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特許7349986セルハンドオーバの方法、ネットワークノードおよび端末機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-14
(45)【発行日】2023-09-25
(54)【発明の名称】セルハンドオーバの方法、ネットワークノードおよび端末機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/08 20090101AFI20230915BHJP
   H04W 72/04 20230101ALI20230915BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20230915BHJP
【FI】
H04W36/08
H04W72/04
H04W72/1268
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020529477
(86)(22)【出願日】2018-02-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-07-15
(86)【国際出願番号】 CN2018075692
(87)【国際公開番号】W WO2019153157
(87)【国際公開日】2019-08-15
【審査請求日】2021-01-20
【審判番号】
【審判請求日】2022-12-12
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ニン
【合議体】
【審判長】廣川 浩
【審判官】角張 亜希子
【審判官】齋藤 哲
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0087734(US,A1)
【文献】国際公開第2016/187852(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24- 7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドオーバの方法であって、
ターゲットノードは、ターゲットノードによって構成された第1リソースおよび第2リソースを端末機器に送信することであって、前記第2リソースは、前記第1リソースを送信している間に前記ターゲットノードによって送信され、前記第1リソースは、再構成コマンド又は物理層制御シグナリングを介して前記端末機器に送信されることと、
前記端末機器が前記ターゲットノードにハンドオーバされたことに応答して、前記ターゲットノードが、前記第1リソースを介してアップリンクトラフィックデータを受信し、前記第2リソースを介してハンドオーバ応答を受信することとを含むことを特徴とする、前記ハンドオーバの方法。
【請求項2】
前記ターゲットノードは、ターゲットノードによって構成された第1リソースおよび第2リソースを端末機器に送信することは、
前記端末機器が前記ターゲットノードにハンドオーバーされる前に、前記ターゲットノードによって構成された前記第1リソースおよび前記第2リソースを送信することを含むことを特徴とする、
請求項1に記載のハンドオーバの方法。
【請求項3】
前記ターゲットノードは、ターゲットノードによって構成された第1リソースおよび第2リソースを端末機器に送信することは、
前記第1リソースを端末機器に送信するとともに、前記第1リソースに対応するタイマの構成情報を前記端末機器に送信することを含み、前記タイマは、タイマが満了する前に前記第1リソースでデータを送信または受信するように前記端末機器を制御するように構成されることを特徴とする、
請求項1又は2に記載のハンドオーバの方法。
【請求項4】
前記ハンドオーバ応答は、無線リソース制御接続再構成完了メッセージであることを特徴とする、
請求項1ないしのいずれか一項に記載のハンドオーバの方法。
【請求項5】
ハンドオーバの方法であって、
端末機器は、ターゲットノードが送信するターゲットノードによって構成された第1リソースおよび第2リソースを受信することであって、前記第2リソースは、前記第1リソースを送信している間に前記ターゲットノードによって送信され、前記第1リソースは、前記端末機器によって再構成コマンド又は物理層制御シグナリングを介して受信されることと、
前記端末機器が前記ターゲットノードにハンドオーバされたことに応答して、前記端末機器が、前記第1リソースを介してアップリンクトラフィックデータを送信し、前記第2リソースを介して前記ターゲットノードにハンドオーバ応答を送信することとを含むことを特徴とする、前記ハンドオーバの方法。
【請求項6】
前記端末機器は、ターゲットノードが送信するターゲットノードによって構成された第1リソースおよび第2リソースを受信することは、
前記端末機器が前記ターゲットノードにハンドオーバされる前に、前記端末機器は、前記ターゲットノードによって構成された前記第1リソースおよび前記第2リソースを受信することを含むことを特徴とする、
請求項に記載のハンドオーバの方法。
【請求項7】
前記端末機器は、ターゲットノードが送信する前記ターゲットノードによって構成された前記第1リソースおよび前記第2リソースを受信することは、
前記端末機器は、前記ターゲットノードによって送信される前記第1リソースを受信するとともに、前記ターゲットノードによって送信される前記第1リソースに対応するタイマの構成情報を受信することを含み、
前記方法は、
前記タイマが未失効であるときに、前記端末機器が前記第1リソースでデータを送信または受信することをさらに含むことを特徴とする、
請求項5又は6に記載のハンドオーバの方法。
【請求項8】
前記ハンドオーバ応答は、無線リソース制御接続再構成完了メッセージであることを特徴とする、
請求項ないしのいずれか一項に記載のハンドオーバの方法。
【請求項9】
前記第1リソースは、前記端末機器のキャッシュ内のアップリンクデータのデータ量にしたがって、前記ターゲットノードによって前記端末機器に割り当てられるアップリンクソースであることを特徴とする、
請求項ないしのいずれか一項に記載のハンドオーバの方法。
【請求項10】
前記第1リソースは、前記端末機器およびネットワーク機器によって事前に決定された、またはネットワークによって事前に構成されたアップリンクソースであることを特徴とする、
請求項ないしのいずれか一項に記載のハンドオーバの方法。
【請求項11】
ネットワークノードであって、
プロセッサと、
プロセッサに接続されたトランシーバと、および
プロセッサによって実行可能な命令を格納するように構成されたメモリとを備え、
前記ネットワークノードがターゲットノードであり、前記プロセッサは、前記メモリ内の命令を実行して、前記ネットワークノードに請求項1~のいずれか一項に記載の方法を実施させるように構成されることを特徴とする、前記ネットワークノード。
【請求項12】
端末機器であって、
プロセッサと、
プロセッサに接続されたトランシーバと、および
プロセッサによって実行可能な命令を格納するように構成されたメモリとを備え、
