(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-14
(45)【発行日】2023-09-25
(54)【発明の名称】車両走行のための情報を提供する方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20230915BHJP
G01C 21/34 20060101ALI20230915BHJP
B60W 40/072 20120101ALI20230915BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20230915BHJP
G06T 7/70 20170101ALI20230915BHJP
【FI】
G08G1/16 C
G01C21/34
B60W40/072
G06T7/00 650B
G06T7/70 A
(21)【出願番号】P 2019016926
(22)【出願日】2019-02-01
【審査請求日】2021-12-28
(31)【優先権主張番号】10-2018-0016904
(32)【優先日】2018-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】李 元周
(72)【発明者】
【氏名】具 滋厚
(72)【発明者】
【氏名】李 東▲うく▼
(72)【発明者】
【氏名】李 宰雨
【審査官】武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-265494(JP,A)
【文献】特開2017-124667(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/16
G01C 21/34
B60W 40/072
G06T 7/00
G06T 7/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行映像から、車線を含む車線領域を検出する段階と、
地図情報を利用し、車両走行中である道路の曲率情報を決定する段階と、
前記曲率情報を有する基準線と、前記検出された車線領域とを基に、前記車両の横方向オフセットを推定する段階
であって、前記車線領域の映像を平面視点映像に変換する段階と、前記平面視点映像に含まれた車線と前記基準線との多項式フィッティングスコアを算出する段階と、前記多項式フィッティングスコアに基づいて、前記車両の横方向オフセットを推定する段階とを含む、段階と、
前記曲率情報及び前記横方向オフセットに基づいて、前記車両走行のための情報を含む信号を出力する段階
を含
み、前記多項式フィッティングスコアに基づいて、前記車両の横方向オフセットを推定する段階は、
前記多項式フィッティングスコアに基づいて、車線を検出する段階と、
前記検出された車線、及び前記平面視点映像における前記車両の横方向位置に基づいて、前記横方向オフセットを算出する段階と、
を含み、前記車線を検出する段階で検出される車線は、既定の臨界値に基づいて決定された各車線に対応する多項式フィッティングスコアのうち、最高値の多項式フィッティングスコアに対応するオフセット情報を利用して決定される、方法。
【請求項2】
前記車線領域を検出する段階は、
前記走行映像に含まれた客体を区分する段階と、
前記走行映像に含まれた前記客体が区分されたセグメンテーション映像を生成する段階と、
前記生成されたセグメンテーション映像から、前記車線領域を検出する段階と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記曲率情報を決定する段階は、
前記車両の現在位置を決定する段階と、
前記車両の現在位置に対応する、地図上の複数の中間地点を基に、前記曲率情報を決定する段階と、を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記中間地点を基に、前記曲率情報を決定する段階は、
前記現在位置から予見距離以内に位置する前記中間地点を選択する段階を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記中間地点を基に、前記曲率情報を決定する段階は、
前記中間地点に基づいて、前記地図上
の道路形態を認識する段階と、
前記地図上の前記道路形態に基づいて、前記曲率情報を決定する段階と、を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記地図上の前記道路形態を認識する段階は、
前記中間地点に係わる線形回帰分析を介して、前記地図上の前記道路形態を表現する回帰関数を算出する段階を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記予見距離は、
前記車両速度、可視距離、天候条件、走行条件、及び前記道路の状態のうちいずれか一つ、またはそれらの組み合わせに基づいて決定されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記曲率情報を決定する段階は、
前記車両走行中である道路が複数の経路を含む場合、前記車両の目的地情報を利用していずれか1つの経路を選択する段階と、
前記選択された経路に対応する道路の曲率情報を決定する段階と、を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項9】
前記多項式フィッティングスコアを算出する段階は、
前記基準線を既定数のピクセル単位で移動させて行きながら、前記基準線と、前記平面視点映像に含まれた車線との間でマッチングされるピクセル個数を計数することにより、前記基準線移動による候補フィッティングスコアを算出する段階を含むことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項10】
前記候補フィッティングスコアを算出する段階は、
前記基準線を
既定数のピクセル単位で移動させる段階と、
前記
既定数のピクセル単位で移動された基準線と、前記平面視点映像に含まれた車線との間でマッチングされるピクセル個数を計数する段階と、
前記マッチングされるピクセル個数に基づいて、前記既定
数のピクセル単位で移動された基準線の候補フィッティングスコアを算出する段階と、を含むことを特徴とする請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記車線を検出する段階は、
既定の臨界値に基づいて、前記多項式フィッティングスコアのうち、各車線に対応する少なくとも1つの多項式フィッティングスコアを決定する段階と、
前記各車線に対応する少なくとも1つの多項式フィッティングスコアに基づいて、当該車線を検出する段階と、を含むことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項12】
前記当該車線を検出する段階は、
前記当該車線の少なくとも1つの多項式フィッティングスコアのうち、最高値を有する多項式フィッティングスコアを検出する段階と、
前記検出された多項式フィッティングスコアに対応するオフセット情報を利用し、前記当該車線を決定する段階と、を含むことを特徴とする請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記当該車線を検出する段階は、
前記当該車線の少なくとも1つの多項式フィッティングスコアを加重値とし、前記少なくとも1つの多項式フィッティングスコアに対応する少なくとも1つのオフセット情報を加重合算する段階と、
前記加重合算
の結果を利用し、前記当該車線を決定する段階と、を含むことを特徴とする請求項
11に記載の方法。
【請求項14】
前記横方向オフセットを算出する段階は、
前記車両の横方向位置に隣接した左右車線の中心線を決定する段階と、
前記中心線と、前記車両の横方向位置との距離を算出する段階と、を含むことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項15】
前記平面視点映像における前記車両の横方向位置は、
前記平面視点映像の横方向の中央位置を含むことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項16】
前記平面視点映像における前記車両の横方向位置は、
前記走行映像を撮影するために、前記車両に取り付けられたカメラの横方向位置に基づいて決定されることを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項17】
前記車両走行のための情報を含む信号を出力する段階は、
前記曲率情報及び前記横方向オフセットに基づいて、前記車両のローカル経路を決定する段階と、
前記ローカル経路に基づいて、前記車両走行を制御するための信号を生成する段階と、を含むことを特徴とする請求項1-
16のうち何れか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記車両走行のための情報を含む信号を出力する段階は、
前記曲率情報及び前記横方向オフセットに基づいて、前記車両のローカル経路を決定する段階と、
前記ローカル経路に基づいて、前記車両走行
の経路を含む走行情報を提供する段階と、を含むことを特徴とする請求項1-
16のうち何れか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記走行映像を獲得する段階と、
前記地図情報を獲得する段階と、をさらに含む請求項1-
18のうち何れか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記道路の曲率情報は、車両の現在位置、及び前記車両から
既定の距離内の位置内の複数の単一車線中間地点を基に
決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
請求項1-
20のうち何れか一項に記載の方法を装置のコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【請求項22】
走行映像から、車線を含む車線領域を検出する段階と、
地図情報を利用し、車両走行中である道路の曲率情報を決定する段階と、
前記曲率情報を有する基準線と、前記検出された車線領域とを基に、前記車両の横方向オフセットを推定する段階であって、前記車線領域の映像を平面視点映像に変換する段階と、前記平面視点映像に含まれた車線と前記基準線との多項式フィッティングスコアを算出する段階と、前記多項式フィッティングスコアに基づいて、前記車両の横方向オフセットを推定する段階とを含む、段階と、
前記曲率情報及び前記横方向オフセットに基づいて、前記車両走行のための情報を含む信号を出力する段階
を含み、前記多項式フィッティングスコアに基づいて、前記車両の横方向オフセットを推定する段階は、
前記多項式フィッティングスコアに基づいて、車線を検出する段階と、
前記検出された車線、及び前記平面視点映像における前記車両の横方向位置に基づいて、前記横方向オフセットを算出する段階と、
