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特許7348369凍破防止弁装置およびそれを含む半導体製造装置とその設置方法
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  • 特許-凍破防止弁装置およびそれを含む半導体製造装置とその設置方法 図1
  • 特許-凍破防止弁装置およびそれを含む半導体製造装置とその設置方法 図2
  • 特許-凍破防止弁装置およびそれを含む半導体製造装置とその設置方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】凍破防止弁装置およびそれを含む半導体製造装置とその設置方法
(51)【国際特許分類】
   F16K 51/00 20060101AFI20230912BHJP
   F16K 27/00 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
F16K51/00 E
F16K27/00 Z
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022161435
(22)【出願日】2022-10-06
(65)【公開番号】P2023070077
(43)【公開日】2023-05-18
【審査請求日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0150676
(32)【優先日】2021-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジン セ
(72)【発明者】
【氏名】キム,キ ボン
(72)【発明者】
【氏名】チャ,ミュン ソク
【審査官】冨永 達朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-251549(JP,A)
【文献】特開2004-270716(JP,A)
【文献】特開2007-270231(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 51/00
F16K 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超臨界液化機、および
前記超臨界液化機の下部に設けられた弁装置を含み、
前記弁装置は、
調節部材と、
前記調節部材により収縮または弛緩するばねと、
前記ばねと共に収縮または弛緩する安全弁ボディと、
前記安全弁ボディの動きに応じて圧力が加えられる弁ピストンと、
前記弁ピストンを囲むピストンリングと、
前記調節部材、前記ばね、前記安全弁ボディ、前記弁ピストン、および前記ピストンリングを包む弁ハウジングと、
前記弁ハウジングを囲むことによって、外部の物質の浸透を遮断する密閉空間を形成する気密部材と、
前記気密部材を囲む保温材を含む、半導体製造装置。
【請求項2】
前記気密部材は樹脂で構成される、請求項1に記載の半導体製造装置。
【請求項3】
前記気密部材はプラスチックで構成される、請求項2に記載の半導体製造装置。
【請求項4】
前記保温材はスタイロフォームで構成される、請求項1に記載の半導体製造装置。
【請求項5】
ガスを供給する第1ガス供給器と前記ガスの伝達を受ける第2ガス供給器をさらに含み、
前記ガスは前記弁装置により制御される、請求項1に記載の半導体製造装置。
【請求項6】
前記保温材は前記第1ガス供給器と前記第2ガス供給器を囲む、請求項5に記載の半導体製造装置。
【請求項7】
調節部材と、
前記調節部材により収縮または弛緩するばねと、
前記ばねと共に収縮または弛緩する安全弁ボディと、
前記安全弁ボディの動きに応じて圧力が加えられる弁ピストンと、
前記弁ピストンを囲むピストンリングと、
前記調節部材、前記ばね、前記安全弁ボディ、前記弁ピストン、および前記ピストンリングを包む弁ハウジングと、
前記弁ハウジングを囲むことによって、外部の物質の浸透を遮断する密閉空間を形成する気密部材と、
前記気密部材を囲む保温材を含む、弁装置。
【請求項8】
前記気密部材は樹脂で構成される、請求項7に記載の弁装置。
【請求項9】
前記気密部材はプラスチックで構成される、請求項8に記載の弁装置。
【請求項10】
前記保温材はスタイロフォームで構成される、請求項7に記載の半導体製造装置。
【請求項11】
調節部材と、前記調節部材により収縮または弛緩するばねと、前記ばねと共に収縮または弛緩する安全弁ボディと、前記安全弁ボディの動きに応じて圧力が加えられる弁ピストンと、前記弁ピストンを囲むピストンリングと、前記調節部材、前記ばね、前記安全弁ボディ、前記弁ピストン、および前記ピストンリングを包む弁ハウジングと、前記弁ハウジングを囲むことによって、外部の物質の浸透を遮断する密閉空間を形成する気密部材を取り付けて、
