(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-12
(45)【発行日】2023-09-21
(54)【発明の名称】キャパシタアセンブリ組立装置およびこれを用いたキャパシタアセンブリ組立方法
(51)【国際特許分類】
H01G 13/00 20130101AFI20230913BHJP
G01R 31/01 20200101ALI20230913BHJP
【FI】
H01G13/00 341
G01R31/01
H01G13/00 307F
H01G13/00 361F
H01G13/00 331C
(21)【出願番号】P 2022518888
(86)(22)【出願日】2021-06-15
(86)【国際出願番号】 KR2021007507
(87)【国際公開番号】W WO2022035037
(87)【国際公開日】2022-02-17
【審査請求日】2022-03-23
(31)【優先権主張番号】10-2020-0102271
(32)【優先日】2020-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521274212
【氏名又は名称】三和電機株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMWHA ELECTRIC Co.,LTD.
【住所又は居所原語表記】3,Bongmyeong-ro,Heungdeok-gu,Cheongju-si,Chungcheongbuk-do 28589,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク、チョン オン
(72)【発明者】
【氏名】キム、テ ユン
(72)【発明者】
【氏名】チュ、ウン キョン
(72)【発明者】
【氏名】クォン、ヨン チン
(72)【発明者】
【氏名】キム、チン ホ
(72)【発明者】
【氏名】チャ、クン チュ
(72)【発明者】
【氏名】チョン、チャン ソル
【審査官】田中 晃洋
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-0909030(KR,B1)
【文献】国際公開第2020/121872(WO,A1)
【文献】特開2000-081319(JP,A)
【文献】特開平03-048755(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 13/00
G01R 31/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一の長さのリードを有するキャパシタと、前記キャパシタを内部に収容する一対の収容隔壁を含むブラケットとを結合してキャパシタアセンブリに組立てるキャパシタアセンブリ組立装置において、
複数の組立領域を含み、キャパシタアセンブリが前記組立領域に載置された状態で前記組立領域が一方向に移動するコンベヤモジュールと、
前記キャパシタと前記ブラケットとを機械的、電気的に結合させて前記キャパシタアセンブリに組立てる加工モジュールと、
前記加工モジュールによって機械的、電気的に結合された前記キャパシタアセンブリの不良の有無を検査する検査モジュールと、を含
み、
前記コンベヤモジュールは、前記組立領域を一方向に移動させ、前記組立領域は、一定の距離だけ予め設定された単位時間ごとに移動し、
前記組立領域は、
前記キャパシタアセンブリを機械的に組立てる整列およびプレス領域と、前記キャパシタアセンブリを構成する前記キャパシタと前記ブラケットとを電気的に連結させるリード接合領域とを含む加工領域と、
前記加工領域での結合によって形成された前記キャパシタアセンブリの不良の有無を検査するために、リード接合状態を視覚的に検査するビジョン検査領域と、前記キャパシタアセンブリの電気的特性を検査する電気検査領域とを含む検査領域と、
前記検査領域での検査結果に応じて前記キャパシタアセンブリの不良の有無を判断して、少なくとも1つの項目に分類する不良品分類領域と、を含み、
前記キャパシタアセンブリの前記キャパシタは、キャパシタ本体から一端が突出した第1リード領域と、前記第1リード領域の他端に一端が連結され、前記第1リード領域に対して予め設定された角度を有するように折曲形成される折曲領域と、前記折曲領域の他端に一端が連結され、前記第1リード領域と平行に形成される第2リード領域とを含む一対のリードを含み、
前記加工モジュールは、
第1方向に平行移動して前記ブラケットが第1プレス領域に定位置するように前記ブラケットの位置を調整するブラケット整列モジュールと、
前記第1方向と垂直な第2方向に平行移動して前記キャパシタの本体が前記ブラケットの前記収容隔壁の間に収容されるように加圧するキャパシタ本体加圧モジュールと、
前記第2方向に平行移動して前記キャパシタのリードを加圧して前記ブラケットのベース上に形成された一対の電極と接触するように折曲げるリード加圧モジュールと、
電気伝導性素材を処理して前記キャパシタの前記リードと前記ブラケットの前記電極とが電気的に連結されるようにするリード接合モジュールとを含み、
前記検査モジュールは、前記リードの接合の有無を視覚的に検知する複数のビジョン検査モジュールを含み、
前記ビジョン検査モジュールは、前記第2方向から前記リードの接合の有無を検知する第1ビジョン検査モジュールと、前記第1方向から前記リードの接合の有無を検知する第2ビジョン検査モジュールとを含み、
前記検査モジュールは、
第1充電時間で前記キャパシタを充電する第1充電モジュールと、
前記第1充電モジュールによって充電された前記キャパシタから印加電圧を検査する電圧検査モジュールと、
前記電圧検査モジュールの検査後に、第2充電時間で前記キャパシタを充電する第2充電モジュールと、
前記キャパシタの印加電流を検査する電流検査モジュールと、
電圧検査と電流検査の後に、接地として形成されて前記キャパシタの電力を放電させる放電モジュールと、
静電容量を含む前記キャパシタの特性を測定する特性検査モジュールと、をさらに含み、
前記第2充電時間は、前記第1充電時間より長く設定される、
ことを特徴とするキャパシタアセンブリ組立装置。
【請求項2】
前記加工モジュールは、前記加工領域に対応する位置に形成され、前記検査モジュールは、前記検査領域に対応する位置に形成されて、それぞれ前記キャパシタアセンブリの加工および前記キャパシタアセンブリの検査を行うことを特徴とする請求項
1に記載のキャパシタアセンブリ組立装置。
【請求項3】
前記リード接合モジュールは、抵抗溶接処理により前記キャパシタの前記リードと前記
ブラケットの前記電極とが電気的に連結させることを特徴とする請求項
1に記載のキャパシタアセンブリ組立装置。
【請求項4】
前記第2充電時間は、前記第1充電時間の2倍~6倍の単位時間を有することを特徴とする請求項
1に記載のキャパシタアセンブリ組立装置。
【請求項5】
前記第1充電時間は、N単位時間であり、前記第1充電時間は、N個の前記第1充電モジュールがそれぞれ1単位時間だけ分けて充電を行い、
前記第2充電時間は、2N~6N単位時間であり、前記第2充電時間は、2N~6N個の前記第2充電モジュールがそれぞれ1単位時間だけ分けて充電を行うことを特徴とする請求項
4に記載のキャパシタアセンブリ組立装置。
【請求項6】
前記電圧検査モジュール、前記電流検査モジュール、および前記特性検査モジュールは、前記第1ビジョン検査モジュールと前記第2ビジョン検査モジュールとの間に形成されることを特徴とする請求項
1に記載のキャパシタアセンブリ組立装置。
【請求項7】
前記検査モジュールは、
前記第1ビジョン検査モジュール、前記第2ビジョン検査モジュールの検査による前記キャパシタアセンブリの機械的不良と、前記電圧検査モジュール、前記電流検査モジュール、および前記特性検査モジュールによる前記キャパシタアセンブリの電気的不良とを検知して前記キャパシタアセンブリの不良の有無を判断し、少なくとも1つ以上の項目に分類する不良品分類モジュールをさらに含むことを特徴とする請求項
1に記載のキャパシタアセンブリ組立装置。
【請求項8】
前記項目は、機械的不良アセンブリと電気的不良アセンブリとに区分されることを特徴とする請求項
7に記載のキャパシタアセンブリ組立装置。
【請求項9】
前記機械的不良アセンブリによって前記加工モジュールにフィードバックを印加するように制御する制御部をさらに含み、
前記制御部は、前記第1ビジョン検査モジュールの検査によって前記キャパシタアセンブリの機械的不良が判断された場合、前記リード接合モジュールの接合時間を増加させ、
前記制御部は、前記第2ビジョン検査モジュールの検査によって前記キャパシタアセンブリの機械的不良が判断された場合、前記リード加圧モジュールの加圧強度を増加させることを特徴とする請求項
8に記載のキャパシタアセンブリ組立装置。
【請求項10】
同一の長さのリードを有するキャパシタと、前記キャパシタを内部に収容する一対の収容隔壁を含むブラケットとが結合されてキャパシタアセンブリに組立てられるようにするためのキャパシタアセンブリ組立方法において、
複数の組立領域を含み、前記組立領域が一方向に移動するコンベヤモジュールに載置されたアセンブリに対して、前記アセンブリを組立てるために前記アセンブリが含むキャパシタとブラケットを加工する加工ステップと、
前記加工ステップにより機械的、電気的に結合された前記アセンブリの不良の有無を検査する検査ステップと、を含み、
前記加工ステップは、
前記キャパシタと前記ブラケットとを機械的に結合するために、第1方向および前記第1方向と垂直な第2方向で前記キャパシタと前記ブラケットを加圧して前記ブラケットの前記収容隔壁の間に前記キャパシタが嵌合する整列およびプレスステップと、
