(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-15
(45)【発行日】2023-09-26
(54)【発明の名称】ボディタオル
(51)【国際特許分類】
A47K 7/02 20060101AFI20230919BHJP
【FI】
A47K7/02 C
(21)【出願番号】P 2021170632
(22)【出願日】2021-10-19
【審査請求日】2022-07-19
(73)【特許権者】
【識別番号】391007758
【氏名又は名称】キクロン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】512112231
【氏名又は名称】秋山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100076406
【氏名又は名称】杉本 勝徳
(74)【代理人】
【識別番号】100171941
【氏名又は名称】辻 忠行
(74)【代理人】
【識別番号】100150762
【氏名又は名称】阿野 清孝
(72)【発明者】
【氏名】秋山 知広
(72)【発明者】
【氏名】北村 剛士
(72)【発明者】
【氏名】根木 伴起
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-196199(JP,A)
【文献】特開2020-010876(JP,A)
【文献】特開昭57-034822(JP,A)
【文献】特開2020-005688(JP,A)
【文献】特開2016-043160(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 7/02
A47K 10/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
丸編みにより平編組織に編まれて、筒状に形成されたボディタオルであって、
少なくともパイル編地及びクリンプ編地が長手方向に対してらせん状に配列され、
前記長手方向の両端が開口し前記両端にそれぞれ解れ止めが縫製されて開口部が形成されており、
前記開口部により表裏反転して使用可能としたことを特徴とするボディタオル。
【請求項2】
前記パイル編地及び前記クリンプ編地に、さらに紡績糸又はフィラメント糸が編まれた第三編地が長手方向に対してらせん状に配列されていることを特徴とする請求項1に記載のボディタオル。
【請求項3】
前記パイル編地は、芯糸と、前記芯糸の周りに多数のループが形成される花糸と、前記花糸の上から巻きつけられる押さえ糸とを備えた意匠撚糸を用いて編成されており、
前記クリンプ編地は、前記意匠撚糸の太さよりも細い糸にクリンプが付与されたクリンプ糸を用いて編成されており、
前記クリンプ編地のコース数は、前記パイル編地のコース数よりも多く形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のボディタオル。
【請求項4】
前記クリンプ編地のコース数は2~16であり、前記パイル編地のコース数は1~3であることを特徴とする請求項3に記載のボディタオル。
【請求項5】
前記パイル編地における前記芯糸、前記花糸及び前記押さえ糸はいずれもポリエステル繊維から形成されており、
前記クリンプ編地における前記クリンプ糸はポリエステル繊維又はナイロン繊維から形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のボディタオル。
【請求項6】
5~15ウエール毎に1ウエールが針抜きされた編地とされていることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のボディタオル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、丸編みにより筒状に形成されたボディタオルに係り、特に、平編組織に編まれて長手方向の両端にそれぞれ解れ止めが縫製されて開口部が形成され、開口部により表裏反転して使用可能としたボディタオルに関する技術である。
【背景技術】
【0002】
従来、入浴時に使用されるボディタオルなどのタオルは、機能の異なる各種のものが知られている(例えば、特許文献1~特許文献6参照)。
特許文献1に記載のボディタオルは、表裏二重の編地が周縁部において一体化され、泡立ち性に優れ、肌触りを柔らかくしてものである。
【0003】
