(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-15
(45)【発行日】2023-09-26
(54)【発明の名称】ハーネスの配置構造および車両用シート
(51)【国際特許分類】
B60N 2/90 20180101AFI20230919BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20230919BHJP
【FI】
B60N2/90
B60R16/02 620Z
(21)【出願番号】P 2020001711
(22)【出願日】2020-01-08
【審査請求日】2022-07-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000133098
【氏名又は名称】株式会社タチエス
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】埜嵜 博之
(72)【発明者】
【氏名】秋元 紀人
(72)【発明者】
【氏名】本多 正明
【審査官】杉▲崎▼ 覚
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-245815(JP,A)
【文献】特開2002-120669(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/90
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートクッションの裏面を覆うように設けられ、表面と裏面とを有し、前記裏面が前記シートクッションに対向する様に構成されたトリムカバーと、
前記トリムカバー
の前記裏面に取り付けられた第1固定部材と、
ハーネスと、を含み、
前記第1固定部材は、
前記トリムカバー
の前記裏面に縫合糸により取り付けられる第1取付け部と、
断面視において、前記ハーネスがはめ込まれる第1湾曲部と、を含み、
前記第1固定部材は、平面視において、
長方形形状であり、前記第1固定部材の長手方向が前記第1湾曲部の延在方向とされ、前記第1湾曲部の延在方向沿って、前記ハーネスを固定する、
ハーネスの配置構造。
【請求項2】
請求項1に記載のハーネスの配置構造おいて、
前記第1固定部材は、J型フックを含む、ハーネスの配置構造。
【請求項3】
請求項1に記載のハーネスの配置構造おいて、さらに、
前記トリムカバー
の前記裏面に取り付けられた第2固定部材を含み、
前記第2固定部材は、
前記トリムカバーに縫合糸により取り付けられる第2取付け部と、
断面視において、前記ハーネスがはめ込まれる第2湾曲部と、を含み、
前記第2固定部材は、平面視において、
長方形形状であり、前記第2固定部材の長手方向が前記第2湾曲部の延在方向とされ、前記第2湾曲部の延在方向に沿って、前記ハーネスを固定し、
前記第1固定部材の前記第1湾曲部は、
前記シートクッションの前後方向である第1方向と直交する
前記シートクッションの左右方向である第2方向に沿って、前記ハーネスを固定し、
前記第2固定部材の前記第2湾曲部は、前記第2方向、または、前記第2方向と異なる方向に沿って、前記ハーネスを固定する、ハーネスの配置構造。
【請求項4】
請求項3に記載のハーネスの配置構造おいて、
前記第2固定部材は、J型フックを含む、ハーネスの配置構造。
【請求項5】
請求項3に記載のハーネスの配置構造おいて、
前記第2方向と異なる方向は、前記第1方向である、ハーネスの配置構造。
【請求項6】
請求項3に記載のハーネスの配置構造おいて、
前記第
2方向と異なる方向は、前記第2方向に対して斜めに傾いた方向である、ハーネスの配置構造。
【請求項7】
シートクッションと、
前記シートクッションに傾倒可能に取り付けられたシートバックと、
ハーネスと、を含み、
前記シートクッションは、
前記シートクッションの裏面
を覆うように設けられ、表面と裏面とを有し、前記裏面が前記シートクッションに対向するに設けられたトリムカバーと、
前記トリムカバーの
前記裏面に取り付けられた第1固定部材と、を含み、
前記第1固定部材は、
前記トリムカバーの
前記裏面に縫合糸により取り付けられる第1取付け部と、
断面視において、前記ハーネスがはめ込まれる第1湾曲部と、を含み、
前記第1固定部材は、平面視において、
長方形形状であり、前記第1固定部材の長手方向が前記第1湾曲部の延在方向とされ、前記第1湾曲部の延在方向に沿って、前記ハーネスを固定する、車両用シート。
【請求項8】
請求項7に記載の車両用シートにおいて、
前記トリムカバーの
前記裏面に取り付けられた第2固定部材を含み、
前記第2固定部材は、
前記トリムカバーの
前記裏面に縫合糸により取り付けられる第2取付け部と、
断面視において、前記ハーネスがはめ込まれる第2湾曲部と、を含み、
前記第2固定部材は、平面視において、
長方形形状であり、前記第2固定部材の長手方向が前記第2湾曲部の延在方向とされ、前記第2湾曲部の延在方向に沿って、前記ハーネスを固定する、車両用シート。
【請求項9】
請求項8に記載の車両用シートにおいて、
前記第1固定部材の前記第1湾曲部は、
前記シートクッションの前後方向である第1方向と直交する
