(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-11
(45)【発行日】2023-09-20
(54)【発明の名称】ブレーキ制動トルクセンサ
(51)【国際特許分類】
F16D 66/00 20060101AFI20230912BHJP
F16D 55/30 20060101ALI20230912BHJP
F16D 49/00 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
F16D66/00 Z
F16D55/30
F16D49/00 Z
(21)【出願番号】P 2022544798
(86)(22)【出願日】2021-04-01
(86)【国際出願番号】 CN2021084807
(87)【国際公開番号】W WO2021238403
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2022-07-22
(31)【優先権主張番号】202010457345.5
(32)【優先日】2020-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511208793
【氏名又は名称】石家庄五龍制動器股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲韓▼ 正方
(72)【発明者】
【氏名】▲韓▼ 伍林
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲慶▼▲勝▼
(72)【発明者】
【氏名】侯 ▲増▼▲敏▼
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 永磊
(72)【発明者】
【氏名】崔 ▲徳▼▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】▲ハオ▼ 雄毅
【審査官】宮下 浩次
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第108373089(CN,A)
【文献】中国実用新案第210533594(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 66/00
F16D 55/30
F16D 49/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーキ制動トルクセンサであって、
ブレーキのブレーキアームに開設されてブレーキ素子ヒンジ軸を担持するための長円形軸孔であって、前記長円形軸孔の長手方向が
、制動時にブレーキ素子の摩擦面上の前記ブレーキ素子ヒンジ軸の軸心と同じ高さ位置で
前記ブレーキ素子が受けた
前記ブレーキ素子と被制動素子との間の摩擦力の方向と一致することにより、前記ブレーキ
の制動時に
、前記ブレーキ素子ヒンジ軸が
、前記摩擦力の方向に沿ってブレーキ摩擦力の大きさに応じて変化する変位量を生成する
、長円形軸孔と、
板状体であり、その一端が前記ブレーキの前記ブレーキアームに固定され、他端が閉鎖孔又は開口溝を介して前記ブレーキ素子ヒンジ軸に嵌設され、前記ブレーキ素子ヒンジ軸の前記軸心が静的
下で前記ブレーキアームの前記長円形軸孔の長手方向中央位置に位置する接続板であって、前記ブレーキの制動時に前記ブレーキ素子ヒンジ軸が前記長円形軸孔に生成した
前記変位量を
感じ、前記接続板に対応する板体歪みを生成する
、接続板と、
前記接続板の板面上の
中部位置に固定され、前記接続板にブレーキ作用に応じて生成した前記板体歪みを受力情報に変換し、かつ前記受力情報を電気信号又はデジタル信号の形式で外向きに送信するための引張圧力センサと、
を備える
ことを特徴とするブレーキ制動トルクセンサ。
【請求項2】
前記接続板は長方形輪郭を有するS字形板体であり、前記引張圧力センサは前記接続板の板面の中部に設置され、前記接続板を前記ブレーキの前記ブレーキアームに取り付けた後、前記接続板の長手方向中心線は前記長円形軸孔の長手方向中心線と重なり合うことを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制動トルクセンサ。
【請求項3】
