(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-12
(45)【発行日】2023-09-21
(54)【発明の名称】電気車両充電ステーション
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20230913BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20230913BHJP
B60L 53/31 20190101ALI20230913BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
H02J7/00 P
B60L50/60
B60L53/31
(21)【出願番号】P 2021538934
(86)(22)【出願日】2019-04-16
(86)【国際出願番号】 GB2019051087
(87)【国際公開番号】W WO2019215423
(87)【国際公開日】2019-11-14
【審査請求日】2022-03-01
(32)【優先日】2018-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】521108401
【氏名又は名称】アーバン エレクトリック ネットワークス リミテッド
【氏名又は名称原語表記】URBAN ELECTRIC NETWORKS LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100145241
【氏名又は名称】鈴木 康裕
(72)【発明者】
【氏名】フリーリング-ウィルキンソン、オリビア
【審査官】高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】特表2021-536224(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102011105421(DE,A1)
【文献】特表2017-512452(JP,A)
【文献】登録実用新案第3030065(JP,U)
【文献】特開2015-116010(JP,A)
【文献】特開2011-160615(JP,A)
【文献】特開2012-100448(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 1/00 -41/06
B60L 1/00 - 3/12
7/00 -13/00
15/00 -58/40
H01R 13/56 -13/72
H02G 3/08 - 3/20
H02J 7/00 - 7/12
7/34 - 7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を形成する底部、側壁、上部を有し、上部には開口部が設けられた、地下に設置するためのケーシングと、
引込位置と伸展位置の間で移動可能な支柱と、
支柱にかかる荷重または支柱の上方の障害物を検出するための支柱またはケーシングに設けられた荷重センサと、
電源に接続され、電気車両の電源コネクタを受け入れるための電源ソケットと、
を備え、
電源ソケットは、支柱の上方端に近接する支柱の側面に取り付けられ、支柱の下方端はケーシングに受け入れられ、支柱は、支柱を地下のケーシングの内部空間内に収納するための引込位置と、電源ソケットを地上のケーシングの外部で支持するための地上の伸展位置との間で、開口部を通って移動可能であり、
ケーシングの底部またはケーシングの底部の近傍のケーシングの側壁に、ケーシングから流体を排出するためのアパーチャーが設けられ、
支柱がケーシングの内部空間内の引込位置にあるところで、荷重または障害物が荷重センサにより検出された場合支柱が引込位置から移動することを防止する、
電気車両充電ステーション。
【請求項2】
支柱およびケーシングに結合された動力アクチュエータをさらに含み、動力アクチュエータは、支柱を伸展位置と引込位置との間でケーシングに対して相対的に移動させるように配置されている、請求項1に記載の電気車両充電ステーション。
【請求項3】
支柱は、第1のセクションおよび第2のセクションを含む伸縮式支柱であり、各セクションは、中空の内部および2つの端部を定義する側壁を有する管状部材であり、第2のセクションは、第1のセクションの中空の内部またはその周囲に摺動可能に配置されている請求項1または請求項2に記載の電気車両充電ステーション。
【請求項4】
第1のセクションの上端は閉鎖され、第2のセクションは伸展位置において第1のセクションと底部との間に配置されている請求項3に記載の電気車両充電ステーション。
【請求項5】
動力アクチュエータは、第1のセクションに結合され、かつ任意に第2のセクションに結合されている請求項2および3に従属する場合の請求項4に記載の電気車両充電ステーション。
【請求項6】
動力アクチュエータが、第1のセクションの上端に近接する第1のセクション上の点に接合されている請求項5に記載の電気車両充電ステーション。
【請求項7】
電源ソケットは、第1のセクションに接合され、第1のセクションの側壁から間隔をおいて配置され、ソケットを封止するためのカバーが設けられ、カバーは、ソケットの端部に端部でヒンジされ、ソケットから離れて旋回可能であり、引込位置では、第2のセクションの側壁は、第1のセクションの側壁とソケットとの間またはその周りに配置される請求項3乃至6のいずれかに記載の電気車両充電ステーション。
【請求項8】
ソケットを流体の浸入から封止するためのカバーの外周に弾力性のあるシールが配置されている請求項7に記載の電気車両充電ステーション。
【請求項9】
各セクションの側壁は、非円形の形状を有している請求項3乃至8のいずれかに記載の電気車両充電ステーション。
【請求項10】
支柱は中空であり、支柱内にシースが設けられ、シースが支柱の長さを通って延び、電気ケーブルを収容するための中空である、請求項1乃至9のいずれかに記載の電気車両充電ステーション。
【請求項11】
支柱は、第3のセクションを含み、第3のセクションは、中空の内部を定義する側壁と2つの端部とを有する管状部材であり、第3のセクションは、第2のセクションの中空内部の内またはその周りに摺動可能に配置されている請求項3または請求項3に従属する場合の請求項4乃至10のいずれかに記載の電気車両充電ステーション。
【請求項12】
支柱の第1のセクションは、支柱を伸展するおよび/または引き込むために支柱の第2のセクションと係合するように配置された係合手段を含む、請求項3または請求項3に従属する場合の請求項4乃至11のいずれかに記載の電気車両充電ステーション。
【請求項13】
支柱を伸縮させるためのガイド手段を含み、ガイド手段は、支柱の長手方向軸に実質的に平行な軸上に支柱のコーナーに隣接して配置された少なくとも1つのロッドまたは柱状物と、少なくとも1つのロッドと支柱との間のコネクタとを含む請求項1乃至12のいずれかに記載の電気車両充電ステーション。
【請求項14】
動力アクチュエータが、支柱の中心長手方向軸と実質的に平行でかつ間隔を置いて軸に沿って延びるように配置されている、請求項2または請求項2に従属する場合の請求項3乃至13のいずれかに記載の電気車両充電ステーション。
【請求項15】
支柱が引込位置にあるとき支柱の頂部はケーシングの上壁と面一である請求項1に記載の電気車両充電ステーション。
【請求項16】
ケーシングはプレートを含み、プレートは、ケーシングの上部に着脱可能に固定され、アパーチャーは支柱の伸長および引込のためプレートを通って提供され、支柱が引込位置にあるとき支柱の頂部はプレートの上部と面一である請求項1に記載の電気車両充電ステーション。
【請求項17】
地面に穴を掘るステップと、穴の中に電気車両充電ステーションを配置するステップと、を含む、請求項1乃至16のいずれかに記載の電気車両充電ステーションの設置方法。
【請求項18】
電気車両充電ステーションを使用して電気車両を充電する方法であって、
電気車両充電ステーションの支柱を引込位置から伸展位置へと移動させ、
充電ケーブルを電源ソケットに接続し、
電気車両が十分に充電されたら、充電ケーブルをソケットから取り外し、
電気車両充電ステーションの支柱を伸展位置から引込位置へと移動させ、
支柱がケーシングの内部空間内の引込位置にあるところで、
支柱にかかる荷重または
支柱の上方の障害物が
