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特許7350580医療用針ホルダおよび医療用針ホルダセット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-15
(45)【発行日】2023-09-26
(54)【発明の名称】医療用針ホルダおよび医療用針ホルダセット
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/06 20060101AFI20230919BHJP
【FI】
A61B17/06
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019165261
(22)【出願日】2019-09-11
(65)【公開番号】P2021040951
(43)【公開日】2021-03-18
【審査請求日】2022-08-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000110044
【氏名又は名称】株式会社リブドゥコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100110847
【弁理士】
【氏名又は名称】松阪 正弘
(74)【代理人】
【識別番号】100136526
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100136755
【弁理士】
【氏名又は名称】井田 正道
(72)【発明者】
【氏名】奥瀬 英明
【審査官】和田 将彦
(56)【参考文献】
【文献】特許第3970265(JP,B2)
【文献】米国特許第04321999(US,A)
【文献】特開2019-080778(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0167768(US,A1)
【文献】米国特許第04183431(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/06
A61M 5/32
A61G 12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用針ホルダであって、
医療用針を刺すことが可能な上面、前記上面の反対側に位置する下面、および、前記上面と前記下面とを接続する側面を有するホルダ本体を備え、
前記上面は、
一の医療用針を刺すことが可能な第1領域と、
前記第1領域とは異なる色または異なる模様を有するとともに前記第1領域に隣接して配置され、他の医療用針を刺すことが可能な第2領域と、
を備え
前記第1領域および前記第2領域は同形状の矩形領域であり、
複数の前記第1領域および複数の前記第2領域は、前記上面において互いに接して市松状に配置されることを特徴とする医療用針ホルダ。
【請求項2】
請求項1に記載の医療用針ホルダであって、
前記ホルダ本体の前記上面に、前記第1領域および前記第2領域をそれぞれ2分割する直線状の視認可能な切り取り線が設けられることを特徴とする医療用針ホルダ。
【請求項3】
医療用針ホルダであって、
医療用針を刺すことが可能な上面、前記上面の反対側に位置する下面、および、前記上面と前記下面とを接続する側面を有するホルダ本体を備え、
前記上面は、
一の医療用針を刺すことが可能な第1領域と、
前記第1領域とは異なる色または異なる模様を有するとともに前記第1領域に隣接して配置され、他の医療用針を刺すことが可能な第2領域と、
を備え、
前記ホルダ本体の前記上面に、前記第1領域および前記第2領域をそれぞれ2分割する直線状の視認可能な切り取り線が設けられることを特徴とする医療用針ホルダ。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1つに記載の医療用針ホルダであって、
前記第2領域の色または模様は印刷により表示されることを特徴とする医療用針ホルダ。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1つに記載の医療用針ホルダであって、
前記第1領域および前記第2領域は、前記上面の全面に亘って設けられることを特徴とする医療用針ホルダ。
【請求項6】
請求項1ないしのいずれか1つに記載の医療用針ホルダであって、
前記ホルダ本体の前記側面を覆い、医療用針を刺すことが不能な側面カバー部をさらに備えることを特徴とする医療用針ホルダ。
【請求項7】
請求項に記載の医療用針ホルダであって、
前記側面カバー部の外側面は、
前記第1領域の側縁から下方に延びる第3領域と、
前記第3領域と視覚により判別可能であり、前記第2領域の側縁から下方に延びる第4領域と、
を備えることを特徴とする医療用針ホルダ。
【請求項8】
請求項に記載の医療用針ホルダであって、
前記側面カバー部は透明または半透明であり、
前記ホルダ本体の前記側面は、
前記第1領域の側縁から下方に延びる第3領域と、
前記第3領域と視覚により判別可能であり、前記第2領域の側縁から下方に延びる第4領域と、
を備えることを特徴とする医療用針ホルダ。
【請求項9】
請求項1ないしのいずれか1つに記載の医療用針ホルダであって、
