(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-15
(45)【発行日】2023-09-26
(54)【発明の名称】電池用の製造システム
(51)【国際特許分類】
H01M 10/058 20100101AFI20230919BHJP
【FI】
H01M10/058
(21)【出願番号】P 2023081887
(22)【出願日】2023-05-17
【審査請求日】2023-05-17
(31)【優先権主張番号】202211167673.7
(32)【優先日】2022-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523184478
【氏名又は名称】東莞市冠達自動化設備有限公司
【氏名又は名称原語表記】DONGGUAN GUANDA AUTOMATION EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 104, No. 23, Shijietongfu West Road, Shijie Town, Dongguan, Guangdong 523290, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】范丹青
(72)【発明者】
【氏名】古励
(72)【発明者】
【氏名】▲グン▼健強
【審査官】多田 達也
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第112670557(CN,A)
【文献】中国実用新案第207409611(CN,U)
【文献】中国実用新案第208904163(CN,U)
【文献】特表2023-511050(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M10/00-10/39
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
いくつかのAGV運搬車(5)、負極テープ貼着装置、負極テープ圧着装置、正極テープ貼着装置、正極テープ圧着装置及び移送装置を含む電池用の製造システムであって、
前記AGV運搬車(5)はAGV本体(501)、固定台(502)及び取付け台(503)を含み、前記固定台(502)はAGV本体(501)に固定的に取付けられ、前記取付け台(503)はクイックリリースアセンブリを介して固定台(502)に接続され、各前記取付け台(503)にいずれも載置機構及び載置搬送ベルト(23)が設けられ、前記載置機構はリチウム電池を載置するために用いられ、前記載置搬送ベルト(23)は載置機構を搬送するために用いられ、
前記負極テープ貼着装置、負極テープ圧着装置、正極テープ貼着装置及び正極テープ圧着装置は各AGV運搬車(5)の取付け台(503)にそれぞれ取付けられ、前記負極テープ貼着装置は載置機構内のリチウム電池の負極に対してテープを貼着するために用いられ、前記負極テープ圧着装置は載置機構内のテープが貼着されたリチウム電池の負極に対してテープ圧着を行うために用いられ、前記正極テープ貼着装置は載置機構内のリチウム電池の正極に対してテープを貼着するために用いられ、前記正極テープ圧着装置は載置機構内のテープが貼着されたリチウム電池の正極に対してテープ圧着を行うために用いられ、
前記移送装置は載置機構をその1つの取付け台(503)の載置搬送ベルト(23)から他の取付け台(503)の載置搬送ベルト(23)に移送するために用いられ、
前記クイックリリースアセンブリは固定シリンダ(10)、固定ロッド(11)、挿着ロッド(12)及び固定スリーブ(14)を含み、前記固定ロッド(11)は固定台(502)に固定的に取付けられ、前記固定ロッド(11)の一端に挿着溝(15)が開設され、前記固定ロッド(11)の外周面に挿着溝(15)と連通している収容溝(16)が開設され、前記収容溝(16)内にボール(17)が設けられ、前記固定スリーブ(14)は固定ロッド(11)外にスライド可能に嵌合され、前記固定シリンダ(10)は固定台(502)に設けられ且つ固定スリーブ(14)のスライドを駆動するために用いられ、前記挿着ロッド(12)は取付け台(503)に固定的に取付けられ且つ挿着溝(15)と挿着して嵌合され、前記挿着ロッド(12)の外にボール(17)に対応して設けられる固定溝(20)が開設され、前記ボール(17)は固定溝(20)内に位置し、前記固定スリーブ(14)の内周面がボール(17)に当接すると、前記挿着ロッド(12)は固定ロッド(11)に固定され、
前記載置機構は載置台(21)及び蓋体(22)を含み、前記載置台(21)の上部に電池を載置するための載置溝(24)が開設され、前記載置溝(24)は載置台(21)の片側まで延在し、前記載置台(21)内に当接ブロック(25)がスライド可能に嵌合され、前記載置台(21)内に当接ブロック(25)を水平方向に沿って載置溝(24)の1つの溝壁に近づく方向に移動させる弾性部材(29)が設けられ、
前記蓋体(22)は、回動部(221)と、回動部(221)に固定的に接続されるカバー部(222)とを含み、前記回動部(221)は載置台(21)に回動可能に接続され、前記カバー部(222)は載置溝(24)の上部の溝口を開閉するために用いられ、前記回動部(221)が回動する場合、前記回動部(221)は当接ブロック(25)を押して回動部(221)から離れた方向に向かって移動させ、電池が載置溝(24)内に載置され且つ前記蓋体(22)が載置溝(24)の上部の溝口を閉める場合、前記蓋体(22)の底部は電池の上部に当接され、