前記プロセッサは、前記メモリ内の命令を実行して、前記端末機器に請求項10のいずれか一項に記載の方法を実施させるように構成されることを特徴とする、前記端末機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は通信分野に関し、より具体的に、セルハンドオーバの方法、ネットワークノードおよび端末機器に関する。
【背景技術】
【0002】
モビリティ(Mobility)とは、モバイルユーザまたは端末が、ネットワークのカバレッジ内で移動する間、ネットワークが継続的に通信サービスを提供する能力である。このプロセスでは、ユーザの通信とサービスアクセスは、場所とアクセステクノロジーの変更の影響を受けず、ネットワークサービスアクセスポイントの変更とは無関係である。
【0003】
モビリティは端末ユーザに明らかな利点をもたらし、ユーザが高速で移動中でも、音声やリアルタイムビデオ接続などのサービスに対して低遅延なサービスを維持することもできる。モビリティはノマディックモバイル(nomadic mobile)のサービスにも大きな利点があり、2つのセルの間に、最適なサービングセルが変更されても、信頼性が高い接続を維持することができる。
【0004】
しかしながら、ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)およびニューラジオ(NR:New Radio)システムの基本プロトコルに含まれるセルハンドオーバプロセスのいくつかのステップでは、端末機器はアップリンクとダウンリンクのデータ伝送を実行することができないため、一定の遅延が形成し、0ミリ秒の遅延を切り替える要求を満たすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
セルハンドオーバのときに遅延の要求を満たすことができるセルハンドオーバの方法、ネットワークノードおよび端末機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様において、セルハンドオーバの方法を提供し、前記方法は、
ターゲットノードは端末機器に第一リソースを送信することであって、前記第1リソースは、前記端末機器がターゲットノードに切り替えた後にデータを送信または受信することを含む。
【0007】
本発明の実施例において、ハンドオーバコマンドまたはハンドオーバ確認で前記第一リソースを搬送することにより、端末機器がターゲットノードに切り替えた後、直接に前記第1リソースでデータを送信または受信することができるため、遅延が低減し、ユーザ体験を改善する。
【0008】
いくつかの可能な実現形態において、前記ターゲットノードは第1リソースを端末機器に送信することは、
前記ターゲットノードはハンドオーバコマンドを介して前記第1リソースを送信すること、または
前記ターゲットノードはハンドオーバ確認を介して前記第1リソースを送信することを含み、
前記ハンドオーバ確認は、前記ターゲットノードからソースノードに送信されるシグナリングであり、前記ハンドオーバコマンドは前記ターゲットノードから前記ソースノードを介して前記端末機器に送信されるシグナリングである。
【0009】
いくつかの可能な実現形態において、前記ターゲットノードは第1リソースを端末機器に送信することは、
前記ターゲットノードは前記第1リソースを前記端末機器に送信するとともに、前記第1リソースに対応するタイマの構成情報を前記端末機器に送信することであって、前記タイマは、前記タイマが未失効であるときに、前記端末機器が前記第1リソースでデータを送信または受信することを制御するために使用されることを含む。
【0010】
いくつかの可能な実現形態において、前記ターゲットノードは第1リソースを端末機器に送信することは、
前記ターゲットノードは前記第1リソースを前記端末機器に送信するとともに、第2リソースを前記端末機器に送信することであって、前記第2リソースは、前記端末機器がハンドオーバ応答を前記ターゲットノードに送信するために使用されることを含む。
【0011】
いくつかの可能な実現形態において、前記ターゲットノードは第1リソースを端末機器に送信する前に、前記方法は、
前記ターゲットノードは前記端末機器のキャッシュ内のアップリンクデータのデータ量を取得することと、
前記ターゲットノードは前記データ量にしたがって、前記端末機器に前記第1リソースを割り当てることとをさらに含む。
【0012】
いくつかの可能な実現形態において、前記ターゲットノードは前記第1リソースを前記端末機器に送信することは、
前記ターゲットノードは第1リソースを端末機器に送信することであって、前記第1リソースは、前記端末機器およびネットワーク機器によって事前に決定された、またはネットワークによって事前に構成されたアップリンクソースであることを含む。
【0013】
第2の態様において、セルハンドオーバの方法を提供し、前記方法は、
端末機器はターゲットノードによって送信される第1リソースを受信することと、
前記端末機器が前記ターゲットノードに切り替えた後、前記第1リソースを使用して、データを送信または受信することとを含む。
【0014】
いくつかの可能な実現形態において、前記端末機器はターゲットノードによって送信される第1リソースを受信することは、
前記端末機器はハンドオーバコマンドを介して前記ターゲットノードによって送信される前記第1リソースを受信すること、または
前記端末機器は再構成コマンドまたは物理層制御シグナリングを介して、前記ターゲットノードによって送信される前記第1リソースを受信することを含み、
前記ハンドオーバコマンドは前記ターゲットノードがソースノードを介して転送するシグナリングであり、前記再構成コマンドまたは前記物理層制御シグナリングは前記ターゲットノードのハンドオーバ確認にしたがって、前記ソースノードによって生成されるシグナリングである。
【0015】
いくつかの可能な実現形態において、前記端末機器はターゲットノードによって送信される第1リソースを受信することは、
前記端末機器は前記ターゲットノードによって送信される前記第1リソースを受信するとともに、前記ターゲットノードによって送信される前記第1リソースに対応するタイマの構成情報を受信することを含み、
前記方法は、
前記タイマが未失効であるときに、前記端末機器が前記第1リソースでデータを送信または受信することをさらに含む。
【0016】
いくつかの可能な実現形態において、前記端末機器はターゲットノードによって送信される第1リソースを受信することは、
前記端末機器は前記ターゲットノードによって送信される前記第1リソースを受信するとともに、前記ターゲットノードによって送信される第2リソースを受信することを含み、
前記方法は、
前記端末機器は前記第2リソースでハンドオーバ応答を前記ターゲットノードに送信することと、
前記第1リソースは前記端末機器のキャッシュ内のアップリンクデータのデータ量にしたがって、前記ターゲットノードによって前記端末機器に割り当てられるアップリンクソースであることをさらに含む。
【0017】
