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特許7350706無停電電源システムおよび無停電電源装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-15
(45)【発行日】2023-09-26
(54)【発明の名称】無停電電源システムおよび無停電電源装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 9/06 20060101AFI20230919BHJP
   H02J 7/34 20060101ALI20230919BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20230919BHJP
【FI】
H02J9/06 120
H02J7/34 G
H02J7/00 302C
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020177285
(22)【出願日】2020-10-22
(65)【公開番号】P2022068542
(43)【公開日】2022-05-10
【審査請求日】2022-10-28
(73)【特許権者】
【識別番号】501137636
【氏名又は名称】東芝三菱電機産業システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西村 一輝
【審査官】田中 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-284687(JP,A)
【文献】国際公開第2018/087876(WO,A1)
【文献】特開2015-156728(JP,A)
【文献】国際公開第2017/094142(WO,A1)
【文献】特開2020-088937(JP,A)
【文献】特開平11-146575(JP,A)
【文献】特開2014-054057(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 9/06
H02J 7/00-7/12
7/34-7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源および負荷の間に接続される無停電電源装置と、
蓄電装置とを備え、
前記無停電電源装置は、
前記蓄電装置が接続される端子と、
前記交流電源の停電時、前記蓄電装置から前記端子を介して供給される直流電力を交流電力に変換して前記負荷に供給するように構成されたインバータと、
前記インバータから前記負荷に出力される負荷電流を検出する電流検出器と、
前記端子および前記インバータの間に接続される遮断器と、
前記遮断器の導通および遮断を制御する制御装置とを含み、
前記蓄電装置は、
前記端子に対して並列接続される複数の蓄電池と、
前記複数の蓄電池にそれぞれ対応して設けられ、対応する蓄電池と前記端子との間の接続および切断を切り替えるための複数のスイッチと、
前記複数の蓄電池の異常の有無を検出するように構成された電池管理装置とを含み、
前記電池管理装置は、前記複数の蓄電池のうちの少なくとも1つの蓄電池の異常が検出された場合には、前記少なくとも1つの蓄電池を前記端子から切断するように前記複数のスイッチを制御するとともに、前記複数の蓄電池のうち正常な蓄電池の数を示す有効電池数を前記制御装置に送信し、
前記制御装置は、前記負荷電流を供給するために少なくとも必要な蓄電池の下限電池数を求め、前記蓄電装置から受信した前記有効電池数が前記下限電池数よりも小さい場合には、前記遮断器を遮断する、無停電電源システム。
【請求項2】
前記制御装置は、前記電流検出器により検出される前記負荷電流を、予め取得した前記蓄電池の最大放電電流で除算することにより、前記下限電池数を求める、請求項1に記載の無停電電源システム。
【請求項3】
前記蓄電装置は、各前記複数の蓄電池の端子間電圧および温度を検出する検出器をさらに含み、
前記電池管理装置は、前記検出器の検出結果に基づいて各前記複数の蓄電池の異常の有無を検出する、請求項1または2に記載の無停電電源システム。
【請求項4】
前記無停電電源装置は、バイパス交流電源および前記負荷の間に接続されるバイパススイッチをさらに含み、
前記制御装置は、前記蓄電装置から受信した前記有効電池数が前記下限電池数よりも小さい場合には、前記バイパススイッチを導通するとともに、前記遮断器を遮断する、請求項1から3のいずれか1項に記載の無停電電源システム。
【請求項5】
交流電源および負荷の間に接続される無停電電源装置であって、
蓄電装置が接続される端子と、
前記交流電源の停電時、前記蓄電装置から前記端子を介して供給される直流電力を交流電力に変換して前記負荷に供給するように構成されたインバータと、
