(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】電気ストーブ
(51)【国際特許分類】
F24C 7/04 20210101AFI20230912BHJP
【FI】
F24C7/04 301D
(21)【出願番号】P 2020107223
(22)【出願日】2020-06-22
【審査請求日】2022-11-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000000538
【氏名又は名称】株式会社コロナ
(72)【発明者】
【氏名】笠輪 裕士
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-220037(JP,A)
【文献】特開2015-068615(JP,A)
【文献】特開2014-071347(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0018495(KR,A)
【文献】韓国公開実用新案第20-2008-0005012(KR,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 7/00- 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱体を正面に備えた本体ケース部と、
該本体ケース部を支持する支持体と、
該支持体の下部に設置されたベース部と、
前記本体ケース部を左右に首振りさせる首振りモータと、
前記首振りさせる可動範囲を設定する可動範囲設定手段と、
該首振りモータの駆動を開始させる首振りスイッチと、
前記本体ケース部に備えた人体の存在を検知する人体センサと、
前記人体センサでの人体検知を開始させる人体スイッチと、
該人体センサでの検知結果に基づいて前記発熱体の出力を制御する制御部とを備えた電気ストーブにおいて、
前記首振りモータはステッピングモータで構成され、
前記制御部は、前記可動範囲設定手段で設定された前記可動範囲に基づいて、前記首振りモータが前記可動範囲設定手段で設定された可動範囲の最大角度または前記可動範囲の中央の所定の人体検知位置で停止するように前記ステッピングモータの駆動数を算出し制御するモータ制御手段を備え、
前記制御部は、前記首振りスイッチと前記人体スイッチとがON操作されたら、
前記首振りモータが駆動している時は前記人体センサでの人体検知をせず、
前記首振りモータが駆動開始してから前記算出された駆動数を駆動すると、前記所定の人体検知位置で前記首振りモータを停止させ,前記人体センサでの人体検知を開始するようにしたことを特徴とする電気ストーブ。
【請求項2】
発熱体を正面に備えた本体ケース部と、
該本体ケース部を支持する支持体と、
該支持体の下部に設置されたベース部と、
前記本体ケース部を左右に首振りさせる首振りモータと、
前記首振りさせる可動範囲を設定する可動範囲設定手段と、
該首振りモータの駆動を開始させる首振りスイッチと、
前記本体ケース部に備えた人体の存在を検知する人体センサと、
前記人体センサでの人体検知を開始させる人体スイッチと、
該人体センサでの検知結果に基づいて前記発熱体の出力を制御する制御部とを備えた電気ストーブにおいて、
前記制御部は、前記可動範囲設定手段で設定された可動範囲に基づいて、前記首振りモータが前記可動範囲設定手段で設定された前記可動範囲の最大角度または前記可動範囲の中央の所定の人体検知位置で停止するように前記首振りモータの駆動開始から駆動停止までの所定時間を算出し制御するモータ制御手段を備え、
前記制御部は、前記首振りスイッチと前記人体スイッチとがON操作されたら、
前記首振りモータが駆動している時は前記人体センサでの人体検知をせず、
前記首振りモータが駆動開始してから前記所定時間を駆動すると、前記所定の人体検知位置で前記首振りモータを停止させ前記人体センサでの人体検知を開始するようにしたことを特徴とする電気ストーブ。
【請求項3】
前記モータ制御手段は、前記首振りモータを停止させる時、少なくとも前記首振りモータは前記可動範囲設定手段で設定された前記可動範囲の最大角度または前記可動範囲の中央のうちどれか一つに停止させると共に、前記首振りモータの停止位置
は前記可動範囲の最大角度の左端側または前記可動範囲の中央または前記可動範囲の最大角度の右端側のうちいずれかとなるように毎回
異ならせるようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の電気ストーブ。
【請求項4】
前記人体検知位置から次の人体検知位置までの前記首振りモータが駆動するのに必要な駆動量は、少なくとも所定最低駆動量よりも多くするように前記モータ制御手段は算出するようにしたことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項記載の電気ストーブ
【請求項5】
前記制御部は、前記人体センサで人体検知が連続でされなかった回数をカウントし、所定回数以上をカウントしたら、前記首振りモータを停止させ前記発熱体の出力を低下させるようにしたことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の電気ストーブ。
