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特許7349491IL-17モジュレーターとしてのスピロ環状インダン類似体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-13
(45)【発行日】2023-09-22
(54)【発明の名称】IL-17モジュレーターとしてのスピロ環状インダン類似体
(51)【国際特許分類】
   C07D 405/12 20060101AFI20230914BHJP
   C07D 413/12 20060101ALI20230914BHJP
   A61K 31/422 20060101ALI20230914BHJP
   A61K 31/4155 20060101ALI20230914BHJP
   C07D 491/107 20060101ALI20230914BHJP
   C07D 493/10 20060101ALI20230914BHJP
   C07D 311/96 20060101ALI20230914BHJP
   C07D 491/20 20060101ALI20230914BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20230914BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20230914BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20230914BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
C07D405/12 CSP
C07D413/12
A61K31/422
A61K31/4155
C07D491/107
C07D493/10
C07D311/96
C07D491/20
C07D405/14
A61P37/02
A61P37/06
A61P29/00
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021500466
(86)(22)【出願日】2019-07-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-18
(86)【国際出願番号】 EP2019068300
(87)【国際公開番号】W WO2020011731
(87)【国際公開日】2020-01-16
【審査請求日】2022-03-29
(31)【優先権主張番号】1811467.8
(32)【優先日】2018-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】1820170.7
(32)【優先日】2018-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】514232085
【氏名又は名称】ユーシービー バイオファルマ エスアールエル
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブレイス、ガレス ニール
(72)【発明者】
【氏名】ブルッキングス、ダニエル クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】フォークス、グレゴリー
(72)【発明者】
【氏名】ルコント、ファビアン クロード
【審査官】星 浩臣
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/044770(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/170266(WO,A1)
【文献】特表2012-505895(JP,A)
【文献】特表2013-513617(JP,A)
【文献】特表2002-533333(JP,A)
【文献】国際公開第2018/003962(WO,A1)
【文献】国際公開第2007/048070(WO,A2)
【文献】国際公開第2008/038692(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはそれらの薬学的に許容される塩:
【化1】

(式中、
環Aは、テトラヒドロピラニルを表し;
BはC-R 表し;
DはC-RまたはNを表し;
EはC-R 表し;
-X-Y-は、-O-C(Y)(Y)-、-N(X)-C(Y)(Y)-、-N(X)-S(O)-、-C(X)(X)-O-、-C(X)(X)-N(Y)-、-C(X)(X)-C(Y)(Y)-、-C(X)(X)-S-、-C(X)(X)-S(O)-、-C(X)(X)-S(O)-、-C(X)(X)-S(O)(N-Y)-、-C(O)-O-、-C(O)-C(Y)(Y)-、-C(O)-S-、-C(S)-O-、-C(S)-N(Y)-、-C(S)-C(Y)(Y)-、-S-C(Y)(Y)-、-S(O)-C(Y)(Y)-、-S(O)-N(Y)-、-S(O)-C(Y)(Y)-、-S(O)(N-X)-N(Y)-、-S(O)(N-X)-C(Y)(Y)-または-C(X)=C(Y)-を表し;
は、水素またはハロゲンを表し;
は、水素またはハロゲンを表し;
は、水素を表し
は、水素、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル、トリフルオロメチル、(C1~6)アルコキシ-(C1~6)アルキル、アミノ(C1~6)アルキル、C3~7シクロアルキル、アリール、C3~7ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールを表し;
は水素、ハロゲンまたはC1~6アルキルを表し;
は水素またはC1~6アルキルを表し;
は水素またはC1~6アルキルを表し;
は、水素、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル、トリフルオロメチル、(C1~6)アルコキシ-(C1~6)アルキル、アミノ(C1~6)アルキル、C3~7シクロアルキル、アリール、C3~7ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールを表し;
は水素、ハロゲンまたはC1~6アルキルを表し;
は水素またはC1~6アルキルを表し;
は水素またはC1~6アルキルを表し;
は、C 3~9 シクロアルキルを表し、この基は、場合により、ハロゲン、シアノ、C 1~6 アルキル、トリフルオロメチル、フェニル、ヒドロキシ、C 1~6 アルコキシ、およびアミノカルボニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されていてもよく;
は、アリールまたはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかは、場合により、C 1~6 アルキル、(C 1~6 )アルキルスルホニル(C 1~6 )アルキル、ジオキソイソチアゾリジニル、テトラヒドロピラニル、C 1~6 アルキルスルホニルアミノおよびジ(C 1~6 )アルキル-スルホキシイミニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されていてもよい)。
【請求項2】
BがC-R を表し;DがC-R を表し;EがC-R を表すか;あるいは、BがC-R を表し;DがNを表し;EがC-R を表し、R 、R 、およびR は請求項1に定義される通りである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
-X-Y-が、-C(X )(X )-O-、-C(X )(X )-N(Y )-、-C(X )(X )-C(Y )(Y )-、-C(O)-O-または-C(X )=C(Y )-を表し、X 、X 、Y 、Y およびY は、請求項1に定義される通りである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
式(IIA)、またはその薬学的に許容される塩によって表される、請求項に記載の化合物:
【化4】

(式中、
Wは、Oを表し;
X、Y、R 、R およびR 請求項1に定義される通りである)。
【請求項5】
式(IIB)、またはその薬学的に許容される塩によって表される、請求項に記載の化合物:
【化5】

(式中、
X、Y 、R およびR 、請求項1に定義される通りであり
は請求項に定義される通りである)。
【請求項6】
がC3~9シクロアルキルを表し、この基が、場合によりC1~6アルキルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されていてもよい、請求項からのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
治療に使用するための、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む、医薬組成物
【請求項8】
IL-17機能のモジュレーターの投与が必要とされる障害の治療および/または予防に使用するための、請求項7に記載する医薬組成物
【請求項9】
炎症性障害または自己免疫障害の治療および/または予防に使用するための、請求項7または8に記載の医薬組成物
【請求項10】
学的に許容される担体含む、請求項7~9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項11】
追加の活性医薬成分をさらに含む、請求項7~10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項12】
IL-17機能のモジュレーターの投与が必要とされる障害を治療および/または予防するための医薬を製造するための、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩の使用。
【請求項13】
前記医薬は、炎症性障害または自己免疫障害を治療および/または予防するために使用される、請求項12に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複素環化合物、および治療におけるその使用に関する。より具体的には、本発明は、薬理学的に活性なスピロ環状インダン誘導体、およびその類似体に関する。これらの化合物は、IL-17活性のモジュレーターとして作用し、したがって、有害な炎症性障害および自己免疫障害を含む病理学的状態を治療および/または予防するための薬剤として有益である。
【0002】
IL-17A(元々はCTLA-8と呼ばれ、IL-17としても知られている)は炎症性サイトカインであり、IL-17ファミリーの創設メンバーである(Rouvierら、J.Immunol.、1993、150、5445~5456)。その後、IL-17Aとおよそ55%のアミノ酸配列相同性を共有する、最も密接に関連するIL-17F(ML-1)を含む、5つの追加のファミリーメンバー(IL-17B~IL-17F)が特定された(Moseleyら、Cytokine Growth Factor Rev.、2003、14、155~174)。IL-17AおよびIL-17Fは、Tヘルパー細胞の近年定義された自己免疫関連サブセットであり、IL-21およびIL-22シグネチャサイトカインも発現する、Th17によって発現される(Kornら、Ann.Rev.Immunol.、2009、27、485~517)。IL-17AおよびIL-17Fはホモダイマーとして発現されるが、IL-17A/Fヘテロダイマーとして発現されることもある(Wrightら、J.Immunol.、2008、181、2799~2805)。IL-17AおよびIL-17Fは、受容体IL-17R、IL-17RCまたはIL-17RA/RC受容体複合体を通してシグナル伝達する(Gaffen、Cytokine、2008、43、402~407)。IL-17AとIL-17Fは共に、いくつかの自己免疫疾患と関連している。
【0003】
したがって、ヒトIL-17活性の強力なモジュレーターである、本発明による化合物は、炎症性障害および自己免疫障害を含む、様々なヒトの病気の治療および/または予防に有益である。
【0004】
さらに、本発明による化合物は、新たな生物学的試験の開発および新たな薬剤の探索に使用するための薬理学的基準として有益となり得る。したがって、本発明の化合物は、薬理学的に活性な化合物を検出するためのアッセイにおける放射性リガンドとして有用となり得る。
【0005】
国際公開第2013/116682号パンフレットおよび国際公開第2014/066726号パンフレットは、IL-17の活性を調節し、炎症性疾患を含む医学的状態の治療に有用であると述べられている別個のクラスの化合物に関する。
【0006】
同時係属中の国際特許出願PCT/EP2018/065558(2018年12月20日に国際公開第2018/229079号パンフレットとして公開)は、ヒトIL-17活性の強力なモジュレーターであり、したがって、炎症性障害および自己免疫障害を含むヒトの病気の治療に有益である、スピロ環状オキソインドリン誘導体およびその類似体を記載している。
【0007】
しかしながら、今日まで利用可能な先行技術のいずれも、本発明によって提供されるスピロ環状インダン誘導体およびその類似体の正確な構造クラスを開示も示唆もしていない。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはそれらの薬学的に許容される塩:
【化1】

(式中、
環Aは、C3~9シクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキルまたはC4~9ヘテロビシクロアルキルを表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく;
BはC-RまたはNを表し;
DはC-RまたはNを表し;
EはC-RまたはNを表し;
-X-Y-は、-O-C(Y)(Y)-、-N(X)-C(Y)(Y)-、-N(X)-S(O)-、-C(X)(X)-O-、-C(X)(X)-N(Y)-、-C(X)(X)-C(Y)(Y)-、-C(X)(X)-S-、-C(X)(X)-S(O)-、-C(X)(X)-S(O)-、-C(X)(X)-S(O)(N-Y)-、-C(O)-O-、-C(O)-C(Y)(Y)-、-C(O)-S-、-C(S)-O-、-C(S)-N(Y)-、-C(S)-C(Y)(Y)-、-S-C(Y)(Y)-、-S(O)-C(Y)(Y)-、-S(O)-N(Y)-、-S(O)-C(Y)(Y)-、-S(O)(N-X)-N(Y)-、-S(O)(N-X)-C(Y)(Y)-または-C(X)=C(Y)-を表し;
は-CORまたは-SOを表すか;あるいはRは、C1~6アルキル、C3~9シクロアルキル、C3~9シクロアルキル(C1~6)アルキル、C5~9スピロシクロアルキル(C1~6)アルキル、アリール、アリール(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロ-シクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリール(C1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく;
は、水素、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1~6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1~6アルキル-スルフィニルまたはC1~6アルキルスルホニルを表し;
は、水素、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1~6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1~6アルキル-スルフィニルまたはC1~6アルキルスルホニルを表し;
は、水素、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1~6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1~6アルキル-スルフィニルまたはC1~6アルキルスルホニルを表し;
は水素を表すか;あるいはRは、C1~6アルキル、C2~7アルケニル、C3~9シクロアルキル、C3~9シクロアルキル(C1~6)アルキル、C3~9シクロアルキリデニル(C1~6)アルキル、C4~9ビシクロアルキル(C1~6)アルキル、C4~9ビシクロアルキリデニル(C1~6)アルキル、C5~9スピロシクロアルキル(C1~6)アルキル、C9~11トリシクロアルキル(C1~6)アルキル、アリール、アリール(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキリデニル(C1~6)アルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリール(C1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく;
は、C1~6アルキル、C2~7アルケニル、C3~9シクロアルキル、C3~9シクロアルキル(C1~6)アルキル、C3~9シクロアルキリデニル(C1~6)アルキル、C4~9ビシクロアルキル(C1~6)アルキル、C4~9ビシクロアルキリデニル(C1~6)アルキル、C5~9スピロシクロアルキル(C1~6)アルキル、C9~11トリシクロアルキル(C1~6)アルキル、アリール、アリール(C1~6)-アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキリデニル(C1~6)アルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリール(C1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく;
は、水素、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル、トリフルオロメチル、(C1~6)アルコキシ-(C1~6)アルキル、アミノ(C1~6)アルキル、C3~7シクロアルキル、アリール、C3~7ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールを表し;
は水素、ハロゲンまたはC1~6アルキルを表し;
は水素またはC1~6アルキルを表し;
は水素またはC1~6アルキルを表し;
は、水素、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル、トリフルオロメチル、(C1~6)アルコキシ-(C1~6)アルキル、アミノ(C1~6)アルキル、C3~7シクロアルキル、アリール、C3~7ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールを表し;
は水素、ハロゲンまたはC1~6アルキルを表し;
は水素またはC1~6アルキルを表し;
は水素またはC1~6アルキルを表す)
を提供する。
【0009】
本発明はまた、治療に使用するための、上に定義される式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはそれらの薬学的に許容される塩を提供する。
【0010】
本発明はまた、IL-17機能のモジュレーターの投与が必要とされる障害の治療および/または予防に使用するための、上に定義される式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはそれらの薬学的に許容される塩を提供する。
【0011】
本発明はまた、IL-17機能のモジュレーターの投与が必要とされる障害を治療および/または予防するための医薬を製造するための、上に定義される式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはそれらの薬学的に許容される塩の使用を提供する。
【0012】
本発明はまた、IL-17機能のモジュレーターの投与が必要とされる障害を治療および/または予防する方法であって、有効量の上に定義される式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはそれらの薬学的に許容される塩を、このような治療を必要とする患者に投与するステップを含む方法を提供する。
【0013】
上記式(I)の化合物中の基のいずれかが場合により置換されていると述べられている場合、この基は未置換であってもよいし、1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい。典型的には、このような基は、未置換であるか、1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されている。好適には、このような基は、未置換であるか、1つまたは2つの置換基によって置換されている。
【0014】
医薬における使用では、式(I)の化合物の塩は、薬学的に許容される塩である。しかしながら、他の塩は、式(I)の化合物またはそれらの薬学的に許容される塩の調製において有用となり得る。薬学的に許容される塩の選択および調製の基礎となる標準的な原理は、例えば、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection and Use、編者P.H.Stahl&C.G.Wermuth、Wiley-VCH、2002に記載されている。式(I)の化合物の好適な薬学的に許容される塩には、例えば、式(I)の化合物の溶液を薬学的に許容される酸の溶液と混合することにより形成され得る酸付加塩が含まれる。
【0015】
本発明はまた、その範囲内に、上記の式(I)の化合物の共結晶を含む。「共結晶」という技術用語は、複数の中性分子成分が1つの結晶性化合物内に明確な化学量論比で存在する状況を記載するために使用される。医薬共結晶の調製により、活性医薬成分の結晶形態を修正することが可能になり、意図した生物活性を損なうことなく、その物理化学的特性を変化させることができる(Pharmaceutical Salts and Co-crystals、編者J.Wouters&L.Quere、RSC Publishing、2012参照)。
【0016】
本発明で使用する化合物に存在し得る好適なアルキル基には、直鎖および分岐C1~6アルキル基、例えばC1~4アルキル基が含まれる。典型的な例としては、メチルおよびエチル基、ならびに直鎖または分岐プロピル、ブチルおよびペンチル基が挙げられる。特定のアルキル基には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、2,2-ジメチルプロピルおよび3-メチルブチルが含まれる。「C1~6アルコキシ」、「C1~6アルキルチオ」、「C1~6アルキルスルホニル」および「C1~6アルキルアミノ」などの派生表現は、これらに応じて解釈される。
【0017】
本発明で使用する化合物に存在し得る好適なアルケニル基には、直鎖および分岐C2~7アルケニル基、例えばC2~4アルケニル基が含まれる。典型的な例としては、ビニル、アリルおよびブテン-1-イルが挙げられる。
【0018】
本明細書で使用される「C3~9シクロアルキル」という用語は、飽和単環式炭化水素から誘導される3~9個の炭素原子の一価基を指し、そのベンゾ縮合類似体を含み得る。好適なC3~9シクロアルキル基には、シクロプロピル、シクロブチル、ベンゾシクロブテニル、シクロペンチル、インダニル、シクロヘキシル、テトラヒドロナフタレニル、シクロヘプチル、ベンゾシクロヘプテニル、シクロオクチルおよびシクロノナニルが含まれる。
【0019】
本明細書で使用される「C3~9シクロアルキリデニル」という用語は、C=C二重結合を介して分子の残りに結合した、飽和単環式炭化水素から誘導される3~9個の炭素原子の一価基を指し、場合によりそのベンゾ縮合類似体を含む。典型的には、このような基には、シクロブチリデニル、シクロペンチリデニル、シクロヘキシリデニル、シクロヘプチリデニル、シクロオクチリデニルおよびシクロノナニリデニルが含まれる。
【0020】
本明細書で使用される「C4~9ビシクロアルキル」という用語は、飽和二環式炭化水素から誘導される4~9個の炭素原子の一価基を指す。典型的なビシクロアルキル基には、ビシクロ[1.1.1]ペンタニル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、ビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[3.3.0]オクタニルおよびビシクロ[3.2.1]オクタニルが含まれる。
【0021】
本明細書で使用される「C4~9ビシクロアルキリデニル」という用語は、C=C二重結合を介して分子の残りに結合した、飽和二環式炭化水素から誘導される4~9個の炭素原子の一価基を指す。典型的には、このような基には、ビシクロ[3.1.0]ヘキサニリデニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニリデニルおよびビシクロ[3.2.1]オクタニリデニルが含まれる。
【0022】
本明細書で使用される「C5~9スピロシクロアルキル」という用語は、2つの環が共通の原子によって連結されている、5~9個の炭素原子を含む飽和二環式環系を指す。好適なスピロシクロアルキル基には、スピロ[2.3]ヘキサニル、スピロ[2.4]ヘプタニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル、スピロ[3.5]ノナニルおよびスピロ[4.4]ノナニルが含まれる。
【0023】
本明細書で使用される「C9~11トリシクロアルキル」という用語は、飽和三環式炭化水素から誘導される9~11個の炭素原子の一価基を指す。典型的なトリシクロアルキル基には、アダマンタニルが含まれる。
【0024】
本明細書で使用される「アリール」という用語は、単一の芳香環または複数の縮合芳香環から誘導される一価炭素環式芳香族基を指す。好適なアリール基には、フェニルおよびナフチル、好ましくはフェニルが含まれる。
【0025】
好適なアリール(C1~6)アルキル基には、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピルおよびナフチルメチルが含まれる。
【0026】
本明細書で使用される「C3~7ヘテロシクロアルキル」という用語は、3~7個の炭素原子ならびに酸素、硫黄および窒素から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む飽和単環式環を指し、そのベンゾ縮合類似体を含み得る。好適なヘテロシクロアルキル基には、オキセタニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニル、ピロリジニル、インドリニル、イソインドリニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロピラニル、クロマニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、ピペラジニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノキサリニル、ヘキサヒドロ-[1,2,5]チアジアゾロ[2,3-a]ピラジニル、ホモピペラジニル、モルホリニル、ベンゾオキサジニル、チオモルホリニル、アゼパニル、オキサゼパニル、ジアゼパニル、チアジアゼパニルおよびアゾカニルが含まれる。
【0027】
本明細書で使用される「C3~7ヘテロシクロアルキリデニル」という用語は、C=C二重結合を介して分子の残りに結合した、3~7個の炭素原子ならびに酸素、硫黄および窒素から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む飽和単環式環を指す。典型的には、このような基には、テトラヒドロピラニリデニルおよびピペリジニリデニルが含まれる。
【0028】
本明細書で使用される「C4~9ヘテロビシクロアルキル」という用語は、炭素原子の1つまたは複数が、酸素、硫黄および窒素から選択される1つまたは複数のヘテロ原子によって置き換えられている、C4~9ビシクロアルキルに対応する。典型的なヘテロビシクロアルキル基には、6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、6-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタニル、6-オキサビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタニル、キヌクリジニル、2-オキサ-5-アザビシクロ-[2.2.2]オクタニル、8-オキサビシクロ[3.2.1]オクタニル、3-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、8-アザビシクロ-[3.2.1]オクタニル、3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタニル、3,6-ジアザビシクロ[3.2.2]ノナニル、3-オキサ-7-アザビシクロ[3.3.1]ノナニル、3,7-ジオキサ-9-アザビシクロ-[3.3.1]ノナニルおよび3,9-ジアザビシクロ[4.2.1]ノナニルが含まれる。
【0029】
本明細書で使用される「ヘテロアリール」という用語は、1つまたは複数の炭素原子が、酸素、硫黄および窒素から選択される1つまたは複数のヘテロ原子によって置き換えられている、単環または複数の縮合環から誘導される少なくとも5個の原子を含む一価芳香族基を指す。好適なヘテロアリール基には、フリル、ベンゾフリル、ジベンゾフリル、チエニル、ベンゾチエニル、チエノ[2,3-c]ピラゾリル、チエノ[3,4-b][1,4]ジオキシニル、ジベンゾチエニル、ピロリル、インドリル、ピロロ[2,3-b]ピリジニル、ピロロ[3,2-c]ピリジニル、ピロロ[3,4-b]ピリジニル、ピラゾリル、ピラゾロ[1,5-a]ピリジニル、ピラゾロ[3,4-d]ピリミジニル、ピラゾロ[1,5-a]ピラジニル、インダゾリル、4,5,6,7-テトラヒドロインダゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、イミダゾ[2,1-b]チアゾリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、イミダゾ[4,5-b]ピリジニル、イミダゾ[1,2-b]-ピリダジニル、プリニル、イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル、イミダゾ[1,2-a]ピラジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジニル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、ピリダジニル、シンノリニル、フタラジニル、ピリミジニル、キナゾリニル、ピラジニル、キノキサリニル、プテリジニル、トリアジニルおよびクロメニル基が含まれる。
【0030】
本明細書で使用される「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素原子、典型的にはフッ素、塩素または臭素を含むことを意図している。
【0031】
式(I)の化合物が1個または複数の不斉中心を有する場合、これらはエナンチオマーとして存在し得る。本発明による化合物が2個以上の不斉中心を有する場合、これらはさらにジアステレオマーとして存在し得る。本発明は、このようなエナンチオマーおよびジアステレオマーの全て、ならびにラセミ体を含む任意の割合のその混合物の使用に及ぶと理解されるべきである。式(I)および以下に示される式は、特に言及または示されない限り、全ての個々の立体異性体およびその全ての可能な混合物を表すことを意図している。さらに、式(I)の化合物は互変異性体、例えばケト(CHC=O)<=>エノール(CH=CHOH)互変異性体またはアミド(NHC=O)<=>ヒドロキシイミン(N=COH)互変異性体として存在し得る。式(I)および以下に示される式は、特に言及または示されない限り、全ての個々の互変異性体およびその全ての可能な混合物を表すことを意図している。
【0032】
式(I)または以下に示される式に存在する各個々の原子は、実際、天然同位体のいずれかの形態で存在することができ、1つまたは複数の最も豊富な同位体が好ましいことが理解されるべきである。例えば、例として、式(I)または以下に示される式に存在する個々の水素原子は、H、H(重水素)またはH(トリチウム)原子、好ましくはHとして存在し得る。同様に、例として、式(I)または以下に示される式に存在する個々の炭素原子は、12C、13Cまたは14C原子、好ましくは12Cとして存在し得る。
【0033】
第1の実施形態では、環Aが場合により置換されたC3~9シクロアルキルを表す。その実施形態の一態様では、環Aが場合により置換されたC4~7シクロアルキルを表す。
【0034】
第2の実施形態では、環Aが場合により置換されたC3~7ヘテロシクロアルキルを表す。その実施形態の一態様では、環Aが場合により置換されたC4~6ヘテロシクロアルキルを表す。
【0035】
第3の実施形態では、環Aが場合により置換されたC4~9ヘテロビシクロアルキルを表す。その実施形態の一態様では、環Aが場合により置換されたC5~7ヘテロビシクロアルキルを表す。
【0036】
典型的には、環Aが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノナニル、オキセタニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、アゼパニル、オキサゼパニル、ジアゼパニル、チアジアゼパニル、アゾカニル、6-オキサ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、6-オキサビシクロ[3.1.1]ヘプタニルまたは8-オキサビシクロ[3.2.1]オクタニルを表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0037】
好適には、環Aが、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニルまたはピペリジニルを表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0038】
特定の実施形態では、環Aがテトラヒドロピラニルを表し、この基が、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0039】
環A上の任意の置換基の典型的な例としては、C1~6アルキル、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、オキソ、C1~6アルコキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、C2~6アルキルカルボニル、アミノ、イミノ、C1~6アルキルアミノおよびジ(C1~6)アルキルアミノから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0040】
環A上の任意の置換基の好適な例としては、C1~6アルキル、オキソおよびイミノから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0041】
環A上の特定の置換基の典型的な例としては、メチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、オキソ、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アセチル、アミノ、イミノ、メチルアミノおよびジメチルアミノから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0042】
環A上の特定の置換基の好適な例としては、メチル、オキソおよびイミノから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0043】
環Aの典型的な例(value)としては、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、(メチル)-テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、(オキソ)テトラヒドロチオピラニル、(ジオキソ)テトラヒドロ-チオピラニル、(イミノ)(オキソ)テトラヒドロチオピラニルおよびピペリジニルが挙げられる。
【0044】
環Aの特定の例はテトラヒドロピラニルである。
一実施形態では、BがC-Rを表す。別の実施形態では、BがNを表す。
一実施形態では、DがC-Rを表す。別の実施形態では、DがNを表す。
一実施形態では、EがC-Rを表す。別の実施形態では、EがNを表す。
【0045】
第1の実施形態では、BがC-Rを表し、DがC-Rを表し、EがC-Rを表す。
第2の実施形態では、BがC-Rを表し、DがC-Rを表し、EがNを表す。
第3の実施形態では、BがC-Rを表し、DがNを表し、EがC-Rを表す。
第4の実施形態では、BがC-Rを表し、DがNを表し、EがNを表す。
第5の実施形態では、BがNを表し、DがC-Rを表し、EがC-Rを表す。
第6の実施形態では、BがNを表し、DがC-Rを表し、EがNを表す。
第7の実施形態では、BがNを表し、DがNを表し、EがC-Rを表す。
第8の実施形態では、BがNを表し、DがNを表し、EがNを表す。
【0046】
好適には、BがC-Rを表し;DがC-RまたはNを表し;EがC-Rを表す。
【0047】
好適には、本発明は、式(I-1)、(I-2)、(I-3)、(I-4)もしくは(I-5)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはそれらの薬学的に許容される塩:
【化2】

