(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-12
(45)【発行日】2023-09-21
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20230913BHJP
【FI】
A63F13/69 510
(21)【出願番号】P 2021198983
(22)【出願日】2021-12-08
(62)【分割の表示】P 2019125311の分割
【原出願日】2019-07-04
【審査請求日】2022-03-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100212923
【氏名又は名称】清水 貴雄
(72)【発明者】
【氏名】三嶋 文子
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-051362(JP,A)
【文献】特開2015-085084(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザによる操作信号を受信して所定のゲームの進行状況を管理するゲーム進行管理手段、および
媒体抽選が要求されたことを契機として、複数のゲーム媒体が記憶された抽選リストに含まれるいずれかの前記ゲーム媒体をユーザと関連づける当選媒体として決定する媒体抽選実行手段、
として機能させ、
前記媒体抽選実行手段は、
前記抽選リストに含まれる複数の前記ゲーム媒体の並び順を決定し、
前記媒体抽選が要求されたことを契機として、前記並び順に従って前記当選媒体を決定し、
所定条件が満たされた場合に、
現在の前記並び順とは関係なく、前記並び順に基づく前記媒体抽選の現在の状態
に基づいて、新たな前記並び順を
決定する、
コンピュータプログラム。
【請求項2】
コンピュータを、
ユーザによる操作信号を受信して所定のゲームの進行状況を管理するゲーム進行管理手段、および
媒体抽選が要求されたことを契機として、複数のゲーム媒体が記憶された抽選リストに含まれるいずれかの前記ゲーム媒体をユーザと関連づける当選媒体として決定する媒体抽選実行手段、
として機能させ、
前記媒体抽選実行手段は、
前記抽選リストに含まれる複数の前記ゲーム媒体の並び順を決定し、
前記媒体抽選が要求されたことを契機として、前記並び順に従って前記当選媒体を決定し、
所定条件が満たされた場合に、前記並び順において、特定のゲーム媒体が、前記特定のゲーム媒体以外の前記ゲーム媒体よりも先に前記当選媒体として選択されうるように
前記並び順を変更する、
コンピュータプログラム。
【請求項3】
コンピュータを、
ユーザによる操作信号を受信して所定のゲームの進行状況を管理するゲーム進行管理手段、および
媒体抽選が要求されたことを契機として、複数のゲーム媒体が記憶された抽選リストに含まれるいずれかの前記ゲーム媒体をユーザと関連づける当選媒体として決定する媒体抽選実行手段、
として機能させ、
前記媒体抽選実行手段は、
前記抽選リストに含まれる複数の前記ゲーム媒体の並び順を決定し、
前記媒体抽選が要求されたことを契機として、前記並び順に従って前記当選媒体を決定し、かつ
前記並び順が所定の規則に従っている場合には、所定の特典を前記ユーザの識別情報と関連づけ、
前記特典は、前記当選媒体となりうる前記ゲーム媒体を異なる種類の前記ゲーム媒体に変更することである、
コンピュータプログラム。
【請求項4】
請求項1~
3のいずれか1項に記載のコンピュータプログラムを記憶する記憶部と、
前記コンピュータプログラムを実行する制御部と、
を備える、
コンピュータ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザによる抽選要求(ガチャ要求)を受けつけたことを契機として、ユーザに付与するゲーム媒体を選択するための、いわゆるガチャと呼ばれる抽選が実行されるゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ガチャによって選択されたゲーム媒体に関する情報は、ユーザの識別情報と関連づけられる。そして、ユーザの識別情報と関連づけられたゲーム媒体に関する情報は、ユーザのゲーム装置へ送信される。これにより、ゲーム媒体がユーザに付与される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のガチャにおいて、サーバ装置は、ユーザによってガチャが要求されるたびに処理負荷の伴う抽選処理を実行する必要があった。すなわち、ガチャが要求されるたびに、サーバ装置は乱数を発生させて、その乱数に対応するキャラクタを特定する処理を実行する必要があった。そのため、特に多数のユーザが一斉にガチャを要求する場合には、そのたびに、サーバ装置の処理負荷が大きくなってしまうという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、コンピュータ装置の処理負荷が小さいガチャを提供することのできるコンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、
コンピュータ装置を、
ユーザの操作に基づいて媒体抽選が要求されたことを契機として、複数のゲーム媒体が記憶された抽選リストに含まれるいずれかの前記ゲーム媒体を前記ユーザの識別情報と関連づける当選媒体として決定する媒体抽選実行手段、
