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特許7350387成型装置及びそれを使用した射出成型方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-15
(45)【発行日】2023-09-26
(54)【発明の名称】成型装置及びそれを使用した射出成型方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/26 20060101AFI20230919BHJP
   B29C 33/44 20060101ALI20230919BHJP
   B29C 44/00 20060101ALI20230919BHJP
   B29C 44/02 20060101ALI20230919BHJP
   B29C 44/58 20060101ALI20230919BHJP
   B29C 45/33 20060101ALI20230919BHJP
   B29C 45/44 20060101ALI20230919BHJP
【FI】
B29C45/26
B29C33/44
B29C44/00 D
B29C44/02
B29C44/58
B29C45/33
B29C45/44
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022111149
(22)【出願日】2022-07-11
(65)【公開番号】P2023031250
(43)【公開日】2023-03-08
【審査請求日】2022-07-11
(31)【優先権主張番号】63/236,044
(32)【優先日】2021-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/830,417
(32)【優先日】2022-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520365090
【氏名又は名称】キング スチール マシネリー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ファ-シェン
(72)【発明者】
【氏名】リー、イー-チョン
(72)【発明者】
【氏名】イェー、リャン-ホイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン、チン-ハオ
【審査官】小山 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-115908(JP,A)
【文献】特開2006-159898(JP,A)
【文献】特開平8-57890(JP,A)
【文献】特許第3862283(JP,B2)
【文献】国際公開第02/053347(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0062967(US,A1)
【文献】米国特許第5976289(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 33/00-33/76
B29C 44/00-44/60
B29C 45/00-45/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
成型装置であって、
第1本体と、前記第1本体上に移動可能かつ取り外し可能に配置され、アンダーカットを有するスライドを含む第1金型と、
前記第1金型と係合可能な第2金型と、
前記第1金型と前記第2金型により定義され、成形材料を保持するように構成された金型キャビティと、
前記スライドと前記第2金型とにより定義される圧力緩衝空間と、
前記第1金型と前記第2金型との間に配置され、前記金型キャビティを密封する密封リングと、をみ、
前記スライドは、前記第1金型が前記第2金型と係合されたとき、前記第2金型に囲まれ、移動不能であることを特徴とする、成型装置。
【請求項2】
前記第2金型が、
第2本体と、
前記第2本体に結合され、前記スライドと接触する少なくとも1つの突起部を備えた周辺部分
含むことを特徴とする、請求項1に記載の成型装置。
【請求項3】
前記密封リングが、前記第1金型の前記第1本体と前記第2金型の前記周辺部分との間に配置される、ことを特徴とする、請求項2に記載の成型装置。
【請求項4】
前記圧力緩衝空間は前記金型キャビティより小さい、ことを特徴とする、請求項1に記載の成型装置。
【請求項5】
前記第1金型が、第1インナーコアを含み、前記第2金型が、前記第1インナーコアに対向して配置された第2インナーコアを含み、前記金型キャビティが、前記第1インナーコア、前記第2インナーコア、前記スライドにより定義される、ことを特徴とする、請求項1に記載の成型装置。
【請求項6】
射出成型方法であって、
成型装置の第1金型と第2金型を係合させる工程であって、前記第1金型が、第1本体と、スライドを含み、前記スライドが、前記第1本体上に移動可能かつ取り外し可能に配置され、アンダーカットを有し、前記第1金型と前記第2金型とが係合した後、前記スライドが前記第2金型に囲まれ、移動不能である工程と、
前記第1金型と前記第2金型により定義される金型キャビティ内に第1の気体を充填し、そのうち、前記第1の気体が前記第1金型と前記第2金型との間に配置された密封リングにより遮断される工程と、
前記スライドと前記第2金型とにより定義される圧力緩衝空間に第2の気体を充填する工程と、
前記金型キャビティ内に成形材料を注入する工程と、
前記成型装置の前記第1金型と前記第2金型を開く工程と、
を含むことを特徴とする、射出成型方法。
【請求項7】
