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特許7350849免許不要スペクトルにおけるランダムアクセスチャネルのチャネルアクセスメカニズム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-15
(45)【発行日】2023-09-26
(54)【発明の名称】免許不要スペクトルにおけるランダムアクセスチャネルのチャネルアクセスメカニズム
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/08 20090101AFI20230919BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20230919BHJP
   H04W 72/21 20230101ALI20230919BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W16/14
H04W72/21
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021523080
(86)(22)【出願日】2019-10-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-01
(86)【国際出願番号】 CN2019112401
(87)【国際公開番号】W WO2020083265
(87)【国際公開日】2020-04-30
【審査請求日】2021-06-07
(31)【優先権主張番号】62/751,460
(32)【優先日】2018-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】ジアイン・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】モハメド・アデル・サレム
(72)【発明者】
【氏名】リチン・ジャン
【審査官】田部井 和彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/091693(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/129725(WO,A1)
【文献】特表2018-535611(JP,A)
【文献】特表2020-505833(JP,A)
【文献】特表2018-523333(JP,A)
【文献】特表2018-528713(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0288790(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107770877(CN,A)
【文献】国際公開第2017/039141(WO,A1)
【文献】特表2018-532306(JP,A)
【文献】特表2018-520614(JP,A)
【文献】Samsung,Channel access for autonomous UL access [online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting 91 R1-1720248, [検索日: 2022年6月8日],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_91/Docs/R1-1720248.zip>,2017年11月18日
【文献】Qualcomm Incorporated,Report of Email Discussion [103#55][NR-U] 2-step RACH Model and Initial Information Contents (Qualcomm) [online],3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #103bis R2-1815564, [検索日: 2022年6月6日],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG2_RL2/TSGR2_103bis/Docs/R2-1815564.zip>,2018年10月12日
【文献】OPPO,Enhancements of 4-steps RACH in NR-U [online],3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #103bis R2-1813586, [検索日: 2022年6月6日],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG2_RL2/TSGR2_103bis/Docs/R2-1813586.zip>,2018年09月27日
【文献】Huawei, HiSilicon,Coexistence and channel access for NR unlicensed band operations [online],3GPP TSG RAN WG1 Ad-Hoc Meeting 1901 R1-1900060, [検索日: 2022年6月6日],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1901/Docs/R1-1900060.zip>,2019年01月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
DB名 3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークにアクセスするための免許不要スペクトル内で発生する無線通信のための方法であって、
電子デバイス(ED)がランダムアクセスチャネル(RACH)リソースで第1メッセージを
送信するステップであって、前記第1メッセージはランダムアクセスプリアンブルを含む
、ステップと、
前記EDが、前記第1メッセージに続くアップリンク(UL)伝送のためのリッスンビフォ
アトーク(LBT)カテゴリ4(CAT 4)競合手順またはタイプ1 ULチャネルアクセス手順の
ための競合ウィンドウサイズ(CWS)を設定するステップであって、前記UL伝送は、指定
メッセージ受信時間ウィンドウの間に基地局から受信される第2メッセージの受信に基づ
き、前記CWSは、前記第1メッセージのためのCWSであり、前記UL伝送は物理上りリンク共
有チャネル(PUSCH)でおこなわれる、ステップとを含む、方法。
【請求項10】
少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのコンピュータ可読メモリとを備える電子デバイス(ED)であって、
前記少なくとも1つのコンピュータ可読メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されると方法を実行するコンピュータ実行可能命令を記憶しており、
前記方法は、
ランダムアクセスチャネル(RACH)リソースで第1メッセージを送信するステップであ
って、前記第1メッセージはランダムアクセスプリアンブルを含む、ステップと、
前記第1メッセージに続くアップリンク(UL)伝送のためのリッスンビフォアトーク(LBT)カテゴリ4(CAT 4)競合手順またはタイプ1 ULチャネルアクセス手順のための競合ウィンドウサイズ(CWS)を設定するステップであって、前記UL伝送は、指定メッセージ受
信時間ウィンドウの間に基地局から受信される第2メッセージの受信に基づき、前記CWSは、前記第1メッセージのためのCWSであり、前記UL伝送は物理上りリンク共有チャネル(PU SCH)でおこなわれる、ステップとを含む、電子デバイス。
【請求項18】
指示を含む非一時的なコンピュータ読み取り媒体であって、前記指示がコンピュータで実行されると、前記コンピュータは請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実行する、非一時的なコンピュータ読み取り媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2018年10月26日に出願された、「免許不要スペクトルにおけるランダムアクセスチャネルのチャネルアクセスメカニズム(Channel Access Mechanism for Random Access Channel in Unlicensed Spectrum)」と題される米国特許仮出願第62/751,460号明細書の優先権の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、無線通信に関し、特定の実施形態では、免許不要スペクトルにおいてランダムアクセスチャネルにアクセスするための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムでは、ユーザ機器(UE)などの電子デバイス(ED)は、EDにデータを送信し、および/またはEDからデータを受信するために、「基地局」と称される送受信ポイント(TRP)と無線通信する。EDから基地局への無線通信は、アップリンク通信と称される。基地局からEDへの無線通信は、ダウンリンク通信と称される。
【0004】
アップリンクおよびダウンリンク通信を実行するためにはリソースが必要とされる。たとえば、EDは、特定の周波数で特定の持続時間にわたって、アップリンク伝送でデータを基地局に無線で送信し得る。使用される周波数および持続時間はリソースの例であり、「時間周波数」リソースと称されることがある。データ伝送のリソースまたはパラメータの他の例は、使用される変調および符号化方式(MCS)、チャネル推定のための復調参照信号(DMRS)などの参照信号、および使用される送信電力上昇値を含む。
【0005】
無線通信は、チャネル上で行われる。チャネルは、アップリンクチャネルまたはダウンリンクチャネルであり得る。たとえば、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)は、ネットワークへのアクセスを求めるEDにシステム情報を送信するために使用されるダウンリンクチャネルである。別の例として、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)は、UEから基地局にデータを送信するために使用されるアップリンクチャネルである。別の例として、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)は、基地局からEDにデータを送信するために使用されるダウンリンクチャネルである。
【0006】
無線通信中に、ランダムアクセス手順が実行される必要があるときがある。ランダムアクセス手順が実行され得る例示的な状況は、EDの初期ネットワークアクセスおよび接続確立、たとえばネットワークを登録し、アップリンク同期を取得すること;EDが接続状態もしくは不活性またはアイドル状態にあるときに発生し得る、EDおよび基地局が同期していないときの再同期;接続不良時の接続再確立;アップリンクが非同期状態にあるときのアップリンクまたはダウンリンクデータ着信;および/またはタイミング同期が必要なときのハンドオーバ手順を含む。ランダムアクセス手順を実行しているとき、ランダムアクセスチャネル、たとえば物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)が使用される。
【0007】
ランダムアクセス手順は、多くの場合、いくつかのステップを含む。たとえば、ランダムアクセス手順は、以下のメッセージ交換を含むことができる:(1)EDは、構成されたランダムアクセスチャネルリソース上でプリアンブルを送信し、(2)プリアンブルの受信に応答して、基地局はランダムアクセス応答(RAR)メッセージを送信し、(3)RARメッセージの受信に応答して、EDは、RAR内に存在するアップリンクグラントによって割り当てられたアップリンクデータチャネルでアップリンク伝送を送信し、(4)アップリンクデータチャネルでのEDからのアップリンク伝送の受信に応答して、基地局は、競合解決メッセージを含み得るリプライを送信する。これらのメッセージ交換は、記載された順序で順次行われることが可能であるか、または場合により、EDはそのメッセージを結合することができ、基地局はそのメッセージを結合することができる。
【0008】
いくつかの実装形態では、メッセージは、メッセージの衝突を軽減するために、リッスンビフォアトーク(LBT)などの競合手順の後に、EDおよび/または基地局によって送信され得る。競合手順が使用されるとき、ランダムアクセスプロセスに導入される追加の待機時間があり得る。
【0009】
ランダムアクセス手順に関与する上述の態様は、許容できないレベルの待機時間および/または許容できないレベルのシグナリングオーバヘッドを導入する可能性がある。
【0010】
待機時間および/またはシグナリングオーバヘッドの懸念に対処しようとするために、ランダムアクセス手順を改善することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本出願の一態様によれば、ネットワークにアクセスするための免許不要スペクトル内で発生する無線通信ための方法が提供される。方法は、電子デバイス(ED)がランダムアクセスチャネル(RACH)リソースで第1メッセージを送信するステップを含み、第1メッセージはランダムアクセスプリアンブルを含む。方法はまた、EDが、第1メッセージに続くアップリンク(UL)伝送のためのリッスンビフォアトーク(LBT)カテゴリ4(CAT 4)競合手順またはタイプ1 ULチャネルアクセス手順のための競合ウィンドウサイズ(CWS)を設定するステップも含み、UL伝送は、指定メッセージ受信時間ウィンドウの間に基地局から受信される第2メッセージの受信に基づく。
【0012】
いくつかの実施形態では、方法は、EDが、指定メッセージ受信ウィンドウの間に基地局から第2メッセージを正常に受信するステップをさらに含み、EDがLBT CAT 4競合手順またはタイプ1 ULチャネルアクセス手順のためのCWSを設定するステップは、EDが後続のUL伝送のためのCWSを所定の最小CWS値に設定するステップを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、後続のUL伝送のためのCWSを所定の最小CWS値に設定するステップは、全てのチャネルアクセス優先度、または第1メッセージに対応するアクセス優先度に適用される。
【0014】
