(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-13
(45)【発行日】2023-09-22
(54)【発明の名称】ビーム障害処理方法、端末及びネットワーク機器
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20230914BHJP
H04B 7/06 20060101ALI20230914BHJP
H04B 7/08 20060101ALI20230914BHJP
H04W 24/04 20090101ALI20230914BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20230914BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20230914BHJP
H04W 74/08 20090101ALI20230914BHJP
H04W 88/02 20090101ALI20230914BHJP
【FI】
H04W16/28
H04B7/06 950
H04B7/08 800
H04W24/04
H04W72/0453
H04W72/232
H04W74/08
H04W88/02 150
(21)【出願番号】P 2020551541
(86)(22)【出願日】2019-03-11
(86)【国際出願番号】 CN2019077664
(87)【国際公開番号】W WO2019184692
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2020-10-14
【審判番号】
【審判請求日】2022-11-14
(31)【優先権主張番号】201810264915.1
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】楊 宇
(72)【発明者】
【氏名】孫 鵬
【合議体】
【審判長】齋藤 哲
【審判官】廣川 浩
【審判官】角張 亜希子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/130518(WO,A1)
【文献】CATT,“BWP for Beam Failure Recovery”,3GPP TSG-RAN WG2 NR Ad hoc 0118 R2-1800160,[online],2018年1月12日アップロード
【文献】vivo,“Remaining issues on mechanism to recover from beam failure”,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #92 R1-1801521,[online],2018年2月15日アップロード
【文献】NTT DOCOMO, INC.(Rapporteur),“RAN WG’s progress on NR WI in the November meeting 2017”,3GPP TSG-RAN WG2 NR Ad-hoc 1801 R2-1800217,[online],2018年1月12日アップロード
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24- 7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末側に応用されるビーム障害処理方法において、
アクティブ帯域幅部分active BWPでビーム障害事象が発生した場合、ビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信することと、
前記ビーム障害回復要求に基づいて前記ネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで受信することと、を含み、
ここで、前記目標下りBWPは、前記アクティブ帯域幅部分active BWPが含まれる少なくとも2つのBWPに対応し、前記少なくとも2つのBWPは、1つの前記CORESET-BFRに対応し、
前記ビーム障害回復要求に基づいて前記ネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで受信することは、
前記目標下りBWPがビーム障害事象の発生した前記アクティブ帯域幅部分active BWPと異なる場合、ビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信した後、前記目標下りBWPに切り替え、前記ビーム障害回復要求に基づいて前記ネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、前記目標下りBWPにおける制御リソースセットCORESET-BFRで受信すること、
を含む、ビーム障害処理方法。
【請求項2】
前記ビーム障害回復要求に基づいて前記ネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで受信することは、
前記目標下りBWPがビーム障害事象の発生した前記アクティブ帯域幅部分active BWPである場合、前記ビーム障害回復要求に基づいて前記ネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、前記目標下りBWPにおける制御リソースセットCORESET-BFRで受信すること、
をさらに含む、請求項1に記載のビーム障害処理方法。
【請求項3】
前記目標下りBWPは、予め定義されたもの、又は、ネットワーク機器がビーム障害回復の設定情報で設定したものである、請求項1又は2に記載のビーム障害処理方法。
【請求項4】
前記設定情報は、
前記制御リソースセットCORESET-BFRが存在する目標下りBWPの第1BWP情報と、
ビーム障害検出基準信号BFD RSの第1リソース情報と、
候補ビーム基準信号の第2リソース情報と、
ビーム障害回復要求伝送のためのランダムアクセスリソース情報と、
前記制御リソースセットCORESET-BFRを除くCORESETである他のCORESETが存在する下りBWPの第2BWP情報と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載のビーム障害処理方法。
【請求項5】
前記第1リソース情報は、
前記ビーム障害検出基準信号BFD RSの存在するリソースと前記制御リソースセットCORESET-BFRとの疑似コロケーション関係と、
前記ビーム障害検出基準信号BFD RSの存在するリソースと番号が所定値である目標CORESETとの疑似コロケーション関係と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項4に記載のビーム障害処理方法。
【請求項6】
前記設定情報に候補ビーム基準信号の
第2リソース情報及びランダムアクセスリソース情報が含まれる場合、ビーム障害回復要求を前記ネットワーク機器に送信することは、
前記候補ビーム基準信号の
第2リソース情報とランダムアクセスリソース情報との対応関係に基づいて、目標ビームに対応する目標ランダムアクセスリソースを決定することと、
ここで、前記目標ビームは、少なくとも1つの候補ビームのうち、所定条件を満たす1つであり、
ビーム障害回復要求を、前記目標ランダムアクセスリソースで前記ネットワーク機器に送信することと、
を含む、請求項4に記載のビーム障害処理方法。
【請求項7】
アクティブ帯域幅部分active BWPでビーム障害事象が発生した場合、ビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信する第1送信モジュールと、
前記ビーム障害回復要求に基づいて前記ネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで受信する第1受信モジュールと、を含み、
ここで、前記目標下りBWPは、前記アクティブ帯域幅部分active BWPが含まれる少なくとも2つのBWPに対応し、
前記少なくとも2つのBWPは、1つの前記CORESET-BFRに対応し、
前記第1受信モジュールは、更に、前記目標下りBWPがビーム障害事象の発生した前記アクティブ帯域幅部分active BWPと異なる場合、ビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信した後、前記目標下りBWPに切り替え、前記ビーム障害回復要求に基づいて前記ネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、前記目標下りBWPにおける制御リソースセットCORESET-BFRで受信することに用いられる、端末。
【請求項8】
前記第1受信モジュールは、更に
前記目標下りBWPがビーム障害事象の発生した前記アクティブ帯域幅部分active BWPである場合、前記ビーム障害回復要求に基づいて前記ネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、前記目標下りBWPにおける制御リソースセットCORESET-BFRで受信すること、
に用いられる、請求項7に記載の端末。
【請求項9】
前記目標下りBWPは、予め定義されたもの、又は、ネットワーク機器がビーム障害回復の設定情報で設定したものである、請求項7又は8に記載の端末。
【請求項10】
前記設定情報は、
前記制御リソースセットCORESET-BFRが存在する目標下りBWPの第1BWP情報と、
ビーム障害検出基準信号BFD RSの第1リソース情報と、
候補ビーム基準信号の第2リソース情報と、
ビーム障害回復要求伝送のためのランダムアクセスリソース情報と、
前記制御リソースセットCORESET-BFRを除くCORESETである他のCORESETが存在する下りBWPの第2BWP情報と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の端末。
【請求項11】
前記第1リソース情報は、
前記ビーム障害検出基準信号BFD RSの存在するリソースと前記制御リソースセットCORESET-BFRとの疑似コロケーション関係と、
前記ビーム障害検出基準信号BFD RSの存在するリソースと番号が所定値である目標CORESETとの疑似コロケーション関係と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年3月28日に中国特許庁に提出された中国特許出願201810264915.1の優先権を主張し、その全ての内容が援用によりここに取り込まれる。
