が前記第2切片の前記凹部の各々に嵌入することで接続され、
前記第1の駆動情報及び前記第2の駆動情報は、前記第2の側壁の各々に接続され左右外方に延びる平板状の羽根の有無によって入力される、プログラム駆動装置。
【請求項2】
前記第1切片及び前記第2切片は、その接続状態において、前記第1切片の前記羽根の終了方向側端部が前記第2切片の前記本体の開始方向側端部よりも終了方向側に位置する、請求項1記載のプログラム駆動装置。
【請求項3】
前記プログラム媒体は、第1のオンの情報又は第1のオフの情報が選択されることが可能な第1のプログラム部と、第2のオンの情報又は第2のオフの情報が選択されることが可能な第2のプログラム部とを含み、
前記情報取得部は、前記第1のプログラム部から前記第1のオンの情報又は前記第1のオフの情報を取得する第1の情報取得部と、前記第2のプログラム部から前記第2のオンの情報又は前記第2のオフの情報を取得する第2の情報取得部とを含むと共に、前記第1のプログラム部及び前記第2のプログラム部から同一のタイミングで情報を取得し、
前記駆動部は、前記筐体の左側面側に配置された第1の車輪と前記筐体の右側面側に配置された第2の車輪とを含むと共に、前記第1の情報取得部が前記第1のオンの情報を取得したとき前記第1の車輪を正転させ、前記第1の情報取得部が前記第1のオフの情報を取得したとき前記第1の車輪を逆転させ、前記第2の情報取得部が前記第2のオンの情報を取得したとき前記第2の車輪を正転させ、前記第2の情報取得部が前記第2のオフの情報を取得したとき前記第2の車輪を逆転させる、請求項
1又は請求項2記載のプログラム駆動装置。
【請求項4】
前記切片は、第1のオンの情報及び第2のオンの情報が入力された第1の切片と、第1のオフの情報及び第2のオンの情報が入力された第2の切片と、第1のオフの情報及び第2のオフの情報が入力された第3の切片とを含み、
前記第2の切片を裏返すことで、第1のオンの情報及び第2のオフの情報が入力された第4の切片として使用することができる、請求項
3記載のプログラム駆動装置。
【請求項5】
前記プログラム媒体は、長手方向に延びる平板状の本体を有し、
前記本体において、前記長手方向に2列に延びる前記第1のプログラム部及び前記第2のプログラム部に厚さ方向の変化部分を形成することができ、
前記情報取得部は、前記第1のプログラム部に前記変化部分が存在することを前記第1のオンの情報として取得し、前記第1のプログラム部に前記変化部分が存在しないことを前記第1のオフの情報として取得し、前記第2のプログラム部に前記変化部分が存在することを前記第2のオンの情報として取得し、前記第2のプログラム部に前記変化部分が存在しないことを前記第2のオフの情報として取得する、請求項3記載のプログラム駆動装置。
【請求項6】
前記筐体は、電池とスイッチを介して電気的に接続された送り用モーターを含み、
前記プログラム媒体が前記筐体に装着されているとき、前記スイッチはオン状態になると共に、前記プログラム媒体が前記筐体に装着されていないとき、前記スイッチはオフ状態になり、
前記送り用モーターは、前記スイッチがオン状態のとき、前記プログラム媒体を開始方向から終了方向に送り込み、
前記プログラム媒体の送り込みが完了して全ての駆動情報を前記情報取得部が取得した後、前記スイッチはオフ状態になり、前記駆動部による前記筐体の駆動が終了する、請求項3から請求項
5のいずれかに記載のプログラム駆動装置。
【請求項7】
前記駆動部は、駆動用モーターと接続されるモーター用クラウンギアと、
前記モーター用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、前記情報取得部が前記第1のオンの情報を取得したとき右側に所定距離移動し、第1の車輪駆動用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、前記情報取得部が前記第1のオフの情報を取得したとき左側に所定距離移動し、前記第1の車輪駆動用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、前記第1の車輪を駆動するための第1の正転逆転用ギアセットと、
前記モーター用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、前記情報取得部が前記第2のオンの情報を取得したとき左側に所定距離移動し、第2の車輪駆動用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、前記情報取得部が前記第2のオフの情報を取得したとき右側に所定距離移動し、前記第2の車輪駆動用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、前記第2の車輪を駆動するための第2の正転逆転用ギアセットとを含み、
前記第1の正転逆転用ギアセットと前記第2の正転逆転用ギアセットとは同一のギア比で構成される、請求項3から請求項
6のいずれかに記載のプログラム駆動装置。
【請求項8】
前記筐体は、電池とスイッチを介して電気的に接続された共用モーターを含み、
前記プログラム媒体が前記筐体に装着されているとき、前記スイッチはオン状態になると共に、前記プログラム媒体が前記筐体に装着されていないとき、前記スイッチはオフ状態になり、
前記共用モーターは、前記スイッチがオン状態のとき、前記プログラム媒体を送り用ギア機構を介して開始方向から終了方向に送り込み、
前記プログラム媒体の送り込みが完了して全ての駆動情報を前記情報取得部が取得した後、前記スイッチはオフ状態になり、前記駆動部による前記筐体の駆動が終了し、
前記駆動部は、前記共用モーターと接続されるモーター用クラウンギアと、
前記モーター用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、前記情報取得部が前記第1のオンの情報を取得したとき右側に所定距離移動し、第1の車輪駆動用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、前記情報取得部が前記第1のオフの情報を取得したとき左側に所定距離移動し、前記第1の車輪駆動用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、前記第1の車輪を駆動するための第1の正転逆転用ギアセットと、
前記モーター用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、前記情報取得部が前記第2のオンの情報を取得したとき左側に所定距離移動し、第2の車輪駆動用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、前記情報取得部が前記第2のオフの情報を取得したとき右側に所定距離移動し、前記第2の車輪駆動用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、前記第2の車輪を駆動するための第2の正転逆転用ギアセットとを含み、
前記第1の正転逆転用ギアセットと前記第2の正転逆転用ギアセットとは同一のギア比で構成される、請求項3から請求項
5のいずれかに記載のプログラム駆動装置。
【請求項9】
前記駆動部は、電池及び前記第1の車輪と第1の正転逆転用スイッチを介して接続される第1のモーターと、
電池及び前記第2の車輪と第2の正転逆転用スイッチを介して接続される第2のモーターとを含み、
前記情報取得部が前記第1のオンの情報を取得したとき前記第1の正転逆転用スイッチがオン状態となり前記第1の車輪を正転させ、前記情報取得部が前記第1のオフの情報を取得したとき前記第1の正転逆転用スイッチがオフ状態となり前記第1の車輪を逆転させ、前記情報取得部が前記第2のオンの情報を取得したとき前記第2の正転逆転用スイッチがオン状態となり前記第2の車輪を正転させ、前記情報取得部が前記第2のオフの情報を取得したとき前記第2の正転逆転用スイッチがオフ状態となり前記第2の車輪を逆転させる、請求項3から請求項
6のいずれかに記載のプログラム駆動装置。
【請求項10】
前記切片は、前記筐体を所定距離前進させる駆動情報が入力された前進用切片と、前記筐体を所定角度左折させる駆動情報が入力された左折用切片と、前記筐体を所定角度右折させる駆動情報が入力された右折用切片とを含み、
複数個の前記切片の連結パターンを変更することにより、前記筐体の走行態様を変更することができる、請求項
1から請求項9のいずれかに記載のプログラム駆動装置。
【請求項11】
前記切片は、開始方向側の先頭に配置される駆動開始用切片と、前記筐体の駆動を終了させる駆動情報が入力された駆動終了用切片とを更に含む、請求項
1から請求項10のいずれかに記載のプログラム駆動装置。
【請求項12】
前記切片は、その胴部である本体において、情報取得の開始方向側に突出する誘導凸部及び前記誘導凸部の突出形状と一致する大きさに情報取得の終了方向側から凹む誘導凹部が形成されている、請求項
1から請求項11のいずれかに記載のプログラム駆動装置。
【請求項13】
教育用のプログラム駆動装置であって、
筐体と、
駆動情報が入力されることが可能であって、前記筐体に脱着自在に装着されるプログラム媒体と、
前記筐体に装着されたプログラム媒体から前記駆動情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した駆動情報に基づいて前記筐体を駆動させる駆動部とを備え、
前記プログラム媒体は、複数個の駆動情報を入力することが可能であって、
前記情報取得部は、時間経過に伴って前記複数個の駆動情報の各々を連続的に取得し、
前記プログラム媒体は、第1のオンの情報又は第1のオフの情報が選択されることが可能な第1のプログラム部と、第2のオンの情報又は第2のオフの情報が選択されることが可能な第2のプログラム部とを含み、
前記情報取得部は、前記第1のプログラム部から前記第1のオンの情報又は前記第1のオフの情報を取得する第1の情報取得部と、前記第2のプログラム部から前記第2のオンの情報又は前記第2のオフの情報を取得する第2の情報取得部とを含むと共に、前記第1のプログラム部及び前記第2のプログラム部から同一のタイミングで情報を取得し、
前記駆動部は、前記筐体の左側面側に配置された第1の車輪と前記筐体の右側面側に配置された第2の車輪とを含むと共に、前記第1の情報取得部が前記第1のオンの情報を取得したとき前記第1の車輪を正転させ、前記第1の情報取得部が前記第1のオフの情報を取得したとき前記第1の車輪を逆転させ、前記第2の情報取得部が前記第2のオンの情報を取得したとき前記第2の車輪を正転させ、前記第2の情報取得部が前記第2のオフの情報を取得したとき前記第2の車輪を逆転させ、
前記筐体は、電池とスイッチを介して電気的に接続された共用モーターを含み、
前記プログラム媒体が前記筐体に装着されているとき、前記スイッチはオン状態になると共に、前記プログラム媒体が前記筐体に装着されていないとき、前記スイッチはオフ状態になり、
前記共用モーターは、前記スイッチがオン状態のとき、前記プログラム媒体を送り用ギア機構を介して開始方向から終了方向に送り込み、
前記プログラム媒体の送り込みが完了して全ての駆動情報を前記情報取得部が取得した後、前記スイッチはオフ状態になり、前記駆動部による前記筐体の駆動が終了し、
前記駆動部は、前記共用モーターと接続されるモーター用クラウンギアと、
前記モーター用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、前記情報取得部が前記第1のオンの情報を取得したとき右側に所定距離移動し、第1の車輪駆動用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、前記情報取得部が前記第1のオフの情報を取得したとき左側に所定距離移動し、前記第1の車輪駆動用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、前記第1の車輪を駆動するための第1の正転逆転用ギアセットと、
