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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】活性酸素水および活性酸素水の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/461 20230101AFI20230912BHJP
   C02F 1/68 20230101ALI20230912BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 33/00 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 33/08 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 33/20 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 33/24 20190101ALI20230912BHJP
   A61K 47/06 20060101ALI20230912BHJP
   A61L 2/18 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 31/00 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 33/40 20060101ALI20230912BHJP
   A61L 101/06 20060101ALN20230912BHJP
   A61L 101/22 20060101ALN20230912BHJP
【FI】
C02F1/461 Z
C02F1/68 520B
A61K9/08
A61K33/00
A61K33/08
A61K33/20
A61K33/24
A61K47/06
A61L2/18
A61P17/00 101
A61P31/00
A61K33/40
A61L101:06
A61L101:22
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022102404
(22)【出願日】2022-06-27
(65)【公開番号】P2023008863
(43)【公開日】2023-01-19
【審査請求日】2023-05-24
(31)【優先権主張番号】P 2021111614
(32)【優先日】2021-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521294520
【氏名又は名称】アイオーン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116713
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 正己
(74)【代理人】
【識別番号】100179844
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 芳國
(72)【発明者】
【氏名】河▲崎▼ 雅暢
【審査官】▲高▼橋 明日香
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-208539(JP,A)
【文献】特開2008-272616(JP,A)
【文献】特開2019-006744(JP,A)
【文献】特開2006-281129(JP,A)
【文献】特開2009-150651(JP,A)
【文献】特開2019-103953(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0008779(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F1/50
C02F1/68
C02F1/72
C02F1/461
B01F21/00-25/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遷移金属イオン、過酸化水素、ウルトラファインバブル、ヒドロキシラジカル、次亜塩素酸、および三重項酸素を含有する活性酸素水であって、
前記遷移金属イオンは、標準酸化還元電位が前記活性酸素水の酸化還元電位よりも低く、
前記ウルトラファインバブルは直径が150nm以下であり、
前記活性酸素水は、酸化還元電位が770mV超、950mV以下で、pHが5.5以上、6.8以下であり、かつ、前記ヒドロキシラジカルを継続的に発生する、
活性酸素水。
【請求項2】
過酸化水素の濃度が3.0ppm以上、15.0ppm以下である、
請求項1に記載の活性酸素水。
【請求項3】
前記ウルトラファインバブルは、三重項酸素によるものを含む、
請求項1または2に記載の活性酸素水。
【請求項4】
前記ヒドロキシラジカルを、1秒当たり2000兆個以上発生する、
