(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-13
(45)【発行日】2023-09-22
(54)【発明の名称】自動推進式補助食器
(51)【国際特許分類】
A61J 9/04 20060101AFI20230914BHJP
A47G 19/00 20060101ALN20230914BHJP
A47G 21/00 20060101ALN20230914BHJP
【FI】
A61J9/04 Z
A47G19/00 Z
A47G21/00 Z
(21)【出願番号】P 2022527043
(86)(22)【出願日】2020-11-02
(86)【国際出願番号】 CN2020125874
(87)【国際公開番号】W WO2021103946
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-05-10
(31)【優先権主張番号】201911175724.9
(32)【優先日】2019-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201922084848.8
(32)【優先日】2019-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521513764
【氏名又は名称】北京申▲創▼世▲紀▼信息技▲術▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Shenchuang Century Information Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】A-2001,Jianwai SOHO Building 24, No.39 Dongsanhuan Middle Road, Chaoyang District, Beijing, China
(74)【代理人】
【識別番号】100129540
【氏名又は名称】谷田 龍一
(74)【代理人】
【識別番号】100137648
【氏名又は名称】吉武 賢一
(72)【発明者】
【氏名】王 浩
【審査官】岡本 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第104257506(CN,A)
【文献】中国実用新案第203291253(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 9/04
A47G 19/00
A47G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
係合体と、弾性部材と、コランダーと、を備え、
前記係合体の内側は、前記弾性部材の一端に係合され、前記係合体の外側は、前記コランダーに係合され、前記弾性部材の他端は、前記コランダー内に進入し、前記コランダーは、内部に離乳食キャビティが設けられ、外壁に溢出孔が設けられる、
ことを特徴とする自動推進式補助食器。
【請求項2】
前記係合体には、前記係合体を貫通する気孔が設けられ、前記弾性部材には、前記気孔に連通するキャビティが設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の自動推進式補助食器。
【請求項3】
前記係合体は、頂部に頂蓋が設けられ、底部に開口が設けられる筒体構造であり、前記筒体構造の軸線には、弧形凸起と前記気孔とが設けられ、前記頂蓋の前記気孔における肉厚は、前記気孔の周縁における肉厚よりも大きい、
ことを特徴とする請求項2に記載の自動推進式補助食器。
【請求項4】
前記係合体の外側には、第1係合凸起が設けられ、前記係合体の内側には、第2係合凸起が設けられ、前記第1係合凸起が前記第2係合凸起の上方に位置する、
ことを特徴とする請求項1に記載の自動推進式補助食器。
【請求項5】
前記係合体は、前記第2係合凸起における内径が前記コランダーの内径よりも小さい、
ことを特徴とする請求項4に記載
の自動推進式補助食器。
【請求項6】
前記第1係合凸起の断面が直角台形であり、前記第2係合凸起の断面が直角台形である、
ことを特徴とする請求項4に記載の自動推進式補助食器。
【請求項7】
前記弾性部材の前記キャビティが設けられる一端が係合端であり、前記弾性部材の他端が自由端であり、前記係合端と前記自由端とは、歯形側壁によって連結する、
ことを特徴とする請求項2に記載の自動推進式補助食器。
