(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】クランプ装置
(51)【国際特許分類】
B23Q 3/06 20060101AFI20230912BHJP
B23K 37/04 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
B23Q3/06 304B
B23Q3/06 304F
B23Q3/06 304K
B23K37/04 F
(21)【出願番号】P 2023125943
(22)【出願日】2023-08-02
【審査請求日】2023-08-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522121218
【氏名又は名称】株式会社BRAING
(74)【代理人】
【識別番号】100120086
【氏名又は名称】▲高▼津 一也
(74)【代理人】
【識別番号】100176142
【氏名又は名称】清井 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100191204
【氏名又は名称】大塚 春彦
(72)【発明者】
【氏名】松本 伸介
(72)【発明者】
【氏名】岡田 優人
【審査官】野口 絢子
(56)【参考文献】
【文献】特許第7224081(JP,B1)
【文献】特開2020-157433(JP,A)
【文献】特開2001-182714(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 3/06
B23K 37/00-37/08
B23K 11/11
B23P 19/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板のワーク支持部に支持されたワークを、ワーク押圧部材の押圧部が、前記ワーク支持部から離れた初期位置から水平回動してワーク支持部に到達し、該到達位置で下降して、上方から押圧して固定すると共に、前記ワーク押圧部材の押圧部が、上昇して、前記固定されたワークを解放し、前記初期位置まで回動回帰するクランプ装置であって、
前記基板に立設されたねじ軸と、
前記ねじ軸に螺合され、該ねじ軸に沿って回動及び昇降する回動昇降部材と、
前記ねじ軸に挿通されると共に、前記回動昇降部材に同期移動可能に上下から挟持され仮固定された部材であって、その一方側に、前記ワーク支持部に支持されたワークを押圧する押圧部を具備すると共に、前記ねじ軸を介した他方側に、前記押圧部のワークの押圧による反力を受ける反力受け部を具備するワーク押圧部材と、
前記ワーク押圧部材の水平回動を前記到達位置で制限して、前記ワーク押圧部材と回動昇降部材との仮固定を解除する仮固定解除部材と、
前記基板に立設され、前記ワーク押圧部材の下降及び上昇時に、該ワーク押圧部材と係合及び非係合状態となるワーク押圧部材回動阻止部材と、
を備え、
前記ワーク押圧部材の押圧部は、
前記ワークを固定する際、初期位置より、前記回動昇降部材の回動に伴って前記到達位置まで水平回動し、前記仮固定解除部材によって回動昇降部材との仮固定が解除され、該到達位置に保持された状態で、前記回動昇降部材の下降に伴ってワークを押圧する位置まで下降し、
前記ワークを解放する際、前記到達位置に保持された状態で、前記回動昇降部材の上昇に伴って前記ワーク押圧部材回動阻止部材と非係合状態となるまで上昇した後、前記回動昇降部材の回動に伴って前記初期位置まで回動回帰する
ことを特徴とするクランプ装置。
【請求項2】
前記ワーク押圧部材回動阻止部材は、その高さが調整可能であることを特徴とすることを特徴とする請求項1記載のクランプ装置。
【請求項3】
前記ワーク押圧部材回動阻止部材の高さは、前記基板のワーク支持部に支持されるワークの最高高さ以上に調整されることを特徴とする請求項1記載のクランプ装置。
【請求項4】
前記ワーク押圧部材及び回動昇降部材の仮固定が、磁石により行われていることを特徴とする請求項1記載のクランプ装置。
【請求項5】
前記ワーク押圧部材の押圧部及び前記基板のワーク支持部が、ピン及びブッシュの組み合わせを備えていることを特徴とする請求項1記載のクランプ装置。
【請求項6】
前記ワーク押圧部材の水平回動角度が90°であることを特徴とする請求項1記載のクランプ装置。
【請求項7】
前記仮固定解除部材が、前記基板に立設されたワーク押圧部材回動阻止部材に隣接して設けられていることを特徴とする請求項1記載のクランプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークを固定するクランプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、溶接などの加工に使用するワークを固定し、位置決めするためにクランプ装置が知られている。