いくつかの実施形態では、第1メッセージはまた、EDを識別するためのしるしも含み、第2メッセージは競合解決情報を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、方法は、EDが、指定メッセージ受信ウィンドウの間に基地局から第2メッセージを正常に受信しないステップをさらに含み、EDがLBT CAT 4競合手順またはタイプ1 ULチャネルアクセス手順のためのCWSを設定するステップは、EDが、後続のUL伝送のためのCWSを第1メッセージの前にLBTで使用されたCWSよりも大きい値に設定するステップを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、方法は、指定メッセージ受信ウィンドウの間に基地局から第2メッセージを正常に受信するステップの前に、EDが、正常なLBT CAT 4競合手順に続いてUL伝送を送信するステップと、EDが、後続のUL伝送のためのCWSを、第1メッセージの前にLBTで使用された値に維持するステップとをさらに含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、方法は、UL伝送のためのULグラントとEDが後続のUL伝送のLBT CAT 4競合手順を使用することになるというしるしとを含む第2メッセージを指定メッセージ受信ウィンドウ内で基地局から受信するステップと、EDが、第2メッセージで受信した情報に応答して、EDを識別するためのしるしを含む第3メッセージであるUL伝送のためのLBT CAT 4競合手順のためのCWSを設定するステップであって、ステップと、EDが第3メッセージを送信するステップとをさらに含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、方法は、第3メッセージに応答して、基地局から競合解決情報を含む第4メッセージを受信するステップをさらに含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、UL伝送は、第1メッセージの再送信、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)上のグラントベース伝送、またはPUSCHもしくは物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)上の構成されたグラント伝送である。
【0020】
いくつかの実施形態では、方法は、指定メッセージ受信ウィンドウ内で基地局から第2メッセージを受信するステップの前に、EDがUL伝送を送信するステップと、EDが、後続のUL伝送のためのCWSを、第1メッセージの前にLBTで使用されたのと同じCWSに維持するステップとをさらに含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、方法は、基地局からの受信した第2メッセージが、後続のUL伝送のために使用されるLBT競合手順のタイプがCAT4であるというしるしを含むとき、EDが、後続のUL伝送のために全てのチャネルアクセス優先度クラスの第1メッセージに使用されるCWSを維持するステップをさらに含む。
【0022】
本出願の一態様によれば、ネットワークにアクセスするための免許不要スペクトル内で発生する無線通信のための方法が提供される。方法は、電子デバイス(ED)がランダムアクセスチャネル(RACH)リソースで第1メッセージを送信するステップであって、第1メッセージはランダムアクセスプリアンブルを含み、競合ウィンドウサイズ(CWS)を有するカテゴリ4(CAT4)競合手順を使用する、ステップを含む。方法はまた、EDが、後続のアップリンク(UL)伝送に使用されるLBT競合手順のタイプがCAT4であるというしるしを含むメッセージを基地局から受信するステップも含む。方法は、EDが、第1のまたは後続のUL伝送に使用されるCWSを維持するステップをさらに含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、正常な競合解決をEDに通知する第4メッセージを受信すると、EDが、後続のUL伝送の全てのチャネルアクセス優先度クラスのCWSを所定の最小CWS値に設定する。
【0024】
いくつかの実施形態では、失敗した競合解決をEDに通知する第4メッセージを受信すると、EDが、後続のUL伝送の全てのチャネルアクセス優先度クラスのCWSを、第3メッセージの前にLBTで使用されたよりも大きい値に設定する。
【0025】
いくつかの実施形態では、第3メッセージが、LBT CAT 4競合手順またはタイプ1 ULチャネルアクセス手順を使用して再送信されるとき、EDが、第3メッセージ再送信のためのCWSを、第3メッセージの前にLBTで使用されたよりも大きい値に設定する。
【0026】
いくつかの実施形態では、所定の競合解決タイマが終了すると、EDが、CWSおよび後続のUL伝送を、現在のCWSよりも大きい値に設定する。
【0027】
いくつかの実施形態では、CWSは所定の数の値を有し、現在のCWSよりも大きいCWS値は、次に大きい所定のCWS値、現在のCWS値のインデックスの少なくとも2倍のインデックスを有するCWS値、現在のCWS値のインデックスの少なくとも4倍のインデックスを有するCWS値、または所定の最大CWS値であるCWS値であり得る。
【0028】
少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると上記の方法を実行するコンピュータ実行可能命令を記憶している少なくとも1つのコンピュータ可読メモリとを備える、電子デバイス。
【0029】
本出願の一態様によれば、免許不要スペクトル内で発生する無線通信のための方法が提供される。方法は、電子デバイス(ED)が、ランダムアクセスプリアンブルを含む第1メッセージを送信し、第1メッセージに応答して基地局からアップリンク(UL)グラントを含む第2メッセージを受信するように構成され、グラントされたULリソースで第3メッセージを送信するように構成され、第3メッセージに応答して基地局から第4メッセージを受信するように構成される、ランダムアクセスチャネル(RACH)にアクセスするための四段階手順において、基地局がUEに、第2メッセージで、UEが第3メッセージに使用するLBT競合手順のタイプのしるしを送信するステップを含む。
【0030】
本出願の一態様によれば、ランダムアクセスのための免許不要スペクトル内で発生する無線通信のための方法が提供される。方法は、基地局が、ランダムアクセスプリアンブルを含む第1メッセージを、電子デバイス(ED)からランダムアクセスチャネル(RACH)時間周波数リソースで受信するステップと、基地局が、第1メッセージに応答してUL伝送の送信リソースのグラントを含む第2メッセージを送信するステップと、基地局が、EDから第3メッセージを受信するように構成されるステップと、受信されていない第3メッセージのパーセンテージが閾値以上であるときに、基地局が、後続のダウンリンク(DL)伝送の全てのチャネルアクセス優先度クラスの競合ウィンドウサイズ(CWS)を前の第2メッセージのCWSよりも大きい値に設定するステップとを含む。
【0031】
本出願の一態様によれば、免許不要スペクトル内で発生する無線通信のための方法が提供される。方法は、ネットワークにアクセスするための四段階手順において、基地局が電子デバイス(ED)に構成情報を送信するステップを含み、構成情報は以下を含む:1)EDがプリアンブルを送信できるランダムアクセスチャネル(RACH)上の時間周波数リソースのしるしであって、しるしは、基地局取得チャネル占有時間(COT)の内側または外側でPRACHプリアンブルを送信するための物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)開始オフセットを含む、しるし;2)チャネルアクセスタイプ;および3)チャネルアクセス優先度クラス。
【0032】
いくつかの実施形態では、方法は、基地局がEDから第1メッセージを受信するステップと、基地局が、以下のうちの1つ以上を含む第2メッセージをEDに送信するステップとをさらに含む:1)物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)開始位置、PUSCH終了シンボル、およびPUSCHと基地局によって送信される第2メッセージの指定メッセージ受信時間ウィンドウとの間のタイミングオフセットのうちの1つ以上を含む、アップリンクデータチャネルにおける時間周波数リソース割り当てのしるし;2)チャネルアクセスタイプ、および3)チャネルアクセス優先度クラス。
【0033】
本出願の一態様によれば、免許不要スペクトル内で発生する無線通信のための方法が提供される。方法は、ネットワークにアクセスするための二段階手順において、基地局が電子デバイス(ED)に構成情報を送信するステップを含み、構成情報は、以下のうちの1つ以上を含む:1)EDが第1メッセージを送信し得るランダムアクセスチャネル(RACH)上の時間周波数リソースのしるしであって、しるしは、基地局取得チャネル占有時間(COT)の内側または外側でPRACHプリアンブルを送信するための物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)開始オフセットを含む、しるし;2)物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)開始位置、PUSCH終了シンボル、およびPUSCHと基地局によって送信される第2メッセージの指定メッセージ受信時間ウィンドウとの間のタイミングオフセットのうちの1つ以上を含む、アップリンクデータチャネルにおける時間周波数リソース割り当てのしるし;3)チャネルアクセスタイプ;および3)チャネルアクセス優先度クラス。
【0034】
いくつかの実施形態では、UL伝送は、第1メッセージ再送信、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)上のグラントベース伝送、PUSCH上の構成されたグラント伝送、または物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のうちの1つである。
【0035】
いくつかの実施形態では、基地局によって送信される第2メッセージは、EDによって送信される第3メッセージに使用されるLBT競合手順のタイプのしるしを含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、方法は、基地局によって送信される第2メッセージが、EDによって送信される第3メッセージに使用されるLBT競合手順のタイプがカテゴリ4(CAT4)であるというしるしを含むことをさらに含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、方法は、基地局がEDから第3メッセージを受信するステップと、基地局が、競合解決のしるしを含む第4メッセージを送信するステップとをさらに含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、基地局によって送信される構成情報は、EDによって送信される第1メッセージに使用されるLBT競合手順のタイプがカテゴリ4(CAT4)であるというしるしを含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、方法は、基地局が、EDによって送信される第1メッセージに使用されるLBT競合手順のタイプが無線リソース制御(RRC)メッセージのカテゴリ4(CAT4)であるというしるしを送信するステップをさらに含む。
【0040】
本出願の一態様によれば、免許不要スペクトル内で発生する無線通信のための方法が提供される。方法は、基地局が第1メッセージを受信し、第1メッセージに応答して第2メッセージを送信するように構成され、第3メッセージを受信するように構成され、第3メッセージに応答して第4メッセージを送信するように構成される、ランダムアクセスチャネル(RACH)にアクセスするための四段階手順において、基地局が、第3メッセージに使用されるLBT競合手順のタイプがカテゴリ4(CAT4)であるというしるしを含む第2メッセージを送信するステップを含む。
【0041】
少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると上記の方法を実行するコンピュータ実行可能命令を記憶している少なくとも1つのコンピュータ可読メモリとを備える、基地局。
【0042】
添付図面を参照して、本開示の実施形態がより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】本開示の実施形態が発生し得る通信システムの概略図である。
図2A】例示的なEDのブロック図である。
図2B】例示的な基地局のブロック図である。
図3】例示的なユーザ機器および基地局のブロック図である。
図4A】一実施形態による、競合ベースの四段階ランダムアクセス手順のステップを示すフローチャートである。
図4B】一実施形態による、競合ベースの二段階ランダムアクセス手順のステップを示すフローチャートである。
図5】第1の実施形態による二段階ランダムアクセス手順のためにユーザ機器と基地局との間で発生する伝送のシグナリング図である。
図6】第2の実施形態による二段階ランダムアクセス手順のためにユーザ機器と基地局との間で発生する伝送のシグナリング図である。
図7】第3の実施形態による二段階ランダムアクセス手順のためにユーザ機器と基地局との間で発生する伝送のシグナリング図である。
図8】第4の実施形態による四段階ランダムアクセス手順のためにユーザ機器と基地局との間で発生する伝送のシグナリング図である。
図9】第5の実施形態による四段階ランダムアクセス手順のためにユーザ機器と基地局との間で発生する伝送のシグナリング図である。
図10】第6の実施形態による四段階ランダムアクセス手順のためにユーザ機器と基地局との間で発生する伝送のシグナリング図である。
図11】本開示の第7の実施形態によるED内の例示的な動作のフロー図である。
図12】本開示の第8の実施形態によるED内の例示的な動作のフロー図である。
図13】本開示の第9の実施形態によるED内の例示的な動作のフロー図である。
図14】本開示の第10の実施形態による基地局内の例示的な動作のフロー図である。
図15】本開示の第11の実施形態による基地局内の例示的な動作のフロー図である。
図16】本開示の第12の実施形態による、ユーザ機器と基地局との間で発生する伝送のシグナリング図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
ここで、例示の目的で、特定の例示的な実施形態が、図面と併せて以下により詳細に説明される。
【0045】
本明細書に記載された実施形態は、請求される主題を実践するのに十分な情報を表し、このような主題を実践する方法を示す。添付図面に照らして以下の説明を読むと、当業者は、請求される主題を理解し、本明細書で具体的に述べられて以内これらの概念の用途を認識するだろう。なお、これらの概念および用途は、本開示および添付請求項の範囲に含まれることが、理解されるべきである。
【0046】