【請求項8】
前記弾性部材の自由端の外側壁表面が波紋面であり、前記波紋面の先端が前記コランダーの内壁に貼り合わせる、
ことを特徴とする請求項7に記載の自動推進式補助食器。
【請求項9】
前記歯形側壁の外側歯先の厚みが、内側歯先の厚さよりも大きい、
ことを特徴とする請求項7に記載の自動推進式補助食器。
【請求項10】
底部に底座が設けられ、前記コランダーの外側に套設し、前記コランダーに係合する外蓋をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の自動推進式補助食器。
【請求項11】
前記コランダーは、コランダー本体と、接続部材と、を含み、前記接続部材は、前記係合体に係合し、前記コランダー本体は、前記接続部材に可動的又は固定的に接続され、前記コランダー本体は、嵌合セグメントと、哺育端と、を含み、前記嵌合セグメントは、前記弾性部材と摺動取合せするための回転体であり、前記哺育端は、横断面が楕円形の梭型体であり、その側壁に前記溢出孔が設けられ、離乳食の溢れ出しに用いられる、
ことを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の自動推進式補助食器。
【請求項12】
前記コランダー本体は、前記接続部材に可動的に接続され、前記コランダー本体は、さらに、前記嵌合セグメントに連結し、前記接続部材の内側に係合される係合端を含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の自動推進式補助食器。
【請求項13】
前記コランダー本体は、前記接続部材に固定的に接続され、前記コランダー本体は、さらに、前記嵌合セグメントに連結し、前記接続部材の外側に被覆して接続され、前記接続部材と一体に設けられる被覆端を含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の自動推進式補助食器。
【請求項14】
前記哺育端の最大横断面の楕円形長軸の直径は、前記嵌合セグメントの横断面の直径よりも大きく、前記哺育端の側壁には、赤ちゃんの歯の弧形に貼り合わせる環形の窪みが複数配列され、前記環形の窪みの表面は、弧形であり、前記溢出孔は、複数であり、前記環形の窪み内に位置し、梭型体の上下表面に前記環形の窪みに沿って大小交互にアレイ式分布される、
ことを特徴とする請求項11に記載の自動推進式補助食器。
【請求項15】
前記哺育端の最大横断面の楕円形長軸の直径は、前記嵌合セグメントの横断面の直径よりも小さく、前記溢出孔は、複数であり、梭型体の上下表面に大小交互にアレイ式分布され、各行の前記溢出孔の中心点を結ぶ線からなる弧線の弧度は、赤ちゃんの歯の孤形弧度と同じである、
ことを特徴とする請求項11に記載の自動推進式補助食器。
【請求項16】
前記係合体の頂部に吊り輪が設けられ、前記吊り輪の両端が前記係合体に連結し、前記吊り輪の直径が両端から中部に向かって徐々に大きくなる、
ことを特徴とする請求項11に記載の自動推進式補助食器。
【請求項17】
前記係合体、前記弾性部材、前記コランダー本体、前記接続部材は、いずれも液状シリコーンゴム材質である、
ことを特徴とする請求項16に記載の自動推進式補助食器。
【請求項18】
前記接続部材の硬度は、前記コランダー本体の硬度よりも大きく、前記コランダー本体は、前記係合体、前記弾性部材、前記接続
部材に対して、硬度が最も小さい、
ことを特徴とする請求項11に記載の自動推進式補助食器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乳幼児用品技術分野に属するものであり、具体的に、本発明は、自動推進式補助食器に関する。
【背景技術】
【0002】
補助食器は、内部に離乳食が保存され、赤ちゃんに離乳食を食べさせる器具であり、赤ちゃんの吸い、咬みの過程で離乳食が溢れだし、フィード効果を奏する。赤ちゃんの吸いに伴い、補助食器内の離乳食は徐々に減少し、最終的には残った食物がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の補助食器は、食物残留問題を解決する方法が手動推進であり、赤ちゃんが補助食器で離乳食を食べる際に、母親の補助で推進する必要があり、煩雑な操作が母親に不便を与える。また、補助推進により食物残留を解決する解決手段については、補助食器の構造が極めて複雑であり、使用時に組み立てが面倒で洗浄しにくく、全てのアセンブリが食品グレード材であるのを確保できず、また、赤ちゃんに誤食されるリスクもある。