【0003】
このようなクランプ装置としては、例えば、取付面に立設する縦材に回動可能に設けたハンドル及びハンドルの回動に伴ってワーク方向に回動又は直動し、トグル機構によってロックされるアームを備えるトグルクランプにおいて、アームの先端に上下回動するとともに位置固定可能な、ワークに接触し押さえつける当接部を備えるクランプ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ワークを固定する技術は様々提案されているものの、よりワークを容易かつ強固に固定し、かつ容易に取り外すことができるクランプ装置が求められていた。
【0006】
本発明の課題は、ワークを容易かつ強固に固定することができると共に、ワーク加工後にワークを容易に取り外すことができる新規なクランプ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、ワークを容易かつ強固に固定し、ワーク加工後にワークを容易に取り外すことが可能なクランプ装置について鋭意研究した結果、新たなクランプ装置を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の通りである。
[1]基板のワーク支持部に支持されたワークを、ワーク押圧部材の押圧部が、前記ワーク支持部から離れた初期位置から水平回動してワーク支持部に到達し、該到達位置で下降して、上方から押圧して固定すると共に、前記ワーク押圧部材の押圧部が、上昇して、前記固定されたワークを解放し、前記初期位置まで回動回帰するクランプ装置であって、
前記基板に立設されたねじ軸と、
前記ねじ軸に螺合され、該ねじ軸に沿って回動及び昇降する回動昇降部材と、
前記ねじ軸に挿通されると共に、前記回動昇降部材に同期移動可能に上下から挟持され仮固定された部材であって、その一方側に、前記ワーク支持部に支持されたワークを押圧する押圧部を具備すると共に、前記ねじ軸を介した他方側に、前記押圧部のワークの押圧による反力を受ける反力受け部を具備するワーク押圧部材と、
前記ワーク押圧部材の水平回動を前記到達位置で制限して、前記ワーク押圧部材と回動昇降部材との仮固定を解除する仮固定解除部材と、
前記基板に立設され、前記ワーク押圧部材の下降及び上昇時に、該ワーク押圧部材と係合及び非係合状態となるワーク押圧部材回動阻止部材と、
を備え、
前記ワーク押圧部材の押圧部は、
前記ワークを固定する際、初期位置より、前記回動昇降部材の回動に伴って前記到達位置まで水平回動し、前記仮固定解除部材によって回動昇降部材との仮固定が解除され、該到達位置に保持された状態で、前記回動昇降部材の下降に伴ってワークを押圧する位置まで下降し、
前記ワークを解放する際、前記到達位置に保持された状態で、前記回動昇降部材の上昇に伴って前記ワーク押圧部材回動阻止部材と非係合状態となるまで上昇した後、前記回動昇降部材の回動に伴って前記初期位置まで回動回帰する
ことを特徴とするクランプ装置。
【0009】
[2]前記ワーク押圧部材回動阻止部材は、その高さが調整可能であることを特徴とすることを特徴とする上記[1]記載のクランプ装置。
[3]前記ワーク押圧部材回動阻止部材の高さは、前記基板のワーク支持部に支持されるワークの最高高さ以上に調整されることを特徴とする上記[1]又は[2]記載のクランプ装置。
[4]前記ワーク押圧部材及び回動昇降部材の仮固定が、磁石により行われていることを特徴とする上記[1]~[3]のいずれか記載のクランプ装置。
【0010】
[5]前記ワーク押圧部材の押圧部及び前記基板のワーク支持部が、ピン及びブッシュの組み合わせを備えていることを特徴とする上記[1]~[4]のいずれか記載のクランプ装置。
[6]前記ワーク押圧部材の水平回動角度が90°であることを特徴とする上記[1]~[5]のいずれか記載のクランプ装置。
[7]前記仮固定解除部材が、前記基板に立設されたワーク押圧部材回動阻止部材に隣接して設けられていることを特徴とする上記[1]~[6]のいずれか記載のクランプ装置。
【発明の効果】
【0011】
本発明のクランプ装置は、ワークを容易かつ強固に固定することができると共に、ワーク加工後にワークを容易に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第一実施形態に係るクランプ装置の概略斜視図であり、ワーク押圧部材が、初期位置から水平回動して、ワーク支持部の上方位置(到達位置)にある状態を示す。
【
図2】
図1に示すクランプ装置の概略断面側面図である。
【
図3】本発明の第一実施形態に係るクランプ装置の概略断面側面図であり、到達位置において、ワーク押圧部材が下降してワークを固定した状態を示す。