本開示は、通信技術分野に係り、特にビーム障害処理方法、端末及びネットワーク機器に係る。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Time Evolution)又はLTE-A(LTE-Advanced)無線アクセス技術は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)+OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)技術を用いる。MIMO技術は、アンテナ系を利用して空間自由度を得、ピークレート及びシステムのスペクトル利用率を向上させることができる。
【0003】
将来の5G(Generation )移動通信システム、又はいわゆるNR(New Radio)システムでは、サポートする動作周波数帯域は、6GHz以上、最高で約100GHzまで上げられる。高周波数帯域は、より豊富な空き周波数リソースを有し、より大きなスループットをデータ伝送に提供することができる。ダウンリンク伝送速度20Gbps、アップリンク伝送速度10Gbpsの目標を達成するために、高周波アンテナと、より大規模でより多くのアンテナポートとを有するMIMO技術が導入される。高周波信号は、波長が短く、低周波数帯域に比べて同じ大きさのパネルに多くのアンテナ素子を設定でき、ビームフォーミング技術を利用して指向性が強く、ローブが狭いビームを形成する。大規模(Massive)MIMO技術は、大規模なアンテナアレイを使用し、システムの帯域利用効率を格段に向上させ、より多くのアクセスユーザをサポートすることができる。
【0004】
異なる要求のトラフィック及び異なるアプリケーションシーンを満たすために、5Gシステムにおいて、ネットワーク機器によってカバーされるセルは、400MHzなどの比較的大きい帯域幅をサポートする。端末は、400MHz未満などの比較的小さい動作帯域幅しかサポートできず、その大きい帯域幅内で端末が動作する小さい帯域幅部分は、帯域幅部分BWP(Bandwidth Part)と見なされる。端末は、複数の小さいBWPで動作可能であり、BWP毎にそれぞれの数値設定(Numerology)、帯域幅(bandwidth)及び周波数位置(frequency location)が対応付けられる。接続状態にある端末に対して、ネットワーク機器は、データ及び制御のための伝送のために、1つ又は複数のBWPを端末に割り当てるか又はアクティブにすることができる。アクティブ(Active)BWPの切り替えは、RRC(Radio Resource Control)、DCI(Downlink Control Information)又はタイマ(timer)によって実現される。例えば、第1CORESET(Control Resource Set)のDCIは、端末が2番目のCORESETに切り替えることを示す場合、端末が2番目のCORESETに切り替えると、該CORESETがactive BWPである。各セルのBWP毎のCORESETは、最大で3つであり、PBCH(Physical broadcast Channel)で設定されるCORESETのIDは、0である。
【0005】
高周波数帯域の通信システムでは、無線信号の波長が短いため、信号の伝搬が妨げられるなどの事態が生じ易く、信号の伝搬が途切れる。従来技術の無線リンク再構築を採用すると、時間がかかるので、BFR(Beam Failure Recovery)メカニズムが導入されている。ビーム障害が発生した後に、端末からネットワーク機器側にビーム障害回復要求を送信し、ネットワーク機器が該ビーム障害回復要求を受信すると、CORESET-BFR(BFRのためのCORESET)のdedicated PDCCH(dedicated Physical Downlink Control Channel)でビーム障害回復要求の応答(response)情報を送信し、端末がネットワーク機器によって設定されるCORESET-BFRでresponse情報を傍受する。しかし、ネットワーク機器が端末に対し下りBWPを最大4つ設定し、各々のBWPにCORESETが最大3つであるため、ネットワーク機器が下りBWP毎にビーム障害回復メカニズムのためにCORESET-BFRを設定すると、正常の通信手順に供されるCORESETの数が少なくなり、CORESETを多く占有するという問題が生じ、正常の通信に使用されるCORESETが不足する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の実施例は、ビーム障害によるCORESETの占有量が多く、正常の通信に使用されるCORESETリソースが不足するという従来技術の問題点を解決するために、ビーム障害処理方法、端末及びネットワーク機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様として、本開示の実施例は、ビーム障害処理方法を提供する。
端末側に応用されるビーム障害処理方法において、
アクティブ帯域幅部分active BWPでビーム障害事象が発生した場合、ビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信することと、
ビーム障害回復要求に基づいてネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで受信することと、を含み、
ここで、前記目標下りBWPは、active BWPが含まれる少なくとも2つのBWPに対応する。
【0008】
第2態様として、本開示の実施例は、端末を更に提供する。
当該端末は、
アクティブ帯域幅部分active BWPでビーム障害事象が発生した場合、ビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信する第1送信モジュールと、
ビーム障害回復要求に基づいてネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで受信する第1受信モジュールと、を含み、
ここで、前記目標下りBWPは、active BWPが含まれる少なくとも2つのBWPに対応する。
【0009】
第3態様として、本開示の実施例は、端末を更に提供する。
当該端末において、
プロセッサと、メモリと、メモリに格納されてプロセッサで動作可能なコンピュータプログラムを含み、
コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記のビーム障害処理方法が実現される。
【0010】
第4態様として、本開示の実施例は、ビーム障害処理方法を提供する。
ネットワーク機器側に応用されるビーム障害処理方法において、
アクティブ帯域幅部分active BWPでビーム障害事象が発生した場合、ビーム障害回復要求を端末側から受信することと、
ビーム障害回復要求に基づいて、目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで端末に応答情報を送信することと、を含み、
ここで、前記目標下りBWPは、active BWPが含まれる少なくとも2つのBWPに対応する。
【0011】
第5態様として、本開示の実施例は、ネットワーク機器を提供する。
当該ネットワーク機器は、
アクティブ帯域幅部分active BWPでビーム障害事象が発生した場合、ビーム障害回復要求を端末側から受信する第2受信モジュールと、
ビーム障害回復要求に基づいて、目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで端末に応答情報を送信する第2送信モジュールと、を含み、
ここで、前記目標下りBWPは、active BWPが含まれる少なくとも2つのBWPに対応する。
【0012】
第6態様として、本開示の実施例は、ネットワーク機器を更に提供する。
当該ネットワーク機器において、プロセッサと、メモリと、メモリに格納されてプロセッサで動作可能なコンピュータプログラムを含み、
プロセッサがコンピュータプログラムを実行すると、上記のビーム障害処理方法が実現される。
【0013】
第7態様として、本開示の実施例は、コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記のビーム障害処理方法が実現される。
【発明の効果】
【0014】
このように、本開示の実施例において、CORESET-BFRが設定された目標下りBWPの数を端末の下りBWPの設定数よりも少なくすることで、端末のactive BWPでビーム障害事象が発生した場合、CORESET-BFRが設定された目標下りBWPにより、ビーム障害回復応答情報の受信を行うことができる。これにより、ビーム障害回復手順が正常に行われることを保証すると同時に、正常な通信手順で使用するCORESET個の数を多くして、正常な通信に十分な伝送リソースを確保する。
【0015】
本開示の実施例の技術手段をより明確に説明するために、以下、本開示の実施例の記載に必要とされる図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の記載に関する図面は、単に本開示の一部の実施例である。当業者にとって、創造性のある作業をしない前提で、これらの図面から他の図面を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本開示の実施例に係る端末のビーム障害処理方法のフローチャートである。
【
図2】本開示の実施例に係る端末のモジュール構造図である。
【
図3】本開示の実施例に係る端末のブロック図である。
【
図4】本開示の実施例に係るネットワーク機器のビーム障害処理方法のフローチャートである。
【
図5】本開示の実施例に係るネットワーク機器のモジュール構造図である。
【
図6】本開示の実施例に係るネットワーク機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本開示の例示的な実施例を更に詳細に記載する。本開示の例示的な実施例を図面に示しているが、本開示は、ここで説明した実施例に限定されることなく様々な形態で実現されることが理解されるべきである。これらの実施例を示すことは、本開示をより徹底的に理解してもらい、本開示の範囲を当業者に全面的に伝えるためである。
【0018】