【0004】
本発明は、従来技術における補助食器の操作不便の技術的課題を解決できるとともに、従来技術における補助食器の構造複雑の技術的課題を解決できる自動推進式補助食器を提供する。
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に提供された自動推進式補助食器の技術案は、以下の通りである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
係合体と、弾性部材と、コランダーと、を備え、前記係合体の内側は、前記弾性部材の一端に係合され、前記係合体の外側は、前記コランダーに係合され、前記弾性部材の他端は、前記コランダー内に進入し、前記コランダーは、内部に離乳食キャビティが設けられ、外壁に溢出孔が設けられる。
【0007】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記係合体には、前記係合体を貫通する気孔が設けられ、前記弾性部材には、前記気孔に連通するキャビティが設けられることが好ましい。
【0008】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記係合体は、頂部に頂蓋が設けられ、底部に開口が設けられる筒体構造であり、前記筒体構造の軸線には、弧形凸起と前記気孔とが設けられ、前記頂蓋の前記気孔における肉厚は、前記気孔の周縁における肉厚よりも大きいことが好ましい。
【0009】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記係合体の外側には、第1係合凸起が設けられ、前記係合体の内側には、第2係合凸起が設けられ、前記第1係合凸起が前記第2係合凸起の上方に位置することが好ましい。
【0010】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記係合体は、前記第2係合凸起における内径が前記コランダーの内径よりも小さいことが好ましい。
【0011】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記第1係合凸起の断面が直角台形であり、前記第2係合凸起の断面が直角台形であることが好ましい。
【0012】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記弾性部材の前記キャビティが設けられる一端が係合端であり、前記弾性部材の他端が自由端であり、前記係合端と前記自由端とは、歯形側壁によって連結することが好ましい。
【0013】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記弾性部材の自由端の外側壁表面が波紋面であり、前記波紋面の先端が前記コランダーの内壁に貼り合わせることが好ましい。
【0014】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記歯形側壁の外側歯先の厚みが、内側歯先の厚さよりも大きいことが好ましい。
【0015】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、底部に底座が設けられ、前記コランダーの外側に套設し、前記コランダーに係合する外蓋をさらに含むことが好ましい。
【0016】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記コランダーは、コランダー本体と、接続部材と、を含み、前記接続部材は、前記係合体に係合し、前記コランダー本体は、前記接続部材に可動的又は固定的に接続され、前記コランダー本体は、嵌合セグメントと、哺育端と、を含み、前記嵌合セグメントは、前記弾性部材と摺動取合せするための回転体であり、前記哺育端は、横断面が楕円形の梭型体であり、その側壁に前記溢出孔が設けられ、離乳食の溢れ出しに用いられることが好ましい。
【0017】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記コランダー本体は、前記接続部材に可動的に接続され、前記コランダー本体は、さらに、前記嵌合セグメントに連結し、前記接続部材の内側に係合される係合端を含むことが好ましい。
