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特許7347959ライダモジュールおよびポータブルライダスキャナユニット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】ライダモジュールおよびポータブルライダスキャナユニット
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/481 20060101AFI20230912BHJP
   B62D 33/02 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
G01S7/481 Z
B62D33/02 S
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019093394
(22)【出願日】2019-05-17
(65)【公開番号】P2019207227
(43)【公開日】2019-12-05
【審査請求日】2022-05-13
(31)【優先権主張番号】15/988,685
(32)【優先日】2018-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507342261
【氏名又は名称】トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ライアン シー.ハリス
(72)【発明者】
【氏名】スコット エル.フレデリック
【審査官】東 治企
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-122060(JP,A)
【文献】特開2007-027842(JP,A)
【文献】特開2001-309365(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0066349(US,A1)
【文献】特開2003-158649(JP,A)
【文献】実開昭54-043743(JP,U)
【文献】特開平09-123833(JP,A)
【文献】特開2011-093436(JP,A)
【文献】特開2001-301538(JP,A)
【文献】国際公開第2017/221228(WO,A2)
【文献】国際公開第2017/177205(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/00-7/64
G01S 13/00-17/95
B60R 1/20-1/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビークル上に組み付けるために構成されたライダモジュールにおいて、
ビークルに固定可能となるように構造化されたモジュールハウジングであって、内部にライダスキャナユニットを収容するために構成されたキャビティを画定するモジュールハウジングと、
前記モジュールハウジングのキャビティ内部に収容されるように構成されたライダスキャナユニットであって、前記ライダスキャナユニットの未使用時にはいつでも前記モジュールハウジングのキャビティから取り外し可能に構成されているライダスキャナユニットと、
前記ビークルの別の部分に対する前記ライダスキャナユニットの離脱可能かつ作動可能な電気的接続を可能にするように構成された接続機構であって、
前記ライダスキャナユニット上に組み付けられた端子と、
前記モジュールハウジングのキャビティに沿って移動可能に構造化されたフレームと、
前記ライダスキャナユニット上に組み付けられた前記端子と嵌合接続するために構成されている、前記フレーム上に組み付けられた端子と、
を含む接続機構と、
前記キャビティ内において前記ライダスキャナユニットを移動させて、前記ライダスキャナユニット上に組み付けられた前記端子を、前記フレーム上に組み付けられた前記端子と嵌合接続するようにかつ嵌合接続しないように移動させるよう構成された移動機構と、
を含むライダモジュール。
【請求項2】
前記モジュールハウジングが、ピックアップトラックのステークポケット内に組み付け可能に構造化されている、請求項1に記載のライダモジュール。
【請求項3】
前記移動機構が、前記モジュールハウジングに取り付けられかつ前記モジュールハウジングのキャビティ内部に位置付けされたラックギヤと、前記ライダスキャナユニットに組み付けられた回転可能ギヤと、を含み、前記回転可能ギヤは、前記ライダスキャナユニットを前記モジュールハウジングのキャビティに沿って移動させるために、前記回転可能ギヤの回転中に前記モジュールハウジングのキャビティ内の前記ラックギヤと係合するように構成されている、請求項に記載のライダモジュール。
【請求項4】
前記ライダスキャナユニットが、前記回転可能ギヤに対し作動可能に結合されたモータであって、前記回転可能ギヤを回転させるために構成されたモータを含む、請求項に記載のライダモジュール。
【請求項5】
前記ライダスキャナユニットは、前記ビークルの未使用時にはいつでも、前記モジュールハウジングのキャビティから取り外し可能に構造化されている、請求項1に記載のライダモジュール。
【請求項6】
記接続機構が更に、
前記フレーム上に組み付けられた前記端子に対して電気的に接続された送電ラインであって、前記フレーム上に組み付けられた前記端子と前記ビークルの前記別の部分との間に作動可能な電気接続を確立するように構成されている送電ライン、
を含む、請求項に記載のライダモジュール。
【請求項7】
前記ライダスキャナユニットは、前記ライダスキャナユニットが前記ビークル上に組み付けられたときに少なくとも第1の走査モード、第2の走査モードおよび第3の走査モードのいずれかでライダ画像を生成するよう動作可能であるように構成されており、前記ライダスキャナユニットは、前記第1の走査モードにおいて、前記ビークルの貨物スペースの少なくとも一部分のみのライダ画像を生成するように動作可能であり、前記ライダスキャナユニットは、前記第2の走査モードにおいて、前記ビークルの外部空間の体積のみのライダ画像を生成するように動作可能であり、前記ライダスキャナユニットは、前記第3の走査モードにおいて、前記ビークルの前記貨物スペースの前記少なくとも一部分および前記ビークルの外部空間の前記体積の両方のライダ画像を生成するように動作可能である、請求項1に記載のライダモジュール。
【請求項8】
前記ライダスキャナユニットは、前記走査モードが人間のユーザにより選択可能であるのを可能にするように構成されている、請求項に記載のライダモジュール
【請求項9】
前記移動機構は、前記ライダスキャナユニットを前記モジュールハウジングのキャビティから既定の距離だけ延在させるために前記ライダスキャナユニットと係合可能であり、前記既定の距離を越えると、前記ライダスキャナユニットを前記モジュールハウジングのキャビティから取り外し可能にするために前記ライダスキャナユニットが前記移動機構から係合解除可能になっている、請求項1に記載のライダモジュール。
【請求項10】
ビークル上に組み付けるために構成されたライダモジュールにおいて、
ビークルに固定可能となるように構造化されたモジュールハウジングであって、内部にライダスキャナユニットを収容するために構成されたキャビティを画定するモジュールハウジングと、
前記モジュールハウジングのキャビティ内部に収容されるように構成されたライダスキャナユニットであって、前記ライダスキャナユニットの未使用時にはいつでも前記モジュールハウジングのキャビティから取り外し可能に構成されているライダスキャナユニットと、
を含み、
前記ライダモジュールが、前記ライダスキャナユニットを前記モジュールハウジングのキャビティから既定の距離だけ延在させるために前記ライダスキャナユニットと係合可能な移動機構を更に含み、前記既定の距離を越えると、前記ライダスキャナユニットを前記モジュールハウジングのキャビティから取り外し可能にするために前記ライダスキャナユニットが前記移動機構から係合解除可能になっている、ライダモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、ビークルセンサに関する。より詳細には、本開示は、ライダスキャナユニットを含むライダモジュールであって、ライダスキャナユニットが、ビークル上に組み付けられ(かつビークルから離脱され)てもよく、ビークルの既存のセンサアレイ内に内蔵されてもよい、ライダモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
ビークルの貨物スペース内に存在する貨物は、ビークルの運動中に、望ましくなく移動するおそれがある。同様に、露出されているかまたはカバーされていない貨物スペース内に存在する貨物は、ビークルが静止状態にあるかまたは無人である場合に盗難の被害を受けやすいおそれがある。したがってユーザは、ビークルが移動中であるかまたは無人である場合の望ましくない転移または取出しについて貨物スペース(特に露出したまたは目に見える貨物スペース)内の貨物を監視したいと考えるかもしれない。
【発明の概要】
【0003】
発明の概要
本開示中に記載の実施形態の一態様において、ライダモジュールが提供される。ライダモジュールは、ビークル上に組み付けるために構成されている。このライダモジュールは、ビークルに固定可能となるように構造化されたモジュールハウジングを含み得る。モジュールハウジングは、内部にライダスキャナユニットを収容するために構成されたキャビティを画定し得る。ライダモジュールは、モジュールハウジングキャビティ内部に収容されるように構成されたライダスキャナユニットを含み得る。ライダスキャナユニットは、このライダスキャナユニットの不使用時にはいつでもモジュールハウジングキャビティから取り外し可能であるように構成され得る。
【0004】
本開示に記載の実施形態の別の態様においては、ビークル上に組み付けるために構成されたライダスキャナユニットが提供される。このライダスキャナユニットは、ライダスキャナがビークル上に組み付けられたときに第1の走査モード、第2の走査モードおよび第3の走査モードのいずれかでライダ画像を生成するように動作可能であるように構成されてよい。ライダスキャナユニットは、第1の走査モードにおいて、ビークルの貨物スペースの少なくとも一部分のみのライダ画像を生成するように動作可能であり得る。ライダスキャナユニットは、第2の走査モードにおいて、ビークルの外部空間の体積のみのライダ画像を生成するように動作可能であり得る。ライダスキャナユニットは、第3の走査モードにおいて、ビークルの貨物スペースの少なくとも一部分およびビークルの外部空間の体積の両方のライダ画像を生成するように動作可能であり得る。
【0005】
図面の簡単な説明
本明細書中に組み込まれその一部を構成する添付図面は、本開示中に記載の実施形態を例示しており、記載と共に、本開示中に記載の実施形態の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本開示中に記載の実施形態に係る、1つ以上(1又は複数)のライダモジュールを内蔵するために構成されたビークルの概略的ブロック図である。
【0007】
図2】本開示の1つ以上の例示的実施形態にしたがって使用されてもよいビークルコンピューティングシステムの概略的ブロック図である。
【0008】
図3】本開示中に記載の一実施形態に係る、例示的ライダモジュールの概略的ブロック図である。
【0009】
図4A】本開示中に記載の一実施形態に係る、ビークル上のライダモジュールの構成の一例を示す概略的斜視図である。
【0010】