支柱またはケーシングに設けられた荷重センサにより検出された場合支柱が引込位置から移動することを防止する、
方法。
【請求項19】
電気車両充電ステーションの支柱を引込位置から伸展位置に移動させることは、携帯型電子デバイスを使用して電気車両充電ステーションのプロセッサにメッセージを送信することを含み、メッセージは、プロセッサが電気車両充電ステーションの少なくとも1つのアクチュエータに電気車両充電ステーションの支柱を引込位置から伸展位置に移動させることを引き起こす請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気車両充電ステーションに関する。
【背景技術】
【0002】
電気車両、特に電気自動車の人気が高まっている。電気車両のバッテリは定期的に充電する必要があり、そのためには充電ステーションの隣に長時間、通常40分以上駐車する必要がある。ガソリン車やディーゼル車の燃料補給とは異なり、充電は瞬時ではないため、使用されている電動カーの数の増加に対応するために、多数の充電ステーションを提供する必要がある。
【0003】
このため、多くの都市では、電気車両充電ステーションを路上に設置している。一般的に、電気車両充電ステーションには、舗装道路上に設置された柱状物が含まれており、その上に主電源に接続された1つ以上のソケットが取り付けられている。ソケットは、適切な高さで充電ソケットを支えるために、柱状物やその他の構造物に取り付けなければならず、これは多くの国で規制要件となっている。
【0004】
しかし、歩行者の数が多い地域では、歩道のスペースが制限され、歩行者の混雑が増すため、好ましくない場合もある。また、充電ステーションの柱状物は、より雑然とした都市環境につながるため、見苦しいと考えられることもある。最後に、追加の固定されたストリートファーニチャーの存在は、ストリートファーニチャーの周りを清掃する必要があるため、街路清掃をより困難にする。
【0005】
にぎわっている都市環境では地上のスペースが不足していることに加えて、地下には利用可能なスペースが限られていることが多い。発掘の深さは、一般的に、水道管、電力ケーブル、排水などの公共施設を邪魔しないように制限されており、地域によっては比較的地表に近い場所に設置されている場合もある。
【0006】
本発明の目的は、改良された電気車両充電ステーションを提供することである。
【発明の概要】
【0007】
本発明の第一の側面によれば、内部空間を形成する底部、側壁、上部を有し、上部には開口部が設けられた、地下に設置するためのケーシングと、引込位置と伸展位置の間で移動可能な支柱と、支柱にかかる荷重または支柱の上方の障害物を検出するための支柱またはケーシングに設けられた荷重センサと、および電源に接続され、電気車両の電源コネクタを受けるための電源ソケットと、を備え、電源ソケットは、支柱の上方端に近接する支柱の側面に取り付けられ、支柱の下方端はケーシングに受け入れられ、支柱は、支柱を地下のケーシングの内部空間内に収納するための引込位置と、電源ソケットを地上のケーシングの外部で支持するための地上の伸展位置との間で、開口部を通って移動可能であり、ケーシングの底部またはケーシングの底部の近傍のケーシングの側壁に、ケーシングから流体を排出するためのアパーチャーが設けられ、支柱がケーシングの内部空間内の引込位置にあるところで、荷重または障害物が荷重センサにより検出された場合支柱が引込位置から移動することを防止する、電気車両充電ステーションが提供される。
【0008】
任意の機能は、従属請求項に記載されている。
【0009】
ケーシングは、電子機器、機械部品、および引込位置にある支柱のためのハウジングを提供する。ケーシングは、地下に設置することができ、引込位置にあるときに障害物にならないように充電ステーションを舗道に設置することができる。引込位置では、支柱はケーシングの中に完全に隠されている。充電ステーションが使用されるときには、支柱はケーシングの開口部を通ってケーシングから伸展位置まで引き上げられる。ケーシングの上面は、地面の高さまたはその近くに設置されることが想定されており、実際には舗装と連続していてもよい。その後、支柱は舗装の上に突出し、規制要件を満たすために適切な高さで充電ソケットを提供する。
【0010】
ケーシングは、使用中、地中(または実質的に地表より高くない)にとどまっていてもよい。支柱は、ケーシングに対してまたは通って相対的に移動してもよい。
【0011】
ケーシングは、余分なケーブルまたはワイヤを受け入れるための第2のコンパートメントを、前部または後部または側面に任意に含んでもよい。これは、支柱および支柱伸縮手段のための主コンパートメントに付加される。言い換えれば、ケーシングは、ケーブルのための収納を提供するためのマルチコンパートメントケーシングである。ケーシングの上部にプレートが固定されていてもよい。プレートは、支柱に対応するアパーチャーを有していてもよい。プレートを取り外すことにより、その場でのサービスまたは修理を容易に行うことができる。
【0012】
電気車両充電ステーションは、支柱およびケーシングに接続された動力アクチュエータをさらに含んでもよく、この場合、動力アクチュエータは、支柱を伸展位置と引込位置との間でケーシングに対して相対的に移動させるように配置されている。
【0013】
動力アクチュエータは、ユーザの身体的な労作を必要とせずに支柱を伸展位置に移動させるための手段を提供する。これにより、引込位置でつまずく危険となる可能性のある、支柱の上部にハンドルまたはグリップを設ける必要性も回避される。
【0014】
電気車両充電ステーションは、油圧アクチュエータまたは油圧アームを含んでもよい。油圧アームは、支柱の下に配置されてもよい。油圧アームは、支柱の中心からオフセットした位置に配置されてもよい。油圧アクチュエータを作動させるためのポンプが設けられていてもよい。油圧アクチュエータ(およびポンプ)は、アームを伸縮させるために油を使用してもよい。ポンプは、ケーシング内に配置されていてもよい。ポンプは、アクチュエータの後方に設置されていてもよい。
【0015】
油圧アクチュエータは、多段式油圧アクチュエータ(例えば、2段式油圧アクチュエータ)であってもよい。これによれば、アクチュエータは、折りたたまれた状態または引き込まれた状態での鉛直方向の高さが低減されるので、ステーションを設置するために掘削しなければならない深さを低減することができる。言い換えれば、地表面より下のステーションの範囲が最小化される。このようにして、ステーションに必要な穴は、地中のパイプやケーブルが通常敷設される深さよりも上に位置する程度に浅くすることができる。例えば、ケーシングの高さは1m未満であってもよく、0.75m未満であってもよい。また、ケーシングの高さは、約0.6m以下であってもよいし、約0.5m以下であってもよい。
【0016】
支柱は、第1のセクションおよび第2のセクションを含む伸縮式支柱であってもよく、各セクションは、中空の内部を定義する側壁および2つの端部を有する管状部材である。第2のセクションは、第1のセクションの中空内部に摺動可能に配置されてもよい。
【0017】
伸縮式支柱を使用することで、伸展位置では充電ソケットを地上の必要な高さで支えることができ、引込位置では支柱を短く折りたたむことができる。これにより、引込位置で支柱を収納するために地上で必要とされる垂直方向のスペースが少なくなり、水や電力ケーブルなどのユーティリティーが地表近くを走るような場所に充電ステーションを設置することが可能となる。第2のセクションは、第1のセクション内に摺動可能に配置されているので、引込位置では、第1のセクション内に保持されてもよく、すなわち、その軸方向長さの大部分が第1のセクションの軸方向長さと重なるように保持されてもよく、一方、伸展位置では、支柱の全長を増加させるために、少なくとも部分的に第1のセクションの外側に保持されてもよい。
【0018】
ガイド手段(または整列手段)が支柱に設けられていてもよく、支柱が伸びたり縮んだりするときに、それが直線状になるようにしてもよい。1本または複数のガイドロッド(ガイド棒)が設けられてもよい。支柱は、ガイドロッドや柱状物などのガイド手段に接続されていてもよい。例えば、コネクタまたはフレームが提供されてもよい。少なくとも1つのロッドまたは柱状物は、支柱の長手方向軸に実質的に平行な軸上に配置されていてもよい。
【0019】
