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特許7350084液化二酸化炭素でドライアイスナゲットを製造するドライアイスナゲット製造装置、製造方法及びこれにより製造されたドライアイスナゲット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-14
(45)【発行日】2023-09-25
(54)【発明の名称】液化二酸化炭素でドライアイスナゲットを製造するドライアイスナゲット製造装置、製造方法及びこれにより製造されたドライアイスナゲット
(51)【国際特許分類】
   C01B 32/55 20170101AFI20230915BHJP
【FI】
C01B32/55
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021556915
(86)(22)【出願日】2021-05-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-27
(86)【国際出願番号】 KR2021005966
(87)【国際公開番号】W WO2022019451
(87)【国際公開日】2022-01-27
【審査請求日】2021-09-17
(31)【優先権主張番号】10-2020-0091520
(32)【優先日】2020-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0097393
(32)【優先日】2020-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0097394
(32)【優先日】2020-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0047404
(32)【優先日】2021-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521435178
【氏名又は名称】ビックテックス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】VICTEX CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】33, Hwanggeum 3-ro 8beon-gil, Yangchon-eup, Gimpo-si, Gyeonggi-do 10048, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ジン フン
【審査官】山本 吾一
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-168540(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01B 32/00
B01J 2/00
B30B
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液化二酸化炭素を噴射して、相変化したスノー状態の前記液化二酸化炭素を加圧することにより、ドライアイスを製造する、ドラアイスナゲット製造装置であって、
地面に固定されて上方に延長形成され、前記上方の側の端部に、上方と対向する成形面を含む支持ベースと、
前記支持ベースが延長された方向に、前記支持ベースの延長表面に沿って往復移動が可能な第1のケースと、
前記第1のケースが上方へと移動した際に互いに突き当てられて、気密が保持される圧縮空間を形成しており、液状二酸化炭素を前記圧縮空間に提供できるように、供給ラインに連結される供給孔が形成される第2のケースと、
前記第2のケースを貫通して前記圧縮空間を往復できる加圧ピストンと、を含み、
前記圧縮空間には、16bar~20barの範囲内で圧力が決められるように前記加圧ピストンが下降するドライアイスナゲット製造装置。
【請求項2】
前記圧縮空間内にて、前記加圧ピストンが前記成形面に近づけられ、前記液状二酸化炭素が加圧される、請求項1に記載のドライアイスナゲット製造装置。
【請求項3】
前記第2のケース及び前記支持ベースは固定されており、前記第1のケース及び前記加圧ピストンの往復運動により駆動される、請求項に記載のドライアイスナゲット製造装置。
【請求項4】
前記第1のケースは、前記第2のケースと接する面に形成される溝、及び、前記溝に配置されるシーリング部を含み、
前記第2のケースは、前記第1のケースと接する面に、シーリング部と対応する形状の金属材である突出部を含む、請求項に記載のドライアイスナゲット製造装置。
【請求項5】
液化二酸化炭素を噴射して、相変化したスノー状態の前記液化二酸化炭素を加圧することにより、ドライアイスを製造する、ドラアイスナゲット製造装置であって、
地面に固定されて上方に延長形成され、前記上方の側の端部に、上方と対向する成形面を含む支持ベースと、
前記支持ベースが延長された方向に、前記支持ベースの延長表面に沿って往復移動が可能な第1のケースと、
前記第1のケースが上方へと移動した際に、互いに突き当てられて、気密が保持される圧縮空間を形成しており、液状二酸化炭素を前記圧縮空間に提供できるように、供給ラインに連結される供給孔が形成される第2のケースと、
前記第2のケースを貫通して前記圧縮空間を往復できる加圧ピストンと、を含み、
前記圧縮空間内にて、前記加圧ピストンが前記成形面に接近し、前記液状二酸化炭素が加圧されるが、前記圧縮空間は、16bar~20barの範囲内で圧力が決められるように前記加圧ピストンが下降する、ドライアイスナゲット製造装置。
【請求項6】
前記第2のケース及び前記支持ベースは固定されており、前記第1のケース及び前記加圧ピストンの往復運動により駆動される、請求項に記載のドライアイスナゲット製造装置。
【請求項7】
前記第1のケースは、前記第2のケースと接する面に形成される溝、及び、前記溝に配置されるシーリング部を含み、
前記第2のケースは、前記第1のケースと接する面に、シーリング部と対応する形状の金属材である突出部を含む、請求項に記載のドライアイス製造装置。
【請求項8】
液化二酸化炭素を噴射して、相変化したスノー状態の前記液化二酸化炭素を加圧することにより、ドライアイスナゲットを製造する方法であって、
地面に固定支持される支持ベースの延長方向に沿って、第1のケースが上方に移動されて第2のケースと接する第1のケースの移動の段階と、
前記第1のケースの移動により、第1のケースと第2のケースとが連通する内部に、気密状態が保持される圧縮空間形成段階と、
前記圧縮空間形成段階で形成された圧縮空間に、液状二酸化炭素が注入される液状二酸化炭素注入段階と、
前記液状二酸化炭素注入段階で注入された前記液状二酸化炭素については、前記第2のケースと連結された加圧ピストンが、前記支持ベースへの方向である加圧方向に移動されて前記液状二酸化炭素を加圧するようにする加圧段階と、
前記加圧段階の後、前記加圧ピストンと前記第1のケースが復帰する復帰段階と、
前記復帰段階の後、加圧された前記液状二酸化炭素が状態変化した、ドライアイスを排出させる排出段階と、を含み、
前記圧縮空間内にて前記加圧ピストンが、前記支持ベースの上端部としての成形面に接近し、前記液状二酸化炭素が加圧されるにあたり、前記圧縮空間は、16bar~20barの範囲内で圧力が決められるように前記加圧ピストンが下降するドライアイスナゲットを製造する方法。
【請求項9】
前記加圧ピストンの加圧力が前記支持ベースの方向に作用するとき、前記地面に固定された支持ベースの反作用により前記加圧力が支持される、請求項に記載のドライアイスナゲットを製造する方法。
【請求項10】
液化二酸化炭素を噴射して、相変化したスノー状態の前記液化二酸化炭素を加圧することにより、ドライアイスナゲットを製造する、ドラアイスナゲット製造装置であって、
第1のケース及び第2のケースを含み、前記第1のケースと前記第2のケースとの間の接触により内部に加圧空間が形成されるシリンダーと、
前記シリンダー内にて前記第2のケースの側から前記第1のケースへと移動し、前記加圧空間を加圧するピストンと、含み、
前記ピストンは、
シリンダー内にて加圧方向と対向する加圧支持面を持つ固定プレートと、
前記固定プレートと連結ピンとにより連結され、前記加圧方向へと移動できる上下可変部、及び、前記上下可変部の周りに位置し、前記加圧方向を基準にして側方に移動されて拡張可能である側方可変部を含む可変プレートと、
前記固定プレートと前記可変プレートとの間にて、前記加圧方向に弾性変形される弾性体と、を含み、
前記側方可変部は、
前記シリンダーの内壁と接触される第1の連動部及び第2の連動部を含んでおり、前記加圧方向に移動されるに伴い前記シリンダーの内壁の幅が減少することから、加圧面積縮小し、前記第1の連動部と前記第2の連動部が上下可変部を加圧し、