前記接続板は長方形板体であり、前記ブレーキの前記ブレーキアームに固定された固定端は一つの短辺端であり、前記接続板の板体の固定端に近接する二本の長辺にそれぞれ矩形溝口が開設され、二つの矩形溝口のサイズは同じでありかつ接続板に対称的に分布し、前記引張圧力センサは前記矩形溝口の溝底面に設置され、前記接続板を前記ブレーキの前記ブレーキアームに取り付けた後、接続板の長手方向中心線は前記長円形軸孔の長手方向中心線と垂直であることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制動トルクセンサ。
【請求項4】
前記閉鎖孔は直径が前記ブレーキ素子ヒンジ軸の直径より僅かに大きい円孔であり、又は円の半径が前記ブレーキ素子ヒンジ軸の半径より僅かに大きい長円孔であり、前記長円孔の長手方向は前記接続板を前記ブレーキアームに取り付けた後の前記ブレーキアームの前記長円形軸孔の長手方向と垂直であることを特徴とする請求項2又は3に記載のブレーキ制動トルクセンサ。
【請求項5】
前記開口溝は半円形孔を除去した開口長円孔であり、前記開口溝の長手方向は前記接続板を前記ブレーキアームに取り付けた後の前記ブレーキアームの前記長円形軸孔の長手方向と垂直であることを特徴とする請求項2又は3に記載のブレーキ制動トルクセンサ。
【請求項6】
ブレーキ制動トルクセンサであって、
外部収縮式ブレーキのシューに開設されてシューヒンジ軸
が貫通するための長円形軸孔であって、前記長円形軸孔の長手方向が
、制動時に前記シューの摩擦面上の前記シューヒンジ軸の軸心と同じ高さ位置で
前記シューが受けた
前記シューと被制動素子との間の摩擦力の方向と一致することにより、前記外部収縮式ブレーキの制動時に
、前記シューが
、前記摩擦力の方向に沿ってブレーキ摩擦力の大きさに応じて変化する変位量を生成する
、長円形軸孔と、
板状体であり、その上端が円形軸孔に介して前記シューヒンジ軸に嵌設され、その下端が孔軸により前記シューの側壁に嵌合してヒンジ接続され、前記シューヒンジ軸の軸心が静的下で前記シューの前記長円形軸孔の長手方向中央位置に位置する接続板であって、前記外部収縮式ブレーキの制動時に前記シューが前記摩擦力の方向に沿って生成した
前記変位量を
感じ、前記接続板に対応する板体歪みを生成する
、接続板と、
前記接続板の板面上の
中部位置に固定され、前記接続板にブレーキ作用に応じて生成した前記板体歪みを受力情報に変換し、かつ前記受力情報を電気信号又はデジタル信号の形式で外向きに送信するための引張圧力センサと、
を備えることを特徴とするブレーキ制動トルクセンサ。
【請求項7】
前記接続板は長方形輪郭を有するS字形板体であり、前記引張圧力センサは前記接続板の板面の中部に設置され、前記接続板を前記外部収縮式ブレーキの前記シューに取り付けた後、前記接続板の長手方向中心線は前記長円形軸孔の長手方向中心線と重なり合うことを
特徴とする請求項6に記載のブレーキ制動トルクセンサ。
【請求項8】
ブレーキ制動トルクセンサであって、
アームディスクブレーキのブレーキパッドに開設されて前記ブレーキパッドのヒンジ軸
が貫通するための長円形軸孔であって、前記長円形軸孔の長手方向は
、制動時に前記ブレーキパッドの摩擦面上の前記ブレーキパッドの前記ヒンジ軸の軸心と同じ高さ位置で
前記ブレーキパッドが受けた
前記ブレーキパッドと被制動素子との間の摩擦力の方向と一致することにより、前記アームディスクブレーキの制動時に
、前記ブレーキパッドが
、前記摩擦力の方向に沿ってブレーキ摩擦力の大きさに応じて変化する変位量を生成することができる
、長円形軸孔と、
板状体であり、その下端が円形軸孔により前記ブレーキパッドの背面の二つのリブの間に挿入された前記ブレーキパッドの前記ヒンジ軸に嵌設され、その上端が貫通孔により前記ブレーキパッドの前記背面の前記二つのリブの間に設置されたピン軸に嵌設され、それにより接続板が前記ブレーキパッドの前記背面の前記二つのリブの間に形成された溝内に縦方向に設置される接続板であって、前記アームディスクブレーキの制動時に前記ブレーキパッドが前記摩擦力の方向に沿って生成した
前記変位量を
感じ、前記接続板に対応する板体歪みを生成する
、接続板と、
前記接続板の板面上の
中部位置に固定され、前記接続板にブレーキ作用に伴って生成した前記板体歪みを受力情報に変換し、前記受力情報を電気信号又はデジタル信号の形式で外向きに送信するための引張圧力センサと、
を備えることを特徴とするブレーキ制動トルクセンサ。
【請求項9】
