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  • 特許-スピーカーのレイテンシの修正 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-13
(45)【発行日】2023-09-22
(54)【発明の名称】スピーカーのレイテンシの修正
(51)【国際特許分類】
   H04R 3/00 20060101AFI20230914BHJP
【FI】
H04R3/00 310
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2019568096
(86)(22)【出願日】2018-06-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-06
(86)【国際出願番号】 US2018036680
(87)【国際公開番号】W WO2018227103
(87)【国際公開日】2018-12-13
【審査請求日】2021-06-07
(31)【優先権主張番号】15/617,673
(32)【優先日】2017-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】503206684
【氏名又は名称】ディーティーエス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】DTS,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】ラウ ダニー
【審査官】堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0309258(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0234208(US,A1)
【文献】特表2015-513832(JP,A)
【文献】特開2011-188248(JP,A)
【文献】特開2017-040533(JP,A)
【文献】特開2009-181576(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 3/00- 3/14
H04S 1/00- 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピーカーのレイテンシを修正するための方法であって、前記方法は
所定の距離に沿って伝搬させるために音声の飛行時間を説明するユーザデバイス上のユーザインタフェースに前記ユーザデバイスを前記スピーカーから前記所定の距離に配置するために命令を表示することと、
前記ユーザデバイスにより、第一の時間に音声を再生するために前記スピーカーに指示を伝達することと、
前記ユーザデバイスにより、前記ユーザデバイス上のマイクロフォンが前記音声を検出する第二の時間を記録することと、
前記ユーザデバイスにより、前記スピーカーのレイテンシを決定するために前記第一の時間と前記第二の時間とを比較することと、
前記ユーザデバイスにより、前記第一の時間と前記第二の時間とを比較することの結果および前記所定の距離に沿って伝搬する音声の飛行時間に基づいて前記スピーカーのレイテンシを決定し、前記決定されたレイテンシに対応する調整データを作成することと、
前記ユーザデバイスにより、前記スピーカーに前記調整データを伝達することであって、前記調整データが前記決定されたレイテンシを修正するために前記スピーカーにより使用される、伝達することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記第一の時間および前記第二の時間がコンピュータネットワークのクロックと同期する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザデバイス上の前記マイクロフォンが前記音声を検出する前記第二の時間を記録することが、
前記ユーザデバイス上の前記マイクロフォンにより生成される信号にタイムスタンプを生成すること、
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記スピーカーの前記レイテンシを決定するために前記第一の時間と前記第二の時間とを比較することが、
前記第一の時間に対応するタイムスタンプから前記ユーザデバイス上の前記マイクロフォンにより生成される前記信号のタイムスタンプを減算すること、