前記ホルダ本体の前記下面を覆い、医療用針を刺すことが不能な下面カバー部をさらに備えることを特徴とする医療用針ホルダ。
【請求項10】
請求項1ないしのいずれか1つに記載の医療用針ホルダであって、
使用者により把持される持ち手部をさらに備えることを特徴とする医療用針ホルダ。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか1つに記載の医療用針ホルダであって、
対象物に粘着可能な粘着層が下面に設けられることを特徴とする医療用針ホルダ。
【請求項12】
医療用針ホルダセットであって、
支持シートと、
前記支持シートの主面に剥離可能に取り付けられた複数の医療用針ホルダと、
を備え、
前記複数の医療用針ホルダのそれぞれは、請求項1ないし11のいずれか1つに記載の医療用針ホルダであることを特徴とする医療用針ホルダセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用済みの縫合針等の医療用針を保持する医療用針ホルダおよび医療用針ホルダセットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、縫合針が使用される外科手術では、患者の体内に縫合針が残置されてしまうことを防止するために、使用済みの縫合針の本数を数えることが行われている。特許文献1では、スポンジにて形成された複数の円柱状または五角形以上の角柱状のカウンター本体が、セパレート材の剥離面上に剥離可能に接着された縫合針カウンターが開示されている。縫合針カウンターが使用される際には、カウンター本体がセパレート材から剥離され、未使用の縫合針が収容されているパッケージに貼り付けられる。カウンター本体の上面には縫合針の計数に利用される番号が印刷されており、使用済みの縫合針は、カウンター本体の側面の当該番号に対応する位置に順番に刺されてカウンター本体に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第3970265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の縫合針カウンターでは、小型かつ単一色(例えば、ピンク色)のカウンター本体の上面に小さい数字が印刷されているため、カウンター本体において当該数字に対応する領域がどこであるかを判別することは容易ではない。したがって、看護師等の医療者が、縫合針をカウンター本体のどこに刺すべきか、迅速に判断できないおそれがある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、医療用針を医療用針ホルダに容易に刺すことを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、医療用針ホルダであって、医療用針を刺すことが可能な上面、前記上面の反対側に位置する下面、および、前記上面と前記下面とを接続する側面を有するホルダ本体を備え、前記上面は、一の医療用針を刺すことが可能な第1領域と、前記第1領域とは異なる色または異なる模様を有するとともに前記第1領域に隣接して配置され、他の医療用針を刺すことが可能な第2領域とを備える。前記第1領域および前記第2領域は同形状の矩形領域である。複数の前記第1領域および複数の前記第2領域は、前記上面において互いに接して市松状に配置される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医療用針ホルダであって、前記ホルダ本体の前記上面に、前記第1領域および前記第2領域をそれぞれ2分割する直線状の視認可能な切り取り線が設けられる。
請求項3に記載の発明は、医療用針ホルダであって、医療用針を刺すことが可能な上面、前記上面の反対側に位置する下面、および、前記上面と前記下面とを接続する側面を有するホルダ本体を備え、前記上面は、一の医療用針を刺すことが可能な第1領域と、前記第1領域とは異なる色または異なる模様を有するとともに前記第1領域に隣接して配置され、他の医療用針を刺すことが可能な第2領域と、を備え、前記ホルダ本体の前記上面に、前記第1領域および前記第2領域をそれぞれ2分割する直線状の視認可能な切り取り線が設けられる。
【0007】
請求項に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の医療用針ホルダであって、前記第2領域の色または模様は印刷により表示される。
【0008】
請求項に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の医療用針ホルダであって、前記第1領域および前記第2領域は、前記上面の全面に亘って設けられる。
【0009】
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれか1つに記載の医療用針ホルダであって、前記ホルダ本体の前記側面を覆い、医療用針を刺すことが不能な側面カバー部をさらに備える。
【0010】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の医療用針ホルダであって、前記側面カバー部の外側面は、前記第1領域の側縁から下方に延びる第3領域と、前記第3領域と視覚により判別可能であり、前記第2領域の側縁から下方に延びる第4領域とを備える。