前記インバータから前記負荷に出力される負荷電流を検出する電流検出器と、
前記端子および前記インバータの間に接続される遮断器と、
前記遮断器の導通および遮断を制御する制御装置とを備え、
前記蓄電装置は、
前記端子に対して並列接続される複数の蓄電池と、
前記複数の蓄電池にそれぞれ対応して設けられ、対応する蓄電池と前記端子との間の接続および切断を切り替えるための複数のスイッチと、
前記複数の蓄電池の異常の有無を検出するように構成された電池管理装置とを含み、
前記電池管理装置は、前記複数の蓄電池のうちの少なくとも1つの蓄電池の異常が検出された場合には、前記少なくとも1つの蓄電池を前記端子から切断するように前記複数のスイッチを制御するとともに、前記複数の蓄電池のうち正常な蓄電池の数を示す有効電池数を前記制御装置に送信し、
前記制御装置は、前記負荷電流を供給するために少なくとも必要な蓄電池の下限電池数を求め、前記蓄電装置から受信した前記有効電池数が前記下限電池数よりも小さい場合には、前記遮断器を遮断する、無停電電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無停電電源システムおよび無停電電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許第5990878号公報(特許文献1)は、交流電力を直流電力に変換するコンバータと、コンバータからの直流電力により充電される蓄電池と、停電時に蓄電池からの直流電力を交流電力に変換するインバータとを備える無停電電源装置を開示する。上記無停電電源装置において、蓄電池からインバータへの放電経路には回路遮断器が配置される。無停電電源装置は、蓄電池の状態を検出する電池状態検出回路を有する。電池状態検出回路は、蓄電池の異常を検出したときには、回路遮断器にトリップ信号を出力することにより、回路遮断器に遮断動作を行なわせる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5990878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1において、蓄電池は、リチウムイオン二次電池からなる複数の単電池の集合体である。電池状態検出回路は、各単電池のセル電圧を監視しており、監視したセル電圧の少なくとも1つが異常低下閾値を下回ったときに、電池異常を検出し、回路遮断器の遮断動作を行なわせる。
【0005】
特許文献1に記載の無停電電源装置によれば、蓄電池の異常を検出したときに回路遮断器の遮断動作によって放電経路を遮断することにより、蓄電池の保護を図ることができる。しかしながら、複数の単電池の少なくとも1つの異常が検出されると、蓄電池からインバータへの電力供給が直ちに停止されるため、蓄電池に蓄えられている電力を有効に利用することができない。
【0006】
この発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、蓄電装置に蓄えられた電力を有効に利用することができる無停電電源システムおよび無停電電源装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る無停電電源システムは、交流電源および負荷の間に接続される無停電電源装置と、蓄電装置とを備える。無停電電源装置は、蓄電装置が接続される端子と、交流電源の停電時、蓄電装置から端子を介して供給される直流電力を交流電力に変換して負荷に供給するように構成されたインバータと、インバータから負荷に出力される負荷電流を検出する電流検出器と、端子およびインバータの間に接続される遮断器と、遮断器の導通および遮断を制御する制御装置とを含む。蓄電装置は、端子に対して並列接続される複数の蓄電池と、複数の蓄電池にそれぞれ対応して設けられ、対応する蓄電池と端子との間の接続および切断を切り替えるための複数のスイッチと、複数の蓄電池の異常の有無を検出するように構成された電池管理装置とを含む。電池管理装置は、複数の蓄電池のうちの少なくとも1つの蓄電池の異常が検出された場合には、少なくとも1つの蓄電池を端子から切断するように複数のスイッチを制御するとともに、複数の蓄電池のうち正常な蓄電池の数を示す有効電池数を制御装置に送信する。制御装置は、負荷電流を供給するために少なくとも必要な蓄電池の下限電池数を求め、蓄電装置から受信した有効電池数が下限電池数よりも小さい場合には、遮断器を遮断する。
【0008】