前記載置搬送ベルト(23)にいずれも位置決めアセンブリが設けられ、前記位置決めアセンブリは第1の位置決め伸縮シリンダ(34)、第1の位置決めブロック(35)、第2の位置決め伸縮シリンダ(36)及び第2の位置決めブロック(37)を含み、前記第1の位置決め伸縮シリンダ(34)は載置搬送ベルト(23)の搬送ラックに水平に取付けられ且つ第1の位置決めブロック(35)を水平方向に移動するように駆動するために用いられ、前記第2の位置決め伸縮シリンダ(36)は載置搬送ベルト(23)の搬送ラックに水平に取付けられ且つ第2の位置決めブロック(37)を水平方向に移動するように駆動するために用いられ、前記第2の位置決めブロック(37)の第2の位置決め伸縮シリンダ(36)から離れた端部に位置決め溝(38)が開設され、前記位置決め溝(38)は第2の位置決めブロック(37)の水平方向側に延在し、前記第2の位置決め伸縮シリンダ(36)は
第1の位置決めブロック(35)の移動する方向に対して斜めに設けられ、前記位置決めアセンブリが搬送ベルトの載置台(21)に対して位置決めを行う場合、前記載置台(21)は第1の位置決めブロック(35)と第2の位置決めブロック(37)との間に位置し、且つ前記第1の位置決めブロック(35)及び位置決め溝(38)の2つの溝壁はいずれも載置台(21)に当接される、ことを特徴とする電池用の製造システム。
【請求項2】
前記AGV本体(501)の上部に2つのスライド溝(8)が開設され、前記取付け台(503)は、2つのスライド溝(8)に対応して設けられるスライド部が設けられ、2つのスライド部は2つのスライド溝(8)内にそれぞれ位置し且つスライド溝(8)とスライド可能に嵌合され、前記取付け台(503)の底部に転動部材が回動可能に取付けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の電池用の製造システム。
【請求項3】
前記収容溝(16)の固定ロッド(11)の軸線から離れた溝口は徐々に大きくなるラッパ状となり、前記固定スリーブ(14)の内周面に係止溝(18)が開設され、前記係止溝(18)の溝壁は、収容溝(16)内のボール(17)に対して位置規制を行うために用いられ、前記クイックリリースアセンブリは
クイックリリースバネ(13)をさらに含み、前記
クイックリリースバネ(13)は固定ロッド(11)と固定スリーブ(14)との間に設けられ且つ固定スリーブ(14)を復帰させるために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載の電池用の製造システム。
【請求項4】
前記負極テープ貼着装置は第1の送り機構及び負極テープ貼着機構を含み、前記第1の送り機構は第1の送りブロック(40)及び第1の送り動作アセンブリを含み、前記第1の送り動作アセンブリは第1の送りブロック(40)をx軸及びy軸方向に沿って移動するように駆動するために用いられ、前記第1の送りブロック(40)は載置機構内のリチウム電池の可撓性コネクタ(1)を動かすために用いられ、
前記負極テープ貼着機構は負極テープ供給アセンブリ及び負極テープ貼着アセンブリを含み、前記負極テープ供給アセンブリは、ロールテープを供給するために用いられ、前記負極テープ貼着アセンブリは第1のエアチャック(51)、第1の移送シリンダ(52)及び第1の昇降シリンダ(53)を含み、前記第1のエアチャック(51)はロールテープの個片のテープシートを吸着するために用いられ、前記第1の昇降シリンダ(53)は第1のエアチャック(51)を垂直方向に沿って移動するように駆動するために用いられ、前記第1の移送シリンダ(52)は第1の昇降シリンダ(53)を水平方向に沿って移動するように駆動するために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載の電池用の製造システム。
【請求項5】
前記負極テープ圧着装置は第2の送り機構及び負極テープ圧着機構を含み、前記第2の送り機構は第2の送りブロック及び第2の送り動作アセンブリを含み、前記第2の送り動作アセンブリは第2の送りブロックをx軸及びy軸に沿って移動するように駆動するために用いられ、前記第2の送りブロックは載置機構内のリチウム電池の可撓性コネクタ(1)を動かすために用いられ、
前記負極テープ圧着機構は負極テープ圧着ラック(54)、負極テープ圧着動作アセンブリ及び負極テープ圧着部材(57)を含み、前記負極テープ圧着動作アセンブリは負極テープ圧着ラック(54)に設けられ且つ負極テープ圧着部材(57)を水平及び垂直方向に沿って移動するように駆動するために用いられ、前記負極テープ圧着部材(57)の底部にリチウム電池の負極を押当するための押当輪(58)が回動可能に取付けられる、ことを特徴とする請求項4に記載の電池用の製造システム。
【請求項6】
前記正極テープ圧着装置は第1の押圧機構、第2の押圧機構及び第3の押圧機構を含み、前記第1の押圧機構は第1の押圧シリンダ(60)及び第1の押圧ブロック(61)を含み、前記第1の押圧シリンダ(60)は第1の押圧ブロック(61)を垂直方向に沿って移動するように駆動するために用いられ、前記第1の押圧ブロック(61)は1つの接合面の上部を押圧するために用いられ、
前記第2の押圧機構は第2の押圧シリンダ(62)及び第2の押圧ブロック(63)を含み、前記第2の押圧シリンダ(62)は第2の押圧ブロック(63)を垂直方向に沿って移動するように駆動するために用いられ、前記第2の押圧ブロック(63)は2つ