いくつかの可能な実現形態において、前記第1リソースは前記端末機器およびネットワーク機器によって事前に決定された、またはネットワークによって事前に構成されたアップリンクソースである。
【0018】
第3の態様において、ネットワークノードを提供し、前記ネットワークノードは、
第1リソースを端末機器に送信するように構成されるトランシーバユニットであって、前記第1リソースは、前記端末機器がネットワークノードに切り替えた後、データを送信または受信するために使用されるトランシーバユニットを含む。
【0019】
第4の態様において、ネットワークノードを提供し、前記ネットワークノードは、
第1リソースを端末機器に送信するように構成されるトランシーバであって、前記第1リソースは、前記端末機器がネットワークノードに切り替えた後、データを送信または受信するために使用されるトランシーバを含む。
【0020】
第5の態様において、端末機器を提供し、前記端末機器は、
ターゲットノードによって送信される第1リソースを受信するように構成されるトランシーバユニットを含み、
前記トランシーバユニットは、さらに、前記端末機器が前記ターゲットノードに切り替えた後、前記第1リソースでデータを送信または受信するように構成される。
【0021】
第6の態様において、端末機器を提供し、前記端末機器は、、
ターゲットノードによって送信される第1リソースを受信するように構成されるトランシーバを含み、
前記トランシーバは、さらに、前記端末機器が前記ターゲットノードに切り替えた後、前記第1リソースでデータを送信または受信するように構成される。
【0022】
第7の態様において、コンピュータプログラムを記憶するためのコンピュータ読み取り可能な媒体を提供し、前記コンピュータプログラムは、上記の第1の態様または第2の態様の方法実施例を実行するための命令を含む。
【0023】
第8の態様において、入力インターフェース、出力インターフェース、少なくとも一つのプロセッサ、メモリを含むコンピュータチップを提供し、前記プロセッサは、前記メモリ内のコードを実行するように構成され、前記コードが実行されると、前記プロセッサは、上記の第1態様および様々な実現形態中の方法実施例中のターゲットノードによって実行される各プロセスを実現することができる。
【0024】
第9の態様において、入力インターフェース、出力インターフェース、少なくとも一つのプロセッサ、メモリを含むコンピュータチップを提供し、前記プロセッサは、前記メモリ内のコードを実行するように構成され、前記コードが実行されと、前記プロセッサは、上記の第1態様および様々な実現形態中の方法実施例中の端末機器によって実行される各プロセスを実現することができる。
【0025】
第10の態様において、前述に記載のターゲットノードおよび前述に記載の端末機器を含む通信システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の適用シナリオの一例である。
図2】本発明の実施例のセルハンドオーバの方法の例示的なフローチャートである。
図3】本発明の実施例のセルハンドオーバの方法の別の例示的なフローチャートである。
図4】本発明の実施例の端末機器がアップリンクデータおよびハンドオーバ応答を送信する方式の例示的なブロック図である。
図5】本発明の実施例の端末機器がアップリンクデータおよびハンドオーバ応答を送信する方式の別の例示的なブロック図である。
図6】本発明の実施例のネットワークノードの例示的なブロック図である。
図7】本発明の実施例の別のネットワークノードの例示的なブロック図である。
図8】本発明の実施例の端末機器の例示的なブロック図である。
図9】本発明の実施例の別の端末機器の例示的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して本発明の実施例の技術案を説明する。
【0028】
図1は、本発明の適用シナリオの例示図である。図1に示されたように、通信システム100は、端末機器110およびネットワーク機器120を含み得る。ネットワーク機器120は、エアインターフェースを介して端末機器と通信してもよい。端末機器110とネットワーク機器120の間は、マルチサービス伝送がサポートされる。
【0029】
本発明の実施例は通信システム100のみで例示的に説明されるが、本発明の実施例はこれに限定されないことを理解されたい。即ち、本発明の実施例の技術的解決策は、例えば、グローバル移動通信(GSM:Global System of Mobile communication)システム、コード分割多重アクセス(CDMA:Code Division Multiple Access)システム、広帯域コード分離多重アクセス(WCDMA:Wideband Code Division Multiple Access)システム、汎用パケット無線サービス(GPRS:General Packet Radio Service)、ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)システム、LTE時分割二重化(TDD:Time Division Duplex)、ユニバーサル移動通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunication System)など様々な通信システムに適用されることができる。
【0030】
さらに、本発明はネットワーク機器と端末機器を合わせて、各実施例を説明する。
【0031】
ネットワーク機器120は信号を送信または受信するためのネットワーク側のいずれか1つのエンティティを指し得る。例えば、マシンタイプ通信(MTC)のユーザデバイス、GSMまたはCDMAの基地局(BTS:Base Transceiver Station)、WCDMAの基地局(NodeB)、LTEの進化型の基地局(eNBまたはeNodeB:Evolutional Node B)、5Gネットワークの基地局機器など様々なネットワーク機器であり得る。
【0032】
端末機器110は任意の端末機器である。具体的に、端末機器110は無線アクセスネットワーク(RAN:Radio Access Network)を介して1つまたは複数のコアネットワーク(Core Network)と通信することができ、アクセス端末、ユーザ機器(UE:User Equipment)、ユーザユニット、ユーザステーション、モバイルステーション、移動局、リモートステーション、遠隔端末、モバイルデバイス、ユーザ装置、端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント、またはユーザデバイスとも呼ばれる。例えば、携帯電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP:Session Initiation Protocol)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL:Wireless Local Loop)ステーション、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、無線通信機能を備えたハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイスまたは無線モデムに接続されたその他の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイスおよび5Gネットワークの端末機器などであってもよい。
