IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 太平洋セメント株式会社の特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-14
(45)【発行日】2023-09-25
(54)【発明の名称】セメント組成物
(51)【国際特許分類】
   C04B 7/02 20060101AFI20230915BHJP
   C04B 28/04 20060101ALI20230915BHJP
   C04B 22/14 20060101ALI20230915BHJP
【FI】
C04B7/02
C04B28/04
C04B22/14 B
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019039199
(22)【出願日】2019-03-05
(65)【公開番号】P2020142940
(43)【公開日】2020-09-10
【審査請求日】2022-02-01
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000000240
【氏名又は名称】太平洋セメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103539
【弁理士】
【氏名又は名称】衡田 直行
(72)【発明者】
【氏名】中口 歩香
(72)【発明者】
【氏名】黒川 大亮
(72)【発明者】
【氏名】内田 俊一郎
【審査官】田中 永一
(56)【参考文献】
【文献】特開平01-226759(JP,A)
【文献】特開2016-183060(JP,A)
【文献】特開2007-169084(JP,A)
【文献】特開2009-007189(JP,A)
【文献】特開平05-009045(JP,A)
【文献】特開平09-020538(JP,A)
【文献】特開平01-172252(JP,A)
【文献】特開2018-002524(JP,A)
【文献】特開2019-059651(JP,A)
【文献】特開2009-161377(JP,A)
【文献】特開2007-314661(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 2/00 - 32/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーン比表面積が4,000~4,800cm/gの早強ポルトランドセメントクリンカ粉末と、
二水石膏及び半水石膏の少なくともいずれか一方と、
II型無水石膏粉末、を含むセメント組成物であって、
上記早強ポルトランドセメントクリンカ粉末と上記二水石膏と上記半水石膏の合計量100質量%中のSOの割合が2.7~3.5質量%であり、
上記セメント組成物中上記II型無水石膏粉末の割合がSO換算で2.0~3.0質量%で、かつ、全SO の割合が4.5~6.5質量%であることを特徴とするセメント組成物。
【請求項2】
上記早強ポルトランドセメントクリンカ粉末中のアルミネート相(3CaO・Al)の割合が7.5~11.0質量%である請求項1に記載のセメント組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
早強ポルトランドセメントは、緊急工事や寒冷期の工事用、さらにはコンクリート製品用に、普通ポルトランドセメントと比べて短時間で高い強度を発現するようにしたセメントであり、例えば、普通ポルトランドセメントが材齢3日で発揮する強さを1日で、材齢7日で発現する強さを3日で達成することができる。
しかし、近年、ポルトランドセメントクリンカの原料として、廃棄物の使用量を増やすことへの要請から、早強ポルトランドセメントクリンカの製造においても、原料として廃棄物の使用量を増やすことが求められている。そして、原料中の、廃棄物原料の使用量を増やした場合、早強ポルトランドセメント中のCA(アルミネート相;3CaO・Al)の割合が増加することで、早強ポルトランドセメントの水和熱が大きくなることが懸念される。
【0003】
また、コンクリートのひび割れ発生の低減や防止の観点から、強度発現性に優れ、かつ、水和熱の小さいセメント組成物が求められている。