【請求項6】
前記首振りモータを停止させ前記発熱体の出力を低下させたら報知する報知部を設けたことを特徴とする請求項5に記載の電気ストーブ。
【請求項7】
前記制御部は、前記首振りモータを停止させ前記発熱体の出力を低下させた後に前記人体センサで人体の存在が検知されたら、前記首振りモータを駆動させ前記発熱体の出力を元の設定値に戻すようにしたことを特徴とする請求項6記載の電気ストーブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、人体の存在を検知する人体センサを備えた電気ストーブに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものにおいて、発熱体を設置した本体ケース部とこれを支持する支持体を備えたベース部が下部に設置され、本体ケース部を左右に首振りさせる首振りモータによって首振り運転を可能とし、本体ケース部に人体の存在を検知する人体センサを備え、該人体センサでの検知結果に基づいて前記発熱体の出力を制御する制御部とを備え、首振りモータが駆動している時は前記人体センサでの人体検知をせず、首振りモータの駆動開始から所定時間経過するごとに首振りモータを停止位置させて、人体センサでの人体検知を行うものが知られていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この従来のものでは、広範囲にわたり人体検知するために所定時間経過するごとに首振りモータを停止させる電気ストーブが開示されているが、地域による周波数の違いや首振り角度、前記所定時間によっては人体センサの検知範囲が一方向に偏ってしまい、電気ストーブ設置の室内に人がいるにも関わらず、人がいないと判定してしまうという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1では、 発熱体を正面に備えた本体ケース部と、該本体ケース部を支持する支持体と、該支持体の下部に設置されたベース部と、前記本体ケース部を左右に首振りさせる首振りモータと、前記首振りさせる可動範囲を設定する可動範囲設定手段と、該首振りモータの駆動を開始させる首振りスイッチと、前記本体ケース部に備えた人体の存在を検知する人体センサと、前記人体センサでの人体検知を開始させる人体スイッチと、該人体センサでの検知結果に基づいて前記発熱体の出力を制御する制御部とを備えた電気ストーブにおいて、前記首振りモータはステッピングモータで構成され、前記制御部は、前記可動範囲設定手段で設定された前記可動範囲に基づいて、前記首振りモータが前記可動範囲設定手段で設定された可動範囲の最大角度または前記可動範囲の中央の所定の人体検知位置で停止するように前記ステッピングモータの駆動数を算出し制御するモータ制御手段を備え、前記制御部は、前記首振りスイッチと前記人体スイッチとがON操作されたら、前記首振りモータが駆動している時は前記人体センサでの人体検知をせず、前記首振りモータが駆動開始してから前記算出された駆動数を駆動すると、前記所定の人体検知位置で前記首振りモータを停止させ,前記人体センサでの人体検知を開始するようにした。
【0006】
また、請求項2では、発熱体を正面に備えた本体ケース部と、該本体ケース部を支持する支持体と、該支持体の下部に設置されたベース部と、前記本体ケース部を左右に首振りさせる首振りモータと、前記首振りさせる可動範囲を設定する可動範囲設定手段と、該首振りモータの駆動を開始させる首振りスイッチと、前記本体ケース部に備えた人体の存在を検知する人体センサと、前記人体センサでの人体検知を開始させる人体スイッチと、該人体センサでの検知結果に基づいて前記発熱体の出力を制御する制御部とを備えた電気ストーブにおいて、前記制御部は、前記可動範囲設定手段で設定された可動範囲に基づいて、前記首振りモータが前記可動範囲設定手段で設定された前記可動範囲の最大角度または前記可動範囲の中央の所定の人体検知位置で停止するように前記首振りモータの駆動開始から駆動停止までの所定時間を算出し制御するモータ制御手段を備え、前記制御部は、前記首振りスイッチと前記人体スイッチとがON操作されたら、前記首振りモータが駆動している時は前記人体センサでの人体検知をせず、前記首振りモータが駆動開始してから前記所定時間を駆動すると、前記所定の人体検知位置で前記首振りモータを停止させ前記人体センサでの人体検知を開始するようにした。
【0007】
また、請求項3では、前記モータ制御手段は、前記首振りモータを停止させる時、少なくとも前記首振りモータは前記可動範囲設定手段で設定された前記可動範囲の最大角度または前記可動範囲の中央のうちどれか一つに停止させると共に、前記首振りモータの停止位置は前記可動範囲の最大角度の左端側または前記可動範囲の中央または前記可動範囲の最大角度の右端側のうちいずれかとなるように毎回異ならせるようにした。
【0008】
また、請求項4では、前記人体検知位置から次の人体検知位置までの前記首振りモータが駆動するのに必要な駆動量は、少なくとも所定最低駆動量よりも多くするように前記モータ制御手段は算出するようにした。