目の接合面の上部を押圧するために用いられ、
前記第3の押圧機構は第3の押圧シリンダ(64)及び第3の押圧ブロック(65)を含み、前記第3の押圧シリンダ(64)は第3の押圧ブロック(65)を垂直方向に沿って移動するように駆動するために用いられ、前記第3の押圧ブロック(65)は最後の1つの接合面の上部を押圧するために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載の電池用の製造システム。
【請求項7】
前記移送装置はAGV移送車(68)と、AGV移送車(68)に設けられたロボットアーム(69)とを含み、前記ロボットアーム(69)は載置機構を挟持して移送するために用いられ、各前記固定台(502)の上部にいずれも復路搬送ベルト(70)が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の電池用の製造システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は電池製造の分野に関し、特に電池用の製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電池は化学エネルギーを電気エネルギーに変換可能な装置であり、リチウム電池は比較的一般的な電池構造である。関連技術におけるリチウム電池の負極位置には、他の部材に接続するように、可撓性コネクタが存在し、且つ当該リチウム電池は、正極位置において、3つの異なる高さの接合面を有し、当該リチウム電池は、製造プロセスにおいて、自身の正極位置及び負極位置に対してテープ貼着処理を行う必要がある。
【0003】
上記リチウム電池に対してテープ貼着処理を行う操作は、通常、リチウム電池を載置台の載置溝に載置し、ついでに搬送ベルトによって載置台を搬送し、載置台の搬送プロセスにおいて、ラック本体に固定的に設けられた正極テープ貼着装置及び負極テープ貼着装置によりリチウム電池の正極及び負極に対するテープ貼着処理を順次実現する。
【0004】
上記のような関連技術に対して、発明者は、ラック本体に固定的に設けられた正極テープ貼着装置及び負極テープ貼着装置をリチウム電池の異なる製造状況に応じて適時調整することが困難であり、適用性が悪いと考えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
リチウム電池の異なる製造状況に応じて適時調整することを容易にし、適用性を向上させるために、本願は、電池用の製造システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願により提供される電池用の製造システムは以下の技術的解決手段を採用する。
電池用の製造システムは、いくつかのAGV運搬車、負極テープ貼着装置、負極テープ圧着装置、正極テープ貼着装置、正極テープ圧着装置及び移送装置を含み、前記AGV運搬車はAGV本体、固定台及び取付け台を含み、前記固定台はAGV本体に固定的に取付けられ、前記取付け台はクイックリリースアセンブリにより固定台に接続され、各前記取付け台にいずれも載置機構及び載置搬送ベルトが設けられ、前記載置機構はリチウム電池を載置するために用いられ、前記載置搬送ベルトは載置機構を搬送するために用いられる。
【0007】
前記負極テープ貼着装置、負極テープ圧着装置、正極テープ貼着装置及び正極テープ圧着装置は各AGV運搬車の取付け台にそれぞれ取付けられ、前記負極テープ貼着装置は載置機構内のリチウム電池の負極に対してテープを貼着するために用いられ、前記負極テープ圧着装置は載置機構内のテープが貼着されたリチウム電池の負極に対してテープ圧着を行うために用いられ、前記正極テープ貼着装置は載置機構内のリチウム電池の正極に対してテープを貼着するために用いられ、前記正極テープ圧着装置は載置機構内のテープが貼着されたリチウム電池の正極に対してテープ圧着を行うために用いられ、前記移送装置は載置機構をその1つの取付け台の載置搬送ベルトから他の取付け台の載置搬送ベルトに移送するために用いられる。
【0008】
上記技術的解決手段を採用することにより、リチウム電池の正極及び負極の位置に対してテープ貼着処理を行う時、まず、リチウム電池を載置機構内に配置し、載置搬送ベルトによって載置機構を搬送し、負極テープ貼着装置は載置機構内のリチウム電池の負極にテープを貼着し、移送装置は負極にテープが貼着されたリチウム電池を移送した後、負極テープ圧着装置により載置機構内のリチウム電池の負極に対してテープ圧着処理を行い、その後、移送装置、正極テープ貼着装置及び正極テープ圧着装置の協働によって載置機構内のリチウム電池の正極位置に対するテープの貼着及び圧着を実現し、リチウム電池の正極と負極位置にテープを貼着してから、テープ圧着を行う設定は、テープがリチウム電池の正極と負極位置に接着される安定性を保証することに役立ち、異なるAGV運搬車にそれぞれ設けられる負極テープ貼着装置、負極テープ圧着装置、正極テープ貼着装置及び正極テープ圧着装置は、作業場内で各部分構造の位置調整を迅速に実現しやすいとともに、異なる型式のリチウム電池を製造する時、取付け台の着脱により、ある構造の調整をより容易且つ迅速に実現でき、すなわち、リチウム電池の異なる製造状況に応じて適時調整しやすく、適用性が高く、また、AGV運搬車によって各ステーションの迅速な移動調整を実現でき、柔軟で便利であり、異なる製品に対する異なるプロセスの製造シーンも実現しやすい。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように、本願は以下の少なくとも1つの有益な技術的効果を含み、