として機能させ、
前記媒体抽選実行手段は、
所定のタイミングにおいて、前記抽選リストに含まれる複数の前記ゲーム媒体の並び順を決定し、
前記ユーザの操作に基づいて前記媒体抽選が要求されたことを契機として、前記並び順に従って前記当選媒体を決定する、
コンピュータプログラムである。
【0008】
また、第1の発明において、
前記媒体抽選実行手段は、前記所定のタイミング以降において初めて前記媒体抽選が要求されたときに最初に前記当選媒体として決定される前記ゲーム媒体である先頭選択媒体を決定してもよい。
【0009】
また、第1の発明において、
前記媒体抽選実行手段は、前記並び順において前記ユーザが指定した前記ゲーム媒体を前記先頭選択キャラクタとして決定してもよい。
【0010】
また、第1の発明において、
前記媒体抽選実行手段は、前記並び順の少なくとも一部を表示部に表示させるための情報を送信してもよい。
【0011】
また、第1の発明において、
前記媒体抽選実行手段は、前記並び順のうちに配置されている特定の前記ゲーム媒体の配置位置を表示部に表示させるための情報を送信してもよい。
【0012】
また、第1の発明において、
前記媒体抽選実行手段は、つぎに前記媒体抽選が要求されたときに選択される前記ゲーム媒体である次回選択媒体が特定の条件を満たしている場合に、前記特定の条件を満たしている前記ゲーム媒体を前記次回選択媒体から解除し、前記並び順においてそのつぎ以降に配置されている前記ゲーム媒体を前記次回選択媒体として決定してもよい。
【0013】
また、第1の発明において、
前記媒体抽選実行手段は、所定の条件が満たされた場合に、前記並び順を変更してもよい。
【0014】
また、第1の発明において、
前記並び順は、円環状であり、
前記媒体抽選実行手段は、
左回りおよび右回りのいずれかの選択順により前記当選媒体を決定するかを決定し、
前記媒体抽選が要求されたことに基づいて、決定された前記選択順で特定の規則に従って前記当選媒体を決定していき、前記並び順において1周した場合において、すべての前記ゲーム媒体が選択されている場合には、前記並び順を再度決定し、前記並び順において1周した場合において、すべての前記ゲーム媒体が選択されていない場合には、同一の前記並び順に基づいてさらにつぎの周の前記選択順で前記当選媒体を決定してもよい。
【0015】
また、第1の発明において、
前記媒体抽選実行手段は、前記ユーザの操作に基づいて、あるいは、所定の抽選に基づいて、前記並び順についていずれの方向に向かって前記当選媒体を決定していくかに関する選択順を決定してもよい。
【0016】
また、第1の発明において、
前記媒体抽選実行手段は、前記並び順が所定の規則に従っている場合には、所定の特典を前記ユーザの識別情報と関連づけてもよい。
【0017】
第2の発明は、第1の発明のコンピュータプログラムを記憶する記憶部と、前記コンピュータプログラムを実行する制御部と、を備える、
コンピュータ装置である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、コンピュータ装置の処理負荷が小さいガチャを提供することのできるコンピュータプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本実施形態における、ゲームシステムの構成を示す図である。
【
図2】本実施形態における、ゲームシステムで実行されるゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
【
図3】本実施形態における、キャラクタの並び順の模式図を示す一例である。
【
図4】本実施形態における、ゲームシステムで実行されるゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態における、ゲームシステムで実行されるゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態における、選択順序決定処理を示すフローチャートである。
【
図7】他の実施形態における、キャラクタの並び順の模式図を示す一例である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[実施形態]
本発明の実施形態にかかるゲームシステム1について、
図1~
図6を参照して説明する。ゲームシステム1は、
図1のとおり、サーバ装置2とゲーム装置3とを備える。
【0021】
<ゲームの説明>
コンピュータ装置であるサーバ装置2により、ゲーム装置3で実行される下記のゲームが提供される。具体的には、ゲーム装置3では、ユーザがタッチパッド350を介して仮想ゲーム空間上のプレイヤキャラクタを操作して進行する複数のステージ(以下、「クエスト」という。)を備える所定のゲームが実行される。
【0022】
本実施形態において、ゲーム装置3にて実行されるゲームには、ユーザの操作に基づいて使用キャラクタとして設定されるとともにユーザが操作するプレイヤキャラクタが敵キャラクタであるモンスターを討伐するクエストパートがある。例えば、ゲーム中の1つのクエストでは、制限時間内にプレイヤキャラクタがモンスターを討伐すればそのクエストのクリア条件が満たされる。このクエストは、ユーザがタッチパッド350を操作することで進行する。
【0023】
