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特許7349447位置情報測定実現方法、端末およびアクセスネットワーク要素
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-13
(45)【発行日】2023-09-22
(54)【発明の名称】位置情報測定実現方法、端末およびアクセスネットワーク要素
(51)【国際特許分類】
   H04W 64/00 20090101AFI20230914BHJP
   H04W 4/029 20180101ALI20230914BHJP
   H04W 4/80 20180101ALI20230914BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20230914BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20230914BHJP
【FI】
H04W64/00 173
H04W4/029
H04W4/80
H04W24/10
H04W84/10 110
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020554122
(86)(22)【出願日】2019-01-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-19
(86)【国際出願番号】 CN2019072940
(87)【国際公開番号】W WO2019192247
(87)【国際公開日】2019-10-10
【審査請求日】2022-01-20
(31)【優先権主張番号】201810292079.8
(32)【優先日】2018-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 大 鵬
(72)【発明者】
【氏名】黄 河
(72)【発明者】
【氏名】陳 詩 軍
(72)【発明者】
【氏名】高 音
(72)【発明者】
【氏名】宋 建 全
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2015-0130768(KR,A)
【文献】特表2021-510960(JP,A)
【文献】CMCC,Consideration on Bluetooth/WLAN measurement collection in MDT[online],3GPP TSG RAN WG2 #101 R2-1803770,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_101/Docs/R2-1803770.zip>,2018年02月23日
【文献】Kyocera,Considerations for MDT with WLAN/BT measurements[online],3GPP TSG RAN WG2 #101 R2-1803426,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_101/Docs/R2-1803426.zip>,2018年02月16日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスネットワーク要素に適用される位置情報測定実現方法であって、
補助測位情報を端末に送信することを含み、前記補助測位情報は、前記端末による測位測定に適しており、
前記端末から前記端末の測位情報を受信することを含み、
前記補助測位情報は、
測位ノードに関する情報を含み、
前記測位ノードは、ブルートゥース(登録商標)ノードを含み、
前記測位ノードに関する前記情報は
前記ブルートゥース(登録商標)ノードの名称を含み、
前記補助測位情報は、フィルタリング指示情報を含み、前記フィルタリング指示情報は、特定の文字列が欠けているデバイス名を有するブルートゥース(登録商標)ノードが前記端末によって除外されるようにフィルタリングされるということを示し、
前記補助測位情報は、さらに、前記端末によって報告される測位ノードの数についての制限しきい値を有する、方法。
【請求項2】
前記補助測位情報を前記端末に送信することは、前記補助測位情報を、無線リソース制御(RRC)シグナリングを通じて前記端末に送信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記補助測位情報を前記端末に送信することは、前記補助測位情報をシステムブロードキャストメッセージを通じて前記端末に送信することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記補助測位情報を前記端末に送信する前に、
コアネットワーク要素、ネットワーク管理デバイス、および近隣の基地局デバイスのうちの1つから前記補助測位情報を取得することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アクセスネットワーク要素は基地局を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
端末に適用される位置情報測定方法であって、
アクセスネットワーク要素によって送信される補助測位情報を受け取ることと、
前記補助測位情報に従って測位測定を行うこととを含み、
前記補助測位情報は、測位ノードに関する情報を含み、
前記測位ノードは、ブルートゥース(登録商標)ノードを含み、
前記測位ノードに関する前記情報は、前記ブルートゥース(登録商標)ノードの名称を含み、
前記補助測位情報は、フィルタリング指示情報を含み、前記フィルタリング指示情報は、特定の文字列が欠けているデバイス名を有するブルートゥース(登録商標)ノードが前記端末によって除外されるようにフィルタリングされるということを示し、
前記補助測位情報は、さらに、前記端末によって報告される測位ノードの数についての制限値を有し、
前記フィルタリング指示情報に従って前記測位ノードをフィルタリングすることを含み、特定の文字列が欠けているデバイス名を有するブルートゥース(登録商標)ノードは前記測位ノードから除外され、
前記フィルタリングの後に得られた測位ノードに従って測位測定を行うことと、
前記端末の測位情報を、前記アクセスネットワーク要素に送信することとを含む、方法。
【請求項7】
前記アクセスネットワーク要素は基地局を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
アクセスネットワーク要素であって、
メモリと、プロセッサと、前記メモリに格納されるとともに前記プロセッサ上で実行可能な位置情報測定実現プログラムとを含み、前記位置情報測定実現プログラムは、前記プロセッサによって実行されると、請求項1に記載の位置情報測定実現方法を実現する、アクセスネットワーク要素。
【請求項9】
前記位置情報測定実現プログラムは、前記プロセッサによって実行されると、請求項2に記載の位置情報測定実現方法を実現する、請求項に記載のアクセスネットワーク要素。
【請求項10】