1、異なるAGV運搬車にそれぞれ設けられる負極テープ貼着装置、負極テープ圧着装置、正極テープ貼着装置及び正極テープ圧着装置は、作業場内で各部分構造の位置調整を迅速に実現しやすいとともに、異なる型式のリチウム電池を製造する時、取付け台の着脱により、ある構造の調整をより容易且つ迅速に実現でき、すなわち、リチウム電池の異なる製造状況に応じて適時調整しやすく、適用性が高く、
2、取付け台と固定台との間を接続し、挿着ロッドを挿着溝内に挿入するように駆動し、且つボールを固定溝内に位置させる時、固定シリンダにより固定スリーブを駆動してスライド移動させ、固定スリーブの内周面をボールに当接させることで、取付け台と固定台との間の穏やかな固定を実現することができ、取り外す時、固定シリンダによって固定スリーブを挿着ロッドから離れた方向に向かってスライド移動するように駆動し、ボールによる挿着ロッドに対する限定を解除した後に挿着ロッドを挿着溝内から引き抜くとよく、便利で迅速であり、
3、第1の位置決めブロックが載置台の片側に対して位置決めを行う場合、第2の位置決めブロックと載置台との間に一定の間隙が残り、それにより第2の伸縮シリンダが第2の位置決めブロックの移動を駆動する時、第2の位置決めブロックは、水平方向の位置偏差によって載置台の他方側に対して位置決めを行い難い状況が発生しにくくなり、載置台に対する安定的な位置決めを実現しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本願の背景技術におけるリチウム電池の構造概略図である。
【
図3】本願の実施例における固定台及び取付け台の内部構造概略図である。
【
図5】本願の実施例における載置機構の構造概略図である。
【
図6】本願の実施例における載置台及び蓋体の爆発図である。
【
図8】本願の実施例における蓋体の構造概略図である。
【
図9】本願の実施例における負極テープ貼着装置の構造概略図である。
【
図13】本願の実施例における移送装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下は
図1~13を参照して本願についてさらに詳細に説明する。
【0012】
図1は本願の背景技術におけるリチウム電池を示し、リチウム電池の負極位置に、他の部材との接続を実現しやすいように、可撓性コネクタ1が設けられる。電池の正極位置は、高さの異なる3つの接合面を有し、3つの接合面は、順に第1の接合面2、第2の接合面3及び第3の接合面4とされる。当該リチウム電池の製造プロセスでは、負極位置と正極位置にテープ貼着処理を行う必要がある。
【0013】
本願の実施例は電池用の製造システムを開示する。
図2を参照すると、電池用の製造システムはいくつかのAGV運搬車5、負極テープ貼着装置、負極テープ圧着装置、正極テープ貼着装置、正極テープ圧着装置及び移送装置を含み、本願の実施例におけるAGV運搬車5の数は4つにする。
【0014】
図2及び
図3を参照すると、AGV運搬車5はいずれもAGV本体501、固定台502及び取付け台503を含み、そのうち、固定台502はAGV本体501に固定的に取付けられ且つAGV本体501の片側に近づいて設けられ、固定台502の底部に固定キャビティ6が設けられ、固定キャビティ6内にキャリアブロック7が設けられる。AGV本体501に2つの平行で且つ水平方向に沿ってAGV本体501の固定台502から離れた片側に延在するスライド溝8が開設され、取付け台503と固定台502は同じ高さに設けられ、取付け台503は2つの正対し且つそれぞれ2つのスライド溝8に対応して設けられるスライド部を有し、取付け台503を取付ける時の位置規制作用を果たし、取付け台503を指定位置に迅速に取付けやすいように、2つのスライド部はそれぞれ2つのスライド溝8内に位置し且つスライド溝8とスライド可能に嵌合される。
【0015】
図3を参照すると、2つのスライド部にいずれも自身の長さ方向に沿って均一に分布する複数の転動部材が回動可能に取付けられ、転動部材は本願の実施例において転がり軸受9にされ、転がり軸受9はいずれも取付け台503の底部に穿設され、それによりスライド部がスライド溝8内でスライドする時、取付け台503とAGV本体501の上部との間の摩擦力を低減することに役立ち、作業者が取付け台503をAGV本体501の上部でスライドするようにプッシュしやすくなる。
【0016】
図3及び
図4を参照すると、取付け台503はクイックリリースアセンブリによって固定台502に接続され、クイックリリースアセンブリは固定シリンダ10、固定ロッド11、挿着ロッド12、クイックリリースバネ13及び固定スリーブ14を含む。固定ロッド11はL字状ロッドを介して固定台502に水平に固定的に取付けられ且つ固定キャビティ6内に位置し、固定ロッド11の一端は固定台502の取付け台503に向かう側に穿設される。固定ロッド11の取付け台503に向かう側に挿着溝15が開設され、固定ロッド11の外周面に複数の自身軸線の周りに周方向に均一に分布し且つ挿着溝15と連通する収容溝16が開設され、各収容溝16内にいずれもボール17が収容され、ボール17の取付けを実現しやすいように、収容溝16の固定ロッド11の軸線から離れた溝口は徐々に大きくなるラッパ状となる。
【0017】
