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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-14
(45)【発行日】2023-09-25
(54)【発明の名称】茶こし付き飲用ボトル
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/00 20060101AFI20230915BHJP
   A47J 41/00 20060101ALI20230915BHJP
   A47J 31/06 20060101ALI20230915BHJP
【FI】
A47J31/00 305
A47J41/00 301B
A47J41/00 301Z
A47J31/06 101
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021155525
(22)【出願日】2021-09-24
(65)【公開番号】P2022054449
(43)【公開日】2022-04-06
【審査請求日】2021-09-24
(31)【優先権主張番号】202022137839.3
(32)【優先日】2020-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521419101
【氏名又は名称】李 夢遠
【氏名又は名称原語表記】LI MUNGYUEN
【住所又は居所原語表記】Shaoyuan gongyu A-701, Baimabeilu 140, Gulouqu, Fuzhou, Fujian, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】李 夢遠
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0206717(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0178573(US,A1)
【文献】特開2014-073229(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103082806(CN,A)
【文献】特開平09-000451(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/00
A47J 41/00
A47J 31/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋(1)と、連結部品(2)と、フィルターエレメント(茶こし)(3)と、抽出液保存部(4)を含む茶こし付きボトルであって、
前記蓋(1)は、第一端部(27)と、前記第一端部(27)の反対側に配置された第一開放端部(29)とを含み、
前記連結部品(2)はチャンネル(36)を含み、前記チャンネル(36)は第一接続端(30)および第二接続端(31)を含み、前記第一接続端(30)および前記第一開放端部(29)は取り外し可能に接続され、
前記フィルターエレメント(3)は、固定接続又は一体化された第一部分(11)および第二部分(12)を含み、前記第一部分(11)は、前記蓋(1)に面する第二部分(12)の一端に配置され、前記第一部分(11)には開口溝(13)が設けられ、前記第二部分(12)にはフィルター穴(15)が設けられ、前記開口溝(13)と前記フィルター穴(15)は異なる流通面積を有し、前記フィルターエレメント(3)と前記連結部品(2)は取り外し可能に接続され、
前記抽出液保存部(4)は、前記連結部品(2)の前記第二接続端(31)と取り外し可能に接続され、
前記連結部品(2)の内壁に、リング状の封水パッキン(8)が配設され、
前記開口溝(13)は、前記フィルターエレメント( 3 )と組み立てられたときに、前記開口溝(13)の流通面積の少なくとも一部が前記封水パッキン(8)によって塞がれない、位置に形成されていることを特徴とする、茶こし付き飲用ボトル。
【請求項2】
前記フィルターエレメント(茶こし)(3)の第一部分(11)の円周に沿って少なくとも1つの開口溝(13)が設けられ、前記開口溝(13)の形状は、円形、U字形、長方形、人型、長方形、波形、多角形溝のうちの1つまたは複数から選択され、前記開口溝(13)の単一の流通面積が単一のフィルター穴(15)の流通面積より大きいことを特徴とする、請求項1に記載の茶こし付き飲用ボトル。
【請求項3】
前記フィルターエレメント(茶こし)(3)の前記第一部分(11)の直径が、前記第二部分(12)の直径より大きいことを特徴とする、請求項1又は2に記載の茶こし付き飲用ボトル。
【請求項4】
前記フィルターエレメント(茶こし)(3)の前記第一部分(11)の外壁に少なくとも一つの弾性クランプ部材(14)を備え、前記弾性クランプ部材(14)が弧状の凸形状に構成されることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の茶こし付き飲用ボトル。
【請求項5】
前記蓋(1)は、
フリップオープン蓋(18)と、
フリップオープン蓋(18)の内部に設置されるフィルター(網)(19)と、
を含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載の茶こし付き飲用ボトル。
【請求項6】
前記抽出液保存部(4)は、二重構造であって、外殻(9)の内側に固定される内側インナー(10)を含む、
ことを特徴とする、請求項1~5のいずれに記載の茶こし付き飲用ボトル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、茶入れと飲用器具の分野に属し、具体的には茶こし付き飲用ボトルに関する。
【背景技術】
【0002】
日常生活では、お茶を飲むことがますます一般的になっている。お茶を淹れる方法としては、特別なお茶の道具を使うなど、方法はたくさんある。本発明の発明者は、これらの一般的なお茶淹れ道具は、容積が大きくかつ多数の部品が必要であるため、外出時の持ち運びに不便であることに着目した。
【0003】