セメント組成物の水和熱を低減することができる技術として、特許文献1には、CS(ビーライト;2CaO・SiO)100重量部に対して、CAS(2CaO・Al・SiO)を10~100重量部含有し、かつ、CAの含有量が20重量部以下であることを特徴とする焼成物が記載されている。また、特許文献1には、該焼成物を粉砕してなるセメント混和材が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-2155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、容易に製造することができ、強度発現性に優れ、かつ、水和熱の小さいセメント組成物(早強ポルトランドセメント)、特にアルミネート相(3CaO・Al、以下、「CA」ともいう。)の割合が大きくても水和熱の小さいセメント組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の早強ポルトランドセメントクリンカ粉末と、二水石膏及び半水石膏の少なくともいずれか一方と、II型無水石膏粉末を特定の割合で含むセメント組成物によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[3]を提供するものである。
[1] ブレーン比表面積が4,000~4,800cm/gの早強ポルトランドセメントクリンカ粉末と、二水石膏及び半水石膏の少なくともいずれか一方と、II型無水石膏粉末、を含むセメント組成物であって、上記早強ポルトランドセメントクリンカ粉末と、二水石膏及び半水石膏の少なくともいずれか一方の合計量100質量%中のSOの割合が2.5~3.5質量%であり、上記セメント組成物中のII型無水石膏粉末の割合がSO換算で0.1~4.5質量%であることを特徴とするセメント組成物。
[2] 上記早強ポルトランドセメントクリンカ粉末中のアルミネート相(3CaO・Al)の割合が7.5~11.0質量%である前記[1]に記載のセメント組成物。
[3] 上記セメント組成物中の全SOの割合が3.2~7.5質量%である前記[1]または[2]に記載のセメント組成物。
【発明の効果】
【0007】
本発明のセメント組成物は、強度発現性に優れ、かつ、水和熱の小さいものであり、また、特定の材料を混合するという容易な方法で製造することができる。
また、本発明のセメント組成物は、CAの割合が大きくても水和熱の小さいものであり、早強ポルトランドセメントクリンカの原料として廃棄物の使用量を増やすことができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のセメント組成物は、ブレーン比表面積が4,000~4,800cm/gの早強ポルトランドセメントクリンカ粉末と、二水石膏及び半水石膏の少なくともいずれか一方と、II型無水石膏粉末、を含むセメント組成物であって、早強ポルトランドセメントクリンカ粉末と、二水石膏及び半水石膏の少なくともいずれか一方の合計量100質量%中のSOの割合が2.5~3.5質量%であり、セメント組成物中のII型無水石膏粉末の割合がSO換算で0.1~4.5質量%であるものである。
本発明において、セメント組成物とは、ペースト、モルタルまたはコンクリートを調製するための他の材料(減水剤、消泡剤、収縮低減剤等の各種セメント混和剤や、細骨材、粗骨材、及び、水等)は含まれないものとする。
【0009】
早強ポルトランドセメントクリンカ粉末のブレーン比表面積は、4,000~4,800cm/g、好ましくは4,050~4,600cm/g、より好ましくは4,100~4,500cm/g、特に好ましくは4,200~4,400cm/gである。該ブレーン比表面積が4,000cm/g未満であると、セメント組成物の強度発現性(特に、初期強度発現性)が低下する。該ブレーン比表面積が4,800cm/gを超えると、粉砕に手間がかかる。また、セメント組成物の水和熱を低減する効果が小さくなる。
【0010】
早強ポルトランドセメントクリンカ粉末中の3CaO・SiO(エーライト;以下、「CS」ともいう。)の割合は、好ましくは58.0~70.0質量%、より好ましくは60.0~68.0質量%、特に好ましくは61.0~67.0質量%である。該割合が58.0質量%以上であれば、セメント組成物の強度発現性(特に、初期強度発現性)がより向上する。該割合が70.0質量%以下であれば、水和熱を低減する効果がより大きくなる。
早強ポルトランドセメントクリンカ粉末中の2CaO・SiO(ビーライト;以下、「CS」ともいう。)の割合は、好ましくは5.0~15.0質量%、より好ましくは6.0~14.0質量%、特に好ましくは7.0~13.0質量%である。該割合が5.0質量%以上であれば、セメント組成物の強度発現性(特に、長期強度発現性)がより向上する。該割合が15.0質量%以下であれば、セメント組成物の強度発現性(特に、初期強度発現性)がより向上する。
【0011】
早強ポルトランドセメントクリンカ粉末中の3CaO・Al(アルミネート相)の割合は、好ましくは7.5~11.0質量%、より好ましくは7.8~10.7質量%、特に好ましくは8.0~10.5質量%である。該割合が7.5質量%未満であると、セメントクリンカの製造が困難となる場合がある。該割合が11.0質量%以下であれば、セメント組成物の水和熱を低減する効果がより大きくなる。なお、CAが7.5質量%以上であれば、クリンカの原料として廃棄物の使用量を増やすことができる。