支柱と複数のロッドとを連結するためにフレームが使用されてもよい。好ましくは、複数のガイドロッドが提供される。ガイドロッドは、支柱のコーナーに隣接して設けられてもよい。ガイドロッドは、ケーシング内で、支柱に隣接して設けられてもよい。
【0020】
電源ソケットは1個でも構わない。2つの電源ソケットが設けられてもよい。ソケットは、支柱の異なる側面に設けられてもよい。ソケットは、支柱の反対側に設けられてもよい。アクチュエータは、ソケット間に配置された位置に配置されてもよい(または、支柱に接続されてもよい)。
【0021】
支柱は、伸展位置において、ケーシングの外側に部分的にまたは実質的に完全に配置されていてもよい。すなわち、支柱の第1の部分および第2の部分(および任意の他の部分)は、地上にあってもよい。
【0022】
支柱は、伸展位置において、地上から少なくとも0.4mまたは0.5mの範囲で伸長してもよい。好ましくは、支柱は、伸展位置において、地上約0.4mまたは0.5m~1mの位置に伸長してもよい。言い換えれば、ソケットは、より高くない場合には、地上約0.4mまたは約0.5mの位置に設けられてもよい。これは、ソケットを使用する際に、あまり体を伸ばしすぎたり、屈んだりすることなく、比較的快適に使用できる高さである。
【0023】
第1のセクションの上端が閉じられ、第2のセクションが第1のセクションの上端とケーシングの底部との間に配置されていてもよい。
【0024】
第1のセクションの上端を閉じると、その上方端が水から密封されるように、それが支柱の最上部として機能することができる。第1のセクションの上端とケーシングの底部の間に第2のセクションを配置し、すなわち、より広いセクションが上部にあり、それが底部に向かって狭くなるように望遠鏡構造を配置すると、支柱の上部が底部よりも大きなフットプリントを持つことができる。これは、支柱が引込位置にあるときに、第1のセクションの上端が開口部の端と同じ高さになる可能性があることを意味する。これは、水や汚れの浸入に対してケーシングを密閉するのに役立ち、つまずく危険性を低減することができる。
【0025】
伸縮式支柱が上部に向かって狭くなるように配置されている場合、開口部は、より広い下部セクションを収容するのに十分な大きさが必要であり、すなわち、最上部のセクションよりも大きいので、引込位置にある最上部のセクションの端部の周りに隙間がある必要がある。
【0026】
支柱の第1および第2のセクションは、押し出しセクションとされてもよい。展開時に、アクチュエータは、第1の押出部を外側に強制的に押し出してもよい。第1の押出部は、第2の押出部を引っ張るように適合されてもよい。様々な接続手段または係合手段が、伸縮式セクションを接続するために提供されてもよい。例えば、第1の押出部のクリップまたは他の要素または部分は、第1の押出部の動きが第2の押出部の動きを引き起こすように、第2の押出部を係合させてもよい。係合手段(クリップの形態であっても他の形態であっても)は、その機能を実行するのに十分な強度と耐久性を有する限り、剛体であっても可撓性であってもよい。
【0027】
引き込みの間、クリップ(これは、展開のためのクリップと同じであってもよい)または第1の押出部の他の要素または部分が、第2の押出部に作用してもよい。すなわち、アクチュエータが第1の突出部を引き込む力を発揮すると、第1の突出部は、第2の突出部に同一方向に同時に力を発揮してもよい。支柱の第1および第2のセクションとの協奏的な引き込みが発生してもよい。これは、上方(第1の)セクションが引っ込んでいる間、セクションの下部が伸長したままで、下部セクションだけがケーシング内に突然落下することを避けることができる。
【0028】
照明または他のオーディオ/ビジュアル警告手段は、移動する(または移動しようとしている)ときにボラード(車止めポール)を示すために使用することができる。
【0029】
動力アクチュエータは、第1のセクションと第2のセクションとに接合されるリニアアクチュエータであってもよい。これにより、第1のセクションと第2のセクションは、リニアアクチュエータによって押し広げられ、第2のセクションは、第1のセクションの中空内部から摺動することができる。
【0030】
リニアアクチュエータは、第1または第2のセクションのような支柱の中空内部内に配置されていてもよい。リニアアクチュエータは、第1のセクションの中空内部内に配置されているとも言えることが理解されるであろう。これにより、リニアアクチュエータを損傷から保護し、ユーザの指などが支柱の外部可動部に引っかかる可能性を低減し、アクチュエータを収容するためのクリアランスを必要としないため、ケーシングの開口部を第1のセクションの側壁のフットプリントに密接に適合させることができる。
【0031】
リニアアクチュエータは、第1のセクションの上端に近接した第1のセクション上の点に接合されていてもよい。
【0032】
第1のセクションの上端付近にリニアアクチュエータを取り付けることにより、第2のセクションは、リニアアクチュエータに妨げられることなく、第1のセクション内をさらにスライドさせることができる。
【0033】
電源ソケットは、第1のセクションに接合され、第1のセクションの側壁から離間して配置されてもよい。カバーは、ソケットを密封するために提供されてもよい。カバーは、ソケットの上方エッジに、またはソケットの上端にヒンジで固定されてもよい。カバーは、ソケットから離れて旋回可能であってもよい。カバーは、スプリングのような付勢手段によって、付勢をかけて閉じてもよい(または閉じた位置に付勢してもよい)。カバーは、ソケットの下端部に、またはソケットの下端部にヒンジされ、ソケットから離れて旋回可能であってもよく、この場合、第2のセクションの側壁は、第1のセクションの側壁とソケットとの間に配置されている、引込位置にある。
【0034】
電源ソケットは、第1のセクションの側壁から間隔をおいて配置され、第2のセクションの側壁および他のセクションは、電源ソケットと第1のセクションの側壁との間の空間にスライドして収容される引込位置にある。
【0035】
流体の浸入からソケットを密閉するために、カバーの外周に弾力性のあるシールが配置されていてもよい。
【0036】
流体の浸入に対してソケットを封止することで、雨による水害からソケットを保護する。有利なことに、支柱のケーシングと側壁を密閉する必要がないため、支柱内の電気的・機械的部品が独立して保護されている。そのため、流体が支柱とケーシングを貫通し、底部に流れ込み、排水口から排水されることを安全に許容することができる。
【0037】
ステーションは、様々な方法で密閉されていてもよいし、防水されていてもよい。ステーションへの水の浸入を防止するために、1つ以上のシールが提供されてもよい。例えば、シールは、支柱の上部の周囲に提供されてもよい。シールは、第2または最下段の突出部の基部の周囲に提供されてもよい。
【0038】
各セクションの側壁は、非円形の外形を有していてもよい。これにより、各セクションが互いに相対的に回転することができないので、支柱の安定性が向上する。したがって、支柱は、内部の機械的および電気的構成要素を損傷する可能性のあるねじりの下での変形に抵抗する。
【0039】
各支柱は、約台形(または台形)の外形、好ましくは細長い台形の外形の側壁を有してもよい。好ましい実施形態では、外形は、台形の外形の斜めの(角度のついた)側面が、台形の外形の他の2つの(平行な)側面よりも実質的に長いことによって、細長いものである。台形の角部は、丸みを帯びていてもよい。支柱は、ソケットが設けられている側または端部では幅が広く、対向する側または端部では幅が狭くてもよい。
【0040】
アクチュエータは、ソケットの後方に配置された領域で支柱に接続してもよい。ソケットは、支柱の側面に設けられてもよい。アクチュエータは、支柱の狭い側または端部に向かって支柱に接続してもよい。
【0041】
ケーシングの底部またはケーシングの底部に近いケーシングの側壁に、ケーシングから流体を排出するためのアパーチャーを設けてもよい。
【0042】
これにより、機械的または電気的な部品を損傷させる可能性があるケーシング内に流体が溜まるのを防ぐ。雨などケーシングを侵入した流体は、アパーチャーを通って周囲の土や岩に排出することができる。
【0043】
支柱は中空であってもよく、シースは支柱内に設けられていてもよく、シースは支柱の長さを通って延びており、電気ケーブルを収容するための中空である。
