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特許73488432つの圧縮バルブを備えた、油圧式ショックアブソーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-12
(45)【発行日】2023-09-21
(54)【発明の名称】2つの圧縮バルブを備えた、油圧式ショックアブソーバ
(51)【国際特許分類】
   F16F 9/58 20060101AFI20230913BHJP
   F16F 9/18 20060101ALI20230913BHJP
   F16F 9/49 20060101ALI20230913BHJP
   B60G 17/08 20060101ALI20230913BHJP
【FI】
F16F9/58 B
F16F9/18
F16F9/49
B60G17/08
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019567683
(86)(22)【出願日】2019-03-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-17
(86)【国際出願番号】 IB2019051652
(87)【国際公開番号】W WO2019167006
(87)【国際公開日】2019-09-06
【審査請求日】2022-02-09
(31)【優先権主張番号】102018000003215
(32)【優先日】2018-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】503336534
【氏名又は名称】マレッリ・サスペンション・システムズ・イタリー・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
【氏名又は名称原語表記】MARELLI SUSPENSION SYSTEMS ITALY S.P.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】ヴァルテル・ブルーノ
(72)【発明者】
【氏名】ピエロ・アントニオ・コンティ
(72)【発明者】
【氏名】ファビオ・コット
(72)【発明者】
【氏名】ジョルダーノ・グレコ
(72)【発明者】
【氏名】シモーネ・マルケッティ
【審査官】後藤 健志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/127076(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/146660(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/001675(WO,A1)
【文献】実開平03-102632(JP,U)
【文献】実開平03-102633(JP,U)
【文献】米国特許第02984321(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0053765(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0247890(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0081912(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0330475(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0314636(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16F 9/00- 9/58
B60G 17/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧式ショックアブソーバ(10)であって、
長手方向軸(z)に沿って伸びる外側円筒管(12)と、
前記外側円筒管(12)と同軸であり、その上部に圧縮性流体で満たされた環状チャンバ(16)を、前記外側円筒管(12)とともに画定する内側円筒管(14)と、
前記外側および内側円筒管(12、14)と同軸に配置され、前記内側円筒管の上端から部分的に突出するロッド(18)と、
前記長手方向軸(z)に沿って内側円筒管(14)に摺動可能に取り付けられ、内側円筒管(14)の内容積を、両方とも非圧縮性の減衰流体を収容する延長チャンバ(22)と圧縮チャンバ(24)とに分割する、主ピストン(20)と、
内側円筒管(14)の底壁(72)に取り付けられたバルブアセンブリ(28a、28b)と、を備え、
前記バルブアセンブリ(28a、28b)は、