【
図4】本発明の第一実施形態に係るクランプ装置の平面図であり、初期位置における状態を示す。
【
図5】本発明の第一実施形態に係るクランプ装置の平面図であり、初期位置と到達位置との間における状態を示す。
【
図6】本発明の第一実施形態に係るクランプ装置の平面図であり、到達位置における状態を示す。
【
図7】本発明の第二実施形態に係るクランプ装置の初期位置における斜視図である。
【
図8】
図7に示すクランプ装置の斜め前方からみた側面図である。
【
図10】本発明の第二実施形態に係るクランプ装置の到達位置における斜視図であり、ワーク押圧部材が、初期位置から水平回動して、下治具の上方位置(到達位置)にある状態を示す。
【
図11】
図10に示すクランプ装置の前方からみた側面図である。
【
図12】
図10に示すクランプ装置の側方からみた側面図である。
【
図14】本発明の第二実施形態に係るクランプ装置の到達位置における斜視図であり、到達位置において、ワーク押圧部材が下降してワークを固定した状態を示す。
【
図15】
図14に示すクランプ装置の前方からみた正面図である。
【
図16】
図14に示すクランプ装置の側方からみた側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のクランプ装置は、基板のワーク支持部に支持されたワークを、ワーク押圧部材の押圧部が、ワーク支持部から離れた初期位置から水平回動してワーク支持部に到達し、到達位置で下降して、上方から押圧して固定すると共に、ワーク押圧部材の押圧部が、上昇して、固定されたワークを解放し、初期位置まで回動回帰するクランプ装置であって、基板に立設されたねじ軸と、ねじ軸に螺合され、ねじ軸に沿って回動及び昇降する回動昇降部材と、ねじ軸に挿通されると共に、回動昇降部材に同期移動可能に上下から挟持され仮固定された部材であって、その一方側に、ワーク支持部に支持されたワークを押圧する押圧部を具備すると共に、ねじ軸を介した他方側に、押圧部のワークの押圧による反力を受ける反力受け部を具備するワーク押圧部材と、ワーク押圧部材の水平回動を到達位置で制限して、ワーク押圧部材と回動昇降部材との仮固定を解除する仮固定解除部材と、基板に立設され、ワーク押圧部材の下降及び上昇時に、ワーク押圧部材と係合及び非係合状態となるワーク押圧部材回動阻止部材と、を備え、ワーク押圧部材の押圧部は、ワークを固定する際、初期位置より、回動昇降部材の回動に伴って到達位置まで水平回動し、仮固定解除部材によって回動昇降部材との仮固定が解除され、到達位置に保持された状態で、回動昇降部材の下降に伴ってワークを押圧する位置まで下降し、ワークを解放する際、到達位置に保持された状態で、回動昇降部材の上昇に伴ってワーク押圧部材回動阻止部材と非係合状態となるまで上昇した後、回動昇降部材の回動に伴って初期位置まで回動回帰することを特徴とする。
【0014】
本発明のクランプ装置は、ワークを固定する際には、ワーク押圧部材の押圧部が、初期位置から到達位置まで水平回動して、到達位置に保持された状態で、ワークを上方から押圧して固定し、ワークを解放する際には、ワーク押圧部材の押圧部が、到達位置に保持された状態で上昇してワークを解放した後、初期位置まで回動回帰するため、ワークを容易かつ強固に固定することができると共に、ワーク加工後にはワークを容易に取り外すことができる。また、ワーク押圧部材の押圧部によるワーク押圧時には、ねじ軸を介して反対側に設けられた反力受け部により、ワークの押圧による反力を受けとめて、ワークに対する押圧力を逃がさないため、ワークを強固に固定することができる。さらに、ワーク支持部へのワーク着脱時には、ワーク押圧部材の押圧部がワーク支持部から離れた位置(初期位置)にあるため、ワークがクランプ装置に干渉することなく、容易にワークを着脱することができる。
【0015】
さらに、本発明のクランプ装置は、テーブル上や床上など、場所を選ばずに設置が可能である。また、本発明のワーククランプ装置は、簡単な構成であるため、その製作が容易であり、大量生産可能である。
【0016】
本発明のクランプ装置は、ワーク加工時に大きな力が加わるワークの固定や、精度を要するワークの固定に好適に用いることができる。具体的に、本発明のクランプ装置は、溶接加工、放電加工、レーザー加工、組立加工等の、ワークの固定を必要とする加工作業全般や、検査器具等の設置作業などに用いることができる。
【0017】
(ワーク)