特許文献2に記載のボディタオルは、丸編筒状の天然繊維の外布部の内部に合成繊維の内布部を配置して一体に形成し、肌に対して優しく、泡立ちをよくしたものである。
特許文献3に記載の浴用マッサージタオルは、筒状タオルの中にスポンジや硬めのボール状のものを入れて、手の届きにくい身体部分を洗い易くし、マッサージ効果を得られるようにしたものである。
【0004】
特許文献4に記載のボディタオルは、丸編みで筒状に編成された外側編地部の筒部内に、丸編筒状の化学繊維糸で編成された内側編地部を配置して両端部で接合され、外側編地部は意匠撚糸で編成されるパイル編地部と、ループが形成されていない基礎編地部が交互に編成され、内側編地部と外側編地部とで大量の泡立ちができるようにしたものである。
特許文献5に記載の筒状タオルは、丸編みニット生地を折り返して二重構造にし、頭髪用高吸水性としたものである。
【0005】
特許文献6に記載のバスタオルは、丸編みにより弾性糸が挿入されて表面がパイル地の両端開口に編成され、入浴後の着用が容易に行えるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第4616221号公報
【文献】特開2015-144784号公報
【文献】特開2000-287870号公報
【文献】特許第6419489号公報
【文献】実用新案登録第2566427号公報
【文献】特開2004-97307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載されたボディタオルは、表裏2面の特性を有するように、一方の面は泡立ち効果のあるスポンジ、他方の面は天然繊維を表面に出した表裏二重の編地を周縁部で一体化する構成であり、構造が複雑で高価であるという課題があった。
特許文献2に記載されたボディタオルは、泡立ちをよくするために合成繊維製の内布部を外布部の内部に配置して一体化しなければならず、内布部が余分に必要となり、高価で使用洗濯後の干し時間も長くかかるという課題があった。
【0008】
特許文献3に記載された浴用マッサージタオルは、筒状タオルにおける中にボール状のものが配置された外側部分が身体の洗浄部となり、タオル全体を利用し難く汎用性に欠けるという課題があった。
特許文献4に記載されたボディタオルは、内側編地部が余分に必要であり、高価であるとともに、使用洗濯後の干し時間が長くかかるという課題があった。
【0009】
特許文献5に記載された筒状タオルは、頭髪用高吸水性の機能があるが、浴用のボディタオルとしての機能に欠けるという課題があった。
特許文献6に記載されたバスタオルは、入浴後の着用には良好であるが、入浴時のボディタオルには使用し難いという課題があった。
【0010】
本発明は、このような従来の構成が有していた課題を解決しようとするものであり、丸編みにより平編組織に編まれて、筒状に形成されたボディタオルであって、長手方向の両端にそれぞれ解れ止めが縫製されて開口部が形成され、開口部により表裏反転して使用可能として、2種の使用時の肌触りの選択ができるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に係る本発明のボディタオルは、丸編みにより平編組織に編まれて、筒状に形成されたボディタオルであって、
少なくともパイル編地及びクリンプ編地が長手方向に対してらせん状に配列され、
前記長手方向の両端が開口し前記両端にそれぞれ解れ止めが縫製されて開口部が形成されており、
前記開口部により表裏反転して使用可能としたものである。
【0012】
請求項2に係る本発明のボディタオルは、請求項1に係る本発明のボディタオルの構成に加え、前記パイル編地及び前記クリンプ編地に、さらに紡績糸又はフィラメント糸が編まれた第三編地が長手方向に対してらせん状に配列されているのものである。
【0013】
請求項3に係る本発明のボディタオルは、請求項1又は2に係る本発明のボディタオルの構成に加え、前記パイル編地は、芯糸と、前記芯糸の周りに多数のループが形成される花糸と、前記花糸の上から巻きつけられる押さえ糸とを備えた意匠撚糸を用いて編成されており、
前記クリンプ編地は、前記意匠撚糸の太さよりも細い糸にクリンプが付与されたクリンプ糸を用いて編成されており、
前記クリンプ編地のコース数は、前記パイル編地のコース数よりも多く形成されているものである。
【0014】
請求項4に係る本発明のボディタオルは、請求項3に係る本発明のボディタオルの構成に加え、前記クリンプ編地のコース数は2~16であり、前記パイル編地のコース数は1~3としたものである。