さらに、前記スライドを前記第1本体に対して移動させ、前記成形材料を脱型する工程を含み、そのうち、前記スライドを移動させる工程の前、前記成形材料が前記アンダーカットにより固定されており、前記スライドを移動させる工程の後、前記成形材料が前記成型装置から取り外し可能となる、ことを特徴とする、請求項6に記載の射出成型方法。
【請求項8】
前記金型キャビティが、前記金型キャビティに前記第1の気体を充填する工程の後、第1の気体圧力を有し、前記第1の気体圧力が、前記成型装置外部の空気圧より大きく、前記射出成型方法がさらに、
前記金型キャビティから前記第1の気体を排出する工程を含む、ことを特徴とする、請求項6に記載の射出成型方法。
【請求項9】
前記第2金型が、第2本体と、前記第2本体に結合された周辺部分と、前記第2本体と前記周辺部分により定義される圧力緩衝空間を含み、前記成型装置の前記第1金型と前記第2金型を係合する工程がさらに、
前記第2本体と前記周辺部分を前記第1本体と前記スライドに向かって移動させる工程を含み、
記圧力緩衝空間に前記第2の気体を充填する工程の後、前記圧力緩衝空間に第2の気体圧力を有し、前記第2の気体圧力が前記第1の気体圧力に等しい、
ことを特徴とする、請求項に記載の射出成型方法。
【請求項10】
さらに、前記成形材料を注入する工程の後に、前記金型キャビティから前記第1の気体を排出し、前記圧力緩衝空間から前記第2の気体を排出する工程を含み、前記第2の気体圧力が、前記成型装置外部の空気圧より大きい、ことを特徴とする、請求項9に記載の射出成型方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年8月23日に出願された米国仮特許出願第63/236,044号、2022年6月2日に出願された米国特許出願第17/830,417号に対する優先権を主張するものであり、上記(仮)特許出願の開示を参照により本明細書に援用する。
【0002】
本発明は、成型装置及びそれを使用した射出成型方法に関し、特に、アンダーカットを有し、スライドを含む成型装置と、それを使用した射出成型方法に関する。
【背景技術】
【0003】
発泡高分子材料には、高い強度、軽さ、耐衝撃性、断熱性など、多くの利点がある。成形品は射出成型により形成することができる。例えば、高分子材料を溶解し、発泡剤と混合して混合物を形成した後、この混合物に力または圧力が加えられ、混合物が金型のキャビティに射出され、混合物がキャビティ内で発泡及び冷却されて成形品が形成される。
【0004】
しかしながら、成形品の効率、品質、歩留まりを向上させる必要がある。このため、成型装置の構造と、その使用方法を改善する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、成型装置及びそれを使用した射出成型方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施態様によれば、成型装置が提供される。当該成型装置は、第1金型と、第2金型と、金型キャビティと、密封リングを含む。当該第1金型は、第1本体と、少なくとも1つのスライドを含む。当該少なくとも1つのスライドは、当該第1本体上に移動可能かつ取り外し可能に配置され、アンダーカットを有する。当該金型キャビティは、当該第1金型と当該第2金型により定義される。当該密封リングは、当該第1金型と当該第2金型との間に配置され、当該第1金型が当該第2金型と係合されたとき、当該金型キャビティを密封するために用いられる。
【0007】
本発明の一実施態様によれば、射出成型方法が提供される。当該射出成型方法は、第1金型を成型装置の第2金型と係合させ、そのうち当該第1金型が、第1本体と、少なくとも1つのスライドを含み、当該少なくとも1つのスライドが、当該第1本体上に移動可能かつ取り外し可能に配置され、アンダーカットを有する工程と、当該第1金型と当該第2金型により定義される金型キャビティに気体を充填し、そのうち当該気体が、当該第1金型と当該第2金型との間に配置された密封リングにより遮断される工程と、当該金型キャビティ内に成形材料を注入する工程と、当該成型装置の当該第1金型と当該第2金型を開く工程と、を含む。
【0008】
本発明の態様は添付の図面と以下の詳細な説明からより理解されるであろう。業界における標準的慣行に従い、多様な特徴が正確な縮尺率ではないことに注意すべきである。実際、多様な特徴の寸法は、説明を明確にするために、任意に増減されていることがある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図1B】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図1C】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図1D】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図1E】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図1F】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図2A】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図2B】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図2C】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図2D】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