また、本明細書で開示され、命令を実行するいずれのモジュール、構成要素、またはデバイスも、コンピュータ/プロセッサ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、および/またはその他のデータなどの情報の記憶のための1つまたは複数の非一時的なコンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体を含みうること、または別途これにアクセスできることが、理解されるだろう。非一時的なコンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体の例の非網羅的なリストは、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶媒体、または他の磁気式記憶デバイス、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタルビデオディスク、またはデジタル多用途ディスク(すなわちDVD)、ブルーレイディスク(商標)、または他の光学式ストレージなどの光ディスク、任意の方法または技術で実装された揮発性および不揮発性リムーバブルおよび非リムーバブル媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術を含む。このような非一時的なコンピュータ/プロセッサ記憶媒体はいずれもデバイスの一部であり得、あるいはデバイスにアクセス可能または接続可能であり得る。本明細書に記載されるアプリケーションまたはモジュールを実施するためのコンピュータ/プロセッサ可読/実行可能命令は、このような非一時的なコンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体によって記憶または別途保持され得る。
【0047】
この開示の態様は、競合ベースの手順の一部として使用されるリッスンビフォアトーク(LBT)カテゴリを定義すること、およびどのようにしてLBTの一部である競合ウィンドウが動的に調整され得るかを含む、ランダムアクセスチャネル(RACH)上でネットワークにアクセスするためのチャネルアクセスメカニズムを提供する。
【0048】
ここで図に戻り、いくつかの特定の例示的な実施形態について説明する。
【0049】
通信システム
図1は、本開示の実施形態が実施され得る例示的な通信システム100を示す。一般に、通信システム100は、複数の無線要素または有線要素がデータその他のコンテンツを通信することを可能にする。通信システム100の目的は、ブロードキャスト、マルチキャスト、ユニキャスト、ユーザデバイスからユーザデバイスへ、などを介してコンテンツ(音声、データ、ビデオ、テキスト)を提供することでありうる。通信システム100は、帯域幅などのリソースを共有することによって動作し得る。
【0050】
この例では、通信システム100は、電子デバイス(ED)110a~110c、無線アクセスネットワーク(RAN)120a~120b、コアネットワーク130、公衆交換電話網(PSTN)140、インターネット150、および他のネットワーク160を含む。特定の数のこれらの構成要素または要素が図1に示されているが、任意の妥当な数のこれらの構成要素または要素が通信システム100に含まれ得る。
【0051】
ED110a~110cは、通信システム100において動作、通信、またはその両方を行うように構成されている。たとえば、ED110a~110cは、無線または有線通信チャネルを介して送信、受信、またはその両方を行うように構成されている。各ED110a~110cは、無線動作のための任意の適切なエンドユーザデバイスを表し、ユーザ機器/デバイス(UE)、無線送信/受信ユニット(WTRU)、移動局、固定式もしくは移動式加入者ユニット、携帯電話、局(STA)、マシンタイプ通信(MTC)デバイス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、コンピュータ、タブレット、無線センサ、または電子デバイスなどのデバイスを含み得る(またはこのように称され得る)。
【0052】
図1では、RAN120a~120bは、基地局170a~170bをそれぞれ含む。各基地局170a~170bは、任意の他の基地局170a~170b、コアネットワーク130、PSTN140インターネット150、および/または他のネットワーク160とのアクセスを可能にするために、ED110a~110cのうちの1つ以上と無線でインターフェースするように構成されている。たとえば、基地局170a~170bは、ベーストランシーバ基地局(BTS)、Node-B(NodeB)、進化型NodeB(eNodeB)、ホームeNodeB、gNodeB、送受信ポイント(TRP)、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または無線ルータなど、いくつかの周知のデバイスのうちの1つ以上を含み得る(またはこれらであり得る)。いずれのED110a~110cも、代わりにまたは追加で、任意の他の基地局170a~170b、インターネット150、コアネットワーク130、PSTN140、他のネットワーク160、またはこれらの任意の組み合わせとインターフェースし、これらにアクセスし、またはこれらと通信するように構成されてもよい。通信システム100は、RAN120bなどのRANを含むことができ、対応する基地局170bは、図示されるように、インターネット150を介してコアネットワーク130にアクセスする。
【0053】
ED110a~110cおよび基地局170a~170bは、本明細書に記載される機能および/または実施形態の一部または全てを実施するように構成され得る通信機器の例である。図1に示される実施形態では、基地局170aはRAN120aの一部を形成し、これは、他の基地局、(1つまたは複数の)基地局コントローラ(BSC)、(1つまたは複数の)無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノード、要素、および/またはデバイスを含み得る。任意の基地局170a、170bは、図示されるような単一の要素、または、対応するRANにおいてあるいは別の方法で分布される複数の要素であってもよい。また、基地局170bはRAN120bの一部を形成し、RAN120bは、他の基地局、要素、および/またはデバイスを含み得る。各基地局170a~170bは、「セル」または「カバレッジエリア」と称されることもある特定の地理的領域またはエリア内で無線信号を送信および/または受信する。セルはセルセクタにさらに分割されてもよく、基地局170a~170bは、たとえば、複数のトランシーバを用いて複数のセクタにサービスを提供し得る。いくつかの実施形態では、ピコセルまたはフェムトセルが確立されてもよく、無線アクセス技術がこれをサポートする。いくつかの実施形態では、たとえば多入力多出力(MIMO)技術を使用して、複数のトランシーバが各セルに使用されることが可能である。図示されるRAN120a~120bの数は例示にすぎない。通信システム100を考案するときには任意の数のRANが考えられ得る。
【0054】
基地局170a~170bは、たとえば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)などの無線通信リンクを使用して、1つ以上のエアインターフェース190を介してED110a~110cのうちの1つ以上と通信する。エアインターフェース190は、任意の適切な無線アクセス技術を利用し得る。たとえば、通信システム100は、エアインターフェース190において、符号分割多重アクセス(CDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、またはシングルキャリアFDMA(SC-FDMA)などの1つ以上の直交または非直交チャネルアクセス方法を実施し得る。
【0055】
基地局170a~170bは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))を使用してエアインターフェース190を確立するために、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)を実施し得る。これを行う際に、基地局170a~170bは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、高速パケットアップリンクアクセス(HSUPA)、またはその両方を任意選択的に含む、高速パケットアクセス(HSPA)、進化型HPSA(HSPA+)などのプロトコルを実施し得る。あるいは、基地局170a~170bは、LTE、LTE-A、および/またはLTE-Bを使用して、進化型UTMS地上無線アクセス(E-UTRA)とのエアインターフェース190を確立し得る。通信システム100は、上記のような方法を含む複数チャネルアクセス機能を使用し得ると考えられる。エアインターフェースを実装するための他の無線技術は、IEEE 802.11、802.15、802.16、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV-DO、IS-2000、IS-95、IS-856、GSM、EDGE、およびGERANを含む。当然ながら、他の多重アクセス方式および無線プロトコルが利用されてもよい。
【0056】
RAN120a~120bは、音声、データ、およびその他のサービスなどのさまざまなサービスをED110a~110cに提供するために、コアネットワーク130と通信している。RAN120a~120bおよび/またはコアネットワーク130は、1つ以上の他のRAN(図示せず)と直接的または間接的に通信していてもよく、これは、コアネットワーク130によって直接的にサービスされてもされなくてもよく、RAN120a、RAN120b、またはその両方と同じ無線アクセス技術を採用してもしなくてもよい。コアネットワーク130はまた、(i)RAN120a~120bまたはED110a~110cまたはその両方と、(ii)他のネットワーク(PSTN140、インターネット150、および他のネットワーク160など)との間のゲートウェイアクセスとしても機能し得る。加えて、ED110a~110cの一部または全ては、異なる無線技術および/またはプロトコルを使用して異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信する機能を含み得る。無線通信の代わりに(またはこれに加えて)、EDは、有線通信チャネルを介して、サービスプロバイダまたはスイッチ(図示せず)と、およびインターネット150と、通信してもよい。PSTN140は、旧来の音声通話サービス(POTS)を提供するための回線交換電話網を含み得る。インターネット150は、コンピュータおよびサブネット(イントラネット)またはその両方のネットワークを含み、インターネットプロトコル(IP)、伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)などのプロトコルを組み込み得る。ED110a~110cは、複数の無線アクセス技術に従って動作することができるマルチモードデバイスであってもよく、これらをサポートするのに必要な複数のトランシーバを組み込み得る。
【0057】
図2Aおよび図2Bは、本開示による方法および教示を実施し得る、例示的なデバイスを示す。具体的には、図2Aは例示的なED110を示し、図2Bは例示的な基地局170を示す。これらの構成要素は、通信システム100で、または任意の他の適切なシステムで、使用され得る。
【0058】
図2Aに示されるように、ED110は、少なくとも1つの処理ユニット200を含む。処理ユニット200は、ED110のさまざまな処理動作を実施する。たとえば、処理ユニット200は、信号符号化、データ処理、電力制御、入力/出力処理、または、ED110が通信システム100で動作できるようにする任意の他の機能を実行することができる。処理ユニット200はまた、先に詳細に記載された機能および/または実施形態の一部または全てを実施するように構成されてもよい。各処理ユニット200は、1つ以上の動作を実行するように構成された任意の適切な処理または計算デバイスを含む。各処理ユニット200は、たとえば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または特定用途向け集積回路を含むことができる。
【0059】
ED110は、少なくとも1つのトランシーバ202も含む。トランシーバ202は、少なくとも1つのネットワークインタフェースコントローラ(NIC)204による送信のためのデータまたはその他のコンテンツを変調するように構成されている。トランシーバ202はまた、少なくとも1つのアンテナ204によって受信したデータまたはその他のコンテンツを復調するようにも構成されている。各トランシーバ202は、無線または有線送信のための信号を生成するための、および/または無線もしくは有線で受信した信号を処理するための、任意の適切な構造を含む。各アンテナ204は、無線または有線信号を送信および/または受信するための、任意の適切な構造を含む。ED110では、1つまたは複数のトランシーバ202が使用されることが可能である。ED110では、1つまたは複数のアンテナ204が使用されることが可能である。トランシーバ202は、単一の機能ユニットとして示されているが、少なくとも1つの送信器および少なくとも1つの受信器として実装されることも可能である。
【0060】
ED110は、1つ以上の入力/出力デバイス206またはインターフェース(インターネット150との有線インターフェースなど)をさらに含む。入力/出力デバイス206は、ユーザまたはネットワーク内の他のデバイスとの相互作用を可能にする。各入力/出力デバイス206は、ネットワークインタフェース通信を含む、スピーカ、マイクロフォン、キーパッド、キーボード、ディスプレイ、またはタッチスクリーンなど、ユーザに情報を提供する、またはユーザから情報を受信するための、任意の適切な構造を含む。
【0061】
加えて、ED110は、少なくとも1つのメモリ208を含む。メモリ208は、ED110によって使用、生成、または収集される命令およびデータを記憶する。たとえば、メモリ208は、上記で説明され、(1つまたは複数の)処理ユニット200によって実行される、機能および/または実施形態の一部または全てを実施するように構成された、ソフトウェア命令またはモジュールを記憶することができる。各メモリ208は、(1つまたは複数の)任意の適切な揮発性および/または不揮発性記憶および検索デバイスを含む。ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、ハードディスク、光ディスク、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなどの、任意の適切なタイプのメモリが使用され得る。
【0062】
図2Bに示されるように、基地局170は、少なくとも1つの処理ユニット250、少なくとも1つの送信器252、少なくとも1つの受信器254、1つ以上のアンテナ256、少なくとも1つのメモリ258、および1つ以上の入力/出力デバイスまたはインターフェース266を含む。送信器252および受信器254の代わりに、図示されないトランシーバが使用されてもよい。スケジューラ253が処理ユニット250に結合されてもよい。スケジューラ253は、基地局170の中に含まれてもよく、またはこれとは別個に動作してもよい。処理ユニット250は、信号符号化、データ処理、電力制御、入力/出力処理、または他の任意の機能などの、基地局170のさまざまな処理動作を実施する。処理ユニット250はまた、先に詳細に記載された機能および/または実施形態の一部または全てを実施するように構成されることも可能である。各処理ユニット250は、1つ以上の動作を実行するように構成された任意の適切な処理または計算デバイスを含む。各処理ユニット250は、たとえば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または特定用途向け集積回路を含むことができる。