【0044】
これは、ソケットに電源を供給する電気ケーブルを保護し、支柱内の可動部に引っかかるのを防ぐ。
【0045】
荷重センサが設けられていてもよい。荷重センサは、例えば、ケーシング上に、たとえばケーシングの上部に設けられていてもよい。これにより、支柱の伸長を妨げるおそれのある車両がケーシングの上に駐車されているか否かを検出することができる。また、荷重センサは、支柱への荷重を検出するために、支柱に設けられていてもよい。荷重センサは、支柱の上方に障害物、例えば支柱の上に人が立っていることを検出し、この状態で支柱が伸長することを防止することができる。これにより、支柱の損傷、特にアクチュエータの損傷が回避され、歩行者を怯えさせることを回避することができる。また、荷重センサは、支柱の上の実質的に中央に設けられていてもよい。
【0046】
支柱は、フローティングプレート(またはスプリングプレート)を含んでもよい。荷重または圧力の閾値を超えた場合、例えば、伸長前または完全に伸長する前に、支柱の経路に障害物ができたために、支柱は伸長しないかもしれないし、伸長の途中であれば支柱は後退するかもしれない。閾値は、5kg、10kg、15kg、または他の適当な値に設定してもよい。支柱は、雪、氷、その他のデブリを通過しても地面から伸びることができるようにすべきである。
【0047】
ステーションまたは支柱は、障害物を検出するように適合されていてもよい。例えば、近接センサまたは光センサが、障害物を検出するために(任意に支柱上に)提供されてもよい。すなわち、支柱が何もぶつからずに完全に展開できるかどうかを判断するためである。例えば、支柱の上に直接荷重が設けられていなくても、車両が支柱の方へはみ出してしまうことがある。この場合、ステーション及び/又は車両のはみ出し部分に損傷が生じた場合に備えて、ボラードを完全に展開しないことが好ましい。
【0048】
ステーションは、衝撃を受けたかどうかを検出するように適合されていてもよい。ステーションは、衝撃を受けた場合に、支柱の動きを停止または防止するように適合してもよい。ステーションまたは支柱は、衝撃が発生した場合に、充電を停止し、および/または主電源を分離し、および/またはステーションを接地するように適合されてもよい。例えば、衝撃を検出するために、傾斜センサまたは加速度センサが提供されてもよい。次に、コントローラは、電気的に帯電した部分を露出させるのに十分な損傷がある場合には、電気的危険を軽減するために、支柱を不動化し、および/またはステーションを分離して接地してもよい。
【0049】
支柱は、第3のセクションを含んでもよく、第3のセクションは、中空の内部を定義する側壁と2つの端部とを有する管状部材であり、第3のセクションは、第2のセクションの中空の内部に摺動可能に配置されている。これにより、支柱は、ソケットを同じ高さで支持することができながら、より小さな長さに折りたたまれることができ、地面下のスペースの必要性を低減することができる。
【0050】
本発明の第2の側面によれば、本発明の第1の側面に従った電気車両充電ステーションの設置方法が提供され、この方法は、地面に穴を掘削するステップと、穴の中に電気車両充電ステーションを配置するステップとを含む。
【0051】
電気車両充電ステーションを地下に設置することで、充電ステーションが引込位置では舗道の邪魔になることがない。これにより、歩行者の流れが改善され、都市環境の美観が向上し、充電ステーションが損傷から保護される。ケーシングは、最初に取り付けられてもよく、好ましくは、ステーションの残りの構成要素を取り付ける前に所定の位置に固定される。カバーまたはプレートを最後に取り付けてもよい。
【0052】
本発明の第3の側面によれば、本発明の第1の側面に従った電気車両充電ステーションを使用して電気車両を充電する方法が提供され、この方法は、電気車両充電ステーションを引込位置から伸展位置に移動させるステップと、充電ケーブルを電源ソケットに接続するステップと、電気車両が十分に充電されたら、充電ケーブルをソケットから取り外すステップと、電気車両充電ステーションを伸展位置から引込位置に移動させるステップと、を含む。
【0053】
この方法により、電気車両は、交通量の多い都市環境において、追加の恒久的なストリートファーニチャーを必要とせずに、道路の脇で充電することができる。これにより、舗装の障害物を減らし、都市環境の美観を向上させることができる。
【0054】
電気車両充電ステーションを引込位置から伸展位置に移動させることは、携帯型電子デバイスを使用して、電気車両充電ステーションのプロセッサにメッセージを送信することを含んでもよく、このメッセージは、プロセッサが電気車両充電ステーションの少なくとも1つのアクチュエータに電気車両充電ステーションを引込位置から伸展位置に移動させることを引き起こすことを含んでもよい。
【0055】
これにより、ユーザが重くなる可能性のある支柱を手動で上げる必要がなく、電気車両充電ステーションを使用することができる。
【0056】
本発明の第4の側面によれば、内部空間を形成する底部、側壁、上部を有し、上部には開口部が設けられている、地下に設置するためのケーシングと、支柱と、および電源に接続され、電気車両の電源コネクタを受けるための電源ソケットと、を備え、電源ソケットは、支柱の上方端に近接して取り付けられ、支柱の下方端はケーシングに受けられ、支柱は、開口部を介して、支柱を地下のケーシングの内部空間内に収納するための引込位置と、電源ソケットを地上のケーシングの外で支持するための伸展位置との間で移動可能になっていることを特徴とする電気車両充電ステーションが提供される。
【0057】
先にまたは次に記載された発明の特徴のいずれも、本発明の第4の側面に提供されてもよい。
【0058】
本発明の第5の側面によれば、車両のバッテリを充電するための充電ステーションが提供される。ステーションは、下部構造物に取り付けるように構成されたベース部を含むことができる。ステーションは、車両に接続するための充電コンセントを有する充電部を含むことができる。ステーションは、充電部がベース部から出ている伸展位置と引込位置との間で充電部を移動させるための格納機構を含むことができる。ステーションは、格納機構を制御するためのコントローラを含むことができる。コントローラは、充電コンセントからの直近の充電が停止してから所定の期間が経過したかどうかを判断するように構成されてもよい。コントローラは、充電コンセントからの直近の充電が停止してから所定の期間が経過したと判定された場合、格納機構に充電部を引込位置に移動させるように構成されていてもよい。
【0059】
本発明の側面のいずれかは、以下の特徴のうちの任意の1つ以上を構成することができる。以下の特徴に使用される正確な用語が前述と若干異なっていても、特定の特徴は、用語が交換可能であるように、等価であることが意図されていることが理解されるであろう。
【0060】
コントローラは、少なくとも1つのユーザの事前行動に依存して、所定の期間を調整するように構成されていてもよい。
【0061】
充電ステーションは、ユーザからの入力を受信するように構成されたユーザインターフェースを構成してもよく、コントローラは、受信した入力に依存して所定の期間を調整するようにさらに構成されている。
【0062】
充電ステーションは、無線信号を受信するための受信装置を構成してもよく、コントローラは、受信した無線信号に依存して所定の期間を調整するようにさらに構成されている。
【0063】
受信装置は、Bluetoooth(登録商標)、Wi-Fi、NFC(近距離無線通信)、またはRFIDのうちの少なくとも1つを介して無線信号を受信するように構成されていてもよい。
【0064】
コントローラは、受信した無線信号から導出されたユーザ近接度の測定値に依存して、所定の期間を調整するように構成されていてもよい。コントローラは、接続された車両の充電量を決定するように構成されていてもよい。
【0065】
コントローラは、接続された車両の直近に決定された充電量に依存して、所定の期間を調整するように構成されていてもよい。
【0066】
コントローラは、時間帯に依存して所定の期間を調整するように構成されてもよい。
【0067】
コントローラは、近くの充電ステーションから受信した信号に依存して、所定の期間を調整するように構成されてもよい。
【0068】
