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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】封緘シール
(51)【国際特許分類】
   G09F 3/03 20060101AFI20230912BHJP
   G09F 3/02 20060101ALI20230912BHJP
   G09F 3/10 20060101ALI20230912BHJP
   B65D 33/16 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
G09F3/03 M
G09F3/02 M
G09F3/10 C
B65D33/16
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019161081
(22)【出願日】2019-09-04
(65)【公開番号】P2021039259
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-08-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000205306
【氏名又は名称】大阪シーリング印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西田 あゆみ
【審査官】山下 清隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-011722(JP,A)
【文献】特開2004-250033(JP,A)
【文献】特開2009-288564(JP,A)
【文献】国際公開第2015/071410(WO,A1)
【文献】特開2004-345720(JP,A)
【文献】実開平06-060871(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2017/0166358(US,A1)
【文献】実開平06-075220(JP,U)
【文献】実開平06-014068(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2014/0202642(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 3/00- 3/20
B65D 30/00-33/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被着体を封緘するための封緘シールであって、
シール本体と、
前記シール本体の裏面に設けられたメッセージ欄と、
前記シール本体の裏面に設けられ、平面視において、前記メッセージ欄を挟んで配置された第1及び第2粘着層と、
前記シール本体に設けられ、該シール本体を折り返すことにより前記メッセージ欄を隠すための折目部と、
前記メッセージ欄と前記第1粘着層との間に設けられ、前記シール本体をめくることにより前記メッセージ欄を確認するための切り取り部と
を備え
前記メッセージ欄と前記第2粘着層との間に、前記シール本体から前記メッセージ欄を切り離して分離するための切り離し部が設けられ、
前記折目部が前記切り離し部を兼用する
ことを特徴とする封緘シール。
【請求項2】
2つの前記切り取り部が設けられ、該2つの切り取り部の間に、前記シール本体から外方に向けて突出したツマミ部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の封緘シール。
【請求項3】
前記被着体が手提げ袋であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の封緘シール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、手提げ袋等の開口部に取り付けて、袋を封緘するための封緘シールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品を入れた手提げ袋等の開口部に貼着して、手提げ袋の中に入れた商品が外部から見えないようにするとともに、不正な開封を防止するための封緘シールが使用されている。
【0003】
この封緘シールとしては、例えば、裏面に粘着剤層を設けたシール2枚を、所定の間隔で並設し、当該2枚のシールの裏面の間に一定幅の帯状体を介して各シールの粘着剤層により貼着して、当該2枚のシールを上記帯状体により繋ぐ開口部用の封緘シールが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6139983号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記特許文献1に記載の容器においては、封緘シールの表面を二層構造とし、表層をめくることにより、下にメッセージ欄が出て来る構成となっているが、封緘や開封に関する具体的な構成が記載されていない。また、表層をめくることによりメッセージを読むことはできるが、開封の確認はできないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で、メッセージの確認と開封確認とを同時に行うことができる封緘シールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、第1の発明では、被着体を封緘するための封緘シールであって、シール本体と、シール本体の裏面に設けられたメッセージ欄と、シール本体の裏面に設けられ、平面視において、メッセージ欄を挟んで配置された第1及び第2粘着層と、シール本体に設けられ、シール本体を折り返すことによりメッセージ欄を隠すための折目部と、メッセージ欄と第1粘着層との間に設けられ、シール本体をめくることによりメッセージ欄を確認するための切り取り部とを備えることを特徴とする。
