(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-14
(45)【発行日】2023-09-25
(54)【発明の名称】自動車構造体を操作する方法及び自動車構造体
(51)【国際特許分類】
B60Q 1/04 20060101AFI20230915BHJP
H05B 47/11 20200101ALI20230915BHJP
H05B 47/165 20200101ALI20230915BHJP
H05B 47/125 20200101ALI20230915BHJP
H05B 47/28 20200101ALI20230915BHJP
【FI】
B60Q1/04 Z
H05B47/11
H05B47/165
H05B47/125
H05B47/28
(21)【出願番号】P 2021570373
(86)(22)【出願日】2020-05-11
(86)【国際出願番号】 EP2020063035
(87)【国際公開番号】W WO2020239420
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2022-01-11
(32)【優先日】2019-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】391011607
【氏名又は名称】ヴァレオ ビジョン
【氏名又は名称原語表記】VALEO VISION
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100106655
【氏名又は名称】森 秀行
(72)【発明者】
【氏名】マルエンヌ、カーレイ
(72)【発明者】
【氏名】ラビーフ、タレブ
(72)【発明者】
【氏名】ハフィド、エリドリッシ
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-173123(JP,A)
【文献】特開2013-082267(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 1/04
H05B 47/11
H05B 47/165
H05B 47/125
H05B 47/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車構造体を操作するための方法であって、前記自動車構造体は、自動車用照明デバイス(1)及び車両センサ(5)を備え、前記自動車用照明デバイス(1)は、少なくとも1つのソリッドステート光源(2)を備え、
・ いくつかのデバイスデータを提供するように構成される、複数の補助センサ(4)を提供するステップと、
・ 前記デバイスデータを用いて車両センサ温度を推定するように構成される制御ユニット(3)を提供するステップと、
・ 前記デバイスデータを用いて前記車両センサ温度を推定するステップと、
・ 推定された前記車両センサ温度を用いて前記自動車用照明デバイス(1)の操作パラメータを制御するステップと
を含
み、
前記制御ユニットは、
・ トレーニングデータセットによって、前記車両センサ温度を推定するように前記制御ユニット(3)をトレーニングすることと、
・ 実際の車両センサ温度データによって前記制御ユニット(3)をテストすることと、
によって、前記車両センサ温度を推定するように構成される、
方法。
【請求項2】
前記制御ユニットは、
・ トレーニングデータセットによって、前記車両センサ温度を推定するように前記制御ユニット(3)をトレーニングすることと、
・ アクションが行われない場合、車両センサ不活性化のための第1時間をシミュレートすることと、
・ 推定される前記車両センサ温度の値に、操作パラメータに対するアクションを関連付けることと、
・ 前記操作パラメータに対する前記アクションをシミュレートすることと、
・ 前記アクションが実行された後、車両センサ不活性化のための第2時間をシミュレートすることと、
・ 車両センサ不活性化のための前記第2時間が車両センサ不活性化のための前記第1時間よりも大きいかどうかを検証するように、シミュレートされた前記アクションで前記制御ユニット(3)をテストすることと、
によって前記車両センサ温度を推定するように構成される請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記制御ユニットをトレーニングするステップは、機械学習アルゴリズムの使用を含む請求項