【0033】
ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)システム内のモビリティには、アイドル状態でのモビリティと接続状態でのモビリティの2つの状況が含まれる。アイドル状態でのモビリティは、主にセル選択とセル再選択によって表される。接続状態でのモビリティは、ハンドオーバによって表される。ここでは、LTEシステム内の接続状態でのモビリティを例とする。ここでの接続状態とは、進化型パケットシステム(EPS:Evolved Packet System)接続管理(ECM:EPS Connection Management)の接続(CONNECTED)状態、即ち、ECM-CONNECTED状態を指す。ECM状態は、ユーザ機器とモビリティ管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)間にシグナリング接続が確立されるかどうかを指す。LTEアクセスシステム内のモビリティ管理は、接続状態のUEが、コアネットワークノードの再配置とハンドオーバに必要なすべてのステップを処理することをサポートする。これらのステップは、ソース基地局のハンドオーバ決定、ターゲット基地局のリソース準備(ターゲット基地局が最初に必要なリソースを予約し、ハンドオーバ発生後にUEに割り当てる)、UEが新しい無線リソースにアクセスすることを指揮すること、および最終的にソース基地局でリソースをリリースすることを含む。このプロセスは、関連ノード間でコンテキスト情報を送信し、関連ノード間でユーザデータを転送し、ユーザプレーンとコントロールプレーンノード間の関係を更新することをさらに含む。
【0034】
LTEシステム内の接続状態でのハンドオーバはネットワーク制御とUEアシストの方式を使用して実行され、進化型パケットコアネットワーク(EPC:Evolved Packet Core Network)ノードの不変とEPCノードの再配置の2つの場合に分けられる。2つのタイプのハンドオーバの主な違いは、ハンドオーバ中のソース進化型基地局(eNB:evolved NodeB)とターゲットeNBがX2インターフェースを介してデータ交換を実行することができるかどうかのことである。例えば、同じMME/サービングゲートウェイ(Serving Gateway)でのハンドオーバを例とすると、コントロールプレーンの操作の場合、EPCノード再配置のハンドオーバプロセスに関わらず、即ち、関連するハンドオーバ準備情報がeNB間で直接交換される。MME/サービスゲートウェイの変更に関わられない基本的なハンドオーバプロセスは図1に示す。
【0035】
ハンドオーバの関連ステップは、以下の通りである。
【0036】
ステップ210において、ソースeNBはダウンリンク割り当てをターゲットeNBに送信する。
【0037】
ソースeNBはダウンリンクの割り当てをターゲットeNBに送信する前に、ターゲットeNBはL1/L2層でハンドオーバの準備を行い、ソースeNBは、ターゲットeNBによって送信されたハンドオーバ要求確認(ACK)情報を受信する。前記ハンドオーバ要求確認(ACK)情報には、UEに送信されるハンドオーバコマンド、割り当てられた新しいセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI:Cell Radio Network Temporary Identifier)、ターゲットeNBで選択されたセキュリティアルゴリズムのアルゴリズム識別子、1つの専用のランダムアクセスチャネル(RACH:Random Access Channel)プリアンブルとその他のいくつかの可能なパラメーターが含まれる。ソースeNBは、ハンドオーバ要求確認(ACK)情報を受信した後、UEに対してダウンリンクリソースの割り当てを実行する。
【0038】
ステップ220において、ソースeNBは、ターゲットeNBによって送信されるハンドオーバコマンドを受信する。
【0039】
ターゲットeNBによって生成された無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)情報は、ハンドオーバを実行するために使用される、即ち、モビリティ制御情報(Mobility Control Information)を含むRRC接続再構成情報がソースeNBからUEに送信される。ソースeNBは、この情報に対して必要な整合性保護と暗号化を実行する。UEは、新しいC-RNTI、ターゲットeNBセキュリティアルゴリズム識別子、オプションの専用プリアンブル、ターゲットeNBシステム情報ブロック(SIB:System Information Block)などの必要なパラメータを含むRRC接続再構成情報を受信し、ソースeNBによってハンドオーバを制御する。
【0040】
ステップ230において、ソースeNBは、シリアル番号(SN)状態遷移(SN STATUST RANSFER)情報をターゲットeNBに送信する。この情報はロスレスハンドオーバにおいて、既に正しく受信されたパケットデータ収束プロトコル(PDCP:Packet Data Convergence Protocol)のサービスデータユニット(SDU:service data unit)の再送信を回避するとともに、再送信された、既に正しく受信された、解凍に失敗したPDCP SDUを要求するために使用される。
【0041】
ステップ240において、ソースeNBは、ターゲットeNBにデータを転送することができる。
【0042】
ステップ250において、UEは同期操作を実行する。
【0043】
UEがモビリティ制御情報を含むRRC接続再構成情報を受信した後、UEはターゲットeNBへの同期プロセスまで実行し、RACHを介してターゲットセルにアクセスする。
【0044】
ステップ260において、ターゲットeNBは、アップリンクの割り当てとタイミングアドバンス(TA)に応答する。
【0045】
ステップ270において、UEは、ターゲットeNBに再構成完了メッセージを送信する。具体的に、UEはターゲットセルのアクセスに成功し、UEはRRC接続再構成情報完了メッセージを送信して、ハンドオーバ完了を確認し、ターゲットeNBはこの時点からデータをUEに送信し始める。
【0046】
セルハンドオーバのプロセスでは、ハンドオーバ遅延は、主にステップ220から270に具現され、このプロセスでは、端末はアップリンクおよびダウンリンクのデータ送信を実行することができないことが分かる。このハンドオーバプロセスの遅延の分析を介して見つけることとして、ハンドオーバプロセスの遅延を引き起こす最も重要な選別されたいくつかの要因は、次の表の通りである。
【表1】
【0047】