図2E】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図2F】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図3A】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図3B】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図3C】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図3D】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図3E】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図3F】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図4A】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図4B】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図4C】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図4D】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図4E】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図4F】本発明の一実施態様による成型装置の概略断面図である。
図5】本発明の一実施態様による射出成型方法を示すフローチャートである。
図6】本発明の一実施態様による射出成型方法を示すフローチャートである。
図7】本発明の一実施態様による射出成型方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下で、本発明の異なる特徴を示すために異なる実施形態または実施例を開示する。本発明を簡易に示すために、部材と配置の具体例を以下で示す。当然、それらは例示的であり、限定する意図はない。例えば、以下の説明で、第2の要素上における第1の要素の形成には、第1の要素と第2の要素が直接接触した実施形態を含んだり、第1の要素と第2の要素間に別の要素が含まれ、第1の要素と第2の要素が必ずしも直接接触していない実施形態を含んだりすることがあり得る。さらに、本発明は異なる実施例で参照符号(数字及び(または)文字)を繰り返し使用することがある。この繰り返しは簡易性と明確性を目的としており、それ自体が論じられている異なる実施例及び(または)構成間の関係を決定付けることはない。
【0011】
また、「の真下(beneath)」、「の下(below)」、「の下方(lower)」、「の上(above)」、「の上方(upper)」空間的相対語(spatially relative term)は、図面に示されるような1つの要素または特徴と他の要素または特徴との間の関係を説明するための記述を容易にするために、本明細書で使用されることがある。空間的相対語は、図面に描写された向きの他に使用または操作における装置の様々な向きを含むことを意図する。装置は異なる方向に向けられて(90度回転されている、または他の向きになっている)もよく、本明細書で使用される空間的相対記述子はそれに応じて解釈されるべきである。
【0012】
本発明の広範囲で示す数値的範囲及びパラメータは近似値であるが、具体例に記載の数値は可能な限り正確に報告する。但し、いずれの数値もそれらの各試験測定値において見られる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本質的に包含する。本明細書で使用される「約」という用語は、通常与えられた値または範囲の10%、5%、1%または0.5%以内を指す。または、「約」という用語は、当業者により検討されたとき許容可能な標本平均の標準誤差内を指す。運用例/実施例を除き、またはその他明示的に記載がない限り、ここに開示されている材料の数量、時間の長さ、温度、動作条件、量の割合などについてのすべての数値的範囲、数量、値、割合は、すべての場合において「約」という用語によって修正されると理解されるべきである。したがって、特にそうではないことが示されない限り、本発明及び添付の特許請求の範囲に記述されている数値パラメータは、所望に応じて変動し得る。最後に、各数値的パラメータは、報告された有効な数字の数を考慮し、また通常の概算方法を適用することによって解釈されるべきである。本明細書において範囲は1つの終点からもう1つの終点まで、または2つの終点の間として表される。本明細書に開示されるすべての範囲は、別途そうではない旨の記載がない限り、終点を含む。
【0013】
図1Aは、成型装置1を示す概略断面図である。一部の実施態様において、当該成型装置1は、第1金型11と、第2金型13と、密封リング15を含む。当該第1金型11は、第1本体111と、少なくとも1つのスライド113を含む。当該少なくとも1つのスライド113は、当該第1本体111上に移動可能かつ取り外し可能に配置され、アンダーカット110を有する(つまり、当該アンダーカット110は、当該少なくとも1つのスライド113上に形成される)。当該密封リング15は、当該第1金型11と当該第2金型13との間に配置される。当該密封リング15は、当該成型装置1内部からの気体の漏れを遮断するために、当該成型装置1の周囲に配置される。
【0014】