1又は
2に記載の方法。
【請求項4】
前記操作パラメータは、前記光源の電流値又は前記車両センサの電流値のうちの少なくとも一方である請求項1~
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記操作パラメータは、ファンの操作及び/又は出力レベル、換気ゲートの開閉、又はアクティブな冷却素子の操作のうちの少なくとも1つを含む請求項1~
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記複数の補助センサは、車速センサ、周囲温度センサ、周囲湿度センサ、外光センサ、エア速度センサ、照明機能起動センサ、光源温度、ジオポジショニングセンサ、又は他の車両の存在を評価するためのカメラのうちの少なくとも1つを含む請求項1~
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記デバイスデータは
、前記自動車用照明デバイスの物理的データを更に含む請求項1~
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
請求項1~
7のいずれか一項に記載の方法のステップを実行するための手段を備えるデータ処理要素。
【請求項9】
コンピュータプログラムであって、前記プログラムが制御ユニットによって実行される場合に、請求項1~
7のいずれか一項に記載の方法のステップを前記制御ユニットに実行させる命令を含むコンピュータプログラム。
【請求項10】
・ ソリッドステート光源(2)のマトリクス配置と、いくつかのデバイスデータを提供するように構成される複数の補助センサ(4)と、請求項1~
7のいずれかに一項に記載の方法のステップを実行するための制御ユニット(3)と、を順に備える自動車用照明デバイス(1)と、
・ 車両センサ(5)と、
を備える自動車構造体。
【請求項11】
前記マトリクス配置は少なくとも2000個のソリッドステート光源(2)を備える請求項
10に記載の自動車構造体(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車の照明デバイスの分野に関し、特にこれらのデバイスの温度管理に関する。
【発明の概要】
【0002】
デジタル照明デバイスは、中価格帯製品及び高価格帯製品に関して、自動車メーカーにより益々採用されている。
【0003】
これらのデジタル照明デバイスは、通常、ソリッドステート光源を備え、当該ソリッドステート光源の動作は温度に大きく依存する。
【0004】
これらの要素における温度制御は、非常に繊細な側面があり、更にレーダーセンサなどの自動車車両構造体の他の要素に影響を与える。これらのセンサは、照明デバイスの高温の影響を受け、温度が閾値に達すると電源を切る必要がある。これは、これらのセンサの性能が大きく影響を受けるかもしれず、またすべての状況でこれらのセンサの動作が保証されないかもしれないということをもたらし、それは車両ユーザーの経験及び自動車メーカーのイメージに影響を与える。
【0005】
この問題はこれまでも想定されていたが、それのための解法が求められている。
【0006】
発明は、請求項1に記載の自動車構造体を操作するための方法による、請求項9に記載のデータ処理要素による、請求項10に記載のコンピュータプログラムによる、及び請求項11に記載の自動車構造体による、自動車の照明デバイスの光源の温度を管理するための代替ソリューションを提供する。発明の好ましい実施形態は、従属請求項に定められている。
【0007】
定められない限り、ここで使用されているすべての用語(技術的用語及び科学的用語を含む)は、当技術分野で慣習となっているように解釈されるものとする。更に、一般的に使用されている用語はまた、ここで明示的に定義されていない限り、理想化された又は過度に形式的な意味ではなく、関連する技術で慣習となっているものとして解釈されるべきであるということが理解される。
【0008】
本テキストにおいて、「備える」という用語及びその派生語(「備えている」など)は、排他的な意味として理解されるべきではなく、つまり、これらの用語は、記述され及び定められているものが他の要素、ステップなどを含みうる可能性を排除するものとしては解釈されるべきではない。
【0009】