ショックアブソーバ(10)の圧縮段階中に、圧縮チャンバ(24)から環状チャンバ(16)への方向にのみ減衰流体の流れを可能にする逆止バルブとして構成された第1圧縮バルブ(28a)と、
ショックアブソーバ(10)の伸長段階中に、環状チャンバ(16)から圧縮チャンバ(24)への方向にのみ減衰流体の流れを可能にする逆止バルブとして構成された第1吸入バルブ(28b)と、を備え、
前記第1圧縮バルブ(28a)は、少なくとも1つの第1閉鎖要素(70)を備え、
前記第1閉鎖要素(70)は、通常閉じられている内側円筒管(14)の底壁(72)に設けられた少なくとも1つの第1貫通孔(74)を保持し、圧縮チャンバ(24)から環状チャンバ(16)への前記少なくとも1つの第1貫通孔(74)を通る前記減衰流体の流れを可能にするために、圧縮チャンバ(24)内の所定の圧力値から弾性的に変形または変位するように構成され、
前記油圧式ショックアブソーバ(10)は、
内側円筒管(14)と同軸に、圧縮チャンバ(24)の内側で内側円筒管(14)に取り付けられたカップ形状体(32)と、
主ピストン(20)に接続され、かつ、少なくともショックアブソーバ(10)の圧縮段階の最終区間中に、カップ形状体(32)内を摺動するように構成された、補助ピストン(34)と、を備え、
前記カップ形状体(32)は、内側円筒管(14)と分離された側壁(36)と、底壁(38)とを備え、前記側壁(36)および前記底壁(38)は、前記補助ピストン(34)とともに作動チャンバ(46)を画定し、前記減衰流体は、補助ピストン(34)がカップ形状体(32)内でその底壁(38)に向かって摺動するときに、補助ピストン(34)によって圧縮され、
前記油圧式ショックアブソーバ(10)は、カップ形状体(32)の作動チャンバ(46)から、カップ形状体(32)の底壁(38)と内側円筒管(14)の底壁(72)との間に備えられた圧縮チャンバ(24)の下部へ向かう方向にのみ前記減衰流体の流れを可能にする逆止バルブとして構成された第2圧縮バルブ(68)をさらに備え、
前記第2圧縮バルブ(68)は、カップ形状体(32)の底壁(38)に設けられた少なくとも1つの第2貫通孔(48)を通常閉じて保持し、かつ、前記少なくとも1つの第2貫通孔(48)を介して作動チャンバ(46)から前記圧縮チャンバ(24)の下部分に前記減衰流体が流れることを可能にするために、カップ形状体(32)の作動チャンバ(46)内の所定の圧力値から、弾性的に変形または変位するように構成された、少なくとも1つの第2閉鎖要素(86)を備える、ことを特徴とする、
ショックアブソーバ。
【請求項2】
前記第1圧縮バルブ(28a)は、ディスク形状の要素として作られ、内側円筒管(14)の底壁(72)の下面に積み重ねられた、複数の第1閉鎖要素(70)を備える、
請求項1に記載のショックアブソーバ。
【請求項3】
前記第1閉鎖要素(70)は、弾性的に変形可能な要素として構成され、
前記第1圧縮バルブ(28a)は、前記第1閉鎖要素(70)を前記底壁(72)に固定するために、内側円筒管(14)の底壁(72)を通って延びる第1ロック要素(80)をさらに備える、
請求項2に記載のショックアブソーバ。
【請求項4】
前記第2圧縮バルブ(68)は、ディスク形状の要素として作られ、かつ、カップ形状体(32)の底壁(38)の下面に互いに積み重ねられた、複数の第2閉鎖要素(86)を備える、
請求項に記載のショックアブソーバ。
【請求項5】
前記第2閉鎖要素(86)は、弾性的に変形可能な要素として構成され、
前記第2圧縮バルブ(68)は、前記第2閉鎖要素(86)を前記底壁(38)に固定するために、カップ形状体(32)の底壁(38)を通って延びる第2ロック要素(92)をさらに備える、
請求項4に記載のショックアブソーバ。
【請求項6】
前記第1および第2ロック要素は、前記内側円筒管(14)の底壁(72)とカップ形状体(32)の底壁(38)との両方を通って延びるねじ(92)によって形成される、
請求項に記載のショックアブソーバ。
【請求項7】
カップ形状体(32)の側壁(36)は、底壁(38)に対して反対側に面する第1壁部(36a)と、底壁(38)に向かって面する第2壁部(36b)と、前記第1および第2壁部(36a、36b)を互いに接続する第3壁部(36c)とを備え、前記第1壁部(36a)は、前記第2壁部(36b)の外径よりも大きい外径を有する、
請求項1から6のいずれか1つに記載のショックアブソーバ。
【請求項8】
前記第1壁部(36a)は、前記内側円筒管(14)の内径に実質的に等しい外径を有する、
請求項7に記載のショックアブソーバ。
【請求項9】
圧縮チャンバ(24)の前記下部分から前記作動チャンバ(46)の方向にのみ前記減衰流体の流れを可能にする逆止バルブとして構成された第2吸入バルブ(100)をさらに備える、