コントローラは、天候に依存して所定の期間を調整するように構成されてもよい。
【0069】
コントローラは、充電部または格納機構の動きが妨げられているかどうかを判断し、妨げられていることが検出された場合には動きを防止するように構成されてもよい。
【0070】
充電部は、充電ケーブルを介して充電コンセントに取り付けられていてもよい。コントローラは、格納機構が充電部を引込位置に移動させる前に、充電部が充電ケーブルを巻き取るようにさらに構成されていてもよい。
【0071】
充電部は、伸縮式の柱状物で構成されていてもよい。
【0072】
充電コンセントは、電気ソケットとワイヤレスの少なくとも1つから構成されている。
電気充電装置。
【0073】
充電ステーションは、データ入力ケーブルを含み、コントローラは、データ入力ケーブルを介して受信したデータに依存して、充電部を伸縮させてもよい。
【0074】
充電部は、電気道路車両のバッテリを充電するように構成されてもよい。
【0075】
格納機構は、充電部を伸展位置と引込位置との間で実質的に垂直方向に移動させるように構成されていてもよい。
【0076】
ベース部は、車道や歩道などを含む下部構造物に取り付けられるように構成されてもよい。
【0077】
コントローラは、充電ステーションに供給される電力のサージを検出するようにさらに構成されてもよい。コントローラは、電力のサージを検出したときに充電を終了するようにさらに構成されてもよい。コントローラは、電力サージが検出されたときに格納機構に充電部を引き込ませるようにさらに構成されてもよい。
【0078】
コントローラは、車両が電気的に切断されたと判断することにより、充電が停止したと判断してもよい。
【0079】
コントローラは、接続された車両のバッテリが完全に充電されていると判断することにより、充電が停止したと判断してもよい。
【0080】
ベース部は、ベース部を下部構造物に固定するためのアンカー部をさらに含んでいてもよい。
【0081】
充電部分の遠位端は、充電部分が引っ込んだときに、ベース部の一方の面と実質的に面一になっていてもよい。
【0082】
充電部分の遠位端は、充電部分が引き込まれたときに、下部構造物の表面と実質的に面一になっていてもよい。
【0083】
ベース部の一方の面は、充電部分が引き込まれたときに、下部構造物の表面と実質的に面一になっていてもよい。
【0084】
底部と充電部分は、充電部分が引き込まれたときに、ベース部への流体の浸入を抵抗するためのシールを形成してもよい。
【0085】
充電部分は、充電コンセントを運ぶことができる柱状物、ポスト、または他の構造物を含んでもよい。充電コンセントは、車両に電荷を転送するための任意の適切な構造であってもよく、例えば、1つまたは複数の電気ソケット、プラグ、またはワイヤレス充電システムなどが挙げられる。充電コンセントは、充電部に直接配置されていてもよいし、電気ケーブルによって充電部に接続されていてもよい。充電ケーブルが使用されている場合、充電部は、引き込まれた充電ケーブルを収納するためのレセプタクル、または、充電コンセントが使用されていないときに充電コンセントをドッキングすることができるドックを含んでいてもよい。充電部は、使用していないときに充電ケーブルを機械的に引き抜くための駆動機構を含んでいてもよい。駆動機構は、充電ケーブルをレセプタクル内に引き出してもよいし、ケーブルの遠位端にある充電コンセントが充電部の外装と面一になるようにしてもよい。
【0086】
充電ステーションは、無線受信装置を介して、および/または地中/埋め込みケーブルによって、その電力を無線で受信してもよい。充電ステーションは、一般に、ボラード、ポイント、ポスト、支柱、ポール、柱状物などと呼ばれてもよい。充電部は、角柱状である必要はなく、任意の形状であってもよい。充電部分は一枚岩でできたものあってもよいし、伸縮式に折り畳めるように分割されていてもよい。伸縮式充電部を使用することで、システムをコンパクトに保つことができ、深い穴を掘る必要がなく、さまざまな場所に簡単に設置することができ、また、充電コンセントが電気的および移動性のコンプライアンス基準を満たしていることを保証する。
【0087】
充電される車両は、どのようなタイプのものであってもよく(バッテリを有していればよく、ここでは、任意の電気貯蔵装置を意味する)、例えば、車両は、完全な電気、電気/内燃ハイブリッド、または完全な内燃駆動であってもよい。好ましい実施形態は、道路上の車両の充電に関連しているが、システムは、例えば、航空機、ボート、列車、電動車椅子、および移動式スクーターなど、他のタイプの車両のバッテリを充電するためにも同様に使用することができる。便利なことに、車両は電気エネルギーを使用して、その動力を提供する。車両は、グリッドに電気を返す/販売するために電力グリッドと通信することにより、車両間グリッド(V2G)活動に従事することができ、またはその充電率を調整することができる。
【0088】
充電システムはまた、充電部が収納可能な凹部を定義するベース部102から構成されている。好ましくは、ベース部と充電部分は、充電部分が垂直方向にまたは実質的に垂直方向にベース部に引き込めるように配置されている。その後、ベース部は、道路または舗装(歩道)のような水平または実質的に水平な表面に便利に設置することができる。あるいは、ベース部は、充電部分が別の方向に引き込むように配置されてもよい。例えば、ベース部は垂直な壁と面一に設置され、充電部分は水平方向に引き込まれるように配置されてもよい。
【0089】
充電システムは、格納状態にあるときにシステムが表面から実質的に突出しないように、下部構造物に埋め込まれるように構成されている。ベース部は、好ましくは、下部構造物と面一に設置されるが、スペースおよび他の設置要件が規定するように、下部構造物の表面から突出してもよい。下部構造物は、道路/滑走路の表面、土、砂利、舗装または歩道、壁または車庫の床など、任意の種類の適切な表面または媒体であってもよい。システムはまた、システムを下部構造物に固定するためのアンカー部分を含んでいてもよい。このアンカー部分は、コンクリート基礎、スチールロッド、ボルト、溶接、リベット、セメント、接着、クリッピングのうちの1つまたは複数を使用するなど、任意の適切な既知の固定方法を利用することができる。アンカリング部分は、システムの周囲の任意の場所に配置されていてもよい。
【0090】
格納機構は、充電部をベース部に対して相対的に移動させるための任意の適切な装置で構成されていてもよい。例としては、油圧、空圧、熱または磁気アクチュエータ、またはギア、レール、プーリーおよび/またはチェーンの1つまたは複数を利用する機械システムが挙げられる。格納機構は、充電部を伸展位置と引込位置の間で適切に移動させるために使用することができ、例えば、充電が行われている間、充電部は伸展されてもよいが、理想的には、充電が行われていないときには格納されるべきである。好ましい実施形態では、格納機構は、充電部分を実質的に垂直に、実質的に隠された引込位置から上げられた伸展位置に移動させる。
【0091】
充電部分の上方部は、ベース部の上方部内に実質的に収まっていてもよい。格納可能であることは、充電部が、そのエリアの他の利用者に迷惑をかけたり、害を与えたりする可能性のある障害物となることを防止するのに役立ち、例えば、格納された状態では、歩行者がその中に入ることができず、自動車がその中に衝突することができないようになる。また、充電部を格納した状態で収納することができることで、充電部を収納したときに目立たなくなるため、設置される環境の美観を維持することができる。
【0092】
コントローラは、以下の要因のうちの任意の1つ以上の組み合わせに応答して、格納機構を制御して、充電部をその引込状態からその伸展状態に駆動するように、および/または充電部をその伸展状態からその引込状態に駆動するように構成されていてもよい。
- ユーザによって作動される充電ステーションに関連付けられた物理的なユーザ入力デバイス。物理的なユーザ入力デバイスは、プッシュボタンまたはタッチスクリーンであり得る。それは、充電ステーション自体にあってもよいし、近くのプラカードや操作ステーションにあってもよい。