第1の発明の態様において、発明は、自動車構造体を操作するための方法を提供し、自動車構造体は、自動車用照明デバイス及び車両センサを備え、自動車用照明デバイスは、少なくとも1つのソリッドステート光源を備え、当該方法は、
・ いくつかのデバイスデータを提供するように構成された、複数の補助センサを提供するステップと、
・ デバイスデータを用いて車両センサ温度を推定するように構成された制御ユニットを提供するステップと、
・ デバイスデータを用いて車両センサ温度を推定するステップと
・ 推定された車両センサ温度を用いて、自動車用照明デバイスの操作パラメータを制御するステップと、
を含む。
【0010】
「ソリッドステート」の用語は、半導体を利用して電気を光に変換するソリッドステートエレクトロルミネッセンスによって発せられる光を言う。白熱灯に比べて、ソリッドステート照明は、発熱を低減してエネルギー散逸を抑えながら、可視光を作り出す。ソリッドステート電子照明デバイスの典型的な小さい質量は、もろいガラス管/ガラス球及び細いフィラメント線に比べ、衝撃や振動に対するより大きな抵抗を提供する。また、それらはフィラメントの蒸発を除外し、照明デバイスの寿命を潜在的に延ばす。これらのタイプの照明のいくつかの例は、電気フィラメント、プラズマ、或いはガスではなく、半導体発光ダイオード(LEDs)、有機発光ダイオード(OLED)、又はポリマー発光ダイオード(PLED)を照明源として備える。
【0011】
この方法によって、照明デバイスの操作全体に関わる幅広いデータが用いられて車両センサにおける温度を制御することで、監視される状態のスマート管理による制御下で、この温度を保持しうる。
【0012】
いくつかの特定の実施形態において、制御ユニットは、以下の手段によって、車両センサ温度を推定するように構成される:
・ トレーニングデータセットによって、車両センサ温度を推定するように制御ユニットをトレーニングすること;及び
・ 実際の車両センサ温度データによって、制御ユニットをテストすること。
【0013】
制御ユニットをトレーニングするこのやり方は、直接的なセンサを使用せずに、間接的なデータに基づいて、車両センサ温度を推定する能力を制御ユニットに与えるので、有用である。そのため、この制御ユニットを自動車用照明デバイスに設置すれば、専用のセンサなしで外部デバイス温度を推定することができる。
【0014】
いくつかの特定の実施形態では、制御ユニットは、以下の手段によって、車両センサ温度を推定するように構成される:
・ トレーニングデータセットによって、車両センサ温度を推定するように制御ユニットをトレーニングすること;
・ アクションが何もされなかった場合、車両センサ不活性化(deactivation)のための第1時間をシミュレートする;
・ 推定された車両センサ温度の値に、操作パラメータに対するアクションを関連付ける;
・ 操作パラメータに対するアクションをシミュレートする;
・ アクションが実行された後、車両センサ不活性化のための第2時間をシミュレートする;及び
・ シミュレーションされたアクションで制御ユニットをテストして、車両センサ不活性化のための第2時間が車両センサ不活性化のための第1時間よりも大きいかどうかを検証すること。
【0015】
この場合、不活性化のための時間は、車両操作において最大化されるべきパラメータとして使用されるので、制御ユニットは、不活性化のためのこの時間を可能な限り長くしようとするように、異なる操作パラメータに作用しうる。
【0016】
いくつかの特定の実施形態では、制御ユニットをトレーニングするステップは、機械学習アルゴリズムの使用を含む。
【0017】
この機械学習アルゴリズムは、センサデータを学習データとして使用して、車両センサ温度を推定する。車両センサ温度の値は、トレーニングプロセスで使用される車両センサ温度センサによって、テストされる。結果が検証されると、車両センサ温度センサは取り外されうるものであり、制御ユニットはこの温度を推定しうる。
【0018】
いくつかの特定の実施形態では、操作パラメータは、光源の電流値又は車両センサの電流値、ファンの操作及び/又は出力レベル、換気ゲートの開閉、又はアクティブな冷却要素の操作のうちの少なくとも1つを含む。
【0019】
推定された車両センサ温度に起因して、制御ユニットは、車両センサの熱的挙動を改善するように、上述の特徴のうちの1つ以上に作用する熱的指向制御を照明デバイスにおいて実行してもよい。
【0020】