前記接続板は長方形輪郭を有するS字形板体であり、前記引張圧力センサは前記接続板の板面の中部に設置され、前記接続板を前記アームディスクブレーキの前記ブレーキパッドに取り付けた後、前記接続板の長手方向中心線は前記長円形軸孔の長手方向中心線と重なり合うことを特徴とする請求項8に記載のブレーキ制動トルクセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は制動トルクセンサに関し、具体的にはブレーキ制動トルクセンサである。
【背景技術】
【0002】
現在、電力油圧アームディスクブレーキに取り付けられた制動トルク検出装置は、制動バネが取り付けられたバネボックス内に制動バネの作動圧力の圧力センサを増設するものであり、制動バネの作動圧力は、ブレーキのブレーキディスクが制動ディスクに摩擦ブレーキを実施する時の正圧力と実質的に同じであり、該正圧力の数値を利用してブレーキディスクと制動ディスクとの間の摩擦係数を乗算すれば、ブレーキディスクが制動ディスクに印加した摩擦力の大きさを取得することができ、さらにブレーキディスクの半径を結合すれば、ブレーキの制動トルクを取得することができ、それによりブレーキ制動トルクへの検出を実現する。
【0003】
このような検出方式は正常な動作状況で電力油圧アームディスクブレーキの制動トルクの大きさのみを検出することができ、ブレーキのブレーキアームが突き上げられる状況が発生すると、制動バネの作動圧力が依然として存在しかつ任意の変化が発生せず、この時、制動トルク検出装置は依然として制動トルクが正常である検出結果を得ることができるが、実際にブレーキはこの時に既に任意の制動力がない。また、ブレーキディスク上の摩擦板が脱落する状況が発生すれば、この時、制動バネの作動圧力が依然として存在するため、制動トルク検出装置は制動トルクが正常であるという検出結果を送信する。ブレーキディスクに発生した油滴、水滴又は摩擦過熱などによりブレーキディスクと制動ディスクとの間の摩擦係数が変化する状況に対して、制動トルク検出装置は依然として制動トルクが正常である検出結果を送信する。
【0004】
これらの実際の状況に合致しない制動トルク検出結果の出現の原因は、該制動トルク検出装置が正圧力を利用して推定された制動摩擦力であり、制動摩擦力の大きさを本当に検出することができず、したがって、検出結果が実際の結果に合致しない状況が自然に避けられないことである。制動トルク検出装置を設置する根本的な目的はブレーキに発生した不測の状況をタイムリーに検出することにより、それに伴って発生する安全事故を回避し、人民生命財産の重大な損失をできるだけ減少させさらに回避することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の目的はブレーキ制動トルクセンサを提供することにより、制動トルク検出が予期せぬ場合に出現した検出結果が事実に合致しないという問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の目的は以下のように実現される。
ブレーキ制動トルクセンサであって、
ブレーキのブレーキアームに開設されてブレーキ素子ヒンジ軸を担持するための長円形軸孔であって、前記長円形軸孔の長手方向が制動時にブレーキ素子の摩擦面上の前記ブレーキ素子ヒンジ軸の軸心と同じ高さ位置で受けた摩擦力の方向と一致することにより、前記ブレーキが制動時に前記ブレーキ素子ヒンジ軸が前記摩擦力の方向に沿ってブレーキ摩擦力の大きさに応じて変化する変位量を生成する長円形軸孔と、
板状体であり、その一端が前記ブレーキの前記ブレーキアームに固定され、他端が閉鎖孔又は開口溝を介して前記ブレーキ素子ヒンジ軸に嵌設され、前記ブレーキ素子ヒンジ軸の軸心が静的で前記ブレーキアームの前記長円形軸孔の長手方向中央位置に位置することにより、ブレーキ素子と前記ブレーキアームとの間に浮遊接続を構成させる接続板であって、前記ブレーキの制動時に前記ブレーキ素子ヒンジ軸が前記長円形軸孔に生成したブレーキ変位量を感知し、かつ接続板に対応する板体歪みを生成するための接続板と、
前記接続板の板面上の前記板体歪みを生成できる最適な位置に固定され、前記接続板にブレーキ作用に応じて生成した前記板体歪みを受力情報に変換し、かつ前記受力情報を電気信号又はデジタル信号の形式で外向きに送信するための引張圧力センサと、を備える。
【0007】
前記接続板は長方形輪郭を有するS字形板体であり、前記引張圧力センサは前記接続板の板面の中部に設置され、前記接続板を前記ブレーキの前記ブレーキアームに取り付けた後、前記接続板の長手方向中心線は前記長円形軸孔の長手方向中心線と重なり合う。
【0008】