なお、早強ポルトランドセメントクリンカ粉末中の4CaO・Al・Fe(フェライト相;以下、「CAF」ともいう。)の割合は、当該クリンカの製造のし易さや原料として廃棄物の使用量を増やす観点等から、好ましくは7.0~9.5質量%、より好ましく7.5~9.0質量%である。
【0012】
なお、本明細書において、早強ポルトランドセメントクリンカ粉末中、CS、C2S、CA、及びC4AFの各割合は、早強ポルトランドセメントクリンカ粉末全量(100質量%)中の割合として、早強セメントクリンカの原料や早強セメントクリンカ(焼成物)の化学成分に基づき、下記のボーグの計算式を用いて算出することができる。
S(質量%)=(4.07×CaO(質量%))-(7.60×SiO2(質量%))-(6.72×Al2(質量%))-(1.43×Fe2(質量%))
2S(質量%)=(2.87×SiO2(質量%))-(0.754×CS(質量%))
A(質量%)=(2.65×Al2(質量%))-(1.69×Fe2(質量%))
4AF(質量%)=3.04×Fe2(質量%)
【0013】
セメント組成物に含まれる、早強ポルトランドセメントクリンカ粉末と二水石膏と半水石膏の合計量100質量%中のSOの割合は、2.5~3.5質量%、好ましくは2.6~3.4質量%、より好ましくは2.7~3.3質量%である。該割合が2.5質量%未満であると、セメント組成物の流動性及び強度発現性が低下する。該割合が3.5質量%を超えると、水和熱を低減する効果が小さくなる。
セメント組成物中の、半水石膏の量と、二水石膏及び半水石膏の合計量とのSO換算の質量比(半水石膏のSO換算の量/(二水石膏及び半水石膏の合計のSO換算の量))は、セメント組成物の流動性及び強度発現性の観点から、好ましくは0.3~0.95、より好ましくは0.4~0.9、特に好ましくは0.5~0.85である。
【0014】
セメント組成物中のII型無水石膏粉末の割合は、水和熱を低減する観点からは、SO換算で0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、さらに好ましくは1.5質量%以上、特に好ましくは2.0質量%以上である。また、上記割合は、セメント組成物の初期強度発現性を大きくする観点からは、4.5質量%以下、好ましくは4.2質量%以下、より好ましくは4.0質量%以下、特に好ましくは3.5質量%以下である。
II型無水石膏粉末のブレーン比表面積は、好ましくは3,000~6,000cm/g、より好ましくは3,300~5,000cm/g、特に好ましくは3,500~4,500cm/gである。該ブレーン比表面積が3,000cm/g以上であれば、セメント組成物の強度発現性がより向上する。該ブレーン比表面積が6,000cm/g以下であれば、セメント組成物の流動性がより向上する。
なお、本発明では、無水石膏としてII型無水石膏を用いている。II型無水石膏以外の無水石膏である可溶性無水石膏(III型無水石膏)を用いた場合、水和熱を低減する効果は見られない。
【0015】
セメント組成物中の全SOの割合は、水和熱を低減する観点からは、好ましくは3.2質量%以上、より好ましくは3.5質量%以上、さらに好ましくは4.0質量%以上、特に好ましくは4.5質量%以上である。また、上記割合は、強度発現性の向上の観点からは、好ましくは7.5質量%以下、より好ましくは7.0質量%以下、特に好ましくは6.5質量%以下である。
【0016】
本発明のセメント組成物のブレーン比表面積は、好ましくは4,100~4,600cm/g、より好ましくは4,150~4,550cm/g、特に好ましくは4,200~4,500cm/gである。該ブレーン比表面積が4,100cm/g以上であれば、セメント組成物の強度発現性がより向上する。該ブレーン比表面積が4,600cm/g以下であれば、セメント組成物の流動性がより向上する。
【0017】
本発明のセメント組成物の「JIS R 5203:2015(セメントの水和熱測定方法)」に準拠して測定した、材齢7日における水和熱は、(1)早強ポルトランドセメントクリンカ粉末中のCA量が7.5~9.0質量%の場合、好ましくは390J/g以下、より好ましくは385J/g以下であり、(2)早強ポルトランドセメントクリンカ粉末中のCA量が9.0質量%を超え11.0質量%以下の場合、好ましくは410J/g以下、より好ましくは405J/g以下である。
また、上述した方法に準拠して測定した、材齢28日における水和熱は、(1)早強ポルトランドセメントクリンカ粉末中のCA量が7.5~9.0質量%の場合、好ましくは430J/g以下、より好ましくは425J/g以下であり、(1)早強ポルトランドセメントクリンカ粉末中のCA量が9.0質量%を超え11.0質量%以下の場合、好ましくは440J/g以下、より好ましくは435J/g以下である。
【0018】
上述した原料を適宜混合することによって、本発明のセメント組成物を製造することができる。
