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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】点火ユニットと弾薬
(51)【国際特許分類】
   F42D 1/05 20060101AFI20230912BHJP
   F42B 3/12 20060101ALI20230912BHJP
   F42B 5/15 20060101ALI20230912BHJP
   F42B 12/70 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
F42D1/05
F42B3/12
F42B5/15
F42B12/70
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021523422
(86)(22)【出願日】2019-09-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 EP2019076467
(87)【国際公開番号】W WO2020088865
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-07-15
(31)【優先権主張番号】102018127036.4
(32)【優先日】2018-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】505190046
【氏名又は名称】ラインメタル バッフェ ムニツィオン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ビコルン カダバニッヒ
(72)【発明者】
【氏名】カール-フリードリッヒ ギーベル
【審査官】志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-274498(JP,A)
【文献】特開昭63-029199(JP,A)
【文献】特表2000-501496(JP,A)
【文献】米国特許第05555498(US,A)
【文献】中国特許出願公開第107168901(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F41H 11/02
F42B 3/00
F42B 5/15
F42B 12/70
F42D 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾薬(100)のための点火ユニット(1)であって、筐体(10)と、少なくとも1つの火工装薬(20、22)と、を備えており、
前記点火ユニット(1)は、前記筐体(10)内に配置された制御及び通信装置(40)と、前記筐体(10)上又は内部に配置されて前記制御及び通信装置(40)と接続された、少なくとも1つのインタフェイス(30)と、前記制御及び通信装置(40)と結線され、通信接続を形成するツェナーダイオード(60)とを有し、
前記点火ユニット(1)は、プリント回路基板(50)を有しており、前記プリント回路基板(50)は、前記インタフェイス(30)、前記制御及び通信装置(40)及び少なくとも1つの前記火工装薬(20、22)と電気的に接続されており、かつ、
前記ツェナーダイオード(60)の降伏電圧以上で前記インタフェイス(30)と少なくとも1つの前記火工装薬(20、22)との間の点火接続が形成されるように、前記ツェナーダイオード(60)は、前記プリント回路基板(50)、前記制御及び通信装置(40)及び少なくとも1つの前記火工装薬(20、22)と結線されており、
前記通信接続は、双方向の単線接続であり、
前記制御及び通信装置(40)は、前記ツェナーダイオード(60)の降伏電圧以下で単線通信モードにおいて作動するように構成されていることを特徴とする、点火ユニット(1)。
【請求項2】
前記インタフェイス(30)は、有線インタフェイスであることを特徴とする、請求項1に記載の点火ユニット(1)。
【請求項3】
前記インタフェイス(30)は、点火接点であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の点火ユニット(1)。
【請求項4】
前記制御及び通信装置(40)、前記プリント回路基板(50)、前記ツェナーダイオード(60)及び少なくとも1つの前記火工装薬(20、22)の少なくとも一部は、前記筐体(10)内で筐体底部(15)によってカプセル化されていることを特徴とする、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の点火ユニット(1)。
