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特許7349150製品情報のディスプレイを強調するカットケース
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-13
(45)【発行日】2023-09-22
(54)【発明の名称】製品情報のディスプレイを強調するカットケース
(51)【国際特許分類】
   A47F 5/00 20060101AFI20230914BHJP
   B65D 5/52 20060101ALI20230914BHJP
   B65D 5/68 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
A47F5/00 E
B65D5/52 J
B65D5/68 Z
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020140470
(22)【出願日】2020-08-21
(65)【公開番号】P2021030082
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2022-06-27
(31)【優先権主張番号】62/890,299
(32)【優先日】2019-08-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/669,010
(32)【優先日】2019-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519412811
【氏名又は名称】タフビルト インダストリーズ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マイケル エイチ. パノジアン
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア キーラー
【審査官】高橋 祐介
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第03167179(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0150773(US,A1)
【文献】米国特許第01649211(US,A)
【文献】米国特許第04756409(US,A)
【文献】米国特許第06431364(US,B1)
【文献】特開2012-184026(JP,A)
【文献】登録実用新案第3179759(JP,U)
【文献】特表2017-515763(JP,A)
【文献】特開2015-024824(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 5/00
B65D 5/52
B65D 5/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗の棚に置かれた場合の製品情報のディスプレイを強調するカットケースであって、
製品容器が店舗の棚に置かれる場合に空間内に製品を表示するための前記空間をともに形成する底壁と、離間する側壁と、離間する後壁及び前壁と、及び開口上部と、を有する前記製品容器であり、前記前壁は、店舗の棚にある場合に見る方向に面している表面積を画定する、製品容器と、
前記製品容器を少なくとも部分的に受容して前記開口上部を閉じ、前記製品容器の輸送及び/又は格納に適した前記カットケースになるよう寸法が決められた蓋と、
前記前壁に対して格納位置から前記前壁と実質的に同一平面にある作動位置に移動するよう配置され、店舗の棚に置かれた場合に前記底壁の下方に延在して、少なくとも部分的に前記製品容器が置かれる前記棚をカバーするディスプレイパネルであり、これにより、前記前壁が前記製品容器内に製品を保持し、製品情報は前記前壁の前記表面積より大きな表面積にわたって設けられる、ディスプレイパネルと、
を備え
前記ディスプレイパネルは、前記製品容器と一体的に形成され、
前記前壁は上端を有し、前記ディスプレイパネルは前記上端に接続される
カットケース
【請求項2】
記ディスプレイパネルは前記上端にヒンジ接続される、請求項1に記載のカットケース。
【請求項3】
前記ディスプレイパネルは、前記製品容器が前記蓋によってカバーされた場合に前記前壁とほぼ同一平面であり、前記蓋が取り除かれた後、180度旋回して、少なくとも部分的に前記製品容器が置かれる前記棚をカバーするよう配置される、請求項2に記載のカットケース。
【請求項4】