前記整列およびプレスステップの後、前記キャパシタの前記リードと前記ブラケットの一面上に形成された一対の電極とを電気的に連結するために接合を行うリード接合ステップとを含み、
前記加工ステップで、前記キャパシタアセンブリの前記キャパシタは、キャパシタ本体から一端が突出した第1リード領域と、前記第1リード領域の他端に一端が連結され、前記第1リード領域に対して予め設定された角度を有するように折曲形成される折曲領域と、前記折曲領域の他端に一端が連結され、前記第1リード領域と平行に形成される第2リード領域とを含む一対のリードを含
み、
前記検査ステップは、
前記リード接合ステップで前記リードと前記電極との接合の有無を前記第2方向で撮影して視覚的に検知する第1ビジョン検査ステップと、
前記第1ビジョン検査ステップの後に、前記キャパシタを充電して前記キャパシタアセンブリが正常電圧範囲で動作するかを検査する電圧検査ステップと、
前記電圧検査ステップの後に、前記キャパシタを充電して前記キャパシタアセンブリが正常電流範囲で動作するかを検査する電流検査ステップと、
前記キャパシタを放電させ、前記キャパシタの静電容量を含む前記キャパシタアセンブリの特性を検査する特性検査ステップと、
前記リード接合ステップで前記リードと前記電極との接合の有無を前記第1方向で撮影して視覚的に検知する第2ビジョン検査ステップとを含むことを特徴とするキャパシタアセンブリ組立方法。
【請求項11】
前記整列およびプレスステップは、
前記コンベヤモジュールの前記組立領域のうち、第1プレス領域で前記ブラケットの位置を整列するために前記第1方向に前記ブラケットを加圧して定位置させ、
前記第1プレス領域で前記キャパシタの本体を前記収容隔壁の間に嵌合するように前記第1方向と垂直な前記第2方向に前記キャパシタの本体を加圧し、
前記コンベヤモジュールの前記組立領域のうち、前記第1プレス領域に隣接して形成された第2プレス領域で前記キャパシタの前記リードが前記ブラケットの前記電極と接触するように前記第2方向に前記キャパシタの前記リードを加圧することを特徴とする請求項
10に記載のキャパシタアセンブリ組立方法。
【請求項12】
前記電圧検査ステップの前に、前記キャパシタをN単位時間だけ充電する第1充電ステップと、前記電流検査ステップの前に、前記キャパシタを2N~6N単位時間だけ充電する第2充電ステップとをさらに含み、
前記第1充電ステップは、N個の第1充電モジュールによってそれぞれ1単位時間だけ分けて充電を行い、前記第2充電ステップは、2N~6N個の第2充電モジュールによってそれぞれ1単位時間だけ分けて充電を行うことを特徴とする請求項
10に記載のキャパシタアセンブリ組立方法。
【請求項13】
同一の長さのリードを有するキャパシタと、前記キャパシタを内部に収容する一対の収容隔壁を含むブラケットとが結合されてキャパシタアセンブリに組立てられるようにするためのキャパシタアセンブリ組立方法において、
複数の組立領域を含み、前記組立領域が一方向に移動するコンベヤモジュールに載置されたアセンブリに対して、前記アセンブリを組立てるために前記アセンブリが含むキャパシタとブラケットを加工する加工ステップと、
前記加工ステップにより機械的、電気的に結合された前記アセンブリの不良の有無を検査する検査ステップと、を含み、
前記加工ステップは、
前記キャパシタと前記ブラケットとを機械的に結合するために、第1方向および前記第1方向と垂直な第2方向で前記キャパシタと前記ブラケットを加圧して前記ブラケットの前記収容隔壁の間に前記キャパシタが嵌合する整列およびプレスステップと、
前記整列およびプレスステップの後、前記キャパシタの前記リードと前記ブラケットの一面上に形成された一対の電極とを電気的に連結するために接合を行うリード接合ステップとを含み、
前記加工ステップで、前記キャパシタアセンブリの前記キャパシタは、キャパシタ本体から一端が突出した第1リード領域と、前記第1リード領域の他端に一端が連結され、前記第1リード領域に対して予め設定された角度を有するように折曲形成される折曲領域と、前記折曲領域の他端に一端が連結され、前記第1リード領域と平行に形成される第2リード領域とを含む一対のリードを含み、
前記検査ステップの後に、
前記検査ステップで前記接合が不良な前記キャパシタアセンブリまたは正常範囲で動作しない前記キャパシタを有する前記キャパシタアセンブリを分類する不良分類ステップをさらに含み、
前記不良分類ステップは、前記リードと前記電極との接合の有無を視覚的に検知する第1ビジョン検査ステップおよび第2ビジョン検査ステップにより検知された機械的不良と、前記キャパシタアセンブリの電気的特性を検知する電圧検査ステップ、電流検査ステップ、そして特性検査ステップにより検知された電気的不良とに区分されることを特徴とする
キャパシタアセンブリ組立方法。
【請求項14】
前記不良分類ステップにより前記機械的不良が一定の比率以上発生する場合、前記加工ステップで前記キャパシタまたは前記ブラケットの加圧力を調整するか、または前記キャパシタと前記ブラケットとの接合時間を調整することを特徴とする請求項
13に記載のキャパシタアセンブリ組立方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャパシタアセンブリ組立装置およびこれを用いたキャパシタアセンブリ組立方法(CAPACITOR ASSEMBLY MANUFACTURING APPARATUS AND CAPACITOR ASSEMBLY MANUFACTURING METHOD USING SAME)に関する。
【背景技術】
【0002】
キャパシタ(Capacitor)とは、電子回路で電気を一時的に蓄える装置で、コンデンサ(condenser)または蓄電器という。一般的に、キャパシタは、2つの導体電極の間に絶縁性の誘電体が形成された構造を有し、キャパシタの2つの電極の間に電圧を印加すると、1つの電極に(-)電荷が、他の電極に(+)電荷が誘導されることによりエネルギーが蓄えられ、このようなエネルギー貯蔵原理を利用して電荷を充電または放電して急激な電圧の上昇や低下を抑制する役割を果たす。このようなキャパシタの役割によって、キャパシタは、電子回路を構成するにあたり必須的に必要な素子の一つである。
【0003】
一方、キャパシタは、それぞれの互いに異なる電荷が誘導されて誘電体を有するキャパシタ本体と、それぞれの導体電極に連結され、電子回路に結合されて電流を流す一対のリードとを有することができる。従来はリードが回路基板にソルダリングなどにより直接接合されていたが、この場合、回路基板の面方向に大きな高さを占めて回路基板が配置される空間の活用が効率的でない点があった。また、高さを減少させるためにリードを曲げて配置する場合、曲がった部分の破断が発生してキャパシタが回路基板から分離されることがあり、電子装置の故障をもたらす危険があった。
【0004】
したがって、このような問題点を解決するために、キャパシタのリードを切削してブラケットに結合することによりアセンブリ(assembly)を構成する方策が試みられている。このようなアセンブリを構成するために、キャパシタを均一な形状に加工し、加工されたキャパシタが機械的、電気的に正常であるかを検査する装置および方法に対する産業界の持続的な要求が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
背景技術で述べたような問題点を解決するために、本発明は、キャパシタとブラケットとをコンベヤモジュールに配置し、キャパシタとブラケットとが一体として形成されるように加工して、キャパシタアセンブリが正常動作するかを検査するキャパシタアセンブリ組立装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、このようなキャパシタアセンブリを組立てるために行われなければならない時系列的な組立順序を有しかつ、これらの組立ステップが同時に行われるキャパシタアセンブリ組立方法を提供することを目的とする。
【0007】
本発明の技術的課題は以上に言及した技術的課題に制限されず、言及されていないさらに他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置は、同一の長さのリードを有するキャパシタと、前記キャパシタを内部に収容する一対の収容隔壁を含むブラケットとを結合してキャパシタアセンブリに組立てるキャパシタアセンブリ組立装置において、複数の組立領域を含み、キャパシタアセンブリが前記組立領域に載置された状態で前記組立領域が一方向に移動するコンベヤモジュールと、前記キャパシタと前記ブラケットとを機械的、電気的に結合させて前記アセンブリに組立てる加工モジュールと、前記加工モジュールによって機械的、電気的に結合された前記アセンブリの不良の有無を検査する検査モジュールとを含むことができる。
【0009】
また、前記コンベヤモジュールは、前記組立領域を一方向に移動させ、前記組立領域は、一定の距離だけ予め設定された単位時間ごとに移動することができる。
【0010】
また、前記組立領域は、前記アセンブリを機械的に組立てる整列およびプレス領域と、前記アセンブリを構成する前記キャパシタと前記ブラケットとを電気的に連結させるリード接合領域とを含む加工領域と、前記加工領域での結合によって形成された前記キャパシタアセンブリの不良の有無を検査するために、リードの接合状態を視覚的に検査するビジョン検査領域と、前記キャパシタアセンブリの電気的特性を検査する電気検査領域とを含む検査領域と、前記検査領域での検査結果に応じて前記キャパシタアセンブリの不良の有無を判断して、少なくとも1つの項目に分類する不良品分類領域とを含み、前記キャパシタアセンブリの前記キャパシタは、キャパシタ本体から一端が突出した第1リード領域と、前記第1リード領域の他端に一端が連結され、前記第1リード領域に対して予め設定された角度を有するように折曲形成される折曲領域と、前記折曲領域の他端に一端が連結され、前記第1リード領域と平行に形成される第2リード領域とを含む一対のリードを含むことができる。
