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特許7350788建材ポンプ用の油圧駆動システム及び建材ポンプ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-15
(45)【発行日】2023-09-26
(54)【発明の名称】建材ポンプ用の油圧駆動システム及び建材ポンプ
(51)【国際特許分類】
   F04B 23/10 20060101AFI20230919BHJP
【FI】
F04B23/10
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020569118
(86)(22)【出願日】2019-06-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-21
(86)【国際出願番号】 EP2019064944
(87)【国際公開番号】W WO2019238559
(87)【国際公開日】2019-12-19
【審査請求日】2022-03-16
(31)【優先権主張番号】102018209513.2
(32)【優先日】2018-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】519044656
【氏名又は名称】プツマイスター エンジニアリング ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】PUTZMEISTER ENGINEERING GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】ヤン-マルティン ファイト
【審査官】北村 一
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-294667(JP,A)
【文献】特表2005-505721(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0223029(US,A1)
【文献】特開2018-084196(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 23/00-23/14;53/00-53/22
F04B 49/00-51/00
F04B 9/117
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建材ポンプ(200)用の油圧駆動システム(100)であって、前記油圧駆動システム(100)が、
-油圧液(HF)用の油圧回路(101)を有し、
-油圧液(HF)を前記油圧回路(101)内へ供給するように形成された、供給ポンプ(2)を有し、
-少なくとも1つの駆動可能な圧力制限弁ユニット(6、24)を有し、前記圧力制限弁ユニットが、圧力領域(pmin、pmax)の内部で、前記油圧回路(101)の少なくとも1つのセクション(30、31、32)の油圧液(HF)の限界圧(p30、p31/32)を可変に調節するように形成されており、かつ
-制御ユニット(27)を有し、前記制御ユニットが油圧駆動システム(100)の少なくとも1つの駆動パラメータ(BP)及び/又は油圧液(HF)に従って前記圧力制限弁ユニット(6、24)を駆動して、それによって前記圧力制限弁ユニット(6、24)が前記油圧回路(101)のセクション(30、31、32)の限界圧(p30、p31/32)を調節するように、形成されており
可変に調節可能な駆動ポンプ(1)を有し、
少なくとも2つの駆動シリンダ(7、8)及び対応づけられた駆動ピストン(97、98)を有する油圧駆動システム(100)であって、
前記駆動ポンプ(1)が、前記油圧回路(101)の少なくとも2つの駆動圧セクション(31、32)内の前記油圧液(HF)の可変の圧力を有する可変の駆動流を発生させるように、形成されており、
前記供給ポンプ(2)は、前記油圧液(HF)を前記油圧回路(101)の少なくとも1つの供給圧セクション(30)内に供給するように形成され、
前記供給圧セクション(30)は、供給逆止め弁(3)を用いて、前記油圧回路(101)の1つの駆動圧セクション(31)内へ前記油圧液(HF)を供給し、前記供給圧セクション(30)は、供給逆止め弁(4)を用いて、前記油圧回路(101)の他の駆動圧セクション(32)内へ前記油圧液(HF)を供給するように、形成されており、
前記1つの駆動圧セクション(31)及び前記他の駆動圧セクション(32)は、それぞれポンプ導管(17,18)を介して前記少なくとも2つの駆動シリンダ(7、8)のそれぞれに接続され、
前記駆動ポンプ(1)が、前記油圧液(HF)の前記駆動流を発生させることによって前記少なくとも2つの駆動ピストン(97、98)を可変に移動させるように、形成されている、
油圧駆動システム。
【請求項2】
前記供給ポンプ(2)を駆動するように形成された駆動モータ(70)を有する、請求項1に記載の油圧駆動システム(100)。
【請求項3】
少なくとも1つの駆動パラメータ(BP)が、建材ポンプの駆動状態、前記油圧液(HF)の駆動流、前記油圧液(HF)の駆動圧、前記駆動ポンプ(1)の駆動回転数、前記油圧液(HF)の冷却流、前記油圧液(HF)の温度(T)及び/又は前記油圧液(HF)の汚れ度合いである、請求項1又は2に記載の油圧駆動システム(100)。
【請求項4】
圧力領域が最小2.5バール(pmin)から最大40バール(pmax)達する、請求項1から3のいずれか1項に記載の油圧駆動システム(100)。
【請求項5】
少なくとも1つの圧力制限弁ユニット(6、24)が、駆動可能な比例圧力制限弁を有しており、前記比例圧力制限弁が、圧力領域(pmin、pmax)内で前記油圧回路(101)の少なくとも1つのセクション(30、31、32)の油圧液(HF)の限界圧(p30、p31/32)を連続的に調節するように、形成されており、かつ
前記制御ユニット(27)が、少なくとも1つの駆動パラメータ(BP)に従って比例圧力制限弁ユニット(6、24)を駆動し、それによって比例圧力制限弁ユニットが前記油圧回路(101)のセクション(30、31、32)の限界圧(p30、p31/32)を調節するように、形成されている、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の油圧駆動システム(100)。
【請求項6】
前記油圧回路(101)の少なくとも1つのセクションが、油圧液(HF)のための供給圧セクション(30)を有し、かつ
少なくとも1つの圧力制限弁ユニットが、駆動可能な供給圧力制限弁ユニット(24)を有し、前記供給圧力制限弁ユニットが、圧力領域(pmin、pmax)内で前記供給圧セクション(30)の油圧液(HF)の供給限界圧(p30)を可変に調節するように、形成されている、
請求項1から5のいずれか1項に記載の油圧駆動システム(100)。
【請求項7】
なくとも1つの油圧力ベースの操作部材(22、23)を有し、前記操作部材が、油圧液(HF)の可変の操作圧(p28、p29)によって前記駆動ポンプ(1)を可変に調節するように、形成されており、
前記油圧回路(101)の少なくとも1つのセクション(30)が、少なくとも1つの操作部材(22、23)に、操作圧(p28、p29)のために調節された反圧(p30)を有する油圧液(HF)によって油圧力供給するように、形成されており、
前記制御ユニット(27)が、少なくとも1つの駆動パラメータ(BP)に従って少なくとも1つの操作部材(22、23)を駆動し、それによって少なくとも1つの操作部材(22、23)が前記駆動ポンプ(1)を、少なくとも1つの駆動圧セクション(31、32)内で油圧液(HF)の可変の駆動圧を有する可変の駆動流を発生させるために調節するように、形成されている、