本発明のクランプ装置に適用可能なワークとしては、基板のワーク支持部に支持できると共に、上方から押圧して固定可能な形状であるものであれば特に制限されるものではなく、その形状としては、例えば、平面視して多角形や円形の所定の厚さを有する板状のもの等を挙げることができる。また、ワークは、通常、ワーク支持部にセットするための位置決め開口を有している。ワークの材質としては、特に制限はなく、例えば、鋼材、銅材、アルミ材等の金属材料や、プラスチック材料等を挙げることができる。
【0018】
以下、本発明のクランプ装置の構成を具体的に説明する。
[基板]
基板は、ワークを支持するワーク支持部が設けられた基台となる部材であり、ねじ軸やワーク押圧部材回動阻止部材が立設される。基板は、床等に固定されている必要はなく、場所を選ばずに、例えば、テーブル上などに載置又は取り付け可能なものであってもよい。なお、基板には、設置面に固定する固定手段の他、水平器やアジャスターなどの水平調整手段などが設けられていてもよい。
【0019】
(ワーク支持部)
ワーク支持部は、基板に設けられ、ワークを下方から支持して、ワーク押圧部材の押圧部の上方からの押圧を受け止めるものである。ワーク支持部の形状は、ワークを確実に支持できる形状であれば特に制限されない。
【0020】
ワーク支持部は、基板に固定されたものであってもよいし、様々なワークに合わせて、取り替え可能な部材であってもよい。また、ワーク支持部は、重畳した複数のワークを固定するものであってもよい。さらに、ワーク支持部は、基板に複数設けられていてもよい。
【0021】
ワーク支持部は、ワークに形成された位置決め開口に挿通されるピン又はブッシュを備えていることが好ましい。すなわち、このピン又はブッシュに、ワークの位置決め開口を位置合せして挿入しワークを支持する。この場合、このワーク支持部のピン又はブッシュに対応するブッシュ又はピンがワーク押圧部材の押圧部に設けられる。
【0022】
[ねじ軸]
ねじ軸は、基板に立設され、円周部にねじ山が形成された軸部材である。ねじ軸は、ワーク押圧部材が昇降運動及び回動運動等の所定の動作を行うことができるよう、所定の高さを有している。また、ねじ軸は、ワーク押圧部材の押圧部の反力受け部が、基板を押圧できるよう、基板の中央部に設けられることが好ましい。
【0023】
[回動昇降部材]
回動昇降部材は、ねじ軸に螺合され、ねじ軸に沿って回動及び昇降する部材である。また、回動昇降部材は、ワーク押圧部材を上下から挟持して仮固定(所定の力を加えることにより着脱可能に固定)するものであり、仮固定の状態のときには、ワーク押圧部材と同期移動可能に構成されている。ワーク押圧部材及び回動昇降部材の仮固定は、特に制限されるものではなく、磁石の磁力を用いる方法や、バネの付勢力を用いる方法が挙げられ、磁石の磁力を用いる方法が好ましい。磁石等の仮固定手段は、ワーク押圧部材に設けられていてもよいし、回動昇降部材に設けられていてもよいし、その両方に設けられていてもよい。
【0024】
具体的に例えば、回動昇降部材は、円柱形状又は角柱形状であって、その中央に設けられた、ねじ軸に螺合する開口部と、その外周側壁に周方向に設けられた、ワーク押圧部材を挟持する挟持凹部とを具備する部材である。例えば、回動昇降部材の挟持凹部の両側又は片側の突出した部分に磁石を設けることにより、ワーク押圧部材との仮固定が可能となる。
【0025】
回動昇降部材は、その回動及び昇降を手動で行うものであってもよいし、その回動及び昇降が機械的に行われるものであってもよい。手動で行う場合、回動昇降部材が操作ハンドルを備えている態様を挙げることができる。また、機械的に行われる場合、本発明のクランク装置が、回動昇降部材又はねじ軸を回転させるモーターを備えている態様を挙げることができる。
【0026】
[ワーク押圧部材]
ワーク押圧部材は、ねじ軸に挿通されると共に、回動昇降部材に同期移動可能に上下から挟持されて仮固定された部材である。すなわち、ワーク押圧部材は、回動昇降部材に仮固定された状態の間、回動昇降部材の動作に連動(回動昇降部材の回動及び昇降に伴って回動及び昇降)する。また、ワーク押圧部材は、その一方側に、ワークを押圧する押圧部を具備しており、ねじ軸を介したその他方側に、押圧部のワークの押圧による反力を受ける反力受け部を具備している。また、ワーク押圧部材は、ワーク押圧部材の下降及び上昇時に、ワーク押圧部材回動阻止部材と係合する部位を具備している。
【0027】
ワーク押圧部材は、初期位置から到達位置まで水平回動するものであるが、その回動角度としては、30°~270°であることが好ましく、45°~210°であることがより好ましく、90°又は180°であることが特に好ましい。
【0028】
(押圧部)