【0011】
また、前記加工モジュールは、前記加工領域に対応する位置に形成され、前記検査モジュールは、前記検査領域に対応する位置に形成されて、それぞれ前記キャパシタアセンブリの加工および前記キャパシタアセンブリの検査を行うことができる。
【0012】
また、前記加工モジュールは、第1方向に平行移動して前記ブラケットが第1プレス領域に定位置するように前記ブラケットの位置を調整するブラケット整列モジュールと、前記第1方向と垂直な第2方向に平行移動して前記キャパシタの本体が前記ブラケットの前記収容隔壁の間に収容されるように加圧するキャパシタ本体加圧モジュールと、前記第2方向に平行移動して前記キャパシタのリードを加圧して前記ブラケットのベース上に形成された一対の電極と接触するように折曲げるリード加圧モジュールと、電気伝導性素材を処理して前記キャパシタの前記リードと前記ブラケットの前記電極とが電気的に連結されるようにするリード接合モジュールとを含むことができる。
【0013】
また、前記リード接合モジュールは、ソルダリング処理により前記キャパシタの前記リードと前記ブラケットの前記電極とを電気的に連結させることができる。
【0014】
また、前記検査モジュールは、前記リードの接合の有無を視覚的に検知する複数のビジョン検査モジュールを含み、前記ビジョン検査モジュールは、前記第2方向から前記リードの接合の有無を検知する第1ビジョン検査モジュールと、前記第1方向から前記リードの接合の有無を検知する第2ビジョン検査モジュールとを含むことができる。
【0015】
また、前記検査モジュールは、第1充電時間で前記キャパシタを充電する第1充電モジュールと、前記第1充電モジュールによって充電された前記キャパシタから印加電圧を検査する電圧検査モジュールと、前記電圧検査モジュールの検査後に、第2充電時間で前記キャパシタを充電する第2充電モジュールと、前記キャパシタの印加電流を検査する電流検査モジュールと、電圧検査と電流検査の後に、接地として形成されて前記キャパシタの電力を放電させる放電モジュールと、静電容量を含む前記キャパシタの特性を測定する特性検査モジュールとをさらに含み、前記第2充電時間は、前記第1充電時間より長く設定される。
【0016】
また、前記第2充電時間は、前記第1充電時間の2倍~6倍の単位時間を有することができる。
【0017】
また、前記第1充電時間は、N単位時間であり、前記第1充電時間は、N個の前記第1充電モジュールがそれぞれ1単位時間だけ分けて充電を行い、前記第2充電時間は、2N~6N単位時間であり、前記第2充電時間は、2N~6N個の前記第2充電モジュールがそれぞれ1単位時間だけ分けて充電を行うことができる。
【0018】
また、前記電圧検査モジュール、前記電流検査モジュール、および前記特性検査モジュールは、前記第1ビジョン検査モジュールと前記第2ビジョン検査モジュールとの間に形成される。
【0019】
また、前記検査モジュールは、前記第1ビジョン検査モジュール、前記第2ビジョン検査モジュールの検査による前記キャパシタアセンブリの機械的不良と、前記電圧検査モジュール、前記電流検査モジュール、および前記特性検査モジュールによる前記キャパシタアセンブリの電気的不良とを検知して前記キャパシタアセンブリの不良の有無を判断し、少なくとも1つ以上の項目に分類する不良品分類モジュールをさらに含むことができる。
【0020】
また、前記項目は、機械的不良アセンブリと電気的不良アセンブリとに区分される。
【0021】
また、前記機械的不良アセンブリによって前記加工モジュールにフィードバックを印加するように制御する制御部をさらに含み、前記制御部は、前記第1ビジョン検査モジュールの検査によって前記キャパシタアセンブリの機械的不良が判断された場合、前記リード接合モジュールの接合時間を増加させ、前記制御部は、前記第2ビジョン検査モジュールの検査によって前記キャパシタアセンブリの機械的不良が判断された場合、前記リード加圧モジュールの加圧強度を増加させることができる。
【0022】
一方、本発明によるアセンブリ組立方法は、同一の長さのリードを有するキャパシタと、前記キャパシタを内部に収容する一対の収容隔壁を含むブラケットとが結合されてキャパシタアセンブリに組立てられるようにするためのキャパシタアセンブリ組立方法において、複数の組立領域を含み、前記組立領域が一方向に移動するコンベヤモジュールに載置されたキャパシタアセンブリに対して、前記キャパシタアセンブリを組立てるために前記キャパシタアセンブリが含むキャパシタとブラケットを加工する加工ステップと、前記加工ステップにより機械的、電気的に結合された前記キャパシタアセンブリの不良の有無を検査する検査ステップとを含み、前記加工ステップは、前記キャパシタと前記ブラケットとを機械的に結合するために、第1方向および前記第1方向と垂直な第2方向で前記キャパシタと前記ブラケットを加圧して前記ブラケットの前記収容隔壁の間に前記キャパシタが嵌合する整列およびプレスステップと、前記整列およびプレスステップの後、前記キャパシタの前記リードと前記ブラケットの一面上に形成された一対の電極とを電気的に連結するために接合を行うリード接合ステップとを含み、前記加工ステップでは、前記キャパシタアセンブリの前記キャパシタは、キャパシタ本体から一端が突出した第1リード領域と、前記第1リード領域の他端に一端が連結され、前記第1リード領域に対して予め設定された角度を有するように折曲形成される折曲領域と、前記折曲領域の他端に一端が連結され、前記第1リード領域と平行に形成される第2リード領域とを含む一対のリードを含むことができる。
【0023】
また、前記整列およびプレスステップは、前記コンベヤモジュールの前記組立領域のうち、第1プレス領域で前記ブラケットの位置を整列するために前記第1方向に前記ブラケットを加圧して定位置させ、前記第1プレス領域で前記キャパシタの本体を前記収容隔壁の間に嵌合するように前記第1方向と垂直な前記第2方向に前記キャパシタの本体を加圧し、前記コンベヤモジュールの前記組立領域のうち、前記第1プレス領域に隣接して形成された第2プレス領域で前記キャパシタの前記リードが前記ブラケットの前記電極と接触するように前記第2方向に前記キャパシタの前記リードを加圧することができる。
【0024】
また、前記検査ステップは、前記リード接合ステップで前記リードと前記電極との接合の有無を前記第2方向で撮影して視覚的に検知する第1ビジョン検査ステップと、前記第1ビジョン検査ステップの後に、前記キャパシタを充電して前記アセンブリが正常電圧範囲で動作するかを検査する電圧検査ステップと、前記電圧検査ステップの後に、前記キャパシタを充電して前記アセンブリが正常電流範囲で動作するかを検査する電流検査ステップと、前記キャパシタを放電させ、前記キャパシタの静電容量を含む前記キャパシタアセンブリの特性を検査する特性検査ステップと、前記リード接合ステップで前記リードと前記電極との接合の有無を前記第1方向で撮影して視覚的に検知する第2ビジョン検査ステップとを含むことができる。
【0025】
また、前記電圧検査ステップの前に、前記キャパシタをN単位時間だけ充電する第1充電ステップと、前記電流検査ステップの前に、前記キャパシタを2N~6N単位時間だけ充電する第2充電ステップとをさらに含み、前記第1充電ステップは、N個の第1充電モジュールによってそれぞれ1単位時間だけ分けて充電を行い、前記第2充電ステップは、2N~6N個の第2充電モジュールによってそれぞれ1単位時間だけ分けて充電を行うことができる。
【0026】
また、前記検査ステップの後に、前記検査ステップで前記接合が不良な前記キャパシタアセンブリまたは正常範囲で動作しない前記キャパシタを有する前記キャパシタアセンブリを分類する不良分類ステップをさらに含み、前記不良分類ステップは、前記リードと前記電極との接合の有無を視覚的に検知する第1ビジョン検査ステップおよび第2ビジョン検査ステップにより検知された機械的不良と、前記キャパシタアセンブリの電気的特性を検知する電圧検査ステップ、電流検査ステップ、そして特性検査ステップにより検知された電気的不良とに区分される。
【0027】
また、前記不良分類ステップにより前記機械的不良が一定の比率以上発生する場合、前記加工ステップで前記キャパシタまたは前記ブラケットの加圧力を調整するか、または前記キャパシタと前記ブラケットとの接合時間を調整することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によるアセンブリ組立装置およびアセンブリ組立方法を用いることにより、アセンブリの形態でキャパシタを回路ボードに実装できるようにキャパシタを加工することで全体的に回路の占める体積が減少するので、キャパシタアセンブリ組立装置によって加工されたキャパシタを有するキャパシタアセンブリによりコンパクトな回路を構成することができるという利点がある。
【0029】
また、複数のキャパシタとブラケットとが結合されてキャパシタアセンブリに組立てられるために、同時に互いに異なる組立過程が行われて自動的な組立が可能という利点がある。
【0030】
また、組立過程で複数の検査ステップにより不良の有無を検査することで不良品を選別可能なため、不良アセンブリの製造を防止し、必要な場合、加工モジュールにフィードバックを提供してキャパシタアセンブリの不良率を減少させるという利点がある。
【0031】
また、不良の有無を検査するにあたり、機械的不良と電気的不良について二重に検査を行って正確な不良検査が可能という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置によって作られるキャパシタアセンブリに対する斜視図である。