また、原料として、早強ポルトランドセメントクリンカ粉砕物と、二水石膏及び半水石膏の少なくともいずれか一方を含む早強ポルトランドセメントであって、該早強ポルトランドセメント中のSOの割合が2.5~3.5質量%である早強ポルトランドセメントを使用し、該早強ポルトランドセメントと、II型無水石膏粉末を混合して、本発明のセメント組成物を製造してもよい。
【実施例
【0019】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
(1)早強ポルトランドセメントH1~H3;早強ポルトランドセメントクリンカ粉砕物と、半水石膏と二水石膏の混合物、半水石膏の量と、二水石膏及び半水石膏の合計量とのSO換算の質量比(半水石膏のSO換算の量/(二水石膏及び半水石膏の合計のSO換算の量)):0.5、太平洋セメント社製、鉱物組成等の詳細は表1に示す。表1中、「鉱物組成(質量%)」は、早強ポルトランドセメントクリンカ粉末の鉱物組成を意味する。
(2)II型無水石膏粉末;ブレーン比表面積:4,220cm/g
(3)細骨材;「JIS R 5201:2015(セメントの物理試験方法)」に規定される標準砂
(4)水;水道水
【0020】
実施例、比較例における水和熱及びモルタルの圧縮強さの測定方法を以下に示す。
[水和熱]
「JIS R 5203:2015(セメントの水和熱測定方法)」に準拠して、材齢7日、及び、材齢28日の水和熱を測定した。
[モルタルの圧縮強さ]
「JIS R 5201:2015(セメントの物理試験方法)」に準拠して、材齢7日、及び、材齢28日におけるモルタル圧縮強さを測定した。
【0021】
【表1】
【0022】
[実施例1~3、比較例1~2]
早強ポルトランドセメントH1とII型無水石膏粉末を、セメント組成物中のII型無水石膏粉末の割合(SO換算)が表2に示す値となるような量で、ミキサーを用いて混合して、セメント組成物を得た。得られたセメント組成物のブレーン比表面積は4,310~4,320cm/gであった。
得られたセメント組成物の水和熱、及び、モルタル圧縮強さを測定した。
結果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】
[実施例4~6、比較例3~4]
早強ポルトランドセメントH2とII型無水石膏粉末を、セメント組成物中のII型無水石膏粉末の割合(SO換算)が表3に示す値となるような量で、ミキサーを用いて混合して、セメント組成物を得た。得られたセメント組成物のブレーン比表面積は4,290~4,300cm/gであった。
得られたセメント組成物の水和熱、及び、モルタル圧縮強さを測定した。
結果を表3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】
[実施例7~9、比較例5~6]
早強ポルトランドセメントH3とII型無水石膏粉末を、セメント組成物中のII型無水石膏粉末の割合(SO換算)が表3に示す値となるような量で、ミキサーを用いて混合して、セメント組成物を得た。得られたセメント組成物のブレーン比表面積は4,370~4,380cm/gであった。
得られたセメント組成物の水和熱、及び、モルタル圧縮強さを測定した。
結果を表4に示す。
【0027】
【表4】
【0028】
表2~4から、本発明のセメント組成物(実施例1~9)は、強度発現性に優れ、かつ、水和熱の小さいものであることがわかる。
具体的には、表2~4から、実施例1~3のセメント組成物(II型無水石膏の割合が1.0~4.0質量%であるもの)のモルタル圧縮強さ(材齢7日:50.4~56.7N/mm、材齢28日:63.9~68.8N/mm)は大きく、水和熱(材齢7日:346~381J/g、材齢28日:393~420J/g)は小さいことがわかる。
一方、比較例1のセメント組成物(II型無水石膏の割合が0質量%であるもの)の水和熱(材齢7日:394J/g、材齢28日:431J/g)は、実施例1~3の各材齢における水和熱よりも大きいことがわかる。また、比較例2のセメント組成物(II型無水石膏の割合が5.0質量%であるもの)の水和熱(材齢7日:335J/g、材齢28日:381J/g)は、実施例1~3の各材齢における水和熱よりも小さいものの、モルタル圧縮強さ(材齢7日:42.2N/mm、材齢28日:55.4N/mm)は、実施例1~3の各材齢におけるモルタル圧縮強さよりも小さいことがわかる。
また、同様の傾向は、実施例4~6(II型無水石膏の割合が1.0~4.0質量%であるもの)と、比較例3(II型無水石膏の割合が0質量%であるもの)及び比較例4(II型無水石膏の割合が5.0質量%であるもの)の比較や、実施例7~9(II型無水石膏の割合が1.0~4.0質量%であるもの)と、比較例5(II型無水石膏の割合が0質量%であるもの)及び比較例6(II型無水石膏の割合が5.0質量%であるもの)の比較でも見られることがわかる。