【0011】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の医療用針ホルダであって、前記側面カバー部は透明または半透明であり、前記ホルダ本体の前記側面は、前記第1領域の側縁から下方に延びる第3領域と、前記第3領域と視覚により判別可能であり、前記第2領域の側縁から下方に延びる第4領域とを備える。
【0012】
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれか1つに記載の医療用針ホルダであって、前記ホルダ本体の前記下面を覆い、医療用針を刺すことが不能な下面カバー部をさらに備える。
【0013】
請求項10に記載の発明は、請求項1ないしのいずれか1つに記載の医療用針ホルダであって、使用者により把持される持ち手部をさらに備える。
【0014】
請求項11に記載の発明は、請求項1ないし10のいずれか1つに記載の医療用針ホルダであって、対象物に粘着可能な粘着層が下面に設けられる。
【0017】
請求項12に記載の発明は、医療用針ホルダセットであって、支持シートと、前記支持シートの主面に剥離可能に取り付けられた複数の医療用針ホルダとを備え、前記複数の医療用針ホルダのそれぞれは、請求項1ないし11のいずれか1つに記載の医療用針ホルダである。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、医療用針を医療用針ホルダに容易に刺すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1の実施の形態に係る医療用針ホルダを示す斜視図である。
図2】医療用針ホルダを示す分解斜視図である。
図3】第2の実施の形態に係る医療用針ホルダを示す斜視図である。
図4】医療用針ホルダを示す分解斜視図である。
図5】第3の実施の形態に係る医療用針ホルダを示す斜視図である。
図6】医療用針ホルダセットを示す斜視図である。
図7】持ち手部の他の例を示す医療用針ホルダの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る医療用針ホルダ1を示す斜視図である。図2は、医療用針ホルダ1の各構成を分解して示す斜視図である。医療用針ホルダ1は、使用済みの手術用縫合針等の医療用針が刺される部材であり、刺された医療用針を抜け落ちないように保持(すなわち、固定)する。以下の説明では、図1および図2中の上下方向を、単に「上下方向」とも呼ぶ。当該上下方向は、医療用針ホルダ1が使用される際の重力方向と一致する必要はない。
【0021】
医療用針ホルダ1は、ホルダ本体2と、側面カバー部3と、下面カバー部4と、持ち手部5と、粘着層6とを備える。ホルダ本体2は、略直方体状(すなわち、略四角柱状)の部材であり、上面21と、下面22と、4つの側面23とを有する。上面21、下面22、および、4つの側面23はそれぞれ、略矩形状である。上面21および下面22は、例えば、略正方形状である。ホルダ本体2は、医療用針を刺すことが可能な比較的柔軟な部材により形成されている。ホルダ本体2は、例えば、ポリエチレン等の樹脂により形成される。本実施の形態では、ホルダ本体2は、ポリエチレン発泡体により形成されたスポンジ部材である。
【0022】
ホルダ本体2の上面21は、使用済みの医療用針が刺されて固定される面である。ホルダ本体2の下面22は、上下方向において上面21の反対側に位置する。4つの側面23は、上面21と下面22とを接続する。上面21および下面22は、上下方向に略垂直な平面である。4つの側面23はそれぞれ、上下方向に略平行な平面である。
【0023】
側面カバー部3は、略四角筒状の部材であり、ホルダ本体2の4つの側面23を略全面に亘って覆う。側面カバー部3は、医療用針を刺すことが実質的に不能な程度に硬質の部材である。側面カバー部3は、例えば、ポリプロピレン等の樹脂製の薄い平板により構成される。側面カバー部3は、実質的に不透明の部材である。図1および図2では、側面カバー部3の厚さを実際よりも厚く描いている。
【0024】
下面カバー部4は、略矩形平板状の部材であり、ホルダ本体2の下面22を略全面に亘って覆う。下面カバー部4は、医療用針を刺すことが実質的に不能な程度に硬質の部材である。持ち手部5は、下面カバー部4から側方に突出する部材である。持ち手部5は、例えば、ホルダ本体2の上面21に略平行に広がる薄板状の部材であり、看護師等の使用者により把持される。持ち手部5の外周縁の角部は、R形状(いわゆる、面取り形状)であることが好ましい。これにより、使用者が持ち手部5を把持する際に、角部が手に当たることを防止し、持ち手部5を持ちやすくなる。
【0025】
図1および図2に示す例では、持ち手部5は、下面カバー部4と一繋がりの部材であり、下面カバー部4から全周に亘って側方に突出する略矩形枠状の部位である。当該一繋がりの部材は、上下方向に略垂直な略矩形状の平板であり、例えば、ポリプロピレン等の樹脂により形成される。図1および図2では、当該一繋がりの部材の厚さを実際よりも厚く描いている。側面カバー部3は、当該一繋がりの部材(すなわち、下面カバー部4および持ち手部5)の上面に固定される。側面カバー部3は、下面カバー部4および持ち手部5と一繋がりの部材であってもよい。