請求項1または2に記載の活性酸素水。
【請求項5】
前記活性酸素水は、溶存酸素量が飽和溶存酸素量に対して100%以上である、
請求項1または2に記載の活性酸素水。
【請求項6】
有効塩素濃度が10ppm以上、60ppm以下である、
請求項1または2に記載の活性酸素水。
【請求項7】
さらにワセリンを含有する、請求項1または2に記載の活性酸素水。
【請求項8】
請求項1に記載の活性酸素水を製造する方法であって、
前記活性酸素水は酸化還元電位が770mV超、950mV以下であり、
水に、塩酸および遷移金属塩化物を添加して溶解させる溶解工程と、
前記溶解工程後の水溶液を電解する電解工程と、
を有し、
前記遷移金属塩化物に含まれる遷移金属イオンは、標準酸化還元電位が前記活性酸素水の酸化還元電位よりも低い、
活性酸素水の製造方法。
【請求項9】
前記電解工程の前に、前記水または前記水溶液に三重項酸素のウルトラファインバブルを発生させるバブリング工程を有する、
請求項8に記載の活性酸素水の製造方法。
【請求項10】
前記溶解工程において、さらに炭酸水素ナトリウムおよび塩化カルシウムを添加する、
請求項8または9に記載の活性酸素水の製造方法。
【請求項11】
前記水は、原水を逆浸透膜に通水することにより電気伝導率を10μS/cm以下としたものである、
請求項8または9に記載の活性酸素水の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性酸素水および活性酸素水の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行は長期化しており、これに伴い消毒液の消費量は約10倍に増えたと言われている。しかしながら、安全性と有効性を兼ね備えた消毒液は、未だない。
【0003】
現在、主として使用されている消毒液は、アルコールと次亜塩素酸ナトリウムである。アルコールは皮脂をなくすため肌荒れを起こす。また、空間に浮遊すると子供が吸引してしまう危険性だけでなく、引火の危険性もある。一方、次亜塩素酸ナトリウムは、強アルカリ性液で、塩素ガスを発生させることもあり危険性が高い。
【0004】
2020年にはアルコール不足が発生して社会問題となり、代替消毒液として次亜塩素酸水が注目された。次亜塩素酸水は次亜塩素酸(HClO)を主成分とする水溶液であるが、類似品である次亜塩素酸ナトリウムや、その中和液と誤認されてしまう危険性があった。また、次亜塩素酸水は、保存と有効性が確立されなかったことから、製品評価技術基盤機構(NITE: National Institute of Technology and Evaluation)の実験結果は、否定的に報道された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2005-138001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、酸化力が高い活性酸素水、およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の活性酸素水およびその製造方法は以下の構成を採用する。
遷移金属イオン、過酸化水素、ウルトラファインバブル、ヒドロキシラジカル、次亜塩素酸、および三重項酸素を含有する活性酸素水であって、
前記遷移金属イオンは、標準酸化還元電位が前記活性酸素水の酸化還元電位よりも低く、
前記ウルトラファインバブルは直径が150nm以下であり、
前記活性酸素水は、酸化還元電位が770mV超、950mV以下で、pHが5.5以上、6.8以下であり、かつ、前記ヒドロキシラジカルを継続的に発生する、
活性酸素水である。
【0008】
本発明の活性酸素水の製造方法は、
上記本発明の活性酸素水を製造する方法であって、
前記活性酸素水は酸化還元電位が770mV超、950mV以下であり、
水に、塩酸および遷移金属塩化物を添加して溶解させる溶解工程と、
前記溶解工程後の水溶液を電解する電解工程と、
を有し、
前記遷移金属塩化物に含まれる遷移金属イオンは、標準酸化還元電位が前記活性酸素水の酸化還元電位よりも低い、
活性酸素水の製造方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、酸化力が高い活性酸素水、およびその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施例1、2、比較例1~3の各試料においてCYPMPOと反応したヒドロキシラジカルの1秒当たりの量を算出したグラフである。
図2図2は、実施例3、比較例4、5の各試料においてCYPMPOと反応したヒドロキシラジカルの1秒当たりの量を算出したグラフである。
図3図3は、実施例4、5、比較例6の各試料においてCYPMPOと反応したヒドロキシラジカルの1秒当たりの量を算出したグラフである。
図4図4は、実施例6~11の各試料においてCYPMPOと反応したヒドロキシラジカルの1秒当たりの量を算出したグラフである。