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記スピーカーがセットトップボックス、テレビジョン、またはサウンドバーのうち一つである、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記スピーカーが高解像度マルチメディアインタフェースにより制御される、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記ユーザデバイスがスマートフォンである、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記第一の時間および前記第二の時間が前記コンピュータネットワークにより決定される絶対時間標準と同期する、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記第一の時間および前記第二の時間が精密時間プロトコルを介して前記絶対時間標準と同期する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第一の時間および前記第二の時間が前記コンピュータネットワークを介して通信される相対時間標準と同期する、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記ユーザデバイスにより、前記決定されたレイテンシを修正するために前記スピーカーにより使用される前記スピーカーに調整データを伝達すること、
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
システムであって、
マイクロフォンと、
プロセッサと、
前記プロセッサにより実行可能な命令を格納するためのメモリデバイスであって、前記命令がスピーカーのレイテンシを修正するためのステップを実行するために前記プロセッサにより実行可能であり、前記ステップが
所定の距離に沿って伝搬させるために音声の飛行時間を説明する前記マイクロフォンを含むスマートフォン上のユーザインタフェースに前記スマートフォンを前記スピーカーから前記所定の距離に配置するために命令を表示することと、
第一の時間に音声を再生するために前記スピーカーに指示を伝達することであって、前記第一の時間がコンピュータネットワークのクロックと同期する、伝達することと、
前記マイクロフォンが前記音声を検出する第二の時間を記録することであって、前記第二の時間が前記コンピュータネットワークの前記クロックと同期する、記録することと、
前記スピーカーのレイテンシを決定するために前記第一の時間と前記第二の時間とを比較することと、
前記第一の時間と前記第二の時間とを比較することの結果および前記所定の距離に沿って伝搬する音声の飛行時間に基づいて前記スピーカーのレイテンシを決定し、前記決定されたレイテンシに対応する調整データを作成することと、
前記スピーカーに前記調整データを伝達することであって、前記調整データが前記決定されたレイテンシを修正するために前記スピーカーにより使用される、伝達することと、
を含む、メモリデバイスと、
を備える、システム。
【請求項13】
スピーカーのレイテンシを修正するための方法であって、前記方法は
所定の距離に沿って伝搬させるために音声の飛行時間を説明するスマートフォン上のユーザインタフェースに前記スマートフォンを前記スピーカーから前記所定の距離に配置するために命令を表示することと、
前記スマートフォンにより、第一の時間に音声を再生するために前記スピーカーに指示を伝達することであって、前記第一の時間がコンピュータネットワークのクロックと同期する、伝達することと、
前記スマートフォンにより、前記スマートフォン上のマイクロフォンが前記音声を検出する第二の時間にタイムスタンプを生成することであって、前記第二の時間が前記コンピュータネットワークの前記クロックと同期する、タイムスタンプを生成することと、
前記スピーカーのレイテンシを決定するために、前記第一の時間に対応するタイムスタンプから前記第二の時間に対応するタイムスタンプを減算することと、
前記スマートフォンにより、前記減算することの結果および前記所定の距離に沿って伝搬する音声の飛行時間に基づいて前記スピーカーのレイテンシを決定し、前記決定されたレイテンシに対応する調整データを作成することと、
前記スマートフォンにより、前記スピーカーに前記調整データを伝達することであって、前記調整データが前記決定されたレイテンシを修正するために前記スピーカーにより使用される、伝達することと、
を含む、方法。
【請求項14】
前記スピーカーが高解像度マルチメディアインタフェースにより制御される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第一の時間および前記第二の時間が前記コンピュータネットワークにより決定される絶対時間標準と同期する、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第一の時間および前記第二の時間が精密時間プロトコルを介して前記絶対時間標準と同期する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第一の時間および前記第二の時間が前記コンピュータネットワークを介して通信する相対時間標準と同期する、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権の主張]
この出願は2017年6月8日に出願された米国特許出願第15/617,673号の利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
[技術分野]