携帯に便利な既存のボトルには、ボトル本体と蓋が含まれている。ボトルには貫通キャビティがあり、 ボトルの蓋とボトル本体は螺合するか、他の構造で取り外し可能に接続されている。ボトル本体の内側には、お茶を抽出する際に茶葉を収納し注ぐときに茶葉を分離するための茶こしが配置されている。
【0004】
発明者は、既存のポータブルボトル(または水筒と呼ばれる)では、お茶を抽出する過程で、ボトル上部に真空層が形成され、少なからぬ量の茶液体がボトル上部(蓋と茶こしの間)に残留する現象があり、この溜まっている茶液体があることを知らずに、ボトルを開けた途端に、この溜まっている茶液体がすぐに漏れ落ち、ユーザーがやけどを負うことが時々発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来商品の欠点を克服するため、茶こし付き飲用ボトルの構造を最適化し、茶こし付き飲用ボトルの機能を最適化する技術案を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のいくつかの実施形態は、蓋、連結部品、フィルターエレメント(茶こし)、抽出液保存部を含む茶こし付き飲用ボトルを提供する。
【0007】
上記蓋は第一端部と、該第一端部の反対側に設置される第一開放端部を含み、
上記連結部品は、キャビティを有し、該キャビティは第一接続端および第二接続端を含み、上記第一接続端は上記第一開放端と取り外し可能に接続され、
茶こしには、固定接続或いは一体化された第一部分および第二部分を含み、上記第一部分は、上記蓋に面し、上記第二部分の端部に配置され、上記第一部分は開口溝を備え、上記第二部分にはフィルター穴が設けられ、上記開口溝と上記フィルター穴の流通面積が異なり、上記フィルターエレメントは上記連結部品に取り外し可能に接続され、
上記抽出液保存部は、上記連結部品の上記第二接続端部と取り外し可能に接続されている。
【0008】
いくつかの実施形態では、上記開口溝の形状は、円形、U字形、長方形、人型、長方形、波状、および多角形の溝のうちの1つまたは複数から選択される。
【0009】
いくつかの実施形態では、単一の上記開口溝の流通面積は、単一の上記フィルター穴の流通面積より大きい。
【0010】
いくつかの実施形態では、上記フィルターエレメント(茶こし)の上記第一部分の外壁は弾力性クランプ部材を備えている。
【0011】
いくつかの実施形態では、弾力性クランプ部材は、弧状の突起として構成される。
【0012】
いくつかの実施形態では、上記開口溝は、上記フィルターエレメントの第一部分の円周方向に沿って少なくとも1つ設置される。
【0013】
いくつかの実施形態では、上記フィルターエレメントの上記第一部分の直径は、上記フィルターエレメントの第二部分の直径より大きい。
【0014】
いくつかの実施形態では、フィルター穴は、フィルターエレメントの壁の母線方向に沿って複数列に配置される。
【0015】
いくつかの実施形態では、蓋は、
フリップオープン蓋、及び
該フリップオープン蓋の蓋下部または内部に取り付けられているフィルター(網)を含む。
【0016】
いくつかの実施形態において、上記連結部品は、上記蓋と上記抽出液保存部のうちの1つと一体化され、かつ/または、抽出液保存部は、外側シェルおよびシェルの内側に固定されるインナーを含み、かつ/または、上記フィルターエレメント(茶こし)の上記第一部分と上記第二部分が一体化され、または取り外し可能に接続されている。
【0017】
上記の技術解決案によって提供される茶こし付き飲用ボトルは、連結部品内にはフィルターエレメント(茶こし)が設置されている。フィルターエレメント(茶こし)は、上下部の2つに分かれ、すなわち、第一部分と第二部分から構成される。第一部分と第二部分の両方は、液体またはガスが循環することを可能にする構造を備えており、第一部分は開口溝を備え、第二部分はフィルター穴を有する。
【0018】
開口溝の単一の流通面積は、フィルター穴の単一流通面積よりはるかに大きい。開口溝の単一の流通面積は、単一のフィルター穴の流通面積の1.5~100倍であり、好ましくは3~80倍であり、更に好ましくは5~60倍である。このように設計することで、液体がフィルターエレメント(茶こし)を流れるとき、空気の流れはフィルターエレメントの下の抽出液保存部から開講溝を通ってフィルターエレメントの上の領域に流れ込み、お茶は飲用ボトルの蓋からフィルターエレメント(茶こし)を通って抽出液保存部にスムーズに流れ、飲用ボトルの蓋内腔にお茶の残留問題を解決し、ユーザーがやけどを負う問題を回避する。
【0019】
上記開口溝がない場合、茶こし付き飲用ボトルの上部領域に形成される真空層と茶こしの穴の表面の水の表面張力により、これら2つの力の作用下で、液体が通過しにくくなる。上記開口溝を設置せずに上記の液体の目詰まりを防ぐためには、より大きな直径の茶こしの穴(通常は1~2mm)を設ける必要がある。これにより、液体は茶こしの穴を通って下へ流れ落ちると同時に、空気はフィルターエレメント(茶こし)穴を通して、フィルターエレメント(茶こし)の下からフィルターエレメント(茶こし)の上のエリアに流れる。
【0020】
ただし、フィルターエレメント(茶こし)の穴のサイズが大きくなると、茶葉と茶水との分離ろ過効果に深刻な影響を及ぼし、細かい茶葉が茶こしの穴を通ってしまうようになる。本発明で提案した技術解決策は、フィルターエレメント(茶こし)に開口溝が設計されているため、フィルターエレメントはボトル内の空気の流れと液体の流れとを分離する機能を持っている。上記の技術解決策から、ボトルの蓋部分と連結部分は真空にならなくなり、フィルターエレメントの側壁と底壁のフィルター穴とを、例えば直径0.2~0.8mmの孔径という、より小さな孔径に設計することができる。また、真空層の形成によるお茶残留問題がなくなり、お茶の分離効果を向上させることができる。上述した矛盾や問題を効果的かつ完全に解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
ここで説明する図面は、本発明の理解を進めるためのものであり、本発明の一部にすぎない。本発明の概略的な実施形態とその説明は、発明を説明するために使用され、本発明の不適切な制限を課すものではない。
図1】本発明のいくつかの実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルの断面図の一例である。