(式中、A、X、Y、R、R、RおよびRは上に定義される通りである)
を提供する。
【0048】
適切には、本発明は、上に定義される式(I-1)もしくは(I-3)の化合物、もしくはそのN-オキシド、またはそれらの薬学的に許容される塩を提供する:
第1の実施形態では、-X-Y-が-O-C(Y)(Y)-を表す。
第2の実施形態では、-X-Y-が-N(X)-C(Y)(Y)-を表す。
第3の実施形態では、-X-Y-が-N(X)-S(O)-を表す。
第4の実施形態では、-X-Y-が-C(X)(X)-O-を表す。
第5の実施形態では、-X-Y-が-C(X)(X)-N(Y)-を表す。
第6の実施形態では、-X-Y-が-C(X)(X)-C(Y)(Y)-を表す。
第7の実施形態では、-X-Y-が-C(X)(X)-S-を表す。
第8の実施形態では、-X-Y-が-C(X)(X)-S(O)-を表す。
第9の実施形態では、-X-Y-が-C(X)(X)-S(O)-を表す。
第10の実施形態では、-X-Y-が-C(X)(X)-S(O)(N-Y)-を表す。
第11の実施形態では、-X-Y-が-C(O)-O-を表す。
第12の実施形態では、-X-Y-が-C(O)-C(Y)(Y)-を表す。
第13の実施形態では、-X-Y-が-C(O)-S-を表す。
第14の実施形態では、-X-Y-が-C(S)-O-を表す。
第15の実施形態では、-X-Y-が-C(S)-N(Y)-を表す。
第16の実施形態では、-X-Y-が-C(S)-C(Y)(Y)-を表す。
第17の実施形態では、-X-Y-が-S-C(Y)(Y)-を表す。
第18の実施形態では、-X-Y-が-S(O)-C(Y)(Y)-を表す。
第19の実施形態では、-X-Y-が-S(O)-N(Y)-を表す。
第20の実施形態では、-X-Y-が-S(O)-C(Y)(Y)-を表す。
第21の実施形態では、-X-Y-が-S(O)(N-X)-N(Y)-を表す。
第22の実施形態では、-X-Y-が-S(O)(N-X)-C(Y)(Y)-を表す。
第23の実施形態では、-X-Y-が-C(X)=C(Y)-を表す。
【0049】
典型的には、-X-Y-が、-C(X)(X)-O-、-C(X)(X)-N(Y)-、-C(X)(X)-C(Y)(Y)-、-C(O)-O-または-C(X)=C(Y)-を表す。
【0050】
好適には、本発明は、式(I-11)、(I-12)、(I-13)、(I-14)もしくは(I-15)の化合物もしくはそのN-オキシド、またはそれらの薬学的に許容される塩:
【化3】

(式中、A、B、D、E、X、X、Y、Y、YおよびRは上に定義される通りである)
を提供する。
【0051】
環R上の任意の置換基の典型的な例としては、C1~6アルキル、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1~6アルコキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、C2~6アルキルカルボニル、アミノ、C1~6アルキルアミノおよびジ(C1~6)アルキルアミノから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0052】
環R上の特定の置換基の典型的な例としては、メチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、オキソ、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アセチル、アミノ、メチルアミノおよびジメチルアミノから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0053】
好適には、Rが-CORを表す。
【0054】
典型的には、Rが水素またはハロゲンを表す。
【0055】
第1の実施形態では、Rが水素を表す。第2の実施形態では、Rがハロゲンを表す。その実施形態の第1の態様では、Rがフルオロを表す。その実施形態の第2の態様では、Rがクロロを表す。第3の実施形態では、Rがシアノを表す。第4の実施形態では、RがC1~6アルキル、特にメチルを表す。第5の実施形態では、Rがフルオロメチルを表す。第6の実施形態では、Rがジフルオロメチルを表す。第7の実施形態では、Rがトリフルオロメチルを表す。第8の実施形態では、Rがヒドロキシを表す。第9の実施形態では、RがC1~6アルコキシ、特にメトキシを表す。第10の実施形態では、Rがジフルオロメトキシを表す。第11の実施形態では、Rがトリフルオロメトキシを表す。第12の実施形態では、RがC1~6アルキルスルフィニル、特にメチルスルフィニルを表す。第13の実施形態では、RがC1~6アルキルスルホニル、特にメチルスルホニルを表す。
【0056】
好適には、Rが水素またはフルオロを表す。
【0057】
典型的には、Rが水素またはハロゲンを表す。
【0058】
第1の実施形態では、Rが水素を表す。第2の実施形態では、Rがハロゲンを表す。その実施形態の第1の態様では、Rがフルオロを表す。その実施形態の第2の態様では、Rがクロロを表す。第3の実施形態では、Rがシアノを表す。第4の実施形態では、RがC1~6アルキル、特にメチルを表す。第5の実施形態では、Rがフルオロメチルを表す。第6の実施形態では、Rがジフルオロメチルを表す。第7の実施形態では、Rがトリフルオロメチルを表す。第8の実施形態では、Rがヒドロキシを表す。第9の実施形態では、RがC1~6アルコキシ、特にメトキシを表す。第10の実施形態では、Rがジフルオロメトキシを表す。第11の実施形態では、Rがトリフルオロメトキシを表す。第12の実施形態では、RがC1~6アルキルスルフィニル、特にメチルスルフィニルを表す。第13の実施形態では、RがC1~6アルキルスルホニル、特にメチルスルホニルを表す。
【0059】
適切には、Rが水素、フルオロまたはクロロを表す。
【0060】
好適には、Rが水素またはフルオロを表す。
【0061】
第1の実施形態では、Rが水素を表す。第2の実施形態では、Rがハロゲンを表す。その実施形態の第1の態様では、Rがフルオロを表す。その実施形態の第2の態様では、Rがクロロを表す。第3の実施形態では、Rがシアノを表す。第4の実施形態では、RがC1~6アルキル、特にメチルを表す。第5の実施形態では、Rがフルオロメチルを表す。第6の実施形態では、Rがジフルオロメチルを表す。第7の実施形態では、Rがトリフルオロメチルを表す。第8の実施形態では、Rがヒドロキシを表す。第9の実施形態では、RがC1~6アルコキシ、特にメトキシを表す。第10の実施形態では、Rがジフルオロメトキシを表す。第11の実施形態では、Rがトリフルオロメトキシを表す。第12の実施形態では、RがC1~6アルキルスルフィニル、特にメチルスルフィニルを表す。第13の実施形態では、RがC1~6アルキルスルホニル、特にメチルスルホニルを表す。
【0062】
特定の実施形態では、Rが水素以外である。
【0063】
典型的には、Rが、C3~9シクロアルキル(C1~6)アルキルまたはC3~9シクロアルキリデニル(C1~6)-アルキルを表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0064】
の好適な例としては、シクロヘキシルメチル、シクロオクチルメチルおよびベンゾ-シクロブチリデニルメチルが挙げられ、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0065】
上の任意の置換基の好ましい例としては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル、ヒドロキシ、オキソ、C1~6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、アミノ、C1~6アルキルアミノ、ジ(C1~6)アルキルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルコキシカルボニルアミノ、C1~6アルキル-スルホニルアミノ、ホルミル、C2~6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1~6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C1~6アルキルアミノ-スルホニル、ジ(C1~6)アルキルアミノスルホニル、-R5a、-NHCOR、-NHS(O)、-R、-NHRおよび-CONHRから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられ、R5a、RおよびRは以下に定義される通りである。
【0066】
上の任意の置換基の選択された例としては、ハロゲン、C1~6アルキルおよび-NHCORから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられ、Rは以下に定義される通りである。
【0067】
上の具体的な置換基の好ましい例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル、ヒドロキシ、オキソ、メトキシ、イソプロポキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノ-カルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニル、-R5a、-NHCOR、-NHS(O)、-R、-NHRおよび-CONHRから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられ、R5a、RおよびRは以下に定義される通りである。
【0068】
上の具体的な置換基の選択された例としては、クロロ、メチルおよび-NHCORから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられ、Rは以下に定義される通りである。
【0069】
典型的には、Rが、C3~9シクロアルキル(C1~6)アルキルまたはC3~9シクロアルキリデニル(C1~6)-アルキルを表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0070】
の好適な例としては、シクロヘキシルメチル、シクロオクチルメチルおよびベンゾ-シクロブチリデニルメチルが挙げられ、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0071】
上の任意の置換基の好ましい例としては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル、ヒドロキシ、オキソ、C1~6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、アミノ、C1~6アルキルアミノ、ジ(C1~6)アルキルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルコキシカルボニルアミノ、C1~6アルキル-スルホニルアミノ、ホルミル、C2~6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1~6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C1~6アルキルアミノ-スルホニル、ジ(C1~6)アルキルアミノスルホニル、-R5a、-NHCOR、-NHS(O)、-R、-NHRおよび-CONHRから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられ、R5a、RおよびRは以下に定義される通りである。
【0072】
上の任意の置換基の選択された例としては、ハロゲン、C1~6アルキルおよび-NHCORから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられ、Rは以下に定義される通りである。
【0073】
上の具体的な置換基の好ましい例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル、ヒドロキシ、オキソ、メトキシ、イソプロポキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノ-カルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニル、-R5a、-NHCOR、-NHS(O)、-R、-NHRおよび-CONHRから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられ、R5a、RおよびRは以下に定義される通りである。
【0074】
上の具体的な置換基の選択された例としては、クロロ、メチルおよび-NHCORから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられ、Rは以下に定義される通りである。
【0075】
本発明による化合物の特定のサブクラスは、式(IA)の化合物およびそのN-オキシド、ならびにそれらの薬学的に許容される塩:
【化4】

(式中
A、B、D、E、XおよびYは上に定義される通りであり;
は水素を表すか;あるいはRは、C1~5アルキル、C3~9シクロアルキル、C3~9シクロアルキル(C1~5)アルキル、C4~9ビシクロアルキル、C4~9ビシクロアルキル(C1~5)アルキル、C5~9スピロシクロアルキル、C5~9スピロシクロアルキル(C1~5)アルキル、C9~11トリシクロアルキル、C9~11トリシクロアルキル(C1~5)アルキル、アリール、アリール(C1~5)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル(C1~5)アルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリール(C1~5)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく;
は-NR6a6bまたは-OR6cを表すか;あるいはRは、C1~9アルキル、C3~9シクロアルキル、C3~9シクロアルキル(C1~6)アルキル、アリール、アリール(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル-(C1~6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1~6)アルキルまたはスピロ[(C3~7)ヘテロシクロアルキル][ヘテロアリール]を表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく;
6aは水素を表すか;あるいはR6aは、C1~6アルキル、C3~7シクロアルキル、C3~7シクロアルキル(C1~6)アルキル、アリール、アリール(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1~6)アルキルまたはスピロ[(C3~7)ヘテロシクロアルキル][ヘテロアリール]を表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく;
6bは水素またはC1~6アルキルを表し;
6cは、C1~6アルキル、C3~7シクロアルキル、C3~7シクロアルキル(C1~6)アルキル、アリール、アリール(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリール(C1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい)
によって表される。
【0076】
本発明による化合物の第2のサブクラスは、式(IB)の化合物およびそのN-オキシド、ならびにそれらの薬学的に許容される塩:
【化5】

(式中、
A、B、D、E、X、Y、RおよびRは上に定義される通りである)
によって表される。
【0077】
本発明による化合物の第3のサブクラスは、式(IC)の化合物およびそのN-オキシド、ならびにそれらの薬学的に許容される塩:
【化6】

(式中、
A、B、D、E、X、YおよびRは上に定義される通りであり;
は、アリール、ヘテロアリールまたはスピロ[(C3~7)ヘテロシクロアルキル][ヘテロアリール]を表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい)
によって表される。
【0078】
本発明による化合物の第4のサブクラスは、式(ID)の化合物およびそのN-オキシド、ならびにそれらの薬学的に許容される塩:
【化7】

(式中、
A、B、D、E、X、Y、RおよびRは上に定義される通りである)
によって表される。
【0079】
本発明による化合物の第5のサブクラスは、式(IE)の化合物およびそのN-オキシド、ならびにそれらの薬学的に許容される塩:
【化8】

(式中、
A、B、D、E、X、Y、RおよびRは上に定義される通りである)
によって表される。
【0080】
本発明による化合物の第6のサブクラスは、式(IF)の化合物およびそのN-オキシド、ならびにそれらの薬学的に許容される塩:
【化9】