を含み、前記車線を検出する段階で検出される車線は、既定の臨界値に基づいて決定された各車線に対応する多項式フィッティングスコアに対応するオフセット情報を、加重合算したものを利用して決定される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両走行のための情報を提供する方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両及びその他運送手段の操向を補助するための多様な視覚情報拡張現実(visual information augmentation)が提供されている。そのうち、任意の走行映像から、車線表示または道路情報などを抽出する多様な方法が利用される。
【0003】
例えば、車両から遠く離れている映像に係わるピクセル情報が不足する場合、道路環境において、多様な客体によって車線が分かれる場合、雨や雪のような気象変化、昼夜のような時間変化による映像の明るさまたは対比(contrast)の変化が生じる場合、道路の様子や曲率(curvature)(例えば、ランプ(ramp)など)、または道路の高度変化などにより、映像情報が不足したり不正確であったりする等の場合のように、車線検出が容易ではない状況が生じてしまう。正確な車線検出がなされない場合、車の制御、経路決定のように、車両走行のための正確な情報提供に困難さが伴う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、車両走行のための情報を提供する方法及びその装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述の課題を解決するために、方法であって、該方法は、走行映像から、車線を含む車線領域を検出する段階と、地図情報を利用し、車両走行中である道路の曲率情報を決定する段階と、前記曲率情報を有する基準線(reference line)と、前記検出された車線領域とを基に、前記車両の横方向オフセット(lateral offset)を推定する段階と、前記曲率情報及び前記横方向オフセットに基づいて、前記車両走行のための情報を含む信号を出力する段階と、を含む。
【0006】
前記車線領域を検出する段階は、前記走行映像に含まれた客体を区分する段階と、前記走行映像に含まれた前記客体が区分されたセグメンテーション(segmentation)映像を生成する段階と、前記生成されたセグメンテーション映像から、前記車線領域を検出する段階と、を含んでもよい。
【0007】
前記曲率情報を決定する段階は、前記車両の現在位置を決定する段階と、前記車両の現在位置に対応する、地図上の複数の中間地点(waypoints)を基に、前記曲率情報を決定する段階と、を含んでもよい。
【0008】
前記中間地点を基に、前記曲率情報を決定する段階は、前記現在位置から予見距離(look-ahead distance)以内に位置する前記中間地点を選択する段階を含んでもよい。
【0009】
前記中間地点を基に、前記曲率情報を決定する段階は、前記中間地点に基づいて、前記地図上の道路の形態を認識する段階と、前記地図上の前記道路の形態に基づいて、前記曲率情報を決定する段階と、を含んでもよい。
【0010】
前記地図上の前記道路の形態を認識する段階は、前記中間地点に係わる線形回帰分析(linear regression analysis)を介して、前記地図上の前記道路の形態を表現する回帰関数を算出する段階を含んでもよい。
【0011】
前記予見距離は、前記車両の速度、可視距離、天候条件、走行条件、及び前記道路の状態のうちいずれか一つ、またはそれらの組み合わせに基づいても決定される。
【0012】
前記曲率情報を決定する段階は、前記車両走行中である道路が複数の経路を含む場合、前記車両の目的地情報を基に、いずれか1つの経路を選択する段階と、前記選択された経路に対応する道路の曲率情報を決定する段階と、を含んでもよい。
【0013】
前記車両の横方向オフセットを推定する段階は、前記車線領域の映像を平面視点映像に変換する段階と、前記平面視点映像に含まれた車線と前記基準線との多項式(polynomial)フィッティングスコア(fitting scores)を算出する段階と、前記多項式フィッティングスコアに基づいて、前記車両の横方向オフセットを推定する段階と、を含んでもよい。
【0014】
前記多項式フィッティングスコアを算出する段階は、前記基準線を、既決定数のピクセル単位に移動させて行きながら、前記基準線と、前記平面視点映像に含まれた車線との間でマッチングされるピクセル個数を計数することにより、前記基準線移動による候補フィッティングスコアを算出する段階を含んでもよい。
【0015】
前記候補フィッティングスコアを算出する段階は、前記基準線を、既決定数のピクセル単位に移動させる段階と、前記既決定数のピクセル単位に移動された基準線と、前記平面視点映像に含まれた車線との間でマッチングされるピクセル個数を計数する段階と、前記マッチングされるピクセル個数に基づいて、前記ピクセル単位に移動された基準線の候補フィッティングスコアを算出する段階と、を含んでもよい。
【0016】
前記車両の横方向オフセットを推定する段階は、前記多項式フィッティングスコアに基づいて、車線を検出する段階と、前記検出された車線、及び前記平面視点映像における前記車両の横方向位置(lateral position)に基づいて、前記横方向オフセットを算出する段階を含んでもよい。
【0017】
前記車線を検出する段階は、既定の臨界値に基づいて、前記フィッティングスコアのうち、各車線に対応する少なくとも1つの多項式フィッティングスコアを決定する段階と、前記各車線に対応する少なくとも1つの多項式フィッティングスコアに基づいて、当該車線を検出する段階と、を含んでもよい。
【0018】
前記当該車線を検出する段階は、前記当該車線の少なくとも1つの多項式フィッティングスコアのうち、最高値を有する多項式フィッティングスコアを検出する段階と、前記検出された多項式フィッティングスコアに対応するオフセット情報を利用して、前記当該車線を決定する段階と、を含んでもよい。
【0019】
前記当該車線を検出する段階は、前記当該車線の少なくとも1つの多項式フィッティングスコアを加重値とし、前記少なくとも1つの多項式フィッティングスコアに対応する少なくとも1つのオフセット情報を加重合算する段階と、前記加重合算結果を利用し、前記当該車線を決定する段階と、を含んでもよい。
【0020】
前記横方向オフセットを算出する段階は、前記車両の横方向位置に隣接した左右車線の中心線を決定する段階と、前記中心線と、前記車両の横方向位置との距離を算出する段階と、を含んでもよい。
【0021】
前記平面視点映像における前記車両の横方向位置は、前記平面視点映像の横方向の中央位置を含んでもよい。
【0022】
前記平面視点映像における前記車両の横方向位置は、前記走行映像を撮影するために、前記車両に取り付けられたカメラの横方向位置に基づいても決定される。
【0023】
前記車両走行のための情報を含む信号を出力する段階は、前記曲率情報及び前記横方向オフセットに基づいて、前記車両のローカル経路を決定する段階と、前記ローカル経路に基づいて、前記車両走行を制御するための信号を生成する段階と、を含んでもよい。
【0024】
前記車両走行のための情報を含む信号を出力する段階は、前記曲率情報及び前記横方向オフセットに基づいて、前記車両のローカル経路を決定する段階と、前記ローカル経路に基づいて、前記車両走行経路を含む走行情報を提供する段階と、を含んでもよい。
【0025】
前記走行映像を獲得する段階と、前記地図情報を獲得する段階と、を含んでもよい。
【0026】
前述の課題を解決するために、車線を検出する方法は、走行映像から、車線を含む車線領域を検出する段階と、地図情報を基に、車両走行中である道路の曲率情報を決定する段階と、前記曲率情報に基づいた基準線と前記車線領域とを基に、車線を検出する段階と、を含む。
【0027】
前記車線領域を検出する段階は、前記走行映像に含まれた客体を区分する段階と、前記走行映像に含まれた前記客体が区分されたセグメンテーション映像を生成する段階と、前記生成されたセグメンテーション映像から、前記車線領域を検出する段階と、を含んでもよい。
【0028】
前記曲率情報を決定する段階は、前記車両の現在位置を決定する段階と、前記車両の現在位置に対応する、地図上の複数の中間地点を基に、前記曲率情報を決定する段階と、を含んでもよい。
【0029】
前記中間地点を基に、前記曲率情報を決定する段階は、前記現在位置から予見距離以内に位置する前記中間地点を選択する段階を含んでもよい。
【0030】
前記中間地点を基に、前記曲率情報を決定する段階は、前記中間地点に基づいて、前記地図上の前記道路の形態を認識する段階と、前記地図上の前記道路の形態に基づいて、前記曲率情報を決定する段階と、を含んでもよい。
前記地図上の前記道路の形態を認識する段階は、前記中間地点に係わる線形回帰分析を介して、前記地図上の前記道路の形態を表現する回帰関数を算出する段階を含んでもよい。
【0031】
前記予見距離は、前記車両の速度、可視距離、天候条件、走行条件、及び前記道路の状態のうちいずれか一つ、またはそれらの組み合わせに基づいても決定される。
【0032】
前記曲率情報を決定する段階は、前記車両走行中である道路が複数の経路を含む場合、前記車両の目的地情報を利用していずれか1つの経路を選択する段階と、前記選択された経路に対応する道路の曲率情報を決定する段階と、を含んでもよい。
【0033】
前記車線を検出する段階は、前記車線領域の映像を平面視点映像に変換する段階と、前記平面視点映像に含まれた車線と前記基準線との多項式フィッティングスコアを算出する段階と、前記多項式フィッティングスコアに基づいて、前記車線を検出する段階と、を含んでもよい。
【0034】
前記多項式フィッティングスコアを算出する段階は、前記基準線を、既決定数のピクセル単位に移動させて行きながら、前記基準線と、前記平面視点映像に含まれた車線との間でマッチングされるピクセル個数を計数することにより、前記基準線移動による候補フィッティングスコアを算出する段階を含んでもよい。
【0035】
前記候補フィッティングスコアを算出する段階は、前記基準線を前記既決定数のピクセル単位に移動させる段階と、前記ピクセル単位に移動された基準線と、前記平面視点映像に含まれた車線との間でマッチングされるピクセル個数を計数する段階と、前記地図上の前記道路の形態を基に、前記曲率情報を決定する段階と、を含んでもよい。
【0036】
前記地図上の前記道路の形態を認識する段階は、前記中間地点に係わる線形回帰分析を介して、前記地図上の前記道路の形態を表現する回帰関数を算出する段階を含んでもよい。
【0037】
前記予見距離は、前記車両の速度、可視距離、天候条件、走行条件、及び前記道路の状態のうちいずれか一つ、またはそれらの組み合わせに基づいても決定される。
【0038】
前記曲率情報を決定する段階は、前記車両走行中である道路が複数の経路を含む場合、前記車両の目的地情報を基に、いずれか1つの経路を選択する段階と、前記選択された経路に対応する道路の曲率情報を決定する段階と、を含んでもよい。
【0039】
前記車線を検出する段階は、前記車線領域の映像を平面視点映像に変換する段階と、前記平面視点映像に含まれた車線と前記基準線との多項式フィッティングスコアを算出する段階と、前記多項式フィッティングスコアに基づいて、前記車線を検出する段階と、を含んでもよい。