前記前壁と同一平面の場合に、前記前壁は、前記底壁の上の高さ「h1」を有し、前記ディスプレイパネルは、前記前壁の上の高さ「h2」を有し、「h2」は「h1」より大きく、前記同一平面から前記作動位置に旋回されて前記前壁をカバーする場合に少なくとも前記底壁の下方に延在する、請求項3に記載のカットケース。
【請求項5】
前記カットケースの前記高さはHであって、Hはほぼh1+h2に等しい、請求項4に記載のカットケース。
【請求項6】
前記前壁を超えて旋回された場合に、前記ディスプレイパネルを前記作動位置に固定するための固定手段をさらに備える、請求項2に記載のカットケース。
【請求項7】
前記固定手段は、前記ディスプレイパネルが前記作動位置に移動した場合に位置が合うように配置される前記ディスプレイパネル及び前壁上の面ファスナを含む、請求項6に記載のカットケース。
【請求項8】
前記ディスプレイパネルには、前記ディスプレイパネルが前記作動位置にある場合に前記棚の一部を露出したままにするためのノッチ又はカットアウト部分が設けられ、これにより、前記カットケースの位置に近い前記棚の端の価格スティッカ又はラベルが視認可能となる、請求項1から7のいずれか一項に記載のカットケース。
【請求項9】
前記前壁は、前記後壁の高さより小さい高さを有する、請求項1からのいずれか一項に記載のカットケース。
【請求項10】
前記ディスプレイパネルは、前記前壁の幅と実質的に等しい幅を有する、請求項1からのいずれか一項に記載のカットケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、製品を輸送し表示するための容器に関し、より詳細には、製品情報のディスプレイを強調するカットケースに関する。
【背景技術】
【0002】
特に小売店で消費者にこれらを販売する製品の製造業者は、製品パッケージに関する限り、典型的に2つの懸念事項がある。第1は、製品が輸送されるケース又は容器が、輸送中に製品をしっかり収容し保護しなければならないことである。第2は、製品が小売店に到着した場合に、製品が適切に陳列され、宣伝されるのを確実にすることである。これは、消費者に対して製品の情報又は露出を最大にして彼らの関心を引き、彼らに製品を見て、できれば製品を購入することに関心を持つための重要又は関連情報を彼らに提供するという願望を含む。そのような容器は、典型的に、カットケースディスプレイとして知られる。これらは、輸送のための元の梱包ケースを使用し、ケースの上部及び/又は側面を取り除いて製品を店舗の棚に陳列する、製品を売買及び保管するケース及び方法である。
【0003】
前述の機能を提供するために、複数のカットケース及び他の設計が提案されている。強調パネル/デバイスを有するディスプレイは、カットケースが支持される棚の少なくとも一部をカバーするよう設計されている。例えば、棚の前縁に設置可能な強調パネル/デバイスを有するディスプレイが提案されている。特許番号DE102007041253A1は、雑誌などを保持するためのスリップケース、舌が落ちて棚の上面上にそれらの部分を露出したものが開示されている。ここで、スリップケースは、観察者から見て棚の前縁に支持され、追加情報を設けるためのエリアは非常に制限される。さらに、舌がその作動位置にあると、スリップケースの内容物を表示中にスリップケース内の内容物に保持することを妨げるものは何もない。これは雑誌又はパンフレットの課題ではないのかもしれないが、スリップケース内に収容される大きな3次元物体に対して非常に重要な課題になり得る。スリップケースは、スリップケースの下側の前方に放り出される販促用パネル/舌で構成される。販促用パネルは、棚の前縁に固定可能である。
【0004】
特許文献(US6,811,044B2、US6,341,755BIのような)は、シェルフアダプタを開示する。シェルフアダプタは、棚の端に設置可能で、陳列の目的のために製品を支持する。シェルフアダプタは、棚の前方に落ちる販促用パネルを含む。販促用パネルは、価格及び製品情報を表示する。
【0005】
JP3159608Uは、本を促進するためのディスプレイデバイスを開示する。デバイスは、本についての情報を表示するカードホルダのペアを備える。デバイスは、本を支持することができる。デバイスは、棚の前方に落ちる宣伝カードホルダの1つを用いて棚上に設置可能である。
【0006】