前記気密部材を囲む保温材を包装して弁装置を形成し、
前記弁装置を超臨界液化機の下部に設けることを含む、半導体製造装置の設置方法。
【請求項12】
前記気密部材は樹脂で構成される、請求項11に記載の半導体製造装置の設置方法。
【請求項13】
前記気密部材はプラスチックで構成される、請求項12に記載の半導体製造装置の設置方法。
【請求項14】
前記保温材はスタイロフォームで構成される、請求項11に記載の半導体製造装置の設置方法。
【請求項15】
前記弁装置によりガスの供給が制御され、前記ガスが供給される第1ガス供給器と前記ガスの伝達を受ける第2ガス供給器を設けることをさらに含む、請求項11に記載の半導体製造装置の設置方法。
【請求項16】
前記保温材は前記第1ガス供給器と前記第2ガス供給器を囲む、請求項15に記載の半導体製造装置の設置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は凍破防止弁装置およびそれを含む半導体製造装置とその設置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超臨界液化機に設けられた弁装置は、極低温液状流体の流量を制御することができる。弁装置が制御する液状流体が零下に下がる場合、弁装置を囲む大気中の水分が凍結して、弁装置の欠陥を発生させ得る。また、弁装置が空気を流入あるいは流出するとき、弁装置を囲む保温材が空気圧により破損する恐れがある。
【0003】
したがって、弁装置が制御する液状流体が零下に下がる場合に発生し得る弁装置の欠陥を防止し、弁装置を囲む保温材の破損を防止する必要性が台頭している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、極低温の液状流体による弁装置の欠陥を防止し、保温材の破損を防止する弁装置を提供することにある。
【0005】
本発明が解決しようとする他の課題は、極低温の液状流体による弁装置の欠陥を防止し、保温材の破損を防止する弁装置を含む半導体製造装置を提供することにある。
【0006】
本発明が解決しようとする他の課題は、極低温の液状流体による弁装置の欠陥を防止し、保温材の破損を防止する弁装置を含む半導体製造装置の設置方法を提供することにある。
【0007】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は以下の記載から通常の技術者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を達成するための本発明の半導体製造装置は、超臨界液化機、および前記超臨界液化機の下部に設けられた弁装置を含み、前記弁装置は、調節部材と、前記調節部材により収縮または弛緩するばねと、前記ばねと共に収縮または弛緩する安全弁ボディと、前記安全弁ボディの動きに応じて圧力が加えられる弁ピストンと、前記弁ピストンを囲むピストンリングと、前記調節部材、前記ばね、前記安全弁ボディ、前記弁ピストン、および前記ピストンリングを包む弁ハウジングと、前記弁ハウジングを囲むことによって、外部の物質の浸透を遮断する密閉空間を形成する気密部材と、前記気密部材を囲む保温材を含む。
【0009】
いくつかの実施形態で、半導体製造装置の前記気密部材は樹脂で構成される。
【0010】
いくつかの実施形態で、半導体製造装置の前記気密部材はプラスチックで構成される。
【0011】
いくつかの実施形態で、半導体製造装置の前記保温材はスタイロフォームで構成される。
【0012】
いくつかの実施形態で、半導体製造装置は、ガスを供給する第1ガス供給器と前記ガスの伝達を受ける第2ガス供給器をさらに含み、前記ガスは前記弁装置により制御される。
【0013】
いくつかの実施形態で、半導体製造装置の前記保温材は前記第1ガス供給器と前記第2ガス供給器を囲む。
【0014】
前記課題を達成するための本発明の弁装置は、調節部材と、前記調節部材により収縮または弛緩するばねと、前記ばねと共に収縮または弛緩する安全弁ボディと、前記安全弁ボディの動きに応じて圧力が加えられる弁ピストンと、前記弁ピストンを囲むピストンリングと、前記調節部材、前記ばね、前記安全弁ボディ、前記弁ピストン、および前記ピストンリングを包む弁ハウジングと、前記弁ハウジングを囲むことによって、外部の物質の浸透を遮断する密閉空間を形成する気密部材と、前記気密部材を囲む保温材を含む。
【0015】
いくつかの実施形態で、弁装置の前記気密部材は樹脂で構成される。
【0016】
いくつかの実施形態で、弁装置の前記気密部材はプラスチックで構成される。
【0017】