前記上下可変部は、前記側方可変部により加圧されると、前記加圧支持面の側へと弾性的に移動されるドライアイスナゲット製造装置。
【請求項11】
前記連結ピンは、
一端が前記固定プレートと固定的に連結され、
他端が、前記上下可変部と連結されるにあたり、前記上下可変部との間に、前記加圧方向に前記連結ピンが、予め決定された距離だけの遊び空間を形成して連結される、請求項10に記載のドライアイスナゲット製造装置。
【請求項12】
前記第1の連動部は、前記加圧方向への平面上で外側に対向する、前記上下可変部の少なくとも3つ以上の表面に、それぞれ対応する前記加圧方向から45度の範囲内で角度離隔される斜面を含み、
前記第2の連動部は、前記上下可変部を中心にした前記上下可変部の周囲の側に、前記第1の連動部と、接触した状態で交互に配置される、請求項10に記載のドライアイスナゲット製造装置。
【請求項13】
前記第1のケースは、
前記加圧方向に前記ピストンが移動した際に、前記第2のケースの内側から側方へと拡張された状態の前記側方可変部が、前記第2のケースから前記第1のケースまで、前記シリンダーの内面に接触された状態を保持しつつ縮小されるようにするテーパー部を含む、請求項10に記載のドライアイスナゲット製造装置。
【請求項14】
液化二酸化炭素を噴射して、相変化したスノー状態の前記液化二酸化炭素を加圧することにより、ドライアイスを製造する、ドラアイスナゲット製造装置であって、
シリンダーの外側から内側へと延長されるロッドと、
前記シリンダーの内側に位置する前記ロッドの一端部と結合され、前記シリンダー内に形成される第1の加圧区間から第2の加圧区間へと加圧方向に加圧し、前記シリンダーの内壁に接するように拡張形成される加圧プレートと、を含み、
前記加圧プレートは、
前記加圧方向に向かって凸に曲面形に形成される分散加圧部と、
前記分散加圧部の端部の側で前記シリンダーの内壁に接し、前記加圧方向と対向する平面に形成される加圧端部と、を含むのであり、
前記分散加圧部は、前記加圧プレートとスノーとの間の接触による加圧の前に、前記第2の加圧区間内で不均一に累積したスノーを、成形形状に対応する形態へと分散させるドライアイスナゲット製造装置。
【請求項15】
前記分散加圧部は、
前記加圧方向に凸である半球状に形成される、請求項14に記載のドライアイスナゲット製造装置。
【請求項16】
前記加圧端部は、
前記加圧方向に分散加圧部により加圧されて側面に移動されたスノーを前記加圧方向に加圧する、請求項14に記載のドライアイスナゲット製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液化二酸化炭素でもってドライアイスナゲットを製造するドライアイスナゲット製造装置、製造方法、及びこれにより製造されたドライアイスナゲットに関する。
【背景技術】
【0002】
一般にドライアイスとは、固体の二酸化炭素を意味し、多方面の冷却材として使用されている。ドライアイスは、昇華して大気圧の条件で気体に変化し得る。昇華点は、およそ氷点下78.5度である。このようなドライアイスは、ナゲット形態で製造されて冷却材として使用されるが、主に食品や医薬品を移動させる際、移動距離に応じて適量が、保管箱に、ともにパッキングされて移動される。
【0003】
このようなドライアイスは、主として、製造時にペレット状に製造された後、ペレットを2次的に再加工してドライアイスに圧縮成形することになる。このような製造工程を通じて製造されたドライアイスは、最小単位がペレットのサイズなので、圧縮されたペレットを再圧縮する過程にて、ペレットとペレットの間の空間がペレットで満たされにくい。これは、製造されたドライアイスの密度を低下させる結果につながり、ドライアイスの体積に比して昇華時間が相対的に短くなるという結果につながることになる。
【0004】
したがって、近年では、食べ物の配送や医薬品の配送効率などのために、流通過程で、より少ない体積のドライアイスが用いられることが好まれ、これに対応するためのドライアイス製造方法などが研究されているのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】大韓民国公開特許公報第2015-0117368号(A2015.10.20)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一実施例は、液化二酸化炭素を固形のドライアイスに直接に相変化させて製造されたドライアイスナゲットを提供することを目的とする。
【0007】
本発明の一実施例は、液化二酸化炭素を固形のドライアイスに直接に相変化させる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
液化二酸化炭素を噴射して、相変化したスノー状態の液化二酸化炭素を加圧することにより、ドライアイスを製造する、ドラアイスナゲット製造装置が提供される。
【0009】
上記に記載のドライアイスナゲット製造装置を介して製造される、ドライアイスナゲットが提供される。
【0010】
上記に記載のドライアイスナゲット製造装置を介してドライアイスナゲットを製造する方法が提供される。
【0011】
地面に固定されて上方に延長形成され、上方の側の端部に、上方と対向する支持プレートを含む支持ベースと、支持ベースが延長された方向に、支持ベースの延長表面に沿って往復移動が可能な第1のケースと、第1のケースが上方へと移動した際に互いに突き当てられて、気密が保持される圧縮空間を形成しており、液状二酸化炭素を圧縮空間に提供できるように、供給ラインに連結される供給孔が形成される第2のケースと、第2のケースを貫通して圧縮空間を往復できる加圧ピストンと、を含み、圧縮空間には、16bar~20barの範囲内で圧力が決められるように加圧ピストンが下降しうる。
【0012】
また、第2のケース及び支持ベースは固定されており、第1のケース及び加圧ピストンの往復運動により駆動されうる。
【0013】
また、第1のケースは、第2のケースと接する面に形成される溝、及び、溝に配置されるシーリング部を含み、第2のケースは、第1のケースと接する面に、シーリング部と対応する形状の金属材である突出部を含みうる。
【0014】
また、地面に固定されて上方に延長形成され、上方の側の端部に、上方と対向する支持プレートを含む支持ベースと、支持ベースが延長された方向に、支持ベースの延長表面に沿って往復移動が可能な第1のケースと、第1のケースが上方へと移動した際に、互いに突き当てられて、気密が保持される圧縮空間を形成しており、液状二酸化炭素を圧縮空間に提供できるように、供給ラインに連結される供給孔が形成される第2のケースと、第2のケースを貫通して圧縮空間を往復できる加圧ピストンと、を含み、圧縮空間内にて、加圧ピストンが支持プレートに接近し、液状二酸化炭素が加圧されるが、圧縮空間は、16bar~20barの範囲内で圧力が決められるように加圧ピストンが下降しうる。
【0015】
また、第2のケース及び支持ベースは固定されており、第1のケース及び加圧ピストンの往復運動により駆動されうる。
【0016】
また、第1のケースは、第2のケースと接する面に形成される溝、及び、溝に配置されるシーリング部を含み、第2のケースは、第1のケースと接する面に、シーリング部と対応する形状の金属材である突出部を含みうる。
【0017】
また、地面に固定支持される支持ベースの延長方向に沿って、第1のケースが上方に移動されて第2のケースと接する第1のケースの移動の段階と、第1のケースの移動により、第1のケースと第2のケースとが連通する内部に、気密状態が保持される圧縮空間形成段階と、圧縮空間形成段階で形成された圧縮空間に、液状二酸化炭素が注入される液状二酸化炭素注入段階と、液状二酸化炭素注入段階で注入された液状二酸化炭素については、第2のケースと連結された加圧ピストンが、支持ベースへの方向である加圧方向に移動されて液状二酸化炭素を加圧するようにする加圧段階と、加圧段階の後、加圧ピストンと第1のケースが復帰する復帰段階と、復帰段階の後、加圧された液状二酸化炭素が状態変化した、ドライアイスを排出させる排出段階と、を含み、圧縮空間内にて加圧ピストンが支持プレートに接近し、液状二酸化炭素が加圧されるにあたり、圧縮空間は、16bar~20barの範囲内で圧力が決められるように加圧ピストンが下降しうる。
【0018】
また、加圧ピストンの加圧力が支持ベースの方向に作用するとき、地面に固定された支持ベースの反作用により加圧力が支持されうる。
【0019】