図4B】本開示中に記載の一実施形態に係るライダモジュールのスキャナ視野を示す、図4Aに示されたビークルの概略的平面図である。
【0011】
図5A】ビークルに搭載された、本開示中に記載の一実施形態に係るライダモジュールの概略的前面断面図であって、ライダスキャナユニットが格納位置で示されている図である。
【0012】
図5B図5Aに示されているライダモジュールの実施形態の概略的側面断面図である。
【0013】
図5C】展開または走査位置にあるライダスキャナユニットを示す、図5Aの概略的前面断面図である。
【0014】
図6A】ライダスキャナユニットが格納されている場合に貨物スペースのライダ走査を可能にするために、ライダモジュールに隣接する壁に形成された開口部を示す、ビークルの貨物スペースの側壁の一部分の概略的部分斜視図である。
【0015】
図6B図5Cの展開状態にあり走査準備が完了した、側壁の上方に延在するライダスキャナユニットを示す、ビークルの貨物スペースの側壁の一部分の概略的部分斜視図である。
【0016】
図7A】ライダスキャナユニットがハウジングから取り外された状態にある、モジュールハウジング内に位置付けされたスキャナユニット接続機構の一部分の一実施形態の概略的平面図である。
【0017】
図7B】本開示中に記載の一実施形態に係る、ライダスキャナユニットおよびモジュールハウジングのギャ同士の係合に先立つ、ならびに、ライダスキャナ接続機構のモジュールハウジングおよびライダスキャナユニットの相補的端子同士の嵌合に先立つ、モジュールハウジング内へのライダスキャナユニットの挿入を例示する概略的断面図である。
【0018】
図7C】ライダモジュールのギヤおよびモータによるモジュールハウジング内のライダスキャナユニットの移動の結果としての、ライダスキャナ接続機構の相補的端子同士の嵌合を例示する、図7Bの概略的断面図である。
【0019】
図7D】相補的端子の嵌合後のハウジング内のライダスキャナ接続機構およびライダスキャナユニットの上向きの移動を示す、図7Bの概略的断面図である。
【0020】
図7E】モジュールハウジングの内部で上向きに既定の距離だけライダスキャナユニットが進んだ後のライダスキャナ接続機構の相補的端子同士の係合解除を示す、図7Dの概略的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
詳細な説明
本開示に記載の実施形態は、ビークル(車両、乗り物、輸送体)上に組み付けるために構成されたライダモジュールに関する。このライダモジュールは、ビークルに固定可能となるように構造化されたモジュールハウジングを含み得る。モジュールハウジングは、内部にライダスキャナユニットを収容するために構成されたキャビティを画定し得る。ライダモジュールは、同様に、モジュールハウジングキャビティ内部に収容されるように構成されたライダスキャナユニットを含み得る。スキャナユニットは、このライダスキャナユニットの不使用時にはいつでも、及び、ビークルの不使用時に、モジュールハウジングキャビティから取り外し可能であるように構成され得る。ライダモジュールは、ライダスキャナユニットが展開位置と格納位置の間で、モジュールハウジングキャビティ内部を移動可能となるように構造化され得る。格納位置において、ライダスキャナユニットは、審美的な理由から、そしてライダスキャナユニットを盗難から守るために、ライダモジュールハウジングの内部に収納される。展開位置では、ライダスキャナユニットは、走査ユニットの周囲領域を走査するために、並びに、第1の走査モード、第2の走査モードおよび第3の走査モードのいずれかにおいてライダ走査画像を生成するために、動作可能である。第1の走査モードにおいて、ライダスキャナユニットはビークルの貨物スペースの一部分のライダ画像を生成するために動作可能である。第2の走査モードにおいて、ライダスキャナユニットは、ビークルの外部空間の既定の体積のライダ画像を生成するために動作可能である。第3の走査モードにおいては、ライダスキャナユニットは、ビークルの貨物スペースの一部分およびビークルの外部空間の既定の体積の両方のライダ画像を生成するために動作可能である。
【0022】
図1は、本開示中に記載の実施形態に係る1つ以上のライダモジュールを内蔵するために構成されたビークル11の概略的ブロック図である。ビークルは、乗用車、トラック、または、貨物アイテムを保持し輸送するために使用可能な1つ以上のビークル貨物スペースを組込んだ他の任意のビークルの形をとり得る。ビークル11は、手動運転または自律的運転のために構成されていてよく、完全または部分的に自律モードで動作し得る。自律モードにある間、ビークル11は、人間との相互作用なしで動作するように構成されていてよい。ビークル11は、例えば自動運転能力69を用いて、ナビゲーションユニットまたはシステム23によって決定されるルートに沿って、出発場所から所与の目的地まで、全自律運転動作(すなわちドライバまたはドライバの入力が存在しない自動運転)のために構成され得る。代替的には、ビークルは、車線保持、アダプティブクルーズコントロール(ACC)および/または他の能力などの自律運転補助能力62を用いた半自律運転動作(すなわち、特定の状況下でのいくつかの人的関与を伴う)のために構成され得る。さらに、ビークル11の一部のまたは全ての局面を従来の方法で手動により動作させてもよい。
【0023】
ビークル11は、センサシステムまたはアレイ28、コンピューティングシステム14、1つ以上の通信インタフェース16およびビークルを本開示中に記載のように動作させるのに必要な他のシステムおよび構成要素などの、互いに作動可能に通信状態にあるさまざまなシステム、サブシステムおよび構成要素を含み得る。ビークル11は、図1に示されるよりも多いまたは少ないサブシステムを含んでいてよく、各サブシステムは多数の要素を含むことができると考えられる。さらに、ビークル11のサブシステムおよび要素の各々は、相互接続されてよい。ビークル11の説明されている機能のうちの1つ以上の機能の遂行は、互いに併せて動作する多数のビークルシステムおよび/または構成要素によって実行され得る。さまざまなビークルシステムは、コンピューティングシステム14によって制御され得る(あるいは他の形でコンピューティングシステム14と総合作用し得る)。特定のビークルの設計に応じて、本開示中に記載の機能を遂行するために必要とされる場合には、追加の制御機構、システムおよび/または能力を備えてもよい。本開示中に記載のビークルの実施形態は、本開示中に記載のさまざまなデータ処理および制御動作を行なうのに必要なコマンドを全て自律的に実行するのに充分な要素、システムおよび/または能力を含むものと仮定されている。本開示中に記載のさまざまなシステムおよび構成要素の能力は、ソフトウェア、ハードウェア内で、またはハードウェアとソフトウェアの適切に構成された組合せにおいて実装され得る。
【0024】
図2は、本開示の1つ以上の例示的実施形態にしたがって使用され得るビークルコンピューティングシステム14のブロック図である。コンピューティングシステム14は、他のビークルシステムおよび要素に対し作動可能に接続されており、本開示中に記載されているビークル11並びに/またはその構成要素およびサブシステムの部分的または完全に自律的な制御および動作に影響を及ぼすように他の形で構成されていてよい。コンピューティングシステム14は、さまざまなサブシステム(例えばセンサシステム28など)から、通信インタフェース16のいずれかから、および/または他の任意の好適な情報源から、受信した入力および/または情報に基づいてビークル11の機能を制御してもよい。コンピューティングシステム14は、図2に示された要素のいくつかまたは全てを有していてよい。さらに、コンピューティングシステム14は同様に、特定の利用分野のために必要とされるかまたは所望される追加の構成要素も含んでもよい。
【0025】
コンピューティングシステム14は、コンピューティングシステム14並びに、RAM51、ROM52、他のコンピュータ可読記憶装置またはメモリ54、および他の要素を含む、その関連付けられた構成要素の全体的動作を制御するための1つ以上のプロセッサ58を含んでもよい。コンピューティングシステム14は、入出力モジュールまたはヒューマンマシンインタフェース(HMI)109(図1)を含んでもよい(またはこれに対し通信可能な形で結合されもよい)。コンピューティングシステム14は、ビークルHMI109の動作を制御してもよい。コンピューティングシステム14は、メモリ54などの非一時的コンピュータ可読媒体内に記憶された命令を実行してもよい。「プロセッサ」は、本開示中に記載のプロセスおよび/もしくはプロセスステップ、または、このようなプロセス/プロセスステップを実施するためのもしくはこのようなプロセス/プロセスステップを行なわせるためのあらゆる形態の命令を実行するように構成されている、あらゆる構成要素もしくは構成要素群を意味する。プロセッサ(単複)58は、1つ以上の汎用プロセッサおよび/または1つ以上の専用プロセッサで実装されてよい。好適なプロセッサの例には、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、DSPプロセッサ、およびソフトウェアを実行可能な他の回路が含まれる。本書面の観点から見ると、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置もしくはデバイスによって、または、それらと関連して、使用されるプログラムを格納もしくは記憶可能なあらゆる有形媒体であり得る。プロセッサ(単複)58は、プログラムコード内に格納された命令を実施するように構成された少なくとも1つのハードウェア回路(例えば集積回路)を含むことができる。複数のプロセッサ58が存在する構成において、このようなプロセッサは、互いに独立して機能でき、又は、1つ以上のプロセッサが互いに組合さった形で機能することができる。1つ以上の構成において、プロセッサ(単複)58は、ビークル11の主プロセッサであり得る。コンピューティングシステム14は、任意の追加のコンピューティングシステム(例えば任意の特殊一次サブシステムコントローラ)(図示せず)および他のデバイスと共に、ビークル全体またはビークルの特定の部分を自律的にまたは半自律的に動作させることなどの機能のために本開示中に記載の通りに構成された多数のシステムまたはデバイスのいずれかに対応していてよい。
【0026】
コンピューティングシステム14は同様に、センサアレイ28からおよび/またはビークルの動作に関係する任意の他のビークル構成要素から、情報を受信および記憶するように構成されてもよい。コンピューティングシステム14は同様に、全ての情報が時間相関性を有しかつ診断目的で処理されてもよいように、情報を受信し記憶するように構成されてもよい。
【0027】
メモリ54は、1つ以上のコンピュータ可読メモリを含んでいてよい。コンピュータ可読記憶装置またはメモリ54は、コンピュータが読取ってよいデータ(例えば命令)の提供に参加するあらゆる媒体を含み得る。このような媒体は、非限定的に、不揮発性媒体、揮発性媒体などを含めた多くの形態をとってよい。不揮発性媒体には、例えば、光学または磁気ディスクおよび他の持続的メモリが含まれる。揮発性媒体には、典型的にメインメモリを構成するダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)が含まれ得る。コンピュータ可読媒体の一般的形態には、例えばフロッピディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROM、DVD、任意の他の光学媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH-EEPROM、他の任意のメモリチップもしくはカートリッジまたは、コンピュータが読取ることのできる任意の他の媒体が含まれる。