また、このゲームには、前記クエストパートのほか、媒体抽選(ガチャ)パートがある。このガチャパートでは、複数種類のゲーム媒体のうちからいずれかのゲーム媒体が選択される。具体的には、ガチャパートでは、ユーザがゲームを有利に進めることができるよう、より強力な装備、あるいは、より能力値の高いキャラクタなどのゲーム媒体に関する情報とユーザの識別情報とを関連づけるためのガチャが実行される。
【0024】
本実施形態において、ガチャパートにおいては、複数のガチャイベントが用意されている。ガチャイベントには、例えば、期間限定で実施されるガチャイベント、あるいは常時実施されるガチャイベントなどがある。ユーザは、いずれかのガチャイベントを選択したのち、そのガチャイベントのために用意された抽選リスト(ガチャリスト)に基づいてガチャを実行することができる。
【0025】
また、それぞれのガチャイベントにおいては、1回の抽選要求(ガチャ要求)で1体のキャラクタを選択する単発ガチャと、1回のガチャ要求で10体のキャラクタを選択する10連ガチャとが用意されている。
【0026】
本実施形態においてガチャで選択されるゲーム媒体はキャラクタである。また、ユーザに付与されるキャラクタには、それぞれパラメータの種類として体力値、スキル値のほか、属性、レアリティ(希少度)が設けられている。
【0027】
例えば、本実施形態では、キャラクタに設定される属性には、火属性、水属性、風属性などがパラメータとして設けられており、レアリティには、ノーマル、レア、激レア、超激レアなどがパラメータとして設けられている。各キャラクタには、いずれか1つの属性およびレアリティが設定されている。
【0028】
以下では、キャラクタとユーザの識別情報とを関連づけ、ユーザの識別情報が関連づけられたキャラクタに関する情報を当該ユーザのゲーム装置3へ送信することを、「キャラクタをユーザに付与する」という場合がある。
【0029】
ユーザは、ガチャによって得られたキャラクタを使用キャラクタとして設定することができる。
【0030】
<ハードウェア構成>
図1を参照して、サーバ装置2のハードウェア構成および機能的構成、ならびに前記ゲームが実行されるゲーム装置3のハードウェア構成および機能的構成について説明する。
【0031】
なお、ゲーム装置3には、そのゲーム装置3に対応づけてユーザアカウントが付与される。このユーザアカウントはユーザアカウント情報(ユーザの識別情報)として管理される。
【0032】
ゲーム装置3が通信ネットワーク4を介してサーバ装置2と通信を行う場合には、そのゲーム装置3からユーザの識別情報が送信される。送信されたユーザの識別情報は、サーバ装置2において所定の認証がなされる。これにより、サーバ装置2とゲーム装置3との通信が可能となる。
【0033】
また、ユーザには、ゲームをプレイするにあたってゲームアカウントが付与される。ゲームアカウントは、ゲームアカウント情報として管理される。
【0034】
<サーバ装置2のハードウェア構成>
サーバ装置2は、
図1のとおり、制御部20、記憶部21、およびネットワークインターフェース22を備える。
【0035】
記憶部21およびネットワークインターフェース22は、バス200を介してサーバ装置2の制御部20に接続される。
【0036】
制御部20は、サーバ装置2の動作を制御する。
【0037】
記憶部21は、主にHDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)で構成される。
【0038】
記憶部21には、例えば、ゲーム装置3にてプレイされるゲームを実行するためのゲームプログラムを配信するための配信プログラムおよびデータが記憶される。
【0039】
ネットワークインターフェース22は、サーバ装置2とゲーム装置3との間でデータを送受信するために、通信ネットワーク4に接続される。
【0040】
<サーバ装置2の制御部20の機能的構成>
サーバ装置2の制御部20は、
図1のとおり、本発明のコンピュータプログラムを実行することにより、照合手段201、ゲーム進行管理手段202、媒体抽選実行手段203、および通信手段204として機能する。
【0041】
<照合手段201の説明>
照合手段201は、ゲーム装置3から送信されるユーザの識別情報を用いて、ユーザアカウントの認証を行う。
【0042】
<ゲーム進行管理手段202の説明>
ゲーム進行管理手段202は、ゲーム装置3のユーザからの操作信号を受信して、ゲームの本編の進行状況を管理する。具体的には、ゲーム進行管理手段202は、例えば、仮想ゲーム空間でキャラクタを動作させたり、キャラクタの体力値を管理したりする。
【0043】
また、ゲーム進行管理手段202は、後述の通信手段204を介してゲームの本編の進行状況をゲーム装置3へ送信する。
【0044】
<媒体抽選実行手段203の説明>
媒体抽選実行手段203は、通信手段204を介してゲーム装置3から後述のガチャ要求情報を受信したことを契機としてガチャを実行する。
【0045】
具体的には、ガチャが要求された場合には、媒体抽選実行手段203は、ガチャリストから後述の並び順に基づいてキャラクタを選択し、選択されたキャラクタ(当選キャラクタ)に関する情報を生成する。
【0046】
以下では、一度ガチャで選択されたキャラクタは、その後選択されない(後述の次回選択キャラクタとはならない)例が記載されている。
【0047】
ガチャリストは、前述のとおりガチャのイベントごとに用意されている。ユーザは、例えば、