前記位置情報測定実現プログラムは、前記プロセッサによって実行されると、請求項3に記載の位置情報測定実現方法を実現する、請求項に記載のアクセスネットワーク要素。
【請求項11】
前記位置情報測定実現プログラムは、前記プロセッサによって実行されると、請求項4に記載の位置情報測定実現方法を実現する、請求項に記載のアクセスネットワーク要素。
【請求項12】
前記位置情報測定実現プログラムは、前記プロセッサによって実行されると、請求項5に記載の位置情報測定実現方法を実現する、請求項に記載のアクセスネットワーク要素。
【請求項13】
端末であって、
メモリと、プロセッサと、前記メモリに格納されるとともに前記プロセッサ上で実行可能な位置情報測定プログラムとを含み、前記位置情報測定プログラムは、前記プロセッサによって実行されると、請求項に記載の位置情報測定方法を実現する、端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年4月3日に中華人民共和国特許庁に出願された中国特許出願第201810292079.8号に対する優先権を主張しており、その開示は、本明細書において、その全文が参照により援用される。
【背景技術】
【0002】
技術分野
本願は、ワイヤレス通信の分野に関し、たとえば、位置情報測定方法およびその実現方法、端末ならびにアクセスネットワーク要素に関する。
【0003】
背景
通信技術の継続的な発達により、ワイヤレスフィデリティ(Wifi(登録商標): Wireless Fidelity)技術およびブルートゥース(登録商標)(BT: Bluetooth(登録商標))技術が人々によって広く利用されている。関連するWifi技術およびBT技術は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP: 3rd Generation Partnership Project)システムのための潜在的な屋内測位向上技術として使用され得る。
【0004】
Wifi測位システムは、商業測位サービス(LBS: Location Based service)のために広く利用されている。ユーザ機器(UE: User Equipment)は、Wifi受信機を使用して測位ノード(Wifiノード)の受信信号強度指示(RSSI: received signal strength indication)および他の情報を収集し、測位ノードの位置またはカバレージエリアのデータベースによって位置を決定する。BT測位システムでは、ブルートゥースローエナジー(BLE: Bluetooth Low Energy)ビーコンは、UEのために位置情報および関係するコンテキストインタラクションを提供する潜在的な技術として考えられる。BTビーコンは、BLEを用いてBT信号をブロードキャスト送信する送信機である。UEがBTビーコンに近接している場合、UEは、BTビーコン識別子(ID)を取得し得、BTビーコン位置は、データベースのクエリから取得され得る。
【0005】
専用機器を用いてオペレータによる手動ドライブテストを行うためのコストおよび複雑さを低減するために、3GPPは、ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(UTRAN: Universal Terrestrial Radio Access Network)および進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN: Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)システムのリリース10(Release-10)におけるドライブテスト最小化(MDT: Minimization of Drive Test)の機能を導入することを開始する。
【0006】
MDT機能は、UE(または端末と称される)を使用して測定情報を自動的に収集し、制御プレーン(Control Plane)シグナリングを通じて無線アクセスネットワーク(RAN: Radio Access Network)の関係するネットワーク要素に測定情報を報告し、次いで、ネットワークカバレージの問題を発見および解決するといったネットワーク最適化のためにRANを通じて運用および保守システム(OAM: Operation And Maintenance System)のトレース収集エンティティ(TCE: Trace Collection Entity)に測定情報を報告する。UTRANシステムの場合、RANの関係するネットワーク要素は、主に無線ネットワークコントローラ(RNC: radio network controller)を指す。E-UTRANシステムの場合、RANの関係するネットワーク要素は主に進化型ノードB(eNB: evolved Node B)を指す。
【0007】
Wifi技術およびBT技術の広範な適用により、WifiまたはBT技術を用いることによって屋内測位または屋内測位をサポートするMDT機能をどのように実現するかは、解決すべき技術的課題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
概要
本願の実施形態は、測位処理において消費されるエアインターフェイスリソースおよびコンピューティングリソースを節約し得る位置情報測定方法およびその実現方法、端末、ならびに、アクセスネットワーク要素を提供する。
【0009】
本願の実施形態は、位置情報測定実現方法を提供する。当該方法は、アクセスネットワーク要素に適用され、以下に記載されるステップを含む。
【0010】
補助測位情報が端末に送信され、補助測位情報は、測位測定のために端末によって使用される。
【0011】
本願の実施形態は、位置情報測定方法を提供する。当該方法は、端末に適用され、以下のステップを含む。
【0012】
アクセスネットワーク要素によって送信される補助測位情報が受け取られる。
測位測定は、補助測位情報に従って行われる。
【0013】
本願の実施形態は、アクセスネットワーク要素を提供する。
アクセスネットワーク要素は、メモリと、プロセッサと、メモリに格納されるとともにプロセッサ上で実行可能な位置情報測定実現プログラムとを含み、位置情報測定実現プログラムは、プロセッサによって実行されると、上記位置情報測定実現方法を実現する。
【0014】
本願の実施形態は、端末を提供する。
端末は、メモリと、プロセッサと、メモリに格納されるとともにプロセッサ上で実行可能な位置情報測定プログラムとを含み、位置情報測定プログラムは、プロセッサによって実行されると、上記位置情報測定方法を実現する。
【0015】
本願の実施形態は、コンピュータ読取可能記憶媒体を提供する。コンピュータ読取可能記憶媒体は、プロセッサによって実行されると、上記位置情報測定実現方法を実現する位置情報測定実現プログラムを格納するように構成される。
【0016】
本願の実施形態は、コンピュータ読取可能記憶媒体を提供する。コンピュータ読取可能記憶媒体は、プロセッサによって実行されると、上記位置情報測定方法を実現する位置情報測定プログラムを格納するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本願の実施形態に従った屋内測位システムを示す構造図である。