また、第1のケース及び第2のケースを含み、第1のケースと第2のケースとの間の接触により内部に加圧空間が形成されるシリンダーと、シリンダー内にて第2のケースの側から第1のケースへと移動し、加圧空間を加圧するピストンと、含み、ピストンは、シリンダー内にて加圧方向と対向する加圧支持面を持つ固定プレートと、固定プレートと連結ピンとにより連結され、加圧方向へと移動できる上下可変部、及び、上下可変部の周りに位置し、加圧方向を基準にして側方に移動されて拡張可能である側方可変部を含む可変プレートと、固定プレートと可変プレートとの間にて、加圧方向に弾性変形される弾性体と、を含み、側方可変部は、シリンダーの内壁と接触される第1の連動部及び第2の連動部を含んでおり、加圧方向に移動されるに伴いシリンダーの内壁の幅が減少することから、加圧面積のが縮小し、第1の連動部と第2の連動部が上下可変部を加圧し、上下可変部は、側方可変部により加圧されると、加圧支持面の側へと弾性的に移動されうる。
【0020】
また、連結ピンは、一端が固定プレートと固定的に連結され、他端が、上下可変部と連結されるにあたり、上下可変部との間に、加圧方向に連結ピンが、予め決定された距離だけの遊び空間を形成して連結されうる。
【0021】
また、第1の連動部は、加圧方向への平面上で外側に対向する、上下可変部の少なくとも3つ以上の表面に、それぞれ対応する加圧方向から45度の範囲内で角度離隔される斜面を含み、第2の連動部は、上下可変部を中心にした上下可変部の周囲の側に、第1の連動部と、接触した状態で交互に配置されうる。
【0022】
第1のケースは、加圧方向にピストンが移動した際に、第2のケースの内側から側方へと拡張された状態の側方可変部が、第2のケースから第1のケースまで、シリンダーの内面に接触された状態を保持しつつ縮小されるようにするテーパー部を含みうる。
【0023】
また、シリンダーの外側から内側へと延長されるロッドと、シリンダーの内側に位置するロッドの一端部と結合され、シリンダー内に形成される第1の加圧区間から第2の加圧区間へと加圧方向に加圧し、シリンダーの内壁に接するように拡張形成される加圧プレートと、を含み、加圧プレートは、加圧方向に向かって凸に曲面形に形成される分散加圧部と、分散加圧部の端部の側でシリンダーの内壁に接し、加圧方向と対向する平面に形成される加圧端部と、を含むのであり、分散加圧部は、加圧プレートとスノーとの間の接触による加圧の前に、第2の加圧区間内で不均一に累積したスノーを、成形形状に対応する形態へと分散させうる。
【0024】
また、分散加圧部は、加圧方向に凸である半球状に形成されうる。
【0025】
加圧端部は、加圧方向に分散加圧部により加圧されて側面に移動されたスノーを加圧方向に加圧しうる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一実施例によれば、液化二酸化炭素を固形のドライアイスへと直接に相変化させて製造されたドライアイスナゲットを提供しうる。
【0027】
本発明の一実施例によれば、液化二酸化炭素を固形のドライアイスへと直接に相変化させる方法を提供しうる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】従来のペレットが押し出されることを示す図である。
図2】従来のペレットを圧縮してドライアイスを製造することを示す図である。
図3】従来のペレットを圧縮して製造されたドライアイスナゲットである。
図4】本発明の一実施例によるドライアイスを製造する手順を示すフローチャートである。
図5】本発明の一実施例によるドライアイスを製造することを示す概略図である。
図6】本発明の一実施例による液化二酸化炭素により製造されたドライアイスナゲットである。
図7】本発明の一実施例によるドライアイスナゲットと、従来の圧縮ペレットにより製造したドライアイスナゲットとの昇華率を試験したデータである。
図8】従来技術を示したドライアイス製造装置であって、図8(a)~図8(d)まで順次製造工程を示す図である。
図9】本発明の第1の態様の一実施例によるドライアイス製造装置が複数連結されたことを示す図である。
図10】本発明の第1の態様の一実施例による気密保持構造を示す図であって、図10(a)は、第1の気密保持構造である溝及びシーリング部を示す図であり、図10(b)は、第2の気密保持構造である突出部を示す図である。
図11】本発明の第1の態様の一実施例によるドライアイス製造装置を示す図であって、図11(a)は、第1のケースが復帰された状態を示す図であり、図11(b)は、第1のケースが上昇して圧縮空間を形成したことを示す図であり、図11(c)は、加圧ピストンが下降して液化二酸化炭素を加圧することを示す図である。
図12】本発明の第1の態様の一実施例による加圧時に、第1のケース及び第2のケースの内部を示す図である。
図13】本発明の第1の態様の一実施例によるドライアイスの製造方法を示すフローチャートである。
図14】本発明の第2の態様の一実施例によるドライアイス製造装置を示すもので、図14(a)は、第1のケースが上昇する前の原点にあることを示す図であり、図14(b)は、第1のケースが上昇してシリンダーの内部に加圧空間を形成したことを示す図であり、図14(c)は、ピストンが加圧方向に下降して加圧空間を加圧したことを示す図である。
図15】本発明の第2の態様の一実施例によるピストンの固定プレート及び可変プレートを示したものであって、図15(a)は、本発明の一実施例による可変プレートが縮小された状態を示す図であり、図15(b)は、本発明の一実施例による可変プレートが拡張された状態を示す図である。
図16】本発明の第2の態様の一実施例によるピストンの固定プレート及び可変プレートの切開したものを示したものであって、図16(a)は、本発明の一実施例による可変プレートが縮小された状態を切開した図面、図16(b)は、本発明の一実施例による可変プレートが拡張された状態を切開した図面である。
図17】本発明の第2の態様の一実施例によるシリンダーの内部で固定プレート及び可変プレートが区間別に下降する段階を示す図である。
図18】本発明の第3の態様の一実施例によるドライアイスナゲット製造装置を示したものであって、図18(a)は、第1のケース及び第2のケースが離隔された状態で原点に位置されたことを示す図であり、図18(b)は、第1のケースの上昇による第1のケースと第2のケースとの間の接触によりシリンダーが形成されたことを示す図であり、図18(c)は、シリンダー内でピストンが加圧方向に移動することを示す図である。
図19】本発明の第3の態様の一実施例によるピストンを示す図である。
図20】本発明の第3の態様の一実施例によるピストンが加圧方向に移動することを示す図である。
図21】本発明の第3の態様の一実施例にドライアイスナゲット製造装置により生成されたドライアイスナゲットを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を説明する。しかし、これは例示に過ぎず、本発明はこれに制限されるものではない。
【0030】
本発明の説明に当たっては、本発明に係る公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすることができると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。そして、後述する用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であり、これはユーザー、運用者の意図または慣例などによって異なり得る。したがって、その定義は、本明細書の全般にわたった内容に基づいてなされなければならない。
【0031】
本発明の技術的思想は、請求範囲により決定され、以下の実施例は、本発明の技術的思想を本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者に効率的に説明するための一つの手段に過ぎない。
【0032】
以下では、本発明の実施例であるドライアイスの製造に関連した装置及び方法に関する内容を含む。多様な実施例を説明するため、図1~7,図8~13,図14~17,図18~20
【0033】
図1は、従来のペレットA2aが押出されることを示す図であり、図2は、従来のペレットA2aを圧縮してドライアイスを製造することを示す図であり、図3は、従来のペレットA2aを圧縮して製造されたドライアイスナゲットA10である。
【0034】
図1図3を参照すると、従来のドライアイス製造方法は、二酸化炭素を予め決定された(predetermined)気圧及び温度などの環境にさらしてペレット状の固形の二酸化炭素に製造した後、これを2次的に成形してドライアイスを生産するものである。図1のように押出ヘッドA1を介して押出ペレットA2が製造されると、これをシリンダーA4に収容させてピストンA3で加圧することにより、ペレットA2a間の圧縮により成形されるドライアイスナゲットA10が製造される。
【0035】
このような製造工程を通じて製造されるドライアイスナゲットA10は、押出される過程で加圧成形が1次的に行われ、2次的にペレットA2a同士の間の加圧成形が行われる。このとき、加圧される最終的に加圧成形されるペレットA2aは、既に所定水準で加圧された状態であるため、密度が高く形成された状態であってもよい。したがって、さらに加圧を行うとしても、これにより圧縮成形されることは難しい。すなわち、圧縮成形のためには、より高い圧力の加圧力が求められるのであり、加圧を通じて圧縮成形される場合でも、最小粒子がペレットA2aのサイズなので、ペレットA2a同士の間には、空隙A12が形成され得る。