【0026】
粘着層6は、ホルダ本体2の下方において、下面カバー部4の下面に設けられる粘着剤の薄い層である。粘着層6の平面視における形状は、例えば、ホルダ本体2の下面22、または、側面カバー部3の下端の外形と略同じ大きさの略矩形状である。粘着層6の平面視における形状および大きさは、適宜変更されてよい。粘着層6は、例えば、剥離紙により覆われていてもよい。
【0027】
ホルダ本体2の上面21は、1つ以上の第1領域211と、1つ以上の第2領域212とを備える。図1および図2では、第1領域211と第2領域212とを区別するために、第2領域212に平行斜線を付す。第2領域212は、第1領域211に隣接して配置される。図1および図2に示す例では、ホルダ本体2の上面21は、2つの第1領域211と、2つの第2領域212とを備える。2つの第1領域211および2つの第2領域212は、略同形状の略矩形領域(例えば、略正方形領域)であり、上面21において市松状(すなわち、チェッカーフラッグ状)に配置される。換言すれば、2つの第1領域211および2つの第2領域212は、互いに垂直な縦方向および横方向において交互に配置される。2つの第1領域211および2つの第2領域212は、ホルダ本体2の上面21の略全面に亘って設けられる。
【0028】
第1領域211と第2領域212とは、互いに異なる色または異なる模様を有しており、視覚により判別可能である。例えば、第1領域211と第2領域212とは、異なる色を有する無地の(すなわち、模様を有しない)領域である。第1領域211および第2領域212の色はそれぞれ、例えば、ピンク色および黒色である。第1領域211および第2領域212の色は、同系色で濃度が異なるものであってもよい。第1領域211と第2領域212とは、形状が異なるパターン(例えば、平行斜線と水玉)を模様として有する領域であってもよい。当該パターンは、第1領域211および第2領域212の略全体に亘って配置される。第1領域211と第2領域212とは、同形状のパターンが異なる密度で分布する領域であってもよい。第1領域211と第2領域212とでは、色および模様の双方が異なっていてもよい。
【0029】
第1領域211および/または第2領域212の色および模様は、ホルダ本体2自体の色および模様であってもよく、ホルダ本体2にインクジェットプリンタ等による印刷が行われて表示されてもよい。あるいは、当該色および模様が表示されたシールが、第1領域211および/または第2領域212に貼付されてもよい。
【0030】
例えば、ホルダ本体2が無地のピンク色の材料により形成されている場合、第1領域211には印刷やシール貼付等が施されず、第2領域212に黒色のインクで全面印刷が行われることにより、無地のピンク色の第1領域211と、無地の黒色の第2領域212とが実現される。あるいは、ホルダ本体2では、2つの第1領域211のそれぞれの下側の部位が、無地のピンク色の材料により形成された略直方体の部材であり、2つの第2領域212のそれぞれの下側の部位が、無地の黒色の材料により形成された略直方体の部材であってもよい。そして、これらの4つの部材を市松状に配置して互いに固定することにより、印刷やシール貼付等を施すことなく、無地のピンク色の第1領域211と、無地の黒色の第2領域212とが実現されてもよい。
【0031】
側面カバー部3は、ホルダ本体2の4つの側面23に略平行な4つの外側面31を有する。各外側面31は、第3領域33と、第4領域34とを備える。図1および図2では、第3領域33と第4領域34とを区別するために、第4領域34に平行斜線を付す。第3領域33は、ホルダ本体2の上面21の第1領域211に対応する位置に配置され、第1領域211の側縁から下方に延びる。第4領域34は、ホルダ本体2の上面21の第2領域212に対応する位置に配置され、第2領域212の側縁から下方に延びる。第3領域33および第4領域34は、略同形状の略矩形領域である。第4領域34は、第3領域33に隣接して配置される。第3領域33および第4領域34は、側面カバー部3の各外側面31の略全面に亘って設けられる。外側面31に垂直な方向から見た場合、第3領域33は第1領域211の略全幅に亘って広がり、第4領域34は第2領域212の略全幅に亘って広がる。
【0032】
第3領域33と第4領域34とは、第1領域211および第2領域212と略同様に、互いに異なる色または異なる模様を有しており、視覚により判別可能である。例えば、第3領域33は、第1領域211と同様に無地のピンク色の領域であり、第4領域34は、第2領域212と同様に無地の黒色の領域である。第3領域33の色および模様は、第1領域211の色および模様と同じであってもよく、異なっていてもよい。第4領域34の色および模様は、第2領域212の色および模様と同じであってもよく、異なっていてもよい。第3領域33と第4領域34とでは、色および模様の双方が異なっていてもよい。
【0033】
