(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】給油システム、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20230912BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230912BHJP
G16Y 40/40 20200101ALI20230912BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20230912BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20230912BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G06Q50/10
G16Y40/40
G16Y20/20
G16Y10/40
(21)【出願番号】P 2022101055
(22)【出願日】2022-06-23
【審査請求日】2022-06-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】栩木 淳行
(72)【発明者】
【氏名】葛窪 誠
【審査官】高島 壮基
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-110279(JP,A)
【文献】特開2011-192072(JP,A)
【文献】特開2022-058312(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 50/10
G08G 1/00-99/00
G16Y 10/40
20/20
40/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載可能な車載装置と、前記車載装置と無線で通信可能な携帯端末と、前記携帯端末とネットワークを介して通信可能な給油管理サーバとを備え、
前記車載装置は、車両の測位情報に基づいて車両の走行距離を算出し、
前記携帯端末は、前記車両の識別情報が登録可能であり、
前記携帯端末は、前記車両に給油した日付または給油量の少なくとも1つを含む給油情報を受け付け可能であり、
前記携帯端末は、前記車載装置から走行距離を受信し、前記走行距離、前記識別情報及び前記給油情報を前記給油管理サーバに送信し、
前記給油管理サーバは、前記識別情報と、前記走行距離及び前記給油情報を関連づけて記憶し、
前記給油管理サーバは、車両別で、
前記給油情報が前記車両に給油した給油量であって、積算した走行距離が所定の距離を超える、及び
前記給油情報が前記車両に給油した日付であって、給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1つの条件を満たす場合に、条件を満たす車両に対応する携帯端末に、給油利用を促すことを通知する給油システム。
【請求項2】
車両に搭載可能な車載装置と、携帯端末及び前記車載装置と、ネットワークを介して通信可能な給油管理サーバとを備え、
前記携帯端末は、前記車両の識別情報が登録可能であり、
前記携帯端末は、前記車両に給油した日付または給油量の少なくとも1つを含む給油情報を受け付け可能であり、
前記携帯端末は、前記識別情報及び前記給油情報を前記給油管理サーバに送信し、
前記車載装置は、車両の測位情報に基づいて車両の走行距離を算出し、
前記車載装置は、前記走行距離を前記給油管理サーバに送信し、
前記給油管理サーバは、前記識別情報と、前記走行距離及び前記給油情報を関連づけて記憶し、
前記給油管理サーバは、車両別で、
前記給油情報が前記車両に給油した給油量であって、積算した走行距離が所定の距離を超える、及び
前記給油情報が前記車両に給油した日付であって、給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1つの条件を満たす場合に、条件を満たす車両に対応する携帯端末に、給油利用を促すことを通知する給油システム。
【請求項3】
前記給油管理サーバは、前記車両の給油経過日数が所定日数を超え、かつ前回給油してから季節が変わったと判断した場合、前記携帯端末に継ぎ足し給油の注意を警告する、請求項1または2に記載の給油システム。
【請求項4】
前記携帯端末は、色及び文言の少なくとも1つで継ぎ足し給油を促す警告を表示する請求項3に記載の給油システム。
【請求項5】
車両に搭載可能な車載装置において、車両の測位情報に基づいて車両の走行距離を算出し、
前記車載装置と無線で通信可能な携帯端末において、前記車載装置から走行距離を受信し、前記走行距離、前記車両の識別情報及び前記車両の給油情報を給油管理サーバに送信し、
前記給油管理サーバにおいて、前記識別情報と、前記走行距離及び前記給油情報を関連づけて記憶し、
前記給油管理サーバにおいて、車両別で、
前記給油情報が前記車両に給油した給油量であって、積算した走行距離が所定の距離を超える、及び
前記給油情報が前記車両に給油した日付であって、給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1つの条件を満たす場合に、条件を満たす車両に対応する携帯端末に、給油利用を促すことを通知する方法。