【0040】
前記多項式フィッティングスコアを算出する段階は、前記基準線を、既決定数のピクセル単位に移動させて行きながら、前記基準線と、前記平面視点映像に含まれた車線との間でマッチングされるピクセル個数を計数することにより、前記基準線移動による候補フィッティングスコアを算出する段階を含んでもよい。
【0041】
前記候補フィッティングスコアを算出する段階は、前記基準線を、既決定数のピクセル単位に移動させる段階と、前記既決定数のピクセル単位に移動された基準線と、前記平面視点映像に含まれた車線との間でマッチングされるピクセル個数を計数する段階と、前記マッチングされるピクセル個数に基づいて、前記ピクセル単位に移動された基準線の候補フィッティングスコアを算出する段階と、を含んでもよい。
【0042】
前記多項式フィッティングスコアに基づいて、前記車線を検出する段階は、既定の臨界値に基づいて、前記フィッティングスコアのうち、各車線に対応する少なくとも1つのフィッティングスコアを決定する段階と、前記各車線に対応する少なくとも1つのフィッティングスコアに基づいて、当該車線を検出する段階と、を含んでもよい。
【0043】
前記当該車線を検出する段階は、前記当該車線の少なくとも1つのフィッティングスコアのうち、最高値を有するフィッティングスコアを検出する段階と、前記検出されたフィッティングスコアに対応するオフセット情報を利用し、前記当該車線を決定する段階と、を含んでもよい。
【0044】
前記当該車線を検出する段階は、前記当該車線の少なくとも1つのフィッティングスコアを加重値とし、前記少なくとも1つのフィッティングスコアに対応する少なくとも1つのオフセット情報を加重合算する段階と、前記加重合算結果を利用し、前記当該車線を決定する段階と、を含んでもよい。
【0045】
前記車線を検出する方法は、前記走行映像を獲得する段階と、前記地図情報を獲得する段階と、を含んでもよい。
【0046】
前述の課題を解決するために、装置であって、該装置は、走行映像から、車線を含む車線領域を検出し、地図情報を利用し、車両走行中である道路の曲率情報を決定し、前記曲率情報を有する基準線と前記車線領域とを基に、前記車両の横方向オフセットを推定し、前記曲率情報及び前記横方向オフセットに基づいて、前記車両走行のための情報を含む信号を出力するプロセッサを含む。
【0047】
前述の課題を解決するために、車線を検出する装置は、走行映像から、車線を含む車線領域を検出し、地図情報を利用し、車両走行中である道路の曲率情報を決定し、前記曲率情報に基づいた基準線と前記車線領域とを利用して車線を検出するプロセッサを含む。
【0048】
前述の課題を解決するために、方法であって、該方法は、カメラセンサを利用し、道路上の車線領域を検出する段階と、車両の現在位置、及び前記車両から既決定距離内の位置内の複数の単一車線中間地点を基に、前記道路の曲率情報を決定する段階と、前記曲率情報を基に、前記車線領域の中心からの前記車両オフセットを決定する段階と、前記決定されたオフセット、及び前記曲率情報を基に、前記車両走行を制御する段階と、を含む。
【0049】
前記オフセットは、前記車両の中心と、前記道路の中心線との距離でもある。
【0050】
前記曲率情報は、前記複数の中間地点に係わる線形回帰分析を行うことによっても得られる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1A】一実施形態による、車両走行のための情報を提供する方法について説明するための図面である。
【
図1B】一実施形態による、車両走行のための情報を提供する方法について説明するための図面である。
【
図2】一実施形態による、車両走行のための情報を提供する方法を示したフローチャートである。
【
図3】一実施形態による、車線領域を検出する方法を示したフローチャートである。
【
図4】一実施形態による、曲率情報を決定する方法を示したフローチャートである。
【
図5】一実施形態による、曲率情報を決定する方法を示したフローチャートである。
【
図6】一実施形態による、車両の横方向オフセットを推定する方法を示したフローチャートである。
【
図7】一実施形態による、フィッティングスコアを算出する方法を示したフローチャートである。
【
図8】一実施形態による、フィッティングスコアに基づいて、車両の横方向オフセットを推定する方法を示したフローチャートである。
【
図9】一実施形態による、車線を検出する方法を示したフローチャートである。
【
図10】他の実施形態による、車両走行のための情報を提供する方法を示したフローチャートである。
【
図11】他の実施形態による、車両走行のための情報を提供する方法について説明するための図面である。
【
図12】一実施形態による、車線回帰関数について説明するための図面である。
【
図13A】一実施形態による、走行映像、及び該走行映像に対応するセグメンテーション映像を図示した図面である。
【
図13B】一実施形態による、走行映像、及び該走行映像に対応するセグメンテーション映像を図示した図面である。
【
図14A】一実施形態による、セグメンテーション映像から検出された車線領域の映像、及び該車線領域の映像から変換された平面視点映像を図示した図面である。
【
図14B】一実施形態による、セグメンテーション映像から検出された車線領域の映像、及び該車線領域の映像から変換された平面視点映像を図示した図面である。
【
図15】一実施形態による、車線を検出し、車両の横方向オフセットを検出する方法について説明するための図面である。
【
図16A】一実施形態による、カメラが車両中心で離隔された位置に取り付けられた場合、車両の横方向オフセットを推定する方法について説明するための図面である。
【
図16B】一実施形態による、カメラが車両中心で離隔された位置に取り付けられた場合、車両の横方向オフセットを推定する方法について説明するための図面である。
【
図17】一実施形態による、車線を検出する方法を示したフローチャートである。
【
図18】一実施形態による、曲率情報に基づいた基準線と車線領域とを利用して車線を検出する方法を示したフローチャートである。
【
図19】一実施形態による、車両走行のための情報を提供したり、車線を検出したりする装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下、添付された図面を参照し、一実施形態について詳細に説明する。しかし、特許出願の範囲は、そのような実施形態によって制限されたり限定されたりするものではない。各図面に提示された同一参照符号は、同一部材を示す。
【0053】
以下で説明する実施形態には、多様な変更が加えられてもよい。以下で説明する実施形態は、当該実施形態について限定するものではなく、それらに係わる全ての変更、均等物あるいは代替物を含むものであると理解されなければならない。
【0054】
一実施形態で使用した用語は、単に特定実施形態についての説明に使用されたものであり、一実施形態を限定する意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴、数、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせが存在するということを指定するものであり、1またはそれ以上の他の特徴、数、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせの存在または付加の可能性をあらかじめ排除するものではないと理解されなければならない。
【0055】
取り立てて定義されない限り、技術的であったり科学的であったりする用語を含め、ここで使用される全用語は、一実施形態が属する技術分野において当業者によって一般的に理解されるところと同一意味を有している。一般的に使用される既定義の用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有するものであると解釈されなければならず、本出願で明白に定義しない限り、理想的であったり、過度に形式的であったりする意味に解釈されるものではない。
【0056】
下記で説明される実施形態は、スマート車両のような拡張現実ナビゲーション(augmented reality navigation)システムにおいて車線(lines)を表示したり、自律走行車両の操向の一助とするための視覚情報を生成したりするか、あるいは車両走行のための多様な制御情報を提供するところにも活用される。また、一実施形態は、車両内走行補助または完全自律走行のために設置されたHUD(head us display)などの知能システムを含む機器に視覚情報(visual information)を提供し、安全であって快適な走行の一助にも使用される。一実施形態は、例えば、自律走行自動車、知能型自動車、スマートフォン及びモバイル機器などにも適用されるが、それらに制限されるものではない。以下、一実施形態について、添付された図面を参照して詳細に説明する。各図面に提示された同一参照符号は、同一部材を示す。
【0057】
図1は、一実施形態による、車両走行のための情報を提供する方法について説明するための図面である。
【0058】
自律走行システムにおいては、道路(road)の曲率と、道路中央からのオフセットとを含む多項式が選択され、それは、車線の維持や変更のためのローカル経路生成にも利用される。一実施形態による、車両走行のための情報を提供する車両(vehicle)、または他の装置(以下、「情報提供装置」)は、地図情報から、道路の曲率情報を抽出することができる。情報提供装置は、走行映像から、車線基盤の横方向オフセット検出するとき、道路の曲率情報を活用することができる。それにより、該情報提供装置は、走行映像から、正確な情報検出が困難である多様な状況(例えば、遠距離映像に係わるピクセル情報が不足した場合、道路環境における多様な客体によって車線が分かれる場合、または高速走行によって検出可能な車線距離が短くなる場合など)においても、車線検出及び横方向オフセット推定をさらに正確に行うことができ、車両走行のための情報を安定して提供することができる。
【0059】
図1Aは、車両110の現在位置に対応する、地図上の複数の中間地点(waypoints)130,…,140を図示する。このとき、複数の中間地点130,…,140は、車両110が走行中である道路に対応する地図上の道路150の一部地点にも該当する。
【0060】
該情報提供装置は、地図上において、車両110の現在位置に隣接した中間地点130か、予見距離(look-ahead distance)に該当する中間地点140以内に位置する複数の中間地点130,…,140を基に、車両110が走行中である道路150の曲率情報を決定することができる。中間地点140は、車両110の前方位置において、中間地点130から定義された距離、または提供された距離に位置することができる。「予見距離」は、車両110の走行のための情報が必要であると予見される距離を意味し、例えば、車両の速度、可視距離(visible distance)、天候条件、走行条件、道路の状態、またはそれらの多様な組み合わせなどに基づいても決定される。または、該予見距離は、既決定の車線回帰関数(多項式)の次数により、複数の中間地点130,…,140を最も良好に表現することができる距離にも該当する。