図2における仮想ボタン341を押下することによりガチャイベント1を選択することができ、仮想ボタン342を押下することによりガチャイベント2を選択することができる。
【0048】
媒体抽選実行手段203は、ユーザがある1つのガチャイベントについて並び順決定要求をした場合(例えば、初めてガチャイベントが選択された場合)に、ガチャリストに含まれるすべてのキャラクタの並び順を決定する。
【0049】
具体的には、ガチャイベント1とガチャイベント2とが用意されている場合において、ユーザがガチャイベント1を初めて選択したときに、ガチャイベント1のガチャリストに含まれるすべてのキャラクタの並び順が決定される。
【0050】
ガチャイベント1のガチャリストに含まれるすべてのキャラクタは、
図3のとおり、円環状に並べられる。なお、
図3に記載されている「A」、「B」などは、それぞれ「キャラクタA」、「キャラクタB」などを意味する。
【0051】
また、本実施形態において、ガチャイベントごとのキャラクタの並び順は、ユーザごとに決定される。そして、決定されたキャラクタの並び順は、ユーザの識別情報と関連づけられてサーバ装置2の記憶部21に記憶される。
【0052】
ついで、媒体抽選実行手段203は、選択されたガチャイベント1について先頭選択キャラクタ決定要求がなされた場合(例えば、初めてそのガチャイベント1が選択された場合)に最初に選択するキャラクタである先頭選択キャラクタ343を決定する。また、媒体抽選実行手段203は、その先頭選択キャラクタ343を記憶部21に記憶させる。
図3の例では、キャラクタGが先頭選択キャラクタ343として選択されている。
【0053】
ついで、媒体抽選実行手段203は、所定の抽選に基づいて、先頭選択キャラクタ343を基準として左回りおよび右回りのいずれの選択順により当選キャラクタを選択するかを決定する。
図3では、抽選の結果、右回りの選択順により当選キャラクタが決定される例が記載されている。
【0054】
その後、媒体抽選実行手段203は、ガチャイベント1に基づいて初めてガチャが要求された場合に、先頭選択キャラクタ343に設定されているキャラクタを当選キャラクタとしてユーザの識別情報と関連づけ、その情報をゲーム装置3へ送信する。
【0055】
また、媒体抽選実行手段203は、先頭選択キャラクタ343が当選キャラクタとしてユーザに付与されたのち、並び順でつぎのキャラクタ(
図3の例では、キャラクタZ)を次回選択キャラクタとして記憶部21に記憶させる。
【0056】
媒体抽選実行手段203は、それ以降にガチャが要求された場合には、次回選択キャラクタに設定されているキャラクタを当選キャラクタとしてユーザの識別情報と関連づけ、その情報をゲーム装置3へ送信する。
【0057】
また、媒体抽選実行手段203は、当選キャラクタがユーザに付与されると、そのキャラクタを選択済みとする。
【0058】
媒体抽選実行手段203は、ユーザの操作に基づくガチャが要求されたことを契機として並び順からすべてのキャラクタが選択されるまで前記の処理を繰り返す。
【0059】
なお、決定された並び順がリセットされたのち(例えば、ガチャリストからすべてのキャラクタが選択されたのち)に、再度並び順決定要求がなされた場合には、前述の処理に従って並び順等が再度決定される。
【0060】
このように、本発明においては、あるガチャイベントが初めて選択されたとき(並び順決定要求がなされたとき)にそのガチャイベントについてのガチャリスト中のキャラクタの並び順が決定され、その後は、並び順に従ってキャラクタが選択される。すなわち、本発明によれば、いったんキャラクタの並び順が決定されれば、その後にガチャ要求がなされても抽選処理は実行されない。そのため、サーバ装置2の処理負荷を小さくすることができる。
【0061】
なお、ユーザがガチャイベントを選択したのち、「単発ガチャ」を要求した場合(
図4における仮想ボタン344がタッチされた場合)には、媒体抽選実行手段203は、ユーザによる1回のガチャ要求で1体のキャラクタを選択する。
【0062】
一方、ユーザがガチャイベントを選択したのち、「10連ガチャ」を要求した場合(
図4における仮想ボタン345がタッチされた場合)には、媒体抽選実行手段203は、ユーザによる1回のガチャ要求で10体のキャラクタを選択する。
【0063】
図5は、ガチャが実行されたあとのゲーム画面を示す例である。キャラクタ表示枠346には、ガチャによって選択されたキャラクタ名(
図5の例では、「キャラクタG」)、当該キャラクタの属性(
図5の例では、「水属性」)、および当該キャラクタのレアリティ(
図5の例では、「ノーマル」)が表示されている。
【0064】
<通信手段204の説明>
通信手段204は、ゲーム装置3との間で、ユーザの識別情報、ゲームプログラム、ゲームアカウント情報、および課金アイテムなどのゲームデータなどを送受信する。
【0065】
また、通信手段204は、ユーザによる操作信号、並び順決定要求に関する情報、先頭選択キャラクタ決定要求に関する情報、ガチャ要求情報などをゲーム装置3から受信する。通信手段204が受信したガチャ要求情報は媒体抽選実行手段203へ送信される。
【0066】
また、通信手段204は、媒体抽選実行手段203が生成した当選キャラクタなどをゲーム装置3へ送信する。
【0067】
<ゲーム装置3のハードウェア構成>
