(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-14
(45)【発行日】2023-09-25
(54)【発明の名称】ドラフトコック
(51)【国際特許分類】
B67D 1/14 20060101AFI20230915BHJP
【FI】
B67D1/14 Z
(21)【出願番号】P 2019202073
(22)【出願日】2019-11-07
【審査請求日】2022-07-28
(73)【特許権者】
【識別番号】501453640
【氏名又は名称】ミクニ総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100178906
【氏名又は名称】近藤 充和
(72)【発明者】
【氏名】田村 充
(72)【発明者】
【氏名】内田 寿
(72)【発明者】
【氏名】白石 和哉
【審査官】古▲瀬▼ 裕介
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-193112(JP,A)
【文献】特開2004-175413(JP,A)
【文献】特開平08-169495(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビールサーバーに取り付け可能で、ビール供給口とビール注出口と泡注出口とを有する本体部と、該本体部に収容された弁棒と、レバーと、該レバーに結合して移動する可動ロッドとを備え、前記レバーの操作により前記ビール供給口より供給されたビールを前記ビール注出口または泡注出口より吐出させるドラフトコックであって、
前記本体部は、内部に略円柱状のビール流路を有し、該ビール流路は、前記ビール供給口に結合する供給口結合部と、該供給口結合部の口径より小さく一様な口径を有する平坦管部とを備え、
前記弁棒は、前記供給口結合部の口径より小さく前記平坦管部の口径より大きな外径を有する先端弁部と、前記平坦管部の口径より小さな外径を有する流路弁部と、前記平坦管部に内接して摺動し後部へのビールの流入を阻止する中間弁部と、弁棒後端部とを順に備え、かつ、内部に前記ビール供給口より供給されたビールを流入させて泡を生成する泡生成流路を備え、
前記泡生成流路は、前記弁棒後端部に噴出口を有する泡噴出流路を備え、
前記可動ロッドは、前記平坦管部の口径より小さな外径を有し、先端に前記噴出口に当接して前記泡生成流路からの泡の噴出を阻止するシール部を有し、
ビールの注出時においては、前記レバーの操作により、前記可動ロッドが先端方向に移動して前記弁棒後端部に当接して前記弁棒を先端方向に移動させ、前記平坦管部と前記先端弁部との間に隙間を生じさせて該隙間よりビールを前記平坦管部と前記流路弁部との間に流入させて、前記平坦管部の一部に設けた前記ビール注出口への結合穴より前記ビール注出口に導き、
泡の注出時においては、前記レバーの操作により、前記可動ロッドが後端方向に移動して前記平坦管部と前記先端弁部との間が閉じられることによりビールの前記平坦管部への流入を阻止し、かつ、前記弁棒後端部と前記シール部との間に隙間を生じさせることにより、前記噴出口より前記シール部に向けて噴射された泡を前記平坦管部と前記可動ロッドとの間
の隙間により構成される泡流路に流入させ、
その後、前記泡流路を経由して前記平坦管部の一部に設けた前記泡注出口への結合穴より前記泡注出口に導くことを特徴とするドラフトコック。
【請求項2】
前記可動ロッドの外径は、中央部分が先端部分及び後端部分より小さいことを特徴とする請求項1に記載のドラフトコック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樽等に詰められたビール等の発泡性飲料をビールサーバー等を通して容器等へ注出する際に、ビールサーバー等の注出口に取り付けられるドラフトコックに関する。
【背景技術】
【0002】
ビールサーバーに取り付けられているドラフトコックは、通常、ビール注出口と泡注出口とを備え、レバーを操作することによりいずれかの注出口を選択可能である。先ずビール注出口よりビールを容器に注ぎ、その後に泡注出口より泡を注ぐことができる。従来のドラフトコッにおいては、ドラフトコック内に弁棒を備え、その弁棒を前後に移動させることにより、ビール供給口より供給されたビールを弁棒の周囲を通過させてそのままビール注出口に導くか、又は、弁棒中の泡を生成するための流路を通過して狭い通路に導き、その狭い通路から泡注出口に至る流路中に噴射させる構造となっている。従来のドラフトコックの例が特許文献1~3に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-318799号公報
【文献】特開2006-206157号公報