【0061】
該情報提供装置は、例えば、中間地点130,…,140に対する線形回帰分析(linear regression analysis)を介して、地図上の道路150の形態を表現する回帰関数を生成したり算出したりすることができる。該情報提供装置は、回帰関数を利用し、道路150の曲率情報を決定することができる。
【0062】
図1Bを参照すれば、一実施形態において、該情報提供装置は、車両110に取り付けられたカメラを利用して獲得した走行映像から、車線を含む車線領域を検出することができ、曲率情報を基に形成された基準線と車線領域とを利用し、車両110の横方向オフセットを推定することができる。一実施形態において、車両110の「横方向オフセット(lateral offset)」は、車両110の中心115が道路150の中心線155から離れた距離dであるとすることが可能である。
【0063】
以下、地図情報から獲得した道路の曲率情報と、走行映像から検出した車線領域とを利用し、車両走行のための情報を提供する方法について、
図2ないし
図15を参照して説明する。また、該地図情報から獲得した道路の曲率情報と、走行映像から検出した車線領域とを利用して車線を検出する方法は、
図16Aないし
図18を参照して説明する。
【0064】
本明細書において「車両」は、道路上で走行中である車両を意味するものであり、例えば、自律走行車両、先端運転手支援システム(ADAS:advanced driver assistance system)を具備した知能型車両などを含んでもよい。しかし、該車両は、それに制限されるものではない。「道路」は、車両が通る路面を意味し、例えば、高速道路、国道、田舎道、地方道路、高速国道、自動車専用道路のような多様な類型の道路を含んでもよい。該道路は、1または多数個の車路(lane)を含んでもよい。「車路」は、道路路面上に表示された車線を介して、互いに区分される道路上の特定の指定空間または領域にも該当する。車路は、当該車路に隣接した左右車線によっても区分される。
【0065】
また、「車線」は、道路路面上に、白色、青色または黄色のような色で表示された実線または点線のような多様な形態の指標(indicator)または線とも理解される。「車線領域」は、走行映像内において、車線を含む領域、または車線に対応する領域を含んでもよい。
【0066】
図2は、一実施形態による、車両走行のための情報を提供する方法を示したフローチャートである。
図2の動作は、図示された順序と方式とによって遂行されてよいが、一部の動作の順序が変わってもよいし、あるいは説明された例示的実施形態の思想及び範囲を逸脱せずに、動作の一部が省略されてもよい。
図2に図示された多くの動作は、並列的又は同時に遂行されてよい。
図2の1以上のブロック、及びブロックの組み合わせは、特定機能を遂行する特殊目的ハードウェア基盤コンピュータ、または特殊目的ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって具現されてもよい。
【0067】
以下の
図2の説明に加え、
図1A及び
図1Bの説明は、
図2にも適用可能であり、それらも適宜合わせて参照されてよい。従って、前述の説明は、ここで反復されない。また、
図2は、
図1A及び
図1Bのうちいずれか1つの情報提供装置に対応するように、該情報提供装置に関連して以下で説明する。
【0068】
図2を参照すれば、一実施形態による情報提供装置は、走行映像から、車線を含む道路の車線領域を検出する(210)。該情報提供装置は、例えば、車両に装着された撮影装置を利用し、1または複数個の走行映像を獲得することができる。該車両は、
図1の車両110に対応する。該走行映像は、単一走行映像、または複数の走行映像を含んでもよい。該撮影装置は、例えば、車両のウインドシールド(windshield)、ダッシュボード(dashboard)あるいはバックミラー(rear-view mirror)のように既定位置に固定され、車両前方の走行映像を撮影することができる。しかし、該撮影装置の位置は、それに制限されるものではない。該撮影装置は、例えば、ビジョンセンサ、イメージセンサ、またはそれと類似した機能を遂行する装置を含んでもよい。該撮影装置は、単一映像を撮影するか、あるいは、場合によっては、複数のフレームそれぞれに係わる映像を撮影することもできる。または、該走行映像は、該情報提供装置に含まれた撮影装置、または該情報提供装置以外の他の装置でキャプチャされた映像でもある。該走行映像は、例えば、
図13Aに図示された走行映像1310でもある。
【0069】
一実施形態によれば、段階(210)において、該情報提供装置は、ニューラルネットワーク(neural network)のディープラーニング(deep learning)技法、または他のマシーンラーニングモデルなどを基に、走行映像において、車線成分または道路成分に該当するピクセルを分類し、車線領域を検出することができる。該情報提供装置が車線領域を検出する方法は、以下の
図3を参照して具体的に説明する。
【0070】
該情報提供装置は、地図情報を利用し、車両走行中である道路の曲率情報を決定する(220)。該「地図情報」は、例えば、地球表面上の地理的な特徴(geographic feature)が、記号、文字、絵などを介して示された地図、当該地形地物の緯度・経度及び高度を含む地図座標、及び地図に示された経路上の複数の中間地点などを含んでもよい。ここで、該複数の中間地点は、道路上の単一車路を走行しながら、既定間隔で獲得された位置座標の集合でもある。該地図情報は、一般地図レベルの地図情報であるか、あるいは一般ナビゲーションレベルの地図情報にも該当する。該地図情報は、情報提供装置のメモリ(例えば、
図18のメモリ1840参照)にあらかじめ保存されるか、あるいは情報提供装置の通信インターフェース(例えば、
図18の通信インターフェース1820)を介して、情報提供装置の外部から受信したものでもある。
【0071】
段階(220)において、該情報提供装置は、例えば、車両の現在位置から、予見距離以内に位置する地図上の複数の中間地点を選択し、該中間地点に係わる線形回帰分析を介して、地図上の道路の形態を表現する回帰関数を算出することができる。該車両の現在位置は、例えば、該情報提供装置に含まれたGPS(global position system)センサ、加速度センサ及び羅針盤センサなどを利用しても測定される。該情報提供装置は、回帰関数に基づいて、道路の曲率情報を決定することができる。該情報提供装置が道路の曲率情報を決定する方法は、以下の
図4及び
図5を参照して具体的に説明する。
【0072】
該情報提供装置は、曲率情報を基に形成された基準線(reference line)と車線領域とを利用し、車両の横方向オフセットを推定する(230)。該基準線は、例えば、曲率情報が0である場合、直線状の線であり、曲率情報が0より大きい場合、カーブ(curve)状の線である。該カーブ状の線は、1方向の曲率を有する曲線、2方向以上の曲率を有する曲線、円形の少なくとも一部に該当する曲線、または楕円形の少なくとも一部に該当する曲線などを含んでもよい。該車両の横方向オフセットは、車両中心が走行中である車路の中心から離れた距離にも該当する。該車両の横方向オフセットは、例えば、車線における位置を維持するためのローカル経路(local path)を生成するために、正確に決定されなければならない。該情報提供装置が、車両の横方向オフセットを推定する方法は、以下の
図6ないし
図9を参照して具体的に説明する。
【0073】
該情報提供装置は、曲率情報及び横方向オフセットに基づいて、車両走行のための情報を含む信号を出力する(240)。該情報提供装置は、例えば、曲率情報及び横方向オフセットに基づいて、車のローカル経路を決定することができる。該情報提供装置は、該ローカル経路に基づいて、車両走行のための情報を生成することができる。
【0074】
このとき、車両走行のための情報は、例えば、ハンドル操向制御情報、車のアクセラレータ及びブレーキを介した加減速制御情報、検出された車線による走行情報、車両のローカル経路を含む映像情報、並びに多様な音響で表現される制御情報、及び映像情報を示す音響情報などを含んでもよい。該車両走行のための情報は、例えば、曲率情報及び横方向オフセットを反映させた車線回帰関数に基づいても決定される。該車線回帰関数は、例えば、
c2x2+c1x+c0
のような多項式(polynomial equation)形態、または平面曲線の一種であるクロソイド(clothoid)形態でもある。該クロソイドは、曲率変更が曲線長に反比例する螺旋(spiral)の一つであり、自動車のハンドルを等角速度で回したとき、自動車の走行軌跡に一致する曲線にも該当する。
【0075】
または、該情報提供装置は、例えば、HUDのようなディスプレイ装置にディスプレイするために、ローカル経路に基づいた車両走行経路情報、または走行経路映像を走行情報を提供することができる。
【0076】
図3は、一実施形態による、車線領域を検出する方法を示したフローチャートである。
図3の動作は、図示された順序と方式とによって遂行されてよいが、一部の動作の順序が変わってもよいし、あるいは説明された例示的実施形態の思想及び範囲を逸脱せずに、動作の一部が省略されてもよい。
図3に図示された多くの動作は、並列的又は同時に遂行されてよい。
図3の1以上のブロック、及びブロックの組み合わせは、特定機能を遂行する特殊目的ハードウェア基盤コンピュータ、または特殊目的ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって具現されてもよい。また、
図3は、
図1A及び
図1Bのうちいずれか1つの情報提供装置に対応するように、情報提供装置に関連して以下で説明する。
【0077】
図3を参照すれば、一実施形態による提供装置は、走行映像に含まれた客体を区分したセグメンテーション(segmentation)映像を生成することができる(310)。該提供装置は、例えば、走行映像から意味(semantic)単位で客体(object)を分割し、分割された客体(車線または道路)がいかなる意味を有するかということを、ピクセル(pixel)単位で把握することにより、セグメンテーション映像を生成することができる。該客体は、クラス(class)単位に分類され、該クラスは、例えば、道路、車線、車両、人道、人、動物、空、建物のような多様な意味単位を含んでもよい。該セグメンテーション映像は、例えば、
図13Bのセグメンテーション映像1330でもある。該提供装置がセグメンテーション映像を生成する方法は、
図13Bを参照し、さらに具体的に説明する。
【0078】
該提供装置は、セグメンテーション映像から車線領域を検出することができる(320)。該提供装置は、セグメンテーション映像に含まれたピクセル単位のラベルから、客体、背景のような映像内の構成要素がどこにどのように存在するかということを精密に把握することができる。該提供装置は、例えば、車線クラスに分類されるピクセルを含む車線領域の映像を生成することができる。該セグメンテーション映像から検出された車線領域の映像は、例えば、
図14の映像1410である。
【0079】