ゲーム装置3は、
図1のとおり、スピーカ330、液晶画面340、およびタッチパッド350が内蔵される、例えば、スマートフォンなどの端末装置である。このゲーム装置3において、サーバ装置2から配信されたゲームに関するゲームプログラムおよびデータに基づいてゲームが進行する。
【0068】
また、ゲーム装置3は、サーバ装置2との間で、インターネットあるいはLANなどの通信ネットワーク4を介して互いにデータ通信をすることができる。
【0069】
ゲーム装置3は、制御部30、記憶部31、ネットワークインターフェース32、オーディオ処理部33、グラフィック処理部34、および操作部35を備える。
【0070】
記憶部31、ネットワークインターフェース32、オーディオ処理部33、グラフィック処理部34、および操作部35は、バス300を介して、制御部30に接続される。
【0071】
制御部30は、ゲーム装置3の動作を制御する。
【0072】
記憶部31は、主にHDD、RAMおよびROMで構成される。記憶部31には、例えば、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびデータが記憶される。
【0073】
ネットワークインターフェース32は、ゲーム装置3とサーバ装置2との間でデータを送受信するために、通信ネットワーク4に接続される。これにより、ゲーム装置3にゲームプログラムおよびゲームデータがダウンロードされる。
【0074】
オーディオ処理部33は、制御部30の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ処理部33には、スピーカ330が接続される。ゲーム音声は、スピーカ330から出力される。
【0075】
グラフィック処理部34は、制御部30の指示に従って仮想ゲーム空間およびプレイヤキャラクタなどを含むゲーム画像を動画形式で描画する。グラフィック処理部34にて動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面として液晶画面340に表示される。
【0076】
操作部35には、ユーザからの操作信号が入力される。本実施形態において操作部35には、入力位置検出装置であるタッチパッド350を介してユーザからの操作信号が入力される。ユーザはタッチパッド350をタッチすることによって、キャラクタの選択、クエストの選択、あるいは、プレイヤキャラクタの操作等を行う。
【0077】
<ゲーム装置3の制御部30の機能的構成>
ゲーム装置3の制御部30は、サーバ装置2からダウンロードされたゲームプログラムを実行することで、
図1のとおり、ゲーム実行手段301、媒体抽選要求手段302、および通信手段303として機能する。
【0078】
<ゲーム実行手段301の説明>
ゲーム実行手段301は、ユーザによるタッチパッド350の操作に基づいて、クエストパートおよびガチャパートを備えるゲームをゲーム装置3に実行させる。
【0079】
ゲーム実行手段301は、ユーザからの操作信号およびサーバ装置2のゲーム進行管理手段202から送信される情報などに基づいてゲームを進行させる。
【0080】
具体的には、ゲーム実行手段301は、ゲームデータに含まれるゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部31から読み出し、二次元または三次元の仮想ゲーム空間を生成する。
【0081】
また、ゲーム実行手段301は、仮想ゲーム空間にプレイヤキャラクタを配置する。そして、ゲーム実行手段301は、ユーザによるタッチパッド350の操作、および、ゲーム進行管理手段202から送信されるゲームの進行状況に応じて、仮想ゲーム空間におけるプレイヤキャラクタの行動を制御する。
【0082】
また、ゲーム実行手段301は、仮想ゲーム空間、プレイヤキャラクタ、および仮想操作ボタンをゲーム画面として液晶画面340に表示するための情報を生成する。これらの情報に従って、グラフィック処理部34が液晶画面340上にゲーム画像を描画する。
【0083】
例えば、液晶画面340には、
図2、
図4、
図5のとおり、画面上部から「ユーザランク」、「宝石数」などが表示される。なお、この宝石は、ユーザが購入することにより、または、ログインボーナスなどにより、ユーザに付与される。
【0084】
また、ゲーム実行手段301は、ユーザの識別情報と関連づけられた当選キャラクタに関する情報を受信したのち、これらの情報を液晶画面340に表示させる。
【0085】
<媒体抽選要求手段302の説明>
媒体抽選要求手段302は、ユーザの操作に基づいて必要な量の宝石を消費してガチャ要求を行う。ガチャ要求が行われると、媒体抽選要求手段302はガチャ要求情報を生成する。このガチャ要求情報は通信手段303を介してサーバ装置2へ送信される。
【0086】
具体的には、媒体抽選要求手段302は、ユーザが「単発ガチャ」のボタン344を押下した場合には、単発ガチャ用のガチャ要求情報を生成する。
【0087】
一方、媒体抽選要求手段302は、ユーザが「10連ガチャ」のボタン345を押下した場合には、10連ガチャ用のガチャ要求情報を生成する。
【0088】
サーバ装置2が受信したガチャ要求情報の種類により、サーバ装置2にて、対応するガチャが実行される。
【0089】