本願の明細書及び特許請求の範囲における「第1」、「第2」などは、類似の対象を区別するために用いられるものであり、特定の順番や前後順序を記載するために用いられるものではない。このように使用されるデータは、ここに記載の本願の実施例が例えばここに図示又は記載のもの以外の順序でも実施可能となるように、適宜に互いに交換可能である。また、「含む」や「有する」及びそれらのあらゆる変形は、非排他的に含むことを意味する。例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は、明確に列挙されているステップ又はユニットに限られず、明確に列挙されていないものや、これらのプロセス、方法、製品又は機器に固有の他のステップ又はユニットを含んでもよい。
【0019】
本開示の実施例は、端末側に応用されるビーム障害処理方法を提供する。
図1に示すように、該方法において、以下のステップを含む。
【0020】
ステップ11において、アクティブ帯域幅部分active BWPでビーム障害事象が発生した場合、ビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信する。
【0021】
高周波数帯域の通信システムでは、無線信号の波長が短いため、信号の伝搬が妨げられるなどの事態が生じ易く、信号の伝搬が途切れる。従来の無線リンク再構築手順を用いる場合、時間がかかるので、以下を含むビーム障害回復メカニズムが導入される。
【0022】
ビーム障害検出:
端末は、物理層でBFD RS(Beam Failure Detection Reference Signal)を測定し、測定結果からビーム障害事象が発生したか否かを判断する。ここで、端末がビーム障害事象の発生を判断する条件は、以下を含む。全てのサービス制御ビーム(serving control beam)のメトリック(metric)が所定の条件を満たし、例えば、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)のBLER(Block Error Ratio)が所定の閾値を超えることを検出した場合に、一回のビーム障害例(beam failure instance)と決定する。端末の物理層は、MAC(Media Access Control)層のような上位層に指示を報告し、該報告手順が周期的である。それに対応して、端末の物理層がビーム障害例が発生していないと決定した場合、上位層に指示を送信しない。端末の上位層は、物理層から報告される指示をカウンタ(counter)でカウントする。ネットワークによって設定された最大回数に達すると、端末は、ビーム障害事象(beam failure event)が発生したと決定する。
【0023】
好ましくは、ステップ11の前に、該方法は、active BWPでBFD RSを検出し、ビーム障害事象が発生したか否を決定するステップを更に含む。ここで、ビーム障害事象が発生する条件は、該下りactive BWPでのbeam failure instanceの連続回数がネットワーク機器の設定値に達したことである。beam failure instanceとは、全てのserving control beamのBFD RS検出結果が所定の条件を満たすことを意味する。
【0024】
新しい候補ビーム(candidate beam)の識別:
端末の物理層は、候補ビーム基準信号(candidate beam RS)を測定し、新しい候補ビームを見つける。本ステップは、ビーム障害事象の発生後に実行することを強制せず、ビーム障害事象の発生前に実行してもよい。端末の物理層は、端末の上位層から要求、指示、又は通知を受信すると、所定の条件を満たす測定結果を端末の上位層に報告する。例えば、candidate beam RSの測定品質がL1-RSRP(Level1-Reference Signal Received Power)の所定の閾値を超える場合、その報告内容は、{ビーム基準信号インデックス(beam RS index),L1-RSRP}であり、端末の上位層は、物理層の報告に基づいて候補ビームを選択する。
【0025】
ビーム障害回復要求(beam failure recovery request)の送信:
端末の上位層は、選択された候補ビームに基づいて、PRACHリソース又はシーケンス(resource/sequence)を決定する。端末は、ビーム障害回復要求のトリガ条件を満たしていると判断した場合、非競合PRACHで上記ビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信する。ここで、端末は、ネットワーク機器が設定した送信回数やタイマ(timer)に応じてビーム障害回復要求を送信する必要がある。ここでいう非競合PRACHリソース及び他のPRACHリソース(例えば、初期アクセスのためのPRACHリソース)は、FDM又はCDMであり、ここでCDMのPRACHのプリアンブル(preambles)は、同じシーケンス設計を有する。
【0026】
ステップ12において、ビーム障害回復要求に基づいてネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで受信する。
【0027】
具体的には、ビーム障害回復メカニズムの別のステップは、ビーム障害回復要求に基づくネットワーク機器の応答情報を端末が傍受する(UE monitors gNB response for beam failure recovery request)。ネットワーク機器は、端末から送信されたビーム障害回復要求を受信すると、CORESET-BFRの専用(dedicated)PDCCHで応答情報を送信する。該応答情報には、C-RNTI(Cell-Radio Network Temporary Identity)や、新しい候補ビームへの切り替え、ビームサーチの再開、又は他の指示情報などを搬送することができる。ビーム障害回復が成功しなかった場合、端末の物理層は、上位層が後続の無線リンク障害手順を決定するための指示を端末の上位層に送信する。ここで、端末がCORESET-BFRの専用PDCCHで応答情報を受信すると、ビーム障害回復が成功したとする。端末がCORESET-BFRの専用PDCCH上で応答情報を受信しなかった場合、端末は、新しい候補ビームに対応するランダムアクセスリソースを再選択してビーム障害回復要求を送信する。なお、端末が決定した新たな候補ビームは、前回選択した候補ビームと同じでも異なっていてもよい。端末がネットワーク機器によって設定された最大送信回数に達する前やタイマがタイムアウトになる前に応答情報を受信した場合、ビーム障害の回復が成功したとし、最大送信回数に達した後やタイマがタイムアウトになった後になっても、端末が応答情報を受信していなければ、ビーム障害回復が失敗したとする。
【0028】
ここで、ネットワーク機器が端末に対し下りBWPを最大4つ設定し、各々のBWPにCORESETが最大3つであるため、ネットワーク機器が下りBWP毎にビーム障害回復メカニズムのためにCORESET-BFRを設定すると、正常の通信手順に供されるCORESETの数が少なくなり、CORESETを多く占有するという問題が生じ、正常の通信に使用されるCORESETが不足する。上記問題を回避するために、CORESET-BFRが設定されている目標下りBWPは、少なくとも2つのBWPに対応し、少なくとも2つのBWPには、active BWPが含まれる。すなわち、端末の複数の下りBWPに共通にCORESET-BFRを設定することで、ビーム障害回復手順が正常に行われることを保証し、正常な通信手順に予約されるCORESETの数が多くなり、正常な通信に十分な送信リソースを保証する。なお、上記CORESET-BFRは、ビーム障害回復メカニズムに加えて、正常の通信手順にも適用可能である。すなわち、ビーム障害回復メカニズムのために予約されたCORESETリソースは、正常の通信のCORESETリソースと同じであっても異なっていてもよい。
【0029】
ここで、目標下りBWPが少なくとも2つのBWPに対応し、少なくとも2つのBWPにはactive BWPが含まれるため、目標下りBWPは、active BWPであってもよいし、端末の他の下りBWPであってもよい。これら2つのシーンにおけるステップ12の実施は、以下を参照する。
【0030】
シーン1:目標下りBWPがビーム障害事象の発生したactive BWPである場合、目標下りBWPにおけるCORESET-BFRにより、ビーム障害回復要求に基づいてネットワーク機器からフィードバックされる応答情報を受信する。
【0031】
端末の1つの下りBWP(例えばBWP1)にのみCORESET-BFRが設定され、残りの下りBWP(例えばBWP2、BWP3、BWP4)にはCORESET-BFRが設定されないものとする。現在BWP1がactive BWPであり、端末は、BWP1のBFD RSを検出してビーム障害事象が発生したと判断し、候補ビームが見つかった場合、ビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信する。その後、端末は、BWP1でCORESET-BFRを傍受し、ビーム障害回復要求に基づいてネットワーク機器からフィードバックされる応答情報を受信する。受信があれば、ビーム障害の回復が成功したとする。受信できなかった場合、最終的にビーム障害回復の成功又は非成功が決定されるまで、端末は、ビーム障害回復要求を再送し、再送後に再度CORESET-BFRをBWP1で傍受する。
【0032】
シーン2:目標下りBWPがビーム障害事象の発生したactive BWPと異なる場合、目標下りBWPに切り替え、目標下りBWPにおけるCORESET-BFRにより、ビーム障害回復要求に基づいてネットワーク機器からフィードバックされる応答情報を受信する。
【0033】
端末の1つの下りBWP(例えばBWP1)にのみCORESET-BFRが設定され、残りの下りBWP(例えばBWP2、BWP3、BWP4)にはCORESET-BFRが設定されないものとする。現在BWP2がactive BWPであり、端末は、BWP2のBFD RSを検出してビーム障害事象が発生したと判断し、候補ビームが見つかった場合、ビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信する。その後、端末は、BWP2からBWP1に切り替え、BWP1でCORESET-BFRを傍受し、ビーム障害回復要求に基づいてネットワーク機器からフィードバックされる応答情報を受信する。受信があれば、ビーム障害の回復が成功したとする。受信できなかった場合、最終的にビーム障害回復の成功又は非成功が決定されるまで、端末は、ビーム障害回復要求を再送し、再送後に再度CORESET-BFRをBWP1で傍受する。
【0034】