他の文献(JPI-107:2329B2、US748761B2、JP2007061194A、JP5317727B2、DE343872A1など)は、棚上に陳列される販促品のためのデバイスを開示する。デバイスは、棚に設置可能である。デバイスは、製品情報及び価格の詳細を表示する。文献JPH071232982及びJP5317727B2は、さらに、価格カードを表示するための別個のスロットを開示する。他の文献(JP2006158761A及びJP3173596U)は、製品広告のディスプレイデバイスを開示する。デバイスは、表示棚に適合する。表示棚は、ディスプレイデバイスを収容するためのドロップダウン形状になっている。追加の文献、US4,138,012A、JP2009-183348Aは、製品を表示するディスプレイデバイスを開示する。ディスプレイパネルは、アイテム格納エリアの下部に置かれる。
【0007】
US特許4,350,281は、カットケース保護を有するワンピース輸送容器を開示する。しかしながら、上部カバー又はスリーブが取り除かれると、残りの容器の前壁は、ケースに陳列される製品の内容物についての情報を表示する非常に制限された表面積を提供する。
【発明の概要】
【0008】
従って、店舗の棚に置かれた場合に製品情報のディスプレイを強調するカットケースを提供することが発明の目的である。
【0009】
製造するのに構造的に単純で安価なカットケースを提供することが発明の別の目的である。
【0010】
小売店の棚のディスプレイ上に置かれた場合に使用及び実現しやすいカットケースを提供することが発明のさらなる別の目的である。
【0011】
ディスプレイ上にある場合に製品が誤ってケースからこぼれて棚から落ちるのを防止することにより、輸送中に製品を安全に保存し、製品が表示中にカットケース内に保持される上記の目的と同様のカットケースを提供することが、本発明のさらに別の目的である。
【0012】
広告、製品情報などのためのディスプレイ表面積を大幅に増加する前述の目的と同様のカットケースを提供することが、本発明のさらなる目的である。
【0013】
ディスプレイパネルをその完全に動作可能な伸長表示位置に保持するためのリテーナを含む前述のようなカットケースを提供することが、本発明のさらなる目的である。
【0014】
本発明のさらなる目的は、ディスプレイパネルに、小売店の棚の端に価格スティッカ又はラベルを露出して切り抜きノッチ又は切り抜き部分を含み、その伸長位置にあるディスプレイパネルは、カットケースの近くにある棚の残りの部分をカバーする、前述の目的と同様のカットケースを提供することである。
【0015】
上記又は以下で明らかになるであろう他の目的を達成するために、製品情報のディスプレイが強調された本発明に係るカットケースは、製品容器が店舗の棚上に置かれた場合に空間内に製品を表示する空間をともに形成する底壁、離間する側壁、離間する後壁及び前壁、及び開口上部を有する製品容器を備える。前壁は、店舗の棚にある場合に見る方向に面している予め定められた表面積を有する。蓋は、前記製品容器を少なくとも部分的に受容して前記開口上部を閉じ、前記製品容器及びその中に含まれる前記製品の輸送及び/又は格納に適した前記カットケースを形成するよう寸法が決められる。ディスプレイパネルは、前壁に対して、前壁と実質的に同一平面である位置に移動するために設けられ、カットケースは棚上の製品を表示する場合に、底壁の下方に延在して、少なくとも部分的に製品容器が置かれる棚をカバーする。前壁は、製品を容器内に保持し、製品情報は前壁の予め定められた表面積より大きい表面積の上に設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の上記及び他の態様、特徴及び利点は、添付の図面と併せて以下の説明からより明らかになるであろう。
図1】本発明に係るカットケースの概略的図であり、輸送又は格納のために組み立てられた場合の製品容器及び蓋又はカバーを断面内で示す。
図2図1と類似であり、蓋又はカバーが製品容器から取り除かれて、容器内のディスプレイパネルが、製品容器の前壁と実質的に同一の広がりをもつ位置にあることが示される。
図3図2と類似であり、図2に示される位置からヒンジの周りで旋回又は折り畳まれたディスプレイパネルを示す。
図4図3と類似であり、図1及び図2に示され延在するその初期位置からその作動位置まで伸長して180度旋回したディスプレイパネルを示す。
図5図3に実質的に対応する斜視図である。
図6図4に実質的に対応する斜視図である。
図7図2と類似、ただしディスプレイパネルが最初にカットケースの底壁と同一の広がりをもつ代替的な実施形態を示す。
図8図4と類似であり、その伸長され及び動作可能な表示位置において図7のディスプレイパネルを示す。
図9図7に示される図に実質的に対応する斜視図である。
図10図8に実質的に対応する斜視図である。
図11】ディスプレイパネルがカットケースと一体的に形成されない、しかし前壁に取り付け可能な別個のパネルであるさらなる代替的な実施形態の断面図である。
図12】棚の前縁にオーバーラップする前壁に固定される図11のディスプレイパネルを示す。