図5図5は、実施例12~14の各試料においてCYPMPOと反応したヒドロキシラジカルの1秒当たりの量を算出したグラフである。
図6図6は、実施例15、16の各試料においてCYPMPOと反応したヒドロキシラジカルの1秒当たりの量を算出したグラフである。
図7図7は、実施例3において作製した活性酸素水の殺菌効果を確認した結果を示す写真である。
図8図8は、本発明の活性酸素水で消毒しなかった場合の手に付着していた細菌の数を確認した結果を示す写真である。
図9図9は、アルコール消毒の殺菌効果を確認した結果を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明者は、消毒液中の除菌成分としてヒドロキシラジカルに着目した。ヒドロキシラジカルは酸化力が強いものの寿命が非常に短いという問題がある。このため、水溶液中でヒドロキシラジカルを長期間にわたって継続的に生成することができれば、消毒液として非常に有望である。
以下に、本発明の活性酸素水およびその製造方法を詳述する。
【0012】
(活性酸素水)
本発明の活性酸素水は、遷移金属イオン、過酸化水素、ウルトラファインバブル、ヒドロキシラジカル、次亜塩素酸、および三重項酸素を含有するものである。なお、本発明において遷移金属とは、周期表の第3族から第11族に属する金属元素のことをいう。
活性酸素水に含まれる遷移金属イオンは、標準酸化還元電位が前記活性酸素水の酸化還元電位よりも低ければよい。このような遷移金属イオンとしては、例えば、スカンジウムイオン、チタンイオン、バナジウムイオン、クロムイオン、マンガンイオン、鉄イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、および銅イオンが挙げられる。これらの中でも、銅イオンは単位時間当たりにより多くヒドロキシラジカルを発生させることが可能であるため特に好ましく用いることができる。
【0013】
活性酸素水に含まれるウルトラファインバブルは直径が150nm以下であればよい。ウルトラファインバブルは安定性が高く水中に長時間存在することが可能である。
【0014】
活性酸素水の酸化還元電位は770mV超、950mV以下であり、pHは5.5以上、6.8以下である。
なお、本発明において酸化還元電位は、Pt電極を用い、比較電極を標準水素電極(N.H.E.)として25℃で測定した場合の値をいうものとする。ただし、25℃で、比較電極として3.33mol/LのKClを内部液とするAg/AgCl電極を用いた場合には、下記式で換算した値をいうものとする。
N.H.E = E + 206 mV
【0015】
本発明の活性酸素水を消毒液として人体に用いる場合には、遷移金属イオンは鉄イオンまたは銅イオンであることが好ましい。鉄イオンおよび銅イオンは人体に含まれる金属イオンであるため、安全に利用することができる。
【0016】
例えば、遷移金属イオンとして鉄イオンを利用する場合には、下記式(1)に示すように2価の鉄イオンと過酸化水素分子が反応することにより、3価の鉄イオンと水酸化イオンおよびヒドロキシラジカルが生成する。
Fe2+ + H → Fe3+ + OH + OH 反応式(1)
【0017】
本発明の活性酸素水は、上述のように酸化還元電位が770mV超、950mV以下である。また、鉄の標準酸化還元電位は、活性酸素水の酸化還元電位よりも低く770mV(Fe2+=Fe3++e(E=770mV))である。このため、上記の反応が継続し、ヒドロキシラジカルが発生し続ける。
なお、上記の反応式(1)に示す通り、ヒドロキシラジカルの供給源は過酸化水素である。本発明の活性酸素水は過酸化水素を含有しており、かつ、活性酸素水のpHが5.5以上、6.8以下であるため、活性酸素水中には過酸化水素が安定して存在している。さらに、過酸化水素は、2OH→H(E=880mV)という反応により水酸化物イオンから生成されるため、活性酸素水の酸化還元電位が880mV以上であれば、過酸化水素は生成され続ける。このように本発明の活性酸素水においては、水酸化物イオンから過酸化水素が生成する反応も生じているため、上記反応式(1)の反応が進行することによって過酸化水素が消費されたとしても、過酸化水素の総量はある程度一定に保たれる。なお、上記反応式(1)の反応は可逆反応であるため、活性酸素水の酸化還元電位が880mV以下の場合でも、活性酸素水が密閉容器に保管されていて酸化還元電位が770mV超であれば、ヒドロキシラジカルの生成反応が可逆的に生じるためHが枯渇することはほぼ無いといえる。このため、本発明の活性酸素水は、長期間にわたってヒドロキシラジカルを生成することができる。
本発明の活性酸素水は、例えば、容器中で6ヶ月程度保存されていた場合であっても、酸化還元電位が770mV超、950mV以下である限り、上記反応が生じており、ヒドロキシラジカルを生成し続ける。
【0018】