いくつかの実施形態で、弁装置の前記保温材はスタイロフォームで構成される。
【0018】
前記課題を達成するための本発明の半導体製造装置の設置方法は、調節部材と、前記調節部材により収縮または弛緩するばねと、前記ばねと共に収縮または弛緩する安全弁ボディと、前記安全弁ボディの動きに応じて圧力が加えられる弁ピストンと、前記弁ピストンを囲むピストンリングと、前記調節部材、前記ばね、前記安全弁ボディ、前記弁ピストン、および前記ピストンリングを包む弁ハウジングと、前記弁ハウジングを囲むことによって、外部の物質の浸透を遮断する密閉空間を形成する気密部材を取り付けて、前記気密部材を囲む保温材を包装して弁装置を形成し、前記弁装置を超臨界液化機の下部に設けることを含む。
【0019】
いくつかの実施形態で、半導体製造装置の設置方法における前記気密部材は樹脂で構成される。
【0020】
いくつかの実施形態で、半導体製造装置の設置方法における前記気密部材はプラスチックで構成される。
【0021】
いくつかの実施形態で、半導体製造装置の設置方法における前記保温材はスタイロフォームで構成される。
【0022】
いくつかの実施形態で、半導体製造装置の設置方法は、前記弁装置によりガスの供給が制御され、前記ガスが供給される第1ガス供給器と前記ガスの伝達を受ける第2ガス供給器を設けることをさらに含む。
【0023】
いくつかの実施形態で、半導体製造装置の設置方法の前記保温材は前記第1ガス供給器と前記第2ガス供給器を囲む。
【0024】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】いくつかの実施形態による半導体製造装置を説明するための例示的な斜視図である。
図2】いくつかの実施形態による弁装置を説明するための例示的な断面図である。
図3】いくつかの実施形態による半導体製造装置の設置方法を説明するための例示的な流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付する図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述する実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は以下に開示される実施形態に限定されるものではなく互いに異なる多様な形態で実現することができ、本実施形態は単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。明細書全体にわたって同一参照符号は同一構成要素を指すものとする。
【0027】
素子(elements)または層が他の素子または層「上(on)」「の上(on)」と称される場合は他の素子または層の真上だけでなく中間に他の層または他の素子が介在する場合をすべて含む。反面、素子が「直接上(directly on)」または「真上」と称される場合は中間に他の素子または層を介在しない場合を示す。
【0028】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは図面に示されているように一つの素子または構成要素と他の素子または構成要素との相関関係を容易に記述するために使用される。空間的に相対的な用語は図面に示されている方向に加えて使用時または動作時の素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されなければならない。例えば、図面に示されている素子をひっくり返す場合、他の素子の「下(below)」または「下(beneath)」と記述された素子は他の素子の「上(above)」に置かれ得る。したがって、例示的な用語の「下」は下と上の方向をすべて含むことができる。素子は他の方向に配向されてもよく、そのため空間的に相対的な用語は配向によって解釈されることができる。
【0029】
第1、第2などが多様な素子、構成要素および/またはセクションを叙述するために使われるが、これらの素子、構成要素および/またはセクションはこれらの用語によって制限されないのはもちろんである。これらの用語は単に一つの素子、構成要素またはセクションを他の素子、構成要素またはセクションと区別するために使用する。したがって、以下で言及される第1素子、第1構成要素または第1セクションは本発明の技術的思想内で第2素子、第2構成要素または第2セクションであり得るのはもちろんである。
【0030】
本明細書で使用された用語は実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書で、単数形は文面で特記しない限り、複数形も含む。明細書で使用される「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」は、言及された構成要素、段階、動作および/または素子は一つ以上の他の構成要素、段階、動作および/または素子の存在または追加を排除しない。