本開示はスピーカーのレイテンシの修正に関する。
【背景技術】
【0003】
スピーカーはスピーカーへのデジタル入力を空気振動素子またはスピーカー内の素子を駆動するアナログ電流に変換するプロセッサを含むことができる。スピーカーにより生成される音声はレイテンシとして知られる特定の時間だけデジタル入力に遅れる可能性がある。残念ながら、このようなレイテンシはスピーカーからスピーカーへ、またはスピーカーメーカーからスピーカーメーカーへ、またはスピーカーからビデオディスプレイへの標準ではない。このような非標準レイテンシによりマルチスピーカーシステム内のスピーカーが同期解除する(desynchronize)か、または対応するビデオ信号からのオーディオ信号が同期解除する可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
一つの例は、スピーカーのレイテンシを修正するための方法を含む。ユーザデバイスは第一の時間に音声を再生するためにスピーカーに指示を伝達することができる。いくつかの例では、第一の時間はコンピュータネットワークのクロックと同期させることができる。ユーザデバイスはユーザデバイス上のマイクロフォンが音声を検出する第二の時間を記録する。いくつかの例では、第二の時間はコンピュータネットワークのクロックと同期させることができる。ユーザデバイスはスピーカーのレイテンシを決定するために第一の時間と第二の時間とを比較することができる。ユーザデバイスはスピーカーに決定されたレイテンシに対応する調整データを伝達することができる。スピーカーは決定されたレイテンシを修正するために調整データを使用することができる。
【0005】
別の例はシステムを含み、システムはマイクロフォン、プロセッサ、およびプロセッサにより実行可能な命令を格納するメモリデバイスを含むことができる。命令はスピーカーのレイテンシを修正するためのステップを実行するためにプロセッサにより実行可能である。このステップは第一の時間に音声を再生するためにスピーカーに指示を伝達することであって、第一の時間がコンピュータネットワークのクロックと同期される、伝達すること、マイクロフォンが音声を検出する第二の時間を記録することであって、第二の時間がコンピュータネットワークのクロックと同期される、記録すること、スピーカーのレイテンシを決定するために第一の時間と第二の時間とを比較すること、およびスピーカーに決定されたレイテンシに対応する調整データを伝達すること、を含む。スピーカーは決定されたレイテンシを修正するために調整データを使用することができる。
【0006】
別の例は、スピーカーのレイテンシを修正するための方法を含む。スマートフォン上のユーザインタフェースはスマートフォンをスピーカーから所定の距離に配置するために命令を表示することができる。スマートフォンは第一の時間に音声を再生するためにスピーカーに指示を伝達することができる。第一の時間はコンピュータネットワークのクロックと同期させることができる。スマートフォンはスマートフォン上のマイクロフォンが音声を検出する第二の時間にタイムスタンプを生成する(timestamp)ことができる。第二の時間はコンピュータネットワークのクロックと同期させることができる。スマートフォンは、スピーカーのレイテンシを決定するために、第一の時間に対応するタイムスタンプから第二の時間に対応するタイムスタンプを減算し、所定の距離に沿って伝搬させるための音声の飛行時間を説明する(account for)ことができる。スマートフォンはスピーカーに決定されたレイテンシに対応する調整データを伝達することができる。スピーカーは決定されたレイテンシを修正するために調整データを使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】いくつかの例に基づく、スピーカーのレイテンシを修正することのできるシステムのブロックダイアグラムを示す。
図2】いくつかの例に基づく、スピーカーのレイテンシを修正するための方法の一例のフローチャートを示す。
図3】いくつかの例に基づく、スピーカーのレイテンシを修正するために使用することのできるレイテンシ調整システムの一例を示すブロックダイアグラムである。
【0008】
複数の図を通して、対応する参照番号は対応する部分を示す。図面内の要素は必ずしも正確な縮尺で描かれていない。図面に示されている構成は単なる例であり、いかなる方法によっても本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、いくつかの例に基づく、スピーカー102のレイテンシを修正することのできるシステム100のブロックダイアグラムを示している。いくつかの例では、スピーカー102はセットトップボックス、テレビジョン、またはサウンドバーのうち一つとすることができる。いくつかの例では、スピーカー102は高解像度マルチメディアインタフェースにより制御することができる。この例では、スピーカー102はシステム100の一部ではないが、有線または無線ネットワークを通してシステム100と通信する。システム100は典型的に一または二以上のさらなるオーディオまたはビデオコンポーネントのレイテンシを一致させるために、スピーカー102のレイテンシを調整、修正、または制御することができる。システム100はスピーカー102のレイテンシを制御することのできるシステムの一例であるが、他の好適なシステムを使用することもできる。