ここで、目標下りBWPが1つである場合、当該目標下りBWPをデフォルト下りBWPとみなすことができる。ビーム障害事象が発生したactive BWPにおいて、ビーム障害回復メカニズムでの傍受が必要なCORESET-BFRが設定されなかった場合、端末は、デフォルト下りBWPでCORESET-BFRを傍受する。該デフォルト下りBWPは、ネットワーク機器によって設定され、又はプロトコルによって予め定義される。ここで、デフォルト下りBWPは、常に、CORESET-BFRがネットワーク機器から設定されているか、又は、該デフォルト下りBWPで最小indexを有するCORESETをCORESET-BFRとして用いる。
【0035】
なお、上記のCORESET-BFRが設定されている目標下りBWPは、予め定義されてもよいし、ビーム障害回復のための設定情報によりネットワーク機器から設定されてもよい。ここで、目標下りBWPがプロトコルによって予め定義される場合、該目標下りBWPは、デフォルトBWPと呼ばれてもよく、他の用途(例えば、初期アクセス)と同じデフォルトBWPとして定義されてもよく、個別に設定された何れかの下りBWPであってもよい。目標下りBWPがネットワーク機器によって設定される場合、上位層シグナリング、例えば、無線リソース制御RRCシグナリングにより設定され、ネットワーク機器によって設定される目標下りBWPの個数は、1つでも複数でもよい。ここで、ネットワーク機器は、目標下りBWPと端末BWPとのマッピング関係を更に設定してもよい。ネットワーク機器から端末に対し例えばBWP1、BWP2、BWP3、BWP4の4つの下りBWPが設定され、そのうちの2つの下りBWP(例えばBWP1、BWP2)にはCORESET-BFRが設定され、残りの下りBWP(例えばBWP3、BWP4)にはCORESET-BFRが設定されないとする。ネットワーク機器は、BWP1のCORESET-BFRがBWP1及びBWP3に対応し、BWP2のCORESET-BFRがBWP2及びBWP4に対応するように、更に設定する。なお、具体的な指示形態は、明示的な指示(例えば、対応するBWPを指示するために指示情報を追加する等)であってもよいし、黙示的な指示(例えば、リソース関連関係による黙示的な指示等)であってもよい。なお、ネットワーク機器が端末に対して1つの目標下りBWPを設定する場合、目標下りBWPと他のBWPとのマッピング関係は、指示されなくてもよい。
【0036】
好ましい実施例において、上記設定情報は、以下のうちの少なくとも1つを含む。
1.CORESET-BFRが存在する目標下りBWPの第1BWP情報、即ち、CORESET-BFRの関連情報。
ここで、第1BWP情報は、目標下りBWPの識別情報、すなわち、BWPインデックス(BWP id)のように、CORESET-BFRが存在する下りBWP情報を含む。BWP idは、CORESET-BFRが存在する下りBWPを指示するために、CORESET-BFRの設定パラメータに追加されることが好ましい。ここで、新たに追加されたCORESET-BFR設定パラメータのうちのBWP idは、ビーム障害事象を検出するBFD RSリソースが存在するactive BWPと同じ下りBWPであってもよいし、異なる下りBWPであってもよい。例えば、端末は、active BWPのBFD RSを検出するが、CORESET-BFRの傍受が別の下りBWPで行われる。このように、CORESET-BFR設定の柔軟性を向上させることができる。選択可能に、CORESET-BFRは、他のCORESETと同じであっても異なっていてもよい。
2.ビーム障害検出基準信号BFD RSの第1リソース情報。
ここで、第1リソース情報は、BFD RSが存在するリソースとCORESET-BFRとのQCL(quasi Co-location)関係、及び、BFD RSが存在するリソースと目標CORESETとの疑似コロケーション関係の少なくとも1つを含む。BFD RSが存在するリソースとCORESET-BFRとのQCL(quasi Co-location)関係について、例えば、ネットワークによって設定されるBFD RSとCORESET-BFRとは、空間QCLでなく、すなわちビーム障害検出において端末がCORESET-BFRの存在するビームを検出しない。目標CORESETの番号は、所定値であり、例えばidが0である。例えばネットワークによって設定されるBFD RSとidが0のCORESET(CORESET0)とは空間QCLでなく、すなわちビーム障害検出において端末がCORESET0の存在するビームを検出しない。なお、BFD RSが存在するリソースと上記CORESETとの疑似コロケーション関係は、端末がそれぞれの疑似コロケーションパラメータの設定から自ら判断してもよい。例えばBFD RSが存在するリソースの疑似コロケーションパラメータとCORESET-BFRの疑似コロケーションパラメータとが異なる場合、両者は疑似コロケーション関係でないと決定される。また、第1リソース情報は、BFD RSが存在する下りBWPのBWP情報などを更に含んでもよい。
3.候補ビーム基準信号の第2リソース情報、すなわち、候補ビーム基準信号リソースの関連情報。
4.ビーム障害回復要求伝送のためのランダムアクセスリソース情報、すなわち、ビーム障害回復要求を送信するPRACH関連情報。
ここで、ランダムアクセスリソース情報は、ランダムアクセスリソースが存在する上りBWPの第3BWP情報を含む。例えば、PRACHが存在する上りBWP情報、例えばBWPインデックス値(BWP id)などが含まれる。好ましくは、RRCシグナリングにおいて、ビーム障害回復要求を送信するためのPRACH設定パラメータに、PRACHリソースのための上りBWPを指示するためのBWP idが加えられる。ここで、新たに追加されたPRACH設定パラメータのうちのBWP idは、第1上りBWP(第1上りBWPは、ビーム障害事象が現在検出された下りactive BWPに関連する)とは異なる別の上りBWP、又は第2上りBWP(第2上りBWPは、候補ビーム基準信号リソースが存在する下りBWPに関連する)とは異なる別の上りBWP、又は第3上りBWP(第3上りBWPは、候補ビーム基準信号リソースと対応関係を満たすPRACHリソースが存在する上りBWPである)とは異なる別の上りBWPであってもよく、これによりPRACH設定の柔軟性を向上させることができる。
他のCORESETが存在する下りBWPの第2BWP情報。
ここで、他のCORESETは、CORESET-BFRを除くCORESETである。ここで、端末は、第2BWP情報と第1BWP情報とから、CORESET-BFRが他のCORESETと同一であるか、又は異なるかを確定できる。
【0037】
好ましい実施例において、ビーム障害事象が発生し、候補ビームが見つかった場合、端末は、選択された候補ビームに基づいてPRACHリソースを決定し、決定されたPRACHリソースでビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信する。好ましくは、上記設定情報が候補ビーム基準信号のリソース情報とランダムアクセスリソース情報とを含む場合、ステップ11は、候補ビーム基準信号のリソース情報とランダムアクセスリソース情報との対応関係に基づいて、目標ビームに対応する目標ランダムアクセスリソースを決定するステップと、目標ランダムアクセスリソースにより、ビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信するステップとを含む。ここで、目標ビームは、少なくとも1つの候補ビームのうち、所定の条件を満たす1つのビームである。すなわち、設定情報には、候補ビーム基準信号のリソースとランダムアクセスリソースとの対応関係が指示されており、端末は、目標ビームを決定した後、該対応関係に基づいて、対応する目標ランダムアクセスリソースを決定することができる。具体的には、選択された候補ビームに基づいて端末が目標PRACHリソースを決定することは、ネットワーク機器が候補ビームRSリソースとPRACHリソースとの対応関係を設定し、端末が該対応関係及び選択された候補ビームに用いられるRSリソースとに基づいて目標PRACHリソースを決定することを意味する。
【0038】
ここで、候補ビーム基準信号のリソース情報とランダムアクセスリソース情報との対応関係に基づいて、目標ビームに対応する目標ランダムアクセスリソースを決定するステップの前に、少なくとも1つの候補ビームの基準信号を検出し、所定の条件を満たす候補ビームを決定するステップと、所定の条件を満たす候補ビームのうちの1つを目標ビームとして決定するステップとを更に含む。具体的には、端末の物理層は、端末の上位層から要求、指示、又は通知を受信すると、所定の条件を満たす測定結果を端末の上位層に報告する。例えば、candidate beam RSの測定品質がL1-RSRP(Level1-Reference Signal Received Power)の所定の閾値を超える場合、その報告内容は、{ビーム基準信号インデックス(beam RS index),L1-RSRP}であり、端末の上位層は、物理層の報告に基づいて候補ビームを選択する)。
【0039】
好ましくは、端末がビーム障害回復要求を送信してから、プロトコルによって取り決められてた時間が経過すると、端末は、CORESET-BFRの専用PDCCHにおいてネットワーク機器から送信された応答情報を受信するために、上述したシーン1及びシーン2に基づいてCORESET-BFRを傍受する。ここで、CORESET-BFRを傍受する時間の長さは、ネットワーク機器によって設定された傍受窓(window)によって決定される。好ましくは、設定情報は、ランダムアクセスリソースが存在する上りBWPと目標下りBWPとのマッピング関係を指示するための指示情報を更に含む。目標ランダムアクセスリソースにより、ビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信するステップの後に、指示情報の指示に従い、目標ランダムアクセスリソースが存在する上りBWPに対応する目標下りBWPを決定するステップを更に含む。すなわち、ネットワーク機器は、ビーム障害回復要求を送信するランダムアクセスリソースが存在する上りBWPと、CORESET-BFRが設定される下りBWPとの対応関係を設定し、該対応関係に基づいて、目標ランダムアクセスリソースに対応する目標下りBWPを決定することができる。このように、端末は、ビーム障害回復要求を送信するPRACHが存在する上りBWPに対応する下りBWPでCORESET-BFRを傍受することができる。
【0040】