【0009】
また、請求項5では、前記制御部は、前記人体センサで人体検知が連続でされなかった回数をカウントし、所定回数以上をカウントしたら、前記首振りモータを停止させ前記発熱体の出力を低下させるようにした。
【0010】
また、請求項6では、前記首振りモータを停止させ前記発熱体の出力を低下させたら報知する報知部を設けた。
【0011】
また、請求項7では、前記制御部は、前記首振りモータを停止させ前記発熱体の出力を低下させた後に前記人体センサで人体の存在が検知されたら、前記首振りモータを駆動させ前記発熱体の出力を元の設定値に戻すようにした。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、前記モータ制御手段は、前記可動範囲設定手段で設定された可動範囲に基づいて、前記首振りモータが前記可動範囲の最大角度または前記可動範囲の中央の所定の人体検知位置で停止するように前記首振りモータを制御することで、確実に可動範囲の最大角度または可動範囲の中央で首振りモータが停止させることで、停止位置によって人体センサの検知範囲が一方向に偏ってしまうことを確実に防止することができ、電気ストーブ設置の室内に人がいるにも関わらず、人がいないと判定してしまうという課題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図5】同発明の省エネ運転の動作を説明するフローチャート
【
図6】同発明の首振り運転なし時の省エネ制御の動作を説明するフローチャート
【
図7】第一実施形態の首振り運転あり時の省エネ制御の動作を説明するフローチャート
【
図8】第二実施形態の首振り運転あり時の省エネ制御の動作を説明するフローチャート
【
図9】人体検知時の首振り停止位置と人体検知回数及びタイミングの関係についての図
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、この発明を適用した電気ストーブの第一実施形態を図面に基づいて説明する。
1はステンレスヒーターに遠赤セラミックの塗料を塗布して、遠赤外線を放射するヒーターで構成された発熱体2を2本備えた電気ストーブである。また、3は電気ストーブ1の下部を構成するベース部、4はベース部3に設置され発熱体2を内部の所定位置に備えた本体ケース部5を支持する支持体である。
【0015】
前記本体ケース部5には、2本の発熱体2の背面を覆い放射される熱を前方に反射する反射板6と、発熱体2の前方を覆って人の指が入り込むことを阻止することで発熱体2に接触して火傷するのを防止するガード体7とが備えられている。
【0016】
このガード体7は、左右に1本ずつ備えた縦ロット8と、該縦ロット8の間にあり人の指が侵入できない間隔を保った複数の横ロット9とで形成されている。また、10は横ロット9の最上端及び最下端に設置され該横ロット9と同一形状、同一寸法で、中央部分を内側に折り曲げて指の侵入を阻止する規制ロットである。
【0017】
11は本体ケース部5の下部に備えられ周囲の温度変化から人体を検知する焦電型の人体センサ、12は設定温度の強弱を5段階3色のLEDランプで表示する表示部、13は一定間隔毎に発熱体2へ通電することで電力をセーブしたゆらぎ運転が実施されたら点灯するゆらぎランプ、14は人体センサ11により電気ストーブ1の周囲に人が存在しないと判断したら発熱体2の出力を低下させる省エネ運転が実施されたら点灯する省エネランプである。
【0018】
15は本体ケース部5の上面に設置された操作部であり、つまみを回転させることで電源のON/OFF操作及び390Wから1100Wの範囲で発熱体2の出力を10段階の出力レベルから調節可能な調節つまみ16と、本体ケース部5を左右に往復させる首振り運転の開始と停止を指示を行うことができ、また、首振りの可動範囲を30°、50°、70°と設定可能な可動範囲設定手段である首振りスイッチ17と、30分、1時間、2時間、3時間から選択した時間後に電源をOFFにする設定が可能な切りタイマースイッチ18と、一定間隔毎に発熱体2へ通電して電力のセーブが可能なゆらぎ運転の開始と停止を指示するゆらぎスイッチ19と、人体センサ11による人体検知を開始させ省エネ運転に移行する省エネ運転制御の開始を指示する人体スイッチ20とが設けられている。
【0019】
21は支持体4の上端にあり本体ケース部5の中心と連結されている首振りモータであり、首振りスイッチ17をON操作することで正面方向から約70度まで左右に角度を可変させることができる。本実施形態では首振り運転の開始と停止を指示を行う機能と、首振りの可動範囲を30°、50°、70°と設定機能を一つのスイッチで行っているが別々のスイッチを設けて操作するようにしても良い。また、22は首振りモータ21の上部にあり電気ストーブ1を持ち上げて移動することを可能とする取手である。
【0020】