また、媒体抽選要求手段302は、初めてある1つのガチャイベントが選択されたときに、並び順決定要求に関する情報、および先頭選択キャラクタ決定要求に関する情報を生成する。これらの情報は、通信手段303を介してサーバ装置3へ送信される。
【0090】
<通信手段303の説明>
通信手段303は、例えば、サーバ装置2からゲームに関するゲームプログラム、および当選キャラクタに関する情報、などの情報を受信する。
【0091】
また、通信手段303は、例えば、ユーザの操作に基づいて、ユーザの識別情報、ゲームアカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、ユーザによる操作信号、並び順決定要求に関する情報、先頭選択キャラクタ決定要求に関する情報、およびガチャ要求情報などの情報をサーバ装置3へ送信する。
【0092】
<選択順序決定処理の説明>
以下、
図6を参照して、本発明の選択順序決定処理について説明する。なお、後述の制御手段および処理手順は一例であり、本発明の実施形態はこれらには限られない。処理手順等は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0093】
まず、ユーザの操作に基づいて、ゲーム装置3の媒体抽選要求手段302がガチャイベントを選択する(ステップS1)。
【0094】
ついで、サーバ装置2の媒体抽選実行手段203が、選択されたガチャイベントがそのユーザによって初めて選択されたガチャイベントであるか(並び順決定要求がなされたか)否かが判定される(ステップS2)。
【0095】
選択されたガチャイベントがユーザによって初めて選択されたガチャイベントではないと判定された場合(S2:NO)には、媒体抽選実行手段203は、次回選択キャラクタを記憶部21から読み出したのち、処理は後述のステップS6へ進む。
【0096】
一方、選択されたガチャイベントがユーザによって初めて選択されたガチャイベントであると判定された場合(S2:YES)には、媒体抽選実行手段203が、ガチャリストに記憶されているキャラクタの並び順を決定する(ステップS3)。
【0097】
ついで、媒体抽選実行手段203が、並び順が決定されたキャラクタの中から、それ以降に初めてガチャが要求されたときに最初に選択される先頭選択キャラクタ343を決定し、記憶部21に記憶させる(ステップS4)。
【0098】
ついで、媒体抽選実行手段203が、先頭選択キャラクタ343を基準として、左回りおよび右回りのいずれの選択順により当選キャラクタを決定するかを決定する(ステップS5)。
【0099】
ついで、媒体抽選要求手段302が、ユーザの操作に基づいて、ガチャ要求を実行する(ステップS6)。
【0100】
ついで、媒体抽選実行手段203が、ガチャの要求に必要な量である宝石とユーザの識別情報との関連づけを解除する。これにより、必要な量の宝石が消費される(ステップS7)。
【0101】
ついで、媒体抽選実行手段203は、次回選択キャラクタ(そのガチャイベントに基づく初めてのガチャ要求である場合には先頭選択キャラクタ343)の情報に基づいて当選キャラクタに関する情報を生成する(ステップS8)。
【0102】
ついで、媒体抽選実行手段203は、当選キャラクタをユーザの識別情報と関連づけて、その情報をゲーム装置3へ送信する。これにより、当選キャラクタがユーザに付与される(ステップS9)。
【0103】
ついで、媒体抽選実行手段203は、当選キャラクタを選択済みとしたのち、並び順のつぎのキャラクタを次回選択キャラクタに設定し(ステップS10)、次回選択キャラクタに関する情報を記憶部21に記憶させる。その後、本発明の選択順序決定処理は終了する。
以上の手順により、本発明の選択順序決定処理が実行される。
【0104】
以上をまとめると、本実施形態のコンピュータプログラムは、
サーバ装置2を、
ユーザの操作に基づいてガチャが要求されたことを契機として、複数のキャラクタが記憶されたガチャリストに含まれるいずれかのキャラクタをユーザに付与する当選キャラクタとして決定する媒体抽選実行手段203、
として機能させ、
媒体抽選実行手段203は、
所定のタイミング(例えば、ユーザがある1つのガチャイベントを選択した場合)において、ガチャリストに含まれるすべてのキャラクタの並び順を決定し、
所定のタイミング以降に初めてガチャが要求されたときに最初に当選キャラクタとして決定される先頭選択キャラクタ343を決定し、
ユーザの操作に基づいてガチャが要求されたことを契機として、先頭選択キャラクタ343から並び順に従って当選キャラクタを決定する。
【0105】
<発明の効果>
本実施形態のコンピュータプログラムによれば、コンピュータ装置の処理負荷が小さいガチャを提供することができる。
【0106】
[他の実施形態]
前記実施形態とは異なり、媒体抽選実行手段が、所定の条件が満たされた場合(例えば、ユーザが所定の操作を行った場合、ユーザが課金を行った場合、所定のゲーム進行状況となった場合)に、並び順を変更してもよい。
【0107】
例えば、媒体抽選実行手段は、所定の条件が満たされた場合には、並び順に残っているキャラクタのみに基づいて再度並び順を決定してもよい。
【0108】
具体的には、所定の条件が満たされた場合に、並び順に残っているキャラクタのうちから次回選択キャラクタが再度選択され、その次回選択キャラクタを先頭選択キャラクタとして並び順が再度決定されてもよい。
【0109】