この発明に係る無停電電源装置は、交流電源および負荷の間に接続される。無停電電源装置は、蓄電装置が接続される端子と、交流電源の停電時、蓄電装置から端子を介して供給される直流電力を交流電力に変換して前記負荷に供給するように構成されたインバータと、インバータから負荷に出力される負荷電流を検出する電流検出器と、端子およびインバータの間に接続される遮断器と、遮断器の導通および遮断を制御する制御装置とを備える。蓄電装置は、端子に対して並列接続される複数の蓄電池と、複数の蓄電池にそれぞれ対応して設けられ、対応する蓄電池と端子との間の接続および切断を切り替えるための複数のスイッチと、複数の蓄電池の異常の有無を検出するように構成された電池管理装置とを含む。電池管理装置は、複数の蓄電池のうちの少なくとも1つの蓄電池の異常が検出された場合には、少なくとも1つの蓄電池を端子から切断するように複数のスイッチを制御するとともに、複数の蓄電池のうち正常な蓄電池の数を示す有効電池数を制御装置に送信する。制御装置は、負荷電流を供給するために少なくとも必要な蓄電池の下限電池数を求め、蓄電装置から受信した有効電池数が前記下限電池数よりも小さい場合には、遮断器を遮断する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、蓄電装置に蓄えられた電力を有効に利用することができる無停電電源システムおよび無停電電源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係る無停電電源システムの構成を示す回路ブロック図である。
図2図1に示した蓄電装置の構成例を示す回路ブロック図である。
図3】電池管理装置における蓄電池の異常検出の処理手順を説明するためのフローチャートである。
図4】無停電電源装置の制御装置における制御の処理手順を説明するためのフローチャートである。
図5】実施の形態2に係る無停電電源システムの構成を示す回路ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則的に繰返さないものとする。
【0012】
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1に係る無停電電源システムの構成を示す回路ブロック図である。実施の形態1に係る無停電電源システムは、三相交流電力を負荷30に供給するものであるが、図面および説明の簡単化のため、図1では一相に関連する部分のみが示されている。
【0013】
図1を参照して、実施の形態1に係る無停電電源システムは、無停電電源装置1と、蓄電装置23とを備える。
【0014】
無停電電源装置1は、交流入力端子T1、バイパス入力端子T2、バッテリ端子T3および交流出力端子T4を備える。交流入力端子T1は、商用交流電源21から商用周波数の交流電力を受ける。バイパス入力端子T2は、バイパス交流電源22から商用周波数の交流電力を受ける。バイパス交流電源22は、例えば自家用発電機である。
【0015】
バッテリ端子T3は、蓄電装置23に接続される。蓄電装置23は、直流電力を蓄える。蓄電装置23は、蓄電部24と、蓄電部24を管理するための電池管理装置25とを有する。蓄電装置23の詳細な構成については後述する。交流出力端子T4は、負荷30に接続される。負荷30は、交流電力によって駆動される。
【0016】
無停電電源装置1は、電磁接触器2,8,14、電流検出器3,11,17、コンデンサ4,9,13、リアクトル5,12、コンバータ6、双方向チョッパ7、インバータ10、半導体スイッチ15、および制御装置18をさらに備える。
【0017】
電磁接触器2およびリアクトル5は、交流入力端子T1とコンバータ6の入力ノードとの間に直列接続される。コンデンサ4は、電磁接触器2とリアクトル5との間のノードN1に接続される。電磁接触器2は、無停電電源装置1の使用時にオン(導通)され、例えば無停電電源装置1のメンテナンス時にオフ(非導通)される。
【0018】
ノードN1に現れる交流入力電圧Viの瞬時値は、制御装置18によって検出される。交流入力電圧Viの瞬時値に基づいて、商用交流電源21の停電の発生の有無などが判別される。電流検出器3は、ノードN1に流れる交流入力電流Iiを検出し、その検出値を示す信号Iifを制御装置18に与える。
【0019】
コンデンサ4およびリアクトル5は、低域通過フィルタを構成し、商用交流電源21からコンバータ6に商用周波数の交流電力を通過させ、コンバータ6で発生するスイッチング周波数の信号が商用交流電源21に通過することを防止する。
【0020】
コンバータ6は、制御装置18によって制御され、商用交流電源21から交流電力が供給されている健全時は、交流電力を直流電力に変換して直流ラインL1に出力する。商用交流電源21からの交流電力の供給が停止された停電時は、コンバータ6の運転は停止される。コンバータ6の出力電圧は、所望の値に制御可能になっている。
【0021】
コンデンサ9は、直流ラインL1に接続され、直流ラインL1の電圧を平滑化させる。直流ラインL1に現れる直流電圧VDCの瞬時値は、制御装置18によって検出される。直流ラインL1は双方向チョッパ7の高電圧側ノードに接続され、双方向チョッパ7の低電圧側ノードは電磁接触器8を介してバッテリ端子T3に接続される。