押圧部は、初期位置から水平回動した到達位置において、ワーク支持部に支持されたワークを、上方から押圧して固定する部材である。押圧部の形状としては、ワークを押圧可能であれば特に制限されるものではなく、例えば、円柱状、多角柱状等を挙げることができる。ワーク支持部にピン又はブッシュが設けられている場合、押圧部には、このワーク支持部のピン又はブッシュに対応するブッシュ又はピンが設けられる。押圧部は、ワーク押圧部材に固定されたものであってもよいし、様々なワークに合わせて取り替え可能に構成されていてもよい。
【0029】
また、押圧部は、磁石などのワーク固定手段を備えていてもよい。これにより、ワークを基板のワーク支持部のみならず、ワーク支持部とは離れた初期位置にある押圧部側でも設置することが可能となり、効率的にワークのセッティングを行うことできる。
【0030】
ワーク押圧部材の押圧部及び基板のワーク支持部の好ましい具体的な態様としては、例えば、基板のワーク支持部が、ワークに形成された開口に挿通されるピンを具備すると共に、ワーク押圧部材の押圧部が、ピンに挿入されるブッシュを具備している態様や、ワーク押圧部材の押圧部が、ワークに形成された開口に挿通されるピンを具備すると共に、基板のワーク支持部が、ピンに挿入されるブッシュを具備している態様等を挙げることができる。
【0031】
(反力受け部)
反力受け部は、ねじ軸に対して押圧部の反対側に設けられており、基板、地盤等を押圧することにより、押圧部の反力を受ける部材である。すなわち、一方側の押圧部がワークを上方から押圧する際に、押圧部がワークから受ける上向きの反力を、ねじ軸を介した他方側の反力受け部が、基板又は地盤からの反力を利用して、押圧部の上向きの反力を押さえこむよう構成されている。これにより、押圧部により、ワークをより強い力で押圧することができる。反力受け部は、具体的に、例えば、ワーク押圧部材の下部に設けられ、基板本体や基板に設けられた部材、地盤等を押圧可能な部材である。
【0032】
(ワーク押圧部材回動阻止部材と係合する部位)
ワーク押圧部材は、ワーク押圧部材回動阻止部材と係合する部位(部材)を備えている。すなわち、到達位置において、ワーク押圧部材の下降及び上昇時に、ワーク押圧部材回動阻止部材と係合状態及び非係合状態となる部位を備える。かかる部位としては、ワーク押圧部材に設けられた開口や、ワーク押圧部材に設けられた凹部又は凸部を有する部材を挙げることができる。
【0033】
[仮固定解除部材]
仮固定解除部材は、ワーク押圧部材の水平回動を到達位置で制限して、ワーク押圧部材と回動昇降部材との仮固定を解除する部材である。ワーク押圧部材と回動昇降部材との仮固定を解除することにより、到達位置でワーク押圧部材の水平回動が停止され、ワーク押圧部材は回動昇降部材に伴って昇降移動のみ行われることになる。仮固定解除部材は、ワーク押圧部材の水平回動を到達位置で制限できるものであればよく、例えば、ワーク押圧部材の進行を阻止する当接部材を挙げることができる。配置場所は、ワーク押圧部材の進行を阻止することができればどこでもよいが、ワーク押圧部材回動阻止部材に隣接した位置が好ましい。仮固定解除部材の具体的態様としては、例えば、ワーク押圧部材本体や押圧部に当接してワーク押圧部材の水平回動を制限する部材を挙げることができる。
【0034】
[ワーク押圧部材回動阻止部材]
ワーク押圧部材回動阻止部材は、基板に立設され、ワーク押圧部材の下降及び上昇時に、ワーク押圧部材と係合及び非係合状態となる部材である。上記のように、ワーク押圧部材に設けられた開口や、ワーク押圧部材における凹部又は凸部を有する部材と係合する。例えば、ワーク押圧部材回動阻止部材が基板に立設された先端が凸状のピン部材である場合、ワーク押圧部材の下降及び上昇時に、ワーク押圧部材に設けられた開口や、ワーク押圧部材の凹部に挿入及び抜去される。また、ピン部材の先端が凹部を有する場合には、ワーク押圧部材の凸部に挿入及び抜去される。ワーク押圧部材がワークを解放する際、ワーク押圧部材回動阻止部材がワーク押圧部材と係合している間は、回動昇降部材が回動し上昇しても、ワーク押圧部材は、初期位置方向に回動することなくそのまま上昇し、係合が解除され非係合状態となると、回動昇降部材と共に回動し、ワーク押圧部材が初期位置に戻ることとなる。
【0035】
ワーク押圧部材回動阻止部材は、その高さが調整可能に構成されていることが好ましく、このワーク押圧部材回動阻止部材の高さは、基板のワーク支持部に支持されるワークの最高高さ以上に調整されることが好ましい。これにより、ワーク押圧部材がワークを解放する際、ワーク押圧部材がワークの上方にくるまで回動が防止され、ワーク押圧部材がワークに干渉することを防止することができる。
【0036】
以下、図面を用いて本発明のクランプ装置の一実施形態を具体的に説明するが、本発明は本実施形態に制限されるものではない。
【0037】
まず、
図1~
図3を用いて、本発明の第一実施形態に係るクランプ装置の構成について説明する。
