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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-15
(45)【発行日】2023-09-26
(54)【発明の名称】光モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/02212 20210101AFI20230919BHJP
   H01S 5/0231 20210101ALI20230919BHJP
   H01S 5/024 20060101ALI20230919BHJP
【FI】
H01S5/02212
H01S5/0231
H01S5/024
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019227627
(22)【出願日】2019-12-17
(65)【公開番号】P2021097140
(43)【公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-09-12
(73)【特許権者】
【識別番号】519283819
【氏名又は名称】CIG Photonics Japan株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野口 大輔
(72)【発明者】
【氏名】山本 寛
【審査官】佐竹 政彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-108939(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102650718(CN,A)
【文献】国際公開第2010/140473(WO,A1)
【文献】特開2000-091695(JP,A)
【文献】特開2015-088641(JP,A)
【文献】特開2011-108938(JP,A)
【文献】特開2004-047833(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 5/00-5/50
H01L 33/00-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面及び第2面を有し、前記第1面及び前記第2面の間で貫通する複数の貫通孔を有する導電性ブロックと、
信号リードを含み、前記複数の貫通孔の内側に前記導電性ブロックとは絶縁されてそれぞれ固定されている複数のリードと、
上面及び下面を有し、前記下面が前記導電性ブロックの前記第1面に固定され、前記上面及び前記下面の間で熱を移動させるためのペルチェ素子を内部に有する熱電冷却器と、
前記熱電冷却器の前記上面に積層する金属層と、
前記導電性ブロックの前記第1面と前記金属層を接続するグランドワイヤと、
光信号及び電気信号を少なくとも一方から他方に変換するための光電素子と、
少なくとも前記金属層を介して前記熱電冷却器の前記上面に固定され、前記光電素子に電気的に接続される第1配線パターンを有して、前記光電素子が搭載された搭載基板と、
前記信号リードに電気的に接続された第2配線パターンを有する中継基板と、
前記第1配線パターン及び前記第2配線パターンを接続する信号ワイヤと、
を有し、
前記金属層は、前記熱電冷却器の前記上面と同じ方向を向く表面を有し、
前記表面に前記グランドワイヤの一端がボンディングされていることを特徴とする光モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載された光モジュールであって、
前記搭載基板は、前記光電素子が搭載される搭載面を有し、
前記熱電冷却器の前記上面と前記搭載面は、相互に交差する方向を向くことを特徴とする光モジュール。
【請求項3】
請求項2に記載された光モジュールであって、
前記光電素子は、前記搭載面に平行な方向に光軸を向けるように配置されていることを特徴とする光モジュール。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記金属層と前記搭載基板の間に介在する支持ブロックをさらに有することを特徴とする光モジュール。
【請求項5】
請求項4に記載された光モジュールであって、
前記支持ブロックは、前記金属層に固定される面及び前記搭載基板に固定される面が隣り合う直方体であることを特徴とする光モジュール。
【請求項6】
請求項4又は5に記載された光モジュールであって、
前記支持ブロックは、金属からなることを特徴とする光モジュール。
【請求項7】
請求項4又は5に記載された光モジュールであって、
前記支持ブロックは、非金属からなることを特徴とする光モジュール。
【請求項8】
請求項1から3のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記金属層は、前記熱電冷却器の前記上面と前記搭載基板の間に介在する金属ブロックの一部であり、
前記金属ブロックは、前記金属層に一体的な凸部を有し、
前記凸部に前記搭載基板が搭載されていることを特徴とする光モジュール。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記信号リードは、前記光電素子をシングルエンド駆動するための信号リードであり、
前記第1配線パターンは、前記光電素子の裏面が接合されるグランド電極を有することを特徴とする光モジュール。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記信号リードは、前記光電素子を差動信号により駆動するための一対の信号リードであり、
前記第1配線パターンは、一対の第1差動信号配線を含み、