【0022】
電磁接触器8は、無停電電源装置1の使用時はオンされ、例えば無停電電源装置1および蓄電装置23のメンテナンス時にオフされる。電磁接触器8は「遮断器」の一実施例に対応する。バッテリ端子T3に現れる蓄電池Bの端子間電圧(以下、「バッテリ電圧」とも称する)VBの瞬時値は、制御装置18によって検出される。
【0023】
双方向チョッパ7は、制御装置18によって制御され、商用交流電源21から交流電力が供給されている健全時は、コンバータ6によって生成された直流電力を蓄電装置23に蓄え、商用交流電源21からの交流電力の供給が停止された停電時は、蓄電装置23の直流電力を直流ラインL1を介してインバータ10に供給する。
【0024】
双方向チョッパ7は、直流電力を蓄電装置23に蓄える場合は、直流ラインL1の直流電圧VDCを降圧して蓄電装置23に与える。また、双方向チョッパ7は、蓄電装置23の直流電力をインバータ10に供給する場合は、蓄電池Bの端子間電圧VBを昇圧して直流ラインL1に出力する。直流ラインL1は、インバータ10の入力ノードに接続されている。
【0025】
インバータ10は、制御装置18によって制御され、コンバータ6または双方向チョッパ7から直流ラインL1を介して供給される直流電力を商用周波数の交流電力に変換して出力する。すなわち、インバータ10は、商用交流電源21の健全時はコンバータ6から直流ラインL1を介して供給される直流電力を交流電力に変換し、商用交流電源21の停電時は蓄電装置23から双方向チョッパ7を介して供給される直流電力を交流電力に変換する。インバータ10の出力電圧は、所望の値に制御可能になっている。
【0026】
インバータ10の出力ノードはリアクトル12の一方端子に接続され、リアクトル12の他方端子(ノードN2)は電磁接触器14の一方端子に接続され、電磁接触器14の他方端子(ノードN3)は交流ラインL2を介して交流出力端子T4に接続される。コンデンサ13はノードN2に接続される。
【0027】
電流検出器11は、インバータ10の出力電流Ioの瞬時値を検出し、その検出値を示す信号Iofを制御装置18に与える。ノードN2に現れる交流出力電圧Voの瞬時値は、制御装置18によって検出される。
【0028】
リアクトル12およびコンデンサ13は、低域通過フィルタを構成し、インバータ10によって生成された商用周波数の交流電力を交流出力端子T4に通過させ、インバータ10で発生するスイッチング周波数の信号が交流出力端子T4に通過することを防止する。
【0029】
電磁接触器14は、制御装置18によって制御され、インバータ10によって生成された交流電力を負荷30に供給するインバータ給電モード時にはオンされ、バイパス交流電源22からの交流電力を負荷30に供給するバイパス給電モード時にはオフされる。
【0030】
電流検出器17は、交流ラインL2に流れる電流(以下、「負荷電流」とも称する)Iloadの瞬時値を検出し、その検出値を示す信号Iloadを制御装置18に与える。
【0031】
半導体スイッチ15の一方端子はバイパス入力端子T2に接続され、他方端子は交流ラインL3を介してノードN3に接続される。半導体スイッチ15は、制御装置18によって制御され、バイパス給電モード時にはオンされ、インバータ給電モード時にはオフされる。半導体スイッチ15は、互いに逆並列に接続された一対のサイリスタを含む。
【0032】
制御装置18は、交流入力電圧Vi、交流入力電流Ii、直流電圧VDC、バッテリ電圧VB、交流出力電流Io、交流出力電圧Vo、負荷電流Iloadなどに基づいて無停電電源装置1全体を制御する。制御装置18は、例えばマイクロコンピュータなどで構成することができる。一例として、制御装置18は、図示しないメモリおよびCPU(Central Processing Unit)を内蔵し、メモリに予め格納されたプログラムをCPUが実行することによるソフトウェア処理によって、制御動作を実行することができる。あるいは、当該制御動作の一部または全部について、ソフトウェア処理に代えて、内蔵された専用の電子回路などを用いたハードウェア処理によって実現することも可能である。
【0033】
制御装置18は、交流入力電圧Viの検出値に基づいて商用交流電源21の停電が発生したか否かを検出し、交流入力電圧Vi、交流入力電流Iiおよび直流電圧VDCに基づいてコンバータ6を制御する。
【0034】
商用交流電源21の健全時には、制御装置18は、直流電圧VDCが所望の目標直流電圧VDCTになるようにコンバータ6を制御する。商用交流電源21の停電時は、制御装置18はコンバータ6の運転を停止させる。
【0035】
さらに制御装置18は、商用交流電源21の健全時は、バッテリ電圧VBが所望の目標バッテリ電圧VBTになるように双方向チョッパ7を制御し、商用交流電源21の停電時は、直流電圧VDCが所望の目標直流電圧VDCTになるように双方向チョッパ7を制御する。