(式中、
A、B、D、E、X、YおよびRは上に定義される通りであり;
5aは、C3~7シクロアルキル、C4~9ビシクロアルキル、アリール、C3~7ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく;
5bは水素またはC1~6アルキルを表すか;あるいは
5aおよびR5bは、これらが共に結合している炭素原子と一緒になると、C3~7シクロアルキル、C4~9ビシクロアルキルまたはC3~7ヘテロシクロアルキルを表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい)
によって表される。
【0081】
典型的には、Rが水素を表すか;あるいはRが、C1~5アルキル、C3~9シクロアルキル、C3~9シクロアルキル(C1~5)アルキル、C4~9ビシクロアルキル、C4~9ビシクロアルキル(C1~5)アルキル、C5~9スピロ-シクロアルキル、C9~11トリシクロアルキル、C9~11トリシクロアルキル(C1~5)アルキル、アリール、アリール(C1~5)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル(C1~5)アルキルまたはヘテロアリール(C1~5)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0082】
好適には、RがC3~9シクロアルキルを表し、この基が、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0083】
第1の実施形態では、Rが水素を表す。第2の実施形態では、Rが場合により置換されたC1~5アルキルを表す。第3の実施形態では、Rが場合により置換されたC3~9シクロアルキルを表す。第4の実施形態では、Rが場合により置換されたC3~9シクロアルキル(C1~5)アルキルを表す。第5の実施形態では、Rが場合により置換されたC4~9ビシクロアルキルを表す。第6の実施形態では、Rが場合により置換されたC4~9ビシクロアルキル(C1~5)アルキルを表す。第7の実施形態では、Rが場合により置換されたC5~9スピロシクロアルキルを表す。第8の実施形態では、Rが場合により置換されたC5~9スピロシクロアルキル(C1~5)アルキルを表す。第9の実施形態では、Rが場合により置換されたC9~11トリシクロアルキルを表す。第10の実施形態では、Rが場合により置換されたC9~11トリシクロアルキル(C1~5)アルキルを表す。第11の実施形態では、Rが場合により置換されたアリールを表す。第12の実施形態では、Rが場合により置換されたアリール(C1~5)アルキルを表す。第13の実施形態では、Rが場合により置換されたC3~7ヘテロシクロアルキルを表す。第14の実施形態では、Rが場合により置換されたC3~7ヘテロシクロアルキル(C1~5)アルキルを表す。第15の実施形態では、Rが場合により置換されたヘテロアリールを表す。第16の実施形態では、Rが場合により置換されたヘテロアリール(C1~5)アルキルを表す。
【0084】
特定の実施形態では、Rが水素以外である。
【0085】
の典型的な例としては、メチル、シクロブチル、ベンゾシクロブテニル、シクロペンチル、インダニル、シクロヘキシル、テトラヒドロナフタレニル、シクロヘプチル、ベンゾシクロヘプテニル、シクロオクチル、シクロノナニル、シクロブチルメチル、シクロブチルエチル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、ビシクロ[2.2.1]-ヘプタニル、ビシクロ[3.3.0]オクタニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメチル、スピロ[3.3]ヘプタニル、アダマンタニル、アダマンタニルメチル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、テトラヒドロピラニル、アゾカニル、ジヒドロベンゾフラニルメチルおよびピロリルエチルが挙げられ、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0086】
の好適な例としては、シクロヘキシルおよびシクロオクチルが挙げられ、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0087】
上の任意の置換基の典型的な例としては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル、ヒドロキシ、オキソ、C1~6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、アミノ、C1~6アルキルアミノ、ジ(C1~6)アルキルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルコキシカルボニルアミノ、C1~6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2~6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1~6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C1~6アルキルアミノスルホニルおよびジ(C1~6)アルキルアミノスルホニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0088】
上の任意の置換基の好適な例としては、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル、トリフルオロメチル、フェニル、ヒドロキシ、C1~6アルコキシおよびアミノカルボニル、特にC1~6アルキルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0089】
上の具体的な置換基の典型的な例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル、ヒドロキシ、オキソ、メトキシ、イソプロポキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノ-カルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニルおよびジメチルアミノスルホニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0090】
上の具体的な置換基の好適な例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、フェニル、ヒドロキシ、メトキシ、イソプロポキシ、tert-ブトキシおよびアミノカルボニル、特にメチルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0091】
の適切な例としては、水素、tert-ブトキシメチルシクロブチル、メチル-シクロブチル、ジメチルシクロブチル、フェニルシクロブチル、ベンゾシクロブテニル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、インダニル、シクロヘキシル、ジフルオロシクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、トリフルオロメチルシクロヘキシル、テトラヒドロナフタレニル、シクロヘプチル、ベンゾシクロヘプテニル、シクロオクチル、シクロノナニル、シクロブチルメチル、ジフルオロシクロブチル-メチル、ジメチルシクロブチルメチル、シクロブチルエチル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、ビシクロ[2.2.1]-ヘプタニル、ビシクロ[3.3.0]オクタニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメチル、スピロ[3.3]ヘプタニル、アダマンタニル、アダマンタニルメチル、(クロロ)(フルオロ)フェニル、(フルオロ)-(メチル)フェニル、フルオロベンジル、クロロベンジル、(クロロ)(フルオロ)ベンジル、(ブロモ)(クロロ)-ベンジル、(クロロ)(イソプロポキシ)ベンジル、フェニルエチル、クロロフェニルエチル、フェニルプロピル、テトラヒドロピラニル、テトラメチルテトラヒドロピラニル、アゾカニル、ジヒドロベンゾフラニルメチルおよびメチルピロリルエチルが挙げられる。
【0092】
の好ましい例としては、4-メチルシクロヘキシルおよびシクロオクチルが挙げられる。第1の実施形態では、Rが4-メチルシクロヘキシルを表す。第2の実施形態では、Rがシクロオクチルを表す。
【0093】
第1の実施形態では、R5aが場合により置換されたC3~7シクロアルキルを表す。第2の実施形態では、R5aが場合により置換されたC4~9ビシクロアルキルを表す。第3の実施形態では、R5aが場合により置換されたアリールを表す。第4の実施形態では、R5aが場合により置換されたC3~7ヘテロシクロアルキルを表す。第5の実施形態では、R5aが場合により置換されたヘテロアリールを表す。
【0094】
5aの典型的な例としては、シクロブチル、シクロペンチル、ビシクロ[1.1.1]ペンタニル、フェニル、ジヒドロベンゾフラニルおよびピロリルが挙げられ、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0095】
5a上の任意の置換基の典型的な例としては、C1~6アルキル、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル、ヒドロキシ、C1~6アルコキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキル-スルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、C2~6アルキルカルボニル、アミノ、C1~6アルキルアミノおよびジ(C1~6)アルキル-アミノが挙げられる。
【0096】
5a上の任意の置換基の好適な例としては、C1~6アルキルおよびハロゲンが挙げられる。
【0097】
5a上の特定の置換基の典型的な例としては、メチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル、ヒドロキシ、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アセチル、アミノ、メチルアミノおよびジメチルアミノが挙げられる。
【0098】
5a上の特定の置換基の好適な例としては、メチルおよびクロロが挙げられる。
【0099】
5aの好適な例としては、シクロブチル、シクロペンチル、ビシクロ[1.1.1]ペンタニル、フェニル、クロロフェニル、ジヒドロベンゾフラニルおよびメチルピロリルが挙げられる。
【0100】
好適には、R5bが水素、メチルまたはエチルを表す。
【0101】
第1の実施形態では、R5bが水素を表す。第2の実施形態では、R5bがC1~6アルキル、特にメチルまたはエチルを表す。
【0102】
あるいは、R5aおよびR5bが、これらが共に結合している炭素原子と一緒になると、C3~7シクロアルキル、C4~9ビシクロアルキルまたはC3~7ヘテロシクロアルキルを表し得、これらの基のいずれかが、非置換であっても、1つまたは複数の置換基によって、典型的には1つまたは2つの置換基によって置換されていてもよい。
【0103】
第1の実施形態では、R5aおよびR5bが、これらが共に結合している炭素原子と一緒になると、好適には、場合により置換されたC3~7シクロアルキルを表し得る。例としては、シクロブチル、ベンゾシクロブテニル、シクロペンチル、インダニル、シクロヘキシル、テトラヒドロナフタレニル、シクロヘプタニル、ベンゾシクロヘプテニル、シクロオクタニルおよびシクロノナニルが挙げられ、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0104】
第2の実施形態では、R5aおよびR5bが、これらが共に結合している炭素原子と一緒になると、好適には、場合により置換されたC4~9ビシクロアルキルを表し得る。例としては、ビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルおよびビシクロ[3.2.1]オクタニルが挙げられ、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0105】
第3の実施形態では、R5aおよびR5bが、これらが共に結合している炭素原子と一緒になると、好適には、場合により置換されたC3~7ヘテロシクロアルキルを表し得る。例としては、テトラヒドロピラニルおよびピペリジニルが挙げられ、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0106】
このような基上の任意の置換基の典型的な例としては、C1~6アルキル、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル、ヒドロキシ、C1~6アルコキシ、C1~6アルキル-チオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、C2~6アルキルカルボニル、アミノ、C1~6アルキルアミノおよびジ(C1~6)アルキルアミノが挙げられる。
【0107】
このような基上の任意の置換基の好適な例としては、C1~6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニルおよびC1~6アルコキシ、特にハロゲンが挙げられる。
【0108】
このような基上の特定の置換基の典型的な例としては、メチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル、ヒドロキシ、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アセチル、アミノ、メチルアミノおよびジメチルアミノが挙げられる。
【0109】
このような基上の特定の置換基の好適な例としては、メチル、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニルおよびメトキシ、特にクロロが挙げられる。
【0110】
5aおよびR5bの典型的な例としては、これらが共に結合している炭素原子と一緒になると、メチルシクロブチル、ジメチルシクロブチル、フェニルシクロブチル、ベンゾシクロブテニル、メチルベンゾシクロブテニル、クロロベンゾシクロブテニル、メトキシ-ベンゾシクロブテニル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、インダニル、クロロインダニル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、トリフルオロメチルシクロヘキシル、テトラヒドロ-ナフタレニル、シクロヘプタニル、ベンゾシクロヘプテニル、シクロオクタニル、シクロノナニル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、テトラメチル-テトラヒドロピラニルおよびトリフルオロエチルピペリジニルが挙げられる。
【0111】
5aおよびR5bの好適な例としては、これらが共に結合している炭素原子と一緒になると、クロロベンゾシクロブテニルが挙げられる。
【0112】
典型的には、Rが-NR6a6bまたは-OR6cを表すか;あるいはRが、C1~9アルキル、アリール、C3~7ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(C1~6)アルキルまたはスピロ[(C3~7)ヘテロシクロアルキル]-[ヘテロアリール]を表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0113】
適切には、Rがアリールまたはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0114】
好適には、Rがヘテロアリールを表し、この基が、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0115】
第1の実施形態では、Rが場合により置換されたC1~6アルキルを表す。第2の実施形態では、Rが場合により置換されたC3~9シクロアルキルを表す。第3の実施形態では、Rが場合により置換されたC3~9シクロアルキル(C1~6)アルキルを表す。第4の実施形態では、Rが場合により置換されたアリールを表す。第5の実施形態では、Rが場合により置換されたアリール(C1~6)アルキルを表す。第6の実施形態では、Rが場合により置換されたC3~7ヘテロシクロアルキルを表す。第7の実施形態では、Rが場合により置換されたC3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキルを表す。第8の実施形態では、Rが場合により置換されたヘテロアリールを表す。第9の実施形態では、Rが場合により置換されたヘテロアリール(C1~6)アルキルを表す。第10の実施形態では、Rが場合により置換されたスピロ[(C3~7)ヘテロシクロアルキル][ヘテロアリール]を表す。第11の実施形態では、Rが-NR6a6bを表す。第12の実施形態では、Rが-OR6cを表す。
【0116】
の典型的な例としては、-NR6a6bおよび-OR6c;ならびにメチル、tert-ブチル、ヘプタニル、フェニル、ピロリジニル、インドリニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ピロリル、ピラゾリル、ピラゾロ[1,5-a]ピリジニル、4,5,6,7-テトラヒドロピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピリジニルメチルまたはスピロ[テトラヒドロフラン]-[インドール]が挙げられ、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0117】
の適切な例としては、フェニル、ピラゾリル、イソオキサゾリルおよびオキサジアゾリルが挙げられ、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0118】
の好適な例としては、ピラゾリルおよびイソオキサゾリルが挙げられ、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0119】
上の任意の置換基の典型的な例としては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロプロピルメチル、フェニル、フルオロフェニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1~6)アルキル、オキソ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシ(C1~6)アルキル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキル-スルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、C1~6アルキルスルホニルオキシ、アミノ、アミノ(C1~6)アルキル、C1~6アルキル-アミノ、ジ(C1~6)アルキルアミノ、ジ(C1~6)アルキルアミノ(C1~6)アルキル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ(C1~6)アルキル、C2~6アルコキシカルボニルアミノ、C1~6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2~6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1~6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~6)アルキルアミノ-カルボニル、アミノスルホニル、C1~6アルキルアミノスルホニル、ジ(C1~6)アルキルアミノスルホニルおよびジ(C1~6)アルキルスルホキシイミニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。追加の例としては、(C1~6)アルキルスルホニル(C1~6)アルキルおよびジオキソイソチアゾリジニルが挙げられる。
【0120】
上の任意の置換基の適切な例としては、C1~6アルキル、(C1~6)アルキルスルホニル(C1~6)アルキル、ジオキソイソチアゾリジニル、テトラヒドロピラニル、C1~6アルキルスルホニルアミノおよびジ(C1~6)アルキル-スルホキシイミニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0121】
上の任意の置換基の好適な例としては、C1~6アルキルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0122】
上の具体的な置換基の典型的な例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、2-メチルプロピル、ブタン-2-イル、tert-ブチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロプロピルメチル、フェニル、フルオロフェニル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、オキソ、メトキシ、tert-ブトキシ、メトキシメチル、メトキシエチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、メチルスルホニルオキシ、アミノ、アミノメチル、アミノエチル、アミノイソプロピル、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジメチル-アミノエチル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、アセチルアミノ、アセチルアミノエチル、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニルおよびジメチルスルホキシイミニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。追加の例としては、メチルスルホニルメチルおよびジオキソイソチアゾリジニルが挙げられる。
【0123】
上の具体的な置換基の適切な例としては、メチル、エチル、イソプロピル、メチルスルホニルメチル、ジオキソイソチアゾリジニル、テトラヒドロピラニル、メチルスルホニルアミノおよびジメチルスルホキシイミニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0124】
上の具体的な置換基の好適な例としては、メチルおよびエチルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0125】
の例示的な例としては、-NR6a6b、-OR6c、メチル、tert-ブチル、ヒドロキシヘプタニル、フェニル、フルオロフェニル、メチルスルホニルフェニル、ピロリジニル、メチル-ピロリジニル、インドリニル、ピペリジニル、モルホリニル、ジオキソチオモルホリニル、メチル-ピペラジニル、メチルピロリル、メチルピラゾリル、ジメチルピラゾリル、エチルピラゾリル、(エチル)-(フルオロ)ピラゾリル、(エチル)(メチル)ピラゾリル、n-プロピルピラゾリル、イソプロピルピラゾリル、2-メチルプロピルピラゾリル、ブタン-2-イルピラゾリル、ジフルオロメチルピラゾリル、(ジフルオロメチル)-(メチル)ピラゾリル、ジフルオロエチルピラゾリル、トリフルオロエチルピラゾリル、トリフルオロプロピル-ピラゾリル、シクロプロピルピラゾリル、シクロブチルピラゾリル、シクロプロピルメチルピラゾリル、ヒドロキシエチルピラゾリル、メトキシエチルピラゾリル、ジメチルアミノエチルピラゾリル、テトラヒドロピラニルピラゾリル、(メチル)(テトラヒドロピラニル)ピラゾリル、ピラゾロ[1,5-a]-ピリジニル、メチル-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾリル、オキサゾリル、メチルオキサゾリル、エチルオキサゾリル、イソオキサゾリル、メチルイソオキサゾリル、ジメチルイソオキサゾリル、エチルイソオキサゾリル、イソプロピルイソオキサゾリル、tert-ブチルイソオキサゾリル、トリフルオロメチルイソオキサゾリル、シクロプロピルイソオキサゾリル、シクロブチルイソオキサゾリル、メトキシメチルイソオキサゾリル、アミノメチルイソオキサゾリル、アミノイソプロピルイソオキサゾリル、チアゾリル、メチルチアゾリル、ジメチルチアゾリル、イソチアゾリル、メチルイソチアゾリル、メチル-イミダゾリル、メチルオキサジアゾリル、メチルチアジアゾリル、メチルトリアゾリル、ジメチルトリアゾリル、エチルトリアゾリル、メチルテトラゾリル、ピリジニル、メチルピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、メチルピリミジニル、ピリジニルメチル、アミノピリジニルメチルおよびスピロ[テトラヒドロフラン]-[オキソインドール]が挙げられる。追加の値としては、メチルスルホニルメチルフェニル、ジオキソイソチアゾリジニルフェニル、メチルスルホニルアミノフェニル、ジメチルスルホキシイミニルフェニルおよびエチルオキサジアゾリルが挙げられる。
【0126】
の適切な例としては、メチルスルホニルメチルフェニル、ジオキソイソチアゾリジニルフェニル、メチルスルホニルアミノフェニル、ジメチルスルホキシイミニルフェニル、エチルピラゾリル、イソプロピルピラゾリル、テトラヒドロピラニルピラゾリル、メチルイソオキサゾリルおよびエチルオキサジアゾリルが挙げられる。
【0127】
の代表的な例としては、エチルピラゾリルおよびメチルイソオキサゾリルが挙げられる。
【0128】
典型的には、R6aが、C1~6アルキル、C3~7シクロアルキル、アリール(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキルまたはスピロ[(C3~7)ヘテロシクロアルキル][ヘテロアリール]を表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0129】
第1の実施形態では、R6aが水素を表す。第2の実施形態では、R6aが場合により置換されたC1~6アルキルを表す。その実施形態の第1の態様では、R6aが未置換C1~6アルキル、特にメチルを表す。その実施形態の第2の態様では、R6aが、一置換、二置換または三置換C1~6アルキルを表す。第3の実施形態では、R6aが場合により置換されたC3~7シクロアルキルを表す。第4の実施形態では、R6aが場合により置換されたC3~7シクロアルキル(C1~6)アルキルを表す。第5の実施形態では、R6aが場合により置換されたアリールを表す。第6の実施形態では、R6aが場合により置換されたアリール(C1~6)アルキルを表す。第7の実施形態では、R6aが場合により置換されたC3~7ヘテロシクロアルキルを表す。第8の実施形態では、R6aが場合により置換されたC3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキルを表す。第9の実施形態では、R6aが場合により置換されたヘテロアリールを表す。第10の実施形態では、R6aが場合により置換されたヘテロアリール(C1~6)アルキルを表す。第11の実施形態では、R6aが場合により置換されたスピロ[(C3~7)ヘテロシクロアルキル][ヘテロアリール]を表す。
【0130】
6aの典型的な例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、2,2-ジメチル-プロピル、シクロヘキシル、ベンジル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニルおよびスピロ[テトラヒドロフラン][インドール]が挙げられ、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0131】
6a上の任意の置換基の典型的な例としては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、トリフルオロメチル、フェニル、フルオロフェニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1~6)アルキル、オキソ、C1~6アルコキシ、ジフルオロ-メトキシ、トリフルオロメトキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、アミノ、アミノ(C1~6)アルキル、C1~6アルキルアミノ、ジ(C1~6)アルキルアミノ、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ(C1~6)アルキル、C2~6アルコキシカルボニルアミノ、C1~6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2~6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1~6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C1~6アルキルアミノスルホニルおよびジ(C1~6)アルキルアミノスルホニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0132】
6a上の任意の置換基の選択された例としては、トリフルオロメチル、オキソおよびC1~6アルコキシから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0133】
6a上の具体的な置換基の典型的な例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチル、フェニル、フルオロフェニル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、オキソ、メトキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、アミノメチル、アミノエチル、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、アセチル-アミノ、アセチルアミノエチル、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチル-アミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニルおよびジメチルアミノスルホニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0134】
6a上の具体的な置換基の選択された例としては、トリフルオロメチル、オキソおよびメトキシから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0135】
6aの選択された例としては、メチル、エチル、トリフルオロエチル、メトキシエチル、n-プロピル、イソプロピル、2,2-ジメチルプロピル、シクロヘキシル、ベンジル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、オキソテトラヒドロチオピラニルおよびスピロ[テトラヒドロフラン][オキソインドール]が挙げられる。
【0136】
好適には、R6bが、水素、メチル、エチル、n-プロピルまたはイソプロピルを表す。
【0137】
典型的には、R6bが水素またはメチルを表す。
【0138】
第1の実施形態では、R6bが水素を表す。第2の実施形態では、R6bがC1~6アルキルを表す。その実施形態の特定の態様では、R6bが、メチル、エチル、n-プロピルまたはイソプロピル、特にメチルを表す。
【0139】
典型的には、R6cが、C1~6アルキル、C3~7シクロアルキル、C3~7シクロアルキル(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキルまたはヘテロアリール(C1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0140】
第1の実施形態では、R6cが場合により置換されたC1~6アルキルを表す。第2の実施形態では、R6cが場合により置換されたC3~7シクロアルキルを表す。第3の実施形態では、R6cが場合により置換されたC3~7シクロアルキル(C1~6)アルキルを表す。第4の実施形態では、R6cが場合により置換されたアリールを表す。第5の実施形態では、R6cが場合により置換されたアリール(C1~6)アルキルを表す。第6の実施形態では、R6cが場合により置換されたC3~7ヘテロシクロアルキルを表す。第7の実施形態では、R6cが場合により置換されたC3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキルを表す。第8の実施形態では、R6cが場合により置換されたヘテロアリールを表す。第9の実施形態では、R6cが場合により置換されたヘテロアリール(C1~6)アルキルを表す。
【0141】
6cの典型的な例としては、メチル、エチル、イソプロピル、2-メチルプロピル、tert-ブチル、2,2-ジメチルプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロヘキシルメチル、オキセタニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピラニルメチル、ピラゾリルメチル、オキサゾリルメチル、イソオキサゾリルメチル、イミダゾリルメチルおよびピラジニルメチルが挙げられ、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0142】
6c上の任意の置換基の典型的な例としては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、トリフルオロメチル、フェニル、フルオロフェニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1~6)アルキル、オキソ、C1~6アルコキシ、ジフルオロ-メトキシ、トリフルオロメトキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、アミノ、アミノ(C1~6)アルキル、C1~6アルキルアミノ、ジ(C1~6)アルキルアミノ、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ(C1~6)アルキル、C2~6アルコキシカルボニルアミノ、C1~6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2~6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1~6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C1~6アルキルアミノスルホニルおよびジ(C1~6)アルキルアミノスルホニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0143】
6c上の任意の置換基の好適な例としては、C1~6アルキル、トリフルオロメチル、C1~6アルコキシおよびC2~6アルコキシカルボニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0144】
6c上の具体的な置換基の典型的な例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチル、フェニル、フルオロフェニル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、オキソ、メトキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、アミノメチル、アミノエチル、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、アセチル-アミノ、アセチルアミノエチル、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチル-アミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニルおよびジメチルアミノスルホニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0145】
6c上の具体的な置換基の好適な例としては、メチル、トリフルオロメチル、メトキシおよびtert-ブトキシカルボニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0146】
6cの典型的な例としては、メチル、トリフルオロエチル、メトキシエチル、イソプロピル、2-メチルプロピル、tert-ブチル、2,2-ジメチルプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロヘキシルメチル、オキセタニル、メチルオキセタニル、アゼチジニル、tert-ブトキシカルボニルアゼチジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピラニルメチル、メチルピラゾリルメチル、オキサゾリルメチル、イソオキサゾリルメチル、メチルイミダゾリルメチルおよびピラジニルメチルが挙げられる。
【0147】
第1の実施形態では、Rがアリールを表し、この基が、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。第2の実施形態では、Rがヘテロアリールを表し、この基が、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。第3の実施形態では、Rがスピロ[(C3~7)ヘテロシクロアルキル][ヘテロアリール]を表し、この基が、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0148】
の典型的な例としては、フェニル、ピラゾロ[1,5-a]ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、イミダゾ[1,2-b]ピリダジニル、プリニル、ピリジニル、ピリダジニル、シンノリニル、ピリミジニル、ピラジニルおよびスピロ[テトラヒドロピラニル][インドール]が挙げられ、これらの基のいずれかが、場合により1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。
【0149】
上の任意の置換基の典型的な例としては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フェニル、フルオロフェニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1~6)アルキル、オキソ、C1~6アルコキシ、ジフルオロ-メトキシ、トリフルオロメトキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、アミノ、アミノ(C1~6)アルキル、C1~6アルキルアミノ、ジ(C1~6)アルキルアミノ、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ(C1~6)アルキル、C2~6アルコキシカルボニルアミノ、C1~6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2~6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1~6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C1~6アルキルアミノスルホニルおよびジ(C1~6)アルキルアミノスルホニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0150】
上の任意の置換基の好適な例としては、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、オキソ、C1~6アルコキシ、ジフルオロメトキシおよびジ(C1~6)アルキルアミノから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0151】
上の具体的な置換基の典型的な例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フェニル、フルオロフェニル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、オキソ、メトキシ、イソプロポキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、アミノメチル、アミノエチル、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、アセチル-アミノ、アセチルアミノエチル、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチル-アミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニルおよびジメチルアミノスルホニルから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0152】
上の具体的な置換基の好適な例としては、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、エチル、イソプロピル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、オキソ、メトキシ、イソプロポキシ、ジフルオロメトキシおよびジメチルアミノから独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基が挙げられる。
【0153】
の選択された例としては、フェニル、ピラゾロ[1,5-a]ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、フルオロベンゾオキサゾリル、メチルベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、フルオロ-ベンゾイミダゾリル、イミダゾ[1,2-b]ピリダジニル、プリニル、ピリジニル、シアノピリジニル、メチル-ピリジニル、メトキシピリジニル、ピリダジニル、クロロピリダジニル、シアノピリダジニル、メチルピリダジニル、エチルピリダジニル、イソプロピルピリダジニル、ジフルオロメチルピリダジニル、トリフルオロメチルピリダジニル、メトキシピリダジニル、イソプロポキシピリダジニル、ジフルオロメトキシピリダジニル、ジメチルアミノピリダジニル、シンノリニル、ピリミジニル、ピラジニル、メチルピラジニルおよびスピロ[テトラヒドロピラニル][オキソインドール]が挙げられる。
【0154】
典型的には、Xが水素、ハロゲンまたはC1~6アルキルを表す。
【0155】
好適には、Xが水素またはハロゲンを表す。
【0156】
第1の実施形態では、Xが水素を表す。第2の実施形態では、Xがハロゲンを表す。その実施形態の第1の態様では、Xがフルオロを表す。その実施形態の第2の態様では、Xがクロロを表す。第3の実施形態では、XがC1~6アルキル、特にメチルを表す。
【0157】
の典型的な例としては、水素、フルオロ、クロロおよびメチルが挙げられる。
【0158】
の好適な例としては、水素およびフルオロが挙げられる。
【0159】
第1の実施形態では、Xが水素を表す。第2の実施形態では、Xがハロゲンを表す。その実施形態の第1の態様では、Xがフルオロを表す。その実施形態の第2の態様では、Xがクロロを表す。第3の実施形態では、XがC1~6アルキル、特にメチルを表す。
【0160】
典型的には、Xが水素またはメチルを表す。
【0161】
第1の実施形態では、Xが水素を表す。第2の実施形態では、XがC1~6アルキル、特にメチルを表す。
【0162】
典型的には、Xが水素またはメチルを表す。
【0163】
第1の実施形態では、Xが水素を表す。第2の実施形態では、XがC1~6アルキル、特にメチルを表す。
【0164】
典型的には、Yが水素、ハロゲンまたはC1~6アルキルを表す。
【0165】
好適には、Yが水素またはハロゲンを表す。
【0166】
第1の実施形態では、Yが水素を表す。第2の実施形態では、Yがハロゲンを表す。その実施形態の第1の態様では、Yがフルオロを表す。その実施形態の第2の態様では、Yがクロロを表す。第3の実施形態では、YがC1~6アルキル、特にメチルを表す。
【0167】
の典型的な例としては、水素、フルオロ、クロロおよびメチルが挙げられる。
【0168】
の好適な例としては、水素およびフルオロが挙げられる。
【0169】
第1の実施形態では、Yが水素を表す。第2の実施形態では、Yがハロゲンを表す。その実施形態の第1の態様では、Yがフルオロを表す。その実施形態の第2の態様では、Yがクロロを表す。第3の実施形態では、YがC1~6アルキル、特にメチルを表す。
【0170】
典型的には、Yが水素またはメチルを表す。
【0171】
第1の実施形態では、Yが水素を表す。第2の実施形態では、YがC1~6アルキル、特にメチルを表す。
【0172】
典型的には、Yが水素またはメチルを表す。
【0173】
第1の実施形態では、Yが水素を表す。第2の実施形態では、YがC1~6アルキル、特にメチルを表す。
【0174】
上記の式(IA)の化合物の1つのサブクラスは、式(IIA)の化合物、およびその薬学的に許容される塩:
【化10】