前記接続板は長方形板体であり、前記ブレーキの前記ブレーキアームに固定された固定端は一つの短辺端であり、前記接続板の板体の固定端に近接する二本の長辺にそれぞれ矩形溝口が開設され、二つの矩形溝口のサイズは同じでありかつ接続板に対称的に分布し、前記引張圧力センサは前記矩形溝口の溝底面に設置され、前記接続板を前記ブレーキの前記ブレーキアームに取り付けた後、前記接続板の長手方向中心線は前記長円形軸孔の長手方向中心線と垂直である。
【0009】
前記閉鎖孔は直径が前記ブレーキ素子ヒンジ軸の直径より僅かに大きい円孔であり、又は円の半径が前記ブレーキ素子ヒンジ軸の半径より僅かに大きい長円孔であり、前記長円孔の長手方向は前記接続板を前記ブレーキアームに取り付けた後の前記ブレーキアームの前記長円形軸孔の長手方向と垂直である。
【0010】
前記開口溝は半円形孔を除去した開口長円孔であり、前記開口溝の長手方向は前記接続板を前記ブレーキアームに取り付けた後の前記ブレーキアームの前記長円形軸孔の長手方向と垂直である。
【0011】
ブレーキ上のブレーキ素子が装置上の被制動素子をクランプして制動を実施する場合、被制動素子との間の摩擦力により摩擦制動を実現し、ブレーキ制動トルクの大きさは実際には摩擦力の大きさであり、ブレーキの制動時にブレーキ素子ヒンジ軸がブレーキアーム上の長円形軸孔において該摩擦力方向に沿って生成した変位量は摩擦力の大きさに正比例し、したがって、ブレーキ素子ヒンジ軸のこの制動変位量を検出することができ、かつ摩擦力の大きさを反映できる検出データに変換すれば、ブレーキ摩擦力への検出を実現し、さらにブレーキの被制動素子の半径(即ち摩擦力の作用力アーム)を配合すれば、ブレーキ制動トルクの大きさを得ることができる。即ち、ブレーキのブレーキ素子は制動時に、被制動素子(円筒形のブレーキドラム又は円盤状のブレーキディスク等)をクランプして実施された正圧力にブレーキ素子と被制動素子との間の摩擦係数を乗算し、即ちブレーキの制動時に生成された摩擦力になり、制動摩擦力を検出することができれば、ブレーキの制動トルクに対するリアルタイム検出を実現することができる。
【0012】
本願はブレーキアーム上のブレーキ素子ヒンジ軸の軸孔に長円形の軸孔を開設することにより、接続板によりブレーキ素子とブレーキアームとの間に浮遊接続を実現し、このようにブレーキが制動時に、ブレーキ素子ヒンジ軸にブレーキ摩擦力の大きさの変化に伴って変化するブレーキ変位量を生成させることができ、接続板はこの変位量をよく感知することができ、かつ感知されたこのブレーキ変位量を接続板の板体歪みに変換することができ、さらに引張圧力センサにより接続板上のこの板体歪みを受力の大きさの電気信号に変換し、かつ該電気信号を外向きに送信し、これによりブレーキ制動摩擦力に対するリアルタイム検出を実現し、同様にブレーキ制動トルクに対するリアルタイム検出を実現する。本願の鍵はこれにある。
【0013】
本願はさらに以下のように実現することができる。
ブレーキ制動トルクセンサであって、
外部収縮式ブレーキのシューに開設されてシューヒンジ軸を貫通するための長円形軸孔であって、前記長円形軸孔の長手方向が制動時に前記シューの摩擦面上の前記シューヒンジ軸の軸心と同じ高さ位置で受けた摩擦力の方向と一致することにより、前記外部収縮式ブレーキの制動時に前記シューが前記摩擦力の方向に沿ってブレーキ摩擦力の大きさに応じて変化する変位量を生成する長円形軸孔と、
板状体であり、その上端が円形軸孔に介して前記シューヒンジ軸に嵌設され、その下端が孔軸により前記シューの側壁に嵌合してヒンジ接続され、前記シューヒンジ軸の軸心が静的下で前記シューの前記長円形軸孔の長手方向中央位置に位置することにより、前記シューと前記ブレーキアームとの間に浮遊接続を構成させる接続板であって、前記外部収縮式ブレーキの制動時に前記シューが前記摩擦力の方向に沿って生成したブレーキ変位量を感知し、かつ前記接続板に対応する板体歪みを生成するための接続板と、
前記接続板の板面上の前記板体歪みを生成できる最適な位置に固定され、前記接続板にブレーキ作用に応じて生成した前記板体歪みを受力情報に変換し、かつ前記受力情報を電気信号又はデジタル信号の形式で外向きに送信するための引張圧力センサと、を備える。
【0014】
前記接続板は長方形輪郭を有するS字形板体であり、前記引張圧力センサは前記接続板の板面の中部に設置され、前記接続板を前記外部収縮式ブレーキの前記シューに取り付けた後、前記接続板の長手方向中心線は前記長円形軸孔の長手方向中心線と重なり合う。
【0015】
本願はさらに以下のように実現することができる。
ブレーキ制動トルクセンサであって、