前記モーター用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、前記情報取得部が前記第2のオンの情報を取得したとき左側に所定距離移動し、第2の車輪駆動用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、前記情報取得部が前記第2のオフの情報を取得したとき右側に所定距離移動し、前記第2の車輪駆動用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、前記第2の車輪を駆動するための第2の正転逆転用ギアセットとを含み、
前記第1の正転逆転用ギアセットと前記第2の正転逆転用ギアセットとは同一のギア比で構成され、
前記第1の車輪と前記第2の車輪の各々は独立して駆動し、
前記共用モーターは、送り用と駆動用とを兼ねる単一のものであり、
前記モーター用クラウンギアは、その軸が前後方向に延びるものであり、
前記第1の正転逆転ギアセット及び前記第2の正転逆転ギアセットは、各々の軸が左右方向に延びるものであり、
前記第1の車輪駆動用クラウンギア及び前記第2の車輪駆動用クラウンギアは、各々の軸が前後方向に延びるものである、プログラム駆動装置。
【請求項14】
前記プログラム媒体は、その各々にあらかじめ駆動情報が入力された複数個の切片が連結自在に接続されて構成される、請求項13記載のプログラム駆動装置。
【請求項15】
前記切片は、第1のオンの情報及び第2のオンの情報が入力された第1の切片と、第1のオフの情報及び第2のオンの情報が入力された第2の切片と、第1のオフの情報及び第2のオフの情報が入力された第3の切片とを含み、
前記第2の切片を裏返すことで、第1のオンの情報及び第2のオフの情報が入力された第4の切片として使用することができる、請求項14記載のプログラム駆動装置。
【請求項16】
前記プログラム媒体は、長手方向に延びる平板状の本体を有し、
前記本体において、前記長手方向に2列に延びる前記第1のプログラム部及び前記第2のプログラム部に厚さ方向の変化部分を形成することができ、
前記情報取得部は、前記第1のプログラム部に前記変化部分が存在することを前記第1のオンの情報として取得し、前記第1のプログラム部に前記変化部分が存在しないことを前記第1のオフの情報として取得し、前記第2のプログラム部に前記変化部分が存在することを前記第2のオンの情報として取得し、前記第2のプログラム部に前記変化部分が存在しないことを前記第2のオフの情報として取得する、請求項13記載のプログラム駆動装置。
【請求項17】
前記筐体は、電池と電気的に接続され、前記プログラム媒体を送り用ギア機構を介して開始方向から終了方向に送り込むモーターを含み、
前記プログラム媒体は、開始方向から終了方向に並び前記送り用ギア機構の歯車とその各々が噛み合う複数個の溝が形成された、請求項
1から請求項
16のいずれかに記載のプログラム駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はプログラム駆動装置に関し、特に使用者が駆動情報をプログラムすることができるプログラム駆動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、駆動装置として、電池やモーターを用いて、所定の進路を走行する玩具車両が存在する。
【0003】
このような玩具車両は、電気回路の仕組みや、モーターのトルクの仕組みや、このトルクを車輪に伝達するギア機構の仕組み等を理解することができるため、遊戯用としてのみならず教育用としても使用される。
【0004】
ところで、昨今、プログラムに関する教育の重要性が叫ばれている。プログラムに関する教育とは、例えば小学生児童の使用者が情報を入力し、入力された情報に基づいて結果が出力され、更にその出力結果を得た使用者はそれが意図していた態様であったか否かを判断して、次回において入力する情報を修正することができるものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の玩具車両は、基本的には電気回路のスイッチをオン状態にしている間に所定の進路に沿って走行するものであり、走行時間を変更したり、進路を誘導する物の存在しないコース上においては進路を変更したりすることが難しいものであった。そのため、プログラムに関する教育を目的として、どのような態様で駆動するかといった駆動情報をあらかじめ入力することができるプログラム駆動装置が待望されていた。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、入力された駆動情報に基づいて駆動状態を確認することができるプログラム駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、教育用のプログラム駆動装置であって、筐体と、駆動情報が入力されることが可能であって、筐体に脱着自在に装着されるプログラム媒体と、筐体に装着されたプログラム媒体から駆動情報を取得する情報取得部と、情報取得部が取得した駆動情報に基づいて筐体を駆動させる駆動部とを備え、プログラム媒体は、複数個の駆動情報を入力することが可能であって、情報取得部は、時間経過に伴って複数個の駆動情報の各々を連続的に取得し、プログラム媒体は、その各々にあらかじめ駆動情報が入力された複数個の切片が連結自在に接続されて構成され、切片は、筐体を第1の駆動情報が入力された第1切片と、第1の駆動情報とは異なる第2の駆動情報が入力された第2切片とを含み、駆動部は、情報取得部が取得した駆動情報の順序に準じて筐体を駆動させ、第1切片及び第2切片の各々は、平板状の本体と、本体の左右(開始方向と終了方向とを結ぶ方向に直交する方向)外方の各々の開始方向側に位置し、その外方面において内方に凹状である凹部が形成された平板状の第1の側壁と、第1の側壁より終了方向側に接続され、終了方向に延びると共にその内方面において内方に凸状である凸部が形成された平板状の第2の側壁とを有し、第1切片と第2切片とは、第1切片の凸部の各々が第2切片の凹部の各々に嵌入することで接続され、第1の駆動情報及び第2の駆動情報は、第2の側壁の各々に接続され左右外方に延びる平板状の羽根の有無によって入力されるものである。
【0008】
このように構成すると、入力された駆動情報に基づいて筐体が駆動する。又、時間経過に伴って筐体が連続的に駆動する。更に、切片の連結パターンを変更することにより、筐体の駆動態様を変更することができる。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、第1切片及び第2切片は、その接続状態において、第1切片の羽根の終了方向側端部が第2切片の本体の開始方向側端部よりも終了方向側に位置するものである。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の構成において、プログラム媒体は、第1のオンの情報又は第1のオフの情報が選択されることが可能な第1のプログラム部と、第2のオンの情報又は第2のオフの情報が選択されることが可能な第2のプログラム部とを含み、情報取得部は、第1のプログラム部から第1のオンの情報又は第1のオフの情報を取得する第1の情報取得部と、第2のプログラム部から第2のオンの情報又は第2のオフの情報を取得する第2の情報取得部とを含むと共に、第1のプログラム部及び第2のプログラム部から同一のタイミングで情報を取得し、駆動部は、筐体の左側面側に配置された第1の車輪と筐体の右側面側に配置された第2の車輪とを含むと共に、第1の情報取得部が第1のオンの情報を取得したとき第1の車輪を正転させ、第1の情報取得部が第1のオフの情報を取得したとき第1の車輪を逆転させ、第2の情報取得部が第2のオンの情報を取得したとき第2の車輪を正転させ、第2の情報取得部が第2のオフの情報を取得したとき第2の車輪を逆転させるものである。
【0012】
このように構成すると、第1の車輪及び第2の車輪の駆動をそれぞれ独立的に指示するプログラムを作成することができる。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の構成において、切片は、第1のオンの情報及び第2のオンの情報が入力された第1の切片と、第1のオフの情報及び第2のオンの情報が入力された第2の切片と、第1のオフの情報及び第2のオフの情報が入力された第3の切片とを含み、第2の切片を裏返すことで、第1のオンの情報及び第2のオフの情報が入力された第4の切片として使用することができるものである。
【0016】
このように構成すると、第1の切片、第2の切片及び第3の切片の連結パターンによって複数個の駆動情報を入力することができる。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項3記載の発明の構成において、プログラム媒体は、長手方向に延びる平板状の本体を有し、本体において、長手方向に2列に延びる第1のプログラム部及び第2のプログラム部に厚さ方向の変化部分を形成することができ、情報取得部は、第1のプログラム部に変化部分が存在することを第1のオンの情報として取得し、第1のプログラム部に変化部分が存在しないことを第1のオフの情報として取得し、第2のプログラム部に変化部分が存在することを第2のオンの情報として取得し、第2のプログラム部に変化部分が存在しないことを第2のオフの情報として取得するものである。
【0018】
このように構成すると、厚さ方向の変化部分を形成するだけで駆動情報を変更することが可能となる。
【0019】
請求項6記載の発明は、請求項3から請求項5のいずれかに記載の発明の構成において、筐体は、電池とスイッチを介して電気的に接続された送り用モーターを含み、プログラム媒体が筐体に装着されているとき、スイッチはオン状態になると共に、プログラム媒体が筐体に装着されていないとき、スイッチはオフ状態になり、送り用モーターは、スイッチがオン状態のとき、プログラム媒体を開始方向から終了方向に送り込み、プログラム媒体の送り込みが完了して全ての駆動情報を情報取得部が取得した後、スイッチはオフ状態になり、駆動部による筐体の駆動が終了するものである。
【0020】
このように構成すると、モーターは、情報取得部がプログラム媒体から全ての駆動情報を取得している間稼働することができる。
【0021】
請求項7記載の発明は、請求項3から請求項6のいずれかに記載の発明の構成において、駆動部は、駆動用モーターと接続されるモーター用クラウンギアと、モーター用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第1のオンの情報を取得したとき右側に所定距離移動し、第1の車輪駆動用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第1のオフの情報を取得したとき左側に所定距離移動し、第1の車輪駆動用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、第1の車輪を駆動するための第1の正転逆転用ギアセットと、モーター用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第2のオンの情報を取得したとき左側に所定距離移動し、第2の車輪駆動用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第2のオフの情報を取得したとき右側に所定距離移動し、第2の車輪駆動用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、第2の車輪を駆動するための第2の正転逆転用ギアセットとを含み、第1の正転逆転用ギアセットと第2の正転逆転用ギアセットとは同一のギア比で構成されるものである。
【0022】
このように構成すると、第1の車輪と第2の車輪とがそれぞれ駆動用モーターに対して同一のギア比のギア機構を介して接続される。
【0023】