図4を参照すると、固定スリーブ14は固定ロッド11に嵌設され且つ固定ロッド11とスライド可能に嵌合され、固定スリーブ14の一端は固定台502の取付け台503に向かう側に穿設され且つ固定台502とスライド可能に嵌合され、固定スリーブ14の内周面に係止溝18が開設され、係止溝18は固定スリーブ14の取付け台503に向かう端部まで延在し、係止溝18の溝壁はボール17に対する位置規制作用を果たして、収容溝16内のボール17を収容溝16の外にスライドしにくくし、固定ロッド11の取付け台503に近づく自由端の固定スリーブ14に、固定スリーブ14と固定ロッド11との間のシール性を保証するように、シールリング19が設けられる。クイックリリースバネ13の一端は固定ロッド11に接続され、他端は固定スリーブ14に接続され、それにより固定スリーブ14はクイックリリースバネ13の弾性力の作用で初期状態にある時にボール17に対する安定的な位置規制を実現し、また、固定スリーブ14が移動した後に固定スリーブ14に対する復帰を実現しやすい。
【0018】
引き続き
図4を参照すると、固定シリンダ10はキャリアブロック7の上部に水平に取付けられ、固定シリンダ10に固定スリーブ14をスライドするように駆動させるように、固定スリーブ14の取付け台503から離れた端は固定シリンダ10のピストンロッドに固定的に取付けられる。挿着ロッド12は取付け台503の固定台502に向かう側に固定的に取付けられ且つ挿着溝15に挿着して嵌合され、挿着ロッド12の外周面にボール17に対応して設けられた固定溝20が開設され、挿着ロッド12が挿着溝15に挿入され、ボール17が固定溝20内に位置し、固定スリーブ14が固定シリンダ10に押されて内周面をボール17に当接させると、挿着ロッド12は固定ロッド11に固定され、それにより取付け台503と固定台502の迅速な取付けを実現する。
【0019】
図3及び
図5を参照すると、各取付け台503の上部にいずれも載置機構及び載置搬送ベルト23が設けられ、載置機構は載置台21及び蓋体22を含み、そのうち、載置台21の上部に載置溝24が開設され、載置溝24は載置台21の片側に延在して、電池に対する載置を実現し、リチウム電池が載置溝24内に載置される場合、リチウム電池の正極及び負極を有する一端は載置溝24の外に通り抜け、それにより後続するリチウム電池の正極及び負極を有する一端に対するテープ貼着等の関連工程の処理を容易にする。
【0020】
図6及び
図7を参照すると、蓋体22は回動部221と、回動部221に一体的に固着されたカバー部222とを含み、カバー部222は矩形板状であり、回動部221はカバー部222の長手方向の片側に位置し且つカバー部222と垂直に設けられる。回動部221は回動軸により載置台21と回動可能に嵌合され、回動部221が回動すると、カバー部222は載置溝24の上部の溝口に対する開閉を実現する。リチウム電池は配置溝24内に配置され、カバー部222は配置溝24の上部の溝口を閉める状態まで回転すると、カバー部222の底部は電池の上部に当接され、それにより電池の垂直方向に対する位置規制作用を果たす。
【0021】
引き続き
図6及び
図7を参照すると、載置台21内に当接ブロック25がスライド可能に嵌合され、当接ブロック25は載置溝24内に水平に設けられ且つカバー部222の長手方向に沿って回動部221を接近又は離間する方向に向かってスライドする。当接ブロック25が水平方向に沿って回動部221を接近又は離間する方向に向かってスライドする時の安定性を保証するために、載置溝24の上部の溝口から離れた溝壁に水平に設けられたガイドレール26が固着され、ガイドレール26はカバー部222の長手方向に沿って延在し、ガイドレール26にスライダ27がスライド可能に嵌合され、当接ブロック25はスライダ27に固定的に取付けられて、当接ブロック25を移動させる時の位置規制作用を果たす。
【0022】
図7を参照すると、当接ブロック25の回動部221から離れた側に2つの収容溝28が開設され、2つの収容溝28はカバー部222の幅方向に沿って分布し、収容溝28内にいずれも弾性部材29が設けられ、本願の実施例において弾性部材29はバネにされ、当接ブロック25はバネの弾性力の作用で回動部221に近づく方向、すなわち収容溝24の1つの溝壁の方向に移動し、電池が収容溝24内に配置され且つ当接ブロック25と回動部221との間に位置する場合、当接ブロック25はリターンバネの弾性力の作用で電池側への当接固定を実現することができ、それにより電池の水平方向に対する位置規制を実現し、さらに電池の所在位置の安定性を保証する。
【0023】
図5及び
図6を参照すると、当接ブロック25の回動部221に向かう片側に方形ロッド30が一体的に接続され、方形ロッド30の当接ブロック25から離れた端部にローラ31が回動可能に接続され、ローラ31が回動部221に当接され、それにより回動部221が回動して、カバー部222が載置溝24の上部の溝口を開く場合、方形ロッド30は回動部221の押し作用で当接ブロック25を回動部221から離れた方向に自動的に移動するように動かし、さらに当接ブロック25による電池に対する当接固定を解除し、回動部221が回動して、カバー部222が載置溝24の上部の溝口を閉める場合、方形ロッド30はリターンバネの弾性力の作用で回動部221に近づく方向に自動的に移動し、さらに当接ブロック25による電池側の片側に対する当接固定を実現し、回動部221を回動させれば当接ブロック25に載置溝24内の電池を固定させたり固定させなかったりすることが可能となり、それにより作業者が載置溝24内の電池を出し入れする操作を簡単にする。