アームディスクブレーキのブレーキパッドに開設されて前記ブレーキパッドのヒンジ軸を貫通するための長円形軸孔であって、前記長円形軸孔の長手方向は制動時に前記ブレーキパッドの摩擦面上の前記ブレーキパッドの前記ヒンジ軸の軸心と同じ高さ位置で受けた摩擦力の方向と一致することにより、前記アームディスクブレーキの制動時に前記ブレーキパッドが前記摩擦力の方向に沿ってブレーキ摩擦力の大きさに応じて変化する変位量を生成することができる長円形軸孔と、
板状体であり、その下端が円形軸孔により前記ブレーキパッドの背面の二つのリブの間に挿入された前記ブレーキパッドの前記ヒンジ軸に嵌設され、その上端が貫通孔により前記ブレーキパッドの前記背面の前記二つのリブの間に設置されたピン軸に嵌設され、それにより前記接続板が前記ブレーキパッドの前記背面の前記二つのリブの間に形成された溝内に縦方向に設置されることにより、前記ブレーキパッドと前記ブレーキアームとの間に浮遊接続を構成させる接続板であって、前記アームディスクブレーキの制動時に前記ブレーキパッドが前記摩擦力の方向に沿って生成したブレーキ変位量を感知し、かつ前記接続板に対応する板体歪みを生成するための接続板と、
前記接続板の板面上の前記板体歪みを生成できる最適な位置に固定され、前記接続板にブレーキ作用に伴って生成した前記板体歪みを受力情報に変換し、前記受力情報を電気信号又はデジタル信号の形式で外向きに送信するための引張圧力センサと、を備える。
【0016】
前記接続板は長方形輪郭を有するS字形板体であり、前記引張圧力センサは前記接続板の板面の中部に設置され、前記接続板を前記アームディスクブレーキの前記ブレーキパッドに取り付けた後、前記接続板の長手方向中心線は前記長円形軸孔の長手方向中心線と重なり合う。
【発明の効果】
【0017】
本願は従来の制動トルクセンサがブレーキの制動摩擦力を検出することができないためブレーキの不測の状況で発生した検出結果が実際の状況と合致しないという誤報現象を克服し、制動摩擦力をリアルタイムに検出するため、その検出結果はブレーキ素子と被制動素子との間の摩擦係数の変化に伴って変化することができ、かつ実際の状況と合致し、これによりブレーキに発生した不測の状況をタイムリーに検出することができ、監視管理及び保守員にブレーキの故障及び安全上のリスクをタイムリーに解消するように注意し、ブレーキが制動トルクの低下又は消失による安全事故を回避し、安全生産を実現することに役立ち、生産及び輸送設備の安全使用に役立ち、人民生命財産の安全を保障する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】アームディスクブレーキの構造概略図である。
【
図2】本願の制動トルクセンサの実施例1の構造概略図である。
【
図3】実施例1に使用された二種類の接続板の構造概略図である。
【
図4】実施例1に使用された二種類の接続板の構造概略図である。
【
図5】本願の制動トルクセンサの実施例2の構造概略図である。
【
図6】実施例2に使用された二種類の接続板の構造概略図である。
【
図7】実施例2に使用された二種類の接続板の構造概略図である。
【
図8】本願の制動トルクセンサの実施例3の構造概略図である。
【
図9】本願の制動トルクセンサの実施例4の構造概略図である。
【
図10】実施例4におけるシューの構成を示す図である。
【
図11】本願の制動トルクセンサの実施例5の平面図である。
【
図12】実施例5におけるブレーキパッドの側方向構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
実施例1:
本実施例は、アームディスクブレーキに適用されるブレーキ制動トルクセンサである。該制動トルクセンサはブレーキのブレーキアームに開設された長円形軸孔、ブレーキアームとブレーキパッドを接続する接続板及び接続板に設置された引張圧力センサ等を含む。
【0020】
図1に示すアームディスクブレーキにおいて、ブレーキアーム1上のブレーキパッドのヒンジ軸2を支持するための軸孔は長円形軸孔3に設計され、該長円形軸孔3の長手方向はブレーキ制動時にブレーキパッドの摩擦面上のブレーキパッドのヒンジ軸2の軸心と同じ高さ位置で受けた摩擦力の方向と一致する。このようにしてアームディスクブレーキが制動する時に、該制動摩擦力の作用で、ブレーキパッドのヒンジ軸2はブレーキアーム1の長円形軸孔3においてその長手方向に沿って上向き又は下向きの一段の移動を生成し、制動変位量を形成することができ、具体的な上下移動方向は被制動部品―ブレーキディスクの回転方向に関連し、この制動変位量の大きさはアームディスクブレーキが制動する時にブレーキディスクに印加された正圧力及びブレーキパッドとブレーキディスクとの間の摩擦係数の積の大きさに正比例する。