【0036】
さらに制御装置18は、商用交流電源21の健全時には、制御装置18は、インバータ給電モードを選択して実行する。インバータ給電モード時には、制御装置18は、電磁接触器14をオンさせるとともに、半導体スイッチ15をオフさせる。また制御装置18は、交流出力電圧Voおよび交流出力電流Ioに基づいて、交流出力電圧Voが所望の目標交流電圧VoTになるようにインバータ10を制御する。これにより、インバータ10からリアクトル12、電磁接触器14および交流ラインL2を介して負荷30に負荷電流Iloadが供給され、負荷30が駆動される。
【0037】
インバータ給電モード時において、商用交流電源21の停電が発生した場合には、制御装置18は、コンバータ6の運転を停止させるとともに、蓄電装置23の直流電力を電磁接触器8および双方向チョッパ7を介してインバータ10に供給するバッテリ給電を実行する。蓄電装置23の直流電力はインバータ10によって交流電力に変換されて負荷30に供給される。
【0038】
制御装置18は、蓄電装置23内部の電池管理装置25との間で通信を行なうことにより、蓄電部24の状態を示す情報を取得する。バッテリ給電の実行中、制御装置18は、電池管理装置25から取得した情報に基づいて、蓄電装置23の直流電力に基づいて負荷30の運転を継続することが可能であるか否かを判定する。蓄電装置23の直流電力に基づいて負荷30の運転を継続することが不可能と判定された場合には、制御装置18は、インバータ給電モードの実行を停止してバイパス給電モードを実行する。
【0039】
バイパス給電モード時には、制御装置18は、電磁接触器14をオフさせるとともに、半導体スイッチ15をオンさせる。これにより、バイパス交流電源22から半導体スイッチ15および交流ラインL3,L2を介して負荷30に負荷電流Iloadが供給され、負荷30が駆動される。
【0040】
図2は、図1に示した蓄電装置23の構成例を示す回路ブロック図である。
【0041】
図2に示すように、蓄電装置23は、蓄電部24と、電池管理装置25と、検出器27とを含む。
【0042】
蓄電部24は、バッテリ端子T3に対して電気的に並列接続された複数の蓄電池B1~Bnを含む(nは2以上の整数)。以下、蓄電池B1~Bnを総称して「蓄電池B」とも称する。蓄電池Bは、少なくとも1個の電池セル(単電池)を含む。電池セルには任意の二次電池を採用可能である。電池セルは、例えばリチウムイオン二次電池またはニッケル水素電池である。図2の例では、蓄電池Bは、直列接続された複数の電池セルを有する。
【0043】
蓄電装置23は、複数のスイッチS1~Snをさらに含む。複数のスイッチS1~Snは、バッテリ端子T3と複数の蓄電池B1~Bnの正極端子との間にそれぞれ接続される。スイッチS1~Snの各々には、例えば、半導体スイッチまたは電磁接触器を用いることができる。以下、スイッチS1~Snを総称して「スイッチS」とも称する。
【0044】
検出器27は、各蓄電池Bの端子間電圧および温度(以下、「電池温度」とも称する)を検出する。検出器27は、検出した各蓄電池Bの端子間電圧および電池温度を示す信号を電池管理装置25へ出力する。
【0045】
電池管理装置25は、検出器27から与えられる信号に基づいて、蓄電部24を管理する。電池管理装置25は、無停電電源装置1の制御装置18と通信可能に接続されている。電池管理装置25および制御装置18間の通信は有線であっても無線であってもよい。
【0046】
具体的には、電池管理装置25は、蓄電池BごとにSOC(State Of Charge)を検出する。なお、SOCは、蓄電残量を示し、例えば、満充電状態の蓄電量に対する現在の蓄電量の割合を0~100%で表したものである。SOCの検出方法は、例えば開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の推定による手法など公知の手法を採用することができる。
【0047】
電池管理装置25は、各蓄電池BのSOCを検出すると、検出したSOCの代表値を制御装置18へ送信する。SOCの代表値には、例えば、複数の蓄電池B1~BnのSOCの平均値、最頻値、中央値および最小値などを採用することができる。
【0048】
電池管理装置25はさらに、検出器27による端子間電圧および電池温度の検出値に基づいて蓄電池Bの異常の有無を検出する。蓄電池Bを構成するリチウムイオン電池またはニッケル水素などの二次電池は、過充電状態、過放電状態または過熱状態となることによって故障または、急激に劣化してしまう可能性がある。蓄電池Bを故障や劣化から保護するためには、蓄電池Bが過充電状態、過放電状態または過熱状態となったときには、直ちに蓄電池Bの使用を停止する必要がある。