ここで、
図1は、本発明の第一実施形態に係るクランプ装置の概略斜視図であり、ワーク押圧部材が、初期位置から水平回動して、ワーク支持部の上方位置(到達位置)にある状態を示す。
図2は、
図1に示すクランプ装置の概略断面側面図である。
図3は、本発明の第一実施形態に係るクランプ装置の概略断面側面図であり、到達位置において、ワーク押圧部材が下降してワークを固定した状態を示す。
【0038】
図1~
図3に示すように、本発明の第一実施形態に係るクランプ装置1は、基板10と、ねじ軸12と、回動昇降部材14と、ワーク押圧部材16と、仮固定解除部材18と、ワーク押圧部材回動阻止部材20とを備えている。
【0039】
基板10は、例えば、縦300mm程度、横500mm程度の平板部材である。基板10上には、ワーク支持部としての円柱状の2つのブッシュ22a,22bが配置されており、2つのワークA,Bを重畳した状態でセットすることができるよう構成されている。
【0040】
ねじ軸12は、基板10の中央部に立設されており、その周面には雄ねじのねじ山が形成されている。
【0041】
回動昇降部材14は、円柱形状の部材であって、その中央部に設けられた、内周面にねじ軸12の雄ねじに対応した雌ねじが形成された開口部24と、その外周側壁に周方向に設けられた、ワーク押圧部材16を挟持する挟持凹部26とを具備する。回動昇降部材14の挟持凹部26の下側の突出した部分には、磁石28が設けられており、ワーク押圧部材16との仮固定が可能となっている。また、回動昇降部材14の上部には、操作ハンドル32が設けられている。
【0042】
ワーク押圧部材16は、その中央部に挿通孔30を有する長方形の平板部材であり、挿通孔30がねじ軸12に挿通されると共に、挿通孔30の周辺部を回動昇降部材14の挟持凹部26に同期移動可能に上下から挟持されて、磁石28により仮固定されている。
【0043】
また、ワーク押圧部材16は、その一方側に、ワークA,Bを押圧する押圧部としての円柱状の2つのピン34a,34bを具備しており、ねじ軸12を介したその他方側に、ピン34a,34bのワークA,Bの押圧による反力を受ける反力受け部36を具備している。
【0044】
押圧部としてのピン34a,34bは、ブッシュ22a,22bに対応して配置されており、その先端がワーク開口a,b、及びワーク支持部としてのブッシュ22a,22bに挿入される。反力受け部36は、ねじ軸12に対してピン34a,34bの反対側に設けられており、ワーク押圧部材16の下部に延設された、基板10を押圧することにより、押圧部としてのピン34a,34bからの反力を受ける円柱部材である。なお、反力受け部36は、押圧部のワーク押圧時に、基板10を押圧できるよう高さ調整可能に構成されている。
【0045】
また、ワーク押圧部材16は、ワーク押圧部材16の下降及び上昇時に、ワーク押圧部材回動阻止部材20と係合する部位としての開口部38を具備している。
【0046】
仮固定解除部材18は、基板10のワーク押圧部材回動阻止部材20に隣接した位置に立設された円柱部材であり、ワーク押圧部材16に当接し、水平回動を到達位置で制限して、ワーク押圧部材16と回動昇降部材14との仮固定を解除する。これにより、到達位置でワーク押圧部材16の水平回動が停止され、ワーク押圧部材16は回動昇降部材14に伴って昇降移動のみ行われることになる。
【0047】
ワーク押圧部材回動阻止部材20は、基板10に立設されたピン部材であり、基板10に立設され、ワーク押圧部材16の下降及び上昇時に、ワーク押圧部材16の開口部38と係合及び非係合状態となる。ワーク押圧部材回動阻止部材20は、その高さが調整可能に構成されており、その高さは、基板10のブッシュ22a,22bに支持されるワークA,Bの最高高さ以上に調整されている。
【0048】
上記本発明の第1実施形態に係るクランプ装置1の動作について、
図1~
図6を用いて具体的に説明する。なお、ワークA,Bを固定する場合について説明する。
ここで、
図4は、本発明の第一実施形態に係るクランプ装置の平面図であり、初期位置における状態を示す。
図5は、本発明の第一実施形態に係るクランプ装置の平面図であり、初期位置と到達位置との間における状態を示す。
図6は、本発明の第一実施形態に係るクランプ装置の平面図であり、到達位置における状態を示す。
【0049】
まず、
図4に示すように、ワーク押圧部材16のピン34a,34bは、ブッシュ22a,22bから、水平方向に90°離れた初期位置にある。また、基板10のブッシュ22a,22bには、ワークA,Bが重畳した状態でセットされている。
【0050】
ワークA,Bを固定する際、