【0021】
接続板4は、ブレーキパッドのヒンジ軸の制動変位量を検出するための板状の構成部材である。
図3、
図4に示すように、接続板4の具体的な構造は、一枚の長方形板体の板面に板体の短辺に平行な二つのスリットが開設され、二つのスリットの開口方向が逆であり、それにより接続板の板面を三つの相対的に独立して順に接続された部分に分割し、それにより接続板4は長方形輪郭を有するS字形板体を構成することである。接続板4の板体にブレーキパッドのヒンジ軸が嵌設された閉鎖孔5(
図3)又は開口溝6(
図4)が開設される。閉鎖孔5は直径がブレーキパッドのヒンジ軸の直径より僅かに大きい円孔であってもよく、円半径がブレーキパッドのヒンジ軸の半径より僅かに大きい長円孔であってもよい。該長円孔の長手方向は接続板4をブレーキアーム1に取り付けた後のブレーキアーム長円形軸孔3の長手方向と垂直である(
図2)。
【0022】
閉鎖孔5又は開口溝6は接続板の板体の一端に開設され、接続板4の上端がブレーキのブレーキアーム1に固定された後、板体の下端に位置する閉鎖孔5又は開口溝6は即ちブレーキパッドのヒンジ軸2に嵌設され、板体の長手方向中心線はブレーキアーム1上の長円形軸孔3の長手方向中心線と重なり合うか又は実質的に重なり合う(
図2)。
【0023】
図2において、アームディスクブレーキの二組(すなわち4つ)のブレーキアーム1の内側面にそれぞれS字形板体の接続板4が取り付けられ、二つの接続板4が対称的に設置され、接続板4の上端がブレーキアーム1の内側面に固定され、接続板4の下端が閉鎖孔5によりブレーキパッドのヒンジ軸2に嵌設され、ブレーキパッドのヒンジ軸の軸心が静的下でブレーキアーム1の長円形軸孔3の長手方向中央位置に位置し、それにより接続板4によりブレーキパッドとブレーキアーム1との間に浮遊接続を構成する。ブレーキが制動する時、ブレーキパッドのヒンジ軸2はブレーキパッドと共にブレーキ変位量を生成し、それに接続された接続板4はこのブレーキ変位量を感じることができ、かつ接続板4に対応する板体歪みを生成する。
【0024】
図2において、引張圧力センサ7は接続板の板面上の中部位置に固定され、この位置は接続板が板体の歪みを生成できる最適な位置である。引張圧力センサ7は接続板にブレーキ作用に伴って生成された板体歪みを受力情報に変換し、かつ該受力情報を電気信号又はデジタル信号の形式で外部に送信する。該受力情報は即ちブレーキが制動する時に生成された摩擦力と見なすことができ、該制動摩擦力とブレーキディスクの半径を乗算すれば、ブレーキの制動トルクを得ることができる。
【0025】
実施例2:
図5に示すように、本実施例はアームディスクブレーキに適用されるブレーキ制動トルクセンサであり、その基本的な構造は実施例1と基本的に同じであり、接続板の具体的な構造及び取付位置が異なるだけである。
【0026】
図6、
図7に示すように、本実施例において、接続板4は長方形板体であり、それがブレーキのブレーキアーム1に固定された固定端は一つの短辺端であり、接続板4の固定端に近接する二本の長辺にそれぞれ矩形溝口11が開設され、二つの矩形溝口のサイズが同じでありかつ接続板板体に対称的に分布し、それにより二つの矩形溝口の間の板体はネック特徴を呈し、ブレーキ変位量を感知して板体歪みを生成することができる最適な位置になる。引張圧力センサ(図示せず)はそれぞれ接続板4のこの二つの矩形溝口11の溝底面に設置される。
【0027】
接続板4に閉鎖孔5(
図6)を開けてもよく、開口溝6(
図7)を開けてもよい。閉鎖孔5又は開口溝6はいずれも接続板板体の固定端に対向する一端に開設され、開口溝6の開口は接続板4の短辺に位置する。閉鎖孔5は直径がブレーキパッドのヒンジ軸の直径より僅かに大きい円孔であってもよく、円半径がブレーキパッドのヒンジ軸の半径より僅かに大きい長円孔であってもよく、長円孔の長手方向は接続板4をブレーキアーム1に取り付けた後のブレーキアームの長円形軸孔3の長手方向と垂直である。開口溝6は半円形孔を除去した開口長円孔であり、開口溝の長手方向は接続板4をブレーキアーム1に取り付けた後のブレーキアーム上の長円形軸孔3の長手方向と垂直である(
図5)。
【0028】