図2】本発明のいくつかの実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルの蓋の構造図の一例である。
図3】本発明のいくつかの実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルの連結部分の外側シェル構造の概略図の一例である。
図4】本発明のいくつかの実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルの連結部分の連結部内側埋め込み部品の概略図の一例である。
図5】本発明のいくつかの実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルの連結部分の連結部内側嵌め込み部品の概略図の一例である。
図6】本発明のいくつかの実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルの封水パッキンの概略構造図の一例である。
図7】本発明のいくつかの実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルの外側シェル構造の概略図の一例である。
図8】本発明のいくつかの実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルの内側インナー構造の概略図の一例である。
図9】本発明のいくつかの実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルのフィルターエレメント構造の概略図の一例である。
図10】本発明の他の実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルのフィルターエレメント構造の概略図の一例である。
図11】本発明のさらに他の実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルのフィルターエレメント構造の概略図の一例である。
図12】本発明のさらに他の実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルのフィルターエレメント構造の概略図の一例である。
図13】本発明のさらに他の実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルのフィルターエレメント構造の概略図の一例である。
図14】本発明のさらに他の実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルのフィルターエレメント構造俯瞰概略図の一例である。
図15】本発明のさらに他の実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルのフィルターエレメント構造の概略図の一例である。
図16】本発明のさらに他の実施形態によって提供されるフィルターエレメント、封水パッキン及び連結部分の連結部内側嵌め込み部品の間の接続構造の概略図の一例である。
図17】本発明のさらに他の実施形態によって提供される茶こし付き飲用ボトルの概略断面図である。
図18】本発明のさらに他の実施形態によって提供されるフィルターエレメント、封水パッキン、連結部分の連結部内側埋め込み部分、フィルター(網)とフリップオープン蓋間の接続構造の概略図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明によって提供される技術的解決策を図1-18と併せて詳細に説明する。
【0023】
本発明の発明者は、既存のポータブルボトル(または水筒と呼ばれる)では、お茶を抽出する過程で、ボトル上部に真空層が形成され、茶液体がボトル上部に残留することを発見した。この残留している茶液体があることを知らずにユーザーがボトルを開けた途端に、上記のお茶がすぐに零れ落ち、やけどに繋がる現象が起こりやすい。
【0024】
具体的には、茶こし付き飲用ボトルを組み立てると、ボトル内の水と空気は外界から隔離される。本発明者は、上記ボトルの使用中に、ボトル上部にある茶漉しフィルター部分にお茶がブロックされる問題が発生することに着目した。発明者は深く分析し、かつ考え、この問題が発生する原因は、水が蓋部分から、すなわちボトル上部からフィルターエレメントを通って抽出液保存部に流れるとき、水が重力作用下で流れると同時に、茶こし付き飲用ボトルの上部(つまり、ボトルの蓋部分)に、真空層に似た新しいスペースが自然に発生することがわかった。そのため、ボトル頂部内の空気圧が非常に低くなり、蓋と連結部品内の液体が下へ流れず、液体が蓋と連結部内に留まり、液体の自由な流れが妨げられ、茶葉と液体の分離にも影響をもたらしている。特に深刻なのは、上記の状態を知らずにユーザーがボトル(水筒)を開けると、蓋と連結部分やフィルターの間に留まった液体が突然零れ落ち、ユーザーに火傷をおわせることになる。発明者は研究と実験を繰り返した結果、ボトルの蓋部分およびフィルターエレメントに留まった液体は、ボトル上段部または蓋に形成された真空によって引き起こされることを発見した。そこで、本発明の発明者は、フィルターエレメントの上端に空気の流れをガイドするための開口溝を設計する方策を採用し、これにより、上記の真空形成の低減または回避を実現することができた。本発明の実施形態によって提供される技術的解決策は以下に詳細に説明する。
【0025】
図1から図16を参照されたい。本発明のいくつかの実施形態は、蓋1、連結部品2、フィルターエレメント3、および抽出液保存部4を含む茶こし付き飲用ボトルを提供する。蓋1は開閉可能に構成されており、蓋1と連結部品2は取り外し可能に接続される。図2に示すように、蓋1は、第一端部27と、第一端部27の反対側の第一開放端部29とを含む。連結部品2は、図5に示すように、第一接続端30および第二接続端31を含むキャビティ36を含み、第一接続端30および第一開放端29は、取り外し可能に接続される。抽出液保存部4は、連結部品2に取り外し可能に接続される。フィルターエレメント3は、連結部品2の内側に配置され、連結部品2に取り外し可能に接続される。図9に示すように、フィルターエレメント3は、固定接続又は一体化された第一部分11および第二部分12を含み、第一部分11は、第二部分12の蓋1に面する側に配置される。第一部分11には開口溝13が設けられ、第二部分12にはフィルター穴15が設けられている。開口溝13とフィルター穴15の流通面積は互いに異なる。