【0036】
さらに、ペレットA2aのサイズが一般に直径基準3mm以上で形成されることを考慮すると、圧縮ペレットA11同士の間に空隙A12が形成されるしかない条件が形成される。もちろん、これはペレットA2aが同じサイズの直方体であり、整列された状態で加圧された場合には、空隙A12が発生しないこともあり得るが、ペレットA2aは、押出過程で断面積が円形である形態で押し出すことが効果的なので、圧縮ペレットA11間の圧縮成形過程では、空隙A12の発生が避けられない。
【0037】
図4は、本発明の一実施例によるドライアイスを製造する手順を示すフローチャートであり、図5は、本発明の一実施例によるドライアイスを製造することを示す概略図である。
【0038】
図4を参照すると、本発明の液化二酸化炭素でドライアイスナゲットA10を製造する方法は、予め決定された内部空間が形成されたシリンダーA4の内部に液化二酸化炭素が噴射される噴射段階AS10、内部空間にて液化二酸化炭素が固形化されてシリンダーA4の下部に蓄積される固形化段階AS20、シリンダーA4の上部に位置するピストンA3が下降して予め決定された内部空間を加圧する加圧段階AS30、及び、ピストンA3により加圧された固形状態の液化二酸化炭素を圧縮成形する成形段階AS40を含んでもよい。
【0039】
ここで、固形化された液化二酸化炭素の粒度は、少なくとも1mm未満でありうる。好ましくは、図5に示された供給部A5のノズルに応じて、液化二酸化炭素は、粒度がマイクロメートル単位内で決められうる。もちろん、これに限定されるものではなく、ノズルの構造に応じて決められうるのであり、粒度が小さいほど好ましいが、少なくとも1mm未満の粒度を持ちうる。
【0040】
また、液化二酸化炭素が噴射される時点における予め決定された内部空間は、大気圧状態でありうる。大気圧状態に噴射された液化二酸化炭素は、シリンダーA7の内部の温度を低下させうる。この際、ピストンA6の下降により、固形化された液状二酸化炭素は、圧縮がなされうる。すなわち、低温高圧状態にさらされて、ドライアイスナゲットA10が形成されうるのである。
【0041】
このような工程により製造されたドライアイスナゲットA100は、粒度のサイズが小さく、最初の圧縮が行われる状態であるため、より堅く圧縮されてスノーA100aレベルで固形化された粒度間の空隙A12は、発生しないのでありうる。すなわち、質量に対して体積が低く密度が高く形成されるのでありうる。密度が高く形成される本発明のドライアイスナゲットA100(図6参照)は、空隙A12がなく、空気中に露出される表面積が狭く、昇華速度が遅く進行されるのでありうる。これにより、より長い時間、冷却を行うことができるドライアイスを製造しうる。
【0042】
図7は、本発明の一実施例によるドライアイスナゲットA100と、従来の圧縮ペレットA11により製造したドライアイスナゲットA10との昇華率を試験したデータであって、これを参照すると、第1の昇華区間AV1、F1から第2の昇華区間AV2、F2へと進むにつれて、ドライアイスナゲットA10、100は、昇華が進み得る。ここで、本発明と従来のペレットA2aを圧縮して製造したドライアイスナゲットA10、100の間の差は、昇華速度にあり、これは前述の空隙A12の存在の有無にある。本発明のドライアイスナゲットA100の昇華区間は、第1の昇華区間AV1よりも第2の昇華区間AV2の傾きが緩やかになることが確認できる。これは空隙が存在せず、図6のような立方体状にドライアイスナゲットA100が製造される場合に、昇華されるほど表面積が減少することから昇華速度が遅くなりうる。
【0043】
これに対して、ペレットA2aを圧縮して製造されたドライアイスナゲットA10は、第1の昇華区間AF1よりも第2の昇華区間AF2の傾きが、より大きくなるのであり、これは昇華速度が加速化されることを意味する。これは、空隙A12を通じて大気に露出されたドライアイスナゲットA10が昇華されるとともに、露出表面積が増加して昇華速度が次第に速くなることを意味し、完全に昇華される直前には、体積自体が減少して露出表面積が減少するため、昇華速度が低くなるということが分かる。
【0044】
このような昇華傾向及び持続時間を考慮すると、本発明の一実施例である、液化二酸化炭素でドライアイスナゲットA100を製造する方法は、より効果的な冷却機能を行うことができる高密度のドライアイスナゲットA100を生産できるものである。
【0045】
図8は、従来技術を示したドライアイス製造装置B10で、図8(a)~図8(d)まで順次行われる製造工程を示す図である。
【0046】
図8(a)~図8(d)を参照すると、従来のドライアイス製造装置B10は、圧縮空間BPが形成されるシリンダーB1、前記シリンダーB1の下に位置してドライアイスが成形される成形板B2、及び、成形板B2を支持する支持端B3から構成される。これは、成形板B2がシリンダーB1の下部から上方に移動してシリンダーB1と接触した後、シリンダーB1内の加圧部材B1aが下降してドライアイスを生成する装置である。ここで、加圧部材B1aは、シリンダーB1内の圧力を増加させるとともに下降するので、圧力は、シリンダーB1内にて全方向に増加されうる。側方には、シリンダーB1の内壁が位置して相対的に高い強度で支持されうるのであり、上方には下降する加圧部材B1aが位置するため、加圧部材B1aが出力可能な圧力までを伝えることができる。しかし、加圧部材B1aの出力可能な圧力以上を、成形板B2が押し動かされずに支持可能であってこそ、出力を完全にドライアイスの圧縮に伝えることができる。
【0047】
前記成形板B2は、上方に移動してシリンダーB1と接触するため、上下方向には移動が可能である。これは、上方に移動した分だけ、加圧部材B1aから加圧される荷重により、加圧中に再び下方に押し動かされることが発生し得るものである。ここで、押し動かされるとは、加圧部材B1aから出力される加圧力を、圧力が加わる方向に緩衝する効果を示すのであることから、目的とする出力は、ドライアイスに伝えることができなくなり、密度が目的とする数値より低く製造されたために、ドライアイスの気化率は、予想よりも増加することになる。すなわち、このような装置、及び装置による工程は、製造されたドライアイスの短い寿命を誘発することになる。
【0048】
図9は、本発明の第1の態様の一実施例によるドライアイス製造装置B10が複数連結されたものであり、説明の便宜のために、一部が切開された状態を示す図である。
【0049】
図9を参照すると、ドライアイス製造装置B10は、ドライアイスの生産量を増大させるために、複数の装置を相互に連結して駆動しうる。本例示では、そのような実施例を開示したものであり、独立して駆動できることはもちろんである。
【0050】
本発明の一実施例であるドライアイス装置は、支持ベースB100、第1のケースB200、第2のケースB300及び加圧ピストンB400を含んでもよい。具体的には、支持ベースB100は、地面に固定されうる。地面に固定されるという意味は、加圧ピストンB400から圧力が伝達されても、前記圧力により移動されるのではなく、固定されることを意味するものである。例えば、加圧ピストンB400が上側から下方へと支持ベースB100を加圧する場合、加圧方向BDに押し動かされることが発生して圧力を緩和させるなどの現象が起こらないことを意味する。加圧ピストンB400は、地面に固定されて地面から上方へと延長された形態であってもよい。上方へと延長された支持ベースB100は、上面にてドライアイスが成形されうる。
【0051】
そして、第1のケースB200は、支持ベースB100の延長された側面に沿って上方へと移動されうる。具体的には、上方へと移動した後、予め決定された工程の遂行が行われ、元に復帰可能なものであり、復帰時には、支持ベースB100の上面よりも高く位置しないようにする。第1のケースB200は、上方へと移動して第2のケースB300と接触しうる。第1のケースB200と第2のケースB300の接触により、第1のケースB200と第2のケースB300との内部空間が連通し、前記内部空間は、圧縮対象空間となり得る。
【0052】
前記第1のケースB200が上方に移動して第2のケースB300と接触するとともに圧縮空間BPを形成し、圧縮空間BPは、加圧ピストンB400の下降により加圧されて圧縮されうる。もちろん、加圧ピストンB400の下降の前に、液状二酸化炭素の注入が行われうる。液状二酸化炭素の注入は、第2のケースB300に設けられた供給孔B301により行われうる。未図示の供給ラインは、供給孔B301と連結されて液状二酸化炭素を提供しうる。
【0053】