請求項1から8のいずれか1つに記載のショックアブソーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧式ショックアブソーバ、特にツインチューブ構造の油圧式ショックアブソーバに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明が着想され、車両サスペンションへの適用に関して本明細書に説明および図示されたとしても、この特定の応用に限定されるものではなく、他の技術分野で使用されてもよい。
【0003】
油圧式ツインチューブのショックアブソーバは、通常、外側円筒管と、外側円筒管と同軸であり、その上部に圧縮性流体(ガス)で満たされた環状チャンバを共に画定する内側円筒管と、2本の円筒管と同軸に配置され、内側円筒管の上端から部分的に突出するロッドと、内側円筒管に摺動可能に取り付けられ、ロッドの下端に固定されたピストンと、を備える。ピストンは、内側円筒管の内部容積を延長チャンバと圧縮チャンバとに分割し、その中に非圧縮性の減衰流体(オイル)が含まれている。ピストンには、1組目の逆止バルブが設けられており、1組目の逆止バルブは、すなわち、ショックアブソーバの圧縮段階中に、圧縮チャンバから延長チャンバへの減衰流体の流れを調整する補償バルブと、そして、ショックアブソーバの伸長段階中に、伸長チャンバから圧縮チャンバへの減衰流体の流れを調整するリバウンドバルブである。ショックアブソーバの底部には、2組目の逆止バルブが設けられており、2組目の逆止バルブは、すなわち、圧縮段階中に、圧縮チャンバから環状チャンバへの減衰流体の流れを調整する圧縮バルブと、伸長段階中に、環状チャンバから圧縮チャンバへの減衰流体の流れを調整する吸入バルブとである。
【0004】
出願人の名前の国際特許出願WO2016/146660A1は、ショックアブソーバの圧縮チャンバに同軸に取り付けられたカップ形状体と、ショックアブソーバのピストンの圧縮ストロークの最終区間の間、つまり、圧縮段階中にショックアブソーバのピストンが移動終了位置に近づくときに、カップ形状体内を摺動するように、ショックアブソーバのロッドの下端に同軸に取り付けられた補助ピストンと、をさらに備える油圧式ツインチューブショックアブソーバを開示している。カップ形状体は、ショックアブソーバの内側円筒管とは別の側壁と、底壁とを備えている。カップ形状体の側壁および底壁は、補助ピストンとともに、作動チャンバを画定し、補助ピストンが作動チャンバ内をカップ形状体の底壁に向けて摺動すると、減衰流体が補助ピストンによって圧縮される。補助ピストンが作動チャンバ内でカップ形状体の底壁に向けて摺動するときに、減衰流体が作動チャンバから軸方向に流れ出ることを可能にするために、軸方向のチャネルがカップ形状体の側壁の内面に設けられている。軸方向チャネルは、カップ形状体の長手方向軸に平行に延び、その面積がカップ形状体の底壁に向かって前記軸に沿って連続的に減少する断面を有する。補助ピストンは、ショックアブソーバのロッドに固定され、カップ形状体の下壁部分の内径よりも小さな外径を有する円筒体と、円筒体の周りに軸方向に摺動可能に取り付けられ、カップ形状体の下壁部分の内面に対してシールするように構成されたシールリングと、円筒体に軸方向に拘束され、円筒体に沿ったシールリングの軸方向の摺動運動をいずれかの方向に軸方向に制限するように構成された第1および第2の環状当接要素と、を備える。シールリング、第1当接要素および第2当接要素は、次のように構成される。すなわち、ショックアブソーバの圧縮ストローク中に、シールリングがカップ形状体の下壁部の内面に沿って摺動すると、シールリングは第1当接要素に当接し、シールリングの片側から他の側へのオイルの通過はないが、ショックアブソーバの伸長ストローク中、シールリングは第2当接要素に当接し、オイルが、シールリングの片側から他の側へ、つまりカップ形状体の作動チャンバに向かって流れることができる。
【0005】
このような既知の解決策によれば、このチャンバ内の最大オイル圧を制限するために、カップ形状体の作動チャンバからオイルを流れ出させることを可能にするために、カップ形状体の底壁にも複数の通路が設けられている。したがって、カップ形状体の作動チャンバ内の圧力が、高すぎる値に到達するのを防がれる。カップ形状体の底壁の通路の代替として、またはそれに加えて、カップ形状体の作動チャンバの最大圧力を制限する機能は、シールリングに設けられた便利な大きさのノッチによって発揮される。
【0006】
