(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-12
(45)【発行日】2023-09-21
(54)【発明の名称】スリッパ用モップの製造方法及びスリッパ用モップ
(51)【国際特許分類】
A47L 13/282 20060101AFI20230913BHJP
A47L 13/20 20060101ALI20230913BHJP
A43B 3/18 20220101ALI20230913BHJP
【FI】
A47L13/282
A47L13/20 C
A43B3/18 Z
(21)【出願番号】P 2022033223
(22)【出願日】2022-03-04
【審査請求日】2022-03-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0028922
(32)【優先日】2021-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522086641
【氏名又は名称】チェ ヨンボン
【氏名又は名称原語表記】CHOI, Young-Bong
(74)【代理人】
【識別番号】100087491
【氏名又は名称】久門 享
(74)【代理人】
【識別番号】100104271
【氏名又は名称】久門 保子
(72)【発明者】
【氏名】チェ ヨンボン
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-248941(JP,A)
【文献】実開平06-077510(JP,U)
【文献】特開2003-290105(JP,A)
【文献】特開平10-314097(JP,A)
【文献】米国特許第05292582(US,A)
【文献】韓国公開実用新案第20-2017-0002845(KR,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L13/00-13/62
A43B 1/00-23/30
A43C 1/00-19/00
A43D 1/00-999/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリッパ(SP)のつま先にスリッパ用モップのスリッパフロント嵌め込み部(20)が嵌め込まれ、前記スリッパ(SP)のかかとにスリッパ用モップのスリッパリア嵌め込み部(30)が嵌め込まれるように備えられたスリッパ用モップ(A)の製造方法であって、
前記スリッパ用モップ(A)のモップ素材(MM)として、前記スリッパ用モップ(A)のスリッパ底体(110)の長さ
と、フロントカバー体(210)の長さ及びリアカバー体(310)の長さ
の合計の長さを有し、かつ前記リアカバー体(310)の長さは、前記フロントカバー体(210)の長さよりも長く、前記スリッパ底体(110)の長さよりも短い任意のサイズの四角形モップ素材(MM)を備えるモップ素材具備ステップ(S100)と、
前記四角形モップ素材(MM)における前記フロントカバー体(210)を内側に折り畳むことで内側に折り畳まれたフロントカバー体(210’)が備えられるフロントカバー体折畳ステップ(S200)と、
前記四角形モップ素材(MM)における前記リアカバー体(310)を内側に折り畳むことで内側に折り畳まれたリアカバー体(310’)
の前方側の下部が前記フロントカバー体(210’)の後方側の上部を所定の長さ覆うようにするリアカバー体折畳ステップ(S300)と、
前記内側に折り畳まれたフロントカバー体(210’)に多数の上方に膨らんだ湾曲形状の高周波融着継ぎ合わせ部(WJ)が備えられ、前記内側に折り畳まれたリアカバー体(310’)に多数の略U字形状の高周波融着継ぎ合わせ部(WJ)が備えられる高周波融着継ぎ合わせ部具備ステップ(S400)と、
前記内側に折り畳まれたフロントカバー体(210’)及びリアカバー体(310’)の上面に備えられた高周波融着継ぎ合わせ部(WJ)によって前記モップ素材(MM)が略楕円形状に切り取られて多数のスリッパモップ(A)が得られるスリッパ用モップ切取りステップ(S500)と、を含んでなることを特徴とする、スリッパ用モップの製造方法。