図2】本願の実施形態1に従った位置情報測定実現方法(アクセスネットワーク要素)のフローチャートである。
図3】本願の実施形態2に従った位置情報測定実現方法(端末)のフローチャートである。
図4】本願の実施形態3に従った位置情報測定の実現のためのアクセスネットワーク要素を示す構造図である。
図5】本願の実施形態4に従った位置情報測定の実現のための端末を示す構造図である。
図6】本願の例1に従った位置情報測定実現方法の情報インタラクションを示す概略図である。
図7】本願の例2に従った位置情報測定実現方法の情報インタラクションを示す概略図である。
図8】本願の例3に従った位置情報測定実現方法の情報インタラクションを示す概略図である。
図9】本願の例4に従った位置情報測定実現方法の情報インタラクションを示す概略図である。
図10】本願の例5に従った位置情報測定実現方法の情報インタラクションを示す概略図である。
図11】本願の例6に従った位置情報測定実現方法の情報インタラクションを示す概略図である。
図12】本願の例7に従った位置情報測定実現方法の情報インタラクションを示す概略図である。
図13】本願の例8に従った位置情報測定実現方法の情報インタラクションを示す概略図である。
図14】本願の例9に従った位置情報測定実現方法の情報インタラクションを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
詳細な説明
以下、図面を参照して本願の実施形態が詳細に説明される。なお、本願における実施形態および特徴は、相反していなければ、互いに組み合わされてもよい。
【0019】
図1は、屋内測位システムを示す。ワイヤレス通信システムとBT(またはWifi)測位技術との組み合わせの元で、オペレータ(またはオペレータによって委任された第三者)のBTまたはWifi測位ノードデバイスが、基地局カバレージエリアにおいて事前に展開される。基地局は、端末がシグナリング構成を通じて屋内測位ノードの測定および報告を実現することを必要とする。屋内測位をサポートする端末が測位ノードの近傍に移動すると、端末は、これらの測位ノードのメディアアクセスレイヤー(MAC:Media Access Control)アドレス情報と信号強度情報とを取得し、基地局に報告する。当該情報を取得した後、基地局は、位置を計算するために使用されるネットワークデバイスに当該情報を報告する。
【0020】
3GPPは、UTRANおよびE-UTRANシステムのリリース10(Release-10)においてMDT機能を導入することを開始する。UTRANは、ノードbおよび無線ネットワークコントローラ(RNC: Radio Network Controller)を含む。E-UTRANは、進化型ノードB(eNB)を含む。UTRANに対応するコアネットワーク(CN: core network)は、ホーム加入者サーバ(HSS: Home Subscriber Server)、モバイル交換局サーバ(MSCS: Mobile Switching Center Server)、および、サービングGPRSサポートノード(SGSN: serving GPRS support node)などを含む。E-UTRANに対応するCNは、HSSおよびモバイル管理エンティティ(MME: Mobile management entity)などを含む。
【0021】
MDT機能は、管理ベースのMDT(Management based MDT)機能とシグナリングベースのMDT(Signaling based MDT)機能とに分類される。E-UTRANシステムは、本明細書において例として使用されている。管理ベースのMDT機能のアクティベーション処理は通常、ネットワーク管理システムと呼ばれる運用および保守システム(運用管理および保守(OAM: Operations Administration and Maintenance))が、MDT構成情報を含むトレースセッションアクティベーション(Trace Session Activation)メッセージをeNBに送信し、eNBが、このメッセージによって特定されるエリア(Area)内の好適なUEを選択し、選択されたUEにMDT構成情報を送信することであるか、または、これを含む。シグナリングベースのMDT機能のアクティベーション処理は、OAMが、指定されたUEのMDT測定をアクティベートするよう、MDT構成情報を含むトレースセッションアクティベーションメッセージをHSSに送信し、HSSが、指定されたUEのMDT構成情報をMMEに送信し、MMEが指定されたUEのMDT構成情報をeNBに送信し、eNBが、最終的に、指定されたUEにMDT構成情報を送信することである。シグナリングベースのMDT機能のアクティベーション処理中は、通常、あるUEが、インターナショナルモバイルサブスクライバーアイデンティティ(IMSI: International Mobile Subscriber Identity)またはインターナショナルモバイルステーションエクイップメントアイデンティティ(IMEI: International Mobile Station Equipment Identity)を使用することにより指定されるか、または、UEの選択は、エリア情報を追加することによって制限される。管理ベースのMDT機能およびシグナリングベースのMDT機能のトレースセッションアクティベーションメッセージは、OAMからのトレース参照(Trace Reference)情報を含み、トレース参照情報は、モバイル国コード(MCC: Mobile Country Code)およびモバイルネットワークコード(MNC: Mobile Network Code)からなる公衆陸上モバイルネットワーク(PLMN: Public Land Mobile Network)情報を含む。
【0022】
端末が測位測定を行う場合、屋内のオペレータによって展開されるBTまたはWifi測位ノードデバイスに加えて、非オペレータによって提供されるBTデバイス(たとえば、車載端末またはハンドヘルド端末)または屋内のプライベートに構成されたWifiデバイスが存在し得る。これらの非オペレータBTデバイスまたはプライベートに構成されたWifiデバイスの情報は、位置情報を計算するのに有用ではない。関連技術において、端末は、オペレータBT/WiFiデバイスと非オペレータBT/WiFiデバイスとを区別できず、すべての近接するデバイスの情報を測定のために報告している。したがって、測定報告において、大量の無効な情報が搬送されている。無効な情報は、貴重なエアインターフェイスリソースを消費し、測位コンピューティングリソースを無駄にすることになる。
【0023】
本願の実施形態の技術的ソリューションは、端末が、ネットワーク側の要件(たとえば、測位ノードのスクリーニング)に従って測位測定を行うことにより、測位測定処理において消費されるエアインターフェイスリソースおよびコンピューティングリソースを節約する位置情報測定方法およびその実現方法を提供する。
【0024】
実施形態1
