IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

7349084車用表示装置の多軸モジュール及び車用表示装置
<>
  • -車用表示装置の多軸モジュール及び車用表示装置 図1
  • -車用表示装置の多軸モジュール及び車用表示装置 図2
  • -車用表示装置の多軸モジュール及び車用表示装置 図3
  • -車用表示装置の多軸モジュール及び車用表示装置 図4
  • -車用表示装置の多軸モジュール及び車用表示装置 図5
  • -車用表示装置の多軸モジュール及び車用表示装置 図6
  • -車用表示装置の多軸モジュール及び車用表示装置 図7
  • -車用表示装置の多軸モジュール及び車用表示装置 図8
  • -車用表示装置の多軸モジュール及び車用表示装置 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-13
(45)【発行日】2023-09-22
(54)【発明の名称】車用表示装置の多軸モジュール及び車用表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20230914BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
G09F9/00 351
G09F9/00 362
B60R11/02 C
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022094667
(22)【出願日】2022-06-10
【審査請求日】2022-06-10
(31)【優先権主張番号】202210486468.0
(32)【優先日】2022-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522231506
【氏名又は名称】深▲せん▼金語科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100188776
【弁理士】
【氏名又は名称】岩崎 吉男
(72)【発明者】
【氏名】劉振宇
(72)【発明者】
【氏名】任毅
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第2021-0102702(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第113212317(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第108248524(CN,A)
【文献】中国実用新案第204176270(CN,U)
【文献】特開2019-182059(JP,A)
【文献】特開2019-182060(JP,A)
【文献】特開2014-109738(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
B60K 35/00-37/06
B60R 9/00-11/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ケースと、俯角仰角調節ケースと、回転角度調節ケースと、回転固定板と、回転軸が上下の縦方向に配置される左右方向回転角度調節構造と、回転軸が左右の横方向に配置される上下方向回転角度調節構造と、回転軸が表示面に垂直に配置される水平面回転角度調節構造とを含み、前記本体ケースの上下の両端は左右方向回転角度調節構造により前記回転角度調節ケースの上下の両端に連結され、前記本体ケースの左右の両端は上下方向回転角度調節構造により2個の俯角仰角調節ケースに連結され、前記回転角度調節ケースは水平面回転角度調節構造により前記回転固定板に連結されることを特徴とする車用表示装置の多軸モジュール。
【請求項2】
前記左右方向回転角度調節構造は、左右方向調節ナットと、左右方向調節弾性スペーサーと、第一左右方向調節スペーサーと、第二左右方向調節スペーサーと、第三左右方向調節スペーサーと、左右方向固定ボルトとを含み、前記左右方向固定ボルトは、外部から内部への方向に沿って前記本体ケース、第三左右方向調節スペーサー、第二左右方向調節スペーサー、回転角度調節ケース、第一左右方向調節スペーサー、左右方向調節弾性スペーサーを貫通した後、前記左右方向調節ナットに結合され、前記第三左右方向調節スペーサーは前記本体ケースに結合され、前記左右方向固定ボルトは前記第三左右方向調節スペーサーと第一左右方向調節スペーサーに軸方向に移動でき、円周方向に回転できない状態に結合され、前記第二左右方向調節スペーサーの縦方向の方向の断面はU型であり、前記第二左右方向調節スペーサーは上下方向に配列されている上部第二左右方向調節スペーサーと下部第二左右方向調節スペーサーを含み、前記回転角度調節ケースは上部第二左右方向調節スペーサーと下部第二左右方向調節スペーサーとの間に結合され、第一左右方向調節スペーサーと第三左右方向調節スペーサーは上部第二左右方向調節スペーサーと下部第二左右方向調節スペーサーの外側の表面にそれぞれ当接し、前記回転角度調節ケースの上表面と下表面はそれぞれ、上部第二左右方向調節スペーサーと下部第二左右方向調節スペーサーの裏側の表面に当接し、前記上部第二左右方向調節スペーサーの上下表面と前記下部第二左右方向調節スペーサーの上下表面には摩擦力を増加させる凸部がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車用表示装置の多軸モジュール。
【請求項3】
前記第三左右方向調節スペーサー上の2個のほぞ型突起は前記本体ケースの2個のほぞ型孔に結合され、前記左右方向固定ボルトは多辺形が形成され、前記第三左右方向調節スペーサー、第一左右方向調節スペーサー上には前記左右方向固定ボルトの多辺形に対応する多辺形孔がそれぞれ形成され、上部第二左右方向調節スペーサーと下部第二左右方向調節スペーサーはU型連結部品により一体に連結されていることを特徴とする請求項2に記載の車用表示装置の多軸モジュール。