図13図11及び図12に示される実施形態に対する図6及び図10に類似する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで、同一又は類似の部品が全体を通して同じ符号で示されている図を参照し、最初に図1を参照すると、本発明に係る製品情報のディスプレイが強調されたカットケースの一実施形態は、概して、符号10で示される。
【0018】
カットケース10は、製品容器12が店舗の棚上に置かれた場合にケース内に製品を表示するための空間をともに形成する底壁12a、離間する側壁12b、12c、離間する後壁及び前壁12d、12e、開口上部12fを有する製品容器12を含む。
【0019】
前壁12eは、店舗の棚にある場合に見るために通常視認可能な予め定められた表面積S1を形成する。
【0020】
カバー又は蓋14は、製品容器12を部分的に受容して開口上部12fを閉じ、製品容器及びその中に含まれる製品の輸送及び/又は格納に適したカットケースを形成するよう設けられる。
【0021】
小売店内に陳列されるために、図1及び図2に矢印16によって示されるように、カバー又は蓋14が持ち上げられて、店舗の棚18に置かれた場合に容器12内の開口上部12f及び製品を露出する。
【0022】
頻繁に、カットケースの後壁12dは、前壁12eの高さより大きい高さを有し、それにより、容器内の製品をより良く展示又は表示する。しかしながら、カットケース10において、後壁12dの高さは、前壁12eの高さと前壁12eに取り付けられた上部ディスプレイパネル20の高さの合計にほぼ等しい。ディスプレイパネル20は、図1及び図2に示される後退位置の間で旋回運動するために前壁12eにヒンジ接続される。輸送中、ディスプレイパネル20は、前壁12eと、固定された前壁12eと実質的に同一の広がりをもつ伸長位置と、実質的に同一平面であり、店舗の棚18に置かれた場合に、好ましくは底壁12aの下方に延在し、製品容器が置かれる棚を少なくとも部分的にカバーする。この態様において、前壁12eは、製品を製品容器12内に保持して、製品が誤って製品容器から落下して棚18から落下のを防止する働きをし、ディスプレイパネル20aは、前壁12e(図5)によって設けられる表面積S1より大きい表面積にわたって情報を表示するための拡張された表面積S2(図4及び図6)を提供する。
【0023】
ヒンジ22は、上部ディスプレイパネル20と前壁12eとの間に設けられて、図3に矢印24で示唆されるように、図1及び図2に示される位置から図4及び図6に示される表示又は作動位置までパネル20が旋回又は折り畳まれるのを容易に促進する。用いられる特定のヒンジ22は重要ではなく、プラスチックヒンジ、その周りで段ボールを折り畳むことができる折り線、又は前壁12eのすぐ上のくぼみ又は部分的な切断ラインによって弱められたラインであってもよい。蓋14が、製品容器が置かれる棚18を少なくとも部分的にカバーするために取り除れた後、ヒンジ22は、ディスプレイパネル20が、製品容器12がカバー又は蓋14によってカバーされる場合に前壁12eとほぼ同一平面にある位置から、実質的に180度旋回した位置に、十分移動可能であるべきである。
【0024】
図2を参照すると、前壁12eは底壁12aの上に高さh1を有し、ディスプレイパネル20は底壁12eの上に高さh2を有し、前壁と同一平面にあり、h2はh1より大きく選択されて、図4に示される後退位置から伸長位置まで旋回して前壁12eをカバーする場合に、棚18を少なくともカバーし、好ましくはその下方に延在する。棚18の高さ又は厚さはh3であり、本発明は、h2がh1+h3にほぼ等しい又はそれより大きいことを可能とする。カットケースの高さがH(図2)である場合、Hはほぼh1+h2に等しい。
【0025】
カットケース10が形成される材料は、重要でなく、段ボール、ラミネートプラスチック、又はカットケースで用いられられる任意の他の適切な又は従来の材料であることができる。
【0026】
図5を参照すると、カットケースの容器12は、図5に示唆したように前壁12eの上で旋回した場合に、伸長位置にディスプレイパネル20を固定及び維持するためのロック機構を含む。そのような固定手段は、図6に示されるその表示位置にディスプレイパネルを維持するための従来の手段であってよく、マグネットペア、ディスプレイパネルの表面上の面ファスナを含んでよく、前壁は、ディスプレイパネル20がその伸長位置に移動される場合に位置が合うように配置される。
【0027】