【0028】
メモリ54は、ビークル11のさまざまな機能を実行するためにプロセッサ(単複)58が実行可能なデータ60および/または命令56(例えばプログラム論理)を格納し得る。メモリ54は、本開示中に記載のビークルシステムおよび/または構成要素(例えばセンサシステム28および通信インタフェース16)の1つ以上にデータを伝送し、これらからデータを受信し、これらと相互作用し、又は、これらを制御するための命令を含む追加の命令も格納してもよい。命令56に加えて、メモリ54は、他の情報の中でも、道路地図、経路情報などのデータを記憶してもよい。このような情報は、ルートプラニングのために、そうでなければ自律、半自律および/または手動モードにおけるビークル11の動作中に、ビークル11およびコンピューティングシステム14および/またはナビゲーションシステム23によって使用され得る。
【0029】
コンピューティングシステム14は、ライダモジュール50からのライダデータおよび/またはライダ画像の受信および処理を可能にしてもよいおよび/または容易にしてもよいライダデータ/画像処理能力61を具体化するプロセッサおよび/またはソフトウェアを含んでもよい。ライダデータ/画像処理能力61は同様に、コンピューティングシステム14が、ライダモジュール50および他のライダセンサから受信したライダデータからライダ画像を生成できるようにしてもよい。ライダデータ/画像処理能力61は同様に、特定のビークル構成に応じてライダ情報が利用され得るさまざまな制御動作、アラート生成、画像比較および/または他の機能のために必要なライダ画像および/またはデータのあらゆる処理を、コンピューティングシステム14が実行できるようにしてもよい。コンピューティングシステム14は同様に、同じ視野(単複)の連続するライダ画像間での比較を可能にするために、コンパレータ能力を内蔵してもよい。これにより、コンピューティングシステム14が、同じライダスキャナからの連続するライダ画像間に発生するライダ画像またはプロファイル内の差異を検出することを可能にしてもよい。このような差異は、望ましくない貨物の移動または転移、または、さらには貨物の取出しさえも標示し得る。
【0030】
ビークルのコンピューティングシステム14は、他のコンピューティングシステム、端末および/またはモバイルデバイス(例えば携帯電話、短距離ビークル通信システム、ビークルテレマティクスデバイスおよびビークル間通信システム)(図示せず)などの1つ以上の遠隔コンピュータに対するネットワーク化された環境支援用接続内で(ビークル通信インタフェース16を介して)動作し得る。ビークル内の他の任意のコンピューティングシステムまたはデバイスおよびビークルコンピューティングシステム14と作動可能に通信状態にある任意の関係する端末またはデバイスには、ビークル内に設置されたデバイス、ビークルの内部を移動し得るモバイルデバイス、並びに、ビークルおよび運転データを受信し処理するように構成されたビークル外部のデバイス、が含まれ得る。したがって、コンピューティングシステム14と通信状態にあるいずれの端末またはデバイスも、各々、パーソナルコンピュータ(例えばラップトップ、デスクトップまたはタブレット型コンピュータ)、サーバ(例えばウェブサーバ、データベースサーバなど)、ユーザモバイルデバイス(例えば携帯電話)および他の端末またはデバイスを含み得る。
【0031】
コンピューティングシステム14は、貨物への外乱(例えば転移または取出し)に応答してアラートをトリガするように構成され得る。アラートは、例えば、ライダスキャナにより監視中の貨物が、連続するライダ走査間で少なくとも既定量だけ移動したとのコンピューティングシステムによる決定に応答して、トリガされる。アラートは、ビークル11内のユーザに警告するためにHMI109に伝送されてもよく、あるいはアラートは、通信インタフェース16を用いて遠隔のユーザまたはエンティティに対し伝送されてもよい。ビークル貨物スペース(例えば図面中の貨物スペース29)を監視するように構成されたCHMSLまたは他のカメラ31(例えば図4Aに示されているようなもの)は、カメラの視野内の貨物が外乱を受けたときに自動的に起動するためにコンピューティングシステム14によって制御可能であるように構成され得る。カメラによって提供された画像をHMI109に伝送してもよく、あるいは、例えばビークルが駐車されているときに、遠隔の場所にいるユーザに画像を伝送してもよい。代替的には、1つ以上の構成において、カメラは、本開示中に記載されているように、通信インタフェース16を介してコンピューティングシステム14によりユーザに伝送されたアラート信号に応答して、または、関連付けられたライダスキャナユニット53内に位置設定された通信インタフェース50e-2を介してユーザに伝送されたアラート信号に応答して、遠くにいるユーザによりセルラインタフェースまたは他のモバイルインタフェースを通して手動で起動可能および制御可能であり得る。
【0032】
HMI109は、乗員室内に位置設定されかつビークルコンピューティングシステムに配線接続された要素を含む、ビークル内HMIであり得る。HMI109は、ディスプレー、キーパッド、音声認識およびビークルコンピューティングシステム14との通信のためのマイクロホンおよびスピーカ、ならびに他の任意の好適な要素などの要素を含んでもよい。HMI109は同様に(または代替的に)、携帯電話または他のパーソナル通信デバイスを用いてコンピューティングシステム14とユーザとの間の通信を可能にするハードウェアおよびソフトウェア要素を含み得る。HMI109は、任意の形態であってよく、ビークルの1つ以上の動作を制御するビークルコンピューティングシステム14とユーザとの間の通信を容易にすることに向けられた任意の要素および/またはシステムを内蔵してもよい。HMI109は、本開示中に記載のライダ走査モジュール50の動作態様をビークルオペレータが選択し制御できるようにするように構成され得る。例えば、本開示中に記載のライダモジュール走査モードおよび/または動作モードは、ユーザによって選択され、HMI109または別のユーザインタフェース(例えばセルラまたはモバイルインタフェース)を用いてさまざまな状況のためにセーブされ得る。
【0033】
ビークル通信インタフェース16は、本開示中に記載された機能の1つ以上の遂行を可能にするおよび/または容易にするために、ビークル11と、外部センサ、他のビークル、他のコンピューティングシステム、さまざまな外部のコンピューティングおよび通信システムおよびネットワーク(例えば通信ネットワーク101、衛星システム、携帯電話/無線通信システム)、および遠隔ユーザまたはエンティティとの間の連続したまたは中断のない相互作用を確立しこれを可能とするように構成され得る。通信インタフェース16は、広域ネットワーク(WAN)、無線通信ネットワーク、および/または他の任意の好適な通信ネットワーク(例えば通信ネットワーク(単複)101などの、または、これを含めたもの)における通信を可能にするインタフェースを含み得る。通信ネットワーク(単複)101は、有線通信リンクおよび/または無線通信リンクを含むことができる。通信ネットワーク(単複)は、上述のネットワークおよび/または他のタイプのネットワークの任意の組合せを含むことができる。通信ネットワーク(単複)は、1つ以上のルータ、スイッチ、アクセスポイント、無線アクセスポイントなどを含むことができる。
【0034】
WANネットワーキング環境内で使用される場合、ビークルコンピューティングシステム14は、ネットワーク(例えばインタネット)などのWAN上での通信を確立するためのモデムまたは他の手段を含み得る(またはこれらに対し作動可能に接続され得る)。無線電気通信ネットワーク内で使用される場合、コンピューティングシステム14は、1つ以上の送受信機、デジタル信号プロセッサ、および無線ネットワーク内で1つ以上のネットワークデバイス(例えば基地局)を介して無線コンピューティングシステム(図示せず)と通信するための追加の回路およびソフトウェアを含み得る(またはこれらに作動可能に接続され得る)。これらの構成は、さまざまな外部ソースから情報の恒常な流れを受信する(かつさまざまな外部ソースへ情報の恒常な流れを伝送する)さまざまな方法を提供する。通信インタフェース16は、コンピューティングシステム14内に内蔵されてよく、あるいは、コンピューティングシステムから離隔して位置設定されコンピューティングシステムに通信可能な形で結合されてもよい。
【0035】
1つ以上の構成において、通信インタフェース16は、コンピューティングシステム14と遠くにいるユーザとの間の通信ネットワーク101を介した(例えばセルラまたは他のポータブルデバイス通信モードを介した)通信を可能にしかつ/または容易にするように構成され得る。通信インタフェース16は、遠隔ユーザによる(ライダモジュール50を含む)ビークルの態様の制御を可能にするように構成され得る。例えば、ユーザは通信インタフェース16を介して遠隔操作で、ライダセンサ50の走査モードおよび動作モードを選択してもよい。
【0036】
ビークル通信インタフェース16は、ビークルコンピューティングシステム14がビークル11の外部のエンティティ(例えば遠くにいるユーザ)と無線通信することを可能にするように構成された無線通信インタフェースを含み得る。ビークル通信インタフェース16は同様に、ビークルコンピューティングシステム14が例えばビークル無線インタフェース50e-1(図3)を介してライダスキャナユニット53と無線通信することを可能にするように構成された無線通信インタフェースを含んでいてもよい。ビークル通信インタフェース16は同様に、(例えば本開示中に記載のライダスキャナユニット接続機構を用いて)ビークルコンピューティングシステム14とライダスキャナユニット53との間の有線通信を可能にするように構成された有線通信インタフェース50-e4を含んでいてもよい。
【0037】
再び図1を参照すると、ビークル11は、さまざまなビークル動作状態パラメータおよびビークル外部の環境条件を監視するように設計されたビークルセンサのアレイ28を含み得る。公知の形で、ビークルセンサは、ビークル要素およびサブシステム内の好適な制御コマンドを策定し実行する上で、そして同様に他の目的のために、ビークルコンピューティングシステム14が使用するデータを提供する。ビークルセンサアレイ内に内蔵され得るセンサの例には、レーダおよびライダシステム(本開示中に記載のライダモジュール50を含む)、視覚/カメラシステム、GPSシステム、さまざまな慣性センサ、例えばジャイロスコープおよび加速度計、ビークルホイール速度センサ、道路条件センサ、サスペンション高さセンサ、操舵角センサ、操舵トルクセンサ、ブレーキ圧センサ、加速度計またはペダル位置センサ、およびタイヤ圧センサが含まれる。
【0038】
外部カメラ、および近接センサ、レーダ、ライダおよび他のタイプのセンサは、他の近接ビークル、交通レベル、道路条件、交通妨害物、動物、サイクリスト、歩行者、および運転事象データ解析の要素に入れてもよい他の条件を検出してもよい。ビークルセンサ28は同様に、ビークルの内部または外部の追加の状態を記録する能力をもつカメラおよび/または近接センサも含み得る。例えば、ビークルは、ビークル貨物スペースを監視するように構成されたCHMSLカメラ31を組込んでもよい。ルート、レーン位置および他のビークル位置/場所データを決定するために、他のカメラを使用かのうであってよい。カメラ(単複)は、スチールカメラまたはビデオカメラであり得る。センサシステム28が複数のセンサを含む構成では、センサは互いに独立して機能し得る。代替的には、2つ以上のセンサが互いに組合わさって機能し得る。センサシステム28のセンサは、コンピューティングシステム14および/またはビークル11の他の要素に対して作動可能に接続され得る。