【請求項5】
前記点火ユニット(1)は、前記制御及び通信装置(40)と通信するための追加接点(72、70)を有することを特徴とする、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の点火ユニット(1)。
【請求項6】
前記点火ユニット(1)は、弾薬の能動的装薬のための追加インタフェイス(80)を有し、これを介して機能及び効果に関連する情報を交換できることを特徴とする、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の点火ユニット(1)。
【請求項7】
請求項1から請求項6の何れか1項に記載の点火ユニット(1)を含む、弾薬。
【請求項8】
前記弾薬は、デコイ弾、フレア弾又はチャフ弾であることを特徴とする、請求項7に記載の弾薬。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体と少なくとも1つの火工装薬を含む弾薬のための点火ユニットに関する。
【0002】
さらに、本発明は、このような点火ユニットを含む弾薬に関する。
【背景技術】
【0003】
例えばデコイ弾又はチャフ弾などの弾薬の能動的装薬は、インパルスカートリッジ(スクイブ)を含む点火ユニットによって点火される。インパルスカートリッジとは、薬筒からの射出を引き起こす火工装薬である。弾薬が、例えば、デコイ弾又はチャフ弾の場合は、おとりを形成するためにさらにデコイ弾又はチャフ弾の火工効果のある構成要素(能動的装薬)が点火される。通常、スクイブは、例えば、4Aと規定された電流によって点火される。スクイブ及び点火ユニットの機能と構造形態は、相互運用を保証するために広範囲に規格化されている。薬筒と点火ユニットは一体をなす。能動的装薬を発射した後に点火ユニットが薬筒と共にディスペンサシステム、例えば、ランチャー又はランチャーシステム内に残る。
【0004】
チャフ弾及びデコイ弾のための点火ユニットは、例えば、特許文献1及び特許文献2によって知られている。
【0005】
チャフ弾及びデコイ弾の場合、それらの外形は国際的に規格化されているので、同じ薬筒を有する能動的装薬が一度ディスペンサシステムに装填されると区別できなくなる。そのため誤った、又はそうでなくとも有効ではないチャフ弾やデコイ弾を装填する重大なリスクがある。これは最悪の場合には差し迫った脅威に対して有効でないおとりの投下を、また、保存期限切れ又は過度に長い経過時間が原因の誤動作を招く恐れがある。
【0006】
点火ユニットが発射用に意図された弾薬に組み込まれて一緒にディスペンサ内に装填されると、ディスペンサにどのような種類の弾薬が装填されているか、或いは装填された弾薬がどの程度古いかは、手動で点検する以外には検証できなくなる。このため、弾薬とディスペンサとの間のデータ交換のための標準化されたシステムを作る努力が国際的になされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国特許第5631439号明細書
【文献】米国特許出願公開第2011/0146483号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これを前提として、本発明の課題は、ディスペンサに装填された弾薬の特定を可能にする、ディスペンサと装填された弾薬との間のデータ転送の可能性を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題は、特許請求項1の特徴によって解決される。さらにこの課題は、請求項10の特徴によって解決される。有利な実施形態が従属請求項に記載されている。
【0010】
本発明によれば、筐体と少なくとも1つの火工装薬を含む弾薬のための点火ユニットが提供され、点火ユニットは、筐体内に配置された制御及び通信装置と、筐体の内部又は側部に配置されて制御及び通信装置と接続されている少なくとも1つのインタフェイスを有する。
【0011】
さらに本発明によれば、そのような点火ユニット、又は以下に説明する変形例の点火ユニットを含む弾薬が提供される。
【0012】
筐体は、好ましくは一方の側に筐体底部により閉鎖可能な開口部を有する鉢状の金属部材である。筐体は回転対称の部材であることが好ましい。筐体は内部スペースを有する。
【0013】