【請求項6】
携帯端末において、識別情報及び給油情報を給油管理サーバに送信し、
車両に搭載可能な車載装置は、車両の測位情報に基づいて車両の走行距離を算出し、
前記車載装置は、前記走行距離を前記給油管理サーバに送信し、
前記給油管理サーバは、前記識別情報と、前記走行距離及び前記給油情報を関連づけて記憶し、
前記給油管理サーバは、車両別で、
前記給油情報が前記車両に給油した給油量であって、積算した走行距離が所定の距離を超える、及び
前記給油情報が前記車両に給油した日付であって、給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1つの条件を満たす場合に、条件を満たす車両に対応する携帯端末に、給油利用を促すことを通知する方法。
【請求項7】
携帯端末から
車両の走行距離、識別情報及び給油情報を受信するステップと、
前記識別情報と、前記走行距離及び前記給油情報を関連づけて記憶するステップと、
車両別で、
前記給油情報が前記車両に給油した給油量であって、積算した走行距離が所定の距離を超える、及び
前記給油情報が前記車両に給油した日付であって、給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1つの条件を満たす場合に、条件を満たす車両に対応する携帯端末に、給油利用を促すことを通知するステップと、をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項8】
携帯端末から
車両の識別情報及び給油情報を受信するステップと、
車載装置から走行距離を受信するステップと、
前記識別情報と、前記走行距離及び前記給油情報を関連づけて記憶するステップと、
車両別で、
前記給油情報が前記車両に給油した給油量であって、積算した走行距離が所定の距離を超える、及び
前記給油情報が前記車両に給油した日付であって、給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1つの条件を満たす場合に、条件を満たす車両に対応する携帯端末に、給油利用を促すことを通知するステップと、をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は給油システム、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車を保有しているが、週末はおろか、暫くのあいだ運転しない場合がある。ガソリンは長期間そのままにしておくと、燃料タンクの中で傷み、燃料タンクを痛めてしまう。この結果、いざエンジンを始動したときにエンジンを痛めてしまう。
【0003】
また、ガソリンや軽油は、季節に合わせて添加剤が変わるため、できるだけ給油を行った季節内に使い切るべきである。しかし、季節内に使い切ることができない場合は、季節が変わったときに継ぎ足し給油を行うことで、できるだけ品質を保つことが推奨される。
【0004】
加えて近年は、複写式のお買い上げ伝票でなく、感熱式のレシートになっていることから、車内での保存が困難であること、セルフ給油などでは、レシートを発行しない選択もできてしまうことから、前回の給油日付を記録できていない、または記録が失われる場合もある。この結果、継ぎ足し給油のタイミングが判断できない場合がある。
【0005】
上記課題を解決するため、特許文献1には、ガソリンスタンドで給油した日を自動的に記録し、給油の履歴を表示することができるカーナビゲーション装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしならが、カーナビゲーションシステムの起動時にいちいち給油量を入力しなければならない問題がある。
【0008】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、給油サービスを受けた後に給油量を入力せずに、給油のタイミングが判断できる給油システム、方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態の給油システムは、車両に搭載可能な車載装置と、前記車載装置と無線で通信可能な携帯端末と、前記携帯端末とネットワークを介して通信可能な給油管理サーバを備え、前記車載装置は、車両の測位情報に基づいて車両の走行距離を算出し、前記携帯端末は、前記車両の識別情報が登録可能であり、前記携帯端末は、前記車両に給油した日付または給油量の少なくとも1つを含む給油情報を受け付け可能であり、前記携帯端末は、前記車載装置から走行距離を受信し、前記走行距離、前記識別情報及び前記給油情報を前記給油管理サーバに送信し、前記給油管理サーバは、前記識別情報と、前記走行距離及び前記給油情報を関連づけて記憶し、前記給油管理サーバは、車両別で、積算した走行距離が所定の距離を超える、及び給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1つの条件を満たす場合に、条件を満たす車両に対応する携帯端末に、給油利用を促すことを通知するようにした。
【0010】