【0018】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記コランダー本体は、前記接続部材に固定的に接続され、前記コランダー本体は、さらに、前記嵌合セグメントに連結し、前記接続部材の外側に被覆して接続され、前記接続部材と一体に設けられる被覆端を含むことが好ましい。
【0019】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記哺育端の最大横断面の楕円形長軸の直径は、前記嵌合セグメントの横断面の直径よりも大きく、前記哺育端の側壁には、赤ちゃんの歯の弧形に貼り合わせる環形の窪みが複数配列され、前記環形の窪みの表面は、弧形であり、前記溢出孔は、複数であり、前記環形の窪み内に位置し、梭型体の上下表面に前記環形の窪みに沿って大小交互にアレイ式分布されることが好ましい。
【0020】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記哺育端の最大横断面の楕円形長軸の直径は、前記嵌合セグメントの横断面の直径よりも小さく、前記溢出孔は、複数であり、梭型体の上下表面に大小交互にアレイ式分布され、各行の前記溢出孔の中心点を結ぶ線からなる弧線の弧度は、赤ちゃんの歯の孤形弧度と同じであることが好ましい。
【0021】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記係合体の頂部に吊り輪が設けられ、前記吊り輪の両端が前記係合体に連結され、前記吊り輪の直径が両端から中部に向かって徐々に大きくなることが好ましい。
【0022】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記係合体、前記弾性部材、前記コランダー本体、前記接続部材は、いずれも液状シリコーンゴム材質(Liquid Silicone Rubber)であることが好ましい。
【0023】
上記の自動推進式補助食器において、さらに、前記接続部材の硬度は、前記コランダー本体の硬度よりも大きく、前記コランダー本体は、前記係合体、前記弾性部材、前記接続体に対して、硬度が最も小さいことが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
分析により、従来技術に比べて、本発明は、以下の利点及び効果がある。
【0025】
1、本発明の自動推進式補助食器は、使用時に弾性部材が圧縮されてエネルギー蓄積し、離乳食の流出に伴って、離乳食キャビティ内の離乳食が徐々に減少し、圧縮状態にある弾性部材が次第に下に伸張して離乳食キャビティの内部空間を押圧する。これにより、離乳食キャビティ内に残った離乳食が収集されて溢出孔に集められて食べられ、赤ちゃんにより簡単に離乳食を食べさせるようになり、離乳食残留も回避でき、構造が簡単で、操作が便利で、使用が安全で、使用体験が良いという特徴がある。
【0026】
2、本発明の係合体の肉厚は、気孔における肉厚が増肉されており、気孔の通気性を確保でき、係合体の吊り輪の直径は、両端から中部に向かって徐々に大きくなることで、赤ちゃんの把握をもっと便利にさせ、また、減量できるので使用しやすくなる。
【0027】
3、本発明の弾性部材は、その係合端と自由端とが歯形側壁を介して連結し、歯形側壁に弾性部材の軸線方向に沿った変形を生じさせることができ、弾性部材の自由端の外側壁表面が波紋面となり、弾性部材の伸長時に受ける抵抗を小さくでき、離乳食に対する収集効果を確保することができる。
【0028】
4、本発明のコランダー本体は、接続部材に可動的に又は固定的に接続され、別体式構造であっても、一体式構造であってもよいので、設計が多様であり、哺育端の構造形態が多様であり、異なる年齢層の赤ちゃんのニーズを満たすことができ、哺育端は、その設けられた凹溝により、歯固めの属性を備えるので、赤ちゃんに更なる豊富な使用体験を与える。
【0029】
5、本発明の係合体、弾性部材、コランダー本体、接続部材は、いずれも液状シリコーンゴムであり、いずれも食品グレード要求を達成でき、使用時の安全性を確保するとともに使用体験を改善でき、コランダー本体は、係合体、弾性部材、接続体に対して硬度が最も小さくすることで、味覚体験をさらに改善できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施例における図面を参照して、本発明の実施例における技術案を明瞭且つ完全に説明する。明らかに、その説明した実施例は、全ての実施例ではなく、ただ本発明の一部の実施例である。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を前提にすることなく得られる全ての他の実施例は、何れも本発明の保護の範囲に属する。