図1Bは、当該成型装置1を示す別の概略断面図である。一部の実施態様において、当該第1金型11と当該第2金型13が係合されたとき、当該第1金型11と当該第2金型13により成形品を形成するための金型キャビティ10が定義され、当該密封リング15が当該第1金型11と当該第2金型13により締め付けられる。
【0015】
図1Cは、当該成型装置1を示す別の概略断面図である。一部の実施態様において、当該第1金型11を当該第2金型13と係合した後、当該第1金型11、当該第2金型13、または当該第1金型11と当該第2金型13の両方に配置された少なくとも1つの管路(図示しない)から、気体91が当該金型キャビティ10内に注入される。当該第1金型11と当該第2金型13の間に配置された当該密封リング15は、当該気体の漏れを遮断するように構成される。
【0016】
一部の実施態様において、当該密封リング15は、当該第1金型11と当該第2金型13が係合されたとき、当該金型キャビティ10内側の所定の気体圧力で当該気体91を遮断してもよい。当該所定の気体圧力は1標準気圧以上であってもよい。
【0017】
図1D図1Eは、当該成型装置1を示す概略断面図である。一部の実施態様において、当該金型キャビティ10内に当該気体91を充填した後、成形材料93が、当該第1金型11、当該第2金型13、または当該第1金型11と当該第2金型13の両方に配置された少なくとも1つの供給ポート(図示しない)から当該金型キャビティ10内に注入される。一部の実施態様において、当該成形材料93は、溶融した高分子材料に発泡剤を混合して形成された混合物を含む。
【0018】
図1Fは、当該成型装置1を示す別の概略断面図である。一部の実施態様において、注入された当該成形材料93が冷却された後、当該第1金型11と当該第2金型13が開かれる。当該少なくとも1つのスライド113が、当該成型装置1から成形品95を脱型するために取り外される。より具体的には、当該成形品95を当該成型装置1から脱型する前、当該少なくとも1つのスライド113のアンダーカット110により、当該成形品95は保持または固定されている。そのため、当該少なくとも1つのスライド113を横方向に移動させない限り、当該成形品95を容易に取り出すことができない。つまり、当該少なくとも1つのスライド113を移動させた後、当該成形品95を容易に取り出すことができる。
【0019】
図2Aは、成型装置2を示す概略断面図である。一部の実施態様において、当該成型装置2は、第1金型21と、第2金型23と、密封リング25と、圧力センサー27を含む。当該第1金型21は、第1本体211と、2つのスライド213A、213Bを含む。当該スライド213A、213Bは、当該第1本体211上に移動可能かつ取り外し可能に配置される。当該スライド213Aはアンダーカット210Aを有し、当該スライド213Bはアンダーカット210Bを有する(つまり、当該アンダーカット210A、210Bはそれぞれ当該スライド213A、213B上に形成される)。
【0020】
当該第2金型23は、第2本体231と、周辺部分233を含む。当該周辺部分233は、当該第2本体231に配置される。当該第2本体231と当該周辺部分233により圧力緩衝空間230が定義される。当該密封リング25は、当該第1金型21の当該第1本体211と、当該第2金型23の当該周辺部分233との間に配置される。当該密封リング25は、当該成型装置2内部からの気体の漏れを遮断するために、当該成型装置2の周囲に配置される。一部の実施態様において、当該密封リング25は、当該成型装置2内部からの気体の漏れを遮断する機能を強化する柔軟な材料を含む。
【0021】
図2Bは、当該成型装置2を示す別の概略断面図である。一部の実施態様において、当該第1金型21と当該第2金型23が係合されたとき、当該第1金型21の当該スライド213A、231Bと当該第2金型23の当該第2本体231により金型キャビティ20が定義され、当該密封リング25が、当該第1金型21の当該第1本体211と、当該第2金型23の当該周辺部分233により締め付けられる。当該圧力センサー27は、当該金型キャビティ20内部の気体圧力を検出するために、当該第2金型23に配置される。一部の実施態様において、当該圧力センサー27は、当該第1金型21または当該第2金型23に配置されてもよい。
【0022】
図2Cは、当該成型装置2を示す別の概略断面図である。一部の実施態様において、当該第1金型21を当該第2金型23と係合した後、当該第1金型21、当該第2金型23、または当該第1金型21と当該第2金型23の両方に配置された少なくとも1つの管路(図示しない)から、気体81が当該金型キャビティ20内に注入される。当該金型キャビティ20内に当該気体81を充填する工程中、当該金型キャビティ20内部の気体圧力が連続的に当該圧力センサー27により検出される。当該圧力センサー27が当該金型キャビティ20内部において所定の気体圧力を検出するまで、当該金型キャビティ20内に当該気体81が充填される。
【0023】
一部の実施態様において、当該所定の気体圧力は、当該成型装置2外部の空気圧より大きい。当該第1金型21の当該第1本体211と当該第2金型23の当該周辺部分233の組立体により、当該金型キャビティ20内部の当該所定の気体圧力が維持される。当該圧力緩衝空間230は、当該金型キャビティ20内部の所定の気体圧力の変動を緩衝する。当該第1金型21の当該第1本体211と、当該第2金型23の当該周辺部分233との間に配置される当該密封リング25は、当該気体81の漏れを遮断するように構成される。
【0024】