図5において、接続板4をブレーキのブレーキアーム1に取り付けた後、接続板4の長手方向中心線は長円形軸孔3の長手方向中心線と垂直である。このように、アームディスクブレーキの二組のブレーキアーム1の内側面にそれぞれ一つの上記接続板4を取り付けることにより、各組のブレーキアームに取り付けられた二つの接続板4が対称的に設置され、接続板4の一端がブレーキアーム1の側縁に固定され、接続板4の他端が開口溝(又は閉鎖孔)によりブレーキパッドのヒンジ軸2に嵌設され、ブレーキパッドのヒンジ軸の軸心が静的でブレーキアーム1の長円形軸孔3の長手方向中央位置に位置し、それにより接続板4によりブレーキパッドとブレーキアーム1との間に浮遊接続を構成する。ブレーキパッドのヒンジ軸2が接続板4により横方向に持ち上げられるため、ブレーキパッドのヒンジ軸2の軸端がブレーキアームの長円形軸孔3の長手方向の中部に位置し、ブレーキが制動する時、ブレーキパッドのヒンジ軸2はブレーキパッドと共に縦方向のブレーキ変位量を生成し、このように、接続板4にこのブレーキ変位量を感じることができ、かつ接続板4の矩形溝口の溝底面にブレーキ変位量に対応する板体歪みを生成し、矩形溝口11の溝底面に設置された引張圧力センサは該板体歪みを受力情報に変換し、かつ該受力情報を電気信号又はデジタル信号の形式で外へ送信することができる。
【0029】
実施例3:
本実施例は外部収縮式ブレーキに適用されるブレーキ制動トルクセンサである。該制動トルクセンサはブレーキのブレーキアームに開設された長円形軸孔と、ブレーキアームとシューを接続する接続板及び接続板に設置された引張圧力センサ等を含む。
【0030】
図8に示す外部収縮式ブレーキにおいて、二つのブレーキアーム1にそれぞれ一つのブレーキ素子、即ちシュー8が取り付けられ、二つのブレーキアーム1上のシューヒンジ軸9を担持するための軸孔は長円形軸孔3に設計され、該長円形軸孔3の長手方向は制動時にシューの摩擦面上のシューヒンジ軸9の軸心と同じ高さ位置で受けた摩擦力の方向と一致する。このように外部収縮式ブレーキが制動する時に、該制動摩擦力の作用で、シューヒンジ軸9はブレーキアーム1の長円形軸孔3においてその長手方向に沿って上向き又は下向きの一段の移動を生成し、制動変位量を形成することができ、具体的な上下移動方向は被制動素子、即ちブレーキドラム10の回転方向に関連し、この制動変位量の大きさは外部収縮式ブレーキが制動する時にブレーキドラムに印加された正圧力及びシューとブレーキドラムとの間の摩擦係数の積の大きさに正比例する。
【0031】
本実施例における接続板4の構造は実施例1における接続板の構造と同じであり、説明を省略する。
【0032】
図8において、外部収縮式ブレーキの二つのブレーキアーム1の外側両面にそれぞれ一つのS字形板体の接続板4が取り付けられ、各ブレーキアーム1上の二つの接続板4が対称的に設置され、二つのブレーキアームの同側上の二つの接続板4も対称的に設置される。接続板4の上端はボルト固定又は凸軸ヒンジ接続等の方式でブレーキアーム1の外側壁に設置され、接続板4の下端は直径がヒンジ軸の直径より僅かに大きい円形閉鎖孔によりシューヒンジ軸9に嵌設され、シューヒンジ軸9の軸心を静的下でブレーキアーム1の長円形軸孔3の長手方向中央位置に位置させ、それにより接続板4によりシュー8とブレーキアーム1との間に浮遊接続を構成する。シュー8は接続板4によりブレーキアーム1に接続され、シューヒンジ軸9の軸端はブレーキアームの長円形軸孔3の長手方向の中部に位置し、このように、ブレーキが制動する時、接続板4はシューヒンジ軸9のブレーキ変位量を感じることができ、かつ接続板4に対応する板体歪みを生成する。
【0033】
図8において、引張圧力センサ7は接続板の板面上の中部位置に固定され、この位置は接続板が板体歪みを生成できる最適な位置である。引張圧力センサ7は接続板にブレーキ作用に伴って生成された板体歪みを受力情報に変換し、かつ該受力情報を電気信号又はデジタル信号の形式で外部に送信する。
【0034】
実施例4:
図9に示すように、本実施例も外部収縮式ブレーキに適用されるブレーキ制動トルクセンサであり、それも長円形軸孔3及び接続板4によりブレーキアーム1とシュー8との間の浮遊接続を構築し、実施例3におけるブレーキアーム1に開設された長円形軸孔3をシュー8に開設するように変更し、当然のことながら、接続板4の接続方式もそれに伴って対応する変化を生成する。
【0035】
図9に示すように、本願の制動トルクセンサはブレーキのシュー8に開設された長円形軸孔3、ブレーキアーム1とシュー8を接続する接続板4及び接続板4に設置された引張圧力センサ7などの部分を含む。
【0036】