一実施形態の給油システムは、車両に搭載可能な車載装置と、携帯端末及び前記車載装置と、ネットワークを介して通信可能な給油管理サーバを備え、前記携帯端末は、前記車両の識別情報が登録可能であり、前記携帯端末は、前記車両に給油した日付または給油量の少なくとも1つを含む給油情報を受け付け可能であり、前記携帯端末は、前記識別情報及び前記給油情報を前記給油管理サーバに送信し、前記車載装置は、車両の測位情報に基づいて車両の走行距離を算出し、前記車載装置は、前記走行距離を前記給油管理サーバに送信し、前記給油管理サーバは、前記識別情報と、前記走行距離及び前記給油情報を関連づけて記憶し、前記給油管理サーバは、車両別で、積算した走行距離が所定の距離を超える、及び給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1つの条件を満たす場合に、条件を満たす車両に対応する携帯端末に、給油利用を促すことを通知するようにした。
【0011】
一実施形態の方法は、車両に搭載可能な車載装置において、車両の測位情報に基づいて車両の走行距離を算出し、前記車載装置と無線で通信可能な携帯端末において、前記車載装置から走行距離を受信し、前記走行距離、前記車両の識別情報及び前記車両の給油情報を記給油管理サーバに送信し、前記給油管理サーバにおいて、前記識別情報と、前記走行距離及び前記給油情報を関連づけて記憶させ、前記給油管理サーバにおいて、車両別で、積算した走行距離が所定の距離を超える、及び給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1つの条件を満たす場合に、条件を満たす車両に対応する携帯端末に、給油利用を促すことを通知するようにした。
【0012】
一実施形態の方法は、携帯端末において、識別情報及び給油情報を給油管理サーバに送信し、車両に搭載可能な車載装置は、車両の測位情報に基づいて車両の走行距離を算出し、前記車載装置は、前記走行距離を前記給油管理サーバに送信し、前記給油管理サーバは、前記識別情報と、前記走行距離及び前記給油情報を関連づけて記憶し、前記給油管理サーバは、車両別で、積算した走行距離が所定の距離を超える、及び給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1つの条件を満たす場合に、条件を満たす車両に対応する携帯端末に、給油利用を促すことを通知するようにした。
【0013】
一実施形態のプログラムは、携帯端末から走行距離、識別情報及び給油情報を受信するステップと、前記識別情報と、前記走行距離及び前記給油情報を関連づけて記憶するステップと、車両別で、積算した走行距離が所定の距離を超える、及び給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1つの条件を満たす場合に、条件を満たす車両に対応する携帯端末に、給油利用を促すことを通知するステップと、をコンピュータに実行させるようにした。
【0014】
一実施形態のプログラムは、携帯端末から識別情報及び給油情報を受信するステップと、車載装置から走行距離を受信するステップと、前記識別情報と、前記走行距離及び前記給油情報を関連づけて記憶するステップと、車両別で、積算した走行距離が所定の距離を超える、及び給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1つの条件を満たす場合に、条件を満たす車両に対応する携帯端末に、給油利用を促すことを通知するステップと、をコンピュータに実行させるようにした。
【発明の効果】
【0015】
本開示の給油システム、方法及びプログラムによれば、給油サービスを受けた後に給油量を入力せずに、給油のタイミングが判断できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施の形態1にかかる給油システムの一例を示す略図である。
【
図2】実施の形態1にかかる給油システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図3】実施の形態2にかかる給油システムの一例を示す略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
実施の形態1
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態1にかかる給油システムの一例を示す略図である。
図1において、給油システム100は、車載装置101と、携帯端末102と、給油管理サーバ103とを備える。
【0018】
車載装置101は、車両に搭載可能な装置である。そして、車載装置101は、携帯端末102と通信を行う機能を有する。また、車載装置101は、車両の測位情報に基づいて車両の走行距離を算出する機能を有する。例えば、車載装置101は、GPS(Global Positioning System)衛星からの測距信号を受信し、車両の測位情報を取得する。そして、車載装置101は、車両の位置の変化に基づいて車両の走行距離を算出する。
【0019】