【0049】
具体的には、電池管理装置25は、蓄電池Bの端子間電圧の検出値が予め定められた電圧範囲の上限値を超えている場合には、蓄電池Bが過充電状態であると判定し、蓄電池Bの異常を検出する。また電池管理装置25は、蓄電池Bの端子間電圧の検出値が上記電圧範囲の下限値よりも低下している場合には、蓄電池Bが過放電状態であると判定し、蓄電池Bの異常を検出する。さらに電池管理装置25は、蓄電池Bの電池温度の検出値が予め定められた上限温度を超えている場合には、蓄電池Bが過熱状態であると判定し、蓄電池Bの異常を検出する。
【0050】
電池管理装置25は、複数の蓄電池B1~Bnの各々について、上記判定に基づいて異常の有無を検出する。複数の蓄電池B1~Bnのうちのいずれかの蓄電池Bにおいて異常が検出された場合、電池管理装置25は、異常が検出された蓄電池Bに接続されるスイッチSをオフすることにより、当該蓄電池Bをバッテリ端子T3から切り離す。異常の蓄電池Bを解列させることによって当該蓄電池Bの使用(充放電)が停止される。
【0051】
電池管理装置25はさらに、複数の蓄電池B1~Bnから異常の蓄電池Bを除いた正常な蓄電池Bの数(以下、「有効電池数Neff」とも称する)を示す情報を制御装置18へ送信する。
【0052】
図3は、電池管理装置25における蓄電池Bの異常検出の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0053】
図3に示すように、蓄電装置23において、ステップS01において、検出器27は、蓄電部24を構成する複数の蓄電池Bの各々の端子間電圧および電池温度を検出する。検出器27は、検出した各蓄電池Bの端子間電圧および電池温度を示す信号を電池管理装置25へ出力する。
【0054】
ステップS02において、電池管理装置25は、検出器27から与えれる信号に基づいて、各蓄電池BのSOCを検出する。電池管理装置25は、ステップS03により、複数の蓄電池BのSOCの代表値(例えば、平均値、最小値、最頻値または中央値など)を求める。電池管理装置25は、求めたSOCの代表値を示す信号を無停電電源装置1の制御装置18へ送信する。
【0055】
電池管理装置25はさらに、検出器27から与えられる信号に基づいて、複数の蓄電池B1~Bnの異常の有無を検出する。具体的には、ステップS04において、電池管理装置25は、蓄電池Bごとに、端子間電圧の検出値と予め定められた電圧範囲とを比較することにより、電圧異常の有無を検出する。ステップS04では、蓄電池Bの端子間電圧の検出値が上記電圧範囲の上限値を超えている場合、または上記電圧範囲の下限値よりも低下している場合には、蓄電池Bの異常を検出する。
【0056】
複数の蓄電池B1~Bnの少なくとも1つの蓄電池Bの電圧異常が検出された場合、電池管理装置25はステップS04にてYESと判定し、処理をステップS06に進める。電池管理装置25は、ステップS06において、電圧異常の蓄電池Bに対応するスイッチSをオフすることにより、蓄電部24から当該蓄電池Bを解列させる。
【0057】
さらに電池管理装置25は、ステップS05において、蓄電池Bごとに、電池温度の検出値と予め定められた上限温度とを比較することにより、温度異常の有無を検出する。ステップS05では、蓄電池Bの電池温度の検出値が上記上限温度を超えている場合、蓄電池Bの異常を検出する。
【0058】
複数の蓄電池B1~Bnの少なくとも1つの蓄電池Bの温度異常が検出された場合、電池管理装置25はステップS05にてYESと判定する。この場合、電池管理装置25は、ステップS06において、温度異常の蓄電池Bに対応するスイッチSをオフすることにより、蓄電部24から当該蓄電池Bを解列させる。
【0059】
電池管理装置25は、ステップS07に進み、複数の蓄電池B1~Bnのうちの正常な蓄電池Bの数を示す有効電池数Neffを示す情報を制御装置18へ送信する。
【0060】
図2に戻って、無停電電源装置1において、制御装置18は、蓄電装置23の電池管理装置25から、蓄電部24のSOCの代表値を示す情報、および有効電池数Neffを示す情報を受信する。制御装置18は、これらの情報に基づいて、電磁接触器8、双方向チョッパ7およびインバータ10を制御する。
【0061】
図4は、無停電電源装置1の制御装置18における制御の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0062】
図4に示すように、制御装置18は、ステップS10により、無停電電源装置1がバッテリ給電の実行中であるか否かを判定する。ステップS10では、インバータ給電モード時において、制御装置18は、交流入力電圧Viの検出値に基づいて商用交流電源21の停電が発生したか否かを検出する。商用交流電源21の停電の発生が検出された場合には、制御装置18は、商用交流電源21による給電を停止してバッテリ給電を実行する。