【
図2】本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置に対する概略斜視図である。
【
図3】本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置に対する概略斜視図である。
【
図4】本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置における、コンベヤモジュールの移動によって進行する領域を概略的に示す概略図である。
【
図5】本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置のうち、整列およびプレス領域で整列またはプレスが行われる過程を示す参照図である。
【
図6】本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置のうち、ビジョン検査が行われる過程を示す参照図である。
【
図7】本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置およびキャパシタアセンブリ組立方法における、不良を分類するための概略図である。
【
図8】本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置およびキャパシタアセンブリ組立方法における、単位時間の経過によってディスプレイ部にモニタリングされる不良の現況を概略的に表示したものである。
【
図9】本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置を用いたキャパシタアセンブリ組立方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の一部の実施例を例示的な図面を通じて詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付け加えるにあたり、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表されてもできるだけ同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の実施例を説明するにあたり、かかる公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の実施例に対する理解を妨げると判断された場合は、その詳細な説明は省略する。
【0034】
本発明の実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使うことができる。これらの用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって当該構成要素の本質や順番または順序などが限定されない。また、他に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含む、ここで使われるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同一の意味を有する。一般的に使われる辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されなければならず、本出願において明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0035】
図1は、本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置によって作られるキャパシタアセンブリに対する斜視図である。
【0036】
図1を参照すれば、本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置により組立てるためのキャパシタアセンブリ900が示される。キャパシタアセンブリ900は、本体911と、本体911から突出するように形成され、同一の長さを有する一対のリード912A、912Bとを含むキャパシタ910を含むことができる。この時、キャパシタ910は、電解キャパシタであってもよいし、本体911は、円筒形状を有することができる。
【0037】
キャパシタの本体911の一面には、一定の間隔を有する一対のリード912A、912Bが本体911から延長、突出するように形成される。
図1によれば、一対のリード912A、912Bは同一の長さを有すると示されているが、既存のキャパシタは、自体の極性を示すためにリード912A、912Bの長さが互いに異なって形成される。ただし、本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置およびキャパシタアセンブリ組立方法では、リード912A、912Bをブラケット920の電極922、923に安定的に接合させるために、リード912A、912Bが同一の長さを有するようにできる。一方、一対のリード912A、912Bは、電極922、923にさらに安定的に接合されるために、本体911からその一端が突出形成された第1リード領域913と、第1リード領域913の他端にその一端が連結され、第1リード領域913に対して予め設定された角度を有するように折曲形成された折曲領域915と、折曲領域915の他端にその一端が連結され、第1リード領域913と実質的に平行に形成された第2リード領域914とを含むことができる。このうち、第2リード領域914が電極922、923と接合され、接合のために、リード912A、912Bは、全体的に折曲げられた形状を有するように形成される。
【0038】
キャパシタアセンブリ900に結合されるために、キャパシタアセンブリ900は、キャパシタ910が嵌合して回路基板(図示せず)とキャパシタ910とを電気的に連結されるためのブラケット920をさらに含むことができる。ブラケット920は、平面のベース921を有し、ベース921の一面(さらに詳しくは、上面)に一対のリード912A、912Bと接合されるための電極922、923が形成される。電極922、923は、リード912A、912Bが載置される位置に対応するように並んで形成され、回路基板にキャパシタ910を電気的に連結してキャパシタ910が通電するようにする。リード912A、912Bと電極922、923との接合はソルダリングにより行われる。また、ブラケット920は、キャパシタ910の本体911の外面を取り囲むようにベース921の上面から突出するように形成された一対の収容隔壁924を含む。収容隔壁924は、キャパシタ910が安定的にブラケット920に載置できるようにする。収容隔壁924は、複数のスリット925を有することができ、スリット925を介してキャパシタ910がブラケット920に安定的に載置できるように加圧される。加圧過程については後述する。
【0039】
図2および
図3は、本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置に対する概略斜視図であり、
図2および
図3は、別の構成ではない連続的な構成に相当し、コンベヤモジュール100はつながっており、後述する第1ビジョン検査領域140と第1ビジョン検査モジュール410の後に、第1電力検査領域150と第1電力検査モジュール420が連続的に形成される。
図4は、本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置における、コンベヤモジュールの移動によって進行する領域を概略的に示す概略図である。
【0040】
図2~
図4を参照すれば、本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置は、複数の組立領域110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210を含み、キャパシタアセンブリ900が組立領域に載置された状態で組立領域が一方向に移動するコンベヤモジュール100と、キャパシタ910とブラケット920とを機械的、電気的に結合させてキャパシタアセンブリ900に組立てる加工モジュール300と、加工モジュール300によって機械的、電気的に結合されたキャパシタアセンブリ900の不良の有無を検査する検査モジュール400とを含むことができる。
【0041】
図2および
図4を参照すれば、本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置において、コンベヤモジュール100は、移動方向に沿って一方向に移動する複数の組立領域を含むことができる。この時、「組立領域」は、必ずしもキャパシタアセンブリの変形をもたらす領域に限定されず、キャパシタ910またはブラケット920の加圧、リード912A、912Bと電極922、923との接合、キャパシタアセンブリ900の検査が行われるコンベヤモジュール100上のすべての領域を意味することができる。一方、組立領域は、トレイ(tray)の形態に形成され、ブラケット920が配置可能な大きさに凹形成される。
【0042】
また、コンベヤモジュール100は、組立領域を一方向に移動させ、一定の距離だけ予め設定された単位時間(T)ごとに移動することができる。この時、一定の距離は、実質的にそれぞれの組立領域が形成された間隔であってもよいし、予め設定された単位時間(T)は、それぞれの組立領域が一地点に停止して留まる時間を意味することができる。すなわち、移動する一定の距離を例示的に「d」とすれば、1つの組立領域は、一地点に停止して単位時間(T)だけ留まった後、移動時間T’の間に一方向に距離dだけ離隔した他の地点に移動し、再度他の地点で単位時間(T)だけ留まる動作を繰り返すことができる。
【0043】