【0024】
図7及び
図8を参照すると、さらにカバー222が載置溝24の上部の溝口を閉める時、蓋体22と載置台21との間の安定性を保証するために、カバー部222の載置台21に向かう側に3つの第1の磁石32が嵌設固定され、載置台21の上部に3つの第1の磁石32の位置と1対1に対応し且つそれぞれ各第1の磁石32と互いに吸引する第2の磁石33が嵌設固定される。
【0025】
図9及び
図10を参照すると、本願の実施例では、載置搬送ベルト23のベルト搬送方向をy軸方向とし、載置搬送ベルト23のベルト幅方向をx軸方向とする。載置搬送ベルト23にいずれも位置決めアセンブリが設けられ、位置決めアセンブリは複数セット設けられてもよく、本願の実施例では具体的な数は限定されない。位置決めアセンブリは第1の位置決め伸縮シリンダ34、第1の位置決めブロック35、第2の位置決め伸縮シリンダ36及び第2の位置決めブロック37を含み、本願の実施例において、第1の位置決め伸縮シリンダ34は位置決めスライドテーブルシリンダにされ、位置決めスライドテーブルシリンダは載置搬送ベルト23の搬送ラックのx軸方向側に水平に取付けられ、第1の位置決めブロック35は位置決めスライドテーブルシリンダのスライドテーブルに固定的に取付けられる。第1の位置決めブロック35の底部の高さは搬送ラックの上部の高さより高く、それにより位置決めスライドテーブルシリンダが第1の位置決めブロック35をx軸方向に沿って移動するように駆動し、載置搬送ベルト23のベルト本体が載置台21を搬送する時、第1の位置決めブロック35は載置台21のy軸方向に対する初期遮断機能を果たす。
【0026】
図10を参照すると、本願の実施例において、第2の位置決め伸縮シリンダ36は位置決めシリンダにされ、第2の位置決め伸縮シリンダ36は載置搬送ベルト23の搬送ラックの上部に水平に取付けられ、第2の位置決めブロック37は位置決めシリンダのピストンロッドの一端に固定的に取付けられ且つ第2の位置決めブロック37と第1の位置決めブロック35との間に載置台21を載置させるための隙間が残される。位置決めシリンダは斜めに設けられ、すなわち位置決めシリンダは自身のピストンロッドを移動するように駆動する時、第2の位置決めブロック37は水平に斜めに第1の位置決めブロック35を接近又は離間する方向に向かって移動する。第2の位置決めブロック37の位置決めシリンダから離れた一端に垂直に穿設された位置決め溝38が開設され、載置台21は第1の位置決めブロック35と第2の位置決めブロック37との間に位置し、第1の位置決めブロック35が載置台21のy軸方向側を遮断する場合、位置決めシリンダによって第2の位置決めブロック37を第1の位置決めブロック35の位置する方向に向かって斜めに移動するように駆動し、位置決め溝38の2つの溝壁を載置台21の両側に当接させると、載置台21の所在位置に対する安定的な位置決めを実現することができる。
【0027】
引き続き
図10を参照すると、搬送ラックにストッパー39が固定的に取付けられ、ストッパー39は搬送ラックの位置決めスライドテーブルシリンダから離れた側に位置し、第1の位置決めブロック35及び第2の位置決めブロック37がそれぞれ載置台21のy軸方向の両側に対して位置決めを行う時、ストッパー39は載置台21の位置決めスライドテーブルシリンダから離れた側に当接し、それにより、載置台21が第1の位置決めブロック35及び第2の位置決めブロック37を経由して位置決めされる時、搬送ベルトのベルト本体から滑り落ちにくくなり、安定性が高い。
【0028】
図9及び
図10を参照すると、負極テープ貼着装置、負極テープ圧着装置、正極テープ貼着装置及び正極テープ圧着装置はそれぞれ各AGV本体501の取付け台503の上部に設けられる。そのうち、負極テープ貼着装置は第1の送り機構及び負極テープ貼着機構を含む。第1の送り機構は第1の送りブロック40及び第1の送り動作アセンブリを含み、第1の送り動作アセンブリは第1の送りスライドテーブルシリンダ41及び第2の送りスライドテーブルシリンダ42を含み、第1の送りスライドテーブルシリンダ41は、載置搬送ベルト23の搬送ラックの位置決めアセンブリが設けられている側に水平に取付けられ、第1の送りスライドテーブルシリンダ41は自体のスライドテーブルをx軸方向に沿って移動するように駆動することができる。第2の送りスライドテーブルシリンダ42は、第1の送りスライドテーブルシリンダ41のスライドテーブルに取付けられ且つ自体のスライドテーブルをy軸方向に沿って移動するように駆動することができる。
【0029】
図10を参照すると、第1の送りブロック40は第2の送りスライドテーブルシリンダ42のスライドテーブルに固定的に取付けられ、それにより第1の送りスライドテーブルシリンダ41及び第2の送りスライドテーブルシリンダ42が自体のスライドテーブルを移動するように駆動する時、第1の送りブロック40は載置台21内のリチウム電池の可撓性コネクタ1を負極から離れた方向へ動かすことができ、それにより、リチウム電池の負極に対するテープ貼着を実現しやすい。
【0030】
図9及び