【0063】
各送信器252は、1つ以上のEDまたは他のデバイスへの無線または有線送信のための信号を生成するための、任意の適切な構造を含む。各受信器254は、1つ以上のEDまたは他のデバイスから無線または有線で受信した信号を処理するための、任意の適切な構造を含む。少なくとも1つの送信器252および少なくとも1つの受信器254は、別個の構成要素として示されているが、組み合わされてトランシーバにすることができる。各アンテナ256は、無線または有線信号を送信および/または受信するための任意の適切な構造を含む。ここでは、共通のアンテナ256が送信器252と受信器254の両方に結合されているように示されているが、1つ以上のアンテナ256が(1つまたは複数の)送信器252に結合されてもよく、1つ以上の別個のアンテナ256が(1つまたは複数の)受信器254に結合されてもよい。各メモリ258は、ED110に関連して上述したものなどの、(1つまたは複数の)任意の適切な揮発性および/または不揮発性記憶および検索デバイスを含む。メモリ258は、基地局170によって使用、生成、または収集される命令およびデータを記憶する。たとえば、メモリ258は、上記で説明され、(1つまたは複数の)処理ユニット250によって実行される、機能および/または実施形態の一部または全てを実施するように構成された、ソフトウェア命令またはモジュールを記憶することができる。
【0064】
各入力/出力デバイス266は、ユーザまたはネットワーク内の他のデバイスとの相互作用を可能にする。各入力/出力デバイス266は、ネットワークインタフェース通信を含む、ユーザに情報を提供する、またはユーザから情報を受信/提供するための、任意の適切な構造を含む。
【0065】
図3は、ED110および基地局170の別の例を示す。ED110は、以後、ユーザ機器(UE)110と称される。
【0066】
基地局170は、いくつかの実施形態では、送受信点(TRP)、ベーストランシーバ基地局、無線基地局、ネットワークノード、送受信ノード、NodeB、進化型NodeB(eNodeBまたはeNB)、gNB、中継局、リモートラジオヘッド、またはWiFiアクセスポイント(AP)などの、他の名前で称されることがある。いくつかの実施形態では、基地局170の機能は分散されてもよい。たとえば、基地局170のモジュールのいくつかは、基地局170のアンテナを収容する機器から離れて配置されてもよく、通信リンク(図示せず)を介してアンテナを収容する機器に結合されてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、基地局170という用語は、リソースグラント/割り当て、メッセージ生成、および符号化/復号などの処理動作を実行し、必ずしも基地局170のアンテナを収容する機器の一部ではない、ネットワーク側のモジュールも指し得る。モジュールはまた、他の基地局にも結合され得る。いくつかの実施形態では、基地局170は実際には、協調マルチポイント伝送などを介して、UE110にサービスするために一緒に動作している複数の基地局であり得る。
【0067】
基地局170は、1つ以上のアンテナ256に結合された、送信器252および受信器254を含む。1つのアンテナ256のみが示されている。送信器252および受信器254は、トランシーバとして統合されてもよい。基地局170は、UE110に送信されるダウンリンク伝送を生成するための、たとえば本明細書に記載されるダウンリンク伝送を生成するための、ダウンリンクメッセージ生成器260をさらに含む。ダウンリンクメッセージ生成器260は、ダウンリンク伝送で送信されるデータを符号化するためのエンコーダ262を含む。ダウンリンクメッセージ生成器260は、送信器252の一部であってもよい。基地局170は、UE110から受信したアップリンク伝送を処理するための、たとえば本明細書に記載されるアップリンク伝送を処理するための、アップリンクメッセージプロセッサ264をさらに含む。アップリンクメッセージプロセッサ264は、アップリンク伝送を復号するためのデコーダ267を含む。アップリンクメッセージプロセッサ264は、受信器254の一部であってもよい。基地局170はリソース割当器253をさらに含み、これは、アップリンク伝送のためにUE110にグラントされたアップリンクリソースをスケジューリングしてもよく、ダウンリンク伝送もスケジューリングしてもよい。たとえば、リソース割当器253は、後述されるMsg 3を送信するためにグラントされたリソースをスケジューリングするために使用され得る。基地局170はランダムアクセスモジュール294をさらに含み、これは、本明細書に記載されるランダムアクセス手順の基地局ステップを実行するように基地局170を制御する。たとえば、ランダムアクセスモジュール294は、ランダムアクセスチャネル構成情報を生成する、ランダムアクセスチャネルプリアンブルをアップリンクデータチャネルリソースにマッピングする、タイミングアドバンスおよび電力調整パラメータを生成する、後述されるMsg 1およびMsg 3のコンテンツを処理するなどのような動作を実行し得る。基地局170は、情報およびデータを記憶するためのメモリ258をさらに含む。
【0068】
ダウンリンクメッセージ生成器260、エンコーダ262、アップリンクメッセージプロセッサ264、デコーダ267、リソース割当器253、ランダムアクセスモジュール294、および/または送信器252ならびに受信器254の任意の信号処理構成要素は、ダウンリンクメッセージ生成器260、エンコーダ262、アップリンクメッセージプロセッサ264、デコーダ267、リソース割当器253、ランダムアクセスモジュール294、および/または送信器252ならびに受信器254の機能を実行するように構成された回路の形態で実装され得る。いくつかの実装形態では、回路は、メモリ258と、ダウンリンクメッセージ生成器260、エンコーダ262、アップリンクメッセージプロセッサ264、デコーダ267、リソース割当器253、ランダムアクセスモジュール294、および/または送信器252ならびに受信器254の動作を1つ以上のプロセッサに実行させる命令を実行する、前述の処理ユニット250などの1つ以上のプロセッサとを含む。あるいは、ダウンリンクメッセージ生成器260、エンコーダ262、アップリンクメッセージプロセッサ264、デコーダ267、リソース割当器253、ランダムアクセスモジュール294、および/または送信器252ならびに受信器254は、ダウンリンクメッセージ生成器260、エンコーダ262、アップリンクメッセージプロセッサ264、デコーダ267、リソース割当器253、ランダムアクセスモジュール294、および/または送信器252ならびに受信器254の動作を実行するためのASIC、GPU、またはFPGAなどの専用集積回路を使用する処理ユニットによって実装されてもよい。
【0069】
UE110はまた、1つ以上のアンテナ204に結合された、送信器201および受信器203も含む。1つのアンテナ204のみが示されている。送信器201および受信器203は、トランシーバ、たとえばトランシーバ202として統合されてもよい。UE110は、デコーダ218を含むダウンリンクメッセージプロセッサ216をさらに含む。ダウンリンクメッセージプロセッサ216およびデコーダ218は、受信したダウンリンクメッセージを処理すること、たとえば本明細書に記載されるダウンリンクメッセージを処理することに関する動作を実行する。ダウンリンクメッセージプロセッサ216は、受信器203の一部であってもよい。UE110は、エンコーダ212を含むアップリンクメッセージ生成器210をさらに含む。アップリンクメッセージ生成器210およびエンコーダ212は、アップリンク伝送を生成すること、たとえば本明細書に記載されるアップリンク伝送を生成することに関する動作を実行する。アップリンクメッセージ生成器210は、送信器201の一部であってもよい。UE110は対応するランダムアクセスモジュール292をさらに含み、これは、本明細書に記載されるランダムアクセス手順のUEステップを実行するようにUE110を制御する。たとえば、ランダムアクセスモジュール292は、ランダムアクセスプリアンブルとアップリンクデータチャネルリソースとの間の関連を受信およびアクセスする、選択されたランダムアクセスプリアンブルに基づいてアップリンクデータチャネルリソースを選択する、後述されるMsg Bのコンテンツを処理する、二段階ランダムアクセス手順から四段階ランダムアクセス手順に切り換えるなどのような動作を実行し得る。UE110は、情報およびデータを記憶するためのメモリ208をさらに含む。
【0070】
ダウンリンクメッセージプロセッサ216、デコーダ218、アップリンクメッセージ生成器210、エンコーダ212、ランダムアクセスモジュール292、および/または送信器201ならびに受信器203の任意の信号処理構成要素は、ダウンリンクメッセージプロセッサ216、デコーダ218、アップリンクメッセージ生成器210、エンコーダ212、ランダムアクセスモジュール292、および/または送信器201ならびに受信器203の機能を実行するように構成された回路の形態で実装され得る。いくつかの実装形態では、回路は、メモリ208と、ダウンリンクメッセージプロセッサ216、デコーダ218、アップリンクメッセージ生成器210、エンコーダ212、ランダムアクセスモジュール292、および/または送信器201ならびに受信器203の動作を1つ以上のプロセッサに実行させる命令を実行する、前述の処理ユニット200などの1つ以上のプロセッサとを含む。あるいは、ダウンリンクメッセージプロセッサ216、デコーダ218、アップリンクメッセージ生成器210、エンコーダ212、ランダムアクセスモジュール292、および/または送信器201ならびに受信器203は、ダウンリンクメッセージプロセッサ216、デコーダ218、アップリンクメッセージ生成器210、エンコーダ212、ランダムアクセスモジュール292、および/または送信器201ならびに受信器203の動作を実行するためのASIC、GPU、またはFPGAなどの専用集積回路を使用する処理ユニットによって実装されてもよい。
【0071】
基地局170およびUE110は、他の構成要素を含み得るが、これらは明確さのために省略されている。
【0072】
本出願は、特に、リッスンビフォアトーク(LBT)メカニズムを使用し、競合ウィンドウ調整を定義する、免許不要スペクトルにおけるランダムアクセスチャネルのチャネルアクセスに関する。本出願の態様は、過剰な待機時間を軽減することができ、スペクトル効率を改善することができる。
【0073】
免許不要スペクトルアクセス
免許スペクトルにおける帯域幅の不足および費用、ならびにデータ送信容量に対する需要の増加を考慮して、アップリンク通信トラフィックなどの少なくとも何らかの通信トラフィックを免許不要スペクトルにオフロードすることに対する関心が高まっている。たとえば、多くの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)が動作する、免許不要の5 GHzスペクトルに対して大きな関心が寄せられている。したがって、このスペクトルで動作するために、領域固有の免許不要スペクトル規制の準拠とともに、WLANとの効率的で公正な共存が必要であろう。
【0074】
それぞれ3GPP Rel 13およびRel 14のライセンス支援アクセス(LAA)および拡張LAA(eLAA)は、アンカー免許キャリアの支援によりオペレータの小型セルにおいて免許不要のコンポーネントキャリア(CC)を集約することで、スペクトル効率の高いモバイルブロードバンド(MBB)エアインターフェース(AI)を膨大な無料の免許不要スペクトルに移植することを目的としている。
【0075】
しかしながら、eLAAにおけるUL伝送は、グラントベースの(GB)方式のみに基づいて構築されてきた。グローバルな免許不要ソリューションを提示するために、媒体アクセス設計には、リッスンビフォアトーク(LBT)などの規制要件が課されなければならない。このように、eLAAにおけるUL伝送は、以下の複数の競合レベルのため、待機時間および正常な媒体アクセス機会に関して不利であった。
・EDがスケジューリング要求(SR)を、たとえばスタンドアロン(SA)配置で、すなわちアンカー免許セルなしで、送信する。
・基地局が、他のEDとの間でEDをスケジューリングする
・基地局が、スケジューリングされたグラントを送信する(特にセルフキャリアスケジューリングのため)
・EDがGB送信を続行する。
【0076】
本開示の態様は、統合NR-Uエアインターフェースの一部としてのランダムアクセスチャネルのチャネルアクセスメカニズムを可能にすることにより、免許不要スペクトルにおけるチャネルアクセスの課題に対処する。
【0077】
EDが免許不要スペクトルサブバンドで送信するために免許不要スペクトルにアクセスすることができる前に、EDは、送信前にチャネルがアイドルであることを確認するために、リッスンビフォアトーク(LBT)動作(たとえば、初期クリアチャネル評価(ICCA)および拡張クリアチャネル評価(ECCA)を含む)を行う。免許不要スペクトル帯域のサブバンドは、たとえば、動作の地理的領域においてIEEE 802.11規格によって定義されるような1つ以上の免許不要チャネル、または無線通信規格によって定義されるような1つ以上の帯域幅部分(BWP)を備える、周波数リソースのグループを含み得る。
【0078】
欧州および日本などの地域では、免許不要スペクトルにアクセスしようと試みるデバイスは、負荷ベース機器(LBE)LBT手順、またはフレームベース機器(FBE)LBT手順のいずれかに準拠しなければならない。
【0079】
LBE LBT手順では、免許不要スペクトルにアクセスしようと試みるデバイスは、正常なチャネルクリア評価(CCA)の後に送信を開始することができる。このようなLBE LBT手順で採用されるCCAメカニズムは、WLANで採用されるのと同じCCAメカニズム、すなわち衝突回避を有するキャリアセンスマルチプルアクセス(CSMA/CA)であってもよく、またはエネルギー検出ベースのCCAに基づいてもよい。たとえば、エネルギー検出ベースのCCAは、競合ウィンドウのサイズと、デバイスが送信リソースを争って成功した後に免許不要スペクトルで送信し得る最大時間量を決定するそれぞれの最大チャネル占有時間(MCOT)とを決定するために、ランダムバックオフを利用し得る。
【0080】
FBE LBT手順では、免許不要スペクトルにアクセスしようと試みるデバイスは、短い正常なエネルギー検出ベースのCCAの周期的な瞬間にのみ送信を開始することができる。