【文献】特開2002-332096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、弁棒中の泡を生成するための流路を通過して狭い通路から泡注出口に至る流路中に噴射させる構造では、特許文献1及び2に記載のように、弁棒内の泡の流路の後端から弁棒の中心部に狭い流路を設けて、その中心部から泡注出口に導く構造と、特許文献3に記載のように、弁棒内の泡の流路の後端から弁棒の外周部に向けて泡の狭い流路を設けて、弁棒の外周部から泡注出口に導く構造とがある。
【0005】
近年、ビールサーバーに対する市場の要求として、よりクリーミーな泡が好まれるようになったため、従来のドラフトコックにおいても泡を発生させるための噴出穴を細くしたり、噴出部の形状を変えたりする試みがなされている。そこでこのように泡噴出部を最適な構造に設計する場合、弁棒の外周部に向けて泡の狭い流路を設けて、弁棒の外周部から泡注出口に導く構造の方が構造や形状の選択の自由度が大きい。しかし、従来のこのような構造のドラフトコックにおいては、弁棒の外周部から噴出した泡を泡注出口に導く場合、弁棒との間に弁機能を有して弁棒が摺動するように構成された本体部の内側の管壁に、泡を泡注出口に導くための環状溝を設けることが必要であった。従来のドラフトコックにおいては、この環状溝をバリなどの突起物なく高精度の加工により設ける必要があったため、加工コストがかかり、ドラフトコックの低コスト化が困難であった。また、ドラフトコックを定期的に洗浄する際に、環状溝の中を隅まで洗浄することは簡単ではなく、かなりの手間を要していた。環状溝の中は空気に触れる部分であるため、一部でも洗浄残りがあると雑菌の繁殖を招きやすいからである。
【0006】
そこで、本発明は、係る問題を解決するためになされたものであり、従来よりも低コスト化が可能であり、かつ、洗浄が容易なドラフトコックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の観点では、本発明は、ビールサーバーに取り付け可能で、ビール供給口とビール注出口と泡注出口とを有する本体部と、該本体部に収容された弁棒と、レバーと、該レバーに結合して移動する可動ロッドとを備え、前記レバーの操作により前記ビール供給口より供給されたビールを前記ビール注出口または泡注出口より吐出させるドラフトコックであって、前記本体部は、内部に略円柱状のビール流路を有し、該ビール流路は、前記ビール供給口に結合する供給口結合部と、該供給口結合部の口径より小さく一様な口径を有する平坦管部とを備え、前記弁棒は、前記供給口結合部の口径より小さく前記平坦管部の口径より大きな外径を有する先端弁部と、前記平坦管部の口径より小さな外径を有する流路弁部と、前記平坦管部に内接して摺動し後部へのビールの流入を阻止する中間弁部と、弁棒後端部とを順に備え、かつ、内部に前記ビール供給口より供給されたビールを流入させて泡を生成する泡生成流路を備え、前記泡生成流路は、前記弁棒後端部に噴出口を有する泡噴出流路を備え、前記可動ロッドは、前記平坦管部の口径より小さな外径を有し、先端に前記噴出口に当接して前記泡生成流路からの泡の噴出を阻止するシール部を有し、ビールの注出時においては、前記レバーの操作により、前記可動ロッドが先端方向に移動して前記弁棒後端部に当接して前記弁棒を先端方向に移動させ、前記平坦管部と前記先端弁部との間に隙間を生じさせて該隙間よりビールを前記平坦管部と前記流路弁部との間に流入させて、前記平坦管部の一部に設けた前記ビール注出口への結合穴より前記ビール注出口に導き、泡の注出時においては、前記レバーの操作により、前記可動ロッドが後端方向に移動して前記平坦管部と前記先端弁部との間が閉じられることによりビールの前記平坦管部への流入を阻止し、かつ、前記弁棒後端部と前記シール部との間に隙間を生じさせることにより、前記噴出口より前記シール部に向けて噴射された泡を前記平坦管部と前記可動ロッドとの間に流入させ、前記平坦管部の一部に設けた前記泡注出口への結合穴より前記泡注出口に導くことを特徴とするドラフトコックを提供する。
【0008】
本観点の発明のドラフトコックは、可動ロッドの外径を本体内部の弁棒が摺動する口径、すなわち平坦管部の口径より小さくして、噴出口より噴射された泡を平坦管部と可動ロッドとの間の隙間に流入させ、その隙間より泡注出口への結合穴を通して泡注出口に導くものである。これにより、従来のドラフトコックにおいて平坦管部に形成された環状溝は不要となる。すなわち、従来必要とされた高精度の加工は不要となり、ドラフトコックの低コスト化が容易となる。また、ドラフトコック内部の管壁に溝を設けることを必要としないため、洗浄が容易となる。
【0009】