図10を参照すると、負極テープ貼着機構は負極テープ供給アセンブリ及び負極テープ貼着アセンブリを含み、負極テープ供給アセンブリはテープ供給ラック43、載置ローラ44、ガイドローラ45及び巻取ローラ46を含み、テープ供給ラック43は取付け台503の上部に取付けられ且つ載置搬送ベルト23の送りブロックから離れた側に位置し、載置ローラ44はテープ供給ラック43に回動可能に取付けられ且つロールテープを載置するために用いられ、テープ供給ラック43にプーリにより載置ローラ44を回動するように駆動する回動モータ47が取付けられる。ガイドローラ45は複数設けられ、各ガイドローラ45はいずれもテープ供給ラック43に回動可能に取付けられ、巻取ローラ46はテープ供給ラック43に回動可能に取付けられ、テープ供給ラック43にプーリにより巻取ローラ46を回動するように駆動する巻取モータ48が取付けられる。(プーリはいずれも図示されない)
【0031】
図10を参照すると、テープ供給ラック43に水平に設けられるキャリア台49が固定的に取付けられ、テープ貼着時、ロールテープは各ガイドローラ45に順次巻設され且つキャリア台49の上部を通過して最終的に巻取ローラ46に巻設されて巻き取る。個片のテープをキャリア台49の上部から取り出して貼着する時、回動モータ47及び巻取モータ48により載置ローラ44及び巻取ローラ46の同期回動を駆動し、それにより、ロールテープの供給及び個片のテープが取り出された後の廃材の巻取を実現しやすい。
【0032】
引き続き
図10を参照すると、負極テープ貼着アセンブリはテープ貼着ラック50、第1のエアチャック51、第1の移送シリンダ52及び第1の昇降シリンダ53を含み、テープ貼着ラック50は取付け台503の上部に固定的に取付けられ且つ載置搬送ベルト23の送りブロックから離れた側に位置し、第1の移送シリンダ52はテープ貼着ラック50に水平に取付けられ、第1の昇降シリンダ53は第1の移送シリンダ52のピストンロッドに垂直に固定的に取付けられ、第1のエアチャック51は第1の昇降シリンダ53のピストンロッドに垂直に固定的に取付けられる。
【0033】
図9及び
図10を参照すると、第1の移送シリンダ52のピストンロッドが収縮状態にある場合、第1のエアチャック51はキャリア台49の上部に位置し且つその1つの個片のテープの位置に対応する。第1の移送シリンダ52のピストンロッドが開き状態にあり、且つ第1の位置決めブロック35及び第2の位置決めブロック37が載置台21に対して位置決めを行う場合、第1のエアチャック51は載置台21の上部に位置し且つ載置溝24内のリチウム電池の負極の所在位置に対応する。それにより、第1のエアチャック51は第1の昇降シリンダ53及び第1の移送シリンダ52の移動により、個片のテープを載置溝24内のリチウム電池の負極に貼着することができる。
【0034】
図11を参照すると、負極テープ圧着装置は第2の送り機構及び負極テープ圧着機構を含み、第2の送り機構は第2の送りブロック及び第2の送り動作アセンブリを含み、第2の送りブロック、第2の送り動作アセンブリの構造は第1の送りブロック40及び第1の送り動作アセンブリの構造と同じであり、ここでは詳しい説明を省略する。
【0035】
引き続き
図11を参照すると、負極テープ圧着機構は負極テープ圧着ラック54、負極テープ圧着動作アセンブリ及び負極テープ圧着部材57を含み、負極テープ圧着ラック54は取付け台503の上部に固定的に取付けられ且つ載置搬送ベルト23の位置決めアセンブリから離れた側に位置する。負極テープ圧着動作アセンブリは水平テープ圧着シリンダ55及び垂直テープ圧着シリンダ56を含み、水平テープ圧着シリンダ55は負極テープ圧着ラック54に固定的に取付けられ且つ自体のピストンロッドをx軸方向に沿って移動するように駆動する。垂直テープ圧着シリンダ56は水平テープ圧着シリンダ55のピストンロッドに垂直に固定的に取付けられ、負極テープ圧着部材57は垂直テープ圧着シリンダ56のピストンロッドに固定的に取付けられ、それにより水平テープ圧着シリンダ55及び垂直テープ圧着シリンダ56は負極テープ圧着部材57を垂直及び水平方向に沿って移動するように駆動する。
【0036】
引き続き
図11を参照すると、負極テープ圧着部材57の底部に2つの押当輪58が回動可能に取付けられ、第1の位置決めブロック35及び第2の位置決めブロック37は材料載置台の位置に対して位置決めを行う場合、押当輪58は材料載置台内のリチウム電池の負極の上部に位置し、それにより、第2の送りブロックは材料載置台内のリチウム電池の可撓性コネクタ1を負極点から離れた位置に移動させ、水平テープ圧着シリンダ55及び垂直テープ圧着シリンダ56が自体のピストンロッドの移動を駆動する場合、押当輪58は材料載置台内のリチウム電池の負極の上部に対する転動テープ圧着処理を実現する。
【0037】
図2及び
図12を参照すると、正極テープ貼着装置は正極テープ貼着機構を含み、本願の実施例において、正極テープ貼着機構は負極テープ貼着機構の構造と同じであり、ここでは詳しい説明を省略する。正極テープ圧着装置が設けられている載置搬送ベルト23は2セットの位置決めアセンブリを含み、2セットの位置決めアセンブリは載置搬送ベルト23の長手方向に沿って分布している。正極テープ圧着装置は押圧ラック本体59、第1の押圧機構、第2の押圧機構及び第3の押圧機構を含み、第1の押圧機構は第1の押圧シリンダ60及び第1の押圧ブロック61を含み、第2の押圧機構は第2の押圧シリンダ62及び第2の押圧ブロック63を含み、第3の押圧機構は第3の押圧シリンダ64及び第3の押圧ブロック65を含み、ここで、第1の押圧シリンダ60、第2の押圧シリンダ62及び第3の押圧シリンダ64はいずれも押圧ラック本体59に垂直に固定的に取付けられ且つ載置搬送ベルト23の搬送方向に沿って順次分布している。
【0038】