最初に、キャパシタアセンブリ配置領域110にキャパシタ910とブラケット920がそれぞれ配置される。この時、ブラケット920がキャパシタアセンブリ配置領域110上に配置され、キャパシタ910は、ブラケット920の一対の収容隔壁924の間に配置される。ブラケット920の収容隔壁924間の間隔は、キャパシタの本体911の外径に対応してキャパシタ910がブラケット920に安定的に収容される。
【0044】
続いて、コンベヤモジュール100の組立領域について説明すれば、組立領域は、キャパシタアセンブリ900を機械的に組立てる整列およびプレス領域120と、キャパシタアセンブリ900を構成するキャパシタ910とブラケット920とを電気的に連結させるリード接合領域130とを含む加工領域120、130を含むことができる。
【0045】
図5は、本発明によるアセンブリ組立装置のうち、整列およびプレス領域で整列またはプレスが行われる過程を示す参照図である。
【0046】
図2、
図4、および
図5を参照すれば、加工領域120、130は、キャパシタ910とブラケット920に対する物理力を加えてキャパシタアセンブリ900に組立てる領域を意味し、加工領域120、130の後にはキャパシタアセンブリ900の一体として機能する。整列およびプレス領域120は、場合によって、キャパシタアセンブリ整列領域121と、キャパシタアセンブリを第1方向と第2方向で加圧する第1プレス領域122と、キャパシタアセンブリを第2方向で加圧する第2プレス領域123とを含むことができる。キャパシタアセンブリ整列領域121は、前述したアセンブリ配置領域110でそれぞれ配置されたキャパシタ910とブラケット920が整列される領域である。この時、キャパシタ910とブラケット920を整列する方法について多様な方法が使用できるが、第1プレス領域122に移動する前に、一時的にキャパシタ910とブラケット920が待機する領域として機能することができる。本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置において、後述するブラケット整列モジュール310、キャパシタ本体加圧モジュール320、リード加圧モジュール330によってキャパシタ910とブラケット920とが結合される前に配列が乱れている場合、これを見直すことができる。
【0047】
一方、加工モジュール300は、加工領域120、130に対応する位置に形成される。さらに詳しくは、加工モジュール300は、第1方向に平行移動してブラケット920が第1プレス領域122に定位置するようにブラケット920の位置を調整するブラケット整列モジュール310と、第1方向と垂直な第2方向に平行移動してキャパシタ910の本体911がブラケット920の収容隔壁924の間に収容されるように加圧するキャパシタ本体加圧モジュール320とを含むことができる。第1プレス領域122では、ブラケット整列モジュール310とキャパシタ本体加圧モジュール320が配置され、キャパシタ910をブラケット920の収容隔壁924の間に収容されるように嵌合する役割を果たす。この時、正確な結合のために、ブラケット整列モジュール310がブラケット920の位置を整列することができる。すなわち、ブラケット920の位置を整列することにより、ブラケット920上に配置されたキャパシタ910も定位置するようにし、キャパシタ本体加圧モジュール320が正確にキャパシタ本体911を加圧して収容隔壁924の間に嵌められるようにする。
【0048】
図2を参照すれば、第1方向は、移動方向と垂直なy軸の正の方向であってもよいし、ブラケット920の一側面を加圧する方向であってもよい。また、第1方向と垂直な第2方向は、z軸の負の方向であってもよい。好ましくは、ブラケット整列モジュール310が先に作動して第1方向にブラケット920を押して整列させた後、キャパシタ本体加圧モジュール320が作動してキャパシタ910とブラケット920とを結合させることができる。
【0049】
キャパシタ本体911が収容隔壁924の間に嵌合した後には、ブラケット920のベース921上に形成された一対の電極922、923とキャパシタ910のリード912A、912Bとが互いに接触するようにリード912A、912Bを折曲げることができる。第1プレス領域122に隣接して第2プレス領域123が形成され、第1プレス領域122がキャパシタ本体911とブラケット920を加圧していたのとは異なり、第2プレス領域123は、キャパシタ910のリード912A、912Bを加圧することができる。一方、リード912A、912Bの加圧はリード加圧モジュール330によって行われ、リード加圧モジュール330は、キャパシタ本体加圧モジュール320と同じ方向である第2方向に平行移動することができる。
図2に示されたところによれば、y軸を基準としてキャパシタ本体911がリード912A、912Bより高い位置に配置されるので、キャパシタ本体加圧モジュール320のy軸の位置値は、リード加圧モジュール330のy軸の位置値より高く設定される。一方、リード加圧モジュール330は、リード912A、912Bを加圧して折曲げかつ、リード912A、912Bの破断が起こらない範囲内の加圧力をリード912A、912Bに加えることができる。
【0050】
機械的にキャパシタ910とブラケット920とを結合した後には、電気的にもキャパシタ910とブラケット920とを結合することができる。整列およびプレス領域120で加圧過程が行われた後に、キャパシタアセンブリ900は、キャパシタ910とブラケット920とを電気的に連結させるためのリード接合領域130に移動することができる。リード接合領域130には、当該領域に対応する加工モジュールが形成され、これにより、リード接合領域130には、加工モジュール300のうち、電気伝導性素材を処理してキャパシタ910のリード912A、912Bとブラケット920の電極922、923とが電気的に連結されるようにするリード接合モジュール340が形成される。
【0051】
リード接合モジュール340は、第1リード接合モジュール341と第2リード接合モジュール342とを含むことができ、それぞれのリード912A、912Bと電極922、923とを電気伝導性素材を介して電気的に連結させる。例えば、第1リード接合モジュール341は、第1リード912Aと第1電極922とを接合させ、第2リード接合モジュール342は、第2リード912Bと第2電極923とを接合させることができる。
図2に示されたところによれば、第1リード接合モジュール341と第2リード接合モジュール342がそれぞれ別途に接合を行うと示されたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、1つのリード接合モジュール340によって第1リード912Aと第1電極922、そして第2リード912Bと第2電極923とを同時に接合させることもできる。
【0052】
一方、リード912A、912Bを電極922、923に接合させる多様な方法が使用できるが、好ましくは、機械的な圧力を加えながら接合される部分に対して接触抵抗による発熱により接合が行われる抵抗溶接(resistance welding)方法が使用されてリード912A、912Bと電極922、923とが接合部Sを有するようにできる。ただし、これに限定されるものではなく、ソルダリング(soldering)処理方法を用いて電気信号を通過させることができる導電性ソルダによりリード912A、912Bの接合を行うことができる。
【0053】
図6は、本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置のうち、ビジョン検査が行われる過程を示す参照図である。
【0054】
図2~
図4、および
図6を参照すれば、加工領域120、130での加工が完了すれば、加工されたキャパシタアセンブリ900が正常に動作するかを検査する複数の検査ステップを経る。この時、コンベヤモジュール100は、検査ステップを行う複数の検査領域140、150、160、170、180、190を含み、加工モジュール300と同じく、検査モジュール400がそれぞれの検査領域に対応する位置に形成されてキャパシタアセンブリ900の検査を行うことができる。
【0055】
検査領域は、加工領域120、130での結合によって形成されたキャパシタアセンブリ900の不良の有無を検査するために、リード912A、912Bの接合状態を視覚的に検査するビジョン検査領域140、190を含む。ビジョン検査領域140、190は、第1ビジョン検査領域140と第2ビジョン検査領域190とを含み、それぞれのビジョン検査領域140、190は、リード912A、912Bの接合の有無を視覚的に検知する複数のビジョン検査モジュール410、460が対応して形成される。さらに詳しくは、ビジョン検査モジュール410、460は、第2方向からリード912A、912Bの接合の有無を検知する第1ビジョン検査モジュール410と、第1方向からリード912A、912Bの接合の有無を検知する第2ビジョン検査モジュール460とを含むことができる。
【0056】
図2および
図6を参照すれば、第2方向(すなわち、z軸の負の方向)を眺める第1カメラC1を含む第1ビジョン検査モジュール410が形成されている。第1ビジョン検査モジュール410は、キャパシタアセンブリ900の上面を撮影してリード912A、912Bの接合状態を検知する。この時、接合状態を判断する基準は、リード接合領域130でリード接合モジュール340によって処理された接合部Sの形状、面積などを総合的に考慮して機械的不良の有無を判断することができる。また、第1方向(すなわち、y軸の正の方向)を眺める第2カメラC2を含む第2ビジョン検査モジュール460が形成され、第2ビジョン検査モジュール460は、キャパシタアセンブリ900の側面を撮影してリード912A、912Bの接合状態を検知する。特に、第2ビジョン検査モジュール460は、キャパシタアセンブリ900の平坦度を検知し、平坦度が指定された基準を満たさない場合、機械的不良と判断することができる。