ここで、加圧ピストンB400の加圧は、図示された加圧方向BDで行われうるが、加圧ピストンB400の加圧面の面積は、支持ベースB100の上面の面積と同一でありうる。また、前記加圧方向BDへの加圧は、支持ベースB100を下方へと加圧しうる。ここで、前述のように、支持ベースB100は、地面に固定されていることから、前記下方への加圧により、押し動かされるような移動が発生しない。これにより、加圧ピストンB400による加圧力は、出力の分だけドライアイスを成形するのに使用されることになる。このような工程のために高圧の条件を組成しなければならず、高圧の条件でも気密を保持する必要がある。したがって、第1のケースB200と第2のケースB300とが互いに接する部分には、気密保持構造が備えられ得る。気密保持構造は、第1のケースB200の側に設けられた第1の気密保持構造aと、第2のケースB300の側に設けられた第2の気密保持構造bを含み、これらの接触により気密状態をより効果的に保持できる。具体的には、以下の図10を通じて説明する。
【0054】
図10は、本発明の第1の態様の一実施例による気密保持構造を示す図であって、図10(a)は、第1の気密保持構造aである溝B210及びシーリング部B220を示す図面であり、図10(b)は、第2の気密保持構造bである突出部B320を示す図である。
【0055】
図10(a)を参照すると、支持ベースB100の上面は、すなわち成形部B110でありうる。成形部B110は、ドライアイスが製造されて、据え付けられるように置かれる場所であり、地面に固定された支持ベースB100の最上段部でありうる。支持ベースB100の延長方向に沿って、第1のケースB200が上方へと移動して第2のケースB300と接触する。ここで、接触される第1のケースB200の側の第1の気密保持構造aは、シーリング部B220であってもよい。
【0056】
前記シーリング部B220は、第1のケースB200に形成された溝B210に挟まれた状態で配置されてもよい。溝B210は、逆T字状に形成されてシーリング部B220の離脱を防止しうる。シーリング部B220は、低温にさらされやすく、加圧を繰り返して受けることになるため、低温加圧に有利な素材となり得る。例えば、Polytetrafluoroethylene(BPTFE)であってもよい。
【0057】
一方、前記シーリング部B220に対応する第2の気密保持構造bは、第1のケースB200に形成された突出部B320であってもよい。突出部B320は、第1のケースB200と互いに対向する第2のケースB300の一面に形成されてシーリング部B220と対応するように形成されてもよい。
【0058】
ここで、シーリング部B220と突出部B320との間の接触状態の保持による気密状態の保持は、加圧ピストンB400の下降位置が第1のケースB200と第2のケースB300との間の接触する位置よりも上側にあるときに機能することができる。すなわち、加圧ピストンB400の加圧過程において、加圧ピストンB400の下降位置が低いほど圧力が増加するため、気密状態を保持できる圧力条件の限界点を考慮して設計されてもよい。例えば、気密状態の保持能力に応じて第1のケースB200の上昇高さBHを調整して設計してもよい。
【0059】
図11は、本発明の第1の態様の一実施例によるドライアイス製造装置B10を示す図であって、図11(a)は、第1のケースB200が復帰された状態を示す図であり、図11(b)は、第1のケースB200が上昇して圧縮空間BPを形成したことを示す図であり、図11(c)は、加圧ピストンB400が下降して液化二酸化炭素を加圧することを示す図である。
【0060】
図11(a)は、第1のケースB200と第2のケースの接触面とが互いに対向するように配置された復帰状態であってもよい。また、加圧ピストンB400の加圧面と、支持ベースB100の上面とが互いに対向するように配置されうる。このような構造は、垂直方向への運動により形成されるため、移動軸が一つの軸上で駆動が可能である。すなわち、水平方向への移動がなく、地面に固定された支持ベースB100にて上方から加圧されるため、装置の構成及び工程が図1に示された従来技術よりも簡素でドライアイスの製造において効率的である。
【0061】
図11(b)及び図11(c)を参照すると、第1のケースB200が上昇して第2のケースB300と連通する内部に気密空間(図11(b)では、圧縮空間BP)を形成して注入された液状二酸化炭素を加圧してもよい。気密空間が形成された状態で支持ベースB100の上面である成形部B110は、シーリング部B220より低く位置しうる。このような構造は、加圧ピストンB400が下降するほど、ますます高圧が形成され、最大の高圧(例えば、16~20barの圧力範囲)にて、シーリングに依存して気密状態を保持するのではなく、下降する加圧ピストンB400の出力に依存しうる。これは図12により具体的に説明できる。
【0062】
図12は、本発明の第1の態様の一実施例による加圧時における、第1のケースB200及び第2のケースB300の内部を示す図である。
【0063】
図12を参照すると、第1のケースB200及び第2のケースB300は、第1のケースB200の上昇により、互いに接触した状態で連通された内部に気密空間を形成しうるのであり、前記気密空間に、液状二酸化炭素が第2のケースB300を介して注入されうる。前記気密空間は、加圧ピストンB400が下降するとともに高圧状態に変更されうる。予め決定された高圧状態になった圧縮空間BPには、固形のドライアイスが形成されうる。ここで、気密状態にて高圧を受容するためにシーリング部B220に依存せず、第1のケースB200の内部の構造に依存しうる。すなわち、高圧の環境が作り出される位置に到達した加圧ピストンB400は、第1のケースB200の側に移動された状態でありうる。ここで、高圧は、予め決定された最大圧力の80%以上に該当する圧力で第1のケースB200の側へと加圧ピストンB400が移動された状態であってもよい。
【0064】
このような構造は、前記高圧状態のとき、圧縮空間BP内に露出される面は、第1のケースB200、加圧ピストンB400及び支持ベースB100の上面(B成形部B110)であってもよい。すなわち、第1のケースB200及び第2のケースB300が接触した接触部B150は、第1のケースB200が上昇した高さにより予め決定された上昇高さBHに位置し、加圧プレートは、接触部B150より下方に位置した状態で最大圧力の80%以上が形成されうる。これにより圧縮空間BPでは、液状二酸化炭素が固形化されてドライアイスになりうる。
【0065】
図13は、本発明の第1の態様の一実施例によるドライアイスの製造方法を示すフローチャートである。図13を参照すると、ドライアイスの製造方法は、第1のケース移動段階BS10、圧縮空間形成段階BS20、液状二酸化炭素注入段階BS30、液状二酸化炭素加圧段階BS40、復帰段階BS50、及びドライアイス排出段階BS60を含みうる。
【0066】
具体的には、第1のケースの移動の段階BS10では、垂直方向に第1のケースB200の上昇が行われる。第1のケースB200の垂直方向への上昇は、支持ベースB100の延長方向に沿って上昇するものである。第1のケースB200の移動により、第1のケースB200は、上方に位置する第2のケースB300と接触されうる。第2のケースB300と接触された第1のケースB200は、連通された内部に気密空間を形成しうる。前記気密空間は、圧縮が行われる空間である。
【0067】
第1のケースB200が上昇すると、圧縮空間BP形成段階が行われるのであり、圧縮空間BPが形成されると、液状二酸化炭素が第2のケースB300を介して前記圧縮空間BP内に注入される液状二酸化炭素注入段階が行われうる。液状二酸化炭素が注入されると、加圧ピストンB400の下降により液状二酸化炭素加圧段階BS40が行われる。加圧された液状二酸化炭素は、固形のドライアイスに製造されうる。ドライアイスが加圧により成形された後には、加圧ピストンB400及び第1のケースB200は、移動前の状態に復帰されうる。復帰段階BS50が完了すると、ドライアイス排出段階が行われることにより、ドライアイスの収集が行われうる。
【0068】
図14は、本発明の第2の態様の一実施例によるドライアイス製造装置を示したものであって、図14(a)は、第1のケースC110が上昇する前の原点にあることを示す図であり、図14(b)は、第1のケースC110が上昇してシリンダーC100の内部に加圧空間CPを形成したことを示す図であり、図14(c)は、ピストンC200が加圧方向に下降して加圧空間CPを加圧したことを示す図である。
【0069】