【0015】
請求項5に係る本発明のボディタオルは、請求項3又は4に係る本発明のボディタオルの構成に加え、前記パイル編地における前記芯糸、前記花糸及び前記押さえ糸はいずれもポリエステル繊維から形成されており、
前記クリンプ編地における前記クリンプ糸はポリエステル繊維又はナイロン繊維から形成されているものである。
【0016】
請求項6に係る本発明のボディタオルは、請求項1~5のいずれかに係る本発明のボディタオルの構成に加え、5~15ウエール毎に1ウエールが針抜きされた編地とされているものである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る本発明のボディタオルは、丸編みにより平編組織に編まれて、筒状に形成されたボディタオルであって、少なくともパイル編地及びクリンプ編地が長手方向に対してらせん状に配列され、前記長手方向の両端が開口し前記両端にそれぞれ解れ止めが縫製されて開口部が形成されおり、前記開口部により表裏反転して使用可能としたから、丸編平編組織の特性により、表裏反転して2種の使用時の肌触りの選択ができるのである。
したがって、簡単な構成のボディタオルでありながら、入浴時の状況によって肌触りの使い分けができるとともに、固形又は液体石けんを筒状内部に挿入することで良好な泡立てができるとともに、使用洗濯後の干し時間も短縮できるのである。
【0018】
請求項2に係る本発明のボディタオルは、請求項1に係る本発明のボディタオルの効果に加え、前記パイル編地及び前記クリンプ編地に、さらに紡績糸又はフィラメント糸が編まれた第三編地が長手方向に対してらせん状に配列されているから、第三編地により、機能の付加ができるのである。
【0019】
請求項3に係る本発明のボディタオルは、請求項1又は2に係る本発明のボディタオルの効果に加え、前記パイル編地は、芯糸と、前記芯糸の周りに多数のループが形成される花糸と、前記花糸の上から巻きつけられる押さえ糸とを備えた意匠撚糸を用いて編成されており、前記クリンプ編地は、前記意匠撚糸の太さよりも細い糸にクリンプが付与されたクリンプ糸を用いて編成されており、前記クリンプ編地のコース数は、前記パイル編地のコース数よりも多く形成されているから、ボディタオルとしての泡立ち性と肌触り性との両立を図ることができるのである。
【0020】
請求項4に係る本発明のボディタオルは、請求項3に係る本発明のボディタオルの効果に加え、前記クリンプ編地のコース数は2~16であり、前記パイル編地のコース数は1~3であるあるから、汎用のボディタオルとすることができるのである。
【0021】
請求項5に係る本発明のボディタオルは、請求項3又は4に係る本発明のボディタオルの効果に加え、前記パイル編地における前記芯糸、前記花糸及び前記押さえ糸はいずれもポリエステル繊維から形成されており、前記クリンプ編地における前記クリンプ糸はポリエステル繊維又はナイロン繊維から形成されているから、泡立ち性が良好であり、肌触りも適宜の刺激があるのである。
【0022】
請求項6に係る本発明のボディタオルは、請求項1~5のいずれかに係る本発明のボディタオルの効果に加え、5~15ウエール毎に1ウエールが針抜きされた編地とされているから、模様としての機能と泡の流通性を高める機能とがあるのである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の実施の形態1に係るボディタオルを示す外観概要図である。
【
図3】本発明の実施の形態1に係るボディタオルの表面を示す部分図であり、(a)は自由状態を示す図及び(b)は引っ張り状態を示す図である。
【
図4】本発明の実施の形態1に係るボディタオルの裏面を示す部分図であり、(a)は自由状態を示す図及び(b)は引っ張り状態を示す図である。
【
図5】本発明の実施の形態1及び2に係るボディタオルの組織を示す説明図であり、(a)は表面側及び(b)は裏面側である。
【
図6】本発明の実施の形態2に係るボディタオルを示す外観概要図である。
【
図8】本発明の実施の形態2に係るボディタオルの表面を示す部分図であり、(a)は自由状態を示す図及び(b)は引っ張り状態を示す図である。
【
図9】本発明の実施の形態2に係るボディタオルの裏面を示す部分図であり、(a)は自由状態を示す図及び(b)は引っ張り状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を添付した図面により詳細に説明する。