【請求項2】
スリッパ(SP)のつま先にスリッパ用モップのスリッパフロント嵌め込み部(20)が嵌め込まれ、前記スリッパ(SP)のかかとにスリッパ用モップのスリッパリア嵌め込み部(30)が嵌め込まれるスリッパ用モップ(A)であって、
前記スリッパ用モップ(A)は、底部の単位スリッパ底体(110a)の前後方にスリッパフロント嵌め込み部(20)とスリッパリア嵌め込み部(30)
を備え、
前記単位スリッパ底体(110a)は、前記スリッパ(SP)のスリッパ底部(SB)の形状と同様に略楕円形状に形成され、
前記スリッパフロント嵌め込み部(20)は、前記単位スリッパ底体(110a)の前方縁部に上方に膨らんだ湾曲形状の単位フロントカバー体(210a)の前方縁部
が継ぎ合
わされて形成され、
前記スリッパリア嵌め込み部(30)は、前記単位スリッパ底体(110a)の後方縁部に略U字形状の単位リアカバー体(310a)の後方縁部
が継ぎ合
わされて形成さ
れており、前記単位リアカバー体(310a)は、前記単位フロントカバー体(210a)の長さよりも長く形成され、前記単位フロントカバー体(210a)の上部に前記単位リアカバー体(310a)が所定の長さで覆われるように備えられていることを特徴とするスリッパ用モップ。
【請求項3】
前記単位スリッパ底体(110a)は、前記スリッパ(SP)のスリッパ底部(SB)よりも外方に延設され、前記スリッパフロント嵌め込み部(20)には、スリッパフロント空間部(S1)が備えられ、前記スリッパリア嵌め込み部(30)には、スリッパリア嵌め込み空間部(S2)が備えられ
ていることを特徴とする、請求項
2に記載のスリッパ用モップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スリッパ用モップの製造方法及びスリッパ用モップに関し、特に、フロントカバー体とリアカバー体とがスリッパ底体の上部に重ねられた状態で高周波を用いて前方縁部及び後方縁部が融着するようにした後、切り取られてモップが得られるようにすることにより、生産性を高めることができるようにし、フロントカバー体の下部に設けられるスリッパフロント嵌め込み空間部、及びリアカバー体の下部に設けられるスリッパリア嵌め込み空間部にそれぞれスリッパの前部分と後部分が嵌め込まれるようにすることにより、ユーザがスリッパを履いて歩き回る過程で床拭き作業が行われるようにするうえ、スリッパからモップが脱落するのを防止することができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、建築構造物の室内は、床、壁体及び天井などによって一定の内部空間が確保されるように設けられており、断熱、防音及び採光が一定に保たれるようにし、外部と遮断されるようにして快適で安全な空間が提供できるように設けられている。
【0003】
内部空間での生活は、ユーザの流出入により埃が外部から内部に流入し、内部に備えられた生活用品や電子機器などを使用する過程においても大量の埃が発生する。
【0004】
埃などで汚染された内部空間での生活は、呼吸器疾患を始めとして様々な種類の疾患を誘発する要因として作用した。このようなことを防止するための方案として、周期的に窓を開けて換気させる。
【0005】
一方、適切な換気によって内部空間の空気を新鮮にすることができるが、床に沈んだ埃は、換気のみで除去できないので、別途の真空掃除機又はモップ拭きによって除去する。
【0006】
真空掃除機を用いて床の埃を除去する場合、微細な埃が床にそのまま残留するので、老弱者や子供などには心肺疾患及びアレルギーを引き起こすおそれのある要因となった。
【0007】
モップを用いて床を拭く場合、腰が容易に曲げられない人々、例えば老弱者や妊婦などには非常に難しく、健康な主婦たちであっても、全く主婦たちに頼って掃除を行わせるのは、腰などに過度な無理を与えるおそれがある。
【0008】
かかる問題点を解消するための方案として、特許文献1のモップ付き室内靴が提案された。この提案された室内靴は、室内靴本体の底面にモップが分離可能に付着するようにして、室内で歩行しながら床が清掃されるようにしたが、室内と本体の底部にクッション部材と装飾部材がさらに備えられるようにする過程で構成部材が多くなることにより、製造工程の増加によりコストが増加するという問題点があった。