請求項8記載の発明は、請求項3から請求項5のいずれかに記載の発明の構成において、筐体は、電池とスイッチを介して電気的に接続された共用モーターを含み、プログラム媒体が筐体に装着されているとき、スイッチはオン状態になると共に、プログラム媒体が筐体に装着されていないとき、スイッチはオフ状態になり、共用モーターは、スイッチがオン状態のとき、プログラム媒体を送り用ギア機構を介して開始方向から終了方向に送り込み、プログラム媒体の送り込みが完了して全ての駆動情報を情報取得部が取得した後、スイッチはオフ状態になり、駆動部による筐体の駆動が終了し、駆動部は、共用モーターと接続されるモーター用クラウンギアと、モーター用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第1のオンの情報を取得したとき右側に所定距離移動し、第1の車輪駆動用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第1のオフの情報を取得したとき左側に所定距離移動し、第1の車輪駆動用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、第1の車輪を駆動するための第1の正転逆転用ギアセットと、モーター用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第2のオンの情報を取得したとき左側に所定距離移動し、第2の車輪駆動用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第2のオフの情報を取得したとき右側に所定距離移動し、第2の車輪駆動用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、第2の車輪を駆動するための第2の正転逆転用ギアセットとを含み、第1の正転逆転用ギアセットと第2の正転逆転用ギアセットとは同一のギア比で構成されるものである。
【0024】
このように構成すると、共用モーターに、送り用ギア機構と第1の車輪と第2の車輪とが、ギア機構を介して機械的に接続される。
【0025】
請求項9記載の発明は、請求項3から請求項6のいずれかに記載の発明の構成において、駆動部は、電池及び第1の車輪と第1の正転逆転用スイッチを介して接続される第1のモーターと、電池及び第2の車輪と第2の正転逆転用スイッチを介して接続される第2のモーターとを含み、情報取得部が第1のオンの情報を取得したとき第1の正転逆転用スイッチがオン状態となり第1の車輪を正転させ、情報取得部が第1のオフの情報を取得したとき第1の正転逆転用スイッチがオフ状態となり第1の車輪を逆転させ、情報取得部が第2のオンの情報を取得したとき第2の正転逆転用スイッチがオン状態となり第2の車輪を正転させ、情報取得部が第2のオフの情報を取得したとき第2の正転逆転用スイッチがオフ状態となり第2の車輪を逆転させるものである。
【0026】
このように構成すると、オンの情報又はオフの情報に基づいて電気的に速やかに車輪の正転逆転が決定される。
【0029】
請求項10記載の発明は、請求項1から請求項9のいずれかに記載の発明の構成において、切片は、筐体を所定距離前進させる駆動情報が入力された前進用切片と、筐体を所定角度左折させる駆動情報が入力された左折用切片と、筐体を所定角度右折させる駆動情報が入力された右折用切片とを含み、複数個の切片の連結パターンを変更することにより、筐体の走行態様を変更することができるものである。
【0030】
このように構成すると、容易に筐体の走行態様を修正することができる。
【0031】
請求項11記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれかに記載の発明の構成において、切片は、開始方向側の先頭に配置される駆動開始用切片と、筐体の駆動を終了させる駆動情報が入力された駆動終了用切片とを更に含むものである。
【0032】
このように構成すると、駆動開始及び駆動終了時の誤動作を防止する。
【0033】
請求項12記載の発明は、請求項1から請求項11のいずれかに記載の発明の構成において、切片は、その胴部である本体において、情報取得の開始方向側に突出する誘導凸部及び誘導凸部の突出形状と一致する大きさに情報取得の終了方向側から凹む誘導凹部が形成されているものである。
【0034】
このように構成すると、連結する切片同士の誘導凸部と誘導凹部とが噛み合う。
請求項13記載の発明は、教育用のプログラム駆動装置であって、筐体と、駆動情報が入力されることが可能であって、筐体に脱着自在に装着されるプログラム媒体と、筐体に装着されたプログラム媒体から駆動情報を取得する情報取得部と、情報取得部が取得した駆動情報に基づいて筐体を駆動させる駆動部とを備え、プログラム媒体は、複数個の駆動情報を入力することが可能であって、情報取得部は、時間経過に伴って複数個の駆動情報の各々を連続的に取得し、プログラム媒体は、第1のオンの情報又は第1のオフの情報が選択されることが可能な第1のプログラム部と、第2のオンの情報又は第2のオフの情報が選択されることが可能な第2のプログラム部とを含み、情報取得部は、第1のプログラム部から第1のオンの情報又は第1のオフの情報を取得する第1の情報取得部と、第2のプログラム部から第2のオンの情報又は第2のオフの情報を取得する第2の情報取得部とを含むと共に、第1のプログラム部及び第2のプログラム部から同一のタイミングで情報を取得し、駆動部は、筐体の左側面側に配置された第1の車輪と筐体の右側面側に配置された第2の車輪とを含むと共に、第1の情報取得部が第1のオンの情報を取得したとき第1の車輪を正転させ、第1の情報取得部が第1のオフの情報を取得したとき第1の車輪を逆転させ、第2の情報取得部が第2のオンの情報を取得したとき第2の車輪を正転させ、第2の情報取得部が第2のオフの情報を取得したとき第2の車輪を逆転させ、筐体は、電池とスイッチを介して電気的に接続された共用モーターを含み、プログラム媒体が筐体に装着されているとき、スイッチはオン状態になると共に、プログラム媒体が筐体に装着されていないとき、スイッチはオフ状態になり、共用モーターは、スイッチがオン状態のとき、プログラム媒体を送り用ギア機構を介して開始方向から終了方向に送り込み、プログラム媒体の送り込みが完了して全ての駆動情報を情報取得部が取得した後、スイッチはオフ状態になり、駆動部による筐体の駆動が終了し、駆動部は、共用モーターと接続されるモーター用クラウンギアと、モーター用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第1のオンの情報を取得したとき右側に所定距離移動し、第1の車輪駆動用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第1のオフの情報を取得したとき左側に所定距離移動し、第1の車輪駆動用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、第1の車輪を駆動するための第1の正転逆転用ギアセットと、モーター用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第2のオンの情報を取得したとき左側に所定距離移動し、第2の車輪駆動用クラウンギアの左側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第2のオフの情報を取得したとき右側に所定距離移動し、第2の車輪駆動用クラウンギアの右側の歯に直交軸で接続され、第2の車輪を駆動するための第2の正転逆転用ギアセットとを含み、第1の正転逆転用ギアセットと第2の正転逆転用ギアセットとは同一のギア比で構成され、第1の車輪と第2の車輪の各々は独立して駆動し、共用モーターは、送り用と駆動用とを兼ねる単一のものであり、モーター用クラウンギアは、その軸が前後方向に延びるものであり、第1の正転逆転ギアセット及び第2の正転逆転ギアセットは、各々の軸が左右方向に延びるものであり、第1の車輪駆動用クラウンギア及び第2の車輪駆動用クラウンギアは、各々の軸が前後方向に延びるものである。
このように構成すると、入力された駆動情報に基づいて筐体が駆動する。又、時間経過に伴って筐体が連続的に駆動する。更に、第1の車輪及び第2の車輪の駆動をそれぞれ独立的に指示するプログラムを作成することができる。更に、共用モーターに、送り用ギア機構と第1の車輪と第2の車輪とが、ギア機構を介して機械的に接続される。
請求項14記載の発明は、請求項13記載の発明の構成において、プログラム媒体は、その各々にあらかじめ駆動情報が入力された複数個の切片が連結自在に接続されて構成されるものである。
このように構成すると、片同士の連結パターンを変更することで、入力した複数個の駆動情報に基づく駆動順序を変更することができる。
請求項15記載の発明は、請求項14記載の発明の構成において、切片は、第1のオンの情報及び第2のオンの情報が入力された第1の切片と、第1のオフの情報及び第2のオンの情報が入力された第2の切片と、第1のオフの情報及び第2のオフの情報が入力された第3の切片とを含み、第2の切片を裏返すことで、第1のオンの情報及び第2のオフの情報が入力された第4の切片として使用することができるものである。
このように構成すると、第1の切片、第2の切片及び第3の切片の連結パターンによって複数個の駆動情報を入力することができる。
請求項16記載の発明は、請求項13記載の発明の構成において、プログラム媒体は、長手方向に延びる平板状の本体を有し、本体において、長手方向に2列に延びる第1のプログラム部及び第2のプログラム部に厚さ方向の変化部分を形成することができ、情報取得部は、第1のプログラム部に変化部分が存在することを第1のオンの情報として取得し、第1のプログラム部に変化部分が存在しないことを第1のオフの情報として取得し、第2のプログラム部に変化部分が存在することを第2のオンの情報として取得し、第2のプログラム部に変化部分が存在しないことを第2のオフの情報として取得するものである。
このように構成すると、厚さ方向の変化部分を形成するだけで駆動情報を変更することが可能となる。
【0035】
請求項17記載の発明は、請求項2から請求項16のいずれかに記載の発明の構成において、筐体は、電池と電気的に接続され、プログラム媒体を送り用ギア機構を介して開始方向から終了方向に送り込むモーターを含み、プログラム媒体は、開始方向から終了方向に並び送り用ギア機構の歯車とその各々が噛み合う複数個の溝が形成されたものである。
【0036】
このように構成すると、送り用ギア機構の読み取り誤差を低減する。
【発明の効果】
【0037】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、入力された駆動情報に基づいて筐体が駆動するため、筐体の駆動結果から意図していた駆動結果となったか否かを判断して、あらかじめ入力すべき駆動情報を容易に修正することができる。又、時間経過に伴って筐体が連続的に駆動するため、より複雑な駆動結果をもたらすプログラムが可能となる。更に、切片の連結パターンを変更することにより、筐体の駆動態様を変更することができるため、プログラムの修正が容易となる。
【0039】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、第1の車輪及び第2の車輪の駆動をそれぞれ独立的に指示するプログラムを作成することができるため、例えば第1の車輪は正転させ、第2の車輪は逆転させることで、その場で右向きに方向転換する等、多彩な駆動が可能となる。
【0041】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の効果に加えて、第1の切片、第2の切片及び第3の切片の連結パターンによって複数個の駆動情報を入力することができるため、プログラムの修正が容易となる。
【0042】
請求項5記載の発明は、請求項3記載の発明の効果に加えて、厚さ方向の変化部分を形成するだけで駆動情報を変更することが可能となるため、プログラムの修正が容易となる。
【0043】
請求項6記載の発明は、請求項3から請求項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、モーターは、情報取得部がプログラム媒体から全ての駆動情報を取得している間稼働することができるため、プログラム媒体を筐体に装着することで筐体の駆動開始から駆動終了までが一連に行われる。
【0044】