一実施形態によれば、該提供装置は、車線を含む車線領域を認識するように、あらかじめ学習されたコンボリューション神経網(CNN:convolution neural network)、深層神経網(DNN:deep neural network)、サポートベクターマシーン(support vector machine)などを利用し、走行映像から、車線領域を検出することができる。該コンボリューション神経網は、例えば、走行映像から検出する車線のバウンディングボックスや、検出する車線の種類などが共に判別されるように学習されたものでもある。
【0080】
図4は、一実施形態による、曲率情報を決定する方法を示したフローチャートである。
図4の動作は、図示された順序と方式とによって遂行されてよいが、一部の動作の順序が変わってもよいし、あるいは説明された例示的実施形態の思想及び範囲を逸脱せずに、動作の一部が省略されてもよい。
図4に図示された多くの動作は、並列的又は同時に遂行されてよい。
図4の1以上のブロック、及びブロックの組み合わせは、特定機能を遂行する特殊目的ハードウェア基盤コンピュータ、または特殊目的ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって具現されてもよい。また、
図4は、
図1A及び
図1Bのうちいずれか1つの情報提供装置に対応するように、情報提供装置に関連して以下で説明する。
【0081】
図4を参照すれば、一実施形態による情報提供装置は、車両の現在位置を決定することができる(410)。該情報提供装置は、例えば、GPS情報及び地図情報に基づいて、車両の現在位置を決定することができる。また、該情報提供装置は、車両のオドメータ、地磁気測定値などを利用し、車両の現在位置を決定することができる。しかし、車両位置決定方式は、それらに制限されるものではない。車両の現在位置が決定されれば、該情報提供装置は、車両の現在位置に対応する、地図上の複数の中間地点を利用し、曲率情報を決定することができる。
【0082】
該情報提供装置は、車両の現在位置から既決定予見距離以内に位置する中間地点を選択することができる(420)。該予見距離は、例えば、車両の速度、可視距離、天候、走行状況、及び道路の状態のうちいずれか一つ、またはそれらの組み合わせに基づいても決定される。
【0083】
例えば、予見距離が50mである場合を仮定する。該情報提供装置は、車両速度が、設定された速度(例えば、60km)より速い場合、予見距離を、70mまたは100mに拡張させ、車両速度が設定された速度より遅い場合、予見距離を、40mまたは30mに縮小させることができる。または、該情報提供装置は、例えば、霧、雪または雨により、走行映像から把握される可視距離が短い場合、該予見距離を縮小させることができる。該情報提供装置は、微細ほこりがない日、または天候が晴れの日のように、可視距離が長い場合、該予見距離を拡張させることができる。
【0084】
該情報提供装置は、例えば、道路の屈曲が激しい場合のように、道路状態が劣悪である場合(例えば、変化が大きい場合、変化が多い場合)には、予見距離を縮小させ、緩慢な平地のように、道路状態が良好である場合(例えば、変化が小さい場合、変化が少ない場合)には、該予見距離を拡張させることができる。その以外にも、該情報提供装置は、ラッシュアワー(rush hour)による交通の流れが混雑した走行状況においては、該予見距離を縮小させ、交通流れが円滑な走行状況においては、該予見距離を拡張させることができる。ただし、一実施形態による予見距離の決定方法は、前述の例示に限定されるものではない。
【0085】
該情報提供装置は、地図上の車両現在位置に対応する複数の中間地点を利用し、曲率情報を決定することができる(430)。該情報提供装置は、中間地点に基づいて、地図上の道路形態を認識することができる。該情報提供装置は、例えば、中間地点に係わる線形回帰分析を介して、地図上の道路形態を表現する回帰関数を算出することができる。該情報提供装置は、回帰関数を利用し、地図上の道路形態を認識し、地図上の道路形態に基づいて、曲率情報を決定することができる。例えば、回帰関数が
c2x2+c1x
のような多項式であるとすれば、該情報提供装置は、多項式係数に該当するC2及びC1を曲率情報と決定することができる。以下、説明の便宜のために、回帰関数が二次多項式である場合について説明するが、該回帰関数は、三次以上の多項式、円の方程式、または楕円の方程式などにも多様に変形される。
【0086】
図5は、他の実施形態による、曲率情報を決定する方法を示したフローチャートである。
図5の動作は、図示された順序と方式とによって遂行されてよいが、一部の動作の順序が変わってもよいし、あるいは説明された例示的実施形態の思想及び範囲を逸脱せずに、動作の一部が省略されてもよい。
図5に図示された多くの動作は、並列的又は同時に遂行されてよい。
図5の1以上のブロック、及びブロックの組み合わせは、特定機能を遂行する特殊目的ハードウェア基盤コンピュータ、または特殊目的ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって具現されてもよい。また、
図5は、
図1A及び
図1Bのうちいずれか1つの情報提供装置に対応するように、情報提供装置に関連して以下で説明する。
【0087】
図5を参照すれば、車両走行中である道路が、分岐点または回送路のように複数の経路を含む場合、曲率情報を決定する方法が図示される。
【0088】
一実施形態による情報提供装置は、車両走行中である道路が、複数の経路を含むか否かということを判断することができる(510)。該情報提供装置は、例えば、地図情報及びGPS情報を利用し、車両走行中である道路が複数の経路を含むか否かということを判断することができる。
【0089】
段階(510)において、車両走行中である道路が複数の経路を含むと判断されれば、該情報提供装置は、車両の目的地情報を利用し、いずれか1つの経路を選択することができる(520)。例えば、車両の目的地が場所Aであり、車両走行中である道路が場所Bに向かう経路と、場所Cに向かう経路とを含むとする。該情報提供装置は、車両の目的地情報(場所A)を利用し、場所Bと場所Cとのうち、場所Aに向かう経路上にある場所Bに向かう経路を選択することができる。
【0090】
該情報提供装置は、選択された経路に対応する地図上の複数の中間地点を利用し、曲率情報を決定することができる(530)。
【0091】
段階(510)において、車両走行中である道路が複数の経路を含まないと判断されれば、該情報提供装置は、車両の現在位置を決定し(540)、車両の現在位置に対応する地図上の複数の中間地点を利用し、曲率情報を決定することができる(550)。
【0092】
図6は、一実施形態による、車両の横方向オフセットを推定する方法を示したフローチャートである。
図6の動作は、図示された順序と方式とによって遂行されてよいが、一部の動作の順序が変わってもよいし、あるいは説明された例示的実施形態の思想及び範囲を逸脱せずに、動作の一部が省略されてもよい。
図6に図示された多くの動作は、並列的又は同時に遂行されてよい。
図6の1以上のブロック、及びブロックの組み合わせは、特定機能を遂行する特殊目的ハードウェア基盤コンピュータ、または特殊目的ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって具現されてもよい。また、
図6は、
図1A及び
図1Bのうちいずれか1つの情報提供装置に対応するように、情報提供装置に関連して以下で説明する。
【0093】
図6を参照すれば、一実施形態による情報提供装置は、車線領域の映像を平面視点映像に変換することができる(610)。該情報提供装置は、例えば、車線領域の映像にホモグラフィ行列を乗じ、平面視点映像に変換することができる。該平面視点映像は、「鳥瞰図(BEV:bird’s eye view)映像」とも呼ぶ。または、該情報提供装置は、逆遠近変換方法(IPM:inverse perspective mapping)を利用し、車線領域の映像を平面視点映像に変換することができる。該情報提供装置が逆遠近変換方法を利用し、車線領域の映像を平面視点映像に変換する方法は、
図13A及び
図13Bを参照して具体的に説明する。
【0094】
該情報提供装置は、平面視点映像に含まれた車線と基準線とのフィッティングスコア(fitting scores)を算出することができる(620)。例えば、該平面視点映像に含まれた車線が、第1車線、第2車線及び第3車線の合計3個であるとする。該情報提供装置は、該平面視点映像に含まれた第1車線と基準線とのフィッティングスコアを算出し、第2車線と基準線とのフィッティングスコアを算出することができる。同様に、該情報提供装置は、第3車線と基準線とのフィッティングスコアを算出することができる。該情報提供装置がフィッティングスコアを算出する方法は、以下の
図7を参照して具体的に説明する。
【0095】
該情報提供装置は、フィッティングスコアに基づいて、車両の横方向オフセットを推定することができる(630)。該情報提供装置が車両の横方向オフセットを推定する方法は、以下の
図8を参照して具体的に説明する。
【0096】
図7は、一実施形態による、フィッティングスコアを算出する方法を示したフローチャートである。
図7の動作は、図示された順序と方式とによって遂行されてよいが、一部の動作の順序が変わってもよいし、あるいは説明された例示的実施形態の思想及び範囲を逸脱せずに、動作の一部が省略されてもよい。
図7に図示された多くの動作は、並列的又は同時に遂行されてよい。
図7の1以上のブロック、及びブロックの組み合わせは、特定機能を遂行する特殊目的ハードウェア基盤コンピュータ、または特殊目的ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって具現されてもよい。また、
図7は、
図1A及び
図1Bのうちいずれか1つの情報提供装置に対応するように、情報提供装置に関連して以下で説明する。
【0097】
図7を参照すれば、一実施形態による情報提供装置は、基準線を既定数のピクセル単位に移動させることができる(710)。該情報提供装置は、例えば、該基準線を平面視点映像の一端から反対側端に向けて移動させることができる。このとき、該基準線は、平面視点映像において、横方向に既定数のピクセル単位でも移動される。該情報提供装置は、例えば、基準線を1ピクセル単位で移動させることもでき、2ピクセル単位または3ピクセル単位で移動させることもできる。
【0098】
該情報提供装置は、ピクセル単位で移動された基準線と、平面視点映像に含まれた車線(例えば、第1車線、第2車線及び第3車線)との間でマッチングされるピクセル個数を計数することができる(720)。該平面視点映像に含まれた各車線は、複数のピクセルに該当する厚みを有することができる。一実施形態により、基準線を移動させる既定のピクセル単位は、各車線の厚みに該当するピクセル数よりも小さい。その場合、各車線ごとに、複数のマッチング動作が遂行される。
【0099】
該情報提供装置は、マッチングされるピクセル個数に基づいて、既決定数のピクセル単位で移動された基準線の候補フィッティングスコアを算出することができる(730)。該候補フィッティングスコアは、複数の車線を互いに区分する前、既決定数のピクセル単位で移動された基準線の横方向位置(lateral position)に対応してフィッティングされた結果でもある。