【請求項4】
前記上下方向回転角度調節構造は、上下方向調節ナットと、上下方向調節弾性スペーサーと、第一上下方向調節スペーサーと、第二上下方向調節スペーサーと、第三上下方向調節スペーサーと、上下方向固定ボルトとを含み、前記上下方向固定ボルトは、外部から内部への方向に沿って前記俯角仰角調節ケース、第三上下方向調節スペーサー、第二上下方向調節スペーサー、本体ケース、第一上下方向調節スペーサー、上下方向調節弾性スペーサーを貫通した後、前記上下方向調節ナットに結合され、前記第三上下方向調節スペーサーは前記俯角仰角調節ケースに固定され、前記上下方向固定ボルトは前記第三上下方向調節スペーサーと第一上下方向調節スペーサーに軸方向に移動でき、円周方向に回転できない状態に結合され、前記第二上下方向調節スペーサーの縦方向の方向の断面はU型であり、前記第二上下方向調節スペーサーは上下方向に配列されている上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーを含み、前記本体ケースは上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーとの間に結合され、第一上下方向調節スペーサーと第三上下方向調節スペーサーはそれぞれ、上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーの外側の側面に当接し、前記本体ケースの両側の側面はそれぞれ、上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーの裏側の側面に当接し、前記第二上下方向調節スペーサーの両側の側面には摩擦力を増加させる凸部がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車用表示装置の多軸モジュール。
【請求項5】
前記第三上下方向調節スペーサー上の2個のほぞ型突起は前記俯角仰角調節ケースの2個のほぞ型孔に結合され、前記上下方向固定ボルトは多辺形が形成され、前記第三上下方向調節スペーサー、第一上下方向調節スペーサー上には前記上下方向固定ボルトの多辺形に対応する多辺形孔がそれぞれ形成され、上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーはU型連結部品により一体に連結されていることを特徴とする請求項4に記載の車用表示装置の多軸モジュール。
【請求項6】
前記水平面回転角度調節構造は、回転用固定ナットと、回転用第一スペーサーと、回転用第二スペーサーと、回転用第一位置決め部と、回転用第二位置決め部と、回転用第三スペーサーと、回転用第四スペーサーと、回転用ボルトとを含み、前記回転用ボルトは、外部から内部への方向に沿って回転固定板、回転用第三スペーサー、回転用第四スペーサー、回転角度調節ケース、回転用第二位置決め部、回転用第一位置決め部、回転用第二スペーサー、回転用第一スペーサーを貫通した後、前記回転用固定ナットに結合され、前記回転用第二位置決め部は前記回転角度調節ケースに固定され、前記回転用ボルトは前記回転用第四スペーサー、回転用第一位置決め部、回転用第二スペーサー、回転用第一スペーサーに軸方向に移動でき、円周方向に回転できない状態に結合されることを特徴とする請求項1に記載の車用表示装置の多軸モジュール。
【請求項7】
前記回転用第二位置決め部上には回転角度を決める位置決め突起が形成され、前記回転用第一位置決め部上には前記位置決め突起と対応する位置決め凹部が形成され、前記回転用第一位置決め部上には最大回転角度を決める回転角度制限切欠口が形成され、前記回転角度調節ケース上には前記回転角度制限切欠口と対応する回転角度制限突起が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の車用表示装置の多軸モジュール。
【請求項8】
前記回転用第二位置決め部上の4個のほぞ型突起は前記回転角度調節ケース上の4個のほぞ型孔に結合され、前記回転用ボルト内には電線貫通孔が形成され、前記回転用ボルトは多辺形が形成され、前記回転用第四スペーサー、回転用第一位置決め部、回転用第二スペーサー、回転用第一スペーサー上には前記回転用ボルトの多辺形に対応する多辺形孔がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項6に記載の車用表示装置の多軸モジュール。
【請求項9】
前記本体ケース、回転角度調節ケース及び回転固定板はいずれも表示パネルと平行に取り付けられ、前記本体ケースの上下の2つの部位には左右方向回転角度調節構造を装着させる第一水平装着板がそれぞれ形成され、前記回転角度調節ケースの上下の2つの部位には左右方向回転角度調節構造を装着させる第二水平装着板がそれぞれ形成され、前記左右方向回転角度調節構造は第一水平装着板と第二水平装着板にそれぞれ結合され、前記本体ケースの左右の2つの部位には上下方向回転角度調節構造を装着させる第一垂直装着板がそれぞれ形成され、前記上下方向回転角度調節構造は前記第一垂直装着板と俯角仰角調節ケースにそれぞれ結合されることを特徴とする請求項1に記載の車用表示装置の多軸モジュール。
【請求項10】