請求項1から6のいずれか1項に記載の油圧駆動システム(100)。
【請求項8】
前記駆動ポンプ(1)が、可変に変位可能な斜めディスクを備えたアキシャルピストンポンプであって、
前記少なくとも1つの操作部材(22、23)が、斜めディスクを可変に変位させるように形成されている、
請求項7に記載の油圧駆動システム(100)。
【請求項9】
圧液(HF)用のスイング導管(19)を有し、
前記駆動ポンプ(1)と2つの駆動シリンダ(7、8)がスイング導管(19)によって油圧液(HF)のための閉成された駆動回路を形成し、かつ
2つの駆動ピストン(97、98)が、スイング導管(19)によって連結されている、
請求項に記載の油圧駆動システム(100)。
【請求項10】
前記油圧回路(101)の少なくとも1つのセクションが、油圧液(HF)のための少なくとも1つの低圧セクション(31、32)を有し、かつ
少なくとも1つの圧力制限弁ユニットが、駆動可能な低圧制限弁ユニット(6)を有し、前記低圧制限弁ユニットが、圧力領域(pmin、pmax)内で少なくとも1つの低圧セクション(31、32)の油圧液(HF)の低限界圧(p31/p32)を可変に調節するように形成されている、
請求項1からのいずれか1項に記載の油圧駆動システム(100)。
【請求項11】
油圧液(HF)を冷却するように形成された、クーラー(60)を有し、
少なくとも1つの圧力制限弁ユニット(6、24)が、限界圧(p30、p31/32)を調節することによって、クーラー(60)を介しての油圧液(HF)の冷却流を可変に調節するように、形成されており、かつ
前記制御ユニット(27)が、少なくとも1つの駆動パラメータ(BP)に従って圧力制限弁ユニット(6、24)を駆動して、それによって圧力制限弁ユニット(6、24)がクーラー(60)を介して油圧液(HF)の冷却流を調節するように、形成されている、
請求項1から10のいずれか1項に記載の油圧駆動システム(100)。
【請求項12】
少なくとも1つの圧力制限弁ユニット(6、24)が、前記油圧回路(101)から油圧液(HF)を押し流すことによって限界圧(p30、p31/32)を可変に調節するように形成されている、
請求項1から11のいずれか1項に記載の油圧駆動システム(100)。
【請求項13】
少なくとも1つの測定センサ(80)を有し、前記測定センサ(80)が、前記油圧液(HF)の温度(T)及び/又は前記油圧液(HF)の汚れ度合いのうち少なくとも1つの特性を測定するように形成されており、
前記制御ユニット(27)が、測定された前記特性従って少なくとも1つの駆動パラメータ(BP)を定めるように、形成されている、
請求項1から12のいずれか1項に記載の油圧駆動システム(100)。
【請求項14】
建材ポンプ(200)であって、
建材(BS)を移送するように形成された、建材移送ユニット(210)を有し、
建材移送ユニット(210)を駆動するように形成された、請求項1から13のいずれか1項に記載の油圧駆動システム(100)を有する、
建材ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建材ポンプ用の油圧駆動システム及びこの種の油圧駆動システムを有する建材ポンプに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
本発明の課題は、それぞれ改良された特性を備えた、建材ポンプ用の油圧駆動システム及びこの種の油圧駆動システムを有する建材ポンプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明はこれらの課題を、請求項1の特徴を有する油圧駆動システムと、請求項15の特徴を有する建材ポンプを提供することによって解決する。本発明の好ましい展開及び/又は形態が、従属請求項に記述されている。
【0004】
本発明に係る建材ポンプのための油圧駆動システムは、油圧回路、特に少なくとも1つの供給ポンプ、少なくとも1つの、特に電気的に、駆動可能な圧力制限弁ユニット及び、特に電気的な、制御ユニットを有している。油圧回路は、油圧液用、特にオイル用に形成されている。特に少なくとも1つの、供給ポンプは、特に自動的に、油圧液を油圧回路内へ供給するように形成されている。圧力制限弁ユニットは、特に油圧駆動システムの駆動において、もしくはその間に、特に建材ポンプの移送駆動において、あるいはその間に、圧力領域、特に圧力値領域の内部で、油圧回路の少なくとも1つのセクションの油圧液の、特に少なくとも1つの限界圧、特に限界圧力値もしくは限界圧力の大きさを、特に自動的に、可変もしくは変化するように、もしくは閉ループ制御可能に調節するように、形成されている。制御ユニットは、油圧駆動システムの少なくとも1つの、特にユーザー所望の、駆動パラメータ、特に駆動パラメータ値もしくは建材ポンプのための、駆動パラメータの大きさ及び/又は油圧液に従って、圧力制限弁ユニットを、特に自動的に、駆動して、それによって圧力制限弁ユニットが油圧回路のセクションの限界圧を、特に可変に、調節するように、形成されている。
【0005】
これが、限界圧の必要に合わせた、ないしは適応的な調節もしくは適合、特に低下を可能にする。供給ポンプは、限界圧を克服し、もしくはそれに抗して作業できなければならない。したがってこれが、供給ポンプの必要に合わせたエネルギ消費もしくは出力消費、特に供給ポンプのエネルギ消費もしくは出力消費の低減を可能にする。したがってこれが、エネルギもしくは出力の節約を可能にする。
【0006】
特に少なくとも1つの駆動パラメータもしくはその値が変化する場合に、限界圧もしくはその値は、特にアクティブに、変化させることができる。付加的又は代替的に、駆動パラメータもしくはその値が変化しない場合には、限界圧もしくはその値は変化させる必要はない。言い換えると:駆動パラメータが変化しない場合には、限界圧もしくはその値は一定に調節することができ、もしくは一定に維持し、もしくは変化しないままにすることができる。言い換えると:限界圧もしくはその値及び少なくとも1つの駆動パラメータもしくはその値は、特に機能によって、互いに結合することができる。
【0007】
油圧回路は、少なくとも1つの油圧導管、特にパイプ及び/又はホースを有することができる。
【0008】
油圧駆動システムは、油圧液のための、もしくは油圧液を有する、容器もしくはタンク、特にストック容器を有することができる。供給ポンプは、容器から油圧液を供給するように形成することができる。付加的又は代替的に、供給ポンプはコンスタントポンプとすることができる。付加的又は代替的に、供給ポンプは少なくとも1つのセクション内へ直接及び/又は間接的に供給するように、形成することができる。
【0009】
圧力制限弁ユニットは、圧力閉ループ制御ユニットと称することができる。特に油圧駆動システムは、少なくとも1つの、特に電気的な、圧力センサを有することができる。圧力センサは、油圧回路のセクション内の油圧液の限界圧、特に限界圧値もしくは限界圧の大きさを、特に自動的に、測定もしくは閉ループ制御するように形成することができる。制御ユニット及び/又は圧力制限弁ユニットは、測定された限界圧に従って限界圧を調節し、特に閉ループ制御するように形成することができる。特に制御ユニット及び/又は圧力制限弁ユニットは、特にそれぞれ、圧力センサと、特に電気的な、信号接続を有することができる。付加的又は代替的に、これは、圧力閉ループ制御と称することもできる。さらに付加的又は代替的に、圧力制限弁ユニットは、限界圧を少なくとも3つの異なる限界圧値に調節するように、形成することができる。特に圧力制限弁ユニットは、限界圧を最大5バールから、特に最大4バールから、特に最大3バールから、特に最大2バールから、特に最大1バールからの圧力値ステップで調節するように、特に連続的に調節するように、形成することができる。さらに付加的又は代替的に、圧力領域は最小の限界圧値と最大の限界圧値を有することができ、もしくはそれらによって定めることができる。