好ましい実施例において、ステップ12のステップの後に、目標下りBWPを新たなactive BWPと決定し、目標下りBWPで引き続き他のCORESETの傍受及びPDSCHの受信を行うことを更に含む。又は、目標下りBWPから他の下りBWPに切り替えて引き続き他のCORESETの傍受及びPDSCHの受信を行い、このとき切り替えた他の下りBWPを新たなactive BWPとする。ここで、他の下りBWPは、ネットワーク機器が設定する傍受対象CORESETが存在するBWPである。すなわち、端末は、ネットワーク機器が設定した傍受窓内でCORESET-BFRを傍受した後、引き続き、該目標下りBWPで他のCORESETの傍受及びPDSCHの受信を行うことができる。ネットワーク機器が設定した傍受窓内でCORESET-BFRを傍受した後に、ネットワーク機器が設定した傍受が必要なCORESETが存在する他のBWPに切り替えてもよい。該他のBWPは、ビーム障害事象が発生した元active BWPであってもよいし、他のBWPであってもよい。
【0041】
本開示の実施例に係るビーム障害処理方法において、端末は、active BWPでビーム障害事象が発生した場合、CORESET-BFRが設定された目標下りBWPにより、ビーム障害回復応答情報の受信を行うことで、ビーム障害回復手順が正常に行われることを保証することができる。同時に目標下りBWPの数を端末の下りBWPの設定数よりも少なくすることで、正常な通信手順で使用するCORESET個の数を多くして、正常な通信に十分な伝送リソースを確保する。
【0042】
以上の実施例は、異なるシーンにおけるビーム障害処理方法を紹介したが、以下、更に、それに対応する端末について図面とともに紹介する。
【0043】
図2に示すように、本開示の実施例の端末200は、上記実施例における、アクティブ帯域幅部分active BWPでビーム障害事象が発生した場合、ビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信し、ビーム障害回復要求に基づいてネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、active BWPが含まれる少なくとも2つのBWPに対応する目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで受信する方法を実現することができ、同じ効果を奏することもできる。
該端末200は、具体的には、アクティブ帯域幅部分active BWPでビーム障害事象が発生した場合、ビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信する第1送信モジュール210と、ビーム障害回復要求に基づいてネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、active BWPが含まれる少なくとも2つのBWPに対応する目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで受信する第1受信モジュール220とを含む。
【0044】
ここで、第1受信モジュール220は、
目標下りBWPがビーム障害事象の発生したactive BWPである場合、ビーム障害回復要求に基づいてネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、目標下りBWPにおけるCORESET-BFRで受信する第1受信サブモジュール、
又は、
目標下りBWPがビーム障害事象の発生したactive BWPと異なる場合、目標下りBWPに切り替え、ビーム障害回復要求に基づいてネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、目標下りBWPにおけるCORESET-BFRで受信する第2受信サブモジュールを含む。
【0045】
ここで、目標下りBWPは、予め定義されたもの、又は、ネットワーク機器がビーム障害回復の設定情報で設定したものである。
【0046】
ここで、設定情報は、CORESET-BFRが存在する目標下りBWPの第1BWP情報と、ビーム障害検出基準信号BFD RSの第1リソース情報と、候補ビーム基準信号の第2リソース情報と、ビーム障害回復要求伝送のためのランダムアクセスリソース情報と、CORESET-BFRを除くCORESETである他のCORESETが存在する下りBWPの第2BWP情報とのうちの少なくとも1つを含む。
【0047】
ここで、第1リソース情報は、BFD RSの存在するリソースとCORESET-BFRとの疑似コロケーション関係と、BFD RSの存在するリソースと番号が所定値である目標CORESETとの疑似コロケーション関係とのうちの少なくとも1つを含む。
【0048】
ここで、設定情報に候補ビーム基準信号のリソース情報及びランダムアクセスリソース情報が含まれる場合、第1送信モジュール210は、
候補ビーム基準信号のリソース情報とランダムアクセスリソース情報との対応関係に基づいて、少なくとも1つの候補ビームのうち所定条件を満たす1つである目標ビームに対応する目標ランダムアクセスリソースを決定する第1決定サブモジュールと、
ビーム障害回復要求を目標ランダムアクセスリソースでネットワーク機器に送信する第1送信サブモジュールとを含む。
【0049】
ここで、端末200は、少なくとも1つの候補ビームの基準信号を検出し、所定条件を満たす候補ビームを決定する第1決定モジュールと、所定条件を満たす候補ビームのうちの1つを目標ビームとして決定する第2決定モジュールとを更に含む。
【0050】
ここで、ランダムアクセスリソース情報は、ランダムアクセスリソースが存在する上りBWPの第3BWP情報を含む。
【0051】
ここで、設定情報は、ランダムアクセスリソースが存在する上りBWPと目標下りBWPとのマッピング関係を指示するための指示情報を更に含む。
【0052】
ここで、端末200は、指示情報の指示に基づいて、目標ランダムアクセスリソースが存在する上りBWPに対応する目標下りBWPを決定する第3決定モジュールを更に含む。
【0053】
ここで、端末200は、active BWPでBFD RSを検出し、ビーム障害事象が発生するか否かを確定する第4決定モジュールを更に含む。
【0054】
なお、本開示の実施例の端末は、active BWPでビーム障害事象が発生した場合、CORESET-BFRが設定された目標下りBWPにより、ビーム障害回復応答情報の受信を行うことで、ビーム障害回復手順が正常に行われることを保証することができる。同時に目標下りBWPの数を端末の下りBWPの設定数よりも少なくすることで、正常な通信手順で使用するCORESET個の数を多くして、正常な通信に十分な伝送リソースを確保する。
【0055】
上記目的をよりよく実現するために、更に、
図3は、本開示の各実施例を実現する端末のハードウェア構造図である。該端末30は、ラジオ周波数ユニット31と、ネットワークモジュール32と、音声出力ユニット33と、入力ユニット34と、センサ35と、表示ユニット36と、ユーザ入力ユニット37と、インタフェースユニット38と、メモリ39と、プロセッサ310と、電源311などの構成要素を含むが、これらに限定されない。
図3に示される端末の構造は、端末を限定するものではなく、端末は、図示されるよりも多い又は少ない構成要素を含むことができ、又は特定の構成要素を組み合わせることができ、又は異なる構成要素の設定を含むことができることを、当業者は理解可能である。本開示の実施例において、端末は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップパソコン、車載端末、ウェアラブルデバイス及び歩数計などを含むが、それらに限定されない。
【0056】
ここで、ラジオ周波数ユニット31は、
アクティブ帯域幅部分active BWPでビーム障害事象が発生した場合、ビーム障害回復要求をネットワーク機器に送信することと、
ビーム障害回復要求に基づいてネットワーク機器からフィードバックされた応答情報を、active BWPが含まれる少なくとも2つのBWPに対応する目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで受信することとを、
プロセッサ310による制御で実行する。
【0057】
本開示の実施例の端末は、active BWPでビーム障害事象が発生した場合、CORESET-BFRが設定された目標下りBWPにより、ビーム障害回復応答情報の受信を行うことで、ビーム障害回復手順が正常に行われることを保証することができる。同時に目標下りBWPの数を端末の下りBWPの設定数よりも少なくすることで、正常な通信手順で使用するCORESET個の数を多くして、正常な通信に十分な伝送リソースを確保する。
【0058】
なお、本開示の実施例において、ラジオ周波数ユニット31は、情報の送受信又は通話中で信号の送受信に用いられ、具体的に、基地局からの下りデータを受信した後、プロセッサ310による処理に供し、また、上りデータを基地局に送信する。一般に、ラジオ周波数ユニット31は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、トランシーバ、結合器、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限定されない。また、ラジオ周波数ユニット31は、無線通信システムを介してネットワークや他の機器と通信を行うこともできる。
【0059】
端末は、ネットワークモジュール32を介して、電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、ストリーミングメディアへのアクセスを支援するなど、無線ブロードバンドインターネットアクセスをユーザに提供する。
【0060】
音声出力ユニット33は、ラジオ周波数ユニット31やネットワークモジュール32が受信した音声データや、メモリ39に記憶された音声データを音声信号に変換して音声として出力することができる。また、音声出力ユニット33は、端末30が実行する特定の機能に関する音声(例えば、呼出信号着信音、メッセージ着信音等)を出力してもよい。音声出力ユニット33は、スピーカ、ブザー及びレシーバなどを含む。
【0061】
入力ユニット34は、音声や映像の信号を受信することに用いられる。入力ユニット34は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードでカメラなどの画像キャプチャ装置によって取得された静止画又は動画の画像データを処理するグラフィックスプロセッサGPU(Graphics Processing Unit)341と、マイク342とを含む。処理された画像フレームは、表示ユニット36上に表示される。グラフィックスプロセッサ341で処理された画像フレームは、メモリ39(又は他の記憶媒体)に記憶されるか、又はラジオ周波数ユニット31又はネットワークモジュール32を介して送信される。マイク342は、音声を受信し、音声データに加工することができる。処理された音声データは、電話通話モードの場合、ラジオ周波数ユニット31を介して移動体通信基地局に送信可能な形式に変換して出力することができる。