【0039】
プロセッサまたはコンピューティングシステム14が、多数の個別センサの出力で形成された積算または複合信号を処理するように構成されている場合、ビークル11は、コンピューティングシステム14、センサシステム28および他のビークルシステムなどの他の関連ビークルシステムと通信状態にある(例えば、好適なKalmanフィルタおよび/または好適なセンサフュージョンアルゴリズムを内蔵または具体化する別の要素を内蔵する)公知のセンサフュージョン手段138を組込んでもよい。センサフュージョン手段138は、プロセッサまたはコンピューティングシステム14により使用可能な積算または複合信号(例えば多数の個別センサの出力から形成されたもの)を生成するために、さまざまなビークルセンサから受信したデータを処理し得る。センサフュージョン手段138は、さらに、センサシステム28からのデータに基づいてさまざまな査定を提供してもよい。例示的実施形態において、査定には、ビークル11の環境内の個別の物体または特徴の評価、特定の状況の評価、および特定の状況に基づく考えられる影響の評価が含まれ得る。他の査定も可能である。センサフュージョン手段138は、コンピューティングシステム14内に組込まれ又はコンピューティングシステム14と作動可能に通信状態にあるメモリ(例えばメモリ54)上に記憶され得、当該技術分野において公知の形でコンピューティングシステムにより動作され得る。
【0040】
センサ出力信号が、プロセッサまたはコンピューティングシステム14による使用に先立つ処理を必要とし得る場合、または任意の起動可能なサブシステム構成要素または他のビークル構成要素(例えば操舵システムまたはスロットルシステムの構成要素)の動作にプロセッサまたはコンピューティングシステム14から受信した制御信号の処理が必要とされ得る場合には、公知の信号処理手段38が、コンピューティングシステム14、センサシステム28および他のビークルシステムなどの他の関連ビークルシステムと通信状態で提供されてもよい。
【0041】
ビークル11は、コンピューティングシステム14、センサ28およびシステムの他の要素が、コントローラエリアネットワーク(CAN)バス33(図1)などを使用して互いに通信し得るような形で構成されてよい。CANバスおよび/または他の有線もしくは無線機構を介して、コンピューティングシステム14は、ビークル内のさまざまなデバイスにメッセージを伝送しかつ/または例えばコントローラ、アクチュエータ、センサなどのさまざまなデバイスからのメッセージを受信してもよい。代替的には、本開示中に記載の要素および/またはシステムのいずれでも、バスを使用することなく互いに直接接続してもよい。同様に、本開示中に記載の要素および/またはシステム間の接続は、別の物理的媒体(例えば有線接続)を通したものでもよく、あるいは、接続は無線接続であってもよい。
【0042】
図面を参照すると、ビークルは、集合的に50と呼称された1つ以上のライダモジュールの設置を可能にするように、かつ、1つ以上のライダモジュールの動作を容易にするように、構成され得る。ライダモジュール50は、モジュールがビークル内に組み付けられるときに、ビークルセンサシステム28内にモジュールを統合することができるように構成されてビークル11に組み付け可能であってよい。
【0043】
図3は、本開示中に記載の実施形態に係る例示的ライダモジュール50の概略的ブロック図である。図5Aは、ビークル内に組み付けられた、本開示中に記載の実施形態に係るライダモジュールの概略的断面前面図である。図5Bは、図5Aに示されたライダモジュールの実施形態の概略的断面側面図である。図5Aおよび5Bは、ハウジング内部の格納位置におけるライダスキャナユニット52を示す。
【0044】
1つ以上の構成において、ライダモジュール50は、ビークル11に対し固定可能となるように構造化されたモジュールハウジング50aを含み得る。ハウジング50aは、関連付けられたライダスキャナユニット53を内部に収容するために構成されたキャビティ50b(図5A~5C)を画定し得る。モジュールハウジング50aは同様に、ビークルから取り外し可能となるように構造化されてもよい。モジュールハウジング50aは同様に、ビークル11に対する永久的または半永久的固定のために構造化されていてもよい。
【0045】
1つ以上の構成において、モジュールハウジング50aは、モジュールハウジングをピックアップトラックまたは類似のビークルのステークポケット内に挿入できるようにするために選択された外寸を有していてよい。図4Aおよび4Bは、ピックアップトラックの形のビークル11内のステークポケット内のライダモジュール50の考えられる構成を示す。図示された実施形態は、ビークル11の貨物スペース29を包囲する壁11a、11b内の関連付けられたステークポケット内に配置された4つのライダモジュール50-1、50-2、50-3および50-4を含む。モジュールハウジングの外寸は、ステークポケット内でのハウジングの所望の適合を提供する目的で、ビークルの特定のメーカおよびモデルのステークポケットの寸法に合わせてもよい。ハウジングキャビティ構成を標準化して、モジュールハウジング内に収容されるべきライダスキャナユニットのハウジングが同じ外寸を有するのを許容するようにしてもよい。こうして、モジュールハウジング50aは「アダプタ」タイプの機能を果たして、標準化されたライダスキャナ53をさまざまなサイズのステークポケット内に位置付けすることを可能にしてもよい。モジュールハウジングは、例えば機械的締結具またはモジュールハウジング内に成型されたスナップイン特徴部などの任意の好適な方法を用いて、ビークルに、および/または、ビークルステークポケット内に、固定され得る。
【0046】
再び図3および5A~5Cを参照すると、モジュールハウジング50aは、ライダスキャナユニット53内のバッテリ53dに接続された相補的誘導充電装置53cとインタフェースをとるために内部に位置付けされた誘導充電装置50cを有していてよく、こうして、ライダスキャナユニットバッテリ53dの誘導充電が可能になっている。1つ以上の構成において、モジュールハウジング誘導充電装置50cは、(図5Cに図示されているように)ハウジングの長さL1にわたり拡がるように構成されていてよく、こうして、ライダスキャナユニット53がハウジングキャビティに沿って移動したときのバッテリの位置に関わらずバッテリ53dの連続的充電を行なってもよい。
【0047】
モジュールハウジング誘導充電装置50cは例えば、ハウジングの内部壁表面50a-1(図5A)とハウジング50aの外部壁表面50a-2の間に埋込まれてよい。モジュールハウジング誘導充電装置50cは、ハウジングキャビティ50bの底部の周囲に延在する誘導コイルを含み得る。代替的には、誘導コイルは、ハウジング50a内でキャビティ50bの底面より下方に位置付けされてよく、こうして、ライダスキャナ誘導充電装置53cがモジュールハウジング誘導充電装置50cに充分近づいたときはいつでもライダスキャナユニット53内のバッテリ53dを充電するのを許容する。モジュールハウジング誘導充電装置50cは、ビークルのエンジンがオン状態にあるとき、および(選択任意には)エンジンがオフに切換られているときにも(例えばビークルのバッテリから)、ビークルから電力を受取るようにビークル11に接続されていてよい。これにより、可能であればいつでも、ライダスキャナユニットのバッテリ充電機能がビークルの電力によって電力供給されることが可能となる。
【0048】
ライダスキャナユニット53は、ハウジングキャビティ50bの内部に収容されるように構成され得る。スキャナユニット53は、ライダスキャナユニットの不使用時にはいつでもハウジングキャビティ50bから取り外し可能であるように構成され得る。スキャナユニット53は同様に、ビークル11の不使用時にはいつでもハウジングキャビティ50bから取り外し可能であるようにも構成され得る。
【0049】
ライダスキャナユニット53は、ライダスキャナユニットのさまざまな要素を収納するために構造化されたスキャナユニットハウジング53aを含み得る。ライダスキャナユニット53は、ビークルコンピューティングシステム14およびビークルから遠隔に位置設定されたエンティティと無線通信するように構造化され得る。例えば、ライダスキャナユニット通信モジュール50eは、無線ビークルインタフェース50e-1および/またはビークル通信デバイス16を介してビークルコンピューティングシステム14と無線通信するように構成された他の通信インタフェースを含んでもよい。通信モジュール50eは同様に、遠くにいるユーザとの無線通信を可能にするように構成されたセルラまたは他の通信インタフェース50e-2を含んでいてもよい。こうして、コンピューティングシステム14および/または他のビークル構成要素およびシステムは、無線通信を介してライダデータおよび/または画像をライダスキャナユニット53から受信してもよい。コンピューティングシステム14からの命令は同様に、コンピューティングシステム14からライダスキャナユニット53の各々に対して無線で搬送され得る。同様に、ライダデータおよび画像を、通信インタフェース50e-2を介して、遠くにいるユーザに送ってもよい(そして、コマンドまたは命令をユーザからライダスキャナユニット53に対し伝送してもよい)。
【0050】
ライダデータを獲得するための走査、ライダデータ処理、ライダ画像生成および/または処理、他の任意のデータまたは情報処理機能、例えば入力メッセージおよびコマンドの処理並びにメッセージおよびコマンド(例えば制御コマンド)の生成といった通信機能、モータ動作および他の機能、を含むライダスキャナユニット53によって行なわれ得る任意の機能の電力を供給するために、ライダスキャナユニットハウジング53a内にバッテリ53dを位置付けしてもよい。
【0051】
前述の通り、モジュールハウジングキャビティ50b内にライダスキャナユニットが位置付けされているときはいつでもライダスキャナユニット53の誘導充電を可能にする目的で、ライダスキャナユニットハウジング53a内に誘導充電装置53Cを位置付けしバッテリ53dに作動可能に接続してもよい。
【0052】
ライダスキャナユニット53は、スキャナユニットの不使用時にはいつでも、モジュールハウジングキャビティ50bから離脱可能または取り外し可能となるように構造化され得る。ライダスキャナユニット53は、一人で持ち運べるものであってよい(すなわち、スキャナユニットを、ユーザが一人でハウジングキャビティ50bから引き抜いてもよく、デバイスの補助なしにユーザが一人で担持してもよい)。
【0053】
ライダスキャナユニット53は、ライダモジュール53を包囲する空間領域のライダ走査を行なうために構成されたライダスキャナ53fを含み得る。ライダスキャナ53fは、本開示中に記載の目的に好適なあらゆるタイプのライダスキャナであってよい。スキャナ53fは、全360°の視野を走査する能力を有していてよく、同様に360°の視野のうちの、予めプログラミングされかつユーザ選択可能な部分を走査するように制御可能でもあり得る。獲得した走査データは、ライダ画像を生成するためまたは他の目的のために、スキャナユニットライダデータ処理能力53gによって処理され得る。
【0054】