表1を参照すると、ステップ220では15ミリ秒(ms)の遅延があり、ステップ250(UEが同期操作を実行する)では、ステップ250-1(ターゲットセルの検索)、ステップ250-2(無線周波数/ベースバンドの再調整のためのUE処理時間、セキュリティ更新)、ステップ250-3(ターゲットeNBの最初の利用可能なPRACHの取得の遅延)およびステップ250-4(PRACHプリアンブルの送信)を含む合計21.5ms/23.5msの遅延があり、ステップ260では3ms/5msの遅延があり、ステップ270では6msの遅延があることが分かる。前記ハンドオーバプロセスでは、合計時間が45.5ms/49.5msと長くなり、ユーザ体験が低下する。
【0048】
本発明の実施例において、ステップ220について、メイク・ビフォー・ブレーク(MBB:Make Before Break)最適化を実行することができ、即ち、端末は再構成処理を実行するときに、アップリンクおよびダウンリンクデータ送信を実行し続けることができ、ステップ250-3、250-4、260、および270について、RACHLess最適化を実行することができ、即ち、ランダムアクセスの時間を節約し、さらに、ハンドオーバ応答(ステップ270の再構成完了メッセージ)の送信に対して、アップリンクリソースを事前に割り当てることができる。
【0049】
しかしながら、それでも、ステップ270のハンドオーバ応答の送信自体には時間がかかり、つまり、ハンドオーバ応答の送信には1つのTTI(LTEの中)が必要であり、これにより、最適化されたハンドオーバプロセスが0ms遅延要求に達することができなくなる。したがって、本発明の実施例は、セルハンドオーバのときに0msの遅延要求を満たすことができる最適化方法をさらに提供する。
【0050】
に示される実施例では、ステップ270の後に、さらなるハンドオーバプロセスステップを含めることができるが、本発明の実施例では特に限定されないことを理解されたい。例えば、ターゲットeNBは、MMEにパス切り替えメッセージを送信して、サービングセルが変更されたことをUEに通知することもできる。MMEは、ユーザプレーン更新要求メッセージをサービングゲートウェイに送信して、ユーザプレーン接続には、ソースeNBからターゲットeNBに切り替える必要があることをサービングゲートウェイに通知する。サービングゲートウェイは、ダウンリンクデータパスをターゲット側に切り替え、ソースeNBのユーザプレーンリソースをリリースする。サービングゲートウェイは、ユーザプレーン更新要求応答メッセージをMMEに送信して、MMEによって送信されたユーザプレーン更新要求を確認する。MMEは、パス切り替えACK情報をターゲットeNBに送信して、パス切り替え情報を確認する。UEコンテキストの情報リリースを送信することにより、ターゲットeNBは、ソースeNBにハンドオーバが正常に完了したことを通知し、ソースeNBでリソースのリリースをトリガする。ソースeNBがターゲットeNBによって送信されたUEコンテキスト情報リリースメッセージを受信すると、ソースeNBは、UEに関連するリソースをリリースする。さらに、ハンドオーバ中、ユーザプレーンは次の原則を採用してデータ損失を回避し、ロスレスハンドオーバをサポートすることができる。ハンドオーバの準備段階では、ソースeNBとターゲットeNBの間にユーザプレーンデータトンネルが確立される。ハンドオーバの実行段階では、ユーザデータは、ソースeNBからターゲットeNBに転送されることができる。ソースeNBがEPCからのパケットデータを受信し続ける場合、またはソースeNBのバッファエリアがクリアされない場合には、ソースeNBからターゲットeNBへのダウンリンクユーザデータ転送は、引き続き順次実行される。ハンドオーバ完了段階で、ターゲットeNBは1つのパス切り替えメッセージをMMEに送信し、UEにアクセス許可(ハンドオーバ完了)を通知し、MMEはユーザプレーン更新要求メッセージをサービングゲートウェイに送信し、EPCはユーザプレーンパスをソースeNBからターゲットeNBに切り替える。
【0051】
実際の操作時には、ハンドオーバが開始されると、ソースシステムはネットワークから受信したダウンリンクデータをターゲットシステムに転送する。ハンドオーバが完了した後、ターゲットシステムはダウンリンクデータをUEに送信して、UEがソースシステムからの接続を終了してから同期へ、そしてターゲットシステムへの過程で、ネットワークによって送信されたダウンリンクデータを失わないことを保証する。さらに、同じMMEの下でのハンドオーバでは、ハンドオーバ後、ソースeNBは、要求を受信した直後に、X2インターフェースを介してデータをターゲットeNBに転送することができる。
【0052】
図3は、本発明の実施例のセルハンドオーバ方法の別の例示的なフローチャートである。
【0053】
具体的には、図3に示すように、前記セルハンドオーバの方法は、次のステップを含む。
【0054】
ステップ310において、ソースノードはハンドオーバ要求をターゲットノードに送信し、前記ハンドオーバ要求は、キャッシュ状態報告を含み得る。
【0055】
ステップ320において、ソースノードは、ターゲットノードによって送信されるハンドオーバ確認を受信し、前記ハンドオーバ確認はデータリソースの割り当てとタイマを含み得る。
【0056】
ステップ330において、端末機器は、ハンドオーバ応答および/またはデータをターゲットノードに送信する。
【0057】
具体的には、ターゲットノードは第1リソースを端末機器に送信し、前記第1リソースは、前記端末機器がターゲットノードに切り替え後にデータを送信または受信するために使用される。本実施例におけるソースノードは、図2に示されるようなソース基地局であり得、ターゲットノードは、図2に示されるようなターゲット基地局であり得る。基地局は、図1に示されるネットワーク機器であり得る。
【0058】
一実施例において、前記ターゲットノードは、ハンドオーバ確認を介して前記第1リソースを送信することができ、前記ハンドオーバ確認は、前記ターゲットノードによってソースノードに送信されるシグナリングである。具体的には、ソースeNBはターゲットeNBによって送信されたハンドオーバ確認(ACK)を受信し、ソースノードは前記ターゲットノードのハンドオーバ確認に従って再構成コマンドまたは物理層制御シグナリングを生成し、前記再構成コマンドまたは前記物理層制御シグナリングは、前記第1リソースを含み得、前記端末機器は、前記再構成コマンドまたは前記物理層制御シグナリングを介して前記ターゲットノードによって送信された前記第1リソースを受信する。さらに、前記ハンドオーバ確認は、UEに送信されるハンドオーバコマンド、割り当てられた新しいセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI:Cell Radio Network Temporary Identifier)、ターゲットeNBで選択されたセキュリティアルゴリズムのアルゴリズム識別子、および1つの専用のランダムアクセスチャネル(RACH:Random Access Channel)プリアンブルと他のいくつかの可能なパラメータをさらに含み得る。