【0063】
バッテリ給電の実行中(S10のYES判定時)、制御装置18は、電池管理装置25から送信される信号に基づいて、蓄電装置23の直流電力に基づいて負荷30の運転を継続することが可能であるか否かを判定する。具体的には、電池管理装置25は、ステップS11において、蓄電部24のSOCの代表値と予め定められた下限値SOCthとを比較する。SOCの代表値が下限値SOCth以下である場合(S11のNO判定時)、制御装置18は、インバータ給電モードの実行を停止し、バイパス給電モードに切り換える。制御装置18は、ステップS18により半導体スイッチ15をオンするとともに、ステップS19により電磁接触器8をオフする。バイパス交流電源22から半導体スイッチ15および交流ラインL3,L2を介して負荷30に交流電力が供給され、負荷30が駆動される。
【0064】
一方、蓄電部24のSOCの代表値が下限値SOCthよりも大きい場合(S11のYES判定時)、制御装置18は、ステップS12において、電流検出器17からの信号に基づいて負荷電流Iloadを取得する。さらに制御装置18は、ステップS13により、電池管理装置25から送信された信号に基づいて、蓄電部24の有効電池数Neffを取得する。
【0065】
また制御装置18は、ステップS14において、蓄電池Bの最大放電電流Idmaxを取得する。最大放電電流Idmaxは、蓄電部24を構成する複数の蓄電池Bの各々が放電時に流すことができる電流の上限値に相当する。最大放電電流Idmaxは、蓄電池Bの放電特性などを考慮して予め設定され、電池管理装置25内部の記憶部に記憶されている。制御装置18は、電池管理装置25との間で通信を行なうことにより、最大放電電流Idmaxを取得することができる。
【0066】
制御装置18は、ステップS15において、ステップS12で取得した負荷電流IloadおよびステップS14で取得した最大放電電流Idmaxに基づいて、下限電池数Nminを算出する。下限電池数Nminは、バッテリ給電時において無停電電源装置1から負荷電流Iloadを供給するために少なくとも必要な蓄電池Bの数に相当する。下限電池数Nminは、例えば、負荷電流Iloadのピーク値(または実効値)を最大放電電流Idmaxで除算することにより算出することができる(Nmin=Iload/Idmax)。
【0067】
制御装置18は、ステップS16において、有効電池数Neffと下限電池数Nminとを比較する。有効電池数Neffが下限電池数Nmin以上である場合(S16のYES判定時)、制御装置18は、蓄電装置23の直流電力に基づいて負荷30の運転を継続することが可能であると判定し、バッテリ給電を引き続き実行する。この場合、制御装置18は、ステップS17により、電磁接触器8をオン状態に維持する。
【0068】
一方、有効電池数Neffが下限電池数Nmin未満である場合(S16のNO判定時)、制御装置18は、蓄電装置23の直流電力に基づいて負荷30の運転を継続することが不可能であると判定し、バッテリ給電の実行を停止する。この場合、制御装置18は、インバータ給電モードの実行を停止し、バイパス給電モードに切り換える。制御装置18は、ステップS18により半導体スイッチ15をオンするとともに、ステップS19により電磁接触器8をオフする。
【0069】
以上説明したように、制御装置18は、蓄電装置23内の電池管理装置25との間で通信を行なうことによって蓄電部24の有効電池数Neffを取得するとともに、負荷電流Iloadを供給するために必要な下限電池数Nminを算出する。そして制御装置18は、有効電池数Neffが下限電池数Nmin以上である場合には、バッテリ給電の実行を継続させる。
【0070】
このようにすると、蓄電装置23において、蓄電部24を構成する複数の蓄電池Bのいずれかに異常が発生した場合であっても、有効電池数Neffが下限電池数Nmin以上を満たしていれば、蓄電装置23の直流電力を用いて負荷30の駆動を継続させることができる。
【0071】
従来技術によると、蓄電池Bの異常が検出されると電磁接触器8をオフし、蓄電装置23からの電力供給を遮断させるため、蓄電装置23に蓄えられた電力を有効に利用することができない。そのため、負荷30を駆動させるために、バイパス交流電源22である発電機を起動させることが必要となる。これに対して、実施の形態1に係る無停電電源システムによれば、蓄電装置23に蓄えられた電力を有効に利用して負荷30を駆動させることができる。
【0072】
[実施の形態2]
図5は、実施の形態2に係る無停電電源システムの構成を示す回路ブロック図である。
【0073】
図5に示すように、実施の形態2に係る無停電電源システムは、実施の形態1に係る無停電電源システムと比較して、無停電電源装置1に代えて無停電電源装置1Aを備える点が異なる。その他の構成は実施の形態1と同じであるため説明を繰り返さない。無停電電源装置1Aは瞬低補償装置とも呼ばれる。