ライダスキャナおよび関連付けられた受信機の視野を、既定の視野にわたり機械的に動作させるために、さまざまな方法が利用可能であり、ここで距離測定は、1つの物体の方向でのレーザ光パルスの発出とその後の受信信号の受信との間の計算された往復遅延に基づいている。走査機能の実装のための1つのアプローチは、所望の領域にわたりビームおよび受信機視野を操舵するためにアクチュエータにより駆動される機械的操舵ミラーを使用することであり得る。代替的なアプローチは、走査機能を達成するために多軸ジンバルまたは回転プラットフォームなどの移動プラットフォーム上に送信機および受信機を組み付けることであり得る。送信機および受信機は、システムの要件に応じて、同軸的に、または平行な共孔サイト構成で、組み付けられ得る。本開示中に記載の選択された視野の走査を可能にするように構成可能または動作可能であることを条件として、他のスキャナ構成を使用してもよい。
【0055】
ライダスキャナユニット53は、スキャナユニットの動作を制御するように構成された制御モジュール53eを含み得る。1つ以上の構成において、制御モジュール53eは、選択された走査モードにしたがってライダ走査動作を制御するために構成されたライダ走査制御能力53hを含み得る。例えば、機械式駆動型ミラーおよびレーザ光エミッタを組込んだライダスキャナユニットにおいては、ライダ走査制御能力53hは、エミッタの動作と、ミラーを駆動するアクチュエータの動作とを制御して、プログラミングされた視野にわたりレーザビームおよび受信機を操舵してもよい。制御モジュールは、本開示中に記載のライダスキャナユニット動作モードにしたがって、展開/格納モータ53mを制御するために構成されたモータ制御能力53xを含んでもよい。他の制御ライダスキャナユニットも同様に、制御モジュール53e内に内蔵されてよい。
【0056】
ライダスキャナユニット53は、ライダ走査データを処理してライダ画像を生成するように構成されたライダデータ処理能力53gを内蔵してもよい。ライダデータ処理能力53gは同様に、同じライダスキャナおよび同じ視野(単複)からの連続するライダ画像間の比較を可能にするために、コンパレータ能力を伴って構成されてもよい。このことは、ライダデータ処理能力53gが連続するライダ画像間で発生するライダ画像またはプロファイルの差異を検出することを可能にし得る。このような差異は、望ましくない貨物の移動もしくは転移、または貨物スペース29からの貨物の取出しさえ標示し得る。ライダデータ処理能力53gは、本開示中に記載の通り、このような貨物への外乱に応答してアラートをトリガするように構成され得る。
【0057】
ライダスキャナ出力信号が他の要素(単複)(例えばコンピューティングシステム14または遠隔のユーザデバイスなど)により使用可能となる以前に前処理を必要としうる場合には、ライダスキャナユニット53は、他の要素(単複)への伝送のためにライダスキャナユニット53が生成した信号を処理するために1つ以上の信号処理手段79(例えばA/DまたはD/A変換器を含む)を含んでもよい。ライダスキャナユニット53が別の要素から受信した信号がライダスキャナユニットによる使用に先立つ処理を必要としうる場合には、信号処理ユニット79は、ライダモジュール50が受信した信号を処理するためのプロセッサ(例えばA/DまたはD/A変換器)を含んでもよい。
【0058】
ライダスキャナユニット53は、適切に構成されたバス53pなどを用いて、スキャナユニットのさまざまな要素が互いに通信し得るような形で構成されてよい。代替的には、ライダスキャナユニットの要素のいずれでも、バスを使用せずに互いに直接接続してもよい。同様に、ライダスキャナの要素間の接続は、別の物理的媒体(例えば有線接続)を通したものであってよく、あるいは接続は無線接続であってもよい。
【0059】
図3および図5A~5Cを参照すると、ライダモジュール50の各々は、モジュールハウジングキャビティ50bの内部でライダスキャナユニット53を移動させるように構成された移動機構(概して50mと呼称される)を内蔵してもよい。例えば、移動機構50mは、モジュールハウジングキャビティ50b内の格納位置(図5Aおよび5Bに示されている)から、図5Cに示されている展開位置まで、ライダスキャナユニット53を延長または展開させるように構成され得る。移動機構は同様に、展開位置から、図5Aおよび5Bに示されている収納または格納位置まで、ライダスキャナユニット53を格納するように構成されていてもよい。
【0060】
格納位置において、ライダスキャナユニット53は、スキャナユニット53が収納または格納位置にあるときに、ライダスキャナ53fがモジュールハウジング50aの最上表面50uにまたはその下方に存在するような形でモジュールハウジング50a内に引込まれ得る。キャップ53zがライダスキャナ53fに取り付けられていてよく、このキャップ53zは、スキャナユニット53が収納位置にあるときモジュールハウジング50aの最上表面50uと同一平面になるように構成されていてよい。モジュールハウジング50aの最上表面50uは、ライダモジュール50がステークポケット内に設置されたときに、貨物スペースの側壁の最上表面と同一平面になるように構成され得る。
【0061】
本開示中に記載されている目的に好適な任意の移動機構を利用してもよい。1つ以上の構成において、移動機構50mは、スキャナユニットハウジング53aの内部に組み付けられたモータ53m、モータシャフトの回転により回転可能となるようにモータのシャフトに対し作動可能に結合されたスパーギヤ171と、ハウジングキャビティ50bに沿ってライダスキャナユニット53を移動させることによりキャナユニット53を展開させ格納させるために、回転するスキャナユニットスパーギヤ171によって係合可能となるようにハウジングキャビティ50bの内部に位置付けされた、モジュールハウジング50aに取り付けられた相補的ラックギヤ173と、を含む。図5A~5Cに示されているように、ラックギヤ173は、ライダスキャナユニットの展開方向D1および格納方向D2に対して平行に延在し得る。ラックギヤ173は、モジュールハウジング50aと一体化して形成されてよく、あるいは、ギヤ173を別個に形成して、好適な取り付け方法(例えば接着剤塗布)を用いて取り付けてもよい。同様に、モジュールハウジング50aの内部でライダスキャナユニット53を移動させるために、代替的な移動機構を使用してもよい。
【0062】
ライダモジュール50の構成要素は、プラスチック、金属、ガラス、それらの任意の組合せおよび/または他の任意の好適な材料で製造され得る。例えば、互いに接触しているライダスキャナユニットハウジング53aおよびモジュールハウジング50aの表面は、モジュールハウジング内でのライダスキャナユニットの移動によって生ずる摩擦を最小限に抑えるために、比較的高い潤滑性を有する材料(単複)(例えばナイロン)で形成されていてよい。
【0063】
図5A~5Cを参照すると、収納位置(図5A、5B)から、ライダスキャナ53fがその周囲環境の部分を走査しうる位置(図5C)まで、ライダスキャナユニット53を上昇または展開させるために、制御モジュール53eのモータ制御能力53xはモータ53mに対し制御信号を送り、モータシャフトにライダスキャナユニットのスパーギヤ171を回転させるようにしてもよい。スパーギヤ171は、モジュールハウジングキャビティ50b内のモジュールハウジングラックギヤ173と噛合または係合する。モータシャフトは、スパーギヤ171(および取り付けられたライダスキャナユニット53)をライダスキャナユニットの展開方向(方向D1)にラックギヤ173に沿って移動させる方向に回転する。ライダスキャナユニット53は、ライダスキャナが走査のために展開されるまで(図5C)方向D1に移動してよく、このとき、モータは(適切に構成されたリミットスイッチまたは他の機構の作用を通して)停止してよい。
【0064】
走査のためにライダスキャナ53fがもはや必要でなくなると、ライダスキャナユニット53をモジュールハウジング50a内に格納してもよい。この目的で、制御モジュール53eのモータ制御能力53xは、モータ53mに対し制御信号を送って、モータシャフトに展開方向とは反対方向にライダスキャナユニットスパーギヤ171を回転させてもよい。これにより、ライダスキャナユニット53は、方向D2に移動させられ、スキャナユニット53をモジュールハウジング50a内へそして図5Aおよび5Bに示された収納位置へと格納する。モータが停止されているときにギヤ171を回転させるのは困難でありうるので、ライダスキャナユニットのギヤ171とラックギヤ173の間の係合が、ライダスキャナユニットの盗難を妨げるようにも作用してもよい。こうしてギヤ171、173間の係合は、モジュールハウジング50a内のライダスキャナユニット53のための保持機構として作用してもよい。
【0065】
1つ以上の構成において、ライダスキャナユニット53は、ライダスキャナがビークル11内に組み付けられている場合(例えば図4Aおよび4Bに示されているようにステークポケット内部に固定されたモジュールハウジング内に存在している場合)、その周囲環境の部分を走査し(すなわち、これらの部分に関する走査データを獲得し)、獲得したデータを処理して、少なくとも第1の走査モード、第2の走査モード、および第3の走査モードのうちのいずれかのモードにおいてライダ画像を生成するために動作可能となるように構成され得る。特定の一実施形態において、ライダスキャナユニット53は、第1の走査モードにおいて、ビークルの貨物スペースの少なくとも一部分のみのライダ画像を生成するように動作可能であり得る。さらに、ライダスキャナユニット53は、第2の走査モードにおいてビークルの外部空間の既定の体積のみのライダ画像を生成するように動作可能であり得る。同様に、ライダスキャナユニット53は、第3の走査モードにおいて、ビークルの貨物スペースの少なくとも一部分およびビークルの外部空間の既定の体積の両方のライダ画像を生成するように動作可能であり得る。異なる特性を有する第1、第2および第3の走査モードに関して特定の実施形態が本開示中で記述されているが、ライダスキャナユニットは、追加のまたは代替的な走査モードを実施するように構成されてよい。1つ以上の構成において、ライダスキャナユニットは、ライダスキャナユニットが実施すべく構成されている走査モードのいずれかをユーザが選択するのを可能にするように構成され得る。
【0066】
走査および画像形成されるべきビークルの貨物スペースの少なくとも一部分およびビークルの外部空間の体積を画定するライダスキャナの視野は、例えばスキャナユニットのメーカまたはビークルメーカによって、較正されまたは各々個別のライダスキャナユニット内に予めプログラミングされていてよい。各視野の範囲は、ライダスキャナユニットが設置されるべきビークルの構成、ライダスキャナユニットが位置付けされるべきビークル上の場所および他の関連要因などの要因によって左右され得る。1つ以上の構成において、予めプログラミングされた視野は、任意の貨物エリア側壁および走査されるべき領域の外部の他の特定のビークル特徴部の走査データに対する影響を最小限に抑えるまたは排除するように規定されてよい。代替的には、これらのビークル特徴部に関係するデータは、ライダデータの処理中に考慮され抽出され得る。このことは、ライダ画像の生成および/または画像処理に対するこのようなデータの望ましくない影響を排除または最小化する一助となり得る。
【0067】
複数の予めプログラミング可能なライダスキャナユニットの視野の一例が図4Bに示されている。図4Aおよび4Bは、貨物スペース29および一対の側壁11aおよび11bを有するピックアップトラックの形をしたビークルを示す。ライダモジュール50-1および50-2は側壁11a内に組み付けられ、ライダモジュール50-3および50-4は側壁11b内に組み付けられている。