【0009】
また、クッション部材と装飾部材が分離されるようにして洗濯した後、再付着させて使用する過程で面倒があった。
【0010】
一方、かかる問題点を解消するための方案として、特許文献2のスリッパ用モップが提案された。この提案されたスリッパ用モップは、スリッパの前方及び後方と底部にモップが着脱可能に設けられるようにして、ユーザがスリッパを履いて歩き回る過程で床拭き作業が行われるようにしたが、スリッパ底部(SB)に設けられるスリッパフロント嵌め込み部及びスリッパリア嵌め込み部が、それぞれフロントカバー体とリアカバー体が対面して縫い合わせによって備えられることにより、製造過程でスリッパ底部(SB)、フロントカバー体及びリアカバー体がそれぞれ別途の工程を介して切断されるようにし、切断されたスリッパ底部(SB)にフロントカバー体とリアカバー体が対面するようにした状態で縁部の一部が縫い合わせられる過程が行われることにより、生産性が低下するという問題点があった。
【0011】
また、フロントカバー体とリアカバー体によって設けられるスリッパフロント嵌め込み部とスリッパリア嵌め込み部の面積が少ないことにより、スリッパを履いて歩き回る過程でスリッパの後方部がスリッパリア嵌め込み部から抜け出て脱落するという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】韓国公開特許公報第10-2008-0060206号(2008年7月1日)
【文献】韓国公開実用新案公報第20-2017-0002845号(2017年8月9日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、モップ素材(MM)のフロントカバー体とリアカバー体が折り畳まれた状態で高周波を用いて融着するようにした後、切り取られるようにして、工程数の簡素化を介して生産性を高めることができるようにするうえ、フロントカバー体の端部にリアカバー体の端部が重なるようにして、スリッパからモップが脱落するのを防止することができるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、スリッパSPのつま先にスリッパ用モップのスリッパフロント嵌め込み部20が嵌め込まれ、前記スリッパSPのかかとにスリッパ用モップのスリッパリア嵌め込み部30が嵌め込まれるように備えられたスリッパ用モップAの製造方法であって、前記スリッパ用モップAのモップ素材MMとして、前記スリッパ用モップAのスリッパ底体110の長さ、フロントカバー体210の長さ及びリアカバー体310の長さを有する任意のサイズの四角形モップ素材MMを備えるモップ素材具備ステップ(S100)と、前記四角形モップ素材MMにおける前記フロントカバー体210を内側に折り畳むことで内側に折り畳まれたフロントカバー体210’が備えられるフロントカバー体折畳ステップ(S200)と、前記四角形モップ素材MMにおける前記リアカバー体310を内側に折り畳むことで内側に折り畳まれたリアカバー体310’が備えられるリアカバー体折畳ステップ(S300)と、前記内側に折り畳まれたフロントカバー体210’に多数の上方に膨らんだ湾曲形状(例えば、
図7(a)参照)の高周波融着継ぎ合わせ部WJが備えられ、前記内側に折り畳まれたリアカバー体310’に多数の略U字形状(例えば、
図7(b)参照)の高周波融着継ぎ合わせ部WJが備えられる高周波融着継ぎ合わせ部具備ステップ(S400)と、前記内側に折り畳まれたフロントカバー体210’及びリアカバー体310’の上面に備えられた高周波融着継ぎ合わせ部WJによって前記モップ素材MMが略楕円形状(例えば、
図7(c)参照)に切り取られて多数のスリッパモップAが得られるスリッパ用モップ切取りステップ(S500)と、を含んでなることを特徴とする。
【0015】
また、前記リアカバー体310の長さは、前記フロントカバー体210の長さよりも長く、前記スリッパ底体110の長さよりも短いことを特徴とする。
【0016】