前記第2配線パターンは、前記一対の信号リードにそれぞれ接合された一対の第2差動信号配線を含むことを特徴とする光モジュール。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記グランドワイヤは、2つ以上のグランドワイヤであることを特徴とする光モジュール。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記導電性ブロックは、前記第1面に一体的な台座部を有し、
前記中継基板は、前記台座部に載っていることを特徴とする光モジュール。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記金属層に載るサーミスタをさらに有することを特徴とする光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
TO-CAN(Transistor Outline Can)型パッケージは、アイレットの貫通孔にガラス等の誘電体で保持されたリードを用いて、電気信号を光半導体素子へ伝送するようになっている。リードとパッケージに内包される電子部品とは、ワイヤによって接続されており、ワイヤボンディングツールと電子部品の干渉を防ぐため、リードは概ね0.6mm以上突出している。電子部品は、ペルチェ素子を用いた熱電冷却器を含む(特許文献1)。熱電冷却器の吸熱面の上方に、ワイヤのボンディング部分がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-108939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
熱電冷却器の吸熱面は、絶縁体からなるために電位が不安定であり、電磁界の閉じ込め効果が弱い。そのため、突出したリードがアンテナ要素となり、高周波信号がリードを励振して、信号伝達ロスが生じる。近年、伝送レートが高いモジュールの需要が増えている。そのため、グラウンド電位の安定化が重要になってきている。
【0005】
本発明は、信号伝達ロスの低減を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明に係る光モジュールは、第1面及び第2面を有し、前記第1面及び前記第2面の間で貫通する複数の貫通孔を有する導電性ブロックと、信号リードを含み、前記複数の貫通孔の内側に前記導電性ブロックとは絶縁されてそれぞれ固定されている複数のリードと、上面及び下面を有し、前記下面が前記導電性ブロックの前記第1面に固定され、前記上面及び前記下面の間で熱を移動させるためのペルチェ素子を内部に有する熱電冷却器と、前記熱電冷却器の前記上面に積層する金属層と、前記導電性ブロックの前記第1面と前記金属層を接続するグランドワイヤと、光信号及び電気信号を少なくとも一方から他方に変換するための光電素子と、少なくとも前記金属層を介して前記熱電冷却器の前記上面に固定され、前記光電素子に電気的に接続される第1配線パターンを有して、前記光電素子が搭載された搭載基板と、前記信号リードに電気的に接続された第2配線パターンを有する中継基板と、前記第1配線パターン及び前記第2配線パターンを接続する信号ワイヤと、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、熱電冷却器の上面に積層する金属層は、グランドワイヤで導電性ブロックに接続されているので電位が安定し、信号伝達ロスを低減することができる。
【0008】
(2)(1)に記載された光モジュールであって、前記搭載基板は、前記光電素子が搭載される搭載面を有し、前記熱電冷却器の前記上面と前記搭載面は、相互に交差する方向を向くことを特徴としてもよい。
【0009】
(3)(2)に記載された光モジュールであって、前記光電素子は、前記搭載面に平行な方向に光軸を向けるように配置されていることを特徴としてもよい。
【0010】
(4)(1)から(3)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記金属層と前記搭載基板の間に介在する支持ブロックをさらに有することを特徴としてもよい。
【0011】
(5)(4)に記載された光モジュールであって、前記支持ブロックは、前記金属層に固定される面及び前記搭載基板に固定される面が隣り合う直方体であることを特徴としてもよい。
【0012】
(6)(4)又は(5)に記載された光モジュールであって、前記支持ブロックは、金属からなることを特徴としてもよい。
【0013】
(7)(4)又は(5)に記載された光モジュールであって、前記支持ブロックは、非金属からなることを特徴としてもよい。
【0014】
(8)(1)から(3)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記金属層は、前記熱電冷却器の前記上面と前記搭載基板の間に介在する金属ブロックの一部であり、前記金属ブロックは、前記金属層に一体的な凸部を有し、前記凸部に前記搭載基板が搭載されていることを特徴としてもよい。
【0015】
(9)(1)から(8)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記信号リードは、前記光電素子をシングルエンド駆動するための信号リードであり、前記第1配線パターンは、前記光電素子の裏面が接合されるグランド電極を有することを特徴としてもよい。
【0016】
(10)(1)から(8)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記信号リードは、前記光電素子を差動信号により駆動するための一対の信号リードであり、前記第1配線パターンは、一対の第1差動信号配線を含み、前記第2配線パターンは、前記一対の信号リードにそれぞれ接合された一対の第2差動信号配線を含むことを特徴としてもよい。
【0017】
(11)(1)から(10)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記グランドワイヤは、2つ以上のグランドワイヤであることを特徴としてもよい。