【0032】
本発明の説明において、用語「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」等が指示した方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本発明が特定の方位で構成及び操作されることを要求せず、ただ本発明を容易に説明するためのものであるので、本発明を限定するものと理解すべきではない。
【0033】
図1、
図3、及び
図8に示すように、本発明は、係合体3と、弾性部材16と、コランダー4と、を主に含み、係合体3の内側は、弾性部材16の一端に係合され、係合体3の外側は、コランダー4に係合され、弾性部材16の他端は、コランダー4内に進入し、コランダー4は、内部に離乳食キャビティが設けられ、外壁に溢出孔5が設けられる自動推進式補助食器を提供する。
【0034】
具体的には、本発明の自動推進式補助食器は、使用時には、弾性部材16を係合体3に取り付けてコランダー4内部の離乳食キャビティに離乳食を充填後、係合体3をコランダー4に取り付け、その際に離乳食キャビティが満杯になるので、弾性部材16が圧縮状態となってエネルギー蓄積する。赤ちゃんがコランダー4を吸って咬むと、コランダー4内の離乳食が溢出孔5から流出して食べられる。離乳食の流出に伴い、離乳食キャビティ内の離乳食が徐々に減少し、圧縮状態にある弾性部材16が次第に下に伸張して離乳食キャビティの内部空間を押圧し、離乳食キャビティの内部空間が小さくなる。これにより、離乳食キャビティ内に残った離乳食が収集されて溢出孔5に集められて食べられ、赤ちゃんをより容易に離乳食を食べさせるようになり、離乳食残留も回避できる。本発明は、構造が簡単で、操作が便利で、洗浄が容易であり、組み立てや使用が容易であり、使用時に離乳食を自動で推進して収集し、母親が手動的に推進という煩雑な操作を必要となく、哺育中に便利となる。また、本発明は、複雑な推進構造を必要もなく、離乳食の自動収集を実現することができ、離乳食の食事が便利となり、体験が良い。本発明は、部品が少なく、全体性がよく、誤食のリスクが生じにくく、使用の安全性を確保しつつ、使用体験を向上でき、構造が簡単で、操作が便利で、使用が安全で、使用体験が良いという特徴がある。
【0035】
選択可能な実現形態として、本発明の弾性部材16は、液状シリコーンゴム材質の柱体であってもよく、金属ばねであってもよい。金属ばねの外壁にシリコン被覆プロセスで液状シリコーンゴム層が被覆され、金属ばねの底部にシリコン被覆プロセスで液状シリコーンゴム底面が設けられてもよい。
【0036】
改良として、
図1~
図10に示すように、本発明は、さらに、以下のような改良案を提供する。
【0037】
図1、
図3、及び
図8に示すように、自動推進式補助食器は、主に、係合体3と、弾性部材16と、コランダー4とを含み、係合体3の内側は、弾性部材16の一端に係合され、係合体3の外側は、コランダー4に係合され、弾性部材16の他端は、コランダー4内に進入し、係合体3には、係合体3を貫通する気孔2が設けられ、弾性部材16には、気孔2に連通するキャビティ15が設けられ、コランダー4は、内部に離乳食キャビティが設けられ、外壁に溢出孔5が設けられる。
【0038】
弾性部材16の伸縮を便利にするために、本発明は、係合体3に気孔2が設けられ、弾性部材16にキャビティ15が設けられている。使用時には、弾性部材16を係合体3に取り付けてコランダー4内部の離乳食キャビティに離乳食を充填後、係合体3をコランダー4に取り付け、その際に離乳食キャビティが満杯になるので、弾性部材16が圧縮状態となってエネルギー蓄積し、弾性部材16のキャビティ15が押圧変形されて縮小される。赤ちゃんがコランダー4を吸って咬むと、コランダー4内の離乳食が溢出孔5から流出して食べられる。離乳食の流出に伴い、離乳食キャビティ内の離乳食が徐々に減少し、圧縮状態にある弾性部材16が次第に下に伸張し、押圧変形により縮小されたキャビティ15の形状が徐々に回復し、弾性部材16の伸展による圧力降下を補償するために、係合体3の気孔2から空気が入る。弾性部材16は、下に伸張して離乳食キャビティの内部空間を押圧し、離乳食キャビティの内部空間が小さくなることで、離乳食キャビティ内に残った離乳食が収集されて溢出孔5に集められて食べられ、赤ちゃんをより軽快に離乳食を食べさせるようになり、離乳食残留も回避できる。