- ユーザが充電ステーションの使用要求を送信したことを示すコントローラが受信する信号。例えば、ユーザは、携帯電話アプリユーザまたは車載システムを使用して、充電ステーションを使用したい(またはもう使用したくない)ことを示すことができる。アプリケーションは、サーバーにその願望/意図の信号を送り、サーバーは、コントローラが接続されている有線または無線ネットワークを介して充電ステーションにその願望の信号を送ることができる。
- 充電ステーションの近くにいる(または近くにいなくなった)ことを検出されて充電される可能性のある車両。電気車両は、充電が必要なときに充電ステーションと自動的に通信して充電を要求する(または充電の要求を放棄する)ことができる。
- 引き込みの場合、充電ステーション手段による充電が停止してから所定の時間(ゼロであってもよい)が経過したことを示す。
- 引き込みの場合、充電コンセントは充電部とドッキングされている。
【0093】
コントローラは、例えば、充電コンセントから電流が流れていないことを検出したり、接続された車両のバッテリが完全に充電されていると判断したりすることにより、充電コンセントからの充電が停止したと判断してもよい。コントローラは、充電部の移動が妨げられているか否かを判断し、妨げられていることが検出された場合には、格納機構の動作を防止するようにしてもよい。充電部がケーブルシステムを構成している場合、コントローラは、充電部が引き込まれる前に、ケーブルを引き込ませるようにしてもよい。また、ケーブルを完全に引き込むことができない場合には、充電部の引き込みを阻止してもよい。コントローラは、充電部が引込位置に移動する前に、充電ケーブルを巻き戻すようにしてもよい。
【0094】
充電システムはまた、外部信号を受信するように構成された1つ以上の構成要素から構成されてもよい。地下/埋め込みケーブルは、ユーザ情報、天候、または近くのボラードに関する情報に関連するデータを転送するために使用されてもよい。このケーブルは、システムに電力を転送してもよいし、別のケーブルで電力を転送してもよい。データを受信するために、地中埋込ケーブルの代わりに、または地中埋込ケーブルと組み合わせて、無線受信装置を使用してもよい。
【0095】
無線データは、Bluetoooth(登録商標)、Wi-Fi、NFC(近距離通信)、またはRFID(無線周波数識別信号)の形態であってもよい。この無線受信装置はまた、その後システムに転送される電力を受信してもよく、またはこれらの機能は、2つの別個の受信装置によって実行されてもよい。この無線受信装置は、充電部またはベース部に配置されてもよいし、格納機構に配置されてもよい。ユーザインターフェースは、外部信号を受信するために使用されてもよい。ユーザインターフェースは、タッチスクリーンまたはキーパッド/キーボードとディスプレイで構成されていてもよい。
【0096】
外部信号はまた、充電ステーションに位置する1次元、2次元または3次元バーコードのスキャンに応答して生成され得る。一実施形態では、コントローラは、最新の電気供給から所定の期間が経過したとコントローラが判断した場合に、格納機構に充電部分を引き込ませる。ユーザは、典型的には、伸長および引込を制御することができるが、例えば、ユーザが使用後に充電部を引き込むことを忘れた場合、システムが充電を終了した場合または損傷した場合、または単にユーザのコマンドを必要としないようにするために、充電部を引き込むための自動化または半自動化された手段を有することも有利である。引き込みが行われた後の期間は、固定値で設定されてもよいが、代わりに、期間を定義するために個別にまたは組み合わせて使用される多くの要因に依存して定義されてもよい。そのような要因の例は以下の通りである。
- ユーザの以前の行動、それは以前に記録されていたかもしれず、そのデータはメモリにコミットされている。そのようなデータは、単に1人のユーザに由来するものであってもよいし、多数のユーザの行動に依存して定義されてもよい。そのようなデータは、例えば、車両が切断されてから後続の車両が接続されるまでの平均時間を構成し得る。
- ユーザの入力、ユーザはそれを使用するたびに入力してもよいし、最初の使用時に一度だけ入力してもよい。ユーザが充電部分の引き込みを忘れそうなことを知っている場合は、例えば、切断してからのより短い時間の後に引き込むように設定してもよく、複数の車両を充電したい(したがって、それらの間で交換しなければならない)ユーザは、切断してからのより長い時間の後に引き込むように設定してもよい。そのような入力は、充電ステーションのユーザインターフェースに直接提供されるか、設置時にシステムにプログラムされるか、またはBluetooth(登録商標)、Wi-Fi、NFC(近距離通信)またはRFIDを介して無線で提供され得る。このような無線信号は、車両、またはスマートフォン、スマートウォッチまたは同様の装置から送信され得る。また、入力は、充電ステーションに位置する1次元、2次元または3次元バーコードのスキャンに応答して生成され得る。
- ユーザの近接度、これは無線信号のいずれかによって決定される。送信機と受信機との間の近接度を、信号強度を測定したり、飛行時間測定値を使用したりするなど、様々な方法で決定することが可能である。例えば、ユーザが近くにいる間は、充電部は、切断時間から長い時間が経過しても引き込まないが、ユーザが遠くになると、充電部は、切断時間からより短い時間後に引き込むことがある。
- 前回接続された車両の充電レベル。例えば、前回接続された車両が満充電であった場合、前回接続された車両が半分しか充電されていない場合よりも、切断されてからの時間が短くなってから充電部が引き込まれてもよい。
- 近くの充電ステーションから受信した信号。近くの充電ステーションは、例えば、使用中であるか、使用可能であるか、破損しているか、引き込んでいるか、または伸長されているかを示すことができる。近くのステーションが損傷している場合には、そのステーションの利用可能性および機能性を宣伝するために、より長く延長された状態を維持することが有利であるかもしれないし、または、その地域で破壊行為が蔓延している場合には、充電部が切断されてからのより短い期間の後に引っ込んでもよい。
- 日の時間帯。例えば、充電部は、破壊行為の危険性または車両または歩行者との衝突の危険性の高まりのために、夜間はより短い期間の後に引き込まれてもよい。充電部は、美観上の理由から、日中はより短い期間の後に引き込まれてもよい。
- 天候。天候が悪い場合、例えば、大雨や極端な気温がある場合、天候が良い場合に比べて、システムをより早く引き込むことが有利になるかもしれない。これは、システムの内部の働きを環境的なダメージから保護するのに役立つ。
【0097】
これらの要因は、個別に、または組み合わせて、充電が停止した後に充電部が引っ込むまでの期間に影響を与える可能性がある。それらを組み合わせて使用する場合、いくつかの要因は、より高い重みを与えられるかもしれないし、他の要因を完全に上書きするかもしれない、例えば、天候が安全な操作のために暑すぎると判断される場合、これはユーザの入力された好ましい時間を上書きするかもしれない。
【0098】
上述した要因のいずれかはまた、充電が停止した直後に充電部を引き込めるように、すなわち、引き込むまでの時間がゼロ秒に等しい期間にするように調整されてもよい。他の要因、特に、充電ステーションに供給される電力のサージの検出など、ユーザの安全に影響を与える可能性のある要因は、充電部が充電を終了し、および/または直ちに引き込むように構成されてもよい。また、ワイヤレス充電が発生している場合には、自動的に充電を終了し、充電部を引っ込めるようにしてもよい。
【0099】
無線受信装置は、格納機構が充電部を伸長するタイミングを制御するために使用され得る。ユーザが所持している可能性のあるRFIDタグの存在が検出された場合、それは充電部分を伸長させる可能性がある。あるいは、ユーザが所持している外部装置(スマートフォン、スマートウォッチ、カーコンピュータシステムなど)を使用して、充電システム内のRFIDタグの存在を検出し、充電部分を伸長させる信号を送信してもよい。同様に、ユーザは、充電ステーションに位置する1D、2Dまたは3Dバーコードのような視覚的IDを読み取るために装置を使用することができ、これにより、装置は、充電部分が伸長されるべきであることを示す信号を発生させる。
【図面の簡単な説明】
【0100】
本発明をより良く理解するために、また、本発明がどのようにして効果的に実施され得るかをより明確に示すために、添付の図面を例としてのみ参照する。
【
図1】
図1は、本発明の電気車両用充電器の伸展位置の透視図である。
