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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-15
(45)【発行日】2023-09-26
(54)【発明の名称】建設機械用保安ベルト
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/24 20060101AFI20230919BHJP
   E02F 9/26 20060101ALI20230919BHJP
【FI】
E02F9/24 B
E02F9/26 A
E02F9/24 A
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019169867
(22)【出願日】2019-09-18
(65)【公開番号】P2021046723
(43)【公開日】2021-03-25
【審査請求日】2022-07-19
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】浅井 稔彦
【審査官】松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3222840(JP,U)
【文献】特開2014-047607(JP,A)
【文献】特開2019-055878(JP,A)
【文献】登録実用新案第3015468(JP,U)
【文献】特開2011-163835(JP,A)
【文献】特開2011-021420(JP,A)
【文献】特開2007-056624(JP,A)
【文献】登録実用新案第3051210(JP,U)
【文献】特開2018-040199(JP,A)
【文献】登録実用新案第3216394(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2018/0122218(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/24
E02F 9/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性部材を用いて大凡平板帯状に形成された本体部を有し、前記本体部には、ソナー素子により検知領域内における障害物の存在を検出可能としたソナ-信号処理回路と、前記ソナー信号処理回路による障害物の検出に応じて外部の電子制御ユニットから入力される制御信号に応じて、それぞれ駆動可能に設けられた警告灯と鳴動素子が配設されてなる一方、前記本体部の一端には、第1の接続部が、前記本体部の他端には、第2の接続部が、それぞれ形成されてなる建設機械用保安ベルトであって、
前記建設機械用保安ベルトは、建設機械の外周において、当該建設機械用保安ベルトの長手軸方向に複数配置されて前記建設機械の外周に環状に取り付けられるものであって、隣接する建設機械用保安ベルト間において、一方の建設機械用保安ベルトの前記第1の接続部と他方の建設機械用保安ベルの前記第2の接続部とは、相互に嵌合可能に構成されてなり、隣接する前記第1の接続部と前記第2の接続部を勘合状態とすることで、前記建設機械の外周への環状の取り付けを可能とされてなる一方、前記外部の電子制御ユニットは、前記建設機械に設けられ、当該電子制御ユニットと前記本体部との間に設けられた配線を介して前記制御信号に基づく前記駆動を可能としてなることを特徴とする建設機械用保安ベルト。
【請求項2】
前記建設機械用保安ベルトは、少なくとも裏面側の一部において磁気を発生可能に構成されてなることを特徴とする請求項記載の建設機械用保安ベルト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械の稼働時における周囲の安全確保を行う用具に係り、特に、汎用性、操作性の向上等を図ったものに関する。
【背景技術】
【0002】
ショベルやドーザなどのいわゆる建設機械が稼働している現場においては、事故無く円滑な作業を確保する等の観点から建設機械の周囲における安全確保が欠かせない問題である。
このような現場において、一般には、建設機械への人の不要な接近が生じないように、建設機械の周辺に立ち入り禁止のバー等を設置したり(例えば、特許文献1等参照)、専任の監視員による安全確保の為の監視が行われることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-53666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、建設機械の周囲に常に十分な人数の監視員を配置することができるとは限らず、一人で広い範囲を監視しなければならない場合がある。
そのため、監視員による監視作業の補助として、建設機械の周辺のさらなる安全確保を可能とする用具が所望されている。
【0005】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、建設機械の周辺の安全を確認するための監視員の補助となると共に、作業員に対するさらなる安全性の向上を可能とする保安用具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係る建設機械用保安ベルトは、