また、媒体抽選実行手段は、所定の条件が満たされた場合に、激レア以上のレアリティを備えるキャラクタがガチャによって選択されやすくなるように、キャラクタの並び順を変更することができる。
【0110】
また、所定の条件が満たされた場合(例えば、次回選択キャラクタが所定レアリティ以下あるいは所定レアリティ以上のキャラクタであった場合、次に選択されるキャラクタの所定の属性であるキャラクタであった場合、または次回選択キャラクタをユーザがすでに所有している場合)に、次回選択キャラクタがスキップされてもよい。すなわち、所定の条件が満たされた場合には、次回選択キャラクタのさらにつぎのキャラクタが次回選択キャラクタに設定されてもよい。
【0111】
また、前記実施形態では、ガチャの種類がボックスガチャの例が記載されているが、選択されたキャラクタがガチャリストから排除されない、完全確率方式のガチャに対して本発明を適用することもできる。
【0112】
前記実施形態では、並び順を視覚的に把握することができる例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、仮想的な並び順が決定されてデータとして管理されていればよい。具体的には、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9のように並び順に応じた並び整理番号が用意されており、ガチャリストのキャラクタそれぞれにこの整理番号が割り当てられていればよい。そして、先頭選択キャラクタの整理番号が5で左回りと指定されていれば、5、4、3、2、1、9、8、7、6の順にキャラクタが選択されればよい。
【0113】
また、前記実施形態では、
図3のように円環状の並び順でキャラクタが並べられる例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、媒体抽選実行手段は、
図7のとおり、直線状の並び順でキャラクタを並べることもできる。
【0114】
図7は、横一列の直線状に並べられたキャラクタのうちキャラクタCが先頭選択キャラクタ343として選択されており、キャラクタCから右側に向かってキャラクタが選択される例である。この場合において、右端のキャラクタRが選択されたのちは、左端のキャラクタBが次回選択キャラクタに設定されてもよいし、並び順および先頭選択キャラクタ343が再抽選されてもよい。
【0115】
また、
図7の例とは異なり、キャラクタの並び方向は横に限られず、縦であってもよい。
【0116】
この場合であっても、前記と同様、視覚的に把握することができるように横方向あるいは縦方向に並べられる必要はなく、データとして次回選択キャラクタを識別することができるように管理されていればよい。
【0117】
また、媒体抽選実行手段は、所定の条件が満たされた場合に(あるいは、常時)、ガチャリストにおけるキャラクタの並び順の少なくとも一部をゲーム装置の液晶画面に表示させるための情報を送信することができる。この場合には、例えば、キャラクタの属性(火属性など)のみ、あるいは、所定のレアリティ以上のキャラクタのみが表示されてもよい。
【0118】
また、前記実施形態においては、ユーザごとにキャラクタの並び順および先頭選択キャラクタが決定される例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、ユーザを所定の規則に従ってグループ分けし、ユーザのグループごとにキャラクタの並び順および先頭選択キャラクタが決定されてもよい。
【0119】
また、すべてのユーザについて、キャラクタの並び順は同じであるが、ユーザごとに先頭選択キャラクタが異なっていてもよい。逆に、すべてのユーザについて、先頭選択キャラクタは同じであるが、ユーザごとにキャラクタの並び順が異なっていてもよい。
【0120】
また、前記実施形態において、所定のタイミングは、ユーザが初めてガチャイベントを選択したときである例が記載されているが、本発明はこれには限られない。所定のタイミングは、例えば、ガチャイベントが発生したとき、あるいは、ユーザがガチャイベントに基づいて初めてガチャ要求を行ったときであってもよい。
【0121】
またさらに、例えば、あるガチャイベントが発生したときに並び順のみが先に決定され、その後にユーザがそのガチャイベントに基づいて初めてガチャを要求したときに抽選が実行されて先頭選択キャラクタが決定されてもよい。
【0122】
また、前記実施形態においては、並び順が決定された以降に先頭選択キャラクタが決定される例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、先頭選択キャラクタが決定されたのちに、その先頭選択キャラクタを基準とした並び順が決定されてもよい。
【0123】
また、媒体抽選実行手段は、並び順が所定の規則に従っている場合には、所定の特典がユーザに付与されてもよい。例えば、並び順においてノーマルのキャラクタが複数体連続して並べられている場合には、そのうちの1体が激レア以上のキャラクタに変更されてもよい。また、2体の激レアのキャラクタの間に1体のノーマルキャラクタがある場合には、そのノーマルキャラクタが激レア以上のキャラクタに変更されてもよい。
【0124】
また、前記実施形態とは異なり、媒体抽選実行手段は、ユーザの操作に基づいて、先頭選択キャラクタを基準として左回りおよび右回りのいずれの選択順により当選キャラクタを決定するかを決定してもよい。