いくつかの特定の実施形態では、複数の補助センサは、車速センサ、周囲温度センサ、周囲湿度センサ、外光センサ、エア速度センサ、照明機能起動センサ、光源温度、ジオポジショニング(geo-positioning)センサ、又は他の車両の存在を評価するためのカメラのうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
これらは、最適な制御動作をトレーニングしてその後推定するのに使用されうるデータの例である。
【0022】
いくつかの特定の実施形態では、デバイスデータは、照明デバイスの体積や照明デバイスの2つのポイント間の距離などの、自動車用照明デバイスの物理的データを更に含む。
【0023】
発明は、センサにより得られるデータを利用するだけではなく、照明デバイス自体の物理的な特性を考慮してもよい。
【0024】
さらなる発明の側面では、発明は、第1の発明の側面による方法のステップを実行するための手段と、プログラムが制御ユニットによって実行された際に、第1の発明の側面による方法のステップを制御ユニットに実行させる命令を含むコンピュータプログラムと、を含むデータ処理要素を提供する。
【0025】
さらなる発明の態様では、発明は、以下を含む自動車用照明デバイスを提供する:
・ マトリクス状に配置されたソリッドステート光源と、いくつかのデバイスデータを提供するように構成された複数の補助センサと、第1の発明の態様による方法のステップを実行するための制御ユニットと、を順に備える自動車用照明デバイス;及び
・ 車両センサ。
【0026】
この照明デバイスは、操作パラメータに対するアクション間における正しい選択によって、自動車構造体の熱性能を効率的に管理するという有利な機能を提供し、これにより、車両センサの適切な操作を保証する。
【0027】
いくつかの特定の実施形態では、そのマトリクス配置は、少なくとも2000個のソリッドステート光源を含む。
【0028】
マトリクス配置は、この方法の典型的な例である。行は、プロジェクト距離(projecting distance)範囲でグループ化されてもよく、各グループの各列は角度間隔を表してもよい。この角度値は、マトリクス配置の解像度に依存し、それは典型的には1列あたり0.01°と1列あたり0.5°との間に含まれる。その結果、多くの光源を同時に管理しうる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
説明を完成させるために、また発明のより良い理解を提供するために、一連の図面を提供する。前記図面は、説明の不可欠な部分を構成し、発明の実施形態を示すが、発明の範囲を制限するものとして解釈されるべきではなく、発明がどのように実施できるかの単なる例である。図面は以下の図を含む:
【
図1】
図1は、発明による自動車構造体に備えられるセンサ及び自動車用照明デバイスの概観斜視図を示す。
【
図2】
図2は、自動車に搭載される、発明による自動車構造体を示す。
【0030】
これらの図では、以下の参照番号が使用されている:
1 ヘッドランプ
2 LED
3 制御ユニット
4 補助センサ
5 レーダーセンサ
100 自動車車両
【発明を実施するための形態】
【0031】
例示実施形態は、当業者がここに記載されたシステム及びプロセスを具現化して実施することができるように、十分に詳細に説明されている。実施形態は、多くの代替形態で提供されることができ、ここに記載された例に限定して解釈されるべきではないことを理解することが重要である。
【0032】
したがって、実施形態は様々な方法で変更することができ、様々な代替形態をとることができるが、その具体的な実施形態を例として、図面に示し、以下に詳細に説明する。開示されている特定の形態に限定する意図はない。それどころか、添付の特許請求の範囲内にあるすべての変更、等価物、及び代替物が含まれるべきである。
【0033】
図1は、発明による自動車用照明デバイスの概観斜視図を示す。
【0034】
このヘッドランプ1は、自動車車両100に搭載され、
・ 光のパターンを提供することが意図された、LED2のマトリクス配置と、
・ LED2の操作の熱制御を行うための制御ユニット3と、
・ デバイスデータを提供することが意図された複数の補助センサ4と、
・ レーダーセンサ5と、
を備える。
【0035】
このマトリクス構成は、2000ピクセルよりも大きな解像度を持つ高解像度モジュールである。ただし、プロジェクションモジュール(projection modules)を製造するために使用される技術には制限がない。