可撓性部材を用いて大凡平板帯状に形成された本体部を有し、前記本体部には、ソナー素子により検知領域内における障害物の存在を検出可能としたソナ-信号処理回路と、前記ソナー信号処理回路による障害物の検出に応じて外部の電子制御ユニットから入力される制御信号に応じて、それぞれ駆動可能に設けられた警告灯と鳴動素子が配設されてなる一方、前記本体部の一端には、第1の接続部が、前記本体部の他端には、第2の接続部が、それぞれ形成されてなる建設機械用保安ベルトであって、
前記建設機械用保安ベルトは、建設機械の外周において、当該建設機械用保安ベルトの長手軸方向に複数配置されて前記建設機械の外周に環状に取り付けられるものであって、隣接する建設機械用保安ベルト間において、一方の建設機械用保安ベルトの前記第1の接続部と他方の建設機械用保安ベルの前記第2の接続部とは、相互に嵌合可能に構成されてなり、隣接する前記第1の接続部と前記第2の接続部を勘合状態とすることで、前記建設機械の外周への環状の取り付けを可能とされてなる一方、前記外部の電子制御ユニットは、前記建設機械に設けられ、当該電子制御ユニットと前記本体部との間に設けられた配線を介して前記制御信号に基づく前記駆動を可能とされてなるものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、建設機械の外周に簡易に取り付けることができ、建設機械とその周囲の人や物との接近を光や音により効果的に周囲に知らしめることができるので、建設機械周辺の安全確認を行う監視員の補助として、建設機械周辺の安全をより高めることができるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態における建設機械用保安ベルトの使用状態の例を模式的に示す模式図である。
図2】本発明の実施の形態における建設機械用保安ベルトの全体斜視図である。
図3】本発明の実施の形態における建設機械用保安ベルトの第1及び第2の接続部の具体例を模式的に示す模式図であって、図3(A)は第1の接続部の具体的構成例を模式的に示す模式図、図3(B)は第2の接続部の具体的構成例を模式的に示す模式図である。
図4】本発明の実施の形態における保安ベルト制御回路の回路構成例を示す回路図である。
図5】本発明の実施の形態における保安ベルト制御回路の動作制御処理の手順を示すサブルーチンフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図5を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態における建設機械用保安ベルトの外観構成及びその使用状態について図1及び図2を参照しつつ説明する。
本発明の実施の形態における建設機械用保安ベルト200は、建設機械の外周に複数縦続接続して環状に取り付けられるものである。
【0010】
すなわち、図1には、建設機械の一例としてショベル300が示されており、建設機械用保安ベルト200は、操作室310のベース部分310aの外周に、複数縦続接続されて環状に設けられたものとなっている。
【0011】
本発明の実施の形態における建設機械用保安ベルト200は、上述のように建設機械の外周に取り付けられる場合の最小単位となるものである。かかる本発明の実施の形態における建設機械用保安ベルト200は、主として樹脂等の可撓性の部材を用いて、全体外観形状が大凡平板帯状に形成された本体部1を有する。そして、この本体部1の一方の端部には、第1の接続部としての接続突起2が、本体部1の他方の端部には、第2の接続部としての接続溝3が、それぞれ形成されている(図2参照)。
図2には、この建設機械用保安ベルト200の表面側から全体を臨んだ状態が示されているが、この建設機械用保安ベルト200の少なくとも裏面側は、裏面全体、又は、一部が磁気を帯びており、建設機械(図示せず)の金属製の外周面に磁力により取着可能となっている。
【0012】
このように建設機械用保安ベルト200の所望の部位において磁気を発生させる手法は、従来から用いられている手法を用いることで実現できる。すなわち、例えば、主部材となる樹脂部材を成形することで建設機械用保安ベルト200を製造する場合、溶融されている樹脂部材に粉末状の磁性体を適宜混入させて成形を行うことで所望する部位に磁気を帯びさせたものを得ることができる。
なお、建設機械用保安ベルト200を建設用機械の外周面に取着する方策としては、上述のように磁気を利用したものに限定される必要は無く、例えば、良く知られている機械的な結合方法を用いても好適である。
【0013】
機械的な結合方法の例としては、例えば、一方(例えば、建設機械用保安ベルト200)に突起を設け、他方(例えば、建設機械)に、その突起が嵌合する凹部を設ける方法がある。また、例えば、一方(例えば、建設機械用保安ベルト200)にいわゆるフック(爪状突起)を設け、他方(例えば、建設機械)に、そのフックが係合される孔や溝などを設けるようにしても好適である。
【0014】
また、本発明の実施の形態における接続突起2は、全体外観形状が大凡平板状をなし、かつ、建設機械用保安ベルト200の長手軸方向に直行する方向での断面形状が台形状に形成されたものとなっている(図3(A)参照)。
【0015】
そして、かかる接続突起2は、その台形状の長辺側が建設機械用保安ベルト200の表側に、短辺側が建設機械用保安ベルト200の裏面側に、それぞれ位置するように設けられている。