ソースeNBは、ハンドオーバ確認(ACK)を受信した後、前記ハンドオーバ確認中の前記第1リソースをUEに送信し、即ち、前記ターゲットノードは、ハンドオーバ確認を介して前記第1リソースを前記端末機器に送信する。別の実施例において、前記ターゲットノードは、ハンドオーバ確認を介して前記第1リソースを前記端末機器に送信することができる。例えば、前記ハンドオーバ確認中のUEに送信されるハンドオーバコマンドは、前記第1リソースを含み得る。さらに、前記ターゲットノードが前記第1リソースを端末機器に送信する前に、前記ターゲットノードは、前記端末機器のキャッシュ内のアップリンクデータのデータ量を取得することもでき、その後、前記ターゲットノードは、前記データ量にしたがって、前記端末機器に対して前記第1リソースを割り当てる。他の実施例において、前記第1リソースは、前記端末機器およびネットワーク機器によって事前に決定された、またはネットワークによって事前に構成されたアップリンクソースであり得る。例えば、前記ターゲットノードで事前に構成されたアップリンクリソースであり得る。具体的な実施例において、前記データ量は、前記端末機器によってソースノードに報告され、そしてソースノードから前記ターゲットノードに送信されることができる。
【0059】
本発明の実施例において、前記ハンドオーバコマンドまたは前記ハンドオーバ確認は、前記ターゲットノードによってソースノードに送信されるシグナリングであることを理解されたい。言い換えれば、UEがハンドオーバを実行するかどうかは、ソースノードによって決定される。ソースノードがセルハンドオーバを実行することを決定すると、ターゲットノードにハンドオーバ要求メッセージを送信し、ここで、前記ハンドオーバ要求メッセージには、ターゲット側でのハンドオーバリソース準備に必要ないくつかの情報が含まれ、ソースノードにおけるUEのX2シグナリングコンテキスト参照情報、EPCにおけるUEのS1シグナリングコンテキスト参照情報、ターゲットセルID(identification、identity)識別番号、ハンドオーバ中にRRC層キー(Kノード)を導出するために使用され、ソースノードにおけるUEのC-RNTIのRRCのコンテキスト、アクセス層の構成および無線リンク障害(RLF:Radio Link Failure)リカバリに使用可能なメディアアクセス制御(MAC:Media Access Control)構成を含み得るがこれらに限定されない。その後、ターゲットノードによって、ハンドオーバに同意するかどうかが決定される。
【0060】
実際の過程において、前記端末機器は、前記第1リソースを含むハンドオーバコマンドを受信した後、前記ターゲットノードの同期プロセスまで実行し、前記ターゲットノードにアクセスする。本発明の実施例において、端末機器は、ハンドオーバコマンドまたは前記ハンドオーバ確認中に前記第1リソースを搬送することにより、ターゲットノードに切り替えた後、前記第1リソースでデータを直接に送信または受信することができるようになるため、遅延を低減し、ユーザ体験を改善する。
【0061】
選択的に、前記ターゲットノードは、第1リソースを管理することもできる。
【0062】
一具体的な実施例において、前記ターゲットノードは、前記端末機器に前記第1リソースを送信するとともに、前記第1リソースに対応するタイマの構成情報を前記端末機器に送信し、前記タイマは、前記タイマが未失効であるときに、前記端末機器が前記第1リソースでデータを送信または受信することを制御するために使用される。これにより、遅延を低減する基で、無線リソースを効率的に管理できる。本実施例はタイマで前記第1リソースを管理することを例とし、他の実施例において、前記ターゲットノードは、前記第1リソースの失効を指示する情報を前記端末機器に送信することもできることを理解されたい。
【0063】
セルハンドオーバのプロセスにおいて、前記端末機器がターゲットセルに正常にアクセスした後、ハンドオーバ応答(即ちRRC接続再構成情報完了情報)をターゲットノードに送信して、ハンドオーバが完了したことを確認する必要があり、これにより、前記ターゲットノードは前記端末機器にデータを送信し始め、または、前記ターゲットノードは前記端末機器から送信されたデータを受信する。本発明の実施例において、前記ターゲットノードは、端末機器に前記第1リソースを送信するとともに、前記端末機器に第2リソースを送信することもでき、前記第2リソースは、前記ハンドオーバ応答を前記端末機器によって前記ターゲットノードに送信するために使用される。したがって、前記端末機器は、ターゲットセルへのアクセスに成功した後、前記第2リソースで前記ハンドオーバ応答を前記端末装置に送信することができる。
【0064】
本発明の実施例において、前記端末機器は、前記第2リソースで前記ハンドオーバ応答を送信した後に、残留のリソースが存在する可能性があるため、前記端末装置は前記残留のリソースを使用してデータを受信または送信することもでき、リソース利用を改善する。図4および図5は、本発明の実施例の端末機器がアップリンクデータおよびハンドオーバ応答を送信する方式の例示的なブロック図である。図4に示されるように、前記端末機器は、前記第2リソースでハンドオーバ応答を送信した後、残留のリソースでアップリンクデータを送信することができる。図5に示されるように、前記端末機器は、前記第2リソースでハンドオーバ応答およびアップリンクデータを一緒に送信することもできる。つまり、ハンドオーバ応答でデータを送信または受信することにより、最適化されたハンドオーバプロセスは0ms遅延要求を満たすことができる。
【0065】
本発明の実施例は、ネットワークノードおよび端末機器をさらに提供する。
【0066】
図6は、本発明の実施例のネットワークノードの例示的なブロック図である。
【0067】
具体的には、図6に示されるように、前記ネトワロクドノド400は、
第1リソースを端末機器に送信するように構成されるトランシーバユニット410であって、前記第1リソースは、前記端末機器がネットワークノードに切り替えた後、データを送信または受信するために使用されるトランシーバユニット410を含む。
【0068】
選択的に、前記トランシーバユニット410は、具体的に、
ハンドオーバコマンドを介して前記第1リソースを送信し、または
ハンドオーバ確認を介して前記第1リソースを送信するように構成され、
前記ハンドオーバ確認は前記ターゲットノードによってソースノードに送信されるシグナリングであり、前記ハンドオーバコマンドは前記ソースノードを介して前記ターゲットノードよって前記端末機器に送信されるシグナリングである。
【0069】
選択的に、前記トランシーバユニット410は、より具体的に、
前記端末機器に前記第1リソースを送信するとともに、前記第1リソースに対応するタイマの構成情報を前記端末機器に送信するように構成され、前記タイマは、前記タイマが未失効であるときに、前記端末機器が前記第1リソースでデータを送信または受信することを制御するために使用される。
【0070】
選択的に、前記トランシーバユニット410は、より具体的に、