第3領域33および/または第4領域34の色および模様は、側面カバー部3自体の色および模様であってもよく、側面カバー部3にインクジェットプリンタ等による印刷が行われて表示されてもよい。あるいは、当該色および模様が表示されたシールが、第3領域33および/または第4領域34に貼付されてもよい。
【0034】
医療用針ホルダ1は、持ち手部5を看護師等の使用者が把持することにより、使用者に保持されて使用される。あるいは、医療用針ホルダ1は、粘着層6を縫合針パッケージ等の対象物に粘着させることにより、当該対象物に固定されて使用される。使用者は、例えば、先端部に使用済みの縫合針が把持された持針器を医療用針ホルダ1に近付け、縫合針をホルダ本体2の上面21の第1領域211に刺して固定する。また、使用者は、次の使用済みの縫合針を、当該第1領域211に隣接する第2領域212に刺して固定する。医療用針ホルダ1では、2つの第1領域211および2つの第2領域212のそれぞれに、医療用針を刺すことが可能である。
【0035】
以上に説明したように、医療用針ホルダ1は、上面21、下面22および側面23を有するホルダ本体2を備える。上面21には、医療用針を刺すことが可能である。下面22は、上面21の反対側に位置する。側面23は、上面21と下面22とを接続する。上面21は、第1領域211と、第2領域212とを備える。第1領域211には、一の医療用針を刺すことが可能である。第2領域212には、他の医療用針を刺すことが可能である。第2領域212は、第1領域211に隣接して配置され、第1領域211とは異なる色または模様を有する。
【0036】
このように、ホルダ本体2の上面21に、視覚により容易に判別可能な第1領域211および第2領域212を設けることにより、医療用針ホルダ1において医療用針を刺す領域を、使用者が容易に認識することができる。このため、使用者は、第1領域211と第2領域212とを容易に区別して、医療用針を各領域に順に刺すことができる。すなわち、使用者は、医療用針を医療用針ホルダ1に容易に刺すことができる。また、医療用針ホルダ1に刺された医療用針の数を容易に数えることもできる。
【0037】
上述のように、第2領域212の色または模様は、印刷により表示されることが好ましい。これにより、第2領域212の色または模様を容易に表示することができる。また、第1領域211の色および模様は、ホルダ本体2自体の色および模様であることがさらに好ましい。これにより、色および/または模様が互いに異なる第1領域211および第2領域212を備えるホルダ本体2を、容易に製造することができる。
【0038】
上述のように、第1領域211および第2領域212は、上面21の全面に亘って設けられることが好ましい。これにより、第1領域211および第2領域212を大きくすることができるため、第1領域211と第2領域212との判別をさらに容易とすることができる。その結果、使用者は、医療用針を医療用針ホルダ1にさらに容易に刺すことができる。
【0039】
上述のように、医療用針ホルダ1は、ホルダ本体2の側面23を覆う側面カバー部3をさらに備えることが好ましい。側面カバー部3には、医療用針を刺すことが不能である。これにより、ホルダ本体2の上面21に刺した医療用針が側面23から突き出して使用者等の手に刺さる医療事故(すなわち、針刺し事故)を防止することができる。
【0040】
また、側面カバー部3の外側面31は、第1領域211の側縁から下方に延びる第3領域33と、第2領域212の側縁から下方に延びる第4領域34とを備えることが好ましい。第4領域34は、第3領域33と視覚により判別可能である。これにより、医療用針ホルダ1を側方や斜め上方等から見た場合であっても、ホルダ本体2の上面21における第1領域211および第2領域212のそれぞれの位置を、容易に把握することができる。
【0041】
上述のように、医療用針ホルダ1は、ホルダ本体2の下面22を覆う下面カバー部4をさらに備えることが好ましい。下面カバー部4には、医療用針を刺すことが不能である。これにより、ホルダ本体2の上面21に刺した医療用針が下面22から突き出して使用者等の手に刺さる医療事故を防止することができる。
【0042】
医療用針ホルダ1は、使用者により把持される持ち手部5をさらに備えることが好ましい。これにより、医療用針ホルダ1を手で持った状態でホルダ本体2に医療用針を刺す場合に、医療用針ホルダ1を持つ手を医療用針から遠ざけることができる。その結果、医療用針が手に刺さる医療事故を抑制することができ、医療用針ホルダ1の安全性を向上することができる。また、持ち手部5が、ホルダ本体2から全周に亘って側方に突出しているため、使用者は、医療用針ホルダ1を容易に所望の向きで保持することができる。これにより、上面21の所望の領域(すなわち、第1領域211または第2領域212)に、さらに容易に医療用針を刺すことができる。
【0043】
医療用針ホルダ1の下面には、対象物に粘着可能な粘着層6が設けられることが好ましい。これにより、医療用針ホルダ1を対象物上に置いた状態で使用する際等に、医療用針ホルダ1の位置がずれることを防止または抑制することができる。
【0044】
医療用針ホルダ1では、第1領域211および第2領域212は矩形領域であり、複数の第1領域211および複数の第2領域212が、上面21に市松状に配置されることが好ましい。これにより、比較的多数の医療用針を、刺すべき領域を容易に判別しつつ医療用針ホルダ1に刺すことができる。