ヒドロキシラジカルは周知のように酸化力が強く消毒効果に優れるが、寿命は約70nsecと非常に短い。しかしながら本発明の活性酸素水は絶えずヒドロキシラジカルが生成しているため、活性酸素水が触れている場所では高い消毒効果が発揮される。好適には、活性酸素水においてヒドロキシラジカルは1秒当たり、2000兆個程度以上発生する。特に、活性酸素水が遷移金属イオンとして銅イオンを含む場合には、1秒あたりのヒドロキシラジカルの生成量を極めて多くすることができ、例えば、2京個程度以上とすることもできる。
なお、遷移金属イオンが銅イオンや他の遷移金属イオンの場合にも同様の反応が生じ、ヒドロキシラジカルが継続的に発生する。
【0019】
本発明の活性酸素水はpHが5.5以上、6.8以下の範囲であることにより、ヒドロキシラジカルの供給源となる過酸化水素分子を安定して存在させることができる。活性酸素水における過酸化水素の濃度は、3.0ppm以上、15.0ppm以下程度であることが好ましい。これにより、ヒドロキシラジカルの供給源となる過酸化水素が十分に活性酸素水中に含まれることとなる。
なお、活性酸素水のpHを安定させる観点からは、活性酸素水には緩衝剤として炭酸水素ナトリウム(NaHCO)および塩化カルシウム(CaCl)が溶解されていることが好ましい。
【0020】
また、本発明の活性酸素水は、直径が150nm以下程度のウルトラファインバブルを含む。さらに、ウルトラファインバブルは三重項酸素によるものを含むことが好ましい。
ウルトラファインバブルは、いずれの種類のであっても、表面が負電荷を帯びているため、ここに遷移金属イオンが引き寄せられ、上記反応式によるヒドロキシラジカルの生成の触媒作用を担うと考えられる。また、例えば、ウルトラファインバブルは、活性酸素水を皮膚に作用させた場合に、毛穴に入り込んで汚れを掻き出すため、活性酸素水による消毒効果を高めることができる。さらに、三重項酸素のウルトラファインバブルを含むことで、活性酸素水の溶存酸素量を増やすことができ、また、活性酸素水の溶存酸素量が多い状態を長期間にわたって維持することができる。
【0021】
なお、後述するように、直径が150nm以下程度のウルトラファインバブルは、活性酸素水を製造する際に行う電解工程によって生じる。さらに、バブリング工程によって直径が150nm以上、250nm以下程度の三重項酸素のウルトラファインバブルが生じるが、これらのウルトラファインバブルは電解工程を経ることによってサイズが100nm程小さくなる。このため、活性酸素水中に含まれるウルトラファインバブルは、電解工程によって発生するもの、およびバブリング工程によって発生するもののいずれも直径が150nm以下程度となっている。
【0022】
活性酸素水中にウルトラファインバブルが存在しているかどうかは、例えば、活性酸素水に波長532nmのレーザービームを照射した場合にチンダル現象を観測できるか否かにより調べることができる。
【0023】
本発明の活性酸素水は、次亜塩素酸を含有している。次亜塩素酸は、活性酸素水を製造する過程において行う電解工程によって生じる。活性酸素水における有効塩素濃度は、10ppm以上、60ppm以下程度であればよい。
【0024】
また、本発明の活性酸素水は、オープンエアの環境下で活性酸素水を製造される限り、必ず三重項酸素が含まれる。活性酸素水に溶存している三重項酸素は、Hの供給源となるため多い方が好ましい。
活性酸素水の溶存酸素量は、例えば、飽和溶存酸素量に対して100%以上であることが好ましい。活性酸素水の飽和溶存酸素量に対する溶存酸素量は、活性酸素水を製造する際に、後述するバブリング工程を行って三重項酸素のウルトラファインバブルを発生させることで、100%以上とすることができ、200%以上とすることもできる。なお、上述のように、三重項酸素が活性酸素水中でウルトラファインバブルとして存在する場合には、上記反応式(1)の触媒作用を担うと考えられる。
【0025】
本発明の活性酸素水は、さらにワセリンを含有していることが好ましい。一般には、ワセリンのような有機物が存在している場合には、ヒドロキシラジカルはすぐに消失してしまうと予想される。しかしながら驚くべきことに、本発明の活性酸素水はワセリンを含有している場合であっても、絶えずヒドロキシラジカルが発生し続け、その活性を維持することができる(すなわち、ヒドロキシラジカルを検出することができる)。
【0026】
ワセリンの含有率は、目的に応じて適宜変更すればよく、例えば、50質量%程度にすることも可能である。なお、ワセリンは純度が高いサンホワイトであることが好ましい。サンホワイトを含有する活性酸素水は、例えば、医薬品にも応用可能となる。
【0027】
本発明の活性酸素水は、手指の消毒など人体に使用しても刺激が生じることがなく、安全に利用することが可能である。例えば、スプレーボトル等に充填してテーブルや椅子などの日用品や、手指の消毒等に用いることができる。また、消毒しようとする場所に直接作用させる(吹きかける)だけでなく、例えば、大気中に活性酸素水を噴霧可能な機器(例えば加湿器など)に充填して用いることで、空間除菌や消臭の効果を奏することも可能である。