第2の観点では、本発明は、第1の観点のドラフトコックにおいて、前記可動ロッドの外径は、中央部分が先端部分及び後端部分より小さいことを特徴とする。本発明のドラフトコックにおいては、前記のように、泡の注出時においては、レバーの操作により、可動ロッドが後端方向に移動して、弁棒後端部とシール部との間に隙間を生じさせることにより、噴出口よりシール部に向けて噴射された泡を平坦管部と可動ロッドとの間に流入させ、平坦管部の一部に設けた泡注出口への結合穴より泡注出口に導く構成である。このとき、平坦管部と可動ロッドとの間の隙間が小さいと、泡の通路が狭くなるため泡の噴出圧力が十分に高くないと噴出量が少なくなってしまう。本観点の発明では、可動ロッドの中央部の外径を小さくして窪みを設け、泡の通路を広げることにより、十分な泡の噴出量を得ることができる。
【発明の効果】
【0010】
上記のように、本発明により、従来よりも低コスト化が可能であり、かつ、洗浄が容易なドラフトコックが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明によるドラフトコックの実施例1の構造を示す断面図。
【
図2】実施例1のドラフトコックの泡生成流路の構造を模式的に示す拡大図。
【
図3】実施例1のドラフトコックのレバーを立てた状態を示す断面図。
【
図4】実施例1のドラフトコックのビールを注出する状態を示す断面図。
【
図5】本発明によるドラフトコックの実施例2を示す断面図。
【
図6】実施例2のドラフトコックの泡生成流路の構造を模式的に示す拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明のドラフトコックを実施例により詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一符号を付し、その重複した説明を省略する。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明によるドラフトコックの実施例1を示す断面図である。
図1において、本実施例のドラフトコック10は、ビールサーバーに取り付け可能で、ビール供給口1とビール注出口2と泡注出口3とを有する本体部4と、本体部4に収容された弁棒5と、レバー6と、レバー6に結合して移動する可動ロッド8とを備えている。レバー6中に挿入されレバー6の動きを可動ロッド8に伝達する伝達棒7と、可動ロッド8と、コイルバネ9とにより移動機構11が構成され、移動機構11により弁棒5を移動させる。伝達棒7はレバー6の操作により本体部4の溝12に内接する球体部7aを支点として左右に傾き、右に傾いたときにビール供給口1より供給されたビールをそのままビール注出口2より吐出させ、また、
図1のように左に傾いたときにビール供給口1より供給されたビールを泡状にして泡注出口3より吐出させる。
【0014】
本体部4は、内部に略円柱状のビール流路13を有し、ビール流路13は、ビール供給口1に結合する供給口結合部14と、供給口結合部14の口径より小さく一様な口径を有する平坦管部15とを備えている。弁棒5は、供給口結合部14の口径より小さく平坦管部15の口径より大きな外径を有する先端弁部21と、平坦管部15の口径より小さな外径を有する流路弁部22と、平坦管部15に内接して摺動し後部へのビールの流入を阻止する中間弁部23と、弁棒後端部24とを順に備え、かつ、内部にビール供給口1より供給されたビールを流入させて泡を生成する泡生成流路30を備えている。本実施例においては、流路弁部22は、外径の大きな流路弁部前部22aと外径の小さな流路弁部後部22bとから構成されている。泡生成流路30は口径が互いに異なる泡生成流路前部30a、泡生成流路中間部30b、泡生成流路後部30cとから構成されている。また、先端弁部21には平坦管部15へのビール流入を阻止するための環状シール25を設けている。
【0015】
泡生成流路30は、弁棒後端部24に噴出口を有する泡噴出流路31を備えている。可動ロッド8は、平坦管部15の口径より小さな外径を有し、先端に噴出口に当接して泡生成流路30の泡噴出流路31からの泡の噴出を阻止するシール部32を噴射口に対向して設けている。
【0016】
図2は、実施例1のドラフトコックの泡生成流路の構造を模式的に示す拡大図である。レバー6の操作により、泡噴出流路31の噴射口31aをシール部32により塞ぐことにより泡の吐出を遮断し、弁棒後端部24に設けた噴射口31aとシール部32との間に隙間を生じさせることにより、噴出口31aよりシール部32に向けて噴射された泡を平坦管部15と可動ロッド8との間の隙間により構成される泡流路33に流入させ、平坦管部15の一部に設けた泡注出口3への結合穴より泡注出口3に導く構成となっている。泡噴出流路31は中心軸が弁棒5の中心軸と鋭角を成している。
【0017】