図14(a)~図14(c)を参照すると、本発明の一実施例によるドライアイス製造装置は、シリンダーC100及びピストンC200を含む。具体的には、シリンダーC100は、第1のケースC110及び第2のケースC120を含む。第1のケースC110及び第2のケースC120は、原点に位置した状態にて、互いに離隔されうる。第1のケースC110及び第2のケースC120のうちの1つ以上の移動により、第1のケースC110及び第2のケースC120は、互いに接することができ、互いに接した状態では、シリンダーC100の内部空間を形成できる。前記内部空間は、加圧空間CPになりうる。加圧空間CPは、第2のシリンダーC100の側に位置したピストンC200の移動により加圧されて圧力が増加されうる。すなわち、シリンダーC100の内部に前記加圧空間CPが形成されると、ピストンC200が加圧空間CPに移動するとともに加圧空間CP内の容積が減少し、減少した容積では、相対的に圧力が増加することになる。
【0070】
ここで、増加した圧力は、16bar~20barの範囲で決められうる。前記圧力範囲内でドライアイスが形成されうる。もちろん、ドライアイスの形成は、液状二酸化炭素が注入された状態で、ピストンC200が加圧空間CPを加圧することにより行われてもよい。液状二酸化炭素の注入は、第2のケースC120の一側に形成された供給孔を介して注入されるのでもよい。供給孔は、ピストンC200が加圧空間CPを加圧する前の状態で加圧空間CPに対向する面に形成されうる。もちろん、ピストンC200が圧力空間の側へと加圧する過程において、供給孔は、圧力空間側から露出されずに気密の保持が行われてもよい。
【0071】
また、本発明の第2の態様の一実施例によるドライアイス製造装置は、このようなメカニズムを介して液状二酸化炭素に相対的に高圧を提供するため、構造的に予め決定された圧力を超える時点は、第1のケーシングの内側に少なくともピストンC200(以下の可変プレートC220)の一部が位置された状態になるようにする。また、第1のケーシングの内部には、加圧方向へピストンC200の移動が進むにつれて通過断面積が狭くなる構造を含む。
【0072】
前述の構造を説明するため、以下の図15図17により説明し、まず、前記通過断面積が狭くなることにより、ピストンC200の一部が可変される構造で対応できるが、これに対する具体的な説明は、以下で説明する。
【0073】
図15は、本発明の第2の態様の一実施例によるピストンC200の固定プレートC210及び可変プレートC220を示したものであって、図15(a)は、本発明の一実施例による可変プレートC220が縮小された状態を示す図であり、図15(b)は、本発明の一実施例による可変プレートC220が拡張された状態を示す図である。
【0074】
図15(a)及び図15(b)を参照すると、ピストンC200は、固定プレートC210、可変プレートC220、及び弾性体C300を含む。もちろん、固定プレートC210を介して加圧方向に加圧力を伝達するロッドが、固定プレートC210と連結されるが、前記ロッドに該当する構成は自明な構成であるため、図示せず、以下では、固定プレートC210及び可変プレートC220に対して説明し、これをピストンC200と称する。
【0075】
図示されたピストンC200は、ドライアイス製造装置に位置した状態を基準にして、製造装置が駆動される前の原点状態であるときには、可変プレートC220が拡張された状態を示したものでありうる。ピストンC200が加圧されながら第1のケースC110の内側を通過する過程で、可変プレートC220は、縮小されうる。ここで、拡張及び縮小は、加圧方向を基準に側方への拡張及び縮小でありうる。すなわち、加圧過程における加圧面積の拡張及び縮小を意味する。
【0076】
一方、固定プレートC210は、加圧方向に可変プレートC220を支持及び加圧する機能を行う。可変プレートC220は、固定プレートC210から見て加圧方向に位置し、固定プレートC210の加圧支持面C211と互いに対向するように配置されうる。可変プレートC220は、加圧状態に応じて、一部が固定プレートC210から離隔または接触される。
【0077】
具体的には、可変プレートC220は、上下可変部C221及び側方可変部C222を含む。上下可変部C221は、固定プレートC210との間に弾性体C300を介在した状態で配置されてもよい。ここで、弾性体C300は、一端が加圧支持面C211側と連結され、他端が上下可変部C221と連結されてもよい。弾性体C300は、少なくとも加圧方向、すなわち、前記一端及び他端を結ぶ方向に弾性変形されうる。これに伴い、弾性体C300から発生する弾性力が、加圧支持面C211と上下可変部C221に伝達されることになる。固定支持部は、前記ロッド(C未図示)に固定されて相対的な移動が拘束されており、弾性力による作用は、上下可変部C221に発現される。
【0078】
弾性体C300は、固定プレートC210に予め決定された深さだけ挿入された状態で位置されうる。したがって、加圧方向の反対方向に、弾性体C300の弾性力を超える力が発生する場合、弾性体C300は、固定プレートC210内に収縮し、上下可変部C221は、加圧支持面C211に接触しうる。すなわち、弾性体C300の一端から他端へ、または他端から一端への方向に加えられる力により、上下可変部C221は、加圧支持面C211との接触または離隔が決められうる。
【0079】
一方、可変プレートC220の側方可変部C222は、第1の連動部C225及び第2の連動部C226を含んでもよい。前記第1の連動部C225は、上下可変部C221から側方に向かう面の側に位置し、上下可変部C221との面接触を保持する状態でありうるのであり、第2の連動部C226は、少なくとも第1の連動部C225との面接触を保持し、第1の連動部C225の側方への移動に連動して他の側方へと移動されうる。ここでの連動は、加圧方向または加圧方向の逆方向へと外力が加わって移動される過程で、各構成が互いに斜面接触することによる連動でありうる。すなわち、加圧方向及び加圧方向の逆方向に力が加わると、加圧方向にはもちろんのこと、加圧方向を基準に側方にも移動が発生するのである。ここで、前記側方への移動により、加圧面積の拡張及び縮小がなされる。
【0080】
さらに、前記第1の連動部C225、第2の連動部C226及び上下可変部C221は、互いに面接触により接触してもよい。面接触によりなされた接触関係は、加圧空間CPへの気密を保持するためである。図示されたピストンC200の例に限定されず、第2の連動部C226と上下可変部C221との間の接触は、平面または曲面を含む面接触により接触が可能であってもよく、平面である場合、接触面の幅が加圧方向に沿って同一に形成され、曲面である場合に半径または曲率が加圧方向に沿って同一に保持されてもよい。
【0081】
そして、固定プレートC210は、弾性体C300を介して可変プレートC220と重ねられて配置されうるのであり、この過程で弾性体C300により互いに固定されてもよいが、連結ピンC10により連結されてもよい。連結ピンC10は、一端が固定プレートC210の側には固定されて連結され、可変プレートC220の側の他端には遊び空間C11が形成されて遊動的な状態で連結されうる。これに関連して、以下の図16を通じて後述する。
【0082】
図16は、本発明の第2の態様の一実施例によるピストンC200の固定プレートC210及び可変プレートC220を切開したものを示したものであって、図16(a)は、本発明の一実施例による可変プレートC220が縮小された状態を切開した図面であり、図16(b)は、本発明の一実施例による可変プレートC220が拡張された状態を切開した図である。
【0083】
図16(a)及び図16(b)を参照すると、連結ピンC10は、上下可変部C221をピストンC200がシリンダーC100の内部で往復する過程にて牽引するため、固定プレートC210から可変プレートC220が連結されるようにする。ただし、可変プレートC220は、上下及び側方へとパートごとに移動されるので、移動距離を収容するための遊び空間C11が求められうる。ここで、遊び空間C11は、連結ピンC10が連結される側に形成されうる。図示したように、連結ピンC10の一端は、固定プレートC210と連結され、他端が上下可変部C221と連結されるとするとき、前記他端は、連結ピンC10が一端から他端に延びる区間より拡張された形態でありうる。このような形態により、上下可変部C221が牽引されうる。また、前記拡張された空間は、上下可変部C221が加圧方向または加圧方向の逆方向に可変されるとき、可変される区間の分だけ遊び空間C11が備えられ、連結ピンC10は、遊び空間C11内で可変時に移動され、可変軌跡を収容しうる。
【0084】
前述のピストンC200は、角が丸い四角形を例示したが、第1の連動部C225に対応するパーツが3つ以上備えられた形態であれば変形実施も可能である。ここで、第1の連動部C225に対応するパーツとは、直線状を呈している構成が求められるものであり、これは連動メカニズムが斜面に沿った運動方向の転換によるものであるからである。したがって、変形可能な例としては、角が丸い三角形、三角形、角が丸い五角形、五角形などの変形実施例が可能である。
【0085】