【0026】
いくつかの実施形態では、開口溝13の単一の流通面積は、フィルター穴15の単一の流通面積より大きい。
【0027】
図7および図8に示すように、いくつかの実施形態において、抽出液保存部4は、外側シェル9および内側インナー10を有する。
【0028】
いくつかの実施形態では、開口溝13は、以下の形状のうちの1つで構成され、その形状は、円形溝、U字形溝、長方形溝、人型溝、矩形溝、波状溝、および多角形溝である。開口溝13は円形溝として構成されており、U字溝、長方形溝、山形溝の利点は、溝の直径が大きく、空気が循環しやすいことである。多角形の溝は、具体的には、例えば、S字型、Y字型、L字型などである。
【0029】
いくつかの実施形態では、開口溝13は、同時に転倒されたU字形の溝と波状の溝などの複数の形状の任意の組み合わせにより構成される。
【0030】
いくつかの実施形態では、フィルターエレメント3の外壁は、開口溝13に配置される弾力性クランプ14を備えており、弾力性クランプ14の縁部および開口溝13の縁部は、U字形溝または長方形溝により構成される。フィルターエレメント3の縁部は、連結部品2の突起部のシリコン封水パッキン8に固定され、かつ弾力性クランプ14と共にフィルターエレメント3をシリコン封水パッキン8に固定することで、逆さまにボトルが使用されてもフィルターエレメント3が落下しないように防止する。
【0031】
いくつかの実施形態では、弾力性クランプ14はスリット形状として構成され、弾力性クランプ14の少なくとも一辺はフィルターエレメント3に接続され、弾力性クランプ14の中央部分は、フィルターエレメント3の中心から離れた位置に向かって凸状になっている。弾力性クランプ14は、腰部に弧状の凸部を有するように構成された直立した突出部である。弾力性クランプ14の弧状の凸状弾性力は、フィルターエレメント3をシリコン封水パッキン8に固定するために使用される。また、上記シリコン封水パッキンは弾力性クランプ14と協働するための一定の弾力性を有し、フィルターエレメント3を適切な位置に固定する。フィルターエレメント3は自然に脱落することはないが、フィルターエレメント3は取り外し可能になっている。
【0032】
いくつかの実施形態では、フィルターエレメント3の外壁は、弾力性クランプ14を備えており、弾力性クランプ14および開口溝13は、それぞれ独立した構造である。弾力性クランプ14は点形状として構成され、その中央部分は、フィルターエレメントの中心から離れた位置に向かって凸状になっている。弾力性クランプ14は、その腰部に弧状の凸状を有するように構成された直立した凸状である。
【0033】
いくつかの実施形態では、開口溝13は、フィルターエレメント3の円周方向に沿って1つまたは複数備えられている。例えば、3つ、4つ、または4つ以上の開口溝13は、フィルターエレメント3の円周方向に沿って設けられている。
【0034】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の弾力性クランプ14は、フィルターエレメント3の円周方向に沿って設置される。例えば、2~8個の弾力性クランプ14は、フィルターエレメント3の円周方向に沿って配置され、具体的に、より好ましくは、2~4個の弾力性クランプ14が配置される。
【0035】
いくつかの実施形態では、フィルターエレメント3の第一部分11の直径は、フィルターエレメント3の第二部分12の直径よりも大きい。フィルターエレメント3の全体は、上部開放端が大きく下端が小さい。すなわち、第二部分12のサイズが小さい。これにより、フィルターエレメント3の下部の直径が小さいから、液体は下向きに流れ、更に高速でフィルター穴15を通過し、それにより茶と水の分離効率を改善する。フィルターエレメント3の構造は、第一部分11と第二部分12に分かれることもできる。フィルターのアセンブリをこのようにモジュラー設計にすることにより、さまざまな直径、また形状の違うフィルター穴15のフィルターエレメント3を共用パーツとして使用できるため、製造効率が向上し、材料費が削減される。
【0036】
いくつかの実施形態において、フィルターエレメント3の第一部分11および第二部分12は、一体化構造とする。
【0037】
いくつかの実施形態では、フィルターエレメント3の第一部分11および第二部分12は、取り外し可能な構造のものである。
【0038】
いくつかの実施形態において、フィルターエレメント3の第一部分11および連結部品2は一体化構造で製造され、フィルターエレメント3の第二部分12は、弾力性クランプ14を有する。弾力性クランプ14は点状の突起として構成され、弾力性クランプ14と第一部分11外壁に位置する開口溝13とは取り外し可能に接続されている。上記の設計により、ユーザーはお茶やその他の注入物を取り付けるために蓋1を開ける必要があるという手間を回避し、蓋1と連結部品2を一体化構造にして、茶こし付き飲用ボトル全体の部品数を減らすことができる。
【0039】
いくつかの実施形態において、フィルターエレメント3の内部に流体遮断部17を設置している。具体的には、例えば、ステップ構造として提供される。流体遮断部17の機能は、液体がフィルターエレメントの第一部分11と第二部分12の境界部のステップに沿って流れるとき、流れの一部が遮断部17に当たり、流体速度が減速して渦や気泡を生成する。この種の渦の形成は、空気の巻き込みを促進し、空気が開口溝13を通って循環するのを助ける役割をする。
【0040】
いくつかの実施形態において、フィルター穴15は、フィルターエレメント3の少なくとも1つの壁に分散して配置されている。
【0041】
いくつかの実施形態では、フィルター穴15は、フィルターエレメント3の側壁および底壁に分布しており、側壁に配置されたフィルター穴15の直径は底壁に配置されたフィルター穴15の直径よりも大きくなるように設計されている。
【0042】