表示パネルモジュールと、本体モジュールと、請求項1~9のうちいずれか一項に記載の車用表示装置の多軸モジュールとを含み、前記表示パネルモジュールは前記多軸モジュールの本体ケースに取り付けられ、前記本体モジュールは前記多軸モジュールの回転固定板上に取り付けられることを特徴とする車用表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車用表示装置に関するものであり、特に車用表示装置の多軸モジュール及び車用表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示パネルのサイズが大きくなり、技術的成熟度が増加し、製造のコストが低下する傾向がある。電子装置の表示パネルのサイズが大きくなり、車用電子装置の表示パネルのサイズも大きくなっている。しかしながら、車内の空間を節約するか或いは車内の各装置を適当に配置するため、一部のメーカーでは車内に4.3インチまたは4.3インチ以下の表示パネルを取り付ける場合が多い。サイズが大きい表示パネルが取り付けられている電子装置を車に取り付け、いろいろな需要により表示パネルの角度を調節し(前後、左右、上下の方向に調節する)、表示パネルを横方向または縦方向に回転させることにより、使用者に視角がよく、表示の比例がよく画面を提供することができる。いろいろな車、車内のいろいろな座席の乗車者または運転手の視覚と使用の習慣に合う表示パネルを提供するため、角度を調節できる表示パネルを発明する必要がある。
【0003】
角度を調節できる表示パネルを提供するため、表示パネルに体軸モジュールを取り付ける必要がある。体軸モジュールが取り付けられることにより、表示パネルの角度を左右、上下の方向に調節し、表示パネルを横方向または縦方向に配置させ(すなわち所定の角度に回転させる)、調節後の表示パネルの状態を安定に維持し、移行中の車の揺れにも耐えることができる(すなわち、移行中の車が揺れても調節後の表示パネルの状態を安定に維持することができる)。
【0004】
中国特許第201720509902.7号には方向の調節が可能なカーナビゲーションシステム(car navigation system)が公開されている。前記方向の調節が可能なカーナビゲーションシステムは、装着ベース、前記装着ベース上に取り付けられるカルダン回転モジュール、前記カルダン回転モジュールに連結されるナビゲーション本体を含む。使用者が前記方向の調節が可能なカーナビゲーションシステムを使用するとき、需要によりナビゲーション本体の位置と方向を調節することができるので、使用上の利便性を向上させ、安全面のリスクを減少させることができる。
【0005】
前記方向の調節が可能なカーナビゲーションシステムは球型のカルダン構造により表示パネルをいろいろな方向に調節することができるが、球型のカルダン構造を長く使用すると、その摩擦力が低下するので、調節された表示パネルの角度を安定に維持することができない。また、表示パネルの角度を調節した後、球型のカルダン構造をロックする必要があるので、使用上の利便性がよくないという欠点を有している。
【0006】
そのため、横方向(左右方向)の角度、上下角度及び方向を調節できる多軸モジュールと、その多軸モジュールを使用する車用表示装置を発明する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の技術の欠点を解決するため、本発明は下記車用表示装置の多軸モジュール及び車用表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の車用表示装置の多軸モジュールは本体ケースと、俯角仰角調節ケースと、回転角度調節ケースと、回転固定板と、回転軸が上下の縦方向に配置される左右方向回転角度調節構造と、回転軸が左右の横方向に配置される上下方向回転角度調節構造と、回転軸が表示面に垂直に配置される水平面回転角度調節構造とを含み、前記本体ケースの上下の両端は左右方向回転角度調節構造により前記回転角度調節ケースの上下の両端に連結され、前記本体ケースの左右の両端は上下方向回転角度調節構造により2個の俯角仰角調節ケースに連結され、前記回転角度調節ケースは水平面回転角度調節構造により前記回転固定板に連結される。
【0009】
本発明の改良例において、前記左右方向回転角度調節構造は、左右方向調節ナットと、左右方向調節弾性スペーサーと、第一左右方向調節スペーサーと、第二左右方向調節スペーサーと、第三左右方向調節スペーサーと、左右方向固定ボルトとを含み、前記左右方向固定ボルトは、外部から内部への方向に沿って前記本体ケース、第三左右方向調節スペーサー、第二左右方向調節スペーサー、回転角度調節ケース、第一左右方向調節スペーサー、左右方向調節弾性スペーサーを貫通した後、前記左右方向調節ナットに結合される。前記第三左右方向調節スペーサーは前記本体ケースに結合され、前記左右方向固定ボルトは前記第三左右方向調節スペーサーと第一左右方向調節スペーサーに軸方向に移動でき、円周方向に回転できない状態に結合される。前記第二左右方向調節スペーサーの縦方向の方向の断面はU型であり、前記第二左右方向調節スペーサーは上下方向に配列されている上部第二左右方向調節スペーサーと下部第二左右方向調節スペーサーを含み、前記回転角度調節ケースは上部第二左右方向調節スペーサーと下部第二左右方向調節スペーサーとの間に結合され、第一左右方向調節スペーサーと第三左右方向調節スペーサーは上部第二左右方向調節スペーサーと下部第二左右方向調節スペーサーの外側の表面にそれぞれ当接し、前記回転角度調節ケースの上表面と下表面はそれぞれ、上部第二左右方向調節スペーサーと下部第二左右方向調節スペーサーの裏側の表面に当接し、前記上部第二左右方向調節スペーサーの上下表面と前記下部第二左右方向調節スペーサーの上下表面には摩擦力を増加させる凸部がそれぞれ形成されている。
【0010】
本発明の改良例において、前記第三左右方向調節スペーサー上の2個のほぞ型突起は前記本体ケースの2個のほぞ型孔に結合され、前記左右方向固定ボルトは多辺形が形成され、前記第三左右方向調節スペーサー、第一左右方向調節スペーサー上には前記左右方向固定ボルトの多辺形に対応する多辺形孔がそれぞれ形成され、上部第二左右方向調節スペーサーと下部第二左右方向調節スペーサーはU型連結部品により一体に連結されている。
【0011】