一方、接続溝3は、接続相手となる他の建設機械用保安ベルト200の接続突起2が嵌合する形状に形成されたものとなっている(図3(B)参照)。
【0016】
すなわち、接続溝3は、先に述べた接続突起2の断面形状をなす台形の長辺側の部位が接続溝3の底側に位置し、台形の短辺側の部位が接続溝3の開口側に位置するように形成されたものとなっている。
かかる構成の接続突起2と接続溝3は、接続突起2の先端部分を接続溝3の端から中へ滑り込ませるようにして挿入してゆくことで相互に嵌合状態を形成できるものとなっている。
【0017】
なお、第1及び第2の接続部の具体例として、上述のように相互に嵌合状態となる構成を示したが、第1及び第2の接続部の具体例は、このような構成に限定されるものではないことは勿論である。第1及び第2の接続部の具体的構成としては、良く知れられている他の構成でも良く、本願特有のものである必要は無い。
【0018】
本発明の実施の形態における建設機械用保安ベルト200は、同一の長さ(定尺)のものを複数接続して、建設用機械の外周面に環状に取り付けるものであるが、実際には、必ずしも定尺の建設機械用保安ベルト200だけで建設機械の外周に環状に取り付けできないこともある。
この場合、間隔調整を目的とした建設機械用保安ベルト200(以下、説明の便宜上「間隔調整建設機械用保安ベルト」と称する)を1つ用いるようにすると好適である。すなわち、1つだけ所望の長さに形成した建設機械用保安ベルト200を、他の定尺の建設機械用保安ベルト200の間に接続することで所望の建設機械の外周に複数の建設機械用保安ベルト200を確実に環状に取り付けることが可能となる。なお、間隔調整建設機械用保安ベルト200は、ソナー素子6a~6d等を設けずに単に間隔調整のためだけに必要な構造としても良い。
【0019】
さらに、建設機械用保安ベルト200の表面側においては、長手軸方向の一方の縁に沿うように、3つの警告灯4a~4cが適宜な間隔を隔てて配設されている(図2参照)。
この警告灯4a~4cは、例えば、それぞれ複数のLEDの集合体として構成されている(詳細は後述)。
【0020】
また、建設機械用保安ベルト200の表面側の面には、3個のブザー5a~5cと、4個のソナー素子6a~6dと、2個のスピーカ7a,7bが設けられている。
3個のブザー5a~5cは、建設機械用保安ベルト200の中央付近において長手軸方向に沿って適宜な間隔で設けられている(図2参照)。
【0021】
また、4個のソナー素子6a~6dは、2個づつブザー5a~5cに挟まれるようにして設けられている(図2参照)。
本発明の実施の形態においては、3個のブザー5a~5cと4個のソナー素子6a~6dは、ほぼ同一直前上に沿うように設けられている(図2参照)。
【0022】
一方、2個のスピーカ7a,7bは、上述のブザー5a~5cとソナー素子6a~6dの並びから、建設機械用保安ベルト200の短手軸方向にややずれた位置において、長手軸方向で適宜な間隔を隔てて設けられている。
なお、上述の警告灯4a~4c、ブザー5a~5c、ソナー素子6a~6d及びスピーカ7a,7bの個数は、あくまでも一例であり、この例に限定されるものではないことは勿論である。
【0023】
図4には、建設機械用保安ベルト200の電気回路部分(以下、説明の便宜上「保安ベルト制御回路」と称する)の構成例が示されており、以下、同図を参照しつつ、回路構成について説明する。
本発明の実施の形態における保安ベルト制御回路250は、LED駆動回路(図4においては「LED-DRV」と表記)51と、ブザー駆動回路(図4においては「BZ-DRV」と表記)53と、スピーカ駆動回路(図4においては「SP-DRV」と表記)54と、インターフェイス回路(図4においては「IF」と表記)55とに大別されて構成されたものとなっている。
本発明の実施の形態において、保安ベルト制御回路250は、建設機械用保安ベルト200内に設けられているが、必ずしもこのような構成に限定される必要は無く、例えば、後述する電子制御ユニット(図4においては「ECU」と表記)400内に設ける構成としても良い。
【0024】
かかる保安ベルト制御回路250は、操作室310内に設けられている電子制御ユニット400と接続され、後述するようにソナー素子6a~6dにより反射信号が受信された際に、電子制御ユニット400からの制御信号に応じて警告灯4a~4cの点灯やブザー5a~5cの鳴動を行うものとなっている。
【0025】
LED駆動回路51は、警告灯4a~4cを点灯する回路である。
本発明の実施の形態において、警告灯4a~4cは、それぞれ、複数のLED集合灯11-1~11-nを用いて構成されている。
このLED集合灯11-1~11-nは、それぞれ、複数のLEDが直列接続された構成を有しており、全体として高い輝度が確保可能となっている。
【0026】
LED駆動回路51は、後述するように、操作室310内に設けられている電子制御ユニット400からの制御信号に応じてLED集合灯11-1~11-nの点灯駆動を行うよう構成されている。
【0027】
ブザー駆動回路53は、電子制御ユニット400からの制御信号に応じてブザー5a~5cを鳴動可能に構成された回路である。
スピーカ駆動回路54は、操作室310内に設けられたヘッドセットマイク8からの音声信号を増幅出力する回路である。