また、前記モップ切取りステップ(S500)の後、前記スリッパフロント嵌め込み部20のフロントカバー体210’の後方側の上部に着脱ライナー40が備えられるライナー具備ステップ(S600)をさらに含むことを特徴とする。
【0017】
一方、本発明は、スリッパ用モップAにおいて、前記スリッパ用モップAは、底部の単位スリッパ底体110の前後方にスリッパフロント嵌め込み部20とスリッパリア嵌め込み部30が備えられるが、前記単位スリッパ底体110aは、前記スリッパSPのスリッパ底部SBの形状と同様に略楕円形状に形成され、前記スリッパフロント嵌め込み部20は、前記単位スリッパ底体110aの前方縁部に上方に膨らんだ湾曲形状の単位フロントカバー体210aの前方縁部が高周波融着継ぎ合わせされて形成され、前記スリッパリア嵌め込み部30は、前記単位スリッパ底体110aの後方縁部に略U字形状の単位リアカバー体310aの後方縁部が高周波融着継ぎ合わせされて形成されることを特徴とする。
【0018】
前記単位リアカバー体310aは、前記単位フロントカバー体210aの長さよりも長く形成され、前記単位フロントカバー体210aの上部に前記単位リアカバー体310aが所定の長さで覆われるように備えられることを特徴とする。
【0019】
また、前記融着継ぎ合わせ部WJは、高周波融着継ぎ合わせによって備えられることを特徴とする。
【0020】
また、前記単位スリッパ底体110aは、前記スリッパSPのスリッパ底部SBよりも外方に延設され、前記スリッパフロント嵌め込み部20には、スリッパフロント空間部S1が備えられ、前記スリッパリア嵌め込み部30には、スリッパリア嵌め込み空間部S2が備えられることを特徴とする。
【0021】
また、前記スリッパフロント嵌め込み部20の単位フロントカバー体210aの後方側の上部に着脱ライナー40が備えられ、前記スリッパリア嵌め込み部30の単位リアカバー体310aの前方側の下部が付着することを特徴とする。
【0022】
また、前記スリッパ用モップAのモップ素材MMは不織布で出来ていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、モップ素材(MM)のスリッパ底体にフロントカバー体とリアカバー体が折り畳まれた状態で高周波を用いて融着するようにした後、同時に切り取られるようにすることにより、製造工程が簡素化できるという効果がある。
【0024】
また、これにより品質及び生産性を高めることができるという効果がある。
【0025】
また、本発明は、単位フロントカバー体の端部に単位リアカバー体の端部が一定長さで重なるようにすることにより、スリッパが嵌め込まれる十分な空間が提供できるという効果がある。
【0026】
また、これにより、スリッパを履いて歩き回る過程でスリッパ底部に嵌められたモップが脱落するのを防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明によるスリッパ用モップの製造方法を示す構成図である。
【
図2】本発明によるスリッパ用モップの製造方法を示すフローチャートである。
【
図3】本発明によるスリッパ用モップの製造方法によって製造されたスリッパ用モップを示す斜視図である。
【
図4】本発明によるスリッパ用モップの製造方法によって製造されたスリッパ用モップを分離して示す分解斜視図である。
【
図5】本発明によるスリッパ用モップの製造方法によって製造されたスリッパ用モップを示す縦断面図である。
【
図6】本発明によるスリッパ用モップの製造方法によって製造されたスリッパ用モップがスリッパに備えられた状態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を、添付図面を参照して説明する。
【0029】
図1は本発明によるスリッパ用モップの製造方法を示す構成図であり、
図2は本発明によるスリッパ用モップの製造方法を示すフローチャートであり、
図3は本発明によるスリッパ用モップの製造方法によって製造されたスリッパ用モップを示す斜視図であり、
図4は本発明によるスリッパ用モップの製造方法によって製造されたスリッパ用モップを分離して示す斜視図であり、