また、前記斜面の角度は、加圧方向を基準にして45度の角度離隔範囲内で行われることが好ましい。これは離隔角度の範囲が45度を超えると、側方への運動が伝達されることにおいて相対的に大きなエネルギーが求められ、これはそれ自体で抵抗となるため、ドライアイスに伝達する加圧力が失われる要因となる。したがって、45度の角度離隔の範囲内で決められるが、可変プレートC220の拡張及び縮小の範囲に対応するように決められうるのであり、これには、斜面の長さ、すなわち、可変プレートC220の厚さも影響を及ぼすことになる。前述の条件の組み合わせにより、ドライアイスに伝達される加圧力が、可変プレートC220の可変により最小限に失われるように決められることが好ましい。
【0086】
また、第2の連動部C226は、加圧支持面C211との接触を保持してもよい。接触の保持には、磁力による保持、または、長孔と長孔にガイドされるガイドピンなどが適用されうる。長孔及びガイドピンが採用される場合、第2の連動部C226が拡張される方向に、加圧支持面C211に対向する第2の連動部C226の一面に非貫通長孔が形成されるとともに、加圧支持面C211から突出形成されるか、または別途の部材の結合により長孔に挿入されて、長孔が形成された方向にガイドされるガイドピンが備えられうる。
【0087】
図17は、本発明の第2の態様の一実施例による、シリンダーC100の内部で固定プレートC210及び可変プレートが、区間ごとに下降する段階を示す図である。
【0088】
図17を参照すると、シリンダーC100は、拡張区間、進入区間CS2、可変区間CS3及び縮小区間CS4を含む。ここで、拡張区間は、第2のケースC120内に形成される区間で、可変プレートC220が拡張された状態でピストンC200の加圧が行われる区間である。進入区間CS2は、第1のケースC110に形成される区間で、第1のケースC110と第2のケースC120とが互いに当接する部分に備えられ得る。可変区間CS3は、可変プレートC220が縮小される区間であり、加圧方向に行くほど狭くなるように形成される。そして、縮小区間CS4は、可変プレートC220が縮小された状態を意味し、可変プレートC220とドライアイスが接触してドライアイスの成形が行われる区間となりうる。
【0089】
具体的には、拡張区間におけるピストンC200は、液状二酸化炭素がシリンダーC100の内部に供給された後、加圧方向に移動されうる。拡張区間では、加圧過程で相対的に低い圧力が発生するため、ピストンC200に含まれた弾性体C300は、収縮されないか、または収縮の程度が微々たるのでありうる。もちろん、弾性体C300の弾性力は、シリンダーC100の内部で発生させようとする圧力に対応するように形成され、例えば、圧力により圧力空間の圧力により収縮されることよりは、可変区間CS3のテーパー部C111により収縮されるように弾性力が決められうる。したがって、ピストンC200は、拡張区間では、弾性力により上下可変部C221及び加圧支持面C211が互いに離隔された状態で加圧方向に向かって移動されうる。
【0090】
そして、拡張区間を経て進入区間CS2に進入すると、ここから圧力が相対的に高圧に増加することになる。これは、第1のケースC110と第2のケースC120が接する部分を介して気密の保持が困難になり得る点を考慮した設計であり、予め決定された圧力を超える時点について、進入区間CS2から形成されるものと決めることができる。前記予め決定された圧力は、シリンダーC100内で発生する最高圧力と、最高圧力の1/3となる圧力との間で決められうる。すなわち、進入区間CS2では、前記予め決定された圧力が形成される区間となりうる。
【0091】
また、可変区間CS3は、可変プレートC220の縮小が行われる区間である。可変プレートC220の縮小される可変は、シリンダーC100内の圧力増加による可変ではなく、第1のケースC110の内壁が狭くなることにより、加圧方向にピストンC200が移動されるとともに、側面から加圧されて可変されるものである。すなわち、加圧方向に移動されるピストンC200によりシリンダーC100の内面に接触している可変プレートC220は、テーパー部C111により側面から加圧されうるのであり、ここで発生した加圧力は、第1の連動部C225及び第2の連動部C226を上下可変部C221へと側方から加圧してもよい。
【0092】
前記第1の連動部C225及び第2の連動部C226を含む側方可変部C222は、上下可変部C221と斜面で接触された状態であるので、上下可変部C221の周方向に第1の連動部C225及び第2の連動部C226が交互に配置された側方可変部C222は、上下可変部C221を、加圧方向の逆方向に移動させることができる。ここで、加圧方向の逆方向に移動させる力は、弾性体C300の弾性復元力より大きく、上下可変部C221を加圧支持面C211に密着させることができる。これにより、上下可変部C221は、加圧支持面C211に接触し、側方可変部C222は、縮小されることにより、可変プレートC220の加圧方向への加圧面が縮小されうる。
【0093】
次に、可変区間CS3を通過した時点では、縮小された可変プレートC220の状態となり、縮小された状態の可変プレートC220は、縮小区間CS4で残りの加圧区間に向かって移動されるとともに加圧することができる。このときは、ドライアイスが製造される状況なので、ドライアイスと接触してドライアイスの成形を図ることができる。加圧が完了してドライアイスの生成が行われると、ドライアイス製造装置は、原点に戻ることができる。ドライアイスが排出されるように、第1のケースC110は、ドライアイスの高さよりも低い地点まで下降されてもよい。
【0094】
以下で説明する本発明の第3の態様の一実施例である曲面形加圧面を持つピストンD200は、加圧面が凸である曲面形に形成され、加圧時にスノーD10の均一な分配が行われうるのであり、均一なスノーD10の分配は、ピストンD200による圧着成形過程で均一な密度のドライアイスナゲットD11に製造され得る。すなわち、曲面形の加圧面の形状は、均一なスノーD10の分配を誘導し、加圧時に、ドライアイスナゲットD11についての全体的に均一な密度を備えられるようにする。
【0095】
図18は、本発明の第3の態様の一実施例によるドライアイスナゲットD11の製造装置を示したものであって、図18(a)は、第1のケースD110と第2のケースD120とが離隔された状態で原点に位置されたことを示す図であり、図18(b)は、第1のケースD110の上昇で、第1のケースD110と第2のケースD120との間の接触によりシリンダーD100が形成されたことを示す図であり、図18(c)は、シリンダーD100内でピストンD200が加圧方向に移動することを示す図である。
【0096】
図18(a)~図18(c)を参照すると、本発明の一実施例によるドライアイスナゲットD11の製造装置は、シリンダーD100及びピストンD200を含む。具体的には、シリンダーD100は、第1のケースD110及び第2のケースD120を含む。第1のケースD110及び第2のケースD120は、原点に位置された状態で互いに離隔されてもよい。第1のケースD110及び第2のケースD120のうちの1つ以上の移動により第1のケースD110及び第2のケースD120は、互いに接しうるのであり、互いに接した状態では、シリンダーD100の内部空間を形成しうる。前記内部空間は、加圧空間DPになりうる。加圧空間DPは、第2のシリンダーD100の側に位置されたピストンD200の移動により加圧されて圧力が増加されてうる。すなわち、シリンダーD100の内部に前記加圧空間DPが形成されると、ピストンD200が加圧空間DPに移動するとともに加圧空間DPの容積が減少し、減少した容積は、相対的に圧力が増加することになる。
【0097】
ここで、増加した圧力は、16bar~20barの範囲で決められうる。前記圧力範囲内でドライアイスが形成されうる。もちろん、ドライアイスの形成は、液状二酸化炭素またはスノーD10が注入された状態で、ピストンD200が加圧空間DPを加圧することにより行われてもよい。液状二酸化炭素またはスノーD10の注入は、第2のケースD120の一側に形成された供給孔を介して注入されうる。
【0098】
ここで、液状二酸化炭素の場合には、水平面をなして比較的均一に収容されるが、スノーD10の場合には、固形粒子からなり水平面をなすなどの比較的均等に累積されることが難しく、一部に累積量が相対的に多い部分が発生しうる。累積量の多い部分が平面である加圧面により加圧方向に加圧されると、相対的に累積量の少ない部分が圧着された部分よりも密度が高く形成され、累積量が少ない部分は、密度が低く形成される。このような累積量による不均一な密度は、製造されたドライアイスの持続速度を低下させる要因となる。
【0099】
このような点を克服するため、以下で説明するピストンD200の場合、加圧面が曲面で形成され、スノーD10との接触時に不均一に累積量が形成されたスノーD10を比較的均等にすると同時に圧着することが可能である。
【0100】