【0010】
駆動パラメータもしくはその値は、段階において、特に連続的に、変化することができる。
【0011】
制御ユニットは、油圧駆動システム、特に建材ポンプを操作するためのユーザー操作可能な操作フィールド、特に少なくとも1つの駆動パラメータもしくはその値をユーザー入力もしくはユーザー選択するための入力器具を有することができる。付加的又は代替的に、制御ユニットは、少なくとも1つの駆動パラメータに従って限界圧もしくはその値を、特に自動的に、定め、もしくは求め、特に計算するように形成することができる。言い換えると:限界圧は少なくとも1つの駆動パラメータに依存することができ、かつ/又は、特にユーザー所望の、駆動パラメータを達成するために、所定の値、もしくは必要な値を持たなければならない。特に制御ユニットは、プロセッサ及び/又はメモリを有することができる。さらに付加的又は代替的に、制御ユニットは圧力制限弁ユニットと、特に電気的な、信号接続を有することができる。
【0012】
本発明の展開において、油圧駆動システムは駆動モータを有している。駆動モータは、供給ポンプを、特に電気的に、駆動するように形成されている。必要に合わせた限界値もしくはその値の調節が、駆動モータの必要に合わせたエネルギ消費もしくは出力消費を可能にする。特に駆動モータは、内燃機関、特にディーゼルエンジン又は電気モータとすることができる。
【0013】
本発明の展開において、少なくとも1つの駆動パラメータは、駆動状態、駆動流、駆動圧力、駆動回転数、冷却流、温度及び/又は汚れ度合いである。特に駆動状態は、特に健在ポンプの、オン又はオフないしは駆動又は非駆動とすることができる。駆動状態がオフである場合に、限界圧は特に最小の限界圧値に低下させることができる。付加的又は代替的に、駆動流及び/又は駆動圧は、それぞれ、特に可変の、値又は大きさを有することができ、かつ/又は油圧液の駆動パラメータとすることができる。さらに付加的又は代替的に、駆動回転数は、特に可変の、値もしくは大きさを有することができ、あるいは駆動ポンプ及び/又は駆動モータ(存在する限りにおいて)の駆動パラメータとすることができる。さらに付加的又代替的に、冷却流、温度及び/又は汚れ度合いは、それぞれ、特に可変の、値もしくは大きさを有することができ、かつ/又は油圧液の駆動パラメータとすることができる。
【0014】
本発明の展開において、圧力領域は最小2.5バールから最大40バールまで、特に最小5バールから最大35バールまで、特に最小10バールから最大30バールまで、特に最小15バールから最大25バールまでであり、もしくはそれに達する。
【0015】
本発明の展開において、少なくとも1つの圧力制限弁ユニットは、特に少なくとも1つの、特に電気的に、駆動可能な比例圧力制限弁を有している。比例圧力制限弁は、圧力領域内で油圧回路の少なくとも1つのセクションの油圧液の限界圧もしくはその値を、特に自動的に、連続的に調節するように形成されている。制御ユニットは、少なくとも1つの駆動パラメータに従って、比例圧力制限弁を、特に自動的に、駆動して、それによって比例圧力制限弁が油圧回路のセクションの限界圧を、特に連続的に、調節するように、形成されている。特に比例圧力制限弁は、比例圧力閉ループ制御弁と称することができる。
【0016】
本発明の展開において、油圧回路の少なくとも1つのセクションは、油圧液のための供給圧セクションを有している。少なくとも1つの圧力制限弁ユニットは、特に電気的に、駆動可能な供給圧力制限弁ユニットを有している。供給圧力制限弁ユニットは、圧力領域内で供給圧セクションの油圧液の供給制限圧、特に供給制限圧値もしくは供給制限圧の大きさを、特に自動的に、可変に調節するように、形成されている。特に制御ユニットは、少なくとも1つの駆動パラメータに従って、供給圧力制限弁ユニットを、特に自動的に、駆動して、それによって供給圧力制限弁ユニットが供給圧セクションの供給圧限界値を、特に可変に、調節するように、形成することができる。供給限界圧もしくはその値は、駆動状態、駆動流、駆動圧、駆動回転数、冷却流、温度及び/又は汚れ度合い(存在する限りにおいて)に依存することができる。付加的又代替的に、供給圧力制限弁ユニットは、供給圧閉ループ制御ユニットと称することができる。さらに付加的又代替的に、供給ポンプは、供給圧セクション内へ直接もしくはダイレクトに供給するように形成することができる。
【0017】
本発明の展開において、油圧駆動システムは、特に少なくとも、可変に調節可能な駆動ポンプと少なくとも1つの、特に電気的に駆動可能な、油圧力ベースの操作部材を有している。駆動ポンプは、油圧回路の少なくとも1つの駆動圧セクション内の油圧液の、特に可変の駆動流値もしくは駆動流大きさ、特に可変の駆動圧力、特に可変の駆動圧力値もしくは駆動圧力大きさを有する、特に可変の駆動流を、特に自動的に、発生させるように形成されている。操作部材は、油圧液の可変の操作圧によって、特に可変の操作圧値もしくは操作圧大きさによって、駆動ポンプを、特に自動的に、可変に調節するように形成されている。油圧回路の少なくとも1つのセクション、特に供給圧セクション(存在する限りにおいて)は、少なくとも1つの操作部材に、操作圧のために調節された限界圧、特に調節された供給限界圧(存在する限りにおいて)を有する油圧液によって、特に自動的に、油圧力供給するように、形成されている。制御ユニットは、少なくとも1つの駆動パラメータに従って少なくとも1つの操作部材を、特に自動的に、駆動して、それによって少なくとも1つの操作部材が駆動ポンプを、少なくとも1つの駆動圧セクション内で油圧液の可変の駆動圧を有する可変の駆動流を発生させるように、特に可変に、調節するように、形成されている。
【0018】
特に駆動圧セクションは、高圧セクション及び/又は低圧セクションと称することができる。付加的又代替的に、駆動圧セクションは、供給圧セクション(存在する限りにおいて)と異なることができる。特に供給圧セクションは、特に油圧駆動システムの少なくとも1つの供給逆止め弁を用いて、油圧液を駆動圧セクション内へ供給するように、形成することができる。言い換えると:供給ポンプは、駆動圧セクション内へ間接的及び/又はインダイレクトに供給するように、形成することができる。
【0019】
さらに付加的又代替的に、駆動回転数(存在する限りにおいて)は、駆動ポンプの駆動パラメータとすることができる。特に駆動モータは、駆動ポンプを、特に自動的に、駆動するように形成することができる。
【0020】
さらに付加的又代替的に、操作圧は駆動パラメータに、特に駆動状態、駆動流、駆動圧及び/又は駆動回転数に依存することができ、かつ/又は特にユーザー所望の、駆動パラメータを発生させるために、所定の値もしくは必要な値を持たなければならない。特に制御ユニットは、少なくとも1つの駆動パラメータに従って、操作圧もしくはその値を、特に自動的に、定め、もしくは求め、特に計算するように、形成することができる。
【0021】
さらに付加的又代替的に、限界圧、特に供給圧(存在する限りにおいて)は、操作圧に依存することができ、かつ/又は操作圧を達成するために、所定の値もしくは必要な値を持たなければならない。特に制御ユニットは、操作圧に従って限界圧もしくはその値を、特に自動的に、定め、もしくは求め、特に計算するように、形成することができる。さらに付加的又代替的に、制御ユニットは操作部材と、特に流体的な、信号接続を有することができる。
【0022】