図2はシール部32と噴射口31aとの間に間隙を設けた泡の注出時の状態を示している。シール部32は可動ロッド8に一体として固定され、
図1のようにレバー6を左に傾けたとき可動ロッド8が伝達棒7の作用部7bにより右に押されてコイルバネ9を縮めて右に移動し、
図2のようにシール部32と噴射口31aとの間の間隙が開く。この間隙の大きさはレバー6の傾け角度により調整可能に構成されている。また、
図1に示すように、泡の注出時においては、可動ロッド8が後端方向に移動して平坦管部15と先端弁部21との間が環状シール25により閉じられることにより、ビールのビール流路13への流入を阻止している。
【0018】
上記のように、本実施例においては、弁棒5内の泡生成流路30の出口である狭い噴射口31aから広い空間にあるシール部32に向けてビールを直接噴射することにより泡を生成するものであるが、泡生成流路30の中に泡発生手段を設けて泡を生成した後、噴射口31aから噴出させてもよい。
【0019】
図3は、本実施例のドラフトコック10のレバー6をフリーにして立てた状態としたときの断面図である。このとき、可動ロッド8が
図1または
図2の状態から左に押されてシール部32が噴射口31aを塞いだ状態となり、泡の吐出が止まる。また、このときは弁棒5は初期状態であり、弁棒5の先端弁部21に設けた環状シール25がビール供給口1からビール流路13へのビールの供給を止めたままの状態が保たれる。
【0020】
図4は、本実施例のドラフトコックのビールを注出する状態を示す断面図である。
図4において、レバー6を右に傾けたとき、伝達棒7の作用部7bにより可動ロッド8が
図3の状態から左に押され、これに伴って弁棒5が左に移動し、弁棒5の先端弁部21の環状シール25と供給口結合部14との間に間隙が生じ、ビール供給口1からその間隙を通ってビール流路13へビールが流入し、ビール注出口2へと導かれる。
【0021】
本実施例のドラフトコックの具体的形状の一例としては、平坦管部15の口径は13mm、流路弁部前部22aの直径は8mm、流路弁部後部22bの直径は5mm、泡生成流路前部30aの口径は2mm、泡生成流路中間部30bの口径は4.2mm、泡生成流路後部30cの口径Dは2.8mm、泡噴出流路31の口径は0.9mm、とすることができる。
【0022】
ドラフトコックを構成する材料としては、例えば、シール部32および環状シール25としてはエチレンプロピレンゴムなど弾性体材料、本体部や弁棒のその他の部分は金属材料、例えばステンレスなどを使用できる。
【実施例2】
【0023】
図5は、本発明によるドラフトコックの実施例2を示す断面図である。
図6は、実施例2のドラフトコックの泡生成流路の構造を模式的に示す拡大図である。
図5及び
図6はシール部32と噴射口31aとの間に間隙を設けた泡の注出時の状態を示している。実施例2のドラフトコック20は、可動ロッド38の形状が可動ロッド8の形状と異なること以外は、実施例1のドラフトコック10と同じである。
図6において、弁棒後端部24に設けた噴射口31aとシール部32との間に隙間を生じさせることにより、噴出口31aよりシール部32に向けて噴射された泡を平坦管部15と可動ロッド38との間の隙間により構成される泡流路33に流入させ、平坦管部15の一部に設けた泡注出口3への結合穴より泡注出口3に導く。このとき、本実施例においては、可動ロッド38の中央部の外径を小さくして窪み34を設けている。この窪み34があることにより、泡注出口3に導かれる泡の通路は広がり、泡の噴出圧力が小さくても十分な泡の噴出量を得ることができる。
【0024】
実験の結果、本実施例1及び2のドラフトコックではクリーミーな泡が得られ、また、ドラフトコックの洗浄も容易となり、従来のドラフトコックに対して加工コストも小さいことが確認できた。
【0025】
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではないことは言うまでもなく、目的や用途に応じて設計変更可能である。例えば、実施例に示したドラフトコックの構造や形状は一例にすぎず、泡生成流路、ビール流路、泡噴出流路などの形状は目的に合わせて設計可能である。
【符号の説明】
【0026】
1 ビール供給口
2 ビール注出口
3 泡注出口
4 本体部
5 弁棒
6 レバー
7 伝達棒
7a 球体部
7b 作用部
8、38 可動ロッド
9 コイルバネ
10、20 ドラフトコック
11 移動機構
12 溝
13 ビール流路
14 供給口結合部
15 平坦管部
21 先端弁部
22 流路弁部
22a 流路弁部前部
22b 流路弁部後部
23 中間弁部
24 弁棒後端部
25 環状シール
30 泡生成流路
30a 泡生成流路前部
30b 泡生成流路中間部
30c 泡生成流路後部
31 泡噴出流路
32 シール部
33 泡流路
34 窪み