【0100】
該情報提供装置は、
図7に図示された過程を反復し、候補フィッティングスコアを算出することができる。該情報提供装置は、候補フィッティングスコアを利用し、複数の車線を互いに区分することができる。例えば、特定横方向位置に対応する候補フィッティングスコアが、既定の臨界値を超える場合、当該横方向位置の線は、車線にも分類される。一方、特定横方向位置に対応する候補フィッティングスコアが、既定の臨界値未満である場合、当該横方向位置の線は、車線ではないとも認識される。一実施形態によれば、車線ではないと認識される線が、既定数(例えば、1または2)以上連続して検出される場合、当該線の左右に互いに異なる車線が存在するとも認識される。
【0101】
以下で詳細に説明するが、該情報提供装置は、複数の車線が互いに区分されれば、車線に対応する候補フィッティングスコア(以下、フィッティングスコア)を利用し、車線を検出することができる。
【0102】
図8は、一実施形態による、フィッティングスコアに基づいて、車両の横方向オフセットを推定する方法を示したフローチャートである。
図8の動作は、図示された順序と方式とによって遂行されてよい、一部の動作の順序が変わりもし、あるいは説明された例示的実施形態の思想及び範囲を逸脱せずに、動作の一部が省略されてもよい。
図8に図示された多くの動作は、並列的又は同時にも遂行されてよい。
図8の1以上のブロック、及びブロックの組み合わせは、特定機能を遂行する特殊目的ハードウェア基盤コンピュータ、または特殊目的ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって具現されてもよい。また、
図8は、
図1A及び
図1Bのうちいずれか1つの情報提供装置に対応するように、情報提供装置に関連して以下で説明する。
【0103】
図8を参照すれば、一実施形態による情報提供装置は、フィッティングスコアに基づいて、車線を検出することができる(810)。該情報提供装置が車線を検出する方法は、以下の
図9を参照して具体的に説明する。
【0104】
該情報提供装置は、車両の横方向位置に隣接した左右車線の中心線を決定することができる(820)。該情報提供装置は、平面視点映像において、車両の横方向位置を基準に、左側に隣接した車線と、右側に隣接した車線とを検出することができる。
【0105】
平面視点映像において車両の横方向位置は、走行映像を撮影するために、車両に取り付けられたカメラの横方向位置に基づいても決定される。一実施形態によれば、カメラの視野角(field of view)は、左右方向に均一であると仮定することができる。その場合、平面視点映像の横方向に真ん中にカメラが位置すると判断されてもよい。もしカメラが車両の真ん中に取り付けられているならば、平面視点映像の横方向に真ん中に車両中心が位置するとも判断される。カメラが車両の真ん中に取り付けられた場合の動作は、
図15を介して、後述する。
【0106】
また、カメラが車両の真ん中から離隔された位置に取り付けられた場合、カメラの位置に基づいて、平面視点映像内車両中心位置を推定することができる。カメラが車両の真ん中から離隔された位置に取り付けられた場合の動作は、
図16A及び
図16Bを介して、後述する。
【0107】
該平面視点映像において、車両の横方向位置が決定されれば、該情報提供装置は、車両の横方向位置において、左右に隣接した車線を検出することができる。該検出された車線は、車両走行中である車路の両側車線でもある。該情報提供装置は、検出された車線の中心線(言い換えれば、走行中である車路の中心線)を決定することができる。
【0108】
該情報提供装置は、走行中である車路の中心線と、車両の横方向位置との距離を算出することにより、横方向オフセットを推定する(830)。
【0109】
図9は、一実施形態による、車線を検出する方法を示したフローチャートである。
図9の動作は、図示された順序と方式とによって遂行されてよいが、一部の動作の順序が変わってもよいし、あるいは説明された例示的実施形態の思想及び範囲を逸脱せずに、動作の一部が省略されてもよい。
図9に図示された多くの動作は、並列的又は同時に遂行されてよい。
図9の1以上のブロック、及びブロックの組み合わせは、特定機能を遂行する特殊目的ハードウェア基盤コンピュータ、または特殊目的ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって具現されてもよい。また、
図9は、
図1A及び
図1Bのうちいずれか1つの情報提供装置に対応するように、情報提供装置に関連して以下で説明する。
【0110】
図9を参照すれば、一実施形態による情報提供装置は、既定の臨界値に基づいて、候補フィッティングスコアのうち、各車線に対応する少なくとも1つのフィッティングスコアを決定することができる(910)。1本の車線は、いくつかのラインによっても構成されるので、1本の車線を構成するいくつかのラインそれぞれに係わるフィッティングスコアが存在する。該情報提供装置は、候補フィッティングスコアのうち、車線ではない部分の候補フィッティングスコアは排除し、各車線に対応するフィッティングスコアのみを利用し、車線が検出されるように、臨界値を超えるフィッティングスコアのみを選択することができる。
【0111】
該情報提供装置は、各車線に対応する少なくとも1つのフィッティングスコアに基づいて、当該車線を検出することができる(920)。
【0112】
例えば、第2車線を構成するライン、及び第2車線の隣接ラインの候補フィッティングスコアに対応するオフセット情報が、下記[表1]のようであるとする。また、候補フィッティングスコアについて、既定臨界値が0.4とする。
【0113】
【表1】
該情報提供装置は、[表1]に示された候補フィッティングスコアのうち、臨界値(0.4)以下の値を有する候補フィッティングスコアを除去し、0.4を超える候補フィッティングスコアを第2車線に対応するフィッティングスコアと決定することができる。
【0114】
該情報提供装置は、当該車線の少なくとも1つのフィッティングスコアのうち、最高値を有するフィッティングスコアを検出し、検出されたフィッティングスコアに対応するオフセット情報を利用し、当該車線を決定することができる。該情報提供装置は、例えば、第2車線の少なくとも1つのフィッティングスコア(0.7、0.8、0.9、0.75)のうち代表値(例えば、最高値)を有するフィッティングスコア(0.9)を検出し、検出されたフィッティングスコアに対応するオフセット情報(7)を利用し、当該車線を決定することができる。
【0115】
一実施形態により、該情報提供装置は、当該車線の少なくとも1つのフィッティングスコアを加重値にし、少なくとも1つのフィッティングスコアに対応する少なくとも1つのオフセット情報を重み付け加算(weighted sum)することができる。該情報提供装置は、加重合算結果を利用し、当該車線を決定することができる。該情報提供装置は、例えば、第2車線の少なくとも1つのフィッティングスコア
(0.7、0.8、0.9、0.75)に対応する少なくとも1つのオフセット情報
(5、6、7、8)について、
(0.7x5)+(0.8x6)+(0.9x7)+(0.75x8)=3.5+4.8+6.3+6=20.6
のように加重合算することができる。該情報提供装置は、該重み付け加算結果の平均(即ち、重み付け平均)(20.6/4=5.15)を利用し、当該車線を決定することができる。
【0116】
図9を介して説明した車線を検出する方法は、以下の
図17の段階(1730)において、車線を検出するところにも同一に適用される。
【0117】
図10は、他の実施形態による、車両走行のための情報を提供する方法を示したフローチャートである。
図10の動作は、図示された順序と方式とによって遂行てよいが、一部の動作の順序が変わってもよいし、あるいは説明された例示的実施形態の思想及び範囲を逸脱せずに、動作の一部が省略されてもよい。
図10に図示された多くの動作は、並列的又は同時に遂行されてよい。
図10の1以上のブロック、及びブロックの組み合わせは、特定機能を遂行する特殊目的ハードウェア基盤コンピュータ、または特殊目的ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって具現されてもよい。また、
図10は、
図1A及び
図1Bのうちいずれか1つの情報提供装置に対応するように、情報提供装置に関連して以下で説明する。
【0118】
図10を参照すれば、一実施形態による情報提供装置は、走行映像を獲得することができる(1005)。該情報提供装置は、走行映像から、車線を含む車線領域を検出することができる(1010)。
【0119】
該情報提供装置は、地図情報を獲得し(1015)、GPS情報を獲得することができる(1020)。
【0120】
該情報提供装置は、GPS情報及び地図情報に基づいて、車両の現在位置を決定し(1025)、現在位置から予見距離以内に位置する中間地点を選択することができる(1030)。
【0121】
該情報提供装置は、中間地点に係わる線形回帰分析を介して、地図上の道路形態を表現する回帰関数を算出することができる(1035)。
【0122】
該情報提供装置は、該回帰関数を利用し、地図上の道路形態(例えば、蛇行した形状、S字形、一部曲線状、円形状、直線状など)を認識することができる(1040)。該情報提供装置は、地図上の道路形態に基づいて、曲率情報を決定することができる(1045)。
【0123】
該情報提供装置は、車線領域の映像を平面視点映像に変換し(1050)、平面視点映像に含まれた車線と基準線とのフィッティングスコアを算出することができる(1055)。
【0124】
該情報提供装置は、フィッティングスコアに基づいて、車線を検出することができる(1060)。該情報提供装置は、平面視点映像において、車両の横方向位置に隣接した左右車線の中心線を決定することができる(1065)。該情報提供装置は、車両の横方向オフセットを推定するために、中心線と車両の横方向位置との距離を算出することができる(1070)。
【0125】
該情報提供装置は、曲率情報及び横方向オフセットに基づいて、車のローカル経路を決定し(1075)、ローカル経路に基づいて、車両走行を制御するための信号を生成することができる(1080)。
【0126】
図11は、他の実施形態による、車両走行のための情報を提供する方法について説明するための図面である。
図11を参照すれば、一実施形態による情報提供装置は、走行映像を獲得し(1110)、ピクセルレベルの分類を介して、走行映像に含まれた客体(または、車線領域)を区分したセグメンテーション映像を生成することができる(1120)。該情報提供装置は、車線を区分したセグメンテーション映像を、平面視点映像に変換することができる(1130)。
【0127】
また、該情報提供装置は、GPS情報(1140)と地図情報(1150)とを獲得することができる。該情報提供装置は、GPS情報及び地図情報を利用し、車両の現在位置を求め、車両の現在位置に隣接した地図上の複数の中間地点を集め、多項式フィッティング(polynomial fitting)を行うことができる(1160)。例えば、多項式が