同様に出願人の名前である国際特許出願WO2017/001675A1は、油圧式ツインチューブショックアブソーバを開示しており、カップ形状体の作動チャンバがバイパス導管を介してシールリングの上方の圧縮チャンバの部分に接続されている。また、ショックアブソーバは、作動チャンバの圧力が所定の限界値を下回っている限りバイパス導管を通常閉じた状態に保ち、バイパス導管を開くように構成された最大圧力バルブをさらに備え、これにより、作動チャンバ内の圧力が前記限界値を超えたときに、バイパス導管を介して作動チャンバから圧縮チャンバへの減衰流体の放出が可能になる。上述の既知の解決策に関して、前記出願から知られている油圧式ショックアブソーバは、ロッドが高速で動いているときも、カップ形状体の作動チャンバの圧力をより効果的に制限することを可能にする。他方、前記出願から知られている油圧式ショックアブソーバは、上述の既知の解決策の構造よりも複雑な構造を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、製作および組立が簡単であると同時に、カップ形状体の作動チャンバ内の最大圧力を効果的に制限することができる油圧式ツインチューブショックアブソーバを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、この目的および他の目的は、添付の独立請求項1に記載の特徴を有する油圧式ショックアブソーバによって完全に達成される。
【0009】
本発明の有益な実施形態は、従属請求項に定義されており、その主題は、以下の説明の不可欠な部分を形成するとみなされるべきである。
【0010】
要するに、本発明は、上述のタイプの油圧式ショックアブソーバを提供するという考えに基づいており、前記作動チャンバの圧力が所定の閾値を超えると、カップ形状体の作動チャンバから、カップ形状体の底壁と内側円筒管の底にあるバルブアセンブリとの間に備えられたショックアブソーバの圧縮チャンバの部分への方向にのみ減衰流体の流れを可能にする追加の逆止バルブを備える。前記追加の逆止バルブは、カップ形状体の外側、すなわちカップ形状体の底壁の下方に配置された少なくとも1つの閉鎖要素を備える。少なくとも1つの閉鎖要素は、カップ形状体の作動チャンバ内の圧力が増加するにつれて、通常、カップ形状体の底壁に設けられた1つ以上の貫通孔を閉じた状態で保ち、カップ形状体の作動チャンバから圧縮チャンバの下の部分へ、前記孔を通って減衰流体が流れることを可能にするまで、弾性的に変形または変位するように構成される。
【0011】
したがって、このような追加の逆止バルブは、圧力が前述の閾値に到達すると、カップ形状体の作動チャンバ内の圧力の変化に影響を与える圧縮バルブ(したがって、以降、追加の圧縮バルブと称す)として機能する。
【0012】
ショックアブソーバの内側円筒管の底部に設けられた圧縮バルブに加えて、この追加の圧縮バルブを使用すると、補助ピストンの円筒体に、上述の従来技術で提供されるバイパス導管を設ける必要がなくなり、したがって、ショックアブソーバの構造を単純化することができる。
【0013】
追加の逆止バルブの少なくとも1つの閉鎖要素は、好ましくは、所定の圧力値を超えると弾性変形するように構成された弾性変形可能要素として構成され、油圧停止部材の作動チャンバからの減衰流体の流れを可能にする。あるいは、少なくとも1つの閉鎖要素は、閉鎖要素を通常閉じた状態に保つために弾性要素が作用する剛性要素であってもよい。少なくとも1つの弾性変形可能な閉鎖要素の場合、閉鎖要素を適切に設計することにより、または少なくとも1つの剛性の閉鎖要素の場合、弾性要素を適切に設計することにより、ショックアブソーバのピストンのストロークと速度に依存する、カップ形状体の作動チャンバの最大圧力特性曲線を取得することが可能である。
【0014】
好ましくは、追加の圧縮バルブは、ショックアブソーバの内側円筒管の底部にある圧縮バルブ(以下、主圧縮バルブと称す)の1つと同様の構造を有し、ショックアブソーバは、カップ形状体の底壁の下面に互いに積み重ねられ、弾性閉鎖要素のそれぞれに設けられた中央の孔と底壁に設けられた中央の孔を通って延びるロック要素、特にねじ部材によって底壁に軸方向に固定された、ディスク状の弾性変形可能な閉鎖要素を備えている。
【0015】
好ましくは、同一のロック要素を使用して、主圧縮バルブと追加の圧縮バルブの両方の弾性閉鎖要素をロックし、これにより、ショックアブソーバの部品の総数を減らすことができる。
【0016】
したがって、適切な較正によって、圧縮段階の最終区間中にショックアブソーバのピストンのストロークと速度の関数として減衰力の望ましい特性曲線を取得できるので、追加の圧縮バルブは、圧縮ストローク中にショックアブソーバの減衰レベルを調整するためのさらに重要な要素である。
【0017】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面を参照して純粋に非限定的な例として与えられる以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態による、特に車両サスペンション用の油圧式ツインチューブショックアブソーバの軸方向断面図