特に駆動状態がオフ(存在する限りにおいて)である場合に、駆動ポンプは比較的低い駆動流を発生させればよく、あるいは特に発生させる必要はない。したがって駆動ポンプを調節するために、比較的低い操作圧のみが必要とされ、あるいは必要とされない場合がある。したがって限界圧は、最小の限界圧値に低下させることができる。最小の限界圧値は、駆動ポンプの機能を維持し、もしくは駆動ポンプの損傷を回避することを、可能にすることができる。駆動状態がオン(存在する限りにおいて)である場合には、特に駆動流、駆動圧及び/又は駆動回転数に従って、比較的高い操作圧を必要とすることがあり得る。したがって比較的高い限界圧が必要となり得る。
【0023】
さらに付加的又代替的に、駆動ポンプは、可変に調節可能な吸い込み容積を有するアキシャルピストンポンプとすることができる。少なくとも1つの操作部材は、吸い込み容積を、特に自動的に、可変に調節するように形成することができる。
【0024】
本発明の形態において、駆動ポンプは、可変に変位可能な斜めディスクを備えたアキシャルピストンポンプである。少なくとも1つの操作部材は、斜めディスクを、特に自動的に、可変に変位させるように形成されている。特に斜めディスクの揺動角度は駆動パラメータ、特に駆動状態及び/又は駆動流に依存することができ、かつ/又は、特にユーザー所望の、駆動パラメータを得るためには、所定の値もしくは必要な値を持たなければならない。特に制御ユニットは、少なくとも1つの駆動パラメータに従って、揺動角度もしくはその値を、特に自動的に、定め、もしくは求め、特に計算するように、形成することができる。
【0025】
本発明の形態において、油圧駆動システムは、少なくとも1つの駆動シリンダ及び対応づけられた、特に駆動シリンダ内に配置された、駆動ピストンを有している。駆動ポンプは、油圧液の駆動流を発生させることによって、特に作業シリンダ内で、少なくとも1つの駆動ピストンを、特に自動的に、可変に移動させるように形成されている。特に油圧駆動システムは、少なくとも1つのポンプ導管を有することができる。駆動ポンプと作業シリンダは、特に駆動ポンプと作業シリンダの間で、油圧液を流すために、ポンプ導管によって接続することができる。付加的又は代替的に、駆動ピストンは油圧液によって圧力供給するように形成することができる。さらに付加的又代替的に、制御ユニットは、少なくとも1つの駆動パラメータに従って駆動ピストンの移動を、特に自動的に、制御するように、形成することができる。
【0026】
ある形態において、油圧駆動システムは少なくとも2つの駆動シリンダ及びそれぞれ対応づけられた、特にそれぞれの駆動シリンダ内に配置された、駆動ピストン並びに油圧液用のスイング導管を有している。駆動ポンプと2つの駆動シリンダは、スイング導管によって油圧液のための閉成された駆動回路を形成する。2つの駆動ピストンは、スイング導管によって、特に逆位相で、結合されている。特に2つの駆動シリンダは、特に駆動シリンダの間で、油圧液を流すために、スイング導管によって接続することができる。付加的又代替的に、油圧駆動システムは少なくとも2つのポンプ導管を有することができる。駆動ポンプと2つの駆動シリンダは、スイング導管と2つのポンプ導管によって油圧液のための閉成された駆動回路を形成することができる。特に駆動ポンプと2つの駆動シリンダの一方とは、特に駆動ポンプと駆動シリンダの間で、油圧液を流すために、2つのポンプ導管の一方によって接続することができる。駆動ポンプと2つの駆動シリンダの他方とは、特に駆動ポンプと駆動シリンダの間で、油圧液を流すために、2つのポンプ導管の他方によって接続することができる。さらに付加的又代替的に、駆動ポンプもしくは閉成された駆動回路は、高圧側と低圧側を有することができ、特に油圧駆動システムの駆動、特に建材ポンプの移送駆動において、もしくはその間に、特にサイクリックに互いに交換することができる。特に駆動圧は、高圧、特に高圧側と称することができる。低圧もしくは低限界圧、特に低圧側は、供給ポンプ、特に供給限界圧(存在する限りにおいて)によって発生させ、もしくは生成することができる。駆動圧もしくは高圧もしくはその値は、低圧もしくは低限界圧もしくはその値よりも高くなることができる。特に閉成された駆動回路は、駆動ポンプ、特にその駆動側から、一方のポンプ接続、一方の駆動シリンダ、スイング接続、他方の駆動シリンダ、他方のポンプ接続によって、駆動ポンプ、特にその低圧側への油圧液の流れを表すことができる。
【0027】
本発明の展開において、油圧回路の少なくとも1つのセクションは、油圧液のための少なくとも1つの低圧セクションを有する。少なくとも1つの圧力制限弁ユニットは、特に電気的に、駆動可能な低圧制限弁ユニットを有している。低圧制限弁ユニットは、圧力領域内で少なくとも1つの低圧セクションの油圧液の低限界圧、特に低限界圧値もしくは低限界圧の大きさを、特に自動的に、可変に調節するように形成されている。特に制御ユニットは、少なくとも1つの駆動パラメータに従って低圧制限弁ユニットを、特に自動的に、駆動して、それによって低圧制限弁ユニットが少なくとも1つの低圧セクションの低限界圧を、特に可変に調節するように、形成することができる。低限界圧もしくはその値は、冷却流、温度及び/又は汚れ度合い(存在する限りにおいて)に依存することができる。付加的又代替的に、低圧制限弁ユニットは、低圧閉ループ制御ユニットと称することができる。さらに付加的又代替的に、低圧セクションは、駆動圧セクションと称することができる。さらに付加的又代替的に、低圧セクションは、供給圧セクション(存在する限りにおいて)とは異なることができる。特に供給圧セクションは、特に油圧駆動システムの少なくとも1つの供給逆止め弁によって、油圧液を低圧セクション内へ供給するように形成することができる。言い換えると:供給ポンプは低圧セクション内へ間接的もしくはインダイレクトに供給するように、形成することができる。他の表現では:低限界圧もしくはその値は、供給限界圧もしくはその値よりも低くなることができる。さらに付加的又代替的に、油圧駆動システムは交代押し流し弁を有することができる。低圧セクションと低圧制限弁ユニットは、特に低圧セクションから低圧制限弁ユニットへ、油圧液を流すために、交代押し流し弁によって接続することができる。
【0028】
本発明の展開において、油圧駆動システムはクーラーを有している。クーラーは、油圧液を、特に自動的に、冷却するように形成されている。少なくとも1つの圧力制限弁ユニットは、限界圧を調節することによって、クーラーを介し、もしくはクーラーを通して油圧液の冷却流、特に前述した冷却流を、特に自動的に、可変に調節するように形成されている。制御ユニットは、少なくとも1つの駆動パラメータ、特に温度(存在する限りにおいて)に従って圧力制限弁ユニットを、特に自動的に、駆動して、それによって圧力制限弁ユニットがクーラーを介しての油圧液の冷却流を、特に可変に、調節するように、形成されている。これが、冷却流の必要に合わせた、もしくは適応的な調節もしくは適合、特に低下を可能にする。したがってこれが、供給ポンプの必要に合わせたエネルギ消費もしくは出力消費、特に供給ポンプのエネルギ消費もしくは出力消費の低減を、可能にする。特に冷却流もしくはその値は、供給限界圧と低限界圧(存在する限りにおいて)の間の圧力差を介して、もしくはそれによって調節し、もしくは定めることができる。言い換えると:低限界圧は、特に必要な、冷却流と、特に必要な、供給限界圧とに従って調節することができる。付加的又代替的に、油圧駆動システムは、特に閉成された駆動回路(存在する限りにおいて)の、油圧回路、特にセクション、特に低圧セクションからの冷却流を、クーラーを介して押し流しもしくは吐き出すように、形成することができる。
【0029】
本発明の展開において、少なくとも1つの圧力制限弁ユニットは、油圧液を油圧回路、特にセクションから、特に供給ポンプへ、かつ/又は容器(存在する限りにおいて)内へ、特に自動的及び/又は可変に、押し流し、もしくは吐き出すことによって限界圧を可変に調節するように、形成されている。特に圧力制限弁ユニットは、絞り弁ユニットとして形成することができる。