23は操作部15の下部に設置されマイコン等で構成された制御部であり、操作部15で操作された各種スイッチにより電源のON/OFFや温度調節、首振り運転等の通常の暖房運転を制御する通常運転制御手段24と、人体スイッチ20がON操作された後に省エネ運転に移行する制御をおこなう省エネ運転制御手段25と、可動範囲設定手段である首振りスイッチ17で設定された可動範囲に基づいて、設定された可動範囲の最大角度または可動範囲の中央の所定の人体検知位置で停止するように首振りモータを制御するモータ制御手段26と、省エネ運転に移行した時に報知音を発生させる報知部27とを備えている。
【0021】
ここでの可動範囲の最大角度は、首振りモータ21が可動できる左右の角度のことである。例えば、首振りスイッチ17で可動範囲が30°と設定されている場合では、ベース部3と本体ケース部5が共に正面を向いているときが可動範囲の中央であり、首振りモータ21により本体ケース部5が右に15°に駆動したときが右側の可動範囲の最大角度であり、首振りモータ21により本体ケース部5が左に15°に駆動したときが左側の可動範囲の最大角度である。このように、首振りスイッチ17で可動範囲が30°と設定された場合は、ベース部3と本体ケース部5が共に正面を向いている位置を中央として、左右合わせて30°(右15°、左15°)となるように駆動することで、可動範囲の最大角度は右に15°と左に15°である。同様に首振りスイッチ17で可動範囲が70°と設定されている場合では、可動範囲の最大角度は右に35°、左に35°である。
【0022】
モータ制御手段26は、首振りモータ21を設定された可動範囲の最大角度で駆動停止させて人体センサ11で人体検知を行っているので、ユーザがいるであろう範囲の最大角度で人体検知を行うことができると共に、設定された可動範囲の中央で駆動停止させて人体センサ11で人体検知を行っているので、ユーザが少し部屋を出て不在判定したとしても、ユーザが戻ってきたあとに一番いる時間が長い可動範囲の中央位置で人体検知を行うことができる。
【0023】
前記通常運転制御手段24は、調節つまみ16が操作されて電源ONとなったら、調節つまみ16で調節した出力レベルとなるよう発熱体2の出力を調節し、表示部12に調節した出力レベルの出力に応じた色彩と点灯位置のLEDを発光させ、調節つまみ16が電源OFFの位置に調節されたら、発熱体2への通電を停止して通常の暖房運転を終了する。また、電源ONの状態で首振りスイッチ17がON操作されたら、首振りモータ21を駆動させて本体ケース部5の首振り運転を開始させ、首振りスイッチ17がOFF操作されたら首振り運転を停止させる。また、タイマースイッチ18により電源をOFFにする時間が選択されたら、選択された時間経過後に発熱体2への通電を停止させる。また、ゆらぎスイッチ19がON操作されたら、ゆらぎランプ13を点灯させて発熱体2への電力供給を一定間隔毎に停止することで出力を抑えたゆらぎ運転をおこない、ゆらぎスイッチ19がOFF操作されたら、ゆらぎランプ13を消灯して調節つまみ16で設定された出力レベルとなるよう発熱体2の出力を調節する。
【0024】
次に、省エネ運転制御手段25で制御する省エネ運転に関して、
図5から
図7で示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、調節つまみ16を操作して電源ON状態にしたら所定の出力レベルに調節することで発熱体2の出力を390Wから1100Wの範囲内での設定値にし(S101)、省エネ運転制御手段25は、人体スイッチ20がON操作されたか判断して(S102)、ON操作されていれば、首振りスイッチ17がON操作され首振り運転をおこなっているか判断する(S103)。首振りスイッチ17がON操作され首振り運転をおこなっていれば、首振り運転あり時の省エネ運転制御に移行し(S104)、首振りスイッチ17がON操作されておらず首振り運転をおこなっていなければ、首振り運転なし時の省エネ運転制御に移行する(S105)。
【0025】
次に、S105の首振りなし時の省エネ運転に関して説明する。
省エネ運転制御手段25は、人体センサ11による人体検知を開始する(S201)。
【0026】
S201で人体センサ11での人体検知を開始したら、省エネ運転制御手段25は、電気ストーブ1の周囲に人体が存在するか存在しないか判断し(S202)、人体が存在しないと判断したら(S202がYes)、人体が存在しない時間の継続時間をカウントする人体検知無しタイマーのカウントを開始する(S203)。そして、人体が存在しない時間のタイマーカウントが10分をこえたかどうか判断し(S204)、10分以上人体が存在しない時間のタイマーカウントが続いたと判断したら次のステップに進み、人体が存在しない時間がが10分未満であれば、人体検知無しタイマーのカウントを継続し、再度S201で人体センサ11による人体検知をおこなう。
【0027】
このとき、S202で人体が存在することを検知した場合は(S202がNo)、省エネ運転制御手段25は人体検知無しタイマーのカウントをリセットして(S205)、S201に戻り、再度S201で人体センサ11による人体検知をおこなう。
【0028】