さらに、活性酸素水にワセリンを含有させることで、例えば、傷薬などの医薬品に応用することが可能である。
【0028】
上述のようにヒドロキシラジカルの寿命は非常に短い。このため、活性酸素水中にヒドロキシラジカルが存在しているかどうか、すなわち活性酸素水がヒドロキシラジカルを継続的に発生しているかどうかは、活性酸素水を5-(2,2-Dimethyl-1,3-Propoxycyclophosphoryl)-5-Methyl-1-Pyrroline N-Oxide(CYPMPO)と反応(トラッピング)させ、その反応溶液を電子スピン共鳴(ESR)法によって測定した場合にCYPMPO-OHに由来するスペクトルを検出できるか否かによって判断することができる。
CYPMPOはスピントラッピング剤であり、下記反応式(2)に示すように、ヒドロキシラジカルと反応してCYPMPO-OHを生成する。このため、CYPMPO-OHの生成量を、活性酸素水とCYPMPOと反応させた時間(すなわち、活性酸素水にCYPMPOを添加してから測定するまでの時間)で除することにより、CYPMPOと反応したヒドロキシラジカルの1秒あたりの量を算出することができる。また、CYPMPOと反応したヒドロキシラジカルの量を求めるには、ESR測定により得られたCYPMPO-OHのスペクトルの積分値(面積)を、標準物質の面積と比較することにより行うことができる。
なお、本発明においては、1秒あたりにCYPMPOと反応したヒドロキシラジカルの量を1秒当たりのヒドロキシラジカルの生成量として扱う。
【0029】
【化1】
【0030】
(活性酸素水の製造方法)
本発明の活性酸素水の製造方法は、溶解工程と、電解工程と、を有するものであり、さらに必要に応じてバブリング工程を有していてもよい。
以下に各工程を詳述する。
【0031】
-溶解工程-
この工程は、水に塩酸および遷移金属塩化物を添加する工程である。
水は、特に限定されるものではないが、電解工程において所望の反応を確実に進行させて活性酸素水の製造の再現性を高めるためや、活性酸素水を人体に適用することなどを考慮すると、純水を用いることが好ましい。純水としては、電気伝導率が10μS/cm以下のものであることが好ましい。純水の電気伝導率は9μS/cm以下であることがより好ましく、7μS/cm以下であることが更に好ましい。
【0032】
原水の電気伝導率を10μS/cm以下にする方法は特に限定されず、例えば、水道水や井戸水等の原水を逆浸透膜(RO膜)に通水する方法が挙げられる。水道水や井戸水等に含まれる成分は地域によって異なるが、一般に、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムおよびケイ素などのミネラルの他、トリクロロエチレンやトリハロメタン、ホルムアルデヒドなども人体に影響のない程度の微量ではあるが含まれている。水道水や井戸水を逆浸透膜(RO膜)に通水することで、このような成分を除去することが可能である。
なお、逆浸透膜には、孔の大きさが数ナノメートル程度でイオンや塩類などの阻止率が比較的低いNF膜(Nanofiltration Membrane)もあるが、この場合には電気伝導率を10μS/cm以下にすることはできない。電気伝導率が10μS/cm以下の純水を得るためには、孔の大きさが2nmのRO膜を利用する必要がある。また、イオン交換膜や活性炭等に通水して原水中の有機物やイオンをある程度除去してから、逆浸透膜に通水することが好ましい。
【0033】
また、純水は電気分解を行うことができないため、上記のように電解質として塩酸および遷移金属塩化物を添加する。塩酸はpHを微酸性にするため好ましい。pHは、5.5以上、6.8以下となるようにすればよい。また、遷移金属塩化物は、過酸化水素と反応する遷移金属イオンの供給源となるものである。
遷移金属塩化物に含まれる遷移金属イオンは、標準酸化還元電位が、製造される活性酸素水の酸化還元電位よりも低いものであればよい。前述のように、このような遷移金属イオンとしては、例えば、スカンジウムイオン、チタンイオン、バナジウムイオン、クロムイオン、マンガンイオン、鉄イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、および銅イオンが挙げられる。遷移金属塩化物としては、塩化鉄(II)(FeCl)や塩化銅(II)(CuCl)を用いることが好ましい。
また、pHを安定させるためには、緩衝剤として炭酸水素ナトリウム(NaHCO)および塩化カルシウム(CaCl)を添加することが好ましい。
【0034】
塩酸は、濃度が30ppm以上、60ppm以下程度となるように添加することが好ましい。
遷移金属塩化物は、濃度が1ppm以上、15ppm以下程度となるように添加することが好ましい。
炭酸水素ナトリウムや塩化カルシウムを添加する場合には、活性酸素水のpHが5.5以上、6.8以下の範囲となるように添加すればよい。