【0010】
スピーカーレイテンシを制御するためのシステム100はユーザデバイス104上のアプリケーションとして実行することができる。図1の例では、ユーザデバイス104はスマートフォンである。あるいは、ユーザデバイス104はタブレット、ラップトップ、コンピュータ、またはマイクロフォン106を含むかまたはマイクロフォン106に取り付けることのできる任意の好適なデバイスとすることができる。これらの代替のユーザデバイスのいずれかは図1のスマートフォンの代わりに使用することができることを理解されたい。
【0011】
ユーザデバイス104はプロセッサ108およびプロセッサ108により実行可能な命令112を格納するためのメモリデバイス110を含むことができる。プロセッサ108はスピーカー102のレイテンシを修正するためのステップを実行するために命令112を実行することができる。このステップは、第一の時間114に音声を再生するためにスピーカー102に指示を伝達することであって、第一の時間114がコンピュータネットワーク116のクロックと同期される、伝達すること、マイクロフォン106が音声を検出する第二の時間118を記録することであって、第二の時間118がコンピュータネットワーク116のクロックと同期される、記録すること、スピーカー102のレイテンシを決定するために第一の時間と第二の時間とを比較すること、およびスピーカー102に決定されたレイテンシに対応する調整データを伝達することであって、調整データが決定されたレイテンシを修正するためにスピーカー102により使用されることができる、伝達すること、を含む。
【0012】
ユーザデバイス104はディスプレイを有するユーザインタフェース120を含むことができる。いくつかの例では、ユーザデバイス104はユーザデバイス104をスピーカー102から所定の距離に配置するために命令を表示することができる。ユーザデバイス104はさらに所定の距離に沿って伝搬させるための音声の飛行時間を説明することができる。飛行時間は音声が空中をスピーカー102からマイクロフォン106に伝搬するために要する時間を指す。
【0013】
これらおよび他のステップは以下で図2を参照してより詳細に論じられる。
【0014】
図2は、いくつかの例に基づく、スピーカーのレイテンシを修正するための方法200の一例のフローチャートを示している。方法200はスピーカーのレイテンシを調整または制御することもでき、一または二以上のさらなるオーディオまたはビジュアルコンポーネントのレイテンシを一致させるためにスピーカーのレイテンシを任意に設定することができる。方法200はユーザデバイスでローカルに格納されるソフトウェアアプリケーションにより実行することができる。以下の固有の例では、方法200はスマートフォンにより実行されるが、あるいは方法200はタブレット、ラップトップ、コンピュータ、コンピューティングデバイス、または別の好適なユーザデバイスにより実行することができることを理解されたい。
【0015】
動作202において、スマートフォンはスマートフォンをスピーカーから所定の距離に配置するためにスマートフォン上のユーザインタフェースに命令を表示することができる。例えば、スマートフォン上のディスプレイはスピーカーから一メートル離してスマートフォンを配置するために命令を示すことができ、スマートフォンが好適に配置されるとユーザが押すためのボタンを示すことができる。他のユーザインタフェースの機能も使用することができる。
【0016】
動作204において、第一の時間に音声を再生するために、スマートフォンはスピーカーに指示を伝搬することができる。例えば、指示は将来の固有の第一の時間に音声を再生するための命令を含むことができる。いくつかの例では、第一の時間はコンピュータネットワークのクロックと同期させることができる。いくつかの例では、第一の時間はコンピュータネットワークにより決定される絶対時間標準と同期させることができる。例えば、第一の時間は精密時間プロトコルを介して、または別の好適なプロトコルにより、絶対時間標準と同期させることができる。他の例では、第一の時間はコンピュータネットワークを介して通信する相対時間標準と同期させることができる。例えば、相対時間標準はスマートフォン、スピーカー、またはコンピュータネットワークにより直接制御されない別の要素により決定することができる。
【0017】
動作206において、スマートフォンはスマートフォン上のマイクロフォンが音声を検出する第二の時間にタイムスタンプを生成することができる。いくつかの例では、第二の時間は任意に第一の時間と同じやり方でコンピュータネットワークのクロックと同期させることができる。いくつかの例では、第二の時間は例えば精密時間プロトコルを介してコンピュータネットワークにより決定される絶対時間標準と同期させることができる。他の例では、第二の時間はコンピュータネットワークを介して通信する相対時間標準と同期させることができる。他の例では、例えばネットワーク時間プロトコルまたは別の好適な技術を使用することにより、ネットワークに基づいた時間を使用することなく互いに同期されることができる。