【0039】
さらに、弾性部材16の使用効果を確保するために、
図1、
図3、及び
図8に示すように、本発明の係合体3は、頂部に頂蓋が設けられ、底部に開口が設けられる筒体構造であり、筒体構造の軸線には、弧形凸起と気孔2とが設けられ、頂蓋の気孔2における肉厚は、気孔2の周縁における肉厚よりも大きい。本発明の頂蓋の頂部は、弧形凸起が設けられ、頂蓋の底部が弧形面または平面であり、気孔2における肉厚が気孔2の周縁における肉厚よりも大きいことを確保すればよい。すなわち、気孔2における係合体3の肉厚を増肉し、使用中に気孔2における折曲変形が生じにくくなり、気孔2の通気性を確保することができ、使用中に弾性部材16に対する気体補償を確保し、ひいては弾性部材16の使用効果を確保することができる。
【0040】
さらに、赤ちゃんの使用を便利にするために、
図1及び
図3に示すように、本発明の係合体3の頂部に吊り輪1が設けられることで、使用時に片手または両手で把握し易くなる。好ましくは、吊り輪1の両端が凸起の両側に位置して係合体3に連結し、吊り輪1の直径が両端から中部に向かって徐々に大きくなり、主に赤ちゃんが把握する中部を厚くすることで、使用手触りを確保できる。吊り輪1の両端において吊り輪1の直径が徐々に小さくなり、吊り輪1の重量が減少することができ、さらに使いやすくなる。
【0041】
さらに、本発明の接続の堅牢性を確保するために、
図3に示すように、本発明の係合体3の外側には第1係合凸起8が設けられ、第1係合凸起8の断面は直角台形であり、直角台形の斜辺は直角辺の下方に位置することで、係合体3がコランダー4内に挿入されてコランダー4の内壁に係合されることに便利である。
【0042】
さらに、
図3及び
図8に示すように、本発明の係合体3の内側には第2係合凸起9が設けられ、第2係合凸起9の断面は直角台形であり、直角台形の斜辺は直角辺の下方に位置している。設計時において、本発明の第1係合凸起8は、第2係合凸起9の上方に位置することで、第1係合凸起8と第2係合凸起9の配置位置をずらすことができ、係合体3の作製及び取付を便利にすることができる。好ましくは、係合体3は、第2係合凸起9における内径が、コランダー4の内径よりも小さく、弾性部材16の伸縮変形に便利である。
【0043】
さらに、
図3及び
図8に示すように、本発明の弾性部材16は、弾性部材16の取付及び変形を便利にするために、キャビティ15が設けられる一端は、係合端17であり、係合端17は係合体3に係合されることで、組み立てが容易になる。弾性部材16の他端は自由端11であり、自由端11は離乳食を押圧して収集するために用いられる。係合端17と自由端11とは、歯形側壁13を介して連結することで、弾性部材16が変形し易くなる。弾性部材16が押圧されると、歯形側壁13が押圧されてしわ変形するように圧縮され、押圧力が小さくなるにつれて変形が徐々に回復する。好ましくは、本発明の歯形側壁13は、加工製造の都合上、その外側歯先の厚さが内側歯先の厚さよりも大きい。
【0044】
さらに、弾性部材16の変形抵抗を小さくするとともに、残留離乳食の収集効果を確保するために、
図3及び
図8に示すように、本発明の弾性部材16の自由端11の外側壁表面は波紋面12であり、波紋面12の先端がコランダー4の内壁に貼り合わせることで、弾性部材16の伸長時に受ける抵抗を小さくでき、弾性部材16の伸長過程における離乳食への収集効果を確保することができる。
【0045】
さらに、コランダー4の清潔を確保するとともに保存を容易にするために、
図10に示すように、本発明は、外蓋18をさらに含み、外蓋18の底部に底座が設けられ、外蓋18は、コランダー4の外側に配置され、コランダー4に係合することで、収納し易くなるとともに、コランダー4の清潔を確保できる。
【0046】
さらに、
図3、
図8、及び
図9に示すように、本発明のコランダー4は、コランダー本体と接続部材10とを備え、接続部材10が係合体3に係合することで、係合体3がコランダー4に装着されることに便利である。コランダー4の構造の選択を豊富にさせるためには、コランダー本体は、接続部材10に可動的又は固定的に接続され、別体式構造であってもよいし、一体式構造であってもよい。コランダー本体は、嵌合セグメント6と、哺育端7と、を含み、嵌合セグメント6は、弾性部材16を収容し、弾性部材16と摺動取合せするための回転体であり、哺育端7は、横断面が楕円形の梭型体であり、断面形状は、赤ちゃんの口が開いた時の形状と同じであり、使用が便利である。溢出孔5は、哺育端7に設けられて赤ちゃんに離乳食を流出させることができる。