【0035】
-電解工程-
この工程では、上記のようにして、塩酸および遷移金属塩化物を添加し、さらに必要に応じて炭酸水素ナトリウムおよび塩化カルシウムを添加して溶解した水溶液の電気分解を行う。電気分解を行う方法は特に限定されるものではなく、例えば、電極としてプラチナ電極(系において安定な電極)を用いて、1Lあたり5分以上、15分以下程度、100V程度の電圧を印加すればよい。
電気分解は、水溶液の酸化還元電位が770mV超、950mV以下となるように行えばよい。電気分解をすることにより、過酸化水素および次亜塩素酸が生成し、さらに酸化還元電位を770mV超、950mV以下とすることにより、ヒドロキシラジカルが生成する。
【0036】
活性酸素水中の過酸化水素の量は、例えば、XO法によって測定することができる。電解工程後の過酸化水素の濃度は3.0ppm以上、15.0ppm以下となるようにすることが好ましい。
また、電解工程を経ることで、過酸化水素、および直径が50nm以上、150nm以下程度のウルトラファインバブルが活性酸素水中に生成する。もちろん、電解条件によっては直径が50nm未満のウルトラファインバブルも発生する。
【0037】
電解工程を行うことにより、遷移金属イオン、過酸化水素、ウルトラファインバブル、ヒドロキシラジカル、次亜塩素酸、および三重項酸素を含有する活性酸素水であって、ウルトラファインバブルの直径が150nm以下であり、酸化還元電位が770mV超、950mV以下で、pHが5.5以上、6.8以下であり、かつ、ヒドロキシラジカルを継続的に発生する活性酸素水を製造することができる。
【0038】
-バブリング工程-
この工程は、前記電解工程の前に、前記水または前記水溶液に三重項酸素のウルトラファインバブルを発生させる工程である。溶解工程の前にバブリング工程を行う場合には前記水に三重項酸素のウルトラファインバブルを発生させればよく、また、溶解工程の後にバブリング工程を行う場合には、前記水溶液に三重項酸素のウルトラファインバブルを発生させればよい。
【0039】
ウルトラファインバブルを発生させる方法は特に限定されるものではなく、例えば、三重項酸素を送り込みながらミキサーで攪拌したり、アスピレーターに通水させたりして行うことができる。なお、アスピレーターによってウルトラファインバブルを発生させる方が、ウルトラファインバブルの大きさや濃度の調整が簡易であるため好ましい。バブルイング工程において発生するウルトラファインバブルは、直径が150nm以上、250nm以下程度であるが、続いて行う電解工程によってサイズダウンし、150nm以下程度の直径となる。
【0040】
バブリング工程によって三重項酸素のウルトラファインバブルを発生させることで純水または水溶液中の溶存産量が多くすることができる。また、これにより、飽和溶存酸素量に対する溶存酸素量が100%以上の活性酸素水を製造することが可能となる。三重項酸素のウルトラファインバブルは、活性酸素水の溶存酸素量を長期間にわたって多い状態に維持することができる。
また、電解工程を行う前にバブリング工程を行うことで、電解工程において用いる水溶液中の溶存酸素量を増やすことができる。溶存酸素量が多い水溶液を用いて電解工程を行うことで、電解工程で過酸化水素を生成しやすくすることができる。
【実施例
【0041】
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、これらの実施例は例示であって、本発明の微酸性次亜塩素酸電解水およびその製造方法はこれらに限定されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲の記載によって示され、特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0042】
[実施例1]
(純水製造工程)
原水として水道水を利用し、日本ウォーターシステム株式会社製のMXRを用いて、電気伝導率が9μS/cm以下の純水を得た。
(溶解工程)
上記のようにして作製した純水50Lに、9%HClを30mL添加した。
さらに、1mol/LのNaHCOを70mL、2mol/LのCaClを10mL、1mol/LのFeClを250μl添加して溶解させて水溶液を得た。
この水溶液のpHを株式会社堀場アドバンステクノ製のガラス電極式水素イオン濃度指示計D-210PCを用いて測定したところ、pHは6.3±0.3であった。
(電解工程)
上記のようにして得た水溶液を、株式会社ホクエツ製の微酸性電解水生成装置(Apia60N)を用いて電気分解した。電圧は100Vとし、50分間電気分解した。
【0043】
電解工程によって得られた活性酸素水について以下の通り各種測定を行った。
まず、溶存酸素量を株式会社堀場アドバンステクノ製の溶存酸素電極9552-20D(ガルバニセル法)を用いて測定したところ、18.2±1.84mg/L(18.2±1.84ppm)であった。