また、S204で人体検知無しタイマーのカウントが10分以上続いたと判断したら(S204がYes)、省エネ運転制御手段25は、省エネランプ14を点灯させ、報知部26から報知音を数秒程度鳴らし、表示部12の表示を発熱体2が低出力であることを示す緑色に変化させて、発熱体2の出力を79Wに低下させた低出力の省エネ運転を開始する(S206)。
【0029】
そして、低出力の省エネ運転後、人体センサ11で電気ストーブ1の周囲に人体が存在するか存在しないかを監視し(S207)、人体が存在することを判断すると(S207がNo)、低出力の省エネ運転を終了し(S208)、首振りなし省エネ運転を再開して(S209)、S201に戻る。
【0030】
また、低出力の省エネ運転後、人体センサ11で電気ストーブ1の周囲に人体が存在するか存在しないかを監視し(S207)、人体が存在しない状態が続き(S207がYes)、電源OFFされると(S210がYes)、省エネ運転を終了する。
【0031】
このように、首振り運転なしの時における省エネ運転制御について、人体センサ11で人体の存在が検知されず、人体検知無しタイマーのカウントが10分以上経過していた時に省エネ運転へ移行することで、人が静止している状態で室内の温度変化がない時であっても10分間での温度変化から人体の存在有無を判断するので、人体センサ11の誤検知により省エネ運転へ移行することを防止できる。
【0032】
次に、第一実施形態の場合のS104の首振りあり時の省エネ運転に関して説明する。
第一実施形態のモータ制御手段26は、可動範囲設定手段である首振りスイッチ17で設定された可動範囲に基づいて、少なくとも前回の人体検知位置(初回動作のときは首振りスイッチ17が押されて首振りモータ21が駆動を開始した場所)とは異なる設定された可動範囲の最大角度または設定された可動範囲の中央の所定の人体検知位置で停止するように首振りモータ21の駆動数を算出し制御する。ここでは、算出された駆動数だけ首振りモータ21を駆動させるためステッピングモータを用いるのが好ましい。
【0033】
次に
図7のフローチャートに基づいて説明する。
モータ制御手段26は、首振りスイッチ17で設定された可動範囲を確認し(S301)、設定された可動範囲に基づいて、首振りモータ21の開始位置から首振りモータ21が設定された可動範囲の最大角度または設定された可動範囲の中央の所定の人体検知位置で停止するようにステッピングモータの駆動数を算出する(S302)。
【0034】
省エネ運転制御手段25は、算出された駆動数に到達しているかを確認し(S303)、算出された駆動数に到達して入れば(S303がYes)、首振りモータ21を停止させて、停止時間タイマーのカウントを開始し(S304)、人体センサ11による人体検知を開始する(S305)。
【0035】
この人体センサ11による人体検知は、停止時間タイマーのカウントが15秒に達するまで行い、15秒間で人体検知ありと判断されるか人体検知なしと判断されるかを確認し(S306)、人体検知なしと判断されると(S306がYes)、人体検知なし回数のカウントを+1回目(+1)し、人体検知なし回数の累計カウント数を算出して(S307)、人体センサ検知の停止を行う(S308)。また、人体検知ありと判断されると(S306がNo)、人体検知なし回数のカウントを行わず、人体センサ検知の停止を行う(S308)。
【0036】
そして、今回の人体検知で人体検知なしだったかを確認し(S309)、人体検知がありだった場合は(S309がNo)、前回までの人体検知なしカウント数に関わらずカウント数を0にリセットする(S310)。
【0037】
そして、省エネ運転制御手段25は駆動モータの駆動21の駆動を開始し(S311)、S301に戻る。
【0038】
また、今回の人体検知で人体検知なしだったかを確認し(S309)、人体検知がなしだった場合は(S309がYes)、S307で算出した人体検知なし累計カウント数が19回目(+19)でないかを確認し(S312)、19回目(+19)ではある場合は(S312がNo)、次回の人体検知位置は可動範囲の中央になるように首振りモータ21の駆動数を算出し(S313)、S303に戻る。
【0039】
また、算出した人体検知なし累計カウント数が19回目(+19)でないかを確認し(S312)、19回目(+19)ではない場合は(S312がYes)、算出した人体検知なし累計カウント数が20回以上であるかを確認し(S314)、20回未満であった場合は(S314がNo)、首振りモータ21の駆動を開始し(S311)、S301に戻る。
【0040】
また、算出した人体検知なし累計カウント数が20回以上であるかを確認し(S314)、20回以上であった場合は(S314がYes)、省エネ運転制御手段25は、省エネランプ14を点灯させ、報知部26から報知音を数秒程度鳴らし、表示部12の表示を発熱体2が低出力であることを示す緑色に変化させて、発熱体2の出力を79Wに低下させた低出力の省エネ運転を開始する(S315)。
【0041】
このように、20回人体検知なしが続くと低出力の省エネ運転に切り替わってしまうため、19回目の人体検知なしが続いた後の次の人体検知位置は、ユーザが戻ってきたあとに一番検知範囲に人が存在する可能性が高い可動範囲の中央になるように首振りモータ21の駆動数を算出することで、人が存在するにも関わらず、人が存在しないと判定しないようにすることができる。