図5に示すように、回動昇降部材14の操作ハンドル32を時計回りに90°回転させ、回動昇降部材14をねじ軸12に沿って初期位置から90°水平回動させる。この回動昇降部材14の回動に伴って、回動昇降部材14に仮固定されたワーク押圧部材16が水平回動する。なお、回動昇降部材14は、水平回動と同時にねじ軸12に沿って昇降移動(下降)しており、これに伴いワーク押圧部材16も下降する。
【0051】
続いて、
図6に示すように、ワーク押圧部材16のピン34a,34bは、ブッシュ22a,22bの上方(到達位置)に到達し、仮固定解除部材18がワーク押圧部材16に当接してワーク押圧部材16の水平回動を制限し、回動昇降部材14との仮固定が解除される。
【0052】
図2及び
図3に示すように、ワークA,Bを固定する際には、この状態から、さらに回動昇降部材14の操作ハンドル32を時計回りに回転させることにより、ワーク押圧部材16は、到達位置に保持された状態で、回動昇降部材14の下降に伴って下降し、ピン34a,34bの先端がワーク開口a,b及びブッシュ22a,22bに挿入され、ワークA,Bを上方から押圧して固定する。また、ワーク押圧部材16の下降時に、ワーク押圧部材回動阻止部材20がワーク押圧部材16の開口部38に挿入され、ワーク押圧部材16と係合状態となる。また、ピン34a,34bがワークA,Bを上方から押圧する際に、ピン34a,34bがワークA,Bから受ける上向きの反力を、反力受け部36が、基板10からの反力を利用して、ピン34a,34bの上向きの反力を押さえこむ。
【0053】
次に、ワークA,Bを解放する際には、回動昇降部材14の操作ハンドル32を反時計回りに回転させることにより、ワーク押圧部材16は、到達位置に保持された状態で、回動昇降部材14の上昇に伴って上昇し、ピン34a,34bの先端がワーク開口a,b及びブッシュ22a,22bから抜去され、ワークA,Bを解放する。また、ワーク押圧部材16の上昇時に、ワーク押圧部材回動阻止部材20がワーク押圧部材16の開口部38から抜去され、ワーク押圧部材16と非係合状態となると、回動昇降部材14と共に回動し、ワーク押圧部材16が初期位置まで回動回帰する。なお、基板10には、ワーク押圧部材16を初期位置で係止するためのストッパー40が設けられており、所定の初期位置に回帰できるように構成されている。
【0054】
次に、第2実施形態に係るクランプ装置2について説明する。なお、上記クランプ装置1と同様の構成の部材については、同一符号を付して説明を省略する。
【0055】
ここで、
図7は、本発明の第二実施形態に係るクランプ装置の初期位置における斜視図である。
図8は、
図7に示すクランプ装置の斜め前方からみた側面図であり、
図9は、
図7に示すクランプ装置の平面図である。
図10は、本発明の第二実施形態に係るクランプ装置の到達位置における斜視図であり、ワーク押圧部材が、初期位置から水平回動して、下治具の上方位置(到達位置)にある状態を示す。
図11は、
図10に示すクランプ装置の前方からみた側面図であり、
図12は、
図10に示すクランプ装置の側方からみた側面図であり、
図13は、
図10に示すクランプ装置の平面図である。
図14は、本発明の第二実施形態に係るクランプ装置の到達位置における斜視図であり、到達位置において、ワーク押圧部材が下降してワークを固定した状態を示す。
図15は、
図14に示すクランプ装置の前方からみた正面図であり、
図16は、
図14に示すクランプ装置の側方からみた側面図である。
【0056】
図7に示すように、第2実施形態に係るクランプ装置2は、基板10の一部に、4つのピン42a~42dを具備するワーク支持部としての正方形の下治具44が設けられている。また、下治具44の両側には、ワーク押圧部材回動阻止部材としてのピン54a,54bが立設され、また、下治具44のねじ軸12を介した反対側に、ワーク押圧部材回動阻止部材としてのピン54cが立設されている。
【0057】
また、ワーク押圧部材16は、V字平板状に形成されたワーク押圧部材本体46と、V字形状の間に設けられた、下治具44の4つのピン42a~42dに対応する4つのブッシュ48a~48dを具備する押圧部としての上治具50とを備えている。ワーク押圧部材本体46の先端部には、ワーク押圧部材回動阻止部材としてのピン54a,54bと係合する凹部を先端に有する係合部材52a,52bが設けられ、また、ねじ軸12を介した上治具50の反対側には、ワーク押圧部材回動阻止部材としてのピン54cと係合する開口部38が設けられている。
【0058】
また、ワーク押圧部材16は、ねじ軸12に対して上治具50の反対側に、反力受け部56a,56bを具備している。また、仮固定解除部材58がワーク押圧部材回動阻止部材としてのピン54aに併設されている。
【0059】