本発明の改良例において、前記左右方向調節弾性スペーサーはマンガン鋼で製造される。
【0012】
本発明の改良例において、前記上下方向回転角度調節構造は、上下方向調節ナットと、上下方向調節弾性スペーサーと、第一上下方向調節スペーサーと、第二上下方向調節スペーサーと、第三上下方向調節スペーサーと、上下方向固定ボルトとを含み、前記上下方向固定ボルトは、外部から内部への方向に沿って前記俯角仰角調節ケース、第三上下方向調節スペーサー、第二上下方向調節スペーサー、本体ケース、第一上下方向調節スペーサー、上下方向調節弾性スペーサーを貫通した後、前記上下方向調節ナットに結合される。前記第三上下方向調節スペーサーは前記俯角仰角調節ケースに固定され、前記上下方向固定ボルトは前記第三上下方向調節スペーサーと第一上下方向調節スペーサーに軸方向に移動でき、円周方向に回転できない状態に結合される。前記第二上下方向調節スペーサーの縦方向の方向の断面はU型であり、前記第二上下方向調節スペーサーは上下方向に配列されている上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーを含み、前記本体ケースは上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーとの間に結合され、第一上下方向調節スペーサーと第三上下方向調節スペーサーはそれぞれ、上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーの外側の側面に当接し、前記本体ケースの両側の側面はそれぞれ、上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーの裏側の側面に当接し、前記第二上下方向調節スペーサーの両側の側面には摩擦力を増加させる凸部がそれぞれ形成されている。
【0013】
本発明の改良例において、前記第三上下方向調節スペーサー上の2個のほぞ型突起は前記俯角仰角調節ケース2の2個のほぞ型孔に結合され、前記上下方向固定ボルトは多辺形が形成され、前記第三上下方向調節スペーサー、第一上下方向調節スペーサー上には前記上下方向固定ボルトの多辺形に対応する多辺形孔がそれぞれ形成され、上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーはU型連結部品により一体に連結されている。
【0014】
本発明の改良例において、前記上下方向調節弾性スペーサーはマンガン鋼で製造される。
【0015】
本発明の改良例において、前記水平面回転角度調節構造は、回転用固定ナットと、回転用第一スペーサーと、回転用第二スペーサーと、回転用第一位置決め部と、回転用第二位置決め部と、回転用第三スペーサーと、回転用第四スペーサーと、回転用ボルトとを含み、前記回転用ボルトは、外部から内部への方向に沿って回転固定板、回転用第三スペーサー、回転用第四スペーサー、回転角度調節ケース、回転用第二位置決め部、回転用第一位置決め部、回転用第二スペーサー、回転用第一スペーサーを貫通した後、前記回転用固定ナットに結合される。前記回転用第二位置決め部は前記回転角度調節ケースに固定され、前記回転用ボルトは前記回転用第四スペーサー、回転用第一位置決め部、回転用第二スペーサー、回転用第一スペーサーに軸方向に移動でき、円周方向に回転できない状態に結合される。
【0016】
本発明の改良例において、前記回転用第二位置決め部上には回転角度を決める位置決め突起が形成され、前記回転用第一位置決め部上には前記位置決め突起と対応する位置決め凹部が形成され、前記回転用第一位置決め部上には最大回転角度を決める回転角度制限切欠口が形成され、前記回転角度調節ケース上には前記回転角度制限切欠口と対応する回転角度制限突起が形成されている。
【0017】
本発明の改良例において、前記回転用第二位置決め部上の4個のほぞ型突起は前記回転角度調節ケース上の4個のほぞ型孔に結合され、前記回転用ボルト内には電線貫通孔が形成されている。前記回転用ボルトは多辺形が形成され、前記回転用第四スペーサー、回転用第一位置決め部、回転用第二スペーサー、回転用第一スペーサー上には前記回転用ボルトの多辺形に対応する多辺形孔がそれぞれ形成されている。
【0018】
本発明の改良例において、前記本体ケース、回転角度調節ケース及び回転固定板はいずれも表示パネルと平行に取り付けられ、前記本体ケースの上下の2つの部位には左右方向回転角度調節構造を装着させる第一水平装着板がそれぞれ形成され、前記回転角度調節ケースの上下の2つの部位には左右方向回転角度調節構造を装着させる第二水平装着板がそれぞれ形成され、前記左右方向回転角度調節構造は第一水平装着板と第二水平装着板にそれぞれ結合される。前記本体ケースの左右の2つの部位には上下方向回転角度調節構造を装着させる第一垂直装着板がそれぞれ形成され、前記上下方向回転角度調節構造は前記第一垂直装着板と俯角仰角調節ケースにそれぞれ結合される。
【0019】
本発明は車用表示装置を更に提供する。前記車用表示装置は、表示パネルモジュールと、本体モジュールと、前記任意の1つの車用表示装置の多軸モジュールとを含み、前記表示パネルモジュールは前記多軸モジュールの本体ケースに取り付けられ、前記本体モジュールは前記多軸モジュールの回転固定板上に取り付けられる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の技術的事項により下記発明の効果を獲得することができる。すなわち、本発明の多軸モジュールにより、表示パネルの横方向(左右方向)と上下方向の角度と位置を調節し、表示パネルを左右方向と上下方向に回転させ、かつ表示パネルを横方向または縦方向に配置させることができる。それにより、表示パネルの角度を最適な観覧角度に調節し、表示パネルをいろいろな車用表示装置に使用することができる。また、調節後の角度を安定に維持でき、複雑な操作をする必要がなく、操作の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