【0031】
他に定義のない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的および科学的用語を含む)は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に共通して理解される意味で使用される。また、一般的に使用される辞典に定義されている用語は明白に特に定義されていない限り理想的にまたは過度に解釈されない。
【0032】
以下、添付する図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明し、添付図面を参照して説明するにあたり図面符号に関係なく同一であるかまたは対応する構成要素は同じ参照番号を付与し、これに係る重複する説明は省略する。
【0033】
図1はいくつかの実施形態による半導体製造装置を説明するための例示的な斜視図である。
【0034】
図1を参照すると、いくつかの実施形態による半導体製造装置10は弁装置100と、超臨界液化機200を含む。
【0035】
半導体製造装置10は、例えば、原子層蒸着(ALD:Atomic Layer Deposition)装置、化学気相蒸着(CVD:Chemical Vapor Deposition)装置、または原子層化学気相蒸着(ALCVD:Atomic Layer Chemical Vapor Deposition)装置の一部を図示すものであり得る。これに制限されず、半導体製造装置10は、例えば、シリコンウエハやガラスプレートのような基板上に半導体素子を製造するために行われる薄膜蒸着、酸化または窒化、エッチング、研磨、またはリソグラフィ工程などを行う他の半導体製造を行う半導体製造装置の一部を示すものであり得る。
【0036】
弁装置100は超臨界液化機200の下部に設けられる。弁装置100は超臨界液化機200に提供するか、超臨界液化機200から提供される流体の流れを制御することができる。弁装置100の具体的な構成および動作は後述する図2により詳しく説明する。
【0037】
超臨界液化機200は半導体を製造する工程に使用される液体を作ることができる。例えば、超臨界液化機200は弁装置100を介して供給を受けた気体を液体に液化させることができる。
【0038】
超臨界液化機200が気体を液体に液化させる過程で、超臨界液化機200周辺の大気および/または水分の温度を低下させて、大気および/または水分の結氷を引き起こし得る。
【0039】
例えば、超臨界液化機200の下部に配置された弁装置100は、超臨界液化機200によって発生する結氷の影響を受けて、弁装置100に欠陥が発生し得る。
【0040】
したがって、以下で説明するように、弁装置100に気密部材を取り付けることで、超臨界液化機200によって発生し得る欠陥を未然に防止することができる。以下では、いくつかの実施形態による弁装置100と弁装置100を含む半導体製造装置の設置方法について詳しく調べる。
【0041】
図2はいくつかの実施形態による弁装置を説明するための例示的な断面図である。
【0042】
図2を参照すると、いくつかの実施形態による弁装置100は保温材190、気密部材180、ばね102、力導入キャップ104、弁ハウジング105、調節部材106、安全弁排出口108a,108b、安全弁ボディ110、弁ピストン112、ピストンリング114、空圧通路116、弁流入口118、第1ガス供給器120、第2ガス供給器122を含むことができる。
【0043】
弁装置100の構成はこれに制限されず、他の構成をさらに含み得るのはもちろんである。
【0044】
弁装置100は弁流入口118を含む弁ハウジング105により枠が形成されることができる。また、弁ハウジング105は安全弁排出口108a,108bを含むことができる。弁ハウジング105内に弁ピストン112が挿入され、弁ピストン112はピストンリング114を含むことができる。
【0045】
弁流入口118の周囲で、弁ハウジング105は内部にピストンリング114が停止する突出部をさらに含むことができる。
【0046】
弁ピストン112は空圧通路116を含み、空圧通路116は弁ピストン112を貫通する貫通ボアによって形成されることができる。貫通ボアは弁ピストン112の軸と同軸であり得る。
【0047】
弁ピストン112には調節部材106により、収縮または弛緩するばね102を介して圧力が加えられる。ばね102はばね102が持っている弾性力によって、弁ピストン112にばね荷重を加えることができ、ばね102はばね102の弾性力によって、安全弁ボディ110がピストンリング114と接触しない程度のばね102で構成されることができる。