【0042】
そして、低出力の省エネ運転後、人体センサ11で電気ストーブ1の周囲に人体が存在するか存在しないかを監視し(S316)、人体が存在することを判断すると(S316がNo)、低出力の省エネ運転を終了し(S317)、首振りなし省エネ運転を再開して(S311)、S301に戻る。
【0043】
また、低出力の省エネ運転後、人体センサ11で電気ストーブ1の周囲に人体が存在するか存在しないかを監視し(S316)、人体が存在しない状態が続き(S316がYes)、電源OFFされると(S318がYes)、省エネ運転を終了する。
【0044】
このように、首振りモータ21を駆動させて首振り運転をおこなっている時は人体センサ11による人体検知をおこなわず、首振りモータ21を停止している時にのみ人体検知をおこなう制御にしたことで、首振り運転時における室内の温度変化により人体の存在を検知する焦電型の人体センサ11での人体検知の精度を高めることができ、人体センサ11の誤検知を防止することで適切な暖房運転をおこなえる。
【0045】
また、第一実施形態のモータ制御手段26について
図9を用いて詳しく説明すると、設定された最大角度は、可動範囲設定手段である首振りスイッチ17で設定された首振りの可動範囲に基づくもので、例えば30°(右側最大角度15°、左側最大角度15°)首振りの最大角度よりも50°(右側最大角度25°、左側最大角度25°)首振りの最大角度は大きくなるので、首振りモータ21が往復するのに必要な駆動数も30°よりも50°の方が多くなり、一定の駆動量では最大角度が大きくなるにつれて設定された可動範囲を往復できる回数は少なくなる。
【0046】
このように、可動範囲設定手段である首振りスイッチ17で設定された首振りの可動範囲によって、必要な駆動数と駆動開始から駆動停止までに往復できる回数は異なるが、可動範囲設定手段である首振りスイッチ17で設定された首振りの可動範囲に基づいて、ステッピングモータの駆動数を変更することで、確実に可動範囲の最大角度または可動範囲の中央で首振りモータ21が停止させることができる。
【0047】
また、モータ制御手段は26は、可動範囲の最大角度または可動範囲の中央で毎回人体検知位置を異なる目標の人体検知位置を算出することで、人体検知位置が一方向だけに偏ってしまうことを防止することができる。
【0048】
また、毎回停止位置を異ならせる方法としては、
図9のように一つずつ停止位置をずらした位置を目標の人体検知位置とすることで、可動範囲の右側最大角度、可動範囲の中央、可動範囲の左側最大角度の3つを最短時間(3~4回の人体検知するまでの時間)で人体検知をすることができるので、人が電気ストーブ1の右側や左側にいる場合でも素早く確実に検知することができる。
【0049】
そして、モータ制御手段26は、首振りモータ21の次の目標の人体検知位置を決定するときに、少なくとも首振りモータ21が最大の首振り可動範囲において、1度は往復するのに必要な駆動量である所定最低駆動量よりも多く駆動させ、かつ、
図9で示すように直近の人体検知位置で駆動が停止するように首振りモータ21の駆動数を算出する。
【0050】
このように、首振りスイッチ17で設定された首振りの可動範囲が大きくなるにつれ、設定された可動範囲を往復する回数は少なくなってしまうが、首振りモータ21は最低駆動量よりも多くするようにして駆動数を算出し次の目標の人体検知位置を決定することで、可動範囲を大きく設定した場合、首振り運転中の1往復の間に何度も人体検知のために停止してしまい、採暖者に不快な思いをさせるのを抑制することができると共に、どの首振り可動範囲を設定しても同じ程度の時間間隔で首振りを停止させることができる。
【0051】
次に、第二実施形態の場合のS104の首振りあり時の省エネ運転に関して説明する。
第二実施形態のモータ制御手段26は、可動範囲設定手段である首振りスイッチ17で設定された可動範囲に基づいて、首振りモータ21が設定された可動範囲の最大角度または設定された可動範囲の中央の所定の人体検知位置で停止するように首振りモータ21の人体検知後に駆動開始してから次の人体検知時の駆動停止までの所定時間を算出し制御する。
【0052】
モータ制御手段26は、首振りスイッチ17で設定された可動範囲を確認し(S401)、設定された可動範囲に基づいて、首振りモータ21の開始位置から首振りモータ21が設定された可動範囲の最大角度または設定された可動範囲の中央の所定の人体検知位置で停止するように所定時間を算出する(S402)。
【0053】
省エネ運転制御手段25は、算出された所定時間に到達しているかを確認し(S403)、算出された所定時間に到達して入れば(S403がYes)、首振りモータ21を停止させて、停止時間タイマーのカウントを開始し(S404)、人体センサ11による人体検知を開始する(S405)。
【0054】