この発明の実施例に係る技術的事項をより詳細に説明するため、以下、この発明の実施例に係る図面を簡単に説明する。注意されたいことは、下記図面はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この技術分野の技術者は創造的な研究をしなくても下記図面により他の図面を想像することができる。
図1】本発明の実施例に係る車用表示装置の多軸モジュールを示す斜視図である。
図2】本発明の実施例に係る車用表示装置の多軸モジュールを示す分解図である。
図3】本発明の実施例に係る車用表示装置の多軸モジュールの第二左右方向調節スペーサーを示す図である。
図4】本発明の実施例に係る車用表示装置の多軸モジュールの上下方向回転角度調節構造を示す断面図である。
図5】本発明の実施例に係る車用表示装置の多軸モジュールの左右方向回転角度調節構造と水平面回転角度調節構造を示す図である。
図6】本発明の実施例に係る車用表示装置の多軸モジュールの回転用第一位置決め部と回転用第二位置決め部を示す図である。
図7】本発明の実施例に係る車用表示装置を示す図である。
図8】本発明の実施例に係る車用表示装置を示す側面図である。
図9】本発明の実施例に係る車用表示装置を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
注意されたいことは、矛盾がない限り、本発明の実施例及び実施例中の特徴を任意に組み合わせることができる。
【0023】
注意されたいことは、本発明の明細書に用いる「中央」、「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「内」、「外」等の方向用語または位置用語は図面上の方向または位置を指す。本発明を簡潔に説明しかつ説明を簡単にするため、所定の方向と操作を例として本発明を説明する場合があるが、本発明の装置または部品が例示の方向のみを具備することを明示するか或いは暗示せず、かつ例示の方向と操作で本発明の範囲を限定する意図もない。また、「第一」、「第二」等の用語は、本発明の説明を簡単にするためのものであり、事項の重要性または技術的特徴の数量を明示するか或いは暗示するものでない。「第一」、「第二」等がついている事項は1個または複数個の技術的特徴が含まれていることを明示するか或いは暗示する。本発明の明細書において、特別な説明がない限り、「複数」という用語は2個または2個以上の事項を含む。
【0024】
注意されたいことは、本発明の明細書において、特別な説明がない限り、「装着」、「接続」、「連結」という用語を広義に解する必要がある。例えば、「装着」、「接続」、「連結」という用語は、固定状態に連結されること、着脱可能に連結されること、一体に連結されることを意味するか或いは、直接に連結されること、中間部品により間接的に連結されること、2個の部品の内部が連結されることを意味することができる。この技術分野の技術者は具体的な状況により各用語の具体的な意味を適当に理解することができる。
【0025】
以下、図面と具体的な実施例により本発明の事項をより詳細に説明する。
【0026】
図1図6に示すとおり、本発明の車用表示装置の多軸モジュールは、本体ケース1と、俯角仰角調節ケース2と、回転角度調節ケース3と、回転固定板4と、回転軸が上下の縦方向に配置される左右方向回転角度調節構造と、回転軸が左右の横方向に配置される上下方向回転角度調節構造と、回転軸が表示面に垂直に配置される水平面回転角度調節構造とを含む。前記本体ケース1の上下の両端は左右方向回転角度調節構造により前記回転角度調節ケース3の上下の両端に連結され、前記本体ケース1の左右の両端は上下方向回転角度調節構造により2個の俯角仰角調節ケース2に連結され、前記回転角度調節ケース3は水平面回転角度調節構造により前記回転固定板4に連結される。
【0027】
前記左右方向回転角度調節構造は左右方向の調節に用いられる。前記左右方向回転角度調節構造は、主として、左右方向調節ナット101と、左右方向調節弾性スペーサー102と、第一左右方向調節スペーサー103と、第二左右方向調節スペーサー104と、第三左右方向調節スペーサー105と、左右方向固定ボルト106とを含む。前記左右方向固定ボルト106は、外部から内部への方向に沿って前記本体ケース1、第三左右方向調節スペーサー105、第二左右方向調節スペーサー104、回転角度調節ケース3、第一左右方向調節スペーサー103、左右方向調節弾性スペーサー102を貫通した後、前記左右方向調節ナット101に結合される。前記第三左右方向調節スペーサー105は前記本体ケース1に結合され、前記左右方向固定ボルト106は前記第三左右方向調節スペーサー105と第一左右方向調節スペーサー103に軸方向に移動でき、円周方向に回転できない状態に結合される。前記第二左右方向調節スペーサー104の縦方向の方向の断面はU型であり、前記第二左右方向調節スペーサー104は上下方向に配列されている上部第二左右方向調節スペーサー1041と下部第二左右方向調節スペーサー1042を含む。前記回転角度調節ケース3は上部第二左右方向調節スペーサー1041と下部第二左右方向調節スペーサー1042との間に結合される。第一左右方向調節スペーサー103は上部第二左右方向調節スペーサー1041の外側の表面に当接し、第三左右方向調節スペーサー105は下部第二左右方向調節スペーサー1042の外側の表面に当接し、前記回転角度調節ケース3の上表面と下表面はそれぞれ、上部第二左右方向調節スペーサー1041と下部第二左右方向調節スペーサー1042の裏側の表面に当接する。上部第二左右方向調節スペーサー1041の上下表面と下部第二左右方向調節スペーサー1042の上下表面には摩擦力を増加させる凸部1043がそれぞれ形成されている。
【0028】