前記シートクッションの左右方向である第2方向に沿って、前記ハーネスを固定し、
前記第2固定部材の前記第2湾曲部は、前記第2方向、または、前記第2方向と異なる方向に沿って、前記ハーネスを固定する、車両用シート。
【請求項10】
請求項9に記載の車両用シートおいて、
前記第2方向と異なる方向は、前記第1方向である、車両用シート。
【請求項11】
請求項9に記載の車両用シートおいて、
前記第
2方向と異なる方向は、前記第2方向に対して斜めに傾いた方向である、車両用シート。
【請求項12】
請求項8に記載の車両用シートおいて、
前記第1固定部材および前記第2固定部材は、J型フックを含む、車両用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハーネスの配置構造、および、それを用いた車両用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
車両用シートに設けられたワイヤーハーネス(以下、ハーネスともいう)は、車両用シートのシートバックフレームやシートクッションフレームなどに、クリップやタイラップなどにより固定される場合がある。ワイヤーハーネスをクリップで固定するタイプのハーネスの配置構造は、たとえば、特開2019-51842号公報等に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ハーネスは、シートクッションフレームのワイヤーフレーム(スプリングフレーム)にクリップを用いて固定するが、トリムカバーの内側にハーネスをくぐらせる必要があった。そのため、車両用シートの組み立て作業に時間がかかり、車両用シートの組み立て作業の作業効率が低下する場合があった。
【0005】
本発明の目的は、車両用シートの組み立ての作業の作業効率を向上することが可能なハーネスの配置技術を提供することにある。
【0006】
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
【0008】
すなわち、トリムカバーと、前記トリムカバーに取り付けられた第1固定部材と、ハーネスと、を含む。前記第1固定部材は、前記トリムカバーに縫合糸により取り付けられる第1取付け部と、断面視において、前記ハーネスがはめ込まれる第1湾曲部と、を含む。前記第1固定部材は、平面視において、前記第1湾曲部の延在方向に沿って、前記ハーネスを固定するハーネスの配置技術が提供される。
【発明の効果】
【0009】
上記ハーネスの配置技術によれば、車両用シートの組み立ての作業の作業効率を向上することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施例にかかる車両用シートを示す斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1の車両用シートのシートフレームを部分的に示す斜視図である。
【
図3】
図3は、ワイヤーハーネスの配置構造を説明する平面図である。
【
図4】
図4は、
図3のA-A線に沿うワイヤーハーネスと固定部材の断面図を示す図である。
【
図5】
図5は、比較例に係るワイヤーハーネスの配置構造を説明する平面図である。
【
図6】
図6は、実施例に係るワイヤーハーネスの配置構造を説明する概念的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0012】
なお、開示はあくまで一例にすぎず、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。また、図面において、矢印前は車両の前方を示し、矢印後は車両の後方を示し、矢印左は車両の左側方を示し、矢印右は車両の右側方を示し、矢印上は車両の上方を示し、矢印下は車両の下方を示している。また、以下の説明においては、特別に断らない限り、前、後や上、下、左、右については、車両に対しての前、後や上、下、左、右を意味するものとする。
【実施例】
【0013】
図1は、実施例にかかる車両用シートを示す斜視図である。
図1に示す様に、車両用シート1は、シートクッション2と、シートクッション2に傾倒可能に取り付けられたシートバック3と、シートバック3の上部側に取り付けられたヘッドレスト4と、シートクッション2の下側に取り付けられた左右一対のシートレール5と、を含む。シートクッション2は座面を構成し、シートバック3は背もたれを構成する。車両用シート1は、シートクッション2とシートバック3との角度調整を可能にするリクライニング機構を有し、シートクッション2とシートバック3とがリクライニング機構により連結されている。シートレール5は、シートクッション2を前後方向にスライド可能に支持している。
【0014】
図2は、
図1の車両用シートのシートフレームを部分的に示す斜視図である。車両用シートのシートフレーム1Fは、シートクッションフレーム50とシート
バックフレーム70とを有する。
【0015】