【0068】
図4A~4Bに示された構成においては、(ライダモジュール50-1の)ライダスキャナユニット53-1について視野50-1Aが画定されてもよく、視野50-1Aは、ビークル11の外部空間の体積を含み、ビークル11の関連付けられた側11sから離隔された境界B1と側壁11aとの間を、ライダスキャナユニット53-1内のライダスキャナから外へ半径R1のところまで拡がる。同様に、ライダスキャナユニット53-1について別の視野50-1Bが画定されてもよく、視野50-1Bは、ビークル貨物スペース29の少なくとも一部分を含み、貨物エリア29の前方壁29aと側壁11aの間を、ライダスキャナユニット53-1内のライダスキャナから外へ半径R1のところまで拡がる。
【0069】
同様に、図に示された構成においては、(ライダモジュール50-2の)ライダスキャナユニット53-2について、ビークルのテールゲート11cと側壁11aとの間でライダスキャナユニット53-2内のライダスキャナから外へ半径R2のところまで拡がる、ビークル11の外部空間の体積を含む視野50-2Aが画定され得る。同様に、ライダスキャナユニット53-2について、ライダスキャナユニット53-2内のライダスキャナから外へ半径R2のところまでテールゲート11cと側壁11aの間に拡がる、ビークル貨物スペース29の少なくとも一部分を含む別の視野50-2Bも画定され得る。
【0070】
図に示された構成においては、(ライダモジュール50-3内の)ライダスキャナユニット53-3について、テールゲート11cと側壁11bとの間でライダスキャナユニット53-3内のライダスキャナから外へ半径R3のところまで拡がる、ビークル11の外部空間の体積を含む視野50-3Aが画定され得る。同様に、ライダスキャナユニット53-3について、ライダスキャナユニット53-3内のライダスキャナから外へ半径R3のところまでテールゲート11cと側壁11bの間に拡がる、ビークル貨物スペース29の少なくとも一部分を含む別の視野50-3Bも画定され得る。
【0071】
同様に、図示された構成においては、(ライダモジュール50-4内の)ライダスキャナユニット53-4について、ビークル11の側11tから離隔された境界B2と側壁11bとの間でライダスキャナユニット53-4内のライダスキャナから外へ半径R4のところまで拡がる、ビークル11の外部空間の体積を含む視野50-4Aが画定され得る。同様に、ライダスキャナユニット53-4について、ライダスキャナユニット53-4内のライダスキャナから外へ半径R4のところまで貨物エリア29の前方壁29aと側壁11bの間に拡がる、ビークル貨物スペース29の少なくとも一部分を含む別の視野50-4Bも画定され得る。
【0072】
1つ以上の構成において、ライダスキャナユニット53は、第1、第2および第3の走査モードのうちの選択された走査モードに関係するライダデータを獲得するために、第1、第2および第3の走査モードのうちの選択された走査モードに関係する既定の視野のみを走査することによって、関連付けられた第1の走査モード、第2の走査モードおよび第3の走査モードのいずれかにおいて獲得したデータと関連付けられたライダ画像を生成するように構成されてよい。第1、第2および第3の走査モードのうちの選択された走査モードに関係するライダデータは、次に、第1、第2および第3の走査モードのうちの選択された走査モードと関連付けられた少なくとも1つのライダ画像を生成するために処理される。こうして、図4Bの構成において、例えば(ライダモジュール50-1の)ライダスキャナユニット53-1は、貨物スペース29の一部分に関係するデータを獲得するために視野50-1Bのみを走査し、次に、走査データを処理して貨物スペースの走査された部分と関連付けられたライダ画像を生成してもよい。別の例では、(ライダモジュール50-3の)ライダスキャナユニット53-3は、ビークル11の外部空間の体積に関係するデータを獲得するために視野50-3Aのみを走査し、次に走査データを処理して、ビークル外部の走査された部分に関連付けられたライダ画像を生成してもよい。
【0073】
1つ以上の構成において、ライダスキャナユニット53は、ビークルの貨物スペースの少なくとも一部分およびビークルの外部空間体積を描写するライダデータを獲得するためにビークルの貨物スペースの少なくとも一部分およびビークルの外部空間体積の両方を含む360°の視野を走査することによって、第1の走査モード、第2の走査モードおよび第3の走査モードのいずれかで獲得したデータと関連付けられたライダ画像を生成するように構成され得る。次にライダスキャナユニット53は、ビークルの貨物スペースの少なくとも一部分およびビークルの外部空間体積を描写するライダデータから、第1、第2および第3の走査モードのうちの選択された走査モードに関係するライダデータのみを処理して、第1、第2および第3の走査モードのうちの選択された走査モードと関連付けられた少なくとも1つのライダ画像を生成してもよい。例えば、ライダスキャナユニット53-1は、貨物スペースの一部分およびビークルの外部空間体積の両方に関係するデータを獲得するために、視野50-1B(貨物スペース)および視野50-1A(ビークルの外部)を含めた360°の視野を走査してもよい。次いで、ライダスキャナユニット53-1は、走査データの選択された部分(例えば、貨物スペースに関係するデータ部分)のみを処理してもよい。ライダスキャナユニット53-1の利用可能な視野全体に関係する走査データを獲得してもよいけれども、ユーザにとって関心のある走査領域の関連付けられた画像を形成するために、ユーザが選択した走査モードに関係するデータのみを処理してもよい。こうして、ユーザが、貨物スペースの一部分に関係する第1の走査モードを選択した場合、ライダデータ処理能力53gは選択されたモードに関係するデータのみを処理し、それにより貨物スペースの走査された部分を描写するライダ画像を提供してもよい。
【0074】
図6Aを参照すると、1つ以上の構成において、ライダモジュール50を格納する任意のステークポケットに隣接するビークルの貨物スペース29の壁内に開口部11zを形成してもよい。この開口部11zは、関連付けられたライダスキャナユニット53がそのモジュールハウジング50a内に格納されている間に、ライダモジュールモジュールハウジング50a内の関連付けられた開口部50yを通した貨物スペース29の一部分のライダ走査を、可能にしてもよい。
【0075】
本開示中に記載のライダモジュール50の実施形態は、複数の動作モードのいずれかで使用可能である。動作モードは、ライダモジュール50が動作可能であり得る特定の状況または条件セットを規定し得る。
【0076】
第1の動作モードでは、ビークル11は、走行していてよく(すなわちエンジンはオン切換えされている)、移動していてよい。貨物スペース29内に、貨物が全くなくてもよい。このモードでは、ライダスキャナユニット53は貨物スペース29を走査しなくてよいが、ユニットは、ビークル11の外部を走査して、路面およびビークルの周囲環境に関係する情報を獲得してもよい。ビークル外部の走査は、連続的であってよく、このライダデータおよびそこから生成される画像は、例えば公知の手法でさまざまな自律運転補助システムを動作させるために使用可能であってよい。こうして、図4Bを参照すると、ライダスキャナユニット53は、視野50-1A、50-2A、50-3Aおよび50-4Aを走査してよいが、貨物エリアの視野50-1B、50-2B、50-3Bおよび50-4Bは走査しなくてよい。
【0077】
第2の動作モードでは、ビークル11は、走行していてよく(すなわちエンジンはオン切換えされている)、移動していてよい。貨物エリア29内に貨物が存在し得る。このモードでは、ライダスキャナユニット53は、路面およびビークルの周囲環境に関係する情報を獲得するためのビークルの外部の走査と、貨物エリア29の走査との両方を行ってもよい。貨物エリアおよびビークル外部の走査は連続的であってよく、獲得したデータを用いて、ライダ走査ユニット53および/またはコンピューティングシステム14が使用できるライダ画像を生成してもよい。貨物エリア29の連続するライダ画像を、ライダ走査ユニット53内および/またはコンピューティングシステム14内で比較して、連続する画像の生成間の期間中の貨物の移動または転移を検出してもよい。貨物の許容不能な転移が検出されたときに、ビークルオペレータは、ビークルを停止させて貨物を固定および/または再配置してもよい。
【0078】
第3の動作モードでは、ビークル11は走行していてよく(すなわちエンジンはオン切換えされている)、静止していてよい(例えば停止信号で停車している)。貨物スペース29内には貨物が存在し得る。このモードでは、ライダスキャナユニット53は、路面およびビークルの周囲環境に関係する情報を獲得するためのビークルの外部の走査と、貨物スペース29の走査との両方を行ってもよい。代替的には、ビークルがエンジン作動状態で停車している間、ライダスキャナユニット53は、貨物スペースのみを走査してもよい。貨物スペース29の走査は連続的であってよく、獲得したデータを用いて、ライダ走査ユニット53および/またはコンピューティングシステム14が使用できるライダ画像を生成してもよい。貨物スペース29の連続するライダ画像を、ライダ走査ユニット53内および/またはコンピューティングシステム14内で比較して、連続する画像の生成間の期間中の貨物の移動または転移を検出してもよい。ビークルの停止時における貨物のこのような転移は、例えば、ビークル外部の何者かによる貨物切盗の試みまたは貨物の移動を標示してもよい。ビークルのエンジンがオン切換えされている間、ライダ走査ユニットバッテリ53dは、モジュールハウジングおよび関連付けられたライダスキャナユニットの各々の中で、誘導充電ユニット50cおよび53cの誘導結合を通して充電されてもよい。
【0079】
第4の動作モードでは、ビークルエンジンはオフ切換えされてよく、ビークルは静止していてよい(例えば駐車中)。貨物スペース29内に貨物が存在していてよく、ビークルユーザはビークルから遠隔のところにいてもよい。ライダスキャナユニット53は、内部バッテリ電力で動作してもよい。ライダスキャナユニット53は、貨物スペース29のみを走査してもよい。貨物スペース29の走査は連続的であってよく、獲得したデータを用いて、ライダ走査ユニット53が使用できるライダ画像を生成してもよい。貨物スペース29の連続するライダ画像を、ライダ走査ユニット53内で比較して、連続する画像の生成間の期間中の貨物の移動または転移を検出してもよい。ビークル停車時の貨物のこのような転移は、例えばビークルの外部にいる何者かによる貨物の切盗または取出しの試みを標示してもよい。
【0080】
ライダスキャナモジュール、コンピューティングシステムおよび/またはビークルの他の要素およびシステムは、所望される場合、他のまたは追加の動作モードを実施するように構成されていてよい。
【0081】
同様に、説明された状態のいずれの下であっても、貨物スペース内に貨物が検出された場合、ライダスキャナユニットが上述の貨物走査を自動的に展開し実施することになる動作モードを、ユーザが選択可能であってよい。同様に、ビークルエンジンが作動中および/または動作中である場合にライダスキャナユニットが上述のビークル外部走査を自動的に展開および実施することになる動作モードを、ユーザが選択可能であってよい。
【0082】