【
図2】
図2は、
図1の電気車両用充電器を引込位置の透視図である。
【
図3】
図3は、
図1の電気車両用充電器のアクチュエータ機構の透視図である。
【
図4】
図4は、
図1の電気車両用充電器の側壁及び操作部を取り外した状態の透視図である。
【
図5】
図5は、
図1の電気車両用充電器の上方部の断面図であり、操作部を取り外した状態を示している。
【
図6】
図6は、支柱が引込位置にある電気車両充電ステーションの別の実施形態の透視図である。
【
図7】
図7は、
図6の電気車両充電ステーションの透視図であり、支柱が伸展位置にある。
【
図8】
図8は、
図7の電気車両充電ステーションを通る断面透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0101】
最初に
図1を参照すると、電気車両充電ステーションが一般的に10に示されている。
【0102】
電気車両充電ステーション10は、支柱12とケーシング14とを含む。
【0103】
支柱12は、3つのセクション16、18、20を含む。支柱12は、上段のセクション16、中間のセクション18、および下段のセクション20を含む。
【0104】
各セクション16、18、20は、中空の内部を規定する側壁と2つの端部とを有する管状部材である。各セクション16、18、20は、上端と下端とを有する。各セクションは、角柱、すなわち、軸に沿って押し出された外形である。各側壁の外形は、丸みを帯びた角を有する台形の形状を有する。
【0105】
上段セクション16の外形が最も大きい。中間セクション18の外形は、上段セクション16の外形よりもわずかに小さく、上段セクション16内にぴったりと収まる。下段セクション20の外形は、中間セクション18の外形よりもわずかに小さく、中間セクション18内にぴったりと収まる。したがって、3つのセクション16、18、20は、望遠鏡構造(はめ込み構造)を形成する。
【0106】
上段セクション16の上端は、天板17によって閉じられている。
【0107】
各セクション16、18、20は、同じ高さ、すなわち、各セクションの上端と下端との間の距離が同じである。
【0108】
ケーシング14は、上壁22と、側壁24と、内部空間を規定する底部26とを有する箱である。上壁22及び底部26は、同一形状及び大きさを有し、同心円状に形成されている。上壁22及び底部26のそれぞれは、角が丸みを帯びた矩形の形状を有している。
【0109】
また、上壁22の上面と底部26の上面との距離は、上段セクション16の高さと同じである。
【0110】
上壁22には、開口部28が設けられている。開口部28は、上段セクション16の外形と同じ形状である。開口部28は、上段セクション16をしっかりと受け止める大きさである。開口部28は、上壁22に近接して、かつ、上壁22の端部に設けられている。開口部28の周囲には、ゴム製のシールが設けられていてもよい。
【0111】
ケーシング14は、複数の排水口(図示せず)を含む。排水口は、側壁24に設けられたアパーチャーである。排水口は、側壁24の下端、すなわち側壁24が底部26と接触する場所に位置している。
【0112】
ケーシング14と天板17は鋼製である。ケーシング14および天板17は、少なくとも250kgを支持するのに十分な強度を有している。
【0113】
図1において、支柱12は、伸展位置に示されている。伸展位置では、支柱12は開口部28の上方に位置している。セクション16、18、20は、わずかに重なっているだけである。下段セクション20の下端は、開口部28内で受け止められている。
【0114】
電気車両の充電コネクタを受けるための電源ソケット30が設けられている。電源ソケット30は、上段セクション16内に配置されている。上段セクション16の側壁の前部には、アパーチャー32が設けられている。電源ソケット30は、アパーチャー32の後方に配置されている。電源ソケット30は、天板17の下面から吊り下げられている。
【0115】
図2は、引込位置における電気車両用充電器を示している。引込位置では、中間セクション18が上段セクション16の中空内部に摺動し、下段セクション20が中間セクション18の中空内部に摺動している。3つのセクション16、18、20は全てケーシング14内に収容されている。セクション16、18、20は、開口部28の直下に位置している。
【0116】
天板17は、開口部28に受け止められている。天板17は、ケーシングの上壁22と面一になっている。
【0117】
ケーシング14は、支柱12よりも大きい。引込位置では、ケーシング14内に空間がある。この空間は、充電回路(図示せず)を収容するために使用される。
【0118】
次に
図3を参照すると、電気車両充電ステーション10は、上段リニアアクチュエータ34、中間リニアアクチュエータ36、および下段リニアアクチュエータ38の、3つのリニアアクチュエータ34、36、38を含む。
図3では、アクチュエータの配置を示すために、セクション16、18、20の側壁は取り除かれているが、セクションの上方エッジは残っている。
【0119】
各リニアアクチュエータは、ロッドとシース(さや)を有し、ロッドはシース内に摺動可能に受容されている。各ロッドは、シース内に配置された自由な上端と下端を有している。各シースは、上端部と下端部とを有する。アクチュエータは、電気的に駆動され、例えば、可動ナットを駆動する回転ねじを含んでもよい。
【0120】
各アクチュエータは、支柱12のプロファイルの角部に配置されている。
【0121】
上段リニアアクチュエータ34のロッドの上端は、天板17の下面に接合されている。上段アクチュエータ34のシースの上端は、中間セクション18の上エッジに接合されている。
【0122】
中間アクチュエータ36のロッドの上端は、中間セクション18の上エッジに取り付けられている。中間アクチュエータ36のシースの上端は、下段セクション20の上エッジに取り付けられている。
【0123】
下段アクチュエータ38のロッドの上端は、下段セクション20の上エッジに取り付けられている。下段アクチュエータのシースの下端部は、底部26に取り付けられている。
【0124】
各部への取り付けは、コーナーブラケット42を介して行われる。
【0125】
伸展位置では、上段アクチュエータ34のロッドが上段セクション16内に配置され、上段アクチュエータのシースが中間セクション18内に配置され、中間アクチュエータ36のロッドが中間セクション18内に配置され、中間アクチュエータのシースが下段セクション20内に配置され、下段アクチュエータ38のロッドが下段セクション20内に配置され、下段アクチュエータのシースがケーシング14内に配置されている。
【0126】
引込位置では、ロッドはシース内に収容され、アクチュエータ34、36、38、中間セクション18および下段セクション20は、すべてケーシング14内の上段セクション16内に配置されている。
【0127】
引込位置から伸展位置に移動するために、下段アクチュエータ38は、下段セクション20を底部26から離れて上方に押し上げる。これにより、中段及び上段セクション16、18及びアクチュエータ36、34も上方に移動する。
【0128】
同時に、中間アクチュエータ36が中間セクション18を下段セクション20から離れて上方に押し上げ、上段アクチュエータ34が上段セクション16を中間セクション18から離れて上方に押し上げる。
【0129】
他の実施形態では、アクチュエータ34、36、38は、同時にではなく、順次動作してもよい。
【0130】
次に
図4を参照すると、電気車両充電ステーション10は、セクション16、18、20、およびケーシング14の側壁24を取り外した状態で示されている。アクチュエータ34、36、38も取り外されている。
【0131】
また、ケーシング14は、補強柱44を含む。補強柱44は、ケーシング14を強化する。
【0132】
車両充電ステーション10はまた、内側シース46を含む。内側シース46は、折り畳み可能であり、伸縮可能である。内側シース46は、ソケット30への電力供給ケーブルを収容するために中空である。
【0133】
今、
図5を参照すると、ソケット30は、上段セクション16の側壁から間隔をおいて配置されている。アクチュエータおよびブラケットは、明確にするために取り除かれている。引込位置では、中間セクション18および下段セクション20の側壁は、ソケット30と上段セクション16の側壁との間の空間で受け止められる。