前記端末機器に前記第1リソースを送信するとともに、第2リソースを前記端末機器に送信するように構成され、前記第2リソースは、前記端末機器が前記ネットワークノードにハンドオーバ応答を送信するために使用される。
【0071】
選択的に、前記トランシーバユニット410は、さらに、前記第1リソースを端末機器に送信する前に、前記ネットワークノードが前記端末機器のキャッシュ内のアップリンクデータのデータ量を取得するように構成され、前記ネットワークノードは、
前記データ量にしたがって、前記端末機器に前記第1リソースを割り当てるように構成される処理ユニット420をさらに含む。
【0072】
選択的に、前記トランシーバユニット410は、より具体的に、
前記第1リソースを前記端末機器に送信するように構成され、前記第1リソースは、前記端末機器およびネットワーク機器によって事前に決定された、またはネットワークによって事前に構成されたアップリンクソースである
本発明の実施例において、トランシーバユニット410はトランシーバによって実現されることができ、処理ユニット420はプロセッサによって実現されることができる。図7に示されるように、ネットワークノード500は、プロセッサ510、トランシーバ520、およびメモリ530を含むことができる。メモリ530は、情報を記憶するために使用されることができ、プロセッサ510によって実行されるコード、命令などを記憶するために使用されることもできる。ネットワークノード500の各構成要素は、バスシステムにより接続され、バスシステムは、データバスに加えて、電力バス、制御バス、および状態信号バスを含む。
【0073】
図7に示されるネットワークノード500は、前述した図2または図3の方法実施例においてネットワークノードによって実現される各プロセスを実現することができ、繰り返しを回避するために、本明細書では詳細を再度説明しない。
【0074】
図8は、本発明の実施例の端末機器の例示的なブロック図である。
【0075】
図8に示されるように、前記端末機器600は、
ターゲットノードによって送信される第1リソースを受信するように構成されるトランシーバユニット610を含み、
前記トランシーバユニット610は、さらに、前記端末機器が前記ターゲットノードに切り替えた後、前記第1リソースを使用して、データを送信または受信するように構成される。
【0076】
選択的に、前記トランシーバユニット610は、具体的に、
ハンドオーバコマンドを介して、前記ターゲットノードによって送信される前記第1リソースを受信し、または、
再構成コマンドまたは物理層制御シグナリングを介して、前記ターゲットノードによって送信される前記第1リソースを受信するように構成され、
前記ハンドオーバコマンドは前記ターゲットノードがソースノードを介して転送するシグナリングであり、前記再構成コマンドまたは前記物理層制御シグナリングは前記ターゲットノードのハンドオーバ確認にしたがって、前記ソースノードによって生成されたシグナリングである。
【0077】
選択的に、前記トランシーバユニット610は、具体的に、
前記ターゲットノードによって送信される前記第1リソースを受信するとともに、前記ターゲットノードによって送信される前記第1リソースに対応するタイマの構成情報を受信し、
前記タイマが未失効であるときに、前記第1リソースでデータを送信または受信するように構成される。
【0078】
選択的に、前記トランシーバユニット610は、具体的に、
前記ターゲットノードによって送信される前記第1リソースを受信するとともに、前記ターゲットノードによって送信される前記第2リソースを受信し、
前記第2リソースでハンドオーバ応答を前記ターゲットノードに送信するように構成される。
【0079】
前記第1リソースは前記端末機器のキャッシュ内のアップリンクデータのデータ量にしたがって、前記ターゲットノードによって前記端末機器に割り当てられるアップリンクソースである。
【0080】
選択的に、前記第1リソースは前記端末機器およびネットワーク機器によって事前に決定された、またはネットワークによって事前に構成されたアップリンクソースである。
【0081】
本発明の実施例において、トランシーバユニット610はトランシーバによって実現されることができる。図9に示されるように、端末機器700は、プロセッサ710、トランシーバ720、およびメモリ730を含み得る。メモリ730は、情報を記憶するために使用されることができ、プロセッサ710によって実行されるコード、命令などを記憶するために使用されることもできる。端末機器700の各構成要素は、バスシステムにより接続され、バスシステムは、データバスに加えて、電力バス、制御バス、および状態信号バスを含む。
【0082】
図9に示される端末機器700は、前述した図2または図3の方法実施例において端末機器によって実現される各プロセスを実現することができ、繰り返しを回避するために、本明細書では詳細を再度説明しない。
【0083】
実現プロセスにおいて、本発明の実施例中の方法実施例の各ステップは、プロセッサ内のハードウェアの集積論理回路またはソフトウェアの形の命令によって完了することができる。より具体的に、本発明の実施例と組み合わせて開示される方法のステップは、ハードウェア復号化プロセッサに直接に具現されて実行し、それにより完了されてもよく、または復号化プロセッサ中のハードウェアおよびソフトウェアモジュールの組み合わせによって実行して完了されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムメモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラム可能な読み取り専用メモリまたは電気的に消去可能なプログラマブルメモリ、レジスタ等の当技術分野の熟知する記憶媒体に配置されてもよい。前記記憶媒体はメモリ内に配置され、プロセッサはメモリ内の情報を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて前記方法のステップを完了する。
【0084】
本発明の実施例におけるプロセッサは、信号処理能力を備えた集積回路チップであってもよく、本発明の実施例で開示された各方法、ステップ、および論理ブロック図を実現または実行することができることを理解されたい。例えば、前述したプロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)または他のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよい。さらに、汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、または前記プロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。
【0085】