例えばビークルのHMI109を介して、または、好適な代替的ヒューマン-ライダモジュール-ビークルインタフェース、例えば適切に構成された携帯電話または他のモバイル接続を使用することによって、本開示中に記載の動作モードのいずれかをユーザが選択可能であり得る。ユーザは、ビークルの現在のオペレータであってもよいし、あるいはビークルから遠くにいてもよい。ユーザは同様に、ビークルHMI109を通して、または、セルラインタフェースを通して、ライダスキャナユニットに対しコマンドを発出してもよい。例えば、ユーザは、ビークルHMI109またはセルラインタフェースを用いてライダスキャナユニットのいずれかを展開および格納してもよい。ユーザは、ユーザがビークルから遠くにおりかつビークルが駐車されオフ切換えされているときに、セルラインタフェースを介してライダモジュールおよび関連付けられたライダ走査ユニットを起動してもよい。本開示中では遠隔ユーザによる使用のためにセルラ通信インタフェース、携帯電話が説明されているものの、任意の代替的なタイプの遠隔無線通信インタフェース(単複)も使用できると考えられる。
【0083】
ライダデータ処理能力53gは、貨物スペース内の貨物の移動の検出に応答して、アラートを生成するように構成され得る。アラートは、通信モジュール50eのセルラインタフェース50e-2を介して、遠隔ユーザに伝送され得る。アラートは、同様に、通信モジュール50eのビークルインタフェース50e-1を介して(ビークルの乗員室内の)ビークルオペレータに伝送され得る。代替的に、アラートは、本開示中に記載のライダスキャナユニット移動機構を介してライダスキャナユニット53に接続された電線を介してビークルオペレータに伝送されてよく、これにより、ライダスキャナユニットとコンピューティングシステム14および/またはビークルの他の要素との間の有線通信が有線インタフェース50-5eを用いて可能になる。
【0084】
ビークルの貨物エリアを監視するように構成されたCHMSLまたは他のカメラは、カメラの視野内の貨物が外乱を受けた場合に自動的に起動されるように計算システム14により制御可能となるように構成されていてよい。カメラが提供する画像は、例えばビークルが駐車されている場合、遠くにいるユーザへと伝送され得る。代替的には、1つ以上の構成において、カメラは、関連付けられたライダスキャナユニット内に位置設定された通信インタフェースによりユーザに伝送されたアラート信号に応答して、遠くにいるユーザによりセルラまたは他のモバイルインタフェースを通して起動され制御可能であり得る。
【0085】
図7A~7Eを参照すると、1つ以上の構成においては、スキャナユニット接続機構を使用することにより、ライダスキャナユニット53とビークルの別の部分(例えばコンピューティングシステム14)との間に有線電気接続が提供され得る。有線接続は、ライダスキャナユニット53がモジュールハウジング50a内に格納されたときに嵌合可能となるようにモジュールハウジングキャビティ50bの内部でライダスキャナユニット53に組み付けられた相補的データ/コマンドおよび/または電力端子を含んでもよい。本開示中に記載のビークル11に対する有線または無線接続を使用することにより、包括的ビークルセンサシステム28内にライダモジュール50を内蔵してもよい別の方法が提供される。
【0086】
図7Aは、ライダスキャナユニット53がハウジングから取り外された状態にある、モジュールハウジング50a内に位置付けされたスキャナユニット接続機構の一部分の一実施形態の平面図を示す。図7B~7Eは、スキャナユニット接続機構の一実施形態の要素および動作を例示する概略的断面図である。
【0087】
1つ以上の構成において、スキャナユニット接続機構は、1つ以上のデータ/制御および/または電力端子203を組み付け可能であるように構成されたフレーム201を含み得る。フレーム201は、端子(単複)203が、関連付けられたライダスキャナユニット53内に組み付けられた相補的端子(単複)205と嵌合できるようにする位置および配向に端子(単複)203を維持する。フレームに組み付けされた端子(単複)203およびスキャナユニットに組み付けられた端子(単複)205は、本開示中に記載の通り、モジュールハウジングキャビティ50b内部でのライダスキャナユニット53の運動により相補的端子が嵌合および嵌合解除されてもよいように、モジュールキャビティ50bの内部で整列される。
【0088】
フレーム201は、モジュールハウジングキャビティ50bに沿って移動可能となるように構造化されており、また、モジュールハウジング50aとの摩擦を最小限に抑えるために、かつ、フレーム201上に組み付けられた端子203を直立配向におよびスキャナユニット端子205との嵌合に好適なハウジングキャビティ50b内部の場所に維持するために、キャビティの壁と軽く係合するように構造化されている。図示された実施形態において、フレーム201は、ハウジング内部での運動中にフレーム201の望ましくない回転を防止するのに充分な深さを有する。フレーム201は、フレームの質量を最小限に抑えながら、端子203、205間の整列の維持を補助するために、ハウジングキャビティ50bを対角線方向に横断して延在し得る。
【0089】
1つ以上の構成において、フレームに組み付けられた端子203は、データ/コマンド(すなわち信号)端子または電力端子であってよい。データ/コマンド端子(単複)は、処理のためにビークル11の1つ以上の構成要素に対して(例えばビークルコンピューティングシステム14に対して)、またはビークルの乗員に表示するためにHMI109に対して、または遠くにいるビークルオーナへの伝送のために通信インタフェースに対して、ライダスキャナユニット53からライダ画像および/またはデータが転送されるのを可能にし得る。データ/コマンド端子(単複)は同様に、モータ制御、走査モード制御などを目的として、コンピューティングシステム14から、または(HMIを介して)ビークルの乗員室から、ライダスキャナユニット53に対して制御信号が送られるのを可能にしてもよい。
【0090】
電力端子は、動作中スキャナユニットに電力を供給するためにかつ/またはスキャナユニットバッテリ53dの充電を可能にするために、ライダスキャナユニット53に対して電力を伝送するのに適した端子であってよい。電力端子は、ライダスキャナユニット53のバッテリ53dの再充電を可能にしてもよく、同様に、ビークル電力から直接ライダスキャナユニット53の動作を可能にしてもよい。
【0091】
フレームに組み付けられた端子(単複)203は、ビークル10の別の部分まで延在する1本以上の好適な送電ラインまたは送電線207に接続され得る。本開示中に記載のさまざまな端子203、205は、ライダスキャナユニット53内に位置設定された凹みまたはキャビティ209内、および、フレーム201のベース部分201aから延在する突出部211上に組み付けられてよい。ライダスキャナユニット53上に組み付けられたデータ/制御端子は、フレーム201上の相補的端子と嵌合するように構成され得る。同様にして、ライダスキャナユニット53上に組み付けられた電力端子は、フレーム201上の相補的端子と嵌合するように構成されていてよい。電線(単複)207は、ライダ走査ユニット上に組み付けられたコネクタ301と、コンピューティングシステム、バス33またはビークル11の別の要素に到る電線305に接続された嵌合コネクタ303とを用いて、ビークルに接続されてよい。所望される場合、好適な電磁シールド端子、電線および/またはコネクタを使用して、ライダモジュールを通してライダ信号、データおよび画像を搬送してもよい。電磁シールドは同様に、必要な場合、ライダモジュールの他の部分にも設けられてもよい。
【0092】
フレーム201および/またはライダスキャナユニットハウジング53aは、ライダスキャナハウジング53aおよびフレーム201の相補的端子の嵌合解除に対する抵抗を増大させるように構成された戻り止め特徴部(単複)213を含んでもよい。戻り止め特徴部(単複)213は、相補的端子が嵌合したときに追加の保持力を提供してもよい。戻り止め特徴部(単複)213は、モジュールハウジング50aの内部でのライダスキャナユニット53およびフレーム201の移動中に、フレーム201およびフレーム組み付け端子203に接続されたあらゆる電線の支持されていない重量に応じた電力およびデータ/制御端子の切断に対する抵抗の一助となってよい。
【0093】
図7B~7Eを見れば分かるように、フレームに組み付けされた端子203およびライダスキャナ端子205は、ライダスキャナユニット53をモジュールハウジングキャビティ50B内に移動させることによって係合され得る(図7B)。スキャナユニット53は、スキャナユニットギヤ171がモジュールハウジングラックギヤ173と係合するまでハウジングキャビティ50b内に移動され得、このとき、前述の通り、スキャナユニット53はスパーギヤ171の回転によりモジュールハウジング50a内へとさらに格納され得る。ギヤ171および173は、ライダスキャナ53fがモジュールハウジング50aの開口部の上方の展開位置に到達する前にギヤ同士が係合するような形で構成され得る。これにより、ライダスキャナ53fは、モータおよびギヤの作用のみによって完全に展開可能になる。
【0094】
スキャナユニットモータ53mは、戻り止め特徴部213の力が克服されてフレーム組み付け端子203およびスキャナユニット端子205が嵌合するまで、モジュールハウジングキャビティ50b内へより深くスキャナユニット53を格納するように起動され得る(図7C)。
【0095】
図4Bに示され得るように、モジュールハウジング50a内部のライダスキャナユニット53の所望の配向は、特定のライダスキャナユニットおよび所与のライダスキャナユニットが挿入されるべき特定のステークポケットがカバーすべき走査範囲により、決定され得る。特定のモジュールハウジングの内部に存在するフレーム201およびフレーム上に組み付けられた端子(単複)(または端子(単複)を収納するコネクタ)は、モジュールハウジング内に位置付けされるべきライダスキャナユニット53の関連付けられた相補的端子と整列するように、モジュールハウジングキャビティ50内部で配向され得る。このことは、多数の端子および/または異なるタイプの端子(すなわち信号および電力の両方)が設けられたときに、ライダスキャナユニットの電力および/またはデータ/コマンド端子が、フレーム201上に組み付けられた関連付けられた相補的端子に嵌合するのを保証する一助となる。
【0096】
端子203、205が嵌合した後、ライダスキャナユニット53および取り付けられたフレーム201を、前述の通り、モータおよびギヤによりライダスキャナユニット53の展開位置と格納位置の間で移動させてもよい(図7D)。
【0097】
フレームがモジュールハウジングキャビティ50bの内部で既定の高さまで移動させられたときにクレーム201に当接するように、モジュールハウジングキャビティ50bの壁に沿って、1つ以上のハードストッパ(図示せず)を組み付けてもよい。ハードストッパは、モジュールハウジング内でのフレーム201の上向きの移動を制限するように作用する。このことは、モジュールハウジング50aからライダスキャナユニット53が外れる前に電気的接点203、205を係合解除する上で一助となる。ハードストッパ(単複)は、端子203、205が接続状態にありつつ、ライダスキャナユニット53がモジュールハウジングキャビティ50b内部の全ての終端使用位置(すなわち展開位置および格納位置)まで移動するのを許容するように位置付けされてよい。
【0098】