c2x2+c1x+c0
であるとすれば、該情報提供装置は、多項式フィッティングを介して、道路の曲率情報に該当するC1及びC2を把握することができる。そのとき、フィッティングの結果として導出されるC0は、利用されないか、あるいは多項式において、C0=0と設定されて多項式フィッティングが行われる。
【0128】
該情報提供装置は、例えば、
図11に図示されているように、C
1及びC
2の曲率情報を有する基準線を既決定数のピクセル単位(例えば、一ピクセル)に移動させて行きながら、該平面視点映像に含まれた車線と基準線とのフィッティングスコアを算出することができる(1170)。
【0129】
該情報提供装置は、段階(1170)で算出されたフィッティングスコアに基づいて車線を検出し、車両の横方向位置に隣接した2本の車線を決定し、車両が走行中である車路の中心線、及び車両の横方向位置の差を、車両の横方向オフセットに決定することができる(1180)。そのとき、該オフセット情報は、多項式
c2x2+c1x+c0
におけるC0に対応させることが可能である。
【0130】
該情報提供装置は、段階(1160)を介して把握された道路の曲率情報(C1及びC2)と、段階(1180)で決定された車両の横方向オフセット(C0)とにより、最終的な多項式(polynomial equation)を決定することができる(1190)。そのとき、最終的に決定された多項式は、車両走行経路による道路形態、及び走行車路内の車両位置を示す車線回帰関数にも該当する。また、該情報提供装置は、車線回帰関数を利用し、例えば、車両のハンドル操向を制御すること、車両の加減速のためのアクセラレータ及びブレーキなどを制御するように、車両走行を制御するための多様な制御パラメータを生成して出力することができる。該情報提供装置は、車線回帰関数を利用し、車両の経路を決定することができる。
【0131】
一実施形態による、車両走行のための情報を提供する方法は、自律走行システムだけではなく、地図情報が与えられた室内ロボットアプリケーション、スマートファクトリ(smart factory)のような多様な産業環境において、精密な制御を要求するロボットシステムにおいて、ロボット経路制御のための制御線検出及び制御情報提供にも利用される。
【0132】
図12は、一実施形態による車線回帰関数について説明するための図面である。
図12を参照すれば、C
1及びC
2の曲率情報を有する基準線に基づいて、車両の横方向オフセットC
0を決定することにより、車線回帰関数
c
2x
2+c
1x+c
0
が決定される。
【0133】
一実施形態による情報提供装置は、例えば、多項式基盤またはクロソイド基盤の車線回帰関数を利用し、車両走行のための情報を提供することができる。
【0134】
例えば、該車線回帰関数が
c2x2+c1x+c0
のような多項式であるとする。xは、車両の現在位置から走行方向に離れた距離に該当するので、一実施形態によれば、近距離車線は、横方向オフセット情報であるC0に基づいて制御され、遠距離車線は、道路曲率情報に該当するC1及びC2に基づいて制御されることができる。そのとき、該情報提供装置は、道路曲率及び横方向オフセットを考慮した車線回帰関数に基づいて、走行方向または走行角によってハンドルを制御することができる。
【0135】
該情報提供装置は、遠距離上の車線検出の困難さを、地図情報を介して補正することにより、自車の横方向オフセットを検出し、それを介して、走行状況と独立して安定した制御を誘導することができる。
【0136】
図13A及び
図13Bは、一実施形態による、走行映像、及び該走行映像に対応するセグメンテーション映像を図示した図面である。
図13Aは、一実施形態による走行映像1310を図示し、
図13Bは、走行映像1310に対応するセグメンテーション映像1330を図示する。
【0137】
走行映像1310は、例えば、他の車輌110、車線1315、沿石1320、人道1325、周辺環境1305などを含む道路映像及び道路路面映像などを含んでもよい。例えば、走行映像1310は、車両110及び車線1315を含む車線領域、及び周辺建物、木、空など周辺環境領域1305を含んでもよい。
【0138】
図13Bを参照すれば、セグメンテーション映像1330は、例えば、セマンティックセグメンテーション映像でもある。該セマンティックセグメンテーションは、客体をピクセル単位まで密度あるように予測し、映像にいかなる客体が含まれているかということを把握し、客体クラス(object class)が含まれたピクセル単位の領域を出力することができる。
【0139】
さらに具体的には、一実施形態による情報提供装置は、例えば、多段階のコンボリューションレイヤ(convolution layer)及びフリコネックティッドレイヤ(fully connected layer)で構成された分類ネットワークを経て、セグメンテーション映像を生成することができる。該分類ネットワークを経ながら走行映像は、原映像の1/32サイズに縮小されるが、ピクセル単位で稠密な予測を行うためには、さらに原映像サイズに復元する過程を経なければならない。該情報提供装置は、トレーニングイメージからトレーニング出力を出力するようにトレーニングされた、分類器モデル(classifier model)を利用し、走行映像を複数の領域に分割することができる。該分類器モデルは、例えば、コンボリューショナルニューラルネットワークでもあるが、それに制限されるものではない。該トレーニングイメージは、例えば、カラーイメージでもあり、該トレーニング出力は、トレーニング入力が分割された領域イメージを示すことができる。例えば、該トレーニング出力は、該トレーニングイメージの各ピクセルに対応する属性(または、クラス)(例えば、車線、道路、車、人、客体及び背景など)が手動で指定され、指定された属性に基づいて、あらかじめ分割された領域イメージでもある。
【0140】
該情報提供装置は、例えば、AlexNet、VGGNet、GoogleNETのような周知の分類ネットワークを利用し、走行映像から意味単位で物体を分割し、分割された領域がいかなる意味を有するかということをピクセル単位で把握し、各クラスごとにレベリングすることにより、セグメンテーション映像を生成することができる。
【0141】
一実施形態によれば、該情報提供装置は、全ピクセルのクラスを分類する代わりに、車線クラスのピクセルと、車線クラスではないピクセルとを区分するように動作することもできる。
【0142】
図14A及び
図14Bは、一実施形態による、セグメンテーション映像から検出された車線領域の映像、及び該車線領域の映像から変換された平面視点映像を図示した図面である。
図14A及び
図14Bは、セグメンテーション映像から検出された車線領域の映像1410、及び車線領域の映像から変換された平面視点映像1430が図示される。
【0143】
一実施形態による情報提供装置は、例えば、あらかじめ学習されたコンボリューション神経網を利用し、走行映像から複数の車線を含む車線領域を検出することができる。それ以外にも、該情報提供装置は、多様な機械学習(machine learning)方法を利用し、車線領域の映像1410と共に、複数の車線を含む車線領域を検出することができる。
【0144】
該情報提供装置は、例えば、複数の車線を含む車線領域に対して、逆遠近変換(IPM)を適用し、平面視点に変換された車線1435を含む平面視点映像1430に変換することができる。平面視点に変換された車線1435は、左側の第1車線から第4車線まで総4本でもある。
【0145】
該情報提供装置は、消失点に集まる道路映像に逆遠近変換を適用し、空から見下ろした形態の平面視点映像に変換することにより、車線がさらに均一であって明瞭に把握されるようにする。該平面視点映像においては、車線間の弁別力が高い。
【0146】
該逆遠近変換は、遠近効果を有した走行映像から遠近効果を除去し、映像平面の位置情報を、世界座標系の位置情報に変換させる。該情報提供装置は、該逆遠近変換を介して、世界座標系で示された車線の位置情報から、道路の中心線から車両の原点までの法線距離と、車両方向として定義された道路に対する車両相対位置を容易に表現することができる。
【0147】
該情報提供装置は、例えば、バウンディングボックスの中心を基準に、周辺映像を除き、検出された車線について逆遠近変換を適用することにより、全体映像のピクセルを変換することに比べ、計算量を大きく低減させることができる。
【0148】
図15は、一実施形態による、道路上の車線を検出し、車両の横方向オフセットを検出する方法について説明するための図面である。
図15においては、カメラが車両の中央位置に取り付けられた場合を仮定して説明する。
【0149】
図15を参照すれば、平面視点に変換された車線1435及び基準線1510が図示される。車両(自車)の位置1530は、平面視点映像の横方向への中央位置にも該当する。説明の便宜のために、基準線1510を直線で図示したが、基準線1510は、前述のC
1及びC
2のような道路の曲率情報に基づいたものでもある。
【0150】
一実施形態による情報提供装置は、平面視点映像に含まれた車線1435と基準線1510とのフィッティングスコアを算出することができる。該情報提供装置は、基準線1510を、平面視点映像の左側あるいは右側のコーナー(又は隅又は端)から反対側コーナー(又は隅又は端)に向け、ピクセル単位(例えば、1ピクセル)で移動させて行きながら、基準線1510と、平面視点映像に含まれた変換された車線1435との間でマッチングされるピクセル個数を計数することができる。該情報提供装置は、マッチングされるピクセル個数を利用し、基準線の横方向位置に対応する候補フィッティングスコアを決定することができる。該情報提供装置は、候補フィッティングスコアのうち、既定の臨界値より大きい値を有する候補フィッティングスコアを、各車線に対応するフィッティングスコアに決定することができる。その過程を介して、該情報提供装置は、平面視点映像に含まれた変換された車線1435それぞれ(第1車線ないし第4車線)を検出することができる。
【0151】
該情報提供装置は、車両の横方向位置1530に隣接した左右車線(例えば、第2車線と第3車線)の中心線を決定することができる。該情報提供装置は、左右車線の中心線1540と車両の横方向位置1530との距離を算出することができる。
【0152】
図16A及び
図16Bは、一実施形態による、カメラが車両中心位置から離隔された位置に取り付けられた場合、車両の横方向オフセットを推定する方法について説明するための図面である。
【0153】
図16Aを参照すれば、走行映像を撮影するためのカメラ1605が車両の中央位置1610に取り付けられた場合、平面視点映像において車両の横方向位置は、平面視点映像1630の横方向への中央位置1640でもある。一方、カメラ1605が、車の中央位置1610から右側に10cm離れた位置1620に取り付けられた場合、車両の横方向位置は、平面視点映像1630の横方向の中央位置1640から左に偏った位置1650でもある。該情報提供装置は、カメラの解像度などを考慮し、カメラが離隔された程度(例えば、10cm)に対応する平面視点映像上の位置を決定することができる。