加えて、本発明の実施例において、メモリは、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであってもよく、または揮発性と不揮発性メモリの両方を含んでもよい。ここで、不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(ROM:read-only memory)、プログラム可能な読み取り専用メモリ(PROM:programmable ROM)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM:erasable PROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EEPROM:electrically EPROM)またはフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)であってもよい。前記メモリは、例示的であるが制限的な説明ではなく、例えば、本発明の実施例におけるメモリは、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM:static RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM:dynamic RAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM:synchronous DRAM)、ダブルデータレートの同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR SDRAM:double data rate SDRAM)、拡張型同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(ESDRAM:enhanced SDRAM)、同期接続ダイナミックランダムアクセスメモリ(SLDRAM:synch link DRAM)およびダイレクトメモリバスランダムアクセスメモリ(DR RAM:Direct Rambus RAM)等であってもよいことを理解されたい。即ち、本明細書で説明されるシステムおよび方法のメモリは、これらおよび任意の他の適切なタイプのメモリを含むことが意図されているが、これらに限定されない。
【0086】
最後に、本発明の実施例および添付の特許請求の範囲で使用された用語は特定の実施例のみを説明するためのものであり、本発明の実施例を限定するものではないことに留意されたい。
【0087】
例えば、本発明の実施例および添付の特許請求の範囲で使用された単数形の「1つの」、「前記」および「当該」は、文脈が他の意味を明確に示さない限り、複数形も含むものとする。別の例では、本発明の実施例では、第1リソースおよび第2リソースという用語を使用することができるが、これらのリソースはこれらの用語に限定されるべきではない。 これらの用語は、リソースを相互に区別するためにのみ使用される。別の例では、文脈に応じて、本明細書で使用される「…であるときに」という語は、「…ば」または「もし」または「…である場合」または「…に応答して確定する」または「…に応答して検出する」と解釈することができる。同様に、文脈に応じて、「確定すれば」または「検出すれば(述べられた条件またはイベント)」というフレーズは、「確定された場合」または「確定に応答して」または「検出(述べられた条件またはイベント)された場合」または「検出に応答して(述べられた条件またはイベント)」と解釈することができる。
【0088】
当業者は、本明細書で開示される実施例と組み合わせて説明された各例示のユニットおよびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせによって実現することができることを理解するであろう。これらの機能がハードウェアの形態で実行されるかソフトウェアの形で実行されるかは、技術的解決策の特定のアプリケーションと設計上の制約条件に依存する。専門技術者は、特定のアプリケーションごとに対して、異なる方法を使用して説明された機能を実現することができるが、このような実現は本発明の実施例の範囲を超えると見なされるべきではない。
【0089】
説明の便宜上および簡潔にするために、上記に説明されたシステム、装置およびユニットの具体的な作業プロセスは、前述の方法実施例中の対応するプロセスを参照することができ、ここでは繰り返さないことを当業者は明確に理解することができる。
【0090】
本出願で提供されるいくつかの実施例では、開示されたシステム、装置および方法は、他の方法で実現されることができることを理解されたい。例えば、上記で説明された装置実施例は例示的なものに過ぎず、例えば、前記ユニットの分離は、論理機能の分離に過ぎず、実際の実現時には別の分離方法があり、例えば、複数のユニットまたはコンポーネントを別のシステムに統合または集積したり、または一部の特徴を無視したり、または実行しないことができる。なお、表示または議論された相互結合または直接結合または通信接続は、電気的、機械的または他の形態の一部のインターフェース、装置またはユニットを介した関節結合または通信接続であり得る。
【0091】
前記分離部材として説明されたユニットは、物理的に分離されている場合とされていない場合があり、ユニットとして表示された部材は、物理ユニットである場合もそうでない場合もあり、1箇所に配置される場合もあれば、複数のネットワークユニットに分散される場合もある。実際の必要に応じて、その中の一部または全部ユニットを選択して本発明の実施例の目的を実現することができる。
【0092】
なお、本発明の実施例における各機能ユニットは1つの処理ユニットに統合されてもよく、または各ユニットが物理的に別々に存在してもよく、2つまたは2つ以上のユニットを1つのユニットに統合してもよい。ソフトウェア機能ユニットの形で実現され、独立した製品として販売または使用される場合、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶することができる。このような理解に基づいて、本発明の実施例の技術的解決策は、本質的にまたは先行技術に対して寄与する部分または前記技術的解決策の一部は、ソフトウェア製品の形で具現されることができ、前記コンピュータソフトウェア製品は、1つの記憶媒体に記憶され、コンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワーク機器等であり得る)に本発明の実施例に記載の方法の全部または一部のステップを実行させるためのいくつかの命令を含む。前述した記憶媒体は、Uディスク、モバイルハードディスク、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスクまたは光ディスク等のプログラムコードを記憶することができる様々な媒体を含む。
【0093】
上記の内容は、本発明の実施例の具体的な実施形態に過ぎないが、本発明の実施例の保護範囲はこれに限定されず、当業者は、本発明の実施例に開示された技術的範囲内で容易に想到し得る変更または置換は、すべて本発明の実施例の保護範囲内に含まれるべきである。したがって、本発明の実施例の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9