図2を参照されたい。蓋1はガラスまたはステンレス鋼で製造されることができる。蓋1は透明な素材を採用する場合、蓋1を通してボトル内の液体の色を確認し、濃度が要求に達しているかどうかを判断できる。蓋1には、連結部品2と取り外し可能な接続を容易にするための蓋スレッド28が設けられている。
【0043】
図3図5を参照されたい。いくつかの実施形態において、連結部品2は、連結部品ハウジング5、連結部内側埋め込み部分6と連結部内側嵌め込み部品7を有する。連結部品ハウジング5は円筒形に構成され、中空洞キャビティおよび2つの上下開放端を含む。連結部品ハウジング5は連結部品2の外側に位置し、連結部品ハウジング5の内径は、連結部内側埋め込み部分6および連結部内側嵌め込み部品7よりも大きいので、連結部内側埋め込み部分6および連結部内側嵌め込み部品7を連結部品ハウジング5の内部に取り付けて固定することができ、連結部品2を組み立てることができる。
【0044】
図4を参照されたい。いくつかの実施形態において、連結部内側埋め込み部分6は、中空洞キャビティおよび2つの上下開放端を含む円筒形として構成される。連結部内側埋め込み部分6は、連結部品2の内側の中央部に位置し、連結部内側埋め込み部分6の内径は、連結部内側嵌め込み部品7よりも大きいため、連結部内側嵌め込み部品7を連結部内側埋め込み部分6の内側に固定して取り付けることができる。
【0045】
図5を参照されたい。いくつかの実施形態において、連結部品2は、連結部内側嵌め込み部品7を有する。連結部内側嵌め込み部品7は、キャビティ36、第一接続端30、第二接続端31、第一突起32および第二突起33を含む。第一接続端30および第二接続端31は、スレッドとして構成され、それぞれ、蓋1および抽出液保存部4に取り外し可能に接続されている。第一突起32および第二突起33は、それぞれ、封水パッキン8の第一凹部34および第二凹部35に接続され(図6および図16を参照)、結果として封水パッキン8は連結部内側嵌め込み部品7に固定される。上記第一突起32および第二突起33の機能は、フィルターエレメント3を取り付ける際に、封水パッキン8が変形または脱落しないように、連結部内側嵌め込み部品7に封水パッキン8を固定し、封水パッキン8のシーリング効果を改善することである。
【0046】
図7および図8を参照されたい。茶こし付き飲用ボトルの抽出液保存部4は、外側シェル9および内側インナー10を含む。
【0047】
図10を参照されたい。いくつかの実施形態において、フィルター穴15は、フィルターエレメント3の壁の母線方向に沿って複数の列に配置される。フィルター穴15において、各列のフィルター穴15の少なくとも一部は互いにサイズが異なり、または、2列のフィルター穴15のフィルター穴サイズが異なる。
【0048】
フィルター穴15の各列のフィルター穴15の一部は、異なる直径サイズを有し、これにより、フィルター穴15を流れる液体の表面張力が異なり、茶こし付き飲用ボトルの上部空間が真空になりにくくなる。この真空層生成を減らすことで、液体がブロックされる可能性を減少し、茶こし付き飲用ボトルの使用性能を最適化する。
【0049】
図11を参照されたい。いくつかの実施形態において、フィルター穴15は、フィルターエレメント3の壁の母線方向に沿って複数の列に配置される。フィルターの各列のフィルター穴15の少なくとも一部の形状は互いに異なる形状をなす。フィルター穴15のサイズは、フィルターエレメント3の上部および下部の空気圧バランスおよび液体流量に影響を与える。フィルター穴15のサイズは、空気圧のバランスをとることができるような大きさに設定しなければならない。それと同時に、フィルター穴15のサイズは、お茶の屑(ホール茶葉)が通過できないほどの大きさにしなければならない。
【0050】
フィルター穴15の各列のフィルター穴15の一部の形状は異なり、形状ごとに特性が異なるため、これらのフィルター穴15を流れる液体の表面張力が異なり、茶こし付き飲用ボトルの上部空間に真空が生成しにくくなり、真空層によって液体が詰まる可能性を減らし、茶こし付き飲用ボトルの使用性能を最適化する。
【0051】
図12を参照されたい。いくつかの実施形態において、フィルター穴15は、フィルターエレメント3の壁の母線方向に沿って複数の列に配置され、フィルター穴15の2つの隣接する列の間の距離は異なる。一列に配置されたフィルター穴15の間隔を変更することにより、飲用カップ(蓋)の上部が真空になる可能性が低減される。
【0052】
図13を参照されたい。いくつかの実施形態において、フィルターエレメント3の底壁は、茶こし付き飲用ボトルの底壁に向かって突出するように構成される。フィルターエレメント3の底壁の形状は、平らではない構造を採用することもできる。茶こし付き飲用ボトルの上部空洞の形状を改善することができるため、茶葉は凹み部分の最下部に集まり、液体は詰まることなくフィルター穴15を通って流れやすくなる。
【0053】
前述の実施方法のそれぞれにおいて、フィルターエレメント3のくぼみの深さは、茶こし付き飲用ボトルの高さの1/5よりも大きい。このような設計により、フィルターエレメント3の深さが十分に確保できる。気体の流れは主にフィルターエレメント3の上半分を通過し、液体の流れは主にフィルターエレメント3の下半分を通過する。気体と液体との分離が実現しているため、真空が発生しにくく、茶こし付き飲用ボトルの下部に液体が流れない現象を起こしにくくなる。
【0054】
いくつかの実施形態において、フィルターエレメント3のくぼみの深さは、飲用カップの高さの1/30~1/3である。好ましくは、1/25~1/3の高さであり、更に好ましくは、1/25~1/5の高さであり、より一層好ましくは、1/20~1/5の高さである。
【0055】
フィルターエレメント3の凹みの深さが、茶こし付き飲用ボトルの高さの1/30よりも浅くなると、固形茶などの注入された材料は、フィルターエレメント3をブロックしやすく、茶葉と液体の分離効果を低下させる。
【0056】
フィルターエレメント3の内側のくぼみの深さが、茶こし付き飲用ボトルの高さの1/3を超えると、茶葉などの抽出材料が常に液体に浸され、茶葉と液体との分離を効果的に達成することができない。また、抽出液濃度超過によりお茶が苦くなる。
【0057】
図15を参照されたい。開口溝13は、長方形の溝、波状の溝または多角形の溝として構成することもでき、これらの形状の利点は、フィルターエレメント3がより軽量になり得ることである。