図5は本発明によるスリッパ用モップの製造方法によって製造されたスリッパ用モップを示す縦断面図であり、
図6は本発明によるスリッパ用モップの製造方法によって製造されたスリッパ用モップがスリッパに備えられた状態を示す縦断面図である。
【0030】
本発明によるスリッパ用モップの製造方法を説明する前に、このようなモップの製造方法によって製造されたスリッパ用モップを先に説明する。
【0031】
本発明によるスリッパ用モップAは、製造工程を簡素化して生産性及び品質が向上するようにし、スリッパが嵌め込まれる十分な空間が確保されながら一部が重なるようにして、スリッパを履いて歩き回る過程でモップが脱落するのを防止することができるようにしたものであり、
図3~
図6に示すように、スリッパ底部SBの下面にスリッパモップAの単位スリッパ底体110aの上面が対面するように設けられ、前記単位スリッパ底体110aの前後方にそれぞれスリッパSPのつま先SFBとかかとSHが嵌め込まれるスリッパフロント嵌め込み部20とスリッパリア嵌め込み部30が設けられている。
【0032】
前記スリッパ用モップAのモップ素材MMは不織布で出来ていることが好ましい。
【0033】
前記スリッパ用モップAha、底部の単位スリッパ底体110aの前後方にスリッパフロント嵌め込み部20とスリッパリア嵌め込み部30が備えられるが、前記単位スリッパ底体110aは、前記スリッパSPのスリッパ底部SBの形状と同様に略楕円形状に形成され、前記スリッパフロント嵌め込み部20は、前記単位スリッパ底体110aの前方縁部に上方に膨らんだ湾曲形状の単位フロントカバー体210aの前方縁部が高周波融着継ぎ合わせされて形成され、前記スリッパリア嵌め込み部30は、前記単位スリッパ底体110aの後方縁部に略U字形状の単位リアカバー体310aの後方縁部が高周波融着継ぎ合わせされて形成される。
【0034】
前記単位スリッパ底体110aは、スリッパ底部SBの底面形状と合致するように形成されることにより、スリッパ底部SBの下面に密着するように備えられており、前記単位モップ底体110aの縁部は、前記スリッパ底部SBの下面縁部から外方に延設されることもできる。
【0035】
これは、前記単位スリッパ底体110aに単位フロントカバー体210aと単位リアカバー体310aが融着継ぎ合わせによって設けられるようにすることにより、内部空間が狭くなるのを防止して、スリッパSPのつま先SFBとかかとSHが容易に嵌め込まれるようにするためである。
【0036】
前記単位リアカバー体310aは、前記単位フロントカバー体210aの長さよりも長く形成され、前記単位フロントカバー体210aの上部に前記単位リアカバー体310aが所定の長さで覆われるように備えられている。
【0037】
前記単位スリッパ底体110aは、前記スリッパSPのスリッパ底部SBよりも外方に延設され、前記スリッパフロント嵌め込み部20には、スリッパフロント嵌め込み空間部S1が備えられ、前記スリッパリア嵌め込み部30には、スリッパリア嵌め込み空間部S2が備えられている。
【0038】
前記スリッパリア嵌め込み部30は、単位リアカバー体310aの下部と単位スリッパ底体110aの後方上面によってスリッパリア嵌め込み空間部S2が設けられることにより、スリッパSPのかかとSHが完全に挿入される一方、一部がスリッパのつま先SFBの上部に向かって一定長ささらに延びた形態を持つように備えられている。このとき、前記スリッパリア嵌め込み部30の単位リアカバー体310aの端部が単位フロントカバー体210の上部に所定の長さで対面するように装着された形態が維持されるようにすることが好ましい。これは、ユーザがスリッパSPを履いて歩き回る過程で単位フロントカバー体210の端部とリアカバー体310の端部との間が広がるのを防止することができるようにするためである。
【0039】
前記単位リアカバー体310aの端部が覆われる単位フロントカバー体210aの上部に、所定の面積を有する着脱ライナー40がさらに備えられるようにすることが好ましい。これは、単位リアカバー体310aが単位フロントカバー体210aの上部、すなわち上面から浮き上がるのを防止することができるようにするためである。