XO法によって活性酸素水中のHの濃度を測定したところ8.7±2.7mg/L(8.7±2.7ppm)の過酸化水素が生成したことを確認できた。
株式会社堀場アドバンステクノ製の防水白金複合形ORP電極9300-10Dを用いて活性酸素水の酸化還元電位を測定したところ、917.5±13.4mVであった。
柴田科学株式会社製の有効塩素濃度測定キットAQ-202P(ヨウ素試薬吸光光度法)を用いて活性酸素水の有効塩素濃度を測定したところ、55.2±3.2mg/L(55.2±3.2ppm)であった。
株式会社堀場アドバンステクノ製の電気伝導率電極9383-10D(交流2極法)を用いて活性酸素水の電気伝導率を測定したところ、295.5±15.7μS/cmであった。
また、活性酸素水の硬度は40であった。
【0044】
[実施例2]
実施例1の溶解工程において、FeClの代わりに1mol/LのCuClを250μl添加した以外は実施例1と同様にして活性酸素水を製造した。
【0045】
[比較例1]
実施例1の溶解工程において、FeClを添加しなかった以外は実施例1と同様にして活性酸素水を製造した。
【0046】
[比較例2]
実施例1の溶解工程において、FeClの代わりに1mol/LのZnClを250μl添加した以外は実施例1と同様にして活性酸素水を製造した。
【0047】
[比較例3]
市販品の消毒液として、弱アルカリ性で有効塩素濃度が20ppmのmixed oxydantを用意した。
【0048】
[実施例3]
実施例2において、電解工程を行う前に、バブリング工程を10分間行った以外は実施例2と同様にして活性酸素水を製造した。バブリング工程は、アスピレーターを用い、医療用酸素を5L/minで供給しながら水溶液を通水させることによって行った。
【0049】
[比較例4]
比較例1において、電解工程を行う前にバブリング工程を行った以外は比較例1と同様にして活性酸素水を製造した。バブリング工程は実施例3と同様にして行った。
【0050】
[比較例5]
比較例2において、電解工程を行う前にバブリング工程を行った以外は比較例2と同様にして活性酸素水を製造した。バブリング工程は実施例3と同様にして行った。
【0051】
[実施例4]
実施例3と同様にして活性酸素水を製造した。
【0052】
[実施例5]
実施例4において製造した活性酸素水に、同量のワセリン(サンホワイト)を混合し、攪拌した。
【0053】
[比較例6]
比較例3と同じmixed oxydantを用意した。
【0054】
[実施例6]
実施例3の溶解工程において、1mol/LのCuClの代わりに0.5mol/LのCuClを500μl添加し、また、バブリング工程において、アスピレーターの絞りを変えた以外は実施例3と同様にして銅イオンを含む活性酸素水を製造した。
【0055】
[実施例7]
実施例6の溶解工程において、CuClの代わりに、の0.5mol/Lの塩化スカンジウム(III)(ScCl)を500μl添加した以外は実施例6と同様にして活性酸素水を製造した。
【0056】
[実施例8]
実施例6の溶解工程において、CuClの代わりに、0.5mol/Lの塩化チタン(III)(TiCl)を500μl添加した以外は実施例6と同様にして活性酸素水を製造した。
【0057】
[実施例9]
実施例6の溶解工程において、CuClの代わりに、0.5mol/Lの塩化バナジウム(III)(VCl)を500μl添加した以外は実施例6と同様にして活性酸素水を製造した。
【0058】
[実施例10]
実施例6の溶解工程において、CuClの代わりに、0.5mol/Lの塩化クロム(III)(CrCl)を500μl添加した以外は実施例6と同様にして活性酸素水を製造した。
【0059】
[実施例11]
実施例6の溶解工程において、CuClの代わりに、0.5mol/Lの塩化マンガン(II)(MnCl)を500μl添加した以外は実施例6と同様にして活性酸素水を製造した。
【0060】
[実施例12]
実施例3の溶解工程において、1mol/LのCuClの代わりに0.5mol/LのCuClを500μl添加し、また、バブリング工程において、アスピレーターの絞りを変えた以外は実施例3と同様にして銅イオンを含む活性酸素水を製造した。
【0061】
[実施例13]
実施例12の溶解工程において、CuClの代わりに、0.5mol/Lの塩化コバルト(III)(CoCl)を500μl添加した以外は実施例6と同様にして活性酸素水を製造した。
【0062】
[実施例14]
実施例12の溶解工程において、CuClの代わりに、0.5mol/Lの塩化ニッケル(II)(NiCl)を500μl添加した以外は実施例6と同様にして活性酸素水を製造した。
【0063】
[実施例15]
実施例3と同様にして活性酸素水を製造し、これを密閉容器にいれたまま3箇月間静置した。
【0064】
[実施例16]
実施例3と同様にして活性酸素水を製造し、これを密閉容器にいれたまま8箇月間静置した。