【0081】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)リリース13ロングタームエボリューション(LTE)仕様は、免許不要スペクトルでのライセンス支援アクセス(LAA)にフレームワークを提供する。フレームワークは、免許不要スペクトルにアクセスしようと試みる各デバイスが準拠しなければならないカテゴリ4(CAT4)LBT手順(ランダムバックオフを含むLBTまたはECCA)を含む。WIFI/WLAN向けのCSMA/CAにおけるLBTメカニズムと同様に、3GPPリリース13 CAT4 LBTメカニズムでは、各デバイスは、ランダムバックオフカウンタまたは競合ウィンドウ(CW)を独立して生成し、CCAが「ビジー」評価によって終了した場合には、バックオフカウンタは、次のアクセス試行での優先度を維持するために凍結される。
【0082】
第1のランダムアクセスメカニズムは、競合ベースのメカニズムである。競合ベースのメカニズムでは、単一のプリアンブルシーケンスが、2つ以上のUE、したがってリソースのためのUEコンテンツによって、潜在的に使用される可能性がある。第2のランダムアクセスメカニズムは、非競合ベースのメカニズムである。非競合ベースのRACHメカニズムでは、専用プリアンブルシーケンスが、単一のUEのみによって使用される。これは、たとえば、ハンドオーバ手順で行われ得る。
【0083】
図4Aは、四段階ランダムアクセス手順による、例示的な競合ベースのランダムアクセス手順のステップを示すフローチャートである。四段階手順は、以下に記載されるように、4つのメッセージMsg 1、Msg 2、Msg 3、およびMsg 4の交換を含む。Msg 1およびMsg 3は、UE110によって基地局170に送信され、Msg 2およびMsg 4は、基地局170によってUE110に応答として送信される。
【0084】
ステップ412において、基地局170は、ランダムアクセスチャネルのリソースを構成する構成情報を送信する。構成情報は、少なくとも以下を含む。
(1)UEによってランダムアクセスチャネル上で送信され得るプリアンブルのセットのしるし。プリアンブルは、ランダムアクセス手順の一部としてランダムアクセスチャネル上での送信のためのものであるため、ランダムアクセスプリアンブルと称され得る。また、プリアンブルは、プリアンブルシーケンスと称されることもある。プリアンブルのセットは、ルートシーケンスおよび巡回シフト情報を提供することによって示され得る。
(2)UEがプリアンブルを送信し得るランダムアクセスチャネル上の時間周波数リソースのしるし。いくつかの実施形態では、時間周波数リソース構成は、基地局取得チャネル占有時間(COT)の内側または外側でPRACHプリアンブルを送信するためのPRACH開始オフセットを含み得る。しるしは、ランダムアクセスチャネルインデックスを含み得る。
【0085】
他の情報もまた構成情報に含まれてもよく、たとえば:プリアンブルのフォーマット、たとえばショートフォーマットまたはロングフォーマット;ランダムアクセスチャネル上のアップリンク伝送のためのサブキャリア間隔;ランダムアクセスチャネル上のアップリンク伝送のためのキャリア周波数;Msg 3のためのプリコーディングが含まれ得る。いくつかの実施形態、特に免許不要スペクトルの使用に関するものでは、構成情報は、チャネルアクセスタイプおよびチャネルアクセス優先度クラスの一方または両方も含み得る。
【0086】
構成情報は、基地局170によって、たとえば同期信号ブロック(SSB)/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)の一部として、ブロードキャストされ得る。構成情報は、システム情報、たとえば残りのシステム情報(RMSI)/他のシステム情報(OSI)で搬送され得る。代替的な実施形態では、シナリオに応じて、構成情報は代わりに、RRC接続状態にあるUEのための無線リソース制御(RRC)シグナリングなど、上位層シグナリングで送信されてもよい。代替的な実施形態では、シナリオに応じて、構成情報は代わりに、ダウンリンク制御情報(DCI)で送信されてもよい。
【0087】
ステップ414において、UE110は、ステップ412で基地局170によって送信されたランダムアクセスチャネル構成情報を受信する。構成情報が基地局170によって、たとえば初期ネットワークアクセスのためのブロードキャストチャネル上でブロードキャストされると、他のUEもまた構成情報を受信し得る。
【0088】
UE110は、ステップ414で受信した構成情報に示された使用可能なプリアンブルのセットから、プリアンブル、たとえばプリアンブルインデックスiをランダムに選択する。ステップ416において、UE110は、選択されたプリアンブルをランダムアクセスチャネルで基地局170に送信する。プリアンブルを搬送する送信されるメッセージは、Msg 1と称される。ステップ418において、Msg 1は、基地局170によって受信される。
【0089】
基地局170は、UE110によって送信されたプリアンブルを検出し、これに応答して、基地局170は、ランダムアクセス応答(RAR)と称されることがある応答を送信する。応答は、ステップ420において、ダウンリンクチャネル上で、たとえばPDSCHなどのダウンリンクデータチャネル上で送信される。応答は、RAR時間ウィンドウ内で送信され、応答は、ステップ418で受信したプリアンブルに対応する。応答は、Msg 2と称される情報を含む。Msg 2は、2つのコンポーネントを含む。
コンポーネント1:アップリンクデータチャネル上での送信のためのリソースグラント。リソースグラントは、代わりにリソース割り当てと称されうる。「グラント」および「割り当て」という用語は、本明細書では置き換え可能に使用される。リソースグラントは、複数の送信パラメータを含み、これらは、以下で論じられるMsg 3を送信するためにUE110によって使用される。送信パラメータは:アップリンクデータチャネルリソースインデックスにおける時間周波数リソース割り当て;周波数ホッピングフラグ;アップリンクデータ送信に使用される変調および符号化方式(MCS);アップリンクデータ送信のための送信電力制御(TPC);チャネル状態情報(CSI);および復調参照信号(DMRS)などのパラメータを含み得る。いくつかの実施形態では、アップリンクデータチャネルにおける時間周波数リソース割り当ては、PUSCH開始位置;PUSCH終了シンボル;およびPUSCHとRARとの間のタイミングオフセットのうちの1つ以上を含み得る。いくつかの実施形態では、Msg 2は、チャネルアクセスタイプおよびチャネルアクセス優先度クラスの一方または両方を含み得る。
コンポーネント2:その一部または全てがMsg 1に依存し得る、他の情報。他の情報の例は、以下を含む。
(1)ランダムアクセスプリアンブル識別子(RAPID)、すなわちMsg 1で送信されたランダムアクセスプリアンブルの識別情報。UE110は、RAPIDがMsg 1でUE110によって送信されたプリアンブルと一致するとき、Msg 2はUE110のためのものであると判断する。
(2)アップリンク同期のためにUE110によって使用されるタイミングアドバンス(TA)値。TA値は、Msg 1の受信された伝送に基づいて基地局170によって決定される。
(3)アップリンク伝送のためにUE110によって使用される1つ以上の電力調整パラメータ。電力調整パラメータは、Msg 1の受信された伝送に基づいて基地局170によって決定される。
(4)UEのための一時識別子、たとえば一時セルRNTI(TC-RNTI)などの無線ネットワーク一時識別子(RNTI)。
【0090】
ステップ422において、UE110はMsg 2を受信する。ステップ424において、UE110は、Msg 2のコンポーネント1に存在するリソースグラントを使用して、アップリンクデータチャネルでアップリンクデータ伝送を送る。ステップ424においてアップリンクデータ伝送で送られた情報は、Msg 3と称される情報を含む。Msg 3は、以下を含む。
(1)UE110から基地局170に送信されるデータ。送信される正確なデータは、実装形態固有であり、ランダムアクセス手順が実行されている理由に依存する。たとえば、初期ネットワークアクセスでは、データはRRC接続要求情報を含み得る。別の例として、他のいくつかのシナリオでは、データはRRC再接続要求情報を含み得る。
(2)競合解決識別情報、たとえばUE110の識別子(UE ID)および/またはランダム値。競合解決識別情報は、以下に記載される方法で、競合解決のために使用される。
【0091】
アップリンクデータチャネルでのMsg 3の伝送は、Msg 2のコンポーネント2に示されるTAおよび電力調整を使用して、UE110によって実行される。
【0092】
ステップ426において、基地局170は、アップリンクデータチャネルでMsg 3を受信する。Msg 3で送られたデータは復号される。ステップ428において、基地局170は、ダウンリンクチャネルで、たとえばPDSCHなどのダウンリンクデータチャネルで、応答を送信する。応答は、Msg 4と称される情報を搬送する。Msg 4は、以下を含む。
(1)Msg 3でUE110から送られたアップリンクデータに応答した基地局170からの情報。たとえば、初期ネットワークアクセスの場合、Msg 4は、接続確認情報を含み得る。
(2)Msg 3から受信した対立解決識別情報。対立または衝突は、ステップ416において偶発的に、別のUEも、ランダムアクセスチャネルの同じ時間周波数リソースでUE110と同じプリアンブルを送信した場合に発生する。一例では、基地局170は、他のUEのプリアンブル伝送ではなく、UE110のプリアンブル伝送を検出する。Msg 2はUE110のためのものであるが、Msg 2の一致するRAPIDのため、別のUEは、Msg 2が別のUEのためのものであると誤って判断する。Msg 4におけるUE110の競合識別情報の存在は、別のUEに対して、ランダムアクセス手順が成功しなかったことを示す。UE110は、有効な競合識別情報を検出し、これにより、UE110のランダムアクセス手順が成功したと判断する。
【0093】
ステップ430において、UE110は、Msg 4のダウンリンク伝送を受信し、Msg 4がUE110のためのものであり、有効な競合解決識別情報がUE110によって復号されるため、ランダムアクセス手順が成功したと結論付ける。ステップ432において、UE110は、アップリンクチャネルで、たとえば物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)などのアップリンク制御チャネルで、肯定応答(ACK)を基地局110に送信する。ACKは、ステップ434で基地局170によって受信される。
【0094】
いくつかの実施形態では、UE110は、Msg 2の伝送が受信されない場合、またはMsg 4の競合解決識別情報が無効な場合、同じかまたは異なるプリアンブルでMsg 1を送信する。いくつかの実施形態では、基地局170は、グラントされたアップリンクデータチャネルリソース上で基地局110によって有効なMsg 3が検出されないときに、Msg 3を再送信するようにUE110をスケジューリングするためにDCIを使用する。
【0095】
図4Aに関連して記載されたランダムアクセス手順は、同じプリアンブルがランダムアクセスチャネルの同じ時間周波数リソース上で異なるUEによって使用される可能性があるので、競合ベースのランダムアクセス手順である。
【0096】
専用プリアンブルがUE110に割り当てられ、Msg 1でUE110によって使用される、図4Aの変形を使用して、競合のないランダムアクセス手順が代わりに実行されてもよい。競合のないランダムアクセス手順では、Msg 3およびMsg 4は、競合解決識別値を省略してもよい。競合のないランダムアクセスは、初期ネットワークアクセスにはあまり適用できず、UE110が既にRRC接続状態にあり、たとえばハンドオーバ中に同期目的のためにランダムアクセス手順を実行する必要がある状況で、より適用可能である。実装形態に応じて、UE110に特に割り当てられたプリアンブルは、DCIで、または上位層シグナリングで、たとえばRRC構成メッセージで、送信され得る。
【0097】
図4Aに関連して記載された四段階ランダムアクセス手順は、許容できないレベルの待機時間および/または許容できないレベルのシグナリングオーバヘッドを有し得る。待機時間および/またはシグナリングオーバヘッドは、特定のアプリケーション、たとえば、高速ネットワークエントリ/初期アクセス;および/または高速接続セットアップ;および/または高速状態遷移;および/またはデータ到着時の高速アップリンク同期;および/またはアップリンク同期外れ時のより効果的なデータ伝送を必要とする何らかの新無線(NR)に制限をかける可能性がある。
【0098】
別のRACHメカニズムは、上述の4段階手順とは対照的な二段階手順である。図4Bは、例示的な競合ベースの二段階ランダムアクセス手順のステップを示すフローチャートである。メッセージ交換の数は、図4Aに関連して記載された四段階ランダムアクセス手順と比較して低減され、そのため待機時間および/またはシグナリングオーバヘッドは、図4Aに関連して記載された四段階ランダムアクセス手順と比較して低減され得る。
【0099】
ステップ452において、基地局170は、以下を送信する。
(1)ランダムアクセスチャネルのリソースを構成する構成情報。これは、図4Aのステップ412で送信されたのと同じ構成情報である。構成情報は、少なくとも、ランダムアクセスチャネルで送信され得るプリアンブルのセットのしるしと、ランダムアクセスチャネルインデックスを含み得る、プリアンブルが送信され得るランダムアクセスチャネル上の時間周波数リソースのしるしとを含む。図4Aのステップ412に関連して上述された他の構成情報は、たとえば、短いまたは長いプリアンブルシーケンスのプリアンブルフォーマット;キャリア周波数;Msg 3のプリコーディングも含み得る。いくつかの実施形態では、時間周波数リソース構成は、基地局取得チャネル占有時間(COT)の内側または外側でPRACHプリアンブルを送信するためにオフセットを開始するPRACHを含み得る。いくつかの実施形態では、特に免許不要スペクトルの使用に関して、構成情報は、チャネルアクセスタイプおよびチャネルアクセス優先度クラスの一方または両方も含み得る。いくつかの実施形態では、構成されたプリアンブルおよびランダムアクセスチャネルは、(i)四段階ランダムアクセス手順の能力を有するUE(レガシーUE)、および(ii)二段階ランダムアクセス手順、または四段階および二段階ランダムアクセス手順(またはデータ伝送)の両方の能力を有するUEの共存をサポートすることができる。