請求項7記載の発明は、請求項3から請求項6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、第1の車輪と第2の車輪とがそれぞれ駆動用モーターに対して同一のギア比のギア機構を介して接続されるため、第1の車輪及び第2の車輪の回転数が正転方向、逆転方向にかかわらず一致し、駆動状態が安定する。
【0045】
請求項8記載の発明は、請求項3から請求項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、共用モーターに、送り用ギア機構と第1の車輪と第2の車輪とが、ギア機構を介して機械的に接続されるため、プログラム媒体の送り速度と第1の車輪及び第2の車輪の各々の回転速度とを一定の関係に保持できる。その結果、駆動状態がより安定する。
【0046】
請求項9記載の発明は、請求項3から請求項6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、オンの情報又はオフの情報に基づいて電気的に速やかに車輪の正転逆転が決定されるため、オンの情報又はオフの情報に対する反応速度が速くなる。
【0048】
請求項10記載の発明は、請求項1から請求項9のいずれかに記載の発明の効果に加えて、容易に筐体の走行態様を修正することができるため、プログラムの修正が容易となる。
【0049】
請求項11記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれかに記載の発明の効果に加えて、駆動開始及び駆動終了時の誤動作を防止するため、駆動の安定性や安全性が向上する。
【0050】
請求項12記載の発明は、請求項1から請求項11のいずれかに記載の発明の効果に加えて、連結する切片同士の誘導凸部と誘導凹部とが噛み合うため、方向決めとなり、連結する方向が一見して理解し易くなる。
請求項13記載の発明は、入力された駆動情報に基づいて筐体が駆動するため、筐体の駆動結果から意図していた駆動結果となったか否かを判断して、あらかじめ入力すべき駆動情報を容易に修正することができる。又、時間経過に伴って筐体が連続的に駆動するため、より複雑な駆動結果をもたらすプログラムが可能となる。更に、第1の車輪及び第2の車輪の駆動をそれぞれ独立的に指示するプログラムを作成することができるため、例えば第1の車輪は正転させ、第2の車輪は逆転させることで、その場で右向きに方向転換する等、多彩な駆動が可能となる。更に、共用モーターに、送り用ギア機構と第1の車輪と第2の車輪とが、ギア機構を介して機械的に接続されるため、プログラム媒体の送り速度と第1の車輪及び第2の車輪の各々の回転速度とを一定の関係に保持できる。その結果、駆動状態がより安定する。
請求項14記載の発明は、請求項13記載の発明の効果に加えて、切片同士の連結パターンを変更することで、入力した複数個の駆動情報に基づく駆動順序を変更することができるため、プログラムの修正が容易となる。
請求項15記載の発明は、請求項14記載の発明の効果に加えて、第1の切片、第2の切片及び第3の切片の連結パターンによって複数個の駆動情報を入力することができるため、プログラムの修正が容易となる。
請求項16記載の発明は、請求項13記載の発明の効果に加えて、厚さ方向の変化部分を形成するだけで駆動情報を変更することが可能となるため、プログラムの修正が容易となる。
【0051】
請求項17記載の発明は、請求項1から請求項16のいずれかに記載の発明の効果に加えて、送り用ギア機構の読み取り誤差を低減するため、筐体の駆動の前進距離や左折及び右折の角度の精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【
図1】この発明の各実施の形態に対する共通のプログラム駆動装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】この発明の各実施の形態に対する共通のプログラム駆動装置の使用方法を示すフローチャートである。
【
図3】この発明の第1の実施の形態によるプログラム駆動装置の外観を示す斜視図である。
【
図4】
図3で示したプログラム駆動装置の内部機構を示す分解斜視図である。
【
図5】
図3で示したプログラム駆動装置の情報取得部周辺の内部機構を示す表側からの斜視図である。
【
図6】
図3で示したプログラム駆動装置の情報取得部周辺の内部機構を示す裏側からの斜視図である。
【
図7】この発明の第1の実施の形態によるプログラム駆動装置に用いられるプログラム媒体を示す平面図であって、(1)は情報入力前の状態であり、(2)は情報入力後の状態である。
【
図8】
図3で示したプログラム駆動装置にプログラム媒体を装着させた状態を示す斜視図であって、(1)は情報取得開始前であり、(2)は情報取得開始後である。
【
図9】
図3で示したプログラム駆動装置の情報取得部の機構を示す模式図であって、(1)はオンの情報を取得した状態であり、(2)はオフの情報を取得した状態である。
【
図10】
図3で示したプログラム駆動装置の情報取得部周辺の内部機構の一部を示す斜視図であって、(1)はオンの情報を取得した状態であり、(2)はオフの情報を取得した状態である。
【
図11】この発明の第1の実施の形態によるプログラム駆動装置のギア機構を示す模式図である。
【
図12】この発明のプログラム媒体の変形例を示す斜視図である。
【
図13】この発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置の内部の回路構造を示す回路図である。
【
図14】この発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置の内部機構の外観を示す前方側からの斜視図である。
【
図15】この発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置の内部機構の外観を示す後方側からの斜視図である。
【
図16】
図14で示したプログラム駆動装置の配線構造を示す分解斜視図である。
【
図17】この発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置に用いられるプログラム媒体を示す斜視図であって、(1)は第1の切片であり、(2)は第2の切片であり、(3)は第4の切片であり、(4)は第3の切片である。
【
図18】この発明の第2の実施の形態によるプログラム媒体の連結状態を示す斜視図である。
【
図20】この発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置の情報取得部及び装着されるプログラム媒体を示す表側からの斜視図である。
【
図21】この発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置の情報取得部及び装着されるプログラム媒体を示す裏側からの斜視図である。
【
図22】この発明の第2の実施の形態による情報取得部の機構を示す模式図であって、(1)はオンの情報を取得した状態であり、(2)はオフの情報を取得した状態である。
【
図23】この発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置におけるプログラム媒体の送り機構を示す模式図であって、(1)は第1の工程であり、(2)は第2の工程であり、(3)は第3の工程であり、(4)は第4の工程である。
【
図24】この発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置に用いられる正転逆転用スイッチの構造を示す図であって、(1)は外観を示す斜視図であり、(2)はオン状態の模式図であり、(3)はオフ状態の模式図である。
【
図25】この発明の第3の実施の形態によるプログラム駆動装置の外装の外観を示す斜視図である。
【
図26】
図25で示したプログラム駆動装置の外装の一部を開放した状態の外観を示す斜視図である。
【
図27】この発明の第4の実施の形態によるプログラム駆動装置に含まれるプログラム媒体を示す斜視図であって、(1)は第1の切片を示すものであり、(2)は駆動開始用切片を示すものであり、(3)は駆動終了用切片を示すものである。
【
図28】
図27で示した切片を連結したプログラム媒体を示す斜視図である。
【
図29】この発明の第4の実施の形態によるプログラム駆動装置の情報取得部及び装着されるプログラム媒体を示す斜視図であって、
図20に対応するものである。
【
図30】
図29で示した筐体にプログラム媒体を装着した状態を示す斜視図である。
【
図32】
図31で示したXXXII-XXXIIラインの断面図である。
【
図33】
図31で示したXXXIII-XXXIIIラインの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
図1はこの発明の各実施の形態に対する共通のプログラム駆動装置の構成を示すブロック図である。
【0054】
同図を参照して、プログラム駆動装置1は、図示しない筐体と、駆動情報が入力されることが可能であって、筐体に脱着自在に装着されるプログラム媒体2と、筐体に装着されたプログラム媒体2から駆動情報を取得する情報取得部3と、情報取得部3が取得した駆動情報に基づいて筐体を駆動させる駆動部4とから主に構成されている。
【0055】
プログラム媒体2は、筐体に装着される前あるいは装着された後に、使用者によって駆動情報が入力される。駆動情報とは、結果的に筐体の駆動を開始あるいは終了させたり、駆動態様を変更させたりするための情報であり、例えば、プログラム媒体2としての読み取り用カードの読み取り領域に使用者が設けた開口の有無や、プログラム媒体2としての読み取り用切片の読み取り領域に設けるか否かを使用者が選択可能な羽根として実装される。駆動情報は、矢印7で示すように、プログラム媒体2から情報取得部3へと伝達される。
【0056】
情報取得部3は、プログラム媒体2から駆動情報を物理的、電気的又は化学的に取得する。例えば、上述した読み取り用カードや読み取り用切片の読み取り領域にピンを押し当て、そのピンが読み取り領域に嵌ったか否かによって、読み取り領域における開口の有無や羽根の有無といった駆動情報を取得するものが挙げられる。情報取得部3が取得した駆動情報は、矢印8で示すように、ギア機構や電気回路を介して駆動部4へと伝達される。
【0057】
駆動部4は、駆動情報に基づいて筐体を前進、後退、右折、左折、方向転換等の態様で走行させたり、音を鳴らしたり、光を照射したりする等して駆動させる。例えば、駆動部には筐体の底面に配置された車輪が含まれ、上述した読み取り領域に開口が有る場合あるいは羽根が無い場合には車輪を正転させることで筐体を前進させ、開口が無い場合あるいは羽根が有る場合には車輪を逆転させることで筐体を後退させる。
【0058】
このようにすると、入力された駆動情報に基づいて筐体が駆動するため、筐体の駆動結果から意図していた駆動結果となったか否かを判断して、あらかじめ入力すべき駆動情報を容易に修正することができる。
【0059】
又、同図の一点鎖線で示すように、プログラム媒体2は、第1のプログラム部10及び第2のプログラム部11を含む場合がある。第1のプログラム部10には、第1のオンの情報又は第1のオフの情報が選択されることが可能であり、第2のプログラム部11には、第2のオンの情報又は第2のオフの情報が選択されることが可能である。尚、第1のプログラム部10と第2のプログラム部11には、互いに異なる駆動情報を入力することも可能である。
【0060】
同様に、情報取得部3は、第1のプログラム部10から第1のオンの情報又は第1のオフの情報を取得する第1の情報取得部12と、第2のプログラム部11から第2のオンの情報又は第2のオフの情報を取得する第2の情報取得部13とを含む場合がある。このとき、情報取得部3は、矢印16及び矢印17で示すように、第1のプログラム部10及び第2のプログラム部11から同一のタイミングで情報を取得する。
【0061】