シートクッションフレーム50は、左右一対のクッションサイドフレーム55と、左右一対のクッションサイドフレーム55の前端部の上側の間に設けられたフロントパネルフレーム53と、左右一対のクッションサイドフレーム55の後端部の間に設けられた後方パイプフレーム54と、後方パイプフレーム54とフロントパネルフレーム53との間に設けられたワイヤーフレーム51と、を含む。左右一対のクッションサイドフレーム55の下側には、左右一対のシートレール5が設けられる。
【0016】
シートバックフレーム70は、左右一対のバックサイドフレーム71と、矩形形状のメインパイプフレーム72と、を含む。バックサイドフレーム71の左右はバックサイドフレーム71に取り付けられている。
【0017】
図3は、ワイヤーハーネスの配置構造を説明する平面図である。
図4は、
図3のA-A線に沿うワイヤーハーネスと固定部材の断面図を示す図である。
【0018】
図3には、複数のワイヤーハーネス(以下、ハーネスともいう)WHを複数の固定部材30~37を用いて配置した状態が示されている。
図3には、また、複数のワイヤーハーネス(以下、ハーネスともいう)WHの一例として、3本のワイヤーハーネス10、11、12が示されている。ハーネス10、11、12は、トリムカバー20の裏面側の表面に固定された複数の固定部材30~37によって配置されている。つまり、各ハーネス10、11、12の配線経路は、平面視において、複数の固定部材30~37に基づいて決定されている。各ハーネス10、11、12の両端のおのおのには、図示されないコネクタが取り付けられている。トリムカバー20は、シートクッション2の裏側を覆う様に、シートクッション2の裏側に取り付けられている。
【0019】
図4には、代表例として、ハーネス11が取り付けられた固定部材33の断面図が示されている。固定部材33は、一例では、樹脂製のJ型フックを用いて構成することができる。固定部材33は、断面視において、取付け部33aと湾曲部33bとを含む。取付け部33aの一端は、縫合線40において、縫合糸によりトリムカバー20に縫い合わせされている。ハーネス11は、湾曲部33bの内部の空間に、はめ込まれている。ハーネス11は、樹脂製で構成された管状又はホース状の保護カバー110と、保護カバー110の内部に収納されたハーネス本体111とを含む。ハーネス本体111は、1または複数の金属配線と、この金属配線のおのおのを被覆する樹脂製の被覆材とにより構成される。固定部材30~32、34~37も、
図4に示した固定部材33の構成と同様に、対応するハーネスを固定している。
【0020】
図3に示すように、第1ハーネス10は、3つの固定部材30、31、32に取り付けられている。固定部材30、31、32のおのおのは、長方形形状とされている。固定部材30の長手方向は、第1方向Xと直交する第2方向Yに沿って設けられている。固定部材30は、第2方向Yに沿って、第1ハーネス10を固定している。固定部材31の長手方向は、第2方向Yと異なる方向である斜めに傾いた方向に沿って設けられている。固定部31は、第2方向Yに対して斜めに傾いた方向に沿って、第1ハーネス10を固定している。固定部材32の長手方向は、第2方向Yに沿って設けられている。固定部材32は、第2方向Yに沿って、第1ハーネス10を固定している。
【0021】
第2ハーネス11は、固定部材33、34、35に取り付けられている。固定部材33、34、35のおのおのは、長方形形状とされている。固定部材33、35の長手方向は、第2方向Yに沿って設けられている。固定部材33、35は、第2方向Yに沿って、第2ハーネス11を固定している。一方、固定部材34の長手方向は、第1方向Xに沿って設けられている。固定部材34は、第1方向Xに沿って第2ハーネス11を固定している。
【0022】
第3ハーネス12は、固定部材36、37に取り付けられている。固定部材36、37のおのおのは、長方形形状とされている。固定部材36、37の長手方向は、第2方向Yに沿って設けられている。固定部材36、37は、第2方向Yに沿って、第3ハーネス12を固定している。
【0023】
図3に示す様に、1つハーネス(10、11、又は、12)に対して、複数の固定部材(30-32、33-35、又は、36-37)を設置可能である。また、固定部材30~37は、第2方向Y(この例では、縦方向)、第1方向X(この例では、横方向)、第2方向Y又は第1方向Xに対して斜めに傾いた方向等、自由に設置可能である。
【0024】
つまり、固定部材30~37をトリムカバー20に縫い合わせる時に、固定部材30~37におけるハーネスの固定方向(
図3の例では、平面視において、固定部材30~37の長手方向、縫合線40の方向、又は、湾曲部33bの延在方向)を調整することによって、ハーネス10、11、12の配置位置や配置方向を比較的自由に設定することができる。言い換えれば、ハーネス10、11、12の所望の配置位置や配置方向を決定し、ハーネス10、11、12の所望の配置位置や配置方向と対応する様に、固定部材30~37におけるハーネスの固定方向(固定部材30~37の長手方向、縫合線40の方向、又は、湾曲部33bの延在方向)を決定して、固定部材30~37をトリムカバー20に縫い合わせる。
【0025】