本発明の別の特徴は、図6に示されるように、ディスプレイパネル20が伸長位置に移動した場合に棚18の一部を露出したままにするノッチ又はカットアウト部分28を提供して、ディスプレイパネルがその伸長又は作動位置にある場合にカットケースの位置に近い棚18の端18'上の価格スティッカ又はラベル30を露出することである。ノッチ又はカットアウト部分は、大きく又は小さくすることができ、ディスプレイパネルに沿っていずれかの箇所に位置決めして、棚の端の小売業者の価格ラベル又はスティッカの位置(複数可)に対応又は一致させることができる。
【0028】
図7図8図9、及び図10を参照すると、本発明に係る別の実施形態10'が示され、図7に示されるように、前壁12eはディスプレイパネル34が接続される下縁又はヒンジ32を有することを示す。ディスプレイパネル34は、最初、図8及び図10に示されるようにその伸長位置に90度旋回(矢印24)する場合に陳列される前に底壁12aと同一の広がりで配置され、製品容器が置かれる棚18を少なくとも部分的カバーする。
【0029】
この実施形態では、棚の高さ又は厚さh3は、その伸長位置において前壁12eの下方にh4の高さを有するディスプレイパネル34によりカバーされ、h4はh3とほぼ等しい又はそれより大きい。この実施形態では、パネルは輸送中にカバー又は蓋14によって保護されないので、それを維持することにより輸送又は格納中にディスプレイパネル34を保護し格納するための適当な形の留め具又はリテーナが、その後退位置における底壁12aに取り付けられる。そのような固定手段は、粘着テープ、面ファスナなど、図8及び図10に示されるその伸長又は作動位置にディスプレイパネル34を旋回又は折り畳むために容易に取り除くことができるものを備えることができる。
【0030】
前の実施形態と同様に、カットケース10'はまた、ノッチ又はカットアウト部分28を好適に設けられてよく、カットケースの位置に近い棚の端18'に典型的に貼られる店頭価格スティッカ又はラベルを表示し、それにより、ディスプレイパネル34が棚18の隣接する端面の残りのすべて又はほとんどをカバーする場合にでも見ることができる。
【0031】
本発明のさらに別の実施形態10"が図11図13に示される。この実施形態では、ディスプレイパネル20'は、容器に最初に固定されず、一体的に形成されない。代わりに、ディスプレイパネル20'は、最初は、図12及び図13に示されるように、前壁12eの上端の上をスリップするよう構成及び寸法決めされた逆U字状の断面22"を含む別個の部品又は部材である。ディスプレイパネル20'は、輸送又は格納の目的で、ケース内に格納され、ケースが陳列のために棚に置かれる場合に示されるように前壁12e上に置くために取り除かれることができる。
【0032】
代替的な実施形態では、ディスプレイパネルは、上端に沿って逆U字状の構成を有さず、その場合に、ディスプレイパネルを前壁12eの前方表面に固定するために、噛合式面ファスナ、両面テープ、剥離接着剤などのような任意の他の取付機構が用いられることができる。
【0033】
従って、本発明は、カットケースの前壁の前方の拡大又は強調されたディスプレイ表面積にディスプレイパネルを固定するための異なる形態又は実施形態を検討する。輸送及び格納中にディスプレイパネルが格納又は維持される特定の態様は、本発明の目的に対して重要ではない。強調又は拡大されたディスプレイパネルは、カットケースとともに輸送され、前壁の前方表面をカバーし、カットケースが支持される棚の前縁を少なくとも部分的にオーバーラップするよう、前壁に対して取り付け可能又は旋回可能であることがまさに重要である。上の実施形態のそれぞれにおけるディスプレイパネルは、棚の下端に延在する。しかしながら、これは重要ではなく、ディスプレイパネルの高さは示される高さより小さい又は大きくてよく、棚を部分的に露出する、棚の前縁を完全にカバーする、又は棚の下方に延在することができる。
【0034】
明らかであろうように、本発明は、大きい又は拡張された表面積を提供して、製品を促進するための追加の製品情報を提供して、簡略さ、製造コスト又はケース内の製品の表示を妥協することなく売り上げを増加し、他のディスプレイデバイスを用いて行われていたように、棚に固定される必要のある追加の、付属の、又は独立のパネル又はアタッチメントを要求することがない。
【0035】
上述のことは、本発明の原則だけを示すものとみなされる。さらに、当業者であれば、多数の変形及び変更に容易に想到するので、発明を、図示及び説明された厳密な構造及び動作に限定することは望ましくない。従って、すべての好適な変形及び均等物は、本発明の範囲に再分類されてよく、これに属する。
本明細書によれば、以下の各項目に記載の構成もまた開示される。
[項目1]
製品情報のディスプレイを強調するカットケースであって、