又、駆動部4は、筐体の左側面側に配置された第1の車輪14と筐体の右側面側に配置された第2の車輪15とを含む場合がある。このとき、第1の情報取得部12が第1のオンの情報を取得したとき第1の車輪14を正転させ、第1の情報取得部12が第1のオフの情報を取得したとき第1の車輪14を逆転させ、第2の情報取得部13が第2のオンの情報を取得したとき第2の車輪15を正転させ、第2の情報取得部13が第2のオフの情報を取得したとき第2の車輪15を逆転させる。
【0062】
このようにすると、第1の車輪及び第2の車輪の駆動をそれぞれ指示するプログラムを作成することができるため、例えば第1の車輪は正転させ、第2の車輪は逆転させることで、その場で右向きに方向転換する等、多彩な駆動が可能となる。
【0063】
このようなプログラム駆動装置1を使用する場合の工程を説明する。
【0064】
図2はこの発明の各実施の形態に対する共通のプログラム駆動装置の使用方法を示すフローチャートである。
【0065】
同図を参照して、開始後、第1の工程21として、使用者が駆動情報をプログラム媒体に入力する。第2の工程22として、プログラム媒体を筐体に装着する。第3の工程23として、筐体の情報取得部がプログラム媒体から駆動情報を取得する。第4の工程24として、情報取得部が取得した駆動情報に基づいて駆動部が筐体を駆動させる。第5の工程25として、筐体の駆動結果を使用者が視覚的やデータ的に認識し、それが所望の駆動結果であったかを判断し、所望の駆動結果でなかった場合(NO)には、第1の工程21に戻り、再開始の当初にプログラム媒体に入力する情報を修正する。そして、所望の駆動結果であった場合(YES)には、工程を終了する。
【0066】
このようなプログラム駆動装置1は、上述したプログラムに関する教育を目的としては、使用者(例えば小学生児童)が出力結果を直感的に理解し、又そこから当初に入力する駆動情報をどのように修正すれば良いかを容易に考え付くものが適している。そのため、入力した駆動情報が前進や方向転換といった視覚で直感的に理解できる情報に具現化される玩具車両を構成するものを例に以下説明する。
【0067】
図3はこの発明の第1の実施の形態によるプログラム駆動装置の外観を示す斜視図であり、
図4は
図3で示したプログラム駆動装置の内部機構を示す分解斜視図であり、
図5は
図3で示したプログラム駆動装置の情報取得部周辺の内部機構を示す表側からの斜視図であり、
図6は
図3で示したプログラム駆動装置の情報取得部周辺の内部機構を示す裏側からの斜視図であり、
図7はこの発明の第1の実施の形態によるプログラム駆動装置に用いられるプログラム媒体を示す平面図であって、(1)は情報入力前の状態であり、(2)は情報入力後の状態であり、
図8は
図3で示したプログラム駆動装置にプログラム媒体を装着させた状態を示す斜視図であって、(1)は情報取得開始前であり、(2)は情報取得開始後である。
【0068】
まず
図3、
図4、
図7及び
図8を参照して、プログラム駆動装置31は、合成樹脂等からなり、その筐体32に後述する情報取得部及び駆動部が搭載されており、
図7の(2)で示す平板型のプログラム媒体53を装着することができる。筐体32は、上半部33と下半部34とから構成されている。上半部33は、プログラム媒体を矢印型の模様35a、35bに従ってスライドして、プログラム駆動装置31の前方側から後方側(
図3の前後方向を示す矢印を参照)に、送り用スイッチ36をオン状態にしながら通過させることができる。下半部34は、電池38及び電池38に電気的に接続されるモーター39(送り用モーター且つ駆動用モーターとしての共用モーター)が搭載され、モーター39のトルクをギア機構を介して筐体32の左側面側に配置された第1の車輪40と筐体32の右側面側に配置された第2の車輪41とに供給する。尚、筐体32は構造全体の作動用スイッチ(図示せず)も備えているが、基本的に作動用スイッチはオン状態で電池38が回路に接続されているものとして以下説明する。
【0069】
図7の(1)を参照して、プログラム媒体52は、厚紙等からなり、長手方向に延びる平板状の本体55を有し、駆動情報を入力される前の状態である。又、本体55において、長手方向に2列に延びる第1のプログラム部57及び第2のプログラム部58に、厚さ方向の変化部分としての開口を形成する箇所を示唆するための罫線54a、54bが形成されている。即ち、使用者は、第1のプログラム部57及び第2のプログラム部58における罫線54a、54bで区画される箇所の各々に、駆動情報として開口を形成する。これによって、
図7の(2)に示す、駆動情報を入力された後の状態であるプログラム媒体53となる。
【0070】
プログラム媒体53は、第1のプログラム部59及び第2のプログラム部60に複数個の駆動情報が入力されている。例えば、詳細は後述するように、特定の同一のタイミングで取得される第1のプログラム部59a及び第2のプログラム部60aにおいては、いずれも開口が形成されていない紙面であり、それぞれ第1のオフの情報及び第2のオフの情報が入力されているものと後述する情報取得部において判断される。又例えば、他の同一のタイミングで取得される第1のプログラム部59b及び第2のプログラム部60bにおいては、いずれも開口が形成されており、それぞれ第1のオンの情報及び第2のオンの情報が入力されているものと情報取得部において判断される。
【0071】
図8の(1)で示すように、まずプログラム媒体53はその一方端(開始方向)から筐体32に装着される。そして、プログラム媒体53は、これに入力された駆動情報を筐体32の情報取得部によって取得されながら、同図の(2)で示すように、開始方向から終了方向に送り込まれ、全ての駆動情報が取得された後に筐体32の動作が停止する。
【0072】
次に
図5及び
図6を併せて参照して、筐体32の内部に搭載されている内部機構44は、モーター39と、モーター39と接続されプログラム媒体53を一定方向に送り込むための送り用ギア機構45と、モーター39と接続され第1の車輪40を駆動するための第1の正転逆転用ギアセット46と、モーター39と接続され第2の車輪41を駆動するための第2の正転逆転用ギアセット47とから主に構成されている。
【0073】
プログラム媒体53が模様35a、35bに沿って筐体32に装着されているとき、
図3に示した送り用スイッチ36がプログラム媒体53の本体56に接触することでオン状態になり、モーター39によって、送り用ギア機構45に含まれる送り用車輪48a、48bがプログラム媒体53を押さえつけながら開始方向から終了方向に送り込む。又、プログラム媒体53が終了方向の端部まで送り込まれると、送り用スイッチ36はプログラム媒体53の本体56に押圧されないオフ状態になり、送り用ギア機構45は停止する。即ち、プログラム媒体53の全ての駆動情報を情報取得部が取得した後、送り用スイッチ36はオフ状態になり、駆動部による筐体32の駆動が終了する。そのため、使用者はプログラムの実行が終了したことを直感的に理解し易い。
【0074】
このようにすると、モーターは、情報取得部がプログラム媒体から駆動情報を取得している間稼働することができるため、プログラム媒体を筐体に装着することで筐体の駆動までが一連に行われる。
【0075】
次に、プログラム媒体53の駆動情報を取得する動作について説明する。
【0076】
図9は
図3で示したプログラム駆動装置の情報取得部の機構を示す模式図であって、(1)はオンの情報を取得した状態であり、(2)はオフの情報を取得した状態であり、
図10は
図3で示したプログラム駆動装置の情報取得部周辺の内部機構の一部を示す斜視図であって、(1)はオンの情報を取得した状態であり、(2)はオフの情報を取得した状態である。
【0077】
まず
図9の(1)を参照して、情報取得部としての回転レバー70は、内部機構における位置を固定された軸体63を中心にして回転自在に設けられ、回転レバー70の一方端部に設けられたピン64は、スプリング62によって、矢印65で示すように上方向(即ち、情報取得部からプログラム媒体に対する方向)に付勢されている。
【0078】
そのため、プログラム媒体53が矢印66で示すように一定方向に送り込まれ、開口61(オンの情報)の位置にピン64が来たときには、ピン64が開口61に嵌まり込み、オンの情報を取得した状態となる。これによって、ピン64とは対向する他方端部に設けられた爪部67は、
図5等で示した第1の正転逆転用ギアセット46又は第2の正転逆転用ギアセット47に含まれるウォームギア68に接触しない状態となっている。
【0079】
一方、
図9の(2)で示すように更にプログラム媒体53が矢印66で示す方向に送り込まれ、開口61の形成されていない紙面69の位置にピン64が来たときには、ピン64は紙面69(オフの情報)の下方面に接触し、オフの情報を取得した状態となる。これによって、爪部67は、矢印71で示すように軸体63を中心にして回転し、ウォームギア68に接触する状態となる。
【0080】
次に、情報取得部から駆動部へ情報が伝達する工程を説明する。
【0081】
まず
図9の(1)に対応する
図10の(1)を参照して、上述したようにオンの情報を取得している状態では、回転レバー70の爪部67はウォームギア68に接触していない。又、第1の正転逆転用ギアセット46にあっては、ギア軸74に沿ってこれを囲うように配置されたバネ72が、その左側端部が内部機構における位置を固定された壁体73に取り付けられると共に、その右側端部がウォームギア68に取り付けられているため、ウォームギア68が右方に付勢されている。そのため、ウォームギア68が固定的に取り付けられているギア軸74、モーター側ギア76及び車輪側ギア77が、ウォームギア68の軸方向長さで設定された所定距離、右側に移動して、車輪側ギア77が壁体73に接して止まった状態である。これによって、オンの情報を取得した状態では、車輪側ギア77は、第1の車輪駆動用クラウンギア85の右側の歯79に直交軸で(即ち、第1の車輪駆動用クラウンギア85の軸方向である前後方向と車輪側ギア77の軸方向である左右方向とが直交する状態で)接続されている。又、モーター側ギア76は、図示しない駆動用モーター(
図4等で示したモーター39)と接続されたモーター用クラウンギア75の左側の歯80に直交軸で(即ち、モーター用クラウンギア75の軸方向である前後方向とモーター側ギア76の軸方向である左右方向とが直交する状態で)接続されている。
【0082】
したがって、矢印81a~81eで示すように、回転レバー70がオンの情報を取得したとき、車輪を正転させる。
【0083】
一方、
図9の(2)に対応する
図10の(2)を参照して、上述したようにオフの情報を取得している状態では、回転レバー70の爪部67が、ウォームギア68の螺旋状の溝に接触している。これによって、螺旋状の溝に沿ってウォームギア68が回転することで、バネ72を圧縮しながら、ギア軸74、モーター側ギア76及び車輪側ギア77が、ウォームギア68の軸方向長さで設定された所定距離、左側に移動する。このとき、車輪側ギア77は、第1の車輪駆動用クラウンギア85の左側の歯83に直交軸で接続されるように軸方向長さが設定されている。一方、モーター側ギア76は、同図の(2)の状態でも、モーター用クラウンギア75の左側の歯80に直交軸で接続されるように軸方向長さが設定されている。
【0084】
したがって、矢印82a~82eで示すように、回転レバー70がオフの情報を取得したとき、車輪を逆転させる。
【0085】
このようにすると、モーターと車輪のギア比が一定になることが可能となり、ギアの噛み合わせが固定されるため、駆動状態が安定する。又、車輪が1回転するために必要なモーターの回転数が計算可能となるため、ギア設計を変更することにより速度や駆動状態の安定性を調整することも容易となる。
【0086】
又、第1の車輪側においても、第2の車輪側である
図10と同様のギア機構が備えられている。以下、ギア機構を簡略化して説明する。
【0087】
図11はこの発明の第1の実施の形態によるプログラム駆動装置のギア機構を示す模式図である。
【0088】
モーター39は、送り用ギア機構45を介して送り用車輪48の動力源としての送り用モーターとなると共に、第1の正転逆転用ギアセット46及び第2の正転逆転用ギアセット47を介して第1の車輪40及び第2の車輪41を駆動するための駆動用モーターとなる。
