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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-12
(45)【発行日】2023-09-21
(54)【発明の名称】高炉の操業方法
(51)【国際特許分類】
   C21B 5/00 20060101AFI20230913BHJP
【FI】
C21B5/00 323
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019224616
(22)【出願日】2019-12-12
(65)【公開番号】P2021091948
(43)【公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-08-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120086
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼津 一也
(74)【代理人】
【識別番号】100090697
【弁理士】
【氏名又は名称】中前 富士男
(74)【代理人】
【氏名又は名称】来田 義弘
(74)【代理人】
【識別番号】100176142
【弁理士】
【氏名又は名称】清井 洋平
(72)【発明者】
【氏名】佐々野 裕介
(72)【発明者】
【氏名】田川 智彦
(72)【発明者】
【氏名】野口 顕太郎
(72)【発明者】
【氏名】野村 祥文
【審査官】藤長 千香子
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-362108(JP,A)
【文献】特開2018-119198(JP,A)
【文献】特開2016-003350(JP,A)
【文献】特開2000-309810(JP,A)
【文献】特開昭62-093303(JP,A)
【文献】特開2003-064407(JP,A)
【文献】特開2019-014951(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2008-0058064(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0127635(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C21B 5/00
C21B 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コークス中心装入を実施している高炉の操業において、
炉内原燃料面より上の炉内空間内で、平面視して、高炉中心を中点とする仮想線分の両端点の位置、もしくは前記高炉中心回りに回転対称な仮想正多角形の各頂点の位置に、水を噴射する噴射孔を設け、
高炉操業中に前記各噴射孔から前記高炉中心に向けて仰角0°~仰角10°の方向に水を噴射し、
前記各噴射孔から噴射される噴射水量(ton/h)の差を、前記各噴射孔から噴射される噴射水量の合計量の5質量%以内とすることを特徴とする高炉の操業方法。
【請求項2】
請求項1記載の高炉の操業方法において、前記各噴射孔の位置が前記高炉中心から水平方向に1.0m以上離隔し、前記各噴射孔から噴射される噴射水量が2ton/h~10ton/hであることを特徴とする高炉の操業方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高炉の操業方法に関し、詳細には、コークスの中心装入を実施している高炉操業における高炉炉頂設備の熱劣化防止に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、高炉の安定操業を継続させるためには、逆V字型の融着帯を形成することが必要である。そのためには、炉中心部のO/C(鉱石/コークス)を低く抑えてガス流を発達させ、炉中心部の温度を他の領域より高く維持しなければならない。そこで、炉内に装入するコークスの一部を炉口中心部に装入(コークス中心装入)して炉中心領域のO/Cを局所的に低下させることにより融着帯の形状を制御する方法が採られることがある。
【0003】
通常、炉内に装入されたコークスは、降下過程で鉱石の還元反応によって生じたCOガスによりソリューションロス反応を受け、多量の粉を発生する。発生した多量の粉により炉内の通気性、通液性が悪化するが、コークス中心装入を実施した場合、炉中心部の鉱石量が減少することにより炉中心部でのCOガスの発生量が減少する。その結果、ソリューションロス反応が抑制され、発生粉の少ない健全な炉心が形成される。
【0004】
しかしながら、コークス中心装入を実施すると、高温の排出ガスが炉中心部から高炉外へ集中的に排出されるため、熱による高炉炉頂設備の劣化が顕著となる。