【0058】
図16を参照されたい。上記の開口溝13の各実施形態において、気体が効果的に開口溝13を通過し、気体の平衡を達成するためには、連結部品内にフィルターエレメントを組み立てた際、いずれか一つの開口溝13の全体または部分的な流通面が、封水パッキン8の底縁を超えて、封水パッキン8の縁の下に露出して、フィルター穴15側に向かっている。
【0059】
図16を参照されたい。フィルターエレメントの第一部分11のいくつかの実施形態において、フィルターエレメントの第一部分11の凹状の深さは、封水パッキン8の深さよりも深い。封水パッキン8にフィルターエレメント3を装着した際、フィルターエレメント第一部分突出部16は、封水パッキン8の上部ノッチに係止されて、フィルターエレメントの第一部分11の一部分が、封水パッキン8の縁の下に突出して、フィルター穴15側に向かっている。
【0060】
図17および図18を参照されたい。以下では、茶こし付き飲用ボトルの他の実施形態について説明する。本発明の他の実施形態は、お茶抽出および飲用の機能を統合して実現するためのボトル(水筒)を提供する。ボトルを片手で開けまたは閉めることができ、片手で飲む場合、容器内のお茶などの固形物は、液体と一緒に飲用者の口の中に入らない。茶こし付き飲用ボトルは、フリップオープン蓋18、連結部品2、フィルターエレメント3、抽出液保存部4、およびフィルター(網)19を含む。フィルター(網)19は、フリップオープン蓋18の蓋下部に取り付けられる。
【0061】
図18を参照されたい。フリップオープン蓋18は、開閉可能であるように構成されている。ユーザーは、フリップオープン蓋18を開くことによって、茶こし付き飲用ボトル内の液体を飲むことができる。いくつかの実施形態において、フリップオープン蓋18は、フィルター(網)19、フリップオープン蓋上部20、シーリングストッパー21、オープニングスイッチ22、およびフリップオープン蓋下部26を含む。
【0062】
フリップオープン蓋下部26は、貫通穴25を有し、飲用部分24の上半分は貫通穴25に挿入されて貫通穴25から突出している。フリップオープン蓋上部20とフリップオープン蓋下部26の接続部分は、フリップオープン蓋の内部弾力性リング部分23を備えている。シーリングストッパー21は、フリップオープン蓋上部20に接続されている。フリップオープン蓋18が閉じられ、シーリングストッパー21が貫通穴25を遮断して液体の流出を防止する。フリップオープン蓋下部26の貫通穴25の内縁は、環状の内凹部を形成し、フィルター(網)19の上部は、環状の内凹部に取り外し可能に取り付けられ、連結部品2およびフリップオープン蓋18と密封接続する。上記の接続方法を採用するとフリップオープン蓋18と抽出液保存部4が分解しやすいように取り付けられる。
【0063】
抽出液保存部4は、抽出液体および水を収容するための容器として使用される。抽出液保存部4の外形は、円筒形、長方形、六角形、八角形、および他の任意な形状から成り立ち、かつ形は限定されない。抽出液保存部4の上部は開放され、下部は密閉されている。抽出液保存部4の上部は、スレッドなどの接続構造を備えており、抽出液保存部4と連結部品2、または蓋1、またはフリップオープン蓋18と密封接続されて液漏れを防ぐ。抽出液保存部4は収容キャビティを有し、水および茶葉を収容できる。もちろん、茶などの抽出する飲料の飲用を容易にするために、茶葉を後述のフィルターキャビティ37内に配置することもできる。
【0064】
フィルターキャビティ37は、フィルターエレメント3とフィルター(網)19との協調によって形成される。いくつかの実施形態において、フィルターキャビティ37は、上壁、側壁、および底壁を含む。フィルターエレメント3は、フィルターキャビティ37の底壁として機能し、フィルター(網)19は、フィルターキャビティ37の上壁として機能する。フィルターキャビティ37の側壁は、フィルターエレメント3とフィルター(網)19の組み合わせで形成するかまたはフィルター(網)19のみによって形成することもできる。また、いくつかの実施形態では、フィルターキャビティ37はフィルターエレメント3およびフィルター(網)19と、抽出液保存部4の上部開口部分の内側壁と一緒に形成することもできる。茶葉やティーバッグなどの固形物は、フィルターキャビティ37内に配置される。フィルターキャビティ37は、フィルターキャビティ37の壁に設けられたフィルター穴15を介して、抽出液保存部4と連通するように構成される。フィルター穴15を考慮しない場合、フィルターキャビティ37は密封されている。換言すれば、フィルター穴15を除いて、フィルターキャビティ37の他の部分には開口部が設けられていない。このようにして、茶葉などの固形物質は、フィルターキャビティの一部が開かれない限り、フィルターキャビティ37内に残される。さもなければ、抽出する固体は、飲用カップの傾斜または反転の際にフィルターキャビティ37から流出する。
【0065】
上記のように、フィルターキャビティ37は、フィルターエレメント3およびフィルター(網)19を一緒に使用することによって形成され、フィルターキャビティ37は開放可能である。お茶を作る前に、まず茶葉などの固形物をフィルターキャビティ37に入れ、次にフィルターキャビティ37を閉じる。その後、お茶を飲むプロセスの間、固体は常にフィルターキャビティ37に残され、抽出液保存部4には入らない。
【0066】
上記の技術解決策によって提供される茶こし付き飲用ボトルは、フィルターエレメント3およびフィルター19を含み、この2つの組合せによって、フィルターキャビティ37を形成する。フィルターキャビティ37は、液体を通過させ、茶などの固体を通過させないように機能する。この設計によって、茶こし付き飲用ボトルは、お茶を淹れる急須、飲用水筒と飲用時に固体が飲用者の口に入るのを防ぐ多機能を具備し、茶こし付き飲用ボトルの使い勝手が向上する。さらに、上記の技術的解決策によって提供される茶こし付き飲用ボトルは、温かい飲料作りにも冷たい飲料作りにも適している。茶などの固体を入れた後は、飲用時に他の操作を行う必要がないため、片手での飲用に特に適している。
【0067】