【0036】
制御ユニットは、自動車用ヘッドランプにおけるその搭載に先立って、トレーニングプロセスを受けている。
【0037】
このトレーニングプロセスは、いくつかの機械学習ステップを含んでおり、そこで制御ユニットは、複数の補助センサによって提供されるトレーニングデータと、照明デバイス自体の物理的特性から提供されるトレーニングデータとで、トレーニングされる。これらのトレーニングデータのうち、補助センサは、車速センサ、周囲温度センサ、周囲湿度センサ、外光センサ、エア速度センサ、照明機能起動センサ、光源サーミスタ、ジオポジショニングセンサ、又は他の車両の存在を評価するためのカメラを含む。更に、このアルゴリズムには、ヘッドランプの体積やヘッドランプの内部の寸法などの、照明デバイスの物理的データも与えられる。
【0038】
制御ユニットは、これらのデータを受け取り、これらの状態を前提として、何のアクションも行われない場合、レーダーセンサを不活性化するための残りの時間を計算する。この時間は、例えば、ヘッドランプにおいて作用する空気の冷却効果、ヘッドランプを取り囲む他の車両の存在、直接的な手段で得られる周囲温度、及び車両が移動しようとしている場所の周囲温度を考慮する。これらのデータはすべて、レーダーセンサの不活性化のための第1時間を算出するために使用される。
【0039】
そして制御ユニットは、データを使用して、操作パラメータに対するアクションを関連付ける。例えば、レーダーセンサ不活性化のための時間が10分以内と短く、次の30分における場所が明るい走路である場合、アクションはライトモジュールの強度を下げることであってもよい。その場所が十分な光を有していない場合、アクションは、ファンの出力を上げてもよいし、交通が検出されない場合、レーダーは低周波数に置かれてもよい。そして、制御ユニットは、このアクションが実行された後のレーダーセンサの熱挙動をシミュレーションする。考慮されたアクションの後、レーダーセンサを取り巻くすべての要素、特に照明デバイス、における状態が変化するため、レーダーセンサ不活性化のための第2時間が得られる。レーダーセンサ不活性化のためのこの第2時間は、実行されたアクションに依存するため、制御ユニットはそれぞれの状況でどのアクションが最も適切かを学習する。このトレーニングが終了すると、制御ユニットは、レーダーセンサ不活性化のための時間をできるだけ長くするために、デバイスデータのセット毎に最適なアクションを決定することができる。
【0040】
このトレーニングプロセスが終了すると、制御ユニットは、
図1の自動車車両100に搭載されて、レーダーセンサ5の熱制御を行う。
【0041】
図2は、そのような制御ユニットと複数の補助センサとを更に備えた、ヘッドランプ1を有する自動車車両100を示す。ヘッドランプ1が動作している場合、制御ユニットは以下のアクションを行う:
・ 複数の補助センサからのデータ及びデバイスデータからのデータを受信する;
・ デバイスデータを用いて車両センサ温度を推定する;及び
・ 推定された車両センサ温度を用いて、自動車用ヘッドランプ1の操作パラメータを制御する。
【0042】
上述したように、制御ユニットは、車両100の外部から多くのデータ:車速、周囲温度、周囲湿度、外光、エア速度、照明機能起動、光源温度、ジオポジショニング又は他の車両の存在、を受信する。
【0043】
制御ユニットがこの情報(センサからの情報とデバイスデータからの情報の両方)を受け取ると、それは学習プロセスからのデータを使用して、デバイスデータの推定される状態を生成する。この推定される状態が、ディレーティング(derating)のための時間であってもよい。この推定される状態は、制御ユニットによって受信されるデータ及び学習プロセスで学習されるデータとともに、ディレーティングのための時間を最適化するように、操作パラメータを制御するためのアクションを選択するために必要な情報を制御ユニットに提供する。
【0044】
上述したように、制御ユニットは、例えば照明モジュール操作に関するもの(光源の電流値、レーダーセンサの電流値や操作周波数など)や放熱パラメータに関するもの(ファンの操作及び出力レベル、換気ゲートの開閉、アクティブな冷却素子など)などの、広範囲の操作パラメータを管理してもよい。
【0045】
この制御ユニットにより、照明デバイスは過剰な大型化を避け、その部品の寿命を最適化する。