少なくとも1つの火工装薬は、インパルスカートリッジ、いわゆるスクイブに含まれている従来の火工装薬である。点火ユニットは、そのようなインパルスカートリッジを有してよい。
【0014】
制御及び通信装置は、例えばランチャー又はランチャーシステムなどのディスペンサシステムを介して点火ユニットの制御及び通信が可能であるように構成されている。この場合、制御及び通信装置は、電子部品として構成されており、好ましくは、少なくとも1つのチップを有し、これは好ましくはデータメモリを含む。さらに、制御及び通信装置は、エネルギーストレージを含むことができる。制御及び通信装置には、点火ユニットの部品番号やロット番号などのデータを保存でき、或いは、すでにあらかじめ格納しておくことができる。したがって、例えば、弾薬若しくは能動的装薬の製造年月日、種類、最大寿命、又は、その他の弾薬に関連するデータを制御及び通信装置に格納し、かつ、制御及び通信装置から呼び出すことができる。制御及び通信装置によって点火ユニットの機能検査を行い、これが依然として適切に機能するかチェックすることも同様に可能である。さらに制御及び通信装置に保存されているデータを、従来からの慣用のように弾薬の外側にも表示することができる。
【0015】
インタフェイスは、点火ユニットの筐体上又は内部に配置されている。好ましくは、点火、保存及び通信のために重要な全ての電気及び電子構成要素が、筐体上又は内部に配置され、そこで周囲の影響に対して保護されている。さらに、この保護によってより高い電磁両立性(EMC)が提供され、これによって、例えば、ディスペンサのエレクトロニクスが妨害されることが防止される。
【0016】
本発明によれば、インタフェイスは、有線又は無線インタフェイス、例えば無線インタフェイスとされてもよい。
【0017】
さらに、本発明の点火ユニットは、既存の種々の弾薬に統合でき、それぞれの能動的装薬に応じて相応の弾薬に関するデータを装備又は補足できる。
【0018】
さらに、本発明によって制御及び通信装置とインタフェイスとを点火ユニットの筐体に統合することによって、既存の寸法の弾薬の内部で弾薬の能動的装薬のためのスペースが失われることはない。
【0019】
加えて、弾薬実験において簡単な組み立てが提供されている。なぜならば、全ての電子構成要素が点火ユニット内に組み込まれていて、点火ユニットは、通常は、外寸に関して既存の点火ユニットと変わらないからである。さらに、既存の点火ユニットに制御及び通信ユニット及びインタフェイスを追加できるため費用面でも有利である。
【0020】
この場合、本発明の点火ユニットは、好ましくは既存のディスペンサシステム、特にランチャー又はランチャーシステムのような防衛ディスペンサシステム(CMOS)に、下位互換性によっても統合できるように構成されている。その際に点火ユニットは、既存のディスペンサシステムの機械的及び電気的条件に適合するように構成されていることが好ましい。
【0021】
点火ユニットの有利な変形例では、点火ユニットはプリント回路基板を有しており、このプリント回路基板はインタフェイス、制御及び通信装置及び少なくとも1つの火工装薬と電気的に接続されている。この場合に、インタフェイスはプラス極をなす。点火ユニットの好適な実施形態によれば、プリント回路基板は、筐体と電気的に接続されているようにすることができる。この場合に、筐体はグランド(マイナス極)とされてよい。
【0022】
このようにすることによって、プリント回路基板は、他の電気及び電子構成要素と接続された中心部材として形成することが達成される。これによって、手間のかかる複雑な結線を不要にすることができる。
【0023】
好ましくは、制御及び通信ユニットはプリント回路基板上に構成され得る。
【0024】
点火ユニットの実施形態では、インタフェイスを有線インタフェイスとすることができる。これは、直流接続の観点での電気接続をなすインタフェイスである。好ましくは、インタフェイスとディスペンサとの間に直流接続を形成するためのインタフェイスが形成されている。この背景の下で、直流接続は、導電性材料を介する接続とされている。
【0025】
インタフェイスは、好ましくは点火接点である。本発明は、有利な変形例において、インタフェイスが制御及び通信装置のためのインタフェイスとしても、点火ユニットの点火接点としても作用することを可能にする。
【0026】