【0030】
本発明の展開において、油圧駆動システムは少なくとも1つの、特に電気的な、測定センサを有している。測定センサは、油圧駆動システム及び/又は油圧液の少なくとも1つの特性、特に特性の値もしくは大きさ及び/又は特に温度及び/又は特に汚れ度合いを、特に自動的に、測定するように形成されている。制御ユニットは、測定された特性に従って、少なくとも1つの駆動パラメータを、特に自動的に、定めるように、形成されている。特に制御ユニットは、測定センサと、特に電気的な、信号接続を有することができる。付加的又代替的に、駆動パラメータは測定された特性に相当することができ、もしくはそのものであることができる。
【0031】
さらに、本発明は建材ポンプに関する。本発明に係る建材ポンプは、建材移送ユニットと油圧駆動システムを有している。建材移送ユニットは、建材を、特に自動的に、移送するように形成されている。油圧駆動システムは建材移送ユニットを、特に自動的に、駆動するように形成されている。
【0032】
建材ポンプは、上述した油圧駆動システムと同じ利点を可能にすることができる。
【0033】
特に建材ポンプもしくは建材移送ユニットもしくは建材は、特に値もしくは大きさを有する、特に可変もしくは変化する、少なくとも1つの移送パラメータを有することができる。特に少なくとも1つの移送パラメータは、移送状態、移送流及び/又は移送圧とすることができる。付加的又代替的に、少なくとも1つの駆動パラメータは、少なくとも1つの移送パラメータに依存することができ、かつ/又は、特にユーザー所望の、移送パラメータを得るために、所定の値もしくは必要な値を持たなければならない。特に駆動状態は移送状態に、駆動流は移送流に、かつ/又は駆動圧は移送圧(存在する限りにおいて)に依存することができる。言い換えると:制御ユニットは、少なくとも1つの移送パラメータに従って、少なくとも1つの駆動パラメータもしくはその値を、特に自動的に、定め、もしくは求め、特に計算するように、形成することができる。さらに付加的又代替的に、制御ユニットは、建材ポンプもしくは油圧駆動システムを操作するためのユーザー操作可能な操作フィールド、特に少なくとも1つの移送パラメータもしくはその値をユーザー入力し、もしくはユーザー選択するための入力器具を、有することができる。
【0034】
さらに付加的又代替的に、建材ポンプはコンクリートポンプ又は高密度固体ポンプと称することができる。高密度固体は、モルタル、セメント、たたき材、コンクリート、しっくい及び/又はスラッジと称することができる。
【0035】
さらに、付加的又は代替的に、この装置は走行可能な装置として、特に自動建材ポンプとして形成することができる。
【0036】
本発明の他の利点と視点が、請求項から、そして本発明の好ましい実施例についての以下の説明から明らかにされ、以下で図を用いてそれらの実施例を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1図1は、本発明に係る建材ポンプの本発明に係る油圧駆動システムの図式的な回路図である。
図2図2は、図1の油圧駆動システムのセクション及び本発明に係る建材ポンプの建材移送ユニットの図式的な回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明に係る建材ポンプ200は、建材移送ユニット210と本発明に係る油圧駆動システム100を有している。建材移送ユニット210は、建材BSを移送するように形成されている。油圧駆動システム100は、建材移送ユニット210を駆動するように形成されている。
【0039】
油圧駆動システム100は、図1に示すように、油圧回路101、供給ポンプ2、少なくとも1つの駆動可能な圧力制限弁ユニット6、24及び制御ユニット27を有している。油圧回路101は、油圧液HF用に形成されている。供給ポンプ2は、油圧液HFを油圧回路101内へ供給するように形成されている。圧力制限弁ユニット6、24は、圧力領域pmin、pmaxの内部で油圧回路101の少なくともセクション30、31、32の油圧液HFの限界圧力p30、p31/32を可変に調節するように形成されている。制御ユニット27は、油圧駆動システム100の少なくとも1つの駆動パラメータBP及び/又は油圧液HFに従って圧力制限弁ユニット6、24を駆動して、それによって圧力制限弁ユニット6、24が油圧回路101のセクション30、31、32の限界圧力p30、p31/32を調節するように、形成されている。
【0040】
特に、制御ユニット27は圧力制限弁ユニット6、24と電気的な信号接続を有する。
【0041】
詳細においては、少なくとも1つの駆動パラメータBPは、駆動状態、駆動流、駆動圧力、駆動回転数、冷却流、温度T及び/又は汚れ度合いである。
【0042】
圧力領域は、最小の10バールpminから最大の35バールpmaxまで達する。代替的な実施形態において、圧力領域は最小2.5バールから最大40バールに達することができる。
【0043】
図示される実施例において、少なくとも1つの圧力制限弁ユニット6、24は、駆動可能な比例圧力制限弁を有している。比例圧力制限弁6、24は、圧力領域pmin、pmaxの内部で油圧回路101の少なくとも1つのセクション30、31、32の油圧液HFの限界圧力p30、p31/32を連続的に調節するように形成されている。制御ユニット27は、少なくとも1つの駆動パラメータBPに従って比例圧力制限弁6、24を駆動して、それによって比例圧力制限弁6、24が油圧回路101のセクション30、31、32の限界圧力p30、31、32を調節するように、形成されている。
【0044】
代替的な実施例において、少なくとも1つの圧力制限弁ユニットは、比例圧力制限弁を有する必要はなく、もしくは少なくとも1つの圧力制限弁ユニットは異なるように形成することができる。
【0045】
図示される実施例において、油圧駆動システム100は駆動可能な2つの圧力制限弁ユニット6、24を有している。代替的な実施例においては、油圧回路は駆動可能な2つの圧力制限弁ユニットを有する必要はなく、もしくは油圧駆動システムは唯一の駆動可能な圧力制限弁ユニットのみを、あるいは少なくとも3つの駆動可能な圧力制限弁ユニットを有することができる。
【0046】
特に、油圧駆動システムは、特に圧力制限弁ユニット6の代わりに、特に駆動可能な絞り弁ユニット、特に比例絞り弁を有することができる。絞り弁ユニットは、油圧液の流れを可変に調節するように形成することができる。制御ユニットは、油圧駆動システムの少なくとも1つの駆動パラメータ及び/又は油圧液に従って、絞り弁ユニットを駆動して、それによって絞り弁ユニットが流れを調節することができるように、形成することができる。
【0047】
詳細には、油圧回路101の少なくとも1つのセクションは、油圧液HFのための供給圧セクション30を有している。圧力制限弁ユニット24は、供給圧力制限弁ユニットを有し、もしくは供給圧力制限弁ユニットである。供給圧力制限弁ユニット24は、圧力領域pmin、pmaxの内部で供給圧セクション30の油圧液HFの供給圧力p30を可変に調節するように形成されている。
【0048】
図示される実施例において、矢印によって示されるように、供給ポンプは油圧駆動システム100の容器50から油圧液HFを供給圧セクション30内へ直接供給するように形成されている。
【0049】