この人体センサ11による人体検知は、停止時間タイマーのカウントが15秒に達するまで行い、15秒間で人体検知ありと判断されるか人体検知なしと判断されるかを確認し(S406)、人体検知なしと判断されると(S406がYes)、人体検知なし回数のカウントを+1回目(+1)し、人体検知なし回数の累計カウント数を算出して(S407)、人体センサ検知の停止を行う(S408)。また、人体検知ありと判断されると(S406がNo)、人体検知なし回数のカウントを行わず、人体センサ検知の停止を行う(S408)。
【0055】
そして、今回の人体検知で人体検知なしだったかを確認し(S409)、人体検知がありだった場合は(S409がNo)、前回までの人体検知なしカウント数に関わらずカウント数を0にリセットする(S410)。
【0056】
そして、省エネ運転制御手段25は駆動モータの駆動21の駆動を開始し(S411)、S401に戻る。
【0057】
また、今回の人体検知で人体検知なしだったかを確認し(S409)、人体検知がなしだった場合は(S409がYes)、算出した人体検知なし累計カウント数が19回目(+19)でないかを確認し(S412)、19回目(+19)ではある場合は(S412がNo)、次回の人体検知位置は可動範囲の中央になるように首振りモータ21の所定時間を算出し(S413)、S403に戻る。
【0058】
また、算出した人体検知なし累計カウント数が19回目(+19)でないかを確認し(S412)、19回目(+19)ではない場合は(S412がYes)、算出した人体検知なし累計カウント数が20回以上であるかを確認し(S413)、20回未満であった場合は(S414がNo)、首振りモータ21の駆動を開始し(S411)、S401に戻る。
【0059】
また、算出した人体検知なし累計カウント数が20回以上であるかを確認し(S414)、20回以上であった場合は(S414がYes)、省エネ運転制御手段25は、省エネランプ14を点灯させ、報知部26から報知音を数秒程度鳴らし、表示部12の表示を発熱体2が低出力であることを示す緑色に変化させて、発熱体2の出力を79Wに低下させた低出力の省エネ運転を開始する(S415)。
【0060】
このように、20回人体検知なしが続くと低出力の省エネ運転に切り替わってしまうため、19回目の人体検知なしが続いた後の次の人体検知位置は、ユーザが戻ってきたあとに一番検知範囲に人が存在する可能性が高い可動範囲の中央になるように首振りモータ21の駆動数を算出することで、人が存在するにも関わらず、人が存在しないと判定しないようにすることができる。
【0061】
そして、低出力の省エネ運転後、人体センサ11で電気ストーブ1の周囲に人体が存在するか存在しないかを監視し(S416)、人体が存在することを判断すると(S416がNo)、低出力の省エネ運転を終了し(S417)、首振りなし省エネ運転を再開して(S411)、S301に戻る。
【0062】
また、低出力の省エネ運転後、人体センサ11で電気ストーブ1の周囲に人体が存在するか存在しないかを監視し(S416)、人体が存在しない状態が続き(S416がYes)、電源OFFされると(S418がYes)、省エネ運転を終了する。
【0063】
このように、首振りモータ21を駆動させて首振り運転をおこなっている時は人体センサ11による人体検知をおこなわず、首振りモータ21を停止している時にのみ人体検知をおこなう制御にしたことで、首振り運転時における室内の温度変化により人体の存在を検知する焦電型の人体センサ11での人体検知の精度を高めることができ、人体センサ11の誤検知を防止することで適切な暖房運転をおこなえる。
【0064】
また、第二実施形態のモータ制御手段26について
図9を用いて詳しく説明すると、設定された最大角度は、可動範囲設定手段である首振りスイッチ17で設定された首振りの可動範囲に基づくもので、例えば30°(右側最大角度15°、左側最大角度15°)首振りの最大角度よりも50°(右側最大角度25°、左側最大角度25°)首振りの最大角度は大きくなるので、首振りモータ21が往復するのに必要な所定時間も30°よりも50°の方が多くなり、一定の駆動量では最大角度が大きくなるにつれて設定された可動範囲を往復できる回数は少なくなる。
【0065】
このように、可動範囲設定手段である首振りスイッチ17で設定された首振りの可動範囲によって、必要な所定時間と駆動開始から駆動停止までに往復できる回数は異なるが、可動範囲設定手段である首振りスイッチ17で設定された首振りの可動範囲に基づいて、駆動開始から駆動停止までの所定時間を変更することで、確実に可動範囲の最大角度または可動範囲の中央で首振りモータ21が停止させることができる。
【0066】
また、モータ制御手段は26は、可動範囲の最大角度または可動範囲の中央で毎回人体検知位置を異なる目標の人体検知位置を算出することで、人体検知位置が一方向だけに偏ってしまうことを防止することができる。
【0067】
また、毎回停止位置を異ならせる方法としては、
図9のように一つずつ停止位置をずらした位置を目標の人体検知位置とすることで、可動範囲の右側最大角度、可動範囲の中央、可動範囲の左側最大角度の3つを最短時間(3~4回の人体検知するまでの時間)で人体検知をすることができるので、人が電気ストーブ1の右側や左側にいる場合でも素早く確実に検知することができる。