前記第三左右方向調節スペーサー105上の2個のほぞ型(tenon)突起は前記本体ケース1の2個のほぞ型孔に結合される。
【0029】
前記左右方向固定ボルト106は多辺形が形成され、前記第三左右方向調節スペーサー105、第一左右方向調節スペーサー103上には前記左右方向固定ボルト106の多辺形に対応する多辺形孔がそれぞれ形成されている。左右方向固定ボルト106が第三左右方向調節スペーサー105と第一左右方向調節スペーサー103の多辺形孔に結合されることにより、前記左右方向固定ボルト106は第三左右方向調節スペーサー105と第一左右方向調節スペーサー103に軸方向に移動でき、円周方向に回転できない状態に結合される。
【0030】
上部第二左右方向調節スペーサー1041と下部第二左右方向調節スペーサー1042はU型連結部品により一体に連結されている。
【0031】
第二左右方向調節スペーサー104上の凸部1043に圧力を加えるにより摩擦力を増加させ、調節された角度を維持することができる。
【0032】
前記本体ケース1が左右方向に回転するとき、ほぞ型構造により本体ケース1に結合された第三左右方向調節スペーサー105が本体ケース1と一緒に回転するように駆動する。また、第三左右方向調節スペーサー105と左右方向固定ボルト106は多辺形と多辺形孔により固定されているので、第三左右方向調節スペーサー105が回転することにより、ほぞ型構造により左右方向固定ボルト106に結合された第一左右方向調節スペーサー103が一緒に回転するように駆動する。第三左右方向調節スペーサー105と第一左右方向調節スペーサー103が一緒に回転するとき、第三左右方向調節スペーサー105と第一左右方向調節スペーサー103との間の第二左右方向調節スペーサー104はその上に形成されている凸部により摩擦力を増加させることができる。使用者は、前記摩擦力により本体ケース1を所定の位置に停止させ、本体ケース1の回転を停止させた後、前記摩擦力により本体ケース1の位置を固定させるとともにその状態を維持することができる。
【0033】
左右方向の角度をに調節するとき、左右方向調節弾性スペーサー102(左右方向調節弾性スペーサーはマンガン鋼(manganese steel)または他の材料で製造されることが好ましい)の弾力と第二左右方向調節スペーサー104上の凸部により摩擦力が生ずるので、使用者は表示パネルモジュールの角度を任意に、正確に調節することができる。また、使用者は表示パネルモジュールの角度を調節した後、左右方向調節弾性スペーサー102と第二左右方向調節スペーサー104により生ずる摩擦力により調節後の表示パネルモジュールの状態を維持し、移行中の車の揺れにも耐えることができる。本発明において、表示パネルモジュールの状態を維持する部品として耐用性がよい金属製弾性スペーサーと金属製スペーサーを採用するので、表示パネルモジュールの角度を長時間調節してもその状態を安定に維持することができる。
【0034】
前記上下方向回転角度調節構造は上下方向を調節することに用いられる。前記上下方向回転角度調節構造は、主として、上下方向調節ナット201と、上下方向調節弾性スペーサー203と、第一上下方向調節スペーサー202と、第二上下方向調節スペーサー204と、第三上下方向調節スペーサー205と、上下方向固定ボルト206とを含む。前記上下方向固定ボルト206は、外部から内部への方向に沿って前記俯角仰角調節ケース2、第三上下方向調節スペーサー205、第二上下方向調節スペーサー204、本体ケース1、第一上下方向調節スペーサー202、上下方向調節弾性スペーサー203を貫通した後、前記上下方向調節ナット201に結合される。前記第三上下方向調節スペーサー205は前記俯角仰角調節ケース2に固定され、前記上下方向固定ボルト206は前記第三上下方向調節スペーサー205と第一上下方向調節スペーサー202に軸方向に移動でき、円周方向に回転できない状態に結合される。
【0035】
前記第二上下方向調節スペーサー204の縦方向の方向の断面はU型であり、第二上下方向調節スペーサー204の構造と第二左右方向調節スペーサー104の構造は類似している。
【0036】
前記第二上下方向調節スペーサー204は上下方向に配列されている上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーを含み、前記本体ケース1(の所定の部位)は上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーとの間に結合される。第一上下方向調節スペーサー202と第三上下方向調節スペーサー205はそれぞれ、上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーの外側の側面に当接し、前記本体ケース1(の所定の部位)の両側の側面はそれぞれ、上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーの裏側の側面に当接する。上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーの両側の側面には摩擦力を増加させる凸部がそれぞれ形成されている。
【0037】
前記第三上下方向調節スペーサー205上の2個のほぞ型突起は前記俯角仰角調節ケース2の2個のほぞ型孔に結合される。
【0038】
前記上下方向固定ボルト206は多辺形が形成され、前記第三上下方向調節スペーサー205、第一上下方向調節スペーサー202上には前記上下方向固定ボルト206の多辺形に対応する多辺形孔がそれぞれ形成されている。上下方向固定ボルト206が第三上下方向調節スペーサー205と第一上下方向調節スペーサー202の多辺形孔に結合されることにより、前記上下方向固定ボルト206は第三上下方向調節スペーサー205と第一上下方向調節スペーサー202に軸方向に移動でき、円周方向に回転できない状態に結合される。