【0045】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る医療用針ホルダ1aについて説明する。図3は、医療用針ホルダ1aを示す斜視図である。図4は、医療用針ホルダ1aの各構成を分解して示す斜視図である。医療用針ホルダ1aは、図1および図2に示す不透明の側面カバー部3に代えて透明または半透明の側面カバー部3aが設けられる点、および、各側面23に第3領域233および第4領域234が設けられたホルダ本体2aをホルダ本体2に代えて備える点を除き、図1および図2に示す医療用針ホルダ1と略同様の構造を有する。以下の説明では、医療用針ホルダ1aの各構成のうち、医療用針ホルダ1の構成と対応する構成に同符号を付す。図3および図4では、第3領域233と第4領域234とを区別するために、第4領域234に平行斜線を付す。
【0046】
医療用針ホルダ1aでは、医療用針ホルダ1と同様に、ホルダ本体2aの上面21が、第1領域211と、第2領域212とを備える。第1領域211には、一の医療用針を刺すことが可能である。第2領域212には、他の医療用針を刺すことが可能である。第2領域212は、第1領域211に隣接して配置され、第1領域211とは異なる色または模様を有する。これにより、上記と同様に、使用者は、医療用針を医療用針ホルダ1aに容易に刺すことができる。
【0047】
医療用針ホルダ1aでは、ホルダ本体2aの側面23は、第1領域211の側縁から下方に延びる第3領域233と、第2領域212の側縁から下方に延びる第4領域234とを備える。第4領域234は、第3領域233と視覚により判別可能である。上述のように、側面カバー部3aは透明または半透明であるため、第3領域233と第4領域234とは、側面カバー部3aを介して視認および判別可能である。これにより、医療用針ホルダ1aを側方や斜め上方等から見た場合であっても、ホルダ本体2aの上面21における第1領域211および第2領域212のそれぞれの位置を、容易に把握することができる。したがって、使用者は、医療用針を医療用針ホルダ1aに容易に刺すことができる。
【0048】
図3および図4に示す例では、第3領域233および第4領域234は、略同形状の略矩形領域である。第4領域234は、第3領域233に隣接して配置される。第3領域233および第4領域234は、ホルダ本体2aの各側面23の略全面に亘って設けられる。側面23に垂直な方向から見た場合、第3領域233は第1領域211の略全幅に亘って広がり、第4領域234は第2領域212の略全幅に亘って広がる。
【0049】
第3領域233と第4領域234とは、上述の側面カバー部3の第3領域33および第4領域34と略同様に、色または模様の違いにより視覚によって判別可能である。例えば、第3領域233は、第1領域211と同様に無地のピンク色の領域であり、第4領域234は、第2領域212と同様に無地の黒色の領域である。第3領域233の色および模様は、第1領域211の色および模様と同じであってもよく、異なっていてもよい。第4領域234の色および模様は、第2領域212の色および模様と同じであってもよく、異なっていてもよい。第3領域233と第4領域234とでは、色および模様の双方が異なっていてもよい。
【0050】
第3領域233および/または第4領域234の色および模様は、ホルダ本体2a自体の色および模様であってもよく、ホルダ本体2aにインクジェットプリンタ等による印刷が行われて表示されてもよい。あるいは、当該色および模様が表示されたシールが、第3領域233および/または第4領域234に貼付されてもよい。
【0051】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る医療用針ホルダ1bについて説明する。図5は、医療用針ホルダ1bを示す斜視図である。医療用針ホルダ1bは、図3および図4に示すホルダ本体2aおよび粘着層6を備え、側面カバー部3a、下面カバー部4および持ち手部5を備えていない。換言すれば、医療用針ホルダ1bは、医療用針ホルダ1aから側面カバー部3a、下面カバー部4および持ち手部5が省略された構造を有する。医療用針ホルダ1bでは、ホルダ本体2aの下面22に粘着層6が設けられる。
【0052】
医療用針ホルダ1bでは、医療用針ホルダ1aと同様に、ホルダ本体2aの上面21が、第1領域211と、第2領域212とを備える。第1領域211には、一の医療用針を刺すことが可能である。第2領域212には、他の医療用針を刺すことが可能である。第2領域212は、第1領域211に隣接して配置され、第1領域211とは異なる色または模様を有する。これにより、上記と同様に、使用者は、医療用針を医療用針ホルダ1bに容易に刺すことができる。
【0053】
医療用針ホルダ1bでは、ホルダ本体2aの上面21に、第1領域211およぼ第2領域212をそれぞれ2分割する直線状の視認可能な切り取り線25が設けられる。使用者は、ハサミやカッター等により切り取り線25に沿ってホルダ本体2aを切断して分割することが可能である。そして、分割された部位のそれぞれの第1領域211および第2領域212に医療用針を刺すことにより、比較的多数の医療用針を医療用針ホルダ1bに刺すことができる。切り取り線25は、医療用針ホルダ1bを分割して使用する場合の切断部分を示すガイド線である。切り取り線25が設けられることにより、医療用針ホルダ1bの分割を容易とすることができる。