さらに、油圧回路101の少なくとも1つのセクションは、油圧液HFのための少なくとも1つの低圧セクション31、32を有している。圧力制限弁ユニット6は、駆動可能な低圧制限弁ユニットを有し、もしくは低圧制限弁ユニットである。低圧制限弁ユニット6は、圧力領域pmin、pmaxの内部で少なくとも1つの低圧セクション31、32の油圧液HFの低限界圧力p31、32を可変に調節するように形成されている。代替的な実施例において、油圧駆動システムは、特に低圧制限弁ユニットの代わりに、絞り弁ユニット、特に前述の絞り弁ユニットを有することができる。
【0050】
図示される実施例において、供給圧セクション30は、矢印によって示唆されるように、油圧液HFを低圧セクション31、32内へ、特に油圧駆動システム100の少なくとも1つの供給逆止め弁3、4を用いて、供給するように、形成されている。
【0051】
さらに、図示される実施例において、油圧回路101は、2つの低圧セクションもしくは高圧セクションもしくは駆動圧セクション31、32を有している。さらに油圧駆動システム100は、2つの供給逆止め弁3、4を有している。
【0052】
さらに、油圧駆動システム100は、可変に調節可能な駆動ポンプ1と、特に操作シリンダの形式の、少なくとも1つの油圧力ベースの操作部材22、23とを有している。駆動ポンプ1は、油圧回路101の少なくとも1つの、特に前述の、駆動圧セクション31、32内で、油圧液HFの可変の駆動圧を有する可変の駆動流を発生させるように形成されている。操作部材22、23は、油圧液HFの可変の操作圧p28、p29によって駆動ポンプ1を可変に調節するように、形成されている。油圧回路101の、少なくとも1つのセクション30、特に供給圧セクション30は、少なくとも1つの操作部材22、23に、操作圧p28、p29のために、調節された限界圧p30、特に調節された供給限界圧p30を有する油圧液HFによって油圧を供給するように、形成されている。制御ユニット27は、少なくとも1つの駆動パラメータBPに従って少なくとも1つの操作部材22、23を駆動して、それによって少なくとも1つの操作部材22、23が駆動ポンプ1を少なくとも1つの駆動圧セクション31、32内で油圧液HFの可変の駆動圧力を有する可変の駆動流を発生させるために調節するように、形成されている。
【0053】
特に制御ユニット27は、少なくとも1つの操作部材22、23と、流体の信号接続を有している。
【0054】
図示される実施例において、油圧駆動システム100は、2つの油圧力ベースの操作部材22、23を有している。
【0055】
詳細には、駆動ポンプ1は、可変に変位可能な斜めディスクを有するアキシャルピストンポンプである。少なくとも1つの操作部材22、23は、斜めディスクを可変に変位させるように形成されている。
【0056】
さらに油圧駆動システム100は、少なくとも1つの駆動シリンダ7、8及び対応づけられた駆動ピストン97、98を有している。駆動ポンプ1は、油圧液HFの駆動流を発生させることによって、少なくとも1つの駆動ピストン97、98を移動させるように、形成されている。
【0057】
図示される実施例において、油圧駆動システム100は、少なくとも2つ、特に正確に2つの駆動シリンダ7、8及びそれぞれ対応づけられた駆動ピストン97、98を有している。
【0058】
付加的に、油圧駆動システム100は、油圧液HFのためのスイング導管19を有している。駆動ポンプ1と2つの駆動シリンダ7、8がスイング導管19によって油圧液HFのための閉成された駆動回路を形成する。2つの駆動ピストン97、98は、スイング導管19によって、特に逆位相で、連結されている。
【0059】
詳細には、2つの駆動シリンダ7、8は、スイング導管19によって接続されている。
【0060】
付加的に、油圧駆動システム100は、油圧液HFのための2つのポンプ導管17、18を有している。駆動ポンプ1と駆動シリンダ7は、ポンプ導管17によって接続されている。駆動ポンプ1と駆動シリンダ8は、ポンプ導管18によって接続されている。
【0061】
詳細には、駆動ポンプ1と2つの駆動シリンダ7、8は、スイング導管19及び2つのポンプ導管17、18によって油圧液HFのための閉成された駆動回路を形成する。
【0062】
図示される実施例において、駆動状態はオンであり、特に必要な、駆動流は比較的高く、かつ、特に必要な、駆動圧力は比較的高い。したがって供給限界圧p30は32バールに、特に一定に、調節されている。低限界圧p31は30バールに、特に一定に、調節されている。
【0063】
駆動ポンプ1もしくは閉成された駆動回路は、高圧側HDと低圧側NDとを有しており、それらは油圧駆動システム100もしくは建材移送ユニット210の駆動において、サイクリックに互いに交換される。駆動圧もしくは高圧HDは、低限界圧p31もしくは低圧NDよりも高い。
【0064】
図1において、高圧側HDは下であり、低圧側は上になっている。
【0065】
駆動圧もしくは高圧HDを有する油圧液HFは、矢印によって示されるように、駆動ポンプ1からポンプ導管18を通って駆動シリンダ8へ流れる。その場合にポンプ導管18と駆動シリンダ8は、特に少なくとも時々、高圧セクション32を形成する。
【0066】
したがって駆動ピストン98は、矢印によって示唆されるように、図1において右側へ向かって移動する。
【0067】
油圧液HF(特にスイング圧を有する)は、矢印によって示されるように、駆動シリンダ8からスイング導管19を通って駆動シリンダ7へ流れる。その場合にスイング導管19と駆動シリンダ7は、特に少なくとも時々、スイング圧セクションを形成する。
【0068】
したがって駆動ピストン97は、矢印によって示唆されるように、図1において左へ向かって移動する。
【0069】
低限界圧p31もしくは低圧NDを有する油圧液HFは、矢印によって示されるように、駆動シリンダ7からポンプ導管17を通って駆動ポンプ1へ流れる。その場合にポンプ導管17と駆動シリンダ7が、特に少なくとも時々、低圧セクション31を形成する。
【0070】
その場合に供給圧セクション30が、矢印によって示されるように、特に供給圧逆止め弁3を用いて、低圧セクション31に供給を行う。
【0071】
ピストン97、98がその終端位置に達した場合に、高圧側HDと低圧側NDが交代する。その後、高圧側HDが上になり、低圧側NDは下になる。したがって駆動ピストン98は左へ向かって、かつ駆動ピストン97は右へ向かって移動する。
【0072】
代替的な実施例において、駆動状態はオンとすることができるが、駆動流は中くらい、かつ駆動圧は中くらいとすることができる。その場合に供給限界圧は、たとえば22バールへ低下させ、かつ、特に一定に、調節することができ、かつ低限界圧は、たとえば20バールへ低下させ、かつ、特に一定に、調節することができる。
【0073】
さらに代替的な実施例において、駆動状態はオフとすることができる。その場合に供給限界圧はたとえば12バールへ低下させ、かつ、特に一定に、調節することができ、低限界圧はたとえば10バールへ低下させ、かつ、特に一定に、調節することができる。
【0074】
さらに、少なくとも1つの圧力制限弁ユニット6、24は、油圧回路101からの、特に容器50内への油圧液HFの押し流しによって、限界圧p30、p31/32を可変に調節するように、形成されている。代替的な実施例において、少なくとも1つの圧力制限弁ユニットは、油圧回路からの、特にフィルタを通し、かつ/又は供給ポンプへの、特に供給ポンプの吸い込み側への、油圧液の押し流しによって、限界圧を可変に調節するように、形成することができる。
【0075】
詳細には、供給圧力制限弁ユニット24は、矢印によって示されるように、供給圧セクション30からの油圧液HFの押し流しによって、供給限界圧p30を可変に調節するように、形成されている。
【0076】
図1において、供給圧セクション30からの油圧液HFの一部が、低圧セクション31内へ流入する。油圧液HFの他の部分は、供給圧セクション30から押し流される。
【0077】