図2に示すように、本願の本実施形態は、位置情報測定実現方法を提供する。当該方法は、アクセスネットワーク要素に適用され、ステップS210およびS220を含む。
【0025】
ステップS210では、補助測位情報が決定される。
補助測位情報は、測位測定のために端末によって使用される。
【0026】
ステップS220では、補助測位情報が端末に送信される。
本願の実施形態は、位置情報測定方法および実現方法、端末、ならびに、アクセスネットワーク要素を提供する。アクセスネットワーク要素は、補助測位情報を端末に送信し、端末は、補助測位情報に従って測位測定を行う。本願の実施形態の技術的ソリューションは、測位処理において消費されるエアインターフェイスリソースおよびコンピューティングリソースを節約し得る。
【0027】
一実施形態では、測位ノードは、BTノードまたはWifiノードを含む。
一実施形態では、アクセスネットワーク要素は基地局を含む。
【0028】
基地局はeNBまたはgNBであり得る。
一実施形態では、補助測位情報は、測位ノードに関する情報と、端末によって報告される測位ノードの数についての制限しきい値と、有効な測位エリアに関する情報とのうちの少なくとも1つの情報を含む。
【0029】
端末によって報告される測位ノードの数についての制限しきい値は、端末によって報告される測位ノードの数の最大値と、端末によって報告される測位ノードの数の最小値とを含み得るか、または、端末によって報告される測位ノードの数の最大値のみを含む。
【0030】
有効な測位エリアに関する情報は、有効トラッキングエリア(TA: Tracking Area)リストおよびセルリストを含む。
【0031】
一実施形態では、補助測位情報は、フィルタリング指示情報をさらに含んでもよい。フィルタリング指示情報は、端末が測位ノードをフィルタリングするか否かを示すように使用される。フィルタリング指示情報が測位ノードをフィルタリングするよう端末に命令する場合、端末は、補助測位情報要件を満たしていない測位ノードを除外するようフィルタリングし、補助測位情報要件を満たしている測位ノードの検出情報のみを報告するか、または、補助測位情報要件を満たしている測位ノードの検出情報に従って位置計算を行う。フィルタリング指示情報が、測位ノードをフィルタリングしないよう端末に命令する場合、端末は、端末によってリッスンされるすべての測位ノードの検出情報を報告するか、または、端末によってリッスンされるすべての測位ノードの検出情報に従って位置計算を行う。
【0032】
一実施形態では、測位ノードに関する情報は、測位ノードのメディアアクセス制御(MAC)アドレスと、測位ノードの特徴MACアドレスと、測位ノードの名称と、測位ノードの特徴名称と、測位ノードのプロトコルバージョンと、測位ノードの動作帯域と、測位ノードの動作チャンネルと、測位ノードの信号強度と、測位ノードのタイプ情報と、測位ノードの位置情報とのうちの少なくとも1つの情報を含む。
【0033】
測位ノードがBTノード(すなわちBTデバイス)である場合、BTデバイスのMACアドレスは、48ビット(bit)のビーコン識別子(Beacon identifier)であり得る。BTデバイスを展開するオペレータによって購入されるBTデバイスのMACアドレスが連続的であり得ることを考慮すると、48ビットのMACアドレスのうちのいくつかのビットは、オペレータによって展開されるBTデバイスの特徴MACアドレス(MACアドレスの特定部分)として機能し得、そのような特徴MACアドレスは、測位ノードを識別するための補助測位情報として端末に対して構成され得る。BTデバイスの名称について、オペレータは、各BTデバイスのために固有の名称を構成し得る。オペレータによって均一に展開されるBTデバイスについて、すべてのBTデバイスが均一に名称付けされ、この均一に名称付けにおける名称特徴フィールドが、オペレータによって展開されるBTデバイスの特徴名称(名称の特定部分)として使用され得る。BTデバイスの動作周波数範囲は、2400~2483.5MHzであり、オペレータによって展開されるBTデバイスの動作周波数は、その周波数範囲の一部分であってもよい。BTデバイスのプロトコルバージョンは、ブルートゥースプロトコルバージョン5または他のブルートゥースプロトコルバージョンであってもよい。BTの周波数帯域は異なる帯域に分割され得、帯域情報はBTデバイスの動作チャンネルとして使用される。BTデバイスの信号強度は、端末によって受け取られるBTデバイスの受信信号強度指示(RSSI: Received Signal Strength Indication)であり得る。BTデバイスのタイプ情報は、ブルートゥースプロトコルバージョン、送信パワー、アンテナゲインおよびカバレージのうちの少なくとも1つの情報を含み得る。
【0034】
測位ノードがWifiノード(すなわち、Wifiデバイス)である場合、WifiデバイスのMACアドレスは、3GPPプロトコル36.305において定義されるベーシックサービスセット識別子(BSSID: Basic Service Set Identifier)であり得る。Wifiデバイスの名称は、3GPPプロトコル36.305において定義されるサービスセット識別子(SSID: Service Set Identifier)であり得る。Wifiデバイスを展開するオペレータは、異なる名称を有する各Wifiデバイスを構成するか、または、同じ名称を有するWifiデバイスのグループを構成する。Wifiデバイスの特徴名称については、Wifiデバイスを展開するオペレータは、展開されたWifiデバイスに均一に名称付けし得、このような均一な名称付けにおける名称特徴フィールドは、オペレータによって展開されるWifiデバイスの特徴名称(名称の特定の部分)として使用され得る。Wifiデバイスのタイプ情報は、ワイヤレスプロトコルバージョン(たとえば、802.11a/b/g/n/ac/adなど)、送信パワー、アンテナゲイン、およびカバレージのうちの少なくとも1つの情報を含み得る。Wifiデバイスのバージョンは、802.11aまたは他のバージョンであり得る。Wifiデバイスの位置情報は、3GPPプロトコル36.355において定義されるワイヤレスアクセスポイント(AP: Access Point)位置(location)であり得、当該3GPPプロトコル36.355は、位置を直接的に計算するために端末によって使用される。
【0035】
一実施形態では、測位ノードがWifiノードである場合、測位ノードに関する情報は、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)支援データ要素(WADE: WLAN Assistance Data Element)をさらに含み得る。WADEは、3GPPプロトコル36.355におけるWADEであり得る。
【0036】
一実施形態では、補助測位情報を端末に送信するステップは、アクセスネットワーク要素が補助測位情報をシステムブロードキャストメッセージを通じて端末に送信することを含む。
【0037】
一実施形態では、補助測位情報を決定するステップは、アクセスネットワーク要素がコアネットワーク要素から補助測位情報を取得することを含む。