【0054】
図5に示す例では、2本の切り取り線25がホルダ本体2aの上面21に設けられる。各切り取り線25は上面21上において左右方向に延びており、左右方向に隣接する1組の第1領域211および第2領域212を2分割する。医療用針ホルダ1bは、図5中の手前側の1組の第1領域211および第2領域212と、奥側の1組の第1領域211および第2領域212との間の境界線においても、切断されてよい。
【0055】
切り取り線25は、例えば、ホルダ本体2aの表面にインクジェットプリンタ等で印刷された破線や実線であってもよく、ホルダ本体2aの表面にカッター等で形成された切り込みであってもよい。切り取り線25は、他の様々な種類の線であってもよい。図5に示す例では、各切り取り線25は、上面21の側縁から側面23上を下方へと延びている。これにより、切り取り線25の視認を容易とし、医療用針ホルダ1bの分割をさらに容易とすることができる。
【0056】
図6は、複数の医療用針ホルダ1bを備える医療用針ホルダセット10を示す斜視図である。図6では、医療用針ホルダ1bの切り取り線25の図示を省略している。医療用針ホルダセット10は、支持シート11と、支持シート11の主面に剥離可能に取り付けられた複数の医療用針ホルダ1bとを備える。これにより、複数の医療用針ホルダ1bの取り扱いを容易とすることができる。
【0057】
支持シート11は、例えば、表面がコーティングされた略矩形状の剥離紙である。あるいは、支持シート11は、可撓性を有するフレキシブルな樹脂フィルムであってもよく、比較的硬質な樹脂板であってもよい。支持シート11の形状および材料は、様々に変更されてよい。各医療用針ホルダ1bは、粘着層6により支持シート11に着脱自在に粘着される。各医療用針ホルダ1bは、他の手段により支持シート11に取り付けられてもよい。図6に示す例では、複数(例えば、8個)の医療用針ホルダ1bは、支持シート11上において互いに離間して配置されるが、側面同士を接触させて配置されてもよい。複数の医療用針ホルダ1bの数および支持シート11上における配置は、様々に変更されてよい。
【0058】
上述の医療用針ホルダ1,1a,1bおよび医療用針ホルダセット10では、様々な変更が可能である。
【0059】
医療用針ホルダセット10では、医療用針ホルダ1bに代えて、複数の医療用針ホルダ1または複数の医療用針ホルダ1aが、支持シート11に剥離可能に取り付けられてもよい。
【0060】
医療用針ホルダ1bでは、切り取り線25は省略されてもよい。あるいは、医療用針ホルダ1,1aに、切り取り線25が設けられてもよい。この場合、医療用針ホルダ1,1aが切断される際には、ホルダ本体2,2a、側面カバー部3,3a、下面カバー部4および持ち手部5が、切り取り線25に沿ってハサミやカッター等により切断される。
【0061】
医療用針ホルダ1では、下面カバー部4は、持ち手部5とは別の部材であってもよい。例えば、ホルダ本体2の下面と略同じ大きさの略矩形板状の下面カバー部4が、下面カバー部4よりも大きい略矩形状の平板部材の上面に固定され、当該平板部材のうち、下面カバー部4から側方に突出する部位が持ち手部5とされてもよい。この場合、下面カバー部4は、粘着テープや面ファスナ等により上記平板部材に着脱自在に固定されてもよい。これにより、使用済みのホルダ本体2、側面カバー部3および下面カバー部4を持ち手部5から取り外して廃棄し、新たなホルダ本体2、側面カバー部3および下面カバー部4を持ち手部5に取り付けることができ、持ち手部5を再利用することができる。医療用針ホルダ1aにおいても同様である。
【0062】
医療用針ホルダ1では、持ち手部5の形状は様々に変更されてよい。例えば、図7に示すように、側面カバー部3の1つの外側面31(すなわち、図7中の右側の外側面31)の下端のみにおいて、下面カバー部4から右側に延びる略矩形帯状の持ち手部5aが設けられてもよい。あるいは、当該持ち手部5aに加えて、持ち手部5aと略同様の形状を有するもう1つの持ち手部5aが、下面カバー部4から左側に延びるように設けられてもよい。また、医療用針ホルダ1では、持ち手部5は、必ずしも下面カバー部4から側方に突出する必要はなく、側面カバー部3から側方に突出していてもよい。また、持ち手部5は必ずしも板状である必要はなく、例えば棒状であってもよい。医療用針ホルダ1aにおいても同様である。なお、医療用針ホルダ1,1aでは、持ち手部5,5aは省略されてもよい。
【0063】
医療用針ホルダ1では、側面カバー部3の第3領域33および第4領域34は、必ずしも側面カバー部3の各外側面31に設けられる必要はなく、1つ以上の外側面31に設けられていればよい。これにより、上述のように、医療用針ホルダ1を側方や斜め上方等から見た場合であっても、ホルダ本体2の上面21における第1領域211および第2領域212のそれぞれの位置を、容易に把握することができる。
【0064】