【0057】
図6に示されたところによれば、第1ビジョン検査モジュール410と第2ビジョン検査モジュール460が同じ過程内で行われるように形成されたように示されたが、これは、記述上便宜のためのものであり、実質的には、第1ビジョン検査モジュール410による第1ビジョン検査と第2ビジョン検査モジュール460による第2ビジョン検査とが分離されて行われてもよい。一例として、第2ビジョン検査モジュール460による平坦度検査は、キャパシタアセンブリ900の不良を分類する直前に行われ、これにより、後述する電気的検査を行う電圧検査モジュール422、電流検査モジュール432、および特性検査モジュール450が、機械的検査を行う第1ビジョン検査モジュール410と第2ビジョン検査モジュール460との間に形成される。
【0058】
一方、検査領域は、キャパシタアセンブリ900の電気的特性を検査する電気検査領域を含むことができる。電気検査領域では、キャパシタアセンブリ900の電気的特性が実際の回路で正常作動できるか否かを検査する。
【0059】
図3および
図4を参照すれば、検査領域は、順次にキャパシタアセンブリ900の電圧特性を検査するための第1電力検査領域150と、キャパシタアセンブリ900の電流特性を検査するための第2電力検査領域160と、第1電力検査領域150と第2電力検査領域160でキャパシタアセンブリ900に充電された電力を放電させる放電領域170と、キャパシタ910の静電容量を含むキャパシタ910の特性を検査する特性検査領域180とを含むことができる。
【0060】
一方、前述のように、それぞれの検査領域にはこれに対応する検査モジュールが配置される。すなわち、第1電力検査領域150には、第1充電時間でキャパシタ910を充電する第1充電モジュール421a、421bと、第1充電モジュール421a、421bによって充電されたキャパシタ910から印加電圧を検査する電圧検査モジュール422とを含む第1電力検査モジュール420が形成される。また、第2電力検査領域160には、電圧検査モジュール422の検査後に、第2充電時間でキャパシタ910を再度充電する第2充電モジュール431a、431bと、キャパシタ910に印加される電流を検査する電流検査モジュール432とを含む第2電力検査モジュール430が形成される。一方、第1電力検査モジュール420と第2電力検査モジュール430の検査(電圧検査と電流検査)が完了すれば、放電領域170には、接地(GND)として形成されてキャパシタ910の残留電力を放電させる放電モジュール440が形成される。
【0061】
以下、第1電力検査モジュール420による電圧検査と、第2電力検査モジュール430による電流検査について詳しく説明する。
図3を参照すれば、第1電力検査領域150には、複数の第1充電領域151a、151bとこれに対応する第1充電モジュール421a、421bとが形成されている。それぞれの充電領域に留まる時間を単位時間(T)とすれば、
図3に例として示されたところにより、キャパシタ910は、2つの第1充電モジュール421a、421bによって2単位時間で充電される。第1充電モジュール421a、421bによって充電されたキャパシタ910は、電圧検査モジュール422によって印加電圧検査が行われ、測定された電圧値が正常電圧範囲内に該当しない場合、不良と分類することができる。
【0062】
同じく、第2電力検査領域160には、複数の第2充電領域161a、161nとこれに対応する第2充電モジュール431a、431nとが形成されている。それぞれの充電領域に留まる時間を単位時間(T)とすれば、
図3に例として示されたところにより、キャパシタ910は、n個の第2充電モジュール431a、431nによってn単位時間で充電される。第2充電モジュール431a、431nによって充電されたキャパシタ910は、電流検査モジュール432によって印加電流検査が行われ、測定された電流値が正常電流範囲内に該当しない場合、不良と分類することができる。
【0063】
一方、電流検査のためのキャパシタ910の充電は緩やかに行われなければならないが、第2充電時間は、第1充電時間より長く設定される。より詳しくは、電流検査のためのキャパシタ910の充電を緩やかに達成するために、印加電流の検査時に行われる第2充電時間は、第1充電時間の2倍~6倍の単位時間を有することができる。例えば、第1充電時間が4単位時間の場合、第2充電時間は、8単位時間~24単位時間を有するように形成される。
【0064】
一方、1つの充電モジュール(これは第1充電モジュールと第2充電モジュールとを含む概念である)は、1単位時間でキャパシタ910を充電するので、第1充電時間がN単位時間の時、第1充電時間は、N個の第1充電モジュールがそれぞれ1単位時間だけ分けて充電を行い、第2充電時間は、2N~6N個の第2充電モジュールがそれぞれ1単位時間だけ分けて充電を行うことができる。このようにそれぞれの充電モジュールが1単位時間だけ分けてキャパシタ910を充電させることにより、コンベヤモジュール100の規則的な移動を可能にする。また、第2充電時間が第1充電時間より長く設定されるために、前述したような第1充電モジュールの数と第2充電モジュールの数を調整することにより、第1電力検査モジュール420と第2電力検査モジュール430で検査を行う過程で発生しうるキャパシタアセンブリ900の不良を防止することができるという利点がある。
【0065】
第1電力検査領域150と第2電力検査領域160での印加電圧検査と印加電流検査が完了すれば、放電領域170に形成された放電モジュール440によってキャパシタアセンブリ900を構成するキャパシタ910の放電が行われる。この時、放電モジュール440は、接地(GND)として形成される。
【0066】
キャパシタ910の放電が完了すれば、静電容量(C)を含むキャパシタ910の特性を測定する特性検査モジュール450によって特性検査が行われる。特性検査モジュール450は、キャパシタアセンブリ900を構成するキャパシタ910自体の特性を検査し、所望しない特性(静電容量、極性)を有する結果が測定された場合、電気的不良品と判断できる。
【0067】
図7は、本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置およびキャパシタアセンブリ組立方法における、不良を分類するための概略図であり、
図8は、本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置およびキャパシタアセンブリ組立方法における、単位時間の経過によってディスプレイ部にモニタリングされる不良の現況を概略的に表示したものである。
【0068】
図3、
図4、
図7、および
図8を参照すれば、本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置において、コンベヤモジュール100の組立領域は、正常アセンブリ900に対して商品化のためにコンベヤモジュール100から取り外して積載する積載領域210と、前述した検査領域での検査結果に応じてキャパシタアセンブリ900の不良の有無を判断して、少なくとも1つの項目に分類する不良品分類領域200とを含むことができる。同じく、不良品分類領域200には対応する不良品分類モジュール470が配置される。
【0069】
図7および
図8を参照して、不良品分類モジュール470によるキャパシタアセンブリ900の不良分類について説明する。前述した機械的不良を検査するモジュール(第1ビジョン検査モジュール410と第2ビジョン検査モジュール460)と、電気的不良を検査するモジュール(電圧検査モジュール422、電流検査モジュール432、および特性検査モジュール450)によってキャパシタアセンブリ900の不良が判断できる。この時、キャパシタアセンブリ900の不良は、少なくとも1つ以上の項目に分類され、この項目は、広義の範囲で機械的不良アセンブリと電気的不良アセンブリとに区分される。さらに詳しくは、機械的不良アセンブリは、第1ビジョン検査モジュール410によって判断された接合不良810と、第2ビジョン検査モジュール460によって判断された平坦度不良850とを含む概念であってもよい。また、電気的不良アセンブリは、電圧検査モジュール422によって判断された電圧不良820と、電流検査モジュール432によって判断された電流不良830と、特性検査モジュール450によって判断された特性不良840とを含む概念であってもよい。
【0070】
前述のような不良項目の分類によって、接合不良810アセンブリは第1不良分類811に、電圧不良820アセンブリは第2不良分類821に、電流不良830アセンブリは第3不良分類831に、特性不良840アセンブリは第4不良分類841に、そして平坦度不良850アセンブリは第5不良分類851に区分されて積載され、それぞれ互いに異なる積載箱(図示せず)に積載される。本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置の使用者は、それぞれの積載箱に積載された不良アセンブリの量を調べてどの部分で不良が頻繁に発生するかを容易に確認することができ、これによって不良率を改善することができるという利点がある。
【0071】
一方、
図7に示された不良810、820、830、840、850の有無は例示的であり、必ずしも接合不良-電圧不良-電流不良-特性不良-平坦度不良の順に不良の有無が検査されることを意味するわけではない。このような不良有無の検査の順序は変更可能である。
【0072】