図2図1のショックアブソーバの底部を拡大した軸方向断面図
図3】本発明のさらなる実施形態による、特に車両サスペンション用の油圧式ツインチューブショックアブソーバの底部の軸方向断面図
図4】本発明のさらなる実施形態による、特に車両サスペンション用の油圧式ツインチューブショックアブソーバの底部の拡大斜視図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の説明および特許請求の範囲において、「軸方向」および「軸方向に」等の用語は、ショックアブソーバの長手方向の軸の方向を指す。さらに、「上」や「下」等の用語は、図1に示すショックアブソーバの配置を参照して意図されたものであり、ここで、ショックアブソーバのピストンはロッドの下端に取り付けられており、したがって、ロッドとピストンは、ショックアブソーバの圧縮段階では下向きに、ショックアブソーバの伸長段階では上向きに動く。
【0020】
最初に図1を参照すると、車両のサスペンション用の油圧式ツインチューブショックアブソーバは、符号10で示され、周知の方法で、外側円筒管12と、外側円筒管12と同軸に配置され、その上部に圧縮性流体(ガス)で満たされた環状チャンバ16を画定する内側円筒管14と、2つの円筒管12及び14と同軸に配置され、円筒管14の上端から部分的に突出するロッド18と、ピストン20(以下、主ピストンと呼ぶ)は、内側円筒管14に摺動可能に取り付けられ、ロッド18の下端に固定されている。
【0021】
ショックアブソーバ10の長手方向軸は、符号zで示されている。
【0022】
主ピストン20は、内側円筒管14の内部容積を、上部チャンバ22または延長チャンバと、非圧縮性の減衰流体が含まれる、下部チャンバ24または圧縮チャンバとに分割する。オイルは、通常、減衰流体として使用され、したがって、簡潔にするために、オイルという用語はこれ以降、減衰流体を指すために用いられる。しかしながら、本発明が減衰流体として油の使用に限定されないことは明らかであり、他の非圧縮性流体が代わりに使用されてもよい。
【0023】
図2も参照すると、主ピストン20には、公知の方法で、一対の逆止バルブ26aおよび26bを含む第1のバルブアセンブリが設けられ、すなわち、逆止バルブ26aは、ショックアブソーバの圧縮段階中に、圧縮チャンバ24から延長チャンバ22へのオイルの流れを調整する、いわゆる、補償バルブ26aであり、逆止バルブ26bは、ショックアブソーバの伸長段階中に、伸長チャンバ22から圧縮チャンバ24へのオイルの流れを調整する、いわゆる、リバウンドバルブ26bである。
【0024】
ショックアブソーバ10の底部、すなわち内側円筒管14の底部には、周知の方法で、一対の逆止バルブ28aおよび28bを含む第2のバルブアセンブリが設けられており、すなわち、逆止バルブ28aは、圧縮段階中に、圧縮チャンバ24から環状チャンバ16への油の流れを調整する、いわゆる圧縮バルブ28aであり、逆止バルブ28bは、伸長段階中に、環状チャンバ16から圧縮チャンバ24へのオイルの流れを調整する、いわゆる吸入バルブ28bである。
【0025】
ショックアブソーバ10は、カップ形状体32と補助ピストン34とを含む。
【0026】
カップ形状体32は、内側円筒管14と同軸に延びている。さらに、カップ形状体32は、ショックアブソーバの内側円筒管14に対して別個の部品として作られ、それと堅固に接続されている。
【0027】
補助ピストン34は、好ましくは取り外し可能な方法で(例えば、ねじ結合によって)、ショックアブソーバのロッド18に接続され、それにより、長手軸Zに沿って共に移動可能である。補助ピストン34は、カップ形状体32内で軸方向に摺動して、その中に含まれるオイルを圧縮するように配置されている。
【0028】
カップ形状体32は、その上端、すなわち主ピストン20に面する端部で開口しており、側壁36と底壁38とを備える。好ましくは、側壁36および底壁38は、別個の部品として作られ、例えば、圧入および/または適切な保持手段によって互いに固く接続される。
【0029】
図示の実施形態によれば、側壁36は、底壁38に対して反対側に面する、すなわちカップ形状体32の開口部側に向かう、第1壁部36aまたは入口壁部と、底壁38に面する第2壁部36bまたは下壁部と、入口壁部36aと下壁部36bとを互いに接続する第3壁部36cまたは中間壁部とを備える。入口壁部36aは、内側円筒管14の内径に実質的に等しい外径を有する。入口壁部36aは、例えば、圧入および/または適切な保持手段により、内側円筒管14にしっかりと接続されている。下壁部36bの外径は、内側円筒管14の内径よりも小さく、したがって、入口壁部36aの外径よりも小さい。したがって、環状通路40が、カップ形状体32の下壁部36bとショックアブソーバの内側円筒管14との間に設けられ、この環状通路は、カップ形状体32の底壁38の下の圧縮チャンバ24の部分と流体連通している。中間壁部36cは複数の半径方向開口部42を有し、開口部42は、主ピストン20と補助ピストン34との間に設けられた圧縮チャンバ24の部分を、環状通路40と、したがって、ショックアブソーバの内側円筒管14の底部に配置された第2のバルブアセンブリ28(逆止バルブ28aおよび28b)と、連通させるように構成されている。