【0062】
端末30は、光センサ、モーションセンサ及び他のセンサのような少なくとも1つのセンサ35を更に含む。具体的には、光センサは、周辺光センサ及び近接センサを含む。周辺光センサは、周辺光の明暗に応じて表示パネル361の輝度を調節し、近接センサは、端末30が耳に移動したときに表示パネル361やバックライトを消灯する。モーションセンサの1種として、加速度計センサは、様々な方向(一般的には3軸)の加速度の大きさを検出でき、静止時は重力の大きさ及び方向を検出でき、端末姿勢の認識(例えば、縦横画面切替、関連ゲーム、磁力計姿勢キャリブレーション)、振動認識関連機能(たとえば、歩数計、ストローク)などに用いることができる。センサ35は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどを更に含むことができるが、ここでは枚挙しない。
【0063】
表示ユニット36は、ユーザが入力した情報やユーザに提供した情報を表示するために用いられる。表示ユニット36は、液晶ディスプレイLCD(Liquid Crystal Display)、有機発光ダイオードOLED(Organic Light-Emitting Diode)などからなる表示パネル361を含んでもよい。
【0064】
ユーザ入力ユニット37は、数字や文字情報の入力を受け付け、ユーザによる端末の設定や機能制御に関するキー信号の入力を行うことに用いられる。具体的に、ユーザ入力ユニット37は、タッチスクリーン371と、その他の入力機器372とを含む。タッチスクリーン371は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上又は付近でのユーザのタッチ操作を取得可能である(たとえばユーザが指やスタイラスなどの任意の適切な物体や付属部材を用いたタッチスクリーン371の上又はタッチスクリーン371の付近での操作)。タッチスクリーン371は、タッチ検出装置とタッチコントローラの2つの部分を含む。ここで、タッチ検出装置は、ユーザのタッチ方位を検出し、タッチ操作による信号を検出してタッチコントローラに伝達する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からのタッチ情報を受信し、それを接点座標に変換してプロセッサ310に送り、プロセッサ310からの命令を受信して実行する。なお、タッチスクリーン371は、抵抗膜式、静電容量式、赤外線、表面弾性波など、種々の方式を用いて実現することができる。ユーザ入力ユニット37は、タッチスクリーン371の他に、他の入力機器372を含んでもよい。具体的に、他の入力機器372は、物理的なキーボード、機能キー(例えば、音量調節キー、スイッチキーなど)、トラックボール、マウス、レバーを含むが、ここでは枚挙しない。
【0065】
更に、タッチスクリーン371は、表示パネル361に重ねられる。タッチスクリーン371は、その上又はその近くでタッチ操作を検出すると、プロセッサ310に送信して、タッチイベントのタイプを決定する。次いで、プロセッサ310は、タッチイベントのタイプに応じて、対応する視覚的出力を表示パネル361に提供する。
図3では、タッチスクリーン371と表示パネル361は、独立した2つの部品として端末の入出力機能を実現するが、実施例によっては、タッチスクリーン371と表示パネル361を一体化して端末の入出力機能を実現することもでき、具体的にここでは限定しない。
【0066】
インタフェースユニット38は、外部装置と端末30とを接続するためのインタフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドホンポート、外部電源(又はバッテリ充電器)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置を接続するためのポート、オーディオ入出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、ヘッドホンポート等を含む。インタフェースユニット38は、外部装置から入力(たとえば、データ情報、電力など)を受信し、受信した入力を端末30内の1つ以上の要素に伝送するために使用されてもよく、又は端末30と外部装置との間でデータを伝送するために使用されてもよい。
【0067】
メモリ39は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを格納するために使用される。メモリ39は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション(たとえば、音声再生機能、画像再生機能など)などを格納することができるプログラム格納領域と、データ格納領域とを主に含んでもよい。データ格納領域は、音声データや電話帳など、携帯電話機の使用に応じて作成されたデータを記憶することができる。更に、メモリ39は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の揮発性固体記憶デバイスなどの不揮発性メモリを含んでもよい。
【0068】
プロセッサ310は、端末の制御センタであり、各種インタフェースや回線を用いて端末全体の各部を接続し、メモリ39に格納されたソフトウェアプログラムやモジュールを実行、メモリ39に格納されたデータを呼び出して端末の各種機能及び処理データを実行し、端末全体の監視を行う。プロセッサ310は、1つ以上の処理ユニットを含んでもよい。選択可能に、プロセッサ310は、オペレーティングシステム、ユーザインターフェース及びアプリケーションなどを主に処理するアプリケーションプロセッサと、ワイヤレス通信を主に処理するモデムプロセッサとを統合することができる。上述のモデムプロセッサは、プロセッサ310に統合されなくてもよいことが理解される。
【0069】
端末30は、各構成要素に電力を供給するためのバッテリのような電源311を更に含んでもよい。選択可能に、電源311は、電源管理システムを介してプロセッサ310に論理的に接続されてもよく、電源管理システムを介して充電、放電、及び消費電力管理などを管理する機能を実現してもよい。
【0070】
また、端末30は、図示しない機能モジュールを更に含んでもよく、ここでの説明は省略する。
【0071】
好ましくは、本開示の実施例は、プロセッサ310と、メモリ39と、メモリ39に格納されて前記プロセッサ310で動作可能なコンピュータプログラムを含む端末を更に提供し、該コンピュータプログラムがプロセッサ310によって実行されると、上記ビーム障害処理方法の実施例の各プロセスが実現され、且つ同じ技術効果を奏することもできるので、重複を避けるために、ここでは繰り返して記載しない。ここで、端末は、無線端末であってもよく有線端末であってもよい。無線端末とは、音声や他のサービスデータ接続性をユーザに提供する機器を指し、無線接続機能の携帯式機器、又は、無線モデムに接続される他の処理機器を有する。無線端末は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network、RANと略称される)を介して1つ又は複数のコアネットワークと通信可能である。無線端末は、移動電話(又は「セルラー」電話と称される)などの移動端末、移動端末を有するコンピュータなどである。たとえば、端末は、携帯式、ポータブル式、ハンドヘルド式、コンピュータ内蔵式又は車載の移動装置であり、無線アクセスネットワークとは音声やデータのやり取りを行う。例えば、PCS(Personal Communication Service)電話、コードレス電話、SIP(Session Initiation Protocol)電話機、WLL(Wireless Local Loop)局、PDA(Personal Digital Assistant)などの機器である。無線端末は、システム、受信契約ユニット(Subscriber Unit)、受信契約局(Subscriber Station)、移動局(Mobile Station)、モバイル(Mobile)、リモートステーション(Remote Station)、リモート端末(Remote Terminal)、アクセス端末(Access Terminal)、ユーザ端末(User Terminal)、ユーザエージェント(User Agent)、ユーザ機器(User Device or User Equipment)と呼ばれてもよいが、ここでは限定されない。
【0072】
本開示の実施例は、コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を更に提供し、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記ビーム障害処理方法の実施例の各プロセスが実現され、且つ同じ技術効果を奏することもできるので、重複を避けるために、ここでは繰り返して記載しない。ここで、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、たとえば、リードオンリーメモリROM(Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリRAM(Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなどなどである。
【0073】
以上の実施例は、端末側から本開示のビーム障害処理方法を紹介したが、以下、本実施例は、更に、ネットワーク機器側のビーム障害処理方法について図面とともに紹介する。
【0074】
図4に示すように、本開示の実施例のネットワーク機器側に応用されるビーム障害処理方法は、以下のステップを含む。
【0075】
ステップ41において、アクティブ帯域幅部分active BWPでビーム障害事象が発生した場合、ビーム障害回復要求を端末側から受信する。
【0076】
端末のactive BWPでビーム障害事象が発生した場合、ネットワーク機器は、端末からランダムアクセスリソースで送信されるビーム障害回復要求を受信する。ここで、端末によるビーム障害回復要求の送信方式は、端末側の実施形態を参照する。それに対応し、ネットワーク機器は、対応するリソースで受信する。ゆえに、ここでは繰り返して記載しない。
【0077】