そこで、特許文献1では、高炉炉内の原燃料面を低下させる減尺休風を行うに当たり、原燃料面より上の炉内空間が大幅に増加した際の炉内ガス温度を低下させる発明が開示されている。この発明では、炉頂方向を指向する散水ノズルを原燃料の直上に固定し、炉頂方向に散水した水が炉内を上昇後に下降することにより炉内ガスを冷却する。
また、特許文献2では、高炉炉頂部に設置した散水ノズルから下方に向けて散水する際、原燃料に水が付着しない程度の散水粒子径として高炉炉頂ガスの最大温度を低下させる発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平4-362108号公報
【文献】特開2003-064407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らが特許文献1及び特許文献2記載の方法について検証したところ、以下の課題があることが判明した。
特許文献1記載の方法は、高炉操業中における炉内ガスの冷却を想定していない。従って、高炉操業中に特許文献1記載の方法を実施した場合、散水した水の上昇と下降の距離(距離に伴う冷却時間)が不足し、炉内ガスの冷却が不十分となる。特に、近年多用されている高炉におけるコークスの中心装入操業では、炉心から吹き上がる炉内ガスが高温となる傾向があるため、特許文献1記載の発明が特徴としている炉頂方向の散水、例えば特許文献1の図1(b)の斜線部の散水範囲では、高炉炉頂設備の冷却効果が不足する(炉心に位置する高炉炉頂設備の温度低下が不足する)。
また、特許文献2記載の方法は、散水量が限られるため、コークスの中心装入操業を行う場合、高炉炉頂設備の冷却効果が不足する。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、高炉操業中における高炉炉頂設備の温度上昇を抑制して、熱による高炉炉頂設備の劣化を防止することができる高炉の操業方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、コークス中心装入を実施している高炉の操業において、
炉内原燃料面より上の炉内空間内で、平面視して、高炉中心を中点とする仮想線分の両端点の位置、もしくは前記高炉中心回りに回転対称な仮想正多角形の各頂点の位置に、水を噴射する噴射孔を設け、
高炉操業中に前記各噴射孔から前記高炉中心に向けて仰角0°~仰角10°の方向に水を噴射し、
前記各噴射孔から噴射される噴射水量(ton/h)の差を、前記各噴射孔から噴射される噴射水量の合計量の5質量%以内とすることを特徴としている。
【0009】
本発明では、高炉操業中に炉心から吹き上がる高温の炉内上昇ガスに対して、平面視して回転対称となる各位置から高炉中心に向けて概ね水平方向に均等な量の水(もしくは水が蒸発した蒸気)を噴射し、高温の炉内上昇ガスを撹拌する。これにより、高温の炉内上昇ガスが炉心以外の部位に存在する比較的低温の炉内ガスと混合され、炉心から吹き上がる炉内上昇ガスの温度が低下する。
【0010】
また、本発明に係る高炉の操業方法では、前記各噴射孔の位置が前記高炉中心から水平方向に1.0m以上離隔し、前記各噴射孔から噴射される噴射水量が2ton/h~10ton/hであることを好適とする。
【0011】
当該構成によれば、噴射した水滴が高炉炉頂設備に付着することがないので、粉塵が水滴と共に高炉炉頂設備に付着堆積することが抑制され、高炉炉頂設備の故障を防止し、付着堆積物の定期的な清掃を不要とすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る高炉の操業方法では、平面視して回転対称となる各位置から高炉中心に向けて概ね水平方向に均等な量の水を噴射して、高炉操業中に炉心から吹き上がる高温の炉内上昇ガスと炉心以外の部位に存在する比較的低温の炉内ガスとを混合させることにより、高炉炉頂設備の温度上昇を抑制して、熱による高炉炉頂設備の劣化を防止することができる。
また、本発明に係る高炉の操業方法では、仰角0°~仰角10°の方向に水を噴射するので、散水による原燃料への悪影響を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施の形態に係る高炉の操業方法を実施するベルレス式高炉の炉頂部の縦断面図である。
図2】同炉頂部の平断面図である。
図3】第1の変形例に係る同炉頂部の平断面図である。
図4】第2の変形例に係る同炉頂部の平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、本明細書及び図面において実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0015】
[高炉操業の現況]