【0089】
又、情報取得部としての回転レバー70a、70bの各々が取得した駆動情報としてのオンの情報又はオフの情報は、第1の正転逆転用ギアセット46及び第2の正転逆転用ギアセット47の各々に作用し、矢印84a、84bで示すように、これらを左側又は右側に移動させる。
【0090】
即ち、第1の正転逆転用ギアセット46は、モーター用クラウンギア75の左側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第1のオンの情報を取得したとき(同図に示す状態)右側に所定距離移動し、第1の車輪駆動用クラウンギア85の右側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第1のオフの情報を取得したとき左側に所定距離移動し、第1の車輪駆動用クラウンギア85の左側の歯に直交軸で接続される。又、第2の正転逆転用ギアセット47は、モーター用クラウンギア75の右側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第2のオンの情報を取得したとき(同図に示す状態)左側に所定距離移動し、第2の車輪駆動用クラウンギア78の左側の歯に直交軸で接続され、情報取得部が第2のオフの情報を取得したとき右側に所定距離移動し、第2の車輪駆動用クラウンギア78の右側の歯に直交軸で接続される。そして、第1の正転逆転用ギアセット46と第2の正転逆転用ギアセット47とは同一のギア比で構成される。
【0091】
このようにすると、戻って
図7を併せて参照して、情報取得部が第1のオンの情報及び第2のオンの情報を取得したとき(同図の“A”部分が対応)は、第1の車輪を正転させると共に第2の車輪を正転させるため、筐体は前進する。又、情報取得部が第1のオンの情報及び第2のオフの情報を取得したとき(同図の“B”部分が対応)は、第1の車輪を正転させると共に第2の車輪を逆転させるため、筐体はその場で右向きに方向転換する。又、情報取得部が第1のオフの情報及び第2のオンの情報を取得したとき(同図の“C”部分が対応)は、第1の車輪を逆転させると共に第2の車輪を正転させるため、筐体はその場で左向きに方向転換する。又、情報取得部が第1のオフの情報及び第2のオフの情報を取得したとき(同図の“D”部分が対応)は、第1の車輪を逆転させると共に第2の車輪を逆転させるため、筐体は後退する。
【0092】
このようにすると、第1の車輪と第2の車輪とがそれぞれ駆動用モーターに対して同一のギア比のギア機構を介して接続されるため、第1の車輪(筐体の左側面側)及び第2の車輪(筐体の右側面側)の回転数が一致し、駆動状態が安定する。
【0093】
又、上述したように、情報取得部は、送り用ギア機構45によって、時間経過に伴ってプログラム媒体53に入力された複数個の駆動情報の各々を連続的に取得するものであるので、時間経過に伴って筐体が連続的に駆動するため、より複雑な駆動結果をもたらすプログラムが可能となる。
【0094】
これによって、使用者はプログラム媒体53に開口の有無という形で入力した駆動情報が、どのような駆動結果で出力されるかを筐体の走行態様によって直感的に理解することができ、意図していた駆動結果となったか否かを判断して、あらかじめ入力すべき駆動情報を容易に修正することができる。例えば、スタート地点からゴール地点まで、障害物を避けながら筐体が走行するように、前進や方向転換を組み合わせて駆動させるといった使用方法が挙げられる。
【0095】
尚、
図12はこの発明のプログラム媒体の他の実施の形態を示す斜視図である。
【0096】
同図で示すように、プログラム媒体86をリング板状に形成することで、駆動情報の取得をループさせ、筐体32が駆動を繰り返すように設定することも可能である。尚、このようなリング板状のものも、プログラム媒体86の一部を切り離すことで脱着自在に構成されている。又、プログラム媒体86の一部を切り離すことで、切り離した箇所までの情報取得が完了した後、送り用スイッチがオフ状態となり、駆動部による筐体32の駆動を終了させることも可能である。
【0097】
以上説明したように、この発明の第1の実施の形態によるプログラム駆動装置31は、平板型のプログラム媒体52、53を用いたものであって、又、ギア機構により、情報取得部から駆動部へオンの情報又はオフの情報を伝達するものである。
【0098】
次に、この発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置は、キャタピラ型のプログラム媒体を用いたものであって、又、電気回路により、情報取得部から駆動部へオンの情報又はオフの情報を伝達するものである。尚、その基本的な構造は上述した第1の実施の形態と同様であるので、相違点を中心に以下説明する。
【0099】
図13はこの発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置の内部の回路構造を示す回路図である。
【0100】
同図を参照して、まず電池93は、送り用スイッチ101を介して送り用モーター94と電気的に接続されているため、後述するプログラム媒体は、筐体に装着されたときに一定方向に送り込まれる。又、電池93は、図示しない第1の車輪と第1の正転逆転用スイッチ96(一体的にオン状態又はオフ状態が切り替わる第1の正転逆転用スイッチ96a、96b)を介して接続される第1のモーター95と、図示しない第2の車輪と第2の正転逆転用スイッチ98(一体的にオン状態又はオフ状態が切り替わる第2の正転逆転用スイッチ98a、98b)を介して接続される第2のモーター97とに電気的に接続されている。
【0101】
そして、第1のモーター95側の情報取得部99aが取得した第1のオンの情報又は第1のオフの情報によって、第1の正転逆転用スイッチ96a、96bは一体的にオン状態又はオフ状態が切り替わる。第2のモーター97側の情報取得部99bについても同様である。
【0102】
図14はこの発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置の内部機構の外観を示す前方側からの斜視図であり、
図15はこの発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置の内部機構の外観を示す後方側からの斜視図であり、
図16は
図14で示したプログラム駆動装置の配線構造を示す分解斜視図であり、
図24はこの発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置に用いられる正転逆転用スイッチの構造を示す図であって、(1)は外観を示す斜視図であり、(2)はオン状態の模式図であり、(3)はオフ状態の模式図である。
【0103】
これらの図を参照して、送り用スイッチ101及び送り用車輪102の構造は、詳細は後述するが、上述した第1の実施の形態のものと基本的に同様であり、図示しないプログラム媒体が筐体に装着されると、プログラム媒体を開始方向から終了方向に送り込む。
【0104】
又、これらの駆動部は
図16で示すように、電池93と第1のモーター95とが第1の正転逆転用スイッチ96を介して電気的に接続され、電池93と第2のモーター97とが第2の正転逆転用スイッチ98を介して電気的に接続されている。
【0105】
ここで、第1の正転逆転用スイッチ96及び第2の正転逆転用スイッチ98について説明する。まず
図24の(1)を参照して、第1の正転逆転用スイッチ96は、第1の端子107a、107bと第2の端子108a、108bと第3の端子109a、109bとが左右2列に並べられている。又、外部からの力を受けるボタン110は、同図の(2)及び(3)を参照して、第1の正転逆転用スイッチ96内部の左右2列に同時に作用する可動接片111と連動している。そのため、同図の(2)に示すボタン110が押されていない状態では、第1の端子107(第1の端子107a、107b)と第3の端子109(第3の端子109a、109b)とが電気的に接続され、同図の(3)に示すボタン110が押された状態では、第1の端子107(第1の端子107a、107b)と第2の端子108(第2の端子108a、108b)とが電気的に接続されている。
【0106】
そのため、
図16で示すように第2の端子108aと第3の端子109bとを接続し、第2の端子108bと第3の端子109aとを接続することで、ボタン110が押された状態と押されていない状態とで正極と負極が切り替わる。
【0107】
即ち、第1の正転逆転用スイッチ96がオン状態のときとオフ状態のときとで、第1のモーター95の回転方向が切り替わる。第2のモーター97についても同様である。
【0108】
図17はこの発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置に用いられるプログラム媒体を示す斜視図であって、(1)は第1の切片であり、(2)は第2の切片であり、(3)は第4の切片であり、(4)は第3の切片であり、
図18はこの発明の第2の実施の形態によるプログラム媒体の連結状態を示す斜視図であり、
図19は
図18で示したプログラム媒体の平面図であり、
図20はこの発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置の情報取得部及び装着されるプログラム媒体を示す表側からの斜視図であり、
図21はこの発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置の情報取得部及び装着されるプログラム媒体を示す裏側からの斜視図であり、
図22はこの発明の第2の実施の形態による情報取得部の機構を示す模式図であって、(1)はオンの情報を取得した状態であり、(2)はオフの情報を取得した状態である。
【0109】
これらの図を参照して、第2の実施の形態のプログラム媒体は、その各々にあらかじめ駆動情報が入力された複数個の切片が連結自在に接続されて構成されるものである。具体的には、同図の(1)で示すように、その本体125に第1のオンの情報(左側の羽根無し)及び第2のオンの情報(右側の羽根無し)が入力された第1の切片121と、同図の(2)で示すように、その本体126に第1のオフの情報(左側の羽根129有り)及び第2のオンの情報(右側の羽根無し)が入力された第2の切片122と、同図の(4)で示すように、その本体127に第1のオフの情報(左側の羽根130有り)及び第2のオフの情報(右側の羽根131有り)が入力された第3の切片123とを含むものである。
【0110】
更に、第2の切片122は第4の切片124と対称形に構成されているため、第2の切片122を裏返すことで、同図の(3)で示すように、その本体128に第1のオンの情報(左側の羽根無し)及び第2のオフの情報(右側の羽根132有り)が入力された第4の切片124として使用することができるものである。
【0111】
又、第1の切片121は、合成樹脂等からなり、平板状の本体125と、本体125の外方に接続され、本体125の厚さよりも直径の大きい円筒形状に外方に延びる肩部113a、113bの各々と、肩部113a、113bの各々の外方に接続され、終了方向に延びると共にその外方面において内方に凹状である凹部114a、114bの各々が形成された平板状の第1の側壁115a、115bの各々と、第1の側壁115a、115bの各々の終了方向端部の外側に接続され、終了方向に延びると共にその内方面において内方に凸状である凸部116a、116bの各々が形成された平板状の第2の側壁117a、117bの各々とから構成されている。
【0112】
尚、同図において、外側や外方とは本体125から第1の側壁115a(即ち左方向)、115b(即ち右方向)に対する方向を言い、内側や内方とはその逆を言う。
【0113】