【0074】
無停電電源装置1Aは、交流入力端子T1と、バイパス入力端子T2と、バッテリ端子T3と、交流出力端子T4と、半導体スイッチ15,16と、インバータ(双方向コンバータ)20と、電磁接触器8と、電流検出器17と、制御装置18とを備える。
【0075】
交流入力端子T1は、商用交流電源21から商用周波数の交流電力を受ける。交流入力電圧Viの瞬時値は、制御装置18によって検出される。交流入力電圧Viの瞬時値に基づいて、商用交流電源21の停電の発生の有無などが判別される。バイパス入力端子T2は、バイパス交流電源22から商用周波数の交流電力を受ける。バイパス交流電源22は、例えば自家用発電機である。
【0076】
バッテリ端子T3は、蓄電装置23に接続される。バッテリ端子T3に現れる蓄電池Bの端子間電圧(バッテリ電圧)VBの瞬時値は、制御装置18によって検出される。
【0077】
交流出力端子T4は、負荷30に接続される。負荷30は、無停電電源装置1Aから供給される交流電力によって駆動される。交流出力端子T4に現れる交流出力電圧Voの瞬時値は、制御装置18によって検出される。
【0078】
半導体スイッチ16の一方端子は交流入力端子T1に接続され、他方端子は交流出力端子T4に接続される。半導体スイッチ16は、制御装置18によって制御され、商用交流電源21の健全時にはオン状態にされ、商用交流電源21の停電時にはオフされる。半導体スイッチ16は、互いに逆並列に接続された一対のサイリスタを含む。
【0079】
電流検出器17は、半導体スイッチ16の他方端子から交流出力端子T4に流れる負荷電流Iloadの瞬時値を検出し、その検出値を示す信号Iloadを制御装置18に与える。
【0080】
インバータ20は、半導体スイッチ16の他方端子とバッテリ端子T3との間に接続され、制御装置18によって制御される。インバータ20は、商用交流電源21の健全時には、商用交流電源21から供給される交流電力を直流電力に変換して蓄電装置23に蓄える。このとき制御装置18は、バッテリ電圧VBが所望の目標バッテリ電圧VBTになるようにインバータ20を制御する。
【0081】
またインバータ20は、商用交流電源21の停電時には、蓄電装置23の直流電力を商用周波数の交流電力に変換して負荷30に供給する。このとき制御装置18は、交流出力電圧Voおよび負荷電流Iloadに基づき、交流出力電圧Voが所望の目標交流電圧VoTになるようにインバータ20を制御する。制御装置18は、例えばマイクロコンピュータなどで構成することができる。
【0082】
実施の形態2に係る無停電電源システムでは、商用交流電源21の健全時には、半導体スイッチ16がオンされ、商用交流電源21から半導体スイッチ16を介して負荷30に交流電力が供給され、負荷30が駆動される。また、商用交流電源21から半導体スイッチ16を介してインバータ20に交流電力が供給され、その交流電力が直流電力に変換されて蓄電装置23に蓄えられる。
【0083】
一方、商用交流電源21の停電時には、半導体スイッチ16がオフされるとともに、蓄電装置23の直流電力がインバータ20によって交流電力に変換されて負荷30に供給される。すなわち、無停電電源装置1によるバッテリ給電が実行される。
【0084】
制御装置18は、実施の形態1と同様に、蓄電装置23の電池管理装置25との間で通信を行なうことにより、蓄電部24のSOCの代表値および有効電池数Neffを示す情報を取得することができる。
【0085】
バッテリ給電中、制御装置18は、図4に示すフローチャートを実行する。すなわち、制御装置18は、蓄電装置23内の電池管理装置25との間で通信を行なうことによって蓄電部24の有効電池数Neffを取得するとともに、負荷電流Iloadを供給するために必要な下限電池数Nminを算出する。そして制御装置18は、有効電池数Neffが下限電池数Nmin以上であるときには、バッテリ給電の実行を継続させる。これによると、実施の形態2に係る無停電電源システムにおいても、実施の形態1に係る無停電電源システムと同様の効果を得ることができる。
【0086】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0087】
1,1A 無停電電源装置、2,8,14 電磁接触器、6 コンバータ、7 双方向チョッパ、10,20 インバータ、15,16 半導体スイッチ、18 制御装置、21 商用交流電源、22 バイパス交流電源、23 蓄電装置、24 蓄電部、25 電池管理装置、30 負荷、B1~Bn 蓄電池、S1~Sn スイッチ、T1 交流入力端子、T2 バイパス入力端子、T3 バッテリ端子、T4 交流出力端子。
図1
図2
図3
図4
図5