点火ユニットの有利な変形例では、点火ユニットは、さらにプリント回路基板と接続されたツェナーダイオードを含み、ツェナーダイオードは、ツェナーダイオードの降伏電圧以下でインタフェイスと制御及び通信装置との間の通信接続が形成されるように、プリント回路基板、制御及び通信装置及び少なくとも1つの火工装薬と結線されている。このようにすることにより降伏電圧以下の電圧によって制御できるLOW側が定義されている。さらにこの降伏電圧以下の電圧により制御及び通信装置と通信できる。ツェナーダイオードは好ましくは直列に接続されている。
【0027】
さらに、この通信接続は、双方向の単線接続として形成されており、ツェナーダイオードの降伏電圧以下で制御及び通信装置は、単線通信モードで作動可能であるようにすることができる。
【0028】
降伏電圧以下での動作により、インタフェイスを介して制御及び通信装置と通信するためのLOW側が提供される。このインタフェイスは、HIGH側での点火に影響を及ぼすことなく、制御及び通信装置との通信を可能にする。
【0029】
好ましくは、プリント回路基板と接続されたツェナーダイオードは、ツェナーダイオードの降伏電圧以上で点火接点と少なくとも1つの火工装薬との間の点火接続が形成されるように、プリント回路基板、制御及び通信装置及び少なくとも1つの火工装薬と結線されている。
【0030】
したがって有利な変形例によれば、インタフェイスは、点火接点も、制御及び通信接続をもなしている。
【0031】
さらに、制御及び通信装置、プリント回路基板、ツェナーダイオード及び少なくとも1つの火工装薬の一部は、筐体内で筐体底部によってカプセル化することができる。このカプセル化によって、筐体内に配置された構成要素は、周囲の影響に対して防水性及び防塵性に封入されている。このために点火ユニットは、例えば少なくとも1つのシーリングを含み、及び/又はシールすべき箇所でポッティングによってシールされている。
【0032】
有利な実施形態では、点火ユニットはインタフェイスとして制御及び通信装置と通信するための追加接点を有する。
【0033】
さらに、点火ユニットの変形例では、点火ユニットは、弾薬の能動的装薬のための追加インタフェイスを有し、これを介して機能及び効果に関連する情報を交換できる。
【0034】
弾薬の有利な変形例では、弾薬はデコイ弾、フレア弾又はチャフ弾とされている。
【0035】
さらに、弾薬の筒内に別の制御及び通信装置が配置され、これを介して弾薬はディスペンサと通信できる。
【0036】
さらに、制御及び通信装置は、1つ以上の構成要素、例えば、複数のプリント回路基板から構成されることが可能である。
【0037】
以下に、本発明を図面に示した実施形態に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1a図1aは、本発明の実施形態による弾薬用の本発明の点火ユニットの概略的な側面図である。
図1b図1bは、図1aによる本発明の点火ユニットの概略的な底面図である。
図2図2は、図1aによる本発明の点火ユニットの概略的な平面図である。
図3図3は、図1aによる本発明の点火ユニットの概略的な断面図である。
図4図4は、別の実施形態による本発明の点火ユニットの概略的な断面図である。
図5a図5aは、別の実施形態による本発明の点火ユニットの概略的な側面図である。
図5b図5bは、図5aによる本発明の点火ユニットの概略的な底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1aは、点火ユニット1の本発明の実施形態の概略的な側面図を示す。点火ユニット1は、筐体10と、少なくとも1つの火工装薬、この例では、2つの火工装薬20、22を有する。点火ユニット1は、実質的に円筒状に形成され、火工装薬20、22とは反対側にフランジを備える。
【0040】
図1bには、図1aに示す本発明の点火ユニットの概略的な底面図が示されている。図1bから明らかなように、筐体10は、実質的に回転対称に形成されている。筐体10の下方側は、筐体底部15によって閉じられている。筐体底部15は、開口部を有しており、これらの開口部を通って火工装薬20、22が延在する。筐体底部15を火工装薬20、22に対してシールするために、開口部の領域にシーリング16、17が配置されている。
【0041】
図2は、図1aに示す本発明の点火ユニット1の概略的な平面図を示す。筐体の上側には文字12とロット番号13が配置されている。筐体10の上方側の中央にインタフェイス30が配置されている。
【0042】