又、凸部116a、116bの大きさ及び位置は凹部114a、114bの大きさ及び位置と対応しており、第1の切片121~第4の切片124はいずれもこれらの凹部や凸部といった構成要素が共通しており、第2の側壁の各々の外方に羽根を備えるか否かという点において異なる。したがって、例えば第1の切片121と第2の切片122とを開始方向・終了方向に並べ、開始方向側の第2の切片122の第2の側壁119a、119bの間隔に、第1の切片121の開始方向側の第1の側壁115a、115bを差し込むと、まず第2の切片122の第2の側壁119a、119bが撓んで広がり、更に差し込むことで、第2の切片122の凸部118a、118bの各々が第1の切片121の凹部114a、114bの各々に嵌入する。このようにして、切片同士は連結することができる。又、連結する場合と逆に、互いの切片を引っ張ることで、切片同士の連結状態は解除することができる。
【0114】
以上のようにして、
図18で示すように、プログラム媒体120は、その各々にあらかじめ駆動情報が入力された切片(第1の切片121、第2の切片122、第3の切片123及び第4の切片124)が複数個連結自在に接続されて構成される。これによって、第1の切片121は前進用切片として用いられ、第2の切片122は左折用切片として用いられ、第3の切片123は後退用切片として用いられ、第4の切片124は右折用切片として用いられる。
【0115】
このようにすると、切片同士の連結パターンを変更することで、入力した複数個の駆動情報に基づく駆動順序を変更することができるため、容易に筐体の走行態様を修正することができ、プログラムの修正が容易となる。
【0116】
又、上述したように、第1の切片、第2の切片及び第3の切片の連結パターンによって複数個の駆動情報を入力することができるため、プログラムの修正が容易となる。
【0117】
更に、
図19等で示すように、プログラム媒体120の各切片の本体134a~134eの表面には、各切片にどのような駆動情報が入力されているか(即ち、駆動結果)を示唆する模様135a~135eが備えられているため、駆動情報を直感的に理解し易く、駆動情報の修正がより容易となる。
【0118】
したがって、本実施の形態において、プログラム媒体に対する駆動情報(複数個の場合を含む。)の入力とは、このような各切片(その組み合わせを含む。)を選択することを含む。
【0119】
又、
図20及び
図21を参照して、プログラム媒体120は、筐体137の前方からスライドして装着することができる。
【0120】
そして、
図22の(1)で示すように、第1の実施の形態におけるプログラム媒体の開口の有無の探知と同様に、特定切片の左側の羽根が存在しないとき、情報取得部において、第1の正転逆転用スイッチ96のボタン110は押されず、第1のオンの情報として取得され、駆動部の図示しない第1の車輪が正転する。又、
図22の(2)で示すように、特定切片の左側の羽根139が存在するとき、情報取得部において、ピン138を介して、第1の正転逆転用スイッチ96のボタン110が押され、第1のオフの情報として取得され、駆動部の第1の車輪が逆転する。第2の正転逆転用スイッチ98においても同様に、各切片の右側の羽根の有無が第2のオンの情報又は第2のオフの情報として取得される。
【0121】
即ち、情報取得部が第1のオンの情報を取得したとき第1の正転逆転用スイッチがオン状態となり第1の車輪を正転させ、情報取得部が第1のオフの情報を取得したとき第1の正転逆転用スイッチがオフ状態となり第1の車輪を逆転させ、情報取得部が第2のオンの情報を取得したとき第2の正転逆転用スイッチがオン状態となり第2の車輪を正転させ、情報取得部が第2のオフの情報を取得したとき第2の正転逆転用スイッチがオフ状態となり第2の車輪を逆転させる。
【0122】
このようにすると、オンの情報又はオフの情報に基づいて電気的に速やかに車輪の正転逆転が決定されるため、オンの情報又はオフの情報に対する反応速度が速くなる。
【0123】
図23はこの発明の第2の実施の形態によるプログラム駆動装置におけるプログラム媒体の送り機構を示す模式図であって、(1)は第1の工程であり、(2)は第2の工程であり、(3)は第3の工程であり、(4)は第4の工程である。
【0124】
まず同図の(1)を参照して、プログラム媒体120の先側の切片141の肩部142と、これに隣接する後側の切片143の肩部144との間隔に、スプロケット145が入り込む。
【0125】
そして、スプロケット145が回転すると共に送り用車輪102がプログラム媒体120を押さえているため、同図の(2)~(4)を併せて参照して、矢印146a~146dで示すように、プログラム媒体120は開始方向から終了方向に送り込まれる。
【0126】
図25はこの発明の第3の実施の形態によるプログラム駆動装置の外装の外観を示す斜視図であり、
図26は
図25で示したプログラム駆動装置の外装の一部を開放した状態の外観を示す斜視図である。
【0127】
尚、本実施の形態によるプログラム駆動装置の基本的な構造は第1の実施の形態又は第2の実施の形態と同様であるので、相違点を中心に以下説明する。
【0128】
これらの図を参照して、図示しないプログラム媒体を第1の容器152内部に収納し、プログラム媒体の情報取得を開始させたい先端側から、筐体151の送り用スイッチ153と送り用車輪154a~154eの間に差し込む。すると、上述した第2の実施の形態の送り用車輪102及びスプロケット145の構造と同様に、送り用車輪154a~154eとスプロケット156a、156bによって、プログラム媒体は開始方向から終了方向に送り込まれる。そして、プログラム媒体は、情報取得が終了した先端側から第2の容器155に収納されていく。
【0129】
第1の容器や第2の容器の大きさや形状は種々変更可能であるので、プログラム媒体が第1の実施の形態のように平板状である場合や、第2の実施の形態のようにキャタピラ状である場合のいずれにおいても、第3の実施の形態に係る筐体を適用することが可能である。
【0130】
図27はこの発明の第4の実施の形態によるプログラム駆動装置に含まれるプログラム媒体を示す斜視図であって、(1)は第1の切片を示すものであり、(2)は駆動開始用切片を示すものであり、(3)は駆動終了用切片を示すものであり、
図28は
図27で示した切片を連結したプログラム媒体を示す斜視図である。
【0131】
尚、この発明の第4の実施の形態によるプログラム駆動装置は、上述した第2の実施の形態によるものと基本的に同様の構造であるため、相違点を中心に以下説明する。
【0132】
まず
図27の(1)を参照して、前進用切片である第1の切片161は、その胴部である本体162において、情報取得の開始方向側に突出する誘導凸部163と、終了方向側から凹む誘導凹部164とが形成されている。誘導凹部164の凹み形状は、誘導凸部163の突出形状と一致する大きさである。
【0133】
又、第1の切片161は、開始方向から終了方向に並ぶ複数個の溝165a、165bが左右端の各々に形成されている。
【0134】
更に、
図28に示す他の切片(第2の切片174、第3の切片175及び第4の切片173)も、第1の切片161と同様に、誘導凸部163、誘導凹部164及び溝165に相当する構成を有する。そのため、第1の切片161その他の切片を開始方向から終了方向側にかけて複数個連結することができる。
【0135】
又、このように誘導凸部163及び誘導凹部164を有することによって、連結する切片同士の誘導凸部と誘導凹部とが係合するため、方向決めとなり、連結する方向が一見して理解し易くなる。
【0136】
次に(2)を参照して、第4の実施の形態によるプログラム駆動装置のプログラム媒体には、駆動開始用切片166が含まれる。駆動開始用切片166は、その本体167の終了方向側に上述した誘導凹部164と同様の形状の誘導凹部168が形成されている。そのため、駆動開始用切片166の終了方向側には、第1の切片161その他の切片を連結させることができる。
【0137】
尚、駆動開始用切片166は、その左右端部に形成された羽根を含む幅が、段差148a、148bの内方の間隔に収まらない広さを有しており、プログラム媒体の開始方向側の先頭に配置されることで、主に方向決めとして機能する。
【0138】
又、駆動開始用切片166の本体167上には、駆動開始用であること及び表側であることが一見して認識できるように「START」文字の模様が設けられている。
【0139】
更に、駆動開始用切片166は上下非対称の形状に構成されており、表裏を逆にしては筐体に装着させることができないように構成されている。これによって、表裏の方向決めとしても機能する。
【0140】
次に(3)を参照して、第4の実施の形態によるプログラム駆動装置のプログラム媒体には、駆動終了用切片169が含まれる。駆動終了用切片169は、その本体170の開始方向側に上述した誘導凸部163と同様の形状の誘導凸部171が形成されている。そのため、駆動終了用切片169の開始方向側には、第1の切片161その他の切片を連結させることができる。
【0141】
又、駆動終了用切片169の本体170の左右端には、開始方向から終了方向にかけて延びる貫通溝172a、172bが形成されている。この詳細については後述する。
【0142】
同図を参照して、プログラム媒体160は、開始方向から順に、駆動開始用切片166、右折用切片である第4の切片173、左折用切片である第2の切片174、後退用切片である第3の切片175、前進用切片である第1の切片161、及び、駆動終了用切片169が連結して構成されている。
【0143】
図29はこの発明の第4の実施の形態によるプログラム駆動装置の情報取得部及び装着されるプログラム媒体を示す斜視図であって、
図20に対応するものであり、
図30は
図29で示した筐体にプログラム媒体を装着した状態を示す斜視図であり、
図31は
図30で示したプログラム駆動装置の平面図である。
【0144】
これらの図を参照して、プログラム駆動装置159において、プログラム媒体160は、筐体177の前方且つ上方から装着することができる。
【0145】
筐体177の左右端には、上方に突出する段差148a、148bが形成されている。この段差148a、148bに、プログラム媒体160の開始方向先頭に位置する駆動開始用切片166の終了方向端部を係合させ位置決めすることで、
図30及び
図31に示す装着状態、即ち駆動情報の取得が開始できる状態となる。
【0146】
又、段差148a、148bより内側(中央側)には、駆動開始用切片166以降の切片の左右の羽根の有無から駆動情報を取得するためのピン149a、149b(上述した第2の実施の形態におけるピン138と同様のもの)が設けられている。
【0147】
更に、ピン149a、149bより内側(中央側)には、プログラム媒体160を開始方向から終了方向に送るための送り用ギア機構の歯車150a、150bが設けられている。
【0148】
更に、歯車150a、150bより内側(中央側)には、駆動終了用切片169の貫通溝172a、172bと噛み合う大きさに突出し、上方からの押圧によって下方の筐体177内部に収納可能であって上方に向かって付勢されたスプリングピン157a、157bが設けられている。
【0149】
図32は
図31で示したXXXII-XXXIIラインの断面図である。
【0150】
同図を参照して、歯車150bは図示しないモーター(送り用モーター又は共用モーター)と接続されており、上述した第2の実施の形態におけるスプロケット145に相当するものである。
【0151】
又、プログラム媒体160を構成する切片の少なくとも裏側(歯車150側)には、上述したように歯車150の歯158と噛み合う大きさの溝165bが、開始方向から終了方向にかけて複数個並んで形成されている。
【0152】
そのため、モーターにより歯車150bが回転することによって、プログラム媒体160はその溝165が順繰りに歯車150bの歯158と噛み合うことで、開始方向から終了方向に送られることとなる。
【0153】
このように、第4の実施の形態における送り用ギア機構にあっては、歯車150と複数個の溝165との噛み合わせとしたことで、上述した第2の実施の形態における切片141の肩部142とスプロケット145との噛み合わせよりもピッチが短くなる。送り込む切片の開始方向から終了方向の長さによって、例えば第1の切片161であれば前進する所定距離が決まり、例えば第2の切片174であれば左折する角度が決まるため、ピッチが短いほど送り用ギア機構の読み取り誤差を低減することができる。そのため、筐体の駆動の前進距離や左折及び右折の角度の精度が向上する。