(2)アップリンクデータチャネルのセットのためのリソースグラントのセット。アップリンクデータチャネルのセットは、いくつかの実施形態では、単一のアップリンクデータチャネルのみであってもよい。各リソースグラントは、Msg 3伝送のためのアップリンクデータチャネルのセットの1つのための、またはこれを定義する、時間周波数リソース割り当てを含む。各リソースグラントはまた、それぞれの複数の別の送信パラメータも含む。リソースグラントのための別の送信パラメータは:周波数ホッピングフラグ;アップリンクデータ伝送に使用されるMCS;アップリンクデータ伝送のためのTPC;CSI;およびDMRSなどのパラメータを含み得る。いくつかの実施形態では、アップリンクデータチャネルにおける時間周波数リソース割り当ては:PUSCH開始位置;およびPUSCH終了シンボルのうちの1つ以上を含み得る。いくつかの実施形態では、Msg 2は、チャネルアクセスタイプおよびチャネルアクセス優先度クラスの一方または両方を含み得る。リソースグラントのための送信パラメータは、アップリンクチャネルでMsg 3を送信するために使用される。リソースグラントのセットは、Msg 3リソース構成と称される。また、Msg 3リソース割り当て(またはMsg 3のリソースインデックス)は、(1つまたは複数の)プリアンブルシーケンスおよび/または(1つまたは複数の)ランダムアクセスチャネルとの関連またはマッピングを有し得る。なお、本明細書に記載されるパラメータがパラメータの完全なセットでなくてもよいことは、理解されるべきである。さらに、全ての実装形態に全てのパラメータが含まれるわけではない。使用されるパラメータは、特定の実装形態シナリオに対して所定の値を有し得る。
【0100】
いくつかの実施形態では、ダウンリンク伝送452は、基地局170によって、たとえばSSB/PBCH、RMSI、OSIの一部としてブロードキャストされてもよい。別の実施形態では、ダウンリンク伝送452の情報の一部または全てがRRCシグナリングで、またはDCIでなど、上位層シグナリングで送信されてもよい。例については後に論じられる。
【0101】
ステップ454において、UE110は、ステップ452で基地局170によって送信された情報を受信する。情報が基地局170によって、たとえば初期ネットワークアクセスのためのブロードキャストチャネル上でブロードキャストされると、他のUEもまた同じ情報を受信し得る。
【0102】
UE110は、ステップ454で受信した情報に示された使用可能なプリアンブルのセットから、プリアンブルをランダムに選択する。UE110はまた、ステップ454で受信した情報に示されるリソースグラントのセットから、関連付けられたリソースグラントを選択する。どのリソースグラントを選択すべきかをUE110がどのように決定するかの例は、後述する。
【0103】
ステップ456において、UE110は、選択されたプリアンブルを含むMsg 1をランダムアクセスチャネルで基地局170に送信する。ステップ456において、UE110はまた、選択されたリソースグラントの送信パラメータを使用して、アップリンクデータチャネルでアップリンクデータ伝送を送る。アップリンクデータチャネルのアップリンク伝送は、以下を含むMsg 3を搬送する。
(1)UE110から基地局170に送信されるデータ。送信される正確なデータは、実装形態に特有であり、ランダムアクセス手順が実行されている理由に依存する。たとえば、初期ネットワークアクセスでは、データはRRC接続要求情報を含み得る。別の例として、他のいくつかのシナリオでは、データはRRC再接続要求情報を含み得る。
(2)競合解決識別情報、たとえばUE110の識別子(UE ID)および/またはランダム値。競合解決識別情報は、本明細書に記載される方法で、競合解決のために使用される。
【0104】
UE110が図4Bのステップ456でMsg 3の伝送に使用するための、基地局170からのアップリンクTAまたは電力調整情報はない。Msg 3を送信するためのTAおよび電力調整の不存在は、図4Aに関連して記載された四段階ランダムアクセス手順と比較して考えられる欠点である。しかしながら、図4Bの二段階ランダムアクセス手順は、図4Aの四段階ランダムアクセス手順と比較してメッセージ交換が少ないという可能な利点を有する。
【0105】
Msg 1およびMsg 3は1つのメッセージとして送信されるものではなく、時分割多重化(TDM)、周波数分割多重化(FDM)、またはこれらの組み合わせを使用して互いに結合された、2つの異なるアップリンクチャネル上で2つの異なるメッセージとして送信されるにもかかわらず、ステップ456で送信されるMsg 1およびMsg 3はまとめてMsg Aと称されることがある。
【0106】
ステップ458において、基地局170は、ランダムアクセスチャネルでプリアンブルを搬送するMsg 1を受信し、基地局170はまた、アップリンクデータチャネルでMsg 3も受信する。基地局170は、後に説明されるように、プリアンブルとリソースグラントとの間の関連に基づいて、Msg 3を受信するアップリンクデータチャネルのアップリンクリソースを知っている。Msg 1は、基地局170によって検出および符号化される。次に、基地局170は、UEアップリンクタイミング、Msg 3送信割り当て、UE送信パラメータ、UE識別情報、および/またはチャネル推定などを含む情報を取得することができる。次に、Msg 3のアップリンクデータが復号される。
【0107】
Msg 1およびMsg 3の両方を検出および正しく符号化した後、ステップ460において、基地局170は、ダウンリンクチャネルで、たとえばPDSCHなどのダウンリンクデータチャネルで、応答を送信する。応答は、Msg Bを搬送する。Msg Bは、以下を含む。
(1)UE110によって送信されたRAPID;RAPIDに対応するTA値;UE110によって使用されるRAPIDに対応する1つ以上の電力調整パラメータを含む、ステップ452で送信されず、Msg 1に依存する、Msg 2の情報の残り、たとえば前述のMsg 2のコンポーネント2。
(2)Msg 3においてUE110から送られたアップリンクデータに応答する基地局170からの情報、たとえば接続確認情報;およびMsg 3で受信した対立解決識別情報を含む、Msg 4。
【0108】
ステップ462において、UE110は、Msg Bのダウンリンク伝送を受信し、Msg BがUE110のためのものであり、有効な競合解決識別情報がUE110によって復号されるため、ランダムアクセス手順が成功したと結論付ける。ステップ464において、UE110は、アップリンクチャネルで、たとえばPUCCHなどのアップリンク制御チャネルで、肯定応答(ACK)を基地局110に送信する。ACKは、ステップ368で基地局によって受信される。ACKは、必ずしも全ての実施形態で送信されるとは限らない。しかしながら、ACKが送信される場合には、ACK伝送は、Msg BにおいてUE110によって提供されたTAおよび電力調整情報を使用する。また、UE110が後続のアップリンクデータ伝送、たとえばアップリンクグラントのないデータ伝送を実行するとき、UE110は、Msg BにおいてUE110によって提供されたTAおよび電力調整を使用する。いくつかの実施形態では、ACKは、Msg Bで提供されたTAおよび電力調整を使用する後続のアップリンクデータ伝送の存在によって内在的である。
【0109】
以下の段落では、二段階ランダムアクセス手順の議論ではMsg AおよびMsg Bが、四段階ランダムアクセス手順の議論ではMsg 1、Msg 2、Msg 3、およびMsg 4が参照される。これらのメッセージに言及するときのこれらの表現の使用は、図4Aおよび図4Bに関して上述されたようなメッセージおよびそれらのコンテンツを指すように意図されることが、理解されるべきである。
【0110】
図4Bに関連して記載された二段階ランダムアクセス手順は、競合ベースのランダムアクセス手順である。専用プリアンブルがUE110に割り当てられ、Msg 1でUE110によって使用される、図4Bの変形を使用して、二段階の競合のないランダムアクセス手順が代わりに実行されてもよい。競合のないランダムアクセス手順では、Msg 3およびMsg 4は、競合解決識別値を省略してもよい。
【0111】
二段階ランダムアクセス手順または四段階ランダムアクセス手順について、Msg 1またはMsg Aが基地局取得チャネル占有時間(COT)の外側で送信されるとき、LBTカテゴリ4(CAT4)競合手順が使用され得る。UEは、最も高い優先度に基づいて、最小競合ウィンドウ(CWmin)および最大競合ウィンドウ(CWmax)などのCAT4パラメータを選択し得る。いくつかの実施形態では、最も高い優先度は、最も低いチャネルアクセス優先度クラスインデックスpに対応し得る。UEは、Msg 2の受信に基づくMsg 1に続く、またはMsg Bの受信に基づくMsg Aに続く送信のために、競合ウィンドウサイズ(CWp)を調整することができる。
【0112】
UL伝送における二段階ランダムアクセス手順の競合
二段階ランダムアクセス手順に関するいくつかの例が続く。例は、基地局からのMsg B伝送がUEによって受信されるか否かに基づいてMsg A伝送に続いてCAT4 LBTを使用してUEによって行われるアップリンク(UL)伝送について、LBT競合プロセスのための競合ウィンドウがどのようにして調整され得るかを説明する。
【0113】
その一例が図4Bに示されている、二段階ランダムアクセス手順のいくつかの実施形態では、UEは、LBT CAT 4競合手順を正常に実行した後にMsg Aを送信する(ステップ456)。Msg AのLBT CAT 4競合手順は、競合ウィンドウサイズ(CWp)を有する。CWpの値は、予め構成された範囲内にある。予め構成された範囲は、最小競合ウィンドウ(CWmin)および最大競合ウィンドウ(CWmax)によって定義され得る。CWpの値は、所定のタイムスロット数td、たとえば5GHz免許不要帯域内でtd=9μsを単位とする。CWpの値はまた、スロットの数、シンボルの数、またはミリ秒などの持続時間を単位としても表現され得る。UEは、0からCWpまでの範囲内の均一な分布と一致して生成されたランダムな整数値を用いてLBT CAT4のバックオフカウンタを設定する。Msg Aの送信に続いて、UEは、Msg Bについて、所定の時間にわたってエアインターフェースを監視する。監視期間の持続時間は、RACH手順が開始する前に構成され得る。基地局は、衝突を回避するために、Msg Bを送信する前にLBT手順を実行し得る(ステップ458)。UEが、Msg B受信ウィンドウで基地局によって送信されたMsg Bを正常に受信すると(ステップ462)、UEは、全てのチャネルアクセス優先度クラスまたは対応するチャネルアクセス優先度クラスの競合ウィンドウサイズ(CWp)を、次のUL伝送の最小競合ウィンドウ(CWmin)となるMsg Aに設定する。図5は、このような実施形態の一例を示す。
【0114】
図5図6、および図7は、UEおよび基地局(gNB)による伝送を示し、UEによって行われる伝送は、正の増加する時間方向を示す水平線より上に示され、基地局によって行われる伝送が水平線より下に示されている。図5図6、および図7には示されていないが、図示されるこれらのメッセージの前または後に送信および受信される追加のメッセージがあることもまた、理解されるべきである。例は、図4Bのステップ452および454などのランダムアクセスチャネル構成メッセージ、ならびにステップ464および468などのACKメッセージを含み得る。
【0115】
図5では、Xに等しいCWpを有するLBT CAT 4手順またはタイプ1 ULチャネルアクセス手順512を用いてMsg A 510を送信する(ステップ456)UEが示されている。Msg B 520は、構成されたMsg B受信ウィンドウ525内で受信される(ステップ462)。Msg Bは、Msg B伝送の前にLBT手順522を有するように示されている。UEによるMsg B 520の正常な受信により、UEは、次のUL伝送530のための競合ウィンドウ532をCWminに設定する。
【0116】
いくつかの実施形態では、UEが構成されたMsg B受信ウィンドウ内でMsg Bを受信しないとき、全てのチャネルアクセス優先度クラスのCWpは、後続のULバースト伝送のために、次に高い許容値まで増加される。いくつかの実施形態では、次に高いCWpの許容値は、Msg Aの伝送に使用されるCWpの値の2倍である。いくつかの実施形態では、次に高いCWpの許容値がCAT4手順のための所定のCWmax値よりも大きいとき、次に高い値がCWmax値に設定され得る。図6は、このような実施形態の一例を示す。
【0117】
たとえば、CWpは、以下の式によって計算される値まで増加されることが可能である。
CWp=min(CWmax,p,2X)
【0118】
図6では、Xに等しいCWpを有するLBT CAT 4またはタイプ1 ULチャネルアクセス手順612を用いてMsg A 610を送信する(ステップ456)UEが示されている。構成されたMsg B受信ウィンドウ 625内でUEによって受信されるMsg Bはない。Msg Bは、基地局によって送信されていてもいなくてもよい。たとえば、基地局は、Msg A 610を受信していなくてもよい。あるいは、基地局は、Msg A 610を受信し、Msg Bを送信していたかも知れないが、UEは、何らかの形態の信号干渉のため、Msg Bを受信しなかった。UEによるMsg Bの正常な受信がないので、UEは、次のUL伝送630のための競合ウィンドウCWp 632を次に高い許容値に設定する。
【0119】
いくつかの実施形態では、UEは、Msg Aが基地局によって正常に受信されたか否かを判断する前に、すなわちMsg Bが構成されたMsg B受信ウィンドウ内で受信される前に、UL伝送を送信する。このようなシナリオでは、UEは、後続のUL伝送のために、Msg Aの送信に使用される競合ウィンドウ(CWp)の値を維持する。図7は、このような実施形態の一例を示す。
【0120】
図7では、Xに等しいCWpを有するLBT CAT 4またはタイプ1 ULチャネルアクセス手順712の後にMsg A 710を送信する(ステップ454)UEが示されている。UEは、構成されたMsg B受信ウィンドウ725の早期に競合ウィンドウ727を用いて、LBT CAT4の後にUL伝送728を送信する。Msg B 720は、UEによって構成されたMsg B受信ウィンドウ725内で、ただしUEによるUL伝送728の後に、受信される(ステップ462)。Msg Bは、基地局での正常なLBT手順722の後に、基地局によって送信される。UEが、UL伝送728のHARQプロセスに切り換えられたNDIを有する肯定的な肯定応答(ACK)またはULグラントを受信しなかった場合、UEは、次のUL伝送740のための競合ウィンドウ742をCWminとして設定する。UEが、UL伝送728のHARQプロセスに対応して切り換えられていないNDIを有する否定応答(NACK)またはアップリンクグラントを受信した場合、またはUL伝送728から所定の期間が経過したときに基地局からの応答がない場合、(図7には示されていない)UEは、CWminとしての競合ウィンドウサイズ727が不十分であると仮定し、次のUL伝送740の競合ウィンドウサイズ742を、CWmaxを超えないさらに高いレベル、たとえばCWminの2倍に設定する。
【0121】
いくつかの実施形態では、UEは、Msg BがUEによって受信されたか否かにかかわらず、CWSをCWminにリセットする。
【0122】