車両用シート1に設けられる複数のワイヤーハーネスWHには、たとえば、エアーバック用のハーネス、電動ヘッドレスト用のハーネス、シートバックのリクライニング調整用のハーネス、ランバーサポートの調整用のハーネス、シートクッションにおけるスライド調整用のハーネス等がある。複数のワイヤーハーネスWHには、さらに、シートクッションの高さ調整用のハーネス、シートクッションの前後の傾き調整用のハーネス、シートクッションのヒータ用のハーネス、シートバックのヒータ用のハーネス、シートベルトバック用のハーネス、シートベルトリワーンダ用のハーネス、着座センサ用のハーネス等がある。
【0026】
図5は、比較例に係るワイヤーハーネスの配置構造を説明する平面図である。
図5は、比較例に係る車両用シート1rのシートクッションフレーム50rを裏側から見た場合の構成が示されている。
【0027】
図5に示す様に、たとえば、ハーネス10r、11r、12rは、シートクッションフレーム50rのワイヤーフレーム(スプリングフレームともいう)52rに、クリップ60を用いて固定され、そして、シートクッションフレーム50rのハーネス固定用フレーム52に、クリップ61を用いて固定される。ハーネス10r、11r、12rの一端に設けたコネクタは、最終的に、シートクッションフレーム50rのフロントパネルフレーム53rの裏面に配置されたコネクタに接続される。また、ハーネス13r、14rは、ハーネス固定用フレーム52に、クリップ61を用いて固定される。
【0028】
なお、ハーネス10rは、一例では、シートバックのヒータ用のハーネスであり、ハーネス11rは、一例では、シートクッションのヒータ用のハーネスであり、ハーネス12rは、一例では、エアーバック用のハーネスである。また、ハーネス13rは、一例では、シートベルトバック用のハーネスであり、ハーネス14r、一例では、シートクッションのヒータ用のハーネスである。
【0029】
図6は、実施例に係るワイヤーハーネスの配置構造を説明する概念的な平面図である。
図6は、
図1の車両用シート1のシートクッションフレーム50を裏側から見た場合の構成が示されている。また、
図6は、
図5と対比できるように、
図5のハーネス10r-14rを、ハーネス10-14として示している。
【0030】
図6において、
図3で説明されたように、トリムカバー20の裏面の表面には、固定部材30~39が、縫合線40(不図示)において、縫合糸により、縫い合わせされている。
【0031】
ハーネス10は、固定部材30、31、32に取り付けられている。ハーネス11は、固定部材33、34、35に取り付けられている。ハーネス12は、固定部材36、37に取り付けられている。ハーネス13は、固定部材38に取り付けられている。また、ハーネス14は、固定部材39に取り付けられている。ハーネス10-14の配置位置や配置方向などが、
図3と同様に、固定部材30~39によって決められている。なお、トリムカバー20は、
図6に示す様に、シートクッションフレーム50の裏側の必要な部分を覆う様に部分的に設けられているが、これに限定されない。トリムカバー20は、シートクッションフレーム50の裏側の全面を覆う様に設けても良い。
【0032】
ここで、
図6に示すハーネス10-14は、固定部材30~39に取り付けられているので、
図5に示した複数のクリップ60、61およびハーネス固定用フレーム52が不要となっている。
【0033】
したがって、実施例に係るシートクッション2には、
図5に示したハーネス固定用フレーム52は設ける必要が無い。これにより、実施例に係るシートクッション2は、比較例に係る車両用シートのシートクッションフレーム50rと比較して、ハーネス固定用フレーム52が設けられていない分、その重量を軽くすることができる。
【0034】
実施例によれは、以下の1または複数の効果を得ることができる。
【0035】
1)ハーネスの固定箇所の自由度を向上することができる。また、ハーネスをトリムカバー内にくぐらせずにすみ、車両シートの組み立て作業の作業効率を向上することができる。
【0036】
2)ハーネスの固定部材は、クリップを用いず、J型フックを使用するので、コスト削減が可能となる。
【0037】
3)ハーネスを配置するのに、トリムカバーの裏面の必要な箇所にのみJ型フックから構成される1または複数の固定部材を取り付ければ良く、ハーネスの方向性を出すことも可能である。
【0038】
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態および実施例に限定されるものではなく、種々変更可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0039】
1:車両用シート
2:シートクッション
3:シートバック
WH、10、11、12、13、14:ワイヤーハーネス
20:トリムカバー
30~39:複数の固定部材(J型フック)
33a:J型フックの取付け部
33b:J型フックの湾曲部
40:縫合線
50:シートクッションフレーム
51:ワイヤーフレーム
53:フロントパネルフレーム
54:後方パイプフレーム
55:クッションサイドフレーム
70:シートバックフレーム
71:バックサイドフレーム
72:メインパイプフレーム
110:保護カバー
111:ハーネス本体