いくつかの実施形態において、フィルターエレメント3は別個の構造を採用する。フィルターエレメント3は、フリップオープン蓋18、連結部品2、抽出液保存部4、およびフィルター19のうちの少なくとも1つに取り外し可能に接続されている。フィルターエレメント3が取り外し可能に接続されている前述の実施形態では、フィルターエレメント3が取り外し可能に接続されているので、フィルターエレメント3を容易に取り外すことができ、その結果、フィルター底部およびフィルターエレメント3を容易に洗浄することができる。また、必要に応じて、さまざまなフィルター穴サイズやフィルターの深さの仕様を取り換えて、さまざまな機能や効果を持つフィルターエレメント3を簡単に取り外したり交換したりすることもできる。
【0068】
いくつかの実施形態では、フィルター19は単独構造から形成され、フリップオープン蓋18、連結部品2、抽出液保存部4およびフィルターエレメント3のうちの1つと取り外し可能に接続される個別構造を採用する。
【0069】
他の実施形態では、フィルター19は、フリップオープン蓋18と直接一体化されている。
【0070】
フィルター19が他の構成部品と取り外し可能に接続されている実施形態では、フィルター(網)19は取り外し可能に接続されているので、フィルター19を容易に取り外すことができ、フリップオープン蓋18の内部およびフィルター19の洗浄を容易にすることができる。また、必要によってはフィルター19をさまざまなフィルター穴の仕様に簡単に交換することができ、さまざまな機能や効果を発揮することができる。
【0071】
上記の技術解決策において、フィルターエレメント3およびフィルター19は、フィルターキャビティ37を形成し、フィルターキャビティ37のフィルター穴15は、フィルタリング機能を備えた構造である。必要に応じて、茶葉などの抽出する固体またはすでに抽出された固体は、抽出液保存部に入ることなく、フィルターキャビティ37内に留まる。
【0072】
いくつかの実施形態において、フィルターエレメント3およびフィルター19の両方にフィルター穴15が設けられ、フィルター穴15は、固体を遮断し、流体が通過できるように構成される。すなわち、フィルターキャビティ37の各壁にフィルター穴15を設けることで、茶葉がフィルター穴15を塞ぐ可能性を低減し、流体がフィルター穴15をスムーズに通過できるように飲用利便性を高める。
【0073】
フィルターエレメント3とフィルター(網)19両方のフィルター穴15は、以下の様々な構造を採用することができる。いくつかの実施形態では、フィルター穴15の断面形状は、「ヘリンボーン」形状、円、スリット形状、および長方形のうちの少なくとも1つを含む。いわゆる「人」の形は、3つのスリットがあり、3つのスリットの一端が収束することを意味する。ヘリンボーン構造のフィルター穴15では、フィルター穴15のサイズが小さくても、フィルター穴15に液体を吸着させることなく、流体を容易に通過させることができる。円形フィルター穴15は、加工および製造に便利である。スリット状のフィルター穴15は、加工・製造に便利であり、流体の通過率が高い。長方形のフィルター穴15は、加工および製造に便利である。
【0074】
以下は、フィルターキャビティ37の形成を説明するためにいくつかの実施形態に分けられる。フィルターエレメント3およびフィルター19の異なる設置および接続方法によれば、以下の方法が存在する。第一に、フィルターエレメント3とフィルター19は、取り外し可能に一緒に取り付けられ、その全体がフリップオープン蓋18に取り付けられる。第二に、フィルターエレメント3およびフィルター19は、一緒に取り外し可能に取り付けられ、その全体が抽出液保存部4に取り付けられる。第三として、フィルターエレメント3およびフィルター19は、一緒に取り外し可能に取り付けられ、その全体が連結部品2に一体的に取り付けられる。第四として、フィルターエレメント3と抽出液保存部4が一緒に取り付けられ、フィルター19とフリップオープン蓋18が一緒に取り付けられる。フリップオープン蓋18および連結部品2が一緒に取り付けられた後、フィルターエレメント3およびフィルター(網)19が組み合わせてフィルターキャビティ37を形成する。
【0075】
上記の様々な実施形態において、フィルターエレメント3およびフィルター19は、スレッド、スナップ構造などによって取り外し可能に接続されている。フィルターエレメント3およびフィルター19の両方が凹状に構成され、フィルターエレメント3の凹みの深さは、フィルター19の凹みの深さより大きい。フィルターエレメント3の凹み方向とフィルター19の凹み方向は同方向であっても反対方向であってもよい。例えば、フィルターエレメント3は、抽出液保存部4の底部に向かって凹んでおり、フィルター19は、抽出液保存部4の底部に向かって凹んでいる。この構造は、固体物体を配置するための比較的大きな空間を有するだけでなく、装着を容易にする。あるいは、フィルターエレメント3は、抽出液保存部4の底部に向かって凹んでおり、フィルター19は、フリップオープン蓋18に向かって凹んでいる。この構造では、フィルターキャビティ37の総深さは、フィルターエレメント3の深さとフィルター19の深さの合計であるため、固体物体保存のためより多くのスペースができる。あるいは、フィルターエレメント3は平らであるように構成され、フィルター19は、凹状であるように構成され、フィルターエレメント3は、フィルター19の開口部に配置される。
【0076】
雄スレッドと雌スレッドの位置を合理的に設定することにより、フリップオープン蓋18と連結部品2、または抽出液保存部4との間で取り外し可能かつ密封された接続を実現できることが理解できる。雄スレッドと雌スレッドの位置を適度に設定することにより、フィルターエレメント3とフィルター19の取り外し可能な接続も実現できる。
【0077】
いくつかの実施形態において、連結部品2および蓋1は、統合一体化された構造である。
【0078】
いくつかの実施形態において、連結部品2およびフリップオープン蓋18は、統合一体化された構造である。
【0079】
いくつかの実施形態において、連結部品2および抽出液保存部4は、統合一体化された構造である。
【0080】
いくつかの実施形態において、フィルターエレメント3の材料は、ステンレス鋼、プラスチック、ガラス、セラミック、および他の金属のうちの1つから選択される。