【0008】
上記構成によると、簡単な構成で、メッセージの確認と開封確認とを同時に行うことができる封緘シールを提供することが可能になる。
【0009】
また、第2の発明では、第1の発明において、メッセージ欄と第2粘着層との間に、シール本体からメッセージ欄を切り離して分離するための切り離し部が設けられている。
【0010】
上記構成によると、シール本体からメッセージ欄を切り離して分離することができるため、メッセージ欄を、別個に保管することが可能になる。
【0011】
また、第3の発明では、第2の発明において、折目部が切り離し部を兼用する。
【0012】
また、第4の発明では、第1~第3のいずれか1つの発明において、2つの切り取り部が設けられ、2つの切り取り部の間に、シール本体から外方に向けて突出したツマミ部が設けられている。
【0013】
上記構成によると、ツマミ部を把持して、封緘シールの切り取り部を切り取ることにより、シール本体を容易にめくることが可能になる。
【0014】
また、第5の発明では、第1~第4のいずれか1つの発明において、被着体が手提げ袋である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、簡単な構成で、メッセージの確認と開封確認とを同時に行うことができる封緘シールを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1の実施形態に係る封緘シールの表面図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る封緘シールの裏面図(剥離紙から剥がした状態の図)である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る封緘シールの使用方法を説明するための斜視図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係る封緘シールの使用方法を説明するための斜視図である。
図5】本発明の第1の実施形態に係る封緘シールの使用方法を説明するための斜視図である。
図6】本発明の第1の実施形態に係る封緘シールの使用方法を説明するための斜視図である。
図7】本発明の第2の実施形態に係る封緘シールの表面図である。
図8】本発明の第2の実施形態に係る封緘シールの裏面図(剥離紙から剥がした状態の図)である。
図9】本発明の第2の実施形態に係る封緘シールの使用方法を説明するための斜視図である。
図10】本発明の第2の実施形態に係る封緘シールの使用方法を説明するための斜視図である。
図11】本発明の第2の実施形態に係る封緘シールの使用方法を説明するための斜視図である。
図12】本発明の第2の実施形態に係る封緘シールの使用方法を説明するための斜視図である。
図13】変形例の封緘シールを説明するための表面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の各実施形態に限定されるものではない。
【0018】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の封緘シールの表面図であり、図2は、本実施形態の封緘シールの裏面図(剥離紙から剥がした状態の図)である。
【0019】
図1図2に示すように、封緘シール1は、シール本体2と、シール本体2の裏面に設けられたメッセージ欄3と、シール本体2の裏面に設けられ、平面視において、メッセージ欄3を挟んで配置された第1粘着層8及び第2粘着層9とを備えている。
【0020】
また、図1に示すように、シール本体2の裏面に剥離紙5が設けられており、剥離紙5の表面上に第1及び第2粘着層8,9を当接させることにより、封緘シール1が剥離紙5に貼り付けられている。
【0021】
また、図1に示すように、シール本体2のメッセージ欄3には、シール本体2を折り返すことによりメッセージ欄3を隠すための折目部6が設けられるとともに、メッセージ欄3と第1粘着層8との間に、当該シール本体2をめくってメッセージ欄3を確認するための切り取り部7が設けられている。また、メッセージ欄3と第2粘着層9との間に、シール本体2からメッセージ欄3を切り離して分離するための切り離し部4が設けられている。
【0022】
シール本体2は、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、クラフト紙、耐水紙、及びこれらの紙基材にポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙などの紙類で形成されている。また、シール本体2を形成する紙類の厚みは、例えば、0.1~1mm程度である。
【0023】
第1及び第2粘着層8,9は、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、エマルジョン型粘着剤、有機溶剤を使用した溶剤型粘着剤、ホットメルト型粘着剤等により形成されている。
【0024】
剥離紙5としては、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、クラフト紙、及びこれらの紙基材にポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙などの紙類等で形成されている。
【0025】
また、剥離紙5の、第1及び第2粘着層8,9と接する一方の面には、主としてシリコーンを用いた剥離剤層を設けた剥離処理が施されている。
【0026】
そして、被着体である手提げ袋等の開口部に対して、剥離紙5を剥離することにより露出した第1及び第2粘着層8,9を貼り付けることにより、被着体に対して、封緘シール1を固定して、被着体に封緘シール1を取り付ける構成となっている。
【0027】
次に、封緘シール1の使用方法について説明する。