【0030】
補助ピストン34が底壁38に向かって移動するとき、補助ピストン34と底壁38との間に含まれ、下壁部36bによって囲まれたチャンバ(以下、作動チャンバと呼ぶ)46からの軸方向のオイルの流れを可能にするために、好ましくは、複数の軸方向チャネル44が、カップ形状体32の側壁36の内面、特に下壁部36bの内面に、場合によっては中間壁部36cの内面にも設けられている。軸方向チャネル44は、(ショックアブソーバ10の長手方向軸zと一致する、)カップ形状体32の長手方向軸に平行に延び、したがって、補助ピストン34の移動方向に沿って延びている。
【0031】
軸方向チャネル44は、好ましくは、底壁38に向かって面積が連続的に減少する断面を有する。より具体的には、軸方向チャネル44は、底壁38に向かって連続的に、例えば直線的に減少する幅(すなわち、周方向のサイズ)を有することが好ましい。軸方向チャネル44の深さ(すなわち、半径方向のサイズ)は、底壁38に向かって連続的に、例えば直線的に減少してもよい。したがって、補助ピストン34がカップ形状体32内を底壁38に向かって移動するにつれて、作動チャンバ46からオイルが流出する可能性のある流動部の面積が連続的に減少する。流れ断面積の減少は、補助ピストン34、および補助ピストン34が固定されているロッド18に発生する減衰力の漸進的な増加をもたらす。したがって、軸方向チャネル44の数および/または断面を適切に決めることにより、カップ形状体32内の補助ピストン34のストロークの関数として、減衰力の変動の所定の法則を得ることが可能である。軸方向チャネル44は、較正された孔に置き換えられるか、あるいはカップ形状体32内の補助ピストン34のストロークの関数として減衰力の変動の所定の法則を得るために適切なサイズの較正された孔と組み合わせられてもよい。
【0032】
カップ形状体32の底壁38は、圧縮段階中に、作動チャンバ46内のオイル圧の上昇を制限するために、オイルがカップ形状体32から流出することを可能にする、少なくとも1つの貫通孔48を有する。
好ましくは、図面に示される実施形態のように、底壁38は複数の貫通孔48を有し、複数の貫通孔48のそれぞれの軸が、長手方向軸zを中心とする円周に沿って、例えば角度的に等間隔で配置される。
【0033】
補助ピストン34は、円筒体50を備え、円筒体50は、カップ形状体32と同軸に延び、ロッド18とともに長手方向軸zに沿って移動可能となるように、例えば、ねじ結合部52によってショックアブソーバのロッド18に接続される。円筒体50の外径は、カップ形状体32の下壁部36bの内径よりも小さい。
【0034】
補助ピストン34は、カップ形状体32の下壁部36bの内面をシールしてその上端で作動チャンバ46を閉じるように構成されたシールリング54をさらに備える。本明細書で提案される実施形態では、シールリング54は、円筒体50の周りに軸方向に摺動可能に取り付けられる。さらに、シールリング54は、少量のオイルがシールリングの一方の側から他方の側に流れることを可能にするノッチを有してもよい。
【0035】
補助ピストン34は、一対の環状当接要素56および58をさらに備える。すなわち、上部当接要素56は、シールリング54の上方、すなわち、ショックアブソーバのピストン20に面するシールリングの側に配置される。下部当接要素58は、シールリング54の下、すなわち、作動チャンバ46に面するシールリングの側に配置される。2つの当接要素56および58により形成されるアセンブリは、円筒体50に設けられたそれぞれの円周溝64および66に収容された一対の保持リング60および62により、円筒体50に軸方向に固定される。上部当接要素56は、軸方向下向きに、すなわち下部当接要素58に向かって軸方向当接面を形成し、圧縮段階中にシールリング54が当接面に当接する。下部当接要素58は、伸長段階中にシールリング54が当接する軸方向の当接面を形成するように、周囲にシールリング54が配置される上部分58aと、上部分58aの外径よりも大きい外径を有する下部分58bとを備える。したがって、シールリング54は、上部当接要素56の軸方向当接面と下部当接要素58のの軸方向当接面との間で軸方向に移動可能である。