【0039】
上部第二上下方向調節スペーサーと下部第二上下方向調節スペーサーはU型連結部品により一体に連結されている。
【0040】
俯角仰角調節ケース2が上下方向に回転するとき、ほぞ型構造により俯角仰角調節ケース2に結合された第三上下方向調節スペーサー205が俯角仰角調節ケース2と一緒に回転するように駆動する。第三上下方向調節スペーサー205が俯角仰角調節ケース2と一緒に回転するとき、第一上下方向調節スペーサー202と第三上下方向調節スペーサー205との間の第二上下方向調節スペーサー204はその上に形成されている凸部により摩擦力を増加させることができる。使用者は前記摩擦力により前記俯角仰角調節ケース2を所定の位置に停止させることができる。俯角仰角調節ケース2の回転を停止させた後、前記摩擦力により俯角仰角調節ケース2の位置を固定させるとともにその状態を維持することができる。
【0041】
前記水平面回転角度調節構造は表示パネルモジュールを横方向または縦方向に回転させることに使用される。前記水平面回転角度調節構造は、主として、回転用固定ナット301と、回転用第一スペーサー302と、回転用第二スペーサー303と、回転用第一位置決め部304と、回転用第二位置決め部305と、回転用第三スペーサー306と、回転用第四スペーサー307と、回転用ボルト5とを含む。前記回転用ボルト5は、外部から内部への方向に沿って回転固定板4、回転用第三スペーサー306、回転用第四スペーサー307、回転角度調節ケース3、回転用第二位置決め部305、回転用第一位置決め部304、回転用第二スペーサー303、回転用第一スペーサー302を貫通した後、前記回転用固定ナット301に結合される。前記回転用第二位置決め部305は前記回転角度調節ケース3に固定され、前記回転用ボルト5は前記回転用第四スペーサー307、回転用第一位置決め部304、回転用第二スペーサー303、回転用第一スペーサー302に軸方向に移動でき、円周方向に回転できない状態に結合される。
【0042】
前記回転用ボルト5は多辺形が形成され、前記回転用第四スペーサー307、回転用第一位置決め部304、回転用第二スペーサー303、回転用第一スペーサー302上には前記回転用ボルト5の多辺形に対応する多辺形孔がそれぞれ形成されている。前記回転用ボルト5が前記多辺形孔に結合されることにより、前記回転用ボルト5は前記回転用第四スペーサー307、回転用第一位置決め部304、回転用第二スペーサー303、回転用第一スペーサー302に軸方向に移動でき、円周方向に回転できない状態に結合される。
【0043】
前記回転用第二位置決め部305上には回転角度を決める位置決め突起3051が形成され、前記回転用第一位置決め部304上には前記位置決め突起3051と対応する位置決め凹部3041が形成されている。
【0044】
表示パネルモジュールを90度回転させてから固定させるため、回転用第二位置決め部305の円周方向に4個の位置決め突起3051を形成し、回転用第一位置決め部304の円周方向に4個の位置決め凹部3041を形成することができる。回転用第一位置決め部304上の位置決め凹部3041が回転用第二位置決め部305の位置決め突起3051に結合されることにより摩擦力を増加させ、その摩擦力により表示パネルモジュールの位置を正確に決めることができる。表示パネルモジュールを所定の位置に停止させるとき、4個の位置決め凹部3041が4個の位置決め突起3051に結合されることにより、表示パネルモジュールの位置に固定させるとともにその状態を維持することができる。
【0045】
表示パネルモジュールを180度回転させてから固定させるため、回転用第二位置決め部305の円周方向に2個の位置決め突起3051を形成し、回転用第一位置決め部304の円周方向に2個の位置決め凹部3041を形成することもできる。
【0046】
前記回転用第一位置決め部304上には最大回転角度を決める回転角度制限切欠口3042が形成され、前記回転角度調節ケース3上には前記回転角度制限切欠口3042と対応する回転角度制限突起が形成されている。回転角度制限切欠口3042と回転角度制限突起により最大回転角度を制限し、所定の角度以上回転することにより装置が破損されることを避けることができる。
【0047】
前記回転用第二位置決め部305上の4個のほぞ型突起は前記回転角度調節ケース3上の4個のほぞ型孔に結合される。
【0048】
使用者が本体ケース1に取り付けられる表示パネルを回転させるとき、左右方向固定ボルト106により本体ケース1に固定される回転角度調節ケース3が表示パネルと一緒に回転するように駆動し、かつほぞ型構造により回転角度調節ケース3に結合される回転用第二位置決め部305が表示パネルと一緒に回転するように駆動する。多辺形と多辺形孔ににより結合される回転用第四スペーサー307、回転用第一位置決め部304、回転用第二スペーサー303及び回転用第一スペーサー302と回転用ボルト5は相対的回転をしないように結合される。
【0049】
前記本体ケース1、回転角度調節ケース3及び回転固定板4はいずれも表示パネルと平行に取り付けられる。前記本体ケース1の上下の2つの部位には左右方向回転角度調節構造を装着させる第一水平装着板107がそれぞれ形成され、前記回転角度調節ケース3の上下の2つの部位には左右方向回転角度調節構造を装着させる第二水平装着板308がそれぞれ形成され、前記左右方向回転角度調節構造は第一水平装着板107と第二水平装着板308にそれぞれ結合される。前記本体ケース1の左右の2つの部位には上下方向回転角度調節構造を装着させる第一垂直装着板108がそれぞれ形成され、前記上下方向回転角度調節構造は前記第一垂直装着板108と俯角仰角調節ケース2にそれぞれ結合される。
【0050】
表示パネルを横方向または縦方向に配置させた後、回転用第一位置決め部304と回転用第二位置決め部305上の位置決め構造とそれらにより形成される摩擦力により、表示パネルの横方向または縦方向を維持し、かつ移行中の車の揺れにも耐えることができる。