【0134】
ソケット30を封止するためのカバー40が設けられている。カバー40は、ソケット30の下エッジに下エッジでヒンジで固定されている。カバーを開くために、カバー40は前方に引っ張られ、ソケット30から離れて旋回して、上段セクション16のアパーチャー32から水平に突出して横たわる。
【0135】
本実施形態では、カバー40は、弾力性のある材料の単一ユニットである。カバー40は、ソケット30内にしっかりと受け止められ、流体の浸入に対してソケット30を密封する。代替的に、カバー40は、硬質材料で作られ、その外周に配置された弾力性のあるシールを有していてもよい。
【0136】
支柱12が伸展位置から引込位置に移動すると、中間セクション18の側壁が上段セクション16内に上昇し、中間セクション18の側壁の上エッジがカバー40を上方に押し上げて、ソケット30に対して戻るように旋回する。中間セクション18は、上段セクション16に対して相対的に上昇するが、ケーシング14およびその周囲に対して相対的に下降することが理解されるであろう。
【0137】
電気車両充電ステーションは、プロセッサおよび無線通信モジュールを含むことが想定される。無線通信モジュールは、Bluetoooth(登録商標)、Wi-Fi、NFC(近距離無線通信)またはRFID(無線周波数識別)のうちの少なくとも1つを介して無線信号を受信するように構成されていてもよい。プロセッサは、アクチュエータを制御するように構成され、無線通信モジュールは、支柱を引込位置から伸展位置に移動させるための信号を受信するように構成され、いくつかの実施形態では、その逆に構成されている。
【0138】
信号は、スマートフォンなどのユーザの携帯型電子機器からのものである可能性がある。この場合、Bluetooth(登録商標)、Wi-FI、NFC、またはRFIDなどの近距離無線通信プロトコルを経由している可能性が高い。あるいは、インターネットサーバからの信号である可能性もある。
【0139】
電気車両充電ステーション10が、天板17上の荷重を検出するための荷重センサを含むことがさらに想定される。荷重センサは、荷重が検出されると、プロセッサがアクチュエータ34、36、38を作動させて支柱12を伸展位置に移動させないように、プロセッサに接続される。これにより、アクチュエータ34、36、38を損傷させて人を怯えさせるような、例えば人が立っているときに支柱が上昇しようとすることを防止することができる。
【0140】
次に、電気車両充電ステーション10の設置方法について説明する。道路や駐車場の側方、例えば舗装の端部に穴を掘る。穴は、ケーシング14の高さよりも深い。そして、穴は、ケーシング14の高さに等しい深さまで、石または他の排水媒体で充填される。電気車両充電ステーション10は、底部26を排水媒体上に置いた状態で、穴の中に配置される。電源ソケットは、主電源に接続されている。上壁22の上面は、好ましくは舗装と同じ高さである。その後、ケーシング14の周囲にコンクリートを流し込むか、またはケーシング14の端部まで再舗装するなどの仕上げステップを行うことができる。
【0141】
次に、電気車両充電ステーション10の利用方法について説明する。
【0142】
多数の電気車両充電ステーションの位置のデータベースが提供されることが想定される。電気車両の充電を希望するユーザは、例えば、スマートフォンのような携帯型電子機器上のマッピングソフトウェアアプリケーションを介してデータベースにアクセスする。
【0143】
ユーザは、電気車両充電ステーションに隣接して電気車両を駐車する。ユーザは、携帯型電子機器から電気車両充電ステーション10のプロセッサにメッセージを送信する。これは、Bluetooth(登録商標)接続を介して直接であってもよいし、インターネットサーバを介してであってもよい。
【0144】
メッセージがプロセッサによって受信されると、プロセッサは、荷重センサが荷重を検出しないことを条件に、アクチュエータ34、36、38を伸長させる。荷重センサが荷重を検出した場合、プロセッサは、アクチュエータ34、36、38を伸長させない。この場合、プロセッサは、電気車両充電ステーション10が障害物であることをユーザに通知するメッセージをユーザの携帯型電子機器に送信するように引き起こしてもよい。
【0145】
荷重が検出されなければ、支柱12は、電動車両の側方に上昇して引込位置から伸展位置に移動される。そして、ユーザは、アパーチャー32に手を伸ばし、カバー40を電源ソケット30から取り外す。ユーザは、充電ケーブルを介して電動車両を電源ソケット30に接続し、電動車両のバッテリを充電する。
【0146】
十分な充電が完了すると、ユーザは、充電ケーブルを電源ソケット30から取り外す。ユーザは、携帯型電子機器に、電気車両充電ステーション10のプロセッサにメッセージを送信させて、支柱12を引込位置に移動させるようにしてもよい。あるいは、ユーザは単に立ち去ってもよく、メッセージが受信されず、電源ソケットに接続されていない状態で時間が経過すると、プロセッサは、支柱12が引込位置に移動させる。
【0147】
支柱12が引込位置に移動すると、中間セクション18が上段セクション16内にスライドし、その側壁が電源ソケット30と上段セクション16の側壁との間で受け止められる。そして、中間セクション18の側壁の上エッジは、カバー40をソケット30の上の位置に押し込む。
【0148】
次に、
図6から
図8を参照すると、電気車両充電ステーションの別の実施形態が100に示されている。このステーション100の特徴は、別段の記載がある場合を除き、先行する実施形態のものと類似している。
【0149】
ステーション100は、台形の外形を有する伸縮式支柱112を含む。この実施形態では、第1の(上方の)支柱部112aは、第2の支柱部112bよりも狭い。この実施形態では、2つの支柱部のみが提供される。
【0150】
ケーシング114が支柱112の周囲に設けられている。両方のセクション112abは、下方セクション112bの小部分が、例えばシール目的のために、展開されたときにはまだケーシング114内に残っていてもよいが、実質的にケーシングの外に盛り上がることができる。プレート114aがケーシング114の上部を覆っている。プレート114は、支柱のための台形の開口部114bを含む。支柱の頂部117は、開口部114bに適合してプレート114aと面一に位置する。電源ソケットが一般的に130に示されている。
【0151】
油圧ポンプの配置は、一般的に102で示されている。ポンプ102に接続されたオイルリザーバも提供される。一般的に104で示される油圧アクチュエータが、ポンプ102に接続されている。アクチュエータは、第1、第2、および第3の部分104abcを含む。アクチュエータは、ケーシング114に確実に接続するための円周方向ベースフランジを含む。アクチュエータ104の第1の部分104aは、支柱112の上面に接続されているが、ソケット130の後方に接続されている。これは、アクチュエータが支柱112の軸と平行な軸上に配置されるような、オフセンター接続を提供する。支柱112を展開するときには、オイルがアクチュエータ内にポンプで汲み上げられる。支柱を引き込むとき、オイルはリザーバにポンプで戻される。
【0152】
垂直ガイドロッド106は、支柱112の周りに間隔をあけて配置されている。本実施形態では、4つのロッドが提供されているが、任意の適切な数のロッドが使用されてもよいことが理解されるであろう。ロッド106は、任意に、支持体またはユニット106aによってその基部で支持される。
【0153】
支柱112の周囲には、フレーム108が設けられている。フレームは、支柱112に連結されている。フレーム108は、ロッド106に沿って走行するように適合されたロッド係合部分を含む。この実施形態では、ロッド係合部分は、フレーム108のコーナー部にある。ロッド106およびフレーム108は、支柱112が直線状に伸長および引込するのを助ける。これは、アクチュエータ104が支柱112の中央部からオフセットされている場合に有用である。
【0154】
これらの実施形態は、単なる例示として提供されるものであり、様々な変更および修正は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。