図12を参照すると、第1の押圧ブロック61、第2の押圧ブロック63及び第3の押圧ブロック65はそれぞれ第1の押圧シリンダ60、第2の押圧シリンダ62及び第3の押圧シリンダ64のピストンロッドに取付けられ、各第1の押圧シリンダ60、第2の押圧シリンダ62及び第3の押圧シリンダ64のピストンロッドと第1の押圧ブロック61、第2の押圧ブロック63及び第3の押圧ブロック65との間にはいずれも緩衝バネ66が設けられ、それにより、第1の押圧ブロック61、第2の押圧ブロック63及び第3の押圧ブロック65は、垂直方向に沿って移動して他の部材を押当する場合、一定的な緩衝機能を果たす。
【0039】
引き続き
図12を参照すると、第1のセットの位置決めアセンブリが載置台21に対して位置決めを行う場合、第1の押圧ブロック61及び第2の押圧ブロック63はそれぞれ第1の押圧面及び第2の押圧面の上部に位置し、それにより、第1の押圧シリンダ60及び第2の押圧シリンダ62の駆動によりリチウム電池の正極部分の第1の押圧面及び第2の押圧面に対するテープ圧着処理を実現する。第2のセットの位置決めアセンブリは載置台21に対して位置決めを行う場合、第3の押圧ブロック65は第3の押圧面の上部に位置し、それにより、第3の押圧シリンダ64の駆動によりリチウム電池の正極部分の第3の押圧面に対するテープ圧着処理を実現する。第3の押圧ブロック65の底部に第1の押圧面及び第2の押圧面の外形に適合する定型溝67が開設され、それにより、第3の押圧面を押圧する時、第1の押圧面及び第2の押圧面に対するテープ圧着処理をさらに実現する。
【0040】
図2及び
図13を参照すると、移送装置はAGV移送車68及びロボットアーム69を含み、移送装置の具体的な数については限定せず、本願の実施例におけるAGV移送車68はAGV運搬車5と1対1に対応して複数設けられ、AGV移送車68の構造はAGV運搬車5の構造と同じであるため、ここでは詳しい説明を省略する。ロボットアーム69及びAGV移送車68は1対1に対応して複数設けられ、各ロボットアーム69は各AGV移送車68の取付け台503にそれぞれ取付けられ且つ各AGV運搬車5内の載置台21を挟持して移送するために用いられる。AGV移送車68及びAGV運搬車5はいずれも工業用カメラによって迅速で正確な位置合わせを実現することができる。
【0041】
図2を参照すると、各固定台502の上部にいずれも復路搬送ベルト70が取付けられ、復路搬送ベルト70は載置搬送ベルト23と平行に設けられ、動作プロセスでは、復路搬送ベルト70は載置搬送ベルト23の走行方向と逆である。隣接する2つのAGV運搬車5が接合する場合、隣接する2つのAGV運搬車5の復路搬送ベルト70が接合し、それにより載置台21内の仕上がったリチウム電池は複数のAGV運搬車5の復路搬送ベルト70を介して初期位置に搬送して集中収集処理を行うことができる。
【0042】
本願の実施例の電池用の製造システムの実施原理は以下のとおりである。リチウム電池の正極及び負極位置に対してテープ貼着を行う場合、まずリチウム電池を載置台21の載置溝24内に載置し且つ載置搬送ベルト23によって載置台21を搬送し、負極テープ貼着装置は載置機構内のリチウム電池の負極に対してテープ貼着を行い、移送装置のロボットアーム69は負極にテープが貼着されたリチウム電池を移送した後、負極テープ圧着装置により載置機構内のリチウム電池の負極にテープ圧着処理を行い、その後、移送装置、正極テープ貼着装置及び正極テープ圧着装置の協働によって載置機構内のリチウム電池の正極位置に対するテープの貼着及び圧着を実現し、最後に移送装置のロボットアーム69によって載置台21を復路搬送ベルト70に置いて搬送し、一括に集中収集処理を行えばよい。
【0043】
リチウム電池の正極と負極位置にテープを貼着してから、テープ圧着を行う設定は、テープがリチウム電池の正極と負極位置に接着される安定性を保証することに役立ち、異なるAGV運搬車5にそれぞれ設けられる負極テープ貼着装置、負極テープ圧着装置、正極テープ貼着装置及び正極テープ圧着装置は、作業場内で各部分構造の位置調整を迅速に実現しやすいとともに、異なる型式のリチウム電池を製造する時、取付け台503の着脱により、ある構造の調整をより容易且つ迅速に実現でき、すなわち、リチウム電池の異なる製造状況に応じて適時調整しやすく、適用性が高い。
【0044】
以上はいずれも本願の好ましい実施例であり、本願の保護範囲を限定するものではなく、したがって、本願の構造、形状、原理に基づいて行われる等価な変化は、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【要約】 (修正有)
【課題】リチウム電池の異なる製造状況に応じて適用性を向上させた、電池用の製造システムを提供する。
【解決手段】いくつかのAGV運搬車5、負極テープ貼着装置、負極テープ圧着装置、正極テープ貼着装置、正極テープ圧着装置及び移送装置を含む電池用の製造システムを開示し、AGV運搬車5はAGV本体501、固定台502及び取付け台503を含み、取付け台503はクイックリリースアセンブリを介して固定台502に接続され、各固定台502にいずれも載置機構及び載置搬送ベルト23が設けられ、負極テープ貼着装置、負極テープ圧着装置、正極テープ貼着装置及び正極テープ圧着装置は各AGV運搬車5の取付け台503にそれぞれ取付けられ、移送装置は載置機構を1つの取付け台の載置搬送ベルトから他の取付け台の載置搬送ベルトに移送するために用いられる。
【選択図】
図2