【0051】
図7図9に示すとおり、本発明は車用表示装置を更に提供する。前記車用表示装置は、表示パネルモジュール11と、本体モジュール12と、前記任意の1つの車用表示装置の多軸モジュールとを含み、前記表示パネルモジュール11は前記多軸モジュールの本体ケース1に取り付けられ、前記本体モジュール12は前記多軸モジュールの回転固定板4上に取り付けられる。
【0052】
前記車用表示装置は、パネルモジュール6、回転構造モジュール7、縦方向滑動構造8、パネルスライド部品9、回転ケース10、固定板13及び深度方向滑動構造14を含む。表示パネルモジュール11は回転ケース10により本体ケース1に取り付けられ、本体モジュール12は固定板13は回転固定板4上に取り付けられる。
【0053】
本体モジュール12は上部ケース15を含み、上部ケース15の一側の壁面の中央には固定用棒16が形成されており、固定用棒16で車用表示装置を取り付けるとともにその位置を決めることができる。
【0054】
車内の乗員が車用表示装置の表示パネルモジュール11を上下方向に調節するとき、俯角仰角調節ケース2は表示パネルモジュール11と一緒に回転し、ほぞ型構造により俯角仰角調節ケース2に固定される第三上下方向調節スペーサー205は俯角仰角調節ケース2と一緒に回転する。上下方向の角度をに調節するとき、第一上下方向調節スペーサー202(左右方向調節弾性スペーサーはマンガン鋼または他の材料で製造される)の弾力と第二上下方向調節スペーサー204上の凸部により摩擦力が生ずるので、使用者は表示パネルモジュールの角度を任意に、正確に調節することができる。また、使用者は表示パネルモジュールの角度を調節した後、第一上下方向調節スペーサー202と第二上下方向調節スペーサー204により生ずる摩擦力により調節後の表示パネルモジュールの状態を維持し、移行中の車の揺れにも耐えることができる。本発明において、表示パネルモジュールの状態を維持する部品として耐用性がよい金属製弾性スペーサーと金属製スペーサーを採用するので、表示パネルモジュールの角度を長時間調節してもその状態を安定に維持することができる。
【0055】
前記回転用ボルト5内には電線貫通孔501が形成されているので、本体モジュール12と表示パネルモジュール11との間に電線を容易に配置することができる。
【0056】
本発明の車用表示装置の多軸モジュール及び車用表示装置において、多軸モジュールにより車用表示装置の表示パネルモジュールを左右方向と上下方向において任意に調節し、かつ車用表示装置の表示パネルモジュールを所定の角度に位置させることができる。本発明の多軸モジュールが取り付けられている表示パネルを、左右方向と上下方向に回転させるか或いは横方向または縦方向に配置させることができる。それにより表示パネルの角度を最適な角度に調節し、表示パネルをいろいろな車用表示装置に使用することができる。また、表示パネルを最適な観覧角度に調節し、表示パネルが車内の物体に妨害されることを避け、いろいろな車、車内のいろいろな座席の乗車者または運転手の視覚と使用の習慣に合う表示パネルを提供することができる。
【0057】
本発明の車用表示装置の多軸モジュール及び車用表示装置により下記発明の効果を獲得することができる。
【0058】
(1)本発明は三軸の調節手段(多軸モジュール)により(表示パネルの)角度を調節する。車用表示装置に取り付けられる三軸の調節手段により、表示パネルを左右方向に回転させるか或いは上下方向の角度を調節するか或いは表示パネルを横方向または縦方向に回転させることができる。それにより、表示パネルの角度を最適な観覧角度に調節し、表示パネルが車内の物体に妨害されることを避け、いろいろな車、車内のいろいろな座席の乗車者または運転手の視覚と使用の習慣に合う表示パネルを提供することができる。
【0059】
(2)本発明において、モジュール内の部品をほぞ型構造により結合させ、かつ外部の調節手段で部品の間の摩擦力を調節することにより、表示パネルの俯角と仰角を調節し、表示パネルを左右方向に回転させ、表示パネルを水平方向に回転させるとともに上下方向に回転させることができる。すなわち、表示パネルの三軸上の角度と位置を調節することができる。
【0060】
(3)本発明の左右方向と上下方向の摩擦力を設定した後、表示パネルを任意の角度に停止させることができる。
【0061】
以上、本発明の好適な実施例により本発明を詳細に説明してきたが、前記実施例は本発明の例示にしか過ぎないものであるため、本発明は前記実施例にのみ限定されない。この技術分野の技術者は本発明の要旨を逸脱しない範囲内において設計の変更及び改良をすることができ、そのような設計の変更及び改良があっても本発明に含まれることは当然である。
【要約】      (修正有)
【課題】本発明は車用表示装置の多軸モジュールを提供する。
【解決手段】前記多軸モジュールは、本体ケース1と、俯角仰角調節ケース2と、回転角度調節ケース3と、回転固定板4と、回転軸が上下の縦方向に配置される左右方向回転角度調節構造と、回転軸が左右の横方向に配置される上下方向回転角度調節構造と、回転軸が表示面に垂直に配置される水平面回転角度調節構造とを含む。前記本体ケースの上下の両端は左右方向回転角度調節構造により前記回転角度調節ケースの上下の両端にそれぞれ連結される。表示パネルの横方向(左右方向)と上下方向の角度と位置を調節し、表示パネルを左右方向と上下方向に回転させ、かつ表示パネルを横方向または縦方向に配置させることができる。それにより、表示パネルの角度を最適な観覧角度に調節し、調節後の角度を安定に維持でき、複雑な操作をする必要がなく、操作の利便性を向上させることができる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9