(式中、
Wは、O、S、S(O)、S(O)、S(O)(NH)またはN-R17を表し;
17は水素またはC1~6アルキルを表し;
X、Y、R、R、RおよびRは上に定義される通りである)
によって表される。
【0175】
典型的には、Wが、O、S、S(O)、S(O)またはN-R17を表す。
【0176】
好適には、WがO、SまたはN-R17を表す。
【0177】
第1の実施形態では、WがOを表す。第2の実施形態では、WがSを表す。第3の実施形態では、WがS(O)を表す。第4の実施形態では、WがS(O)を表す。第5の実施形態では、WがS(O)(NH)を表す。第6の実施形態では、WがN-R17を表す。
【0178】
好適には、R17が水素またはメチルを表す。
【0179】
第1の実施形態では、R17が水素を表す。第2の実施形態では、R17がC1~6アルキルを表す。その実施形態の第1の態様では、R17がメチルを表す。
【0180】
上記の式(IA)の化合物の別のサブクラスは、式(IIB)の化合物、およびその薬学的に許容される塩:
【化11】

(式中、W、X、Y、R、RおよびRは上に定義される通りである)
によって表される。
【0181】
本発明による具体的な新規な化合物には、その調製が添付の例に記載されている化合物の各々、ならびにそれらの薬学的に許容される塩および溶媒和物が含まれる。
【0182】
本発明による化合物は、炎症性障害および自己免疫障害を含む、様々なヒトの病気の治療および/または予防に有益である。
【0183】
本発明による化合物は、炎症性IL-17サイトカインによって媒介される、または炎症性IL-17サイトカインのレベル上昇に関連する病理学的障害の治療および/または予防に有用である。一般に、病理学的状態は、感染症(ウイルス、細菌、真菌、寄生生物)、感染症に伴う内毒素ショック、関節炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎、全身性若年性特発性関節炎(JIA)、全身性エリテマトーデス(SLE)、喘息、慢性閉塞性気道疾患(COAD)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、急性肺損傷、骨盤内炎症性疾患、アルツハイマー病、クローン病、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、キャッスルマン病、強直性脊椎炎およびその他の脊椎関節症、皮膚筋炎、心筋炎、ブドウ膜炎、眼球突出、自己免疫性甲状腺炎、ペイロニー病、セリアック病、胆嚢疾患、毛巣疾患、腹膜炎、乾癬、アトピー性皮膚炎、血管炎、外科的癒着、脳卒中、自己免疫性糖尿病、I型糖尿病、ライム関節炎、髄膜脳炎、中枢神経系および末梢神経系の免疫媒介炎症性障害(例えば、多発性硬化症およびギランバレー症候群)、他の自己免疫障害、膵炎、外傷(外科手術)、移植片対宿主病、移植拒絶、線維症(肺線維症、肝線維症、腎線維症、強皮症または全身性硬化症を含む)、がん(黒色腫、肝芽腫、肉腫、扁平上皮癌、移行上皮がん、卵巣がんなどの固形腫瘍と血液悪性腫瘍の両方、特に急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、胃がんおよび結腸がん)、心疾患(心筋梗塞などの虚血性疾患および粥上動脈硬化、血管内凝固を含む)、骨吸収、骨粗しょう症、歯周炎、低酸症ならびに疼痛(特に炎症に関連する疼痛)からなる群から選択される。
【0184】
国際公開第2009/089036号パンフレットは、IL-17活性のモジュレーターを投与して、眼炎症性障害、特にドライアイ症候群(DES)を含む眼表面炎症性障害を阻害またはその重症度を軽減することができることを明らかにしている。結果として、本発明による化合物は、IL-17媒介眼炎症性障害、特にドライアイ症候群を含むIL-17媒介眼表面炎症性障害の治療および/または予防に有用である。眼表面炎症性障害には、ドライアイ症候群、全層角膜移植、角膜移植、表層または部分移植、選択的内皮移植、角膜血管新生、人工角膜移植手術、角膜眼表面炎症状態、結膜瘢痕障害、眼の自己免疫状態、類天疱瘡症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群、眼アレルギー、重度のアレルギー性(アトピー性)眼疾患、結膜炎および細菌性角膜炎が含まれる。ドライアイ症候群の特定のカテゴリーには、乾性角結膜炎(KCS)、シェーグレン症候群、シェーグレン症候群関連乾性角結膜炎、非シェーグレン症候群関連乾性角結膜炎、乾性角膜炎、乾燥症候群、眼球乾燥症、涙膜障害、涙液産生の減少、水性涙液欠乏(ATD)、マイボーム腺機能不全および蒸発損失が含まれる。
【0185】
例示的には、本発明の化合物は、関節炎、関節リウマチ、乾癬、乾癬性関節炎、全身性若年性特発性関節炎(JIA)、全身性エリテマトーデス(SLE)、喘息、慢性閉塞性気道疾患、慢性閉塞性肺疾患、アトピー性皮膚炎、強皮症、全身性硬化症、肺線維症、炎症性腸疾患(クローン病および潰瘍性大腸炎を含む)、強直性脊椎炎およびその他の脊椎関節症、がんならびに疼痛(特に炎症に関連する疼痛)からなる群から選択される病理学的障害の治療および/または予防に有用であり得る。
【0186】
好適には、本発明の化合物は、乾癬、乾癬性関節炎または強直性脊椎炎の治療および/または予防に有用である。
【0187】
本発明はまた、上記の本発明による化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩を、1つまたは複数の薬学的に許容される担体と共に含む医薬組成物を提供する。
【0188】
本発明による医薬組成物は、経口、頬側、非経口、経鼻、局所、眼もしくは直腸投与に適した形態、または吸入もしくは吹送による投与に適した形態をとることができる。
【0189】
経口投与のために、医薬組成物は、例えば、結合剤(例えば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、ラクトース、微結晶性セルロースまたはリン酸水素カルシウム);潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリカ);崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプンまたはグリコール酸ナトリウム);または湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)などの薬学的に許容される賦形剤を用いて慣用的な手段によって調製された錠剤、ロゼンジまたはカプセル剤の形態をとることができる。錠剤は、当技術分野で周知の方法によってコーティングされ得る。経口投与のための液体製剤は、例えば、溶液、シロップもしくは懸濁液の形態をとってもよいし、または使用前に水もしくは他の好適なビヒクルで構成するための乾燥生成物として提供されてもよい。このような液体製剤は、懸濁剤、乳化剤、非水性ビヒクルまたは保存剤などの薬学的に許容される添加剤を用いて慣用的な手段によって調製することができる。製剤はまた、適宜、緩衝塩、香味剤、着色剤または甘味剤を含有してもよい。
【0190】
経口投与のための製剤は、活性化合物の制御放出をもたらすように適切に製剤化され得る。
【0191】
頬側投与のために、組成物は、慣用的な様式で製剤化された錠剤またはロゼンジの形態をとり得る。
【0192】
本発明による化合物は、注射、例えばボーラス注射または注入による非経口投与のために製剤化され得る。注射用製剤は、例えば、ガラスアンプルまたは複数用量容器(例えば、ガラスバイアル)の単位剤形で提供することができる。注射用組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液またはエマルジョンのような形態をとることができ、懸濁剤、安定化剤、保存剤および/または分散剤などの調合剤(formulatory agent)を含有し得る。あるいは、有効成分は、使用前に好適なビヒクル、例えば発熱物質を含まない滅菌水で構成するための粉末形態であってもよい。
【0193】
上記の製剤に加えて、本発明による化合物は、デポー製剤として製剤化することもできる。このような長時間作用性製剤は、移植または筋肉内注射によって投与することができる。
【0194】
経鼻投与または吸入による投与のために、本発明による化合物は、好都合には、好適な噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、フルオロトリクロロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素もしくは他の好適なガスまたはガスの混合物を使用して、加圧パックまたはネブライザー用のエアロゾルスプレー提示の形態で送達することができる。
【0195】
組成物は、所望であれば、有効成分を含有する1つまたは複数の単位剤形を含有し得るパックまたはディスペンサー装置で提供することができる。パックまたは分配装置は、投与のための指示書を伴ってもよい。
【0196】
局所投与のために、本発明による化合物は、好都合には、1つまたは複数の薬学的に許容される担体に懸濁または溶解した活性成分を含有する好適な軟膏に製剤化することができる。具体的な担体としては、例えば、鉱油、流動石油、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、乳化ワックスおよび水が挙げられる。あるいは、本発明による化合物は、1つまたは複数の薬学的に許容される担体に懸濁または溶解した活性成分を含有する好適なローションに製剤化することができる。具体的な担体としては、例えば、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、ベンジルアルコール、2-オクチルドデカノールおよび水が挙げられる。
【0197】
眼投与のために、本発明による化合物は、好都合には、保存剤(殺菌剤または殺真菌剤、例えば硝酸フェニル水銀、塩化ベンザルコニウムまたは酢酸クロルヘキシジンなど)を含むまたは含まない、等張性pH調整滅菌生理食塩水中の微粒子化懸濁液として製剤化することができる。あるいは、眼投与のために、本発明による化合物を、ワセリンなどの軟膏に製剤化することができる。
【0198】
直腸投与のために、本発明による化合物は、好都合には、坐剤として製剤化することができる。これらは、活性成分を、室温では固体であるが直腸温度では液体であるので、直腸で溶融して活性成分を放出する好適な非刺激性賦形剤と混合することによって調製することができる。このような物質としては、例えば、カカオ脂、蜜蝋およびポリエチレングリコールが挙げられる。
【0199】
特定の状態の予防または治療に必要とされる本発明による化合物の量は、選択される化合物および治療される患者の状態に応じて変化する。しかしながら、一般的に、1日投与量は、経口または頬側投与の場合、約10ng/kg~1000mg/kg、典型的には100ng/kg~100mg/kg、例えば約0.01mg/kg~40mg/kg体重、非経口投与の場合、約10ng/kg~50mg/kg体重、および経鼻投与または吸入もしくは吹送による投与の場合、約0.05mg~約1000mg、例えば約0.5mg~約1000mgに及び得る。
【0200】
所望であれば、本発明による化合物は、別の薬学的に活性な薬剤、例えば、抗炎症分子と共投与され得る。
【0201】
が-CORを表す上記の式(I)の化合物は、式RCOHのカルボン酸またはその塩、例えばそのリチウム塩を、式(III)の化合物:
【化12】

(式中、A、B、D、E、X、YおよびRは上に定義される通りである)
と反応させるステップを含むプロセスによって調製することができる。
【0202】
この反応は、好都合には、カップリング剤の存在下で達成される。
【0203】
好適なカップリング剤には、2-(7-アザ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU)が含まれ、この場合、反応は一般に、好適には有機アミン、例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミンなどのトリアルキルアミンを含み得る塩基の存在下で行うことができる。この反応は、好都合には、好適な溶媒、例えば、ジクロロメタンなどの塩素化溶媒、またはN,N-ジメチルホルムアミドなどの双極性非プロトン性溶媒中、周囲温度で実施する。
【0204】
あるいは、カップリング剤は、2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサ-トリホスホリナン2,4,6-トリオキシド(プロピルホスホン酸無水物)であり得、この場合、反応は一般に、好適には有機アミン、例えばトリエチルアミンもしくはN,N-ジイソプロピルエチルアミンなどのトリアルキルアミン、またはピリジンなどの芳香族塩基を含み得る塩基の存在下で行うことができる。この反応は、好都合には、好適な溶媒、例えば、典型的にはテトラヒドロフランなどの環状エーテルまたはジクロロメタンなどの塩素化溶媒と混和した、酢酸エチルなどの有機エステル中、周囲温度または高温で実施する。
【0205】
あるいは、カップリング剤は、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチル-カルボジイミド塩酸塩であり得、この場合、反応は一般に、酸、例えば、酢酸などの有機酸の存在下で行うことができる。この反応は、好都合には、好適な溶媒、例えばテトラヒドロフランなどの環状エーテル中、高温度で実施する。
【0206】
が-CH(R)N(H)C(O)Rを表す場合、式RCOHの中間体を、(i)式R-COHのカルボン酸を式(IV)の化合物:
【化13】

(式中、AlkはC1~4アルキル、例えばメチルを表し、RおよびRは上に定義される通りである)
と、化合物(III)と式RCOHのカルボン酸との間の反応について上記の条件と同様の条件下で反応させるステップと;(ii)塩基による処理によって、得られた物質を鹸化するステップとを含む2段階手順によって調製することができる。
【0207】
化合物(III)と式RCOHのカルボン酸との間の反応に関して、ステップ(i)で使用されるカップリング剤は、好適には、HATU;またはプロピルホスホン酸無水物;またはN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩であり得る。
【0208】
好適には、カップリング剤は、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩および1-ヒドロキシベンゾトリアゾールであり得、この場合、反応は一般に、塩基、例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミンなどの有機アミンの存在下で行うことができる。この反応は、好都合には、好適な溶媒、例えば、N,N-ジメチルホルムアミドなどの双極性非プロトン性溶媒中、周囲温度で実施する。
【0209】
ステップ(ii)の鹸化反応は、一般に、塩基による処理によって行う。好適な塩基には、無機水酸化物、例えば水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物が含まれる。上記の手順のステップ(ii)で水酸化リチウムが使用される場合、生成物は式RCOHのカルボン酸のリチウム塩となり得る。
【0210】
ステップ(ii)は、好都合には、水および好適な有機溶媒、例えば、場合によりメタノールなどのC1~4アルカノールと混和した、テトラヒドロフランなどの環状エーテル中、周囲温度で行う。
【0211】
別の手順では、Rが-SOを表す上記の式(I)の化合物を、式RSOClの化合物を、上に定義される式(III)の化合物と反応させるステップを含むプロセスによって調製することができる。
【0212】
この反応は、好都合には、好適な溶媒、例えば、ジクロロメタンなどの塩素化炭化水素溶媒中、塩基、例えば、トリエチルアミンなどの有機塩基の存在下、周囲温度で達成される。
【0213】
別の手順では、Rが-CORを表す上記の式(I)の化合物を、式RCONHのアミドを式(V)の化合物:
【化14】

(式中、A、B、D、E、X、YおよびRは上に定義される通りであり、Lは好適な脱離基を表す)
と、遷移金属触媒の存在下で反応させるステップを含むプロセスによって調製することができる。
【0214】
脱離基Lは、好適には、ハロゲン原子、例えばクロロまたはブロモである。
【0215】
遷移金属触媒は、好適には、[(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-3,6-ジメトキシ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)-2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホナート(tBuBrettPhos Pd G3)であり、この場合、反応は一般に、2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-2’,4’,6’-トリイソプロピル-3,6-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル(tBuBrettPhos)の存在下で行う。この反応は、好都合には、好適な溶媒、例えば、tert-ブタノールなどの低級アルカノール中、塩基、例えば、炭酸カリウムなどの無機塩基の存在下、高温で行う。
【0216】
あるいは、遷移金属触媒は、好適には、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)であり得、この場合、反応は一般に、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(XPhos)または4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(キサントホス)の存在下で行う。この反応は、好都合には、好適な溶媒、例えば、1,4-ジオキサンなどの環状エーテル、またはtert-ブタノールなどのC1~6アルカノール中、塩基、例えば炭酸カリウムまたは炭酸セシウムなどの炭酸塩の存在下、高温で行う。
【0217】
別の手順では、Rがアリールまたはヘテロアリール部分である上記の式(I)の化合物を、式R-NHの化合物を、上に定義される式(V)の化合物と、遷移金属触媒の存在下で反応させるステップを含むプロセスによって調製することができる。
【0218】
遷移金属触媒は、好適には、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)であり、この場合、反応は一般に、2-(ジ-tert-ブチル)-ホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(tert-BuXPhos)の存在下で行う。この反応は、好都合には、好適な溶媒、例えば、1,4-ジオキサンなどの環状エーテル中、塩基、例えばナトリウムtert-ブトキシドなどのtert-ブトキシド塩の存在下、高温で行う。
【0219】
別の手順では、上記の式(IA)の化合物を、上に定義される式(III)の化合物を、式(VI)の化合物:
【化15】

(式中、RおよびRは上に定義される通りである)
と反応させるステップを含むプロセスによって調製することができる。
【0220】
化合物(III)と(VI)との間の反応は、一般に酢酸の存在下で行う。この反応は、好都合には、好適な溶媒、例えばテトラヒドロフランなどの環状エーテル中、高温度で行う。
【0221】
同様に、上記の式(IF)の化合物を、上に定義される式(III)の化合物を、式(VII)の化合物:
【化16】

(式中、R5a、R5bおよびRは上に定義される通りである)
と、化合物(III)と(VI)との間の反応について上記の条件と同様の条件下で反応させるステップを含むプロセスによって調製することができる。
【0222】
、R5aおよびR5bのそれぞれの例が許す場合、式(VI)の中間体を、従来の接触水素化によって式(VII)の対応する中間体から得ることができる。
【0223】
上記の式(VII)の中間体は、式R5aC(O)R5bの化合物を、Rが水素を表す上に定義される式(VI)の化合物と反応させることによって調製することができる。
【0224】
この反応は、好都合には、試薬を四塩化チタンで処理し、引き続いて得られた物質をピリジンで処理することによって行う。
【0225】
別の手順では、上記の式(IA)の化合物を、式R-COHのカルボン酸を、式(VIII)の化合物:
【化17】

(式中、A、B、D、E、X、Y、RおよびRは上に定義される通りである)
と、化合物(III)と式RCOHのカルボン酸との間の反応について上記の条件と同様の条件下で反応させるステップを含むプロセスによって調製することができる。
【0226】
同様に、Rが-NR6a6bを表す上記の式(IA)の化合物を、式L-C(O)NR6a6bのカルバマート誘導体(式中、Lは好適な脱離基を表す)を、上に定義される式(VIII)の化合物と反応させるステップを含むプロセスによって調製することができる。
【0227】
脱離基Lは、好適には、ハロゲン原子、例えば、クロロである;またはLは、好適には、フェノキシである。
【0228】
がハロゲン原子である場合、この反応は、好都合には、好適な溶媒、例えば、ジクロロメタンなどの塩素化溶媒中、塩基、例えば、トリエチルアミンなどの有機アミンの存在下、周囲温度で行う。
【0229】
がフェノキシである場合、この反応は、好都合には、好適な溶媒、例えば、アセトニトリルなどのニトリル溶媒中、4-(ジメチルアミノ)ピリジンの存在下、高温で行う。
【0230】
同様に、Rが-OR6cを表す上記の式(IA)の化合物は、式L-C(O)OR6cの化合物(式中、Lは好適な脱離基を表す)を、上に定義される式(VIII)の化合物と反応させるステップを含むプロセスによって調製することができる。
【0231】
脱離基Lは、好適には、ハロゲン原子、例えばクロロである。
【0232】
この反応は、好都合には、好適な溶媒、例えば、テトラヒドロフランなどの環状エーテル中、塩基、例えば、典型的にはピリジンと混和した、トリエチルアミンなどの有機アミンの存在下、周囲温度で行う。
【0233】
別の手順では、上記の式(IB)の化合物を、上に定義される式(VIII)の化合物を、式L-S(O)の化合物(式中、Rは上に定義される通りであり、Lは好適な脱離基を表す)と反応させるステップを含むプロセスによって調製することができる。
【0234】
脱離基Lは、好適には、ハロゲン原子、例えばクロロである。
【0235】
この反応は、好都合には、好適な溶媒、例えば、ジクロロメタンなどの塩素化溶媒中、塩基、例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミンなどの有機アミンの存在下、周囲温度で行う。
【0236】
別の手順では、上記の式(IC)の化合物を、上に定義される式(VIII)の化合物を、式L-Rの化合物(式中、Rは上に定義される通りであり、Lは好適な脱離基を表す)と反応させるステップを含むプロセスによって調製することができる。
【0237】
脱離基Lは、好適には、ハロゲン原子、例えばクロロまたはブロモである。
【0238】
この反応は、好都合には、塩基の存在下で行う。好適な塩基には、有機アミン、例えばN,N-ジイソプロピルエチルアミンなどのトリアルキルアミンが含まれる。この反応は、典型的には、好適な溶媒、例えば1,4-ジオキサンなどの環状エーテル中、高温度で実施する。
【0239】
あるいは、反応は、遷移金属触媒の存在下で行うことができる。この手順で使用する好適な遷移金属触媒には、[(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-3,6-ジメトキシ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)-2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホナート(tBuBrettPhos Pd G3)が含まれる。この反応は、好都合には、好適な溶媒または溶媒混合物中、塩基、例えば、カリウムtert-ブトキシドなどの無機塩基の存在下、高温で行う。1つまたは複数の溶媒は、好適には、1,4-ジオキサンなどの環状エーテル、およびジメチルスルホキシドなどのスルホキシド溶媒から選択することができる。
【0240】
上記の式(VIII)の中間体は、上に定義される式(III)の化合物を、式(IX)の化合物またはその塩、例えばそのリチウム塩:
【化18】

(式中、Rは上に定義される通りであり、Rは水素またはN-保護基を表す)
と、化合物(III)と式RCOHのカルボン酸との間の反応について上記の条件と同様の条件下で反応させ;引き続いて、必要に応じて、N-保護基Rを除去することによって調製することができる。
【0241】
N-保護基Rは、好適には、ベンジルオキシカルボニルであり得る。あるいは、N-保護基Rは、tert-ブトキシカルボニル(BOC)であり得る。
【0242】
N-保護基Rがベンジルオキシカルボニルである場合、その後のその除去は、好都合には、接触水素化によって、典型的には水素化触媒、例えばパラジウム炭の存在下でガス状水素で処理することによって、行うことができる。
【0243】
N-保護基RがBOCである場合、その後のその除去は、好都合には、酸、例えば塩酸などの鉱酸、またはトリフルオロ酢酸などの有機酸による処理によって行うことができる。
【0244】
別の手順では、上記の式(ID)の化合物を、式R-NHの化合物を、式(X)の化合物:
【化19】

(式中、A、B、D、E、X、Y、RおよびRは上に定義される通りである)
と、化合物(III)と式RCOHのカルボン酸との間の反応について上記の条件と同様の条件下で反応させるステップを含むプロセスによって調製することができる。
【0245】
上記の式(X)の中間体は、(i)上に定義される式(III)の化合物を、式(XI)の化合物またはその塩、例えばそのリチウム塩:
【化20】