【0125】
この場合において、所定の条件が満たされた場合にのみ、媒体抽選実行手段は、ユーザによる選択順の選択操作を受けつけてもよい。
【0126】
また、前記実施形態とは異なり、媒体抽選実行手段が、左回りおよび右回りのいずれかの選択順により複数個飛ばしでキャラクタを選択するかを決定してもよい。例えば、2個飛ばしでキャラクタが選択されることが決定された場合に、1周目が終了したのちに2周目、2周目が終了したのちに3周目がなされるというように、特定の規則(2個飛ばし)に基づいて、すべてのキャラクタが選択されるまで複数回周回してもよい。
【0127】
また、所定の条件が満たされている場合には、媒体抽選実行手段は、先頭選択キャラクタを激レア以上のキャラクタの中から選択してもよい。
【0128】
さらには、媒体抽選実行手段は、キャラクタの並び順を決定するにあたって、キャラクタの種類(例えば、レアリティ、属性)が一部に固まらないように分散配置してもよい。逆に、媒体抽選実行手段は、キャラクタの並び順を決定するにあたってキャラクタの種類が一部に固まるように配置してもよい。
【0129】
さらに、キャラクタの並び順の中に、あらかじめキャラクタの種類が決定されていないキャラクタが存在していてもよい。この場合には、そのキャラクタが選択された場合に抽選が行われ、その抽選によって決定された種類のキャラクタがユーザに付与されればよい。
【0130】
さらには、媒体抽選実行手段は、50体のキャラクタが記憶されたガチャリストの中から30体のキャラクタを抽選で選択し、それらのキャラクタの並び順を決定してもよい。
【0131】
前記実施形態では、一度選択されたキャラクタはガチャリスト(並び順)から削除されない代わりに次回以降のガチャで選択されなくなる例が記載されている。しかしながら、本発明はこれには限られない。例えば、一度選択されたキャラクタはガチャリスト(並び順)から削除されてもよい。
【0132】
また、並び順決定要求は、例えば、専用の要求ボタン操作がなされたときに実行されてもよく、初めてガチャイベントが選択されたときに実行されてもよく、また、初めてガチャが要求されたときに実行されてもよい。
【0133】
また、先頭キャラクタ決定要求は、例えば、専用の要求ボタン操作がなされたときに実行されてもよく、初めてガチャイベントが選択されたときに実行されてもよく、また、初めてガチャが要求されたときに実行されてもよい。
【0134】
なお、先頭選択キャラクタをいずれのキャラクタとするか(また、右回り、左回りのいずれの回りでキャラクタが選択されていくか)をユーザが選択することができてもよい。
【0135】
並び順から最も早く特定のキャラクタ(激レア以上などの高レアリティのキャラクタ)が選択される選択順が判断され、右回りおよび左回りのうちのいずれか早いほうの選択順が選択されてもよい。
【0136】
また、ユーザがまだ所有していないキャラクタが早く選択される選択順が選択されてもよい。
【0137】
これらを組み合わせて、ユーザが所有しておらず、さらに高レアリティのキャラクタが早く選択される選択順が選択されてもよい。
【0138】
なお、これらは、ユーザが選択してもよく、また、例えば所定の条件が満たされた場合に媒体抽選実行手段が自動で選択してもよい。
【0139】
また、媒体抽選実行手段が、並び順のいずれに高レアリティのキャラクタが存在するかを示唆するための情報をゲーム装置に送信してもよい。例えば、媒体抽選実行手段が、ユーザが課金をしたときに示唆するための情報を送信してもよく、また、示唆するための情報を送信するか否かを抽選で決定してもよい。
【0140】
またさらに、媒体抽選実行手段が並び形式抽選を行ってもよい。並び形式抽選では、並び順が、例えば、円環状になるのか、8の字状になるのか、直線状になるのかなどが決定される。
【0141】
また、前記実施形態では、ガチャリストからすべてのキャラクタが選択されたときに並び順がリセットされる例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、ユーザの操作に基づいて、並び順がリセットされてもよい。
【0142】
前記実施形態では、ゲーム媒体はキャラクタであったが、ゲーム媒体は武器あるいは装備などのアイテム、またはガチャを実行するときなどに消費される宝石などであってもよい。
【0143】
また、前記実施形態では、コンピュータ装置がサーバ装置である例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、一のユーザのゲーム装置がサーバ装置として機能してもよい。この場合には、BLUETOOTH(登録商標)で一方のゲーム装置と他方のゲーム装置とが接続されていてもよい。また、ゲーム装置単体でガチャが実行されてもよい。
【0144】
また、前記実施形態においては、ゲーム装置はスマートフォンなどの端末装置である例が記載されているが、本発明は、これには限られない。ゲーム装置は、例えば、ディスプレイおよびコントローラが外部接続される据え置き型のゲーム装置、あるいは、パーソナルコンピュータであってもよい。
【符号の説明】
【0145】
1 ゲームシステム
2 サーバ装置
201 照合手段
202 ゲーム進行管理手段
203 媒体抽選実行手段
204 通信手段
3 ゲーム装置
301 ゲーム実行手段
302 媒体抽選要求手段
303 通信手段
4 通信ネットワーク