【0040】
前記スリッパフロント嵌め込み部20は、単位フロントカバー体210の下部と単位スリッパ底体110aの前方上面によってスリッパフロント嵌め込み空間部S1が備えられており、前記スリッパリア嵌め込み部30は、単位リアカバー体310aの下部と単位スリッパ底体110aの後方上面によってスリッパリア嵌め込み空間部S2が備えられている。
【0041】
前記単位フロントカバー体210aは、単位スリッパ底体110aの上面前方に位置した前方側の縁部に融着継ぎ合わせ部WJが備えられており、前記スリッパリア嵌め込み部30の単位リアカバー体310は、単位スリッパ底体110aの上面後方に位置した後方側の縁部に融着継ぎ合わせ部WJが備えられている。このとき、前記融着継ぎ合わせ部WJは、高周波融着継ぎ合わせによって備えられるようにすることが好ましい。
前記単位リアカバー体310aは、前方側の下部がスリッパフロント嵌め込み部20の単位フロントカバー体210aの後方側の上部に覆われるようにすることが好ましく、前記フロントカバー体210の後方側の上部には着脱ライナー40が備えられ、前記スリッパリア嵌め込み部30の単位リアカバー体310aの前方側の下部が付着するようにすることが好ましい。
【0042】
図1は本発明によるスリッパ用モップの製造方法を示す構成図であり、
図2は本発明によるスリッパ用モップの製造方法を示すフローチャートである。
【0043】
本発明によるスリッパ用モップAの製造は、
図1及び
図2に示すように、
まず、モップ素材MM具備ステップ(S100)で、スリッパ用モップAのスリッパ底体110の長さ、フロントカバー体210の長さ及びリアカバー体310の長さを有する任意の大きさの四角形モップ素材MMを備えた後、前記モップ素材MMにおけるフロントカバー体210の長さに該当する長さだけ折り畳まれるようにして折り畳まれたフロントカバー体210’が備えられるようにする(フロントカバー体折畳ステップ(S200))。
【0044】
次に、リアカバー体折畳ステップ(S300)で、前記モップ素材MMにおけるリアカバー体310の長さに該当する長さだけ折り畳まれるようにして折り畳まれたリアカバー体310’が備えられるようにした後、前記内側に折り畳まれたフロントカバー体210’の前方縁部には上方に膨らんだ湾曲形状を有し、前記内側に折り畳まれたリアカバー体310’の縁部には略U字形状を有するように、前記スリッパ底体110にそれぞれ高周波を用いて備えられる融着継ぎ合わせWJによって継ぎ合わせられるようにする(高周波融着継ぎ合わせ部具備ステップ(S400))。このとき、前記リアカバー体折畳ステップ(S300)は、リアカバー体310’の前方側の下部がフロントカバー体210’の後方側の上部に所定の長さで覆われるようにすることが好ましい。
【0045】
次に、モップ切取りステップ(S500)で、融着継ぎ合わせされたフロントカバー体210’とリアカバー体310’、及びスリッパ底体110として備えられるモップ素材MMが切り取られることにより、スリッパ用モップAが得られる。
【0046】
一方、前記モップ切取りステップ(S500)の後は、前記スリッパフロント嵌め込み部20のフロントカバー体210’の後方側の上部に別途の着脱ライナー40が備えられるライナー具備ステップ(S600)がさらに含まれるようにすることが好ましい。これは、スリッパを履いて歩き回る過程で、ユーザの体重によってリアカバー体310’の端部がフロントカバー体210の上部に加圧されて中間部分が離間したり広がったりするのを防止するうえ、着脱ライナー40によって平常時に付着した状態が維持されることにより、浮き上がりを防止することができる。
【符号の説明】
【0047】
20 スリッパフロント嵌め込み部
30 スリッパリア嵌め込み部
110 スリッパ底体
210 フロントカバー体
310 リアカバー体
S100 モップ素材具備ステップ
S200 フロントカバー体折畳ステップ
S300 リアカバー体折畳ステップ
S400 高周波融着継ぎ合わせ部具備ステップ
S500 モップ切取りステップ
S1 スリッパフロント嵌め込み空間部
S2 スリッパリア嵌め込み空間部
WJ 融着継ぎ合わせ部