図3は、本発明の点火ユニット1の概略的な断面図を示す。既に上記で説明したように、点火ユニット1も筐体10も少なくとも1つの火工装薬20、22を有する。さらに点火ユニット1は、筐体10内に配置された制御及び通信装置40と、筐体10内に配置されて制御及び通信ユニット40に接続された少なくとも1つのインタフェイス30を含む。制御及び通信装置は、1つ以上の構成ユニット、例えばプリント回路基板から構成されてもよい。
【0043】
インタフェイス30の領域で筐体10は開口部を有していて、インタフェイス30は、点火ユニット1の外部から接触可能とされている。
【0044】
点火ユニット1は、さらにプリント回路基板50を有する。プリント回路基板50はインタフェイス30と接続されており、これはプラス極をなしている。さらに、プリント回路基板50は、筐体10と接続されている。筐体10は、グランドをなし、マイナス極を形成する。このために筐体は、弾薬と相応に連結されて、ディスペンサ内に設けられている。さらに、火工装薬20、22は、それぞれプリント回路基板50と電気的に接続されている。
【0045】
制御及び通信ユニット40は、プリント回路基板50と電気的に接続されている。制御及び通信装置40は、例えばランチャー又はランチャーシステムなどのディスペンサシステムを介して点火ユニット1の制御及び通信が可能となるように構成されている。制御及び通信装置40は、電子部材として構成されており、少なくとも1つのチップを備えている。さらに、制御及び通信装置40は、エネルギーストレージを含むことができる。制御及び通信装置40には、少なくとも点火ユニット1のデータが、場合によっては点火ユニット1と接続されている弾薬のデータが格納されている。
【0046】
インタフェイス30は、有線インタフェイスであり、点火ユニット1のための点火接点をなしている。
【0047】
点火ユニット1は、プリント回路基板50と接続されたツェナーダイオード60を含む。このツェナーダイオードは、ツェナーダイオード60の降伏電圧以下でインタフェイス30と制御及び通信装置40との間の通信接続が形成されるように、プリント回路基板50、制御及び通信装置40及び少なくとも1つの火工装薬20、22と結線されている。
【0048】
この通信接続は、双方向の単線接続として形成されている。ツェナーダイオード60の降伏電圧以下で制御及び通信装置40は単線通信モードで作動可能とされている。
【0049】
ツェナーダイオード60の降伏電圧以上で点火接点30と火工装薬20、22との間の点火接続が形成されている。
【0050】
制御及び通信装置40、プリント回路基板50、ツェナーダイオード60、及び2つの火工装薬20、22の少なくとも一部は、筐体10内で筐体底部15によってカプセル化されている。
【0051】
筐体10の内部をシールするために、筐体底部15の領域で火工装薬20、22の周りにシーリング16、17を配置できる。
【0052】
図3に示されているように、ツェナーダイオード60は、プリント回路基板50と筐体底部15との間に配置されている。制御及び通信装置40は、プリント回路基板の反対側に配置されている。しかしながら、この配置を逆にすることも考えられる。同様に、制御及び通信装置40がプリント回路基板15上に統合されていることも可能である。また、プリント回路基板のように複数の構成ユニットに配分することも可能である。
【0053】
図4は、図1aから図3に示す点火ユニットに基づく、点火ユニットの実施形態の変形例を示す。ここでは点火ユニット1は、点火接点に加えて、制御及び通信装置40との制御及び通信接続を形成するための接点(インタフェイス)70、72を有する。筐体10は、接点70、72の領域に、これらの接点と接触できるようにそれぞれ追加の開口部を有する。
【0054】
図5a及び図5bは、図1aから図4に示す点火ユニットに基づく、点火ユニットの実施形態の別の変形例を示す。図5a及び図5bによれば、弾薬の能動的装薬のための追加のインタフェイス80を有しており、この追加インタフェイス80を介して機能及び効果に関連する情報を交換することができる。
【符号の説明】
【0055】
1 点火ユニット
10 筐体
12 文字
13 ロット番号
15 筐体底部
16 シーリング
17 シーリング
20 火工装薬
22 火工装薬
30 インタフェイス
31 電線接続
32 電線接続
40 制御及び通信装置
50 プリント回路基板
60 ツェナーダイオード
70 接点
72 接点
80 追加インタフェイス
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5a
図5b