図2D図2Eは、当該成型装置2を示す概略断面図である。一部の実施態様において、当該金型キャビティ20内に当該気体81を充填した後、成形材料83が、当該第1金型21、当該第2金型23、または当該第1金型21と当該第2金型23の両方に配置された少なくとも1つの供給ポート(図示しない)から当該金型キャビティ20内に注入される。一部の実施態様において、当該成形材料83は、溶融した高分子材料に発泡剤を混合して形成された混合物を含む。一部の実施態様において、該発泡剤は超臨界流体(SCF)を含む。
【0025】
一部の実施態様において、当該所定の気体圧力を有する当該金型キャビティ20内に当該成形材料83が注入されると、当該成形材料83は当該気体81と接触し、当該成形材料83に当該所定の気体圧力がかかる。当該金型キャビティ20内に当該成形材料83を注入する工程中、当該金型キャビティ20内部の気体圧力が連続的に当該所定の気体圧力から別の気体圧力に上昇する。
【0026】
一部の実施態様において、当該成形材料83が当該金型キャビティ20内で膨張すると、当該気体81が少なくとも1つの管路を介して当該金型キャビティ20から排出される。当該金型キャビティ20内で膨張した当該成形材料83の密度は、当該気体81の吐出速度に依存する。当該気体81の排出速度が高いほど、当該金型キャビティ20内で膨張する当該成形材料83の密度は低くなるため、当該成形材料83により形成される成形品の密度が低くなる。
【0027】
一部の実施態様において、(1)当該成形材料83の注入、及び(2)当該気体81の排出は、1秒未満で完了される。一部の実施態様において、(1)当該金型キャビティ20は、当該成形材料83が注入される前、当該所定の気体圧力を有し、(2)当該所定の気体圧力は、当該成型装置2外部の空気圧よりも大きいため、(1)当該成形材料83の注入と、(2)当該気体81の排出は、0.5秒未満で完了される。
【0028】
図2Fは、当該成型装置2を示す別の概略断面図である。一部の実施態様において、注入された当該成形材料83が冷却された後、当該第1金型21と当該第2金型23が開かれる。当該スライド213A、213Bは、当該成型装置2から成形品85を脱型するために取り外される。より具体的には、当該成形品85を当該成型装置2から脱型する前、当該スライド213Aの当該アンダーカット210A、または当該スライド213Bの当該アンダーカット210Bにより、当該成形品85は保持または固定されている。そのため、当該スライド213Aと213Bを横方向に移動させない限り、当該成形品85を容易に取り出すことができない。つまり、当該スライド213Aと213Bを移動させた後、当該成形品85を容易に取り出すことができる。
【0029】
図3Aは成型装置3を示す概略断面図である。一部の実施態様において、当該成型装置3は、第1金型31と、第2金型33と、密封リング35と、圧力センサー37を含む。当該第1金型31は、第1本体311と、2つのスライド313A、313Bを含む。当該スライド313A、313Bは、当該第1本体311上に移動可能かつ取り外し可能に配置される。当該スライド313Aはアンダーカット310Aを有し、当該スライド313Bはアンダーカット310Bを有する(つまり、当該アンダーカット310A、310Bはそれぞれ当該スライド313A、313B上に形成される)。
【0030】
当該第2金型33は、第2本体331と、周辺部分333と、インナーコア335を含む。当該周辺部分333は、当該第2本体331と結合される。当該第2本体331と当該周辺部分333により圧力緩衝空間330が定義される。当該インナーコア335は、当該第2本体331上で、当該第1金型31と対向する位置に配置される。当該密封リング35は、当該第1金型31の当該第1本体311と、当該第2金型33の当該周辺部分333との間に配置される。当該密封リング35は、当該成型装置3内部からの気体の漏れを遮断するために、当該成型装置3の周囲に配置される。一部の実施態様において、当該密封リング35は、当該成型装置3内部からの気体の漏れを遮断する機能を強化する柔軟な材料を含む。
【0031】
図3Bは、当該成型装置3を示す別の概略断面図である。一部の実施態様において、当該第1金型31と当該第2金型33が係合されたとき、当該第1金型31の当該スライド313A、313Bと当該第2金型33の当該インナーコア335により金型キャビティ30が定義され、当該密封リング35が、当該第1金型31の当該第1本体311と、当該第2金型33の当該周辺部分333により締め付けられる。当該圧力センサー37は、当該金型キャビティ30内部の気体圧力を検出するために、当該第2金型33に配置される。一部の実施態様において、当該圧力センサー37は、当該第1金型31または当該第2金型33に配置されてもよい。
【0032】
図3Cは、当該成型装置3を示す別の概略断面図である。一部の実施態様において、当該第1金型31を当該第2金型33と係合した後、当該第1金型31、当該第2金型33、または当該第1金型31と当該第2金型33の両方に配置された少なくとも1つの管路(図示しない)から、気体71が当該金型キャビティ30内に注入される。当該金型キャビティ30内に当該気体71を充填する工程中、当該金型キャビティ30内部の気体圧力が連続的に当該圧力センサー37により検出される。当該圧力センサー37が当該金型キャビティ30内部において所定の気体圧力を検出するまで、当該金型キャビティ30内に当該気体71が充填される。
【0033】
一部の実施態様において、当該所定の気体圧力は、当該成型装置3外部の空気圧より大きい。当該第1金型31の当該第1本体311と当該第2金型33の当該周辺部分333の組立体により、当該金型キャビティ30内部の当該所定の気体圧力と当該圧力緩衝空間330が維持される。当該圧力緩衝空間330は、当該金型キャビティ30内部の所定の気体圧力の変動を緩衝する。当該第1金型31の当該第1本体311と、当該第2金型33の当該周辺部分333との間に配置される当該密封リング35は、当該気体71の漏れを遮断するように構成される。