(式中、RおよびAlkは上に定義される通りである)
と、化合物(III)と式RCOHのカルボン酸との間の反応について上記の条件と同様の条件下で反応させるステップと;(ii)塩基による処理によって得られた物質を鹸化するステップとを含む2段階手順によって調製することができる。
【0246】
ステップ(ii)の鹸化反応は、一般に、塩基による処理によって行う。好適な塩基には、無機水酸化物、例えば水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物が含まれる。上記の手順のステップ(ii)で水酸化リチウムが使用される場合、生成物は式(X)のカルボン酸のリチウム塩となり得る。
【0247】
ステップ(ii)は、好都合には、水および好適な有機溶媒、例えば、エタノールなどのC1~4アルカノール中、周囲温度で行う。
【0248】
式(I)の所望の化合物中の-X-Y-が-NH-部分を含む場合、上記の式(III)、(V)、(VIII)または(X)の中間体中の関連する窒素原子を、N-保護基によって保護することができ、その後、式(III)、(V)、(VIII)または(X)の化合物が上に示される反応または一連の反応を受けて、式(I)の所望の化合物が得られたら、N-保護基を除去することができる。好適なN-保護基には、tert-ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルおよび2-(トリメチルシリル)-エトキシメチル(SEM)が含まれる。
【0249】
N-保護基がBOCである場合、その後のその除去は、好都合には、酸、例えば塩酸などの鉱酸、またはトリフルオロ酢酸などの有機酸による処理によって行うことができる。
【0250】
N-保護基がベンジルである場合、その後のその除去は、好都合には、接触水素化によって、典型的には水素化触媒、例えばパラジウム炭の存在下でガス状水素で処理することによって、行うことができる。
【0251】
N-保護基がSEMである場合、その後のその除去は、好都合には、フッ化物塩、例えばテトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリドによる処理;または酸、例えば塩酸などの鉱酸、もしくはトリフルオロ酢酸などの有機酸による処理によって行うことができる。
【0252】
それらが商業的に入手可能でない場合、式(III)、(IV)、(V)、(IX)および(XI)の出発材料を、添付の例に記載される方法と同様の方法によって、または当技術分野で周知の標準的な方法によって調製することができる。
【0253】
上記の方法のいずれかから最初に得られた式(I)の化合物を、好適な場合には、その後、当技術分野で公知の技術によって式(I)のさらなる化合物に精密化することができる。例として、N-BOC部分(式中、BOCはtert-ブトキシカルボニルについての略語である)を含む式(I)の化合物を、酸、例えば鉱酸(塩酸など)または有機酸(トリフルオロ酢酸など)で処理することによってN-H部分を含む対応する化合物に変換することができる。
【0254】
アミノ(-NH)部分を含む式(I)の化合物を、典型的には塩基、例えばN,N-ジイソプロピルエチルアミンなどの有機塩基の存在下、好適なハロゲン化アシル、例えば塩化アセチルで処理することによって、アシル化、例えばアセチル化することができる。
【0255】
N-H部分を含む化合物を、好適な溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミドなどの双極性非プロトン性溶媒中、塩基、例えば水素化ナトリウムの存在下、典型的には周囲温度で、適切なハロゲン化アルキル、例えばヨードメタンで処理することによって、アルキル化、例えばメチル化することができる。
【0256】
、RまたはRが水素である式(I)の化合物を、Selectfluor(商標)で処理することによって、R、RまたはRがフルオロである対応する化合物に変換することができる。
【0257】
、RまたはRが水素である式(I)の化合物を、典型的には酢酸の存在下、N-クロロスクシンイミドで処理することによって、R、RまたはRがクロロである対応する化合物に変換することができる。
【0258】
、R5aおよびR5bのそれぞれの例が許す場合、式(IA)の化合物は、従来の接触水素化によって、例えば、パラジウム炭などの水素化触媒の存在下、ガス状水素で処理することによって、式(IF)の対応する化合物から得ることができる。
【0259】
部分-S-を含む化合物を、3-クロロペルオキシ安息香酸で処理することによって、部分-S(O)-を含む対応する化合物に変換することができる。同様に、部分-S-または-S(O)-を含む化合物を、3-クロロペルオキシ-安息香酸で処理することによって、部分-S(O)-を含む対応する化合物に変換することができる。
【0260】
部分-S-を含む化合物を、カルバミン酸アンモニウムおよび(ジアセトキシヨード)ベンゼンで処理することによって、部分-S(O)(NH)-を含む対応する化合物に変換することができる。
【0261】
本発明による化合物を調製するための上記の方法のいずれかから生成物の混合物が得られる場合、所望の生成物を、分取HPLC;あるいは例えば好適な溶媒系と合わせてシリカおよび/またはアルミナを利用するカラムクロマトグラフィーなどの慣用的な方法によって好適な段階でそこから分離することができる。
【0262】
本発明による化合物を調製するための上記の方法が立体異性体の混合物を生じる場合、これらの異性体を慣用的な技術によって分離することができる。特に、式(I)の化合物の特定のエナンチオマーを得ることが望ましい場合、エナンチオマーを分割するための任意の好適な慣用的な手順を用いてエナンチオマーの対応する混合物からこれを生成することができる。したがって、例えば、ジアステレオマー誘導体、例えば塩を、式(I)のエナンチオマーの混合物、例えばラセミ体と好適なキラル化合物、例えばキラル塩基の反応によって生成することができる。次いで、ジアステレオマーを、任意の簡便な手段、例えば結晶化によって分離することができ、所望のエナンチオマーを、例えばジアステレオマーが塩である例では酸で処理することによって回収することができる。別の分割方法では、キラルHPLCを用いて式(I)のラセミ体を分離することができる。さらに、所望であれば、上記の方法の1つで好適なキラル中間体を使用することによって特定のエナンチオマーを得ることができる。あるいは、エナンチオマー特異的酵素生体内変換、例えばエステラーゼを用いたエステル加水分解を行い、次いで、エナンチオマー的に純粋な加水分解酸のみを未反応エステル対掌体から精製することによって、特定のエナンチオマーを得ることができる。クロマトグラフィー、再結晶および他の慣用的な分離手順も、本発明の特定の幾何異性体を得ることが望ましい場合に、中間体または最終生成物と共に使用することができる。
【0263】
上記合成配列のいずれかの間に、関係する分子のいずれかの上の感受性または反応性基を保護することが必要および/または望ましい場合がある。これは、Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis、編者P.G.M.Wuts、John Wiley&Sons、第5版、2014に記載されるものなどの従来の保護基によって達成することができる。保護基は、当技術分野で公知の方法を利用して任意の都合のよい後の段階で除去することができる。
【0264】
本発明による化合物は、IL-17AがIL-17RAに結合する能力を強力に阻害する。以下に記載されるIL-17 FRETアッセイで試験すると、本発明の化合物は、10μM以下、一般的に5μM以下、通常1μM以下、典型的には500nM以下、好適には100nM以下、理想的には50nM以下、好ましくは25nM以下のIC50値を示す(当業者であれば、より低いIC50数値はより活性な化合物を意味することを理解するであろう)。
【0265】
さらに、本発明による一定の化合物は、ヒト皮膚線維芽細胞からのIL-17誘導IL-6放出を強力に阻害する。実際、以下に記載されるHDF細胞株アッセイで試験すると、本発明の化合物は、10μM以下、一般的に5μM以下、通常1μM以下、典型的には500nM以下、好適には100nM以下、理想的には50nM以下、好ましくは25nM以下のIC50値を示す(前の通り、当業者であれば、より低いIC50数値はより活性な化合物を意味することを理解するであろう)。
【0266】
IL-17 FRETアッセイ
このアッセイの目的は、化合物が、IL-17Aと可溶性IL-17受容体A(IL-17RA)の間の相互作用を妨害する能力を試験することである。化合物がIL-17RAへのIL-17Aの結合を阻害する能力が、このアッセイで測定される。
【0267】
IL-17AA-TEV-Human Fc構築物をCHO SXE細胞系で発現させ、プロテインAクロマトグラフィーおよびサイズ排除によって精製した。タンパク質を、製造業者の指示に従って、アミン反応性AlexaFluor 647色素(Thermo Fisher番号A20006)で標識した。
【0268】
可溶性IL-17RA(33-317)-HKH-TEV-Fcを、Expi HEK293細胞系で発現させ、プロテインAクロマトグラフィーおよびサイズ排除によって精製した。FcタグをTEVによって切断して、IL-17RA(33-317)-HKHを生成し、タンパク質をアミン反応性テルビウム(Thermo Fisher番号PV3581)で標識した。
【0269】
アッセイ緩衝液[ダルベッコのPBS(Sigma番号14190-094)、0.05%P20(Thermo Scientific番号28320)、1mg/mL BSA(Sigma番号A2153-500G)]で、以下の溶液を調製した:
IL-17Aアッセイ用
5nMのIL-17A-Fc-AF647
5nMのIL-17RA-HKH-Tb
【0270】
水性希釈液を384ウェル希釈プレート(Greiner番号781281)に入れる前に、化合物をDMSOで段階希釈して、25%DMSO溶液を得た。
【0271】
IL-17A(10μL)を黒色低容量アッセイプレート(Costar番号4511)に添加し、希釈化合物(5μL)を水性希釈プレートから移した。サイトカインおよび化合物を1時間インキュベートさせ、次いで、IL-17RA(10μL)を添加した。プレートを箔で包み、Perkin Elmer Envisionプレートリーダー(励起:330nm、発光615/645nm)で読み取る前に、穏やかに振盪しながら(400rpm未満)、室温で18~20時間インキュベートした。
【0272】
最終アッセイ濃度は、IL-17A-AF647 2nMおよびIL-17RA-Tb 2nM、5%DMSOであった。
【0273】
IL-17 FRETアッセイで試験すると、付随する例の化合物が全て10μM以上のIC50値を示すことが分かった。
【0274】
IL-17 FRETアッセイで試験すると、付随する例の化合物は、一般的には約0.01nM~約10μMの範囲、通常は約0.01nM~約5μMの範囲、典型的には約0.01nM~約1μMの範囲、好適には約0.01nM~約500nMの範囲、適切には約0.01nM~約100nMの範囲、理想的には約0.01nM~約50nMの範囲、好ましくは約0.01nM~約25nMの範囲のIC50を示す。
【0275】
皮膚線維芽細胞株からのIL-17A誘導IL-6放出の阻害
このアッセイの目的は、ヒト初代細胞系でIL-17タンパク質に対する中和能力を試験することである。IL-17単独による正常なヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の刺激は非常に弱いシグナルしか生成しないが、TNFαなどの他の一定のサイトカインと組み合わせると、炎症性サイトカイン、すなわちIL-6の産生に相乗効果が見られる。
【0276】
HDFを、TNF-α(25pM)と組み合わせたIL-17A(50pM)で刺激した。次いで、Cisbio製の均一時間分解FRETキットを使用して、得られたIL-6応答を測定した。このキットは、1つ目はEu-Cryptate(Donor)で標識され、2つ目はd2またはXL665(Acceptor)で標識されている2つのモノクローナル抗体を利用する。シグナル強度は、試料中に存在するIL-6の濃度に比例する(比は665/620×104で計算される)。
【0277】
このアッセイでは、化合物が、ヒト皮膚線維芽細胞からのIL-17誘導IL-6放出を阻害する能力が測定される。
【0278】
HDF細胞(Sigma番号106-05n)を完全培地(DMEM+10%FCS+2mM L-グルタミン)で培養し、標準的な技術を使用して組織培養フラスコで維持した。TrypLE(Invitrogen番号12605036)を使用して、アッセイの朝に、細胞を組織培養フラスコから採取した。完全培地(45mL)を使用してTrypLEを中和し、細胞を300×gで3分間遠心分離した。細胞を完全培地(5mL)に再懸濁し、カウントし、3.125×10細胞/mLの濃度に調整した後、384ウェルアッセイプレート(Corning番号3701)に1ウェル当たり40μLで添加した。細胞を37℃/5%COで最低3時間放置して、プレートに接着させた。
【0279】
水性希釈液を384ウェル希釈プレート(Greiner番号781281)に入れる前に、化合物をDMSOで段階希釈し、ここでは滴定プレートからの5μLを45μLの完全培地に移し、混合して10%DMSOを含有する溶液を得た。
【0280】
TNFαとIL-17サイトカインの混合物を、TNFα 25pM/IL-17A 50pMの最終濃度になるように完全培地で調製し、次いで、30μLの溶液を384ウェル試薬プレート(Greiner番号781281)に添加した。
【0281】
水性希釈プレートからの10μLを、30μLの希釈サイトカインを含む試薬プレートに移して、2.5%DMSO溶液を得た。化合物をサイトカイン混合物と37℃で1時間インキュベートした。インキュベーション後、10μLをアッセイプレートに移して、0.5%DMSO溶液を得て、次いで、37℃/5%COで18~20時間インキュベートした。
【0282】
Cisbio IL-6 FRETキット(Cisbio番号62IL6PEB)から、ユーロピウムクリプタートおよびAlexa 665を再構成緩衝液で希釈し、キットの挿入に従って1:1で混合した。白色低容量384ウェルプレート(Greiner番号784075)にFRET試薬(10μL)を添加し、次いで、上清(10μL)をアッセイプレートからGreiner試薬プレートに移した。混合物を、Synergy Neo 2プレートリーダー(励起:330nm;発光615/645nm)で読み取る前に、穏やかに振盪しながら(400rpm未満)、室温で3時間インキュベートした。
【0283】
上記のアッセイで試験すると、付随する例の化合物が10μM以上のIC50値を示すことが分かった。
【0284】
上記アッセイで試験すると、付随する例の化合物は、一般的には約0.01nM~約10μMの範囲、通常は約0.01nM~約5μMの範囲、典型的には約0.01nM~約1μMの範囲、好適には約0.01nM~約500nMの範囲、適切には約0.01nM~約100nMの範囲、理想的には約0.01nM~約50nMの範囲、好ましくは約0.01nM~約25nMの範囲のIC50を示す。
【0285】
以下の例は、本発明による化合物の調製を示す。
【実施例
【0286】
略語
DCM:ジクロロメタン DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
MeOH:メタノール THF:テトラヒドロフラン
DMSO:ジメチルスルホキシド DIPEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
EtOAc:酢酸エチル HOBt:1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
EDC.HCl:N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩
HATU:2-(7-アザ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート
Pd(dba):トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
h:時間 r.t.:室温
M:質量 RT:保持時間
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
LCMS:液体クロマトグラフィー質量分析
ES+:エレクトロスプレー陽イオン化
PTFE:ポリ(テトラフルオロエチレン)
【0287】
分析条件
化合物は、ACD/Name Batch(Network)バージョン11.01、および/またはAccelrys Draw 4.2、および/またはElemental、Dotmatics、および/またはChemaxonを使用して命名した。
【0288】
空気または水分に敏感な試薬を含む全ての反応は、乾燥溶媒およびガラス器具を使用して、窒素雰囲気下で実施した。
【0289】
NMRスペクトルは、Bruker Avance III HD 500MHz、400MHz、300MHzまたは250MHz分光計で記録した。
【0290】
比旋光度は、Rudolph Research Analytical Autopol 1旋光計、S2シリアル32026を使用して測定した。
【0291】
カラムクロマトグラフィーによる分離は、Biotage(登録商標)SNAP KP-Sil充填済シリカゲルカラムを備えたBiotage(登録商標)Isolera 4システムを使用して実施した。
【0292】
uPLC-MS
Waters Acquity PDA検出器、ELS検出器およびMSD(スキャンポジティブ:150~850)に接続されたWaters Acquity UPLCシステムで実施した。
【0293】
方法1
Phenomenex Kinetex-XB、C18 2.1×100mm、1.7μmカラム
移動相A:水中0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル中0.1%ギ酸
勾配プログラム:流量0.6mL/分;カラム温度40℃
時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
5.30 0.00 100.0
5.80 0.00 100.0
5.82 95.00 5.00
HPLC-MS
1.SPD-M20A PDAおよびPL 2100検出器に接続されたShimadzu LCMS-2010EVシステムで実施した。
【0294】
方法2
HPLC_X-Bridge(重炭酸アンモニウム)
カラム:X-Bridge C18(4.6×150mm、3.5μm)
移動相A:水中10mM重炭酸アンモニウム
移動相B:アセトニトリル
勾配プログラム:流量1mL/分;カラム温度40℃
時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
8.00 0.00 100.0
12.00 0.00 100.0
14.00 95.00 5.00
【0295】
方法3
Phenomenex「Security Guard」カラムで保護された、Phenomenex Kinetex Core-Shell C8 50×2.1mm、5μmカラム
移動相A:水中0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル中0.1%ギ酸
勾配プログラム:流量1.2mL/分;カラム温度40℃
時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
1.20 0.00 100.0
1.30 0.00 100.0
1.31 95.00 5.00
【0296】
方法4
Waters Atlantis dC18(2.1×100mm、3μm)カラム
移動相A:水中0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル中0.1%ギ酸
勾配プログラム:流量0.6mL/分;カラム温度40℃
時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
5.00 0.00 100.0
5.40 0.00 100.0
5.42 95.00 5.00
2.検出(230~400nmおよび215nm)および質量分析検出Agilent 6120質量分析計(ES)m/z 120~800に接続されたAgilent 1200-6120 LC-MSシステムで実施した。
【0297】
方法5
X-Bridge C18 Waters 2.1x20mm、2.5μmカラム
移動相A:水中10mMギ酸アンモニウム+0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル+5%水+0.1%ギ酸
勾配プログラム:流量1mL/分
時間 A% B%
0.00 94.00 6.00
1.50 5.00 95.00
2.25 5.00 95.00
2.50 94.00 6.00
【0298】
方法6
X-Bridge C18 Waters 2.1x20mm、2.5μmカラム
移動相A:水中10nMギ酸アンモニウム+0.1%アンモニア溶液
移動相B:アセトニトリル+5%水+0.1%アンモニア溶液
勾配プログラム:流量1mL/分
時間 A% B%
0.00 96.00 4.00
4.00 5.00 95.00
5.00 5.00 95.00
5.10 96.00 4.00
自動分取逆相HPLC精製
Gilson 306ポンプ、Gilson 215オートインジェクター、Gilson 215フラクションコレクターおよびGilson 156 UV検出器を備えたGilsonシステムを使用して実施した。
【0299】
方法7
X-Bridge C18 Waters 30×100mm、5μmカラム
移動相A:水+0.2%アンモニア溶液
移動相B:アセトニトリル+0.2%アンモニア溶液
勾配プログラム:流量40mL/分
時間 A% B%
0.00 95 5
2.00 95 5
2.50 75 25
16.50 35 65
17.00 0 100
19.00 0 100
19.50 95 5
キラルSFC分離
【0300】
方法8
Waters 2998 PDA検出器に接続されたWaters Thar 3100 SFCシステム
HPLC-MS
Waters 2996 PDAおよびWaters 2420検出器に接続されたWaters ZQシステムで実施した。
【0301】
方法9
Phenomenex Gemini-NX C18 2.0mm×50mm、3μmカラム
移動相A:NHOHでpH10に修正された2mM NHHCO
移動相B:アセトニトリル
勾配プログラム:流量1mL/分;カラム温度40℃
時間 A% B%
0.00 99.00 1.00
1.80 0.00 100.00
2.10 0.00 100.00
2.30 99.00 1.00
3.50 99.00 1.00
【0302】
方法10
Waters Atlantis dC18 4.6×50mm、3μmカラム
移動相A:水中0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル中0.1%ギ酸
勾配プログラム:流量0.8mL/分;カラム温度40℃
時間 A% B%
0.00 30.00 70.00
3.00 90.00 10.0
6.00 90.00 10.0
【0303】
方法11
HPLC_X-Bridge(重炭酸アンモニウム)
カラム:X-Bridge C18(4.6×150mm、3.5μm)
移動相A:水中10mM重炭酸アンモニウム
移動相B:アセトニトリル
勾配プログラム:流量1.2mL/分;カラム温度40℃
時間 A% B%
0.00 98.00 2.00
6.00 15.00 85.0
8.00 15.00 85.0
9.00 0.00 100.0
12.0 0.00 100.0
【0304】
方法12
Waters Atlantis dC18 4.6×50mm、3μmカラム
移動相A:水中0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル中0.1%ギ酸
勾配プログラム:流量0.6mL/分;カラム温度40℃
時間 A% B%
0.00 50.00 50.00
3.00 95.00 5.00
6.00 95.00 5.00
【0305】
方法13
Sunfire C18 Waters 30×100mm、10μmカラム
移動相A:水+0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル+0.1%ギ酸
勾配プログラム:流量40mL/分
時間 A% B%
0.00 90.00 10.00
0.55 90.00 10.00
14.44 5.00 95.00
16.55 5.00 95.00
16.75 90.00 10.00
HPLC-MS
1.SPD-M20A PDAおよびPL 2100検出器に接続されたShimadzu LCMS-2010EVシステムで実施した。
【0306】
方法14
Phenomenex「Security Guard」カラムで保護された、Phenomenex Kinetex Core-Shell C8 50×2.1mm、2.6μmカラム
移動相A:水中0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル中0.1%ギ酸
勾配プログラム:流量0.6mL/分;カラム温度40℃
時間 A% B%
0.00 95 5
4.40 0 100
5.40 0 100
5.42 5 95
6.00 5 95
2.検出(230~400nmおよび215nm)および質量分析検出Agilent 6120質量分析計(ES)m/z 120~800に接続されたAgilent 1200-6120 LC-MSシステムで実施した。
【0307】
方法15
X-Bridge C18 Waters 2.1x20mm、2.5μmカラム
移動相A:水中10mMギ酸アンモニウム+0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル+5%水+0.1%ギ酸
勾配プログラム:流量1mL/分
時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
1.50 5.00 95.00
2.25 5.00 95.00
2.50 95.00 5.00
uPLC-MS
PDAおよびQDa MS検出器に接続されたWaters I-Class UPLCシステムを使用して実施した
【0308】
方法16
Waters XBridge BEH C18 XP 2.5μm 2.1x50mmカラム
移動相A:10mMギ酸アンモニウム+0.1%NH(pH10)
移動相B:アセトニトリル+5%HO+0.1%NH(pH10)
勾配:流量1mL/分
時間 A% B%
0 95 5
0.1 95 5
2.6 5 95
2.75 5 95
2.8 95 5
3 95 5
【0309】
方法17
カラム:Waters XBridge BEH C18 XP 2.5μm、2.1x50mm
移動相A:10mMギ酸アンモニウム+0.1%ギ酸(pH3)
移動相B:アセトニトリル+5%HO+0.1%ギ酸(pH3)
勾配:流量1mL/分
時間 A% B%
0 95 5
0.1 95 5
2.6 5 95
2.75 5 95
2.8 95 5
3 95 5
自動分取逆相HPLC精製
1.Gilson 331&332ポンプ、Gilson GX281オートインジェクター、Gilson GX281フラクションコレクターおよびGilson 155&157 UV検出器を備えたGilsonシステムを使用して実施した
【0310】
方法18
X-Bridge C18 Waters 30×100mm、10μmカラム
移動相A:水+0.2%アンモニア溶液
移動相B:アセトニトリル+0.2%アンモニア溶液
勾配プログラム:流量40mL/分
時間 A% B%
0.00 90 10
0.55 90 10
14.44 5 95
16.55 5 95
16.75 90 10
2.Gilson 331&332ポンプ、Gilson GX281オートインジェクター、Gilson GX281フラクションコレクターおよびGilson 159 UV検出器を備えたGilsonシステムを使用して実施した
【0311】
方法19
カラム:Sunfire C18 Waters 30×100mm、10μmカラム
移動相A:水+0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル+0.1%ギ酸
勾配プログラム:流量40mL/分
時間 A% B%
0.00 70 30
0.55 70 30
11.00 5 95
13.10 5 95
13.31 70 30
HPLC-MS
AgilentバイナリーポンプおよびAgilent DAD(230~400nm)モジュール6140質量検出(ES)m/z100~1000を備えたAgilent 1200RR-6140 LC-MSシステムを使用して実施した
【0312】
方法20
カラム:XBridge C18、2.1×20mm、2.5μm
移動相A:水中10mMギ酸アンモニウム+0.1%アンモニア溶液
移動相B:アセトニトリル+5%水+0.1%アンモニア溶液
勾配:流量1mL/分
時間 A% B%
0.00 95.10 5.00
4.00 5.00 95.00
5.00 5.00 95.00
5.10 95.10 5.00
自動分取逆相HPLC精製
Waters 2998 PDA(230~400nm)および質量分析検出Waters 3100質量分析計(ES)m/z 120~800に接続されたWaters FractionLynx LC-MS分取システムで実施した
【0313】
方法21
カラム:XBridge Prep C18(19×100mm、5μm)
移動相A:水中10mM重炭酸アンモニウム+0.1%アンモニア溶液
移動相B:アセトニトリル+5%水+0.1%アンモニア溶液
勾配:流量19mL/分
時間 A% B%
0.00 65.00 35.00
2.50 65.00 35.00
11.00 50.00 50.00
11.50 5.00 95.00
13.0 65.00 35.00
SFC分離
2998 PDA(220~400nm)およびSQD2質量分析計m/z 150~800に接続された、2545クォータナリポンプを備えたWaters SFC Prep 100 FractionLynxシステムで実施した
【0314】
方法22
Waters Viridis 2-EP 19×150mm、5μmカラム
カラム温度:40℃
流量:100mL/分
ABPR:120bar
勾配プログラム:6分間にわたって3~40%MeOH(+0.1%NHOH)
【0315】
中間体1
メチル2-[(2-エチルピラゾール-3-カルボニル)アミノ]アセタート
DIPEA(35.4mL、214mmol)を、メチル2-アミノアセタート塩酸塩(8.96mL、71.4mmol)、2-エチルピラゾール-3-カルボン酸(10g、71.4mmol)およびHATU(32.56g、85.6mmol)の無水DMF(90mL)中撹拌溶液に、窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、水(50mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)で希釈した。水層をtert-ブチルメチルエーテル(3×200mL)、引き続いて9:1 DCM/MeOH(2×150mL)、次いで4:1 DCM/MeOH(2×150mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、真空中で濃縮した。得られた物質を、ヘプタン中酢酸エチルの勾配(0~80%)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(20.9g、78%)を黄色油として得た。
【数1】
【0316】
中間体2
2-[(2-エチルピラゾール-3-カルボニル)アミノ]酢酸
水酸化リチウム一水和物(3.02g、72.0mmol)の水(60mL)中溶液を、中間体1(純度56%、20.88g、55.36mmol)のTHF(120mL)中撹拌溶液に添加した。反応混合物を50℃で3時間撹拌した。揮発性物質を真空中で除去し、水性残渣を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。水相を3M塩酸水溶液(pH1~2)で処理し、9:1 DCM/MeOH(2×100mL)、引き続いて4:1 DCM/MeOH(2×200mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、真空中で濃縮して、標記化合物(7.85g、37%)を黄色油として得た。水相を1:1イソプロパノール/DCM(4×150mL)でさらに抽出して、標記化合物の第2のバッチ(6.27g、40%)を白色固体として得た。
【数2】
【0317】
中間体3
2-(2-エチルピラゾール-3-イル)-4H-オキサゾール-5-オン
中間体2(純度51%、7.85g、20.3mmol)の脱水DCM(50mL)中撹拌溶液に、EDC.HCl(1:1)(5.06g、26.39mmol)を少しずつ添加した。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。得られた橙色油を水(50mL)で希釈し、tert-ブチルメチルエーテル(3×70mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、水(3×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮して、標記化合物(2.8g、66%)を橙色油として得た。
【数3】
【0318】
中間体4
4-(5-クロロビシクロ[4.2.0]オクタ-1,3,5-トリエン-7-イリデン)-2-(1-エチル-1H-ピラゾール-5-イル)-4,5-ジヒドロ-1,3-オキサゾール-5-オン
DCM中四塩化チタン(1M、2.62mL、2.62mmol)を-10°Cで無水THF(3.5mL)に添加した。中間体3(178mg、0.85mmol)の無水THF(1.5mL)中溶液および5-クロロビシクロ[4.2.0]オクタ-1,3,5-トリエン-7-オン(100mg、0.66mmol)の無水THF(1.5mL)中溶液を順次少しずつ添加した。反応混合物を0℃で20分間撹拌し、次いで、無水ピリジン(0.46mL、5.69mmol)を0℃で30分間にわたって滴加した。反応混合物を0℃で2時間、および室温でさらに16時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液(7mL)の添加によってクエンチした。撹拌をさらに10分間続け、次いで、溶液を酢酸エチル(2×15mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、ブライン(15mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、ヘプタン中酢酸エチルの勾配(0~100%)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(191mg、70%)を黄橙色固体として得た。
【数4】
【0319】
中間体5
メチル2-シクロオクチリデン-2-ホルムアミドアセタート
カリウムtert-ブトキシドのTHF中溶液(1M、48mL、48mmol)を、メチルイソシアノアセタート(4.0mL、41.8mmol)の無水THF(40mL)中溶液に、窒素下、およそ-65℃で滴加した。5分間撹拌した後、シクロオクタノン(5g、39.62mmol)の無水THF(20mL)中溶液を-70℃でゆっくり添加した。反応混合物を-70℃で30分間撹拌し、次いで、冷却浴を取り外し、混合物を窒素下で60時間撹拌しながら20℃に加温させた。得られた深紅色溶液を水(100mL)でクエンチし、20℃で1時間撹拌した。残渣を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。得られた粗粘性橙色油を、ヘプタン中酢酸エチルの勾配(0~90%)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離して、標記化合物(5.37g、58%)を橙色粘性油として得て、これは静置すると固化した。主回転異性体:
【数5】
【0320】
中間体6
メチル2-シクロオクチル-2-ホルムアミドアセタート
マグネシウム削り状(3.15g、129.60mmol)を、中間体5(2.91g、12.95mmol)の無水メタノール(65mL)中撹拌溶液に、窒素下、0℃で慎重に添加した。懸濁液を0℃で1時間撹拌し、次いで、2時間にわたって20℃に加温させた。濁った懸濁液の撹拌を20℃で16時間続けた。追加のマグネシウム削り状(1g、41.14mmol)を添加し、懸濁液を窒素下、20℃で3.5時間撹拌した。混合物を真空中で慎重に濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)および水(200mL)に懸濁し、次いで、0℃に冷却した。塩酸水溶液(1M、100mL)を慎重に添加し、次いで、濃塩酸(pH5)を慎重に添加して固形物の溶解を助けた。有機相を分離し、次いで、水性懸濁液を濃塩酸(pH4)で処理し、物質を酢酸エチル(100mL)で抽出した。水性懸濁液を濃塩酸(pH2)で処理し、物質を酢酸エチル(100mL)で抽出した。水性懸濁液を濃塩酸(pH1)でさらに処理し、物質を酢酸エチル(100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。得られた粗橙色粘性油を、ヘプタン中酢酸エチルの勾配(0~80%)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離して、標記化合物(1.53g、48%)を橙色粘性油として得た。主回転異性体:
【数6】
【0321】
中間体7
メチル2-アミノ-2-シクロオクチルアセタート塩酸塩
塩化アセチル(1.9mL、26.72mmol)を、中間体6(1.54g、6.77mmol)のメタノール(68mL)中撹拌溶液に、窒素下0℃で慎重に添加した。5分間撹拌した後、溶液を50℃で2時間加熱し、次いで、揮発性物質を真空中で濃縮した。得られた粗橙色粉末をジエチルエーテル(40mL)から研和し、固体を濾過によって回収し、ジエチルエーテル(2×20mL)で洗浄した。固体を真空中で50℃で6時間乾燥させて、標記化合物(1.43g、81%)を黄褐色粉末として得た。
【数7】
【0322】
中間体8
メチル2-シクロオクチル-2-(3-メチルイソオキサゾール-4-カルボキサミド)アセタート
0℃の3-メチルイソオキサゾール-4-カルボン酸(12.9g、66.1mmol)の脱水DMF(100mL)中溶液に、DIPEA(54.9g、424.6mmol)、EDC.HCl(19.5g、101.9mmol)およびHOBt(13.8g、101.9mmol)を添加した。反応混合物を0℃で15分間撹拌し、次いで、中間体7(20.0g、84.9mmol)を添加し、反応混合物をr.t.で48時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(500mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル(2×400mL)で抽出した。有機層を分離し、次いで、氷冷水(2×100mL)および1N HCl(2×50mL)で洗浄した。有機層を無水NaSO上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で蒸発させた。粗残渣を、溶出溶媒としてヘキサン中15%EtOAcを使用するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(7.9g、41.3%)を淡黄色粘性油として得た。LC-MS(方法10):MH+m/z 309、RT5.5分。
【0323】
中間体9
リチウム2-シクロオクチル-2-(3-メチルイソオキサゾール-4-カルボキサミド)アセタート
r.t.の中間体8(11.01g、35.7mmol)のTHF(90mL)中溶液に、水(30mL)および水酸化リチウム一水和物(2.25g、53.6mmol)を添加した。反応混合物を16時間撹拌し、次いで、真空下で蒸発させた。残渣にジエチルエーテル(50mL)を添加した。混合物を10分間撹拌し、次いで、濾過した。得られた固体をジエチルエーテル(50mL)およびペンタン(50mL)で洗浄し、次いで、真空下で乾燥させて、標記化合物(9.51g、91%)を灰白色固体として得た。
【数8】
【0324】
中間体10
トランス-(4-メチルシクロヘキシル)メタノール
トランス-4-メチルシクロヘキサンカルボン酸(68.5g、0.481mol)のTHF(550mL)中冷(-5℃~-20℃)溶液に、水素化アルミニウムリチウム溶液(THF中2.4M、200mL、0.48mol)を約1時間にわたってゆっくり添加した。混合物を-20℃で1.5時間撹拌し、次いで、周囲温度に加温させた。混合物を氷塩浴中で再冷却した後、水(16mL)、水酸化ナトリウム水溶液(15重量%、16mL)および水(40mL)をゆっくりと慎重に添加した。得られた粘性混合物を10分間撹拌し、次いで、ジエチルエーテル(500mL)を添加した。得られた懸濁液を珪藻土のパッドを通して濾過した。溶媒を減圧下で蒸発させて、標記化合物(63.5g、100%)を透明な無色流動性油として得た。
【数9】
【0325】
中間体11
トランス-4-メチルシクロヘキサンカルバルデヒド
中間体10(30.31g、0.229mol)のDCM(250mL)、DIPEA(122mL、1.15mol)およびDMSO(81.4mL、0.688mol)中の冷(-10°C~-5°C)溶液に、内部温度を20℃未満に維持しながら、固体ピリジン-三酸化硫黄錯体(73g、0.458mol)を少しずつ添加した。反応混合物を周囲温度で16時間撹拌し、次いで、クエン酸水溶液(1M、200mL)およびブライン(200mL)で順番に洗浄した。有機層を相分離濾紙を通して濾過した。溶媒を減圧下で除去して、標記化合物(34.9g、100%)を淡黄色油として得た。
【数10】
【0326】
中間体12
(S)-4-メチル-N-[(1E)-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)メチリデン]ベンゼンスルフィンアミド
中間体11(34.9g、229mmol)および(S)-4-メチルベンゼン-スルフィンアミド(35.6g、229mmol)のDCM(1.2L)中溶液に、チタン(IV)エトキシド(純度85~90%、174.5g、160mL)を添加した。得られた溶液を2時間加熱還流した。反応混合物を周囲温度に冷却し、次いで、水(300mL)をゆっくり添加した。得られた濃厚なペーストを珪藻土のパッドを通して濾過し、次いで、DCM(300mL)および水(300mL)ですすいだ。2つの相を分離した。DCM相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、次いで、溶媒を蒸発させて、標記化合物(55.7g、78%)を黄色油として得て、これは静置すると部分的に固化した。
【数11】
【0327】
中間体13
N-[(S)-シアノ(トランス-4-メチルシクロヘキシル)メチル]-(S)-4-メチルベンゼンスルフィンアミド
-78℃のジエチルアルミニウムシアニド(トルエン中1M、103mL、103mmol)のTHF(400mL)中溶液に、無水イソプロピルアルコール(5.3mL、69mmol)を添加した。混合物を-78℃で30~60分間撹拌し、次いで、中間体12(純度90%、20.2g、69mmol)のTHF(800mL)中溶液に-78℃で約45分間にわたってカニューレ挿入した。混合物を室温に加温させ、次いで、一晩撹拌した。混合物を氷水浴中で冷却し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液(300mL)を添加した;いくらかのガスが発生し、内部温度が約30℃に上昇した。1時間後、混合物を珪藻土のパッドを通して濾過し、次いで、パッドを水(300mL)および酢酸エチル(300mL)で洗浄した。有機層を分割し、水層をさらに酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、次いで、溶媒を蒸発させた。得られた淡黄色油は、静置すると固化し、これを熱ヘプタン-酢酸エチルに溶解し、次いで、結晶化させて、標記化合物(7.78g、38%)を白色固体として得た。残渣を蒸発させ、自動カラムクロマトグラフィーによって精製して、2つのジアステレオ異性体のきれいな混合物を得た。最初の収穫物の一部を使用して播種した酢酸エチル-ヘプタンからのこの混合物の再結晶により、標記化合物のさらなるバッチ(4.05g、20%)を得た。
【数12】
【0328】
中間体14
[(S)-シアノ(トランス-4-メチルシクロヘキシル)メチル]アンモニウムクロリド
中間体13(6.6g、22.73mmol)の脱水メタノール(130mL)中撹拌溶液に、1,4-ジオキサン中4M塩化水素(60mL)を2分間にわたって滴加すると、26℃までの発熱が起こった。反応混合物を外部から冷却し、1,4-ジオキサン中4M塩化水素(60mL)を3分間にわたって添加した。5分後、フラスコに栓をし、反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。揮発性物質を真空中で濃縮した。ジエチルエーテル(100mL)を添加し、次いで、混合物を超音波処理し、15分間撹拌した。固体を濾別し、ジエチルエーテル(3×100mL)で洗浄し、次いで、窒素ガス流下で乾燥させて、標記化合物(4.10g、96%)を白色固体として得た。
【数13】
【0329】
中間体15
[(S)-カルボキシ(トランス-4-メチルシクロヘキシル)メチル]アンモニウムクロリド
中間体14(4.05g、21.46mmol)の酢酸(17mL)と濃塩酸(85mL)の混合物中撹拌溶液を外部温度130℃(内部温度105℃)に加熱した。3時間後、追加分の濃塩酸(25mL)を添加し、引き続いてさらに2時間後に追加分(25mL)を添加した。反応混合物を1時間加熱し、次いで、冷却した。沈殿した固体を濾過し、tert-ブチルメチルエーテルですすぎ、次いで、真空中で乾燥させて、標記化合物(3.04g、68%)を白色固体として得た。
【数14】
【0330】
中間体16
4-(4-ブロモ-2-メチルフェニル)オキサン-4-カルボニトリル
THF中ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(1M、19.5mL、19.5mmol)を、2-(4-ブロモ-2-メチルフェニル)アセトニトリル(3.75g、17.85mmol)のTHF(90mL)中溶液に0℃で滴加した。0.5時間撹拌した後、冷却浴を取り外し、反応混合物を20℃で0.5時間撹拌した。1-ヨード-2-(2-ヨードエトキシ)エタン(2.8mL、19.67mmol)を滴加した。反応混合物を20℃で0.5時間撹拌した。THF中ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(1M、19.5mL、19.5mmol)を滴加した。反応混合物を20℃で18時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液(25mL)でクエンチし、水(25mL)で希釈した。水層をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。得られた褐色油を、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~25%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離して、標記化合物(2.3g、45%)を黄色固体として得た。
【数15】
【0331】
中間体17
5-ブロモ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,4’-オキサン]-2-オン
THF/ヘプタン/エチルベンゼン中リチウムジイソプロピルアミド(2M、6mL、12.0mmol)を、中間体16(2.3g、8.05mmol)のTHF(80mL)中溶液に-78℃で滴加した。反応混合物を-78℃で3時間撹拌し、次いで、塩酸水溶液(2M、20mL)でクエンチし、20℃で25分間撹拌した。水層をDCM(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。得られた淡褐色固体を、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~50%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離して、標記化合物(2.1g、88%)を淡褐色固体として得た。
【数16】
【0332】
中間体18
5-ブロモ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,4’-オキサン]-2-オール
水素化ホウ素ナトリウム(0.262g、6.94mmol)を、中間体17(0.65g、2.31mmol)のMeOH(10mL)中溶液に0℃で少しずつ添加した。反応混合物をr.t.にゆっくり加温させ、次いで、r.t.で18時間撹拌した。溶媒を真空中で濃縮した。残渣をDCM(25mL)と水(10mL)に分配した。水層をDCM(25mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮して、標記化合物(0.67g、99%)を粘性黄色油として得て、これは静置すると固化した。
【数17】
【0333】
中間体19
5-ブロモスピロ[インデン-1,4’-オキサン]
p-トルエンスルホニルクロリド(0.38mL、2.02mmol)を、中間体18(470mg、1.62mmol)およびピリジン(0.2mL、2.43mmol)のTHF(15mL)中溶液に少しずつ添加した。反応混合物をr.t.で2.5時間撹拌した。カリウムtert-ブトキシドのTHF中溶液(1M、5.7mL、5.7mmol)を滴加した。混合物を20℃で20時間撹拌し、次いで、0℃に冷却し、ブライン(20mL)でクエンチした。水層をDCM(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。得られたクリーム色固体を、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~25%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離して、標記化合物(413mg、95%)を灰白色固体として得た。
【数18】
【0334】
中間体20
tert-ブチルN-(スピロ[インデン-1,4’-オキサン]-5-イル)カルバマート
管に中間体19(413mg、1.56mmol)、tert-ブチルカルバマート(365mg、3.12mmol)および炭酸セシウム(863mg、2.64mmol)を装入した。試薬をトルエン(4.4mL)に懸濁した。反応混合物に酢酸パラジウム(II)(10.5mg、46.72μmol)およびジシクロヘキシル[2’,4’,6’-トリ(プロパン-2-イル)-ビフェニル-2-イル]ホスファン(44.6mg、93.46μmol)を装入した。反応混合物を窒素でパージし、5分間超音波処理した。管を密封し、90℃で18時間加熱した。反応混合物を水(20mL)でクエンチし、次いで、EtOAc(40mL)で抽出し、濾過した。層を分離した。水層をEtOAc(40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。得られた黄色固体を、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~50%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離して、標記化合物(480mg、95%)をベージュ色固体として得た。
【数19】
【0335】
中間体21
スピロ[インデン-1,4’-オキサン]-5-アミン