低圧制限弁ユニット6は、矢印によって示されるように、低圧セクション31、32からの油圧液HFの押し流しによって、低限界圧p31/32を可変に調節するように、形成されている。
【0078】
図示される実施例において、油圧駆動システムは、特に低圧制限弁ユニットの代わりに、1つの、特に上述した、絞り弁ユニットを有することができる。絞り弁ユニットは、低圧セクションからの油圧液の流れ、特に押し流し流を可変に調節するために形成することができる。制御ユニットは、油圧駆動システムの少なくとも1つの駆動パラメータ、及び/又は油圧液に従って絞り弁ユニットを駆動して、それによって絞り弁ユニットが低圧セクションからの油圧液の流れを調節できるように、形成することができる。
【0079】
図1において、油圧液HFの一部は低圧セクション31から駆動ポンプ1へ流れる。油圧液HFの他の部分は、低圧セクション31から押し流される。
【0080】
詳細には、油圧駆動システム100は、交代押し流し弁5を有している。低圧セクション31、32と低圧制限弁ユニット6は、油圧液HFの流れのための交代押し流し弁5によって接続されている。言い換えると:図1において油圧液HFは、矢印によって示されるように、低圧セクション31から交代押し流し弁5を通って低圧制限弁ユニット6へ流れる。
【0081】
特に油圧駆動システム100は、交代押し流し弁5を、特に自動的に、制御するために、2本の、特に油圧の、制御導管25、26を有している。
【0082】
詳細には、油圧駆動システム100は油圧液HFのための2つの押し流し導管20、21を有している。ポンプ導管17と交代押し流し弁5は、押し流し導管20によって接続されている。さらに交代押し流し弁5は次のように、すなわち特にそれぞれの押し流し導管20、21から油圧液HFを低圧制限弁ユニット6へ流すために、他の押し流し導管に対して低い圧力を有する押し流し導管20、21(図1においては押し流し導管21)を低圧制限弁ユニット6と接続するように、形成されている。
【0083】
さらに、油圧駆動システム100はクーラー60を有している。クーラー60は、油圧液HFを冷却するように形成されている。少なくとも1つの圧力制限弁ユニット6、24は、限界圧p30、p31/32の調節によって、クーラー60を介しての油圧液HFの冷却流、特に前述の冷却流を可変に調節するように、形成されている。制御ユニット27は、少なくとも1つの駆動パラメータBP、特に温度Tに従って圧力制限弁ユニット6、24を駆動して、それによって圧力制限弁ユニット6、24がクーラー60を介しての油圧液HFの冷却流を調節するように、形成されている。
【0084】
代替的な実施例において、油圧駆動システムは、とくに圧力制限弁ユニット6の代わりに、1つの、特に上述した絞り弁ユニットを有することができる。絞り弁ユニットは、クーラー60を介しての油圧液の、特に冷却流を可変に調節するように形成することができる。制御ユニットは、少なくとも1つの駆動パラメータ、特に温度に従って、絞り弁ユニットを駆動して、それによって絞り弁ユニットがクーラーを介しての油圧液の冷却流を調節することができるように、形成することができる。
【0085】
詳細には、冷却流は、供給限界圧p30と低限界圧p31/32の間の圧力差によって調節される。
【0086】
図示される実施例において、温度Tは中くらいである。したがって圧力差は2バールに、特に一定に、調節される。代替的な実施例において、温度は比較的高くすることができる。その場合に圧力差は、たとえば3バールに高めることができ、かつ、特に一定に、調節することができる。特に低限界圧は、特に供給限界圧に対して、低下させ、かつ、特に一定に、調節することができる。さらに、代替的な実施例において、温度は比較的低くすることができる。その場合に圧力差はたとえば1バールに低下させることができ、かつ特に一定に、調節することができる。特に低限界圧は、特に供給限界圧に対して、高くすることができ、かつ、特に一定に、調節することができる。
【0087】
図示される実施例において、油圧駆動システム100は、油圧回路101、特に低圧セクション31、32からクーラー60を介して冷却流を押し流すように形成されている。言い換えると:クーラー60は、特に流れ方向において、低圧制限弁ユニット6の後方もしくは背後、かつ特に容器50の前に配置されている。言い換えると:矢印で示すように、油圧液HFは低圧制限弁ユニット6からクーラー60を介して、もしくは通して容器50へ流れる。代替的な実施例において、油圧駆動システムは油圧回路、特に低圧セクションから冷却流をクーラーを介し、特にフィルタを通して、かつ/又は供給ポンプへ、特に供給ポンプの吸い込み側へ押し流すように形成することができる。言い換えると:油圧液は低圧制限弁ユニットからクーラーを介し、もしくはクーラーを通して、かつ特にフィルタを通して供給ポンプへ、特に供給ポンプの吸い込み側へ流れることができる。付加的又は代替的に、代替的な実施例において、油圧駆動システムは、特に低圧制限弁ユニットの代わりに、特に絞り弁ユニットを有することができる。
【0088】
さらに、油圧駆動システム100は、少なくとも1つの測定センサ80を有している。測定センサ80は、油圧駆動システム100及び/又は油圧液HFの少なくとも1つの特性を測定するように形成されている。制御ユニット27は、測定された特性に従って少なくとも1つの駆動パラメータBPを定めるように形成されている。
【0089】
特に、制御ユニット27は、測定センサ80と電気的な信号接続を有している。
【0090】
図示される実施例において、油圧駆動システム100は唯一の測定センサ80のみを有している。代替的な実施例において、油圧駆動システムは少なくとも2つの測定センサを有することができる。
【0091】
さらに、図示される実施例において、測定センサ80は油圧液HFの、そしてそれに伴って油圧駆動システム100の温度Tを測定するように形成されている。制御ユニット27は、測定された温度Tに従って少なくとも1つの駆動パラメータBPを定めるように形成されている。
【0092】
詳細には、測定センサ80は、低圧セクション31、32内の油圧液HFの温度Tを測定するように形成されている。言い換えると:測定センサ80は、特に流れ方向において、特に交代押し流し弁5の後方かつ、低圧制限弁ユニット6の前に配置されている。代替的な実施例において、測定センサは、駆動ポンプに、もしくはその中に、特に駆動ポンプの漏れオイル内に、配置することができる。
【0093】
さらに、油圧駆動システム100は駆動モータ70を有している。駆動モータ70は、供給ポンプ2を、そして特に付加的に駆動ポンプ1を駆動するように形成されている。
【0094】
さらに、建材移送ユニット210は、図2に示すように、少なくとも1つ、特に2つの移送シリンダ34、35及び対応づけられた、特に移送シリンダ34、35内に配置された1つ、特に2つの移送ピストン38、39を有している。特に少なくとも1つの移送シリンダ34、35は、建材BS用に形成されている。少なくとも1つの移送シリンダ34、35は、建材BSに圧力を供給するように形成されている。
【0095】
付加的に油圧駆動システム100は、少なくとも1つ、特に2つのピストンロッド95、96を有している。少なくとも1つのピストンロッド95、96は、少なくとも1つの駆動ピストン97、98を少なくとも1つの移送ピストン38、39と移動結合もしくは移動伝達するように形成されている。特に少なくとも1つのピストンロッド95、96は、少なくとも1つの駆動ピストン97、98に、かつ/又は少なくとも1つの移送ピストン38、39に固定されている。
【0096】
さらに、建材移送ユニット210は、パイプ切替えシステム99を有している。
【0097】