図16は、UEおよび基地局(gNB)による伝送を示し、UEによって行われる伝送は、正の増加する時間方向を示す水平線より上に示され、基地局によって行われる伝送が水平線より下に示されている。図4Bのステップ456に記載されるように、Msg Aは、Msg 1(RACH内のプリアンブル)およびMsg 3(アップリンクデータチャネル、たとえば物理アップリンク共有チャネル(PUSCH))で構成される。プリアンブルとPUSCH上の伝送との間にはギャップがあり得る。
【0123】
図16は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)プリアンブル1615、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)1620、およびPRACHプリアンブル1615とPUSCH1620との間のギャップ1630を含むMsg A 1610の一例を示す。Msg A 1610の前に、Xに等しいCWSを有するCAT4 LBT 1618がある。LBT 1622は、PUSCH1620の前に示されている。LBT 1622は、以下により詳細に記載されるように、ギャップ1630のサイズに応じて必要とされてもされなくてもよい。Msg B 1640は、上記の他の例で記載されたのと同様の方法で、Msg A 1610の少し後に基地局によって送信されるように示されている。
【0124】
いくつかの実施形態では、Msg A 1610内のPRACHプリアンブル1615およびPUSCH1620が、ギャップ1630をサイズYよりも小さくして時分割多重(TDM)方式で送信されるとき、PUSCH上での送信の前にLBT 1622は使用されない。ギャップ1630がサイズYよりも大きいがサイズZよりも小さいとき、LBT 1622は、PUSCH1620上で送信する前にUEによって実行されるLBTであり得る。ギャップ1630がサイズZよりも大きいとき、LBT 1622は、最も高いチャネルアクセス優先度クラスを有するCAT4 LBTであり得る。サイズYおよびサイズZの非限定的な例は、それぞれ16μsおよび25μsであり得る。CAT4 LBTであるときのLBT 1622のCWSは、CWminであってもよく、またはプリアンブル(X)を送信するために使用されるCWSは、PUSCH1620上の送信の前に、CAT4 LBTのために維持および使用されることが可能である。
【0125】
UL伝送における四段階ランダムアクセス手順の競合
四段階ランダムアクセス手順に関するいくつかの例が続く。例は、基地局からのMsg 2信がUEによって受信されるか否かに基づいてMsg 1信に続いてUEによって行われるアップリンク(UL)伝送について、LBT競合プロセスのための競合ウィンドウがどのようにして調整され得るかを説明する。
【0126】
その例が図4Aに示されている、四段階ランダムアクセス手順のいくつかの実施形態では、UEがランダムアクセスプリアンブルを含むMsg 1を送信した後(ステップ416)、UEは、基地局によって送信されたMsg 2を受信しない。Msg 2はランダムアクセス応答(RAR)と見なされてもよく、RARを受信するために予め構成されたウィンドウはRAR受信ウィンドウと見なされ得る。Msg 2は、基地局によって送信されていてもいなくてもよい。たとえば、基地局は、Msg 1を受信していなくてもよい。あるいは、基地局は、Msg 1を受信し、Msg 2を送信していたかも知れないが、UEは、何らかの形態の信号干渉のため、Msg 2を受信しなかった。また、基地局は、Msg 1を受信している可能性があるが、基地局は、LBT障害のためRAR受信ウィンドウ内でMsg 2を送信することができない。このようなシナリオでは、UEは、LBT CAT 4またはタイプ1 ULチャネルアクセス手順での後続のUL伝送のための競合ウィンドウ(CWp)を、さらに高い許容値に調整する。後続のUL伝送は、Msg 1再送信、物理アップリンク共有チャネルPUSCH上のグラントベース伝送、またはPUSCH上のグラントのない(構成されたグラントとしても知られる)伝送のうちのいずれか1つであり得る。このシナリオは、図6に示される例と同様であるが、図5のMsg A 510、Msg B 520、およびMsg B受信ウィンドウ725は、それぞれMsg 1、Msg 2、およびRARウィンドウに置き換えられる。
【0127】
いくつかの実施形態では、UEはUL伝送を送信し、これは、RAR受信ウィンドウの終了の前に、LBT CAT4競合期間を含む。このようなシナリオでは、後続のUL伝送のための競合ウィンドウCWpは、Msg 1を送信するために使用されるのと同じ値に維持される。このシナリオは、図7に示される例と同様となるが、図7のMsg A 710、Msg B 720、およびMsg B受信ウィンドウ725は、それぞれMsg 1、Msg 2、およびRARウィンドウに置き換えられることとなる。
【0128】
四段階ランダムアクセス手順のいくつかの実施形態では、UEがMsg 1を送信した後(ステップ416)、UEは、RAR受信ウィンドウ内でMsg 2を受信する(ステップ422)。Msg 2は、UEがLBT CAT4競合またはタイプ1 ULチャネルアクセス手順を使用してMsg 3を送信することになるというしるしを含み得る。いくつかの実施形態では、UEは、Msg 3競合のために、Msg 1競合に使用される競合ウィンドウ(CWp)のサイズを維持する。いくつかの実施形態では、UEは、後続のUL伝送に使用される競合ウィンドウ(CWp)のサイズをCWminに設定する。このような実施形態は、Msg 1およびMsg 2のみが送信される、競合のないランダムアクセスのために使用され得る。
【0129】
いくつかの実施形態では、UEは、RARがRAR受信ウィンドウ内で受信されたか否かにかかわらず、UEがPRACHプリアンブル(Msg 1)を送信した後にCWSをCWminにリセットする。
【0130】
いくつかの実施形態では、UEがMsg 1を送信し(ステップ416)、Msg 2を受信し(ステップ422)、Msg 3を送信する(ステップ424)のに続いて、UEは、UEのための競合解決が成功したか否かを示すMsg 4(430)を受信する。UEのための競合解決が成功した場合、ランダムアクセス手順全体が成功したと見なされ、全てのチャネルアクセス優先度クラスの競合ウィンドウ(CWp)が予め構成された最小競合ウィンドウ(CWmin,p)に設定される。この一例は、図8に示されている
【0131】
図8図9、および図10は、UEおよび基地局(gNB)による伝送を示し、UEによって行われる伝送は、正の増加する時間方向を示す水平線より上に示され、基地局によって行われる伝送が水平線より下に示されている。図8図9、および図10には示されていないが、図示されるこれらのメッセージの前または後に送信および受信される追加のメッセージがあることもまた、理解されるべきである。例は、図4Aのステップ412および414などのランダムアクセスチャネル構成メッセージ、ならびにステップ432および434などのACKメッセージを含み得る。
【0132】
図8では、Xに等しいCWpを有するLBT CAT 4またはタイプ1 ULチャネルアクセス手順812を用いてMsg 1 810を送信する(ステップ416)UEが示されている。Msg 2 820は、構成されたRAR受信ウィンドウ825内で受信される(ステップ422)。Msg 2は、Msg B伝送の前に競合ウィンドウ822を用いるLBT手順を有するように示されている。Msg 2は、UEによって送信されるMsg 3が、Msg 3を送信する前にLBT CAT4競合を使用するべきであるというしるしを含む。UEによるMsg 2 820の正常な受信により、UEは、Msg 1の前に使用されたLBT CAT4のために使用されたXの値に等しいMsg 3 830の競合ウィンドウ832のサイズを設定する。Msg 3 830の受信(ステップ426)に続いて、基地局は、Msg 4 840を送信する前にLBT競合842を実行する。Msg 4 840は、競合解決情報を含む。UEのための競合解決が成功したと仮定して、UEはUL伝送850を送信することができる。競合ウィンドウ852を有するLBT CAT4競合が、任意のチャネルアクセス優先度クラスのUL伝送850のために使用される。競合ウィンドウ852は、予め構成された最小競合ウィンドウサイズ(CWmin,p)に設定される。このような実施形態の一例は、図9に示されている。
【0133】
いくつかの実施形態では、UEはMsg 4を受信するが、競合解決に失敗する(たとえば、Msg 4内の競合解決識別情報が、UEによって保持されているものと一致しない)。このようなシナリオでは、CWpはさらに高い許容値まで増加されるべきである。いくつかの実施形態では、次に高いCWpの許容値がCAT4手順のために設定された所定の最大競合ウィンドウ(CWmax)値よりも大きいとき、次に高い値がCWmax値に設定される。
【0134】
いくつかの実施形態では、Msg 3における競合解決の失敗は、Msg 1でもUEが競合解決に失敗したことを意味するので、さらに高いCWpの値は、Msg 3で使用されたCWpの値の4倍である。
【0135】
図9は、UEおよび基地局による動作が、UEによるMsg 3 830の伝送の完了までは図8に示されるものと同様である例を示す。しかしながら、図9の例では、LBT競合期間847に続く、Msg 4 845で基地局によって送信された競合解決は、UEの競合解決が成功しなかったことを示す。UEは、競合ウィンドウ857を有するLBT CAT4競合に続いて依然としてUL伝送855を送信することができるが、例では、競合ウィンドウ857は、Msg 3の伝送に使用された競合ウィンドウの4倍または予め構成された最大競合ウィンドウ(CWmax)のうちの少ない方まで増加される。
【0136】
いくつかの実施形態では、Msg 4が受信される待機期間の終了を定義するために、競合解決タイマが使用される。競合解決タイマが終了する前にMsg 4が受信されない場合、UEの競合解決は失敗したと見なされる。このようなシナリオでは、CWpはさらに高い許容値まで増加される。より高いCWpの許容値がCAT4手順のために設定された所定の最大競合ウィンドウ(CWmax)値よりも大きい場合、次に高い値がCWmax値に設定され得る。
【0137】
いくつかの実施形態では、UEは、Msg 3を再送信するようにスケジューリングされ得る。これは、基地局が、Msg 2で割り当てられたリソースでMsg 3を受信しなかったために起こり得る。Msg 3再送信の前に使用されたLBT CAT4競合の競合ウィンドウ(CWp)のサイズは、次に高い許容値まで増加させられ得る。次に高いCWpの許容値がCAT4手順のために設定された所定の最大競合ウィンドウ(CWmax)値よりも大きい場合、次に高い値がCWmax値に設定され得る。このような実施形態の一例は、図10に示されている。
【0138】
図10は、UEおよび基地局による動作が、UEによるMsg 3 830の伝送の完了までは図8に示されるものと同様である例を示す。しかしながら、図10の例では、基地局は、Msg 3を受信せず、Msg 3を再送信するためにUEをスケジューリングする。例では、Msg 3再送信860のLBT CAT4競合ウィンドウ862は、Msg 3 830の伝送に使用された競合ウィンドウ832の2倍または予め構成された最大競合ウィンドウ(CWmax)のうちの少ない方まで増加される。
【0139】
競合ウィンドウは、上述の実施形態のいくつかにおいて、2倍増加しているとして示されている。いくつかの実施形態では、初期CWp値は、{15,31,63,127,…}など、奇数の整数のタイムスロットとして実際に実装されてもよい。いくつかの実施形態では、単一のタイムスロットtdは、5Ghzで9μsに等しい。したがって、CWpが奇数の整数値に等しく、競合ウィンドウが上記の例で2Xの値まで増加すると記載されているとき、競合ウィンドウは、実際には2Xではなく2X+1まで増加させられ得る。競合ウィンドウが4倍増加される上述の例では、競合ウィンドウは、実際には4X+1に等しい値まで増加される。
【0140】
Msg 2のDL伝送における四段階ランダムアクセス手順の競合
四段階ランダムアクセス手順に関する実施形態が続く。実施形態は、前のMsg 2伝送がUEによってどのように応答されるかに基づいて、LBT競合プロセスのための競合ウィンドウが、基地局によって行われるMsg 2伝送に続くダウンリンク(DL)伝送のためにどのように調整され得るかを説明する。
【0141】
いくつかの実施形態では、基地局は、構成された期間の間にチャネルがアイドルであることを最初に検知した後、免許不要キャリア上のDL伝送バーストの一部として、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)でMsg 2伝送を送信する。基地局がチャネルアクセス優先度クラスpに関連付けられたDL伝送バーストを送信する場合、基地局は、初期競合ウィンドウ値CWpを設定し、前のDL伝送バーストでの参照リソース(サブフレーム/スロット/シンボル)のPDSCHに対応するUEから受信した肯定応答に基づいて、未来のDL伝送におけるCWpを適切に調整することができる。Msg 2を搬送するPDSCHは、参照リソース内にあるかも知れない。たとえば、優先度クラスp∈{1,2,3,4}ごとの初期競合ウィンドウ(CWp)は、CWp=CWmin,pに設定され得る。参照サブフレーム内の(1つまたは複数の)PDSCHに対応する肯定応答(ACK)値の少なくともZ=80%が否定応答(NACK)であると判断された場合には、CWpは、優先度クラスp∈{1,2,3,4}ごとに、次に高い許容値まで増加される。上記で示された80%の値は例であり、Zの閾値を限定することを意図していない。
【0142】
参照サブフレームは、少なくともいくつかのACK/NACKフィードバックが利用可能であると期待される、基地局によって行われた最新の伝送の開始サブフレームである。
【0143】
いくつかの実施形態では、四段階ランダムアクセス手順でMsg 2を搬送する物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)は、参照スロットまたはサブフレームに含まれる。現在のDL伝送バーストの前に、UEからのMsg 3を搬送する少なくとも1つの物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)が、基地局によって受信される。このようなシナリオでは、参照スロット/サブフレーム内でMsg 2を搬送するPDSCHは、後続のMsg 2伝送のために競合ウィンドウ調整で使用される、上記で識別されたパラメータZを決定するときに、肯定的な肯定応答(ACK)と見なされることが可能である。
【0144】
いくつかの実施形態では、Msg 3のPUSCHリソースが現在のDL伝送バーストよりも前であり、基地局で受信した有効なMsg 3がない場合、Msg 2を搬送するPDSCHは、否定応答(NACK)と見なされる。いくつかの実施形態では、Msg 2を搬送するPDSCHは、競合ウィンドウ調整手順から除外されるか、または基地局は、次のDL伝送バーストのために参照スロット内でMsg 2をスケジューリングするのを回避すべきである。