携帯端末102は、車載装置101と無線で通信可能な無線端末である。例えば、携帯端末102は、車載装置101とBluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)規格の無線で通信する。また、携帯端末102は、ユーザの入力を受け付けるインタフェース、ユーザに情報を表示するインタフェースを有する。そして、携帯端末102は、ユーザから車両の識別情報が登録可能である。また、携帯端末102は、ユーザから車両に給油した日付または給油量の少なくとも1つを含む給油情報を受け付け可能である。さらに、携帯端末102は、車載装置101から走行距離を受信可能である。そして、携帯端末102は、走行距離、識別情報及び給油情報を給油管理サーバ103に送信可能である。携帯端末102は、ネットワークを介して給油管理サーバ103と通信可能である。そして、携帯端末102は、給油管理サーバ103から給油利用を促すことを通知されると、給油利用を促す情報を表示して、ユーザに伝える。
【0020】
給油管理サーバ103は、ネットワークを介して携帯端末102と通信可能なサーバである。給油管理サーバ103は、携帯端末102から識別情報と、走行距離及び給油情報を受信する。そして、給油管理サーバ103は、識別情報と、走行距離及び給油情報を関連づけて記憶する。また、給油管理サーバ103は、車両別で、積算走行距離が所定の距離を超える、及び給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1つの条件を満たす場合に、条件を満たす車両に対応する携帯端末に、給油利用を促すことを通知する。
【0021】
なお、車載装置101の識別情報(識別ID等)で給油管理サーバや携帯端末と関連付けることができる。また、携帯端末102のアプリでは複数の車体を管理するため、予め車体(車載装置)との関連付けを行うようにしてもよい。
【0022】
同じように、給油管理サーバ103でも複数の車体(車載装置101)の情報を保持させるため、携帯端末102と給油管理サーバ103との通信情報内に、携帯端末102のアプリと給油管理サーバ103で共有する車体の番号(例えばナンバープレートの情報)などを持つことで、関連付けができる。
【0023】
また、Bluetoothでの通信であれば、携帯端末102のアプリが受けた情報が、いずれの車体(車載装置101)からの情報であるか判断可能である。
【0024】
以上の構成により、給油システムは、給油を管理し、ユーザに通知を行う。次に給油システムの具体的な内容と動作について説明する。
【0025】
図2は、実施の形態1にかかる給油システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
まず、ステップS201およびステップS202の動作により、事前準備がなされる。
【0026】
ステップS201において、携帯端末102によって給油管理サーバ103に車両情報が登録される。例えば、携帯端末102にインストールされたスマートフォンアプリにより、所有している車両情報(車種、ナンバーなど。複数台所有している場合は、それぞれの車両情報)を登録しておく。そして、携帯端末102のスマートフォンアプリによって給油管理サーバ103に車両情報が登録される。
【0027】
次にステップS202において、携帯端末102により、給油管理サーバ103に走行距離連携が設定される。このステップS202における連携設定は、携帯端末102と車載装置101の間にBluetoothやWi-Fi等の無線通信ができる環境を設定することを含む。例えば無線通信デバイスの検出、登録等を含む。
【0028】
そして、ステップS203~S206の動作により、車載装置101との連携がなされる。
ステップS203において、車載装置101と携帯端末102の間に通信が確立される。
【0029】
次にステップS204において、走行距離の情報が携帯端末102から車載装置101に要求される。なお、この要求は車載装置101と携帯端末102の間に通信が確立される度(例えば:ユーザが車を運転開始する際)に行われる。そして、通信確立後は一定間隔で定期的に行われる。
【0030】
次にステップS205において、走行距離の情報が車載装置101から携帯端末102に送信される。この動作により車載装置101と携帯端末102で走行距離の情報が連携される。例えば、車載装置101は、カーナビゲーションシステムであり、カーナビゲーションシステムのGPS機能で計測している。そして、携帯端末102のスマートフォンアプリが車載装置101(カーナビゲーションシステム)と連携し、積算走行距離を車載装置101から携帯端末102に送信する。
【0031】
次にステップS206において、走行距離の情報が携帯端末102から給油管理サーバ103に送信される。この動作により携帯端末102と給油管理サーバ103で走行距離の情報が連携される。なお、走行距離の情報は給油オーダーをする度に給油オーダー情報と共に給油管理サーバ103に送信されてもよい。また、スマートフォンアプリが記録した積算走行距離が更新された度に送信されてもよい。また、一定間隔で定期的に送信されてもよい。
【0032】
そして、ステップS207~S210の動作により、給油(および付随するサービス)が実行される。
次にステップS207において、携帯端末102から給油管理サーバ103に給油(および付随するサービス)がオーダーされる。そして走行距離の情報が携帯端末102から給油管理サーバ103に送信される。この動作により携帯端末102と給油管理サーバ103で走行距離の情報が連携される。
【0033】