【0018】
(12)(1)から(11)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記導電性ブロックは、前記第1面に一体的な台座部を有し、前記中継基板は、前記台座部に載っていることを特徴としてもよい。
【0019】
(13)(1)から(12)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記金属層に載るサーミスタをさらに有することを特徴としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】第1の実施形態に係る光モジュールの斜視図である。
図2】導電性ブロック及びこれに搭載される電子部品を示す斜視図である。
図3】第1配線パターンの平面図である。
図4】第2の実施形態において導電性ブロック及びこれに搭載される電子部品を示す斜視図である。
図5】第3の実施形態において導電性ブロック及びこれに搭載される電子部品を示す斜視図である。
図6】三次元電界解析ツールを用いたシミュレーションによって得られた、従来例と第1から第3の実施形態の周波数特性を示す図である。
図7】第4の実施形態において導電性ブロック及びこれに搭載される電子部品を示す斜視図である。
図8】三次元電界解析ツールを用いたシミュレーションによって得られた、従来例と第4の実施形態の周波数特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、図面を参照して、本発明の実施形態を具体的かつ詳細に説明する。全図において同一の符号を付した部材は同一又は同等の機能を有するものであり、その繰り返しの説明を省略する。なお、図形の大きさは倍率に必ずしも一致するものではない。
【0022】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る光モジュールの斜視図である。光モジュール100は、TO-CAN(Transistor Outline-Can)型光モジュールであり、発光素子を備える光送信サブアセンブリ(TOSA: Transmitter Optical Sub-Assembly)、受光素子を備える光受信サブアセンブリ(ROSA: Receiver Optical Sub-Assembly)、発光素子及び受光素子の両方を備える双方向モジュール(BOSA;Bidirectional Optical Sub-Assembly)のいずれであってもよい。光モジュール100は、フレキシブル基板102(FPC)を有し、プリント基板104(PCB)に接続されるようになっている。光モジュール100は、導電性ブロック10(例えばアイレット)を有する。
【0023】
図2は、導電性ブロック10及びこれに搭載される電子部品を示す斜視図である。導電性ブロック10は、金属などの導電材料からなり、第1面12及び第2面14を有する。導電性ブロック10は、第1面12及び第2面14の間でそれぞれ貫通する複数の貫通孔16を有する。導電性ブロック10は、第1面12に一体的な台座部18を有する。台座部18も導電体からなる。導電性ブロック10は、基準電位(例えばグランド)に接続される。
【0024】
光モジュール100は、複数のリードL(信号リードLSを含む)を有する。複数のリードLは、複数の貫通孔16の内側に、導電性ブロック10とは絶縁されてそれぞれ固定されている。複数のリードLは、第1面12から突出している。複数のリードLは、第2面14からも突出して、フレキシブル基板102(図1)に接続されている。
【0025】
光モジュール100は、熱電冷却器20を有する。熱電冷却器20は、上面22及び下面24を有する。上面22及び下面24は、セラミックなどの絶縁体からなる。下面24が導電性ブロック10の第1面12に固定されている。固定には、熱伝導性の接着剤を使用してもよい。熱電冷却器20は、上面22及び下面24の間で熱を移動させるためのペルチェ素子26を内部に有する。例えば、上面22が吸熱面になり、下面24が放熱面になるが、その逆に切り替えられるようになっている。熱電冷却器20の電極28は、ワイヤWによって、リードLに接続されている。
【0026】
熱電冷却器20の上面22には金属層30が積層する。金属層30は、基準電位プレーン(例えばグランドプレーン)となる。2つ以上のグランドワイヤWGが、導電性ブロック10の第1面12と金属層30を接続する。これにより、金属層30の電位が、導電性ブロック10と同じになって安定する。サーミスタ31が金属層30に載って、電気的に接続し、温度を測定できるようになっている。サーミスタ31は、ワイヤWによってリードLに接続されており、電圧が印加されるようになっている。
【0027】
光モジュール100は、光信号及び電気信号を少なくとも一方から他方に変換するための光電素子32を有する。光電素子32は、少なくとも金属層30を介して、熱電冷却器20の上面22に固定されている。金属層30のグランド電位が安定するので、信号伝達ロスが低減する。光電素子32は、シングルエンド駆動されるようになっている。
【0028】
光電素子32は、搭載基板34に搭載されている。搭載基板34は、光電素子32が搭載される搭載面36を有する。搭載面36に平行な方向に光軸OXを向けるように、光電素子32は配置されている。熱電冷却器20の上面22と搭載面36は、相互に交差(例えば直交)する方向を向く。搭載基板34は、搭載面36に第1配線パターン38を有する。
【0029】
図3は、第1配線パターン38の平面図である。第1配線パターン38は、光電素子32に電気的に接続されている。詳しくは、第1配線パターン38は、光電素子32の裏面(電極)が接合されるグランド電極40を有する。グランド電極40は、側面電極42と一体化して、搭載面36とは反対側での電気的接続が可能になっている。第1配線パターン38は、光電素子32に高周波信号を入力するための信号電極44を有する。信号電極44と光電素子32は、ワイヤWで接続されている。