図9に示す外部収縮式ブレーキにおいて、ブレーキアーム1上のシューヒンジ軸を貫通するための軸孔は依然として円孔であり、シュー8上に開設されシューヒンジ軸9を貫通するための軸孔は長円形軸孔3(
図10)に設計され、該長円形軸孔3の長手方向は制動時にシューの摩擦面上のシューヒンジ軸の軸心と同じ高さ位置で受けた摩擦力の方向と一致することにより、外部収縮式ブレーキの制動時にシューが前記摩擦力の方向に沿ってブレーキ摩擦力の大きさに応じて変化する変位量を生成することができる。
【0037】
接続板4の構造は実施例3における接続板の構造と同じであり、ただ取り付けの方位が逆であり、すなわち、その上端は円形軸孔を介してシューヒンジ軸9に嵌設され、その下端は円孔を介して凸軸と嵌合し、シュー8の側壁にヒンジ接続され、シューヒンジ軸の軸心を静的下でシュー8の長円形軸孔3の長手方向中央位置に位置させ、それによりシュー8とブレーキアーム1との間に浮遊接続を構成する。このように、ブレーキが制動する時、接続板4はシュー8のブレーキ変位量を感じることができ、かつ接続板4に対応する板体歪みを生成する。
【0038】
図9において、引張圧力センサ7は接続板4の板面の中部に固定され、ここは接続板が板体歪みを生成できる最適な位置である。引張圧力センサ7は接続板4にブレーキ作用に伴って生成された板体歪みを受力情報に変換し、かつ該受力情報を電気信号又はデジタル信号の形式で外向きに送信する。
【0039】
実施例5:
図11に示すように、本実施例はアームディスクブレーキに適用されたブレーキ制動トルクセンサであり、それも長円形軸孔3及び接続板4によりブレーキアーム1とブレーキパッド12との間の浮遊接続を構築し、ただ実施例1におけるブレーキアーム1に開設された長円形軸孔3をブレーキパッド12に開設するように変更し、当然のことながら、接続板4の設置及び接続方式もそれに伴って対応する変化を生成する。
【0040】
図11に示すように、本願の制動トルクセンサはブレーキの制動パッドブロック12に開設された長円形軸孔3、ブレーキアーム1と制動パッドブロック12を接続する接続板4及び接続板4に設置された引張圧力センサ7などの部分を含む。
【0041】
図11に示すアームディスクブレーキにおいて、ブレーキアーム1上のブレーキパッドのヒンジ軸を貫通するための軸孔は依然として円孔であり、ブレーキパッド12上に開設されブレーキパッドのヒンジ軸を貫通するための軸孔は長円形軸孔3(
図12)に設計され、該長円形軸孔3の長手方向は制動時にブレーキパッドの摩擦面上のブレーキパッドのヒンジ軸の軸心と同じ高さ位置で受けた摩擦力の方向と一致することにより、アームディスクブレーキの制動時にブレーキパッド12が制動摩擦力の方向に沿って制動摩擦力の大きさに応じて変化する変位量を生成することができる。
【0042】
接続板4の構造は実施例1における接続板の構造と同じであるが、ただその厚さが増加し、かつ取り付け位置が変化する。
図13に示すように、接続板4の下端は円形軸孔によりブレーキパッド12の背面の二本の縦方向のリブ13の間に挿入されたブレーキパッドのヒンジ軸2に嵌設され、接続板4の上端に貫通孔が開設され、ピン軸14に嵌設され、ピン軸14はブレーキパッドの背面の二つのリブ13に貫通して接続され、このように接続板4をブレーキパッドの背面の二つのリブ13の間に形成された溝内に縦方向に設置させ、かつブレーキパッド12とブレーキアーム1との間に浮遊接続を形成させることができる。このように、ブレーキが制動する時、接続板4はブレーキパッド12がブレーキ摩擦力の方向に沿って生成したブレーキ変位量を感じることができ、かつ接続板4に対応する板体歪みを生成する。
【0043】
図11において、接続板4をアームディスクブレーキのブレーキパッド12に取り付けた後、接続板4の長手方向中心線はブレーキパッド12上の長円形軸孔3の長手方向中心線と重なり合う(
図11)。
【0044】
図11において、引張圧力センサ7は接続板4の板面の中部に固定され、ここは接続板4が板体歪みを生成できる最適な位置である。引張圧力センサ7は接続板4にブレーキ作用に伴って生成された板体歪みを受力情報に変換し、かつ該受力情報を電気信号又はデジタル信号の形式で外向きに送信する。
【符号の説明】
【0045】
1:ブレーキアーム、2:ブレーキパッドのヒンジ軸、3:長円形軸孔、4:接続板、5:閉鎖孔、6:開口溝、7:引張圧力センサ、8:シュー、9:シューヒンジ軸、10:ブレーキドラム、11:矩形溝口、12:ブレーキパッド、13:リブ、14:ピン軸。