【0036】
作動チャンバ46から、オイルを下向きに、つまりカップ形状体32の底壁38と第2バルブアセンブリ(逆止バルブ28aおよび28b)との間に含まれる圧縮チャンバ24の部分に向かって流れるように、作動チャンバ46内のオイル圧の所定の値を超えると、本発明によれば、ショックアブソーバ10は、カップ形状体32の外側、すなわち、カップ形状体32の底壁38の下に、逆止めバルブ68(以下、内側円筒管14の底部の圧縮バルブ28aと同様の構造と動作を有するので、追加の圧縮バルブと呼ぶ)をさらに備える。
【0037】
既に説明したように、追加の圧縮バルブ68は、圧縮バルブ28aのものと同様の構造および動作を有する。
【0038】
特に、圧縮バルブ28aは、底部、特に底壁72の下面で内側円筒管14を閉じる底壁72に取り付けられた、好ましくは弾性変形可能な要素として作られた、複数の閉鎖要素70を備える。圧縮バルブ28aは通常閉じられており、閉鎖要素70が変形していない状態では、閉鎖要素70は、底壁72に設けられた貫通孔74を通ってオイルが流れるのを防ぎ、貫通孔74は、好ましくは、それぞれの軸が長手方向軸zを中心とする円周に沿って配置される。閉鎖要素70は、好ましくは、ディスク形状の要素として作られ、互いに積み重ねられる。閉鎖要素70は、外径および厚さの点で互いに異なっていてもよいので、互いに異なる柔軟特性を有する。したがって、閉鎖要素の数および/またはタイプを変更することにより、例えば、圧縮バルブが開き始める圧力値に関して、所望の特性を有する圧縮バルブを提供することが可能である。
【0039】
閉鎖要素70の詰め込み(pack)は、閉鎖要素70の詰め込みと底壁72との間に画定され、貫通孔74が開口する空間78を、通常、閉鎖するように、底壁72の下面によって形成される環状突起76と協働する。
【0040】
閉鎖要素70の詰め込みは、周知の方法で、例えば、底壁72の中心の貫通孔82を通って延びるロックピン80により得られるリベット結合により、底壁72に固定される。ロックピン80は、閉鎖要素70の詰め込みに対して底壁72の反対側のナット84にリベット留めされる。
【0041】
カップ形状体32の底壁38と内側円筒管14の底壁72との間に含まれる圧縮チャンバ24の部分のオイル圧が、圧縮バルブ28aの閉鎖要素70の弾性特性と予荷重に依存する所定の閾値を超えると、閉鎖要素70の詰め込みは変形し始め、それにより環状突起76から持ち上げられ、したがって、流体が圧縮チャンバ24から底壁72の貫通孔74を通って環状チャンバ16に向かって流れることができる。
【0042】
同様に、追加の圧縮バルブ68は、好ましくは、弾性変形可能な要素として作られ、カップ形状体32の底壁38の下面(すなわち外向きの面)に取り付けられた、複数の閉鎖要素86を備える。明らかに、このような閉鎖要素86の配置は、カップ形状体32の内側に追加のスペースを必要としないので、補助ピストン34の作動ストロークを最大化することができ、カップ形状体32の軸方向のサイズは変化しないままである。
【0043】
追加の圧縮バルブ68も通常閉じられており、したがって、閉鎖要素86が変形していない状態では、閉鎖要素86は、底壁38の貫通孔48を通るオイルの流れを防ぐ。閉鎖要素86も、好ましくは、ディスク形状の要素として作られ、互いに積み重ねられる。閉鎖要素86は、直径および厚さの点で互いに異なっていてもよいので、互いに異なる柔軟特性を有してもよい。したがって、閉鎖要素の数および/またはタイプを変更することにより、例えば、前記バルブが開き始める圧力値に関して、所望の特性を備えた追加の圧縮バルブを提供することが可能である。
【0044】
閉鎖要素86の詰め込みは、閉鎖要素86の詰め込みと底壁38との間で画定され、環状空間90を通常閉鎖するように、底壁38の下面によって形成される環状突起88と協働する。閉鎖要素86のパックと底壁38との間に画定され、貫通孔48が開口する環状空間90を、通常、閉鎖するように、閉鎖要素86のパックは、底壁38の下面によって形成された環状突起88と協働する。
【0045】
閉鎖要素86の詰め込みは、ロックねじなどのロック要素92によって底壁38に固定される。ロックねじ92は、底壁38の中心にある貫通孔94を通って延び、閉鎖要素86の詰め込みに対して前記壁の反対側のナット96によって底壁38に固定される。代替的に、追加の圧縮バルブ68にも、圧縮バルブ28aに使用されるものと同じタイプのリベット結合(すなわち、ナット84にかしめられるロックピン80による結合)を使用することが可能である。
【0046】
追加の圧縮バルブ68は次のように作動する。
【0047】