すなわち、本発明の実施の形態においては、操作室310内において作業者が被るヘルメット9はヘッドセットマイク8が取着されたものとなっており、このヘッドセットマイク8は、インターフェース回路55に接続されている。そして、ヘッドセットマイク8から入力された作業者の音声は、インターフェイス回路55を介してスピーカ駆動回路54へ入力され、音声増幅されてスピーカ7a,7bから音声出力可能となっている。
【0028】
インターフェイス回路55は、上述のLED駆動回路51、ブザー駆動回路53及びスピーカ駆動回路54と、操作室310内の電子制御ユニット400との信号の授受等を行う回路である。
なお、インターフェイス回路55と電子制御ユニット400との間の配線は、ケーブル等の引き出し等のための既設の穴を利用して配設して、また、専用の穴を適宜な部位に設けるようにしても、いずれでも良い。
【0029】
ソナー素子6a~6dは、図示されない超音波送信素子と超音波受信素子とが一体的に組み込まれた良く知られた構成のものである。
本発明の実施の形態において、ソナー素子6a~6dは、電子制御ユニット400と直接接続されており、電子制御ユニット400により超音波の送受信制御処理が実行されるようになっている。
【0030】
すなわち、電子制御ユニット400によりソナー素子6a~6dによる超音波の送信と、その反射波の検出が行われるようになっている。しかして、電子制御ユニット400において、ソナー素子6a~6dにより所定レベルの反射波が受信されたと判定されると、周辺に人や障害物等が存在するとして、後述するようにLED駆動回路51及びブザー駆動回路53に対して制御信号が出力されて警告灯4a~4cの点灯、ブザー5a~5cの鳴動がなされるものとなっている。
【0031】
なお、上述のような電子制御ユニット400によるソナー素子6a~6dの動作制御や反射信号の検出に基づく警告灯4a~4cの点灯等の動作制御は、ソナー素子6a~6d同様、従来から良く知られている制御処理であり、本発明特有のものである必要はなく、そのような従来から良く知られている制御処理の流用で十分である。
【0032】
電子制御ユニット400は、ショベル300の動作制御のために搭載されているもので、それ自体は、従来同様の構成を有するものである。
図5には、この電子制御ユニット400による保安ベルト制御回路250の動作制御処理の手順の一例が示されており、以下、同図を参照しつつ、その内容について説明する。
電子制御ユニット400による処理が開始されると、最初に、超音波反射信号受信の有無が判定される(図5のステップS110)すなわち、ソナー素子6a~6dにより反射信号が受信されたか否かが判定される。
【0033】
ステップS110において、反射信号が受信されたと判定された場合(YESの場合)には、次述するステップS120の処理へ進むこととなる。一方、反射信号は受信されてないと判定された場合(NOの場合)には、以後の一連の処理を実行する必要はないとして一連の処理が終了され、一旦、図示されないメインルーチンへ戻ることとなる。
メインルーチンにおいては、所用の他の処理が実行された後、再び、ステップS110の処理が開始されるようになっている。
【0034】
ステップS120においては、電子制御ユニット400からの警告灯制御信号によってLED駆動回路51による警告灯4a~4cの点灯が行われる。
なお、警告灯4a~4cは、いずれも特定の一色、例えば、赤色だけの単色としても良いし、また、一つの警告灯4a~4cにおいて、例えば、赤、黄色、緑の三色を点灯可能に構成し、これらを適宜使い分けしても良い。さらに、3つの警告灯4a~4cを、赤、黄色、緑のいずれか一色に、適宜割り当てて、所望する色によって、3つの警告灯4a~4cを使い分けるようにしても好適である。
【0035】
次いで、ステップS130においては、電子制御ユニット400からのブザー制御信号によってブザー駆動回路53によるブザー5a~5cの鳴動が行われる。
この後、一旦、図示されないメインルーチンへ戻り、先に述べたように所用の他の処理が実行された後、再び、ステップS110から一連の処理が開始されるようになっている。
【0036】
上述の処理手順は、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、警告灯4a~4cは、先に述べたように、単一色のみならず、複色としても良く、この場合、例えば、色別に交互に点灯させて、周囲に存在する人に対してより効果的に注意喚起を促すことができるようにしても好適である。
さらに、警告灯点灯(図5のステップS120)とブザー鳴動(図5のステップS130)の処理順は、図5に示された順とは逆であっても良く、また、同時並行的に処理するような構成としても良いことは勿論である。
【0037】
また、本発明の実施の形態においては、操作室310内における作業者の音声の取得手段としてヘッドセットマイク8を用いる構成としたが、必ずしもこのような構成に限定される必要は無く、例えば、操作室310内のインスツルメントパネル(図示せず)に設けられたスピーカ兼用マイク等を用いるようにしても好適である。
【産業上の利用可能性】
【0038】
周囲に対してより安全性の向上が所望される建設機械に適用できる。
【符号の説明】
【0039】
4a~4c…警告灯
5a~5c…ブザー
6a~6d…ソナー素子
7a,7b…スピーカ
200…建設機械用保安ベルト
図1
図2
図3
図4
図5