【0028】
まず、シール本体2の裏面に設けられたメッセージ欄3にメッセージを記載する。次に、封緘シール1を剥離紙5から剥離し、図3に示すように、被着体である手提げ袋10の開口部における被着面に対して、露出した第2粘着層9を貼り付けることにより、手提げ袋10に封緘シール1を取り付ける。この際、切り離し部4に沿って、被着面と第2粘着層9との位置合わせをしながら、第2粘着層9を貼り付ける。
【0029】
次に、図3に示す状態の封緘シール1を、折目部6に沿って山折りし、手提げ袋10の開口部における被着面に対して、露出した粘着層8を貼り付けることにより、手提げ袋10に対して封緘シール1を固定し、封緘シール1により手提げ袋10を封緘する。
【0030】
なお、この際、図4に示すように、山折りされたシール本体2により、メッセージ欄3が隠れる構成となっている。
【0031】
そして、手提げ袋10を開封する場合は、図5に示すように、封緘シール1の切り取り部7を切り取ることにより、封緘シール1のシール本体2がめくられ、図6に示すように、手提げ袋10が開封されるとともに、メッセージ欄3に記載されたメッセージ確認することができる。
【0032】
このように、本実施形態の封緘シール1においては、簡単な構成で、メッセージの確認と開封確認とを同時に行うことができる。
【0033】
なお、図6に示す状態から、上述の切り離し部4により、シール本体2からメッセージ欄3を切り離して分離することができるため、メッセージ欄3を、別個に保管することが可能になる。
【0034】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0035】
図7は、本実施形態の封緘シールの表面図であり、図8は、本実施形態の封緘シールの裏面図(剥離紙から剥がした状態の図)である。
【0036】
本実施形態の封緘シール20においては、図7図8に示すように、メッセージ欄3と第1粘着層8との間に、2つの切り取り部7が設けられている。また、この2つの切り取り部7の間に、シール本体2から外方に向けて突出したツマミ部21が設けられている。
【0037】
従って、手提げ袋10を開封して、メッセージ欄3を確認する際に、ツマミ部21を把持して、図7に示す矢印Xの方向に移動させて、封緘シール20における2つの切り取り部7を切り取ることにより、シール本体2を容易にめくることが可能になる。
【0038】
なお、図7に示すように、シール本体2を着色させる構成としてもよい。
【0039】
次に、封緘シール20の使用方法について説明する。
【0040】
まず、シール本体2の裏面に設けられたメッセージ欄3にメッセージを記載する。次に、封緘シール20を剥離紙5から剥離し、図9に示すように、被着体である手提げ袋10の開口部における被着面に対して、露出した第2粘着層9を貼り付けることにより、手提げ袋10に封緘シール20を取り付ける。
【0041】
この際、図8図9に示すように、上述の封緘シール1に比し、折目部6と第2粘着層9とが近接しているため、折目部6に沿って、被着面と第2粘着層9との位置合わせをしながら、第2粘着層9を貼り付ける。
【0042】
次に、図9に示す状態の封緘シール20を、折目部6に沿って山折りし、手提げ袋10の開口部における被着面に対して、露出した第1粘着層8を貼り付けることにより、手提げ袋10に対して封緘シール20を固定し、封緘シール20により手提げ袋10を封緘する。
【0043】
なお、この際、図10に示すように、山折りされたシール本体2により、メッセージ欄3が隠れる構成となっている。
【0044】
また、図7図8に示すように、シール本体2には、折目部6に連設された切り込み部22が設けられているため、図10に示すように、封緘シール20により手提げ袋10を封緘すると、切り込み部22に沿って突起部23が形成される構成となっている。従って、封緘シール20のデザイン性を向上させることが可能になる。
【0045】
そして、手提げ袋10を開封する場合は、図11に示すように、ツマミ部21を把持して、矢印Xの方向に移動させて、封緘シール20の切り取り部7を切り取ることにより、封緘シール1のシール本体2がめくられ、図12に示すように、手提げ袋10が開封されるとともに、メッセージ欄3に記載されたメッセージ確認することができる。
【0046】
このように、本実施形態の封緘シール20においても、簡単な構成で、メッセージの確認と開封確認とを同時に行うことができる。
【0047】
また、本実施形態においては、折目部6が上述の切り離し部4を兼用しており、図12に示す状態から、上述の折目部6により、シール本体2からメッセージ欄3を切り離して分離することができるため、メッセージ欄3を、別個に保管することが可能になる。
【0048】
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
【0049】
上述の第2の実施形態の場合と同様に、図13に示すように、第1の実施形態における封緘シール1のシール本体2に、折目部6に連設された切り込み部22を設ける構成としてもよい。この様な構成により、封緘シール1により手提げ袋10を封緘すると、切り込み部22に沿って突起部23が形成されため、封緘シール1のデザイン性を向上させることが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
以上に説明したように、本発明は、手提げ袋等の開口部に取り付けて、袋を封緘するための封緘シールに、特に有用である。
【符号の説明】
【0051】
1 封緘シール
2 シール本体
3 メッセージ欄
4 切り離し部
5 剥離紙
6 折目部
7 切り取り部
8 第1粘着層
9 第2粘着層
10 手提げ袋(被着体)
20 封緘シール
21 ツマミ部
22 切り込み部
23 突起部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13