図1~
図4は本発明の実施の形態1に係る図面、
図5は本発明の実施の形態1及び2に係る図面、
図6~
図9は本発明の実施の形態2に係る図面であり、
図1及び
図6は本発明の実施の形態1及び2に係るボディタオルを示す外観概要図、
図2及び
図7は
図1及び
図6の端部の開口部を示す拡大図、
図3及び
図8は本発明の実施の形態1及び2に係るボディタオルの表面を示す部分図であり、(a)は自由状態を示す図及び(b)は引っ張り状態を示す図、
図4及び
図9は本発明の実施の形態1及び2に係るボディタオルの裏面を示す部分図であり、(a)は自由状態を示す図及び(b)は引っ張り状態を示す図である。
【0025】
<実施の形態1>
図1~
図4において、1aは丸編みにより平編組織に編まれて、筒状に形成されたボディタオルであり、
図1に示すように、筒状の空間を密着させた自由状態で、長手方向の長さが約70cmで、幅が約23cmに形成されている。
そして、ボディタオル1aは、パイル編地2及びクリンプ編地3が長手方向に対してらせん状に配列され、長手方向の両端が開口し両端にそれぞれ解れ止め51が綿糸により縫製されて開口部5が形成され、開口部5により表裏反転して使用可能とされている。
【0026】
ボディタオル1aは、長手方向に対して12コースでらせん状に編成されており、2コースのパイル編地2と10コースのクリンプ編地3とから編成されている。
パイル編地2は、1200デニールのポリエステル撚糸であり、芯糸と、芯糸の周りに多数のループが形成される花糸と、花糸の上から巻きつけられる押さえ糸とを備えた意匠撚糸を用いて編成されている。
【0027】
パイル編地2における芯糸、花糸及び押さえ糸はいずれもポリエステル繊維から形成され、芯糸は48フィラメントで150デニール、花糸は48フィラメントで150デニールの2本からなり、押さえ糸は36フィラメントで75デニールである。
クリンプ編地3は、12フィラメントで240デニールのクリンプポリエステル糸を用いており、パイル編地2を形成している意匠撚糸の太さ1200デニールよりも細い糸にクリンプが付与されたクリンプ糸を用いて編成されている。
【0028】
そして、12コースでらせん状に編成されたボディタオル1aは、
図3(a)、
図4(a)において、1コースのパイル編地2と、1コースのクリンプ編地3と、1コースのパイル編地2と、9コースのクリンプ編地3とからなる12コースの編地2、3が、らせん状に繰り返されている。
このように、パイル編地2は、意匠撚糸を用いて編成されており、クリンプ編地3は、意匠撚糸の太さよりも細い糸にクリンプが付与されたクリンプ糸を用いて編成されており、クリンプ編地3のコース数は、パイル編地2のコース数よりも多く形成され、ボディタオルとしての泡立ち性と肌触り性との両立を図るようにしている。
【0029】
また、ボディタオル1aは、10ウエール毎に1ウエールが針抜きされた編地4とされており、視覚的な模様と使用時の泡の流通の容易化を図っている。
ここで、実施の形態1のボディタオル1aが、丸編みにより平編組織に編まれ、筒状に形成され、長手方向の両端に形成された開口部5により表裏反転して使用可能としたことによる特徴を
図5により説明する。
【0030】
丸編みによる平編組織は、
図5(a)の表面側及び
図5(b)裏面側に示すように、表裏の編目が異なっており、ボディタオルの表面側と裏面側とで、肌触りが異なるのである。
すなわち、
図5(a)の表面側は、編地の全てのループの表目71が現れて、肌に対する感触が硬め(刺激が強め)であり、
図5(b)の裏面側は、編地の全てのループの裏目72が現れて、肌に対する感触が柔らかめ(刺激が弱め)となるのである。
【0031】
このことは、ボディタオル1aの引っ張り状態で視認し易くなり、
図3(b)ではクリンプ編地3においてループの表目31が凸状に現れるのに対して、
図4(b)ではクリンプ編地3においてループの裏目32が滑らかに現れることとなる。
したがって、ボディタオル1aは、丸編平編組織の特性により、表裏反転して2種の使用時の肌触りの選択ができ、簡単な構成のボディタオルでありながら、入浴時の状況によって肌触りの使い分けができるのである。
【0032】
また、ボディタオル1aは、両端の開口部5により、固形又は液体石けんを筒状内部に挿入することで良好な泡立てができるとともに、使用洗濯後に筒状内部を広げて干すことにより干し時間も短縮できるのである。
【0033】