【0154】
図16Bを参照すれば、一実施形態において、平面視点映像1660に含まれた車線の本数が、第1車線1661、第2車線1663、第3車線1665及び第4車線1667の4本、言い換えれば、当該道路が3車路であり、車両の横方向位置は、平面視点映像1660の横方向の真ん中1670から左に5cmに該当する位置1675でもある。該情報提供装置は、車両の横方向位置1675に隣接した左右車線(例えば、第2車線1663及び第3車線1665)の中心線1680を決定することができる。例えば、中心線1680は、車が走行中である車路(例えば、2車路)幅の真ん中にも該当する。
【0155】
該情報提供装置は、中心線1680と、車両の横方向位置1675との距離を算出することができる(830)。該情報提供装置は、中心線(2車路幅の真ん中)1680と、車両の横方向位置1675との距離を算出することができる。そのとき、中心線1680と、車両の横方向位置1675との距離が横方向オフセットにも該当する。
【0156】
図17は、一実施形態による、車線を検出する方法を示したフローチャートである。
図17の動作は、図示された順序と方式とによっても遂行されるが、一部動作の順序が変わりもし、あるいは説明された例示的実施形態の思想及び範囲を外れずに、動作の一部が省略されもする。
図17に図示された多くの動作は、並列的にも遂行され、同時にも遂行される。
図17の1以上のブロック、及びブロックの組み合わせは、特定機能を遂行する特殊目的ハードウェア基盤コンピュータ、または特殊目的ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって具現されてもよい。また、
図17は、
図1A及び
図1Bのうちいずれか1つの情報提供装置に対応するように、情報提供装置に関連して以下で説明する。
【0157】
図17を参照すれば、一実施形態による、車線を検出する装置(以下、検出装置)は、走行映像から、車線を含む車線領域を検出する(1710)。一実施形態による検出装置は、前述の提供装置自体でもあり、情報提供装置と別個の装置でもある。該検出装置が車線領域を検出する方法は、前述の
図3と同一であるので、当該部分の説明を参照する。
【0158】
該検出装置は、地図情報を利用し、車両走行中である道路の曲率情報を決定する(1720)。該検出装置が道路の曲率情報を決定する方法は、前述の
図4及び
図5と同一であるので、当該部分の説明を参照する。
【0159】
該検出装置は、曲率情報に基づいた基準線と車線領域とを利用し、車線を検出する(1730)。該検出装置が車線を検出する方法は、以下の
図18を参照して具体的に説明する。
【0160】
図18は、一実施形態による、曲率情報に基づいた基準線と車線領域とを利用して車線を検出する方法を示したフローチャートである。
図18の動作は、図示された順序と方式とによって遂行されてよいが、一部の動作の順序が変わってもよいし、あるいは説明された例示的実施形態の思想及び範囲を逸脱せずに、動作の一部が省略されてもよい。
図18に図示された多くの動作は、並列的又は同時に遂行されてよい。
図18の1以上のブロック、及びブロックの組み合わせは、特定機能を遂行する特殊目的ハードウェア基盤コンピュータ、または特殊目的ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって具現されてもよい。また、
図18は、
図1A及び
図1Bのうちいずれか1つの情報提供装置に対応するように、情報提供装置に関連して以下で説明する。
【0161】
図18を参照すれば、一実施形態による検出装置は、車線領域の映像を平面視点映像に変換することができる(1810)。該検出装置が車線領域の映像を平面視点映像に変換する方法は、前述の
図6の段階(610)、及び
図14A及び
図14Bについての説明と同一であるので、当該部分の説明を参照する。
【0162】
該検出装置は、平面視点映像に含まれた車線と基準線とのフィッティングスコアを算出することができる(1820)。該検出装置がフィッティングスコアを算出する方法は、前述の
図7と同一であるので、当該部分の説明を参照する。
【0163】
該検出装置は、フィッティングスコアに基づいて、車線を検出することができる(1830)。該検出装置が車線を検出する方法は、前述の
図9と同一であるので、当該部分の説明を参照する。
【0164】
図19は、一実施形態による、車両走行のための情報を提供したり、車線を検出したりする装置のブロック図である。
図19を参照すれば、一実施形態による装置1900は、プロセッサ1930を含む。装置1900は、センサ1910、通信インターフェース1920、メモリ1940及びディスプレイ装置1950をさらに含んでもよい。
【0165】
センサ1910、通信インターフェース1920、プロセッサ1930、メモリ1940及びディスプレイ装置1950は、通信バス1905を介して、互いに通信することができる。センサ1910は、例えば、イメージセンサ、加速道界センサ、羅針盤センサ、GPSセンサ、ジャイロセンサ、オドメータ、地磁気センサなどを含んでもよい。
【0166】
装置1900は、通信インターフェース1920を介して、センシング情報を受信することができる。一実施形態により、通信インターフェース1920は、装置1900の外部に存在する他のセンサからセンシング情報を受信することができる。一実施形態により、通信インターフェース1920は、装置1900の外部から、走行映像、地図情報及びGPS情報を受信することができる。
【0167】
また、プロセッサ1930は、通信インターフェース1920を介して、車両走行のための情報を含む信号を出力することができる。
【0168】
プロセッサ1930は、走行映像から、車線を含む車線領域を検出する。プロセッサ1930は、地図情報を利用し、車両走行中である道路の曲率情報を決定する。プロセッサ1930は、曲率情報を基に、決定された基準線と車線領域とを利用して車線を検出したり、車両の横方向オフセットを推定したりする。プロセッサ1930は、曲率情報及び横方向オフセットに基づいて、車両走行のための情報を含む信号を出力する。
【0169】
また、プロセッサ1930は、
図1ないし
図18を介して述べた少なくとも1つの方法、または少なくとも1つの方法に対応するアルゴリズムを遂行することができる。
【0170】
プロセッサ1930は、目的とする動作(desired operations)を実行させるための物理的な構造を有する回路を有するハードウェアによって具現されたデータ処理装置でもある。例えば、目的とする動作は、プログラムに含まれたコード(code)またはインストラクション(instructions)を含んでもよい。例えば、ハードウェアによって具現されたデータ処理装置は、マイクロプロセッサ(microprocessor)、中央処理装置(central processing unit)、プロセッサコア(processor core)、マルチコアプロセッサ(multi-core processor)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application specific integrated circuit)、FPGA(field-programmable gate array)を含んでもよい。
【0171】
プロセッサ1930は、プログラムを実行し、提供装置1900を制御することができる。プロセッサ1930によって実行されるプログラムコードは、メモリ1940にも保存される。
【0172】
メモリ1940は、走行映像及び地図情報を保存することができる。メモリ1940は、前述のプロセッサ1930での処理過程で生成される多様な情報を保存することができる。それ以外にも、メモリ1940は、各種データやプログラムなどを保存することができる。メモリ1940は、揮発性メモリまたは不揮発性メモリを含んでもよい。メモリ1940は、ハードディスクのような大容量記録媒体を具備し、各種データを保存することができる。
【0173】
ディスプレイ装置1950は、プロセッサ1930によって検出された車線を地図情報と共に、または別途に表示することができる。
【0174】
一実施形態による方法は、多様なコンピュータ手段を介しても遂行されるプログラム命令形態に具現され、コンピュータ可読媒体にも記録される。前記コンピュータ可読媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを、単独でまたは組み合わせて含んでもよい。前記媒体に記録されるプログラム命令は、一実施形態のために特別に設計されて構成されたものであってもよく、コンピュータソフトウェア当業者に公知されて使用可能なものであってもよい。コンピュータ可読記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープのような磁気媒体(magnetic media);CD-ROM(compact disc read only memory)、DVD(digital versatile disc)のような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気・光媒体(magneto-optical media)、及びROM(read-only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリのようなプログラム命令を保存して遂行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例には、コンパイラによって作われるような機械語コードだけではなく、インタープリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。前述のハードウェア装置は、一実施形態の動作を遂行するために、1以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成され、その逆も同一である。
【0175】
以上のように、一実施形態が、たとえ限定された図面によって説明されたにしても、当該技術分野で当業者であるならば、前述のところを基に、多様な技術的修正及び変形を適用することができるであろう。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順序に遂行され、かつ/または説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合または組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって代置されるか、あるいは置換されたりしても、適切な結果が達成される。
【0176】
従って、他の具現、他の実施形態、及び特許請求範囲と均等なものなども、特許請求の範囲に属する。
【産業上の利用可能性】
【0177】
本発明の、車両走行のための情報を提供する方法及びその装置は、例えば、自立走行関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0178】
110 車両
115 車両の中心線
130,140 中間地点
150 地図上の道路
155 道路の中心線