次にステップS208において、給油管理サーバ103から携帯端末102にオーダーを受諾することが通知される。
【0034】
次にステップS209において、携帯端末102から給油管理サーバ103に給油(および付随するサービス)の端末情報を送信する。例えば、実際にガソリンスタンドに来店して、携帯端末102のスマートフォンアプリを起動し、携帯端末102に内蔵のカメラで、給油または洗車場所に設置されている給油機または洗車機に貼り付けられた給油/洗車用のQR(Quick Response)コード(登録商標)を読ませる。この操作により、実際に給油/洗車する端末が特定され、給油/洗車の準備が行われる。給油/洗車の端末情報(例えば店舗ID、端末識別ID)はQRコードに組み込まれており、そのコードを読取って給油管理サーバに送信することによって、給油/洗車する端末が特定される。
【0035】
次にステップS210において、給油管理サーバ103から携帯端末102にサービスを実施することが通知される。また、給油または洗車のサービス利用完了の通知として、車両情報(車種・ナンバーなど)、サービス情報(油種・給油量・洗車種別など)、日付を「前回利用情報」として携帯端末102のスマートフォンアプリから給油管理サーバ103に送信する。給油管理サーバ103は、送信された「前回利用情報」記録する。
【0036】
また、積算走行距離が所定の距離を超える、及び給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1つの条件を満たす場合に、ステップS211により、給油推奨が通知される。
次にステップS211において、給油管理サーバ103から携帯端末102に給油を推奨する旨が通知される。
ステップS211の動作により、給油を推奨することが車両の利用者に通知される。
【0037】
また、任意のタイミングで、携帯端末102のスマートフォンアプリでの閲覧が実行される。
まず、ステップS212において、携帯端末102から給油管理サーバ103に購買履歴情報及び次回給油を推奨する日の情報の少なくとも1つを要求する。
【0038】
次にステップS213において、給油管理サーバ103から携帯端末102に購買履歴情報及び次回給油を推奨する日の情報の少なくとも1つを送信する。利用者は、携帯端末102を用いてこれらの情報を閲覧できる。なお、購買履歴情報は、車両ごとのサービス利用(給油や洗車など)の履歴である。例えば、給油管理サーバ103は、前回利用情報として、車両情報(車種、ナンバーなど)、サービス情報(油種、給油量、洗車種別など)、日付を連動する。そして、これらの履歴を携帯端末102に送信する。また、次回給油を推奨する日の情報は、過去のサービス利用実績から算出した次回のサービス利用推奨日である。この情報は、給油管理サーバ103から携帯端末102に給油を促すプッシュ通知で実行される。例えば、給油管理サーバ103は、サービスを利用した車両ごとに、「前回利用情報」の日付からの経過日数、車載装置101(例えばカーナビゲーションシステム)から連動された走行距離を監視する。そして、給油管理サーバ103は、サービスの再利用(給油や洗車など)が必要となった時点で、車両所有者の携帯端末102のスマートフォンアプリにサービス利用を促す通知を行う。
【0039】
スマートフォンアプリで表示/閲覧できるサービスの種類としては、例えば、給油管理サーバ103上で車両ごとに過去数世代保持している、購買履歴(日付、給油したガソリンスタンド)、給油した油種および量/洗車種別、を閲覧できるサービスとしてもよい。
【0040】
また、過去の給油履歴、および給油期間の平均値などから算出した「次回推奨給油予定日」が表示できるサービスとしてもよい。
【0041】
カレンダー日付が「次回推奨給油予定日」を超過した場合、以下のように警告表示を行う。
1.単純に「次回推奨給油予定日」を超過しているのみの場合、次回推奨給油予定日を越えている旨を表示する。
2.「次回推奨給油予定日」を超過し、更に季節が変わっている場合、燃料タンク内の燃料劣化を防ぐために、継ぎ足し給油を推奨する旨を追加で表示する。
【0042】
季節については、「スマートフォンアプリと連動できる給油管理サーバ103」が、給油情報から生活圏を特定し、油種ごとに予め定めてある数種類の春夏秋冬のパターンから自動で判断する。具体的には、給油管理サーバ103は、給油を行った季節から、各車種・油種の「次回推奨給油予定日」を過ぎて季節が変わった場合に、携帯端末102のスマートフォンアプリへ色や文言で継ぎ足し給油を促す警告を表示するようにしてもよい。
【0043】
例えば、日本の場合、春は3月~5月、夏は6月~8月、秋は9月~11月、冬は12月~2月と設定し、これらの期間を跨ぐ場合に、季節が変わったと判断するようにしてもよい。
【0044】
このように、実施の形態1の給油システムプログラムによれば、給油サービスを受けた後に給油量を入力せずに、給油のタイミングが判断できる。
【0045】
また、実施の形態1の給油システムによれば、スマホ給油の利用者に、次回の給油/洗車推奨日程が通知され、給油/洗車の予定を立てることができる。
【0046】
また、実施の形態1の給油システムによれば、給油の利用者に、季節を跨いだ場合の、燃料・燃料タンク・エンジンの劣化を押さえるための、継ぎ足し給油の必要性が促すことができる。