【0018】
動作208において、スマートフォンはスピーカーのレイテンシを決定するために第一の時間に対応するタイムスタンプから第二の時間に対応するタイムスタンプを減算することができる。いくつかの例では、スマートフォンはスピーカーのレイテンシを決定するために、所定の距離に沿って伝搬させるための音声の飛行時間をさらに説明することができる。例えば、スマートフォンがスピーカーから一メートルのところに配置される場合、飛行時間は一メートルを空中の音速である秒速約344メートルで割った約2.9ミリ秒の飛行時間を与える量として表現することができる。
【0019】
動作210において、スマートフォンはスピーカーに決定されたレイテンシに対応する調整データを伝達することができる。スピーカーは決定されたレイテンシを修正するために調整データを使用することができる。スピーカーのレイテンシを調整または制御することにより、スピーカーのレイテンシは一または二以上のさらなるオーディオまたはビジュアルコンポーネントのレイテンシを任意に設定することができる。
【0020】
図3は、いくつかの例に基づく、スピーカーのレイテンシを調整するために使用することのできるレイテンシ調整システム300の一例を示すブロックダイアグラムである。
【0021】
いくつかの例では、レイテンシ調整システム300はスマートフォン、タブレット、ラップトップ、コンピュータ、または別の好適なデバイスのようなユーザデバイス上で実行可能なソフトウェアとして構成することができる。図3の固有の例では、レイテンシ調整システム300はスマートフォンのようなモバイルデバイス302上で実行させることのできるソフトウェアアプリケーションを含む。
【0022】
レイテンシ調整システム300はプロセッサ304、およびプロセッサ304により実行可能な命令を格納するメモリデバイス306を含むことができる。命令はスピーカーのレイテンシを修正するための方法を実行するためにプロセッサ304により実行することができる。
【0023】
モバイルデバイス302はプロセッサ304を含むことができる。プロセッサ304は様々な異なるタイプの商業的に利用可能なプロセッサ304(例えば、XScaleアーキテクチャマイクロプロセッサ、インタロックパイプラインステージの無いマイクロプロセッサ(MIPS)アーキテクチャプロセッサ、または別のタイプのプロセッサ304)のいずれかであり得る。ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、または他のタイプのメモリのようなメモリ306は典型的にプロセッサ304にアクセス可能である。メモリ306はオペレーティングシステム(OS)308だけでなくアプリケーション対応モバイルロケーションのようなアプリケーションプログラム310を格納するように適応され得る。いくつかの例では、メモリ306は上記で論じられたルックアップテーブルを格納するために使用することができる。プロセッサ304は直接、または適切な仲介ハードウェアを介して、ディスプレイ312および一または二以上のキーパッド、タッチパネルセンサ、マイクロフォン等のような入力/出力(I/O)デバイス314に結合され得る。いくつかの例では、ディスプレイ312はユーザにユーザインタフェースを示すタッチディスプレイとすることができる。タッチディスプレイはユーザから好適な入力を受信することもできる。同様に、いくつかの例では、プロセッサ304はアンテナ318と相互作用するトランシーバ316と結合され得る。トランシーバ316はモバイルデバイス302の性質に応じて、セルラーネットワーク信号、無線データ信号、またはアンテナ318を介す他のタイプの信号の送信および受信の両方をするように構成され得る。さらに、いくつかの構成では、GPSレシーバ320はGPS信号を受信するためにアンテナ318を利用することもできる。いくつかの例では、トランシーバ316はマルチスピーカーシステム内の各スピーカーの論理ボリュームレベルに対応する無線ネットワークを介して信号を送信することができる。
【0024】
上記で開示された技術はスピーカーに適用可能であるが、セットトップボックス、オーディオレシーバ、ビデオレシーバ、オーディオ/ビデオレシーバ、またはデバイスのヘッドフォンジャックのような他の音声生成デバイスに適用することもできる。
【0025】
この発明が例示の設計を有するように説明されたが、本発明はこの開示の範囲内でさらに修正することができる。したがってこの出願は本発明の一般的な原理を使用してそのあらゆるバリエーション、使用、または適応を包含することを意図している。さらに、この出願は、本発明が関連し、添付の特許請求の範囲内にある当該技術分野における既知であるかまたは慣行の範囲内に含まれる本開示からのこのような逸脱を包含することを意図している。
図1
図2
図3