【0145】
図11は、本開示の一実施形態による電子デバイス(ED)内で実行される例示的な動作1100のフロー図である。動作はまとめて、ネットワークにアクセスするための二段階プロセスのための免許不要スペクトル内で発生する無線通信のための方法を含む。ステップ1110において、方法は、EDがランダムアクセスチャネル(RACH)リソースで第1メッセージを送信することを含む。いくつかの実施形態では、第1メッセージは、ランダムアクセスプリアンブルおよびデータを含む。データはUE識別子を含み得る。
【0146】
任意選択的ステップ1115において、第2メッセージ受信ウィンドウで基地局から第2メッセージを受信する前に、EDはUL伝送を送信する。このような実施形態では、EDは、全てのチャネルアクセス優先度クラスについて、任意のさらなるUL伝送の競合ウィンドウサイズ(CWS)を、第1メッセージの前にLBTで使用したのと同じCWSに設定する。
【0147】
ステップ1120は、EDが、指定メッセージ受信ウィンドウの間に基地局から第2メッセージを正常に受信することを含む。EDは第2メッセージを常に正常に受信するわけではないので、これも任意選択的ステップと見なされ得る。
【0148】
いくつかの実施形態では、後続のUL伝送がLBT CAT4またはタイプ1アップリンクチャネルアクセス手順で送信するように構成されているとき、EDは、後続のUL伝送のために、全てのチャネルアクセス優先度クラスで第1メッセージに使用されるCWSを維持する。
【0149】
ステップ1130は、EDが、第1メッセージに応答する第2メッセージ受信ウィンドウの間の基地局からの第2メッセージの受信に基づいて、アップリンク(UL)伝送のためのリッスンビフォアトーク(LBT)カテゴリ4(CAT 4)競合手順の競合ウィンドウサイズ(CWS)を設定することを含む。
【0150】
いくつかの実施形態では、EDが任意選択的ステップ1120で第2メッセージ受信ウィンドウの間に基地局から第2メッセージを正常に受信したとき、EDは、後続のUL伝送のための全てのチャネルアクセス優先度クラスのCWSを所定の最小CWS値に設定する。
【0151】
いくつかの実施形態では、EDが任意選択的ステップ1120で第2メッセージ受信ウィンドウの間に基地局から第2メッセージを正常に受信しないとき、EDは、後続のUL伝送のための全てのチャネルアクセス優先度クラスのCWSを、第1メッセージの前にLBTで使用したCWSよりも大きい値に設定する。
【0152】
いくつかの実施形態では、UL伝送は、第1メッセージの再送信、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)上のグラントベース伝送、PUSCH、または物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)上の構成されたグラント伝送である。
【0153】
図12は、本開示の一実施形態によるED内で実行される例示的な動作1200のフロー図である。動作はまとめて、ネットワークにアクセスするための四段階プロセスのための免許不要スペクトル内で発生する無線通信のための方法を含む。ステップ1210において、方法は、EDがRACHリソースで第1メッセージを送信することを含む。いくつかの実施形態では、第1メッセージは、ランダムアクセスプリアンブルを含む。
【0154】
ステップ1215、1220、および1230は、図11のステップ1115、1120、および1130と同様である。
【0155】
任意選択的ステップ1240において、EDは第3メッセージを送信する。いくつかの実施形態では、第3メッセージは、EDを識別するためのしるしを含むデータである。いくつかの実施形態では、EDは、第2メッセージで基地局から受信した情報に応答して、第3メッセージのためのLBT CAT 4競合手順またはタイプ1 ULチャネルアクセス手順のCWSを設定する。
【0156】
いくつかの実施形態では、第3メッセージは、LBT CAT 4競合手順またはタイプ1 ULチャネルアクセス手順を使用して送信される。EDは、第3メッセージ再送信および後続のUL伝送のための全てのチャネルアクセス優先度クラスのCWSを、第3メッセージの前にLBTで使用したものよりも大きい値に設定する。
【0157】
いくつかの実施形態では、EDは、競合解決メッセージが基地局から受信されたか否かを判断するために、所定の競合解決タイマを利用する。競合解決タイマが終了したと判断された場合、EDは、後続のUL伝送のための全てのチャネルアクセス優先度クラスのCWSを、第3メッセージを最初に送信したときに使用したCWSよりも大きい値に設定する。
【0158】
ステップ1250は、EDが基地局から第4メッセージを受信することを含む、任意選択的ステップである。第4メッセージは、EDによって送信された第3メッセージのコンテンツに応答する基地局からの競合解決情報を含む。
【0159】
任意選択的ステップ1260において、正常な競合解決をEDに通知する第4メッセージを受信すると、EDは、後続のUL伝送の全てのチャネルアクセス優先度クラスのCWSを所定の最小CWS値に設定する。
【0160】
任意選択的ステップ1270において、失敗した競合解決をEDに通知する第4メッセージを受信すると、EDは、後続のUL伝送の全てのチャネルアクセス優先度クラスのCWSを、第3メッセージの前にLBTで使用されたよりも大きい値に設定する。
【0161】
例示的な動作1100および1200は、例示的な実施形態を示している。図示される動作を実行するためのさまざまな方法、ならびに実行され得る他の動作の例が、本明細書に記載されている。さらなる変形が明らかであるか、または明らかになってもよい。
【0162】
図13は、本開示の一実施形態によるED内で実行される例示的な動作1300のフロー図である。動作はまとめて、ネットワークにアクセスするための四段階プロセスのための免許不要スペクトル内で発生する無線通信のための方法を含む。ステップ1310は、EDがRACHリソースで第1メッセージを送信することを含む。四段階ランダムアクセス手順などのいくつかの実施形態では、第1メッセージはランダムアクセスプリアンブルを含む。二段階ランダムアクセス手順などのいくつかの実施形態では、第1メッセージはランダムアクセスプリアンブルおよびデータを含む。
【0163】
ステップ1320は、EDが、後続のアップリンク(UL)伝送に使用されるLBT競合手順のタイプのしるしを含むメッセージを基地局から受信することを含む。いくつかの実施形態では、しるしは、タイプがCAT4であるというものである。
【0164】
ステップ1330は、LBTのタイプのしるしがCAT4であるとき、EDが、後続のUL伝送のために、全てのチャネルアクセス優先度クラスの第1メッセージに使用されるCWSを維持することを含む。
【0165】
例示的な動作1300は例示的な実施形態を示すものである。図示される動作を実行するためのさまざまな方法、ならびに実行され得る他の動作の例が、本明細書に記載されている。さらなる変形が明らかであるか、または明らかになってもよい。
【0166】
図14は、本開示の一実施形態による基地局内で実行される例示的な動作1400のフロー図である。動作はまとめて、ネットワークにアクセスするための免許不要スペクトル内で発生する無線通信のための方法を含む。ランダムアクセスチャネル(RACH)にアクセスするための四段階手順では、EDは、ランダムアクセスプリアンブルを含む第1メッセージを送信する。EDは、アップリンク(UL)グラントを含む第1メッセージに応答して、基地局から第2メッセージを受信するように構成されている。EDは、グラントされたULリソースで第3メッセージを送信するように構成されている。EDは、第3メッセージに応答して、基地局から第4メッセージを受信するように構成されている。ステップ1410は、基地局が、UEに、第2メッセージで、第3メッセージの送信のためにUEによって使用されるLBT競合手順のタイプのしるしを送信することを含む。
【0167】
図15は、本開示の一実施形態による基地局内で実行される例示的な動作1500のフロー図である。動作はまとめて、ネットワークにアクセスするための免許不要スペクトル内で発生する無線通信のための方法を含む。ステップ1510は、基地局が、ランダムアクセスプリアンブルを含む第1メッセージを、電子デバイス(ED)からRACHリソースで受信することを含む。ステップ1520は、基地局が、第1メッセージに応答して、UL伝送のための送信リソースのグラントを含む第2メッセージを送信することを含む。ステップ1530は、基地局が、PDSCHでEDから第3メッセージを受信することを含む。ステップ1540は、基地局が、第3メッセージの受信を、PDSCHで肯定的な肯定応答(ACK)を受信することと等しいと扱うことを含む。ステップ1550は、参照リソース内の否定応答(NACK)のパーセンテージが肯定応答の総数の閾値パーセンテージ以上、たとえば80%以上であるとき、基地局が、後続のダウンリンク(DL)伝送のための全てのチャネルアクセス優先度クラスの競合ウィンドウサイズ(CWS)を現在のCWSよりも大きい値に設定することを含む。
【0168】
例示的な動作1400および1500は、例示的な実施形態を示す。図示される動作を実行するためのさまざまな方法、ならびに実行され得る他の動作の例が、本明細書に記載されている。さらなる変形が明らかであるか、または明らかになってもよい。
【0169】
本明細書で提供される実施形態方法の1つまたは複数のステップは、対応するユニットまたはモジュールによって行われ得ることが理解されるべきである。たとえば、信号は、送信ユニットまたは送信モジュールによって送信されてもよい。信号は、受信ユニットまたは受信モジュールによって受信されてもよい。信号は、処理ユニットまたは処理モジュールによって処理されてもよい。それぞれのユニット/モジュールは、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせであってもよい。たとえば、ユニット/モジュールの1つ以上が、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)などの集積回路であってもよい。モジュールがソフトウェアである場合、必要に応じて全体的にまたは部分的に、処理するために個別にまたは一緒に、必要に応じて単一または複数の例で、プロセッサによって取得されてもよいこと、ならびにモジュール自体が、さらなる配置および具体化のための命令を含んでもよいことが、理解されるだろう。
【0170】
EDおよび基地局に関するさらなる詳細は、当業者に知られている。したがって、明確さのために、詳細はここでは省略される。
【0171】
先の記載では、説明のために、実施形態の完全な理解を提供するために多くの詳細が明記されている。しかしながら、これらの具体的な詳細が必要ではないことは、当業者には明らかであろう。他の例では、理解を曖昧にしないために、周知の電気的構造および回路が、ブロック図の形で示されている。たとえば、本明細書に記載される実施形態が、ソフトウェアルーチン、ハードウェア回路、ファームウェア、またはこれらの組み合わせとして実装されるか否かについての具体的な詳細は、提供されていない。
【0172】
本開示の実施形態は、機械可読媒体に記憶されたコンピュータプログラム製品(コンピュータ可読プログラムコードがその中で具現化された、コンピュータ可読媒体、プロセッサ可読媒体、またはコンピュータ使用可能媒体とも称される)として表されることが可能である。機械可読媒体は、ディスケット、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、メモリデバイス(揮発性もしくは不揮発性)、または同様の記憶機構を含む磁気、光学、または電気記憶媒体を含む、任意の適切な有形の非一時的媒体であってもよい。機械可読媒体は、実行されると、プロセッサに本開示の一実施形態による方法におけるステップを実行させる、さまざまな命令セット、コードシーケンス、構成情報、または他のデータを含むことができる。当業者であれば、記載された実装形態を実施するために必要な他の命令および動作も機械可読媒体に記憶されることが可能であることを、理解するであろう。機械可読媒体に記憶された命令は、プロセッサまたは他の適切な処理デバイスによって実行されることが可能であり、記載されるタスクを実行するために回路と適合することができる。
【0173】
図面の内容は、例示のみを目的としており、本発明は、図面に明示的に示されて本明細書に記載された特定の例示的な実施形態に決して限定されない。たとえば、図1は、実施形態が実施され得る通信システムのブロック図である。他の実施形態は、図示されるよりも多くのネットワーク要素を含む、または図示される例とは異なるトポロジを有する通信システムにおいて実施されることが可能である。同様に、他の図の例もまた、例示のみを目的としている。
【0174】
他の実装形態の詳細もまた、異なる実施形態の間で異なる可能性がある。たとえば、上記の例のいくつかは、New Radio Unlicensed(NR-U)およびLTEの用語に言及している。しかしながら、本明細書に開示される実施形態は、決してNR-UまたはLTEシステムに限定されない。
【0175】
加えて、方法およびシステムの文脈で主に説明されているが、たとえば、非一時的なプロセッサ可読媒体に記憶された命令として、他の実装形態も考えられる。命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに方法を実行させる。
【0176】
上記の実施形態は、単なる例であることが意図されている。当業者によって、特定の実施形態に変更、修正、および変形が施され得る。特許請求の範囲は、本明細書に説明されている特定の実施形態によって限定されるべきではなく、明細書全体と一致するように解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0177】
100 通信システム
110a 電子デバイス(ED)
110b ED
110c ED
120a 無線アクセスネットワーク(RAN)
120b RAN
130 コアネットワーク
140 公衆交換電話網(PSTN)
150 インターネット
160 他のネットワーク
170a 基地局
170b 基地局
190 エアインターフェース
200 処理ユニット
201 送信器
202 トランシーバ
203 受信器
204 アンテナ
206 入力/出力デバイス
208 メモリ
210 アップリンクメッセージ生成器
212 エンコーダ
216 ダウンリンクメッセージプロセッサ
218 デコーダ
250 処理ユニット
252 送信器
253 スケジューラ(リソース割当器)
254 受信器
256 アンテナ
258 メモリ
260 ダウンリンクメッセージ生成器
262 エンコーダ
264 アップリンクメッセージプロセッサ
266 入力/出力デバイスまたはインターフェース
267 デコーダ
292 ランダムアクセスモジュール
294 ランダムアクセスモジュール
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16