従来より高炉の主原料は鉱石と燃料であるコークスであったが、数十年前より徐々に燃料として、低コストである石炭を粉砕した微粉炭がコークスの代替として使用されるようになってきている。近年では、微粉炭の使用量増加に伴ってコークスの使用量が減少している。
【0016】
コークスなどの炉頂からの装入物はそれ自体冷却材であって、炉内ガスとの熱交換を通じて炉内ガスを冷却する機能を果たしている。しかし、上述したように、コークス投入量が近年減少していることから、微粉炭の使用量の増加に応じて炉内ガスの温度は上昇する傾向にある。
【0017】
また、微粉炭の使用量が増加しコークスの使用量が減少することで炉内ガスの通気性が悪化するが、炉内中心部に装入するコークス量の割合を増加させ、炉内上昇ガスを中心流化し、軟化融着帯の形状を逆V字型に維持することにより炉況を安定させている。一方、炉内上昇ガスの中心流化により、高炉水平断面におけるガス温度は、炉頂中心部(炉心部)の温度がピークとなる温度分布となる。
【0018】
このように、従来に比べて微粉炭の使用量を増やしコークス装入量を減らしたことによる炉内ガスの温度上昇と炉内上昇ガスの中心流化によって高炉炉頂設備の熱負荷が上昇している。その結果、高炉炉頂設備の熱的損傷、寿命及びメンテナンス周期の短縮等の問題が生じている。
【0019】
[本発明の技術思想]
コークス中心装入を実施している高炉操業における特許文献1記載の方法の効果を検証するため、コークス中心装入を採用している操業中の高炉に特許文献1記載の方法を適用したところ、炉内ガスの冷却は可能であるものの冷却能が不足し、高炉炉頂設備の損傷を抑制するほどの温度低下が認められなかった。その原因について種々検討した結果、中心装入部位(炉心)から吹き上がる高温の炉内上昇ガスが十分に冷却されない状態で高炉炉頂設備に直接衝突することにより、高炉炉頂設備の温度低下が不十分になるという知見が得られた。
【0020】
そこで、本発明者らは、炉心以外の部位に存在する比較的低温である炉内ガスと、炉心から吹き上がる高温の炉内上昇ガスの撹拌を推進することにより、高炉炉頂設備、特に炉心の設備の温度低下を図ることとした。具体的には、炉心から吹き上がる高温の炉内上昇ガスに対し、概ね水平方向から水(もしくは水が蒸発した蒸気)を噴射して高温の炉内上昇ガスを撹拌して、炉心以外の部位に存在する炉内ガスと混合させることにより、炉内上昇ガスの温度を低下させる。その際、一方向のみからの水噴射であれば、炉内上昇ガスの流れる方向が変化するのみとなるため、平面視して回転対称となる各位置から高炉中心に向けて概ね水平方向に均等な量の水を噴射し、炉内上昇ガスを撹拌する。
【0021】
[本発明の一実施の形態に係る高炉の操業方法]
本発明の一実施の形態に係る高炉の操業方法ではベルレス式高炉を使用する。本実施の形態に係る高炉の操業方法を実施するベルレス式高炉の炉頂部10の縦断面を図1に、炉頂部10の平断面を図2に示す。
ベルレス式高炉は高炉炉頂設備として旋回コーン12と旋回シュート13を備えている。ベルレス式高炉の操業では、炉頂部10の炉口に設置された旋回コーン12内の駆動装置(図示省略)により炉内周方向に旋回し、鉛直方向に傾動する旋回シュート13を介して原燃料20であるコークスと鉱石を炉内に装入する。コークス中心装入を実施している高炉操業では、炉内中心部21にコークスを優先的に装入しながら、コークスと鉱石を層状に装入する。
【0022】
本実施の形態では、炉内原燃料20の上面より上の炉内空間11において、平面視して、高炉中心15を中点とする仮想線分22の両端点の位置に、水を噴射する散水ノズル16(噴射孔の一例)が設置されている(図2参照)。各散水ノズル16には散水配管17を介して水が供給される。供給される水の温度は20℃~50℃程度である。
また、炉内ガスの温度を測定するため、各散水ノズル16及び散水配管17の直下には測温ゾンデ18が設置されている。
【0023】
各散水ノズル16は高炉中心15から水平方向に1.0m以上離隔した位置に設置することが望ましい。高炉中心15からの離隔距離が1.0m未満の場合、ノズル孔が炉内上昇ガスに直接接触する可能性があり、散水ノズル16の交換頻度が増えるおそれがある。
【0024】
散水ノズル16から高炉中心15に向けて噴射され、高炉中心15に供給される水流の中心軸の角度は仰角0°~仰角10°の範囲とする。
仰角がマイナス、即ち伏角になると、散水ノズル16が下向きとなり、炉内上昇ガスに含まれる粉塵によってノズル孔が閉塞する原因となる場合がある。このため、水の噴射方向は仰角0°以上がよい。一方、仰角が10°を超えると、炉内上昇ガスに対する撹拌性が低下し、吹き上がる炉内上昇ガスに向けて噴射した水が炉内上昇ガスに同伴する流れとなる傾向が強くなる。その結果、優位な撹拌効果が得られなくなる。
【0025】
各散水ノズル16から噴射される噴射水量(ton/h)の差は各散水ノズル16から噴射される噴射水量の合計量の5質量%以内とする。