【0154】
尚、第1の切片161、第2の切片174、第3の切片175、第4の切片173及び駆動終了用切片169は、溝165bが表裏で対称な位置に設けられている。そのため、裏返して使用することも許容され、利便性が向上する。又、この場合、第2の切片174は上述したように第4の切片173として使用可能である。
【0155】
図33は
図31で示したXXXIII-XXXIIIラインの断面図である。
【0156】
同図を参照して、スプリングピン157bは、上方にプログラム媒体160が装着されているため、上述したように筐体177内部に収納されると共に、上方に付勢されている。
【0157】
又、プログラム媒体160の終了方向側端部に位置する駆動終了用切片169には、上述したように開始方向端部176から中央近傍にかけて貫通溝172bが形成されている。
【0158】
そのため、プログラム媒体160が送り用ギア機構によって開始方向から終了方向に送り込まれていき、スプリングピン157bと貫通溝172bとの位置が揃ったとき、スプリングピン157bが上方に突き出ることで駆動終了用切片169に係止し、送り機構が停止することで、筐体177の駆動が終了する。
【0159】
即ち、駆動終了用切片169にあっては、貫通溝172bの存在という筐体177の駆動を終了させる駆動情報が入力されたものである。
【0160】
このように、第4の実施の形態によるプログラム駆動装置159にあっては、駆動開始側であることを示す駆動開始用切片166と、駆動を終了させる駆動情報が入力された駆動終了用切片169とを備えることにより、駆動開始及び駆動終了時の誤動作を防止するため、駆動の安定性や安全性が向上する。
【0161】
又、駆動の開始と終了が一見して認識できるようになるため、プログラムの教育に好適なものとなる。
【0162】
以上のように、本発明のプログラム駆動装置にあっては、プログラム媒体は、その各々にあらかじめ駆動情報が入力された複数個の切片が連結自在に接続されて構成され、切片は、筐体を第1の駆動情報が入力された第1切片(例えば結果として前進の駆動情報が入力された第1の切片が相当)と、第1の駆動情報とは異なる第2の駆動情報(例えば結果として右折の駆動情報が入力された第4の切片が相当)が入力された第2切片とを含み、駆動部は、情報取得部が取得した駆動情報の順序に準じて筐体を駆動させるものである。このように構成することで、切片の連結パターンを変更することにより、筐体の駆動態様を変更することができるため、プログラムの修正が容易となる。
【0163】
尚、本発明の各実施の形態にあっては、筐体、プログラム媒体、情報取得部及び駆動部が特定のものであったが、他の形状、大きさ、位置関係のものであっても良い。又、他の構成要素を加えても良い。例えば、筐体の前方側にアームを備えたり、筐体の後方側に掃除用のブラシや吸引口を備えたりしたものが挙げられる。
【0164】
又、本発明の各実施の形態にあっては、プログラム媒体は主に平板状のものであったが、他の形状であっても良い。例えば、棒状のものや円盤状のものであって、その所定位置に駆動情報を入力するものが挙げられる。又、プログラム媒体が縦向きの状態で送り込まれても良い。更に、厚さ方向の変化部分を設けないものであっても良く、例えば所定位置を鉛筆で黒色に塗りつぶすか否かで情報で入力するマーク式が挙げられる。
【0165】
更に、本発明の各実施の形態にあっては、情報取得部が回転レバー等の特定のものであったが、他のものであっても良い。例えば、一定方向に送り込まれるプログラム媒体を発光素子と受光素子で挟み込み、プログラム媒体の所定位置に開口が形成されているか否かを光検出するものが挙げられる。又例えば、厚さ方向の変化部分として凸部が形成されたプログラム媒体に対して、左右方向からアームやレバー等を押し付けることで凸部の存在及び形成位置を読み取り、これを駆動情報として取得し直接駆動部に伝達するものが挙げられる。
【0166】
更に、本発明の各実施の形態にあっては、複数個の駆動情報を入力できるものであったが、1種類の駆動情報を入力するものであっても良い。
【0167】
更に、本発明の各実施の形態にあっては、時間経過に伴って複数個の駆動情報の各々を連続的に取得するものであったが、同一間隔でなくとも良い。例えば、左右の方向転換は90度回転すると止まるように設定し、前進や後退は方向転換よりも長い時間駆動するようにすることもできる。
【0168】
更に、本発明の各実施の形態にあっては、プログラム媒体が第1のプログラム部及び第2のプログラム部を含むものであったが、単一のプログラム部を入力するものであっても良い。
【0169】
更に、本発明の各実施の形態にあっては、第1のプログラム部及び第2のプログラム部から同一のタイミングで情報を取得していたが、同一のタイミングとは、両者から取得される情報が関連づけられる程度に実質的に同等のタイミングであれば良い。例えば、一方の情報を他方よりもあえて遅れて取得した場合も、両者の情報が関連づけられる限り同一のタイミングに含まれる。
【0170】
更に、本発明の各実施の形態にあっては、プログラム媒体に開口が有る状態をオンの情報とし、開口が無い状態をオフの情報としていたが、逆の関係であっても良い。又、羽根の有無についても同様である。
【0171】
更に、本発明の第2の実施の形態にあっては、プログラム媒体は切片が連結自在に接続されて構成されるものであったが、連結されないものであっても良い。
【0172】
更に、本発明の第2の実施の形態にあっては、第2の切片を裏返すことで第4の切片として使用されたが、裏返すことなく第4の切片を別途構成しても良い。
【0173】
更に、本発明の第1の実施の形態にあっては、厚さ方向の変化部分として開口を形成していたが、凹部や凸部としても良い。
【0174】
更に、本発明の各実施の形態にあっては、第1の車輪及び第2の車輪の各々は1つであったが、複数個あっても良い。又、複数個の車輪のうちの1つの車輪のみ駆動させるものであっても良い。例えば、左右の車輪の他に、方向転換用の1つの車輪を後方又は前方の幅中央領域に備え、情報取得部が取得した駆動情報のうち左折又は右折に関するものに基づいて方向転換用の車輪の左右角度が変更されるものが挙げられる。
【0175】
更に、本発明の各実施の形態にあっては、プログラム媒体を一定方向に送り込む機構を備えていたが、このような送り込む機構を備えなくても良い。又、プログラム媒体の位置を固定して、筐体側が移動しながらプログラム媒体の情報を取得するものも、実質的に本発明に含まれる。
【0176】
更に、本発明の各実施の形態において、第1の車輪は筐体の左側にあり、第2の車輪は筐体の右側にあったが、左右方向は入れ替えても良い。プログラム部や情報取得部についても同様である。
【0177】
更に、本発明の各実施の形態にあっては、車輪を正転させることで前進し、車輪を逆転させることで後退していたが、逆に車輪を正転させることで後退し、車輪を逆転させることで前進するものであっても良い。
【0178】
更に、本発明の第2の実施の形態にあっては、モーターが直列に接続されている特定の回路構造であったが、他の回路構造であっても良い。例えば、電池とモーターがそれぞれ並列状態に接続されていても良い。即ち、電池やモーターの個数や接続態様は種々変更可能である。
【0179】
更に、本発明の第1の実施の形態にあっては、モーター(駆動用モーター)とモーター用クラウンギアがギア機構を介して接続されていたが、これらの間にギア機構を介さないものであっても良い。又、ギアの個数や歯数を増減させても良い。更に、他のモーターとギアや、ギアとギアとの間も同様である。
【0180】
更に、本発明の第1の実施の形態によるプログラム駆動装置は、平板型のプログラム媒体を用いたものであって、又、ギア機構式により、情報取得部から駆動部へオンの情報又はオフの情報を伝達するものであり、第2の実施の形態によるプログラム駆動装置は、キャタピラ型のプログラム媒体を用いたものであって、又、電気回路式により、情報取得部から駆動部へオンの情報又はオフの情報を伝達するものであったが、平板型のプログラム媒体に電気回路式を適用することも可能である。又、キャタピラ型のプログラム媒体に、ギア機構式を適用することも可能である。
【0181】
更に、本発明の各実施の形態にあっては、送り用モーターは、送り用ギア機構(スプロケットを含む。)を介して装着されたプログラム媒体を開始方向から終了方向に送り込んでいたが、他の機構を用いてプログラム媒体を送り込んでも良い。
【0182】
更に、本発明の第1の実施の形態にあっては、送り用モーターと駆動用モーターが特定の共用モーターであったが、それぞれ別のモーターを用いても良い。但し、送り用モーターと駆動用モーターとを共用のものとすると、その共用モーターに、送り用ギア機構と第1の車輪と第2の車輪とが、ギア機構を介して機械的に接続されるため、プログラム媒体の送り速度と第1の車輪及び第2の車輪の各々の回転速度とを一定の関係に保持できる。その結果、駆動状態がより安定するため好ましい。即ち、キャタピラ型のプログラム媒体に、ギア機構式を適用した場合を例にすると、切片1つで90度方向転換すると設定し、その際の車輪の回転数を導き出しておけば、使用を続けて電池性能が劣化した場合であっても、切片1つで90度方向転換する構成を維持することができる。切片1つを送り込むのに要する時間と、第1の車輪及び第2の車輪が回転している時間が一致するためである。同様に、切片1つで前進や後退する距離も固定することができる。
【0183】
更に、本発明の第4の実施の形態にあっては、駆動終了用切片において、貫通溝によって駆動を終了させる駆動情報が入力されていたが、筐体の電気的スイッチをオフにするもの等、他の態様であっても良い。
【0184】
更に、本発明の第4の実施の形態にあっては、誘導凸部及び誘導凹部の形状が特定のものであったが、両者が係合するものであれば他の態様であっても良い。
【0185】
更に、本発明の第4の実施の形態にあっては、プログラム媒体に特定の溝が並んで形成されていたが、基盤に突出部分が並んで形成されたものも溝の一態様として含まれる。
【0186】
更に、本発明の第2から第4の実施の形態にあっては、切片に特定の種類のものが含まれていたが、少なくとも第1切片と第2切片(第1切片とは異なる駆動情報を入力されたもの)が含まれていれば良い。その他の態様としては、例えば前進用切片、左折用切片及び右折用切片からなるものが挙げられる。
【0187】
更に、本発明の各実施の形態にあっては、情報取得部がプログラム媒体から情報を取得するたびに駆動部が筐体を駆動させていたが、全ての情報を取得してから駆動を開始する態様であっても良い。
【符号の説明】
【0188】
1、31、91、159…プログラム駆動装置
2、52、53、86、120、160…プログラム媒体
3、99…情報取得部
4…駆動部
10、57、59…第1のプログラム部
11、58、60…第2のプログラム部
12…第1の情報取得部
13…第2の情報取得部
14、40、104…第1の車輪
15、41、105…第2の車輪
32、137、151、177…筐体
36、101、153…送り用スイッチ
38、93…電池
39…モーター
46…第1の正転逆転用ギアセット
47…第2の正転逆転用ギアセット
55、56、125~128、134、162、167、170…本体
61…開口
64…ピン
70…回転レバー
75…モーター用クラウンギア
78…第2の車輪駆動用クラウンギア
79…右側の歯
80…左側の歯
83…左側の歯
85…第1の車輪駆動用クラウンギア
94…送り用モーター
95…第1のモーター
96…第1の正転逆転用スイッチ
97…第2のモーター
98…第2の正転逆転用スイッチ
121、161…第1の切片
122、174…第2の切片
123、175…第3の切片
124、173…第4の切片
129~132、139…羽根
141、143…切片
150…歯車
163、171…誘導凸部
164、168…誘導凹部
165…溝
166…駆動開始用切片
169…駆動終了用切片
172…貫通溝
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。