【0081】
いくつかの実施形態において、フィルター19の材料は、ステンレス鋼、プラスチック、ガラス、セラミック、および他の金属のうちの1つから選択される。
【0082】
いくつかの実施形態において、抽出液保存部4の材料は透明である。
【0083】
いくつかの実施形態において、抽出液保存部4の材料は、ステンレス鋼、プラスチック、ガラス、セラミック、シリコン、および木材のうちの1つから選択される。
いくつかの実施形態において、抽出液保存部4の壁は、二層中空または多層中空として構成される。
【0084】
いくつかの実施形態において、抽出液保存部4の容量は、150mlから1000mlである。好ましくは、200mlから1000mlである。より好ましくは、250mlから900mlである。より一層好ましくは、300mlから800mlである。
上記の茶こし付き飲用ボトルの使用方法は以下のとおりである。
【0085】
(i)蓋1が密閉された茶こし付き飲用ボトルの使用プロセス:
第1の方法は、浸漬物体を、連結部品2内に配置されているフィルターエレメント3に入れ、蓋1と連結部品2を接続して、抽出液保存部4に適量の水またはお湯を注いだ後、それをフィルターエレメント3と蓋1を取り付けた状態の連結部品2に取り付けてから、逆さまにしてお茶を淹れる。浸す物質が適切な味であると使用者が判断したとき、茶こし付き飲用ボトルを逆さまから正立に立て直す。このとき、使用者は抽出液保存部4の開口部から飲むことができる。この方法は、浸漬時間に制限があり、長時間浸漬してはならない物体を抽出するのに適している。この方法での適切な水の注入量は、注入された水の量がフィルターエレメント3の底を超過しない量である。そのため、抽出は逆さまの位置で実行され、水または温水は茶こし付き飲用ボトルが直立に立て直すときには浸漬物体から分離される。
【0086】
第2の方法は、浸漬物体を抽出液保存部4に入れ、適量の水または温水を抽出液保存部4に注入し、連結部品2およびフィルターエレメント3が取り付けられている蓋1に取り付ける。浸漬物質が適切な味であると使用者が判断したとき、使用者は蓋1を取り外し、抽出液保存部4から、取り付けられたフィルターエレメント3を備えた連結部品2を通して、蓋1または他の飲用カップに抽出液を注いで、飲用することができる。
【0087】
(ii)開閉可能なフリップオープン蓋18付きの茶こし付き飲用ボトルの使用プロセス:
第1の方法は、浸漬物体を、連結部品2に取り付けられたフィルターエレメント3に入れ、フリップオープン蓋18を連結部品2に接続する。抽出液保存部4に適量の水または温水を注いだ後、それを、フィルターエレメント3とフリップオープン蓋18を取り付けられた状態の連結部品2に取り付ける。茶こし付き飲用ボトルを逆さまにして浸す。浸漬物質から適切な味が出たと使用者が判断されたとき、そこから茶こし付き飲用ボトルを逆さまから正立に立て直す。使用者はフリップオープン蓋の開口部から飲み物を飲むことができる。この方法は、浸漬時間に制限があり、長時間浸漬してはならない物体を浸漬するのに適している。この方法での適切な水の注入量は、注入された水の量がフィルターエレメント3の底を超過しないようにした方がよい。そのため、浸漬は逆立の位置で実行され、水または温水は,ボトルが立て直すときに浸漬物体から分離される。使用者は片手でフリップオープン蓋18を開けてから飲むことができ、非常に使い勝手が良い。
【0088】
第2の方法は、浸漬物体を抽出液保存部4に入れ、適量の水または温水を抽出液保存部4に注いだ後、それをフリップオープン蓋18とフィルターエレメント3が取り付けられた連結部品2に取り付ける。浸した物質が適切な味になると使用者が判断したとき、使用者は片手でフリップオープン蓋18を開けて飲むことができる。
【0089】
本願明細書の説明において、理解されるべきことは、「中央」、「縦」、「水平」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「内」、「外」という方向指示又は位置関係の言葉は図面に示されている方向または位置関係に基づいているだけであり、本発明の説明を簡略化するための物にすぎない。従って、本発明の装置又は部品は必ずしも特定の方向があり、その特定の方向に、構成又は操作しなければならないものではない。従って、本発明の保護範囲を制限するものとして理解してはならない。
【0090】
最後に、上記の実施形態は、発明の技術的解決策を説明するためにのみ使用され、それを限定するものではないことに留意されたい。本発明は、前述の実施形態を参照して詳細に説明されているが、当業者は以下を理解する必要がある:前述の実施形態に記録された技術的解決策は依然として変更可能であるか、または技術的特徴のいくつかは同等に置き換えることができるが、これらの変更または置き換えに相応する技術的解決策の本質は本発明の各実施形態の技術的解決策の範疇を離脱するものではない。
【符号の説明】
【0091】
1. 蓋、
2. 連結部品;
3. フィルターエレメント(茶こしとも称する)、
4. 抽出液保存部(ボトル本体)、
5. 連結部品ハウジング、
6. 連結部内側埋め込み部品、
7. 連結部内側嵌め込み部品、
8.封水パッキン、
9. 外側シェル(外穀)、
10. 内側インナー、
11. (フィルターエレメント)第一部分、
12. (フィルターエレメント)第二部分、
13. 開口溝、
14. 弾力性クランプ、
15. フィルター穴、
16. フィルターエレメント第一部分突出部、
17. 流体遮断部、
18. フリップオープン蓋 、
19.フィルター(網)、
20. フリップオープン蓋上部、
21. シーリングストッパー、
22.オープニングスイッチ、
23.フリップオープン蓋の内部弾力性リング部分、
24.飲用部分、
25.貫通穴、
26.フリップオープン蓋下部、
27. 蓋第一端部、
28. 蓋スレッド、
29. 蓋第一開放端、
30.第一接続端、
31.第二接続端、
32.第一突起部、
33.第二突起部、
34.第一凹部、
35.第二凹部、
36. キャビティ、
37.フィルターキャビティ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図18