【0047】
また、実施の形態1の給油システムによれば、携帯端末102のスマートフォンアプリでサービスを利用するだけで、前回のサービス利用(給油または洗車など)した日付が携帯端末102の画面上で確認できる。
【0048】
また、実施の形態1の給油システムによれば、給油管理サーバ103は過去にサービス利用した実績から次回サービス利用日が予測できるため、販売促進の通知を促せる。
【0049】
また、実施の形態1の給油システムによれば、給油管理サーバ103は、サービスを利用した車両ごとに「前回利用情報」の日付からの経過日数、携帯端末102のスマートフォンアプリを通して車載装置101(カーナビゲーションシステム)から連動された走行距離を監視し、サービスの再利用(給油や洗車など)が必要となった時点で車両所有者の携帯端末102のスマートフォンアプリにサービス利用を促す通知を行うことができる。
【0050】
実施の形態2
実施の形態2では、カーナビゲーションシステムのような車載装置がインターネットと直接繋がる「コネクテッドカー」などの場合、スマートフォンなどの携帯端末を通しての連携ではなく、給油管理サーバへ直接、積算走行距離などの車両情報を連携する例について説明する。
【0051】
図3は、実施の形態2にかかる給油システムの一例を示す略図である。
図3において、給油システム300は、車載装置301と、携帯端末302と、給油管理サーバ303とを備える。
【0052】
車載装置301は、車両に搭載可能な装置である。そして、車載装置301は、携帯端末302と通信を行う機能を有する。また、車載装置301は、車両の測位情報に基づいて車両の走行距離を算出する機能を有する。例えば、車載装置301は、GPS衛星からの測距信号を受信し、車両の測位情報を取得する。そして、車載装置301は、車両の位置の変化に基づいて車両の走行距離を算出する。車載装置301は、ネットワークを介して給油管理サーバ303と通信可能である。そして、車載装置301は、走行距離を給油管理サーバ303に送信可能である。
【0053】
携帯端末302は、ネットワークを介して給油管理サーバ303と通信可能な無線端末である。また、携帯端末302は、ユーザの入力を受け付けるインタフェース、ユーザに情報を表示するインタフェースを有する。そして、携帯端末302は、ユーザから車両の識別情報が登録可能である。また、携帯端末302は、ユーザから車両に給油した日付または給油量の少なくとも1つを含む給油情報を受け付け可能である。そして、携帯端末302は、識別情報及び給油情報を給油管理サーバ303に送信可能である。そして、携帯端末302は、給油管理サーバ303から給油利用を促すことを通知されると、給油利用を促す情報を表示して、ユーザに伝える。
【0054】
給油管理サーバ303は、ネットワークを介して車載装置301及び携帯端末302と通信可能なサーバである。給油管理サーバ303は、車載装置301から走行距離を受信する。また、給油管理サーバ303は、携帯端末302から識別情報と給油情報を受信する。そして、給油管理サーバ303は、識別情報と、走行距離及び給油情報を関連づけて記憶する。また、給油管理サーバ303は、車両別で、給油情報が車両に給油した給油量であって、積算した走行距離が所定の距離を超える、及び給油情報が車両に給油した日付であって、給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1つの条件を満たす場合に、条件を満たす車両に対応する携帯端末に、給油利用を促すことを通知する。
【0055】
このように、実施の形態2の給油システムプログラムによれば、給油サービスを受けた後に給油量を入力せずに、給油のタイミングが判断できる。
【0056】
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0057】
例えば、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
【0058】
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【符号の説明】
【0059】
100、300 給油システム
101、301 車載装置
102、302 携帯端末
103、303給油管理サーバ
【要約】
【課題】
給油サービスを受けた後に給油量を入力せずに、給油のタイミングが判断できる。
【解決手段】給油システム100は、車載装置101と、携帯端末102と、給油管理サ
ーバ103を備え、車載装置101は、車両の測位情報に基づいて車両の走行距離を算出
し、携帯端末102は、車両の識別情報が登録可能であり、携帯端末102は、車両に給
油した日付または給油量の少なくとも1つを含む給油情報を受け付け可能であり、携帯端
末102は、車載装置101から走行距離を受信し、走行距離、識別情報及び給油情報を
給油管理サーバ103に送信し、給油管理サーバ103は、識別情報と、走行距離及び給
油情報を関連づけて記憶し、給油管理サーバ103は、車両別で、積算した走行距離が所
定の距離を超える、及び給油日からの経過日数が所定の日数を経過する、の少なくとも1
つの条件を満たす場合に、条件を満たす車両に対応する携帯端末に、給油利用を促すこと
を通知するようにした。
【選択図】
図1