トリフルオロ酢酸(1.6mL、20.91mmol)を、中間体20(0.48g、1.48mmol)のDCM(10mL)中溶液に添加した。反応混合物を20℃で3時間撹拌し、次いで、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40mL)でクエンチし、20℃で15分間撹拌した。層を分離し、水層をDCM(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮して、標記化合物(0.29g、95%)を褐色固体として得た。
【数20】
【0336】
中間体22
スピロ[インダン-1,4’-テトラヒドロピラン]-5-アミン
10%パラジウム炭素(50%湿潤、90mg、0.04mmol)を、中間体21(90mg、0.42mmol)のエタノール(2mL)中溶液に添加した。反応混合物を水素ガス雰囲気下に置き、20℃で18時間撹拌した。触媒を珪藻土上で濾過することによって除去し、濾過ケークをエタノール(2×5mL)ですすいだ。溶媒を真空中で濃縮して、標記化合物(103mg、定量的)を褐色固体として得た。
【数21】
【0337】
中間体23
5-ブロモ-2-フルオロスピロ[インデン-1,4’-テトラヒドロピラン]
ジメチルアミノ硫黄トリフルオリド(1.8mL、13.62mmol)を、中間体17(750mg、2.67mmol)のDCM(7.5mL)中溶液に0℃で添加した。反応混合物を加温させ、次いで、20℃で18時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)でゆっくりクエンチした。混合物を20℃に加温させ、次いで、DCM(25mL)で抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)、水(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた橙色油を、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~25%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離した。得られた淡橙色固体をTHF(4mL)に溶解し、THF中リチウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(1M、0.57mL、0.57mmol)を0℃で滴加した。反応混合物を1時間にわたって20℃にゆっくり加温させ、次いで、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)でクエンチした。水層をDCM(2×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、疎水性フリットを通して濾過した。有機濾液を真空中で濃縮して、標記化合物(150mg、定量的)を褐色固体として得た。
【数22】
【0338】
中間体24
tert-ブチルN-(2-フルオロスピロ[インデン-1,4’-テトラヒドロピラン]-5-イル)カルバマート
管に中間体23(182mg、0.64mmol)、tert-ブチルカルバマート(150mg、1.28mmol)および炭酸セシウム(355mg、1.09mmol)を装入した。試薬をトルエン(2mL)に懸濁した。反応混合物に酢酸パラジウム(II)(4.32mg、19.23μmol)およびジシクロヘキシル[2’,4’,6’-トリ(プロパン-2-イル)-ビフェニル-2-イル]ホスファン(18.34mg、38.46μmol)を装入した。混合物を窒素でパージし、5分間超音波処理した。管を密封し、混合物を90℃で3時間加熱した。冷却後、反応混合物を水(10mL)とEtOAc(20mL)に分配し、次いで、濾過した。水層を分離し、EtOAc(20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。得られた褐色固体を、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~50%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離して、標記化合物(155mg、73%)を淡褐色固体として得た。
【数23】
【0339】
中間体25
2-フルオロスピロ[インデン-1,4’-テトラヒドロピラン]-5-アミン
トリフルオロ酢酸(0.5mL、6.45mmol)を、中間体24(155mg、0.47mmol)のDCM(7.5mL)中溶液に添加した。反応混合物を20℃で2.5時間撹拌し、次いで、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)でクエンチし、20℃で15分間撹拌した。層を分離した。水層をDCM(2×15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄し、次いで、疎水性フリットを通して濾過した。有機濾液を真空中で濃縮して、標記化合物(110mg、100%)を褐色固体として得た。
【数24】
【0340】
中間体26
tert-ブチル6-ブロモスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-1-カルボキシラート
ジ-tert-ブチルジカルボナート(1.22g、5.59mmol)を、6-ブロモスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン](1g、3.73mmol)および炭酸水素ナトリウム(1.10g、13.1mmol)のTHF(20mL)中撹拌懸濁液に添加した。反応混合物を20℃で72時間撹拌した。固体を濾過によって除去し、反応混合物を真空中で濃縮した。残渣を、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~50%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(1.35g、98%)を黄色油として得た。
【数25】
【0341】
中間体27
tert-ブチル6-アミノスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-1-カルボキシラート
無水THF(12.7mL)中の中間体26(1.27g、3.46mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)-ジパラジウム(0)(158mg、0.17mmol)および(2-ビフェニル)ジシクロヘキシルホスフィン(145mg、0.41mmol)の混合物を窒素で2分間パージした。THF中リチウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(1M、3.8mL、3.8mmol)を添加した。反応混合物を窒素下、65℃で18時間撹拌し、次いで、20℃に冷却した。テトラブチルアンモニウムフルオリドのTHF中溶液(1M、10.4mL、10.4mmol)を添加した。混合物を0.5時間撹拌し、EtOAc(40mL)で希釈し、水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗残渣を、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~50%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(468mg、44%)を黄色ガムとして得た。
【数26】
【0342】
中間体28
tert-ブチル6-({2-シクロオクチル-2-[(3-メチルイソオキサゾール-4-カルボニル)アミノ]アセチル}アミノ)スピロ-[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-1-カルボキシラート
EDC.HCl(42.3mg、0.22mmol)を、中間体9(65mg、0.22mmol)の無水DCM(0.5mL)中撹拌溶液に添加した。反応混合物を20℃で0.5時間撹拌し、次いで、無水THF(1mL)、中間体27(44mg、0.14mmol)および酢酸(0.12mL、2.17mmol)を添加した。反応混合物を窒素下、60℃で1時間撹拌し、次いで、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)および水(5mL)で中和した。水相をEtOAc(3×20mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、ブライン(15mL)で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~100%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(51mg 58%)を灰白色固体として得た。HPLC-MS(方法5):MH+m/z 581.3、RT2.10分。
【0343】
中間体29
(2S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)酢酸
クロロギ酸ベンジル(3.44mL、24.07mmol)を、水酸化ナトリウム(10mL)および1,4-ジオキサン(10mL)の1M水溶液に溶解した中間体15(1g、4.81mmol)の溶液に添加した。反応混合物を20℃で18時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。水性残渣を塩酸(1M)でpH2に酸性化し、クロロホルム(2×50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、真空中で濃縮し、次いで、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~50%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(461mg、31%)を灰白色固体として得た。
【数27】
【0344】
中間体30
tert-ブチル6-{[(2S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)アセチル]-アミノ}スピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-1-カルボキシラート
HATU(299.8mg、0.79mmol)を、中間体27(200mg、0.66mmol)および中間体29(334mg、0.99mmol)の無水DCM(3.5mL)およびDIPEA(0.23mL、1.38mmol)中溶液に添加した。反応混合物を20℃で18時間撹拌し、次いで、水(10mL)で希釈し、DCM(3×20mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、疎水性フリットを通して濾過し、次いで、真空中で濃縮した。残渣を、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~50%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(393mg、97%)を白色固体として得た。
【数28】
【0345】
中間体31
tert-ブチル6-{[(2S)-2-アミノ-2-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)アセチル]アミノ}スピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-1-カルボキシラート
10%パラジウム炭(50%湿潤、424mg、199μmol)を、中間体30(393mg、0.66mmol)のTHF(15mL)とエタノール(15mL)の混合物中撹拌懸濁液に添加した。反応混合物を水素ガス雰囲気下に置き、20℃で18時間撹拌した。触媒を珪藻土上で濾過することによって除去し、濾過ケークをMeOH(2×15mL)ですすいだ。濾液を真空中で濃縮して、標記化合物(234mg、77%)を無色ガムとして得た。
【数29】
【0346】
中間体32
tert-ブチル6-({(2S)-2-[(2-エチルピラゾール-3-カルボニル)アミノ]-2-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)-アセチル}アミノ)スピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-1-カルボキシラート
HATU(291mg、0.76mmol)を、中間体31(200mg、0.44mmol)および2-エチルピラゾール-3-カルボン酸(91.9mg、0.66mmol)の無水DCM(9mL)およびDIPEA(433μL、2.62mmol)中溶液に添加した。反応混合物を20℃で18時間撹拌し、次いで、水(15mL)で希釈し、DCM(3×30mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、ブライン(15mL)で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣を、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~100%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(211mg、77%)を黄色ガムとして得た。
【数30】
【0347】
中間体33
ジエチル2-(2-メトキシ-4-ニトロフェニル)マロナート
水素化ナトリウム(1.80g、74.9mmol)の1,4-ジオキサン(50mL)中溶液に、マロン酸ジエチル(12.0g、74.9mmol)を0℃で添加した。反応混合物をr.t.で1時間撹拌した。CuBr(10.7g、74.9mmol)および1-ブロモ-2-メトキシ-4-ニトロベンゼン(5.74g、24.7mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で1時間撹拌し、次いで、12時間加熱還流した。反応混合物を水(150mL)に注ぎ入れ、次いで、Celiteのパッドを通して濾過した。濾液をEtOAc(2×100mL)で抽出した。有機層を分離し、ブライン(100mL)で洗浄し、次いで、無水NaSO上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0~10%EtOAc)によって精製して、標記化合物(6.00g、78%)を黄色固体として得た。
【数31】
【0348】
中間体34
エチル2-(2-メトキシ-4-ニトロフェニル)アセタート
中間体33(1.00g、3.21mmol)のDMSO(7mL)および水(0.1mL)中溶液に、LiCl(0.15g、3.53mmol)を添加した。反応混合物をマイクロ波照射下、140℃で1時間加熱し、次いで、水(100mL)で希釈し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。有機層を分離し、水(100mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、次いで、無水NaSO上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中0~20%アセトン)によって精製して、標記化合物(0.17g、65%)を黄色油として得た。
【数32】
【0349】
中間体35
エチル4-(2-メトキシ-4-ニトロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシラート
中間体34(2.60g、10.9mmol)のDMF(20mL)中溶液に、水素化ナトリウム(1.04g、21.7mmol)を0℃で添加した。反応混合物をr.t.で30分間撹拌し、次いで、1-ヨード-2-(2-ヨードエトキシ)エタン(5.31g、16.3mmol)を添加した。反応混合物を80℃で16時間加熱し、次いで、氷に注ぎ入れ、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を分離し、水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、次いで、無水NaSO上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中0~20%EtOAc)によって精製して、標記化合物(2.00g、60%)を黄色油として得た。
【数33】
【0350】
中間体36
4-(2-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボン酸
中間体35(1.00g、3.23mmol)に、BBrのDCM中1M溶液(12.9mL、12.9mmol)を0℃で添加した。反応混合物をr.t.で2時間撹拌し、次いで、水(50mL)でクエンチし、DCM(3×50mL)で抽出した。有機層を分離し、水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、次いで、真空中で濃縮した。残渣をTHF:水(5:1、30mL)に溶解し、次いで、LiOH.HO(0.41g、9.70mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で2時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣を水(5mL)に溶解し、DCM(3×30mL)で抽出した。水層をHCl(2N水溶液)でpH2に酸性化し、次いで、EtOAc(3×30mL)で抽出した。有機層を分離し、水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、次いで、無水NaSO上で乾燥させ、真空中で濃縮して、標記化合物(0.60g、59%)を灰白色固体として得て、これをさらに精製することなく利用した。
【数34】
【0351】
中間体37
6-ニトロ-2’,3’,5’,6’-テトラヒドロ-2H-スピロ[ベンゾフラン-3,4’-ピラン]-2-オン
中間体36(0.50g、1.87mmol)のTHF(10mL)中溶液に、EDC.HCl(0.72g、3.74mmol)を添加し、引き続いてDIPEA(0.98mL、5.61mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で16時間撹拌し、次いで、水(15mL)でクエンチし、EtOAc(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を分離し、無水NaSO上で乾燥させ、次いで、真空中で濃縮して、標記化合物(0.25g、54%)を褐色液体として得て、これをさらに精製することなく利用した。
【数35】
【0352】
中間体38
6-アミノ-2’,3’,5’,6’-テトラヒドロ-2H-スピロ[ベンゾフラン-3,4’-ピラン]-2-オン
中間体37(0.23g、0.92mmol)のメタノール(15mL)中溶液に、Pd/C(0.02g、0.19mmol)を添加した。反応混合物を水素圧下、r.t.で2時間撹拌し、次いで、Celiteのパッドを通して濾過した。濾液を真空中で濃縮して、標記化合物(0.12g、59%)を無色シロップとして得て、これをさらに精製することなく利用した。HPLC-MS(方法6):MH+m/z 220.0、RT1.51分。
【0353】
中間体39
2-[4-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン-4-イル]-5-ニトロフェノール
ニートな中間体36(0.60g、2.25mmol)に、THF中ボランジメチルスルフィド錯体溶液(2M、9.00mL、18.0mmol)を、不活性条件下、0℃で添加した。反応混合物をr.t.で16時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)でクエンチし、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、次いで、無水NaSO上で乾燥させ、真空中で濃縮して、標記化合物(0.55g、97%)を灰白色固体として得て、これをさらに精製することなく利用した。
【数36】
【0354】
中間体40
6-ニトロスピロ[2H-ベンゾフラン-3,4’-テトラヒドロピラン]
中間体39(0.70g、2.76mmol)のトルエン(15mL)中溶液に、シアノメチルトリブチルホスホラン(1.33g、5.53mmol)を添加した。反応混合物を100℃で3時間加熱し、次いで、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中0~10%EtOAc)によって精製して、標記化合物(0.50g、77%)を灰白色固体として得た。
【数37】
【0355】
中間体41
スピロ[2H-ベンゾフラン-3,4’-テトラヒドロピラン]-6-アミン
中間体40(0.50g、2.13mmol)のメタノール(10mL)中溶液に、SnCl.2HO(1.44g、6.38mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で16時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO水溶液(100mL)でクエンチし、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮した。粗残渣を、シリカフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中0~20%EtOAc)、およびSFC精製(方法8、Chiralpak IC 250×30mm、5μmカラムを使用、メタノール/CO中0.1%NHで溶出、流量80.0mL/分)によって精製して、標記化合物(0.165g、38%)を灰白色固体として得た。
【数38】
【0356】
中間体42
tert-ブチル6-ブロモ-4-フルオロ-2-オキソインドリン-1-カルボキシラート
THF(8mL)中ジ-tert-ブチルジカルボナート(853.88mg、3.91mmol)を、6-ブロモ-4-フルオロインドリン-2-オン(900mg、3.91mmol)およびNaHCO(1.15g、13.69mmol)のTHF(10mL)中撹拌懸濁液に滴加した。反応混合物を50℃で4.5時間、撹拌しながら加熱し、次いで、固体を濾過によって除去し、溶媒を真空中で除去した。残渣を、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~20%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(1.04g、80%)を黄色固体として得た。
【数39】
【0357】
中間体43
tert-ブチル6-ブロモ-4-フルオロ-2-オキソスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-1-カルボキシラート
中間体42(0.8g、2.42mmol)および1-ヨード-2-(2-ヨード-エトキシ)エタン(0.38mL、2.67mmol)の無水DMF(16mL)中撹拌溶液を-15℃に冷却し、窒素で5分間パージし、次いで、炭酸セシウム(3.16g、9.69mmol)を添加した。反応混合物を20℃に加温しながら2時間撹拌した。水(30mL)を添加し、水層をtert-ブチルメチルエーテル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた粗物質を、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~15%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(927.9mg、86%)を黄色固体として得た。
【数40】
【0358】
中間体44
6-ブロモ-4-フルオロスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-2-オン
中間体43(10.0g、25mmol)の無水DCM(100mL)中撹拌溶液に、トリフルオロ酢酸(18.56mL、250mmol)をr.t.で2分間にわたって少しずつ添加した。反応混合物をさらに1時間撹拌した。揮発性物質を真空中で除去して油を得て、これを放置すると結晶化した。ジエチルエーテル(50mL)を添加し、微結晶性固体が発生するまで、混合物を超音波処理した。固体を濾過によって回収し、ヘプタン(2×50mL)で洗浄し、次いで、乾燥させた。固体を、EtOAc(約200mL)、飽和NaHCO水溶液(約100mL)および2M水酸化ナトリウム水溶液(20mL)の混合物中で10分間研和した。固体を濾過によって回収し、濾過ケークを水(2×50mL)、EtOAc(2×25mL)およびヘプタン(50mL)ですすいだ。残渣を真空中で乾燥させて、標記化合物(6.72g、90%)をベージュ色固体として得た。
【数41】
【0359】
中間体45
6-ブロモ-4-フルオロスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]
中間体44(7.30g、24.3mmol)の無水THF(140mL)中撹拌懸濁液に、THF中1Mボラン(85mL、85.0mmol)をr.t.で添加した。添加後、反応混合物を1時間加熱還流し、次いで、r.t.に冷却し、MeOH(40mL)でゆっくりクエンチした。撹拌をさらに10分間続け、次いで、混合物を真空中で濃縮した。得られた黄色残渣を、EtOAc(400mL)と飽和NaHCO水溶液(100mL)に分配した。有機層を回収し、水(100mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、次いで、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、標記化合物(6.80g、98%)を白色固体として得た。
【数42】
【0360】
中間体46
tert-ブチル6-ブロモ-4-フルオロスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-1-カルボキシラート
中間体45(6.80g、23.8mmol)の無水THF(120mL)中撹拌溶液に、ジ-tert-ブチルジカルボナート(15.56g、71.3mmol)、引き続いてtert-ブタノール(5.0mL、52.3mmol)および4-(ジメチルアミノ)ピリジン(0.29g、2.38mmol)を添加した。反応混合物を50℃で16時間加熱した。ジ-tert-ブチルジカルボナート(5.19g、23.8mmol)およびtert-ブタノール(5.0mL、52.3mmol)の第2のアリコートを添加し、撹拌を50℃で2時間続けた。ジ-tert-ブチルジカルボナート(5.19g、23.8mmol)の第3のアリコートを添加し、撹拌を60℃でさらに3時間続けた。反応混合物をr.t.に冷却し、溶媒を真空中で濃縮した。黄色残渣を、ヘプタン中5~20%tert-ブチルメチルエーテルの勾配を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(8.34g、91%)を白色固体として得た。
【数43】
【0361】
中間体47
tert-ブチル6-アミノ-4-フルオロスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-1-カルボキシラート
中間体46(7.3g、18.71mmol)の無水THF(124mL)中撹拌溶液に、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドのTHF中1M溶液(22.45mL、22.45mmol)を添加した。反応混合物を窒素ガスを5分間バブリングすることによって脱気し、次いで、Pd(dba)(0.857g、0.94mmol)および(2-ビフェニル)ジシクロヘキシルホスフィン(0.79g、2.25mmol)を添加した。反応混合物を65℃で4.5時間撹拌し、次いで、r.t.に冷却した。テトラブチルアンモニウムフルオリドのTHF中1M溶液(58.4mL、58.4mmol)を添加した。混合物をr.t.で25分間撹拌し、次いで、珪藻土のパッドを通して濾過した。濾液をEtOAc(400mL)で希釈した。有機相を水(150mL)およびブライン(2×100mL)で洗浄し、次いで、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣を、ヘプタン中5~100%tert-ブチルメチルエーテルの勾配を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。溶媒を除去し、次いで、残渣をシクロヘキサン(20mL)中で研和し、濾過し、真空中で乾燥させて、標記化合物(3.74g、62%)を灰白色固体として得た。
【数44】
【0362】
中間体48
tert-ブチル6-{[(2S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)アセチル]-アミノ}-4-フルオロスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-1-カルボキシラート
中間体29(306mg、0.70mmol)のDMF(10mL)中撹拌溶液に、中間体47(324mg、1.0mmol)、HATU(433mg、1.1mmol)およびDIPEA(276μL、1.59mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で21時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮し、DCM(10mL)と飽和NaHCO水溶液(10mL)に分配した。相を、疎水性PTFEフリットを介して分離した。有機層を真空中で濃縮した。得られた粗物質を、イソヘキサン中0~35%EtOAcの勾配を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、次いで、0.1%水酸化アンモニウム添加剤を含むアセトニトリル中水の勾配(0~100%)を使用する逆相フラッシュカラムクロマトグラフィーによってさらに精製して、標記化合物(169mg、34%)を白色固体として得た。HPLC-MS(ES+)(方法6):MH+m/z 610.4、RT1.68分。
【0363】
中間体49
tert-ブチル6-{[(2S)-2-アミノ-2-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)アセチル]アミノ}-4-フルオロスピロ-[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-1-カルボキシラート
中間体48(292mg、0.48mmol)のEtOAc(3mL)中撹拌溶液に、パラジウム炭素(54mg、0.05mmol)を添加した。フラスコを排気し、次いで、過剰の水素ガスで満たした。反応混合物をr.t.で21時間撹拌し、次いで、充填済Celiteカラムを通して濾過した。カラムを追加のEtOAc(6mL)で洗浄した。合わせた濾液を真空中で濃縮して、標記化合物(227mg、97%)を灰緑色固体として得た。
【数45】
【0364】
中間体50
tert-ブチル4-フルオロ-6-{[(2S)-2-{[3-(メタンスルホンアミド)ベンゾイル]アミノ}-2-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)アセチル]アミノ}スピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-1-カルボキシラート
中間体49(41mg、0.084mmol)のDCM(1.5mL)中撹拌溶液に、3-(メチルスルホンアミド)安息香酸(21mg、0.096mmol)、HATU(41mg、0.11mmol)およびトリエチルアミン(343μL、2.44mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で19時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。粗物質を、イソヘキサン中0~70%EtOAcの勾配を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーを使用して精製して、標記化合物(54mg、88%)を無色油として得た。HPLC-MS(ES+)(方法6):MH+m/z 673.2、RT1.51分。
【0365】
中間体51
tert-ブチル6-{[(2S)-2-[(4-エチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]-2-(トランス-4-メチル-シクロヘキシル)アセチル]アミノ}-4-フルオロスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-1-カルボキシラート
中間体49(48mg、0.098mmol)のDCM(2mL)中撹拌溶液に、4-エチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボン酸(16mg、0.11mmol)、HATU(55mg、0.14mmol)およびトリエチルアミン(43μL、0.31mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で4時間撹拌し、次いで、DCM(6mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(6mL)で洗浄した。有機層を分離し、真空中で濃縮した。得られた粗物質を、イソヘキサン中0~40%EtOAcの勾配を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(25mg、37%)を白色固体として得た。HPLC-MS(ES+)(方法6):[M-Bu+H]+m/z 544.2、RT1.71分。
【0366】
中間体52
tert-ブチル6-{[(2S)-2-[(3-{[ジメチル(オキソ)-λ-スルファニリデン]アミノ}ベンゾイル)アミノ]-2-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)アセチル]アミノ}-4-フルオロスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-1-カルボキシラート
中間体49(48mg、0.099mmol)のDCM(2mL)中撹拌溶液に、3-{[ジメチル(オキソ)-λ-スルファニリデン]アミノ}安息香酸(23mg、0.11mmol)、HATU(52mg、0.13mmol)およびトリエチルアミン(43μL、0.31mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で4時間撹拌し、次いで、DCM(6mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(6mL)で洗浄した。有機層を真空中で濃縮した。粗物質を、イソヘキサン中0~100%EtOAcの勾配を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(53mg、80%)を白色固体として得た。HPLC-MS(ES+)(方法6):MH+m/z 671.2、RT1.48分。
【0367】
中間体53
tert-ブチル6-{(2S)-2-[(1-エチル-1H-ピラゾール-5-イル)ホルムアミド]-2-(トランス-4-メチル-シクロヘキシル)アセトアミド}-4-フルオロ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-オキサン]-1-カルボキシラート
1-エチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(47mg、0.34mmol)およびHATU(127mg、0.34mmol)のDCM(2mL)中撹拌溶液に、DIPEA(95μL、0.54mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で15分間で撹拌し、次いで、中間体49(146mg、0.26mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で18時間撹拌し、次いで、DCM(10 mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(5mL)および水(5mL)で洗浄した。有機層を、疎水性PTFEフリットを通して濾過し、真空中で濃縮した。暗黄色残渣を、ヘプタン中0~75%tert-ブチルメチルエーテルの勾配を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(140mg、84%)を黄色油として得た。
【数46】
【0368】
中間体54
(2S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-2-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)酢酸
中間体15(25.1g、120.8mmol)の水(350mL)中撹拌懸濁液に、炭酸ナトリウム(55g、0.52mol)、引き続いて1,4-ジオキサン(500mL)中ジ-tert-ブチルジカルボナート(39.6g、181mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で4時間、機械的に撹拌した。揮発性物質を真空中で除去し、次いで、懸濁液を冷却し、1N塩酸を慎重に添加してpH1を達成した。混合物をEtOAc(3×250mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(200mL)およびブライン(200mL)で順番に洗浄し、次いで、相分離紙を通して濾過し、真空中で濃縮した。得られた固体をヘプタン(500mL)中で研和し、濾過し、次いで、ヘプタン(2×100mL)で洗浄し、オーブン乾燥して、標記化合物(28.8g、87%)を白色固体として得た。
【数47】
【0369】
中間体55
tert-ブチルN-{(S)-[(トランス-4-メチルシクロヘキシル)(スピロ[インデン-1,4’-オキサン]-5-イル)カルバモイル]-メチル}カルバマート
中間体54(166mg、0.61mmol)、中間体21(129mg、0.64mmol)およびHATU(279mg、0.73mmol)のDCM(2mL)中撹拌溶液に、DIPEA(0.21mL、1.28mmol)をr.t.で添加した。反応混合物をr.t.で3日間撹拌し、次いで、DCM(10 mL)で希釈し、水(5 mL)で洗浄した。有機相を、疎水性PTFEフリットを使用して分離し、真空中で濃縮した。得られた橙色泡を、ヘプタン中0~75%tert-ブチルメチルエーテルの勾配を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(293mg、96%)をクリーム色泡として得た。
【数48】
【0370】
中間体56
(2S)-2-アミノ-2-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)-N-(スピロ[インデン-1,4’-オキサン]-5-イル)アセトアミド
トリフルオロ酢酸(0.7mL、9.2mmol)を、中間体55(293mg、0.61mmol)のDCM(5mL)中撹拌溶液にr.t.で添加した。反応混合物を22時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO水溶液(15mL)でクエンチした。DCM(10mL)を添加し、相を、疎水性PTFEフリットを使用して分離した。水相をDCM(2×10mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO水溶液(10mL)で処理し、次いで、疎水性PTFEフリットを使用して分離し、真空中で濃縮して、標記化合物(233mg、99%)を黄色油として得た。
【数49】
【0371】
中間体57
2-[(6-クロロピロロ[3,2-c]ピリジン-1-イル)メトキシ]エチル(トリメチル)シラン
6-クロロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン(15g、98.30mmol)を無水DMF(200mL)に溶解し、次いで、水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液、4.7g、120mmol)を0℃で添加した。溶液を0℃で1時間撹拌し、次いで、2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(22mL、117.83mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で18時間撹拌し、次いで、EtOAc(100mL)で希釈し、水(30mL)で洗浄した。分離した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた粗油を、ヘプタン中0~100%EtOAcの勾配を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(27g、97%)を白色固体として得た。HPLC-MS(ES+)(方法5):MH+m/z 283.0、RT1.21分。
【0372】
中間体58
6-クロロ-1-[2-(トリメチルシリル)エトキシメチル]-3H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-2-オン
中間体57(27g、95.47mmol)の1,4-ジオキサン(400mL)中撹拌溶液に、三臭化ピリジニウム(135g、379.90mmol)を少しずつ添加した。反応混合物をr.t.で2時間撹拌し、次いで、水(400mL)で希釈し、EtOAc(2×400mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた粗6-クロロ-3,3-ジブロモ-1-[2-(トリメチルシリル)エトキシメチル]ピロロ[3,2-c]ピリジン-2-オン(56.5g)をさらに精製することなく利用した。
0℃に冷却した、粗6-クロロ-3,3-ジブロモ-1-[2-(トリメチルシリル)エトキシ-メチル]ピロロ[3,2-c]ピリジン-2-オンのTHF(500mL)中撹拌溶液に、亜鉛粉末(63g、943.89mmol)を添加し、引き続いて飽和塩化アンモニウム水溶液(160mL)を滴加した。反応混合物をr.t.に加温し、30分間撹拌し、次いで、celiteを通して濾過し、EtOAc(100mL)で希釈し、ブライン(3×100mL)で洗浄した。合わせた有機層を真空中で濃縮した。得られた粗油を、イソヘキサン中0~50%EtOAcの勾配を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(10.5g)を黄色油として得た。水層をceliteを通して濾過し、真空中で濃縮し、次いで、イソヘキサン中0~50%EtOAcの勾配を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、追加の標記化合物(1.9g)を黄色油として得た(合計量12.4g、43.5%)。
【数50】
【0373】
中間体59
6-クロロ-1-[2-(トリメチルシリル)エトキシメチル]スピロ[ピロロ[3,2-c]ピリジン-3,4’-テトラヒドロピラン]-2-オン
0℃に冷却した、中間体58(4.3g、14mmol)の無水DMF(100mL)中撹拌溶液に、炭酸セシウム(14g、42.92mmol)を添加した。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、次いで、1-ヨード-2-(2-ヨードエトキシ)エタン(4.3mL、29.00mmol)を0℃で滴加した。反応混合物をr.t.で18時間撹拌し、次いで、溶媒を真空中で除去した。褐色残渣をEtOAc(100mL)に溶解し、ブライン(3×30mL)で洗浄した。分離した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた粗油を、イソヘキサン中0~100%EtOAcの勾配を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(3.6g、68%)を赤色油として得た。HPLC-MS(ES+)(方法5):MH+m/z 369.0、RT1.20分。
【0374】
中間体60
6-クロロスピロ[ピロロ[3,2-c]ピリジン-3,4’-テトラヒドロピラン]-2-オン
中間体59(4.6g、12mmol)のDCM(50mL)中撹拌溶液に、トリフルオロ酢酸(20mL、264.50mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で18時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。残渣をEtOAc(100mL)に溶解し、飽和NaHCO水溶液(20mL)で2回洗浄した。有機層を真空中で濃縮した。粗黄色固体をアセトニトリル(30mL)に溶解し、アンモニア水溶液(5mL、60.6mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で1時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。残渣をEtOAc(100mL)に溶解し、水(20mL)で洗浄した。分離した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮して、標記化合物(2.4g、81%)を黄色固体として得た。
【数51】
【0375】
中間体61
6-クロロスピロ[1,2-ジヒドロピロロ[3,2-c]ピリジン-3,4’-テトラヒドロピラン]
中間体60(1.7g、7.10mmol)をボラン-THF錯体のTHF(60mL)中溶液に溶解し、70℃で2時間加熱した。溶液をr.t.に冷却し、次いで、メタノール(20mL)を添加した。反応混合物を還流温度で2時間加熱し、次いで、真空中で濃縮した。得られた固体を濾過し、真空下で乾燥させて、標記化合物(1.23g、75%)を白色固体として得た。
【数52】
【0376】
中間体62
2-[(6-クロロスピロ[2H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-3,4’-テトラヒドロピラン]-1-イル)メトキシ]エチル-(トリメチル)シラン
中間体61(1.23g、5.47mmol)を無水DMF(15mL)に溶解し、DIPEA(1.9mL、11.00mmol)、引き続いて2-(トリメチルシリル)エトキシ-メチルクロリド(1.22mL、6.55mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で18時間撹拌し、次いで、EtOAc(50mL)で希釈し、ブライン(10mL)で洗浄した。分離した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮し、次いで、イソヘキサン中0~100%EtOAcの勾配を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(1.4g、72%)を白色固体として得た。
【数53】
【0377】
中間体63
1-[2-(トリメチルシリル)エトキシメチル]スピロ[2H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-3,4’-テトラヒドロピラン]-6-アミン
中間体62(1.4 g、3.90mmol)をTHF(20mL)に溶解し、Pd(dba)(190mg、0.20mmol)および(2-ビフェニル)ジシクロヘキシルホスフィン(170mg、0.47mmol)、引き続いてリチウムビス(トリメチルシリル)アミドのTHF中1M溶液(4.7mL、4.70mmol)をr.t.で添加した。得られた暗褐色溶液を70℃で5時間加熱し、次いで、真空中で濃縮した。粗油をEtOAc(50mL)で希釈し、ブライン(20mL)で洗浄した。分離した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、真空中で濃縮して、標記化合物(1.6g、純度80%)を褐色固体として得た。HPLC-MS(ES+)(方法5):MH+m/z 336.0、RT0.96分。
【0378】
中間体64
ベンジルN-[(1S)-1-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)-2-オキソ-2-({1-[2-(トリメチルシリル)エトキシ-メチル]スピロ[2H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-3,4’-テトラヒドロピラン]-6-イル}アミノ)エチル]-カルバマート
中間体63(純度80%、450mg、1.34mmol)をDMF(6mL)に溶解し、中間体29(514mg、1.68mmol)、HATU(683mg、1.74mmol)およびDIPEA(1mL、5.75mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で1時間撹拌し、次いで、EtOAc(100mL)で希釈し、ブライン(20mL)で洗浄した。分離した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗残渣を、イソヘキサン中0~100%EtOAcの勾配を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(640mg、77%)を褐色油として得た。HPLC-MS(ES+)(方法5):MH+m/z 623.0、RT1.49分。
【0379】
中間体65
(2S)-2-アミノ-2-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)-N-{1-[2-(トリメチルシリル)エトキシメチル]スピロ-[2H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-3,4’-テトラヒドロピラン]-6-イル}アセトアミド
中間体64(640mg、1.3mmol)をエタノール(20mL)およびTHF(20mL)に溶解し、パラジウム炭素(10%塊、500mg)を添加した。フラスコを排気し、次いで、水素ガスで満たし、r.t.で2時間撹拌した。反応混合物を、celiteを通して濾過し、メタノール(20mL)で洗浄した。有機層を真空中で濃縮して、標記化合物(700mg)を粗褐色油として得て、これをさらに精製することなく利用した。HPLC-MS(ES+)(方法5):MH+m/z 489.0、RT1.40分。
【0380】
中間体66
2-エチル-N-[(1S)-1-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)-2-オキソ-2-({1-[2-(トリメチルシリル)エトキシ-メチル]スピロ[2H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-3,4’-テトラヒドロピラン]-6-イル}アミノ)エチル]-ピラゾール-3-カルボキサミド
中間体65(500mg、1.02mmol)をDCM(3mL)に溶解し、1-エチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(225mg、1.52mmol)およびHATU(521mg、1.32mmol)、引き続いてDIPEA(0.7mL、4.00mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で2時間撹拌し、次いで、ブライン(3mL)で洗浄した。分離した有機層を真空中で濃縮した。粗残渣を、イソヘキサン中0~100%EtOAcの勾配を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(83mg、13%)を褐色油として得た。HPLC-MS(ES+)(方法5):MH+m/z 611.0、RT1.74分。
【0381】
例1
【化21】