上記本発明の第2実施形態に係るクランプ装置2の動作について、
図7~
図16を用いて具体的に説明する。
【0060】
まず、
図7~
図9に示すように、ワーク押圧部材16の上治具50は、下治具44から、水平方向に90°離れた初期位置にある。この際、上治具50は、初期位置の上方で待機した状態である。また、下治具44のピン42a~42dには、ワークCと、ワークD~Gとが重畳した状態でセットされている。
【0061】
ワークC~Gを固定する際、
図10~
図13に示すように、回動昇降部材14の操作ハンドル32を時計回りに90°回転させ、回動昇降部材14をねじ軸12に沿って初期位置から90°水平回動させる。この回動昇降部材14の回動に伴って、回動昇降部材14に仮固定されたワーク押圧部材16が水平回動する。なお、回動昇降部材14は、水平回動と同時にねじ軸12に沿って昇降移動(下降)しており、これに伴いワーク押圧部材16も下降する。
【0062】
続いて、
図10~
図13に示すように、ワーク押圧部材16の上治具50は、下治具44の上方(到達位置)に到達し、仮固定解除部材58がワーク押圧部材16に当接してワーク押圧部材16の水平回動を制限することにより、回動昇降部材14との仮固定が解除される。この際、上治具50は、到達位置の上方で待機した状態である。
【0063】
続いて、
図14~
図16に示すように、さらに回動昇降部材14の操作ハンドル32を時計回りに回転させることにより、ワーク押圧部材16は、到達位置に保持された状態で、回動昇降部材14の下降に伴って下降し、上治具50のブッシュ48a~48dが下治具44のピン42a~42dの先端に挿入され、ワークC~Gを上方から押圧して固定する。また、ワーク押圧部材16の下降時に、ピン54a,54bがワーク押圧部材16の係合部材52a,52bの凹部に挿入されると共に、ピン54cがワーク押圧部材16の開口部38に挿入され、ワーク押圧部材16と係合状態となる。また、上治具50のブッシュ48a~48dがワークC~Gを上方から押圧する際に、ブッシュ48a~48dがワークC~Gから受ける上向きの反力を、反力受け部56a,56bが、基板10からの反力を利用して、ブッシュ48a~48dの上向きの反力を押さえこむ。
【0064】
次に、ワークC~Gを解放する際、回動昇降部材14の操作ハンドル32を反時計回りに回転させることにより、ワーク押圧部材16は、到達位置に保持された状態で、回動昇降部材14の上昇に伴って上昇し、上治具50のブッシュ48a~48dが下治具44のピン42a~42dの先端から抜去され、ワークC~Gを解放する。また、ワーク押圧部材16の上昇時に、ピン54a~54cがワーク押圧部材16の係合部材52a,52b及び開口部38から抜去され、ワーク押圧部材16と非係合状態となると、回動昇降部材14と共に回動し、ワーク押圧部材16が初期位置まで回動回帰する。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明のクランプ装置は、溶接などの加工に使用するワークの固定に利用できることから、産業上有用である。
【符号の説明】
【0066】
1 クランプ装置(第一実施形態)
2 クランプ装置(第二実施形態)
10 基板
12 ねじ軸
14 回動昇降部材
16 ワーク押圧部材
18 仮固定解除部材
20 ワーク押圧部材回動阻止部材
22a,22b ブッシュ(ワーク支持部)
24 (回動昇降部材の)開口部
26 挟持凹部
28 磁石
30 挿通孔
32 操作ハンドル
34a,34b ピン(押圧部)
36 反力受け部
38 (ワーク押圧部材の)開口部
40 ストッパー
42a~42d ピン
44 下治具
46 ワーク押圧部材本体
48a~48d ブッシュ
50 上治具
52a,52b 係合部材
54a~54c ピン(ワーク押圧部材回動阻止部材)
56a,56b 反力受け部
58 仮固定解除部材
A,B ワーク
C~G ワーク
a,b ワーク開口
【要約】
【課題】ワークを容易かつ強固に固定することができ、加工後はワークを容易に取り外すことができる新規なクランプ装置を提供する。
【解決手段】基板10上のワーク支持部22a,22bに支持されたワークA,Bを、ワーク押圧部材16の押圧部34が、ワーク支持部22a,22bから離れた初期位置から水平回動してワーク支持部22a,22bに到達し、到達位置で下降して、上方から押圧して固定すると共に、ワーク押圧部材16の押圧部34a,34bが、上昇して、ワークA,Bを解放し、初期位置まで回動回帰するクランプ装置であって、ねじ軸12と、回動昇降部材14と、ワーク押圧部材16と、仮固定解除部材18と、ワーク押圧部材回動阻止部材20とを備えているクランプ装置1である。
【選択図】
図1