図示され、かつ上で説明された実施例が明らかにするように、本発明は、それぞれ改良された特性を有し、特にエネルギもしくは出力の節約を可能にする、建材ポンプ用の好ましい油圧駆動システム及びこの種の油圧駆動システムを有する好ましい建材ポンプを提供する。
なお、本発明の実施態様として、以下に示すものがある。
[態様1]
建材ポンプ(200)用の油圧駆動システム(100)であって、前記油圧駆動システム(100)が、
-油圧液(HF)用の油圧回路(101)を有し、
-油圧液(HF)を油圧回路(101)内へ供給するように形成された、供給ポンプ(2)を有し、
-少なくとも1つの駆動可能な圧力制限弁ユニット(6、24)を有し、前記圧力制限弁ユニットが、圧力領域(pmin、pmax)の内部で、油圧回路(101)の少なくとも1つのセクション(30、31、32)の油圧液(HF)の限界圧(p30、p31/32)を可変に調節するように形成されており、かつ
-制御ユニット(27)を有し、前記制御ユニットが油圧駆動システム(100)の少なくとも1つの駆動パラメータ(BP)及び/又は油圧液(HF)に従って圧力制限弁ユニット(6、24)を駆動して、それによって圧力制限弁ユニット(6、24)が油圧回路(101)のセクション(30、31、32)の限界圧(p30、p31/32)を調節するように、形成されている、
油圧駆動システム。
[態様2]
供給ポンプ(2)を駆動するように形成された駆動モータ(70)を有する、態様1に記載の油圧駆動システム(100)。
[態様3]
少なくとも1つの駆動パラメータ(BP)が、駆動状態、駆動流、駆動圧、駆動回転数、冷却流、温度(T)及び/又は汚れ度合いである、態様1又は2に記載の油圧駆動システム(100)。
[態様4]
圧力領域が最小2.5バール(pmin)、特に最小5バール、特に最小10バール、特に最小15バールから、最大40バール(pmax)、特に最大35バール、特に最大30バール、特に最大25バールに達する、態様1から3のいずれか一態様に記載の油圧駆動システム(100)。
[態様5]
少なくとも1つの圧力制限弁ユニット(6、24)が、駆動可能な比例圧力制限弁を有しており、前記比例圧力制限弁が、圧力領域(pmin、pmax)内で油圧回路(101)の少なくとも1つのセクション(30、31、32)の油圧液(HF)の限界圧(p30、p31/32)を連続的に調節するように、形成されており、かつ
制御ユニット(27)が、少なくとも1つの駆動パラメータ(BP)に従って比例圧力制限弁ユニット(6、24)を駆動し、それによって比例圧力制限弁ユニットが油圧回路(101)のセクション(30、31、32)の限界圧(p30、p31/32)を調節するように、形成されている、
ことを特徴とする態様1から4のいずれか一態様に記載の油圧駆動システム(100)。
[態様6]
油圧回路(101)の少なくとも1つのセクションが、油圧液(HF)のための供給圧セクション(30)を有し、かつ
少なくとも1つの圧力制限弁ユニットが、駆動可能な供給圧力制限弁ユニット(24)を有し、前記供給圧力制限弁ユニットが、圧力領域(pmin、pmax)内で供給圧セクション(30)の油圧液(HF)の供給限界圧(p30)を可変に調節するように、形成されている、
態様1から5のいずれか一態様に記載の油圧駆動システム(100)。
[態様7]
可変に調節可能な駆動ポンプ(1)を有し、前記駆動ポンプが、油圧回路(101)の少なくとも1つの駆動圧セクション(31、32)内の油圧液(HF)の可変の圧力を有する可変の駆動流を発生させるように、形成されており、かつ
少なくとも1つの油圧力ベースの操作部材(22、23)を有し、前記操作部材が、油圧液(HF)の可変の操作圧(p28、p29)によって駆動ポンプ(1)を可変に調節するように、形成されており、
油圧回路(101)の少なくとも1つのセクション(30)が、少なくとも1つの操作部材(22、23)に、操作圧(p28、p29)のために調節された反圧(p30)を有する油圧液(HF)によって油圧力供給するように、形成されており、
制御ユニット(27)が、少なくとも1つの駆動パラメータ(BP)に従って少なくとも1つの操作部材(22、23)を駆動し、それによって少なくとも1つの操作部材(22、23)が駆動ポンプ(1)を、少なくとも1つの駆動圧セクション(31、32)内で油圧液(HF)の可変の駆動圧を有する可変の駆動流を発生させるために調節するように、形成されている、
態様1から6のいずれか一態様に記載の油圧駆動システム(100)。
[態様8]
駆動ポンプ(1)が、可変に変位可能な斜めディスクを備えたアキシャルピストンポンプであって、
少なくとも1つの操作部材(22、23)が、斜めディスクを可変に変位させるように形成されている、
態様7に記載の油圧駆動システム(100)。
[態様9]
少なくとも1つの駆動シリンダ(7、8)及び対応づけられた駆動ピストン(97、98)を有し、
駆動ポンプ(1)が、油圧液(HF)の駆動流を発生させることによって少なくとも1つの駆動ピストン(97、98)を可変に移動させるように、形成されている、
態様7又は8に記載の油圧駆動システム(100)。
[態様10]
少なくとも2つの駆動シリンダ(7、8)及びそれぞれ対応づけられた駆動ピストン(97、98)を有し、かつ
油圧液(HF)用のスイング導管(19)を有し、
駆動ポンプ(1)と2つの駆動シリンダ(7、8)がスイング導管(19)によって油圧液(HF)のための閉成された駆動回路を形成し、かつ
2つの駆動ピストン(97、98)が、スイング導管(19)によって連結されている、
態様9に記載の油圧駆動システム(100)。
[態様11]
油圧回路(101)の少なくとも1つのセクションが、油圧液(HF)のための少なくとも1つの低圧セクション(31、32)を有し、かつ
少なくとも1つの圧力制限弁ユニットが、駆動可能な低圧制限弁ユニット(6)を有し、前記低圧制限弁ユニットが、圧力領域(pmin、pmax)内で少なくとも1つの低圧セクション(31、32)の油圧液(HF)の低限界圧(p31/p32)を可変に調節するように形成されている、
態様1から10のいずれか一態様に記載の油圧駆動システム(100)。
[態様12]
油圧液(HF)を冷却するように形成された、クーラー(60)を有し、
少なくとも1つの圧力制限弁ユニット(6、24)が、限界圧(p30、p31/32)を調節することによって、クーラー(60)を介しての油圧液(HF)の冷却流を可変に調節するように、形成されており、かつ
制御ユニット(27)が、少なくとも1つの駆動パラメータ(BP)に従って圧力制限弁ユニット(6、24)を駆動して、それによって圧力制限弁ユニット(6、24)がクーラー(60)を介して油圧液(HF)の冷却流を調節するように、形成されている、
態様1から11のいずれか一態様に記載の油圧駆動システム(100)。
[態様13]
少なくとも1つの圧力制限弁ユニット(6、24)が、油圧回路(101)から油圧液(HF)を押し流すことによって限界圧(p30、p31/32)を可変に調節するように形成されている、
態様1から12のいずれか一態様に記載の油圧駆動システム(100)。
[態様14]
少なくとも1つの測定センサ(80)を有し、前記測定センサが、特に油圧駆動システム(100)の少なくとも1つの特性、特に温度(T)及び/又は汚れ度合いを測定するように形成されており、
制御ユニット(27)が、測定された特性(T)に従って少なくとも1つの駆動パラメータ(BP)を定めるように、形成されている、
態様1から13のいずれか一態様に記載の油圧駆動システム(100)。
[態様15]
建材ポンプ(200)であって、
建材(BS)を移送するように形成された、建材移送ユニット(210)を有し、
建材移送ユニット(210)を駆動するように形成された、態様1から14のいずれか一態様に記載の油圧駆動システム(100)を有する、
建材ポンプ。
図1
図2