2-シクロオクチル-2-[(3-メチルイソオキサゾール-4-イル)ホルムアミド]-N-(スピロ[インデン-1,4’-オキサン]-5-イル)-アセトアミド
管に、DCM(1.5mL)中EDC.HCl(70mg、0.37mmol)および中間体9(108mg、0.37mmol)を装入した。反応混合物を20℃で0.5時間撹拌した。窒素流を使用して溶媒を除去し、次いで、THF(1.5mL)中の中間体21(50mg、0.24mmol)、引き続いて酢酸(0.21mL、3.65mmol)を添加した。管を密封し、反応混合物を60℃で1時間加熱した。冷却後、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)でクエンチした。水層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。得られた橙色油を、ヘプタン中EtOAcの勾配(0~50%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離した。得られた淡橙色固体をDCM(3mL)で研和し、濾過し、次いで、DCMで洗浄して、凍結乾燥後、標記化合物(34mg、26%)を白色固体として得た。
【数54】
【0382】
例2
【化22】

2-(5-クロロビシクロ[4.2.0]オクタ-1,3,5-トリエン-7-イリデン)-2-[(1-エチル-1H-ピラゾール-5-イル)-ホルムアミド]-N-(スピロ[インデン-1,4’-オキサン]-5-イル)アセトアミド
管に、THF(1mL)中の中間体4(20mg、0.06mmol)および中間体21(15mg、0.07mmol)、引き続いて酢酸(48.70μL、0.84mmol)を装入した。管を密封し、反応混合物を60℃で3時間加熱した。冷却後、反応混合物を真空中で濃縮した。得られた橙色泡を、ヘプタン中EtOAcの勾配(0~75%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離して、凍結乾燥後、標記化合物(27mg、84%)を灰白色固体として得た。
【数55】
【0383】
例3
【化23】