【0068】
そして、モータ制御手段26は、首振りモータ21の次の目標の人体検知位置を決定するときに、少なくとも首振りモータ21が最大の首振り可動範囲において、1度は往復するのに必要な駆動量である所定最低駆動量よりも多く駆動させ、かつ、
図9で示すように直近の人体検知位置で駆動が停止するように首振りモータ21の駆動数を算出する。
【0069】
このように、首振りスイッチ17で設定された首振りの可動範囲が大きくなるにつれ、設定された可動範囲を往復する回数は少なくなってしまうが、首振りモータ21は最低駆動量よりも多くするようにして駆動数を算出し次の目標の人体検知位置を決定することで、可動範囲を大きく設定した場合、首振り運転中の1往復の間に何度も人体検知のために停止してしまい、採暖者に不快な思いをさせるのを抑制することができると共に、どの首振り可動範囲を設定しても同じ程度の時間間隔で首振りを停止させることができる。
【0070】
また、S310及びS410で首振りモータ21を停止させ人体センサ11で人体検知をおこなう停止時間について、人体センサ11で安定して人体検知が可能となるには数秒かかることから、
図9のように人体センサ11による人体検知が安定して実施可能な停止時間(例えば15秒)を設定することで、首振り運転停止時の人体検知を正確におこなうことが可能となる。
【0071】
また、S312及びS412で人体センサ11により人体の存在が検知されなかったのが初回か前回から連続の場合にのみ人体検知なしの回数をカウントする制御にすることで、採暖者が電気ストーブ1の周囲から少しの間だけ離れて戻ってくるような時、首振りモータ21を停止させ人体センサ11での人体検知をおこなって人体検知なしの判断をしても、連続して人体検知なしと判断されなければ人体検知なしのカウント数をリセットするため、採暖者が電気ストーブ1の周囲から少しの間だけ離れた時、不意に省エネ運転を開始することがない。
【0072】
また、S315及びS316で人体センサ11によって人体検知なしと判断されたカウント数が連続で20回以上にならなければ省エネ運転に移行しない制御にすることで、温度変化で人体を検知する焦電型の人体センサ11では温度変化がなければ周囲に人体の存在がないと判断するため、採暖者が電気ストーブ1の周囲で静止していると人体検知ができなかったが、人体センサ11で人体検知なしと判断されたカウント数が20回以上という長時間に渡る制御と、様々な角度で人体検知センサ11での人体検知をおこなうことから、より正確に人体検知をおこなうことができ、適切に省エネ運転へ移行することが可能となる。
【0073】
以上のように、電気ストーブ1の本体ケース部5に人体センサ11を設置し、首振りモータ21を駆動させて本体ケース部5の首振り運転をおこなうものについて、人体スイッチ20をON操作して省エネ運転制御をおこなう時に首振り運転をおこなっていれば、所定時間または所定の駆動数で首振りモータ21を駆動させている間は人体センサ11による人体検知をおこなわず、所定時間または所定の駆動数に達したら首振りモータ21を停止して人体センサ11による人体検知を開始し、連続で所定回数以上人体の存在が検知できなければ発熱体2の出力を低下させた省エネ運転に移行する制御にすることで、周囲の温度変化から人体の存在を検知する焦電型の人体センサ11での人体検知の精度を向上させて適切に省エネ運転へ移行させることができ、省エネ運転に移行した後に人体センサ11で人体の存在を検知したら、発熱体2の出力を元の設定値に戻し首振りモータ21を駆動させて省エネ運転前の運転状態に戻すので、省エネ運転の解除に手間がかからず採暖者の使用感を向上させたものとなっている。
【0074】
また、人体検知を行う範囲もユーザが設定した可動範囲に基づいて決めていると共に、人体検知位置が一方向に偏らないように毎回位置をずらしているので、より広範囲で人体検知を行うことができると共に、人がいるにも関わらず人がいないと誤判定してしまうのを確実に防止することができる。
【0075】
なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲で改変する事を妨げるものではなく、例えば、本実施形態では、首振りスイッチ17が押されて、首振りモータが駆動開始した位置を初期位置とし、前記初期位置からの駆動数または所定時間で次回の人体検知位置を決定しているが、首振りスイッチ17が押された後の初回の人体検知位置は、制御部23が首振りモータの位置を特定させるための初回運転を行った後に、駆動数または所定時間を算出することで、確実に可動範囲の最大角度または可動範囲の中央で首振りモータ21が停止させることができる。
【0076】
本実施形態で記載した角度や往復の数値、最低駆動数等は適宜変更しても良く、さらに細かく数値を設定しても大きな数値にしても良いものである。
【符号の説明】
【0077】
1 電気ストーブ
2 発熱体
3 ベース部
4 支持体
5 本体ケース部
11 人体センサ
17 首振りスイッチ(可動範囲設定手段)
20 人体スイッチ
21 首振りモータ
23 制御部
26 モータ制御手段
27 報知部