【0038】
アクセスネットワーク要素とコアネットワーク要素との間のインターフェイスは、S1インターフェイスまたはN2インターフェイスである。
【0039】
一実施形態では、コアネットワーク要素は、位置計算センターノード(たとえば、エンハンストサービングモバイル位置センター(E-SMLC: Enhanced Serving Mobile Location Center)デバイス)またはモバイル管理エンティティ(MME: Mobile Management Entity)を含む。
【0040】
一実施形態では、補助測位情報を決定するステップは、アクセスネットワーク要素がネットワーク管理デバイスから補助測位情報を取得することを含む。アクセスネットワーク要素とネットワーク管理デバイスとの間のインターフェイスはノースバウンドインターフェイスである。
【0041】
一実施形態では、補助測位情報を決定するステップは、アクセスネットワーク要素が近隣の基地局デバイスから補助測位情報を取得することを含む。アクセスネットワーク要素と近隣の基地局との間のインターフェイスは、X2インターフェイスまたはXnインターフェイスである。
【0042】
一実施形態では、補助測位情報を決定するステップは、アクセスネットワーク要素が中央ユニット(CU: central unit)および分散ユニット(DU: distributed unit)を含む場合、DUがCUから補助測位情報を取得することを含む。
【0043】
補助測位情報を端末に送信するステップは、アクセスネットワーク要素がCUおよびDUを含む場合、DUが補助測位情報を端末に送信するステップを含む。CUとDUとの間のインターフェイスは、F1インターフェイスである。
【0044】
一実施形態では、当該方法は、補助測位情報が端末に送信された後、アクセスネットワーク要素が端末によって報告される端末測位測定情報を受け取ること、または、アクセスネットワーク要素が端末によって報告される端末測位計算情報を受け取ることをさらに含む。
【0045】
端末測位測定情報は、端末が補助測位情報に従って測定を行った後に取得される位置測定情報である。端末測位計算情報は、端末が補助測位情報に従って測定および位置計算を行った後に取得される位置計算結果情報である。
【0046】
本実施形態では、アクセスネットワーク要素(基地局)は、補助測位情報を端末に送信し、補助測位情報は、測位ノードをフィルタリングするように端末に命令し得る。端末がネットワーク側要件を満たす測位ノードに従って測位測定を行う必要のみがある場合、エアインターフェイスリソースおよびコンピューティングリソースが節約され得る。
【0047】
実施形態2
図3に示すように、本願の本実施形態は、位置情報測定方法を提供する。当該方法は、端末に適用され、ステップS310およびS320を含む。
【0048】
ステップS310では、アクセスネットワーク要素によって送信される補助測位情報が受け取られる。
【0049】
ステップS320では、補助測位情報に従って測位測定が行われる。
一実施形態では、測位ノードは、BTノードまたはWifiノードを含む。
【0050】
一実施形態では、アクセスネットワーク要素は基地局を含む。
基地局はeNBまたはgNBであり得る。
【0051】
一実施形態では、補助測位情報は、測位ノードに関する情報と、端末によって報告される測位ノードの数についての制限しきい値と、有効な測位エリアに関する情報とのうちの少なくとも1つの情報を含む。
【0052】
一実施形態では、測位ノードに関する情報は、測位ノードのMACアドレスと、測位ノードの特徴MACアドレスと、測位ノードの名称と、測位ノードの特徴名称と、測位ノードのプロトコルバージョンと、測位ノードの動作帯域と、測位ノードの動作チャンネルと、測位ノードの信号強度と、測位ノードのタイプ情報と、測位ノードの位置情報とのうちの少なくとも1つの情報を含む。
【0053】
端末によって報告される測位ノードの数についての制限しきい値は、端末によって報告される測位ノードの数の最大値と、端末によって報告される測位ノードの数の最小値とを含み得、または、端末によって報告される測位ノードの数の最大値のみを含む。
【0054】
有効な測位エリアに関する情報は、有効なTA(Tracking Area)リストおよびセルリストを含む。
【0055】
一実施形態では、補助測位情報は、フィルタリング指示情報をさらに含み得る。フィルタリング指示情報は、端末が測位ノードをフィルタリングするか否かを示すように使用される。フィルタリング指示情報が端末に測位ノードをフィルタリングすることを命令する場合、端末は、補助測位情報要件を満たしていない測位ノードを除外するようフィルタリングし、補助測位情報要件を満たしている測位ノードの検出情報のみを報告するか、または、補助測位情報要件を満たしている測位ノードの検出情報に従って位置計算を行う。フィルタリング指示情報が、測位ノードをフィルタリングしないよう端末に命令する場合、端末は、端末によってリッスンされるすべての測位ノードの検出情報を報告するか、または、端末によってリッスンされるすべての測位ノードの検出情報に従って位置計算を行う。
【0056】
一実施形態では、補助測位情報に従って測位測定を実行するステップは、以下のステップを含む。
【0057】
測位ノードは補助測位情報に従ってフィルタリングされ、補助測位情報要件を満たさない測位ノードは除外されるようにフィルタリングされ、フィルタリング後に得られる測位ノードに従って測位測定が行われる。
【0058】
本実施形態では、端末がアクセスネットワーク要素(基地局)によって送信される補助測位情報を受け取った後、端末が複数の測位ノード(オペレータによって展開される測位ノードまたは展開されない測位ノードを含む)の信号を監視する場合、端末は、補助測位情報要件を満たす測位ノード(たとえば、位置を計算するのに有用な測位ノード)を取得するために、補助測位情報要件に従ってすべての監視された測位ノードをフィルタリングし得、端末は、フィルタリング動作後に取得される有効な測位ノードを測定し、測定結果を報告し、これにより、エアインターフェイスリソースおよびコンピューティングリソースが節約される。
【0059】
実施形態3
図4に示されるように、本願の本実施形態は、アクセスネットワーク要素を提供する。アクセスネットワーク要素は、情報決定モジュール401および情報送信モジュール402を含む。
【0060】
情報決定モジュール401は、補助測位情報を決定するように構成され、補助測位情報は、測位測定のために端末によって使用される。
【0061】
情報送信モジュール402は、補助測位情報を端末に送信するように構成される。
一実施形態では、補助測位情報は、測位ノードに関する情報と、端末によって報告される測位ノードの数についての制限しきい値と、有効な測位エリアに関する情報とのうちの少なくとも1つの情報を含む。
【0062】
一実施形態では、測位ノードに関する情報は、測位ノードのMACアドレスと、測位ノードの特徴MACアドレスと、測位ノードの名称と、測位ノードの特徴名称と、測位ノードのプロトコルバージョンと、測位ノードの動作帯域と、測位ノードの動作チャンネルと、測位ノードの信号強度と、測位ノードのタイプ情報と、測位ノードの位置情報とのうちの少なくとも1つの情報を含む。