図8を参照すれば、本発明によるアセンブリ組立装置は、検査領域で検査モジュールによって行われる結果を視覚的にディスプレイ可能なディスプレイ部500を追加的に含むことができる。特定の時間(t=t1)でそれぞれの検査領域に位置したキャパシタアセンブリ900の不良の有無がディスプレイ部500に表示される。例えば、N+6番目の領域に位置したキャパシタアセンブリ900は、第1不良E1が発生し、N+5番目の領域に位置したキャパシタアセンブリ900は、第2不良E2が発生した。また、N+3番目の領域に位置したキャパシタアセンブリ900は、第3不良E3が発生したことが確認され、N+2番目の領域に位置したキャパシタアセンブリ900は、第4不良E4が発生し、N+1番目の領域に位置したキャパシタアセンブリ900は、第5不良E5が発生した。不良分類領域であるN番目の領域でこのような不良の態様によってキャパシタアセンブリの不良分類が行われ、単位時間(T)が経過した新しい時間(t=t1+T)で、それぞれの領域のキャパシタはN番目の位置からN-1番目の位置に移動することができる。使用者は、ディスプレイ部500を介してキャパシタアセンブリ900の不良発生の有無と不良の形態を容易に把握することができるという利点がある。
【0073】
一方、本発明によるアセンブリ組立装置は、前述した不良の有無によって加工モジュール300にフィードバックを与えることができる。例えば、前述したような不良アセンブリを機械的不良アセンブリと電気的不良アセンブリとに区分した時、機械的不良アセンブリが高い頻度で発生する場合、制御部(図示せず)は、加工領域120、130での加工モジュール300を制御して不良率を減少させることができる。例えば、第1ビジョン検査モジュール410の検査によってキャパシタアセンブリ900を第2方向からみた時、キャパシタ910のリード912A、912Bがブラケット920の電極922、923に正常に接合されないと判断することができる。この時は、リード接合モジュール340をして、リード接合時間を増加させるか、またはリードを接合させるために加えられるソルダの量を増加させることができる。リード接合時間を増加させるか、ソルダの量を増加させることにより、キャパシタ910のリード912A、912Bがブラケット920の電極922、923に安定的に接合されて機械的不良の発生確率を減少させることができる。
【0074】
あるいは、第2ビジョン検査モジュール460が第1方向からみた時、キャパシタアセンブリ900の平坦度を検査してキャパシタ910のリード912A、912Bが平坦に接合されずに機械的不良が発生したと判断されると、制御部は、リード加圧モジュール330をして、リードの加圧強度を増加させることにより、リード912A、912Bが平坦に接合できるように調整することができ、キャパシタ910のリード912A、912Bがブラケット920の電極922、923に安定的に接合されて機械的不良の発生確率を減少させることができる。
【0075】
以下、本発明によるキャパシタアセンブリ組立方法について説明する。キャパシタアセンブリ組立方法を説明するにあたり、キャパシタアセンブリ組立装置にすでに前述した部分は簡単に言及または説明を省略する。
【0076】
図9は、本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置を用いたキャパシタアセンブリ組立方法を示すフローチャートである。
【0077】
図9を参照すれば、本発明によるキャパシタアセンブリ組立方法は、同一の長さのリード912A、912Bを有するキャパシタ910と、キャパシタ910を内部に収容する一対の収容隔壁924を含むブラケット920とが結合されてキャパシタアセンブリ900に組立てるためのものである。この時、キャパシタアセンブリ組立方法は、複数の組立領域を含み、組立領域が一方向に移動するコンベヤモジュールに載置されたキャパシタアセンブリ900に対して、キャパシタアセンブリ900を組立てるためにキャパシタアセンブリ900を構成するキャパシタ910とブラケット920を加工する加工ステップS120、S130と、加工ステップS120、S130によって機械的、電気的に結合されたキャパシタアセンブリ900の不良の有無を検査する複数の検査ステップS140、S150、S160、S170、S180、S190、S200、S210とを含むことができる。
【0078】
キャパシタアセンブリ900を構成するキャパシタ910とブラケット920が加工ステップS120、S130により加工される前に、前述したキャパシタアセンブリ組立装置のコンベヤモジュール100にブラケット920とキャパシタ910を配置するキャパシタアセンブリ配置ステップS110が行われる。キャパシタアセンブリ配置ステップS110が行われた後には、キャパシタアセンブリ900を組立てるための加工ステップS120、S130が行われ、この時の加工ステップS120は、整列およびプレスステップS120と、整列およびプレスステップS120の後に行われるリード接合ステップS130とを含むことができる。
【0079】
整列およびプレスステップS120は、キャパシタアセンブリ900を構成するキャパシタ910とブラケット920とが互いに結合されるステップであり、キャパシタ910とブラケット920とを機械的に結合するために、第1方向および第1方向と垂直な第2方向でキャパシタ910とブラケット920を加圧してブラケット920の収容隔壁924の間にキャパシタ910が嵌合することができる。
【0080】
より詳しくは、コンベヤモジュールの組立領域のうち、第1プレス領域でブラケット920の位置を整列するために第1方向にブラケット整列モジュールがブラケット920を加圧して定位置させることができる。ブラケット920は、ブラケット整列モジュールによって一方向に押し込まれてブラケット920にキャパシタ910が嵌合する時、誤った位置で結合されて不良が発生する可能性を減少させることができる。また、第1プレス領域でキャパシタ910の本体911を収容隔壁924の間に嵌合するように第1方向と垂直な第2方向にキャパシタ910の本体911を加圧することにより、ブラケット920の収容隔壁924内に嵌合してキャパシタアセンブリ900として形成される。
【0081】
整列およびプレスステップS120で、第1プレス領域でキャパシタ910の本体911が収容隔壁924に嵌合した後に、キャパシタ910のリード912A、912Bがブラケット920の電極922、923と隣接するようにリード912A、912Bを加圧する必要がある。したがって、コンベヤモジュールの組立領域のうち、第1プレス領域に隣接して形成された第2プレス領域で、リード加圧モジュール330は、キャパシタ910のリード912A、912Bがブラケット920の電極922、923と接触するように第2方向にリード912A、912Bを加圧することができる。
【0082】
このような加圧過程により、リード912A、912Bは、本体911からその一端が突出形成された第1リード領域913と、第1リード領域913の他端にその一端が連結され、第1リード領域913と一定の角度を有するように形成された折曲領域915と、折曲領域915の他端にその一端が連結され、第1リード領域913と実質的に平行に形成された第2リード領域914とを含むことができる。このうち、第2リード領域914が電極922、923と接合され、接合のために、リード912A、912Bは、全体的に折曲げられた形状を有するように形成される。詳しくは、第2リード領域914にリード加圧モジュール330が第2方向にリード912A、912Bに加圧力を提供することができ、これにより、リード912A、912Bが、第1リード領域913、第2リード領域914、そして折曲領域915で形成される。第2リード領域914は、第1リード領域913よりブラケット920の電極922、923に近く位置することができ、リード912A、912Bと電極922、923との接合を容易にできる。
【0083】
一方、リード接合ステップS130は、リード912A、912Bと電極922、923とを電気的に連結するためにソルダリング方法などを用いて接合させ、キャパシタ910とブラケット920との機械的結合および電気的結合がすべて完了して、1つのキャパシタアセンブリ900に組立てられる。
【0084】
以下、加工ステップS120、S130を経て組立てられたキャパシタアセンブリ900の検査方法について詳しく説明する。
【0085】
本発明によるキャパシタアセンブリ組立方法で行われる検査ステップは、リード接合ステップS130でリード912A、912Bと電極922、923との接合の有無を第2方向で撮影して視覚的に検知する第1ビジョン検査ステップS140と、第1ビジョン検査ステップの後に、キャパシタ910を充電してキャパシタアセンブリ900が正常電圧範囲で動作するかを検査する電圧検査ステップS160と、電圧検査ステップの後に、キャパシタ910を再度充電してキャパシタアセンブリ900が正常電流範囲で動作するかを検査する電流検査ステップS180と、キャパシタ910を放電させ、キャパシタの静電容量を含むキャパシタアセンブリ900の特性を検査する特性検査ステップS200と、リード接合ステップS130でリード912A、912Bと電極922、923との接合の有無(平坦度)を第2方向と垂直な第1方向で撮影して視覚的に検知する第2ビジョン検査ステップS210とを含むことができる。
【0086】
前述した検査ステップのうち、第1ビジョン検査ステップS140と第2ビジョン検査ステップS210は、リードの接合の有無に対する視覚的な検査を行うもので、これを機械的不良検査ステップと見なすことができる。また、電圧検査ステップS160、電流検査ステップS180、特性検査ステップS200の場合、キャパシタ910に電力を加えるなどの電気的刺激により検査を行うもので、これを電気的不良検査ステップと見なすことができる。