【0065】
[評価]
(ヒドロキシラジカルの測定)
実施例1~16の活性酸素水および比較例1~6の水溶液について、ヒドロキシラジカルの生成量を以下のようにして測定した。なお、各活性酸素水および各水溶液は、実施例1、2、比較例1~3のグループと、実施例3、比較例4、5のグループと、実施例4、5、比較例6のグループと、実施例6~11のグループと、実施例12~14のグループと、実施例15のグループと、実施例16のグループとに分け、それぞれのグループ毎に製造および測定を行った。ただし、各活性酸素水および各水溶液を製造してから測定するまでの期間は、各グループ間で異なっている。
まず、スピントラップ試薬として、Cayman Chemical社製のCYPMPOが5mg入った瓶を用意し、これに精製水200μLを加えて溶かした。続いて、各実施例および各比較例の試料160μLにCYPMPO水を40μL加えた。
各試料を扁平セルに入れてESR測定を行った。
主な測定条件は以下の通りである。
装置 EMXplus (BRUKER 社)
条件 測定温度 室温
中心磁場 3515G付近
磁場掃引範囲 100G
変調 100kHz,1G
マイクロ波 9.87GHz,4mW
掃引時間 60s×4times
時定数 81.92ms
データポイント数 1000points
キャビティ Super-high-Q
全ての試料においてCYPMPO-OH(CYPMPOのOHラジカルアダクト)が観測された。これより、各試料中にはOHラジカルが発生していることが確認された。その他の活性酸素ラジカル(スーパーオキシドなど)は検出されなかった。
各試料にCYPMPO水を添加したタイミングを測定開始時間とし、それぞれ6分17秒後にCYPMPO-OHの濃度を測定し、CYPMPOと反応したヒドロキシラジカルの1秒あたりの量を算出した。その結果を表1から表6および図1から図6に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】
【表4】
【0070】
【表5】
【0071】
【表6】
【0072】
表1および図1に示すように、実施例1、実施例2で製造した活性酸素水はいずれも、効果が高いとされる比較例3の市販品の水溶液よりも多くのヒドロキシラジカルを生成していることが確認できた。特に、CuClを用いた場合には、ヒドロキシラジカルの生成量が極めて多いことが確認された。
また、バブリング工程を行った試料(実施例3~16)においてもヒドロキシラジカルが生成していることを確認することができ、さらにこれらの試料は溶存酸素量が多い状態を長期間にわたって維持できることが確認できた。
さらに、表3および図3の実施例5に示すように、本発明の活性酸素水は、ワセリンを含有していても多くのヒドロキシラジカルを生成し続けることが確認できた。
また、表4、表5および図4図5の実施例7~11、13、14に示すように、鉄および銅以外の遷移金属イオンを含む場合にもヒドロキシラジカルの生成能が高い活性酸素水が得られることが確認できた。
そして、表6および図6に示すように、本発明の活性酸素水は、3箇月経過後(実施例15)、8箇月経過後(実施例16)においてもヒドロキシラジカルの生成能が高いことが確認できた。
なお、各試料とCYPMPOとの反応時間を22分としてCYPMPO-OHの濃度を測定した場合にも、同様の結果が得られた。
【0073】
(ウルトラファインバブルの測定)
実施例1から実施例16の活性酸素水に波長532nmのレーザービームを照射するとチンダル現象を観測できた。また、Particle Tracking Analysis法によるナノ粒子解析システムNanoSight(日本カンタム・デザイン株式会社)を用いて解析することにより、実施例1から実施例16の活性酸素水に含まれるウルトラファインバブルは直径が150nm以下であることを確認した。
【0074】
(消毒効果の確認)
実施例3において作製した活性酸素水で手の消毒を行い、その後、手形培地(SCD-LP寒天)に押し当てた。手を押し当てた手形培地を37℃で一晩培養し、手にどの程度の細菌が残留していたかをチェックした。その結果を図7に示す。また、比較として、活性酸素水で消毒を行う前の手を手形培地に押し当てたもの、およびアルコール消毒を行った手を手形培地に押し当てた手形培地を37℃で一晩培養した。その結果を、図8および図9に示す。
図8および図9に示すように、本発明の活性酸素水で消毒を行わなかった場合には、培地11には細菌のコロニー12が多数観察された。一方、図7に示すように、本発明の活性酸素水で消毒を行った場合には培地11には細菌のコロニー12が1つしか観察されなかった。これにより本発明の活性酸素水で消毒を行うことにより殆どの細菌を除去でき、ヒドロキシラジカルによる消毒効果が高いことが確認できた。
【符号の説明】
【0075】
11 培地
12 細菌のコロニー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9