【0063】
ある実施形態では、情報送信モジュールは、補助測位情報を位置サービス(LCS: Location service)シグナリングまたは無線リソース制御RRCシグナリングを通じて端末に送信する態様を使用することにより補助測位情報を端末に送信するように構成される。
【0064】
一実施形態では、情報送信モジュールは、補助測位情報をシステムブロードキャストメッセージを通じて端末に送信する態様を使用することにより補助測位情報を端末に送信するように構成される。
【0065】
一実施形態では、情報決定モジュールは、コアネットワーク要素から補助測位情報を取得する態様、ネットワーク管理デバイスから補助測位情報を取得する態様、または、近隣の基地局デバイスから補助測位情報を取得する態様を使用することにより補助測位情報を決定するように構成される。
【0066】
一実施形態では、測位ノードは、BTノードまたはWifiノードを含む。
アクセスネットワーク要素は基地局を含む。
【0067】
実施形態4
図5に示すように、本願の本実施形態は、端末を提供する。端末は、情報取得モジュール501および測位測定モジュール502を含む。
【0068】
情報取得モジュール501は、アクセスネットワーク要素によって送信される補助測位情報を受け取るように構成される。
【0069】
測位測定モジュール502は、補助測位情報に従って測位測定を実行するように構成される。
【0070】
一実施形態では、測位ノードは、BTノードまたはWifiノードを含む。
一実施形態では、アクセスネットワーク要素は基地局を含む。
【0071】
基地局はeNBまたはgNBであり得る。
一実施形態では、補助測位情報は、測位ノードに関する情報と、端末によって報告される測位ノードの数についての制限しきい値と、有効な測位エリアに関する情報とのうちの少なくとも1つの情報を含む。
【0072】
一実施形態では、測位ノードに関する情報は、測位ノードのMACアドレスと、測位ノードの特徴MACアドレスと、測位ノードの名称と、測位ノードの特徴名称と、測位ノードのプロトコルバージョンと、測位ノードの動作帯域と、測位ノードの動作チャンネルと、測位ノードの信号強度と、測位ノードのタイプ情報と、測位ノードの位置情報とのうちの少なくとも1つの情報を含む。
【0073】
一実施形態では、測位測定モジュールは、補助測位情報要件を満たさない測位ノードが除外されるようフィルタリングが行われるように、補助測位情報に従って測位ノードをフィルタリングし、フィルタリング後に取得される測位ノードに従って測位測定を行う態様を使用することにより補助測位情報に従って測位測定を実行するように構成される。
【0074】
実施形態5
本願の本実施形態は、アクセスネットワーク要素を提供する。
【0075】
アクセスネットワーク要素は、メモリと、プロセッサと、メモリに格納されるとともにプロセッサ上で実行可能な位置情報測定実現プログラムとを含み、位置情報測定実現プログラムは、プロセッサによって実行されると、実施形態1において記載される位置情報測定実現方法を実現する。
【0076】
実施形態6
本願の本実施形態は、端末を提供する。
【0077】
端末は、メモリと、プロセッサと、メモリに格納されるとともにプロセッサ上で実行可能な位置情報測定プログラムとを含み、位置情報測定プログラムは、プロセッサによって実行されると、実施形態2において記載される位置情報測定方法を実現する。
【0078】
実施形態7
本願の本実施形態は、コンピュータ読取可能記憶媒体を提供する。コンピュータ読取可能記憶媒体は、プロセッサによって実行されると、実施形態1に記載の位置情報測定実現方法を実現する位置情報測定実現プログラムを格納するよう構成される。
【0079】
実施形態8
本願の本実施形態は、コンピュータ読取可能記憶媒体を提供する。コンピュータ読取可能記憶媒体は、プロセッサによって実行されると、実施形態2において記載される位置情報測定方法を実現する位置情報測定プログラムを格納するように構成される。
【0080】
前述の開示された方法のステップ、システム、および装置のすべてまたは部分における機能的なモジュール/ユニットは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、および、それらの適切な組み合わせとして実現され得ることが、当業者によって理解されるであろう。ハードウェア実現例では、上記の記載において言及された機能的なモジュール/ユニットの分割は、物理的構成要素の分割に対応しない場合がある。たとえば、1つの物理的構成要素は、いくつかの機能を有してもよく、または、1つの機能もしくはステップは、いくつかの物理的構成要素によって一緒に実現されてもよい。いくつかまたはすべての構成要素は、デジタル信号プロセッサまたはマイクロコントローラのようなプロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、または、特定用途向け集積回路のような集積回路として実現されてもよい。そのようなソフトウェアは、コンピュータ記憶媒体(または一時的でない媒体)および通信媒体(または一時的である媒体)を含み得るコンピュータ読取可能媒体上で配布され得る。当業者には既知であるように、コンピュータ記憶媒体という用語は、情報(たとえば、コンピュータ読取可能命令、データ構造、プログラムモジュール、または、他のデータ)を格納するための任意の方法または技術において実現される揮発性および不揮発性のリムーバブルおよび非リムーバブル媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM: Random Access Memory)、リードオンリメモリ(ROM: Read-Only Memory)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM: Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM: Compact Disc Read-Only Memory)、デジタルバーサタイルディスク(DVD: Digital Versatile Disc)もしくは他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置、または、所望の情報を格納するために使用されるとともにコンピュータによってアクセス可能な任意の他の媒体を含むが、これらに限定されない。さらに、当業者には既知であるように、通信媒体は一般に、搬送波といった変調されたデータ信号または他の伝送メカニズムにおけるコンピュータ読取可能命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータを含み、任意の情報送達媒体を含み得る。
【0081】
本願の位置情報測定方法およびその実現方法が、以下の例を用いてさらに以下に記載される。
【0082】
例1