<実施の形態2>
次に、実施の形態2を
図6~
図9に基いて説明する。
実施の形態2のボディタオル1bは、実施の形態1のボディタオル1aにおける編地の構成の一部を変えたものであり、実施の形態1のボディタオル1aと異なる構成について、主として説明する。
【0034】
ボディタオル1bは丸編みにより平編組織に編まれて、筒状に形成されており、
図6に示すように、筒状の空間を密着させた自由状態で、長手方向の長さが約70cmで、幅が約23cmに形成されている。
そして、ボディタオル1bは、パイル編地2、クリンプ編地3及びフィラメント糸が編まれた第三編地6が長手方向に対してらせん状に配列され、長手方向の両端が開口し両端にそれぞれ解れ止め51が綿糸により縫製されて開口部5が形成され、開口部5により表裏反転して使用可能とされている。
【0035】
ボディタオル1bは、長手方向に対して6コースでらせん状に編成されており、1コースのパイル編地2と、3コースのクリンプ編地3と、2コースの第三編地6とから編成されている。
パイル編地2は、1200デニールのポリエステル撚糸であり、芯糸と、芯糸の周りに多数のループが形成される花糸と、花糸の上から巻きつけられる押さえ糸とを備えた意匠撚糸を用いて編成されている。
【0036】
パイル編地2における芯糸、花糸及び押さえ糸はいずれもポリエステル繊維から形成され、芯糸は48フィラメントで150デニール、花糸は48フィラメントで150デニールの2本からなり、押さえ糸は36フィラメントで75デニールである。
クリンプ編地3は、72フィラメントで420デニールの66ナイロンクリンプ糸を用いており、パイル編地2を形成している意匠撚糸の太さ1200デニールよりも細い糸にクリンプが付与されたクリンプ糸を用いて編成されている。
【0037】
第三編地6は、48フィラメントで150デニールの2本のポリエステル糸を用いて編成されており、第三編地6により、肌触りを柔らかくする機能の付加をしている。。
そして、6コースでらせん状に編成されたボディタオル1bは、
図8(a)、
図9(a)において、1コースのパイル編地2と、1コースのクリンプ編地3と、1コースの第三編地6と、1コースのクリンプ編地3と、1コースの第三編地6と、1コースのクリンプ編地3とからなる6コースの編地2、3、6が、らせん状に繰り返されている。
【0038】
また、ボディタオル1bは、10ウエール毎に1ウエールが針抜きされた編地4とされており、視覚的な模様と使用時の泡の流通の容易化を図っている。
なお、実施の形態2のボディタオル1bが、丸編みにより平編組織に編まれ、筒状に形成され、長手方向の両端に形成された開口部5により表裏反転して使用可能としたことによる特徴については、実施の形態1と同様であり、ボディタオル1bの引っ張り状態における
図8(b)ではクリンプ編地3及び第三編地6においてループの表目31、61が凸状に現れるのに対して、
図9(b)ではクリンプ編地3及び第三編地6においてループの裏目32、62が滑らかに現れることとなる。
【0039】
また、実施の形態2のボディタオル1bは、クリンプ編地3及び第三編地6の繊維素材が、実施の形態1のボディタオル1aのクリンプ編地3の繊維素材よりも柔らかいために、実施の形態2のボディタオル1bは実施の形態1のボディタオル1aよりも肌触りが表裏とも柔らかく形成されている。
<実施の形態の変形例>
以上の実施の形態1及び実施の形態2では、ボディタオル1aにおけるパイル編地及びクリンプ編地について、さらに実施の形態2では、ボディタオル1bにおける第三編地について、素材や糸の構成を具体的に説明したが、他の素材への変更や構成の変更ができることはもちろんである。
【0040】
また、以上の実施の形態1では、クリンプ編地のコース数を10とし、パイル編地のコース数を2とし、実施の形態2では、クリンプ編地のコース数2をとし、パイル編地のコース数を1としたが、クリンプ編地のコース数を2~16とし、パイル編地のコース数を1~3であって、クリンプ編地のコース数をパイル編地のコース数よりも多く形成するようにしてもよい。
また、以上の実施の形態1及び実施の形態2では、10ウエール毎に1ウエールが針抜きされた編地としたが、5~15ウエール毎に1ウエールが針抜きされた編地としてもよく、針抜きされた編地を編成しなくてもよい。
【符号の説明】
【0041】
1a ボディタオル
1b ボディタオル
2 パイル編地
3 クリンプ編地
4 針抜きされた編地
5 開口部
51 解れ止め
6 第三編地