側面カバー部3の第3領域33および第4領域34は、必ずしも同形状である必要はなく、矩形領域である必要もない。第3領域33と第4領域34とは、隣接して配置される必要はなく、離間して配置されてもよい。第3領域33および第4領域34は、側面カバー部3の外側面31の略全面に亘って設けられる必要はなく、外側面31の一部のみに設けられてもよい。
【0065】
また、第3領域33および第4領域34は、視覚により判別可能であれば、必ずしも異なる色または異なる模様を有する必要はなく、例えば、第3領域33と第4領域34との間に境界線が表示され、第3領域33および第4領域34に異なる数字や文字が表示されていてもよい。なお、側面カバー部3では、第3領域33および第4領域34は省略されてもよい。
【0066】
医療用針ホルダ1aでは、ホルダ本体2aの第3領域233および第4領域234は、必ずしもホルダ本体2aの各側面23に設けられる必要はなく、1つ以上の側面23に設けられていればよい。これにより、上述のように、医療用針ホルダ1aを側方や斜め上方等から見た場合であっても、ホルダ本体2aの上面21における第1領域211および第2領域212のそれぞれの位置を、容易に把握することができる。医療用針ホルダ1bにおいても同様である。なお、この場合、側面カバー部3aは、上記1つ以上の側面23に対応する部位のみ透明または半透明であってもよい。
【0067】
ホルダ本体2aの第3領域233および第4領域234は、必ずしも同形状である必要はなく、矩形領域である必要もない。第3領域233と第4領域234とは、隣接して配置される必要はなく、離間して配置されてもよい。第3領域233および第4領域234は、ホルダ本体2aの側面23の略全面に亘って設けられる必要はなく、側面23の一部のみに設けられてもよい。医療用針ホルダ1bにおいても同様である。
【0068】
また、第3領域233および第4領域234は、視覚により判別可能であれば、必ずしも異なる色または異なる模様を有する必要はなく、例えば、第3領域233と第4領域234との間に境界線が表示され、第3領域233および第4領域234に異なる数字や文字が表示されていてもよい。なお、ホルダ本体2aでは、第3領域233および第4領域234は省略されてもよい。医療用針ホルダ1bにおいても同様である。
【0069】
第1領域211および第2領域212の数はそれぞれ、適宜変更されてよい。例えば、ホルダ本体2,2aの上面21は、第1領域211および第2領域212を各1つのみ備えていてもよい。あるいは、各4つの第1領域211および第2領域212が、4×2の市松状に配置されてもよい。第1領域211の数と第2領域212の数とは、上記例のように同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0070】
第1領域211および第2領域212は、必ずしも矩形領域である必要はなく、様々な形状の領域であってよい。第1領域211と第2領域212とは、必ずしも同形状である必要はなく、大きさや形が異なっていてもよい。第1領域211および第2領域212は、ホルダ本体2,2aの上面21の全面に亘って設けられる必要はなく、上面21の一部のみに設けられてもよい。
【0071】
ホルダ本体2,2aは、必ずしも直方体状である必要はなく、例えば、略円柱状、略三角柱状、または、五角柱以上の略多角柱状であってもよい。例えば、ホルダ本体2,2aが略円柱状である場合、上面21では、それぞれが扇形の複数の第1領域211および複数の第2領域212が、周方向に交互に配置されてもよい。
【0072】
医療用針ホルダ1では、ホルダ本体2の側面23は、側面カバー部3から部分的に露出していてもよい。また、ホルダ本体2の下面22は、下面カバー部4から部分的に露出していてもよい。医療用針ホルダ1aにおいても同様である。
【0073】
医療用針ホルダ1,1aでは、側面カバー部3,3a、および/または、下面カバー部4が省略されてもよい。医療用針ホルダ1,1aから下面カバー部4が省略される場合、粘着層6は、例えば、ホルダ本体2,2aの下面22に直接的に設けられる。医療用針ホルダ1,1a,1bでは、粘着層6が省略されてもよい。
【0074】
医療用針ホルダ1では、第1領域211および/または第2領域212に、複数の医療用針が刺されて固定されてもよい。医療用針ホルダ1a,1bにおいても同様である。
【0075】
医療用針ホルダ1,1a,1bに固定される医療用針は、必ずしも手術用の縫合針には限定されず、例えば、使用済みの注射針であってもよい。
【0076】
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
【符号の説明】
【0077】
1,1a,1b 医療用針ホルダ
2,2a ホルダ本体
3,3a 側面カバー部
4 下面カバー部
5,5a 持ち手部
6 粘着層
10 医療用針ホルダセット
11 支持シート
21 (ホルダ本体の)上面
22 (ホルダ本体の)下面
23 (ホルダ本体の)側面
25 切り取り線
31 (側面カバー部の)外側面
33,233 第3領域
34,234 第4領域
211 第1領域
212 第2領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7