【0034】
図3Dと3Eは、当該成型装置3を示す概略断面図である。一部の実施態様において、当該金型キャビティ30内に当該気体71を充填した後、成形材料73が、当該第1金型31、当該第2金型33、または当該第1金型31と当該第2金型33の両方に配置された少なくとも1つの供給ポート(図示しない)から当該金型キャビティ30内に注入される。一部の実施態様において、当該成形材料73は、溶融した高分子材料に発泡剤を混合して形成された混合物を含む。一部の実施態様において、当該発泡剤は、SCFを含む。
【0035】
一部の実施態様において、当該所定の気体圧力を有する当該金型キャビティ30内に当該成形材料73が注入されると、当該成形材料73は当該気体71と接触し、当該成形材料73に当該所定の気体圧力がかかる。当該金型キャビティ30内に当該成形材料73を注入する工程中、当該金型キャビティ30内部の気体圧力が連続的に当該所定の気体圧力から別の気体圧力に上昇する。
【0036】
一部の実施態様において、当該成形材料73が当該金型キャビティ30内で膨張すると、当該気体71が少なくとも1つの管路を介して、当該金型キャビティ30と当該圧力緩衝空間330から排出される。当該金型キャビティ30内で膨張した当該成形材料73の密度は、当該気体71の吐出速度に依存する。当該気体71の排出速度が高いほど、当該金型キャビティ30内で膨張する当該成形材料73の密度は低くなるため、当該成形材料73により形成される成形品の密度が低くなる。
【0037】
一部の実施態様において、(1)当該成形材料73の注入、及び(2)当該気体71の排出は、1秒未満で完了される。一部の実施態様において、(1)当該金型キャビティ30は、当該成形材料73が注入される前、当該所定の気体圧力を有し、(2)当該所定の気体圧力は、当該成型装置3外部の空気圧よりも大きいため、(1)当該成形材料73の注入と、(2)当該気体71の排出は、0.5秒未満で完了される。
【0038】
図3Fは、当該成型装置3を示す別の概略断面図である。一部の実施態様において、注入された当該成形材料73が冷却された後、当該第1金型31と当該第2金型33が開かれる。当該スライド313A、313Bは、当該成型装置3から成形品75を脱型するために取り外される。より具体的には、当該成形品75を当該成型装置3から脱型する前、当該スライド313Aの当該アンダーカット310A、または当該スライド313Bの当該アンダーカット310Bにより、当該成形品75は保持または固定されている。そのため、当該スライド313Aと313Bを横方向に移動させない限り、当該成形品75を容易に取り出すことができない。つまり、当該スライド313Aと313Bを移動させた後、当該成形品75を容易に取り出すことができる。
【0039】
図4Aは、成型装置4を示す概略断面図である。一部の実施態様において、当該成型装置4は、第1金型41と、第2金型43と、密封リング45と、センサー47を含む。当該第1金型41は、第1本体411と、2つのスライド413A、413Bと、第1インナーコア415を含む。当該スライド413A、413Bは、当該第1本体411上に移動可能かつ取り外し可能に配置される。当該第1インナーコア415は、当該第1本体411上で、当該第2金型43と対向する位置に配置される。当該スライド413Aはアンダーカット410Aを有し、当該スライド413Bはアンダーカット410Bを有する(つまり、当該アンダーカット410A、410Bはそれぞれ当該スライド413A、413Bに形成される)。
【0040】
当該第2金型43は、第2本体431と、周辺部分433と、第2インナーコア435を含む。当該周辺部分433は、当該第2本体431と結合され、突起部433Pを含む。当該第2本体431と当該周辺部分433により圧力緩衝空間430が定義される。当該第2インナーコア435は、当該第2本体431上で、当該第1インナーコア415と対向する位置に配置される。当該密封リング45は、当該第1金型41の当該第1本体411と、当該第2金型43の当該周辺部分433の間に配置される。当該密封リング45は、当該成型装置4内部からの気体の漏れを遮断するために、当該成型装置4の周囲に配置される。一部の実施態様において、当該密封リング45は、当該成型装置4内部からの気体の漏れを遮断する機能を強化する柔軟な材料を含む。
【0041】
図4Bは、当該成型装置4を示す別の概略断面図である。一部の実施態様において、当該第1金型41と当該第2金型43が係合されたとき、当該スライド413A、413Bと、当該第1インナーコア415と、当該第2金型43の当該第2インナーコア435により金型キャビティ40が定義され、当該密封リング45が、当該第1金型41の当該第1本体411と、当該第2金型43の当該周辺部分433により締め付けられる。当該突起部433Pは 、当該スライド413A、413Bの形状に適合する。当該圧力センサー47は、当該金型キャビティ40内部の気体圧力を検出するために、当該第2金型43に配置される。一部の実施態様において、当該圧力センサー47は、当該第1金型41または当該第2金型43に配置されてもよい。
【0042】
図4Cは、当該成型装置4を示す別の概略断面図である。一部の実施態様において、当該第1金型41を当該第2金型43と係合した後、当該第1金型41、当該第2金型43、または当該第1金型41と当該第2金型43の両方に配置された少なくとも1つの管路(図示しない)から、気体61が当該金型キャビティ40内に注入される。当該金型キャビティ40内に当該気体61を充填する工程中、当該金型キャビティ40内部の気体圧力が連続的に当該圧力センサー47により検出される。当該圧力センサー47が当該金型キャビティ40内部において所定の気体圧力を検出するまで、当該金型キャビティ40内に当該気体61が充填される。