図19は、本発明の第3の態様の一実施例によるピストンD200を示す図である。
【0101】
図19を参照すると、ピストンD200は、ロッドD201及びロッドD201の一端と結合された加圧プレートD210を含む。加圧プレートD210は、加圧面に分散加圧部D211及び加圧端部D212を含む。分散加圧部D211は、曲面に形成された表面であり、加圧方向へと凸に形成されうる。例示は、加圧方向を基準に横方向に曲面が形成された形態であるが、加圧面の曲部は、これに限定されず、半球状に凸な形状など加圧方向に凸な曲部が形成されたタイプであれば、形状に制限はない。もちろん、好ましくは、図示されたように平面を曲げたタイプの加圧面であってもよい。
【0102】
このような形状は、凸形状により加圧方向に最も出ている地点が加圧時にスノーD10に先に届く可能性が高く、スノーD10は、曲面の分散加圧部D211により周辺部D11dに押されて分散されうる。分散及び加圧方向は、分散加圧部D211の曲率が大きいほど分散量が増加されうる。このようであると、スノーD10の分散方向が、曲面から垂直な方向にスノーD10を押し出して、分散加圧部D211の最も突出した地点から両側へとスノーD10を分散させることができる。もちろん、これは図示された例示による説明であり、分散加圧部D211が、曲部を含む半球状をなすように凸に設けられた場合には、分散方向に最も突出した地点から放射状にスノーD10を分散させることができる。
【0103】
すなわち、スノーD10を分散させるための一つの構造としての分散加圧部D211は、曲部を含むことを前提として形状の変更がある場合にも、前記最も突出した地点は、加圧面の中心に位置されることが好ましく、中心から両側または放射状などの前記中心の周辺部D11dにスノーD10を分散させることができる。
【0104】
前述のスノーD10が分散される過程を介してスノーD10の分散が行われると、ピストンD200の持続的な加圧方向への加圧が、分散されたスノーD10を加圧させうる。これは接触による圧着となり、スノーD10は、密度が増加すると同時に成形されうる。
【0105】
すなわち、ピストンD200の加圧部のうちの曲面形状を持つ分散加圧部D211は、スノーD10の分散から加圧まで行うことにより、均一な密度のドライアイスナゲットD11を製造しうる。
【0106】
図20は、本発明の第3の態様の一実施例によるピストンD200が加圧方向に移動することを示す図である。
【0107】
図20を参照すると、ピストンD200は、第1の加圧区間DS1を通過して第2の加圧区間DS2に移動されうる。ピストンD200の移動前にスノーD10の供給が行われた状態である可能性があるので、スノーD10には、ピストンD200の移動により増加される圧力が伝達されうる。ピストンD200は、第1のシリンダーD100の内側に形成される第1の加圧区間DS1を経由し、第1のシリンダーD100の内側に形成される第2の加圧区間DS2を通じてスノーD10を加圧しうる。
【0108】
一方、スノーD10は、シリンダーD100の内部に提供された後、レベリングのような別途の工程が行われるものではないので、提供されたスノーD10は、蓄積された量が支持台D300上で、部分ごとにそれぞれ異なりうる。それぞれ累積量が異なるスノーD10は、加圧プレートD210により加圧されると、累積量が多い部分は高密度で形成され、累積量が少ない部分は低密度で形成され、低密度で形成された部分が、相対的に気化率が高いことから、不均一に気化しうるのであり、これは、全体的なドライアイスナゲットD11の気化速度を促進する原因となり得る。
【0109】
これを防止するため、スノーD10を分散させることができる曲面の分散加圧部D211を設け、分散加圧部D211が圧力を増加させ、スノーD10との接触によりスノーD10の不均一な蓄積状態を分散させることにより、成形形状に対応する形態でスノーD10を分散させることができる。これは、分散加圧部D211の接触によるスノーD10の圧着成形を通じて、密度が均一なドライアイスナゲットD11を製造できる前処理の一種になる。これは、加圧プレートD210の分散加圧部D211が行うものである。
【0110】
さらに、加圧端部D212は、分散加圧部D211から見て少なくとも両端に位置し、分散加圧部D211が半球状に突出した場合には、加圧端部D212が、リング状に形成されうる。すなわち、形状については、前述の条件を満たす以上、特定の形状に限定されるのではない。
【0111】
加圧端部D212は、分散加圧部D211により、側面に分散されたスノーD10が、より効果的に固まるように平面に形成され、加圧方向と平行な方向に形成されてもよい。これは、分散加圧部D211により側面に移動されるスノーD10が、加圧断面が加圧される領域へと移動する前に、加圧端部D212側では、加圧が行われている状態となるので、移動されるスノーD10は、相対的に密度の高い加圧端部D212の進行方向には進入できない。すなわち、スノーD10は、分散加圧部D211により加圧されるが、分散加圧部D211の加圧方向の前側に位置するスノーD10は、分散加圧部D211との接触の後には、前記前側の範囲内で圧着されてもよい。
【0112】
図21は、本発明の第3の態様の一実施例にドライアイスナゲットD11の製造装置により生成されたドライアイスナゲットD11を示す図である。
【0113】
図21は、前述のドライアイスナゲットD11の製造装置により製造されたドライアイスナゲットD11の一例として、曲部を含む分散加圧部D211により圧着された、すなわち、曲面部D11a及び加圧端部D212により形成された、平面部D11bを含むドライアイスナゲットD11である。好ましくは、ドライアイスナゲットD11は、中央部D11c及び周辺部D11dの密度が、好ましくは互いに同一で、単位体積当たりの任意の部分を互いに比較したとき、互いに同じでありうる。少なくともこれは、不均一なドライアイスナゲットD11における任意の部分間の密度差よりも、均一性において改善された結果が得られる。このような結果は、ドライアイスナゲットD11の気化速度を遅延させて、同じスノーD10の量で製造された平面のドライアイスナゲットD11より長時間の使用が可能なドライアイスナゲットD11が製造されうる。
【0114】
以上、本発明の代表的な実施例を詳細に説明したが、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者は、上述した実施例について、本発明の範疇から逸脱しない限度内で様々な変形が可能であることを理解できるだろう。したがって、本発明の権利範囲は、説明された実施例に限定して定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものにより定められなければならない。
【符号の説明】
【0115】
A1:押出ヘッド
A2:押出ペレット
A2a:ペレット
A3、A6:ピストン
A4、A7:シリンダー
A5:供給部
A10、A100:ナゲット
A11:圧縮ペレット
A12:空隙
A100a:スノー
AM:移動方向
AS:噴射方向
AP:加圧方向
AV1、AF1:第1の昇華区間
AV2、AF2:第2の昇華区間
AS10:噴射段階
AS20:固形化段階
AS30:加圧段階
AS40:成形段階
B1a:加圧部材
B1:シリンダー
B2:成形板
B3:支持端
B10、B10a:ドライアイス製造装置
B100:支持ベース
B110:成形部
B150:接触部
B200:第1のケース
B210:溝
B220:シーリング部
B300:第2のケース
B301:供給孔
B320:突出部
B400:加圧ピストン
BD:加圧方向
BA:第1の気密保持構造
BB:第2の気密保持構造
BP:圧縮空間
BH:上昇高さ
BS10:第1のケースの移動段階
BS20:圧縮空間形成段階
BS30:液状二酸化炭素注入段階
BS40:加圧段階
BS50:復帰段階
BS60:排出段階
C10:連結ピン
C11:遊び空間
C12:ロッド
C100:シリンダー
C110:第1のケース
C111:テーパー部
C120:第2のケース
C200:ピストン
C210:固定プレート
C211:加圧支持面
C220:可変プレート
C221:上下可変部
C222:側方可変部
C225:第1の連動部
C226:第2の連動部
C300:弾性体
CS1:拡張区間
CS2:進入区間
CS3:可変区間
CS4:縮小区間
CP:加圧空間
D10:スノー
D11:ドライアイスナゲット
D11a:曲面部
D11b:平面部
D11c:中央部
D11d:周辺部
D100:シリンダー
D110:第1のケース
D120:第2のケース
D200:ピストン
D201:ロッド
D210:加圧プレート
D211:分散加圧部
D212:加圧端部
D300:支持台
DS1:第1の加圧区間
DS2:第2の加圧区間
DP:加圧空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21