ステップ42において、ビーム障害回復要求に基づいて、目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで端末に応答情報を送信する。
【0078】
ここで、目標下りBWPは、少なくとも2つのBWPに対応し、少なくとも2つのBWPには、active BWPが含まれる。すなわち、端末の複数の下りBWPに共通にCORESET-BFRを設定することで、ビーム障害回復手順が正常に行われることを保証し、正常な通信手順に予約されるCORESETの数が多くなり、正常な通信に十分な送信リソースを保証する。なお、上記CORESET-BFRは、ビーム障害回復メカニズムに加えて、正常の通信手順にも適用可能である。すなわち、ビーム障害回復メカニズムのために予約されたCORESETリソースは、正常の通信のCORESETリソースと同じであっても異なっていてもよい。
【0079】
ここで、目標下りBWPは、予め定義されてもよいし、ビーム障害回復のための設定情報によりネットワーク機器から設定されてもよい。ここで、目標下りBWPがプロトコルによって予め定義される場合、該目標下りBWPは、デフォルトBWPと呼ばれてもよく、他の用途(例えば、初期アクセス)と同じデフォルトBWPとして定義されてもよく、個別に設定された何れかの下りBWPであってもよい。目標下りBWPがネットワーク機器によって設定される場合、上位層シグナリング、例えば、無線リソース制御RRCシグナリングにより設定され、ネットワーク機器によって設定される目標下りBWPの個数は、1つでも複数でもよい。ここで、ネットワーク機器は、目標下りBWPと端末BWPとのマッピング関係を更に設定してもよい。
【0080】
設定情報は、CORESET-BFRが存在する目標下りBWPの第1BWP情報と、ビーム障害検出基準信号BFD RSの第1リソース情報と、候補ビーム基準信号の第2リソース情報と、ビーム障害回復要求伝送のためのランダムアクセスリソース情報と、CORESET-BFRを除くCORESETである他のCORESETが存在する下りBWPの第2BWP情報とのうちの少なくとも1つを含むことが好ましい。
【0081】
ここで、第1リソース情報は、BFD RSの存在するリソースとCORESET-BFRとの疑似コロケーション関係と、BFD RSの存在するリソースと番号が所定値である目標CORESETとの疑似コロケーション関係とを含む。
【0082】
ここで、ランダムアクセスリソース情報は、ランダムアクセスリソースが存在する上りBWPの第3BWP情報を含む。
【0083】
ここで、設定情報は、ランダムアクセスリソースが存在する上りBWPと目標下りBWPとのマッピング関係を指示するための指示情報を更に含む。
【0084】
なお、以上言及した設定情報及び設定情報に含まれる各情報は、いずれも、端末側の実施例における関連情報の機能とは同じであり、その情報の伝送方式が対応し、端末側の実施形態をすべて該ネットワーク機器側の実施例に応用することができるので、ここでは繰り返して記載しない。
【0085】
本開示の実施例のビーム障害処理方法において、端末のactive BWPでビーム障害事象が発生した場合、ネットワーク機器は、CORESET-BFRが設定された目標下りBWPにより、ビーム障害回復応答情報の送信を行うことで、ビーム障害回復手順が正常に行われることを保証することができる。同時に目標下りBWPの数を端末の下りBWPの設定数よりも少なくすることで、正常な通信手順で使用するCORESET個の数を多くして、正常な通信に十分な伝送リソースを確保する。
【0086】
以上の実施例は、異なるシーンにおけるビーム障害処理方法をそれぞれ詳細に紹介したが、以下、本実施例は、それに対応するネットワーク機器について図面とともに紹介する。
【0087】
図5に示すように、本開示の実施例のネットワーク機器500は、上記実施例における、アクティブ帯域幅部分active BWPでビーム障害事象が発生した場合、ビーム障害回復要求を端末側から受信し、ビーム障害回復要求に基づいて、active BWPが含まれる少なくとも2つのBWPに対応する目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで端末に応答情報を送信する方法を実現することができ、同じ効果を奏することもできる。
該ネットワーク機器500は、具体的には、アクティブ帯域幅部分active BWPでビーム障害事象が発生した場合、ビーム障害回復要求を端末側から受信する第2受信モジュール510と、ビーム障害回復要求に基づいて、目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで端末に応答情報を送信する第2送信モジュール520とを含む。
【0088】
ここで、目標下りBWPは、予め定義されたもの、又は、ネットワーク機器がビーム障害回復の設定情報で設定したものである。
【0089】
ここで、設定情報は、CORESET-BFRが存在する目標下りBWPの第1BWP情報と、ビーム障害検出基準信号BFD RSの第1リソース情報と、候補ビーム基準信号の第2リソース情報と、ビーム障害回復要求伝送のためのランダムアクセスリソース情報と、CORESET-BFRを除くCORESETである他のCORESETが存在する下りBWPの第2BWP情報とのうちの少なくとも1つを含む。
【0090】
ここで、第1リソース情報は、BFD RSの存在するリソースとCORESET-BFRとの疑似コロケーション関係と、BFD RSの存在するリソースと番号が所定値である目標CORESETとの疑似コロケーション関係とを含む。
【0091】
ここで、ランダムアクセスリソース情報は、ランダムアクセスリソースが存在する上りBWPの第3BWP情報を含む。
【0092】
ここで、設定情報は、ランダムアクセスリソースが存在する上りBWPと目標下りBWPとのマッピング関係を指示するための指示情報を更に含む。
【0093】
なお、以上のネットワーク機器及び端末の各モジュールの分割は、あくまでも論理的機能の分割であり、実際の実現においては、全部又は一部が1つの物理的実体に統合されてもよいし、物理的に分離されてもよい。これらのモジュールは、全てソフトウェアで処理素子によって呼び出される形態で実現されてもよいし、全てハードウェアとして実現されてもよい。更に、一部のモジュールを処理素子呼び出しソフトウェア、一部のモジュールをハードウェアとして実現することも可能である。例えば、決定モジュールは、個別に設けられた処理素子であってもよいし、上記装置のいずれかのチップに集積されて実現されてもよい。また、プログラムコードの形態で上記装置のメモリに記憶され、上記装置のいずれかの処理素子によって上記決定モジュールの機能が呼び出されて実行されるようにしてもよい。他のモジュールの実現は、同様である。また、これらのモジュールは、全部又は一部が一体化されていてもよいし、独立して実現されていてもよい。ここでいう処理素子とは、信号の処理能力を有する集積回路のことである。実施において、上記方法の各ステップ又は上記の各モジュールは、プロセッサ素子内のハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形態の命令によって実行されてもよい。
【0094】
例えば、上記モジュールは、上記方法を実施するように構成された1つ又は複数の集積回路、例えば、1つ又は複数の特定の集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASICと略称される)、1つ又は複数のマイクロプロセッサ(digital signal processor、DSPと略称される)、又は1つ又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGAと略称される)などである。また、上記モジュールが、処理素子でプログラムコードを呼び出す形態で実現される場合、この処理素子は、中央処理装置(Central Processing Unit、CPUと略称される)などの汎用プロセッサ、又は、プログラムコードを呼び出すことができる他のプロセッサである。また、これらのモジュールは、一体化されてシステムオンチップ(system-on-a-chip、SOCと略称される)の形態で実現されてもよい。
【0095】
なお、本開示の実施例のネットワーク機器は、端末のactive BWPでビーム障害事象が発生した場合、CORESET-BFRが設定された目標下りBWPにより、ビーム障害回復応答情報の送信を行うことで、ビーム障害回復手順が正常に行われることを保証することができる。同時に目標下りBWPの数を端末の下りBWPの設定数よりも少なくすることで、正常な通信手順で使用するCORESET個の数を多くして、正常な通信に十分な伝送リソースを確保する。
【0096】
上記目的をよりよく実現するために、本開示の実施例は、プロセッサと、メモリと、メモリに格納されてプロセッサで動作可能なコンピュータプログラムを含むネットワーク機器を更に提供し、プロセッサがコンピュータプログラムを実行すると、上記のビーム障害処理方法のステップが実現される。発明の実施例は、コンピュータプログラムが格納されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を更に提供し、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記のビーム障害処理方法のステップが実現される。
【0097】
具体的には、本開示の実施例は、ネットワーク機器を更に提供する。
図6に示すように、該ネットワーク機器600は、アンテナ61と、ラジオ周波数装置62と、ベースバンド装置63を含む。アンテナ61は、ラジオ周波数装置62に接続される。上り方向では、ラジオ周波数装置62は、アンテナ61を介して情報を受信し、受信した情報をベースバンド装置63に送信して処理する。下り方向では、ベースバンド装置63は、送信すべき情報を処理してラジオ周波数装置62に送信する。ラジオ周波数装置62は、受信した情報を処理してアンテナ61を介して送信する。
【0098】
上記周波数バンド処理装置は、ベースバンド装置63に位置してもよく、上記実施例でネットワーク機器によって実行される方法は、ベースバンド装置63で実現可能である。該ベースバンド装置63は、プロセッサ64とメモリ65を含む。
【0099】
該ベースバンド装置63は、例えば少なくとも1つのベースバンドボードを含む。該ベースバンドボードには、複数のチップが設けられている。
図6に示すように、そのうちの1つのチップは、例えばプロセッサ64である。プロセッサ64は、メモリ65に接続され、メモリ65の中のプログラムを呼び出すことによって、上記実施例に示される操作を実行する。