【0047】
本発明の係合体3、弾性部材16、コランダー本体、接続部材10は、いずれも液状シリコーンゴムであり、いずれも食品グレード要求を達成でき、材料が安全且つ信頼できるであり、使用時にも吸い、咬みが可能になるので、使用時の安全性を保ちつつ、使用体験を確保することができる。好ましい実施案として、接続部材10の硬度は、コランダー本体の硬度よりも大きくすることで、組み立てが便利になり、接続の堅牢性を確保でき、コランダー本体は、係合体3、弾性部材16、接続部材10に対して硬度が最も小さくすることで、味覚体験をさらに改善できる。
【0048】
本発明の一つの実施例として、
図9に示すように、コランダー本体は、接続部材10に可動的に接続され、好ましくは、係合される。設計時には、コランダー本体と接続部材10とは別体式で設計され、コランダー本体は、さらに、係合端17を含み、係合端17は、嵌合セグメント6に連結し、係合端17は、接続部材10の内側に係合される。使用時には、接続端17は、接続部材10の内側に係合され、すなわち、コランダー本体が接続部材10に取り付けられ、洗浄時には、コランダー本体を接続部材10から取り外して、それぞれ洗浄することができる。
【0049】
本発明の他の実施例として、
図3に示すように、コランダー本体は、接続部材10に固定的に接続され、好ましくは、シリコン被覆接続である。設計時には、コランダー本体は、さらに、被覆端14を含み、被覆端14は、嵌合セグメント6に連結して接続部材10に連結する。被覆端14は、接続部材10の外側に被覆し、シリコン被覆プロセスにより接続部材10と一体に設けられている。コランダー4の成形後、コランダー本体と接続部材10は一体構造となり、コランダー4の部品の数を減少させ、組み立てや使用が容易となる。
【0050】
異なる年齢層の赤ちゃんが使用できるために、
図1~
図7に示すように、本発明の哺育端7の構造形態が多様であり、異なる年齢層の赤ちゃんのニーズを満足できる。
【0051】
本発明の一実施例として、
図5~
図7に示すように、本発明の哺育端7は、最大横断面の楕円形長軸の直径が嵌合セグメント6の横断面の直径よりも小さく、すなわち、哺育端7の外形が、嵌合セグメント6の外形よりも小さい。その外形が小さいので、哺育端7が、より容易に口に入ることができ、低年齢(4~7月齢)赤ちゃんが使用しやすい。
【0052】
さらに、本実施例において、哺育端7の側壁には、赤ちゃんの歯の弧形に貼り合わせる環形の窪みが複数配列され、環形の窪みの表面は、弧形であり、コランダー4の歯固めの属性を追加し、赤ちゃんに更なる豊富な使用体験を与える。設計時には、溢出孔5は、複数であり、環形の窪み内に位置し、梭型体の上下表面に環形の窪みに沿って大小交互にアレイ式分布されることで、均一に離乳食を溢れ出させることができる。
【0053】
本発明の他の実施例として、
図1~
図4に示すように、本発明の哺育端7は、最大横断面の楕円形長軸の直径が嵌合セグメント6の横断面の直径よりも大きく、すなわち、哺育端7の外形が、嵌合セグメント6の外形よりも大きく、離乳食キャビティの容積を大きくすることができ、年齢が比較的に大きい赤ちゃんに適合する(年齢が比較的に大きいということは、低年齢にたいするものである)。
【0054】
さらに、本実施例において、溢出孔5は複数であり、梭型体の上下表面に大小交互にアレイ式分布され、各行の溢出孔5の中心点を結ぶ線からなる弧線の弧度は、赤ちゃんの歯の孤形弧度と同じであり、赤ちゃんの食べ具合に適合している。
【0055】
技術常識から、本発明は、その要旨又は必要な特徴を逸脱しない他の実施案により実現することができる。従って、上記開示の実施案は、各方面において、単なる例示であり、唯一なものではない。本発明の範囲内又は本発明の範囲内に同等するすべての変更は本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0056】
1 吊り輪
2 気孔
3 係合体
4 コランダー
5 溢出孔
6 嵌合セグメント
7 哺育端
8 第1係合凸起
9 第2係合凸起
10 接続部材
11 自由端
12 波紋面
13 歯形側壁
14 被覆端
15 キャビティ
16 弾性部材
17 係合端
18 外蓋