各散水ノズル16から噴射される噴射水量の差が大きいと、炉内上昇ガスの流れる方向が変化するのみとなるため、各散水ノズル16から噴射される噴射水量に実質的な差が無いようにする。
【0026】
各散水ノズル16から噴射される噴射水量は2ton/h~10ton/hであることが望ましい。
各散水ノズル16から噴射される噴射水量が10ton/hを超えると、噴射水の一部が蒸気化せず、高炉炉頂設備に水滴が付着する場合がある。その場合、水滴と共に粉塵が高炉炉頂設備に付着することがあるため、高炉炉頂設備の定期的な清掃が必要となる。
一方、各散水ノズル16から噴射される噴射水量が少ないと、散水配管17内で水が蒸気化する現象が顕著となり、散水配管17内における異物の付着堆積が顕著になる。また、散水配管17を断熱材で被覆する等の手間が増加する。本発明者らの知見では、各散水ノズル16から噴射される噴射水量を2ton/h以上とすれば、散水配管17内における異物の顕著な付着堆積は見られなかった。
【0027】
上記実施形態では、平面視して高炉中心15を中点とする仮想線分22の両端点の位置に散水ノズル16を配置したが、平面視して高炉中心15回りに回転対称な仮想正多角形の各頂点の位置に散水ノズル16を配置してもよい。平面視して高炉中心15回りに回転対称な仮想正三角形23の各頂点の位置に散水ノズル16を配置した第1の変形例を図3に、平面視して高炉中心15回りに回転対称な仮想正四角形24の各頂点の位置に散水ノズル16を配置した第2の変形例を図4にそれぞれ示す。
【0028】
なお、回転対象となる各位置(即ち、平面視して、高炉中心を中点とする仮想線分の両端点の位置、もしくは高炉中心回りに回転対称な仮想正多角形の各頂点の位置)に散水ノズル16を設ける際、幾何学的な該当位置(両端点または各頂点)に設けても良いし、所定の誤差が存在しても良い。本実施の形態では、散水ノズル16を設ける場所と幾何学的な該当位置との距離を、散水ノズル16を設ける場所(高さ位置)における高炉直径の5%以下としており、この程度の誤差であっても本発明の効果が得られることを確認している(高炉炉容積が5000m程度であれば、直径は約30mであり、1.5m以下の誤差であればよい)。本実施の形態における、各散水ノズル16の高低差(最も高い位置にある散水ノズルと最も低い位置にある散水ノズルの高低差)は0.5m以下としており、この程度の範囲であっても本発明の効果は得られている。
【0029】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、上記実施の形態では、ベルレス式高炉としているが、ベル式高炉でもよい。また、上記実施の形態では、噴射孔に散水ノズルを使用しているが、金属管などでもよい。
【実施例
【0030】
本発明の効果について検証するために実施した検証試験について説明する。
コークス中心装入を採用している操業中の高炉を使用して本発明の効果について検証した。散水ノズルの噴射角度、噴射位置(対称、非対称)、高炉中心から散水ノズルまでの離隔距離、散水ノズル1本あたり水量、散水ノズル間の水量差をパラメータとして高炉炉頂設備の温度変化を測定した。
【0031】
高炉炉頂設備温度の良否判定は以下のように行った。
散水しない場合の高炉炉頂設備の温度は1200℃程度であり、高炉炉頂設備温度の低下代が600℃以上の場合◎(優)、500℃以上600℃未満の場合○(良)、500℃未満の場合×(不可)とした。
試験結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
検証試験より判明した事項を以下に列記する。
・実施例は全て温度良否が○以上であった。本発明に係る請求項1の条件の範囲内において、水量や噴射位置の離隔距離の値により温度低下代が異なるが、○または◎の評価が得られている。
・散水ノズルの交換頻度が半年~1年である実施例1に対し、高炉中心から散水ノズルまでの離隔距離を1.0m以上とした実施例5~8は散水ノズルの交換頻度が1年超であった。なお、実施例9の離隔距離も1.0mであったが、散水ノズル1本あたり水量を15.0ton/hとしたため、高炉炉頂設備への顕著な粉塵付着が観察された。
【0034】
・散水ノズルを片側1箇所とした比較例1、噴射角度が仰角0°~仰角10°の範囲外であった比較例2及び比較例3、散水ノズル間の水量差が20質量%であった比較例4は温度良否が×であった。特に、噴射角度が仰角-45°であった比較例3は、ノズル詰まりが突然発生し、冷却能がダウンした。
【符号の説明】
【0035】
10:炉頂部、11:炉内空間、12:旋回コーン(高炉炉頂設備)、13:旋回シュート(高炉炉頂設備)、15:高炉中心、16:散水ノズル(噴射孔)、17:散水配管、18:測温ゾンデ、20:原燃料、21:炉内中心部、22:仮想線分、23:仮想正三角形、24:仮想正四角形
図1
図2
図3
図4