【0100】
該ベースバンド装置63は、ラジオ周波数装置62との情報のやり取りに用いられるネットワークインターフェース66を更に含んでもよい。このインタフェースは、例えば汎用共通無線インタフェースCPRI(common public radio interface)である。
【0101】
ここのプロセッサは、1つのプロセッサであってもよく、複数の処理素子の総称であってもよい。例えば、このプロセッサは、CPUであってもよく、ASICであってもよく、又は、上記のネットワーク機器によって実行される方法を実施するために構成される1つ又は複数の集積回路、例えば、1つ又は複数の特定の集積回路、例えば1つ又は複数のマイクロプロセッサ、1つ又は複数のDSP、又は1つ又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイFPGAなどである。記憶素子は、1つのメモリであってもよく、複数の記憶素子の総称であってもよい。
【0102】
メモリ65は、揮発性メモリ又は非揮発性メモリであり、又は、揮発性メモリと非揮発性メモリの両方を含む。非揮発性メモリは、ROM(Read-Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、EEPROM(Electrically EP ROM)又はフラッシュメモリである。揮発性メモリは、RAM(Random Access Memory)であり、外部のキャッシュに用いられる。多くの形態のRAMが使用可能であるが、その例として、例えばSRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic RAM)、SDRAM(Synchronous DRAM)、DDRSDRAM(Double Data Rate SDRAM)、ESDRAM(Enhanced SDRAM)、SLDRAM(Synchlink DRAM)、DRRAM(Direct Rambus RAM)が挙げられるが、それらに限られない。本開示の実施例に記載のメモリ65は、これらに限られず、これら及びこれら以外の任意の適合する種類のメモリを含むとする。
【0103】
具体的には、本開示の実施例のネットワーク機器は、メモリ65に格納されて、プロセッサ64で動作可能なコンピュータプログラムを更に含む。プロセッサ64は、メモリ65の中のコンピュータプログラムを呼び出して、
図5に示す各モジュールによって実行される方法を実行する。
【0104】
具体的には、コンピュータプログラムがプロセッサ64によって呼び出されると、
アクティブ帯域幅部分active BWPでビーム障害事象が発生した場合、ビーム障害回復要求を端末側から受信することと、
ビーム障害回復要求に基づいて、active BWPが含まれる少なくとも2つのBWPに対応する目標下りBWPにおけるビーム障害回復のための制御リソースセットCORESET-BFRで端末に応答情報を送信することとが実行される。
【0105】
ここで、目標下りBWPは、予め定義されたもの、又は、ネットワーク機器がビーム障害回復の設定情報で設定したものである。
【0106】
ここで、設定情報は、CORESET-BFRが存在する目標下りBWPの第1BWP情報と、ビーム障害検出基準信号BFD RSの第1リソース情報と、候補ビーム基準信号の第2リソース情報と、ビーム障害回復要求伝送のためのランダムアクセスリソース情報と、CORESET-BFRを除くCORESETである他のCORESETが存在する下りBWPの第2BWP情報とのうちの少なくとも1つを含む。
【0107】
ここで、第1リソース情報は、BFD RSの存在するリソースとCORESET-BFRとの疑似コロケーション関係と、BFD RSの存在するリソースと番号が所定値である目標CORESETとの疑似コロケーション関係とを含む。
【0108】
ここで、ランダムアクセスリソース情報は、ランダムアクセスリソースが存在する上りBWPの第3BWP情報を含む。
【0109】
ここで、設定情報は、ランダムアクセスリソースが存在する上りBWPと目標下りBWPとのマッピング関係を指示するための指示情報を更に含む。
【0110】
ここで、ネットワーク機器は、GSM(Global System of Mobile communication)又はCDMA(Code Division Multiple Access)における基地局BTS(Base Transceiver Station)であってもよく、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)における基地局NB(NodeB)であってもよく、更に、LTEにおけるeNB又はeNodeB(Evolutional Node B)であってもよく、又は中継局やアクセスポイントであり、又は将来の5Gネットワークにおける基地局などであり、ここでは限定されない。
【0111】
本開示の実施例のネットワーク機器は、端末のactive BWPでビーム障害事象が発生した場合、CORESET-BFRが設定された目標下りBWPにより、ビーム障害回復応答情報の送信を行うことで、ビーム障害回復手順が正常に行われることを保証することができる。同時に目標下りBWPの数を端末の下りBWPの設定数よりも少なくすることで、正常な通信手順で使用するCORESET個の数を多くして、正常な通信に十分な伝送リソースを確保する。
【0112】
本明細書に開示された実施例に記載の各例のユニット及びアルゴリズムのステップが、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせによって実現可能であることは、当業者であれば理解できる。これらの機能がハードウェアによって実行されるか、それともソフトウェアによって実行されるかは、技術手段の特定な応用や設計の制限条件によって決められる。当業者は、各特定の応用に対し、異なる方法によって記載の機能を実現することができるが、これらの実現は、本開示の範囲を超えたものとされるべきではない。
【0113】
記載の便利や簡潔化のために、以上記載したシステム、装置及びユニットの具体的な動作プロセスは、前記方法実施例における対応プロセスを参照されたく、ここでは繰り返して記載しない。これは、当業者にとって自明である。
【0114】
本願で提供されるいくつかの実施例において、開示された装置及び方法は、他の方式で実施されることを理解されたい。以上記載した装置実施例は、単に例示的なものである。例えば、記載したユニットの区分は、単に論理機能の区分であり、実際に実現する際に別の区分方式がある。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは、組み合わせてもよく、別のシステムに一体化されてもよく、又は、一部の特徴は、無視されてもよく、又は実行されなくてもよい。また、示されており又は議論されている各構成部分の相互間の結合や直接結合や通信接続は、インタフェース、装置又はユニットを介した間接結合や通信接続であってもよく、電気的、機械的、又は他の形式であってもよい。
【0115】
以上個別部品として説明したユニットは、物理的に離間したものであってもよく、そうでなくてもよい。ユニットとして示した部品は、物理ユニットであってもよく、そうでなくてもよい。すなわち、一箇所に位置してもよく、複数のネットワークユニットに位置してもよい。実際の必要に応じてそのうちの一部又はすべてのユニットを選択して本開示の実施例の目的を実現する。
【0116】
また、本開示の各実施例における各機能的ユニットは、1つの処理ユニットに一体化されていてもよいし、物理的に別々に設けられていてもよいし、2つ以上が一体化されてもよい。
【0117】
前記機能は、ソフトウェア機能モジュールの形式で実現され独立した製品として販売又は使用される場合、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されてもよい。このような理解に基づき、本開示の技術手段の実質的又は従来技術に貢献した部分、又は当該技術手段の部分は、ソフトウェアプロダクトの形式で現れる。当該コンピュータソフトウェアプロダクトは、記憶媒体に記憶され、本開示の各実施例に記載の方法のすべて又は一部のステップをコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク装置であってもよい)に実行させるいくつかの指令を含む。前記記憶媒体は、Uディスク、モバイルハードディスク、ROM、RAM、磁気ディスク又は光ディスクなど、プログラムコードを格納することができる様々な媒体を含む。
【0118】
なお、本開示の装置と方法において、各部品又は各ステップは、分解や再度の組み合わせが可能である。これらの分解や再度の組み合わせは、本開示の同等効果手段と見なされるべきである。しかも、上記一連の処理を実行するステップは、自然に説明順に時間順で実行されるが、必ず時間順に実行される必要がない。一部のステップは、並行に実行されてもよく、又は、互いに独立に実行されてもよい。当業者にとって、本開示の方法及び装置のすべて又は任意のステップや部品は、任意の計算装置(プロセッサ、記憶媒体などを含む)や計算装置のネットワークでハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせによって実現されることが理解できる。これは、当業者が本開示の説明を閲読して基本的なプログラミング技能を活用して実現できることである。
【0119】
従って、本開示の目的は、任意の計算装置で1つ又は一連のプログラムを実行することによっても実現される。前記計算装置は、周知されている汎用装置である。したがって、本開示の目的は、前記方法又は装置を実現するプログラムコードを含むプログラムプロダクトの提供のみでも実現される。すなわち、このようなプログラムプロダクトも本開示を構成し、しかもこのようなプログラムプロダクトを記憶した記憶媒体も本開示を構成する。明らかに、前記記憶媒体は、任意の周知される記憶媒体又は将来開発される任意の記憶媒体である。なお、本開示の装置と方法において、各部品又は各ステップは、分解や再度の組み合わせが可能である。これらの分解や再度の組み合わせは、本開示の同等効果手段と見なされるべきである。しかも、上記一連の処理を実行するステップは、自然に説明順に時間順で実行されるが、必ず時間順に実行される必要がない。一部のステップは、並行に実行されてもよく、又は、互いに独立に実行されてもよい。
【0120】
以上記載されたのは、本開示の好適な実施形態である。当業者は、本開示に記載されている原理を逸脱せずに様々な改良や修飾をすることもできる。これらの改良や修飾も、本開示の保護範囲内にある。