N-[1-シクロオクチル-2-オキソ-2-(スピロ[インダン-1,4’-テトラヒドロピラン]-5-イルアミノ)エチル]-3-メチル-イソオキサゾール-4-カルボキサミド
管に、DCM(1.5mL)中EDC.HCl(70.3mg、0.37mmol)および中間体9(108mg、0.37mmol)を装入した。反応混合物を20℃で1.5時間撹拌した。窒素流を使用して溶媒を除去し、次いで、THF(1.5mL)中の中間体22(59mg、0.24mmol)、引き続いて酢酸(0.21mL、3.65mmol)を添加した。管を密封し、反応混合物を60℃で45分間加熱した。r.t.に冷却した後、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)でクエンチした。水層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。得られた橙色油を、ヘプタン中EtOAcの勾配(0~60%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離した。得られた淡黄色固体をDCMで研和することによってさらに精製し、次いで、濾過し、DCMで洗浄して、凍結乾燥後、標記化合物(44mg、34%)を白色固体として得た。
【数56】
【0384】
例4
【化24】

N-{1-シクロオクチル-2-[(2-フルオロスピロ[インデン-1,4’-テトラヒドロピラン]-5-イル)アミノ]-2-オキソ-エチル}-3-メチルイソオキサゾール-4-カルボキサミド
管に、DCM(1.5mL)中EDC.HCl(70mg、0.37mmol)および中間体9(108mg、0.37mmol)を装入した。反応混合物を20℃で0.5時間撹拌した。窒素流を使用して溶媒を除去し、次いで、THF(1.5mL)中の中間体25(50mg、0.21mmol)、引き続いて酢酸(0.18mL、3.16mmol)を添加した。管を密封し、反応混合物を60℃で1時間加熱した。冷却後、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)でクエンチした。水層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。得られた淡褐色固体を、ヘプタン中EtOAcの勾配(0~100%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって分離した。得られた灰白色固体をDCM(3mL)で研和し、次いで、濾過し、DCMで洗浄して、凍結乾燥後、標記化合物(41mg、38%)を白色固体として得た。
【数57】
【0385】
例5
【化25】

N-[1-シクロオクチル-2-オキソ-2-(スピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-6-イルアミノ)エチル]-3-メチルイソオキサゾール-4-カルボキサミド
トリフルオロ酢酸(1mL、12.28mmol)を、中間体28(51mg、0.09mmol)のDCM(2mL)中溶液に20℃で添加した。反応混合物を20℃で1時間撹拌し、次いで、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)でクエンチし、DCM(3×20mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、疎水性フリットを通して濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣を、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~100%)、引き続いてtert-ブチルメチルエーテル中メタノールの勾配(0~20%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、凍結乾燥後、標記化合物(14mg、37%)を白色固体として得た。
【数58】
【0386】
例6
【化26】

2-エチル-N-[(1S)-1-(4-メチルシクロヘキシル)-2-オキソ-2-(スピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-6-イルアミノ)エチル]ピラゾール-3-カルボキサミド(トランス異性体)
トリフルオロ酢酸(3.81mL、46.75mmol)を、中間体32(211mg、0.33mmol)のDCM(7.5mL)中溶液に20℃で添加した。反応混合物を20℃で1時間撹拌し、次いで、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)でクエンチし、DCM(3×30mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、疎水性フリットを通して濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣を、tert-ブチルメチルエーテル中メタノールの勾配(0~20%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。得られた不純な物質を分取HPLC(方法13)によってさらに精製し、関連する画分を合わせ、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。得られたピンク色固体をDCM(2mL)およびエタノール(2mL)に溶解した。溶液を塩酸(水溶液、12M、1mL)で処理し、20℃で18時間撹拌し、次いで、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)でクエンチし、DCM(3×20mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、疎水性フリットを通して濾過し、次いで、真空中で濃縮し、凍結乾燥して、標記化合物(95mg、71%)を灰白色固体として得た。
【数59】
【0387】
例7
【化27】

N-{1-シクロオクチル-2-オキソ-2-[(2-オキソ-2’,3’,5’,6’-テトラヒドロ-2H-スピロ[ベンゾフラン-3,4’-ピラン]-6-イル)アミノ]エチル}-3-メチルイソオキサゾール-4-カルボキサミド
中間体38(0.12g、0.55mmol)および中間体9(0.16g、0.55mmol)のDCM(10mL)中溶液に、プロピルホスホン酸無水物(EtOAc中50%溶液)(0.24mL、0.82mmol)を添加し、引き続いてトリエチルアミン(0.24mL、1.64mmol)を0℃で添加した。反応混合物をr.t.で16時間撹拌し、次いで、DCM(20mL)で希釈し、水(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水NaSO上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗残渣を分取HPLC(方法7)によって精製して、標記化合物(0.015g、6%)を白色固体として得た。
【数60】
【0388】
例8
【化28】

N-[1-シクロオクチル-2-オキソ-2-(スピロ[2H-ベンゾフラン-3,4’-テトラヒドロピラン]-6-イルアミノ)エチル]-3-メチルイソオキサゾール-4-カルボキサミド
中間体41(0.05g、0.24mmol)のTHF(2mL)中溶液に、中間体9(0.08g、0.27mmol)を添加し、引き続いてプロピルホスホン酸無水物(EtOAc中50%溶液)(0.72mL、2.44mmol)を添加した。反応混合物を60℃で12時間加熱し、次いで、真空中で濃縮した。粗残渣を、シリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中15%EtOAc)、引き続いてSFC精製(方法8、シリカ-2-エチルピリジン 250×30mm、5μmカラムを使用、メタノール中0.1%NH/COで溶出、流量80.0mL/分)によって精製して、標記化合物(0.04g、34%)を白色固体として得た。
【数61】
【0389】
例9
【化29】

3-(1,1-ジオキソ-1,2-チアゾリジン-2-イル)-N-{(1S)-2-[(4-フルオロスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-6-イル)アミノ]-1-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)-2-オキソエチル}ベンズアミド
中間体49(38mg、0.077mmol)のDCM(1.5mL)中撹拌溶液に、3-(1,1-ジオキソ-1,2-チアゾリジン-2-イル)安息香酸(21mg、0.088mmol)、HATU(45mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(32μL、0.23mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で2時間撹拌し、次いで、DCM(10mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄した。分離した有機相を真空中で濃縮した。得られた粗物質をDCM(1mL)に再溶解し、トリフルオロ酢酸(146μL、1.91mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で6時間撹拌し、次いで、DCM(10mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(10mL)でクエンチした。相を、疎水性PTFEフリットを介して分離した。有機層を真空中で濃縮した。得られた粗物質を分取HPLC(方法21)によって精製して、標記化合物(19mg、41%)を白色固体として得た。
【数62】
【0390】
例10
【化30】

N-{(1S)-2-[(4-フルオロスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-6-イル)アミノ]-1-(トランス-4-メチル-シクロヘキシル)-2-オキソエチル}-3-(メチルスルホニルメチル)ベンズアミド
中間体49(38mg、0.077mmol)のDCM(1.5mL)中撹拌溶液に、3-(メチルスルホニルメチル)安息香酸(20mg、0.088mmol)、HATU(41mg、0.11mmol)およびトリエチルアミン(32μL、0.23mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で2時間撹拌し、次いで、DCM(10mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄した。分離した有機相を真空中で濃縮した。得られた粗物質をDCM(1mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(146μL、1.91mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で6時間撹拌し、次いで、DCM(10mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(10mL)でクエンチした。相を、疎水性PTFEフリットを介して分離した。有機層を真空中で濃縮した。得られた粗物質を分取HPLC(方法21)によって精製して、標記化合物(15mg、34%)を白色固体として得た。
【数63】
【0391】
例11
【化31】

N-{(1S)-2-[(4-フルオロスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-6-イル)アミノ]-1-(トランス-4-メチル-シクロヘキシル)-2-オキソエチル}-3-(メタンスルホンアミド)ベンズアミド
中間体50(54mg、0.074mmol)のDCM(1.5mL)中撹拌溶液に、トリフルオロ酢酸(170μL、2.22mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で2.5時間撹拌し、次いで、DCM(6mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(6mL)でクエンチした。分離した有機層を真空中で濃縮した。粗物質を分取HPLC(方法7)によって精製して、標記化合物(21mg、47%)を白色固体として得た。
【数64】
【0392】
例12
【化32】

4-エチル-N-{(1S)-2-[(4-フルオロスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-6-イル)アミノ]-1-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)-2-オキソエチル}-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
中間体51(25mg、0.036mmol)のDCM(0.7mL)中撹拌溶液に、トリフルオロ酢酸(210μL、2.7mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で20時間撹拌し、次いで、DCM(6mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(6mL)でクエンチした。分離した有機層を真空中で濃縮した。粗物質を分取HPLC(方法7)によって精製して、標記化合物(8mg、44%)を白色固体として得た。
【数65】
【0393】
例13
【化33】

3-{[ジメチル(オキソ)-λ-スルファニリデン]アミノ}-N-{(1S)-2-[(4-フルオロスピロ[インドリン-3,4’-テトラヒドロピラン]-6-イル)アミノ]-1-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)-2-オキソエチル}ベンズアミド
中間体52(53mg、0.079mmol)のDCM(1.5mL)中撹拌溶液に、トリフルオロ酢酸(300μL、3.9mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で7時間撹拌し、次いで、DCM(10mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(6mL)でクエンチした。分離した有機層を真空中で濃縮した。得られた粗物質を分取HPLC(方法7)によって精製して、標記化合物(13mg、29%)を白色固体として得た。
【数66】
【0394】
例14
【化34】

(2S)-2-[(1-エチル-1H-ピラゾール-5-イル)ホルムアミド]-N-(4-フルオロ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-オキサン]-6-イル)-2-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)アセトアミド
トリフルオロ酢酸(1mL、13.46mmol)を、中間体53(140.0mg、0.22mmol)のDCM(2mL)中撹拌溶液にr.t.で添加した。反応混合物を1時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO水溶液(10mL)でクエンチし、DCM(2×10mL)で抽出した。合わせた有機相を、疎水性PTFEフリットを通して濾過し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(方法19)によって精製した。合わせた画分を飽和NaHCO水溶液でpH8に調整し、DCM(1×50mL、次いで2×10mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO水溶液(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、標記化合物(70mg、65%)を白色固体として得た。
【数67】
【0395】
例15
【化35】

(2S)-2-{[1-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-イル]ホルムアミド}-2-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)-N-(スピロ[インデン-1,4’-オキサン]-5-イル)アセトアミド
DIPEA(94μL、0.57mmol)を、中間体56(70mg、0.19mmol)、1-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(44mg、0.28mmol)およびHATU(112mg、0.29mmol)のDCM(2.5mL)中撹拌溶液にr.t.で添加した。反応混合物をr.t.で18時間撹拌し、次いで、水(5mL)で希釈し、DCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相を、疎水性PTFEフリットを使用して分離し、真空中で濃縮した。残渣を、ヘプタン中tert-ブチルメチルエーテルの勾配(0~80%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(61mg、65%)を白色固体として得た。
【数68】
【0396】
例16
【化36】

3-{[ジメチル(オキソ)-λ-スルファニリデン]アミノ}-N-[(1S)-1-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)-2-オキソ-2-(スピロ[インデン-1,4’-テトラヒドロピラン]-5-イルアミノ)エチル]ベンズアミド
3-{[ジメチル(オキソ)-λ-スルファニリデン]アミノ}安息香酸(53mg、0.25mmol)を、HATU(103mg、0.27mmol)およびDIPEA(0.15mL、0.90mmol)のDCM(2mL)中撹拌懸濁液に添加した。混合物をr.t.で30分間撹拌し、次いで、中間体56(80mg、0.23mmol)のDCM(1mL)中溶液を添加した。反応混合物をr.t.で3日間撹拌し、次いで、DCM(20mL)と水(20mL)に分配した。水層を分離し、DCM(2×20mL)で洗浄した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次いで、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、DCM中MeOHの勾配(0~20%)を使用するシリカフラッシュカラムクロマトグラフィー、次いで、分取HPLC(方法18)によって精製して、標記化合物(65mg、52%)を白色固体として得た。
【数69】
【0397】
例17
【化37】

2-エチル-N-[(1S)-1-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)-2-オキソ-2-(スピロ[1,2-ジヒドロピロロ[3,2-c]-ピリジン-3,4’-テトラヒドロピラン]-6-イルアミノ)エチル]ピラゾール-3-カルボキサミド
中間体66(83mg、0.13mmol)をDCM(1mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.1mL)を添加した。反応混合物をr.t.で2時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。残渣をアセトニトリル(2mL)に溶解し、アンモニア水溶液(0.1mL、1.00mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で1時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮し、分取HPLC(方法21)によって精製して、標記化合物(4mg、6%)を白色固体として得た。
【数70】
【0398】
例18
【化38】

N-[(1S)-1-(トランス-4-メチルシクロヘキシル)-2-オキソ-2-(スピロ[インデン-1,4’-テトラヒドロピラン]-5-イルアミノ)エチル]-1-(テトラヒドロピラン-4-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド
1-(テトラヒドロピラン-4-イル)ピラゾール-4-カルボン酸(19mg、0.099mmol)を、DCM(2mL)に溶解した中間体56(35mg、0.099mmol)、HATU(46mg、0.12mmol)およびDIPEA(0.07mL、0.39mmol)の溶液に添加した。反応混合物をr.t.で1時間撹拌し、次いで、DCM(5mL)で希釈し、水(1mL)で洗浄した。有機相を、疎水性PTFEフリットを使用して分離し、真空中で濃縮した。得られた粗混合物を分取HPLC(方法22)によって精製して、標記化合物(27mg、51%)を白色固体として得た。
【数71】