【0087】
第1ビジョン検査ステップS140と第2ビジョン検査ステップS210は、リード接合ステップS130の後に、互いに異なる方向(第1方向および第2方向)によりリードの接合状態を視覚的に検査するステップであり、例として、リード912A、912Bと電極922、923との間の抵抗接合が行われた場合、抵抗接合によって形成された接合部の面積、形状などを総合的に考慮して機械的不良の有無を判断することができる。好ましくは、第1ビジョン検査ステップS140で第2方向でアセンブリ900を撮影して接合部の面積、模様などを確認して機械的不良を判断し、第2ビジョン検査ステップS210で第1方向でアセンブリ900を撮影して接合部の高さ、形状などを確認して機械的不良を判断することができる。
【0088】
電圧検査ステップS160は、キャパシタ910に印加される電圧を検査するものであり、電圧検査ステップS160を行うためにキャパシタ910を充電させる。電圧検査ステップS160の前に、キャパシタ910を充電する第1充電ステップS150は、キャパシタ910をN単位時間だけ充電することができる(Nは自然数)。一方、N単位時間だけの充電を達成するために、N個の第1充電モジュールが配置されて、それぞれ1単位時間だけ分けて充電を行うことができることは前述した通りである。
【0089】
一方、電流検査ステップS180は、キャパシタ910に印加される電流を検査するものであり、電流検査ステップS180を行うためにキャパシタ910を充電させる。電流検査ステップS180は、その検査の特性上、電圧検査ステップS160よりキャパシタ910をさらに緩やかに充電しなければならないので、電流検査ステップS180の前に、キャパシタ910を充電する第2充電ステップS170は、2N~6N単位時間だけ充電することができる。2N~6N単位時間だけの充電を達成するために、2N~6N個の第2充電モジュールが配置されて、それぞれ1単位時間だけ分けて充電を行うことができることは前述した通りである。
【0090】
電圧検査ステップS160と電流検査ステップS180が行われた後には、キャパシタ910を放電させる放電ステップS190を経て、キャパシタ910自体の特性値を検査する特性検査ステップS200が行われる。特性検査ステップS200では、キャパシタ910の静電容量(capacitance)を含むキャパシタ910の物性値を検査することができる。この時、キャパシタアセンブリ900が必要とする物性値範囲から外れた結果が測定される場合、電気的不良アセンブリ900に分類されることはもちろんである。
【0091】
本発明によるキャパシタアセンブリ組立方法において、前述した検査ステップが行われた後には、検査ステップで接合が不良なアセンブリ900または正常範囲で動作しないキャパシタ910を有するアセンブリ900を分類する不良分類ステップS220をさらに含むことができる。不良分類ステップS220は、前述したように、リード912A、912Bと電極との接合の有無を視覚的に検知する第1ビジョン検査ステップS140および第2ビジョン検査ステップS210により検知された機械的不良と、アセンブリ900の電気的特性を検知する電圧検査ステップS160、電流検査ステップS180、特性検査ステップS200により検知された電気的不良とに区分される。このような区分は、後に機械的不良が電気的不良より高い比率で発生した時、加工ステップS120、S130での加工モジュール300の制御のためのものである。
【0092】
不良アセンブリ900を機械的不良アセンブリと電気的不良アセンブリの2項目に分類できると説明したが、必ずしも2項目に分類しなければならないわけではなく、それぞれの検査ステップでの不良判断によりそれぞれの不良項目に分類することもできる。例として、第1不良(接合不良)、第2不良(電圧不良)、第3不良(電流不良)、第4不良(特性不良)、第5不良(平坦度不良)に分類することも可能である。
【0093】
一方、前述した不良分類ステップS220により機械的不良が一定の比率以上発生する場合、加工ステップS120、S130でキャパシタ910またはブラケット920に加えられる加圧力を調整するか、またはキャパシタ910とブラケット920との接合時間を調整することができる。例えば、ブラケット920が定位置するように正しく整列されずキャパシタ910の本体911がブラケット920の収容隔壁924に不完全に結合される場合には、ブラケット整列モジュールによって第1方向にブラケット920に加えられる加圧力を増加させることができる。キャパシタ910の本体911が収容隔壁924に一定の深さ以下で収容されて離脱の可能性が高い理由から機械的不良と判断された場合には、キャパシタ本体加圧モジュールによって第2方向でキャパシタ910の本体911に加えられる加圧力を増加させることができる。キャパシタ910のリード912A、912Bがブラケット920の電極922、923と適度に接合される程度に隣接して形成されず機械的不良と判断された場合には、リード加圧モジュールによって第2方向にキャパシタ910のリード912A、912Bに加えられる加圧力を増加させることができる。また、リード912A、912Bの接合状態が不良(接合部の形状、高さ、面積などが不良)で機械的不良と判断された場合には、リード接合モジュールによってキャパシタ910とブラケット920との接合時間を増加させるか、接合強度を増加させるか、または接合材料の量を増加させるように調整することができる。
【0094】
前述した本発明によるキャパシタアセンブリ組立装置およびキャパシタアセンブリ組立方法により、キャパシタ910とブラケット920がコンベヤモジュールを介して複数の組立領域を自動的に移動しながら加工および検査が行われるという利点がある。
【0095】
また、複数の検査領域で複数の検査ステップが同時または順次に行われることにより、キャパシタアセンブリ900の組立過程で発生しうる機械的、電気的不良を高い確率で検出することができ、これにより、不良アセンブリを提供する危険を減少させることができるという利点がある。
【0096】
さらに、複数の検査領域での複数の検査ステップは、機械的不良と電気的不良をすべて判断することができ、機械的不良が発生する比率が高い場合、加工領域でのキャパシタアセンブリ900の組立を行う加工モジュール300の作動を制御して、機械的不良の発生を低減して生産性を向上させるという利点がある。
【0097】
以上の説明は本発明の技術思想を例示的に説明したに過ぎないものであって、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲で多様な修正および変形が可能であろう。
【0098】
したがって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、これらの実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は下記の特許請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれると解釈されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明は、キャパシタとブラケットをコンベヤモジュールに配置し、キャパシタとブラケットとが一体として形成されるように加工して、キャパシタアセンブリが正常動作するかを検査するキャパシタアセンブリ組立装置と、前記キャパシタアセンブリ組立装置によって組立ステップが同時に行われるキャパシタアセンブリ組立方法を提供する。
【符号の説明】
【0100】
900:キャパシタアセンブリ
910:キャパシタ
911:キャパシタ本体
912A、912B:リード
913:第1リード領域
914:第2リード領域
915:折曲領域
920:ブラケット
921:ブラケットベース
922:第1ブラケット電極
923:第2ブラケット電極
924:収容隔壁
925:スリット
100:コンベヤモジュール
110:キャパシタアセンブリ配置領域
120:整列およびプレス領域
121:キャパシタアセンブリ整列領域
122:第1プレス領域
123:第2プレス領域
130:リード接合領域
131:第1リード接合領域
132:第2リード接合領域
140:第1ビジョン検査領域
150:第1電力検査領域
151a、151b:第1充電領域
152:電圧検査領域
160:第2電力検査領域
161a、161n:第2充電領域
162:電流検査領域
170:放電領域
180:特性検査領域
190:第2ビジョン検査領域
200:不良分類領域
210:積載領域
300:加工モジュール
310:ブラケット整列モジュール
320:キャパシタ本体加圧モジュール
330:リード加圧モジュール
340:リード接合モジュール
341:第1リード接合モジュール
342:第2リード接合モジュール
400:検査モジュール
410:第1ビジョン検査モジュール
420:第1電力検査モジュール
421a、421b:第1充電モジュール
422:電圧検査モジュール
430:第2電力検査モジュール
431a、431b:第2充電モジュール
432:電流検査モジュール
440:放電モジュール
450:特性検査モジュール
460:第2ビジョン検査モジュール
470:不良分類モジュール
500:ディスプレイ部
S:接合部
C1:第1ビジョンカメラ
C2:第2ビジョンカメラ
S110:キャパシタアセンブリ配置ステップ
S120:整列およびプレスステップ
S130:リード接合ステップ
S140:第1ビジョン検査ステップ
S150:第1充電ステップ
S160:電圧検査ステップ
S170:第2充電ステップ
S180:電流検査ステップ
S190:放電ステップ
S200:特性検査ステップ
S210:第2ビジョン検査ステップ
S220:不良分類ステップ
【図 】