ショックアブソーバの圧縮段階の間、補助ピストン34のシールリング54がカップ形状体32の下壁部36bの内面に沿って摺動し始めると、作動チャンバ46に収容されるオイルは、軸方向チャネル44を通って軸方向にそのチャンバから流出するように強制される。既に説明したように、補助ピストン34がカップ形状体32の底壁38に向かって移動すると、軸方向チャネル44によって形成される流れ断面の面積は、好ましくは連続的に減少する。したがって、補助ピストン34、および、ロッド18に加えられる圧力は増加する。
【0048】
補助ピストン34がカップ形状体32の底壁38に向かって移動し、したがって、作動チャンバ46の容積が減少すると、作動チャンバ46に収容されるオイルの圧力が増加する。作動チャンバ46内の圧力値が追加の圧縮バルブ68の閾値(この閾値は閉鎖要素86の詰め込みを適切に調整することにより所望の値に設定され得る)よりも低い限り、追加の圧縮バルブ68は閉じたままであり、それにより、作動チャンバ46からカップ形状体32の底壁38の下方の圧縮チャンバ24の部分にオイルが流れるのを防ぐ。追加の圧縮バルブ68は、最大でも、閉鎖要素86の詰め込みに直接設けられて較正された通路を通るオイルの流れを可能にするぐらいである。反対に、作動チャンバ46内の圧力値が前記閾値を超えると、閉鎖要素86の詰め込みは変形し始め、環状突起88から持ち上げられて、作動チャンバ46から底壁38の下方の圧縮チャンバ24の部分にオイルが流れるようにする。
【0049】
本発明による油圧式ショックアブソーバのさらなる実施形態が図3および図4に示されており、図1および図2のものと同一または対応する部品および要素は同じ参照番号で示されている。
【0050】
このさらなる実施形態は、図1および2を参照した上述したものと主に以下の点で異なる。追加の圧縮バルブ68および圧縮バルブ28aは、閉鎖要素70および86のそれぞれの詰め込みがそれぞれの底壁72および38に固定される固定要素を共有する。言い換えると、ねじ92とそれぞれのナット96は、圧縮バルブ28aの閉鎖要素70の詰め込みを底壁72に、追加の圧縮バルブ68の閉鎖要素86の詰め込みを底壁38に固定するために使用され、閉鎖要素70および86の2つの詰め込みの間にスペーサー部材98が挿入されている。ナット96にねじ92をねじ込むことにより、圧縮バルブ28aおよび68の両方の閉鎖要素70および86の詰め込みがロックされ、したがって、ショックアブソーバの構造およびアセンブリの両方が単純化される。さらに、カップ形状体32の底壁38、およびそれを備えたカップ形状体32全体が、内側円筒管14の底壁72に軸方向に固定されるので、カップ形状体32の側壁36と内側円筒管14との間の、例えば、圧入および/または適切な保持手段による剛性結合はもはや必要ではない。これは、ショックアブソーバの組み立てのさらなる簡素化に明らかに貢献する。
【0051】
さらに、図1および図2の実施形態に関して、補助ピストン34の上部当接要素56は、保持リングによって円筒体50に固定されず、円筒体50に設けられた円周溝64と係合するように、上部当接要素56の上縁部56aの塑性変形によって円筒体50に固定される。上部当接要素56を円筒体50にロックするこの方法は、図1および図2のショックアブソーバにも使用されてもよい。
【0052】
さらに、図4に示されるように、ショックアブソーバは、吸入バルブとして動作するさらなる逆止バルブ100(したがって、以下、追加の吸入バルブと称す)を備えてもよい。追加の吸入バルブ100は、内側円筒管14の底部の吸入バルブ28bのように、伸長段階中に作動し、作動チャンバ46へのオイルの流れを可能にし、したがってそのチャンバの適切な充填を保証する。
【0053】
追加の吸入バルブ100は、好ましくはディスク形状の要素として作られた少なくとも1つの弾性変形可能な閉鎖要素102を備え、閉鎖要素102は、カップ形状体32の底壁38、特に底壁38の上面に取り付けられ、その壁に設けられた複数の貫通孔104と協働する。追加の吸入バルブ100も通常閉じられており、したがって、変形していない状態では、底壁38の貫通孔104を通るオイルの流れを防ぐ。複数の閉鎖要素102が設けられる場合、これらは、互いに異なる可撓性特性を有するように、直径および厚さの点で互いに異なっていてもよい。有益なことに、少なくとも1つの閉鎖要素102は、同じナット96によってカップ形状体32の底壁38に固定され、追加の吸入バルブ100の閉鎖要素102のためのさらなるロック部材は必要とされない。
【0054】
図1および図2の実施形態を参照して既に説明したことが適用される。
【0055】
当然ながら、本発明の原理は変更されず、実施形態および構造の詳細は、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲から逸脱することなく、非限定的な例として単に説明および図示されたものと大きく異なり得る。
図1
図2
図3
図4