【0048】
ばね102は力導入キャップ104の下部に配置されることができる。力導入キャップ104上には調節部材106が配置され、調節部材106の動きに応じて、ばね102に力を伝達して、ばね102を収縮または弛緩させることができる。
【0049】
弁装置100に注入されるエアーは空圧通路116に沿ってエアー経路を介して移動することができる。
【0050】
弁装置100は第1ガス供給器120から供給され、第2ガス供給器122に伝達されるガスあるいは気体あるいはパージガスあるいはプロセスガスの流れを制御することができる。以下ではガスと通称する。
【0051】
より詳しくは、第1ガス供給器120から供給されるガスは第1経路に沿って弁ピストン112を介して第2ガス供給器122への供給が制御されることができる。仮に、弁ピストン112が開かれてガスが第2ガス供給器122に供給できれば、ガスは第2経路に沿って第2ガス供給器122に伝達されることができる。そうではなく、弁ピストン112が閉じられている場合、第1ガス供給器120から供給されるガスは第2ガス供給器122に伝達されない。
【0052】
ガスの供給経路は本図面に制限されず、第2ガス供給器122から供給されるガスは第2経路に沿って弁ピストン112を介して第1ガス供給器120への供給が制御されることができる。仮に、弁ピストン112が開かれてガスが第1ガス供給器120に供給できれば、ガスは第1経路に沿って第1ガス供給器120に伝達されることができる。そうではなく、弁ピストン112が閉じられている場合、第2ガス供給器122から供給されるガスは第1ガス供給器120に伝達されない。
【0053】
この時、いくつかの実施形態による弁装置100は、弁ハウジング105を囲むことによって、外部の物質(例えば、超臨界液化機200によって結氷した水蒸気など)の浸透を遮断する気密部材180を含む。
【0054】
気密部材180は例えば、樹脂を含む物質で構成されることができる。より詳しくは、例えば、気密部材180はプラスチックで構成されることもできる。
【0055】
いくつかの実施形態による弁装置100は気密部材180を含むことによって、気密部材180と弁ハウジング105の間に密閉空間を形成することによって、外部の物質(例えば、超臨界液化機200によって結氷した水蒸気など)の弁ハウジング105内部への浸透を遮断することによって、弁装置100の欠陥を防止することができる。
【0056】
いくつかの実施形態による弁装置100は気密部材180を囲む保温材190を含む。保温材190は第1ガス供給器120と第2ガス供給器122を囲むこともできる。
【0057】
保温材190は例えば、スタイロフォームで構成されることができる。また他の例としては、保温材190はスポンジで構成されることもできる。
【0058】
いくつかの実施形態による弁装置100は、気密部材180を含むことによって、弁流入口118および/または安全弁排出口108a,108bを介して流入および/または排出されるとき、発生する空気圧によって保温材190が破損することを防止することができる。
【0059】
図3はいくつかの実施形態による半導体製造装置の設置方法を説明するための例示的な流れ図である。
【0060】
図1ないし図3を参照すると、調節部材106と、調節部材106により収縮または弛緩するばね102と、ばね102と共に収縮または弛緩する安全弁ボディ110と、安全弁ボディ110の動きに応じて圧力が加えられる弁ピストン112と、弁ピストン112を囲むピストンリング114と、調節部材106、ばね102、安全弁ボディ110、弁ピストン112、およびピストンリング114を包む弁ハウジング105と、弁ハウジング105を囲むことによって、外部の物質(例えば、超臨界液化機200によって結氷した水蒸気など)の浸透を遮断する密閉空間を形成する気密部材180を取り付ける(S100)。
【0061】
その後、気密部材180を囲む保温材190を包装する(S110)。
【0062】
その後、気密部材180と保温材190を含むいくつかの実施形態による弁装置100を超臨界液化機200の下部に設ける(S120)。
【0063】
以上、添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0064】
10 半導体製造装置
100 弁装置
102 ばね
104 力導入キャップ
105 弁ハウジング
106 調節部材
108a,108b 安全弁排出口
110 安全弁ボディ
112 弁ピストン
114 ピストンリング
116 空圧通路
118 弁流入口
120 第1ガス供給器
122 第2ガス供給器
180 気密部材
190 保温材
200 超臨界液化機
図1
図2
図3