前記製品容器が店舗の棚に置かれる場合に前記空間内に製品を表示するための空間をともに形成する底壁と、離間する側壁と、離間する後壁及び前壁と、及び開いた上壁と、を有する製品容器であり、前記前壁は、店舗の棚にある場合に見る方向に面している予め定められた表面積を有する、前記製品容器と、
前記製品容器を少なくとも部分的に受容して前記開口上部を閉じ、前記製品容器及びその中に含まれる前記製品の輸送及び/又は格納に適した前記カットケースを形成するよう寸法が決められた蓋と、
前記前壁に対して、前記前壁と実質的に同一平面にある位置に移動するよう配置され、店舗の棚に置かれた場合に前記底壁の下方に延在して、少なくとも部分的に前記棚をカバーするディスプレイパネルであり、前記棚上に前記製品容器が置かれ、これにより、前記前壁が前記容器内に製品を保持し、製品情報は前記前壁の前記予め定められた表面積より大きな表面積にわたって設けられる、ディスプレイパネルと、
を備えるカットケース。
[項目2]
前記前壁は上端を有し、前記ディスプレイパネルは前記上端にヒンジ接続される、項目1に記載のカットケース。
[項目3]
前記ディスプレイパネルは、前記製品容器が前記蓋によってカバーされた場合に前記前壁とほぼ同一平面であり、前記蓋が取り除かれた後、180度旋回して、少なくとも部分的に前記製品容器が置かれる前記棚をカバーするよう配置される、項目2に記載のカットケース。
[項目4]
前記前壁と同一平面の場合に、前記前壁は、前記底壁の上の高さ「h1」を有し、前記ディスプレイパネルは、前記前壁の上の高さ「h2」を有し、「h2」は「h1」より大きく、前記後退位置から伸長位置に旋回されて前記前壁をカバーする場合に少なくとも前記棚をカバーする、項目3に記載のカットケース。
[項目5]
前記棚の高さ又は厚さは、h3及びh2~h1+h3である、項目4に記載のカットケース。
[項目6]
前記カットケースの高さは、H及びH~h1及びh2である、項目4に記載のカットケース。
[項目7]
前記前壁を超えて旋回された場合に、前記ディスプレイパネルを前記伸長位置に固定するための固定手段をさらに備える、項目2に記載のカットケース。
[項目8]
前記固定手段は、前記ディスプレイパネルが前記伸長位置に移動した場合に位置が合うように配置される前記ディスプレイ及び前壁上の噛合式フック・ループファスナを含む、項目7に記載のカットケース。
[項目9]
前記ディスプレイパネルが前記伸長位置にある場合に、前記ディスプレイパネルは、前記棚の一部を露出したままにするためのノッチ又はカットアウト部分が設けられ、これにより、前記カットケースの位置に近い前記棚の端の価格スティッカ又はラベルが見やすくなる、項目1に記載のカットケース。
[項目10]
前記前壁は下縁を有し、前記ディスプレイパネルは前記下縁にヒンジ接続される、項目1に記載のカットケース。
[項目11]
前記ディスプレイパネルは、輸送中又は陳列前に、最初はほぼ前記底壁と同一の広がりを持って配置され、前記伸長位置まで90度旋回するよう配置されて前記製品容器が置かれる前記棚を少なくとも部分的にカバーする、項目10に記載のカットケース。
[項目12]
前記棚の高さ又は厚さは「h3」であり、前記ディスプレイパネルは、その伸長位置において前記前壁の下方で高さ「h4」を有し、h4~h3である、項目11に記載のカットケース。
[項目13]
前記ディスプレイパネルを前記後退位置内の前記底壁に固定するための固定手段をさらに備える、項目11に記載のカットケース。
[項目14]
前記固定手段は粘着テープを含む、項目13に記載のカットケース。
[項目15]
前記ディスプレイパネルがその伸長位置にある場合に、前記ディスプレイパネルは、前記棚の一部を露出したままにするためのノッチ又はカットアウト部分が設けられ、これにより、前記カットケースの位置に近い前記棚の端の価格スティッカ又はラベルが見やすくなる、項目10に記載のカットケース。
[項目16]
前記前壁は、前記後壁の高さより小さい高さを有する、項目1に記載のカットケース。
[項目17]
前記ディスプレイパネルは、前記製品容器と一体的に形成される、項目1に記載のカットケース。
[項目18]
前記ディスプレイパネルは、通常、別個又は独立の部材である、項目1に記載のカットケース。
[項目19]
前記ディスプレイパネルは、前記前壁の高さより大きい高さを有し、前記前壁の前記上端の上をスリップして、前記前壁によって支持されるよう構成された一端に沿う逆U字状の断面が設けられたほぼ平坦な部材を含む、項目18に記載のカットケース。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13