【0030】
図2に示すように、金属層30と搭載基板34の間に支持ブロック46が介在する。支持ブロック46は、導電材料である金属からなる。支持ブロック46は金属層30と導通し、搭載基板34の側面電極42を介してグランド電極40(図3)と導通する。支持ブロック46は、直方体であり、金属層30に固定される面及び搭載基板34に固定される面が隣り合い、両面間の角度が直角になっている。支持ブロック46は、ワイヤWによって、導電性ブロック10の台座部18に接続されている。
【0031】
支持ブロック46には、バイパスコンデンサ48が搭載されている。バイパスコンデンサ48の裏面(電極)が支持ブロック46に導通し、基準電位(例えばグランド)に接続される。バイパスコンデンサ48の他方の電極は、ワイヤWを介して、リードLに接続され、電圧が印加されるようになっている。電圧は、他のワイヤWを介して、光電素子32にも接続されて電源電圧が供給される。
【0032】
導電性ブロック10の台座部18には、中継基板50が載っている。中継基板50は、第2配線パターン52を有する。第2配線パターン52は、信号リードLSに電気的に接続されている。詳しくは、信号リードLSの端部(第1面12からの突出部分)と第2配線パターン52の端子との間に、溶加材54(はんだ、ろう材)が介在して両者が電気的に接続されている。第2配線パターン52は、信号ワイヤWSを介して、第1配線パターン38に接続されている。
【0033】
[第2の実施形態]
図4は、第2の実施形態において導電性ブロック及びこれに搭載される電子部品を示す斜視図である。本実施形態では、金属層230は、金属ブロック256の一部である。金属ブロック256は、熱電冷却器220の上面222と搭載基板234の間に介在する。金属ブロック256は、金属層230に一体的な凸部258を有する。凸部258に搭載基板234が搭載されている。第1の実施形態で説明した内容は本実施形態に適用可能である。
【0034】
[第3の実施形態]
図5は、第3の実施形態において導電性ブロック10及びこれに搭載される電子部品を示す斜視図である。本実施形態では、第1の実施形態で説明した一群のグランドワイヤWGに加えて、さらに他の一群のグランドワイヤWG2が設けられている。したがって、多くのグランドワイヤWG,WG2によって、金属層30の電位が一層安定するようになっている。第1の実施形態で説明した内容は本実施形態に適用可能である。
【0035】
図6は、三次元電界解析ツールを用いたシミュレーションによって得られた、従来例と第1から第3の実施形態の周波数特性を示す図である。熱電冷却器の上面に金属層を設けない従来例と比較して、第1から第3の実施形態の透過特性(S21)が改善していることが分かる。
【0036】
[第4の実施形態]
図7は、第4の実施形態において導電性ブロック及びこれに搭載される電子部品を示す斜視図である。本実施形態では、光電素子432は、差動信号により駆動される。これに対応して、搭載基板434の第1配線パターン438は、一対の第1差動信号配線460を含む。光電素子432の裏面電極(図示せず)が、一対の第1差動信号配線460の一方に電気的に接続する。一対の第1差動信号配線460の他方と光電素子432はワイヤWによって接続されている。
【0037】
中継基板450の第2配線パターン452は、一対の第2差動信号配線462を含む。一対の第2差動信号配線462のそれぞれは、ワイヤWによって、一対の第1差動信号配線460の対応する1つに接続されている。一対の第2差動信号配線462は、それぞれ、一対の信号リードLSに接合されている。こうして、一対の信号リードLSが光電素子432に電気的に接続される。なお、支持ブロック446は、セラミックなどの非金属(絶縁体)からなる。そのため、金属層430と搭載基板434は電気的に絶縁される。第1の実施形態で説明した内容は本実施形態に適用可能である。
【0038】
図8は、三次元電界解析ツールを用いたシミュレーションによって得られた、従来例と第4の実施形態の周波数特性を示す図である。従来例では、熱電冷却器の上面に金属層が無く、支持ブロックが金属からなる。このような従来例と比較して、第4の実施形態の透過特性(S21)が改善していることが分かる。
【0039】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、実施形態で説明した構成は、実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
【符号の説明】
【0040】
10 導電性ブロック、12 第1面、14 第2面、16 貫通孔、18 台座部、20 熱電冷却器、22 上面、24 下面、26 ペルチェ素子、28 電極、30 金属層、31 サーミスタ、32 光電素子、34 搭載基板、36 搭載面、38 第1配線パターン、40 グランド電極、42 側面電極、44 信号電極、46 支持ブロック、48 バイパスコンデンサ、50 中継基板、52 第2配線パターン、54 溶加材、100 光モジュール、102 フレキシブル基板、104 プリント基板、220 熱電冷却器、222 上面、230 金属層、234 搭載基板、256 金属ブロック、258 凸部、420 熱電冷却器、422 上面、430 金属層、432 光電素子、434 搭載基板、438 第1配線パターン、446 支持ブロック、450 中継基板、452 第2配線パターン、460 第1差動信号配線、462 第2差動信号配線、L リード、LS 信号リード、OX 光軸、W ワイヤ、WG グランドワイヤ、WG2 グランドワイヤ、WS 信号ワイヤ。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8