この例では、端末は、位置サービス(LCS: location service)をサポートする端末であり、基地局は、eNBまたはgNBである。端末支援測位モードのシナリオでは、基地局は、位置計算センターノード(たとえば、E-SMLCデバイス)から補助測位情報を取得し、当該情報を端末に送信する。
【0083】
この例は、図6に示すように、位置情報測定方法を提供する。この方法は、ステップ1~4を含む。
【0084】
ステップ1では、位置計算センターノードは、補助測位情報を基地局を通じて端末に送信する。
【0085】
ステップ2では、端末は、補助測位情報に従って測位ノードをフィルタリングする。
たとえば、いくつかのオペレータは、そのデバイス名称が、測位ノードデバイスの特徴である特定の文字列を有する展開されたBTノードまたはWifiノードを均一に名称付けし得る。
【0086】
端末がBTデバイスまたはWifiデバイスをサーチすると、いくつかのBTデバイスまたはWifiデバイスは、文字列の特徴に従って、除外されるようにフィルタリングされ得る。したがって、端末は、無関係なBTデバイスまたはWifiデバイスの測定情報をもはや報告することはない。
【0087】
オペレータの他の必要性のために、オペレータは、ネットワークにおいて検出可能なすべてのデータといったより完全な情報を端末が報告することを望む場合がある。この場合において、補助測位情報におけるデバイス特性に合致しないBTデバイスまたはWifiデバイスをサーチするよう、補助測位情報において端末が命令され得ると、デバイス特性に合致しないBTデバイスまたはWifiデバイスについても測定および報告が行われる。
【0088】
ステップ3では、端末は、フィルタリングされた測定結果を基地局を通じて位置計算センターノードに報告する。
【0089】
ステップ4では、位置計算センターノードは、端末の位置を計算する。
他の実施形態では、基地局がCU-DUアーキテクチャをサポートする場合、CUは、DUに対する補助測位情報を構成し得、DUは、CUに対する補助測位情報を構成し得る。
【0090】
他の実施形態では、接続された状態の端末がソース基地局にアクセスした後、当該端末は、LCSシグナリングまたはRRCシグナリングから補助測位情報を取得する。接続された状態の端末がターゲット基地局に移動すると、端末は、LCSシグナリングまたはRRCシグナリングからアップデートされた補助測位情報を取得し、アップデートされた補助測位情報に従って測位ノードをフィルタリングして位置測定を行う。
【0091】
例2
この例では、端末はLCSをサポートする端末であり、基地局はeNBまたはgNBである。端末支援測位モードのシナリオでは、端末は、基地局を通じて位置計算センターノード(たとえばE-SMLCデバイス)からの補助測位情報を要求し、基地局は、位置計算センターノード(たとえばE-SMLCデバイス)から補助測位情報を取得し、当該情報を端末に送信する。
【0092】
この例は、図7に示すように、位置情報測定方法を提供する。当該方法は、ステップ1~5を含む。
【0093】
ステップ1では、端末は、基地局を通じて位置計算センターノードに補助測位情報を構成するよう要求する。
【0094】
端末は、補助測位情報を構成することを要求する際に、付加情報を搬送し得、位置計算センターノードは、付加情報に従って補助測位情報を決定し得る。
【0095】
たとえば、端末は、端末が監視することを望む周波数帯域情報を付加情報に含め得る。位置算出センターノードは、付加情報を受け取った後、端末によって報告された周波数帯域または関連する周波数帯域を補助測位情報として取得し、当該情報を端末に送信する。
【0096】
ステップ2では、位置計算センターノードは、補助測位情報を基地局を通じて端末に送信する。
【0097】
ステップ3では、端末は、補助測位情報に従って測位ノードをフィルタリングする。
ステップ4では、端末は、フィルタリングされた測定結果を基地局を通じて位置計算センターノードに報告する。
【0098】
ステップ5では、位置計算センターノードは、端末の位置を計算する。
例3
この例では、端末は、ログ記録MDT(logged MDT)機能をサポートする端末であり、基地局はeNBまたはgNBである。端末支援測位モードのシナリオでは、基地局は、端末のためのログ記録タイプのMDT測定構成情報を構成する。測定構成情報は補助測位情報を含む。
【0099】
この例は、図8に示すように、位置情報測定方法を提供する。当該方法は、ステップ1~5を含む。
【0100】
ステップ1では、基地局は、端末のためのログ記録タイプのMDT測定構成情報を構成する。ログ記録タイプのMDT測定構成情報は、補助測位情報を含む。
【0101】
ステップ2では、端末は、補助測位情報に従って測位ノードをフィルタリングする。
ステップ3では、基地局は、ログ記録タイプのMDT測定結果の取得を要求する。
【0102】
基地局は、端末にUE情報要求(UE Information Request)メッセージを送信することによって、ログ記録タイプのMDT測定結果の取得を要求し得る。
【0103】
ステップ4では、端末は、ログ記録タイプのMDT測定結果を基地局に報告する。
端末は、UE情報応答(UE Information Response)メッセージを基地局に送信することによって、ログ記録タイプのMDT測定結果を搬送し得る。
【0104】
ステップ5では、基地局は、端末位置を計算するために、測定結果を位置計算センターノードに報告する。
【0105】
例4
この例では、基地局はeNBまたはgNBである。端末支援測位モードのシナリオでは、基地局は、測定を行うために、即時のMDT(immediate MDT)の態様を使用し、基地局は、端末のための無線リソース管理(RRM: Radio Resource Management)測定構成情報を構成する。RRM測定構成情報は、補助測位情報を含む。
【0106】
この例は、図9に示すように、位置情報測定方法を提供する。この方法は、ステップ1~5を含む。
【0107】
ステップ1では、基地局は端末のためのRRM測定構成情報を構成する。RRM測定構成情報は補助測位情報を含む。
【0108】
基地局は、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージを端末に送信することによってRRC測定構成を実行し得る。
【0109】
ステップ2では、端末はRRM測定構成応答を基地局に返す。
端末は、RRC接続再構成完了(RRC Connection Reconfiguration Complete)メッセージを基地局に送信することによってRRM測定構成を実行し得る。
【0110】
ステップ3では、端末は、補助測位情報に従って測位ノードをフィルタリングする。
ステップ4では、端末は、測定結果を基地局に報告する。
【0111】
端末は、基地局に測定報告(measurement report)メッセージを送信することによって測定結果を搬送し得る。
【0112】
ステップ5では、基地局は、端末位置を計算するために、測定結果を位置計算センターノードに報告する。
【0113】