【0043】
一部の実施態様において、当該所定の気体圧力は、当該成型装置4外部の空気圧より大きい。当該第1金型41の当該第1本体411と当該第2金型43の当該周辺部分433の組立体により、当該金型キャビティ40内部の当該所定の気体圧力と当該圧力緩衝空間430が維持される。当該圧力緩衝空間430は、当該金型キャビティ40内部の所定の気体圧力の変動を緩衝する。当該第1金型41の当該第1本体411と、当該第2金型43の当該周辺部分433との間に配置される当該密封リング45は、当該気体61の漏れを遮断するように構成される。
【0044】
図4D図4Eは、当該成型装置4を示す概略断面図である。一部の実施態様において、当該金型キャビティ40内に当該気体61を充填した後、成形材料63が、当該第1金型41、当該第2金型43、または当該第1金型41と当該第2金型43の両方に配置された少なくとも1つの供給ポート(図示しない)から当該金型キャビティ40内に注入される。一部の実施態様において、当該成形材料63は、溶融した高分子材料に発泡剤を混合して形成された混合物を含む。一部の実施態様において、当該発泡剤は、SCFを含む。
【0045】
一部の実施態様において、当該所定の気体圧力を有する当該金型キャビティ40内に当該成形材料63が注入されると、当該成形材料63は当該気体61と接触し、当該成形材料63に当該所定の気体圧力がかかる。当該金型キャビティ40内に当該成形材料63を注入する工程中、当該金型キャビティ40内部の気体圧力が連続的に当該所定の気体圧力から別の気体圧力に上昇する。
【0046】
一部の実施態様において、当該成形材料63が当該金型キャビティ40内で膨張すると、当該気体61が少なくとも1つの管路を介して、当該金型キャビティ40と当該圧力緩衝空間430から排出される。当該金型キャビティ40内で膨張した当該成形材料63の密度は、当該気体61の吐出速度に依存する。当該気体61の排出速度が高いほど、当該金型キャビティ40内で膨張する当該成形材料63の密度は低くなるため、当該成形材料63により形成される成形品の密度が低くなる。
【0047】
一部の実施態様において、(1)当該成形材料63の注入、及び(2)当該気体61の排出は、1秒未満で完了される。一部の実施態様において、(1)当該金型キャビティ40は、当該成形材料63が注入される前、当該所定の気体圧力を有し、(2)当該所定の気体圧力は、当該成型装置4外部の空気圧よりも大きいため、(1)当該成形材料63の注入と、(2)当該気体61の排出は、0.5秒未満で完了される。
【0048】
図4Fは、当該成型装置4を示す別の概略断面図である。一部の実施態様において、注入された当該成形材料63が冷却された後、当該第1金型41と当該第2金型43が開かれる。当該スライド413A、413Bは、当該成型装置4から成形品65を脱型するために取り外される。より具体的には、当該成形品65を当該成型装置4から脱型する前、当該スライド413Aの当該アンダーカット410A、または当該スライド413Bの当該アンダーカット410Bにより、当該成形品65は保持または固定されている。そのため、当該スライド413Aと413Bを横方向に移動させない限り、当該成形品65を容易に取り出すことができない。当該スライド413Aと413Bの移動後、当該成形品65は当該第1インナーコア415により支持され、その後当該成形品65は当該第1インナーコア415から容易に取り出すことができる。
【0049】
図5は、本発明の一部の実施態様に基づく射出成型方法を示すフローチャートである。当該射出成型方法は、成型装置により実施される。当該成型装置は、第1金型と、第2金型と、密封リングを含む。当該第1金型は、第1本体と、当該第1本体上に移動可能かつ取り外し可能に配置された少なくとも1つのスライドを含む。当該少なくとも1つのスライドは、アンダーカットを有する(つまり、当該アンダーカットは当該少なくとも1つのスライドに形成される)。
【0050】
当該射出成型方法は、当該成型装置の当該第1金型と当該第2金型を係合する工程S501と、当該第1金型と当該第2金型により定義される金型キャビティ内に気体を充填し、そのうち、当該気体が当該第1金型と当該第2金型との間に配置された当該密封リングにより遮断される工程S502と、当該金型キャビティ内に成形材料を注入する工程S503と、当該成型装置の当該第1金型と当該第2金型を開く工程S504と、を含む。
【0051】
一部の実施態様において、当該射出成型方法は、図1Aから図4Fに示す当該成型装置1から4により実施され、図1Aから図4Fは、当該射出成型方法の様々な段階の概略断面図である。
【0052】
図6は、本発明の一部の実施態様に基づく射出成型方法を示すフローチャートである。当該射出成型方法は、成型装置により実施される。当該成型装置は、第1金型と、第2金型と、密封リングを含む。当該第1金型は、第1本体と、当該第1本体上に移動可能かつ取り外し可能に配置された少なくとも1つのスライドを含む。当該少なくとも1つのスライドは、アンダーカットを有する(つまり、当該アンダーカットは当該少なくとも1つのスライドに形成される)。当該第2金型は、第2本体と、当該第2本体に結合された周辺部分を含む。
【0053】