戻り止め特徴部(単複)213および相補的端子203、205は、ライダスキャナユニット53をモジュールハウジングキャビティ50bの頂部に向かって移動させるためライダスキャナユニットモータ53mの動作によって係合解除可能なように構成されていてよい。図7Eを参照すると、ライダスキャナユニット53がキャビティ50bの内部で或る距離だけ上向きに移動すると、フレーム201は、ハードストッパ(単複)と接触し、このハードストッパはフレームの上向きの進捗を停止させ、フレームのさらなる上向きの運動を妨げる。モータがライダスキャナユニット53をさらに上向きに移動させることによって、戻り止め特徴部(単複)213および端子203、205が係合解除させられ、ライダスキャナユニットとビークルの間の有線接続が切断される。モータは、ギヤ171、17がもはや係合しなくなるまで、ライダスキャナユニット53を上向きに移動させるために作動され得る。その後、ライダスキャナユニット53は、モジュールハウジングから手作業で取り外され得る。係合解除の後、フレーム201は、モジュールハウジングキャビティ50bの底部に落下して戻り、その後相補的端子との係合を待つ。
【0099】
図3および7A~7Eを参照すると、1つ以上の構成において、電力端子を含む接続機構を用いてビークル11に直接接続される場合、ライダスキャナユニット53は、エンジンがオン切換えされているときにビークルエンジンにより提供される電力に直接基づき動作し、および/または、エンジンがオンもしくはオフのときにビークルのバッテリ電力に基づき動作するように構成されてよい。ビークルの電源に直接基づくライダスキャナユニットの動作は、本開示中に記載されているように、モジュールハウジング内に組み付けられたライダスキャナ接続機構内の好適なコネクタに、ビークルからの電力線を接続することによってもたらされる。
【0100】
本開示には、ライダスキャナユニットの接続機構の特定の実施形態が記載されてきたが、他の形態の接続機構を使用してもよい。
【0101】
以上の開示を読んだ上で当業者であれば認識するように、本開示中に記載のさまざまな態様を、方法、コンピューティングシステム、またはコンピュータプログラムプロダクトとして具体化してもよい。したがって、これらの態様は、全体的にハードウェアの実施形態、全体的にソフトウェアの実施形態、または、ソフトウェアとハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形をとりうる。さらに、このような態様は、本開示中に記載の機能を実行するために記憶媒体内または上で具体化されるコンピュータ可読プログラムコードまたは命令を有する、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体によって記憶されたコンピュータプログラムプロダクトの形をとりうる。ハードディスク、CD-ROM、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイスおよび/またはそれらの任意の組合せを含めた任意の好適なコンピュータ可読記憶媒体を利用してもよい。さらに、本開示中に記載のデータまたは事象を表わすさまざまな信号を、金属線、光ファイバ、および/または無線伝送媒体(例えば大気および/または宇宙)などの信号伝導媒体を通して伝達する電磁波の形で発信源と送信先の間で転送してもよい。
【0102】
これまでの説明は、本発明のさまざまな実施形態の単なる詳細な説明にすぎず、開示された実施形態に対し、本発明の真意または範囲から逸脱することなく、本開示中の開示にしたがって、多くの変更を行なうことができる、ということを理解すべきである。したがって、本開示はこれらの実施形態に限定されるべきものではなく、反対に、添付の特許請求の範囲の真意および範囲内に含まれるさまざまな修正および均等の構成を網羅することが意図されており、この範囲には法律に基づき認められるこのような修正および均等構造を全て包含するように最も広い解釈が認められるべきである。
[構成1]
ビークル上に組み付けるために構成されたライダモジュールにおいて、
ビークルに固定可能となるように構造化されたモジュールハウジングであって、内部にライダスキャナユニットを収容するために構成されたキャビティを画定するモジュールハウジングと、
前記モジュールハウジングのキャビティ内部に収容されるように構成されたライダスキャナユニットであって、前記ライダスキャナユニットの未使用時にはいつでも前記モジュールハウジングのキャビティから取り外し可能に構成されているライダスキャナユニットと、
を含むライダモジュール。
[構成2]
前記モジュールハウジングが、ピックアップトラックのステークポケット内に組み付け可能に構造化されている、構成1に記載のライダモジュール。
[構成3]
前記モジュールハウジングのキャビティ内部での前記ライダスキャナユニットの移動を可能にするように構成された移動機構をさらに含む、構成1に記載のライダモジュール。
[構成4]
前記移動機構が、前記ハウジングに取り付けられかつ前記ハウジングのキャビティ内部に位置付けされたラックギヤと、前記ライダスキャナユニットに組み付けられた回転可能ギヤと、を含み、前記回転可能ギヤは、前記ライダスキャナユニットを前記ハウジングのキャビティに沿って移動させるために、前記回転可能ギヤの回転中に前記ハウジングのキャビティ内の前記ラックギヤと係合するように構成されている、構成3に記載のライダモジュール。
[構成5]
前記ライダスキャナユニットが、前記回転可能ギヤに対し作動可能に結合されたモータであって、前記回転可能ギヤを回転させるために構成されたモータを含む、構成4に記載のライダモジュール。
[構成6]
前記ライダスキャナユニットは、前記ビークルの未使用時にはいつでも、前記モジュールハウジングのキャビティから取り外し可能に構造化されている、構成1に記載のライダモジュール。
[構成7]
前記ビークルの別の部分に対する前記ライダスキャナユニットの離脱可能かつ作動可能な電気的接続を可能にするように構成されたライダスキャナユニット接続機構をさらに含む、構成1に記載のライダモジュール。
[構成8]
前記接続機構が、
前記ライダスキャナユニット上に組み付けられたデータ/コマンド端子および電力端子のうちの1つ以上と、
前記モジュールハウジングのキャビティに沿って移動可能に構造化されたフレームであって、前記ライダスキャナユニット内に設けられた1つ以上の相補的嵌合端子による係合に好適な位置にデータ/コマンド端子および電力端子のうちの1つ以上を支持するように構造化されたフレームと、
前記フレーム上に組み付けられたデータ/コマンド端子および電力端子のうちの1つ以上であって、前記ライダスキャナユニット上に組み付けられたデータ/コマンド端子および電力端子のうちの前記1つ以上と嵌合接続するために構成されている、データ/コマンド端子および電力端子のうちの1つ以上と、
前記フレーム上に組み付けられた前記データ/コマンド端子および電力端子のうちの前記1つ以上に対して電気的に接続された送電ラインであって、前記フレーム上に組み付けられた前記データ/コマンド端子および電力端子のうちの前記1つ以上と前記ビークルの前記別の部分との間に作動可能な電気接続を確立するように構成されている送電ラインと、
を含む、構成7に記載のライダモジュール。
[構成9]
前記フレーム上に組み付けられたデータ/コマンド端子および電力端子のうちの前記1つ以上と嵌合係合するように前記ライダスキャナユニット上に組み付けられたデータ/コマンド端子および電力端子のうちの前記1つ以上を移動させる目的で、前記モジュールハウジングキャビティ内部での前記ライダスキャナユニットの移動を可能にするように構成された移動機構をさらに含む、構成8に記載のライダモジュール。
[構成10]
前記ライダスキャナユニットは、前記ライダスキャナが前記ビークル上に組み付けられたときに少なくとも第1の走査モード、第2の走査モードおよび第3の走査モードのいずれかでライダ画像を生成するよう動作可能であるように構成されており、前記ライダスキャナユニットは、前記第1の走査モードにおいて、前記ビークルの貨物スペースの少なくとも一部分のみのライダ画像を生成するように動作可能であり、前記ライダスキャナユニットは、前記第2の走査モードにおいて、前記ビークルの外部空間の体積のみのライダ画像を生成するように動作可能であり、前記ライダスキャナユニットは、前記第3の走査モードにおいて、前記ビークルの前記貨物スペースの前記少なくとも一部分および前記ビークルの外部空間の前記体積の両方のライダ画像を生成するように動作可能である、構成1に記載のライダモジュール。
[構成11]
前記ライダスキャナユニットは、前記走査モードが人間のユーザにより選択可能であるのを可能にするように構成されている、構成10に記載のライダスキャナユニット。
[構成12]
ビークル上に組み付けるために構成されたライダスキャナユニットにおいて、前記ライダスキャナが前記ビークル上に組み付けられたときに少なくとも第1の走査モード、第2の走査モードおよび第3の走査モードのいずれかでライダ画像を生成するよう動作可能であるように構成されており、前記ライダスキャナユニットは、前記第1の走査モードにおいて、前記ビークルの貨物スペースの少なくとも一部分のみのライダ画像を生成するように動作可能であり、前記ライダスキャナユニットは、前記第2の走査モードにおいて、前記ビークルの外部空間の体積のみのライダ画像を生成するように動作可能であり、前記ライダスキャナユニットは、前記第3の走査モードにおいて、前記ビークルの前記貨物スペースの前記少なくとも一部分および前記ビークルの外部空間の前記体積の両方のライダ画像を生成するように動作可能である、ライダスキャナユニット。
[構成13]
前記ライダスキャナユニットは、前記走査モードが人間のユーザにより選択可能であるのを可能にするように構成されている、構成12に記載のライダスキャナユニット。
[構成14]
前記少なくとも第1、第2および第3の走査モードのうちの選択された1つに関するライダデータを獲得するために、前記少なくとも第1、第2および第3の走査モードのうちの前記選択された1つに関する既定の視野のみを走査すること、および
前記少なくとも第1、第2および第3の走査モードのうちの前記選択された1つに関連付けられた少なくとも1つのライダ画像を生成するために、前記第1、第2および第3の走査モードのうちの前記選択された1つに関する前記ライダデータを処理すること、
によって、前記少なくとも第1の走査モード、第2の走査モードおよび第3の走査モードのいずれかにおいて前記ライダ画像を生成するように構成されている、構成12に記載のライダスキャナユニット。
[構成15]
前記ビークルの前記貨物スペースの前記少なくとも一部分および前記ビークルの外部空間の前記体積を記述するライダデータを獲得するために、前記ビークルの前記貨物スペースの前記少なくとも一部分および前記ビークルの外部空間の前記体積の両方を含む360度の視野を走査すること、および、
前記少なくとも第1、第2および第3の走査モードのうちの前記選択された1つに関連付けられた少なくとも1つのライダ画像を生成するために、前記ビークルの前記貨物スペースの前記少なくとも一部分および前記ビークルの外部空間の前記体積を記述するライダデータから、前記少なくとも第1、第2および第3の走査モードのうちの前記選択された1つに関する前記ライダデータのみを処理すること、
によって、前記少なくとも第1の走査モード、第2の走査モードおよび第3の走査モードのいずれかにおいて関連付けられたライダ画像を生成するように構成されている、構成12に記載のライダスキャナユニット。
[構成16]
前記ビークルの不使用時にはいつでも前記ビークルから取り外し可能であるように構造化されている、構成12に記載のライダスキャナユニット。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E