他の実施形態では、接続された状態の端末がソース基地局にアクセスした後、当該端末は、LCSシグナリングまたはRRCシグナリングから補助測位情報を取得する。接続された状態の端末がターゲット基地局に移動すると、端末は、LCSシグナリングまたはRRCシグナリングからアップデートされた補助測位情報を取得し、端末はアップデートされた補助測位情報に従って測位ノードをフィルタリングして位置測定を行う。
【0114】
例5
この例では、基地局はeNBまたはgNBである。端末支援測位モードのシナリオでは、シグナリングベースのMDT機能が基地局と端末との間で使用される。基地局は、コアネットワーク要素、すなわちMMEからシグナリングベースのMDT測定構成を取得する。シグナリングベースのMDT測定構成は補助測位情報を含む。基地局は、シグナリングベースのMDT測定構成を端末に送信する。他の実施形態では、コアネットワーク要素は、認証管理機能(AMF: Authentication Management Function)であってもよい。
【0115】
この例は、図10に示すように、位置情報測定方法を提供する。この方法は、ステップ1~6を含む。
【0116】
ステップ1では、MMEは、シグナリングベースのMDT測定構成情報を基地局に送信する。シグナリングベースのMDT測定構成は補助測位情報を含む。
【0117】
S1インターフェイスメッセージまたはN2インターフェイスメッセージは、MDT測定構成のために、MMEと基地局との間で使用され得る。
【0118】
ステップ2では、基地局はMMEにMDT測定構成応答を返す。
ステップ3では、基地局は、MDT測定のために端末を構成する。構成情報は、補助測位情報を含む。
【0119】
ステップ4では、端末は、補助測位情報に従って測位ノードをフィルタリングする。
ステップ5では、端末はMDT測定結果を基地局に報告する。
【0120】
ステップ6では、基地局は、端末位置を計算するために、MDT測定結果を位置計算センターノードに報告する。
【0121】
例6
この例では、基地局はeNBまたはgNBである。端末支援測位モードのシナリオでは、管理ベースのMDT機能が基地局と端末との間で使用される。基地局は、管理ベースのMDT測定構成をネットワーク管理デバイスから取得する。管理ベースのMDT測定構成は、補助測位情報を含む。基地局は、管理ベースのMDT測定構成を端末に送信する。
【0122】
この例は、図11に示すように、位置情報測定方法を提供する。当該方法は、ステップ1~6を含む。
【0123】
ステップ1では、ネットワーク管理デバイスは、管理ベースのMDT測定構成情報を基地局に送信する。管理ベースのMDT測定構成情報は、補助測位情報を含む。
【0124】
ノースバウンドインターフェイスメッセージは、MDT測定構成のために、ネットワーク管理デバイスと基地局との間で使用され得る。
【0125】
ステップ2では、基地局は、MDT測定構成応答をネットワーク管理デバイスに返す。
ステップ3では、基地局は、MDT測定のために端末を構成する。構成情報は、補助測位情報を含む。
【0126】
ステップ4では、端末は、補助測位情報に従って測位ノードをフィルタリングする。
ステップ5では、端末はMDT測定結果を基地局に報告する。
【0127】
ステップ6では、基地局は、端末位置を計算するために、MDT測定結果を位置計算センターノードに報告する。
【0128】
例7
この例では、基地局1はeNBまたはgNBであり、基地局2もeNBまたはgNBである。端末支援測位モードのシナリオでは、基地局2は、近隣の基地局(たとえば、基地局1)から補助測位情報を取得し、補助測位情報を端末に送信する。
【0129】
この例は、図12に示すように、位置情報測定方法を提供する。当該方法は、ステップ1~6を含む。
【0130】
ステップ1では、基地局1は、補助測位情報を基地局2に送信する。
基地局1および基地局2は近隣の基地局であり、補助測位情報を送信するために、基地局1と基地局2との間ではX2インターフェイスメッセージまたはXnインターフェイスメッセージが使用され得る。
【0131】
ステップ2では、基地局2は、構成応答を基地局1に返す。
ステップ3では、基地局2は、補助測位情報を格納し、当該補助測位情報を端末に送信する。
【0132】
ステップ4では、端末は、補助測位情報に従って測位ノードをフィルタリングする。
ステップ5では、端末は、測定結果を基地局2に報告する。
【0133】
ステップ6では、基地局2は、端末位置を算出するために、測定結果を位置算出センターノードに報告する。
【0134】
例8
この例では、基地局はeNBまたはgNBである。端末測位モード(端末が独立して位置情報を計算する)シナリオでは、基地局は、補助測位情報を端末に送信する。補助測位情報は、測位ノードの位置情報を含む。
【0135】
この例は、図13に示すように、位置情報測定方法を提供する。当該方法は、ステップ1~4を含む。
【0136】
ステップ1では、基地局は、端末に補助測位情報を送信する。補助測位情報は、あらかじめ展開された測位ノードの位置情報を含む。
【0137】
補助測位情報を搬送するメッセージは、LCS構成メッセージであり得る。LCS構成メッセージは、基地局によって構成されるRRC接続再構成(RRC connection reconfiguration)メッセージ、または、ログ記録測定構成(logged measurement configuration)メッセージであり得る。
【0138】
ステップ2では、端末は基地局に構成応答を返す。
ステップ3では、端末は、補助測位情報に従って測位ノードをフィルタリングし、フィルタリングされた測位ノードに従って位置測定および計算を行い、端末の位置計算結果を取得する。
【0139】
ステップ4では、端末は、端末の位置計算結果を基地局に報告する。
例9
この例では、基地局はeNBまたはgNBである。端末支援測位モードのシナリオでは、補助測位情報は、システムブロードキャストメッセージを通じて基地局と端末との間で搬送される。
【0140】
この例は、図14に示すように、位置情報測定方法を提供する。当該方法は、ステップ1~4を含む。
【0141】
ステップ1では、基地局は、システムブロードキャストメッセージを端末に送信する。システムブロードキャストメッセージは、補助測位情報を含む。
【0142】
ステップ2では、端末は、補助測位情報に従って測位ノードをフィルタリングする。
ステップ3では、端末は、測定結果を基地局に報告する。
【0143】
ステップ4では、基地局は、端末位置を計算するために、測定結果を位置計算センターに報告する。
【0144】
他の実施形態では、アイドル状態の端末がソース基地局内に存在する場合、または、接続された状態の端末がソース基地局にアクセスする場合、当該端末は、システムブロードキャストメッセージから補助測位情報を取得し得る。アイドル状態の端末または接続された状態の端末がターゲット基地局に移動した後、当該端末は、システムブロードキャストメッセージからアップデートされた補助測位情報を取得し得る。端末は、アップデートされた補助測位情報に従って測位ノードをフィルタリングし、位置測定を行う。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14