当該射出成型方法は、当該第2本体と当該周辺部分を当該第1本体と当該少なくとも1つのスライドに向かって移動する工程S601と、当該第1金型と当該第2金型により定義される金型キャビティ内に気体を充填し、そのうち、当該気体が、当該第1金型と当該周辺部分との間に配置された当該密封リングにより遮断される工程S602と、当該金型キャビティ内に成形材料を注入する工程S603と、当該金型キャビティから当該気体を排出する工程S604と、当該成型装置の当該第1金型と当該第2金型を開く工程S605と、を含む。
【0054】
一部の実施態様において、当該金型キャビティは、当該気体の充填後、所定の気体圧力を有する。当該所定の気体圧力は、当該成型装置外部の空気圧より大きい。一部の実施態様において、当該射出成型方法は、図1Aから図4Fに示す当該成型装置1から4により実施され、図1Aから図4Fは、当該射出成型方法の様々な段階の概略断面図である。
【0055】
図7は、本発明の一部の実施態様に基づく射出成型方法を示すフローチャートである。当該射出成型方法は、成型装置により実施される。当該成型装置は、第1金型と、第2金型と、密封リングを含む。当該第1金型は、第1本体と、当該第1本体上に移動可能かつ取り外し可能に配置された少なくとも1つのスライドを含む。当該少なくとも1つのスライドは、アンダーカットを有する(つまり、当該アンダーカットは当該少なくとも1つのスライドに形成される)。当該第2金型は、第2本体と、当該第2本体に結合された周辺部分を含む。
【0056】
当該射出成型方法は、当該第2本体と当該周辺部分を当該第1本体と当該少なくとも1つのスライドに向かって移動する工程S701と、当該第1金型と当該第2金型により定義される金型キャビティと、当該第2本体と当該周辺部分により定義される圧力緩衝空間内に気体を充填し、そのうち当該気体が、当該第1金型と当該周辺部分との間に配置された当該密封リングにより遮断される工程S702と、当該金型キャビティ内に成形材料を注入する工程S703と、当該金型キャビティと当該圧力緩衝空間から当該気体を排出する工程S704と、当該成型装置の当該第1金型と当該第2金型を開く工程S705と、当該少なくとも1つのスライドを当該第1本体に対して移動させ、当該成形材料を脱型する工程S706と、を含む。一部の実施態様において、工程S706の前、当該成形材料は当該アンダーカットにより固定されていてもよく、工程S706の後、当該成形材料は当該成型装置から取り外し可能となる。
【0057】
一部の実施態様において、当該金型キャビティは、当該気体の充填後、所定の気体圧力を有する。当該所定の気体圧力は、当該成型装置外部の空気圧より大きい。一部の実施態様において、当該射出成型方法は、図1Aから図4Fに示す当該成型装置1から4により実施され、図1Aから図4Fは、当該射出成型方法の様々な段階の概略断面図である。
【0058】
前述の説明は当業者が本発明の態様をより理解できるようにいくつかの実施態様の特徴を概説したものである。当業者は本発明を基礎として使用し、ここで説明した実施態様と同じ目的を実行する、及び(または)同じ利点を達成するために、他のプロセス及び構造の設計または変更を行うことができるであろう。また、当業者はそのような同等の構造が本発明の要旨と範囲を逸脱しておらず、また本発明の要旨と範囲から逸脱することなく、本発明の種々の変更、置換、および改変が可能であることを理解すべきであろう。
【0059】
さらに、本発明の範囲は、プロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、および本明細書に記載のステップの特定の実施態様に限定されるものではない。当業者であれば本発明の開示から容易に理解するように、プロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、またはステップは、現在既存のまたは後に開発される、実質的に同じ機能を果たすか、本発明に従って利用することができるような本明細書に記載の対応する実施態様のように、実質的に同じ結果を達成する。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内にそのようなプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、及びステップを含むことを意図している。
【符号の説明】
【0060】
1 成型装置
10 金型キャビティ
11 第1金型
110 アンダーカット
111 第1本体
113 スライド
13 第2金型
15 密封リング
2 成型装置
20 金型キャビティ
21 第1金型
210A、210B アンダーカット
211 第1本体
213A、213B スライド
23 第2金型
230 圧力緩衝空間
231 第2本体
233 周辺部分
25 密封リング
27 圧力センサー
3 成型装置
30 金型キャビティ
31 第1金型
311 第1本体
313A、313B スライド
310A、310B アンダーカット
33 第2金型
330 圧力緩衝空間
331 第2本体
333 周辺部分
335 インナーコア
35 密封リング
37 圧力センサー
4 成型装置
40 金型キャビティ
41 第1金型
410A、410B アンダーカット
411 第1本体
413A、413B スライド
415 第1インナーコア
43 第2金型
431 第2本体
433 周辺部分
435 第2インナーコア
433P 突起部
430 圧力緩衝空間
45 密封リング
47 圧力センサー
61 気体
63 成形材料
65 成形品
71 気体
73 成形材料
75 成形品
81 気体
83 成形材料
85 成形品
91 気体
93 成形材料
95 成形品
S501~S504、S601~S605、S701~S706 工程
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5
図6
図7